JP2015129262A - 潤滑剤組成物及び転動装置 - Google Patents

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Kentaro Sonoda
健太郎 園田
横内 敦
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敦 横内
外尾 道太
Michita Hokao
道太 外尾
兼明 松本
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兼明 松本
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Abstract

【課題】低トルク化に加えて、騒音をより低く抑えた潤滑剤組成物、並びに低トルクで、より低騒音の転動装置を提供する。【解決手段】基油と、アミノ酸系ゲル化剤及びベンジリデンソルビトール系ゲル化剤の少なくとも1種と、界面活性剤とを含有する潤滑剤組成物、並びに前記潤滑剤組成物で潤滑した転動装置。【選択図】図1

Description

本発明は、潤滑剤組成物及び転動装置に関する。
転がり軸受やボールねじ、リニアガイド装置、直動ベアリング等の転動装置では、潤滑性を付与するために潤滑剤組成物が使用されているが、近年ではこれら転動装置の小型軽量化や高速化、省エネルギー化等を目的として低トルク化が要求されてきている。
低トルク化のために、基油をゲル化剤で増ちょうした潤滑剤組成物を用いることが考えられている。ゲル化剤を用いることにより、増ちょう剤を用いた場合と同等のちょう度を得るために必要な使用量を大幅に少なくすることができる。潤滑剤組成物では、増ちょう剤量が多いほど撹拌抵抗が高くなり高トルクになるため、ゲル化剤を用いて使用量を減らすことにより低トルク化を図ることができる。
本出願人も特許文献1において、アミノ酸系ゲル化剤とベンジリデンソルビトール系ゲル化剤とを併用することにより、使用量を更に少なくできることを示している。
国際特許公開第2013/015396号公報
エアコンのファンモータ等の家庭用モータでは低トルク化に加えて、低騒音であることも強く要求されている。そして、本発明者らによる更なる検討の結果、ゲル化剤繊維が凝集してノイズ源になることを見出した。
即ち、本発明は、低トルク化に加えて、騒音をより低く抑えた潤滑剤組成物を提供することを目的とする。また、低トルクで、より低騒音の転動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の潤滑剤組成物及び転動装置を提供する。
(1)基油と、アミノ酸系ゲル化剤及びベンジリデンソルビトール系ゲル化剤の少なくとも1種と、界面活性剤とを含有することを特徴とする潤滑剤組成物。
(2)前記界面活性剤が、スルホコハク酸ジイソオクチルナトリウムまたはポリオキシエチレンラウリルエーテルであることを特徴とする上記(1)記載の潤滑剤組成物。
(3)上記(1)または(2)記載の潤滑剤組成物により潤滑されることを特徴とする転動装置。
本発明の潤滑剤組成物は、ゲル化剤(アミノ酸系ゲル化剤やベンジリデンソルビトール系ゲル化剤)により、少ない配合量で基油を増ちょうすることができ、トルクを低下させることができる。また、界面活性剤によりゲル化剤繊維の凝集を防ぐことにより、騒音を低減することができる。
また、このような潤滑剤組成物で潤滑した転動装置は、低トルクで、低騒音になる。
本発明の転動装置の一例である玉軸受を示す断面図である。 実施例で得られた、界面活性剤含有量とノイズカウントとの関係を示すグラフである。 実施例で得られた、式1の値とノイズカウントとの関係を示すグラフである。
以下、本発明に関して詳細に説明する。
〔潤滑剤組成物〕
本発明の潤滑剤組成物は、基油と、アミノ酸系ゲル化剤及びベンジリデンソルビトール系ゲル化剤の少なくとも1種と、界面活性剤とを含有する。
(基油)
基油は、ゲル化剤によりゲル化できるものであれば制限は無く、通常グリース組成物に使用される潤滑油を使用でき、鉱油系、合成油系または天然油系の各潤滑油を目的に応じて選択できる。具体的には、鉱油系潤滑油としては、減圧蒸留、油剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、硫酸洗浄、白土精製、水素化精製等を適宜組み合わせて精製したものが好ましい。合成油系潤滑油としては、炭化水素系油、芳香族系油、エステル系油、エーテル系油が挙げられる。天然油系潤滑油としては、牛脂、豚脂、大豆油、菜種油、米ぬか油、ヤシ油、パーム油、パーム核油等の油脂系油またはこれらの水素化物が挙げられる。これらの基油はそれぞれ単独でも、2種以上を混合して使用することもできる。中でも、合成油系潤滑剤が好ましく、エステル系油及びエーテル系油がより好ましい。
また、基油の動粘度は、低トルク化と潤滑性とを考慮して、10〜400mm/s(40℃)が好ましく、20〜250mm/s(40℃)がより好ましい。
(ゲル化剤)
アミノ酸系ゲル化剤としては、基油中に分散させてゲルを形成できるものであれば制限はないが、ベンジリデンソルビトール系ゲル化剤との相乗効果が高いことから、N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−n−ジブチルアミドが好適である。また、これらを併用してもよい。
ベンジリデンソルビトール系ゲル化剤としては、基油中に分散させてゲルを形成できるものであれば制限はないが、アミノ酸系ゲル化剤と併用したときの親和性から、ベンジリデンソルビトール、ジトリリデンソルビトール、非対称のジアルキルベンジリデンソルビトールが好適である。また、これらを併用してもよい。
アミノ酸系ゲル化剤及びベンジリデンソルビトール系ゲル化剤は、両者を併用することにより相乗効果が得られ、それぞれ単独で用いた場合に比べて使用量を削減することができる。特に、アミノ酸系ゲル化剤とベンジリデンソルビトール系ゲル化剤とを等量ずつ使用したときに相乗効果が最も高く、何れかの配合比率が多くなっても相対トルクが大きくなる。
また、ゲル化剤の配合量は、潤滑剤組成物全量の2〜15質量%であり、目的とするちょう度に応じて適宜設定される。配合量が2質量%未満では、潤滑剤組成物が初期から柔らかすぎて適用箇所から漏洩しやすく、15質量%を超えると潤滑剤組成物の流動性が低く、適用箇所に十分な潤滑性を付与できない。尚、同じちょう度を得るのに必要な配合量を比較すると、例えばNLGI No.2の硬さを得るためには、増ちょう剤では10〜30質量%程度必要であるが、ゲル化剤を用いることにより2〜5質量%に低減することができ、トルクの大幅な低下を実現することができる。
(界面活性剤)
本発明では、ゲル化剤繊維の凝集による騒音を低減するために界面活性剤を添加する。界面活性に制限はなく、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤の全てを使用できるが、陰イオン界面活性剤及び非イオン性界面活性剤が好ましい。例えば、陰イオン界面活性剤であるスルホコハク酸ジイソオクチルナトリウムや、非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテル等が好適である。
界面活性剤の配合量は、潤滑剤組成物全量の0.1〜3質量%が好ましく、0.1質量%未満ではゲル化剤繊維の分散効果が不十分で、十分な音響特性改善効果が得られず、3質量%を超えても効果の更なる向上が得られず、コスト高となる。より好ましくは、0.3〜1.0質量%である。
(添加剤)
本発明の潤滑剤組成物には、その各種性能をさらに向上させるため、界面活性剤以外にも種々の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、アミン系、フェノール系、硫黄系、ジチオリン酸亜鉛、ジチオカルバミン酸亜鉛等の酸化防止剤、スルフォン酸金属塩、エステル系、アミン系、ナフテン酸金属塩、コハク酸誘導体等の防錆剤、リン系、ジチオリン酸亜鉛、有機モリブデン等の極圧剤、脂肪酸、動植物油等の油性向上剤、ベンゾトリアゾール等の金属不活性化剤等、潤滑用に使用される添加剤を単独で、または2種以上混合して用いることができる。尚、これら添加剤の添加量は、本発明の目的を損なわない程度であれば特に限定されるものではない。
(製造方法)
本発明の潤滑剤組成物を製造するには、基油にゲル化剤を所定量加え、ゲル化剤が溶解するまで加熱攪拌する。完全溶解後、予め水冷したアルミニウム製バットに流し込み、バットを冷水で冷却することでゲル状に固まった潤滑剤組成物を得る。そして、このゲル状に固まった潤滑剤組成物を3本ロールミルにかけ、界面活性剤、更には他の添加剤を添加する。
〔転動装置〕
本発明はまた、上記の潤滑剤組成物で潤滑した転動装置を提供する。転動装置の種類には制限はなく、転がり軸受やボールねじ、リニアガイド装置、直動ベアリング等の潤滑に使用することができる。例えば、図1は玉軸受1を示す断面図であるが、内輪10と外輪11との間に保持器12により玉13が転動自在に保持されており、内輪10と外輪11と玉13とで形成される軸受空間に上記の潤滑剤組成物Gを充填し、シール部材14で密封する。
本発明の転動装置は、低トルクで、低騒音である。
以下に、実施例及び比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
(実施例1〜7、比較例1〜4)
表1に示すように、基油、ゲル化剤、界面活性剤及び酸化防止剤を用いて潤滑剤組成物を調製した。そして、各潤滑剤組成物を下記に示す試験に供した。試験結果を表1に示す。
(1)トルク試験
下記条件にて、回転開始後895〜905秒間のトルクの平均値をトルク値とし、比較例1のトルク値に対する相対トルクを求めた。そして、相対トルクが1.0未満を合格とした。
・軸受:単列深溝玉軸受(内径25mm、外径62mm、幅17mm)
・シール:非接触型ゴムシール
・潤滑剤組成物量:3.4g
・回転数:1800min−1
・荷重:Fr=29.4N、Fa=98N
・試験温度:室温
・測定時間:15分間
(2)グリースノイズ試験
非接触型シール付きの小径玉軸受(内径8mm、外径22mm、幅7mm)に潤滑剤組成物を充填して試験軸受を作製した。この試験軸受をNSKグリースノイズテスタに装着し、回転数1800min−1、アキシアル荷重29.4Nにて120秒間回転させ、その間に軸受ラジアル方向の振動による規定値以上のパルス幅に達した回数を計数し、比較例2の計数値に対する相対値を求めた。そして、相対値が1.0未満を合格とした。また、図2に界面活性剤量とグリースノイズカウント値との関係をグラフ化して示す。
また、ゲル化剤と、界面活性剤の種類と量に関する下記式1との間に相関関係があり、式1の値が0.5〜15.0の範囲にあるときに、グリースノイズカウント値を低くできることを見出した。図3に、式1の値とグリースノイズカウント値との関係をグラフ化して示す。
式1=〔アミノ酸ゲル化剤量(質量%)+ベンジリデンソルビトール誘導体量(質量%)×0.7〕×〔陰イオン界面活性剤量(質量%)+陽イオン界面活性剤量(質量%)×0.7+非イオン系界面活性剤量(質量%)〕
Figure 2015129262
Figure 2015129262
表1に示すように、比較例1では増ちょう剤に12−ヒドロキシステアリン酸リチウムを用いており、グリースノイズカウント値が低い。しかし、増ちょう剤量が多いためトルク値が高くなっている。これに対し実施例では、増ちょう剤の代わりにゲル化剤を用いているが、比較例1と比較して、同様のちょう度を得るのに配合量を半分以下にすることができる。その結果、トルクが低く、トルクを早期に安定化することができる。
また、比較例2〜4では、ゲル化剤を用いているものの、界面活性剤を含まないためグリースノイズカウント値が多くなっている。これに対し、実施例では界面活性剤を添加しているため、グリースノイズカウント値が低減している。
更に、低騒音化のために、図2に示すように界面活性剤量を0.1〜3質量%、図3に示すように式1の値を0.5〜15.0にすることが特に好ましいといえる。
このように、ゲル化剤と界面活性剤とを含有する潤滑剤組成物を用いることで、低トルクとともに低騒音化を実現することができる。
1 玉軸受
10 内輪
11 外輪
12 保持器
13 玉
14 シール部材

Claims (3)

  1. 基油と、アミノ酸系ゲル化剤及びベンジリデンソルビトール系ゲル化剤の少なくとも1種と、界面活性剤とを含有することを特徴とする潤滑剤組成物。
  2. 前記界面活性剤が、スルホコハク酸ジイソオクチルナトリウムまたはポリオキシエチレンラウリルエーテルであることを特徴とする請求項1記載の潤滑剤組成物。
  3. 請求項1または2記載の潤滑剤組成物により潤滑されることを特徴とする転動装置。
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