JP2015124789A - 電動車両用加熱システム - Google Patents

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Atsushi Hatakeyama
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Abstract

【課題】電動車両において空調ユニットの暖房及び変速機の暖機を簡素な構成で効率的に行える加熱システムを提供する。【解決手段】暖房要求に応じて車内を暖房する空調ユニット80を備えるとともに変速機用の作動油を加熱可能な電動車両用の加熱システム100において、温調対象物を温度調節する冷媒が流れる冷媒流路10と、冷媒を循環させる循環ポンプ20Bと、冷媒を加熱する電気ヒータ30と、冷媒と空調ユニット80内の空気との間で熱交換を行う空調用熱交換器と、変速機に供給される作動油を貯留する作動油貯留部と、作動油又は作動油貯留部に接触し作動油と冷媒との間で熱交換を行う熱交換部60と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、電動車両用加熱システムに関する。
低温下における冷間始動時には、車内の温度が低いため乗員の快適性を確保するための暖房要求と、変速機の構成部品同士の馴染みを促し動作性を良くするための暖機要求と、を両立することが必要となる。また、ハイブリッド車両などの電動車両の場合には、燃料消費(燃費)性能や電力消費(電費)性能を高める必要もある。
特許文献1には、排気熱を利用した加熱器によって加熱した冷却水をATFウォーマに供給し、ATFウォーマを介して変速機の作動油を温める車両用加熱システムが開示されている。加熱された作動油は、ATFポンプによって変速機へと供給される。
特許文献2には、変速機を収容するケースのオイルパン内に作動油を加熱する加熱器を備える車両用加熱システムが開示されている。特許文献2に記載の加熱システムでは、オイルパン内に設けられた加熱器により作動油が直接加熱される。
特開2010−249252号公報 特開2009−250306号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両用加熱システムによると、ATFウォーマを介して加熱した作動油を変速機まで導くためのATF循環回路や、作動油を循環させるATFポンプを別途設けなければならず、装置構成が複雑となる。
一方で、変速機用の作動油を加熱する構成として、引用文献2のように加熱器をオイルパン内に配置することも考えられる。しかしながら、この場合には、空調ユニット用の熱源とは別に変速機専用の加熱器が必要となるため費用がかかる。
このように、一つの加熱器で暖房性能と変速機の暖機性能とを効率的に高める加熱システムは検討されていない。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、電動車両において空調ユニットの暖房及び変速機の暖機を簡素な構成で効率的に行える加熱システムを提供することを目的とする。
本発明は、暖房要求に応じて車内を暖房する空調ユニットを備えるとともに変速機用の作動油を加熱可能な電動車両用の加熱システムにおいて、温調対象物を温度調節する冷媒が流れる冷媒流路と、冷媒を循環させる循環ポンプと、冷媒を加熱する電気ヒータと、冷媒と空調ユニット内の空気との間で熱交換を行う空調用熱交換器と、変速機に供給される作動油を貯留する作動油貯留部と、作動油又は作動油貯留部に接触し作動油と冷媒との間で熱交換を行う熱交換部と、を備えることを特徴とする。
本発明の加熱システムによれば、電気ヒータにより暖めた冷媒を空調用熱交換器と熱交換部に供給するよう構成されているため、一つの電気ヒータで暖房及び暖機が可能である。また、熱交換部は作動油又は作動油貯留部と接触するように構成されているため、加熱システムは効率的に変速機を暖機でき、さらにATF循環回路やATFポンプ等が不要な簡素な構成となっている。よって、電動車両において空調ユニットの暖房及び変速機の暖機を簡素な装置構成で効率的に行うことができる。
図1は、本発明の第1実施形態による車両用の加熱システムの概略構成図である。 図2Aは、内部に熱交換部を設けた場合における、オイルパンの一部断面図である。 図2Bは、外部に熱交換部を設けた場合における、オイルパンの一部断面図である。 図3は、暖房要求がある場合において、コントローラが実行する加熱制御を示すフローチャートである。 図4Aは、第1実施形態による加熱システムのCVT暖機優先モードにおける不凍液の流れを示す図である。 図4Bは、第1実施形態による加熱システムの暖房優先モードにおける不凍液の流れを示す図である。 図4Cは、第1実施形態による加熱システムのエンジン熱利用モードにおける不凍液の流れを示す図である。 図5は、第2実施形態による車両用の加熱システムの概略構成図である。 図6Aは、第2実施形態による加熱システムのCVT暖機優先モードにおける不凍液の流れを示す図である。 図6Bは、第2実施形態による加熱システムの暖房優先モードにおける不凍液の流れを示す図である。 図6Cは、第2実施形態による加熱システムのエンジン熱利用モードにおける不凍液の流れを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態による車両用の加熱システム100の概略構成図であり、図2A及び図2Bは変速機を収容するケース50の下部を構成するオイルパン52の一部断面図である。
図1に示す加熱システム100は、ハイブリッド車両に搭載され、車室内の暖房及び変速機の暖機を行う電動車両用の加熱システムである。ハイブリッド車両は、運転状況に応じて、充電したバッテリ電力を用いてEV走行を行ったり、エンジン12を用いて通常走行を行ったりする。加熱システム100は、エンジン12等を温度調節する冷媒としての不凍液が流れる冷媒流路10と、冷媒流路10上に設けられる循環ポンプ20Bと、を備える。さらに、加熱システム100は、暖房時等に不凍液を加熱する電気ヒータ30と、空調ユニット80内の空気と不凍液との間で熱交換を行うヒータコア40と、図示しない変速機を収容するケース50内の作動油と不凍液との間で熱交換を行う熱交換部60と、加熱システム100を統括的に制御するコントローラ70とを備える。
不凍液は、温調対象物であるエンジン12を温度調節する流体であって、例えばLLC(ロングライフクーラント)等が用いられる。この不凍液は、空調ユニット80による暖房や変速機の暖機にも利用される。
冷媒流路10は、エンジン12を温度調節するための不凍液が流れる閉回路として構成されている。冷媒流路10上には、電気ヒータ30、ヒータコア40、熱交換部60、エンジン12、及びラジエータ13が不凍液と熱交換を行えるように配置される。冷媒流路10は、エンジン12とラジエータ13との間で不凍液が循環するラジエータ循環流路10Aと、暖房時や変速機の暖機時に不凍液が循環する加熱用循環流路10Bと、を備える。
ラジエータ循環流路10A内の不凍液は、エンジン12に設けられる循環ポンプ20Aによって循環する。ラジエータ13は、不凍液を介してエンジン12の熱を放出する放熱器である。ラジエータ13よりも下流側のラジエータ循環流路10Aには、サーモスタット21が設けられている。サーモスタット21は不凍液の温度に応じて自動的にサーモスタット21前後のラジエータ循環流路10Aを開閉制御する。その結果、例えば不凍液が一定の温度まで加熱された際にサーモスタット21が開かれて、不凍液がラジエータ13に導かれる。
加熱用循環流路10Bは、エンジン12の下流側のラジエータ循環流路10Aの分岐部Aから分岐し、エンジン12の上流側のラジエータ循環流路10Aの合流部Bに合流する流路である。加熱用循環流路10Bには、エンジン12よりも下流側に配置される電気ヒータ30と、電気ヒータ30よりも下流側に配置されるヒータコア40と、ヒータコア40よりも下流側に配置される熱交換部60と、が設けられる。加熱用循環流路10B内の不凍液は循環ポンプ20Bによって循環される。
循環ポンプ20Aはエンジン12の回転に同期して駆動されるポンプであり、循環ポンプ20Bは電動ポンプである。
ヒータコア40は、加熱用循環流路10Bの一部に取付けられるとともに、空調ユニット80の一部を構成する空調用熱交換器である。ヒータコア40は、通過する不凍液と空調ユニット80内の空気との間で熱交換を行う。これにより、電気ヒータ30やエンジン12の熱を、不凍液を介して放熱し、車室内の暖房をする。
空調ユニット80は、車室内の温度を適温に調節するための装置である。空調ユニット80は、ブロアファン82により供給される空気を一定方向に流すための空調ユニットケース83を備える。また、空調ユニット80は、空気冷却用のエバポレータ84と、空気加熱用のヒータコア40と、ヒータコア40への風量を調整するミックスドア81と、を備える。エバポレータ84には、図示しないコンプレッサ等との間で不凍液とは異なる冷媒を流通させる流路85が設けられている。
電気ヒータ30は、バッテリ電力等を消費して不凍液を加熱するヒータである。冷間始動直後における不凍液の温度は低いため、不凍液を暖房や変速機の暖機に利用することができない。そこで、加熱システム100では、不凍液を加熱するために電気ヒータ30を備えている。
図示しない変速機は、エンジン12の駆動力を出力軸等へ伝達する装置である。例えば、変速機には、無段変速機(CVT)が用いられる。CVTには、潤滑用の作動油が供給される。作動油は、温度によって粘性が変化し、低温下(例えば−10℃)においては粘性が高くなるため流動性が低下する。したがって、低温下での冷間始動時の場合、暖機後の状態と比べて、作動油の流体抵抗は大きくなる。そこで、加熱システム100では、熱交換部60を通過する不凍液の熱を利用して、作動油を加熱する。
図2Aに示すように、熱交換部60は、CVTを収容するケース50内に配置される。ケース50は、ケース50の下部を構成するオイルパン52と、オイルパン52に溜まっている作動油を吸い込む吸込通路53と、を備える。吸込通路53には、図示しないCVT用の電動ポンプが設けられており、電動ポンプによって吸い上げられた作動油はCVTに供給される。
熱交換部60は、加熱用循環流路10Bに設けられており、オイルパン52内に配置される。図2Aに示すように、熱交換部60はオイルパン52内に貯留された作動油と接触するように配置され、熱交換部60を介して作動油が温められる。なお、熱交換部60の下面はオイルパン52の底部52Aと接触するように配置してもよい。また、図2Bに示すように、オイルパン52の外部に熱交換部60を配置してもよい。この場合には、熱交換部60はオイルパン52の外側部52Bと接触するように設けられ、熱交換部60及び外側部52Bを介して作動油が温められる。
図1に示すように、加熱用循環流路10Bは、熱交換部60を通過した不凍液がエンジン12を通過しないようにバイパスさせる第1バイパス流路10Cと、循環ポンプ20Bを通過した不凍液が熱交換部60で熱を奪われることを回避するための第2バイパス流路10Dと、を有している。
第1バイパス流路10Cは、加熱用循環流路10Bからエンジン12への流路を分離し、循環ポンプ20Bによって排出された不凍液を電気ヒータ30、ヒータコア40、及び熱交換部60の間で循環させるための流路である。
第2バイパス流路10Dは、加熱用循環流路10Bから熱交換部60への流路を分離し、循環ポンプ20Bによって排出された不凍液を電気ヒータ30及びヒータコア40の間で循環させるための流路である。
加熱用循環流路10Bには、不凍液の流れをエンジン12側への流路又は第1バイパス流路10Cに切り換える切換弁90Aと、不凍液の流れを熱交換部60側への流路又は第2バイパス流路10Dに切り換える切換弁90Bと、が設けられている。
加熱システム100は当該システムを統括的に制御するコントローラ70を有しており、コントローラ70は、電気ヒータ30への通電制御、空調ユニット80による暖房制御、及びCVTの暖機制御等を実行する。コントローラ70は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インターフェイス(I/Oインターフェイス)を備えたマイクロコンピュータで構成される。
コントローラ70には、オイルパン52内の作動油の温度Toを検出する油温センサ71からの検出信号が入力される。そして、コントローラ70は、油温センサ71からの検出信号やその他の車両状態情報等に基づいて、暖房制御や暖機制御を含む加熱制御を実行する。例えば、暖房制御におけるコントローラ70は、目標吹出し温度Xm(後述)に基づいて電気ヒータ30をオン又はオフする。また、暖房制御におけるコントローラ70は、ブロアファン82の風量を制御したり、ミックスドア81の開度を制御して、ヒータコア40での熱交換量を調整する。
次に、図3及び図4A−図4Cを参照して、加熱システム100におけるコントローラ70が実行する加熱制御について説明する。
図3は、車室内の暖房要求がある場合において、コントローラ70が実行する加熱制御を示すフローチャートである。この制御は、車両のイグニッションスイッチのオン後、車室内の暖房が要求された場合に開始される。
ステップS101(S101)では、コントローラ70は、空調ユニット80の出口部分の空気温度の目標値である目標吹出し温度Xmを算出する。目標吹出し温度Xmは、車室内温度と空調設定温度との差に応じて決まる値である。車室内温度と空調設定温度との差が大きい場合には、目標吹出し温度Xmは高い値に設定される。一方で、車室内温度と空調設定温度との差が小さい場合には、目標吹出し温度Xmは低い値に設定される。
S102では、コントローラ70は、エンジン12の稼働の有無を判定する。
S102の処理で、エンジン12が稼働していると判定された場合、コントローラ70はS109の処理においてエンジン熱利用モードを実行する。他方で、エンジン12が稼働していないと判定された場合、すなわちSOC判断によるEV走行状態や充電状態である場合、コントローラ70はS103の処理を実行する。
S103では、コントローラ70は、CVTを潤滑する作動油の温度Toを取得する。作動油温度Toは、油温センサ71からの検出信号に基づいて算出される。その後、コントローラ70は、CVT暖機優先の必要性を判定するため、S104の処理を実行する。
S104では、コントローラ70は、S103で取得した作動油温度Toが、第1設定温度以下であるか否かを判定する。第1設定温度は、作動油の粘性抵抗に起因してCVT用の電動ポンプの動作性が低下する温度(例えば、−10℃)として設定される。
作動油温度Toが第1設定温度以下であると判定された場合、コントローラ70は、S105においてCVTの暖機を優先すべくCVT暖機優先モードを実行する。
S105のCVT暖機優先モードでは、コントローラ70は、循環ポンプ20Bをオンにするとともに、電気ヒータ30をオンにする。また、コントローラ70は、循環ポンプ20Bから排出された不凍液が熱交換部60を通過するように切換弁90Bを制御し、熱交換部60を通過した不凍液が第1バイパス流路10Cを通過するように切換弁90Aを制御する。この時、不凍液の温度はCVT暖機優先モード用の所定温度となるように調節され、空調ユニット80による暖房制御はCVTの暖機が優先されるように制限される。
一方で、S104の処理で、作動油温度Toが第1設定温度より高い場合、コントローラ70は、作動油温度Toと暖房要求の高さに応じて、CVT暖機優先の必要性を判定するS106とS107の処理を実行する。
S106では、コントローラ70は、油温センサ71で検出した作動油温度Toが第2設定温度以下であるかを判定する。ここで、第2設定温度は、第1設定温度より高い温度に設定され、例えば20℃に設定される。
S106の処理で、作動油温度Toが第2設定温度以下であると判定された場合、コントローラ70は、S101で算出した目標吹出し温度Xmが所定値未満であるか否かを判定するS107の処理を実行する。所定値とは、暖房要求が高いか否かを判定する閾値温度を指し、例えば40℃に設定される。
目標吹出し温度Xmが所定値未満である場合、コントローラ70は、暖機が不十分であり、かつ暖房要求が低いと判定し、S105においてCVT暖機優先モードを実行する。
一方、目標吹出し温度Xmが所定値以上である場合、コントローラ70は、暖房要求が高いと判定し、S108において暖房優先モードを実行する。また、S106の処理で、作動油温度Toが第2設定温度を超えていると判定された場合には、暖機は十分であるため、コントローラ70は、S108の処理を実行する。
S108の暖房優先モードでは、コントローラ70は、循環ポンプ20Bをオンにするとともに、電気ヒータ30をオンにする。また、コントローラ70は、循環ポンプ20Bから排出された不凍液が、第2バイパス流路10Dを通過して電気ヒータ30とヒータコア40との間のみを循環するように切換弁90Bを制御する。この時、不凍液の温度は、暖房要求に基づく目標吹出し温度Xmとなるように調節される。
S102の処理でエンジン12が稼働していると判定された場合、コントローラ70はS109の処理においてエンジン熱利用モードを実行する。
S109のエンジン熱利用モードでは、コントローラ70は、加熱用循環流路10B内の不凍液がエンジン12を通過し、エンジン12通過後の不凍液が電気ヒータ30、ヒータコア40及び熱交換部60を通過するように切換弁90A及び90Bを制御する。この時、不凍液の温度は、暖房要求に基づく目標吹出し温度Xmとなるように調節される。
図4A−図4Cを参照して、コントローラ70が実行する加熱制御による作用効果について説明する。図4AはCVT暖機優先モードの、図4Bは暖房優先モードの、図4Cはエンジン熱利用モードの不凍液の流れをそれぞれ示す。
図4Aに示すように、CVT暖機優先モードでは、循環ポンプ20Bから排出された不凍液は、熱交換部60、第1バイパス流路10C、電気ヒータ30及びヒータコア40を順番に通過し、加熱用循環流路10B内を循環する。電気ヒータ30によって加熱された不凍液は、ヒータコア40を介して空調ユニット80内の空気と熱交換を行うとともに、熱交換部60を介してケース50内の作動油と熱交換を行うので、車室内を暖房しつつ、CVTの作動油を暖めることができる。電気ヒータ30によって加熱された不凍液は、エンジン12で熱を奪われることがないので、作動油を効率的に暖機することができる。
CVT暖機優先モードでは、CVTの暖機を優先するため、暖房制御を制限する。すなわち、コントローラ70は、ヒータコア40を通過する空気の風量を減少するように空調ユニット80内のミックスドア81及びブロアファン82の少なくとも一方を制御することで、不凍液がヒータコア40を介して空調ユニット80内の空気に熱を奪われることを制限する。つまり、ミックスドア81の開度を目標開度よりも小さくしたり、ブロアファン82のファン回転速度を目標回転速度よりも低くしたりする。これにより、ヒータコア40での不凍液の熱交換が制限されるため、不凍液は熱交換部60を介して作動油との間で優先的に熱交換が行えることとなる。その結果、CVTの暖機を効率的に行うことが可能となる。この際、電気ヒータ30は、暖房要求の高さに関わらずCVTを早く暖機する必要があるため、出力を高くして不凍液の加熱を行う。
なお、CVT暖機優先モードにおいて、不凍液の一部を温調対象物であるエンジン12に供給して、エンジン12を暖機してもよい。
CVT暖機優先モードは、作動油温度Toが第1設定温度以下の場合や、作動油温度Toが第2設定温度以下で目標吹出し温度Xmが所定値未満の場合に実行される。ここで、電費性能の観点から、第1設定温度は、電気ヒータ30をオンにした状態でCVTを作動させて作動油温度Toが第1設定温度に到達するまでの電気ヒータ30の電力消費量及びCVTの作動に起因する電力損失量の和が、電気ヒータ30をオフにした状態でCVTを作動させて作動油温度Toが第1設定温度に到達するまでのCVTの作動に起因する電力損失量よりも小さくなるような温度に設定される。
同様に、第2設定温度は、電気ヒータ30をオンにした状態でCVTを作動させて作動油温度Toが第2設定温度に到達するまでの電気ヒータ30の電力消費量及びCVTの作動に起因する電力損失量の和が、電気ヒータ30をオフにした状態でCVTを作動させて作動油温度Toが第2設定温度に到達するまでのCVTの作動に起因する電力損失量よりも小さくなるような温度に設定される。
なお、CVTの作動に起因する電力損失量は、作動油の粘性抵抗によるCVT用の電動ポンプでの電力損失量や、CVTのフリクションに基づく車両駆動用電動機での電力損失量等である。
このような構成とすることで、第1設定温度又は第2設定温度まで作動油温度Toを昇温させる場合に、電費性能を悪化させることがない。
図4Bに示すように、暖房優先モードでは、循環ポンプ20Bから排出された不凍液は、第2バイパス流路10D、電気ヒータ30及びヒータコア40を順番に通過し、加熱用循環流路10B内を循環する。このように不凍液を循環させることによって、電気ヒータ30によって加熱された不凍液は、CVTの作動油等に熱を奪われることなく、ヒータコア40を介して空調ユニット80内の空気と熱交換を行えるため、空調ユニット80の暖房効率を高くすることができる。この際、目標吹出し温度Xmが得られるようにするため、電気ヒータ30の出力が調節される。
図4Cに示すように、エンジン熱利用モードでは、循環ポンプ20Aから排出された不凍液は、エンジン12、電気ヒータ30、ヒータコア40、循環ポンプ20B及び熱交換部60を順番に通過し、加熱用循環流路10B内を循環する。このように不凍液を循環させることによって、エンジン12の排熱により加熱された不凍液は、熱交換部60及びヒータコア40を介して、ケース50内の作動油及び空調ユニット80内の空気と熱交換が可能となる。このため、エンジン12の排熱を利用して暖機と暖房の両立を図ることができる。また、空調ユニット80のミックスドア81の開度は目標開度に設定され、ブロアファン82の回転速度は目標速度に設定される。
なお、エンジン12からの排熱を利用するとともに電気ヒータ30をオンとすることによって、不凍液を加熱する熱源が2つになるため、暖機と暖房を急速に行うことも可能となる。また、暖機完了後は、不凍液がラジエータ循環流路10Aのラジエータ13を通過するようにサーモスタット21が開かれ、不凍液の温度が適温に調節される。
また、第1実施形態における技術思想は、ハイブリッド車両だけでなく、電動機のみを走行用駆動源とする車両にも適用可能である。電動車両は、走行用駆動源として電動機を備える車両を含む概念である。上記実施形態では、不凍液はエンジン12を温度調節するものとしたが、電動車両においては電動機やバッテリなどの温調対象物を温度調節するものとしてもよい。
上記した第1実施形態による電動車両用の加熱システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態による加熱システム100は、エンジン12を温度調節する不凍液が流れる冷媒流路10と、不凍液を循環させる循環ポンプ20Bと、不凍液を加熱する電気ヒータ30と、不凍液と空調ユニット80内の空気との間で熱交換を行うヒータコア40と、CVT(変速機)を収容するケース50のオイルパン52と、作動油又はオイルパン52と接触するよう設けられ作動油と不凍液との間で熱交換を行う熱交換部60と、を備える。このような構成とすることで、従来のような暖機のためのATFウォーマ、ATF循環回路及びATFポンプを設ける構成と比べて簡素な装置構成を実現でき、一つの電気ヒータ30で車室内の暖房とCVTの暖機を行うことができる。また、熱交換部60が、作動油又はオイルパン52と接触するように構成されているため、効率的にCVTを暖機することができる。
本実施形態による加熱システム100によれば、作動油の粘性が高い低温下において冷間始動するときでも効率的な暖機が可能となるため、CVT用の電動ポンプを問題なく駆動させることができる。
また、本実施形態による加熱システム100は、熱交換部60をCVTのケース50に配置し、電気ヒータ30をケース50外の加熱用循環流路10B中に配置するため、従来のようにケース50内に電気ヒータ30を直接配置する場合よりも、ケース50のサイズ制限を受けずに熱容量の大きなヒータを用いることができる。そのため、より早く車室内の暖房及びCVTの暖機を行うことが可能となる。さらに、電気ヒータ30がケース50の外部に設置されているため、故障時の交換作業にはオイルパン52中の作動油除去等の作業が不要であり、交換容易である。
加熱システム100は、加熱制御を実行するコントローラ70を備えており、コントローラ70は、冷間始動時の作動油温度Toが第1設定温度以下の場合には、空調ユニット80内の空気の昇温よりもCVT暖機を優先する。このような構成とすることで、低温下での冷間始動時において作動油温度Toを早く昇温させたい場合でも対応可能となる。また、CVT暖機優先時には、ミックスドア81やブロアファン82等が制御される。つまり、ミックスドア81の開度を目標開度よりも小さくしたり、ブロアファン82のファン回転数を目標回転数よりも低くしたりする。このようにすることで、ヒータコア40を通過する不凍液と空調ユニット80内の空気との熱交換を制限でき、CVT暖機を優先することができる。
コントローラ70は、作動油温度Toが第2設定温度以下であり、かつ、空調ユニット80内から排出される空気の目標吹出し温度Xmが所定値未満の場合には、暖房よりもCVT暖機を優先する。このような構成とすることで、車室内の暖房要求が低いときには、CVT暖機を優先することができるようになる。また、暖房要求がある場合においてCVT暖機の必要がないときは、電気を無駄に使うことがないように空調優先モードとすることができる。したがって、EV走行中において、CVT暖機が要求される場合にのみCVTを暖機することができ、燃費性能や電費性能を高めることができる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態による車両用の加熱システム100の概略構成図である。
第2実施形態による加熱システム100は、冷媒流路及び切換弁等の構成及び配置が第1実施形態とは相違する。なお、以下の実施形態では第1実施形態と同じ機能を果たす構成には同一の符号を用い、重複する記載を適宜省略して説明する。
図5に示すように、第2実施形態による加熱システム100は、エンジン12を温度調節する不凍液が流れる冷媒流路11と、不凍液を循環させる循環ポンプ20Bと、不凍液を加熱する電気ヒータ30と、不凍液と空調ユニット80内の空気との間で熱交換を行うヒータコア40と、CVT(変速機)を収容するケース50のオイルパン52と、作動油又はオイルパン52と接触するよう設けられ作動油と不凍液との間で熱交換を行う熱交換部60と、を備える。
冷媒流路11は、流れを制御するマルチ弁91と、エンジン12とラジエータ13との間で不凍液が循環するラジエータ循環流路11Aと、暖房やCVTの暖機時に不凍液が循環する加熱用循環流路11Bと、を備える。
加熱用循環流路11Bは、ラジエータ循環流路11Aの分岐部Aから分岐してマルチ弁91の端部に接続する。加熱用循環流路11Bは、エンジン12をバイパスして不凍液を流すためのバイパス流路11Cと、熱交換部60に不凍液を流すための熱交換流路11Dと、を備える。バイパス流路11Cは一端が加熱用循環流路11Bに接続され、他端がマルチ弁91に接続される。熱交換流路11Dは一端が加熱用循環流路11Bに接続され、他端がマルチ弁91に接続される。また、バイパス流路11Cと熱交換流路11Dとの間の加熱用循環流路11Bには、循環ポンプ20B及び電気ヒータ30が直列に配置されている。さらに、加熱用循環流路11Bには、空調ユニット80の一部を構成するヒータコア40が設けられている。
マルチ弁91は、エンジン12とマルチ弁91との接続状態を調整するための切換弁91Aと、ヒータコア40とマルチ弁91との接続状態を調整するための切換弁91Bと、バイパス流路11C路とマルチ弁91との接続状態を調整するための切換弁91Cと、熱交換部60とマルチ弁91との接続状態を調整するための切換弁91Dと、を備える。
コントローラ70は、電気ヒータ30への通電制御、空調ユニット80による暖房制御及びCVTの暖機制御を行う。つまり、コントローラ70は、図3のフローチャートに従って加熱制御(CVT暖機優先モード、暖房優先モード、エンジン熱利用モード)を実行する。
次に、図6A−図6Cを参照して、コントローラ70が実行する加熱制御による作用効果について説明する。図6AはCVT暖機優先モードの、図6Bは暖房優先モードの、図6Cはエンジン熱利用モードの不凍液の流れをそれぞれ示す。
図6Aに示すように、CVT暖機優先モード(S105の処理)では、コントローラ70は、循環ポンプ20Bをオンにするとともに、電気ヒータ30をオンにする。また、コントローラ70は、循環ポンプ20Bから排出された不凍液が熱交換部60を通過するように切換弁91Dを開制御し、熱交換部60を通過した不凍液がバイパス流路11Cを通過するように切換弁91Cを開制御する。また、コントローラ70は、切換弁91A及び91Bを閉制御する。これらの開閉制御により、循環ポンプ20Bから排出された不凍液は、電気ヒータ30、熱交換部60及びマルチ弁91を順番に通過し、加熱用循環流路11B内を循環する。電気ヒータ30によって加熱された不凍液は、エンジン12及びヒータコア40での熱交換が禁止されることとなるため、CVTの作動油を最優先して効率的に暖めることできる。この時、不凍液の温度はCVT暖機優先モード用の所定温度となるように調節され、空調ユニット80による暖房制御はCVTの暖機が優先されるように禁止される。
なお、CVT暖機優先モードでは循環ポンプ20Bから排出された不凍液の一部をヒータコア40に供給してもよい。この場合には、コントローラ70は、切換弁91Bを半開等に制御してヒータコア40への不凍液の流量を熱交換部60への不凍液の流量よりも少なくしたり、開制御してミックスドア81やブロアファン82によりヒータコア40を通過する空気の風量を減少させたりして、ヒータコア40での熱交換を制限させる。このようにすることで、CVTの暖機を優先しつつ、車室内を暖房することができる。
図6Bに示すように、暖房優先モード(S108の処理)では、コントローラ70は、循環ポンプ20Bをオンにするとともに、電気ヒータ30をオンにする。また、コントローラ70は、循環ポンプ20Bから排出された不凍液がヒータコア40を通過するように切換弁91Bを開制御し、ヒータコア40を通過した不凍液がバイパス流路11Cを通過するように切換弁91Cを開制御する。また、コントローラ70は、切換弁91A及び91Dを閉制御する。これらの開閉制御により、循環ポンプ20Bから排出された不凍液は、電気ヒータ30、ヒータコア40及びマルチ弁91を順番に通過し、加熱用循環流路11B内を循環する。電気ヒータ30によって加熱された不凍液は、エンジン12及び熱交換部60に熱を奪われることがないので、車室内を効率的に暖房することができる。この時、不凍液の温度は、暖房要求に基づく目標吹出し温度Xmとなるように調節される。また、空調ユニット80のミックスドア81の開度は目標開度に設定され、ブロアファン82の回転速度は目標速度に設定される。
なお、暖房優先モードでは、切換弁91Dを半開等に制御して少量の不凍液を熱交換部60に供給することで、CVTを暖機してもよい。
図6Cに示すように、エンジン熱利用モード(S109の処理)では、コントローラ70は、循環ポンプ20Aから排出された不凍液が、エンジン12を通過し、エンジン12通過後の不凍液が電気ヒータ30、ヒータコア40及び熱交換部60を通過するように切換弁91A、91B及び91Dを開制御する。また、コントローラ70は、切換弁91Cを閉制御する。これらの開閉制御により、循環ポンプ20Aから排出された不凍液は、エンジン12、及び電気ヒータ30を順番に通過した後に、流れを分岐させて熱交換部60及びヒータコア40を通過する。その後、分岐した不凍液は、マルチ弁91にて合流して、加熱用循環流路11B内を循環する。このように不凍液を循環させることによって、エンジン12の排熱により加熱された不凍液は、熱交換部60を介して、ケース50内の作動油と熱交換し、ヒータコア40を介して空調ユニット80内の空気と熱交換する。このため、エンジン12の排熱を利用して暖機と暖房の両立を図ることができる。また、この時、不凍液の温度は暖房要求に基づく目標吹出し温度Xmとなるように調節される。空調ユニット80のミックスドア81の開度は目標開度に設定され、ブロアファン82の回転速度は目標速度に設定される。
なお、エンジン熱利用モードでは、暖機と暖房の優先度に応じて、切換弁91D及び91Bを半開等に制御して、ヒータコア40及び熱交換部60への不凍液の流れを適宜調整してもよい。また、切換弁91Bを開制御にして、ヒータコア40を通過する空気の風量を減少するようにミックスドア81やブロアファン82を制御することで、ヒータコア40での熱交換を制限させてもよい。このようにすることで暖機と暖房の優先度に応じて、不凍液の熱をCVTの作動油と空調ユニット80内の空気とに振り分けることが可能となる。
エンジン12の暖機完了後は、不凍液がラジエータ循環流路11Aのラジエータ13を通過するようにサーモスタット21が開かれ、不凍液の温度が適温に調節される。
また、CVT暖機優先モードと暖房優先モードとを周期的に切り換えることで、暖機と暖房の優先度に応じて、不凍液の熱をCVTの作動油と空調ユニット80内の空気とに振り分けてもよい。この場合には、コントローラ70は、切換弁91Dと91Bの開閉制御を間欠的に行う。
なお、第2実施形態における技術思想は、ハイブリッド車両だけでなく、電動機のみを走行用駆動源とする車両にも適用可能である。電動車両は、走行用駆動源として電動機を備える車両を含む概念である。上記実施形態では、不凍液はエンジン12を温度調節するものとしたが、電動車両においては電動機やバッテリなどの温調対象物を温度調節するものとしてもよい。
上記した第2実施形態による電動車両用の加熱システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態による加熱システム100は、エンジン12を温度調節する不凍液が流れる冷媒流路11と、不凍液を循環させる循環ポンプ20Bと、不凍液を加熱する電気ヒータ30と、不凍液と空調ユニット80内の空気との間で熱交換を行うヒータコア40と、CVT(変速機)を収容するケース50のオイルパン52と、作動油又はオイルパン52と接触するよう設けられ作動油と不凍液との間で熱交換を行う熱交換部60と、を備える。このような構成とすることで、従来のような暖機のためのATFウォーマ、ATF循環回路及びATFポンプを設ける構成と比べて簡素な装置構成を実現でき、一つの電気ヒータ30で車室内の暖房とCVTの暖機を行うことができる。また、熱交換部60が、作動油又はオイルパン52と接触するように構成されているため、効率的にCVTを暖機することができる。このように第2実施形態による加熱システム100によれば、第1実施形態による加熱システムと同様の効果を得ることができる。
本実施形態の加熱システム100のCVT暖機優先モードでは、マルチ弁91の切換弁91C及び91Dのみが開制御されるため、電気ヒータ30で加熱された不凍液は熱交換部60にのみ供給される。これにより、他の部材での熱交換が禁止されることとなるため、電気ヒータ30によって加熱した不凍液の熱を最優先してCVTにのみに伝えることができる。したがって、第1実施形態よりも効率的にCVTの暖機が可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、コントローラ70は、第1実施形態の切換弁90A、90B及び第2実施形態のマルチ弁91の開閉制御を段階的又は無段階的に行うことが可能である。このようにすることで、ヒータコア40、熱交換部60及びエンジン12と、不凍液との間で熱交換をする量を、暖房要求や暖機要求に応じて細かく調節することが可能となる。
さらに、上記実施形態では変速機はCVTであるとしたが、有段変速機であってもよい。暖機はCVTの暖機のみに限られず、エンジン12や電動機及びバッテリも適宜暖機させることができる。
充電中においては、始動時刻を予め設定し又は始動時刻を予測しておくことにより、始動時刻の直前に充電電力を使用して、暖房や暖機を行うことが可能である。
なお、上記実施形態は、適宜組み合わせ可能である。
100 加熱システム
10 冷媒流路
10B 加熱用循環流路
10C 第1バイパス流路
10D 第2バイパス流路
12 エンジン
20 循環ポンプ
30 電気ヒータ
40 ヒータコア
50 ケース
52 オイルパン
60 熱交換部
70 コントローラ
80 空調ユニット
81 ミックスドア
82 ブロアファン
90A 切換弁
90B 切換弁
91 マルチ弁

Claims (7)

  1. 暖房要求に応じて車内を暖房する空調ユニットを備えるとともに、変速機用の作動油を加熱可能な電動車両用の加熱システムにおいて、
    温調対象物を温度調節する冷媒が流れる冷媒流路と、
    前記冷媒を循環させる循環ポンプと、
    前記冷媒を加熱する電気ヒータと、
    前記冷媒と前記空調ユニット内の空気との間で熱交換を行う空調用熱交換器と、
    前記変速機に供給される前記作動油を貯留する作動油貯留部と、
    前記作動油又は前記作動油貯留部に接触し、前記作動油と前記冷媒との間で熱交換を行う熱交換部と、
    を備えることを特徴とする電動車両用加熱システム。
  2. 請求項1に記載の電動車両用加熱システムであって、
    前記空調用熱交換器による熱交換量を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、冷間始動時の前記作動油の温度が第1設定温度以下の場合には、前記空調用熱交換器での熱交換を制限又は禁止することを特徴とする電動車両用加熱システム。
  3. 請求項2に記載の電動車両用加熱システムであって、
    前記制御部は、前記空調ユニット内から排出される空気の目標温度が所定温度よりも低く、かつ、前記作動油の温度が前記第1設定温度よりも高く設定された第2設定温度以下の場合には、前記空調用熱交換器での熱交換を制限又は禁止することを特徴とする電動車両用加熱システム。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の電動車両用加熱システムであって、
    前記第1設定温度は、前記電気ヒータをオンにした状態で前記変速機を作動させて前記作動油の温度が前記第1設定温度に到達するまでの前記電気ヒータの電力消費量及び前記変速機の作動に起因する電力損失量の和が、前記電気ヒータをオフにした状態で前記変速機を作動させて前記作動油の温度が前記第1設定温度に到達するまでの前記変速機の作動に起因する電力損失量よりも小さくなるような温度に設定されることを特徴とする電動車両用加熱システム。
  5. 請求項3に記載の電動車両用加熱システムであって、
    前記第2設定温度は、前記電気ヒータをオンにした状態で前記変速機を作動させて前記作動油の温度が前記第2設定温度に到達するまでの前記電気ヒータの電力消費量及び前記変速機の作動に起因する電力損失量の和が、前記電気ヒータをオフにした状態で前記変速機を作動させて前記作動油の温度が前記第2設定温度に到達するまでの前記変速機の作動に起因する電力損失量よりも小さくなるような温度に設定されることを特徴とする電動車両用加熱システム。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか1つに記載の電動車両用加熱システムであって、
    前記空調ユニットは、ミックスドアをさらに備え、
    前記制御部は、前記空調用熱交換器を通過する空気の風量を減少するように前記ミックスドアを制御することで、前記空調用熱交換器での熱交換を制限することを特徴とする電動車両用加熱システム。
  7. 請求項2から請求項6のいずれか1つに記載の電動車両用加熱システムであって、
    前記車内空調ユニットは、ブロアファンをさらに備え、
    前記制御部は、前記空調用熱交換器を通過する空気の風量を減少するよう前記ブロアファンを制御することで、前記空調用熱交換器での熱交換を制限することを特徴とする電動車両用加熱システム。
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