JP2015127434A - 浸炭処理時の結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼鋼 - Google Patents

浸炭処理時の結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼鋼 Download PDF

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Abstract

【課題】冷間鍛造時に割れが発生することなく、且つその後の浸炭処理や浸炭窒化処理等の表面硬化熱処理において結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼鋼を提供する。【解決手段】本発明の肌焼鋼は、C:0.05〜0.40%、Si:0.01〜2.0%、Mn:0.3〜2.0%、P:0.030%以下(0%を含まない)、S:0.030%以下(0%を含まない)、Cr:0.50〜2.5%、Al:0.010〜0.10%、N:0.0010〜0.050%、を夫々含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、パーライトクラスターの面積率が2.0%以下で、且つ最大のパーライトクラスターの平均径Dと、パーライト粒の平均径dの比(D/d)が5.5以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、自動車等の輸送機器、建設機械、その他の産業機械等において、浸炭処理や浸炭窒化処理(以下、「浸炭処理」で代表することがある)等の表面硬化熱処理をして製造される機械構造部品の素材となる肌焼鋼に関する。より詳細には、浸炭処理時の結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼鋼に関する。
輸送機器、建設機械、その他の産業機械等において、高強度が要求される機械構造部品の素材には、SCr、SCM、SNCM等のJIS規格で定められた機械構造用合金鋼鋼材(肌焼鋼)が使用されるのが一般的である。この肌焼鋼には、冷間鍛造や切削等の機械加工により所望の部品形状に成形された後、浸炭処理や浸炭窒化処理等の表面硬化処理を施され、その後研磨等の工程を経て機械構造部品が製造される。
上記のような表面硬化処理においては、製造時のリードタイムを短縮するため、高温化を図ることによって、熱処理時間の短縮化等が行われている。しかしながら、表面硬化処理を高温化すると機械構造部品の結晶粒が粗大化し、機械的特性が劣化するという問題が生じる。
上記のような結晶粒粗大化を防止する技術としては、例えば特許文献1〜3等に提案されており、本出願人も同様の技術を特許文献4〜9として提案している。これらの技術では、基本的に、AlN、Nb(CN)、TiC等の析出物を鋼中に微細に分散させることによってピンニング効果を発揮させ、結晶粒の粗大化を防止するものである。
また上記特許文献1に開示されているように、浸炭前組織において、フェライトバンドと呼ばれる縞状組織の程度が顕著であると、パーライト組織が連続的につながるために、浸炭加熱時にフェライト・パーライト組織からオーステナイト組織に逆変態した際に混粒を生じ、浸炭処理時に結晶粒の粗大化が発生する原因になるとされている。
特開平11−106866号公報 特開平11−335777号公報 特開2004−183064号公報 特開2006−161142号公報 特開2006−307270号公報 特開2006−307271号公報 特開2007−162128号公報 特開2007−217761号公報 特開2007−321211号公報
これまで提案されている技術のように、析出物によるピンニング効果を利用した結晶粒粗大化防止技術では、高温熱処理の場合には一応有効であると考えられる。しかしながら、本発明者らが上記のようなピンニング効果を利用した素材について調査したところ、冷間鍛造品において低温浸炭処理した場合であっても、熱処理加熱速度が不十分であると部分的に結晶粒粗大化が生じて異常粒成長が発生することが判明した。
また、本発明で対象とする肌焼鋼は、冷間鍛造や切削等の機械加工により所望の部品形状に成形されて製品とされるが、こうした製品を製造するためには、冷間鍛造時に割れが発生しないほどに加工性(冷間鍛造性)が良好であることが要求される。
本発明は上記のような事情に着目されたものであって、その目的は、冷間鍛造時に割れが発生することなく、且つその後の浸炭処理や浸炭窒化処理等の表面硬化熱処理において結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼鋼を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る肌焼鋼は、
C:0.05〜0.40%(「質量%」の意味。化学成分組成について以下同じ)、
Si:0.01〜2.0%、
Mn:0.3〜2.0%、
P :0.030%以下(0%を含まない)、
S :0.030%以下(0%を含まない)、
Cr:0.50〜2.5%、
Al:0.010〜0.10%、
N :0.0010〜0.050%、
を夫々含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、
パーライトクラスターの面積率が2.0%以下であり、且つ最大のパーライトクラスターの平均径Dと、パーライト粒の平均径dの比(D/d)が5.5以下であることを特徴とする。
尚、本発明の肌焼鋼では、パーライトは、パーライトバンドとパーライトクラスターの2種類の集合組織を形成し、共に光学顕微鏡によって確認できる。パーライトバンドは、圧延方向に延びる複数本の帯状集合組織である。パーライトクラスターは、圧延方向への連続性のない集合組織であり、2本のパーライトバンドにまたがって形成されることが多い。
前記パーライトクラスターの面積率とは、円相当径(同一の面積の円に換算したときの直径)が50μm以上となるパーライトクラスターの面積率である。即ち、この大きさ(円相当径で50μm以上)を満足するパーライトの合計面積が全組織に対して占める割合を意味する。また最大のパーライトクラスターの平均径Dを求める場合は、クラスター(集合組織)の長径と短径の平均値(=(長径+短径)/2)を基準にする。この平均値が最大となるクラスターの平均径が、前記平均径Dに相当する。
パーライト粒の平均径dは、パーライトバンド中に存在するパーライト粒の直径を切断法によって求めた値の平均値である。具体的には、パーライトバンド上にパーライト粒が10〜14個入る直線を引き、その直線長さをパーライト粒の数で割ることにより、その部分でのパーライト粒径とする。この測定を、同一観察面内の異なる複数箇所で行い、その平均値をパーライト粒の平均径dとする。
本発明の肌焼鋼は、必要に応じて、更に他の元素として、(a)Mo:2.0%以下(0%を含まない)、(b)Cu:0.10%以下(0%を含まない)およびNi:3.0%以下(0%を含まない)の少なくとも1種、(c)Ti:0.30%以下(0%を含まない)、Nb:0.30%以下(0%を含まない)、V:0.30%以下(0%を含まない)、W:0.30%以下(0%を含まない)およびHf:0.30%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上、(d)B:0.010%以下(0%を含まない)、等を含有することも有用であり、含有される元素の種類に応じて肌焼鋼の特性が更に改善される。
本発明によれば、化学成分組成を制御した上で、組織中の粗大なパーライトクラスターを低減すると共に、最大のパーライトクラスターの平均径Dと、パーライト粒の平均径dの比(D/d)を5.5以下とすることによって、浸炭処理時の結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼鋼が実現できる。
図1は、浸炭前組織と浸炭処理後の粒成長の関係を模式的に示す説明図である。 図2は、実施例で行なった焼鈍の熱処理パターンを示す模式図である。 図3は、模擬浸炭処理時の熱処理パターンを示す模式図である。
上記特許文献1に開示されているように、浸炭前組織においてフェライトバンドが顕著であるとパーライト組織が連続的につながり浸炭加熱時に混粒が発生する。これまで、このような混粒発生を防止するために析出物を用いたピンニング効果が利用されてきたが、加熱条件によってはそのピンニング効果が十分に発揮されず、異常粒成長が生じる。
そこで本発明者らは、このような浸炭前組織に及ぼす異常粒成長への影響の調査、および浸炭前組織の改善による結晶粒粗大化防止特性の改善に関して鋭意検討を重ねてきた。その結果、浸炭前組織において粗大なパーライトクラスターの発生を抑制すれば、浸炭処理時における異常粒の発生をなくし、結晶粒粗大化防止が実現できることを見出し、本発明を完成した。
本発明者らは、浸炭処理時における異常粒発生が起こる原因について検討した。その経緯を、図面に基づいて説明する。図1は、浸炭前組織と浸炭処理後の粒成長の関係を模式的に示した説明図である。パーライトは、浸炭加熱時にフェライトに先立ち変態し、初析オーステナイト(初析γ)が生成する(図1(b))。一方、パーライトが集合した部分(すなわち「パーライトクラスター」:図1(a))が存在すると、その周囲は、パーライトクラスターが存在しない領域よりも広い範囲に亘って、複数のオーステナイト粒が集合した状態となる。複数のオーステナイト粒が集合した部分では、結晶粒配向の整理が促進されるが、フェライト−オーステナイトの2相温度域の滞在時間が長くなると、結晶粒配向の整理が更に進行する。その結果、オーステナイト粒が粗大化しやすくなる。更に温度が上昇してオーステナイト単相域まで加熱されると、2相温度域でフェライトであった部分は、オーステナイトとなるが、後からオーステナイト化した部分(初析γであった部分)は粗大化し、一旦安定化したオーステナイトに比べて結晶粒配向の整理が起こりにくいため、一部だけ粗大なオーステナイトが生成した状態になると考えられる(図1(c))。
本発明者らは、上記のような知見に基づき、粗大なパーライトクラスターの存在形態と結晶粒粗大化防止効果との関係について更に検討した。その結果、浸炭前組織において、パーライトクラスターの面積率(全組織に対する面積割合)を2.0%以下として、パーライトクラスターの存在をできるだけ少なくすることが、浸炭処理時の結晶粒粗大化を抑制する上で有効であることが判明した。また、最大のパーライトクラスターの平均径Dとパーライト粒の平均径dの比(D/d)を5.5以下にすれば、異常粒の発生をなくし、浸炭処理時の結晶粒粗大化防止が図れることも判明した。
本発明では、パーライトクラスターの面積率を2.0%以下とする必要がある。浸炭加熱期のパーライト組織は、フェライト組織よりも優先的にオーステナイト変態する。このためパーライトクラスターの部分は、周囲よりも広範囲に連続的に優先的にオーステナイト変態する。また優先的にオーステナイト変態した部分では、結晶粒配向整理が行われるため粗大な結晶粒になり易い。粗大な結晶粒を抑制するためには、パーライトクラスターの面積率は2.0%以下とする必要がある。この面積率は、好ましくは1.5%以下であり、より好ましくは1.0%以下である。
本発明では、最大のパーライトクラスターの平均径Dと、パーライト粒の平均径dの比(D/d)を5.5以下とすることも重要である。粗大なパーライトクラスターの大きさ(上記「平均径D」)と、パーライト粒の大きさ(上記「平均径d」)との差が小さいほど、異常粒発生が抑制できる。こうした観点から、上記比(D/d)は5.5以下とする必要がある。この比(D/d)は、好ましくは5.0以下であり、より好ましくは4.5以下である。この比(D/d)の下限は、概ね2.5以上(より好ましくは3.0以上)となる。
本発明では上述したように、浸炭前組織における粗大なパーライトクラスターの存在を抑制することに特徴があるが、肌焼鋼としての基本的な特性を発揮させるためには、その化学成分組成についても適切に調整する必要がある。本発明で規定する肌焼鋼の化学成分組成について説明する。
(C:0.05〜0.40%)
Cは、浸炭部品として必要な芯部硬さを確保するために必要な元素である。C含有量が0.05%未満では、硬さ不足により浸炭部品としての静的強度が不足する。従って、C含有量は0.05%以上とする必要があり、好ましくは0.08%以上(より好ましくは0.10%以上)である。しかしながら、Cを過剰に含有させると、硬さが過度に高くなるため、靱性が低下し、衝撃特性が劣化する。また冷間鍛造性が悪くなる。従って、C含有量は0.40%以下に抑える必要がある。好ましくは0.35%以下、より好ましくは0.30%以下である。
(Si:0.01〜2.0%)
Siは、焼戻し硬さの低下を抑えて機械構造部品の面疲労特性を改善するのに作用する元素である。こうした効果を有効に発揮させるには、Siは0.01%以上含有させるこ必要がある。好ましくは0.03%以上、より好ましくは0.05%以上である。しかしながら、Siを過剰に含有させると、被削性や鍛造性等の部品成形性に悪影響を及ぼす。こうした観点から、Si含有量は2.0%以下とする必要があり、好ましくは1.8%以下、より好ましくは1.6%以下である。
(Mn:0.3〜2.0%)
Mnは、浸炭処理時の焼入性を高めるのに作用する元素である。また、Mnは、脱酸材としても作用し、鋼中の酸化物系介在物量を低減して内部品質を高める作用を有する元素である。更に、Mnは赤熱脆性を防止するのにも作用する。こうした作用を有効に発揮させるには、Mnは0.3%以上含有させる必要がある。好ましくは0.35%以上であり、より好ましくは0.40%以上である。しかしながら、Mnを過剰に含有させると、鍛造性の悪化や、パーライトクラスターが生成しやすくなり、また材質のばらつきが大きくなる。従って、Mn含有量は2.0%以下とする必要があり、好ましくは1.8%以下、より好ましくは1.7%以下である。
(P:0.030%以下(0%を含まない))
Pは、鋼中に不可避的不純物として含まれる元素であり、結晶粒界に偏析して機械構造部品の衝撃疲労特性を劣化させる。従って、P含有量は0.030%以下とする必要があり、好ましくは0.025%以下、より好ましくは0.020%以下である。
(S:0.030%以下(0%を含まない))
Sは、Mnと結合してMnSを形成し、切削加工するときの被削性を改善する元素である。こうした作用を有効に発揮させるには、Sは0.0010%以上含有させることが好ましく、より好ましくは0.0050%以上、更に好ましくは0.010%以上である。しかしながら、S含有量が過剰になってMnSの生成量が多くなると、冷間鍛造時の割れ発生防止特性や機械構造部品としての強度が劣化する。こうした観点から、S含有量は0.030%以下とする必要があり、好ましくは0.025%以下、より好ましくは0.020%以下である。
(Cr:0.50〜2.5%)
Crは、浸炭を促進し、鋼の表面に硬化層を形成するために必要な元素である。こうした作用を有効に発揮させるには、Crは0.50%以上含有させる必要があり、好ましくは0.60%以上、より好ましくは0.70%以上である。しかしながら、Crを過剰に含有させると、過剰浸炭を引き起こし、機械構造部品の強度を低下させる。また冷間鍛造性が悪くなる。こうした観点から、Cr含有量は2.5%以下とする必要がある。好ましくは2.3%以下、より好ましくは2.0%以下である。
(Al:0.010〜0.10%)
Alは、脱酸材として作用する元素であり、こうした作用を有効に発揮させるには、0.010%以上含有させる必要がある。好ましくは0.015%以上、より好ましくは0.020%以上である。しかしながら、Alを過剰に含有させると鋼の変形抵抗が増大し、冷間鍛造性が劣化する。従って、Al含有量は0.10%以下とする必要がある。好ましくは0.080%以下、より好ましくは0.060%以下である。
(N:0.0010〜0.050%)
Nは、機械構造部品の結晶粒度を適切に調整するために作用するAlNを形成するために必要な元素である。こうした効果を発揮させるためには、Nは0.0010%以上含有させる必要がある。好ましくは0.0020%以上、より好ましくは0.0030%以上である。しかしながら、Nを過剰に含有させると、鋼中に窒化物(例えば、AlN)が多量に形成され、冷間鍛造性を劣化させる。こうした観点から、N含有量は0.050%以下とする必要がある。好ましくは0.040%以下、より好ましくは0.030%以下である。
本発明に係る肌焼鋼における基本成分は上記の通りであり、残部は鉄および不可避的不純物である。該不可避的不純物として、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる元素の混入が許容され得る。
また、本発明の鋼板には、上記合金元素に加えて、必要に応じて、更に他の元素として、(a)Mo:2.0%以下(0%を含まない)、(b)Cu:0.10%以下(0%を含まない)およびNi:3.0%以下(0%を含まない)の少なくとも1種、(c)Ti:0.30%以下(0%を含まない)、Nb:0.30%以下(0%を含まない)、V:0.30%以下(0%を含まない)、W:0.30%以下(0%を含まない)およびHf:0.30%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上、(d)B:0.010%以下(0%を含まない)、等を含有することも有用であり、含有される元素の種類に応じて肌焼鋼の特性が更に改善される。
(Mo:2.0%以下(0%を含まない))
Moは、浸炭処理における焼入性を向上する元素である。こうした作用を有効に発揮させるには、Moは0.05%以上含有させることが好ましく、より好ましくは0.08%以上、更に好ましくは0.10%以上である。しかしながら、Moを過剰に含有させると、冷間鍛造時の変形抵抗が増大し、冷間鍛造性を劣化させる。従って、Mo含有量は2.0%以下であることが好ましい。より好ましくは1.5%以下、更に好ましくは1.2%以下である。
(Cu:0.10%以下(0%を含まない)およびNi:3.0%以下(0%を含まない)の少なくとも1種)
CuとNiは、上記Moと同様に、浸炭処理における焼入性を高めるのに作用する元素である。また、CuとNiは、Feよりも酸化され難い元素であるため、機械構造部品の耐食性を改善するのにも作用する。これらの作用を有効に発揮させるには、Cuは0.03%以上含有することが好ましく、より好ましくは0.04%以上、更に好ましくは0.05%以上である。Niは0.03%以上含有することが好ましく、より好ましくは0.05%以上、更に好ましくは0.08%以上である。しかしながら、Cuを過剰に含有させると、熱間鍛造性が低下し、割れなどの問題が発生し易くなる。従って、Cu含有量は0.10%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.08%以下である。またNiを過剰に含有させると、コスト高となるため、Niは3.0%以下とすることが好ましい。より好ましくは2.5%以下、更に好ましくは2.0%以下である。CuとNiは、何れか一方を含有してもよいし、両方を含有してもよい。
(Ti:0.30%以下(0%を含まない)、Nb:0.30%以下(0%を含まない)、V:0.30%以下(0%を含まない)、W:0.30%以下(0%を含まない)およびHf:0.30%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上)
Ti、Nb、V、WおよびHfは、鋼中に炭化物、窒化物、炭窒化物等の結晶粒微細化効果を発揮する析出物を生成させ、浸炭処理後の結晶粒度を調整するのに有用な元素である。Ti含有量が0.01%未満では、所望のTi系析出物を生成させにくくなる。従って、Tiは0.01%以上含有させることが好ましく、より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上である。しかしながら、Tiを過剰に含有させると、冷間鍛造時の変形抵抗が増大し、冷間鍛造性を劣化させる。従って、Ti含有量は0.30%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.25%以下、更に好ましくは0.20%以下である。
またNbも含有量が0.01%未満では所望のNb系析出物を生成させることができない。従って、Nbは0.01%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上である。しかしながら、Nbを過剰に含有させると、冷間鍛造時の変形抵抗が増大し、冷間鍛造性を劣化させる。従って、Nb含有量は0.30%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.25%以下、更に好ましくは0.20%以下である。
Vも含有量が0.01%未満では所望のV系析出物を生成させることができない。従って、Vは0.01%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上である。しかしながら、Vを過剰に含有させると、冷間鍛造時の変形抵抗が増大し、冷間鍛造性を劣化させる。従って、V含有量は0.30%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.25%以下、更に好ましくは0.20%以下である。
Wも含有量が0.01%未満では所望のW系析出物を生成させることができない。従って、Wは0.01%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.02%以上であり、更に好ましくは0.03%以上である。しかしながら、Wを過剰に含有させると、冷間鍛造時の変形抵抗が増大し、冷間鍛造性を劣化させる。従って、W含有量は0.30%以下であることが好ましく、より好ましくは0.25%以下、更に好ましくは0.20%以下である。
更に、Hfも含有量が0.01%未満では所望のHf系析出物を生成させることができない。従って、Hfは0.01%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.02%以上であり、更に好ましくは0.03%以上である。しかしながら、Hfを過剰に含有させると、冷間鍛造時の変形抵抗が増大し、冷間鍛造性を劣化させる。従って、Hf含有は0.30%以下であることが好ましく、より好ましくは0.25%以下、更に好ましくは0.20%以下である。Ti、Nb、V、WおよびHfは、何れか1種類を含有してもよいし、2種類以上を含有してもよい。
(B:0.010%以下(0%を含まない))
Bは、上記Moと同様に、浸炭処理における焼入性を高めるのに作用する元素である。Bは、Moなどに比べ微量添加により焼入性の向上が可能であるために、鍛造性などへの影響が低い。こうした作用を有効に発揮させるには、Bは0.0005%以上含有することが好ましく、より好ましくは0.0008%以上、更に好ましくは0.0010%以上である。しかしながら、Bを過剰に含有させると、Nとの結合によりBNを生成して部品強度が低下する。また冷間鍛造性を劣化させる。従って、B含有量は0.010%以下であることが好ましく、より好ましくは0.0080%以下、更に好ましくは0.0050%以下である。
本発明の肌焼鋼を製造するには、次のような一連の工程を実施すればよい。即ち、上記のように化学成分組成を調整した鋳片を、1100〜1300℃の温度に加熱して分塊圧延した後、800〜1000℃の温度に加熱して、曲げ加工やねじり加工を伴う棒鋼圧延を行い、更に熱処理を施すことにより製造できる。
上記各工程における主たる目的は次の通りである。まず分塊圧延では、鋳造段階で生成した不要な析出物(Ti、Nb、V、W、Hf等を含有させる場合は、これらの炭化物、窒化物、炭窒化物を含む)をできるだけマトリックス中に固溶させるためである。また、棒鋼圧延では、その後に生成するセメンタイトに加え、Ti、Nb、V、W、Hfを添加する場合は分塊圧延で一旦マトリックス中に固溶させたこれらの炭化物、窒化物、炭窒化物を再度均一分散析出させるためである。更に、上記熱処理は、棒鋼圧延時に導入された余分な加工歪みを除去するためのものである。
上記分塊圧延時の加熱温度が1100℃を下回ると、上記不要な析出物を十分にマトリックス中に固溶させることができない。このため、加熱温度は1100℃以上とする必要がある。この加熱温度は、好ましくは1150℃以上であり、より好ましくは1200℃以上である。しかしながら、加熱温度が高くなり過ぎると、鋳片自体が軟化し分塊圧延に支障をきたすため、加熱温度は1300℃以下とする必要がある。好ましくは1280℃以下であり、より好ましくは1270℃以下である。
上記棒鋼圧延時の加熱温度が800℃を下回ると、フェライト+オーステナイトの2相温度域での圧延となり、その後の熱処理における組織ムラや、その後の浸炭処理時の前組織ムラによる異常粒成長を招く原因となる。このため棒鋼圧延時の加熱温度は800℃以上とする必要がある。この加熱温度は、好ましくは850℃以上であり、より好ましくは900℃以上である。しかしながら、この加熱温度が1000℃を超えると、棒鋼圧延中に行う曲げ加工やねじり加工によって導入されるパーライト生成核となる欠陥が消滅してしまい、パーライトクラスター生成を抑制する核が低減する。このため加熱温度は、1000℃以下とする必要がある。この加熱温度は好ましくは980℃以下であり、より好ましくは950℃以下である。
棒鋼圧延中に行う曲げ加工やねじり加工は、上記のようにパーライト生成核となる欠陥を導入するためのものである。このうち、曲げ加工に関しては、例えば曲げ角度で60°以上、180°以下の範囲(好ましくは90°以上、150°以下)で、曲げ加工を行なう。尚、曲げ加工は、棒鋼全長に亘って行う必要があるが、曲げ加工を施した箇所は、その後再度同形状になるように曲げ戻しを行う必要がある。
一方、ねじり加工に関しては、ねじり開始から、ねじり角度で90°以上、3600°以下の範囲(好ましくは180°以上、2000°以下)で、ねじり加工を行う必要がある。曲げ加工またはねじり加工において、その加工量が小さいと、パーライト生成の核となる欠陥が形成されず、大きすぎると棒鋼が破断することになる。
上記のような棒鋼圧延を行なった後は、棒鋼圧延時に導入された余分な加工歪みを除去するために熱処理(歪み取り焼鈍)を行なう。このときの熱処理条件については、通常の焼鈍条件で行えばよいが、このときの加熱温度は、好ましくは850℃以上、1000℃以下である。また、このような温度範囲で加熱した後、一旦冷却し、その後上記温度よりも低い温度範囲で保持して焼鈍するようにしてもよい。
上記のような条件を満足させつつ製造することによって、浸炭前組織において、パーライトクラスターの面積率が2.0%以下の要件を満足すると共に、最大のパーライトクラスターの平均径Dと、パーライト粒の平均径dの比(D/d)が5.5以下である要件を満足できるものとなる。これらの要件を満足する肌焼鋼では、浸炭処理時における異常粒の発生を抑制して、結晶粒粗大化防止効果に優れたものとなる。
本発明の肌焼鋼における機械構造部品として具体的な製品形態としては、例えば、歯車、シャフト類、無段変速機(CVT;Continuously Variable Transmission)プーリ、等速ジョイント(CVJ;Constant Velocity Universal Joint)、軸受等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
下記表1、2に示す化学成分組成を満たす鋼(鋼種A〜Y、A1〜N1)を、溶製炉で溶製し、鋼片を製造した。
得られた各種鋼片を用い、下記表3に示す分塊圧延温度に加熱した後、分塊圧延を行い、室温まで冷却した。次いで、下記表3に示す棒鋼圧延温度に加熱し、棒鋼圧延を行った。この棒鋼圧延を行う際に、曲げ半径R=5mmで90°の曲げ加工(曲げおよび曲げ戻し)、またはねじり加工を必要によって行った。最後に、図2に示す熱処理パターンで焼鈍を行なって、直径:60mmの棒鋼を製造した。
得られた棒鋼の表層(表面から深さ700μmの位置までの領域)において、パーライトクラスターの面積率、パーライトクラスターの平均径D、およびパーライト粒の平均径dを次の手順で測定した。
(パーライトクラスターの面積率、平均径Dの測定)
得られた棒鋼における軸心と平行面の表層において、縦断面(棒鋼の軸心と平行な断面)を研磨し、ピクラル液でエッチングした後、光学顕微鏡により任意の観察面を100倍の倍率にて観察を行った。その観察面において、複数のパーライト粒で構成され、且つ直径(円相当径)が50μm以上となるパーライト塊(パーライトが集合した部分)を、本発明で対象とするパーライトクラスターとして判定した。パーライトクラスターの合計面積を、観察全面積で割った値をパーライトクラスターの面積率とした。また最大のパーライトクラスターの平均径Dは、クラスター(集合組織)の長径と短径の平均値(=(長径+短径)/2)を基準とし、この平均値が最大となるクラスターの平均径を、前記平均径Dとした。その結果を、下記表4、5に示す。
(パーライト粒の平均径dの測定)
上記のパーライトクラスターの面積率、平均径を測定した観察面において、パーライトクラスターが生成していない領域を選択し、パーライトバンド上にパーライト粒が10〜14個入る直線を引き、その直線長さをパーライト粒の数で割ることにより、その部分でのパーライト粒径とした。この測定を、同一観察面内の異なる4箇所で行い、その平均値をパーライト粒の平均径dとした。その結果を、下記表4、5に示す。尚、下記表4、5には、パーライトクラスターの径Dと、パーライト粒の平均径dの比(D/d)を、「サイズ比」として示した。
次に、得られた棒鋼のD/4(D:棒鋼の直径)の位置を中心として、長手方向が圧延方向と並行になるようにφ8×12(mm)の円柱試験片を作製し、円柱試験片の長手方向に60%の冷間圧縮(冷間鍛造)を行った。この時点で割れが発生したものは、下記表4、5にて「割れ発生」とし、冷間鍛造性が悪いと評価した。
割れが発生しなかった試験片について、下記の条件(1)または(2)で熱処理を行った後[図3(a)]、160℃で2時間の焼戻し処理を行う[図3(b)]模擬浸炭処理を施し、結晶粒度調査用の試験片とした。図3(a)は、条件(1)または(2)の熱処理パターンを包括して示したものである。
条件(1):650℃から5℃/分で930℃まで加熱し、930℃で6時間保持した
後、60℃の油浴を用い急冷処理した。
条件(2):930℃で炉に投入して6時間保持した後、60℃の油浴を用い急冷処理
した。
上記の模擬浸炭処理を施した試験片について、下記の方法で結晶粒度調査(旧オーステナイト粒の粒度番号の判定)を行い、浸炭処理時の結晶粒粗大化防止効果について確認した。
(旧オーステナイト粒の粒度番号の判定)
結晶粒度調査は、試験片の圧縮方向に平行な面を切り出し、ナイタール液(エタノールと3%硝酸との混合液)でエッチングした後、光学顕微鏡で、観察倍率:100倍で観察を行い、JIS G0551(2005)に従って旧オーステナイト粒(旧γ粒)の粒度番号を測定した。粒度番号の測定は、圧縮端部の表層部で行い、結晶粒が最も大きくなった部分の粒度番号(最大γ粒度)をその試験片の結晶粒度とした。最大γ粒度が6.0以上となるものを、浸炭処理時の結晶粒粗大化防止効果に優れていると判断した。その結果を、下記表4、5に示す。
これらの結果から、次の様に考察できる。即ち、本発明で規定する化学成分組成を満足すると共に、適切な製造条件で得られた肌焼鋼では(試験No.1〜25、43〜46)、パーライトクラスターの面積率、サイズ比(D/d)の要件が、本発明で規定する範囲内に制御され、優れた結晶粒粗大化防止効果(最大γ粒度が6.0以上)が発揮されていることがわかる。
これに対し、本発明で規定する化学成分組成しない例(試験No.26〜39)や、製造条件が適切でない例(試験No.40〜42)では、冷間鍛造時に割れが発生しているか、或は結晶粒の粗大化防止効果が発揮されないものとなっている。即ち、試験No.26は、C含有量が過剰な鋼種A1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。試験No.27は、Si含有量が過剰な鋼種B1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。
試験No.28は、Mn含有量が過剰な鋼種C1を用いた例であるため、パーライトクラスターの面積率が大きくなっており、結晶粒の粗大化防止効果が発揮されていない。試験No.29は、Cr含有量が過剰な鋼種D1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。試験No.30は、Al含有量が過剰な鋼種E1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。
試験No.31は、V含有量が過剰な鋼種F1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。試験No.32は、Nb含有量が過剰な鋼種G1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。試験No.33は、Ti含有量が過剰な鋼種H1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。
試験No.34は、W含有量が過剰な鋼種I1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。試験No.35は、Hf含有量が過剰な鋼種J1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。試験No.36は、B含有量が過剰な鋼種K1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。
試験No.37は、Mo含有量が過剰な鋼種L1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。試験No.38は、Cu含有量が過剰な鋼種M1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。試験No.39は、Ni含有量が過剰な鋼種N1を用いた例であるため、冷間鍛造性が劣化し、冷間鍛造時に割れが発生している。
試験No.40〜42は、棒鋼圧延時に曲げ加工やねじり加工を施さなかった例であり、パーライトクラスターが多くなり(面積率が大きい)、またサイズ比が大きくなって、結晶粒の粗大化防止効果が発揮されないものとなっている。

Claims (5)

  1. C:0.05〜0.40%(「質量%」の意味。化学成分組成について以下同じ)、
    Si:0.01〜2.0%、
    Mn:0.3〜2.0%、
    P :0.030%以下(0%を含まない)、
    S :0.030%以下(0%を含まない)、
    Cr:0.50〜2.5%、
    Al:0.010〜0.10%、
    N :0.0010〜0.050%、
    を夫々含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、
    パーライトクラスターの面積率が2.0%以下であり、且つ最大のパーライトクラスターの平均径Dと、パーライト粒の平均径dの比(D/d)が5.5以下であることを特徴とする浸炭処理時の結晶粒粗大化防止特性に優れた肌焼鋼。
  2. 更に、Mo:2.0%以下(0%を含まない)を含有する請求項1に記載の肌焼鋼。
  3. 更に、Cu:0.10%以下(0%を含まない)およびNi:3.0%以下(0%を含まない)の少なくとも1種を含有する請求項1または2に記載の肌焼鋼。
  4. 更に、Ti:0.30%以下(0%を含まない)、Nb:0.30%以下(0%を含まない)、V:0.30%以下(0%を含まない)、W:0.30%以下(0%を含まない)およびHf:0.30%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の肌焼鋼。
  5. 更に、B:0.010%以下(0%を含まない)を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の肌焼鋼。
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