JP2015131404A - インクジェット記録方法、およびインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係るインクジェット記録方法は、多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液と、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット用インク組成物と、をフィルム系記録媒体に付着させる付着工程と、記録媒体に付着したインク組成物に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付加する圧力付加工程と、を含み、反応液およびインク組成物が下記式αおよびβの条件の少なくとも一方を満たす。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・α
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・β
【選択図】なし
Description
本発明に係るインクジェット記録方法の一態様は、
多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液と、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット記録用のインク組成物と、をフィルム系記録媒体に付着させる付着工程と、
前記フィルム系記録媒体に付着した前記インク組成物に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付加する圧力付加工程と、
を含み、
前記反応液および前記インク組成物が、下記(1)および(2)の条件の少なくとも一方を満たす。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β)
適用例1において、
前記圧力付加工程における加熱温度が、前記ポリマー粒子のガラス転移温度以上であることができる。
適用例1または適用例2において、
前記ポリマー粒子のガラス転移温度が、−40℃以上40℃以下であることができる。
適用例1ないし適用例3のいずれか1例において、
前記圧力付加工程における加熱温度が、40℃以上80℃以下であることができる。
適用例1ないし適用例4のいずれか1例において、
前記ポリマー粒子を構成する材料が、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂の少なくとも一方を含むことができる。
適用例1ないし適用例5のいずれか1例において、
前記インク組成物の単位面積当たりの付着量は、前記反応液の単位面積当たりの付着量に対して、3倍以上30倍以下であることができる。
適用例1ないし適用例6のいずれか1例において、
前記反応液の単位面積当たりの付着量は、0.1mg/inch2以上3.0mg/inch2以下であることができる。
本発明に係るインクジェット記録装置の一態様は、
適用例1ないし適用例7のいずれか1例に記載のインクジェット記録方法を行う。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録方法は、多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液と、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット記録用のインク組成物と、をフィルム系記録媒体に付着させる付着工程と、前記フィルム系記録媒体に付着した前記インク組成物に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付加する圧力付加工程と、を含み、前記反応液および前記インク組成物が、下記(1)および(2)の条件の少なくとも一方を満たすことを特徴とする。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β)
付着工程は、反応液およびインクジェット記録用のインク組成物をフィルム系記録媒体に付着させる工程である。具体的には、反応液およびインク組成物をフィルム系記録媒体上で接触させて、インク組成物からなる画像を形成する。付着工程では、記録媒体上にインク組成物からなる画像を記録する画像記録工程後に、該画像に反応液を付着させる反応液付着工程を行ってもよいが、記録される画像の画質を向上させるという観点から、反応液付着工程後に画像記録工程を行うことが好ましい。以下、付着工程として、反応液付着工程後に画像記録工程を行う場合を例に挙げて詳細に説明する。
付着工程では、画像記録工程に先立って、反応液付着工程を行うことが好ましい。反応液付着工程は、多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液を記録媒体に付着させる工程である。反応液に含まれる多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂は、いずれも、インク組成物に含まれる顔料や、インク組成物に含まれ得る顔料分散樹脂などと反応して、顔料を凝集させるという機能を有する。これにより、インク組成物を用いて記録される画像のブリード等の発生を抑制することができ、優れた画質の画像が得られる。
付着工程では、上述した反応液付着工程の後に、画像記録工程を行うことが好ましい。画像記録工程は、上述した反応液付着工程の後に、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット記録用のインク組成物を用いて、記録媒体の記録面に画像を記録する工程である。これにより、インク組成物に含まれる顔料等と凝集剤が反応することで、記録面において顔料が凝集するので、記録される画像の発色性等の画質を向上できる。
本実施形態に係るインクジェット記録方法は、圧力付加工程を含む。圧力付加工程は、フィルム系記録媒体に付着したインク組成物(画像)に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付与する工程である。これにより、画像の表面が平滑になって画像の光沢性が向上するので、画像と、記録媒体における画像の形成されていない領域との光沢差が少なくなる。その結果、目視における光沢性の差異による違和感を減少できる。
本実施形態に係るインクジェット記録方法では、反応液およびインク組成物を使用する。以下、反応液およびインク組成物に含まれる成分および含まれ得る成分について、詳細に説明する。
本実施形態に係るインクジェット記録方法において、付着工程(反応液付着工程)には、反応液を使用する。
本実施形態に係る反応液は、多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂の少なくとも一種を含有する。多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂は、上述したように凝集剤として総称される成分であって、インク組成物に含まれる顔料、インク組成物に含まれ得る顔料分散樹脂等と反応することで、顔料を凝集させるという機能を有する。これにより、インク組成物により記録される画像のブリード等の発生を抑制できる。
本実施形態に係る反応液は、水を含有してもよい。水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水のようなイオン性不純物を極力除去したものであることが好ましい。また、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、反応液を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。反応液に含まれる水の含有量は、反応液の全質量に対して、例えば50質量%以上とすることができる。
本実施形態に係る反応液は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤は、反応液の粘度を調整したり、上述したフィルム系記録媒体に対する反応液の密着性を高める機能などを備える。
本実施形態に係る反応液は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、反応液の表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性を向上させる機能を備える。界面活性剤の中でも、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、およびフッ素系界面活性剤を好ましく用いることができる。
本実施形態に係る反応液は、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を含有してもよい。
本実施形態に係るインクジェット記録方法において、付着工程(画像記録工程)には、インク組成物を使用する。
本実施形態に係るインクジェット組成物は、顔料を含有する。
顔料は、インク組成物に適用するために、顔料が水中で安定的に分散保持できるようにすることが好ましい。その方法としては、水溶性樹脂および/または水分散性樹脂等の顔料分散樹脂にて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「樹脂分散顔料」ということがある。)、分散剤にて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「分散剤分散顔料」ということがある。)、顔料粒子表面に親水性官能基を化学的・物理的に導入し、前記の樹脂あるいは分散剤なしで水中に分散および/または溶解可能とする方法(以下、この方法により処理された顔料を「表面処理顔料」ということがある。)等が挙げられる。
本実施形態に係るインク組成物は、ポリマー粒子を含有する。ポリマー粒子は、記録媒体に付着させたインク組成物の定着性を向上させたり、光沢性を向上させたりする機能を備える。
本実施形態に係るインク組成物は、水を含有する。好ましく用いられる水としては、反応液で述べたものと同様であるので、その説明を省略する。水の含有量は、インク組成物の全質量に対して、例えば50質量%以上とすることができる。
本実施形態に係るインク組成物は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤は、上述したフィルム系記録媒体に対するインク組成物の密着性を高めたり、インクジェット記録装置のヘッドの乾燥を抑制するなどの機能を備える。有機溶剤の具体例については、反応液の説明で例示した有機溶剤と同様のもの使用できるので、その説明を省略する。有機溶剤の含有量は、特に限定されるものではないが、インク組成物の全質量に対して、例えば1質量%以上40質量%以下とすることができる。
本実施形態に係るインク組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、インク組成物の表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性を向上させるなどの機能を備える。界面活性剤の中でも、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、およびフッ素系界面活性剤を好ましく用いることができる。これらの界面活性剤の具体例については、反応液の説明で例示した界面活性剤と同様のものを使用できるので、その説明を省略する。界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、インク組成物の全質量に対して、0.1質量%以上1.5質量%以下とすることができる。
本実施形態に係るインク組成物は、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を含有してもよい。
本実施形態に係るインクジェット記録方法に用いられる反応液およびインク組成物は、これらに含まれる特定の成分の量関係によって、その成分の有する機能が低下してしまい、各成分の備える機能をバランスよく発揮することが困難になる。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)
0.3≦[{(ポリマー粒子の含有量)+(顔料分散樹脂の含有量)}/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)’
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β)
0.3≦[{(ポリマー粒子の含有量)+(顔料分散樹脂の含有量)}/{(カチオン性樹脂の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β)’
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(γ)
0.3≦[{(ポリマー粒子の含有量)+(顔料分散樹脂の含有量)}/{(カチオン性樹脂の含有量)+(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(γ)’
本実施形態に係るインク組成物は、画像品質とインクジェット記録用のインクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上40mN/mであることが好ましく、25mN/m以上35mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、例えば、自動表面張力計CBVP−Z(商品名、協和界面科学株式会社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。また、反応液をインクジェット記録方式に用いる場合には、インク組成物と同様の範囲の表面張力であることが好ましい。
本実施形態に係るインクジェット記録方法を実施可能な記録装置の一例について、図面を参照にしながら説明する。なお、本実施形態に係るインクジェット記録方法に使用できる記録装置は、以下の態様に限定されるものではない。
搬送手段10は、例えば、ローラー11によって構成されることができる。搬送手段10は、複数のローラー11を有してもよい。搬送手段10は、図示の例では、記録媒体1の搬送される方向(図中矢印で示した。)において、反応液付着手段20より上流側に設けられているが、これに限定されず、記録媒体1が搬送できる限り、設けられる位置や個数は任意である。搬送手段10は、給紙ロール、給紙トレイ、排紙ロール、排紙トレイ、及び各種のプラテンなどを備えてもよい。
反応液付着手段20は、記録媒体1の記録面に対して反応液を用いて反応液2を付着させる。反応液付着手段20は、反応液を吐出するノズルを備えたインクジェット記録用ヘッド(記録ヘッド)21を備える。反応液付着手段20は、上記の付着工程における反応液付着工程に使用される。
第1乾燥手段30は、反応液2を乾燥するために使用される。第1乾燥手段30は、反応液に含まれる液媒体の蒸発飛散を促進させる構成を備えていれば、特に限定されない。例えば、記録媒体に熱を加える手段、反応液に風を吹きつける手段、さらにそれらを組み合わせる手段等が挙げられる。具体的には、強制空気加熱、輻射加熱、電導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥等が好ましく用いられる。本実施形態に係るインクジェット記録装置1000は、反応液の乾燥を自然乾燥で行う場合には、第1乾燥手段30を備えていなくてもよい。また、第1乾燥手段30は、反応液付着手段20の下流側に設けられているが、これに変えて又はこれに加えて、反応液付着手段20と対向する位置に設けられていてもよい。
画像記録手段120は、反応液の付着した領域にインク組成物の液滴を付着させて、画像を形成する。画像記録手段120は、インク組成物を吐出するノズルを備えたインクジェット記録用ヘッド121を備える。インク組成物をインクジェット記録用ヘッド121のノズルから吐出させる方式は、反応液付着手段20で述べた例と同様であるので、その説明を省略する。画像記録手段120は、上記の付着工程における画像記録工程に使用される。
第2乾燥手段130は、記録面に形成された画像を乾燥する。第2乾燥手段130に採用可能な乾燥手段としては、第1乾燥手段30で述べた例と同様であるので、その説明を省略する。本実施形態に係るインクジェット記録装置1000は、画像の乾燥を自然乾燥で行う場合には、第2乾燥手段130を備えていなくてもよい。また、第2乾燥手段130は、画像記録手段120の下流側に設けられているが、これに変えて又はこれに加えて、画像記録手段120と対向する位置に設けられていてもよい。
圧力付加手段40は、得られた画像を加熱しながら加圧する手段を備えていれば、特に限定されるものではないが、例えば、図1に示すような加熱可能なローラーであるヒートローラー41によって構成されることができる。圧力付加手段40は、上記の圧力付加工程に使用される。
以下、本発明の実施形態を実施例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
表1の配合割合になるように各成分を混合、攪拌して、反応液を得た。表1中の数値は、質量%を示し、イオン交換水は反応液の全質量が100質量%となるように添加した。なお、表1において化合物名以外で記載した成分は、以下の通りである。また、表1中のカチオン性樹脂の含有量は、固形分換算した値を示す。
表2の配合割合になるように、各成分を混合、攪拌した後、10μmのメンブレンフィルターでろ過することにより、インク組成物を調製した。インク組成物の調製にあたって、顔料、顔料分散樹脂および水を含有する顔料分散液をあらかじめ作成して、顔料分散液と残りの成分とを混合した。表2中の数値は質量%を示し、イオン交換水はインク組成物の全質量が100質量%となるように添加した。なお、表2において化合物名以外で記載した成分は、以下の通りである。また、表2中の顔料、顔料分散樹脂、ポリマー粒子の含有量は、固形分換算した値を示す。
・顔料分散樹脂(スチレン−アクリル酸共重合体、重量平均分子量:25000、Tg:80℃、酸価:180)
・モビニール742A(商品名、日本合成化学株式会社製、アクリル樹脂、Tg37℃)
・モビニール8055A(商品名、日本合成化学株式会社製、スチレン−アクリル酸共重合体、Tg75℃)
・ハイドランWLI−602(商品名、DIC株式会社製、ウレタン樹脂、Tg−50℃)
・BYK−348(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、シリコーン系界面活性剤)
以下の評価試験に使用する実施例および比較例の評価用サンプルを次のようにして作成した。
学振型摩擦堅牢度試験機AB−301(商品名、テスター産業社製)を用いて耐擦性の評価を行った。具体的には、画像の記録された記録面を、白綿布(JIS L 0803準拠)を取り付けた摩擦子で、荷重500gをかけて100往復擦った。そして、白綿布の汚れ、および画像(塗膜)の剥がれ具合を目視で観察した。なお、耐擦性の評価には、加熱加圧時に50℃の温度としたものを用いた。評価基準は以下の通りである。
◎:白綿布に汚れがなく、画像の剥がれもない
○:白綿布に汚れが認められるが、画像の剥がれがない
×:白綿布に汚れが認められ、画像の剥がれも認められる
MULTI GLOSS 268(コニカミノルタ株式会社製)を用いて、評価サンプルの画像記録部分のJIS Z8741に基づく60°光沢度を測定した。具体的には、加熱加圧(圧力付加工程)前後の画像記録部分の60°光沢度を測定し、加熱加圧後に光沢度の変化に基づいて評価を行った。なお、加熱加圧後の光沢度は、加熱温度毎に測定した。評価基準は以下の通りである。
A:光沢度の向上が20%以上
B:光沢度の向上が15%以上20%未満
C:光沢度の向上が10%以上15%未満
D:光沢度の向上が10%未満
画像の輪郭の滲みの有無を目視にて確認することで、ブリードの評価を行った。なお、ブリードの評価には、加熱加圧時に50℃の温度としたものを用いた。評価基準は次の通りである。
○:滲み(ブリード)なし
×:滲み(ブリード)あり
上記のようにして得られた評価サンプルを、気温25℃・湿度60%の環境下に設置して、画像の記録された記録媒体のカールの有無、および記録媒体の搬送方向での5%以上の伸縮の有無を確認することで、記録媒体へのダメージを判定した。カールの有無は目視にて行い、伸縮の有無はメジャーで測定した。なお、加熱加圧後の光沢度は、温度毎に測定した。評価基準は以下の通りである。
◎:記録媒体のカールなし、伸縮なし
○:記録媒体のカールあり、伸縮なし
×:記録媒体のカールあり、伸縮あり
以上の評価試験の結果を表3〜表7に示す。
Claims (8)
- 多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液と、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット記録用のインク組成物と、をフィルム系記録媒体に付着させる付着工程と、
前記フィルム系記録媒体に付着した前記インク組成物に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付加する圧力付加工程と、
を含み、
前記反応液および前記インク組成物が、下記(1)および(2)の条件の少なくとも一方を満たす、インクジェット記録方法。
(1)反応液が多価金属化合物および有機酸の少なくとも一方を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(α)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(α)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)
(2)反応液がカチオン性樹脂を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(β)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(β)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β) - 請求項1において、
前記圧力付加工程における加熱温度が、前記ポリマー粒子のガラス転移温度以上である、インクジェット記録方法。 - 請求項1または請求項2において、
前記ポリマー粒子のガラス転移温度が、−40℃以上40℃以下である、インクジェット記録方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
前記圧力付加工程における加熱温度が、40℃以上80℃以下である、インクジェット記録方法。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
前記ポリマー粒子を構成する材料が、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂の少なくとも一方を含む、インクジェット記録方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
前記インク組成物の単位面積当たりの付着量は、前記反応液の単位面積当たりの付着量に対して、3倍以上30倍以下である、インクジェット記録方法。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
前記反応液の単位面積当たりの付着量は、0.1mg/inch2以上3.0mg/inch2以下である、インクジェット記録方法。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法を行う、インクジェット記録装置。
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