JP2015127775A - 拡大観察装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜観察時に対物レンズを試料等と接触させることなく移動させて切り替え可能な拡大観察装置を提供する。
【解決手段】観察対象物が載置される載置台と、ベース部42と、載置台に載置された観察対象物を撮像するカメラ部3と、複数の対物レンズ55を切り替え可能に装着する対物レンズ切替機構52と、対物レンズ切替機構52を上下方向に移動させて対物レンズ55のピントを観察対象物に合致させる上ステージ昇降部31と、軸心が水平方向に向いた状態でベース部42に固定され上ステージ昇降部31を揺動可能に支持する揺動軸37と、ベース部42に固定され載置台を上下方向に移動可能に支持する下ステージ昇降部とを備えた拡大観察装置において、対物レンズ切替機構52に装着される複数の対物レンズ55を、揺動軸37と上ステージ昇降部31が対物レンズ切替機構52を移動させる直線状の軌道とを含んだ平面上において切り替える。
【選択図】図15

Description

本発明は、拡大観察装置に関する。
微小物体等の試料やワーク等の被写体を拡大して表示する拡大観察装置として、光学レンズを使った光学顕微鏡やデジタルマイクロスコープ等が利用されている。デジタルマイクロスコープは、光学系を介して入射する観察対象固定部に固定された観察対象からの反射光又は透過光を、二次元状に配置された画素毎に電気的に読み取るCCDやCMOS等の撮像素子で受光し、電気的に読み取られた画像をディスプレイ等の表示部に表示する。このような拡大観察装置において、倍率の異なる複数の対物レンズを用いて試料観察をするためにレボルバーを備えたものがある(図19参照)。拡大観察装置81では複数の対物レンズ82がレボルバー83に装着されている。レボルバー83に装着された対物レンズ82はヘッド部85の外側に張り出した状態で放射線状に装着されている。使用者はレボルバー83を回転させて、複数の対物レンズ82を、レボルバー83の回転軌道である円周に沿って移動させて切り替えることができる。
一方で拡大観察装置で試料の形状を詳細に観察するために、撮像手段を備えたヘッド部をステージに対して傾斜させて傾斜観察することがある。このような傾斜観察においても、上述した倍率の異なる複数の対物レンズを切り替えたい場合がある。
特開2007−58066号公報
この場合に、傾斜観察をする拡大観察装置81にレボルバー83を設けて、このレボルバー83を回転させて試料観察に用いる対物レンズ82を切り替えることが考えられる。このような拡大観察装置81では、図20に示すように平面観察時には、レボルバー83の回転軌道はステージ面84と平行となるので、レボルバー83を回転させて、これに装着された対物レンズ82を切り替えることができ、また切り替え時に試料やステージ面84に接触することはない。ところが図21に示すようにヘッド部85の光軸86が傾斜した傾斜観察時にはレボルバー83の回転軌道が傾斜しており、レボルバー83に装着された対物レンズ82はヘッド部85の外側に張り出した状態で装着されているので、対物レンズ82の先端が試料やステージ面84に接触して破損させたり、対物レンズ82の切り替えができなくなる虞がある。
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、複数の対物レンズを装着し傾斜観察可能な拡大観察装置において、傾斜観察時に対物レンズを試料や試料が載置されている載置台に接触させることなく移動させて切り替え可能な拡大観察装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記の目的を達成するために、本発明の拡大観察装置によれば、観察対象物が載置される載置台と、ベース部と、前記載置台に載置された観察対象物を撮像する撮像手段と、前記撮像手段と光軸を一致させて配置された、対物レンズを含むレンズ部と、複数の対物レンズを切り替え可能に装着する対物レンズ切替機構と、前記レンズ部を光軸に沿って移動させることで、該レンズ部の焦点を調整可能な上ステージ昇降部と、前記レンズ部を、前記載置台と平行な姿勢で前記ベース部に設けられた揺動軸を中心として揺動可能に支持する揺動機構とを備えた拡大観察装置において、前記対物レンズ切替機構は、前記揺動機構で前記レンズ部を揺動させる揺動面と略直交する平面内において、前記複数の対物レンズを移動させることで、該複数の対物レンズを切り替え可能に構成してなることを特徴とする。
上記構成によれば、対物レンズ切替機構は、揺動機構がレンズ部を揺動させる揺動面と略直交する平面内において対物レンズを移動させて切り替えることで、傾斜観察時においても、切り替え操作中に移動する対物レンズが観察対象物や載置台に接触することなく対物レンズを切り替えることができる。
さらに、前記ベース部に固定され前記載置台を上下方向に移動可能に支持する下ステージ昇降部を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、下ステージ昇降部を降下させてピントを合わせることによって上ステージ昇降部を降下させてピントを合わせる構成に比べ、対物レンズを観察対象物に接触させにくくできる。
また、前記対物レンズ切替機構は、前記揺動機構で前記レンズ部を揺動させる揺動面と略直交しレンズ部の光軸を含んだ平面内において、前記複数の対物レンズを移動させることを特徴とする。
上記構成によれば、倍率が異なる複数の対物レンズを切り替えながら画像を撮像することができる。
また、前記対物レンズ切替機構は、前記揺動面と略直交しレンズ部の光軸を含んだ平面と直交する回動軸を備えており、前記対物レンズ切替機構が前記回動軸を中心として回動して、前記対物レンズ切替機構に装着される複数の対物レンズが切り替え可能であることを特徴とする。
上記構成によれば、対物レンズ切替機構をコンパクトに構成することができる。
前記対物レンズ切替機構は前記揺動面と直交する方向にスライドするスライド機構を備えており、前記対物レンズ切替機構に装着される複数の対物レンズは、前記対物レンズ切替機構が前記揺動面と直交する方向にスライドして切り替え可能であることを特徴とする。
上記構成によれば、回動軸を中心として対物レンズを回動させて切り替える方式の対物レンズ切替機構に比べて、上下方向の厚みを薄くすることができる。
また、前記レンズ部はさらに、レンズ本体と、前記レンズ本体の端面に装着され、前記レンズ接続面を構成するマウント部とを備えており、前記マウント部は、前記カメラ部と接続するためのマウント側カメラ接続面と、前記レンズ本体と接続するためのマウント側レンズ接続面とを備えており、前記マウント側レンズ接続面は、前記レンズ本体との接続面で回転自在に連結されてなることを特徴とする。
上記構成によれば、レンズ部を固定したままカメラ部を回転させて、レンズ部に対するカメラ部の回転角度を調整して、傾斜観察時にレンズ部を傾斜させる方向と、該傾斜観察時に表示部上で表示される視野が移動する方向との関係を任意に変化させることができる。このようにカメラを回転させる際にも、レンズ部は固定されているので、対物レンズ切替機構に装着された複数の対物レンズがレンズ部とともに回転して観察対象物や載置台に接触することを防止することができる。
本発明の第1の実施形態に係る拡大観察装置の外観図である。 本発明の一実施の形態に係る拡大観察装置のブロック図である。 拡大観察装置を正面から見た概略図である。 カメラ側接続面を示す斜視図である。 レンズ側接続面を示す斜視図である。 ヘッド部のレンズ部とカメラ部の分解斜視図である。 ユーセントリック拡大観察方法のフローチャートである。 ステージが最下位置に移動した拡大観察装置の概略図である。 撮像部のピントが揺動軸に合致した拡大観察装置の概略図である。 最下位置に位置したステージに観察対象物を載置した拡大観察装置の概略図である。 ステージを上昇させて観察対象面を揺動軸に合致させた拡大観察装置の概略図である。 新たな観察対象面を揺動軸上に位置させた拡大観察装置の概略図である。 ステージを移動させて、新たな観察対象面を揺動軸に合致させた拡大観察装置の概略図である。 対物レンズ切替機構の概略図である。 拡大観察装置の斜視図である。 拡大観察装置を傾斜させた状態の斜視図である。 拡大観察装置を傾斜させた状態の正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る対物レンズ切替機構の概略図である。 従来の拡大観察装置の外観図である。 平面観察時における対物レンズの外観図である。 傾斜観察時における対物レンズの外観図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための拡大観察装置及びこれを用いた画像撮像方法を例示するものであって、本発明は拡大観察装置及びこれを用いた画像撮像方法を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
以下、図1〜図15を用いて、本発明の一実施の形態に係る拡大観察装置100を説明する。なお、水平面内で直交する2方向をX軸およびY軸とし、X軸およびY軸に垂直な方向をZ軸とする。拡大観察装置100は、図1Aに示すように観察対象物(又はワークその他の被写体)Sを照明するための照明手段2と、照明手段2により照明された観察対象物Sを撮像するカメラ部3と、カメラ部3で撮像された拡大画像を表示する表示手段4を有する本体部5とを備える。カメラ部3はヘッド部6として、ケーブル部7を介して本体部5と接続される。カメラ部3の先端にはカメラ部3と光軸を一致させたレンズ部20が設けられている。レンズ部20は対物レンズ55を含んだ複数の光学レンズで構成されいる。ヘッド部6は取付部材25に取り付けられており、上ステージ昇降部31によって光学系9の光軸10方向に移動可能である。拡大観察装置100は、さらに観察対象物Sが載置されるステージ8と、光学系9を介して入射するステージ8に載置された観察対象物Sからの反射光又は透過光を電気的に読み取る撮像素子12と、ステージ8とヘッド部6との光学系9の光軸10方向における相対距離を変化させ焦点を調整する焦点調整部として下ステージ昇降部13とを備える。上ステージ昇降部31と下ステージ昇降部13とは拡大観察装置100が設置される設置面に当接するベース部42に取り付けられる。
本体部5は、図2に示すように下ステージ昇降部13によって焦点を調整したときのステージ8と光学系9の光軸10方向における相対距離に関する焦点距離情報を、光軸10方向とほぼ垂直な面内における観察対象物Sの2次元位置情報と共に記憶する焦点距離情報記憶部としてメモリ14と、撮像素子12によって読み取られた画像を表示する表示手段4と、ヘッド部6、下ステージ昇降部13、上ステージ昇降部31とデータを通信するためのインターフェイス15とを備える。この拡大観察装置100は、光学系9を介して入射するステージ8に固定された観察対象物Sからの反射光又は透過光を電気的に読み取る撮像素子12を用いて観察像を撮像し、表示手段4に表示させる。
さらに拡大観察装置100は、表示手段4によって表示された画像上で領域を設定可能な領域設定部として操作部16と、領域設定部によって設定された領域に対応する観察対象物Sの一部又は全部に関するメモリ14に記憶された焦点距離情報に基づいて、領域設定部によって設定された領域に対応する観察対象物Sの光軸10方向における高さを演算する制御手段19を備える。この拡大観察装置100は、撮像素子12を用いて指定された領域に対応する観察対象物Sの光軸10方向における平均高さ(深さ)を演算できる。
操作部16は本体部5又はコンピュータと有線もしくは無線で接続され、あるいはコンピュータに固定されている。一般的な操作部16としては、例えばマウスやキーボード、スライドパッド、トラックポイント、タブレット、ジョイスティック、コンソール、ジョグダイヤル、デジタイザ、ライトペン、テンキー、タッチパッド、アキュポイント等の各種ポインティングデバイスが挙げられる。またこれらの操作部16は、拡大観察用操作プログラムの操作の他、拡大観察装置100自体やその周辺機器の操作にも利用できる。さらに、インターフェース画面を表示するディスプレイ自体にタッチスクリーンやタッチパネルを利用して、画面上をユーザが手で直接触れることにより入力や操作を可能としたり、又は音声入力その他の既存の入力手段を利用、あるいはこれらを併用することもできる。図1の例では、操作部16はマウス等のポインティングデバイスで構成される。
(照明手段2)
照明手段2は、撮像素子12に結像される観察対象物Sを照明する照明光を生成する。照明手段2の照明光源は、本体部5に内蔵され、光ファイバ21を介して照明光がヘッド部6の照明手段2に伝達される。照明手段2は、ヘッド部6に組み込み式としたり、ヘッド部6と脱着可能な別体のいずれも採用できる。また照明光の照明方式としては、落射照明や透過照明等が適宜利用できる。図1に示す照明手段2は、観察対象物Sに落射光を照射するための落射照明2Aと、透過光を照射するための透過照明2Bを備えている。これらの照明は、光ファイバー21を介して本体部5と接続される。本体部5は光ファイバー21を接続するコネクタ22を備えると共に、コネクタ22を介して光ファイバー21に光を送出するための照明光源を内蔵する。また落射照明2Aはリング状照明としている。リング状照明は、全周照明と側射照明を切り替えることができる。これを実現するため、照明光の一部をカットするターレット式のマスクや、リング状照明として複数のLEDを環状に配置し、一部のLEDをON/OFFする構成等が利用できる。
(照明光源)
照明光源としては、LED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)といった半導体発光素子が利用できる。例えば、RGBの波長域を有するLEDを用意32によって白色光を得ることができる。特にLEDはON/OFF応答性に優れるため、測定のスループットを向上できる利点も得られる。また長寿命で低消費電力であり、発熱量も少なく、機械的衝撃に強いといった特長も備える。あるいは、光源光の紫外線や可視光線で励起される蛍光体等の波長変換部材を利用した光源とすることもできる。これにより、1個のLEDでも白色光を発光できる。さらに、可視光以外に紫外光や赤外光を照射可能なLEDを光源として用いることもできる。例えば赤外光による観察は、不良品の解析や生体組織の組織分布等において有用である。なお照明光源には半導体発光素子に限らず、幅広い波長域の白色光を発する白色光源として、ハロゲンランプ、キセノンランプ、HIDランプ等を利用してもよい。また可視光のみならず赤外光を照射可能な光源としてもよい。特にハロゲンランプは、発光波長の波長域が広いため好ましい。また、単一の光源を利用するのみならず、複数の光源を備え、これらを同時に点灯して混色光を照明光としたり、あるいは切り替えて照明することもできる。
(カメラ部3)
カメラ部3は、照明手段2により照明された観察対象物Sから光学系9を介して入射する反射光を電気的に読み取る撮像素子12を備える。撮像素子12は、この例ではCMOSを利用しているが、CCD等、他の受光素子も利用できる。
(表示手段4)
画像データやメモリ14に保持された設定内容は、表示手段4にて表示させることができる。表示手段4はCRTや液晶ディスプレイ、有機EL等のモニタが利用できる。また、制御手段19に対して、ユーザが各種操作を行うための操作部16を接続している。操作部16はコンソールやマウス等の入力デバイスである。なおこの例においても表示手段4や操作部16は、本体部5と一体的に組み込むことも、外付けの部材とすることもできる。さらに表示手段4をタッチパネルで構成すれば、表示手段4と操作部16を一体に構成することもできる。
本体部5は、モータ制御回路28に対してステッピングモータ29の制御に関する制御データを入力することによって、ステージ8と、光学系9および撮像素子12を有するヘッド部6との光軸10方向における相対距離、ここではz方向における高さを変化させる。具体的には、本体部5は、下ステージ昇降部13の制御に必要な制御データをモータ制御回路28に入力することによってステッピングモータ29の回転を制御し、ステージ8の高さz(z方向の位置)を昇降させる。ステッピングモータ29は、回転に応じた回転信号を生成する。本体部5は、モータ制御回路28を介して入力される回転信号に基づいて、ステージ8と光学系9の光軸10方向における相対距離に関する情報としてのステージ8の高さzを記憶する。このステージ8は、観察対象物Sに対して観察位置の位置決めを行う観察位置決め手段として機能する。
本体部5は、モータ制御回路32に対してステッピングモータ33の制御に関する制御データを入力することによって、撮像素子12を有するヘッド部6の光軸方向における高さを変化させる。具体的には、本体部5は、上ステージ昇降器31の制御に必要なレンズ部11の種別情報等に基づいた制御データをモータ制御回路32に入力することによってステッピングモータ33の回転を制御し、撮像素子12を有するヘッド部6の高さz(z方向の位置)を昇降させる。ステッピングモータ33は、回転に応じた回転信号を生成する。本体部5は、モータ制御回路32を介して入力される回転信号に基づいてステージ8と光学系9の光軸10方向における相対距離に関する情報としてのヘッド部6の高さzを記憶する。
撮像素子12は、x方向およびy方向に2次元状に配置された画素毎に受光量を電気的に読み取ることができる。撮像素子12上に結像された観察対象物Sの像は、撮像素子12の各画素において受光量に応じて電気信号に変換され、撮像素子制御回路17においてさらにデジタルデータに変換される。本体部5は、撮像素子制御回路17において変換されたデジタルデータを受光データDとして、光軸10方向(図2中のz方向)とほぼ垂直な面内(図2中のx、y方向)における観察対象物Sの2次元位置情報としての画素の配置情報(x、y)と共にメモリ14に記憶する。ここで、光軸10方向とほぼ垂直な面内とは、厳密に光軸10に対して90°をなす面である必要はなく、その光学系および撮像素子における解像度において観察対象物Sの形状を認識できる程度の傾きの範囲内にある観察面であればよい。
(制御手段19)
制御手段19は、撮像した観察画像を、表示手段4で表示可能な解像度に変換して表示するよう制御する。図2の拡大観察装置100においては、カメラ部3が撮像素子12によって観察対象物Sを撮像した観察画像を表示手段4に表示する。一般にCMOSやCCD等の撮像素子12の性能は、表示手段4での表示能力を上回ることが多いので、撮像した観察画像を一画面に表示するためには画像を間引く等して解像度を一画面で表示可能なサイズまで落とし、縮小表示している。カメラ部3で読み取ったときの読取解像度を第一の解像度とすると、表示手段4においては第一の解像度よりも低い第二の解像度で表示されることとなる。
(ステージ8)
下ステージ昇降部13の上面側に設置されたステージ8は、たとえばステッピングモータなどで駆動されて、X軸方向およびY軸方向に移動可能であり、ステージ8の任意の位置をカメラ部3の光軸10に合致させることができる。さらにステージ8は、Z軸を回転中心軸として回転自在なθステージ35に取り付けられており、使用者は撮像部の光軸10に合致している観察対象面を回転させて観察することができる。
(支持台40)
拡大観察装置100の撮像系101の外観構成の一例を図1に示す。この図に示す撮像系101は、観察対象物Sを載置する載置台とヘッド部6を支持する支持台40を備えている。支持台40は、載置台を水平面内あるいは上下移動可能な状態に保持するステージ固定機構44と、載置台を保持した状態でヘッド部6を傾斜させるヘッド傾斜機構45を備えている。これらステージ固定機構44及びヘッド傾斜機構45は、ベース部42に固定されている。ベース部42は平板状として、安定的に支持台40を自立させる。
(ステージ固定機構44)
ステージ固定機構44は、載置台を水平面内(XY軸方向)及び垂直方向(Z軸方向)に移動可能な一以上の移動機構を介して、載置台をベース部42に固定している。具体的には、ここでは移動機構として、載置台をZ軸方向に移動させるためのZ軸方向移動機構(第一焦点調整部)、載置台をXY軸方向に移動させるためのXY軸移動機構、載置台をθ方向に回転させるための回転移動機構が利用できる。図4に示す例では、Z軸移動機構として下ステージ昇降器31を実現し、さらに回転移動機構として、θステージ35上に固定された中間連結部38でもって載置台を回転可能とし、加えてXY軸移動機構として、中間連結部38上に固定されたステージ8でもって、載置台をXY軸方向に移動可能としている。
(ヘッド傾斜機構45)
揺動機構であるヘッド傾斜機構45は、ヘッド部6を載置台に対して傾斜させるため、ベース部42に揺動軸37を介して揺動自在に連結された上ステージ昇降器31と、上ステージ昇降器31にヘッド部6を固定するための取付部材25とを備える。上ステージ昇降器31は、下端に揺動軸37を設けており、揺動軸37を中心として旋回するようにベース部42に支持される。上ステージ昇降器31は、ステージ8と平行な姿勢でベース部42に設けられた揺動軸37を中心として揺動可能である。また取付部材25の先端には、ヘッド部6を固定する固定機構が設けられる。ここでは、固定機構はヘッド部6の外周を囲むリング状に形成されて、リング状の中心にヘッド部6を挿入して、周囲の複数の位置から止めねじで螺合されて固定される。
ベース部42の上面には、下方に向かって末広がりとしたブロック42aが固定され、このブロック42aの上部に軸受部42bを形成している。軸受部42bは、離間して固定された一対のガイド部42cを備えており、一対のガイド部42cは側面視において凹形状に形成されている。各ガイド部42cは、Y軸方向に平行な軸を中心軸として形成された円形の孔部を開口している。これらの孔部には揺動軸37がY軸方向に沿って嵌合されている。この例では、揺動軸37に目盛を設けており、ヘッド部6を揺動させる角度を目盛でもって目視できるように構成している。
(カメラ部3)
ヘッド部6は、撮像素子を有するカメラ部3と、カメラ部3の先端に着脱自在に装着されるレンズ部20とを備える。カメラ部3は、照明手段2により照明された観察対象物Sから、光学系9を介して入射する反射光を電気的に読み取る撮像素子12を備える。撮像素子12は、この例ではCMOSを利用しているが、CCD等、他の受光素子も利用できる。
(レンズ部20)
カメラ部3の先端にはカメラ部3と光軸を一致させたレンズ部20が設けられており、レンズ部20は対物レンズ55を含んだ複数の光学レンズで構成されている。レンズ部20の先端には対物レンズ切替機構52が設けられており、倍率の異なる2つの対物レンズ55が対物レンズ切替機構52に装着されている。
(物理的接続機構)
また顕微鏡装置100は、カメラ部3とレンズ部20とを、相対的に回転不可の状態で物理的に連結すると共に、着脱自在とする物理的接続機構を備える。具体的にカメラ部10は、レンズ部20と物理的に接続するためのカメラ側接続面71を備える。またレンズ部20は、カメラ側接続面71と物理的に接合されるレンズ側接続面73を備える。カメラ側接続面71の一例を図4の斜視図に、レンズ側接続面73の一例を図5の斜視図に、それぞれ示す。これらの図に示すように、カメラ側接続面71とレンズ側接続面73とは、物理的接続機構、具体的には係合構造や嵌合構造によって機械的に接続される。例えば図4、図5の例では、カメラ側接続面71の中央に、円柱状に突出させた円柱状突出部を形成し、円柱状突出部の側面の端縁側に、円弧状の鍔部を部分的に突出させている。一方レンズ側接続面73は、円柱状突出部を挿入可能な円筒状窪みを中央に形成しており、さらに円筒状窪みの内面には、鍔部を係合させるためのスリットを形成している。スリットを部分的に切り欠くことで、円柱状突出部を円筒状窪みに挿入可能とし、さらにカメラ側接続面71をレンズ側接続面73とを相対的に回転させることで、鍔部をスリットに案内して係合させ、ロック状態としてカメラ部3とレンズ部20とを連結できる。また、カメラ部3とレンズ部20とを相対的に回転させてロック状態を解除することで、カメラ部3とレンズ部20とを分離することも容易に行える。なお、上述した物理的接続機構でいう相対的に回転不可の状態とは、ロック状態においてカメラ部3とレンズ部20とが連結された状態を意味し、連結又は着脱動作時にカメラ部3とレンズ部20とを相対的に回転させてロック状態、ロック状態の解除を行う動作を意味するものでない。また、以上の係合構造は一例であって、本発明においてはカメラ部3とレンズ部20とを着脱自在に連結する物理的接続機構として、既知の構成を適宜採用できる。
(電気的接続機構)
さらにカメラ部3とレンズ部20とは、互いに電気的に接続するための電気的接続機構を備えている。具体的には、撮像部はカメラ側接続面71に、このレンズ部20と電気的に接続するためのカメラ側接続端子72を備えている。またレンズ部20は、同じくレンズ側接続面73に、レンズ部20をカメラ部3に装着した際にカメラ側接続端子72と電気的に接続されるレンズ側接続端子74を備えている。これらのカメラ側接続端子72、レンズ側接続端子74は、カメラ側接続面71、レンズ側接続面73にそれぞれ配置されており、カメラ側接続面71とレンズ側接続面73とを物理的接続機構でもって機械的に連結した状態、すなわちロック状態におけるレンズ部20とカメラ部3との回転位置において、対応するカメラ側接続端子72とレンズ側接続端子74とが接触されるよう、位置や大きさ、形状が設計されている。いいかえると、物理的接続機構でもってカメラ部3とレンズ部20とが連結されると、同時に電気的接続機構の接続も実現される。この結果、従来のように、別途ケーブル等を介してレンズ部を制御系あるいは撮像系と電気的に接続する必要がない。これにより、特に頻繁にレンズ交換を行うような観察においては、レンズ交換時の作業を簡略化できる利点が得られる。またケーブルの本数を減らして、取り回しの点でも有利となる。
なお図4、図5の例では、カメラ側接続端子72、レンズ側接続端子74は、それぞれカメラ側接続面71、レンズ側接続面73の円周部分に設けられている。このような配置によって、ヘッド部4とカメラ部3との連結の際に端子が他の端子などと接触して表面を擦られるため、表面のごみや異物を削ぎ落として接触抵抗の増大を回避できる。ただし、端子の配置構造はこの例に限定されるものでない。また図4、図5の例では、カメラ側接続端子72、レンズ側接続端子74はそれぞれ7個の端子を備えているが、端子の数はこれに限定されない。
さらにカメラ部3は、複数の異なる仕様のレンズ部20を交換式に装着可能としている。また各レンズ部20は、それぞれのレンズ部20の種別を示すレンズ種別情報を保持しており、レンズ側接続端子74を介してレンズ種別情報を送出できる。すなわち物理的接続機構によって、カメラ部3にレンズ部20を物理的に装着することで、同時に電気的接続機構による電気的接続も図られる。この結果、本体部5は現在装着されているレンズ部20の種別を、ケーブルレスで取得できるので、現在接続されているレンズ部の種別に応じた適切な動作制御を図ることが可能となる。
(レンズ種別情報)
レンズ種別情報には、レンズの型式、焦点距離の位置、レンズの筒体の長さ等の情報が含まれる。上述の通り、撮像系101と制御系102とはケーブル部7を介して接続されているので、制御系102で現在装着されているレンズの種別を判別することで、適切な制御を行える。例えば、レンズ部20の物理的な長さを把握することで、レンズ部20をZ上ステージで降下させる際に、観察対象物Sや載置台に接触しないように降下できる下限移動距離を把握して、これよりも降下しないように制限をかけることができる。
またレンズ種別情報として、レンズ部の情報を直接記録する他、レンズ部の識別情報、例えば型式のみを記録させ、一方型式と対応するレンズ部の詳細情報は、予め本体部5のメモリ14等に、型式と関連付けられたルックアップテーブルとして記憶しておくこともできる。これにより、本体部5はカメラ部3を通じてレンズ識別情報である型式を取得すると、この型式と対応する詳細情報を、メモリ14を参照して取得し、取得された情報に基づいてレンズ部20に合致した制御を行うことが可能となる。この方法であれば、レンズ部側に保持すべき情報量を少なくしつつ、必要な情報を本体部5側で把握することが可能となる。
顕微鏡装置においては、カメラ部を載置台に対して光軸回りに回転させたいことがある。例えば観察対象物を載置台上で移動させる際には、表示手段の画面上で表示される画像の、上下左右の移動方向が、実際の観察対象物の上下左右の移動方向と感覚的に一致させることが望まれる。また、レンズ部を載置台の上部で傾斜させて観察する傾斜観察においては、傾斜方向を表示手段の左右方向とするよりも、上下方向とした方が感覚的に画像の変化を把握し易いことが多い。このような観察を実現するためには、物理的にカメラ部を載置台に対して回転させる必要がある。
しかしながら、カメラ部の先端に装着されたレンズ部については、必ずしも回転させる必要がない。寧ろ、レンズ部は特に高倍率するにつれて大型化する傾向にあることから、重量も重くなり、レンズ部の保持にはそれなりの機械強度が要求される。このため、十分な剛性を維持しつつレンズ部を回転式としようとすれば、ユーザにおいては重くて大きいレンズ部を回転させる作業が面倒になる上、構成が複雑化してコストも高くなるという問題があった。また、レンズ部はカメラ部から載置台側に突出する姿勢で固定されているため、レンズ部が観察対象物に接触しないように留意する必要もあり、この点においてもレンズ部を回転させる構成は不便となる。
そこで、レンズ部を支持台に固定する一方で、カメラ部をレンズ部に対して相対的に光軸回りで回転可能とさせる構成が考えられる。しかしながらこの場合は、カメラ部とレンズ部との着脱構造が複雑になるという問題があった。すなわち、一般にカメラ部よりも重厚長大になる傾向にあるレンズ部を、カメラ部の先端から外れないように固定しつつも、必要なときには着脱自在とする機械構造とし、さらに一方ではレンズ部とカメラ部との回転をも許容するような構成とすることは、容易でない。特に、接続部分の剛性と信頼性を高めようとすればするほど、着脱が困難乃至面倒となるため、観察用途や目的に応じて頻繁にレンズ部を交換したいような場面では、レンズ交換作業が極めて煩雑になりかねないというる懸念もあった。
そこで本実施例においては、レンズ部20とカメラ部3との接続部分と、カメラ部3を相対的に回転させる部位とを分離することで、レンズ部20とカメラ部3の着脱構造及びカメラ部3を光軸回りに相対的に回転させる構造を簡素化することに成功したものである。具体的には、図6に示すように、レンズ部20にマウント部26を設け、マウント部26を介してカメラ部3とレンズ部20とを着脱式に接続する一方、マウント部26とレンズ本体27との間は回転自在としている。
(マウント部26)
図6に示すレンズ部20は、複数の光学レンズで構成されたレンズ本体27と、このレンズ本体27の端面に装着され、レンズ側接続面73を構成するマウント部26とで構成される。またマウント部26は、カメラ部10と接続するためのマウント側カメラ接続面34aと、その裏面側でレンズ本体27と接続するためのマウント側レンズ接続面34bとを備える。マウント側カメラ接続面34aは、レンズ側接続端子74を備えるレンズ側接続面73としている。よってマウント側カメラ接続面34aは、カメラ部3のカメラ側接続面71と着脱自在に連結する物理的連結機構を設けている。このような物理的連結機構としては、上述した図5等と同様の構成が利用できる。いいかえると、物理的連結機構ではカメラ部3とレンズ部20との光軸回りの回転は許容されず、所定の回転位置すなわち回転角度で固定される状態となる。
(回転機構)
これに対してマウント側レンズ接続面34bは、レンズ本体27との接続面でカメラ部3の光軸回りに回転自在に連結されている。このためマウント側レンズ接続面34bとレンズ本体27との接続面は、回転機構を備えている。回転機構として、図6の例では、マウント部26の中心から突出されたマウント円柱部を、レンズ本体27の端縁に形成された筒状体に挿入し、さらに筒状体の側面に開口されたねじ穴に螺合された止めネジの進行でもって、筒状体とマウント円柱部とを連結する。止めネジを緩めると、レンズ本体27とマウント部26とを相対的に回転させることができ、所定の回転位置でもって止めネジを締結することで、この回転角度にて固定できる。なお回転機構の例は、この構成に限られず、カメラ部の光軸回りにレンズ部20を回転自在として任意の角度で保持可能な既知の構成が適宜採用できる。
なお図6の例では、説明の都合上マウント部26とレンズ本体27とを分離しているが、実際にはマウント部26とレンズ本体27とは分離できず、光軸回りに回転自在に連結している。
また変形例として、マウント部をヘッド傾斜機構に固定することもできる。ヘッド傾斜機構は載置台と物理的に接続されているため、マウント部が載置台に対して位置が固定されることとなって、マウント部に装着されたレンズ部も載置台に対して位置が固定される。この結果、レンズ部を可動式とする構成に比べ、レンズ部が観察対象物に接触する事態を回避できる。
このようにして、カメラ部3とマウント部26との接続面は着脱構成とし、マウント部26とレンズ本体27との接続面は回転自在とすることで、カメラ部3を載置台に対して光軸回りに回転させることを許容しつつも、カメラ部3は所定の姿勢で保持させることができ、拡大観察の自由度を高めることができる。
以上のマウント部26によって、カメラ部3を載置台に対して、カメラ部3の光軸回りにおいて任意の回転角度で保持することができる。この結果、レンズ部20の光軸回りの姿勢すなわち回転角度によらず、カメラ部3を任意の姿勢すなわち回転角度に調整できるので、載置台の移動やカメラ部3の姿勢などに応じて観察に適した相対角度に調整することが可能となる。
またこの構成であれば、レンズ部20を移動させることなく保持させたままカメラ部3を回転できる。このため、レンズ部20の移動によって対物レンズが観察対象物Sや載置台30と接触する事態を回避しやすくできる。例えば、ヘッド部6をヘッド傾斜機構45に装着して、揺動軸37を中心に揺動可能とした顕微鏡装置100においては、ヘッド部6を揺動させた状態で観察対象物Sに接触しないように留意する必要があるところ、少なくともレンズ部20を光軸回りに回転させなくても済む構成とすることで、無用な可動を排除して接触事故を回避できる。
本実施の形態においては、レンズ部20の先端に対物レンズ切替機構52が設けられており、この対物レンズ切替機構52に、2つの対物レンズ55がV字状に二股に別れた状態で装着されている(図15参照)。ヘッド部6を揺動させた状態でレンズ部20を光軸回りに回転させた場合には、レンズ部20とともに対物レンズ切替機構52が回転して、対物レンズ切替機構52に装着された対物レンズ55が観察対象物やステージ8に接触する虞がある(図16参照)が、カメラ部3を回転できるので、このような接触事故を防止することができる。
(平面観察)
たとえば使用者が不図示の初期化ボタンを押すと、本体部5がモータ制御回路28に対してステッピングモータ29の制御データを入力し、下ステージ昇降器13が駆動されて、ステージ8が最下位置に移動する。このときの状態を図8に示す。
本体部5は、レンズ部20の種別情報等に基づいた制御データをモータ制御回路32に入力し、上ステージ昇降器31は、撮像素子12を有するヘッド部6の高さz(z方向の位置)を昇降させる。本体部5は、ステージ8に観察対象物Sが載置され、観察対象面の高さが揺動軸37の高さに合致していると仮定したならば、カメラ部3のピントが観察対象面に合致する高さzにヘッド部6を保持する。このときの状態を図9に示す。
なお、ヘッド部6の高さz(z方向の位置)の制御に必要なレンズ部20の種別情報等が本体部5に記憶されていない場合には、本体部5はヘッド部6を所定の最上位置に移動させ、最上位置に移動したヘッド部6を最上位置から下降させる。本体部5は、ステージ8に観察対象物Sが載置され、観察対象面の高さが揺動軸37の高さに合致していると仮定したならば、カメラ部3のピントが観察対象面に合致する高さzにヘッド部6を保持する。
次に、使用者は最下位置に位置したステージ8の上面に観察対象物Sを載置する。このときの状態を図10に示す。ステージ8は最下位置に位置しているので、観察対象物Sがステージ8に載置されるときに、観察対象物Sが、撮像素子12を有するヘッド部6に接触することを防止することができる。
本体部5は、ステージ8に載置された観察対象物Sの観察対象面にカメラ部3のピントが合致するように、載置台である、ステージ8とθステージ35とをZ軸に沿って上昇させ、観察対象物Sの観察対象面を揺動軸37に合致させる。このときの状態を図11に示す。観察対象面がカメラ部3の光軸上に位置していない場合には、本体部5は、ステージ8をX軸方向および/又はY軸方向に移動させて観察対象面をカメラ部3の光軸上に位置させた後に、ステージ8とθステージ35とをZ軸に沿って上昇させて、観察対象物Sの観察対象面を揺動軸37に合致させる。使用者は、表示手段4を用いて、揺動軸37と合致している観察対象物Sの観察対象面を平面観察することができる。使用者は、また本体部5がθステージ35を駆動して、観察対象面を回転させた状態で平面観察することもできる。
(傾斜観察)
ヘッド部6を揺動させた傾斜観察を行う場合は、使用者は、揺動軸37を中心として、上ステージ昇降器31を手動で揺動させて、ヘッド部6を傾斜させた状態で観察対象面を傾斜観察することができる(図11を参照のこと。)。このとき、このヘッド部6を傾斜させた状態で、カメラ部3のピントが観察対象面に合致しており、平面観察時に表示手段4に表示されていた観察対象面が、表示手段4の画面上で移動することなく、平面観察時に表示されていた位置にそのまま表示された状態での観察であるユーセントリック観察を行うことができる。
平面観察しているとき、ステージ8を水平方向に移動して、ステージ8に載置している新たな部位を観察したい場合がある。このような場合には、本体部5は、ステージ8をX軸方向および/又はY軸方向に移動させて新たな部位の観察対象面を揺動軸37上に位置させる。このときの状態を図12に示す。本体部5は、ステージ8を再び最下位置に移動させた後、観察対象面にカメラ部3のピントが合致するように、載置台(ステージ8およびθステージ35)をZ軸に沿って移動させて、観察対象面を揺動軸37上に合致させる。このときの状態を図13に示す。使用者は、この状態で、表示手段4などを用いて観察対象面を平面観察することができる。
この場合に、観察対象面に関する焦点距離情報がメモリ14に記憶されている場合には、制御手段19はメモリ14に記憶されている焦点距離情報に基づいて観察対象物Sの光軸方向における高さを演算して、観察対象面を前記揺動軸37上に合致させることができる。この場合にはステージ8を最下位置に移動させる工程を省くことができ、観察対象面を迅速に撮像することができる。
なお、上ステージ昇降器31は、本体部5とモータ制御回路32とステッピングモータ33とによって、載置台であるステージ8とθステージ35とを電動で移動可能に支持しているが、これに限定されるものではない。上ステージ昇降器13に設置されたツマミを使用者が回して、ステージ8とθステージ35とを手動で移動させるものでも良い。
(対物レンズ切替機構52)
対物レンズ切替機構52は、ヘッド傾斜機構45がレンズ部20を揺動させる揺動軸37と直交する回動軸54を備えている。対物レンズ切替機構52が回動軸54を中心として回動すると、対物レンズ切替機構52に装着された倍率の異なる2つの対物レンズ55は、レンズ部20が揺動する揺動面と略直交する平面内において移動して切り替えられる。
ヘッド部6の光軸10が傾斜した傾斜観察時においても、対物レンズ55は該揺動面と略直交する平面内で移動する。対物レンズがレボルバーに装着されている場合のように、対物レンズの切り替え操作中に、対物レンズが該平面の外側に張り出すことがないので、対物レンズ切替機構52に装着された複数の対物レンズ55が同じ長さであれば、観察対象物Sや載置台に接触しないで対物レンズ55を切り替え可能である。なお、対物レンズ切替機構52は、回動軸54を中心として回動して対物レンズ55を切り替える構成を採ることで小型化が図られる。
対物レンズ切替機構52には、各対物レンズ55を保持する不図示の取り付け孔が2つ設けられており、この取り付け孔には孔番号が割り当てられている。対物レンズ切替機構52は、取り付け孔の孔番号と、取り付け孔に取り付けられた対物レンズ55の対物レンズ情報を制御手段19に出力する。対物レンズ情報として対物レンズの外形寸法を含めることで、この情報を制御手段側で把握することができる。制御手段19は、対物レンズ55の外形寸法に基づいて、ヘッド部6をステージ8や試料に接触することなく傾斜させることができる。ヘッド部6の傾斜角度及び該傾斜角度における移動範囲を演算して、ヘッド部6の揺動動作やレンズ部20の移動といった動作に制限をかけるような制御が可能となる。なお、対物レンズ切替機構52が保持している対物レンズ情報は、各レンズ部20が保持しているレンズ種別情報に含めても良い。
対物レンズ切替機構52は、回動軸54を中心として回動するものに限定されるものではなく、たとえば、図18に示すようにスライドするものでも良い。図18の実施例2に示す対物レンズ切替機構61は、揺動軸37と平行にスライドするスライド機構62を備えている。スライド機構62は、たとえば対物レンズ切替機構61をナットに固定したボールねじをモータ駆動するものでも良い。対物レンズ切替機構61に装着される複数の対物レンズ55は、レンズ部20が揺動する揺動面と直交し揺動軸37を含んだ平面上を、揺動軸37と平行にスライドするので、観察対象物Sや載置台に接触させないで対物レンズ55を移動させて切り替えることができる。なお、上記構成によれば、対物レンズ切替機構61の上下方向の厚みを薄くすることができる。
本発明の顕微鏡装置は、反射、透過型等のデジタルマイクロスコープ、デジタルカメラに好適に利用できる。また、本技術を蛍光顕微鏡に適用する場合、照明光に対する観察対象物からの反射光若しくは透過光は、励起光として読み替えることができる。
100,81…拡大観察装置
101…撮像系
102…制御系
2…照明手段
2A…落射照明
2B…透過照明
S…観察対象物
3…カメラ部
4…表示手段
5…本体部
6,85…ヘッド部
7…ケーブル部
8…ステージ
9…光学系
10,86…光軸
12…撮像素子
13…下ステージ昇降部
14…メモリ
15…インターフェイス
16…操作部
17…撮像素子制御回路
19…制御手段
20…レンズ部
21…光ファイバ
22…コネクタ
25…取付部材
26…マウント部
27…レンズ本体
28,32…モータ制御回路
29,33…ステッピングモータ
31…上ステージ昇降部
34a…マウント側カメラ接続面
34b…マウント側レンズ接続面
35…θステージ
37…揺動軸
38…中間連結部
40…支持台
42…ベース部
42a…ブロック
42b…軸受部
42c…ガイド部
44…ステージ固定機構
45…ヘッド傾斜機構
52,61…対物レンズ切替機構
54…回動軸
55,82… 対物レンズ
62…スライド機構
71…カメラ側接続面
72…カメラ側接続端子
73…レンズ側接続面
74…レンズ側接続端子
83…レボルバー
84…ステージ面

Claims (6)

  1. 観察対象物が載置される載置台と、
    ベース部と、
    前記載置台に載置された観察対象物を撮像するカメラ部と、
    前記カメラ部と光軸を一致させて配置された、対物レンズを含むレンズ部と、
    複数の対物レンズを切り替え可能に装着する対物レンズ切替機構と、
    前記レンズ部を光軸に沿って移動させることで、該レンズ部の焦点を調整可能な上ステージ昇降部と、
    前記レンズ部を、前記載置台と平行な姿勢で前記ベース部に設けられた揺動軸を中心として揺動可能に支持する揺動機構と、
    を備えた拡大観察装置において、
    前記対物レンズ切替機構は、前記揺動機構で前記レンズ部を揺動させる揺動面と略直交する平面内において、前記複数の対物レンズを移動させることで、該複数の対物レンズを切り替え可能に構成してなることを特徴とする拡大観察装置。
  2. 請求項1に記載の拡大観察装置であって、さらに、
    前記ベース部に固定され前記載置台を上下方向に移動可能に支持する下ステージ昇降部を備えることを特徴とする拡大観察装置。
  3. 請求項1または2に記載の拡大観察装置であって、
    前記対物レンズ切替機構は、前記揺動面と略直交し前記レンズ部の光軸を含んだ平面内において、前記複数の対物レンズを移動させることを特徴とする拡大観察装置。
  4. 請求項3に記載の拡大観察装置であって、
    前記対物レンズ切替機構は、前記揺動面と略直交し前記レンズ部の光軸を含んだ平面と直交する回動軸を備えており、前記対物レンズ切替機構に装着される複数の対物レンズは前記回動軸を中心として回動して切り替え可能であることを特徴とする拡大観察装置。
  5. 請求項3に記載の拡大観察装置であって、
    前記対物レンズ切替機構は前記揺動面と直交する方向にスライドするスライド機構を備えており、前記対物レンズ切替機構に装着される複数の対物レンズはスライド機構によって前記揺動面と直交する方向にスライドして切り替え可能であることを特徴とする拡大観察装置。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の拡大観察装置であって、
    前記レンズ部はさらに、
    レンズ本体と、
    前記レンズ本体の端面に装着され、前記レンズ接続面を構成するマウント部と
    を備えており、
    前記マウント部は、
    前記カメラ部と接続するためのマウント側カメラ接続面と、
    前記レンズ本体と接続するためのマウント側レンズ接続面とを備えており、
    前記マウント側レンズ接続面は、前記レンズ本体との接続面で回転自在に連結されてなることを特徴とする顕微鏡装置。
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