(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る画像形成システム1の構成及びその動作について以下に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成システム1のハードウェア構成図を示す。図2、図3はそれぞれ、プリントコントローラー10が備える記憶部14とCPU15とにより実現される機能の機能構成図を示す。図4、図5は、画像形成装置20が備える記憶部243とCPU244とにより実現される機能の機能構成図を示す。
(画像形成システム1の構成)
画像形成システム1は、プリントコントローラー10と画像形成装置20とパーソナルコンピューター(PC:Personal Computer)等の情報処理装置2とからなる。プリントコントローラー10と情報処理装置2とは、LAN(Local Area Network)やWAN、インターネット等のネットワーク3を介して接続される。プリントコントローラー10と画像形成装置20とは専用ケーブル4を介して接続される。なお、プリントコントローラー10と画像形成装置20との接続は、専用ケーブル4に限らず、汎用LANケーブルでも、無線LANでも構わない。
(画像形成システム1の基本動作)
プリントコントローラー10が、印刷ジョブをラスタライズする処理(RIP処理)を実行することでラスターデータを生成し、生成したラスターデータを画像形成装置20に送信する。画像形成装置20は、受信したラスターデータを自機に保存する。画像形成装置20は、自機に保存したラスターデータに対する印刷指示をユーザーから受け付けると、ラスターデータに係る印刷ジョブを再度ラスタライズする処理(再RIP処理)の要否の判断をプリントコントローラー10に要求する。画像形成装置20は、プリントコントローラー10により再RIP処理が必要と判断されたとき、その旨をユーザーに通知し、再RIP処理を実行するか否かの指示(再RIP処理実行指示)をユーザーから受け付ける。画像形成装置20は、再RIP処理実行指示をユーザーから受け付けると、再RIP処理の実行をプリントコントローラー10に要求する。プリントコントローラー10は、画像形成装置20からの要求に従い、印刷ジョブの再RIP処理を実行することで、ラスターデータを再生成し、再生成したラスターデータを画像形成装置20に送信する。画像形成装置20は、受信したラスターデータを自機に保存し、受信したラスターデータに基づいて印刷を実行する。
(プリントコントローラー10)
プリントコントローラー10は、情報処理装置2から送信される印刷ジョブを受信した場合に、自機に保存している設定情報に基づいて、RIP処理を実行し、ビットマップ形式のラスターデータを生成する。設定情報は、例えば色変換処理に用いられる設定であって、色調に関する設定を含む。プリントコントローラー10は、ユーザーの操作に基づいて、新たな設定情報を登録する機能や、登録済みの設定情報を更新する機能を有する。
プリントコントローラー10は、LANIF(Local Area Network Interface)部11、RTC(Real Time Clock)12、IF部13、記憶部14と、CPU(Central Processing Unit)15とを備える。
LANIF部11は、ネットワーク3を介して情報処理装置2と接続される。プリントコントローラー10は、LANIF部11を介して、情報処理装置2と通信することが可能であり、情報処理装置2から送信される印刷情報と出力情報を含む印刷ジョブを受信する。印刷情報は、画像形成される文字や図形や画像を含む文書データであり、例えば、PDF形式やTEXT形式のデータである。なお、印刷情報は、PDL等のプリンター言語で記述されたものでもよい。出力情報は、印刷情報を画像形成するときの出力設定を示す情報であり、例えば、出力部数や記録紙のサイズ(A3、A4、A5)、記録紙の種類(普通紙、塗工紙)の各情報を含む。なお、LANIF部11を介した情報処理装置2との接続方法については、有線(有線LAN)でも、無線(無線LAN)でも構わない。
RTC12は、時刻情報を生成する回路である。プリントコントローラー10は、RTC12が生成した時刻情報を取得することで、現在の時刻を知ることができる。
IF部13は、画像形成装置20と各種データを送受信する。
記憶部14は、主としてRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)と、HDD(Hard Disc Drive)とを含み、各種プログラムやデータを記憶する。図2に示すように記憶部14は、印刷ジョブ保存領域14a、設定情報管理テーブル14bとして機能する。
印刷ジョブ保存領域14aは、LANIF部11等を介して情報処理装置2から受信した印刷ジョブと、印刷ジョブを識別するための情報(ジョブ識別情報)とを関連付けて記憶する。
設定情報管理テーブル14bは、設定情報と、設定情報を識別するための情報(設定識別情報)とを関連付けて記憶する。設定情報は、情報処理装置2から受信した印刷ジョブからラスターデータを生成するとき、或いは、印刷ジョブ保存領域14aに記憶した印刷ジョブからラスターデータを生成するときに用いられる。
また、設定情報管理テーブル14bは、ユーザーが設定情報を作成又は更新する操作(以下、編集操作と呼ぶことがある)を行ったとき、編集操作がなされた時刻に関する時刻情報と設定情報と関連付けて記憶する。このとき、時刻情報はRTC12から取得される。
例えば、図6(a)を参照して、設定識別情報Aに対応する設定情報A0に対して、時刻情報Taに対応する時刻に編集操作がなされた場合、設定識別情報Aと設定情報A0と時刻情報Taとが関連付けられて設定情報管理テーブル14bに記憶される。なお、図6(a)に示したテーブルはあくまで例示であり、設定識別情報と設定情報と時刻情報とが関連付けられていれば、この形態に限定されない。
CPU15は、記憶部14に記憶されている各種プログラムを実行することにより、図3に記載のRIP実行部15a、ラスターデータ送信部15b、印刷設定受付部15c、印刷設定更新部15d、要否受付部15e、要否判断部15f、要否応答部15g、実行受付部15hとして機能する。
印刷設定受付部15cは、編集操作として、新たな設定情報を登録するための操作や、設定情報管理テーブル14bに保存されている設定情報を更新するための操作をユーザーから受け付ける。
印刷設定更新部15dは、印刷設定受付部15cが新たな設定情報を登録するための編集操作を受け付けたとき、新たな設定情報を識別するための設定識別情報を生成する。また、設定情報を登録した時の時刻情報をRTC12から取得する。印刷設定更新部15dは、生成した設定識別情報と新たな設定情報と時刻情報とを関連付けて、設定情報管理テーブル14bに記憶する。
さらに印刷設定更新部15dは、印刷設定受付部15cが受け付けた編集操作に基づいて、設定情報管理テーブル14bに保存されている設定情報を更新する。また、設定情報を更新した時の時刻情報をRTC12から取得し、設定情報管理テーブル14bに保存されている時刻情報を更新する。なお、設定情報が更新された場合であっても、更新された設定情報に対応する設定識別情報は変更されない。つまり、設定情報が更新されたとき、設定情報と時刻情報は更新されるが、設定識別情報はそのまま維持される。
例えば、設定情報管理テーブル14bに図6(a)に示すデータが記憶されているとき、印刷設定更新部15dが時刻Tzで設定情報A0を設定情報A1に更新した場合、図6(b)に示すように設定情報管理テーブル14bに保存されている時刻情報TaをTzに、設定情報A0をA1にそれぞれ更新する。
なお、設定情報管理テーブル14bに記憶する時刻情報は、設定情報を更新した(登録した)時刻に対応するものとしたが、編集操作を受け付けた時刻に対応する時刻情報を記憶するようにしてもよい。
RIP実行部15aは、LANIF部11を介して情報処理装置2から印刷ジョブを受信したとき、受信した印刷ジョブを、ジョブ識別情報と関連付けて印刷ジョブ保存領域14aに保存する。
RIP実行部15aは、情報処理装置2から印刷ジョブを受信したとき、印刷ジョブ保存領域14aに記憶した印刷ジョブに対し、設定情報管理テーブル14bに記憶された設定情報のいずれかを用いて、ラスタライズを実行してビットマップ形式のラスターデータを生成する。ラスタライズに用いる設定情報は、例えば、ユーザーにより予め選択される。
RIP実行部15aは、画像形成装置20から再RIP処理の要求を受けたとき、印刷ジョブ保存領域14a内の印刷ジョブに対して再RIP処理を実行することで、ビットマップ形式のラスターデータを生成する。
RIP実行部15aは、ラスターデータを生成したとき、生成したラスターデータを識別するためのラスターデータ識別情報を生成する。
ラスターデータ送信部15bは、RIP実行部15aが生成したラスターデータに係る、下記a)〜e)の情報を含む印刷データを画像形成装置20に送信する。
a)生成したラスターデータ
b)生成したラスターデータを識別するラスターデータ識別情報
c)ラスターデータの基となったジョブのジョブ識別情報
d)ラスタライズに用いた設定情報を識別する設定識別情報
e)ラスタライズに用いた設定情報に対応する時刻情報
要否受付部15eは、画像形成装置20から、印刷ジョブの再RIP処理の要否判断の要求を受け付ける。再RIP処理の要否判断の要求は、画像形成装置20が自機に保存したラスターデータに関する印刷指示をユーザーから受け付けたときに、画像形成装置20からプリントコントローラー10に送信される。
要否判断部15fは、画像形成装置20から再RIP処理の要否判断の要求を受け付けた場合に、印刷ジョブの再RIP処理が必要か否かを判断する。具体的には、印刷指示を受けたラスターデータのRIP処理が実行された後に、RIP処理に用いた設定情報が編集操作により更新された場合に、印刷ジョブの再RIP処理が必要であると判断し、設定情報が更新されていない場合に、印刷ジョブの再RIP処理は不要であると判断する。
要否応答部15gは、要否判断部15fによる、ラスターデータに係る印刷ジョブの再RIP処理の要否判断の結果を画像形成装置20に送信する。
実行受付部15hは、画像形成装置20から、再RIP処理の実行要求を受け付ける。実行受付部15hが再RIP処理の実行要求を受け付けたことに応じて、RIP実行部15aは、更新された設定情報を用いて印刷ジョブの再RIP処理を実行し、ラスターデータを再生成する。
ラスターデータ送信部15bは、上記a)〜e)の情報を含む印刷データを送信する。
(画像形成装置20)
図1に戻り、画像形成装置20は、表示部21、スキャナー部22、プリンター部23、主制御部24を備える。
表示部21は、ディスプレイ211、タッチパネル212と、操作キー213とを備える。
ディスプレイ211は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))であり、操作画面を表示することができる。操作画面には、画像形成装置20に保存されたラスターデータに対する印刷指示を受け付ける画面や、プリントコントローラー10による再RIP処理の要否判断結果をユーザーに通知し、ユーザーから再RIP処理実行指示を受け付けるための画面が含まれる。なお、再RIP処理の要否判断結果をユーザーに通知し、ユーザーから再RIP処理実行指示を受け付けるための画面は、画像形成装置20が再RIP処理の要否判断結果を受信したとき、既に表示されている操作画面の上に重ねて表示されるポップアップ画面でもよい。
タッチパネル212は、液晶ディスプレイの画面上に設けられ、ペンや指等で押下された座標位置を検知する。
操作キー213は、例えばハードキーであり、電源キー、スタートキー、テンキーを含む。電源キーは、画像形成装置の電源をONする指示及び画像形成装置の電源をOFFする指示をユーザーから受け付ける。スタートキーは、所定の処理を開始する指示をユーザーから受け付ける。テンキーは数字や記号の入力をユーザーから受け付ける。
スキャナー部22は、ADF(Auto Document Feeder)221と読取部222とを備える。ADF221は、原稿台にセットされた原稿束から原稿を一枚ずつ繰り出し、その原稿を読取部222の読取位置を経由して排紙台へと搬送する。読取部222は、ADF221により搬送された原稿、又はユーザーによりプラテンガラス上にセットされた原稿の画像を光学的に読み取り、画像データを生成する。
プリンター部23は、印刷処理部231と、給紙部232とを備える。印刷処理部231は、記憶部243に保存されている印刷データに基づいて、給紙部232から供給される記録紙に対し、画像形成を行う。給紙部232は、プリンター部23が画像形成に用いる記録紙を収納する複数の給紙トレイを備えている。それぞれの給紙トレイは、記録紙の種類(塗工紙・普通紙・カラー紙等)や坪量、サイズ(A5・A4・A3等)の異なる記録紙を格納可能である。
主制御部24は、画像形成装置20の動作を制御する。主制御部24は、IF部241、RTC242、記憶部243と、CPU244とを含む。
IF部241は、プリントコントローラー10と各種のデータの送受信をする。
RTC242は、時刻情報を生成する回路である。画像形成装置20は、RTC242が生成した時刻情報を参照することで、現在の時刻を知ることができる。
記憶部243は、主としてRAM、ROMと、HDDとを含み、各種プログラムやデータを記憶する。具体的には、図4に示すように記憶部243は、ラスターデータ保存領域243aと、ラスターデータ管理テーブル243b等として機能する。
ラスターデータ保存領域243a(記憶手段)は、プリントコントローラー10から受信したラスターデータとラスターデータ識別情報とを関連付けて記憶する。
ラスターデータ管理テーブル243bは、ラスターデータ保存領域243aに保存されたラスターデータに対応する、ラスターデータ識別情報とジョブ識別情報と設定識別情報と時刻情報を関連付けて保存する。
図7(a)にラスターデータ管理テーブル243bの一例を示す。71aの行は、ラスターデータ識別情報aで識別されるラスターデータが、ジョブ識別情報xで識別される印刷ジョブを、設定識別情報Aで識別される設定情報を用いてラスタライズして生成されたものであり、その設定情報が時刻情報T1に対応する時刻に更新されたものであることを示す。
72aの行は、ラスターデータ識別情報bで識別されるラスターデータが、ジョブ識別情報yで識別される印刷ジョブを、設定識別情報Aで識別される設定情報を用いてラスタライズして生成されたものであり、その設定情報が時刻情報T1に対応する時刻に更新されたものであることを示す。
73aの行は、ラスターデータ識別情報cで識別されるラスターデータが、ジョブ識別情報zで識別される印刷ジョブを、設定識別情報Bで識別される設定情報を用いてラスタライズして生成されたものであり、その設定情報が時刻情報T2に対応する時刻に更新されたものであることを示す。
なお、図7(a)に示したテーブルはあくまで例示であり、ラスターデータ識別情報、ジョブ識別情報、設定識別情報と、時刻情報とが対応付けられて保存できればよく、この形態に限定されない。
CPU244は、記憶部243に記憶されている各種プログラムを実行することにより、表示部21、スキャナー部22、プリンター部23を制御する。また、CPU244は、図5に記載された、印刷指示受付部244a、判断要求部244b、実行要否受付部244c、通知部244d、指示受付部244e、要求部244f、ラスターデータ受信部244gとして機能する。
印刷指示受付部244a(受付手段を構成)は、ラスターデータ保存領域243aに保存されたラスターデータに関する印刷指示をユーザーから受け付ける。具体的には、印刷指示受付部244aは、ラスターデータ保存領域243aに保存されたラスターデータの一覧を表示部21に表示させ、ラスターデータに関する印刷指示をユーザーから受け付ける。印刷指示を受けたラスターデータのことを印刷指示ラスターデータと呼ぶ。
判断要求部244b(判断要求手段)は、印刷指示ラスターデータの基となった印刷ジョブ(以下、印刷指示ジョブと呼ぶことがある。)の再RIP処理の要否の判断をプリントコントローラー10に要求する。
実行要否受付部244c(受付手段を構成)は、印刷指示ジョブに関する再RIP処理の要否判断結果を要否応答部15gから受け付ける。
通知部244d(通知手段)は、実行要否受付部244cが受信した再RIP処理の判断結果が、再RIP処理が必要であるとの内容である場合、表示部21を介して、再RIP処理が必要であることをユーザーに通知する。
指示受付部244e(受付手段を構成)は、通知部244dで通知した印刷指示ジョブについて、再RIP処理の実行指示をユーザーから受け付ける。具体的には、表示部21のディスプレイ211上に、OKボタンを含むポップアップ画面を表示し、OKボタンの押下により、印刷指示ジョブの再RIP処理の実行指示をユーザーから受け付ける。また、ポップアップ画面はキャンセルボタンを含み、キャンセルボタンの押下により、印刷指示ジョブの再RIP処理の取消し指示をユーザーから受け付ける。
ユーザーは、再RIP処理の通知を受けた時、例えば、印刷対象のデータが、カラー部分が比較的少ない場合や、文字領域が多い場合には、設定情報の変更に伴う色調の変更の影響が少ないため、ポップアップ画面に表示されたキャンセルボタンを押下することで、再RIP処理の実行をキャンセルすることができる。このとき、画像形成システム1は、再RIP処理を実行せず、印刷指示を受け付けたラスターデータを印刷する。
要求部244f(実行要求手段)は、指示受付部244eがユーザーから再RIP処理の実行指示を受け付けた場合、印刷指示ジョブの再RIP処理の実行をプリントコントローラー10に要求する。要求部244fは、印刷指示ジョブの再RIP処理の実行をプリントコントローラー10に要求するとき、ラスターデータ管理テーブル243bを参照することで、印刷指示ラスターデータに対応する、ジョブ識別情報と設定情報とを取得し、ジョブ識別情報と設定情報とをプリントコントローラー10に送信する。
ラスターデータ受信部244g(取得手段)は、印刷データを受信する。また、ラスターデータ受信部244gは、ラスターデータと、ラスターデータ識別情報とを関連付けてラスターデータ保存領域243aに保存し、ラスターデータ識別情報と、印刷データに含まれるジョブ識別情報と、時刻情報と、設定識別情報とを関連付けてラスターデータ管理テーブル243bに保存する。
(再RIP処理の要否判断)
画像形成システム1においては、設定情報管理テーブル14bとラスターデータ管理テーブル243bに記憶された情報を用いて再RIP処理の要否判断が行われる。図6(a)と、図7(a)を用いて、再RIP処理の要否判断について具体的に説明する。
図7(a)を参照して、画像形成装置20は、ユーザーからラスターデータ識別情報aに対応するラスターデータに対する印刷指示を受け付けると、ラスターデータ識別情報aに対応付けてラスターデータ管理テーブル243bに記憶されている設定識別情報Aと時刻情報T1とをプリントコントローラー10に送信する。プリントコントローラー10において、設定識別情報Aと時刻情報T1を受信し、要否判断部15fが設定情報管理テーブル14bに記憶されていた設定情報Aに係る時刻情報(Ta)と受信した時刻情報(T1)とを比較する。比較の結果、設定情報管理テーブル14bの時刻情報と受信した時刻情報とが異なる場合(Ta≠T1)、設定情報は更新されているので、要否判断部15fは、再RIP処理が必要であると判断し、プリントコントローラー10は要否応答部15gを介して、画像形成装置20にラスターデータの再RIP処理は必要であると応答する。
一方、設定情報管理テーブル14bの時刻情報と受信した時刻情報とが同じである場合、設定情報は更新されていないので、再RIP処理は不要と判断し、その結果を画像形成装置20に応答する。
(画像形成システム1における再RIP処理の流れ)
画像形成装置20において、印刷指示受付部244aは、ラスターデータ保存領域243aに記憶されるラスターデータの印刷指示をユーザーから受け付ける。判断要求部244bは、ラスターデータ保存領域243aを参照し、印刷指示ラスターデータに対応したラスターデータ識別情報を取得する。さらに、判断要求部244bは、ラスターデータ管理テーブル243bを参照し、取得したラスターデータ識別情報に対応する設定識別情報と時刻情報をプリントコントローラー10に送信することで、印刷指示ジョブの再RIP処理の要否判断をプリントコントローラー10に要求する。
プリントコントローラー10において、要否受付部15eが設定識別情報と時刻情報を受信し、要否判断部15fは、受信した時刻情報と、受信した設定識別情報に対応付けて設定情報管理テーブル14bに記憶された時刻情報とを比較し、印刷指示ラスターデータがラスタライズされた後に設定情報が更新されたか否かに応じて、再RIP処理が必要か否かを判断する。具体的には、印刷指示ラスターデータがラスタライズされた後に、ラスタライズに用いた設定情報が更新されている場合は再RIP処理が必要と判断し、印刷指示ラスターデータがラスタライズされてから設定情報が更新されていない場合は、再RIP処理は必要ないと判断する。
時刻情報の比較の結果、両者の時刻情報が異なっている場合、設定情報は更新されているので、要否判断部15fは印刷ジョブの再RIP処理は必要であると判断し、一方で両者の時刻情報が同じ場合、設定情報は更新されていないので、要否判断部15fは印刷ジョブの再RIP処理は不要であると判断する。
要否応答部15gは、要否判断部15fによる印刷指示ジョブの再RIP処理要否の判断結果を、画像形成装置20に送信する。
画像形成装置20において、実行要否受付部244cが、印刷指示ジョブの再RIP処理が必要であるという判断結果を要否応答部15gから受け付けると、通知部244dは表示部21を介して、再RIP処理が必要であることをユーザーに通知する。指示受付部244eが、表示部21上に表示されたOKボタンの押下により印刷指示ジョブの再RIP処理の指示をユーザーから受け付けると、要求部244fは、ジョブ識別情報と設定識別情報をプリントコントローラー10に送信し、印刷指示ジョブの再RIP処理の実行をプリントコントローラー10に要求する。
プリントコントローラー10において、実行受付部15hが、要求部244fより印刷指示ジョブの再RIP処理の実行要求を受け付けると、RIP実行部15aは、印刷ジョブ保存領域14aを参照することで受信したジョブ識別情報に対応する印刷ジョブ(印刷指示ジョブ)を取得し、設定情報管理テーブル14bを参照することで設定識別情報に対応する設定情報を取得する。さらに、RIP実行部15aは、取得した印刷ジョブと設定情報に基づいて、印刷指示ジョブの再RIP処理を実行し、ラスターデータを再生成する。ラスターデータ送信部15bは、再RIP処理で生成したラスターデータを含む印刷データを画像形成装置20に送信する。
画像形成装置20において、ラスターデータ受信部244gは、ラスターデータ送信部15bから印刷データを受信し、ラスターデータ識別情報に対応付けてラスターデータをラスターデータ保存領域243aに保存し、ラスターデータ識別情報に対応付けてジョブ識別情報と、設定識別情報と、時刻情報とをラスターデータ管理テーブル243bに保存する。
以下に、具体例として、図6(a)と、図7(a)とを参照して、具体的なデータを用いて、画像形成システム1における再RIP処理の流れを説明する。
設定情報管理テーブル14bに図6(a)に示すデータが保存され、ラスターデータ管理テーブル243bに図7(a)に示すデータが保存されているとする。
画像形成装置20において、印刷指示受付部244aは、ユーザーからラスターデータ識別情報aに対応するラスターデータに関する印刷の指示を受け付けると、判断要求部244bが、ラスターデータ管理テーブル243bを参照し、プリントコントローラー10に設定情報Aと時刻情報T1を送信する。
プリントコントローラー10において、要否受付部15eが設定識別情報Aと時刻情報T1を受信し、要否判断部15fは、設定識別情報Aを基に、図6(a)の設定情報管理テーブル14bを参照することで設定識別情報Aの最新の時刻情報Taを取得し、時刻情報T1と時刻情報Taを比較する。両者の時刻情報が異なっている場合(T1≠Ta)、要否判断部15fは、設定情報が更新されているので、印刷指示ジョブの再RIP処理は必要であると判断し、要否応答部15gは、その判断結果を画像形成装置20に送信する。
画像形成装置20において、実行要否受付部244cが、印刷指示ジョブの再RIP処理が必要であるとの判断結果を受信すると、通知部244dはユーザーに印刷指示ジョブの再RIP処理が必要であることを通知する。指示受付部244eが、再RIP処理の指示をユーザーから受け付けると、要求部244fは印刷指示ジョブの再RIP処理の実行をプリントコントローラー10に要求し、ジョブ識別情報xと設定識別情報Aをプリントコントローラー10に送信する。
プリントコントローラー10において、実行受付部15hが再RIP処理の実行の要求を受け付けると、RIP実行部15aは、印刷ジョブ保存領域14aを参照し、受信したジョブ識別情報xに対応した印刷ジョブを取得し、設定情報管理テーブル14bを参照し、受信した設定識別情報Aに基づく設定情報A0を取得する。RIP実行部15aは、取得した印刷ジョブと、設定情報A0とに基づいて印刷ジョブの再RIP処理を実行し、新たなラスターデータを生成し、新たなラスターデータに対応するラスターデータ識別情報a1を生成する。ラスターデータ送信部15bは、新たに生成したラスターデータとラスターデータ識別情報a1を含む印刷データを画像形成装置20に送信する。
印刷データを受信した画像形成装置20は、ラスターデータ識別情報a1に対応付けてラスターデータをラスターデータ保存領域243aに記憶し、図7(b)のラスターデータ管理テーブル243bにおいて、ラスターデータ識別情報a1に対応付けて記憶された時刻情報T1を時刻情報Taに更新する。
なお、上記説明では、プリントコントローラー10は、自機が備えるRTC12から時刻情報を取得するものとしたが、専用ケーブル4を介して、画像形成装置20が備えるRTC242から時刻情報を取得するようにしてもよい。
図8は、本実施形態における画像形成装置20とプリントコントローラー10が実行する処理を説明するフローチャートである。プリントコントローラー10が備えるCPU15は、記憶部14に記録されたプログラムに基づいてステップS4、S10に示す処理を実行する。また、画像形成装置20が備えるCPU244は、記憶部243に記録されたプログラムに基づいてステップS4、S10以外の処理を実行する。また、図13は、図8のステップS4に示す再RIP処理要否判断のサブルーチンを示し、図14は、図8のステップS10に示す再RIP処理実行のサブルーチンを示す。
図8を参照して、画像形成装置20は、ラスターデータ保存領域243aに保存されているラスターデータの一覧を表示部21に表示する(ステップS1)。
画像形成装置20は、ユーザーが、表示部21に表示されたラスターデータの一覧から印刷を所望するラスターデータを選択し、表示部21上のスタートキーを押下した(ステップS2)ことを受けて、再RIP処理の要否判断をプリントコントローラー10に要求する(ステップS3)。このとき、画像形成装置20は、印刷指示ジョブに係る設定識別情報と時刻情報をプリントコントローラー10に送信する。
プリントコントローラー10は、画像形成装置20から印刷指示ジョブの再RIP処理の要否判断の要求を受けると、再RIP処理の要否判断を行う(ステップS4)。
図13のサブルーチンに移り、プリントコントローラー10は、印刷指示ジョブに係る設定識別情報と時刻情報を受信する(ステップS21)。プリントコントローラー10は、画像形成装置20から受信した設定識別情報に対応する時刻情報を設定情報管理テーブル14bから取得する(ステップS22)。プリントコントローラー10は、受信した時刻情報と設定情報管理テーブル14bから取得した時刻情報とを比較し、設定情報が更新されたか否かを判断する(ステップS23)。プリントコントローラー10は、設定情報が更新されているとき(ステップS23:Yes)、再RIP処理が必要と判断し(ステップS24)、設定情報が更新されていないとき(ステップS23:No)、再RIP処理は不要と判断する(ステップS25)。そして、プリントコントローラー10は、判断結果を画像形成装置20に送信する(ステップS26)。
図8のフローチャートに戻り、画像形成装置20は、プリントコントローラー10から判断結果を受信し、判断結果が印刷指示ジョブの再RIP処理が必要であるとの内容である場合(ステップS5:Yes)、画像形成装置20は、表示部21上にポップアップ画面を表示し、印刷指示ジョブの再RIP処理が必要である旨をユーザーに通知し(ステップS6)、再RIP処理を実行するか否かの指示をユーザーから受け付ける(ステップS7)。つまり、画像形成装置20は、ユーザーから、印刷指示ジョブの再RIP処理の実行指示又は取消し指示を受け付ける。
ユーザーから再RIP処理の実行指示を受け付けた場合、つまり、ユーザーからOKボタンの押下を受けた場合(ステップS8:Yes)、画像形成装置20は、印刷指示ジョブの再RIP処理をプリントコントローラー10に要求する(ステップS9)。このとき、画像形成装置20は、印刷指示ジョブに対応するジョブ識別情報と設定識別情報とをプリントコントローラー10に送信する。
プリントコントローラー10は、画像形成装置20から印刷指示ジョブの再RIP処理の要求を受けると、印刷指示ジョブの再RIP処理を実行する(ステップS10)。
図14のサブルーチンに移り、プリントコントローラー10は、印刷指示ジョブに対応するジョブ識別情報と設定識別情報とを受信し(ステップS31)、受信した設定識別情報に対応する設定情報を設定情報管理テーブル14bから取得し(ステップS32)、受信したジョブ識別情報に対応する印刷ジョブを印刷ジョブ保存領域14aから取得する(ステップS33)。
プリントコントローラー10は、取得した設定情報を用いて、取得した印刷ジョブの再RIP処理を実行してラスターデータを生成し(ステップS34)、生成したラスターデータを含む印刷データを画像形成装置20に送信する(ステップS35)。
図8のフローチャートに戻り、画像形成装置20は、プリントコントローラー10から印刷データを受信し、受信したラスターデータをラスターデータ識別情報に対応付けてラスターデータ保存領域243aに保存し、ラスターデータ保存領域243aに保存されたラスターデータに対応する、ジョブ識別情報と設定識別情報と時刻情報を、ラスターデータ識別情報と関連付けてラスターデータ管理テーブル243bに保存する(ステップS11)。
画像形成装置20は、ラスターデータ保存領域243aに新たに保存されたラスターデータに基づいて印刷データの印刷を実行する(ステップS12)。
一方、再RIP要否判断の結果が、再RIP処理は不要であるとの内容であった場合(ステップS5:No)、画像形成装置20は、再RIP処理の実行を要求せずに、ラスターデータ保存領域243aに保存されているRIP済みのラスターデータに基づいて、印刷を実行する(ステップS12)。
また、画像形成装置20は、ユーザーから再RIP処理の取消し指示を受け付けた場合、つまり、ユーザーからキャンセルボタンの押下を受けた場合、(ステップS8:No)、再RIP処理の実行を要求せずに、ラスターデータ保存領域243aに保存されているRIP済みの印刷データに基づいて、印刷を実行する(ステップS12)。
本実施形態に係る画像形成システム1によると、画像形成装置20が、ユーザーからの印刷指示を受け付けたタイミングで、印刷指示を受けたラスターデータについて、プリントコントローラー10に対して再RIP処理の要否判断を要求するので、たとえ、画像形成装置20に多数のラスターデータが保存されていたとしても、それら全てのラスターデータについてまとめて再RIP処理を実行しないので、印刷指示を受けたラスターデータについて、より短い時間で再RIP処理を完了でき、短い時間で画像形成を完了できる。従って、画像形成システムのスループットの低下を最小限に抑えつつ、再RIP処理を実行することができる。
また、画像形成システム1によると、ユーザーから再RIP処理の実行指示又は取消し指示を受け付け、再RIP処理の実行指示を受け付けた場合にのみ画像形成装置20がプリントコントローラー10に印刷指示ジョブの再RIP処理の実行を要求するので、例えば、印刷指示を行ったデータが、カラー部分が少なかったり、文字の領域が多かったりするために、ユーザーが再RIP処理の必要が低いと考えている場合には、再RIP処理を実行せずに、画像形成装置20に保存されたRIP済みのラスターデータに基づいて印刷を実行することができるので、印刷指示データの画像形成を短時間で完了させることができる。
なお、本実施形態においては、再RIP処理が必要となる、設定情報に対する編集操作の一例として、色調の変更を説明しているが、本発明の要旨を逸脱しない限り、再RIP処理を必要とする編集操作は他の設定変更であってもよい。
本実施形態においては、ユーザーに再RIP処理が必要であることを通知する方法の一例として、ポップアップ画面を表示する方法を採用しているが、例えば、音声案内やアラーム音を用いて、ユーザーに再RIP処理が必要であることを通知してもよい。
本実施形態においては、印刷指示ラスターデータの受け付け、ポップアップによる再RIP処理の通知、再RIP処理の実行指示の受け付けのための操作画面を、画像形成装置20が備える表示部21に表示させるものとしたが、この形態に限定されない。例えば、情報処理装置2の画面上にそれらの操作画面を表示させ、ユーザーへの通知やユーザー操作の受け付けを行ってもよい。
なお、本実施形態において、プリントコントローラー10と画像形成装置20とを異なる装置として説明したが、画像形成装置20内にプリントコントローラー10が内蔵されていてもよい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る画像形成システム1の構成及びその動作について以下に説明する。
本実施形態の画像形成システム1は、画像形成装置20に記憶されたラスターデータについて、プリントコントローラー10が予め再RIP処理の要否を判断しておき、ラスターデータの一覧を表示するときに、ラスターデータのそれぞれについて、再RIP処理の要否を識別可能に表示する。
第2の実施形態に係る画像形成システム1のハードウェア構成(図1)と、プリントコントローラー10の機能構成(図2、3)、画像形成装置20の記憶部243で実現される機能(図4)は、第1の実施形態と同様である。
図9は、第1の実施形態の図5に対応する、画像形成装置20の機能構成図を示す。図9と図5を参照して、本実施形態の画像形成装置20では、タグ付加部244hが追加されており、それ以外の部分は第1の実施形態と同様である。
なお、以下の説明において、第1の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付し、第1の実施形態と重複する内容についての説明は省略する。
(第2の実施形態における画像形成システム1の基本動作)
画像形成システム1は、画像形成装置20にラスターデータが記憶されている状態でユーザーから所定の指示を受け付けると、画像形成装置20に保存している各ラスターデータについて再RIP処理の要否を判断するための処理を開始する。具体的には、画像形成装置20は、表示部21に表示された、再RIP処理の要否を判断するための処理の開始を指示するキー(図12における再RIP問い合わせキー124)が押下されると、自機に保存している各ラスターデータについて、プリントコントローラー10に対し再RIP処理の要否判断を要求する。画像形成装置20は、プリントコントローラー10からの判断結果を受けて、再RIP処理が必要であると判断されたラスターデータ(再RIP要データ)と、再RIP処理は不要であると判断されたラスターデータ(再RIP不要データ)とを識別可能にユーザーに表示(通知)し、ユーザーから印刷を実行するラスターデータの選択を受け付ける。
(画像形成装置20)
図9を参照して、タグ付加部244hは、画像形成装置20が記憶する各ラスターデータについて、再RIP処理の要否の判断結果を管理する。また、タグ付加部244hは、各ラスターデータについて、再RIP処理の要否を識別可能に表示部21に表示させる。
タグ付加部244hは、プリントコントローラー10から再RIP処理の要否判断の結果を受信したとき、再RIP処理の要否を示す情報(再RIP処理タグ)を、ラスターデータ識別情報と関連付けてラスターデータ管理テーブル243bに保存する。具体的には、図10を参照して、再RIP処理タグとして、各ラスターデータ識別情報に対し、再RIP処理が必要(有)か、再RIP処理が不要(無)かを保存する。
また、タグ付加部244hは、ユーザーからの印刷指示を受け付けるためにラスターデータの一覧を表示部21に表示させるとき、再RIP要データについては、再RIP処理が必要であることを示すアイコンを付加して表示する。
(ラスターデータ一覧表示画面)
図12は、本実施形態における、ラスターデータの一覧を表示する画面(ラスターデータ一覧画面)の一例である。タグ付加部244hは、ラスターデータの一覧において、再RIP要データに対し再RIP処理アイコン1212を付加することで、再RIP処理の要否を識別可能に表示部21に表示させる。
データリスト画面120は、ラスターデータ一覧画面121を含む。ラスターデータ一覧画面121は、縦軸方向に沿ってラスターデータ保存領域243aに保存されているラスターデータが一覧表示され、横軸方向には各ラスターデータに対応する表示領域1213の中に、詳細情報として、小プレビュー画像1211、ファイル名、再RIP処理アイコン1212、ページ数が表示される。
小プレビュー画像1211は、ユーザーにラスターデータの内容を視認させるためのいわゆるサムネイル画像である。再RIP処理アイコン1212は、再RIP処理が必要であることを示す。
ユーザーは、再RIP処理アイコン1212を含む表示領域1213を押下することで、印刷指示ラスターデータを選択することができる。
なお、ラスターデータ一覧画面121では、ユーザーが印刷指示ラスターデータを選択したとき、選択されたラスターデータに対応する表示領域を識別可能に表示する。図12は、file_bが印刷指示ラスターデータとして選択された状態を示しており、file_bに対応する表示領域1213が強調表示(ハッチング表示)されている。
(画像形成システム1における再RIP処理の流れ)
画像形成装置20において、ユーザーから所定の指示を受け付けると、要求部244fは、ラスターデータ保存領域243aに保存されているラスターデータのうちから、プリントコントローラー10に再RIP処理の要否判断を要求するラスターデータ(判断要求データ)を選択する。例えば、要求部244fは、ラスターデータ管理テーブル243bに保存された時刻情報が古いものから順に、1つずつラスターデータ識別情報を選択し、ラスターデータ保存領域243aを参照し、ラスターデータ識別情報に対応したラスターデータを選択する。
要求部244fは、判断要求データについて再RIP処理の要否判断をプリントコントローラー10に要求するとき、ラスターデータ管理テーブル243bを参照し、ラスターデータに対応する設定識別情報と時刻情報をプリントコントローラー10に送信する。
プリントコントローラー10における、再RIP処理の要否判断の方法は第1の実施形態と同様であるため説明は省略する。プリントコントローラー10の要否応答部15gは、判断要求データに関する再RIP処理要否の判断結果を、画像形成装置20に送信する。
画像形成装置20において、タグ付加部244hは、判断結果を受信すると、判断要求データに対応するラスターデータ識別情報に関連付けて、ラスターデータ管理テーブル243bに再RIPタグを保存する。
続いて、要求部244fは、ラスターデータ保存領域243aに保存されているラスターデータのうちから、判断要求データとして別のラスターデータを選択し、上記再RIP処理の要否判断に関する処理を実行する。要求部244fは、ラスターデータ保存領域243aに保存されている全てのラスターデータについての要否判断が完了するまで、再RIP処理の要否判断に関する処理を繰り返し実行する。
画像形成装置20は、ユーザーから所定の操作を受け付けて、ラスターデータを一覧表示するとき、ラスターデータ管理テーブル243bを参照して、各ラスターデータが再RIP要データであるか、再RIP不要データであるかを識別可能に表示する。なお、一覧表示の時点では、再RIP処理の要否を識別可能に表示しないで、ユーザーによりラスターデータが選択された時点で、選択されたラスターデータが再RIP処理の要否を識別可能に表示してもよい。
ユーザーが、ラスターデータの一覧から再RIP不要データを選択すると、画像形成装置20は、プリントコントローラー10に再RIP処理の実行要求は行わずに、ラスターデータ保存領域243aに保存されたラスターデータに基づいて画像形成を行う。一方、ユーザーが、ラスターデータの一覧から再RIP要データを選択すると、画像形成装置20の要求部244fは、プリントコントローラー10に対し再RIP処理の実行要求を行う。再RIP処理の実行要求を行った後の処理は、第1の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
図11は、本実施形態の処理を説明するフローチャートである。プリントコントローラー10が備えるCPU15は、記憶部14に記録されたプログラムに基づいてステップS204、S214に示す処理を実行する。また、画像形成装置20が備えるCPU244は、記憶部243に記録されたプログラムに基づいてステップS204、S214以外の処理を実行する。
図11を参照して、再RIP処理の要否判断を開始するためのキー(再RIP問い合わせキー124)が押下されると(ステップS201)、画像形成装置20は、自機に記憶されたラスターデータのうちから判断要求データとするラスターデータを選択し(ステップS202)、判断要求データについて、再RIP処理の要否判断をプリントコントローラー10に要求する(ステップS203)。このとき、画像形成装置20は、ラスターデータ管理テーブル243bを参照し、判断要求データに係る設定識別情報と時刻情報とをプリントコントローラー10に送信する。
プリントコントローラー10は、画像形成装置20から印刷指示ジョブの再RIP処理の要否判断の要求を受けると、再RIP処理の要否判断を行う(S204)。プリントコントローラーがS204で実行する、再RIP処理の要否判断の処理の内容は、第1の実施形態における図8のフローチャートのステップS4と同様であるため、説明は省略する。
画像形成装置20は、プリントコントローラー10から受信した、判断要求データについての再RIP処理の要否判断の結果をラスターデータ管理テーブル243bに保存する(ステップS205)。
画像形成装置20は、自機が保存する全てのラスターデータについて、再RIP処理の要否判断が完了したかどうかを判断し(ステップS206)、全てのラスターデータについての判断が完了するまで(ステップS206:Yes)、ステップS202〜S206の処理を繰り返す。
自機が保存する全てのラスターデータについて、再RIP処理の要否判断が完了した場合(ステップS206:Yes)、ステップS207の処理に進む。
画像形成装置20は、表示部21が表示するデータリストキー123をユーザーが押下したことを受けて、図12に示すような、ラスターデータ保存領域243aに保存しているラスターデータの一覧を表示するための画面を、表示部21に表示させる(ステップS207)。
画像形成装置20は、ユーザーが、表示部21に表示されたラスターデータの一覧から印刷指示ラスターデータを選択し、表示部21上のスタートキーを押下した(ステップS208)ことを受けて、ラスターデータ管理テーブル243bに記憶された再RIP処理タグの情報に基づいて、印刷指示ラスターデータが、再RIP要データであるか否かを判断する(ステップS209)。
印刷指示ラスターデータが再RIP要データである場合(ステップS209:Yes)、画像形成装置20は、表示部21上にポップアップ画面を表示し、印刷指示ラスターデータが再RIP要データであることをユーザーに通知し(ステップS210)、再RIP処理を実行するか否かの指示をユーザーから受け付ける(ステップS211)。つまり、画像形成装置20は、ユーザーから、印刷指示ジョブの再RIP処理の実行指示又は取消し指示を受け付ける。
画像形成装置20は、ユーザーから再RIP処理の実行指示を受け付けた場合、つまり、ユーザーからOKボタンの押下を受けた場合(ステップS212:Yes)、印刷指示ジョブの再RIP処理をプリントコントローラー10に要求する。このとき、画像形成装置20は、印刷指示ジョブに対応するジョブ識別情報と設定識別情報とをプリントコントローラー10に送信する。
プリントコントローラー10は、画像形成装置20から印刷指示ジョブの再RIP処理の要求を受けると、印刷指示ジョブの再RIP処理を実行する(ステップS214)。再RIP処理の実行要求を受けたときに、プリントコントローラー10において実行される再RIP処理の内容は、第1の実施形態における図8のフローチャートのステップS10と同様であるため、説明は省略する。
画像形成装置20は、再RIP処理後の印刷データをプリントコントローラー10から受信すると、ラスターデータ保存領域243aとラスターデータ管理テーブル243bに、対応する情報を保存し(ステップS215)、ラスターデータ保存領域243aに保存された再RIP処理後のラスターデータに基づいて印刷データの印刷を実行する(ステップS216)。なお、再RIP処理後の印刷データを受信したことに応じて自動的に印刷を開始しないで、再RIP処理が完了したことをユーザーに通知し、ユーザーから印刷指示を受け付けたときに印刷を開始するようにしてもよい。また、再RIP処理が完了したことをユーザーに通知したときに、ユーザーから印刷の取消しを受け付けられるようにしてもよい。
画像形成装置20は、印刷指示ラスターデータが再RIP要データでない場合(ステップS209:No)、再RIP処理の実行を要求せずに、ラスターデータ保存領域243aに保存されているRIP済みの印刷データに基づいて、印刷を実行する(ステップS216)。
また、画像形成装置20は、ステップS212において、再RIP処理の取消し指示をユーザーから受けた場合、つまり、キャンセルボタンの押下をユーザーから受け付けた場合(ステップS212:No)、再RIP処理の実行を要求せずに、ラスターデータ保存領域243aに保存されているRIP済みの印刷データに基づいて、印刷を実行する(ステップS216)。このとき、自動的に印刷を開始しないで、ユーザーから印刷の実行指示又は取消し指示を受け付けて、その指示に応じて印刷を実行するようにしてもよい。
本実施形態に係る画像形成システム1によると、ユーザーから印刷指示を受け付けたタイミングで、印刷指示を受けたラスターデータについての再RIP処理を実行するため、たとえ、記憶部243の中に膨大な数のラスターデータが保存されていたとしても、ユーザーが印刷指示を行ったデータについての再RIP処理を優先して完了させることができる。また、記憶部243に記憶されたラスターデータに対する再RIP処理をまとめて実行することがないので、再RIP処理が集中することによる、画像形成システム1全体のスループットの低下を抑制することができる。
また、画像形成システム1によると、ユーザーから、再RIP処理の実行指示又は取消し指示を受け付け、ユーザーから再RIP処理の実行指示を受け付けた場合にのみ画像形成装置20がプリントコントローラー10に印刷指示ジョブの再RIP処理を要求するので、例えば、印刷指示を行ったデータが、カラー部分が少なかったり、文字の領域が多かったりするために、ユーザーが再RIP処理の必要が低いと考えている場合には、画像形成装置20は、再RIP処理を実行せずに、ラスターデータ保存領域243aのRIP済みのラスターデータに基づいて印刷を実行するので、印刷指示データの画像形成を短時間で完了させることができる。従って、画像形成システムのスループットの低下を最小限に抑えつつ、再RIP処理を実行することができる。
さらに、ユーザーからの印刷指示を受け付けるまでに、画像形成装置に保存された各ラスターデータについて、予め、再RIP処理の要否判断を完了しておくため、ユーザーが印刷指示ラスターデータを選択した後、再RIP処理の要否判断を行うことなく印刷を開始することができるので、印刷指示データの画像形成を短時間で完了させることができる。
また、ユーザーは再RIP処理の要否を参考にして印刷指示ジョブを選択することができるため、印刷指示ジョブを選択するときのユーザーの利便性が向上する。
なお、画像形成装置20は、ユーザーから所定の指示を受けると、ラスターデータ保存領域243aに保存している全てのラスターデータについての再RIP処理の要否判断を、プリントコントローラー10に対して要求するものとしたが、ラスターデータ保存領域243aに保存しているラスターデータのうちの一部のラスターデータについて再RIP処理の要否判断の要求を行うようにしてもよい。具体的には、記憶部243に、ラスターデータを保存するための複数のフォルダーが設けられている場合に、ユーザーから所定の指示を受けたときに、一部のフォルダーに保存されているラスターデータについて再RIP処理の要否判断の要求を行うようにしてもよい。このとき、再RIP処理の要否判断を行う一部のフォルダーを、ユーザーが選択できるようにしてもよい。
画像形成装置20は、ユーザーから所定の指示を受けたことに応じて、再RIP処理の要否判断の要求を開始するものとしたが、予め所定の時刻を設定しておき、その時刻になったら自動的に再RIP処理の要否判断の要求を開始するようにしてもよい。このとき、画像形成システム1の利用率が低い時間(例えば、夜間)に再RIP処理の要否判断処理が行われるように、開始時刻を設定することが好ましい。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る画像形成システム1の構成及びその動作について以下に説明する。
本実施形態の画像形成システム1は、画像形成装置20が画像形成処理を実行しない時間(空き時間)を利用して、画像形成装置20に記憶されているラスターデータについて再RIP処理の要否判断を行い、再RIP処理が必要と判断されたラスターデータについて再RIP処理を行う。
具体的には、画像形成システム1は、画像形成装置20の電源をOFFにする操作をユーザーから受け付けると、画像形成装置20に保存している各ラスターデータについて再RIP処理の要否を判断するための処理を開始し、画像形成装置20に保存しているラスターデータの判断を完了した後、再RIP処理が必要と判断されたラスターデータについて、再RIP処理を開始する。言い換えれば、画像形成装置20は、電源をOFFする操作をユーザーから受け付けると、シャットダウン処理の一部として、プリントコントローラー10に対し、再RIP処理の要否判断の要求と再RIP処理の実行の要求を行う。
第3の実施形態に係る画像形成システム1のハードウェア構成と機能構成は第2の実施形態と同様であり、以下の説明において、第2の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付し、第2の実施形態と重複する内容についての説明は省略する。
(第3の実施形態における画像形成システム1の基本動作)
画像形成システム1において、画像形成装置20の電源をOFFにする操作をユーザーから受け付けると、画像形成装置20は、自機に保存している各ラスターデータについて再RIP処理の要否を判断するための処理を開始する。具体的には、画像形成装置20は、自機に保存している各ラスターデータについて、プリントコントローラー10に対し再RIP処理の要否判断を要求する。画像形成装置20は、プリントコントローラー10からの判断結果を受けて、再RIP処理が必要であると判断されたラスターデータ(再RIP要データ)について、プリントコントローラーに対し再RIP処理の実行要求を行う。画像形成装置20は、自機に保存しているラスターデータのうち再RIP処理が必要なラスターデータについての再RIP処理が完了した後、自機のシャットダウンを完了する。
図15は、第3の実施形態の処理を説明するフローチャートである。プリントコントローラー10が備えるCPU15は、記憶部14に記録されたプログラムに基づいてステップS304、S310に示す処理を実行する。また、画像形成装置20が備えるCPU244は、記憶部243に記録されたプログラムに基づいてステップS304、S310以外の処理を実行する。
図15を参照して、画像形成装置20は、電源をOFFにする操作をユーザーから受けると(ステップS301:Yes)、シャットダウン処理を開始する。
画像形成装置20は、シャットダウン処理の一部として、自機に記憶されたラスターデータについて、プリントコントローラー10に対し再RIP処理の要否判断を要求し、その結果を、ラスターデータ管理テーブル243bに保存する。ステップS302〜S306において、画像形成装置20とプリントコントローラー10が実行する処理の内容は、第2の実施形態における図11のフローチャートのステップS202〜206と同様であるため、説明は省略する。
自機が保存する全てのラスターデータについて、再RIP処理の要否判断が完了した場合(ステップS306:Yes)、ステップS307の処理に進む。
画像形成装置20は、自機に記憶されたラスターデータのうちからラスターデータを選択する(ステップS307)。ラスターデータの選択は、例えばステップS302と同様の方法とすることができる。
画像形成装置20は、ステップS307で選択したラスターデータが、再RIP要データであるか否かを、ラスターデータ管理テーブル243bを参照して判断する(ステップS308)。
印刷指示ラスターデータが再RIP要データである場合(ステップS308:Yes)、印刷指示ジョブの再RIP処理をプリントコントローラー10に要求する(ステップS309)。このとき、画像形成装置20は、印刷指示ジョブに対応するジョブ識別情報と設定識別情報とをプリントコントローラー10に送信する。
プリントコントローラー10は、画像形成装置20から印刷指示ジョブの再RIP処理の要求を受けると、印刷指示ジョブの再RIP処理を実行する(ステップS310)。再RIP処理の実行要求を受けたときに、プリントコントローラー10において実行される再RIP処理の内容は、第2の実施形態における図11のフローチャートのステップS214と同様であるため、説明は省略する。
画像形成装置20は、再RIP処理後の印刷データをプリントコントローラー10から受信すると、ラスターデータ保存領域243aとラスターデータ管理テーブル243bに、対応する情報を保存する(ステップS311)。
画像形成装置20は、自機が保存する再RIP要データについて、再RIP処理が完了したかどうかを判断し(ステップS312)、全ての再RIP要データについての再RIP処理が完了するまで(ステップS312:Yes)、ステップS307〜S312の処理を繰り返す。
自機が保存する全ての再RIP要データについての再RIP処理が完了した場合(ステップS312:Yes)、画像形成装置20はシャットダウンのための他の処理に移行する。
なお、画像形成装置20の電源をOFFにする操作をユーザーから受け、図15のフローチャートに示す処理を実行している途中で、画像形成装置20の電源をONにする操作を受け付けた場合は、図15のフローチャートに示す処理を中止し、画像形成装置20の起動処理に移行する。この場合、後に画像形成装置20の電源がOFFされるときには、先のシャットダウン処理で実行した処理の続きから、処理を再開できることができる。例えば、先のシャットダウン処理で再RIP処理の要否判断までの処理が完了していた場合は(ステップS306:Yesまでが完了)、次のシャットダウン処理では再RIP処理の実行(ステップS307以降)から再開することができる。また、先のシャットダウン処理で一部のラスターデータまでの再RIP判断処理や再RIP処理が完了していた場合は、次のシャットダウン処理で残りのラスターデータの処理から再開することができる。
なお、画像形成装置20の電源をOFFにする操作を受けたときに、図15のフローチャートに示す処理を実行するか否かの設定を、予めユーザーから受け付けることもできる。この場合には、OFFにする操作を受けたときに、図15のフローチャートに示す処理を実行する設定がなされているか否かを判断し、その設定がなされている場合にのみ図15のフローチャートに示す処理が実行される。
本実施形態に係る画像形成システム1によると、画像形成装置20は、新規の印刷ジョブを受け付けることができず、画像形成処理を実行することもできない、電源をOFFにする操作をユーザーから受け付けた後の時間を利用して再RIP処理を実行するため、画像形成システムのスループットの低下を最小限に抑えつつ、再RIP処理を実行することができる。
(変形例)
第3の実施形態の画像形成システム1においては、画像形成装置20が画像形成処理を実行しない時間(空き時間)として、画像形成装置20の電源をOFFにする操作をユーザーから受け付けた後の時間を利用し、画像形成装置20の電源をOFFにする操作をユーザーから受け付けたときに、画像形成装置20のシャットダウン処理の一部として、画像形成装置20に記憶されているラスターデータについて再RIP処理の要否判断を行い、再RIP処理が必要と判断されたラスターデータについて再RIP処理を実行したが、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行するタイミングを以下のように変更することもできる。
(変形例1:画像形成装置20のスリープモード時)
画像形成装置20が通常モードからスリープモードに入ったときに、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行する。つまり、画像形成装置20が画像形成処理を実行しない時間(空き時間)として、画像形成装置20がスリープモードにある時間を利用し、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行する。
本変形例は、第3の実施形態の図15のフローチャートにおいて、ステップS301の内容を、スリープモードに入ったか否かを判断するように変更したものである。
(変形例2:予め設定された時間帯)
ユーザーにより予め設定された時間帯になったときに、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行する。つまり、画像形成装置20が画像形成処理を実行しない時間(空き時間)として、ユーザーが予め設定した時間帯を利用し、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行する。
本変形例は、第3の実施形態の図15のフローチャートにおいて、ステップS301の内容を、所定の時間帯になったか否かを判断するように変更したものである。
(変形例3:画像形成装置20の起動時)
画像形成装置20の電源をONする操作をユーザーから受けたときに、画像形成装置20の起動処理の一部として、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行する。つまり、画像形成装置20が画像形成処理を実行しない時間(空き時間)として、画像形成装置20の起動時間を利用し、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行する。
本変形例は、第3の実施形態の図15のフローチャートにおいて、ステップS301の内容を、電源をONする操作をユーザーから受け付けたか否かを判断するものに変更し、ステップS312の処理が終了した後に、画像形成装置20を起動するための他の処理に移行する様にしたものである。
なお、画像形成装置20の起動時間とは、画像形成装置20が備える印刷処理部231のウォームアップするための時間を含む。
上記変形例1〜3に係る画像形成システム1によると、画像形成装置20は、画像形成処理を実行することができない、又は画像形成処理を実行する可能性が低い、スリープモード時や予め設定された時間帯、起動時の時間を利用して、再RIP処理を実行するため、画像形成システムのスループットの低下を最小限に抑えつつ、再RIP処理を実行することができる。
なお、第3の実施形態と変形例1〜3において、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行するタイミングについて説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、タイミングを他の時間に適宜変更してもよい。
また、第3の実施形態と変形例1〜3において説明した再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行するタイミングのいずれかを、ユーザーが選択することで、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行するタイミングを組み合わせることができる。例えば、再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行するタイミングとして、スリープモード時と起動時をユーザーが選択した場合、画像形成装置20がスリープモードになった時や、画像形成装置20が起動した時に再RIP処理の要否判断と再RIP処理を実行することができる。
なお、上記第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態及び、第3の実施形態に対応する変形例に係る画像形成システム1において、画像形成装置20とプリントコントローラー10とを異なる装置として説明したが、画像形成装置20内にプリントコントローラー10が内蔵されていてもよい。
なお、上記第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態及び、第3の実施形態に対応する変形例において、記憶部14における印刷ジョブ保存領域14aと設定情報管理テーブル14bは、それぞれ別の記憶領域にあるものとして説明したが、この形式に限定されず、実施形態に適した形式で用いてもよい。例えば、印刷ジョブ保存領域14aと設定情報管理テーブル14bを1つにまとめてもよく、設定情報管理テーブル14bを2、3のテーブルに分割してもよい。また、記憶部243におけるラスターデータ保存領域243aとラスターデータ管理テーブル243bも同様である。
なお、上記第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態及び、第3の実施形態に対応する変形例を個別に説明したが、それぞれの実施形態及び変形例のうち、組み合わせ可能な実施形態及び変形例を組み合わせて実施することができる。