JP2015130248A - 密閉型電池 - Google Patents

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Rika Yamamoto
りか 山本
啓 藤井
Hiroshi Fujii
啓 藤井
敏弘 小田垣
Toshihiro Odagaki
敏弘 小田垣
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Abstract

【課題】密閉型電池の容器と封口栓の溶接強度を安定させる技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示する密閉型電池は、電池ケース2は、蓋部外面5aにおいて注液口6の外周に形成されて封口栓7が嵌入する環状段差部5bと、蓋部内面5cにおいて環状段差部5bよりも外側に形成されて注液口6を囲む環状溝部5dを備える。そして、環状段差部5bの段差高をh、ケース蓋部5の板厚方向に環状段差部5b及び環状溝部5dが離隔する距離をdz、ケース蓋部5の拡がり方向に環状段差部5b及び環状溝部5dが離隔する距離をdx、環状溝部5dの溝深さをp、としたとき、これらは、p≧h/3、かつ、dx≦dz/2の関係を満たし、環状段差部5b及び環状溝部5dは、プレス成形工程において同時に成形される。これにより、環状溝部5dが形成されることにより、ケース蓋部5のワークが環状段差部5bの方向に流れて環状段差部5bの近傍に充填される。
【選択図】図2

Description

本明細書が開示する技術は、電解液が注入される注液口とこれを封口する封口部材とを備える密閉型電池に関する。
密閉型電池に関する技術として、例えば、下記特許文献1、2に開示されるものがある。特許文献1の技術では、注液口を囲むように電池容器外壁に窪み(段差部)を設け、その段差部に封口部材を装着することによって注液口を封口する。電池容器は典型的には金属製であり、封口部材は、電池容器との接合部においてレーザ溶接される。封口部材は薄板状であるのに対して電池容器の容器壁は板厚が相対的に厚い。そのため、溶接時にレーザ照射による熱が溶接箇所以外に伝わってしまい、十分な溶け込み深さを得ることが難しかった。このため、特許文献2の技術では、レーザ溶接の熱が他に拡がり難くする環状畝部を、注液口の周囲に全周にわたって設けることによりこのような問題を解決している。
特開2006−324108号公報 国際公開WO2010/119497号公報
ところで、電池容器の注液口は、典型的にはプレス成形による打ち抜き加工よって形成される。上記の段差部もプレス成形にて注液口と同時に形成される。そのため、上記特許文献1、2のいずれの技術においても、注液口の周囲には、「ダレ」や「バリ」が発生し得る。「ダレ」は、プレス成形時にパンチのエッジに対応するワークの角部が丸みを帯びるもので、打ち抜きのパンチが入る側の面の段差部に出来る。バリはその反対側、即ちパンチが抜ける側の面に生じる。バリによる出っ張りや、ダレによる窪みは、後工程で整形可能ではあるが、修正には工数がかかる。
また、ダレは意図して出来るものではないことから、ダレによる窪みの深さは制御されていない。そのため、ダレが出来たワーク角部で他の部材を溶接して接合すると、ダレ部分の窪みの深さに応じて溶け込み深さが変動する。即ち、溶け込み深さがばらつく。例えば、図5(B)に示すように、特許文献2の構成においてダレ109が生じた場合には、封口栓102と電池容器101の溶接部分110において、ダレ109による窪みに対応して溶け込み深さの浅い窪み110aができてしまうことがある。なお、図5(B)は、図5(A)に示す一点鎖線内を拡大したものである。これらの図において、符号105は環状畝部を示す。また、図5(A)では、ダレ109を明記するため、溶接部分110の図示を省略している。本明細書は、電池容器の段差部に封口部材を溶接する際の溶接強度を安定させる技術を提供する。
本明細書が開示する密閉型電池は、電池容器と、容器壁の外面において注液口の外周に形成されて封口部材が嵌入される環状段差部と、容器壁の内面において環状段差部よりも外側にて注液口を囲んでいる環状溝部を備える。環状段差部の段差高をh、容器壁の厚さ方向に環状段差部及び環状溝部が離隔する距離をdz、容器壁の拡がり方向に環状段差部及び環状溝部が離隔する距離をdx、環状溝部の溝深さをp、としたとき、これらは、p≧h/3、かつ、dx≦dz/2の関係を満たし、環状段差部及び環状溝部は、プレス成形工程において同時に成形される。プレス成形工程において、容器壁の外面に環状段差部が形成される際に同時に容器壁の内面に環状溝部が形成されることによって、容器壁の母材が両面から圧迫される。特に、プレス成形の金型のエッジで形成される母材の環状段差部が環状段差部の裏側から圧迫されるので、金型のエッジに沿って環状段差部がくっきりと形成される。即ち、環状段差部でダレの発生が抑制される。環状段差部にダレが出来ないため、溶け込み深さが一定になり溶接強度が安定する。
本明細書が開示する技術によれば、電池容器の段差部に封口部材を溶接する際の溶接強度を安定させることができる。本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明の実施の形態で説明する。
密閉型電池の外観構成の例を示す斜視図である。 (A)は、密閉型電池の内部構成の例を示す断面図、(B)は、(A)に示す一点鎖線内を拡大した模式図である。 比較例との差異を示す説明図である。 ケース蓋部の製造工程の例を示す説明図である。 従来の電池容器におけるダレを説明する図である。(A)は、従来の密閉型電池の内部構成の例を示す断面図、(B)は、(A)に示す一点鎖線内を拡大した模式図である。
図面を参照して実施例の密閉型電池を説明する。まず、図1を参照して密閉型電池1の構成概要を説明する。図1に、密閉型電池1の外観を表した斜視図を示す。密閉型電池1は、主に、電池ケース2、電極体3(電池本体)、注液口6、封口栓7、正極端子8及び負極端子9等から構成されている。なお、符号Nは、後述する溶接痕を示す。
電池ケース2は、底の深い長細薄箱形状をなす金属製の電池容器であり、電極体3を収容するとともに電極体3を浸す電解液が注入されている。電池ケース2は、ケース本体部4及びケース蓋部5により構成される。ケース蓋部5は、ケース本体部4の開口を密閉している。本実施例では、密閉型電池1は、例えば、角形密閉式のリチウムイオン二次電池である。電極体3は、図示していないが、セパレータを介在させた正極シートと負極シートの積層体を扁平形状に巻回した積層巻回体である。電極体3には、正極端子8及び負極端子9が電気的に接続されており、これらが絶縁ホルダ等を介してケース蓋部5から突出する。
ケース蓋部5には、電池ケース2内に電解液を注入するための注液口6が形成されている。本実施例では、注液口6は、ケース蓋部5の長手方向のほぼ中央に円形状に形成される。密閉型電池1は、その製造工程において注液口6を介して電解液が注入された後、封口栓7により注液口6が封口されて密閉される。そのため、電池ケース2の内圧が上昇して所定圧を超えた場合には、開弁して内圧を低下させる安全弁(ガス排出弁)10がケース蓋部5に設けられている。
ここで、ケース蓋部5に形成される注液口6と、それを封口する封口栓7の構成を図2を参照して説明する。図2(A)に密閉型電池1の内部構成の例を表した断面図を示す。また、図2(B)に、(A)に表す一点鎖線内を拡大した模式図を示す。なお、これらの図は、図1に表す座標系において、封口栓7を通りYZ平面に平行な平面で電池を切断した断面をX方向から見たものである。また、これらの図には、ケース蓋部5の構成を明確にするため、電池ケース2内に収容される電極体3や溶接痕N等は図示されていないことに留意されたい。
図2(A)に示すように、注液口6は、密閉型電池1の短手方向(図中のY軸方向)においてもケース蓋部5のほぼ中央に形成されている。注液口6は、蓋部内面5cの開口径よりも蓋部外面5aの開口径の方が大径になるように構成される。即ち、蓋部外面5a側に開口する注液口6の外周には、径方向外側に拡がる段差部が外周に沿って円環状に形成されて環状段差部5bを成している。環状段差部5bは、別言すれば、ケース蓋部5の注液口6の周りに設けられた窪みに相当する。注液口6は、その窪みの底に位置することになる。図2(B)に示すように、環状段差部5bの段差高hは、後述する封口栓7のフランジ部7bの板厚相当に設定されている。
また、環状段差部5bの裏側、つまり蓋部内面5cには、環状段差部5bよりも所定距離だけ離れて径方向外側に位置する環状溝部5dが形成されている。環状溝部5dは、後述するように、ケース蓋部5の蓋部外面5aに環状段差部5bを形成する際に、同じプレス金型によって同時に蓋部内面5cに形成される。注液口6、環状段差部5b及び環状溝部5dは、いずれも同心円上に形成されており、内側から、注液口6、環状段差部5b、環状溝部5dの順番に位置している。
封口栓7は、注液口6を閉塞する蓋体であり、本実施例では、注液口6の形状に合わせて軸方向断面形状が凸形状をなしており、電池内側を向く面に窪みが形成されている。即ち、封口栓7は、有底のカップ部7aとその外周に形成されるフランジ部7bとにより構成されている。前述のケース蓋部5の環状段差部5b内に封口栓7のフランジ部7bが収まり得るように、フランジ部7bの外径は環状段差部5bの外径よりも僅かに小径又は環状段差部5bの外径とほぼ同径に設定されている。環状段差部5bの深さ(段差高h)は、フランジ部7bの板厚相当に設定されている。そのため、環状段差部5bに嵌入して装着されたフランジ部7bと環状段差部5bの周囲の蓋部外面5aとは、面一になる。
このように構成される封口栓7は、ケース蓋部5の環状段差部5bに嵌め込まれた後、フランジ部7bの周囲を全周に亘って溶接される。即ち、環状段差部5bに嵌入されたフランジ部7bは、その外周と蓋部外面5aとがレーザ溶接や電子ビーム溶接等により接合される。溶接は、フランジ部7bの外周全周にわたって行われる。これにより、両者間の隙間が封止されてフランジ部7bとケース蓋部5が密着、つまり注液口6が封口される。
ところで、[発明が解決しようとする課題]の欄で説明したように、電池ケース2の注液口6は、典型的にはプレス成形による打ち抜き加工よって形成される。そのため、注液口6が形成される蓋部外面5aの周囲には、ダレが発生し得る(図5(A)に示す符号109を参照)。ダレとは、プレス成形時にパンチのエッジによってワークに塑性変形にて形成された角部が丸みを帯びたその部分のことをいう。
例えば、図3(B)に示す比較例を参照するとわかり易い。図3に、比較例との差異を表した説明図を示す。図3(B)の矢印左側に示すように、溶接前の比較例では、ケース蓋部101に形成される環状段差部101bの肩部101sがエッジがシャープな角部となることなく、その角部が丸みを帯びている。これがダレ109である。溶接部分にこのようなダレ109が生じると、溶接対象となるケース蓋部101と封口栓102の境界に隙間(窪み)が出来る。そのため、ダレ109が存在したまま封口栓102の周囲を溶接すると、図3(B)の矢印右側に示すように、溶け込み深さMdが浅く(小さく)なる。この溶け込み深さMdは、ダレ109による窪みの深さ109dに応じて変動する。ダレ109による窪みの深さ109dは制御できない。そのため、溶け込み深さMdがばらついてしまい溶接強度が安定しない虞がある。ここでいう溶け込み深さMdとは、溶接痕Mに形成される窪みMhの底から溶接痕Mの最深部までの長さのことである。
そこで、本実施例では、図2(B)に示すように、ケース蓋部5の蓋部内面5cに環状段差部5bよりも所定距離dxだけ離れて径方向外側に環状溝部5dを形成する。この環状溝部5dの溝深さpは、例えば環状段差部5bの段差高h(封口栓7の板厚相当)の1/3以上に設定した。段差高hの1/3未満では後述するプレス成形においてダレの発生を十分に抑制できないためである。また、ケース蓋部5の拡がり方向(図2(A)に示す座標系においてY軸方向)の環状段差部5bと環状溝部5dの離隔距離dxを、ケース蓋部5の板厚方向(図2(A)に示す座標系においてZ軸方向)における環状段差部5bと環状溝部5dの離隔距離dzの1/2以下に設定した。離隔距離dzの1/2を超えて離隔距離dxが拡がっても、後述するプレス成形においてダレの発生を十分に抑制できないためである。そして、環状段差部5b及び環状溝部5dは、後述するように、ケース蓋部5の製造工程において、同じ金型で同時に形成される。
これにより、図3(A)に示すように、ケース蓋部5の蓋部外面5aに形成される環状段差部5bの肩部5sは、ダレができることなく、くっきりと角張る。そのため、溶接対象となるケース蓋部5と封口栓7の境界に窪み(隙間)が出来ないことから、封口栓7の周囲を溶接してもその溶接痕Nには窪みもなく、一定の溶け込み深さNdを維持できる。これにより、溶け込み深さNdがばらつくことによる溶接強度の不安定さを解消することができる。
ここで、環状段差部5bの肩部5sにダレが出来ない理由を図4に示すケース蓋部5の製造工程を参照して説明する。図4に、ケース蓋部5の製造工程の例を表した説明図を示す。なお、図4には、成型機20及びワークWの径方向左側半分が図示されており、これらの径方向右側半分は径方向左側半分と同様に構成されるため、図示を省略していることに留意されたい。
ケース蓋部5の製造工程で使用される成型機20は、主に、上型21、下型23、パンチ25、26と、これらを上下動させる不図示の加圧装置により構成されている。ワークW、つまりケース蓋部5の母材は、矩形の板形状でありその中央には前工程により円形状に打ち抜かれた円形穴が形成されている。なお、図4(A)に示す符号Woは、円形穴の開口部の左半分を指し示している。上型21は、ワークWとほぼ同形状の矩形に板形状に形成されており、その中央にはパンチ25の貫通を許容する円形穴が形成されている。また、下型23も、ワークWとほぼ同形状の矩形に板形状に形成されており、その中央にはパンチ26の貫通を許容する円環穴が形成されている。
パンチ25は、ケース蓋部5に環状段差部5bを形成するための円柱体である。そのため、パンチ25の外径は、環状段差部5bの内径とほぼ同径に設定されている。また、パンチ26は、ケース蓋部5に環状溝部5dを形成するための円筒体である。そのため、パンチ26の内外径は、環状溝部5dの内外径とほぼ同径に設定されている。パンチ26の周壁の肉厚は、溝幅qとほぼ同値に設定されている。また、パンチ25とパンチ26の径方向の離隔距離は、ケース蓋部5の拡がり方向の環状段差部5bと環状溝部5dの所定距離dxとほぼ同値に設定されている。
このように構成される成型機20により、上型21及び下型23により挟持したワークWに対して(図4(A)参照)、同時にパンチ25を降下(図4に示す座標系においてZ軸の反矢印方向に移動)させ、かつ、パンチ26を上昇(図4に示す座標系においてZ軸の矢印方向に移動)させる(図4(B)参照)。パンチ25の移動量は、環状段差部5bの段差高hとほぼ同値であり、またパンチ26の移動量は、環状溝部5dの溝深さp(≧h/3)とほぼ同値である。互いに接近するパンチ25、26の移動軸方向の離隔距離は、ワークWの板厚からパンチ25、26の両移動量の和を差し引いた値、即ちケース蓋部5の板厚方向の環状段差部5bと環状溝部5dの所定距離dzとほぼ同値になる。所定距離dzは、パンチ25によりワークWの加圧により肉がワークWの拡がり方向(図4に示す座標系においてX軸方向)に移動する流れ易さに関わる。本実施例では、所定距離dzは、環状段差部5bの段差高hの1/2以上1以下(h/2≦dz≦h)に設定される。
これらのパンチ25、26により、ワークWがその両面から加圧されると、パンチ25によりワークWはその開口部Wo側が開口径を縮める方向に押し出され、パンチ26によりワークWの一部がパンチ25の外周側方に押し上げられる。これにより、パンチ25とワークWの境界面においてワークWが塑性変形して生じ得る隙間Sp(図4(B)に示す灰色部分)に、パンチ26により押し出されたワークWの一部が充填される。このため、ダレの発生が抑制され、パンチ25の側面と上型21の境界に沿ったシャープな角部を有する環状溝部5dが形成される。これが、環状段差部5bの肩部5sにダレが出来ない理由である。なお、パンチ26の移動量が環状段差部5bの段差高hの1/3未満の場合には、隙間SpにワークWが十分に充填されないため、ダレの発生を十分に抑制できない。パンチ25により成形される凸部Waがケース蓋部5に形成される環状段差部5bと注液口6になり、またパンチ26により成形される凹部Wbがケース蓋部5に形成される環状溝部5dになる。なお、図4(B)に示す破線矢印は、ワークWの肉の流れを示す。
このようにダレの発生を抑制するためには、パンチ26の移動量が環状段差部5bの段差高hの1/3以上であることが条件になるが、パンチ26の移動量、つまり環状溝部5dの溝深さpは、環状段差部5bの段差高h(封口栓7の板厚)の1/2以下であることがより望ましい(h/3≦p≦h/2)。パンチ26は、ワークWの拡がり方向(図4に示す座標系においてX軸方向)に流れるワーク部位の抵抗になる。そのため、パンチ26の移動量を制限することにより、パンチ25、26の間に流れるワーク部位による金型(パンチ25、26)にかかる荷重が軽減されて、特にパンチ26の破損を防止するからである。
また、好ましくは、ケース蓋部5の拡がり方向の環状段差部5bと環状溝部5dの離隔距離dxは、ケース蓋部5の板厚方向の環状段差部5bと環状溝部5dの離隔距離dzの1/3以上になるように、パンチ25とパンチ26の位置関係を設定すると良い(dz/3≦dx≦dz/2)。
離隔距離dx、つまりパンチ25とパンチ26の径方向の離隔間隔は、それが離隔距離dzの1/2を超えて拡がる場合、パンチ25とパンチ26の距離が離れてパンチ26により押し出されるワーク部位がパンチ25の外周側方に近づき難くなる。そのため、ワークWが塑性変形して出来き得る隙間SpにワークWが十分に充填されないことから、離隔距離dxは離隔距離dzの1/2以下に設定される。これに対して、離隔距離dxが、ケース蓋部5の板厚方向の環状段差部5bと環状溝部5dの離隔距離dzの1/3未満になる場合には、パンチ25とパンチ26が近づき過ぎる。そのため、両パンチ25、26間を流れるワーク部位による荷重が金型(パンチ25、26)に加わる。以上の理由から、ケース蓋部5の拡がり方向の環状段差部5bと環状溝部5dの離隔距離dxは、望ましくは、ケース蓋部5の板厚方向の環状段差部5bと環状溝部5dの離隔距離dzの1/3以上1/2以下に設定される。
以上説明したように本実施例の密閉型電池1では、電池ケース2は、蓋部外面5aにおいて注液口6の外周に形成されて封口栓7が嵌入される環状段差部5bと、蓋部内面5cにおいて環状段差部5bよりも外側にて注液口6を囲む環状溝部5dを備える。なお、環状段差部5bは、ケース蓋部5(容器)の注液口6の周囲に形成される窪みに相当する。注液口6は窪みの底に位置する。そして、環状段差部5bの段差高をh、ケース蓋部5の板厚方向に環状段差部5b及び環状溝部5dが離隔する距離をdz、ケース蓋部5の拡がり方向に環状段差部5b及び環状溝部5dが離隔する距離をdx、環状溝部5dの溝深さをp、としたとき、これらは、p≧h/3、かつ、dx≦dz/2の関係を満たし、環状段差部5b及び環状溝部5dは、プレス成形工程において同時に成形される。これにより、プレス成形工程において、蓋部外面5aに環状段差部5bが形成される際に蓋部内面5cに環状溝部5dが形成されることによって、ケース蓋部5のワークWが環状段差部5bの方向に流れて環状段差部5bの近傍に充填される。そのため、環状段差部5bの周囲には環状溝部5dの形成により押し出されたワークWが満たされてダレの発生が抑制される。環状段差部5bの周囲にダレが出来ないため、溶け込み深さNdが一定になり溶接強度が安定する。
なお、上述した実施例では、ワークWの一部の良好な流れを考慮して、パンチ25とパンチ26をほぼ同時に移動させてケース蓋部5に環状段差部5b及び環状溝部5dを形成したが、ワークWの材料特性によってはパンチ25を降下させた後にパンチ26を上昇させても良い。パンチ25を降下させた後にパンチ26を上昇させる場合であっても、本明細書ではパンチ25による環状段差部5bの形成とパンチ26による環状溝部5d一連のプレス工程で形成されるので、それらは「同時に」形成される、と表現する。
このような成形工程でも、パンチ25により出来たダレがパンチ26により押し出されたワークWの一部により埋められ得る。そのため、成形後のケース蓋部5にはダレが形成されることなく角張った環状溝部5dの肩部5sを形成することができる。したがって、このようなケース蓋部5の成形工程でも、環状段差部5bの周囲にダレが出来ないため、溶け込み深さNdが一定になり溶接強度が安定する。
実施例技術に関する留意点を述べる。電池ケース2(ケース本体部4、ケース蓋部5)が電池容器の一例に相当する。電極体3が電池本体の一例に相当する。蓋部外面5aが容器壁の外面の一例に相当する。蓋部内面5cが容器壁の内面の一例に相当する。封口栓7が封口部材の一例に相当する。ワークWが母材の一例に相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1:密閉型電池
2:電池ケース
3:電極体(電池本体)
4:ケース本体部
5:ケース蓋部
5a:蓋部外面
5b:環状段差部
5c:蓋部内面
5d:環状溝部
6:注液口
7:封口栓
7a:カップ部
7b:フランジ部
8:正極端子
9:負極端子
10:安全弁
20:成型機
21:上型
23:下型
25、26:パンチ
h:段差高h
dx、dz:距離
p:溝深さ
q:溝幅
N、M:溶接痕
Nd、Md:溶け込み深さ
W:ワーク

Claims (1)

  1. 電池本体を収容し電解液が注入される注液口を有する電池容器と、注液口を封口する封口部材と、を備える密閉型電池であり、
    前記電池容器は、容器壁の外面において前記注液口の外周に形成されて前記封口部材が嵌入される環状段差部と、前記容器壁の内面において前記環状段差部よりも外側で前記注液口を囲んでいる環状溝部と、を備えており、
    前記環状段差部の段差高をh、前記容器壁の厚さ方向に前記環状段差部及び前記環状溝部が離隔する距離をdz、前記容器壁の拡がり方向に前記環状段差部及び前記環状溝部が離隔する距離をdx、前記環状溝部の溝深さをp、としたとき、これらは、p≧h/3、かつ、dx≦dz/2の関係を満たし、
    前記環状段差部及び前記環状溝部は、プレス成形工程において同時に成形されることを特徴とする密閉型電池。
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