JP2015133921A - 耕耘爪および農作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】耕耘抵抗を低減しつつ、砕土性能の向上を図ることができる耕耘爪を提供する。
【解決手段】農作業機1は、トラクタの後部に連結する機体2と、耕耘作業をする耕耘体6と、整地作業をする整地体17とを備える。耕耘体6は、回転軸体11と、この回転軸体11に取り付ける複数の耕耘爪15とを有する。各耕耘爪15は、平面状の基端側板部31と、この基端側板部31に連設した曲面状の中間板部32と、この中間板部32に連設した平面状の先端側板部33とを備える。中間板部32は、その曲率半径が回転方向前端側から回転方向後端側に向かって徐々に減少している。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸体に取り付ける耕耘爪および農作業機に関するものである。
従来、例えば特許文献1に記載された耕耘爪が知られている。
この従来の耕耘爪は、取付基部と、縦刃部と、横刃部とを有し、縦刃部から横刃部にかけて回転方向と逆向きに湾曲されているとともに、横刃部が一側方に湾曲されている。また、横刃部の折曲開始部分が取付基部を通る鉛直線からの水平爪長さ方向の半分よりやや先端側寄りまたは半分とされて縦刃部の刃縁部が横刃部の刃縁部より長くされているか若しくはほぼ同じ長さとされている。さらに、横刃部の一側方への湾曲が一定の曲率半径で湾曲されている。
特開平9−298903号公報
しかしながら、上記従来の耕耘爪では、一定の曲率半径で曲げられているため、砕土性能と耕耘抵抗の面からみると、それら2つのうちどちらか一方に片寄った性能しか出すことができない。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、耕耘抵抗を低減しつつ、砕土性能の向上を図ることができる耕耘爪および農作業機を提供することを目的とする。
請求項1記載の耕耘爪は、回転軸体に取り付けられ、前記回転軸体とともに回転する耕耘爪であって、前記回転軸体に取り付けられる平面状の基端側板部と、この基端側板部に連設された曲面状の中間板部と、この中間板部に連設された平面状の先端側板部とを備え、前記中間板部は、その曲率半径が回転方向前端側から回転方向後端側に向かって徐々に減少する形状に形成されているものである。
請求項2記載の耕耘爪は、請求項1記載の耕耘爪において、少なくとも先端側板部の回転方向前端部には、刃縁部分が形成されているものである。
請求項3記載の耕耘爪は、請求項1または2記載の耕耘爪において、全体形状が平面視く字形状であるものである。
請求項4記載の農作業機は、回転軸体と、この回転軸体に取り付けられた請求項1ないし3のいずれか一の複数の耕耘爪とを具備するものである。
本発明によれば、耕耘抵抗を低減しつつ、砕土性能の向上を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る耕耘爪を具備した農作業機の側面図である。 同上耕耘爪の斜視図である。 同上耕耘爪の正面図である。 同上耕耘爪の平面図である。 同上耕耘爪の底面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る耕耘爪の斜視図である。 同上耕耘爪の正面図である。 同上耕耘爪の平面図である。 同上耕耘爪の底面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る耕耘爪の斜視図である。 同上耕耘爪の正面図である。 同上耕耘爪の平面図である。 同上耕耘爪の底面図である。
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図5を参照して説明する。
図中の1は農作業機で、この農作業機1は、例えば走行車であるトラクタ(図示せず)の後部に連結され、そのトラクタの前進走行により水田等の圃場を前方(進行方向)に移動しながら農作業である耕耘整地作業等をするものである。
農作業機1は、図1に示されるように、トラクタの後部の3点リンク部(作業機昇降装置)に脱着可能に連結される機体2を備えている。
機体2は、左右方向中央部にミッションケース部3を有し、このミッションケース部3には、トラクタ側からの動力を入力する入力軸4が回転可能に設けられている。なお、入力軸4は、トラクタのPTO軸にジョイントを介して接続される。
機体2は、左右両側にチェーンケース部5およびブラケット部(図示せず)を有し、これらチェーンケース部5およびブラケット部間には、入力軸4側からの動力によって所定方向に回転しながら耕耘作業をするロータリー式の耕耘体6が回転可能に設けられている。
耕耘体6は、左右方向の回転中心軸線Xを中心として回転する左右方向長手状の耕耘軸である回転軸体11を有し、この回転軸体11は、その左端部がチェーンケース部5にて回転可能に支持されかつその右端部がブラケット部(図示せず)にて回転可能に支持されている。回転軸体11は、例えば丸軸状の回転軸部12と、この回転軸部12の外周側に軸方向に間隔をおいて突設された鍔状の複数のフランジ部(被取付部)13とにて構成されている。
そして、回転軸体11の各フランジ部13には、回転軸体11とともに所定方向(矢印で示す回転方向)に回転しながら耕耘作業をする複数の耕耘爪15が脱着可能に取り付けられている。なお、耕耘体6は、回転軸体11と耕耘爪15とにて構成されている。
また、農作業機1は、耕耘体6の上方部を覆う湾曲板状のカバー体16を備えている。そして、カバー体16の後端部には、耕耘体6の後方で整地作業をする整地体17が上下方向に回動可能に設けられている。
整地体17は、上端部が蝶番18を介してカバー体16の後端部に回動可能に連結された均平板19を有している。均平板19の左右方向両端部には、折り畳み可能な延長均平板20が取り付けられている。
さらに、農作業機1は、耕耘体6の前方に位置するゲージ輪21を備えている。ゲージ輪21は、機体2の前フレーム部22に装着されたゲージ輪ホルダ23に高さ位置調整可能に取り付けられている。
ここで、耕耘爪15は、例えば金属材料によって幅一定の曲板状に一体に形成されたもので、その全体形状が平面視く字形状(略く字形状を含む)である(図4参照)。
そして、図2ないし図5にも示されるように、耕耘爪15は、回転軸体11のフランジ部13に取付具(図示せず)にて脱着可能に取り付けられ、回転軸体11の回転中心軸線Xに対して直交する平面(仮想直交面)に沿って位置する平面状の基端側板部(縦刃部)31と、この基端側板部31の先端に回転方向に対して側方に突出するように一体に連設され、正面視台形状(略台形状を含む)をなす曲面状である湾曲面状の中間板部32と、この中間板部32の先端に一体に連設され、回転軸体11の回転中心軸線Xに対して傾斜する平面(仮想傾斜面)に沿って位置する平面状の先端側板部(横刃部)33とを備えている。なお、耕耘爪15をフランジ部13に取り付けるための取付具は、例えばボルトおよびナット等である。
また、基端側板部31に沿った平面aと先端側板部33に沿った平面bとがなす角度θは、例えば50〜70°、好ましくは60°である(図4参照)。なお、基端側板部31は平面aに略沿って位置するものでもよく、また、先端側板部33は平面bに略沿って位置するものでもよい。
そして、基端側板部31は、例えば正面視で四角形状をなす形状に形成されている。基端側板部31の基端部には、複数、例えば2つの円形の取付用孔34が内外面に貫通して形成されている。なお、基端側板部31の基端部が、回転軸体11のフランジ部13に取り付けられる取付部分35となっている。
中間板部32は、例えば内方に向かって凹の湾曲面状のもので、その曲率半径が回転方向前端側(刃縁側)から回転方向後端側(峰側)に向かって徐々に減少する形状に形成されている。中間板部32は、耕耘爪15のうち、曲げ開始直線Sと曲げ終了直線Eとの間に位置する部分である。
中間板部32の回転方向前端縁(刃縁側の端縁)32aの曲率半径である最大曲率半径Rmaxは、例えば100〜150mm、好ましくは130mmである。中間板部32の回転方向後端縁(峰側の端縁)32bの曲率半径である最小曲率半径Rminは、例えば80〜100mm、好ましくは90mmである。なお、例えばRmaxは、Rminの1.2〜1.5倍(好ましくは1.4倍)である。
また、平面視で、中間板部32の円弧状の回転方向前端縁32aの内面が、中間板部32の円弧状の回転方向後端縁32bの内面よりも内方に位置している(図4参照)。
先端側板部33は、例えば正面視で四角形状をなす形状に形成されている。先端側板部33の回転方向前端部には、厚さ寸法が回転方向に向かって徐々に減少する先薄状の刃縁部分36が形成されている。
刃縁部分36は、先端側板部33の回転方向前端部における基端側から先端側にわたって形成されている。刃縁部分36は、例えば先端側板部33の回転方向前端部の内面側の一部が切り欠かれて形成されている。なお、刃縁部分36は、先端側板部33の回転方向前端部のみに形成されており、中間板部32および基端側板部31には形成されていない。
次に、上記農作業機1の作用等を説明する。
農作業機1をトラクタの後部に連結し、その農作業機1をトラクタの前進走行により前方に移動させると、耕耘体6の各耕耘爪15が、回転軸体11とともに所定の回転方向に向かって回転しながら耕耘作業をし、その後方で、整地体17が整地作業をして圃場面を平らに整地する。
この際、耕耘爪15の中間板部32の回転方向前端側においては、その曲率半径が大きいため、耕耘抵抗が低減する。また、耕耘爪15の中間板部32の回転方向後端側においては、その曲率半径が小さいため、砕土性能が向上する。
したがって、このような農作業機1によれば、耕耘抵抗を低減しつつ、砕土性能の向上を図ることができる。
なお、前記実施の形態では、刃部である刃縁部分36が、先端側板部33の回転方向前端部の内面側(曲率半径の中心が存在する側である内側)の一部が切り欠かれて形成された構成について説明したが、例えば図6ないし図9に示す第2の実施の形態のように、刃縁部分36が、先端側板部33の回転方向前端部の外面側(曲率半径の中心が存在しない側である外側)の一部が切り欠かれて形成された構成でもよい。
また、前記実施の形態では、刃部である刃縁部分36が、先端側板部33の回転方向前端部のみに形成された構成について説明したが、少なくとも先端側板部33の回転方向前端部に形成されていればよく、例えば図10ないし図13に示す第3の実施の形態のように、刃縁部分36が、先端側板部33の回転方向前端部および中間板部32の回転方向前端部に形成された構成でもよい。
つまり、この第3の実施の形態では、刃縁部分36は、中間板部32の回転方向前端部における基端側(例えば曲げ開始直線Sの近傍位置)から先端側板部33の回転方向前端部における先端側にわたって形成されている。また、この刃縁部分36は、回転方向前端部の内面側(内側)の一部が切り欠かれて形成されているが、外面側(外側)の一部を切り欠いて形成してもよい。
なお、例えば図示しないが、刃縁部分36を先端側板部33、中間板部32および基端側板部31に形成してもよい。
1 農作業機
11 回転軸体
15 耕耘爪
31 基端側板部
32 中間板部
33 先端側板部
36 刃縁部分

Claims (4)

  1. 回転軸体に取り付けられ、前記回転軸体とともに回転する耕耘爪であって、
    前記回転軸体に取り付けられる平面状の基端側板部と、
    この基端側板部に連設された曲面状の中間板部と、
    この中間板部に連設された平面状の先端側板部とを備え、
    前記中間板部は、その曲率半径が回転方向前端側から回転方向後端側に向かって徐々に減少する形状に形成されている
    ことを特徴とする耕耘爪。
  2. 少なくとも先端側板部の回転方向前端部には、刃縁部分が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の耕耘爪。
  3. 全体形状が平面視く字形状である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の耕耘爪。
  4. 回転軸体と、
    この回転軸体に取り付けられた請求項1ないし3のいずれか一の複数の耕耘爪と
    を具備することを特徴とする農作業機。
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