JP2012038603A - 金属製の有底又は密閉容器およびその製造方法 - Google Patents

金属製の有底又は密閉容器およびその製造方法 Download PDF

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武文 仲子
Takayuki Yoshida
剛之 吉田
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Abstract

【課題】二次電池などの密閉型電池に使用可能な、耐変形能と耐久性に優れた金属製の有底又は密閉容器を低コストで提供する。
【解決手段】両端が開放した有限長の金属角管よりなる胴体の片端又は両端に、その全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有し、その立辺部から容器の底部又は底部と蓋部を形作っている平面部へ容器の内側に向かって傾斜した面を介して繋がった形状を有する金属製の底板又は底板と蓋板を、前記折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せた後、前記底板又は底板と蓋板の立辺部を角管の管端壁に溶接接合する。
立辺部と角管の管端の重なり合った部分を、角管側面方向からレーザー溶接により重ね溶接することが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、二次電池等を構成する角筒形容器として、角筒胴体に底板又は蓋板、或いは底板及び蓋板を密着して取り付けた金属製の有底又は密閉容器とその製造方法に関するものである。
近年、AV機器や携帯電話やノートパソコン等の、ポータブルな電気・電子機器の普及が急速に進んでいる。これらの電気・電子機器が急速に普及した背景として、駆動用電源としてのアルカリ蓄電池、リチウム二次電池に代表される非水電解液二次電池の高性能化、高容量化が挙げられる。これらの二次電池は、駆動用電源として用いる電気自動車やハイブリッド車等、今後、益々の進化が見込まれる機器等の電源装置として用いられ、その市場規模が急速に拡大してきている。
このような二次電池にあっては、一般に、各種の発電要素が、片側有底の筒形状を呈する、金属製の容器内に収容され、この容器の開口部が所定の蓋板にて封止されるとともに、そこに電極端子が設けられて、構成されている。そして、このような容器にあっては、有底角筒形状に形成された角形容器の開口端に封口板をレーザー溶接により接合して開口端を封口している。
このレーザー溶接は、他の溶接方法に比して容器内部に収容された電解液や電気絶縁部分に対する熱的影響が少なく、作業効率に優れた特徴を有している。
二次電池に限らず、角筒胴体に底板又は蓋板、或いは底板及び蓋板をレーザー溶接して密着状態で取り付ける方法として、各種の方法が提案されている。
例えば特許文献1では、胴体の開口端部に平板状の封口板を当接させ、胴体と封口板が当接する当接ラインに対して、胴体の側面から斜下方向に照射されるレーザービームを入射させ、このレーザービームにより当接ラインを走査する事によって胴体と封口板との間を溶接することを提案している。
レーザービームの照射角度は異なるが、例えば図1(a)に示すように、胴体の側面からレーザービームを照射している。
また、特許文献2では、胴体の長辺側、短辺側の少なくともいずれか一方の対向する面の開口端部の近傍を、外部から中心部へ押圧して変形した胴体に、蓋体を圧入して嵌合した後に、蓋体の上方から、胴体の開口端部内壁面と蓋体側端の当接部にレーザービームを照射して封口することを提案している。
例えば図1(b)に示すように、胴体の側面からではなく、底板側或いは蓋板側からレーザービームを照射している。
特開2000−133211号公報 特開2001−185092号公報
ところで、レーザー溶接する際には、被接合体同士が隙間なく当接されていることが要求される。このため、前記特許文献1の方法で胴体と封口板との間を溶接しようとすると、胴体端部の平面度を高めることが必要となる。胴体端面に凹凸があると封口板との間の隙間が生じて溶接不良を発生しやすくなるので、胴体端部を高精度のカットする必要がある。
また、特許文献2の方法でも、底板の輪郭形状と、胴体の内寸の寸法差が大きいと溶接不良が発生しやすく、寸法差が小さいと底板を嵌め込む組立て作業が困難となる。すなわち、特許文献2の方法で有底又は密閉容器を製造しようとすると、底板と胴体の嵌め合い精度を高めるべく、部材の寸法精度を高める必要があって、コスト高となってしまう。
そして、特許文献1,2で提案されたいずれの方法にあっても、突合せ溶接を行うことになるため、胴体と封口板又は底板との当接部へのレーザービーム照射の狙い位置精度を高める必要があり、手間を要する作業となる。しかも、用いるビーム径によっては、素材金属板の板厚に制限が加わることもある。
さらに、レーザービーム照射を部分溶け込みとなるような条件で行っても、突合せ部の隙間からスパッターやヒューム等が容器内に侵入することがある。例えばこのような態様で製造した角形容器を二次電池のケースとして使用とすると、突合せ部の隙間から侵入した金属粉等が電池性能を低下させることになるので、容器製造後に金属粉等を洗浄、除去する必要があり、コスト高となる一要因ともなっている。
さらにまた、製造された有底又は密閉容器では、突合せ溶接部は板体がそのまま突き合わせられた構造となっているために、耐圧強度もさほど高くない。しかもこの密閉容器を二次電池のケースとして使用したとき、二次電池の充放電時にケース全体が膨らんだり縮んだりするときに前記突合せ溶接部に応力が断続的に付加されるために疲労破壊を起こし易く耐久性が劣るといった問題点もある。
本発明は、このような問題点を解消するために案出されたものであり、二次電池などの密閉型電池に使用可能な、耐変形能と耐久性に優れた金属製の有底又は密閉容器と、その生産性に優れた製造方法を提供することを目的とする。
本発明の金属製の有底又は密閉容器は、その目的を達成するため、両端が開放した有限長の金属角管よりなる胴体の片端又は両端に金属製の底板又は底板と蓋板が取付けられた金属製の有底又は密閉容器あって、前記底板又は底板と蓋板はその全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有し、かつ折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せられるとともに、前記底板又は底板と蓋板が角管の管端壁に溶接接合されていることを特徴とする。
一端が閉じられ、他端が開放された有限長の金属製角形有底容器の他端開口部に金属製の蓋板が取付けられた金属製密閉容器にあっては、前記蓋板はその全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有し、かつ折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せられるとともに、前記蓋板が角管の管端壁に溶接接合されている。
いずれであっても、前記底板及び/又は蓋板は、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の底部又は底部と蓋部を形作っている平面部へ容器の内側に向かって傾斜した面を介して繋がった形状を有したものが好ましい。また、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の内側に向かって湾曲した面を介して繋がった形状を有したものであってもよい。
そして、前記底板及び/又は蓋板の全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部と角管の管端の重なり合った部分が、角管側面方向から重ね溶接により接合されている構造を有していることが好ましい。
前記全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部を有する底板及び/又は蓋板が角管の管端に対して、角管の端面位置で角管の軸方向上方から重ね溶接により接合されている構造を有していてもよい。
なお、前記溶接はレーザー溶接であることが好ましい。
上記のような金属製の有底又は密閉容器は、両端が開放した有限長の金属角管よりなる胴体の片端又は両端に、その全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有する金属製の底板又は底板と蓋板を、前記折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せた後、前記底板又は底板と蓋板を角管の管端壁に溶接接合することにより製造される。
また、一端が閉じられ、他端が開放された有限長の金属製角形有底容器の他端開港部に、その全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有する金属製の蓋板を、前記折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せた後、前記蓋板を角管の管端壁に溶接接合することにより金属製の密閉容器が製造される。
前記底板及び/又は蓋板として、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の底部又は底部と蓋部を形作っている平面部へ容器の内側に向かって傾斜した面を介して繋がった形状を有したものを用いてもよい。
また、前記底板及び/又は蓋板として、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の内側に向かって湾曲した面を介して繋がった形状を有したものを用いてもよい。
そして、前記底板及び/又蓋板の全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部と角管の管端の重なり合った部分を、角管側面方向からレーザー溶接により重ね溶接することが好ましい。
角管の端面とその上方の底板及び/又は蓋板とを、角管の端面位置で角管の軸方向上方からレーザー溶接により重ね溶接してもよい。
本発明により提供される金属製の有底又は密閉容器は、容器を構成する角管体の管端壁と底板又は底板と蓋板とが重ね合わせ構造となっているので、コーナー部の強度が高く耐変形能に優れたものが得られる。また、容器を構成する角管体の端部と底板又は底板と蓋板とが突合せ接合されるのではなく、底板又は底板と蓋板に設けられた立辺部において重ね接合されているので耐疲労強度の優れた密閉容器が得られ、例えば二次電池用の容器として耐久性に優れたものを提供できる。
また、本発明の製造方法では、前記した通り、容器を構成する角管体の端部と底板又は底板と蓋板とを突合せ接合するのではなく、重ね接合方を採用することになるので、例えばレーザー溶接を行う際にレーザービーム照射の狙い位置の許容範囲が広がって生産性が飛躍的に向上する。
胴材に底板、蓋板を被せレーザー溶接する一般的な態様を説明する図 胴材に底板、蓋板を被せレーザー溶接する本発明方法を説明する図 本発明で用いる底板、蓋板の好ましい形状を説明する図 本発明で用いる底板、蓋板を製造する方法の一例を説明する図 本発明方法におけるレーザー照射方法を説明する図
角筒胴体に底板又は底板及び蓋板を密着して取り付けた金属製の有底又は密閉容器を製造する一般的な方法は、図1に見られるように、角筒体を胴材とし、その端部開口部に同寸法の蓋を被せ、胴材と蓋材をレーザー溶接接合している。
このような製造法を採用すると、前記した通りの問題点がある。
本発明は、前記問題点を解消するべく検討を重ねることにより、耐変形能と耐久性に優れた金属製の有底又は密閉容器を生産性よく製造することができるようになったものである。
以下にその詳細を説明する。
まず、本発明の好ましい製造方法から説明する。
二次電池のケース等に用いられる容器の素材としてアルミニウム合金板やステンレス鋼の薄板が用いられるが、本明細書ではステンレス薄鋼板を素材とした有底又は密閉容器の製造法について説明する。
まず、板厚0.2〜0.4mm程度のステンレス鋼板を素材としたパイプを準備し、このパイプを所望形状の角筒とする。その方法に制限はないが、例えば本発明者らが提案した特開2009−262984号公報に記載の方法、すなわち四隅から引っ張る方法を採用しても良い。
前記方法等により円筒体を角筒体に変形させると、特に長辺部と短辺部があるような断面長方形の角筒体の場合、長辺部に引けが生じ、角筒体の上端部、下端部が完全な平坦部とならず、長辺部が窪んだ状態となる。
例えば、外径φ109.0mm×肉厚0.3mm×長さ(高さ)100mmのフェライト系ステンレス鋼管を素材とし、短辺24mm×長辺150mm×肉厚0.3mm×高さ100mm(内側コーナーR2mm)の角管を製造したとき、長辺部の中央に約0.2mm程度の引けが生じる。
このため、角筒体を胴体とし、この開口端に平板状の底板や蓋板を載置して、両者の当接部をレーザー溶接しようとすると、両者間に角筒体長辺部の引け(窪み)に起因した隙間が生じて溶接不良を起こすことになる。
そこで、本発明では、開口端を封口する底板や蓋板として単なる平板を用いるのではなく、角筒体の外形断面形状と同じ平面部とその全周側端部に略直角に折り曲げられた立辺部を有する底板、蓋板を用いることとした。このような底板或いは蓋板を胴体の端部開口に前記折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せた後、前記底板又は底板と蓋板の立辺部と角筒の管端壁とをレーザー溶接する。
このような態様で溶接すれば、底板又は底板と蓋板の立辺部と角筒の管端壁とが重ね溶接される形態となるため、レーザービーム照射の狙い位置の許容範囲が広くなって、生産性が向上する。
ところで、前記したような方法で角筒体を製造すると引けの他に、辺に反りが生じることがある。
辺に反りが生じている胴体の端部開口に、胴体の外形断面形状と同じ平面部とその全周側端部に略直角に折り曲げられた立辺部を有する底板或いは蓋板を前記折り曲げられた立辺部の内壁が前記胴体の端部外壁面に概略密着するように被着してレーザー溶接しようとしても、前記反りがあるために、胴体の端部外壁面と底板或いは蓋板の立辺部内壁との間に隙間が生じて、安定的なレーザー溶接が行えない場合がある。
そこで、本発明では、角筒体の外形断面形状と同じ平面部とその全周側端部に略直角に折り曲げられた立辺部を有する底板、蓋板にさらに工夫を施した。すなわち、前記底板又は底板と蓋板として、図2に示すように、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の底部又は底部と蓋部を形作っている平面部へ容器の内側に向かって傾斜した面を介して繋がった形状を有したものを用いることとした。
さらに図3に示すように、全周側端部に設けられた立辺部から内方に角筒体部の板厚tよりも狭い幅tcの水平面部を残した後、容器の底部又は底部と蓋部を形作っている平面部へ容器の内側に向かって傾斜した面を介して繋がった形状を有したものを用いることが好ましい。
傾斜した面としては、全平らな傾斜面であってもよいし、胴体の内壁面に向かって凸状なわずかな湾曲面であってもよい。
また、傾斜した面は、後述するように、胴体の反った辺部を直立させるようにガイドする作用を有するものであるから、図3に示すように、容器の底部又は底部と蓋部を形作っている平面部に対して所定の角度θ1をなすように設けることが好ましい。この角度が大きいほどガイド作用は向上するが、30〜60°程度で十分である。
反りの程度にもよるが、底板又は底板と蓋板に設ける傾斜した面の幅w(底板又は底板と蓋板の傾斜面領域)は、胴体を形作る角筒体の板厚tの5倍以下程度で大丈夫である。
傾斜した面の傾斜角度を大きくしすぎること、或いは傾斜した面の幅を広く取りすぎることは、製造された容器のデッドスペースを大きくすることにもなるので好ましくない。
なお、底板又は底板と蓋板の全周側端部に設けられた立辺部の高さHは、板厚の10倍程度とし、傾斜した面を設けることにより形成される窪みの深さHBは、前記立辺部の高さHの半分程度とすることが好ましい。さらに、底板又は底板と蓋板の立辺部先端には、胴体に被せる際の胴体壁のガイド作用を果たすように斜めにカットされていることが好ましい。このカット角θ2も30〜60°程度で十分である。
上記のような傾斜した面を有する底板又は底板と蓋板を用いることにより、当該底板又は底板と蓋板を前記胴体の端部開口に被せてわずかな力で抑えれば、胴体を構成する角筒体の辺部が反っていても、反った辺部は前記傾斜した面をガイドとして直立し、前記底板又は底板と蓋板の折り曲げられた立辺部の内壁に概略密着するようになる。
この状態で前記底板又は底板と蓋板の立辺部と角筒の管端壁とをレーザー溶接すれば、立辺部と角筒体の管端壁との間に隙間はないので安定的なレーザー溶接ができる。
なお、傾斜した面を有する底板や蓋板は、次のような手法で製造することができる。
まず、目的とする底板(蓋板)の外寸に垂直の長さを加えた寸法よりも大き目のブランクを用意し、プレス成形第一工程として傾斜面を有した凹みを形成すべくに浅絞り加工を行う(図4(a)参照)。このとき、フランジの流れ込みによりブランクの外形寸法が小さくなることがあるので、初期のブランク寸法は流れ込み量を見込んで決定する。
第二工程として、周囲に形成する垂直な壁の寸法を均一にするために浅絞りした成形品の周囲をトリミング加工する。この時、胴体との組立てを容易にする目的で垂直壁の内側縁にRあるいは面取り形状を付与すべく、抜きのダレによるRを形成するようトリミングの打抜き方向を決定したり、コイニング加工により角を潰しても良い。
第三工程として、浅絞りの凸側から浅絞りの傾斜面に相対する斜面と、その周囲に胴体の厚みtよりも小さい幅tcの概略水平な面と、さらにその周囲を胴体の外形形状に相当する垂直面よりなるパンチと、成形品を介して該パンチに対向する押さえにより、成形品を把持し、その周辺にはみ出した部分をR付きダイにより押し下げることにより、垂直な壁部が形成される(図4(b)参照)。押えはR付きダイによる加工の影響を受けて斜面を含む浅絞り部分が変形しないように、単なる平坦な形状ではなく、浅絞りの凹面に沿う形状としても良い((図4(c)参照))。
なお、前記の説明では、底板又は底板と蓋板の全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部と角管の管端壁の重なり合った部分を、角管側面方向から重ね溶接により接合することを説明しているが、角管の端面とその上方の底板又は底板と蓋板とを、角管の端面位置で角管の軸方向上方から重ね溶接により接合してもよい。
角管側面方向から重ね溶接により接合する場合、例えば図5に示すように被接合の組み立て体をレーザービームに対して動かして溶接するか、或いは図示はしないが固定した溶接レーザービームに対して複数個並べた被接合の組み立て体を一方向に順に走らせ、一辺の溶接接合が終わった後に他辺を溶接する形態を採ることが好ましい。特に、後者の被接合の組み立て体を走らせる形態に採用は、レーザービームの狙い位置許容範囲の広さと相俟って容器製造の効率的に繋がることになる。
しかし、作業現場が狭く、被接合の組み立て体を複数個並べるための広さがない場合もある。このような場合には、角管の端面とその上方の底板又は底板と蓋板とを、角管の端面位置で角管の軸方向上方から重ね溶接により接合してもよい。
ところで、例えばレーザービームを照射して底板又は底板と蓋板の立辺部と角管の管端壁の重なり合った部分を角管側面方向から重ね溶接する場合、照射するレーザービームの出力によっては、内側の角管管端壁全体をも溶融されることがある。このように内側の角管管端壁全体をも溶融されると、製造された容器内にスパッター等の金属粉が残留されるおそれがあり、前記したように、二次電池の容器と使用される際に不具合を生じ易い。
したがって、例えばレーザービームを照射して溶融接合する際には、裏ビードが発生しないような照射条件で溶接することが好ましい。
前記のような方法で製造された金属製の有底又は密閉容器は、底板又は底板と蓋板はその全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有し、かつ折り曲げられた立辺部の内壁が容器を構成する角管の端部外壁面に概略密着するように被せられるとともに、前記底板又は底板と蓋板が角管の管端壁に溶接接合されている。
このため、溶接部強度の安定性が増している。しかも角管の管端壁と底板又は底板と蓋板とが重ね合わせ構造となっているので、コーナー部の強度が高く容器としての耐変形能が優れることになる。特に、底板又は底板と蓋板として、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の底部又は底部と蓋部を形作っている平面部へ容器の内側に向かって傾斜した面を介して繋がった形状を有したものを用いた場合に、さらに優れた耐変形能が得られる。
また本発明の金属製の有底又は密閉容器では、底板又は底板と蓋板は胴体となる角筒体の端部に対して突合せ溶接されるのではなく、底板又は底板と蓋板はその内方に折り曲げられた立辺部内壁が容器を構成する角管の端部外壁面に密着され重ね溶接されている。
このような構造を有しているため、本発明の金属製密閉容器を例えば二次電池のケースとして用い、膨張・収縮の疲労作用を受けたとしても受ける箇所が突合せ溶接部ではなく底板若しくは蓋板の折り曲げ部となって耐疲労性にも優れることとなって、二次電池としての耐久性向上に資することになる。
以上、貫通した角筒体を胴体とし、その一端開口部に底板を密着し、その後に他端開口部に蓋板を密着して密閉容器を製造する態様について説明した。しかしながら、このような貫通した角筒体を出発素材とするだけではなく、深絞り等の手段により得られた有底の角形容器を出発素材としても良い。
一端が閉じられ、他端が開放した有限長の金属製角形有底容器の他端開口部に、その全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有する金属製の蓋板を、前記折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せた後、前記蓋板を角管の管端壁に溶接接合すれば、金属製の密閉容器が得られる。

Claims (12)

  1. 両端が開放した有限長の金属角管よりなる胴体の片端又は両端に金属製の底板又は底板と蓋板が取付けられた金属製の有底又は密閉容器あって、前記底板又は底板と蓋板はその全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有し、かつ折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せられるとともに、前記底板又は底板と蓋板が角管の管端壁に溶接接合されていることを特徴とする金属製の有底又は密閉容器。
  2. 一端が閉じられ、他端が開放された有限長の金属製角形有底容器の他端開口部に金属製の蓋板が取付けられた金属製密閉容器であって、前記蓋板はその全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有し、かつ折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せられるとともに、前記蓋板が角管の管端壁に溶接接合されていることを特徴とする金属製の密閉容器。
  3. 前記底板及び/又は蓋板は、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の底部又は底部と蓋部を形作っている平面部へ容器の内側に向かって傾斜した面を介して繋がった形状を有したものである請求項1又は2に記載の金属製の有底又は密閉容器。
  4. 前記底板及び/又は蓋板は、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の内側に向かって湾曲した面を介して繋がった形状を有したものである請求項1又は2に記載の金属製の有底又は密閉容器。
  5. 前記底板及び/又は蓋板の全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部と角管の管端の重なり合った部分が、角管側面方向から重ね溶接により接合されている構造を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属製の有底又は密閉容器。
  6. 前記全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部を有する底板及び/又は蓋板が角管の管端に対して、角管の端面位置で角管の軸方向上方から重ね溶接により接合されている構造を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属製の有底又は密閉容器。
  7. 両端が開放した有限長の金属角管よりなる胴体の片端又は両端に、その全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有する金属製の底板又は底板と蓋板を、前記折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せた後、前記底板又は底板と蓋板を角管の管端壁に溶接接合することを特徴とする金属製の有底又は密閉容器の製造方法。
  8. 一端が閉じられ、他端が開放された有限長の金属製角形有底容器の他端開口部に、その全周側端部に前記角管の端部外壁面に沿って内方に折り曲げられた立辺部を有する金属製の蓋板を、前記折り曲げられた立辺部の内壁が前記角管の端部外壁面に概略密着するように被せた後、前記蓋板を角管の管端壁に溶接接合することを特徴とする金属製の密閉容器の製造方法。
  9. 前記底板及び/又は蓋板として、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の底部又は底部と蓋部を形作っている平面部へ容器の内側に向かって傾斜した面を介して繋がった形状を有したものを用いる請求項7又は8に記載の金属製の有底又は密閉容器の製造方法。
  10. 前記底板及び/又は蓋板として、その全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部から容器の内側に向かって湾曲した面を介して繋がった形状を有したものを用いる請求項7又は8に記載の金属製の有底又は密閉容器の製造方法。
  11. 前記底板及び/又蓋板の全周側端部に折り曲げられた設けられた立辺部と角管の管端の重なり合った部分を、角管側面方向からレーザー溶接により重ね溶接する請求項7〜10のいずれか1項に記載の金属製の有底又は密閉容器の製造方法。
  12. 角管の端面とその上方の底板及び/又は蓋板とを、角管の端面位置で角管の軸方向上方からレーザー溶接により重ね溶接する請求項7〜10のいずれか1項に記載の金属製の有底又は密閉容器の製造方法。
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