JP2015128342A - ブラシホルダおよびモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる形状の素子や端子に対応できる共通化されたブラシホルダを実現する。
【解決手段】ブラシホルダは、ロータが収納される筒型のハウジングの開口部に装着される。また、ブラシホルダは、第1のブラシと第1のターミナルとの間の第1の経路に形成され、第1のタイプの素子を収容できるように構成された第1の収容部54と、第2のブラシと第2のターミナルとの間の第2の経路に形成され、第2のタイプの素子を収容できるように構成された第2の収容部56と、を有する。第1の収容部54および第2の収容部56は、第1のタイプの素子および第2のタイプの素子と異なる中継端子44が収容できるように構成されており、第1の収容部54および第2の収容部56は、互いに形状が異なる。
【選択図】図6

Description

本発明は、ブラシホルダに関する。
従来、モータは、回路保護のためのPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタやサーキットブレーカ等の焼損保護素子を備えたものが知られている(特許文献1〜3参照)。これら焼損保護素子は、モータの回転負荷が増大するなどして過電流が生じ、モータが過熱した際に、モータの電気回路に供給される過電流を遮断して電気回路を保護する。また、焼損保護素子は、有ブラシモータの場合、ブラシホルダに設けられている場合が多い。
特開2002−198235号公報 特開2008−160907号公報 特開2003−79109号公報
ところで、一般的なモータは、その使用方法や必要とされる性能によって、様々な種類の電気ノイズ抑制素子や焼損保護素子が使われている。そのため、これらの素子をブラシホルダに設ける場合、素子の形状によってブラシホルダの形状を変更したり、ブラシホルダへの素子の組み付け方法を工夫したりする必要がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、異なる形状の素子や端子に対応できる共通化されたブラシホルダを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブラシホルダは、ロータが収納される筒型のハウジングの開口部に装着されるブラシホルダであって、第1のブラシと第1のターミナルとの間の第1の経路に形成され、第1のタイプの素子を収容できるように構成された第1の収容部と、第2のブラシと第2のターミナルとの間の第2の経路に形成され、第2のタイプの素子を収容できるように構成された第2の収容部と、を有する。第1の収容部および第2の収容部は、第1のタイプの素子および第2のタイプの素子と異なる導通部材が収容できるように構成されており、第1の収容部および第2の収容部は、互いに形状が異なる。
この態様によると、第1のタイプの素子を第1の収容部へ収容し、導通部材を第2の収容部へ収容する第1の組合せと、導通部材を第1の収容部へ収容し、第2のタイプの素子を第2の収容部へ収容する第2の組合せと、に対応できる共通化したブラシホルダを実現できる。
第1の収容部の、第1の経路と垂直な方向の幅と、第2の収容部の、第2の経路と垂直な方向の幅と、は異なってもよい。これにより、厚みの異なる素子を、第1の収容部か第2の収容部のいずれかに選択的に収容できる。
第1の収容部および第2の収容部は、第1の収容部の開口部を上方から見た領域と第2の収容部の開口部を上方から見た領域とが最も広く重なった場合の重複領域が、導通部材が挿入できる形状となるように構成されていてもよい。これにより、第1の収容部および第2の収容部の何れに対しても導通部材を収容させることができる。
第1の収容部に固定された、第1のタイプの素子としての焼損保護素子と、第2の収容部に固定された導通部材と、を更に備えてもよい。
第1の収容部および第2の収容部は、ロータの回転軸を含む平面に対して対向する側壁をそれぞれ有していてもよい。それぞれの側壁は、前記平面に対して等距離となるように形成されていてもよい。これにより、加工設備上での位置決めが容易になり、工程が簡略化できる。
焼損保護素子は、バイメタル式サーキットブレーカまたはPTCサーミスタであってもよい。
ブラシホルダと、ブラシホルダが装着されるハウジングと、ハウジングに収納されるロータと、ブラシホルダへ設けられ、ロータへの給電を行う第1のブラシおよび第2のブラシと、を備えてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、異なる形状の素子や端子に対応できる共通化されたブラシホルダを提供することができる。
本実施の形態に係るモータの正面図である。 本実施の形態に係るモータの断面図である。 ブラシホルダと各部品との分解斜視図である。 図3に示すブラシホルダに各部品を搭載した状態をロータハウジング側から見た正面図である。 図3に示すブラシホルダに各部品を搭載した状態を回路基板側から見た正面図である。 図6(a)は、図4の第1の収容部を含む領域R1の拡大図、図6(b)は、図4の第2の収容部を含む領域R2の拡大図である。 図7(a)は、サーキットブレーカの斜視図、図7(b)は、サーキットブレーカの側面図、図7(c)は、サーキットブレーカの正面図である。 図8(a)は、中継端子の斜視図、図8(b)は、中継端子の側面図、図8(c)は、中継端子の正面図である。 ブラシホルダの第1の収容部に中継端子を収容し、第2の収容部にPTCサーミスタを収容した状態をロータハウジング側から見た正面図である。 図10(a)は、図9の第1の収容部を含む領域R1の拡大図、図10(b)は、図9の第2の収容部を含む領域R2の拡大図である。 図11(a)は、PTCサーミスタの斜視図、図11(b)は、PTCサーミスタの側面図、図11(c)は、PTCサーミスタの正面図である。 ブラシホルダの第1の収容部に中継端子を収容し、第2の収容部にも中継端子を収容した状態をロータハウジング側から見た正面図である。 第1の収容部と第2の収容部を重ね合わせた模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、以下に述べる構成は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
図1は、本実施の形態に係るモータの正面図である。図2は、本実施の形態に係るモータの断面図である。
本実施の形態に係るDCブラシモータ(以下、「モータ」と称する。)10は、主として、ヨークハウジングとしてのハウジング12と、ロータ14と、コネクタ付きのブラシホルダ16と、金属製のカバー部材であるエンドプレート18と、を備える。ハウジング12は、一端に開口部12aが形成され、他端に閉塞された底部12bが設けられている。底部12bは、凹部が形成されており、その凹部に軸受17が収容されている。また、ハウジング12の内壁には、円弧状のマグネット19が配置されている。
ロータ14は、シャフト20と、コア22と、巻線24と、コミテータ(整流子)26と、を備える。シャフト20は、軸受17および軸受28を介して、ハウジング12およびエンドプレート18に回転可能に支持される回転軸である。また、シャフト20は、出力軸としても機能する。軸受28は、エンドプレート18の中央部に形成されている凹部に収容されている。コア22は、複数の鋼板が積層されたものであり、その中心にはシャフト20が貫通した状態で固定されている。巻線24は、コア22の溝22aに巻き回されており、電流が流れることで磁力を生じさせる。
コミテータ26は、コア22と同様にシャフト20に固定されている。コミテータ26は、接触するブラシ(後述する図3参照)を通して通電される電流を巻線24に適切なタイミングで流す接点である。ブラシは、例えば、黒鉛等を主成分とするカーボンブラシである。なお、ブラシは、貴金属等を主成分とするフォーク状の金属ブラシの場合もありうる。
ブラシホルダ16は、ロータ14が収納される筒型のハウジング12の開口部12aに装着され、ブラシを介したロータ14への給電経路が設けられている。給電経路の途中には、チョークコイル32やコンデンサ、バリスタ等のノイズ抑制素子が搭載され、各素子を結ぶ配線が表面に形成された回路基板34が設けられている。
ブラシホルダ16は、ハウジング12の開口部12aの形状に応じた円形のホルダ部16aと、ホルダ部16aの外縁部から径方向へ突出した位置に設けられており、外部電源から電流が供給される給電端子が接続されるコネクタ部16bと、を有する。コネクタ部16bの内部には、ターミナル(入力端子)35a,35b,35c,35dが設けられている。
図3は、ブラシホルダと各部品との分解斜視図である。ブラシホルダ16は、一対のチョークコイル32a,32bと、回路基板34と、一対のフェライトコア42と、中継端子44と、バイメタル式のサーキットブレーカ45と、一対のブラシ46a,46bと、サーキットブレーカ45とブラシ46aとを接続する配線52aと、中継端子44とブラシ46bとを接続する配線52bと、各ブラシ46a,46bが載置される一対のL字プレート47と、L字プレート47と組み付けられ、ブラシ46a,46bを摺動可能に収容する一対の収容部49と、各収容部49に収容されたブラシ46,46bを径方向に付勢するバネ51と、電流入力用の一対のターミナル35a,35bと、回路基板34に搭載されたホールIC等の信号を出力する一対のターミナル35c,35dと、が組み付けられる。
図4は、図3に示すブラシホルダ16に各部品を搭載した状態をロータハウジング側から見た正面図である。図5は、図3に示すブラシホルダ16に各部品を搭載した状態を回路基板34側から見た正面図である。
一対のターミナル35a,35bは、ロータ14への給電経路としてブラシホルダ16へ固定されている。また、一対のターミナル35c,35dは、回路基板34に搭載された素子からの出力信号の経路としてブラシホルダ16へ固定されている。ブラシホルダ16は、ハウジング12の開口部12aに挿入されるホルダ部16aと、ホルダ部16aの外縁部から径方向へ突出した位置に設けられており、外部端子が接続されるコネクタ部16bと、ホルダ部16aとコネクタ部16bとを連結する連結部16cと、を有する。
ここで、電流入力用のターミナル35aは、ホルダ部16aの回路基板34側から組み付けられ、端部35a1がチョークコイル32aの一方の端部32a1に半田等を用いて接続される。また、チョークコイル32aの他端32a2は、素子の一つであるサーキットブレーカ45の一方の素子電極45aに半田等を用いて接続される。また、サーキットブレーカ45の他方の素子電極45bには、ブラシ46aに接続された配線52aが半田等を用いて接続されている。
同様に、電流入力用のターミナル35bは、ホルダ部16aの回路基板34側から組み付けられ、端部35b1がチョークコイル32bの一方の端部32b1に半田等を用いて接続される。また、チョークコイル32bの他端32b2は、導通部材である中継端子44の一方の導通電極44aに半田等を用いて接続される。また、中継端子44の他方の導通電極44bには、ブラシ46bに接続された配線52bが半田等を用いて接続されている。
なお、前述したチョークコイル32aと素子電極45aとの接続箇所、チョークコイル32bと導通電極44aとの接続箇所、ブラシ46aの配線52aと素子電極45bとの接続箇所、ブラシ46bの配線52bと導通電極44bとの接続箇所は、全て回転軸Axと垂直な同一平面上に配置されており、接続工程が簡略化できる。接続は、スポット溶接、半田付け等により行う。
本実施の形態では、ターミナル35a、チョークコイル32a、サーキットブレーカ45、配線52aおよびブラシ46aによって第1の給電経路が形成される。また、ターミナル35b、チョークコイル32b、中継端子44、配線52bおよびブラシ46bによって第2の給電経路が形成される。そして、ホルダ部16aは、ブラシ46aとターミナル35aとの間の第1の経路に形成された第1の収容部54と、ブラシ46bとターミナル35bとの間の第2の経路に形成された第2の収容部56と、を有する。
次に、第1の収容部および第2の収容部の構成について詳述する。図6(a)は、図4の第1の収容部54を含む領域R1の拡大図、図6(b)は、図4の第2の収容部56を含む領域R2の拡大図である。なお、図6(a)では、第1の収容部54と収容されているサーキットブレーカ45とを図示している。また、図6(b)では、第2の収容部56と収容されている中継端子44とを図示している。
図7(a)は、サーキットブレーカ45の斜視図、図7(b)は、サーキットブレーカ45の側面図、図7(c)は、サーキットブレーカ45の正面図である。図8(a)は、中継端子44の斜視図、図8(b)は、中継端子44の側面図、図8(c)は、中継端子44の正面図である。
第1の収容部54は、第1のタイプの素子(本実施の形態ではサーキットブレーカ45)を収容できるように、ホルダ部16aに形成されている凹部である。第1の収容部54の外形54aは、台形に似た形状である。外形54aの最大幅W1は、サーキットブレーカ45の幅W2よりわずかに大きくなっている。また、第1の収容部54の内部の2つの第1の側壁54bには、半円柱状の凸部54cがそれぞれ形成されている。
サーキットブレーカ45は、第1の収容部54に挿入した際に、側部45cが、第1の収容部54の凸部54cと第2の側壁54dとの間に挟まれ位置決めされる。また、サーキットブレーカ45は、第1の収容部54に挿入した際に、素子電極45aと素子電極45bとの間の電極基部45dが、第1の収容部54の係止部54eに係止される。このように、第1の収容部54は、サーキットブレーカ45を所定の位置に収容しつつ、サーキットブレーカ45が抜けないように(固定するように)構成されている。なお、第1の収容部54は、後述するように、中継端子44を収容できるようにも構成されている。そのため、第1の収容部54の第2の側壁54dと対向する第3の側壁54fには、中継端子44を収容した場合に、中継端子44の固定に利用される2つの凹溝54gが形成されている。
次に、第2の収容部56について説明する。第2の収容部56は、中継端子44を収容できるようにホルダ部に形成されている凹部である。なお、後述するように、第2の収容部56は、サーキットブレーカ45とは異なるタイプの素子(例えばPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタ)を収容できるようにも構成されている。第2の収容部56の外形56aは、長方形である。外形56aの最大幅W3は、中継端子44の幅W4とほぼ同じである。また、外形56aの最大幅W3は、外形54aの最大幅W1とほぼ同じである。また、第2の収容部56の内部の2つの第1の側壁56bには、凸部56cがそれぞれ形成されている。
中継端子44は、第2の収容部56に挿入した際に、側部44cの突起44c1が第1の側壁56bと当接することで、中継端子44の幅方向(外形56aの長手方向)が位置決めされる。また、第2の収容部56の第2の側壁56dと対向する第3の側壁56fには、中継端子44を挿入した場合に、中継端子44の固定に利用される2つの凹溝56gが形成されている。中継端子44は、本体部44dの一部を折り曲げた2つの突出部44eを有する。そして、中継端子44を第2の収容部56に挿入した際に、突出部44eの先端44e1が第2の収容部56の凹溝56gの底部56g1に当接することで、中継端子44の厚み方向(外形56aの短手方向)が位置決めされる。また、中継端子44は、第2の収容部56に挿入した際に、導通電極44aと導通電極44bとの間の電極基部44fが、第2の収容部56の係止部56eに係止される。このように、第2の収容部56は、中継端子44を所定の位置に収容しつつ、中継端子44が抜けないように(固定するように)構成されている。
上述のように、ブラシホルダ16は、図4に示す状態では、第1の収容部54へ第1のタイプの素子であるサーキットブレーカ45を収容し、第2の収容部56へ導通部材である中継端子44を収容している。しかしながら、ブラシホルダ16は、サーキットブレーカ45と中継端子44との組合せとは異なる、素子と導通部材との組合せにも対応できる。
図9は、ブラシホルダ16の第1の収容部54に中継端子44を収容し、第2の収容部56にPTCサーミスタを収容した状態をロータハウジング側から見た正面図である。なお、図4と同じ構成には同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図10(a)は、図9の第1の収容部54を含む領域R1の拡大図、図10(b)は、図9の第2の収容部56を含む領域R2の拡大図である。なお、図10(a)では、第1の収容部54と収容されている中継端子44とを図示している。また、図10(b)では、第2の収容部56と収容されているPTCサーミスタとを図示している。図11(a)は、PTCサーミスタの斜視図、図11(b)は、PTCサーミスタの側面図、図11(c)は、PTCサーミスタの正面図である。
第1の収容部54は、前述のサーキットブレーカ45だけでなく、中継端子44を収容できるように、ホルダ部16aに形成されている凹部である。外形54aの最大幅W1は、中継端子44の幅W4とほぼ同じである。
中継端子44は、第1の収容部54に挿入した際に、側部44cの突起44c1が第1の側壁54bと当接することで、中継端子44の幅方向(外形54aの長手方向)が位置決めされる。ここで、突起44c1の幅(W4)を、第1の収容部54の最大幅W1や第2の収容部56の最大幅W3よりわずかに大きくすることで、中継端子44を各収容部に挿入する際に圧入状態となるようにしてもよい。また、中継端子44を第1の収容部54に挿入した際に、突出部44eの先端44e1が第1の収容部54の凹溝54gの底部54g1に当接することで、中継端子44の厚み方向(外形54aの短手方向)が位置決めされる。また、中継端子44は、第1の収容部54に挿入した際に、導通電極44aと導通電極44bとの間の電極基部44fが、第1の収容部54の係止部54eに係止される。このように、第1の収容部54は、中継端子44を所定の位置に収容しつつ、中継端子44が抜けないように(固定するように)構成されている。
次に、第2の収容部56について説明する。第2の収容部56は、前述の中継端子44だけでなく、第2のタイプの素子であるPTCサーミスタ58を収容できるようにホルダ部に形成されている凹部である。第2の収容部56に収容されたPTCサーミスタ58の一方の素子電極58aは、チョークコイル32bの他端32b2に半田等を用いて接続される。また、PTCサーミスタ58の他方の素子電極58bには、ブラシ46bに接続された配線52bが半田等を用いて接続されている。
外形56aの最大幅W3は、PTCサーミスタ58の最大幅W5よりわずかに大きくなっている。PTCサーミスタ58は、第2の収容部56に挿入した際に、側部58cが、第2の収容部56の凸部56cと当接することで、PTCサーミスタ58の幅方向(外形56aの長手方向)が位置決めされる。また、PTCサーミスタ58が、第2の収容部56の第2の側壁56dと凸部56cとの間で挟持されることで、PTCサーミスタ58の厚み方向(外形56aの短手方向)が位置決めされる。また、PTCサーミスタ58は、第2の収容部56に挿入した際に、素子電極58aと素子電極58bとの間の電極基部58dが、第2の収容部56の係止部56eに係止される。このように、第2の収容部56は、PTCサーミスタ58を所定の位置に収容しつつ、PTCサーミスタ58が抜けないように(固定するように)構成されている。
図12は、ブラシホルダ16の第1の収容部54に中継端子44を収容し、第2の収容部56にも中継端子44を収容した状態をロータハウジング側から見た正面図である。上述のように、第1の収容部54および第2の収容部56は、いずれも中継端子44が収容できるように構成されている。そこで、サーキットブレーカ45やPTCサーミスタ58のような焼損保護素子が必要ないモータの場合、ブラシホルダ16を替えることなく、各収容部に中継端子44を挿入することで、低コストのモータを実現できる。
このように、本実施の形態に係る第1の収容部54および第2の収容部56は、互いに形状が異なるものの、サーキットブレーカ45およびPTCサーミスタ58と異なる中継端子44が収容できるように構成されている。そのため、第1のタイプの素子であるサーキットブレーカ45を第1の収容部54へ収容し、中継端子44を第2の収容部56へ収容する第1の組合せと、中継端子44を第1の収容部54へ収容し、PTCサーミスタ58を第2の収容部56へ収容する第2の組合せと、第1の収容部54および第2の収容部56の両方に中継端子44を収容する第3の組合せと、に対応できる共通化したブラシホルダ16を実現できる。
図13は、第1の収容部と第2の収容部を重ね合わせた模式図である。第1の収容部54の、第1の経路(図13の上下方向)と垂直な方向の幅W6と、第2の収容部56の、第2の経路(図13の上下方向)と垂直な方向の幅W7と、は異なっている。これにより、厚みの異なるサーキットブレーカ45やPTCサーミスタ58を、第1の収容部54か第2の収容部56のいずれかに選択的に収容できる。
また、第1の収容部54および第2の収容部56は、第1の収容部54の開口部を上方から見た領域と第2の収容部56の開口部を上方から見た領域とが最も広く重なった場合の重複領域60(点線で囲まれた領域)が、中継端子44が挿入できる形状となるように構成されている。これにより、第1の収容部54および第2の収容部56の何れに対しても中継端子44を収容させることができる。
また、第1の収容部54は、図4に示すように、ロータの回転軸Axを含む平面P1に対して面対称となるように配置されている。同様に、第2の収容部56は、ロータの回転軸Axを含む平面P1に対して面対称となるように配置されている。そして、第1の収容部54の第2の側壁54dと第2の収容部56の第2の側壁56dとは、図4に示すように、ロータの回転軸Axを含む平面P2に対して等距離となるように配置されている。これにより加工設備上での位置決めが容易になり、工程が簡略化できる。
また、この場合、第1の収容部54に収容されたサーキットブレーカ45の素子電極45aおよび素子電極45bと、第2の収容部56に収容された中継端子44の導通電極44aおよび導通電極44bとは、図4に示すロータの回転軸Axを含む平面P2について面対称に配置されている。なお、第1の収容部54と第2の収容部56は、図4に示すロータの回転軸Axに対して線対称に配置してもよい。この場合、第1の収容部54の第2の側壁54dと第2の収容部56の第2の側壁56dとは、図4に示すロータの回転軸Axに対して線対称に配置され、ブラシホルダ16を180度回転させるだけで、サーキットブレーカ45と中継端子44とを収容する各収容部がほぼ同じ位置になる。
これにより、対応する収容部へ素子や端子を戴置させる工程が簡略化、自動化できる。なお、ブラシホルダ16を回転させた際に各収容部がほぼ同じ位置になるとは、素子や端子の載置、素子や端子と配線等との接続に影響がない範囲で多少の公差や誤差、ずれを許容する場合を含む。
なお、第1のタイプの素子や第2のタイプの素子に用いられる焼損保護素子は、上述のバイメタル式のサーキットブレーカやPTCサーミスタだけでなく、ヒューズ、形状記憶合金サーキットブレーカ等が挙げられる。また、PTCサーミスタは、セラミックタイプやポリマータイプが挙げられる。また、焼損保護素子や導通部材の形状は、互いに似た形状が好ましい。また、素子電極や導通電極の形状も似たものを使うとよい。なお、第1のタイプの素子や第2のタイプの素子としては、焼損保護素子だけでなく、モータを構成する様々な受動素子や能動素子も適用できる。
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
10 モータ、 12 ハウジング、 12a 開口部、 14 ロータ、 16 ブラシホルダ、 16a ホルダ部、 18 エンドプレート、 19 マグネット、 20 シャフト、 22 コア、 24 巻線、 26 コミテータ、 32 チョークコイル、 35a,35b ターミナル、 44 中継端子、 44a,44b 導通電極、 45 サーキットブレーカ、 45a,45b 素子電極、 46a,46b ブラシ、 54 第1の収容部、 54a 外形、 54b 第1の側壁、 54c 凸部、 54d 第2の側壁、 54e 係止部、 54f 第3の側壁、 54g 凹溝、 56 第2の収容部、 56a 外形、 56b 第1の側壁、 56c 凸部、 56d 第2の側壁、 56e 係止部、 56f 第3の側壁、 56g 凹溝、 58 PTCサーミスタ、 58a,58b 素子電極。

Claims (7)

  1. ロータが収納される筒型のハウジングの開口部に装着されるブラシホルダであって、
    第1のブラシと第1のターミナルとの間の第1の経路に形成され、第1のタイプの素子を収容できるように構成された第1の収容部と、
    第2のブラシと第2のターミナルとの間の第2の経路に形成され、第2のタイプの素子を収容できるように構成された第2の収容部と、を有し、
    前記第1の収容部および前記第2の収容部は、前記第1のタイプの素子および前記第2のタイプの素子と異なる導通部材が収容できるように構成されており、
    前記第1の収容部および前記第2の収容部は、互いに形状が異なることを特徴とするブラシホルダ。
  2. 前記第1の収容部の、前記第1の経路と垂直な方向の幅と、前記第2の収容部の、前記第2の経路と垂直な方向の幅と、は異なることを特徴とする請求項1に記載のブラシホルダ。
  3. 前記第1の収容部および前記第2の収容部は、前記第1の収容部の開口部を上方から見た領域と前記第2の収容部の開口部を上方から見た領域とが最も広く重なった場合の重複領域が、前記導通部材が挿入できる形状となるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のブラシホルダ。
  4. 前記第1の収容部に固定された、前記第1のタイプの素子としての焼損保護素子と、
    前記第2の収容部に固定された前記導通部材と、
    を更に備えた請求項1乃至3のいずれか1項に記載のブラシホルダ。
  5. 前記第1の収容部および前記第2の収容部は、ロータの回転軸を含む平面に対して対向する側壁をそれぞれ有し、
    それぞれの前記側壁は、前記平面に対して等距離となるように配置されていることを特徴とする請求項4に記載のブラシホルダ。
  6. 前記焼損保護素子は、バイメタル式サーキットブレーカまたはPTCサーミスタであることを特徴とする請求項5に記載のブラシホルダ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のブラシホルダと、
    前記ブラシホルダが装着されるハウジングと、
    前記ハウジングに収納されるロータと、
    前記ブラシホルダへ設けられ、前記ロータへの給電を行う前記第1のブラシおよび前記第2のブラシと、
    を備えることを特徴とするモータ。
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