JP2015131404A - インクジェット記録方法、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法、およびインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光沢性および耐擦性に優れ、ブリードが抑制されたインクジェット記録方法、およびこれを用いるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るインクジェット記録方法は、多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液と、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット用インク組成物と、をフィルム系記録媒体に付着させる付着工程と、記録媒体に付着したインク組成物に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付加する圧力付加工程と、を含み、反応液およびインク組成物が下記式αおよびβの条件の少なくとも一方を満たす。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・α
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・β
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録方法、およびこれに使用するインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方法は、微細なノズルヘッドからインクの小滴を吐出して飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度かつ高品位な画像を、高速で印刷可能であるという特徴を有する。このようなインクジェット記録方法に使用されるインク組成物には、使用される記録媒体に応じて、色材、樹脂、水、有機溶剤等の多様な成分が用いられている。この中でも、インク組成物に使用される色材には、染料および顔料が広く用いられており、耐光性などに優れるという観点から、顔料が好ましく用いられている。
このような顔料を含有するインクジェット記録用のインク組成物を用いて画像を記録する場合、画像の画質を向上させるという点から、凝集剤等を含む溶液を使用して、記録媒体上で顔料等の成分を凝集させる技術が知られている。
例えば、特許文献1には、普通紙に対するインクジェット記録方法において、顔料等を含有するインク組成物と、ポリマー微粒子(アクリル樹脂等)等を含有する第一の液と、反応剤(ポリアリルアミンや多価金属化合物等)等を含有する第二の液と、を用いて印刷を行うことが開示されている。特許文献1のインクジェット記録方法によれば、耐水性、耐擦性および光沢性の向上した画像が得られることが記載されている。
また、特許文献2には、コート層を備えた塗工紙に対するインクジェット記録方法において、色材、樹脂粒子、水溶性有機溶剤および水等を含有するカラーインクと、凝集成分(酸性化合物、多価金属塩およびポリアリルアミン)等を含有する前処理液と、樹脂粒子、水溶性有機溶剤および水等を含有するクリアインクと、用いて印刷を行った後、カラー画像とクリアインクに加熱加圧を行うことが開示されている。特許文献2のインクジェット記録方法によれば、カールの発生を抑えつつ、光沢性、耐擦性に優れた画像を記録することができる。
また、特許文献3には、塗工紙等の記録媒体に対するインクジェット記録方法において、顔料、樹脂粒子および水等を含有するインク組成物と、凝集剤(多価金属塩、酸性物質、およびカチオンポリマー)を含有する処理液と、を用いて印刷を行った後、得られた画像に加熱および加圧を行うことが開示されている。特許文献3のインクジェット記録方法によれば、商業印刷用紙に対して高精細のフルカラー印画が可能であり、高解像度および画像均質性に優れた画像を形成することができる。
さらに、特許文献4には、アート紙等の記録媒体に対するインクジェット記録方法において、有機酸性化合物を含有する処理液と、樹脂粒子および顔料を含有するインク組成物と、を用いて印刷を行った後、加熱および加圧を行うことが開示されている。特許文献4のインクジェット記録方法によれば、ざらつき、耐擦性、光沢ムラが抑制された画像が得られる。
このように、上記の特許文献1ないし特許文献4には、普通紙や塗工紙等のインク吸収性の記録媒体を用いることが記載されている。
特許第3603311号 特開2010−46896号公報 特開2011−63001号公報 特開2013−18948号公報
しかしながら、上記の特許文献1ないし特許文献4に記載のインクジェット記録方法を、フィルム等のインクの吸収性のない記録媒体に適用した場合、記録される画像の光沢性が著しく低下する場合があった。すなわち、上記の凝集剤等を含む反応液と、顔料を含有するインク組成物と、を用いてインクジェット記録を行った場合、インクに含まれる顔料等の成分が凝集剤の作用により早期に水と分離して凝集して、記録媒体上で定着する。凝集剤の作用によって凝集した顔料等の成分は、見かけ上の粒子径が増大するため、光沢性が低下しやすい。一方で、フィルム等の記録媒体は、高い光沢性を有しているため、記録された画像との光沢性の差が目立ちやすくなる。そのため、画像を目視した際に、光沢性の差異による違和感が顕著に生じる傾向にある。
一方、フィルム等のインクの吸収性のない記録媒体に画像を記録する場合、インク組成物が記録媒体に吸収されないことから、上記のインク吸収性の記録媒体(普通紙や塗工紙等)と比較して、耐擦性が低下したり、インクが記録媒体上で流動してしまうことでブリード(画像の輪郭の滲み)が発生しやすいという問題がある。
本発明に係る幾つかの態様は、上述の課題の少なくとも一部を解決することで、光沢性および耐擦性に優れ、ブリードが抑制された画像を記録するインクジェット記録方法、およびこれを用いるインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクジェット記録方法の一態様は、
多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液と、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット記録用のインク組成物と、をフィルム系記録媒体に付着させる付着工程と、
前記フィルム系記録媒体に付着した前記インク組成物に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付加する圧力付加工程と、
を含み、
前記反応液および前記インク組成物が、下記(1)および(2)の条件の少なくとも一方を満たす。
(1)反応液が多価金属化合物および有機酸の少なくとも一方を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(α)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(α)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)
(2)反応液がカチオン性樹脂を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(β)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(β)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β)
[適用例2]
適用例1において、
前記圧力付加工程における加熱温度が、前記ポリマー粒子のガラス転移温度以上であることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2において、
前記ポリマー粒子のガラス転移温度が、−40℃以上40℃以下であることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか1例において、
前記圧力付加工程における加熱温度が、40℃以上80℃以下であることができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれか1例において、
前記ポリマー粒子を構成する材料が、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂の少なくとも一方を含むことができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか1例において、
前記インク組成物の単位面積当たりの付着量は、前記反応液の単位面積当たりの付着量に対して、3倍以上30倍以下であることができる。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれか1例において、
前記反応液の単位面積当たりの付着量は、0.1mg/inch以上3.0mg/inch以下であることができる。
[適用例8]
本発明に係るインクジェット記録装置の一態様は、
適用例1ないし適用例7のいずれか1例に記載のインクジェット記録方法を行う。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録方法を実施可能な記録装置。
以下に本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
1.インクジェット記録方法
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録方法は、多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液と、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット記録用のインク組成物と、をフィルム系記録媒体に付着させる付着工程と、前記フィルム系記録媒体に付着した前記インク組成物に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付加する圧力付加工程と、を含み、前記反応液および前記インク組成物が、下記(1)および(2)の条件の少なくとも一方を満たすことを特徴とする。
(1)反応液が多価金属化合物および有機酸の少なくとも一方を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(α)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(α)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)
(2)反応液がカチオン性樹脂を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(β)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(β)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β)
本実施形態に係るインクジェット記録方法を行うことで、フィルム系記録媒体に画像の記録された記録物が得られる。以下、本実施形態に係るインクジェット記録方法について、工程毎に詳細に説明する。
1.1.付着工程
付着工程は、反応液およびインクジェット記録用のインク組成物をフィルム系記録媒体に付着させる工程である。具体的には、反応液およびインク組成物をフィルム系記録媒体上で接触させて、インク組成物からなる画像を形成する。付着工程では、記録媒体上にインク組成物からなる画像を記録する画像記録工程後に、該画像に反応液を付着させる反応液付着工程を行ってもよいが、記録される画像の画質を向上させるという観点から、反応液付着工程後に画像記録工程を行うことが好ましい。以下、付着工程として、反応液付着工程後に画像記録工程を行う場合を例に挙げて詳細に説明する。
<反応液付着工程>
付着工程では、画像記録工程に先立って、反応液付着工程を行うことが好ましい。反応液付着工程は、多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液を記録媒体に付着させる工程である。反応液に含まれる多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂は、いずれも、インク組成物に含まれる顔料や、インク組成物に含まれ得る顔料分散樹脂などと反応して、顔料を凝集させるという機能を有する。これにより、インク組成物を用いて記録される画像のブリード等の発生を抑制することができ、優れた画質の画像が得られる。
本明細書では、反応液に含まれる多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂を総称して、「凝集剤」という場合がある。
反応液を付着させる方法としては、例えば、スピンコート、スプレーコート、グラビアロールコート、リバースロールコート、バーコート、インクジェット法等のいずれの方法も使用できる。これらの中でも、反応液の節約や、反応液付着工程にかかる時間の短縮等の観点から、インクジェット法を使用することが好ましい。インクジェット法を使用する場合には、インクジェット記録用ヘッドのノズルから反応液の液滴を吐出させて、記録媒体に付着させる。
反応液の単位面積あたりの付着量は、0.1mg/inch以上3.0mg/inch以下であることが好ましく、0.2mg/inch以上1.0mg/inch以下であることがより好ましい。0.1mg/inch以上であることで、顔料や顔料分散樹脂が一層凝集しやすくなる。また、3.0mg/inch以下であることで、反応液の乾燥時間を短くできるので、記録の高速化を図ることができる。ここで、反応液の単位面積当たりの付着量は、反応液付着工程において使用した反応液の質量を、反応液を付着させた領域の面積で除することで算出できる。反応液を付着させた領域についてはさらに後述する。
反応液付着工程の後、画像記録工程の前に、記録媒体に付着させた反応液を乾燥させる工程を備えていてもよい。この場合には、記録媒体に付着した反応液に触れた際に、べたつきが感じられない程度まで乾燥を行うことが好ましい。反応液の乾燥工程は、自然乾燥で行ってもよいが、乾燥速度の向上などの観点により、加熱を伴う乾燥であることが好ましい。反応液の乾燥工程が加熱を伴う場合には、その加熱方法は、特に限定されるものではないが、例えば、記録媒体を熱源に接触させて加熱するプリントヒーター機構や、赤外線やマイクロウェーブ(2,450MHz程度に極大波長をもつ電磁波)などを照射する機構、ドライヤー等を用いた熱風乾燥機構などが挙げられる。
本発明において、フィルム系記録媒体とは、記録媒体の基材がプラスチックフィルム等のインク非吸収性の性質を備えるフィルムからなるものである。またはフィルムからなり、透明な記録媒体である。フィルム系記録媒体は、インク組成物や反応液を付着させる記録面が、インク非吸収性の性質を備えるものが好ましい。インク非吸収性の記録媒体とは、インク組成物を全く吸収しない、またはほとんど吸収しない性質を有する記録媒体を指す。定量的には、インク非吸収性の記録媒体とは、「ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である記録媒体」を指す。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。記録面がインク非吸収性の性質を備える記録媒体としては、インク吸収性を備えるインク受容層を記録面に備えない記録媒体や、インク非吸収性のコート層を記録面に備える記録媒体が挙げられる。一方、本発明のフィルム系記録媒体は、記録面にインク吸収性を備えるインク受容層を設け、インク吸収性を示すものでもよい。記録された画像との光沢性の差が目立ちやすく本発明の効果が一層大きく有用な点で、上記のインク非吸収性の性質を備える記録媒体が好ましい。
本発明の記録媒体は、記録面のJIS Z8741に基づく60°光沢度が、50以上が好ましく60以上が好ましい。光沢度が上記以上の場合、光沢度の高い記録物の記録が可能となる反面、記録媒体の記録領域と非記録領域の光沢度の差が目立ちやすく、本実施形態が特に有用である。
具体的には、フィルム系記録媒体は、プラスチックフィルムの基材からなるものや、当該フィルムにコート層がコーティングされているものや、当該フィルムに紙等の他の層が接着されているもの等が挙げられる。ここでいうプラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂が挙げられる。フィルム系記録媒体を用いる場合、プラスチックフィルム基材は加熱加圧の際の厚み方向の収縮や変形が少ない為、記録面に付着したインク組成物の塗膜が加熱加圧によって圧力を効率的に付与されやすく、加熱圧力により光沢が上昇する傾向が大きい。
<画像記録工程>
付着工程では、上述した反応液付着工程の後に、画像記録工程を行うことが好ましい。画像記録工程は、上述した反応液付着工程の後に、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット記録用のインク組成物を用いて、記録媒体の記録面に画像を記録する工程である。これにより、インク組成物に含まれる顔料等と凝集剤が反応することで、記録面において顔料が凝集するので、記録される画像の発色性等の画質を向上できる。
画像記録工程は、インクジェット記録用ヘッドのノズルからインク組成物の液滴を吐出させて、上述した記録媒体に付着させた反応液に付着させることにより、画像を記録するものである。
インク組成物の単位面積当たりの付着量は、3.0mg/inch以上15.0mg/inch以下であることが好ましく、下限は、5.0mg/inch以上がより好ましく、6.0mg/inch以上がさらに好ましい。上限は、10.0mg/inch以下であることがより好ましい。3.0mg/inch以上であることで、記録される画像の耐擦性および光沢性が向上する傾向にある。また、15.0mg/inch以下であることで、記録される画像のブリードの発生を抑制できる。ここで、インク組成物の単位面積当たりの付着量は、画像記録工程で用いたインク組成物の質量を、インク組成物を付着させた領域(画像)の面積で除することで算出できる。ここで、インク組成物を付着させた領域は、画像中の少なくとも一部の領域であればよい。一部の領域とすることで当該一部の領域において、光沢性が向上し画像のブリードの発生を抑制できる。好ましくは、インク組成物の単位面積当たりの付着量は、画像中の一部の領域の中でも本実施形態の記録方法によって記録される画像のうち、最もインク付着量の多い領域のインクの付着量を、当該領域の面積で除したものとすることができる。こうすることで、光沢性が特に低下する傾向がある最もインク付着量の多い領域においても一層光沢性を向上させることができる。なお、前述の反応液の単位面積当たりの付着量を算出する際の反応液を付着させた領域は、上記の画像中の一部の領域に対応する領域である。
インク組成物の単位面積当たりの付着量(g/inch)は、反応液の単位面積当たりの付着量(g/inch)に対して、3倍以上30倍以下であることが好ましく、4倍以上25倍以下であることがより好ましく、12倍以上20倍以下であることがさらに好ましい。当該値が3倍以上であることで、記録される画像の耐擦性および光沢性が良好となる傾向にあり、30倍以下であることで、記録される画像のブリードの発生を一層抑制できる。
画像記録工程の後に、記録媒体上の画像を乾燥させる工程を備えていてもよい。この場合には、記録媒体に付着した画像に触れた際に、べたつきが感じられない程度まで乾燥を行うことが好ましい。画像の乾燥工程は、自然乾燥で行ってもよいが、反応液を乾燥させる場合で述べたことと同様の観点により、加熱を伴う乾燥であってもよい。画像の加熱方法は、特に限定されるものではないが、反応液の加熱方法で挙げたものと同様の方法を利用できる。
1.2.圧力付加工程
本実施形態に係るインクジェット記録方法は、圧力付加工程を含む。圧力付加工程は、フィルム系記録媒体に付着したインク組成物(画像)に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付与する工程である。これにより、画像の表面が平滑になって画像の光沢性が向上するので、画像と、記録媒体における画像の形成されていない領域との光沢差が少なくなる。その結果、目視における光沢性の差異による違和感を減少できる。
圧力付加工程では、画像に付与する圧力を0.01MPa以上3.0MPa以下とする必要があるが、0.02MPa以上1.0MPa以下とすることがより好ましい。画像に付与する圧力を0.01MPa以上とすることで、画像の光沢性が良好となり、3MPa以下とすることで、画像やフィルム系記録媒体に対する負荷を低減できる。一方、画像に付与する圧力が0.01MPa未満であると、画像の光沢性を改善できず、圧力が3MPaを超えると、画像やフィルム系記録媒体に対する負荷が高くなって記録媒体の変形(カール、伸縮等)や破損が生じる場合がある。
圧力付加工程は、例えば、加熱可能な加圧ローラー、平板プレス等の公知の押圧装置を用いて行うことができる。
圧力付与工程における加熱温度は、インク組成物に含まれるポリマー粒子のガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましく、具体的には、40℃以上80℃以下とすることができ、さらには、60℃以上70℃以下とすることができる。圧力付与工程における加熱温度がインク組成物に含まれるポリマー粒子のTg以上であることで、ポリマー粒子の溶融が促進されて画像が平坦化されやすくなる。特に、加熱温度が40℃以上であることで、画像の平坦化を一層促進でき、加熱温度が80℃以下であることで、変形や破損してしまうことを効果的に抑制できる。なお、圧力付与工程における加熱温度とは、画像表面の温度のことをいい、例えば非接触温度計(商品名「IT2−80」、株式会社キーエンス製)を用いて測定することができる。
圧力付与する時間としては、加熱温度や記録媒体の種類等によって適宜設定すればよく、特に制限されるものではないが、例えば1m秒以上20秒以下とすることができ、さらには5m秒以上10秒以下とすることができる。
2.反応液およびインク組成物
本実施形態に係るインクジェット記録方法では、反応液およびインク組成物を使用する。以下、反応液およびインク組成物に含まれる成分および含まれ得る成分について、詳細に説明する。
2.1.反応液
本実施形態に係るインクジェット記録方法において、付着工程(反応液付着工程)には、反応液を使用する。
2.1.1.多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂(凝集剤)
本実施形態に係る反応液は、多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂の少なくとも一種を含有する。多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂は、上述したように凝集剤として総称される成分であって、インク組成物に含まれる顔料、インク組成物に含まれ得る顔料分散樹脂等と反応することで、顔料を凝集させるという機能を有する。これにより、インク組成物により記録される画像のブリード等の発生を抑制できる。
これらの凝集剤の中でも、多価金属化合物および有機酸は、インク組成物に含まれる成分(顔料や顔料分散樹脂等)との反応性が良好であり、ブリードの抑制効果に優れるという点から好ましく用いることができる。また、カチオン性樹脂は、記録される画像の光沢性を向上させる効果に優れるという点から好ましく用いることができる。
多価金属化合物としては、以下に限定されないが、例えば、チタン化合物、クロム化合物、銅化合物、コバルト化合物、ストロンチウム化合物、バリウム化合物、鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、及びマグネシウム化合物、並びにこれらの塩(多価金属塩)が挙げられる。これら多価金属化合物の中でも、顔料を効果的に凝集させることができるため、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、及びマグネシウム化合物、並びにこれらの塩からなる群より選択される一種以上が好ましく、カルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属の解離性塩がより好ましく、カルシウム塩及びマグネシウム塩のうち少なくともいずれかがさらに好ましい。なお、多価金属化合物はイオン性のものが好ましい。
上記の多価金属化合物の具体例としては、重質炭酸カルシウム及び軽質炭酸カルシウムといった炭酸カルシウム、チョーク、カオリン、焼成クレー、タルク、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、セリサイト、ホワイトカーボン、サポナイト、カルシウムモンモリロナイト、ソジウムモンモリロナイト、及びベントナイト等の無機顔料、並びにアクリル系プラスチックピグメント、及び尿素高分子物質などの有機顔料が挙げられる。多価金属化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ポリアクリル酸、酢酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、スルホン酸、オルトリン酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等が好適に挙げられる。有機酸は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カチオン性樹脂とは、例えば、カチオン性のウレタン系樹脂、カチオン性のオレフィン系樹脂、カチオン性のアリルアミン系樹脂等が挙げられる。
カチオン性のウレタン系樹脂としては、公知のものを適宜選択して用いることができる。カチオン性のウレタン系樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、ハイドラン CP−7010、CP−7020、CP−7030、CP−7040、CP−7050、CP−7060、CP−7610(商品名、大日本インキ化学工業株式会社製)、スーパーフレックス 600、610、620、630、640、650(商品名、第一工業製薬株式会社製)、ウレタンエマルジョン WBR−2120C、WBR−2122C(商品名、大成ファインケミカル株式会社製)等を用いることができる。
カチオン性のオレフィン樹脂は、エチレン、プロピレン等のオレフィンを構造骨格に有するものであり、公知のものを適宜選択して用いることができる。また、カチオン性のオレフィン樹脂は、水や有機溶媒等を含む溶媒に分散させたエマルジョン状態であってもよい。カチオン性のオレフィン樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、アローベースCB−1200、CD−1200(商品名、ユニチカ株式会社製)等が挙げられる。
カチオン性のアリルアミン系樹脂としては、公知のものを適宜選択して用いることができ、例えば、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリアリルアミンアミド硫酸塩、アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩コポリマー、アリルアミン酢酸塩・ジアリルアミン酢酸塩コポリマー、アリルアミン酢酸塩・ジアリルアミン酢酸塩コポリマー、アリルアミン塩酸塩・ジメチルアリルアミン塩酸塩コポリマー、アリルアミン・ジメチルアリルアミンコポリマー、ポリジアリルアミン塩酸塩、ポリメチルジアリルアミン塩酸塩、ポリメチルジアリルアミンアミド硫酸塩、ポリメチルジアリルアミン酢酸塩、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジアリルアミン酢酸塩・二酸化硫黄コポリマー、ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェイト・二酸化硫黄コポリマー、メチルジアリルアミン塩酸塩・二酸化硫黄コポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・二酸化硫黄コポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミドコポリマー等を挙げることができる。このようなカチオン性のアリルアミン系樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、PAA−HCL−01、PAA−HCL−03、PAA−HCL−05、PAA−HCL−3L、PAA−HCL−10L、PAA−H−HCL、PAA−SA、PAA−01、PAA−03、PAA−05、PAA−08、PAA−15、PAA−15C、PAA−25、PAA−H−10C、PAA−D11−HCL、PAA−D41−HCL、PAA−D19−HCL、PAS−21CL、PAS−M−1L、PAS−M−1、PAS−22SA、PAS−M−1A、PAS−H−1L、PAS−H−5L、PAS−H−10L、PAS−92、PAS−92A、PAS−J−81L、PAS−J−81(商品名、ニットーボーメディカル会社製)、ハイモ Neo−600、ハイモロック Q−101、Q−311、Q−501、ハイマックス SC−505、SC−505(商品名、ハイモ株式会社製)等を用いることができる。
凝集剤の含有量は、上述の効果が発揮されるように適宜決定することができ、例えば、反応液の全質量に対して、0.25質量%以上25.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。
2.1.2.水
本実施形態に係る反応液は、水を含有してもよい。水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水又は超純水のようなイオン性不純物を極力除去したものであることが好ましい。また、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、反応液を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。反応液に含まれる水の含有量は、反応液の全質量に対して、例えば50質量%以上とすることができる。
2.1.3.有機溶剤
本実施形態に係る反応液は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤は、反応液の粘度を調整したり、上述したフィルム系記録媒体に対する反応液の密着性を高める機能などを備える。
有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば1,2−アルカンジオール類、多価アルコール類、ピロリドン誘導体、グリコールエーテル類等が挙げられる。
1,2−アルカンジオール類としては、例えば、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等が挙げられる。1,2−アルカンジオール類は、記録媒体に対する反応液の濡れ性を高めて均一に濡らす作用に優れている。1,2−アルカンジオール類を含有する場合には、その含有量が、反応液の全質量に対して、1質量%以上20質量%以下とすることができる。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン等が挙げられる。多価アルコール類は、反応液の記録媒体に対する濡れ性を高めたり、インクジェット記録装置を用いて反応液を吐出させる場合にノズルの保湿性を高める等の機能を備える。多価アルコール類を含有する場合には、反応液の全質量に対して、2質量%以上30質量%以下とすることができる。
ピロリドン誘導体としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。ピロリドン誘導体は、樹脂の良好な溶解剤として作用することができる。
グリコールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、エチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、エチレングリコールモノオクチルエーテル、エチレングリコールモノイソオクチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらは、1種単独か又は2種以上を混合して使用することができる。グリコールエーテル類は、反応液の記録媒体に対する濡れ性などを制御することできる。
2.1.4.界面活性剤
本実施形態に係る反応液は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、反応液の表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性を向上させる機能を備える。界面活性剤の中でも、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、およびフッ素系界面活性剤を好ましく用いることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、サーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA、DF110D(以上全て商品名、Air Products and Chemicals. Inc.社製)、オルフィンB、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、AK−02、SK−14、AE−3(以上全て商品名、日信化学工業社製)、アセチレノールE00、E00P、E40、E100(以上全て商品名、川研ファインケミカル社製)が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、特に限定されないが、ポリシロキサン系化合物が好ましく挙げられる。当該ポリシロキサン系化合物としては、特に限定されないが、例えばポリエーテル変性オルガノシロキサンが挙げられる。当該ポリエーテル変性オルガノシロキサンの市販品としては、例えば、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上商品名、BYK社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学工業社製)が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素変性ポリマーを用いることが好ましく、具体例としては、BYK−340(ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
界面活性剤を含有する場合には、その含有量は、反応液の全質量に対して、0.1質量%以上1.5質量%以下とすることができる。
2.1.5.その他の成分
本実施形態に係る反応液は、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を含有してもよい。
2.2.インク組成物
本実施形態に係るインクジェット記録方法において、付着工程(画像記録工程)には、インク組成物を使用する。
2.2.1.顔料
本実施形態に係るインクジェット組成物は、顔料を含有する。
顔料のうち、無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化鉄、及び酸化チタンが挙げられる。上記のカーボンブラックとしては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、及びチャンネルブラック(C.I.ピグメントブラック7)が挙げられる。また、カーボンブラックの市販品として、例えば、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(以上全て商品名、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250(以上全て商品名、デグサ社(Degussa AG)製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700(以上全て商品名、コロンビアカーボン社(Columbian Carbon Japan Ltd)製)、コロンビアンケミカルズ(Columbian Chemicals)製、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12(以上全て商品名、キャボット社(Cabot Corporation)製)が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料が挙げられる。
顔料の含有量は、インク組成物の全質量に対して、0.5質量%以上25.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上20.0質量%以下であることがより好ましい。
2.2.2.顔料分散樹脂
顔料は、インク組成物に適用するために、顔料が水中で安定的に分散保持できるようにすることが好ましい。その方法としては、水溶性樹脂および/または水分散性樹脂等の顔料分散樹脂にて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「樹脂分散顔料」ということがある。)、分散剤にて分散させる方法(以下、この方法により処理された顔料を「分散剤分散顔料」ということがある。)、顔料粒子表面に親水性官能基を化学的・物理的に導入し、前記の樹脂あるいは分散剤なしで水中に分散および/または溶解可能とする方法(以下、この方法により処理された顔料を「表面処理顔料」ということがある。)等が挙げられる。
本実施形態に係るインク組成物は、前記の樹脂分散顔料、分散剤分散顔料、表面処理顔料のいずれも用いることができ、必要に応じて複数種混合した形で用いることもできるが、樹脂分散顔料を含有していることが好ましい。
樹脂分散顔料に用いられる顔料分散樹脂としては、ポリビニルアルコール類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α―メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α―メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等およびこれらの塩が挙げられる。これらの中でも、疎水性官能基を有するモノマーと親水性官能基を持つモノマーとの共重合体、疎水性官能基と親水性官能基とを併せ持つモノマーからなる重合体が好ましい。共重合体の形態としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれの形態でも用いることができる。
このような顔料分散樹脂には、市販品を用いることができ、例えば、Solsperse20000、24000、32000、32500、33500、34000、35200、37500(いずれもLUBRIZOL社製)、Disperbyk−161、162、163、164、166、180、190、191、192(いずれもビックケミー・ジャパン社製)、フローレンDOPA−17、22、33、G−700(いずれも共栄社化学株式会社製)、アジスパーPB821、PB711(いずれも味の素株式会社製)、LP4010、LP4050、LP4055、POLYMER400、401、402、403、450、451、453(いずれもEFKAケミカルズ社製)等が挙げられる。
顔料分散樹脂の含有割合は、分散すべき顔料によって適宜選択することができるが、インク組成物中の顔料の含有量100質量部に対して、好ましくは5質量部以上200質量部以下、より好ましくは30質量部以上120質量部以下である。
2.2.3.ポリマー粒子
本実施形態に係るインク組成物は、ポリマー粒子を含有する。ポリマー粒子は、記録媒体に付着させたインク組成物の定着性を向上させたり、光沢性を向上させたりする機能を備える。
ポリマー粒子を構成する材料としては、アクリル系樹脂、フルオレン系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン酢酸ビニル系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独または2種以上組み合わせて用いることができる。ポリマー粒子を構成する材料としては、これらの樹脂の中でも、画像の耐擦性を一層向上できるという観点から、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂の少なくとも一方を含むことが好ましい。
アクリル系樹脂とは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、シアノアクリレート、アクリルアミドの少なくとも一種をモノマー(以下「アクリル系モノマー」ともいう。)として用いて得られるポリマーのことをいう。
アクリル系樹脂は、アクリル系モノマーの単独重合体であっても、アクリル系モノマー以外のモノマー(例えば、オレフィン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルアルコール、ビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾール、ビニルイミダゾール、及び塩化ビニリデン等)との共重合体であってもよい。なお、上記の共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、及びグラフト共重合体のうちいずれの形態であってもよい。本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びそれに対応するメタクリルのうち少なくとも一方を意味する。
上記の中でも、アクリル系樹脂は、画像の耐擦性を一層向上できるという観点から、(メタ)アクリル系樹脂及びスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系樹脂のうち少なくともいずれかが好ましく、アクリル系樹脂及びスチレン−アクリル酸共重合体系樹脂のうち少なくともいずれかがより好ましい。また、アクリル系樹脂はエマルジョンタイプであることが好ましい。
アクリル系樹脂を含む樹脂エマルジョンには、市販品を用いてもよく、例えば、モビニール 972、718、742A、8055A(以上全て商品名、日本合成化学工業株式会社製)、Joncryl 530、538、1908、1925、1992(以上全て商品名、BASF社製)などが挙げられる。
ウレタン系樹脂は、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させて合成されるポリマーである。ウレタン系樹脂の合成は、公知の方法で実施できる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の鎖状の脂肪族イソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の環状構造を有する脂肪族イソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネートが挙げられる。ウレタン系樹脂を合成する際には、上記のポリイソシアネートは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオールおよびポリカーボネートポリオール等があげられる。ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、あるいは、ポリテトラメチレングリコール等のようなジオール類と、ホスゲン、ジメチルカーボネート等のジアルキルカーボネート、あるいは、エチレンカーボネート等の環式カーボネートとの反応生成物等が挙げられる。
ウレタン系樹脂は、エマルジョンタイプのものを用いることが好ましい。ウレタン系樹脂を含む樹脂エマルジョンには、市販品を使用することができ、例えば、スーパーフレックス 740(商品名、第一工業製薬株式会社製)、ボンディック 1940NE、ハイドランWLI−602(商品名、DIC株式会社製)等が挙げられる。
ポリマー粒子のガラス転移温度(Tg)は、−40℃以上40℃以下であることが好ましく、0℃以上40℃以下であることがより好ましい。ポリマー粒子のTgが−40℃以上であることで、記録される画像の耐擦性が向上し、40℃以下であることで、記録される画像の平滑性が向上し光沢度が高くなる。すなわち、Tgが−40℃以上40℃以下の範囲にあるポリマー粒子を使用することで、耐擦性と光沢性のバランスが良好な画像を記録できる。
ポリマー粒子の含有量は、インク組成物の全質量に対して、1.0質量%以上25.0質量%以下とすることが好ましい。ポリマー粒子の含有量が1.0質量%以上であることで、画像の耐擦性や光沢性が一層良好となり、25.0質量%以下であることで、インク組成物の記録ヘッドからの吐出性が良好になったり、画質が良好になる傾向にある。
2.2.4.水
本実施形態に係るインク組成物は、水を含有する。好ましく用いられる水としては、反応液で述べたものと同様であるので、その説明を省略する。水の含有量は、インク組成物の全質量に対して、例えば50質量%以上とすることができる。
2.2.5.有機溶剤
本実施形態に係るインク組成物は、有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤は、上述したフィルム系記録媒体に対するインク組成物の密着性を高めたり、インクジェット記録装置のヘッドの乾燥を抑制するなどの機能を備える。有機溶剤の具体例については、反応液の説明で例示した有機溶剤と同様のもの使用できるので、その説明を省略する。有機溶剤の含有量は、特に限定されるものではないが、インク組成物の全質量に対して、例えば1質量%以上40質量%以下とすることができる。
2.2.6.界面活性剤
本実施形態に係るインク組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、インク組成物の表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性を向上させるなどの機能を備える。界面活性剤の中でも、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、およびフッ素系界面活性剤を好ましく用いることができる。これらの界面活性剤の具体例については、反応液の説明で例示した界面活性剤と同様のものを使用できるので、その説明を省略する。界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、インク組成物の全質量に対して、0.1質量%以上1.5質量%以下とすることができる。
2.2.7.その他の成分
本実施形態に係るインク組成物は、必要に応じて、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、キレート化剤等を含有してもよい。
2.3.反応液とインク組成物との関係
本実施形態に係るインクジェット記録方法に用いられる反応液およびインク組成物は、これらに含まれる特定の成分の量関係によって、その成分の有する機能が低下してしまい、各成分の備える機能をバランスよく発揮することが困難になる。
すなわち、インク組成物に含まれるポリマー粒子は、画像の耐擦性および光沢性を向上させる機能を担うものであるが、反応液に含まれる凝集剤の含有量や、インク組成物に含まれる顔料の含有量によって、その機能が低下する。一方、反応液に含まれる凝集剤、およびインク組成物に含まれる顔料は、画像の画質を向上させる機能を担うものであるが、インク組成物に含まれるポリマー粒子の含有量によって、その機能が低下する。
そこで、発明者は、鋭意検討の結果、インク組成物に含まれるポリマー粒子の含有量と、インク組成物に含まれる顔料および反応液に含まれる凝集剤と、が特定の関係を満たすことで、各成分の機能がバランスよく発揮されることを見出した。具体的には、本実施形態に係るインクジェット記録方法に用いられる反応液およびインク組成物は、下記(1)および(2)の条件の少なくとも一方を満たす必要がある。これにより、ブリードの抑制、耐擦性の向上、および光沢性の向上という各性能をバランスよく発現した画像を得ることができる。
(1)反応液が多価金属化合物および有機酸の少なくとも一方を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(α)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(α)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)
上記式(α)を満たすことで、ブリードの抑制、耐擦性の向上、および光沢性の向上という各性能をバランスよく発現した画像を得ることができる。一方、上記式(α)において0.3未満になると、各性能のバランスを失し、画像の耐擦性および光沢性が低下してしまう。また、上記式(α)において5を超えると、ブリードの発生を抑制できず、画像の画質が低下してしまう。
ここで、インク組成物が顔料分散樹脂を含有する場合には、上記式(α)は、下記式(α)’として表すことができる。
0.3≦[{(ポリマー粒子の含有量)+(顔料分散樹脂の含有量)}/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)’
顔料分散樹脂は、ポリマー粒子ほどではないが、画像の光沢性および耐擦性の向上に寄与するものであるので、これを使用する場合には分子に算入する。
(2)反応液がカチオン性樹脂を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(β)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(β)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β)
上記式(β)を満たすことで、ブリードの抑制、耐擦性の向上、および光沢性の向上という各性能をバランスよく発現した画像を得ることができる。一方、上記式(β)において0.3未満になると、各性能のバランスを失し、画像の耐擦性および光沢性が低下してしまう。また、上記式(β)において3.5を超えると、ブリードの発生を抑制できず、画像の画質が低下してしまう。
ここで、インク組成物が顔料分散樹脂を含有する場合には、上記式(β)は、上記式(α)’と同様の理由により、(β)’として表すことができる。
0.3≦[{(ポリマー粒子の含有量)+(顔料分散樹脂の含有量)}/{(カチオン性樹脂の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β)’
反応液が、多価金属化合物および有機酸の少なくとも一方を含有し、さらにカチオン性樹脂を含有する場合には、上記式(α)および下記式(β)の少なくとも一方を満たせばよい。さらに、上記式(α)および下記式(β)における下限値(すなわち、0.3以上)をいずれも満たし、かつ上記式(α)の上限値(すなわち、5以下)および上記式(β)の上限値(すなわち、3.5以下)の少なくとも一方を満たすことがより好ましい。また、下記式(γ)を満たすことも好ましい。
0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(γ)
ここで、インク組成物が顔料分散樹脂を含有する場合には、上記式(γ)は、前述と同様の理由で、下記式(γ)’として表すことができる。
0.3≦[{(ポリマー粒子の含有量)+(顔料分散樹脂の含有量)}/{(カチオン性樹脂の含有量)+(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(γ)’
上記の各条件や式(γ)や式(γ)’を満たす場合、ブリードの抑制、耐擦性の向上、および光沢性の向上各性能をバランスよく発現した画像を得ることができる。
2.4.反応液およびインク組成物の物性
本実施形態に係るインク組成物は、画像品質とインクジェット記録用のインクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上40mN/mであることが好ましく、25mN/m以上35mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、例えば、自動表面張力計CBVP−Z(商品名、協和界面科学株式会社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。また、反応液をインクジェット記録方式に用いる場合には、インク組成物と同様の範囲の表面張力であることが好ましい。
また、同様の観点から、本実施形態に係るインク組成物の20℃における粘度は、3mPa・s以上10mPa・s以下であることが好ましく、3mPa・s以上8mPa・s以下であることがより好ましい。なお、粘度の測定は、例えば、粘弾性試験機MCR−300(商品名、Pysica社製)を用いて、20℃の環境下での粘度を測定することができる。また、反応液をインクジェット記録方式に用いる場合には、インク組成物と同様の範囲の粘度であることが好ましい。
3.記録装置
本実施形態に係るインクジェット記録方法を実施可能な記録装置の一例について、図面を参照にしながら説明する。なお、本実施形態に係るインクジェット記録方法に使用できる記録装置は、以下の態様に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係るインクジェット記録方法を実施可能なインクジェット記録装置を模式的に表す図である。本実施形態に係るインクジェット記録装置1000は、記録媒体1を搬送する搬送手段10と、反応液を記録媒体に付着させる反応液付着手段20と、付着させた反応液を乾燥する第1乾燥手段30と、インク組成物を用いて画像を記録する画像記録手段120と、画像を乾燥する第2乾燥手段130と、画像を加熱しながら加圧する圧力付加手段40と、を備える。
3.1.搬送手段
搬送手段10は、例えば、ローラー11によって構成されることができる。搬送手段10は、複数のローラー11を有してもよい。搬送手段10は、図示の例では、記録媒体1の搬送される方向(図中矢印で示した。)において、反応液付着手段20より上流側に設けられているが、これに限定されず、記録媒体1が搬送できる限り、設けられる位置や個数は任意である。搬送手段10は、給紙ロール、給紙トレイ、排紙ロール、排紙トレイ、及び各種のプラテンなどを備えてもよい。
搬送手段10によって搬送される記録媒体1は、記録面に反応液を付着させる位置へ搬送される。
なお、図1では、記録媒体1が連続体である場合を例示しているが、記録媒体10が単票であっても、搬送手段10を適宜に構成することで、上記のような記録媒体の搬送を行うことができる。
3.2.反応液付着手段
反応液付着手段20は、記録媒体1の記録面に対して反応液を用いて反応液2を付着させる。反応液付着手段20は、反応液を吐出するノズルを備えたインクジェット記録用ヘッド(記録ヘッド)21を備える。反応液付着手段20は、上記の付着工程における反応液付着工程に使用される。
反応液をインクジェット記録用ヘッド21のノズルから吐出させる方式としては、例えば以下のものが挙げられる。具体的には、ノズルとノズルの前方に置いた加速電極の間に強電界を印加し、ノズルから液滴状の反応液を連続的に吐出させ、反応液の液滴が偏向電極間を飛翔する間に記録情報信号を偏向電極に与えて記録する方式又は反応液の液滴を偏向することなく記録情報信号に対応して吐出させる方式(静電吸引方式)、小型ポンプで反応液に圧力を加え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることにより、強制的に反応液の液滴を吐出させる方式、反応液に圧電素子で圧力と記録情報信号を同時に加え、反応液の液滴を吐出・記録させる方式(ピエゾ方式)、反応液を記録情報信号にしたがって微小電極で加熱発泡させ、反応液の液滴を吐出・記録させる方式(サーマルジェット方式)等が挙げられる。
なお、図1では、反応液付着手段20として、インクジェット法を用いた場合を示したが、これに限定されず、上述した方法(例えば、スプレーコート、ロールコート)を実施できる態様に変えてもよい。
3.3.第1乾燥手段
第1乾燥手段30は、反応液2を乾燥するために使用される。第1乾燥手段30は、反応液に含まれる液媒体の蒸発飛散を促進させる構成を備えていれば、特に限定されない。例えば、記録媒体に熱を加える手段、反応液に風を吹きつける手段、さらにそれらを組み合わせる手段等が挙げられる。具体的には、強制空気加熱、輻射加熱、電導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥等が好ましく用いられる。本実施形態に係るインクジェット記録装置1000は、反応液の乾燥を自然乾燥で行う場合には、第1乾燥手段30を備えていなくてもよい。また、第1乾燥手段30は、反応液付着手段20の下流側に設けられているが、これに変えて又はこれに加えて、反応液付着手段20と対向する位置に設けられていてもよい。
3.4.画像記録手段
画像記録手段120は、反応液の付着した領域にインク組成物の液滴を付着させて、画像を形成する。画像記録手段120は、インク組成物を吐出するノズルを備えたインクジェット記録用ヘッド121を備える。インク組成物をインクジェット記録用ヘッド121のノズルから吐出させる方式は、反応液付着手段20で述べた例と同様であるので、その説明を省略する。画像記録手段120は、上記の付着工程における画像記録工程に使用される。
反応液付着手段20および画像記録手段120には、シリアル型の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置、およびライン型の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置のいずれも用いることができる。
シリアル型の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置とは、記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に移動させつつ該インク組成物を吐出させる走査(パス)を、複数回行うことによって記録を行うものである。シリアル型の記録ヘッドの具体例には、記録媒体の幅方向(記録媒体の搬送方向に交差する方向)に移動するキャリッジに記録ヘッドが搭載されており、キャリッジの移動に伴って記録ヘッドが移動することにより記録媒体上に液滴を吐出するものが挙げられる。一方、ライン型の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置は、記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に移動させつつ該インク組成物を吐出させる走査(パス)を1回行うことにより記録を行うものである。ライン型の記録ヘッドの具体例には、記録ヘッドが記録媒体の幅よりも広く形成され、記録ヘッドが移動せずに記録媒体上に液滴を吐出するものが挙げられる。
3.5.第2乾燥手段
第2乾燥手段130は、記録面に形成された画像を乾燥する。第2乾燥手段130に採用可能な乾燥手段としては、第1乾燥手段30で述べた例と同様であるので、その説明を省略する。本実施形態に係るインクジェット記録装置1000は、画像の乾燥を自然乾燥で行う場合には、第2乾燥手段130を備えていなくてもよい。また、第2乾燥手段130は、画像記録手段120の下流側に設けられているが、これに変えて又はこれに加えて、画像記録手段120と対向する位置に設けられていてもよい。
3.6.圧力付加手段
圧力付加手段40は、得られた画像を加熱しながら加圧する手段を備えていれば、特に限定されるものではないが、例えば、図1に示すような加熱可能なローラーであるヒートローラー41によって構成されることができる。圧力付加手段40は、上記の圧力付加工程に使用される。
図1では、圧力付加手段40としてヒートローラー41を使用する場合を示したが、これに限定されず、加熱可能な平板プレス等の公知の押圧装置をしてもよい。
4.実施例
以下、本発明の実施形態を実施例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
4.1.反応液の調製
表1の配合割合になるように各成分を混合、攪拌して、反応液を得た。表1中の数値は、質量%を示し、イオン交換水は反応液の全質量が100質量%となるように添加した。なお、表1において化合物名以外で記載した成分は、以下の通りである。また、表1中のカチオン性樹脂の含有量は、固形分換算した値を示す。
・PAA−HCL−3L(商品名、ニットーボーメディカル株式会社製、ポリアリルアミン、カチオン性樹脂)
Figure 2015131404
4.2.インク組成物の調製
表2の配合割合になるように、各成分を混合、攪拌した後、10μmのメンブレンフィルターでろ過することにより、インク組成物を調製した。インク組成物の調製にあたって、顔料、顔料分散樹脂および水を含有する顔料分散液をあらかじめ作成して、顔料分散液と残りの成分とを混合した。表2中の数値は質量%を示し、イオン交換水はインク組成物の全質量が100質量%となるように添加した。なお、表2において化合物名以外で記載した成分は、以下の通りである。また、表2中の顔料、顔料分散樹脂、ポリマー粒子の含有量は、固形分換算した値を示す。
・P.B15:3(C.I.ピグメントブルー15:3、シアン顔料)
・顔料分散樹脂(スチレン−アクリル酸共重合体、重量平均分子量:25000、Tg:80℃、酸価:180)
・モビニール742A(商品名、日本合成化学株式会社製、アクリル樹脂、Tg37℃)
・モビニール8055A(商品名、日本合成化学株式会社製、スチレン−アクリル酸共重合体、Tg75℃)
・ハイドランWLI−602(商品名、DIC株式会社製、ウレタン樹脂、Tg−50℃)
・BYK−348(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、シリコーン系界面活性剤)
Figure 2015131404
4.3.評価試験
以下の評価試験に使用する実施例および比較例の評価用サンプルを次のようにして作成した。
まず、上記図1で使用したインクジェット記録装置において、反応液およびインク組成物を吐出するヘッドをシリアル型の記録ヘッドとしたものを準備した。そして、反応液およびインク組成物を記録ヘッドに吐出可能な状態となるように供給した。
その後、記録ヘッドから反応液を吐出して、フィルム系記録媒体(商品名「ルミラーS10」、東レ株式会社製、ポリエステルフィルム)に付着させた。このようにしてフィルム系記録媒体に付着させた反応液を、記録媒体の記録面の温度が40℃となるように加熱乾燥して、指触でべたつきがないことを確認した。なお、反応液の記録条件は、画像解像度720×720dpi、反応液の付着量を0.7mg/inchとなるように設定した。
次に、記録ヘッドからインク組成物を吐出して、フィルム系記録媒体上に付着させた反応液に付着させて画像を記録した。このようにして得た画像を、記録媒体の記録面の温度が40℃となるように加熱乾燥して、指触でべたつきがないことを確認した。なお、インク組成物の記録条件は、画像解像度720×720dpi、インク組成物の付着量を10mg/inchとなるように設定した。
次に、加熱加圧ローラーを用いて、フィルム系記録媒体に記録された画像を加熱しながら加圧して、実施例および比較例に係る評価サンプルを得た。なお、加熱加圧時の条件は、0.005MPa、1.0MPa、および5.0MPaの圧力条件の下、室温(20℃)、50℃および80℃の温度条件で行った。
なお、比較例6に関する評価サンプルの作製には、フィルム系記録媒体に変えて、コート紙(商品名「OKトップコート」、王子製紙株式会社製、秤量104.7g/m)を用いて行った。
4.3.1.耐擦性
学振型摩擦堅牢度試験機AB−301(商品名、テスター産業社製)を用いて耐擦性の評価を行った。具体的には、画像の記録された記録面を、白綿布(JIS L 0803準拠)を取り付けた摩擦子で、荷重500gをかけて100往復擦った。そして、白綿布の汚れ、および画像(塗膜)の剥がれ具合を目視で観察した。なお、耐擦性の評価には、加熱加圧時に50℃の温度としたものを用いた。評価基準は以下の通りである。
◎:白綿布に汚れがなく、画像の剥がれもない
○:白綿布に汚れが認められるが、画像の剥がれがない
×:白綿布に汚れが認められ、画像の剥がれも認められる
4.3.2.光沢性
MULTI GLOSS 268(コニカミノルタ株式会社製)を用いて、評価サンプルの画像記録部分のJIS Z8741に基づく60°光沢度を測定した。具体的には、加熱加圧(圧力付加工程)前後の画像記録部分の60°光沢度を測定し、加熱加圧後に光沢度の変化に基づいて評価を行った。なお、加熱加圧後の光沢度は、加熱温度毎に測定した。評価基準は以下の通りである。
A:光沢度の向上が20%以上
B:光沢度の向上が15%以上20%未満
C:光沢度の向上が10%以上15%未満
D:光沢度の向上が10%未満
4.3.3.ブリード
画像の輪郭の滲みの有無を目視にて確認することで、ブリードの評価を行った。なお、ブリードの評価には、加熱加圧時に50℃の温度としたものを用いた。評価基準は次の通りである。
○:滲み(ブリード)なし
×:滲み(ブリード)あり
4.3.4.記録媒体のダメージ
上記のようにして得られた評価サンプルを、気温25℃・湿度60%の環境下に設置して、画像の記録された記録媒体のカールの有無、および記録媒体の搬送方向での5%以上の伸縮の有無を確認することで、記録媒体へのダメージを判定した。カールの有無は目視にて行い、伸縮の有無はメジャーで測定した。なお、加熱加圧後の光沢度は、温度毎に測定した。評価基準は以下の通りである。
◎:記録媒体のカールなし、伸縮なし
○:記録媒体のカールあり、伸縮なし
×:記録媒体のカールあり、伸縮あり
4.4.評価結果
以上の評価試験の結果を表3〜表7に示す。
Figure 2015131404
Figure 2015131404
Figure 2015131404
Figure 2015131404
Figure 2015131404
実施例に係る評価サンプルは、上述した式(α)または式(β)を満たす反応液およびインク組成物のセットを使用し、画像記録後に圧力付加工程を行って作成したものである。実施例に係る評価サンプルによれば、耐擦性および光沢性に優れ、ブリードの抑制された画像を記録でき、記録媒体のダメージも低減できることが示された。
一方、比較例1および比較例2に係る評価サンプルは、式(α)の下限値未満の反応液およびインク組成物のセットを使用して作成されたものであるため、耐擦性および光沢性が低下することが示された。比較例3に係る評価サンプルは、式(α)の上限値を超える反応液およびインク組成物のセットを使用して形成されたものであるため、ブリードが発生することが示された。比較例4に係る評価サンプルは、式(β)の下限値未満の反応液およびインク組成物のセットを使用して作成されたものであるため、耐擦性および光沢性が低下することが示された。比較例5に係る評価サンプルは、式(β)の上限値を超える反応液およびインク組成物のセットを使用して形成されたものであるため、ブリードが発生することが示された。比較例6に係る評価サンプルは、記録媒体としてコート紙を使用したため、画像の光沢性が不十分であった。
また、比較例7〜比較例17に係る評価サンプルは、圧力付加工程において0.01MPa未満の圧力しか付加されなかったため、記録される画像の光沢性に優れないことが示された。
比較例18に係る評価サンプルは、圧力付加工程において3.0MPaを超える圧力を付加されたため、記録媒体にダメージが発生することが示された。
比較例19〜比較例30に係る評価サンプルは、圧力付加工程時に加熱を伴わず、室温(20℃)で行ったため、画像の光沢性が不十分であることが示された。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…記録媒体、10…搬送手段、11…ローラー、20…反応液付着手段、21(131)…インクジェット記録用ヘッド、30…第1乾燥手段、120…画像記録手段、130…第2乾燥手段、40…圧力付加手段、41…ヒートローラー、1000…画像記録装置

Claims (8)

  1. 多価金属化合物、有機酸およびカチオン性樹脂のうち少なくとも1種を含有する反応液と、水、顔料、およびポリマー粒子を含有するインクジェット記録用のインク組成物と、をフィルム系記録媒体に付着させる付着工程と、
    前記フィルム系記録媒体に付着した前記インク組成物に対して、加熱した状態で0.01MPa以上3.0MPa以下の圧力を付加する圧力付加工程と、
    を含み、
    前記反応液および前記インク組成物が、下記(1)および(2)の条件の少なくとも一方を満たす、インクジェット記録方法。
    (1)反応液が多価金属化合物および有機酸の少なくとも一方を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(α)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(α)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
    0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(多価金属化合物および有機酸の含有量の合計)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦5 ・・・(α)
    (2)反応液がカチオン性樹脂を含有する場合、反応液およびインク組成物は、下記式(β)を満たす。ただし、インク組成物がさらに顔料分散樹脂を含有する場合には、下記式(β)における分子は、ポリマー粒子および顔料分散樹脂の含有量の合計とする。
    0.3≦[(ポリマー粒子の含有量)/{(カチオン性樹脂の含有量)+(顔料を固形分換算した際の含有量)}]≦3.5 ・・・(β)
  2. 請求項1において、
    前記圧力付加工程における加熱温度が、前記ポリマー粒子のガラス転移温度以上である、インクジェット記録方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記ポリマー粒子のガラス転移温度が、−40℃以上40℃以下である、インクジェット記録方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記圧力付加工程における加熱温度が、40℃以上80℃以下である、インクジェット記録方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記ポリマー粒子を構成する材料が、アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂の少なくとも一方を含む、インクジェット記録方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記インク組成物の単位面積当たりの付着量は、前記反応液の単位面積当たりの付着量に対して、3倍以上30倍以下である、インクジェット記録方法。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記反応液の単位面積当たりの付着量は、0.1mg/inch以上3.0mg/inch以下である、インクジェット記録方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法を行う、インクジェット記録装置。
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