JP2015124248A - クッションゴム用ゴム組成物およびそれを用いた更生タイヤ - Google Patents

クッションゴム用ゴム組成物およびそれを用いた更生タイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】加硫速度が速く、引張強度に優れるクッションゴム用ゴム組成物およびそれを用いた更生タイヤを提供する。
【解決手段】少なくともスチレン−ブタジエンゴムを含むジエン系ゴムと、
カーボンブラックと、
メルカプト基を3個以上有する特定構造のイソシアヌル酸誘導体および/またはカルボン酸誘導体と、を含有し、
前記カーボンブラックの含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して10〜60質量部であり、
前記イソシアヌル酸誘導体および前記カルボン酸誘導体の含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜6.0質量部である、更生タイヤの製造に用いられるクッションゴム用ゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、クッションゴム用ゴム組成物およびそれを用いた更生タイヤに関する。
従来、トラック・バス用ラジアルタイヤの更生タイヤ製造においては、摩耗して一次寿命を終えたタイヤ(以下、「台タイヤ」という。)のトレッド面をバフし、この上に、予め加硫された更生トレッドゴム(以下、「プレキュアトレッド」という。)を貼りつける方法(COLD方式);台タイヤに未加硫のトレッドゴムをのせてモールド加硫する方法(HOT方式);が代表的な方法として知られている。
上記COLD方式では、台タイヤとプレキュアトレッドとを接着するために、未加硫のクッションゴムを台タイヤに貼りつけ、その上にプレキュアトレッドを貼り付けた上で、加硫缶で100〜140℃の温度で加熱する方式が一般的である。
この方式に用いられるクッションゴムは、台タイヤのバフ目に流れ込み、接着面を平滑化し、台タイヤとプレキュアトレッド双方と共加硫することによって、プレキュアトレッドと台タイヤの接着性を確保する機能を有するものである。
一方、HOT方式では、未加硫のクッションゴムを台タイヤに貼りつけ、その上に未加硫のトレッドゴムを貼りつけて加硫接着させる方式が一般的である。
この方式に用いられるクッションゴムは、台タイヤのバフ目に流れ込み、接着面を平滑化し、台タイヤとトレッドゴムとの隙間を埋めることを主目的としている。
ここで、更生タイヤの製造には、上述したように、COLD方式およびHOT方式のいずれの方式であっても、台タイヤと更生トレッドとを加硫接着させるために、クッションゴムを用いて、加熱する必要がある。
しかしながら、台タイヤについては、すでに加硫された部材であるため、更生トレッドを接着させる際の加熱により老化が促進してしまうという問題があった。
そのため、更生タイヤの製造においては、短時間で加硫が進行することにより台ゴムの老化を抑制し、かつ、台タイヤと更生トレッドとを十分に接着することができるクッションゴムが要求されている。
例えば、特許文献1には、「ゴム成分100質量部に対して、アルデヒドアミン類0.3〜2.5質量部と、テトラ(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、1,6−ビス(N,N´−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)−ヘキサン及び1,6−ビス{N,N´−ジ(2−エチルヘキシル)チオカルバモイルジチオ}−ヘキサンから選ばれる少なくとも1つの化合物0.1〜1.5質量部と、チアゾール系加硫促進剤0.1〜2.5質量部とを含有してなることを特徴とするゴム組成物。」が記載されており([請求項1])、また、120℃以下の加硫温度で加硫されること、および、更生用タイヤのクッションゴム用のゴム組成物であることが記載されている([請求項2][請求項3])。
特開2013−032440号公報
本発明者らは、特許文献1に記載されたゴム組成物について検討したところ、加硫速度は速く良好であったが、クッションゴム自体の引張強度が劣る場合があり、台タイヤと更生トレッドとが剥離する可能性があることを明らかとした。
そこで、本発明は、加硫速度が速く、引張強度に優れるクッションゴム用ゴム組成物およびそれを用いた更生タイヤを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、クッションゴム用ゴム組成物に、メルカプト基を3個以上有する特定構造のイソシアヌル酸誘導体またはカルボン酸誘導体を用いることにより、加硫速度が速くなり、かつ、引張強度に優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1] 少なくともスチレン−ブタジエンゴムを含むジエン系ゴムと、
カーボンブラックと、
下記式(1)で示されるイソシアヌル酸誘導体および/または下記式(2)で示されるカルボン酸誘導体と、を含有し、
上記カーボンブラックの含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して10〜60質量部であり、
上記イソシアヌル酸誘導体および上記カルボン酸誘導体の含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜6.0質量部である、更生タイヤの製造に用いられるクッションゴム用ゴム組成物。

[式(1)中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に−Ca2aOC(=O)Cb2bSHを表し、aおよびbは、それぞれ独立に1以上の整数を表す。R1、R2およびR3は、同一であっても異なっていてもよい。]

[式(2)中、R4、R5およびR6は、それぞれ独立に−OC(=O)Cn2nSHを表し、R7は、−OC(=O)Cn2nSH、アルキル基または水素原子を表し、nは、それぞれ独立に2以上の整数を表す。−OC(=O)Cn2nSHは、同一であっても異なっていてもよい。]
[2] 上記イソシアヌル酸誘導体および上記カルボン酸誘導体の分子量が1,000以下である、上記[1]に記載のクッションゴム用ゴム組成物。
[3] 上記式(2)中、nが2である、上記[1]または[2]に記載のクッションゴム用ゴム組成物。
[4] 上記[1]〜[3]のいずれかに記載のクッションゴム用ゴム組成物をクッションゴムに用いた更生タイヤ。
本発明によれば、加硫速度が速く、引張強度に優れるクッションゴム用ゴム組成物およびそれを用いた更生タイヤを提供することができる。
本発明の更生タイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図である。
以下に、本発明のクッションゴム用ゴム組成物、および、本発明のクッションゴム用ゴム組成物を用いた更生タイヤについて説明する。
〔クッションゴム用ゴム組成物〕
本発明のクッションゴム用ゴム組成物(以下、単に「本発明のゴム組成物」ともいう。)は、少なくともスチレン−ブタジエンゴムを含むジエン系ゴムと、カーボンブラックと、上記式(1)で示されるイソシアヌル酸誘導体および/または上記式(2)で示されるカルボン酸誘導体と、を含有するクッションゴム用のゴム組成物である。
また、本発明のゴム組成物は、上記カーボンブラックの含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して10〜60質量部であり、上記イソシアヌル酸誘導体および上記カルボン酸誘導体の含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜6.0質量部である。
本発明のゴム組成物は、このような構成をとるため、加硫速度が速く、引張強度に優れる。
その理由は明らかではないが、およそ以下のとおり推測される。
すなわち、特定構造を有するイソシアヌル酸誘導体および/またはカルボン酸誘導体が、加硫時において、後述する加硫剤による硫黄加硫とは別に、ジエン系ゴムが有する不飽和結合と相互作用もしくは反応することによって網目鎖の架橋点(モノスルフィド結合)を形成する架橋剤として機能するためと考えられる。また、この架橋点は、硫黄加硫による架橋点(スルフィド結合)とは異なり、この3次元的な網目構造により、ゴムの架橋密度を高くしつつも、柔軟性を付与することができたためと考えられる。
以下、本発明のゴム組成物が含有する各成分について詳細に説明する。
<ジエン系ゴム>
本発明のゴム組成物が含有するジエン系ゴムは、少なくともスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を含むものであれば特に限定されない。
本発明においては、スチレン−ブタジエンゴムは、耐熱疲労性を改善する観点から、ジエン系ゴムに10〜50質量%含まれていることが好ましく、20〜40質量%含まれていることがより好ましい。
上記ジエン系ゴムにおいて、上記スチレン−ブタジエンゴム以外のゴム成分としては、例えば、天然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、天然ゴムが好ましい。この場合、上記ジエン系ゴムは、スチレン−ブタジエンゴムおよび天然ゴムのみで構成されていてもよく、さらに他のゴム成分を含んでいてもよい。
<カーボンブラック>
本発明のゴム組成物が含有するカーボンブラックは特に限定されず、例えば、SAF、ISAF、HAF、HAF−LS、FEF、GPF等の各種グレードのものを使用することができる。
本発明においては、上記カーボンブラックのヨウ素吸着量が30〜120mg/gであるのが好ましく、30〜100mg/gであるのがより好ましく、30〜60mg/gであるのが更に好ましい。
ここで、ヨウ素吸着量(IA)は、カーボンブラック表面へのヨウ素吸着量をJIS K6217−1:2008「第1部:よう素吸着量の求め方(滴定法)」にしたがって測定した値である。
同様に、上記カーボンブラックのDBP吸収量が30〜140ml/100gであるのが好ましく、50〜120ml/100gであるのがより好ましく、50〜90ml/100gであるのが更に好ましい。
ここで、DBP吸収量は、カーボンブラックのフタル酸ジブチル(DBP)の吸収量をJIS K6217−4:2008「第4部:オイル吸収量の求め方」にしたがって測定した値である。
本発明においては、上記カーボンブラックの含有量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して10〜60質量部であり、加工性の観点から、20〜50質量部であるのが好ましく、20〜45質量部であるのがより好ましい。
<イソシアヌル酸誘導体>
本発明のゴム組成物が含有するイソシアヌル酸誘導体は、後述するカルボン酸誘導体に代えて又はカルボン酸誘導体とともに含有する、下記式(1)で示されるイソシアヌル酸誘導体である。

[式(1)中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に−Ca2aOC(=O)Cb2bSHを表し、aおよびbは、それぞれ独立に1以上の整数を表す。R1、R2およびR3は、同一であっても異なっていてもよい。]
ここで、−Ca2aOC(=O)Cb2bSHにおける「OC(=O)」はエステル結合を意味する。
また、aは、加硫後のゴム組成物の引張強度と加硫速度の観点から、1以上の整数であるのが好ましく、1〜18の整数であるのがより好ましく、2が更に好ましい。
また、bは、加硫後のゴム組成物の引張強度と加硫速度の観点から、1以上の整数であるのが好ましく、1〜12の整数であるのがより好ましく、2が更に好ましい。
同様に、−Ca2aOC(=O)Cb2bSHは、加硫後のゴム組成物の引張強度と加硫速度の観点から、−C24OC(=O)C24SH(a=b=2)が好ましい。
上記式(1)で表される化合物としては、具体的には、例えば、下記式(1a)で表される化合物等が挙げられる。
<カルボン酸誘導体>
本発明のゴム組成物が含有するカルボン酸誘導体は、上述したイソシアヌル酸誘導体に代えて又はイソシアヌル酸誘導体とともに含有する、下記式(2)で示されるカルボン酸誘導体である。

[式(2)中、R4、R5およびR6は、それぞれ独立に−OC(=O)Cn2nSHを表し、R7は、−OC(=O)Cn2nSH、アルキル基または水素原子を表し、nは、それぞれ独立に2以上の整数を表す。−OC(=O)Cn2nSHは、同一であっても異なっていてもよい。]
ここで、−OC(=O)Cn2nSHにおける「OC(=O)」はエステル結合を意味する。
また、nは、加硫後のゴム組成物の引張強度と加硫速度の観点から、2以上の整数であるのが好ましく、2〜18の整数であるのがより好ましく、2であるのが更に好ましい。
更に、−OC(=O)Cn2nSHは、加硫後のゴム組成物の引張強度と加硫速度の観点から、−OC(=O)C24SH(n=2)が好ましい。
一方、R7がアルキル基である場合のアルキル基は特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。
上記式(2)で表される化合物としては、具体的には、例えば、下記式(2a)で表される化合物等が挙げられる。
(含有量)
本発明においては、イソシアヌル酸誘導体およびカルボン酸誘導体の含有量(いずれか一方のみ含有する場合は当該いずれか一方の含有量をいう。以下同様。)は、上述したジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜6.0質量部であり、加硫後のゴム組成物の引張強度と加硫速度の観点から、0.5〜4.0質量部であるのが好ましく、1.0〜3.0質量部であるのがより好ましい。
また、イソシアヌル酸誘導体およびカルボン酸誘導体とともに、後述する硫黄系加硫剤(特に硫黄)を含有する場合、その質量比[硫黄/(イソシアヌル酸誘導体およびカルボン酸誘導体)]は、高い硬度を維持しながら、伸び、耐屈曲疲労性により優れ、破断物性、耐熱老化性、弾性率に優れるという観点から、0.1〜100であるのが好ましく、0.1〜80であるのがより好ましい。
(分子量)
また、本発明においては、イソシアヌル酸誘導体およびカルボン酸誘導体の分子量は、加硫後のゴム組成物の引張強度と加硫速度の観点から、1,000以下であるのが好ましく、150〜1,000であるのがより好ましい。
<加硫剤>
本発明のゴム組成物は、加硫剤を含有しているのが好ましく、例えば、有機過酸化物または硫黄系加硫剤を使用することができる。
有機過酸化物としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン等が挙げられる。
硫黄系加硫剤としては、具体的には、例えば、硫黄、モルホリンジスルフィド等が挙げられる。
これらのうち、硫黄系加硫剤が好ましく、硫黄がより好ましい。
上記加硫剤の含有量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、1.0〜5.0質量部が好ましく、1.5〜3.0質量部がより好ましい。
<加硫促進剤>
本発明のゴム組成物は、加硫促進剤を含有しているのが好ましく、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、キサンテート系などの加硫促進剤を使用することができる。
上記加硫促進剤の含有量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、1.0〜5.0質量部が好ましく、1.5〜3.0質量部がより好ましい。
<その他の添加剤>
本発明のゴム組成物には、必要に応じて、その効果や目的を損なわない範囲でさらに、添加剤を含有することができる。
上記添加剤としては、例えば、シランカップリング剤;上述したカーボンブラック以外の無機充填剤(例えば、クレー、シリカなど);加硫助剤;老化防止剤;可塑剤;などが挙げられる。
<クッションゴム用ゴム組成物の製造方法>
本発明のクッションゴム用ゴム組成物の製造方法は特に限定されず、その具体例としては、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなど)を用いて、混練する方法などが挙げられる。
また、本発明のゴム組成物は、従来公知の加硫条件で加硫できる。
〔更生タイヤ〕
本発明の更生タイヤ(以下、単に「本発明のタイヤ」ともいう。)は、上述した本発明のゴム組成物をクッションゴムに使用した更生タイヤである。
図1に、本発明の更生タイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図を示すが、本発明の更生タイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、更生タイヤは、残溝が寿命に達したタイヤのトレッド面を切削・バフ掛けしてなる台タイヤ10と、新品タイヤと同様のトレッドパターンを有する更生トレッド20とからなり、更生トレッド20はクッションゴム30を介して台タイヤ10の外周面に貼り付けられる。
また、台タイヤ10は、外周面を切削、バフ掛けされたトレッド部と、タイヤ幅方向両側に形成されるサイドウォール部12と、トレッド部とサイドウォール部12との間に形成されるショルダー部13と、サイドウォール部12のタイヤ径方向内側に形成されるビード部14とを備え、ビード部14にはビードコア14aが埋設されている。
また、クッションゴム30はシート状の未加硫ゴムからなり、予め更生トレッド20と同等の幅および長さに形成されている。
本発明の更生タイヤは、本発明のゴム組成物をクッションゴムに用いる以外は特に制限はなく、従来公知の方法(例えば、上述したCOLD方式、HOT方式)に従って製造できる。タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<標準例、比較例1〜5、実施例1〜3>
下記第1表に示す成分を、下記第1表に示す割合(質量部)で配合した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分のうち加硫剤および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混合し、その後、ゴムを放出させ、室温冷却させることで、マスターバッチを得た。
次に、得られたマスターバッチに、加硫剤および加硫促進剤を、上記バンバリーミキサーで混合し、クッションゴム用ゴム組成物(以下、単に「ゴム組成物」ともいう。)を得た。
次に、得られたゴム組成物をランボーン摩耗用金型(直径63.5mm、厚さ5mmの円板状)中で、160℃で20分間加硫して加硫ゴムシートを作製した。
<加硫速度>
各例のゴム組成物(未加硫)について、JIS K6300−1:2001に準じて、上述した加硫ゴムシートを作製する際に、30%加硫度に達する時間(加硫トルクカーブの最大値の30%を得るまでに要する時間)(以下、「T30」という。)を測定した。
下記第1表では、標準例のT30を「100」として、指数表示した。指数表示の値が小さいほど(つまり、T30が小さいほど)、加硫速度に優れるものとして評価できる。
<引張強度>
上述のとおり作製した加硫ゴムシートからダンベル状3号形試験片を打ち抜き、JIS K6251:2010に準じて、切断時引張強さ(TS)を測定した。
下記第1表では、標準例の切断時引張強さを「100」として、指数表示した。指数表示の値が大きいほど、引張強度に優れるものとして評価できる。
上記第1表に示されている各成分の詳細は以下のとおりである。
・天然ゴム:RSS#3
・スチレン−ブタジエンゴム:Nipol 1520(日本ゼオン社製)
・カーボンブラック:シーストV(GPF,ヨウ素吸着量:26mg/g,DBP吸収量:87ml/100g,東海カーボン社製)
・クレー:A.Aカオリン(山陽クレー社製)
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種(正同化学工業社製)
・ステアリン酸:ステアリン酸YR(NOFコーポレーション社製)
・老化防止剤:SANTOFLEX 6PPD〔N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、Solutia Europe社製)
・プロセスオイル:エクストラクト4号S(昭和シェル石油社製)
・硫黄:油処理硫黄(軽井沢精錬所社製)
・加硫促進剤1:ノクセラーNS(大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤2:ノクセラーBZ−P(大内新興化学工業社製)
・イソシアヌル酸誘導体1:下記式(1a)で表されるトリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート(TEMPIC、分子量:525.62、SC有機化学社製)
・イソシアヌル酸誘導体2:下記式で表されるトリアリルイソシアヌレート(TAIC、日本化成社製)
・プロピオン酸誘導体1:下記式(2a)で表されるトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)(TMMP、分子量:398.50、SC有機化学社製)
・プロピオン酸誘導体2:下記式で表されるテトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)(EGMP−4、分子量:371.98、SC有機化学社製)
・トリメルカプト化合物:下記式で表される2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン(三協化成社製)
上記第1表に示す結果から明らかなように、上記式(1)で示されるイソシアヌル酸誘導体および/または上記式(2)で示されるカルボン酸誘導体を配合せずに調製した比較例1および2のゴム組成物は、標準例よりも加硫促進剤の配合量を増やすと、加硫速度は速くなるが、引張強度が劣ることが分かった。
また、上記式(1)に該当しないイソシアヌル酸誘導体、上記式(2)に該当しないカルボン酸誘導体、または、トリメルカプト化合物を配合した比較例3〜5のゴム組成物についても、標準例よりも加硫速度は速くなるが、引張強度が劣ることが分かった。
これに対し、上記式(1)で示されるイソシアヌル酸誘導体および/または上記式(2)で示されるカルボン酸誘導体を配合した実施例1〜3のゴム組成物は、いずれも加硫速度が速くなるとともに、標準例の優れた引張強度を維持できることが分かった。
特に、上記式(1)で示されるイソシアヌル酸誘導体および上記式(2)で示されるカルボン酸誘導体の含有量が、ジエン系ゴム100質量部に対して4質量部以下である実施例1および2のゴム組成物は、実施例3のゴム組成物よりも引張強度が良好となることが分かった。
10 台タイヤ
12 サイドウォール部
13 ショルダー部
14 ビード部
14a ビードコア
20 更生トレッド
30 クッションゴム

Claims (4)

  1. 少なくともスチレン−ブタジエンゴムを含むジエン系ゴムと、
    カーボンブラックと、
    下記式(1)で示されるイソシアヌル酸誘導体および/または下記式(2)で示されるカルボン酸誘導体と、を含有し、
    前記カーボンブラックの含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して10〜60質量部であり、
    前記イソシアヌル酸誘導体および前記カルボン酸誘導体の含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜6.0質量部である、更生タイヤの製造に用いられるクッションゴム用ゴム組成物。

    [式(1)中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に−Ca2aOC(=O)Cb2bSHを表し、aおよびbは、それぞれ独立に1以上の整数を表す。R1、R2およびR3は、同一であっても異なっていてもよい。]

    [式(2)中、R4、R5およびR6は、それぞれ独立に−OC(=O)Cn2nSHを表し、R7は、−OC(=O)Cn2nSH、アルキル基または水素原子を表し、nは、それぞれ独立に2以上の整数を表す。−OC(=O)Cn2nSHは、同一であっても異なっていてもよい。]
  2. 前記イソシアヌル酸誘導体および前記カルボン酸誘導体の分子量が1,000以下である、請求項1に記載のクッションゴム用ゴム組成物。
  3. 前記式(2)中、nが2である、請求項1または2に記載のクッションゴム用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のクッションゴム用ゴム組成物をクッションゴムに用いた更生タイヤ。
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JP2016062592A (ja) * 2014-09-19 2016-04-25 株式会社 ハイディープ スマートフォン

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