JP2015123803A - ハイブリッド式作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気量の小さなエンジンが搭載されているハイブリッド式作業車両であっても、必要な回生制動力を得られるようにする。
【解決手段】エンジン1によって駆動される発電電動機5によって駆動される可変容量油圧ポンプ9、301と、可変容量油圧ポンプ9、301から供給される圧油によって駆動される油圧アクチュエータ12,13,14、304と、蓄電装置3および発電電動機5からの電力で駆動されて車輪に走行駆動力を与える走行電動機7F,7Rとを備え、走行電動機7F,7Rが回生制動時に発生する回生電力で蓄電装置3を充電するようにしたハイブリッド式作業車両において、走行電動機7F,7Rからの回生電力が蓄電装置3の充電可能電力を超えているとき、発電電動機5の負荷が大きくなるように可変容量油圧ポンプ9、301の傾転量を制御するメインコントローラ100を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド式作業車両に関する。
ハイブリッド式作業車両では、回生電力が蓄電装置の充電許容電力を上回る時、回生電力を吸収する必要がある。従来、例えばエキゾースト弁が設けられたエンジンで発電機を駆動し、得られた電力で電動機を駆動する方式のハイブリッド作業車両では、回生電力が蓄電装置の充電許容電力を上回る時、エキゾースト弁を閉じてエンジンの負荷トルクを増大させて発電機の吸収馬力を増大させるようにしている(たとえば特許文献1)。
特開2000−291451号公報
しかしながら、排気量の小さなエンジンを搭載した場合には、エンジンに設けたエキゾースト弁のみでは、蓄電装置の充電許容電力を上回る回生電力を消費するに必要な負荷を得ることができないという問題がある。
(1)請求項1の発明は、蓄電装置と、エンジンによって駆動される発電電動機と、発電電動機によって駆動され、発電電動機の回転軸と直接または間接的に連結された可変容量油圧ポンプと、可変容量油圧ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧アクチュエータと、記蓄電装置および発電電動機と電気的に接続され、蓄電装置および発電電動機からの電力で駆動されて車輪に走行駆動力を与える走行電動機とを備え、走行電動機が回生制動時に発生する回生電力で蓄電装置を充電するようにしたハイブリッド式作業車両に適用される。そして、走行電動機からの回生電力が蓄電装置の充電可能電力を超えているとき、発電電動機の負荷が大きくなるように可変容量油圧ポンプの傾転量を制御する制御手段を備える。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のハイブリッド式作業車両において、可変容量油圧ポンプは、発電電動機の回転軸と連結された第1可変容量油圧ポンプと、発電電動機の回転軸と直接または間接的に連結された第2可変容量油圧ポンプとを含み、油圧アクチュエータは、第1可変容量油圧ポンプから供給される圧油によって駆動される第1油圧アクチュエータと、第2可変容量油圧ポンプから供給される圧油によって駆動される第2油圧アクチュエータとを含み、制御手段は、走行電動機からの回生電力が蓄電装置の充電可能電力を超えているとき、発電電動機の負荷が大きくなるように第2可変容量油圧ポンプの傾転量を制御することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載のハイブリッド式作業車両において、第2油圧アクチュエータは作動油冷却ファンを駆動するための油圧モータであり、制御手段は、要求回生制動力が所定制動力以上の場合には、作動油の温度に関わらず、第2可変容量油圧ポンプの傾転量を所定制動力未満の場合の第2可変容量油圧ポンプの傾転量より大きい値に設定するとともに、要求回生制動力が所定制動力未満の場合には、作動油の温度に対応して第2可変容量油圧ポンプの傾転量を大きくすることを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項2または3に記載のハイブリッド式作業車両において、制御手段は、走行電動機からの回生電力が蓄電装置の充電可能電力を超えているとき、かつ、第1油圧アクチュエータが駆動されていないことを含む所定の条件が成立している場合は、発電電動機の負荷が大きくなるように第1可変容量油圧ポンプの傾転量を制御することを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項4に記載のハイブリッド式作業車両において、制御手段は、力行制御時において、走行電動機に要求される走行要求出力を算出し、第1油圧アクチュエータおよび第2油圧アクチュエータを駆動するために要求される油圧要求出力を算出し、走行電動機からの回生電力を蓄電装置に充電できない余剰電力を発電電動機の消費電力として算出し、走行要求出力と油圧要求出力と消費電力とに基づいて発電電動機の発電出力を算出し、発電出力に応じてエンジンの回転数を演算し、演算された回転数となるようにエンジンを制御し、所定の条件は、回生時にエンジンが所定回転数内で駆動されていることをさらに含むことを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、蓄電装置と、エンジンによって駆動される発電電動機と、エンジンによって駆動される固定容量油圧ポンプと、固定容量油圧ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧アクチュエータと、蓄電装置および発電電動機と電気的に接続され、蓄電装置および発電電動機からの電力で駆動されて車輪に走行駆動力を与える走行電動機とを備え、走行電動機が回生制動時に発生する回生電力で蓄電装置を充電するようにしたハイブリッド式作業車両に適用される。そして、固定容量油圧ポンプの吐出圧油を油圧アクチュエータに導いてその駆動を制御する制御弁と、制御弁が中立位置に切り替えられたときに固定容量油圧ポンプの吐出圧をタンクへ戻す戻り通路に設けられ、配管抵抗を増大させることで戻り通路を流れる吐出油の流量を制御する流量制御弁と、走行電動機からの回生電力が蓄電装置の充電可能電力を超えているときであって、要求回生制動力が所定の閾値以上のときは、その大きさに応じて油圧回路内の圧損を調整し、固定容量油圧ポンプの吐出圧を調整する制御弁を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、作業車両は可変容量油圧ポンプと、それらのポンプから吐出される圧油で駆動される油圧アクチュエータとを備え、回生電力を蓄電装置に充電できないとき、可変容量油圧ポンプの傾転量を大きくして回生制動力を大きくすることとした。その結果、部品点数を大幅に増やすことなく、発電電動機で消費可能な回生電力を増大させることができる。
また請求項6の発明によれば、作業車両は固定容量油圧ポンプと、固定容量油圧ポンプから吐出される圧油で駆動される油圧アクチュエータとを備え、回生電力を蓄電装置に充電できないときに、要求回生制動力が所定の閾値以上のとき、その大きさに応じて固定容量油圧ポンプの戻り油路を絞り、固定容量油圧ポンプの負荷を大きくして回生制動力を大きくすることとした。その結果、部品点数を大幅に増やすことなく、発電電動機で消費可能な回生電力を増大させることができる。
本発明の実施の形態によるハイブリッド式作業車両の外観側面図 実施の形態によるハイブリッド式作業車両の回路ブロック図 メインコントローラの機能を説明するブロック図 第1の実施の形態によるハイブリッド式作業車両が備える油圧回路の回路図 冷却ファンの回転数と作動油の温度との関係を説明する図 許容充電電力マップの一例を示す図 ポンプ要求流量マップの一例を示す図 アクセル要求トルクマップの一例を示す図 作動油の温度と要求回生制動力とに応じて制御される冷却ファンの回転数を説明する図 第1の実施の形態によるハイブリッド式作業車用の動作を説明するフローチャート 第2の実施の形態によるハイブリッド式作業車両が備える油圧回路の回路図 第3の実施の形態によるハイブリッド式作業車両が備える油圧回路の回路図 可変絞りの直径と制動力との関係を説明する図
−第1の実施の形態−
図面を参照しながら、本発明の実施の形態によるハイブリッド式作業車両について説明する。図1は実施の形態のハイブリッド式作業車両200の一例として示されるホイールローダの外観側面図であり、図2はハイブリッド式作業車両200の主要構成を示す回路ブロック図である。
図1に示すように、ハイブリッド式作業車両200は、リフトアーム201、バケット20、前輪18a,18b等を有する前部車体202と、運転室19、後輪18c,18d等を有する後部車体203とを有する。リフトアーム201はリフトシリンダ13の駆動により上下方向に回動(俯仰動)し、バケット20はバケットシリンダ14の駆動により上下方向に回動(ダンプまたはクラウド)する。なお、前輪18a,18bと後輪18c,18dについて、総称する場合には車輪18として説明する。
前部車体202と後部車体203とは、不図示の連結軸により互いに回動自在に連結されている。このハイブリッド式作業車両200は、連結軸にて前部車体202と後部車体203とが屈曲されるアーティキュレート式の作業車両である。前部車体202と後部車体203には、連結軸を中心とする一対のステアリングシリンダ(以下、ステアリングシリンダ)12の一端と他端とが、それぞれ回転可能に係止されている。後述する油圧装置により一対のステアリングシリンダ12のうち一方を伸長、他方を萎縮させることにより、前部車体202と後部車体203とをそれぞれ連結軸を中心に回転させる。これにより、前部車体202と後部車体203との相対的な取付角度が変化し、車体が屈曲して換向する。
図2に示すように、ハイブリッド式作業車両200は、エンジン1、エンジン1の駆動を制御するエンジン制御装置(以下、エンジンコントローラ)2、蓄電装置(以下、キャパシタ)3、コンバータ4、発電電動機5、発電インバータ6、走行電動機7F,7R、走行インバータ8F,8R、第1油圧ポンプ9および操作装置31を備えている。またハイブリッド式作業車両200は、以上の構成部を制御する主制御装置(以下、メインコントローラ)100を備えている。
第1油圧ポンプ9はハイブリッド式作業車両200の各油圧アクチュエータ、すなわちステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14に圧油を供給する可変容量型油圧ポンプである。第1油圧ポンプ9の回転軸はエンジン1の駆動軸と同軸で連結されている。第1油圧ポンプ9がエンジン1により駆動されると、オイルタンク10の作動油がコントロールバルブ11を介してステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14に供給される。コントロールバルブ11は、ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のボトム室またはロッド室への作動油の流れを制御する制御弁である。コントロールバルブ11は、運転室19内に設置された操作装置31から出力される信号(油圧信号または電気信号)によって制御される。第1油圧ポンプ9からコントロールバルブ11に導かれた作動油は、操作装置31の操作に応じてステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14に分配される。なお、油圧回路の詳細については説明を後述する。
また、第1の実施の形態のハイブリッド作業車両200は、圧油を冷却するための冷却装置300を備えている。この冷却装置300は、図4を参照して後で詳細に説明するが、第1油圧ポンプ9とともに電動発電機5とエンジン1に機械的に接続されて駆動される可変容量型の第2油圧ポンプ301と、図示しない冷却ファン305(図4参照)を回転駆動する油圧モータ304とを備えている。
発電電動機5は、エンジン1の駆動軸と同軸上にある回転軸にロータが取り付けられ、ロータの外周にステータが配置されている。発電電動機5は発電機モードと電動機モードのいずれかのモードで駆動される。発電機モードが選択されているとき、発電電動機5は、エンジン1によってロータが回転することにより発電する。発電インバータ6は発電電動機5で発電された交流電力を所定電圧の直流電力に変換する。電動機モードが選択されているとき、発電電動機5は、発電インバータ6から交流電力が供給されて電動機として機能する。発電電動機5の回転軸はエンジン1の回転軸と第1油圧ポンプ9の回転軸と第2油圧ポンプ301の回転軸に連結されている。そのため、エンジン1からの出力トルクは第1油圧ポンプ9と第2油圧ポンプ301にも伝達される。なお、第2油圧ポンプ301の回転軸は、発電電動機5の回転軸と連結された第1油圧ポンプ9と連結されることによって、発電電動機5と間接的に連結されるものについても本発明の一態様に含まれる。
コンバータ4は、キャパシタ3に蓄電された電荷により得られる直流電力を所定電圧に昇圧して、発電電動機5、走行電動機7F,7Rに供給する。コンバータ4は、後述するメインコントローラ100により制御される。
なお、キャパシタ3に代えて、たとえば鉛蓄電池や、リチウムイオンバッテリのようは2次電池を用いてもよい。
走行電動機7F,7Rは、キャパシタ3および発電電動機5に電力線を介して接続され、キャパシタ3および発電電動機5の一方、または双方から供給される電力によって車輪18を駆動する。走行加速時には、走行電動機7F,7Rは、後述する走行インバータ8F,8Rにより力行駆動される。力行駆動により発生した力行トルクはプロペラシャフト15f,15r、ディファレンシャルギア16f,16rおよびドライブシャフト17a,17b,17c,17dを介して前輪18a,18bおよび後輪18c,18dへと伝えられ、ハイブリッド式作業車両200が加速する。走行制動時には、走行電動機7F,7Rが発生した回生トルク(制動トルク)は、車輪18へと伝えられ、ハイブリッド式作業車両200が減速する。
走行インバータ8F,8Rは、走行加速時には走行電動機7F,7Rに交流走行駆動電力を供給してそれぞれ駆動する。また、走行インバータ8F,8Rは、走行制動時に走行電動機7F,7Rで発生した回生電力(交流電力)を所定電圧の直流電力に変換してキャパシタ3に供給する。コンバータ4、発電インバータ6および走行インバータ8F,8Rは、同一の電力線に接続され、相互に電力の供給が可能となるように構成されている。また、コンバータ4は、電力線に取り付けられた平滑コンデンサ(不図示)の直流電圧(DC電圧)を監視し、この平滑コンデンサのDC電圧を一定に保つようにキャパシタ3の充放電を制御する。
運転室19に設けられた操作装置31は、ステアリングホイール、リフトレバー、バケットレバー等を含んで構成される。ステアリングホイールはステアリングシリンダ12を伸縮させる際に操作される。オペレータはステアリングホイールを操作することで、ステアリングシリンダ12を伸縮させてハイブリッド式作業車両200の操舵角を調整して、ハイブリッド式作業車両200を旋回させる。リフトレバーはリフトシリンダ13を伸縮する際に操作される。バケットレバーはバケットシリンダ14を伸縮する際に操作される。オペレータはリフトレバー、バケットレバー等を操作することにより、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14を伸縮させて、バケット20の高さと傾きとを制御し、掘削および荷役作業を行う。
運転室19には、図示しないアクセルペダル、ブレーキペダル、前後進スイッチが設けられている。オペレータは、上記のアクセルペダル、ブレーキペダル、前後進スイッチを操作することによって、車輪18を駆動してハイブリッド式作業車両200を走行させることができる。アクセルペダルの踏込量はアクセルペダル踏込量に応じアクセル信号を出力するセンサ290で検出され、ブレーキペダルの踏込量はブレーキペダル踏込量に応じたブレーキ信号を出力するセンサ291で検出される。それらのセンサ290,291は、オペレータによる操作量、すなわち踏込量に応じて、それぞれアクセル信号とブレーキ信号とを後述するメインコントローラ100へ出力する。また、前後進スイッチ操作部が前進側または後進側に操作されたことは前後進スイッチ292により検出され、この前後進スイッチ292は前進信号または後進信号をメインコントローラ100に送信する。
また、第1油圧ポンプ9の吐出圧を検出する第1圧力センサ293と、第2油圧ポンプ301の吐出圧を検出する第2圧力センサ294とが設けられ、それら圧力センサ293,294からの検出信号がメインコントローラ100に入力されている。さらに、圧油の温度を検出する油温センサ307も設けられ、油温センサ307の検出信号もメインコントローラ100に入力されている。
なお、本実施の形態のハイブリッド式作業車両200は、ブレーキペダルの操作に応じて油圧ブレーキ制御弁36a,36bに所定の油圧力が導入され、ディスクブレーキである油圧ブレーキ35a,35bにより摩擦力で車輪18a,18bの回転を機械的に制動する。そして、上述した走行電動機7F,7Rの回生トルクによる回生制動力も加味される。
また、速度センサ21は、ハイブリッド式作業車両200の走行速度を検出して、速度信号をメインコントローラ100へ出力し、モータ回転数センサ22は、走行電動機7F,7Rの回転数を検出して、モータ回転数信号をメインコントローラ100へ出力する。
メインコントローラ100は、CPU、ROM、RAMなどを有し、制御プログラムに基づいてハイブリッド式作業車両200の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行したりする演算回路である。また、上述したアクセルペダル踏込量センサ290、ブレーキペダル踏込量センサ291からそれぞれ入力したアクセル信号とブレーキ信号とを用いて、後述するように、アクセルペダルやブレーキペダルの踏込量に応じた車速制御を行う。
図3に示すように、メインコントローラ100は、蓄電管理部110と、油圧要求演算部120と、走行要求演算部130と、出力管理部140と、目標回転数演算部150と、発電電動機制御部160と、傾転角制御部170と、走行電動機・ブレーキ制御部180と、ブレーキ制御部190とを機能的に備える。各機能部の詳細については説明を後述する。
図4は、本実施の形態によるハイブリッド式作業車両200が有する油圧回路HC1を示す回路図である。油圧回路HC1には、可変容量式の第1油圧ポンプ9と、オイルタンク10と、コントロールバルブ11と、可変容量式の第2油圧ポンプ301と、第1比例弁302と、第2比例弁303と、油圧モータ304と、冷却ファン305と、冷却用コア306と、油温センサ307とが設けられている。第1管路400には、オイルタンク10を上流側として、第1油圧ポンプ9と、コントロールバルブ11とがこの順序で接続されている。第2管路401には、オイルタンク10を上流側として、第2油圧ポンプ301と、油圧モータ304と、冷却コア306とがこの順序で接続されている。
第1油圧ポンプ9は、上述したように、エンジン1で駆動される発電電動機5によって駆動され、オイルタンク10の作動油をコントロールバルブ11を介してステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14(図1)に供給する。第1比例弁302は、メインコントローラ100からの制御信号に従って第1油圧ポンプ9の傾転量(容量)を変更可能に制御する。コントロールバルブ11は、第1方向制御弁308と、第2方向制御弁309とを含んで構成される。第1方向制御弁308は、運転室19内に設置された操作装置31から出力される信号に応じて第1油圧ポンプ9から供給される作動油をステアリングシリンダ12へ供給する。第2方向制御弁309は、運転室19内に設置された操作装置31から出力される信号に応じて第1油圧ポンプ9から供給される作動油を一対のリフトシリンダ13へ供給する。バケットシリンダ14は図示を省略した。
第2油圧ポンプ301の回転軸はエンジン1と発電電動機5の駆動軸と同軸で連結されている。したがって、第1および第2油圧ポンプ9,301の負荷は発電電動機5とエンジン1に作用する。第2油圧ポンプ301が発電電動機5により駆動されると、オイルタンク10の作動油を油圧モータ304へ供給して油圧モータ304を駆動させる。第2比例弁303は、メインコントローラ100からの制御信号に従って第2油圧ポンプ301の傾転量(容量)を変更可能に制御する。第2油圧ポンプ301の傾転量は、油温センサ307により検出されたオイルタンク10内の作動油の温度に基づいて制御される。冷却ファン305は油圧モータ304により駆動され、冷却ファン305の下流に設けられた冷却用コア306に流入した作動油を冷却する。このため、冷却ファン305の回転数は、第2油圧ポンプ301の傾転量に応じて制御される。換言すると、冷却ファン305の回転数は、油温センサ307により検出された作動油の温度に応じて制御される。
図5は、冷却ファン305の回転数と、油温センサ307により検出される作動油の温度との関係を示す図である。図5に示すように、作動油の温度が所定温度t1未満の場合には、冷却ファン305の回転数は、規定の最小回転数Minとなるように制御される。作動油の温度が所定温度t1以上となる場合には、作動油の温度の上昇に比例して冷却ファン305の回転数も増加するように制御される。そして、作動油の温度が所定温度t2(>t1)以上となった場合には、冷却ファン305は、規定の最大回転数Maxとなるように制御される。
なお、図9を参照して後述するように、要求回生制動力が所定の閾値以上では、冷却ファン305の回転数が最大値なるように第2油圧ポンプ301の傾転量が最大値に制御される。
以下、メインコントローラ100が備える各機能部の処理について説明する。
図3に示すように、メインコントローラ100は、蓄電管理部110と、油圧要求演算部120と、走行要求演算部130と、出力管理部140と、目標回転数演算部150と、発電電動機制御部160と、傾転角制御部170と、走行電動機・ブレーキ制御部180と、ブレーキ制御部190とを機能的に備える。
油圧要求出力値 Pwr_pmp_req …(1)式
アクセル要求トルク Trq_acc_req …図6のアクセル要求トルクマップ
走行要求トルク Trq_drv_req …(2)式
走行要求出力値 Pwr_drv_req …(3)式
エンジン出力指令値 Pwr_eng_t …(9)式
回生電力低減指令値 dPwr_mot_t …(6)式
発電出力指令値 Pwr_gen_t …(8)式
発電電動機トルク指令値 Trq_gen_t …(10)式
走行電動機トルク指令 値 Trq_mot_t …(12)式
エンジン回転数指令値 Neng_t
制動トルク指令値 Trq_brk_t …(13)式
エンジン回転数 Neng
走行電動機回転数 Nmot
−許容充電電力−
蓄電管理部110は、キャパシタ3の許容充電電力を演算して出力演算部140に出力する。蓄電管理部110には、コンバータ4で検出されるキャパシタ3の蓄電電圧が入力される。蓄電管理部110は、コンバータ4から入力したキャパシタ3の蓄電電圧と、メインコントローラ100内の記憶装置(不図示)に記憶された許容充電電力マップとに基づいて、キャパシタ3の許容充電電力を算出する。
図6に許容充電電力マップの一例を示す。図6では、Vcmin、Vcmaxはそれぞれキャパシタ3が劣化しにくい使用範囲における最低電圧、最高電圧である。許容充電電力マップは、キャパシタ3の蓄電電圧が最高電圧Vcmaxを超えないように、許容充電電力が最高電圧Vcmax付近で0以下になるように設定されている。一方、図6において、Icmaxはコンバータ4の最大電流制限値に基づいて設定される。許容充電電力マップは、充電電流が最大電流制限値Icmaxを超えないように蓄電電圧が低いほど許容充電電力が小さくなるようにも設定されている。
−油圧要求演算部120−
油圧要求演算部120は、第1および第2油圧ポンプ9,301の油圧要求出力値Pwr_pmp_reqを演算する。油圧要求演算部120には、リフトレバーおよびバケットレバー、すなわち操作装置31からレバー信号が入力され、第1油圧ポンプ9とコントロールバルブ11との間に設けられた第1圧力センサ293から第1ポンプ圧ppmp1が入力される。また、第2圧力センサ294で検出した第2ポンプ圧Ppmp2と、油温センサ307で検出した油温が入力される。なお、説明を簡略化するため、ステアリングホイールの操作およびステアリングシリンダ12の動作については演算に含めないものとする。
図7は、ポンプ要求流量マップの一例を示す図である。ポンプ要求流量マップは、レバー信号にポンプ要求流量がほぼ比例するように設定され、メインコントローラ100の記憶装置(不図示)に記憶されている。油圧要求演算部120は、受信したレバー信号とポンプ要求流量マップとに基づいて、第1ポンプ要求流量qpmp1_reqを算出する。また、油圧要求演算部120は、第2油圧ポンプ301に要求される第2ポンプ要求流量qpmp2_reqを演算する。第2ポンプ要求流量qpmp2_reqは、上述した図5で説明したように、作動油温度がt2以上のときは最大流量が設定され、温度t1未満のときは最小流量が設定される。作動油温度がt2未満でt1を超えている温度範囲では、温度に比例した流量が設定される。
そして油圧要求演算部120は、算出した第1ポンプ要求流量qpmp1_reqと、第1圧力センサ293で実測されて受信した第1ポンプ圧力ppmp1と、油温から図5を参照して算出された第2ポンプ要求流量qpmp2_reqと、第2圧力センサ294で実測されて受信した冷却装置300の第2ポンプ圧力ppmp2とを用いて、以下の(1)式により油圧要求出力値Pwr_pmp_reqを算出する。
wr_pmp_req=qpmp1_req・ppmp1+qpmp2_req・ppmp2 …(1)
なお、説明を簡略化するため、第1および第2油圧ポンプ9、301の効率は考慮しない。また、以下の計算式において油圧ポンプを含む全ての機器類の効率は考慮しない。
また、図9を参照して後で詳細に説明するが、要求回生制動力が閾値Trq_drv_th1以上では第2ポンプ要求流量qpmp2_reqは最大流量に設定されるが、油圧要求出力計算には反映させない。すなわち、要求回生制動力が閾値Trq_drv_th1以上となり第2油圧ポンプ301の傾転量を最大値に制御する際、第2油圧ポンプ301の油圧要求出力(qpmp2_req・ppmp2)は直前の値を破棄して第2油圧ポンプ301の油圧要求出力をゼロとし、エンジン1が第2油圧ポンプ301の負荷トルク分を出力しないようにする。このようにすることで、回生制動力が最大値に制御された第2油圧ポンプ301の吸収トルクの全量を発電電動機5の負荷トルクとして消費させることができる。
−走行要求演算部130−
走行要求演算部130は、走行時に走行電動機7F,7Rに要求されるトルクである走行要求トルクTrq_drv_reqを(2)式に基づいて算出して出力し、走行時に走行電動機7で消費または発生(回生)される電力である走行要求出力値Pwr_drv_reqを(3)式に基づいて算出して出力する。このとき、走行要求演算部130は、メインコントローラ100の記憶装置(不図示)に記憶されたアクセル要求トルクマップを用いて演算を行う。
図8にアクセル要求トルクマップの一例を示す。アクセル要求トルクマップは、走行電動機7F,7Rの最大トルクカーブについて、アクセル要求トルクTrq_acc_reqが、アクセル信号に比例しつつ走行電動機7F,7Rの回転数に反比例するように設定されている。走行要求演算部130は、アクセルペダルの踏込量を検出するセンサ290から入力されるアクセル信号と、回転数センサ22から入力される走行電動機回転数Nmotとに基づいて、アクセル要求トルクマップを用いてアクセル要求トルクTrq_acc_reqを算出する。そして、走行要求演算部130は、算出したアクセル要求トルクTrq_acc_reqと、前後進スイッチ292から入力される前後進スイッチ信号VFNRと、回転数センサ22から入力される走行電動機回転数Nmotと、ブレーキペダルの踏込量を検出するセンサ291から入力されるブレーキ信号Vbrkとを用いて、以下の(2)式により走行要求トルクTrq_drv_reqを算出する。
re_drv_req=Trq_acc_req−sign(Nmot)・Kbrk・Vbrk …(2)
ただし、signは符号関数であり、引数が正の場合は1を、負の場合は「−1」を、0の場合は「0」を返すものとする。さらに、前後進スイッチ信号VFNRは、前後進スイッチが前進方向の場合は「1」を、後進方向の場合は「−1」を、中立の場合は「0」を示す。Kbrkは比例定数であり、ブレーキペダルの操作によって過不足のない減速が得られるように予め設定されている。
走行要求演算部130には、コンバータ4で検出されるDC電圧VDCと、走行インバータ8F,8Rで検出される走行直流電流(DC電流)IDC_motが入力されている。ただし、走行DC電流は走行インバータ8F,8Rの電力線側を流れるDC電流であり、力行側を正とし、回生側を負とする。走行要求演算部130は、DC電圧VDCと、走行DC電流IDC_motとを用いて、以下の式(3)により走行要求出力値Pwr_drv_reqを算出する。
wr_drv_req=VDC・IDC_mot …(3)
(3)式によれば、回生運転時の走行要求出力値Pwr_drv_reqは負の値をとる。
−出力管理部140−
出力管理部140には、エンジンコントローラ2からのエンジン回転数Nengと、蓄電管理部110からの許容充電電力Pwr_chg_maxと、油圧要求演算部120からの油圧要求出力値Pwr_pmp_reqと、走行要求演算部130からの走行要求出力値Pwr_drv_reqとが入力される。
出力管理部140は、(4)式に基づいて余剰電力Pwr_supを算出する。また、(5)式に基づいて傾転角増加指令dDpmpを算出して出力し、(6)式に基づいて回生電力低減指令値dPwr_mot_tを算出して出力し、(8)式に基づいて発電出力指令Pwr_gen_tを算出して出力し、(9)式に基づいてエンジン出力指令値Pwr_eng_tを算出して出力する。
なお、出力管理部140は、エンジン回転数を受信して演算に用いているが、エンジン1、発電電動機5および第1および第2油圧ポンプ9、301が機械的に接続されているため、エンジン回転数に代えて発電電動機5および第1または第2油圧ポンプ9の回転数をセンサ等を介して適宜受信して演算に用いてもよい。
(余剰電力)
出力管理部140は、走行要求演算部130で(3)式から算出した走行要求出力値Pwr_drv_reqを受信する。この走行要求出力値Pwr_drv_reqが0以上であれば、出力管理部140はハイブリッド式作業車両200が力行運転中と判断し、走行要求出力値Pwr_drv_reqが負であればハイブリッド式作業車両200が回生運転中と判断する。ハイブリッド式作業車両200が回生運転中と判断すると、出力管理部140は、蓄電管理部110からの許容充電電力Pwr_chg_maxと、走行要求演算部130からの走行要求出力値Pwr_drv_reqとを用いて、以下の式(4)により、余剰電力Pwr_supを算出する。
wr_sup=max(|Pwr_drv_req|−Pwr_chg_max,0)…(4)
回生時の走行要求出力値Pwr_drv_reqの絶対値が許容充電電力Pwr_chg_maxより大きいとき、その差が余剰電力Pwr_supとして計算される。すなわち、余剰電力Pwr_supとは、回生運転中の走行電動機7F,7Rによる回生電力がキャパシタ3に充電可能な許容充電電力を上回っている電力である。したがって、この余剰電力は、発電電動機5を駆動して消費するか、あるいは、回生電力自体を低減して余剰電力自体を低減する必要がある。
なお、回生電力で駆動される発電電動機5の負荷は、エンジン1の回転抵抗トルクと第1油圧ポンプ9と第2油圧ポンプ301の負荷である。すなわち、第1油圧ポンプ9の負荷は式(5)で算出される傾転角増加指令dDpmp_tに基づく負荷である。第2油圧ポンプ9の負荷は傾転量が最大値の時の吸収トルクに相当する負荷である。これら回生時の第1および第2油圧ポンプ9,301の傾転量増加は傾転角制御部170から各ポンプのレギュレータに対する制御であり、余剰電力で駆動中の発電電動機5にとって負荷が増量されることとなる。
回生時の走行要求出力値Pwr_drv_reqの絶対値が許容充電電力Pwr_chg_maxより小さいとき、その差は負となり、余剰電力Pwr_supは0として計算される。この場合、回生電力でキャパシタ3を充電することができる。
出力管理部140は、算出した余剰電力Pwr_supが0か否かを監視することで、走行電動機7F,7Rで発生した全ての回生電力をキャパシタ3に充電可能か否か、すなわち余剰電力Pwr_supが発生するか否かを判定する。ただし、力行運転中と判断されている場合には、余剰電力Pwr_supは0に設定される。
すなわち、出力管理部140は、(4)式で算出される余剰電力Pwr_supから以下のことを認識することができる。
(a)余剰電力Pwr_supが0のとき、回生電力でキャパシタ3を充電することができると認識する。
(b)余剰電力Pwr_supが0ではないとき、回生電力でキャパシタ3を充電することのみでは不十分であると認識する。
余剰電力Pwr_supがゼロではないとき、後述するように、冷却ファン駆動用油圧モータ304に圧油を供給する油圧ポンプ301の傾転量を増やすことにより発電電動機5の負荷トルクを大きくし、これにより、発電電動機5の消費電力を増やすことができる。すなわち、発電電動機5の負荷が増加することによりエンジン回転数Nengが低下し、(10)式の発電電動機トルク指令値Trq_gen_tが大きくなり、その結果、回生制動力を大きくすることができる。また、油圧モータ304の回転数が増加して冷却能力が大きくなる。
(エンジン回転数判定)
出力管理部140は、ハイブリッド式作業車両200が回生運転中と判断すると、エンジン1の回転数Nengが第1設定閾値Neng_th1以下であるか、さらに第2設定閾値Neng_th2以下であるかを判定する。ここで、第1設定閾値Neng_th1および第2設定閾値Neng_th2は、「エンジン1のアイドル回転数<第1設定閾値Neng_th1<第2設定閾値Neng_th2<min(エンジン1の最高回転数、第1油圧ポンプ9の最高回転数、第2油圧ポンプ301の最高回転数)」を満たすように設定されている。第1設定閾値Neng_th1および第2設定閾値Neng_th2は、メインコントローラ100の記憶装置に記憶され、必要に応じて適宜再設定が可能である。なお、エンジン1の回転数に代えて、発電電動機5の回転数を用いても良いし、第1油圧ポンプ9の回転数を用いても良いし、第2油圧ポンプ301の回転数を用いても良い。
出力管理部140は、入力されたエンジン1の回転数と第1設定閾値Neng_th1と第2設定閾値Neng_th2とを比較して、エンジン1が低回転モードか、回転抑制モードか、高回転モードかを判定する。この場合、エンジン1の回転数Nengが第1設定閾値Neng_th1以下であれば、出力管理部140はエンジン1を低回転モードと判定する。エンジン1の回転数Nengが第1設定閾値Neng_th1よりも大きく第2設定閾値Neng_th2以下であれば、出力管理部140はエンジン1を回転抑制モードと判定する。エンジン1の回転数Nengが第2設定閾値Neng_th2よりも大きい場合は、出力管理部140はエンジン1を高回転モードと判定する。
なお、ハイブリッド式作業車両200が力行運転中と判断された場合には、出力管理部140は、エンジン回転数Nengの大小にかかわらず、エンジン1を通常モードと判定する。
以上のように、この実施の形態のハイブリッド作業車両200ではエンジン1の運転モードを以下の4つのモードに分類している。
回生運転時は、低回転モードと、回転抑制モードと、高回転モードに分類し、力行運転時は、通常モードに分類する。
(掘削装置動作判定)
出力管理部140は、油圧要求演算部120で(1)式から算出された油圧要求出力値Pwr_pmp_reqに基づいて、ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のいずれが動作中であるかを判定する。第1油圧ポンプ9の吐出量が第1ポンプ最小吐出流量より多ければ、出力管理部140はステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14が動作中であると判定する。
なお、油圧要求出力値Pwr_pmp_reqに代えて、操作装置31の操作を検出してステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のいずれが動作中であるかを判定してもよい。この場合、操作装置31からレバー信号が出力されていることを検出するセンサ、たとえば、レバー信号が油圧信号の場合は圧力センサを設け、出力管理部140は、センサによって検出された検出値を用いて上記シリンダ12〜14のいずれかが動作中であると判定すればよい。また、ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14の伸縮速度を検出するセンサを設け、出力管理部140は、センサにより検出された検出速度を用いて判定してもよい。
(傾転角増加指令)
さらに、出力管理部140は、以下の3つの条件(i)〜(iii)を満たす場合に、第1油圧ポンプ9の傾転角を増加するための傾転角増加指令dDpmp_tを下記(5)式にしたがって算出する。
(i)ハイブリッド式作業車両200が回生運転中と判定された場合
(ii)走行電動機7F,7Rの余剰電力で発電電動機5が駆動されているとき、ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のいずれも動作中でないと判定された場合
(iii)エンジン1が回転抑制モードまたは高回転モードと判定されている場合
出力管理部140は、エンジンコントローラ2から入力されたエンジン指示回転数Nengと、第1設定閾値Neng_th1とを用いて、以下の(5)式により傾転角増加指令dDpmp_tを算出する。
dDpmp_t=max{KnD(Neng−Neng_th1),0}…(5)
ただし、KnDは、第1設定閾値Neng_th1と実回転数Nengの差から傾転角増加指令を算出する比例定数であり、あらかじめメインコントローラ100に記憶されている。
なお、走行電動機7F,7Rの余剰電力で電動発電機5が駆動されている場合であっても、ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のいずれかが動作中である場合には、出力管理部140は傾転角増加指令dDpmp_tを0に設定する。また、力行運転中と判定された場合には、出力管理部140は傾転角増加指令dDpmp_tを0に設定する。さらに、回生運転中、回生電力の全量がキャパシタ3に充電することができず余剰電力が0でなく、かつ、第1油圧ポンプ9の負荷が小さいときには、出力管理部140は、(5)式で算出された傾転角増加指令dDpmp_tを出力する。その結果、第1油圧ポンプ9の傾転角が大きくなって余剰電力の消費量が増加する。
回生運転中に上記の(5)式に基づいて傾転角増加指令dDpmp_tが算出された場合、エンジン回転数Nengが高くなるほど傾転角増加指令dDpmp_tが大きくなり、第1油圧ポンプ9の吐出容量が大きくなる。この結果、エンジン回転数Nengが高くなるほど、第1油圧ポンプ9の負荷トルク、すなわち回生制動力を大きくすることができる。
(回生電力低減指令)
出力管理部140は、走行電動機7F,7Rの余剰電力で発電電動機5が駆動され、かつエンジン1が高回転モードと判定された場合に、走行電動機7F,7Rが発電する回生トルクを低減するための回生電力低減指令値dPwr_mot_tを算出する。出力管理部140は、エンジンコントローラ2から入力されたエンジン指示回転数Nengと、第2設定閾値Neng_th2とを用いて、以下の(6)式により回生電力低減指令値dPwr_mot_tを算出する。
dPwr_mot_t=max{KnP(Neng−Neng_th2),0}…(6)
なお、(6)式において、KnPは、第2設定閾値Neng_th2とエンジン指示回転数Nengとの差から回生電力低減指令値を算出する比例定数である。
エンジン1が通常モード、低回転モード、回転抑制モードのいずれかの場合には、出力管理部140は回生電力低減指令値dPwr_mot_tを0に設定する。
上記の(6)式に基づいてエンジン指示回転数Nengが第2設定閾値Neng_th2を超えると、回生トルクを低減することが可能となり、結果的に一定の値以上の消費電力Pwr_cnsが発電電動機で消費されなくなる。この結果、エンジン回転数は第2設定閾値で頭打ちとなり、エンジン1および第1、第2油圧ポンプ9、301の過回転を防止することができる。
(消費電力)
出力管理部140は、ハイブリッド式作業車両200が回生運転中であると判定した場合に、走行電動機7F,7Rで発生する回生電力のうち発電電動機5で消費すべき電力である消費電力Pwr_cnsを算出する。出力管理部140は、算出した余剰電力Pwr_supと、算出した回生電力低減指令値dPwr_mot_tとを用いて、以下の(7)式から消費電力Pwr_cnsを算出する。
wr_cns=max(Pwr_sup−dPwr_mot_t,0)…(7)
ただし、出力管理部140は、ハイブリッド式作業車両200が力行運転中と判定した場合には、消費電力Pwr_cnsを0に設定する。すなわち、出力管理部140は、回生運転時にのみ、(7)式により消費電力Pwr_cnsを算出する。
上記の(7)式を用いて消費電力Pwr_cnsを算出すると、出力管理部140は、走行要求出力値Pwr_drv_reqと消費電力Pwr_cnsに基づいて、以下の(8)式から発電出力指令Pwr_gen_tを算出する。
wr_gen_t=max(Pwr_drv_req,0)−Pwr_cns …(8)
力行運転時と回生運転時に(8)式で算出される発電出力指令Pwr_gen_tをまとめると以下のとおりである。
力行運転時、消費電力Pwr_cnsは0に設定され、また、走行要求出力値Pwr_drv_reqは正の値をとるので、(8)式の発電出力指令Pwr_gen_tは、(3)式で算出される走行要求出力値Pwr_drv_reqとなる。一方、回生運転時、走行要求出力値Pwr_drv_reqは負の値をとるので、(8)式の発電出力指令Pwr_gen_tは、(7)式で算出される消費電力Pwr_cnsとなる。
換言すると、力行時の発電出力指令Pwr_gen_tは走行要求出力値Pwr_drv_reqであり、回生時の発電出力指令Pwr_gen_tは消費電力Pwr_cnsであり、負の値をとる。
出力管理部140は、油圧要求演算部120からの油圧要求出力値Pwr_pmp_reqと、(8)式で算出した発電出力指令Pwr_gen_tとを用いて、以下の(9)式によりエンジン出力指令Pwr_eng_tを算出する。
wr_eng_t=Pwr_pmp_req+Pwr_gen_t…(9)
力行運転時と回生運転時に(9)式で算出されるエンジン出力指令Pwr_eng_tをまとめると以下のとおりである。
力行運転時、出力管理部140が算出するエンジン出力指令Pwr_eng_tは、第1ポンプ要求流量qpmp1_reqと第1ポンプ圧力ppmp1との積に、第2ポンプ要求流量qpmp2_reqと第2ポンプ圧力ppmp2との積を加算した油圧要求出力値Pwr_pmp_req((1)式で算出される)に、(8)式で算出した走行要求出力値Pwr_drv_reqである発電出力指令Pwr_gen_tを加算したものとなる。
回生運転時、出力管理部140が算出するエンジン出力指令Pwr_eng_tは、第1ポンプ要求流量qpmp_reqと第1ポンプ圧力ppmpとの積に、第2ポンプ要求流量qpmp2_reqと第2ポンプ圧力ppmp2との積を加算した油圧要求出力値Pwr_pmp_req((1)式で算出される)に、(7)式で算出した消費電力Pwr_cnsである発電出力指令Pwr_gen_tを加算したものとなる。
換言すると、力行時のエンジン出力指令Pwr_eng_tは油圧要求出力値Pwr_pmp_reqに走行要求出力値Pwr_drv_reqを加算したものであり、回生時のエンジン出力指令Pwr_eng_tは油圧要求出力値Pwr_pmp_reqから消費電力Pwr_cnsを減算したものである。
−目標回転数演算部150−
目標回転数演算部150は、エンジンコントローラ2に送信するエンジン回転数指令Neng_tを算出する。目標回転数演算部150は、出力管理部140で算出されたエンジン出力指令Pwr_eng_tが正の場合、エンジン等燃費マップを用いて、最もエンジン効率が高くなる動作点を算出する。そして、目標回転数演算部150は、算出した動作点でのエンジン回転数をエンジン回転数指令Neng_tとする。エンジンコントローラ2は、エンジン回転数指令Neng_tを目標回転数演算部150から受信すると、そのエンジン回転数指令が示すエンジン回転数でエンジン1を回転させる。また、Pwr_engが負の場合、エンジン指示回転数がそのまま目標値となる。ただし、エンジン指示回転数Nengが第2設定閾値Neng_th2を超える場合、第2設定閾値Neng_th2がそのままエンジンコントローラ2へ送信される。
−発電電動機制御部160−
発電電動機制御部160には、エンジンコントローラ2からの実エンジン回転数Nengと、出力管理部140からの発電出力指令Pwr_gen_tと、目標回転数演算部150からのエンジン回転数指令Neng_tとが入力される。発電電機制御部160は、これらの値を用いて、以下の(10)式によって発電電動機トルク指令値Trq_gen_tを算出する。
rq_gen_t=K(Neng_t−Neng
−Pwr_gen_t/Neng …(10)
ただし、Kは、エンジン回転数Nengとエンジン回転数指令Neng_tとの差から発電電動トルクを算出する比例定数である。
そして、発電電動機制御部160は、算出した発電電動機トルク指令値Trq_gen_tを発電インバータ6に送信する。これにより、発電電動機5が駆動制御される。
力行運転時と回生運転時に(10)式で算出される発電電動機トルク指令値Trq_gen_tをまとめると以下のとおりである。
エンジン回転数指令Neng_tがエンジン回転数Nengより高い場合というのは、エンジン回転数Nengがラグダウンしている状況である。これを放置すると、最悪の場合エンジンストールしてしまうため、発電電動機制御部160は、エンジン回転数Neng_tとエンジン実回転数Nengの偏差量に応じて発電電動機5のトルク指令Trq_gen_tを低減し、ラグダウンを抑える制御を行う。
一方、エンジン回転数指令Neng_tがエンジン回転数Nengより低い場合は、エンジン回転数がオーバーシュートしている状況である。今度は、エンジンが過回転になる虞があり、これを防止するため、トルク指令Trq_gen_tを増大させ、オーバーシュートを抑える制御を行う。
−傾転角制御部170−
傾転角制御部170は、下記の(11)式に基づいて、傾転角制御信号VDp1_tを算出して、この傾転角制御信号に基づいて第1油圧ポンプ9の図示しないレギュレータを駆動することによって、第1油圧ポンプ9の傾転角、すなわち容量を制御する。傾転角制御部170は、エンジンコントローラ2からのエンジン回転数Nengと、油圧要求演算部120からの第1ポンプ要求流量qpmp1_reqと、出力管理部140からの傾転角増加指令dDpmp_tとを用いて、以下の式(11)によって傾転角制御信号(傾転角制御指令)VDp1_tを算出する。
Dp1_t=KDp1{(qpm1p_req/Neng)+dDpmp1_t} …(11)
なお、KDpは、第1油圧ポンプの傾転角を目標値とするために必要な傾転制御信号を算出するための比例定数である。
また、力行運転中と判定された場合には、出力管理部140は傾転角増加指令dDpmp_tを0に設定する。さらに、回生運転中、回生電力の全量がキャパシタ3に充電することができず余剰電力が0でなく、かつ、第1油圧ポンプ9の負荷が小さいときには、出力管理部140は、(5)式で算出された傾転角増加指令dDpmp_tを出力する。その結果、第1油圧ポンプ9の傾転角が大きくなって余剰電力の消費量が増加する。
傾転角増加指令dDpmp_tが0の場合、すなわち、(1)力行運転中と判定された場合、または、(2)走行電動機7F,7Rの余剰電力で発電電動機5が駆動され、ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のいずれかが動作中の場合には、傾転角制御信号VDp_tが以下のように設定される。すなわち、操作装置31を介してオペレータから要求されるポンプ要求流量に実際のポンプ吐出流量が保持されるように傾転角制御信号VDp_tが設定される。したがって、第1油圧ポンプ9の傾転角は、第1油圧ポンプ9の吐出量がオペレータによって要求する値(ポンプ要求流量)に保持されるように、エンジン1、発電電動機5または第1油圧ポンプ9の回転数の増加に合わせて小さくなるように制御される。
また、傾転角制御部170は、下記の(11A)式に基づいて、傾転角制御信号VDp2_tを算出して、この傾転角制御信号に基づいて第2油圧ポンプ301の図示しないレギュレータを駆動することによって、第2油圧ポンプ301の傾転角、すなわち容量を制御する。傾転角制御部170は、エンジンコントローラ2からのエンジン回転数Nengと、油圧要求演算部120からの第2ポンプ要求流量qpmp2_reqとを用いて、以下の式(11A)によって傾転角制御信号VDp2_tを算出する。
Dp2_t=KDp2{qpmp2_req/Neng) …(11A)
なお、KDp2は、第2油圧ポンプ301の傾転角を目標値とするために必要な傾転制御信号を算出するための比例定数である。
−走行電動機・ブレーキ制御部180−
走行電動機・ブレーキ制御部180には、走行要求演算部130で(2)式から算出された走行要求トルクTrq_drv_reqと、回転数センサ22からの走行電動機回転数Nmotと、出力管理部140で(6)式から算出された回生電力低減指令値dPwr_mot_tとが入力されている。走行電動機・ブレーキ制御部180は、これらの値を用いて、以下の(12)式によって走行電動機トルク指令値Trq_mot_tを算出する。
rq_mot_t=Trq_drv_req+dPwr_mot_t/Nmot …(12)
走行電動機・ブレーキ制御部180は、算出した走行電動機トルク指令値Trq_mot_tを走行インバータ8F,8Rに送信する。これにより、走行電動機7F,7Rの力行・回生が制御される。すなわち、走行電動機・ブレーキ制御部180は、アクセルペダル踏込量とブレーキペダル踏込量とに基づいて(2)式で算出した走行要求トルクTrq_drv_reqの絶対値を算出する。力行運転時、走行要求トルクTrq_drv_reqは正、回生電力低減指令値dPwr_mot_tがゼロなので、(12)式で算出される走行電動機トルク指令値Trq_mot_tは走行要求トルクTrq_drv_reqとなる。
回生運転時、回生電力の全量をキャパシタ3に充電することができず余剰電力が0でなく、かつ、エンジンが第2設定閾値Neng_th2以上の高速で運転されているとき(エンジンが高速モードのとき)、(6)式から回生電力低減指令値dPwr_mot_tが算出される。走行要求トルクTrq_drv_reqから、回生電力低減指令値dPwr_mot_tを走行電動機回転数Nmotの絶対値で除して求めた回生電力低減トルクを減算する。この減算結果は、走行要求トルクTrq_drv_reqが負のときは負の値となり、負の値を有する走行電動機トルク指令値Trq_mot_t、すなわち、回生制動トルク指令となる。
また、走行電動機・ブレーキ制御部180は、(12)式から算出した走行電動機トルク指令値Trq_mot_tと、走行要求トルクTrq_drv_reqと、走行電動機回転数Nmotとを用いて、以下の(13)式により制動トルク指令値Trq_brk_tを算出する。制動トルク指令値Trq_brk_tはブレーキ制御部190に出力される。
rq_brk_t=dPwr_mot_t/|Nmot| …(13)
力行時、回生電力低減指令値dPwr_mot_tは0のため、制動トルク指令値も0となる。一方、回生時にてキャパシタ3の充電分および発電電動機5における消費電力Pwr_cnsを超える回生制動パワーが必要とされる場合、すなわち回生電力低減指令値dPwr_mot_tが0でない場合、回生制動のパワーの不足分を不足トルク分として演算する。具体的には、回生電力低減指令値をモータ回転数で除算することで、制動トルク指令値Trq_brk_tを算出する。
−ブレーキ制御部190−
ブレーキ制御部190は、走行電動機・ブレーキ制御部180で演算された制動トルク指令値Trq_brk_tから次式(14)を用いてブレーキ制御信号Vbrk_tを演算する。
brk_t=Kbrkrq_brk_t …(14)
ただし、Kbrkは、制動トルク指令値Trq_brk_tと油圧ブレーキの実際の制動トルクとが一致するように予め設定された比例定数である。
ブレーキ制御信号Vbrk_tに基づいて、油圧ブレーキ制御弁36a、36bを駆動して油圧ブレーキ35a、35bが車輪18を制動する。これが回生協調時の機械的ブレーキ力である。
−メインコントローラ100の処理−
以下、メインコントローラ100により行われる処理について詳細に説明する。以下の説明は、ハイブリッド式作業車両200が力行運転中の場合と、回生運転中の場合とに分けて行う。
−力行運転の場合−
力行運転時に走行電動機・ブレーキ制御部180から出力される走行電動機トルク指令値Trq_mot_tを説明する。上述したように、走行電動機トルク指令値Trq_mot_tは(12)式から算出される。力行運転時、走行電動機・ブレーキ制御部180は、走行電動機トルク指令値Trq_mot_tとして、走行要求トルク指令Trq_drv_reqを出力する。走行用インバータ8F,8Rはこの走行要求トルク指令Trq_drv_reqにより駆動され、走行電動機7F,7Rは要求されたトルクを出力する。
メインコントローラ100の出力管理部140は、上述したように、走行要求演算部130で算出された走行要求出力値Pwr_drv_reqが0以上の場合に、ハイブリッド式作業車両200が力行運転中と判断する。そして、メインコントローラ100は、走行電動機7F,7Rに必要な電力を供給するために、(8)式により発電出力指令Pwr_gen_tおよび(9)式によりエンジン出力指令Pwr_eng_tを算出する。発電出力指令Pwr_gen_tにより発電電動機6が駆動され、エンジン出力指令Pwr_eng_tによりエンジンが駆動制御される。
走行電動機・ブレーキ制御部180は上述した(13)式により制動トルク指令値Trq_brk_tを算出する。上述したように、力行運転時、(13)式から算出され制動トルク指令値Trq_brk_tはゼロである。
−回生運転の場合−
回生時に走行電動機・ブレーキ制御部180から出力される走行電動機トルク指令値Trq_mot_tを説明する。上述したように、走行電動機トルク指令値Trq_mot_tは(12)式から算出される。回生時、走行要求トルクTrq_drv_reqは負であり、回生電力低減指令値dPwr_mot_tが所定値となる。走行要求トルクの絶対値|Trq_drv_req|から、回生電力低減指令値dPwr_mot_tを走行電動機回転数Nmotの絶対値で除して求めた回生電力低減トルクを減算した値の負の値が走行電動機トルク指令値Trq_mot_tとなる。これが回生制動トルクである。インバータ8F,8Rはこの回生制動トルク指令に基づいて駆動され、走行電動機7F,7Rからの回生電力を取り出し、発電機インバータ6により発電電動機6を駆動制御する。
メインコントローラ100の出力管理部140は、上述したように、走行要求演算部130で算出された走行要求出力値Pwr_drv_reqが負の場合に、ハイブリッド式作業車両200が回生運転中と判断する。この場合、メインコントローラ100の出力管理部140は、走行電動機7F,7Rで発電された回生電力をキャパシタ3および発電電動機5へ配分するために、(8)式により発電出力指令値Pwr_gen_t、(9)式によりエンジン出力指令値Pwr_eng_t、(5)式より傾転角増加指令dDpmp_t、(6)式より回生電力低減指令値dPwr_mot_tを算出する。発電出力指令値Pwr_gen_tにより発電電動機6が駆動され、エンジン出力指令値Pwr_eng_tによりエンジンが駆動制御される。傾転角増加指令dDpmp_tによりポンプレギュレータが駆動制御される。
メインコントローラ100の出力管理部140は、上述した(4)式を用いて算出した余剰電力Pwr_supが0の場合には、キャパシタ3への充電が可能と判断する。そして、回生運転時、発電電動機制御部160は、(10)式にしたがって、発電電動機トルク指令値Trq_gen_tを算出する。すなわち、回生運転時の発電電動機トルク指令値Trq_gen_tは、エンジン回転数指令値Neng_tと実エンジン回転数との差分に定数を乗じて得たトルクから、発電出力指令値Pwr_gen_tをエンジン回転数Nengで除して得られるトルクを減算した値となる。メインコントローラ100が(10)式で算出された発電電動機トルク指令値Trq_gen_tにより発電インバータ6を駆動し、発電電動機5が回生電力により電動機モードで回生電力を消費する。
出力管理部140は、回生運転中に算出した余剰電力Pwr_supが0以外の場合には、キャパシタ3への充電ができないと判断する。この場合、出力管理部140は、エンジン1が低回転モードか、回転抑制モードか、高回転モードかを判定した後、余剰電力Pwr_supのうち発電電動機5で消費すべき電力である消費電力Pwr_cnsを算出する。各モードでの消費電力Pwr_cnsは次のとおりである。
−−低回転モード−−
エンジン1が低回転モードの場合、すなわちエンジン1の回転数Nengが第1設定閾値Neng_th1以下の場合、出力管理部140は、余剰電力Pwr_supと、回生電力低減指令値dPwr_mot_tとを用いて、上記の(7)式から消費電力Pwr_cnsを算出する。上述したように、エンジン1が低回転モードの場合には、出力管理部140は回生電力低減指令値dPwr_mot_tを0に設定するので、低回転モードの場合には、余剰電力Pwr_supが消費電力Pwr_cnsとなる。
−−回転抑制モード−−
エンジン1が回転抑制モードの場合、出力管理部140は、ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のいずれも動作中でなければ傾転角増加処理を行った後、上記の式(7)から消費電力Pwr_cnsを算出する。傾転角増加処理では、出力管理部140は、エンジン回転数Nengと、第1設定閾値Neng_th1とを用いて、上記の式(5)により傾転角増加指令dDpmp_tを算出する。そして、出力管理部140は、低回転モードの場合と同様に上記の式(7)から消費電力Pwr_cnsを算出する。上述したように、エンジン1が回転抑制モードの場合には、出力管理部140は回生電力低減指令値dPwr_mot_tを0に設定するので、回転抑制モードの場合においても、余剰電力Pwr_supが消費電力Pwr_cnsとなる。
−−高回転モード−−
エンジン1が高回転モードの場合、出力管理部140は、回生電力低減処理を行った後、上記の式(7)から消費電力Pwr_cnsを算出する。回生電力低減処理では、出力管理部140は、エンジン回転数Nengと、第2設定閾値Neng_th2とを用いて、上記の式(6)により回生電力低減指令値dPwr_mot_tを算出する。なお、高回転モードの場合であっても、出力管理部140は、ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のいずれも動作中でなければ、回転抑制モードの場合と同様に傾転角増加処理を行う。
上述したように、低回転モード、回転抑制モード、高回転モードのいずれかにおいて消費電力Pwr_cnsが算出されると、出力管理部140は、上記の(8)式を用いて発電出力指令値Pwr_gen_tを算出する。発電電動機制御部160は、エンジン回転数Nengと、出力管理部140により算出された発電出力指令値Pwr_gen_tと、エンジン回転数指令値Neng_tとを用いて、上記の(10)式によって発電電動機トルク指令値Trq_gen_tを算出する。そして、発電電動機制御部160は、算出した発電電動機トルク指令値Trq_gen_tを発電インバータ6へ送信することによって、発電電動機5を制御する。その結果、余剰電力により生じるトルクが適宜減じられたトルク値によって発電電動機5が駆動される。
発電出力指令値Pwr_gen_tが算出されると、出力管理部140は、油圧要求演算部120からの油圧要求出力値Pwr_pmp_reqと、発電出力指令値Pwr_gen_tとを用いて、上記の(9)式によりエンジン出力指令値Pwr_eng_tを算出する。目標回転数演算部150は、出力管理部140で算出されたエンジン出力指令値Pwr_eng_tに基づいて、上述したように、エンジン等燃費マップを用いて、エンジン回転数指令値Neng_tを算出し、エンジンコントローラ2へ出力する。エンジンコントローラ2は、エンジン回転数指令値Neng_tを目標回転数演算部150から受信すると、そのエンジン回転数指令値が示すエンジン回転数でエンジン1を回転させる。
(油圧モータ304の回転数増加)
回生運転中の走行電動機7F,7Rによる回生電力がキャパシタ3に充電可能な許容充電電力を上回っている場合、すなわち、回生運転中にキャパシタ3に充電できない場合、上述したように、走行電動機7F,7Rの発電電力で発電電動機5を駆動して回生電力を消費する。また、第1油圧ポンプ9の傾転量を大きくする制御を行って、エンジン1の負荷を大きくして発電電動機5の消費電力を大きくする。さらに、本発明によるハイブリッド式作業車両の第1の実施形態においては、冷却モータ用油圧ポンプ301の傾転量を大きくしてポンプ吸収馬力を大きくし、これにより、発電電動機5の負荷を大きする。その結果、発電電動機5で消費する回生電力を増加させることができ、回生ブレーキ力を増大化することができる。
出力管理部140により、回生運転中に算出した余剰電力Pwr_supが0以外の場合にキャパシタ3への充電ができないと判断されたとき、メインコントローラ100は上記(2)式で算出された走行要求トルクTrq_drv_req、すなわち、要求回生制動力が所定の閾値Trq_drv_th1を超えるか否かを判定する。要求回生制動力が閾値Trq_drv_th1以上のときには、油温センサ307により検出された作動油の温度に関わらず、メインコントローラ100は、冷却ファン305が最大回転数Maxとなるように、第2油圧ポンプ301の傾転量(容量)を制御する。要求回生制動力が閾値Trq_drv_th1を超えない場合には、上述したように、油温センサ307により検出された作動油の温度に応じて、メインコントローラ100は、冷却ファン305の回転数が制御されるように、第2油圧ポンプ301の傾転量を制御する。
なお、上記の閾値Trq_drv_th1は、発電電動機5の最大吸収馬力に相当する回生制動力の値として設定され、予めメモリ(不図示)等に格納されている。すなわち、走行電動機7F,7Rからの回生電力が発電電動機5の最大消費電力を超えるときは、冷却モータ用油圧ポンプ301の傾転量を増加させて回生電力消費量を増加させる。
図9に、作動油の温度と要求回生制動力とに応じて上記のようにして制御される冷却ファン305の回転数を示す。図に示すように、要求回生制動力が閾値Trq_drv_th1以上の場合には、検出された作動油の温度によることなく冷却ファン305が最大回転数Maxで駆動されるように制御される。これに対して、要求回生制動力が閾値Trq_drv_th1未満の場合、または要求回生制動力が0の場合には、図5と図9に示すように検出された作動油の温度の上昇に比例して冷却ファン305の回転数が増加するように制御される。
その結果、出力管理部140により、回生運転中に算出した余剰電力Pwr_supが0以外の場合にキャパシタ3への充電ができないと判断されたとき、メインコントローラ100は、第2油圧ポンプ301の油圧負荷を増加させる。その結果、余剰電力で駆動されて発電電動機5の負荷が大きくなり、回生時のブレーキ力を大きくすることができる。
図10に示すフローチャートを用いて、メインコントローラ100による処理を説明する。図10の処理はメインコントローラ100でプログラムを実行して行われる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、ハイブリッド式作業車両200の図示しないイグニッションスイッチがオンされると、メインコントローラ100によってプログラムが起動され、実行される。
ステップS1では、走行電動機7F,7Rが回生運転中であるか否かを判定する。走行要求演算部130で算出された走行要求出力値Pwr_drv_reqが0以上の場合、すなわち走行電動機7F,7Rが力行運転中の場合には、ステップS1が肯定判定されてステップS2へ進む。ステップS2では、走行電動機駆動制御を行い、ステップS2Aへ進む。ステップS2Aでは、油温センサ307により検出された作動油の温度に応じて第2油圧ポンプ301の傾転量を制御して、冷却ファン305を駆動させて後述するステップS14へ進む。処理を終了する。この場合、メインコントローラ100の出力管理部140は、走行電動機7F,7Rに必要な電力を供給するために、発電出力指令値およびエンジン出力指令値を算出し、メインコントローラ100から発電電動機5には発電電動機トルク指令値を、エンジン1にはエンジン回転数指令値を出力し、発電電動機5とエンジン1の駆動を制御する。
走行要求演算部130で算出された走行要求出力値Pwr_drv_reqが0未満の場合、すなわち走行電動機7F,7Rが回生運転中の場合には、ステップS1が否定判定されてステップS1Aへ進む。ステップS1Aでは、キャパシタ3への充電が行われてステップS3へ進む。ステップS3では、回生電力をキャパシタ3で充電可能か否かを判定する。キャパシタ3が充電可能な場合、すなわち余剰電力Pwr_supが0の場合、ステップS3が肯定判定されて、後述するステップS2Aへ進む。キャパシタ3が充電不可である場合、すなわち余剰電力Pwr_supが0より大きい場合、ステップS3が否定判定されて、ステップS4へ進む。
ステップS4では、エンジン1が低回転モードか否かを判定する。エンジン1が低回転モードの場合、すなわちエンジン1の回転数Nengが第1設定閾値Neng_th1以下の場合には、ステップS4が肯定判定されて後述するステップS11Aへ進む。エンジン1が低回転モードではない場合は、ステップS4が否定判定されてステップS5へ進む。
ステップS5では、ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のうち何れかが動作中であるか否かを判定する。ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14が動作中ではない場合には、ステップS5が否定判定されてステップS6へ進む。ステップS6では、上述した傾転角増加処理を行ってステップS7へ進む。
ステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14のうち何れかが動作中の場合には、ステップS5が肯定判定されてステップS7へ進む。ステップS7では、エンジン1が回生電力抑制モードか否かを判定する。エンジン1が回転抑制モードの場合、すなわちエンジン1の回転数Nengが第1設定閾値Neng_th1より大きく第2設定閾値Neng_th2以下の場合には、ステップS7が肯定判定されてステップS7Aへ進む。ステップS7Aでは、上述したステップS2Aと同様に、油温センサ307により検出された作動油の温度に応じて第2油圧ポンプ301の傾転量を制御して、冷却ファン305を駆動させて後述するステップS12へ進む。エンジン1が高回転モードの場合、すなわちエンジン1の回転数Nengが第2設定閾値Neng_th2以上の場合には、ステップS7が否定判定されてステップS8へ進む。
ステップS8において、要求回生制動力が閾値Trq_drv_th1を超えると判定される場合には、ステップS8が肯定判定されてステップS9へ進む。ステップS9では、第2油圧ポンプ301の傾転量を制御して、冷却ファン305を最大回転数Maxにて駆動させてステップS11へ進む。要求回生制動力が閾値Trq_drv_th1を超えない場合には、ステップS8が否定判定されてステップS10へ進む。ステップS10では、上述したステップS7Aと同様の処理を行ってステップS11へ進む。ステップS11では、回生電力低減処理を行ってステップS11Aへ進む。ステップS11Aでは、油圧ブレーキを作動させてステップS12へ進む。ステップS12では、余剰電力Pwr_supのうち発電電動機5で消費される消費電力Pwr_cnsを算出してステップS13へ進む。
ステップS13では、発電電動機5を制御してステップS14へ進む。この場合、発電電動機制御部160は、エンジン回転数Nengと、出力管理部140によって上記の(8)式を用いて算出された発電出力指令値Pwr_gen_tと、エンジン回転数指令値Neng_tとを用いて、発電電動機トルク指令値Trq_gen_tを算出する。そして、発電電動機制御部160は、算出した発電電動機トルク指令値Trq_gen_tを発電インバータ6へ送信することによって、発電電動機5を制御する。
ステップS14では、エンジンコントローラ2を介してエンジン1の回転数を制御して処理を終了する。この場合、目標回転数演算部150は、出力管理部140で算出されたエンジン出力指令値Pwr_eng_tに基づいて、上述したように、エンジン等燃費マップを用いて、エンジン回転数指令値Neng_tを算出し、エンジンコントローラ2へ出力する。その結果、算出されたエンジン回転数指令値Neng_tが示すエンジン回転数でエンジン1が回転する。
上述した第1の実施の形態によるハイブリッド式作業車両によれば、次の作用効果が得られる。
(1)第1の実施の形態のハイブリッド式作業車両は、蓄電装置であるキャパシタ3と、エンジン1によって駆動される発電電動機5と、発電電動機5によって駆動される第1可変容量油圧ポンプである掘削用の第1油圧ポンプ9と、第1油圧ポンプ9から供給される圧油によって駆動される第1油圧アクチュエータであるステアリングシリンダ12,リフトシリンダ13,バケットシリンダ14と、発電電動機5によって駆動される第2可変容量油圧ポンプである第2油圧ポンプ301と、第2油圧ポンプ301から供給される圧油によって駆動される第2油圧アクチュエータである油圧モータ304と、蓄電装置3および発電電動機5と電気的に接続され、蓄電装置3および発電電動機5からの電力で駆動されて車輪18に走行駆動力を与える走行電動機7F,7Rとを備え、走行電動機7F,7Rが回生制動時に発生する回生電力で蓄電装置3を充電するようにしている。そして、走行電動機7F,7Rからの回生電力が蓄電装置3の充電可能電力を超えているとき、発電電動機5の負荷が大きくなるように第2油圧ポンプ301の傾転量を制御する制御手段であるメインコントローラ100を備える。
したがって、第2油圧ポンプ301を駆動している発電電動機5の負荷が大きくなり、回生時のブレーキ力を大きくすることができる。第1および第2油圧ポンプと第1および第2油圧アクチュエータは作業車両に必須の構成である。したがって、既存の構成を用いて回生時のブレーキ力の増加を実現することができるので、製造コストの増加を抑制できる。
(2)上記油圧モータ304は冷却ファン305を駆動するために設けられている。メインコントローラ100は、要求回生制動力が所定制動力以上の場合には、作動油の温度に関わらず、第2油圧ポンプ301の傾転量を最大値とするとともに、要求回生制動力が所定制動力未満の場合には、作動油の温度が高いほど第2油圧ポンプ301の傾転量を大きくするようにした。したがって、要求回生制動力が所定制動力以上の場合に作動油を効果的に冷却できるので、重掘削作業により上昇する作動油の温度を低減することができる。
(3)メインコントローラ100はまた、走行電動機7F,7Rからの回生電力が蓄電装置3の充電可能電力を超えているとき、かつ、油圧アクチュエータ12,13,14が駆動されていないことを含む所定の条件が成立している場合は、発電電動機5の負荷が大きくなるように第1油圧ポンプ9の傾転量をさらに制御するようにした。したがって、第1油圧ポンプ9と第2油圧ポンプ301の負荷を発電電動機5に作用させることができるので、回生制動力をより大きくすることができる。
−第2の実施の形態−
図面を参照して、本発明によるハイブリッド式作業車両の第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態による作業車両は、コントロールバルブ11の戻り油路に固定絞り310を設け、回生制動時に第1油圧ポンプ9の負荷をさらに大きくするものである。
以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、油圧回路に固定容量式流量制御弁を設ける点で第1の実施の形態とは異なる。
図11は、第2の実施の形態による油圧回路HC2の回路図である。図に示すように、油圧回路HC2には、コントロールバルブ11の下流側の第1管路400上に、すなわち、タンク10への戻り流路に固定容量式流量制御弁(以下、固定絞りと呼ぶ)310が設けられている。運転室19内に設置された操作装置31から出力される信号(油圧信号または電気信号)に応じてコントロールバルブ11を構成する第1方向制御弁308と、第2方向制御弁309とが中立位置に制御されると、第1油圧ポンプ9からの圧油は固定絞り310を通過してタンク10に戻る。
上述したように、メインコントローラ100は、上記の(11)式を用いて算出した傾転角制御信号VDp_tに基づいて第1油圧ポンプ9の傾転角制御弁を駆動することによって、第1油圧ポンプ9の傾転角、すなわち容量を制御する。第1油圧ポンプ9から吐出され、固定絞り310を通過する圧油の流量Qは、以下の式(15)により表される。
Q=kd{(P1−P2)/ρ}1/2 …(15)
なお、dは固定絞り310の直径、P1は固定絞り310の上流側の圧力、P2は固定絞り310の下流側の圧力、ρは流体の単位体積重量を表す。
固定絞り310では、圧油が、上記の(15)式で表す流量Qに制限されて通過することにより、以下の(16)式で表される制動力Fに相当するエネルギーが熱量として消費される。すなわち、この制動力Fが第1油圧ポンプ9に油圧負荷を与える。その結果、余剰電力で駆動されて第1油圧ポンプ9を駆動している発電電動機5の負荷が大きくなり、回生時のブレーキ力を大きくすることができる。なお、固定絞り310で発生する制動力Fに相当する熱は、冷却ファン305によって冷却される。
F=P1Q=kd{P1(P1−P2)/ρ}1/2 …(16)
上述した第2の実施の形態によるハイブリッド式作業車両によれば、次の作用効果が得られる。
走行電動機7F,7Rが回生制動時に発生する回生電力でキャパシタ3を充電するようにしたハイブリッド式作業車両200が有するメインコントローラ100は、走行電動機7F,7Rによって発生する回生電力を消費する発電電動機5の負荷を増大させるために、可変容量式の第1油圧ポンプ9の容量を制御するとともに、第2油圧ポンプ301の傾転量を最大値にして圧油を油圧モータ304に供給するようにした。また、第1油圧ポンプ9から吐出された圧油の戻り流路に固定絞り310を設けるようにした。したがって、余剰電力の一部が固定絞り310にて消費され、第1油圧ポンプ9の負荷をさらに増大することができる。したがって、第1油圧ポンプ9と第2油圧ポンプ301を駆動している発電電動機5の負荷をより大きくすることができるので、第1の実施の形態の場合と比べて、さらに回生時のブレーキ力を大きくすることができる。
−第3の実施の形態−
図面を参照して、本発明によるハイブリッド式作業車両の第3の実施の形態を説明する。第3の実施の形態による作業車両は、第1の実施の形態の作業車両に対して、第1および第2油圧ポンプ9,301を固定容量型のポンプとし、固定絞り310を可変絞り313に変更したものである。
以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、油圧回路に可変容量式流量制御弁を設けるとともに、油圧回路に設けられた油圧ポンプは固定容量式のものを用いる点で第1の実施の形態とは異なる。
図12は、第3の実施の形態による油圧回路HC3の回路図である。図に示すように、油圧回路HC3には、第3油圧ポンプ311と、第4油圧ポンプ312と、可変容量式流量制御弁(以下、可変絞りと呼ぶ)313とが設けられている。第1管路400には、オイルタンク10を上流側として、第3油圧ポンプ311と、コントロールバルブ11と、可変絞り313とが、この順序で接続されている。第2管路401には、オイルタンク10を上流側として、第4油圧ポンプ312と、油圧モータ304と、冷却コア306とが。この順序で接続されている。
第3油圧ポンプ311は各油圧アクチュエータ、すなわちステアリングシリンダ12、リフトシリンダ13およびバケットシリンダ14に圧油を供給する固定容量型油圧ポンプである。第4油圧ポンプ312の回転軸はエンジン1の駆動軸と同軸で連結され、エンジン1により駆動されると、オイルタンク10の作動油を油圧モータ304へ供給して油圧モータ304を駆動させる固定容量型油圧ポンプである。
コントロールバルブ11の下流側に設けられた可変流量制御弁、すなわち、可変絞り313は、メインコントローラ100により絞り量、すなわち可変絞り313の直径、すなわち、絞り面積が変更可能に制御される。運転室19内に設置された操作装置31から出力される信号(油圧信号または電気信号)に応じてコントロールバルブ11を構成する第1方向制御弁308と、第2方向制御弁309とが中立位置に制御されると、第1油圧ポンプ9からの圧油は可変絞り313を通ってタンク10へ戻る。メインコントローラ100は、上記の(2)式で算出された要求回生制動力(走行要求トルクTrq_drv_req)が所定の閾値Trq_drv_th1を超えるか否かを判定し、閾値Trq_drv_th1を超える場合には、回生制動力に応じて可変絞り313の直径が小さくなるように制御する。
要求回生制動力に対応する可変絞り313の直径は、予め実験等により算出され、たとえばテーブル等の形式によりメモリ(不図示)等に記録されている。メインコントローラ100は、このテーブルを参照することにより、算出した要求回生制動力に対応させて可変絞り313の直径を制御する。その結果、余剰電力で駆動されて第1油圧ポンプ9を駆動している発電電動機5の負荷が大きくなり、回生時のブレーキ力を大きくすることができる。
なお、上記の閾値Trq_drv_th1は、発電電動機5の最大吸収馬力に相当する回生制動力の値として設定され、予めメモリ(不図示)等に格納されている。すなわち、走行電動機7F,7Rからの回生電力が発電電動機5の最大消費電力を超えるときは、可変絞り313の絞り面積を小さくして回生電力消費量を増加させる。
図13に、可変絞り313の直径と制動力との関係を示す。図に示すように、可変絞り313の直径が最大径dmaxから図の矢印Arの方向に減少するほど、制動力がF0から二次関数的に増加する。これは、可変絞り313の直径が小さくなることにより、可変絞り313における圧力損失が大きくなり、結果的に第3油圧ポンプ311の吐出圧が高くなる。これにより、第3油圧ポンプ311の負荷が大きくなり、発電電動機5の負荷をより大きくすることができるので、可変絞り313にて上記の(16)式で表される制動力Fに相当するエネルギーが消費される。したがって、エンジン1、第3油圧ポンプ311、冷却ファン305の駆動による発電電動機5の負荷に応じた制動力F0に加えて、すなわち可変絞り313で消費される制動力Fに相当するエネルギーが負荷となることによって、回生制動力を増大させることができる。
なお、可変絞り313の直径がd10よりも小さくなると、第1管路400の圧力が高まることによりリリーフ弁が作動するので、可変絞り313により消費される制動力Fに相当するエネルギーは一定となる。この結果、回生制動力はFlimが上限となる。
なお、第2油圧ポンプ301は固定容量であり、油温に応じて冷却ファン速を速くすることはできない。すなわち、図9に示したような油温に応じた傾転制御は行わない。
上述した第3の実施の形態によるハイブリッド式作業車両によれば、次の作用効果が得られる。
走行電動機7F,7Rが回生制動時に発生する回生電力でキャパシタ3を充電するようにしたハイブリッド式作業車両200が有するメインコントローラ100は、走行電動機7F,7Rによって発生する回生電力を増大させるために、可変絞り313を制御して、固定容量式の第3油圧ポンプ311から吐出された作動油の圧力を変更可能に制御するようにした。したがって、余剰電力で駆動されて第3油圧ポンプ311を駆動している発電電動機5の負荷が大きくなり、回生時のブレーキ力を大きくすることができる。
第3実施の形態を次のように変形して実施することもできる。すなわち、第2油圧ポンプ301を可変容量油圧ポンプにし、第1の実施の形態のように図9に示すごとく傾転量制御を行ってもよい。
以上で説明した第1〜第3の実施の形態のハイブリッド式作業車両200を次のように変形できる。
(1)実施形態の作業車両200では、一対の走行電動機7F,7Rを使用しているが、一つの走行電動機を使用した作業車両でもよい。
(2)ステアリングシリンダ12を、第2油圧ポンプ301の圧油で駆動するようにし、ステアリングシリンダ12の戻り油で油圧モータ304を駆動するようにしてもよい。
(3)エンジン1により駆動された発電電動機5によって走行電動機7F,7Rを駆動するシリーズハイブリッド式を用いるものに代えて、エンジン1により走行駆動力を得るとともに、エンジン1により駆動された発電電動機5による電力で駆動される走行電動機によって走行駆動力を得るようにしたパラレルハイブリッド式を用いてもよい。
(4)第1および第2の実施形態の作業車両はホイールローダで説明したが、回生電力が蓄電装置3の充電可能電力を超えているとき、発電電動機5の負荷が大きくなるように第2可変容量油圧ポンプ301の傾転量を制御する種々のハイブリッド式作業車両にも本発明を適用できる。
(5)第3の実施形態の作業車両はホイールローダで説明したが、回生電力が蓄電装置3の充電可能電力を超えているとき、発電電動機5の負荷が大きくなるように可変絞り313の絞り量を制御する種々のハイブリッド式作業車両にも本発明を適用できる。
(6)第1〜第3の実施の形態で説明したメインコントローラ100は一例であり、本発明は実施の形態に限定されない。たとえば、上記(1)式〜(14)式の演算処理も本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
たとえば、第1および第2可変容量油圧ポンプと、それらのポンプから吐出される圧油で駆動される第1および第2油圧アクチュエータとを必須の構成部品として備え、回生電力を蓄電装置に充電できないとき、第2可変容量油圧ポンプの傾転量を大きくして回生制動力を大きくするようにした、種々のハイブリッド式作業車両にも本発明を適用できる。
すなわち、本発明は、要求回生制動力の大きさにかかわらず、第2可変容量油圧ポンプの傾転量を大きくして回生制動力を増大させるものでもよい。
あるいは、第1および第2固定容量油圧ポンプと、それらのポンプから吐出される圧油で駆動される第1および第2油圧アクチュエータとを必須の構成部品として備え、回生電力を蓄電装置に充電できないときであって、要求回生制動力が所定の閾値以上のときは、その大きさに応じて第1固定容量油圧ポンプの戻り油路を絞り、第1固定容量油圧ポンプの負荷を大きくして回生制動力を大きくするようにした、種々のハイブリッド式作業車両にも本発明を適用できる。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
1…エンジン、 3…蓄電装置、
5…発電電動機、 7F,7R…走行電動機、
9…第1油圧ポンプ、 12…ステアリングシリンダ、
13…リフトシリンダ、 14…バケットシリンダ、
100…メインコントローラ、 110…蓄電管理部、
120…油圧要求演算部、 130…走行要求演算部、
140…出力管理部、 150…目標回転数演算部、
160…発電電動機制御部、 170…傾転角制御部、
180…走行電動機・ブレーキ制御部、 200…ハイブリッド式作業車両、
293,294…圧力センサ、 300…冷却装置
301…第2油圧ポンプ、 304…油圧モータ、
305…冷却ファン、 307…油温センサ、
310…固定容量式流量制御弁(固定絞り)、 311…第3油圧モータ、
312…第4油圧モータ、 313…流量制御弁(可変絞り)

Claims (6)

  1. 蓄電装置と、
    エンジンによって駆動される発電電動機と、
    前記エンジンによって駆動され、前記発電電動機の回転軸と直接または間接的に連結された可変容量油圧ポンプと、
    前記可変容量油圧ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧アクチュエータと、
    前記蓄電装置および前記発電電動機と電気的に接続され、前記蓄電装置および前記発電電動機からの電力で駆動されて車輪に走行駆動力を与える走行電動機とを備え、
    前記走行電動機が回生制動時に発生する回生電力で前記蓄電装置を充電するようにしたハイブリッド式作業車両において、
    前記走行電動機からの回生電力が前記蓄電装置の充電可能電力を超えているとき、前記発電電動機の負荷が大きくなるように前記可変容量油圧ポンプの傾転量を制御する制御手段を備えることを特徴とするハイブリッド式作業車両。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド式作業車両において、
    前記可変容量油圧ポンプは、前記発電電動機の回転軸と連結された第1可変容量油圧ポンプと、前記発電電動機の回転軸と直接または間接的に連結された第2可変容量油圧ポンプとを含み、
    前記油圧アクチュエータは、前記第1可変容量油圧ポンプから供給される圧油によって駆動される第1油圧アクチュエータと、前記第2可変容量油圧ポンプから供給される圧油によって駆動される第2油圧アクチュエータとを含み、
    前記制御手段は、前記走行電動機からの回生電力が前記蓄電装置の充電可能電力を超えているとき、前記発電電動機の負荷が大きくなるように前記第2可変容量油圧ポンプの傾転量を制御することを特徴とするハイブリッド式作業車両。
  3. 請求項2に記載のハイブリッド式作業車両において、
    前記第2油圧アクチュエータは作動油冷却ファンを駆動するための油圧モータであり、
    前記制御手段は、要求回生制動力が所定制動力以上の場合には、作動油の温度に関わらず、前記第2可変容量油圧ポンプの傾転量を所定制動力未満の場合の前記第2可変容量油圧ポンプの傾転量より大きい値に設定するとともに、前記要求回生制動力が所定制動力未満の場合には、作動油の温度に対応して前記第2可変容量油圧ポンプの傾転量を大きくすることを特徴とするハイブリッド式作業車両。
  4. 請求項2または3に記載のハイブリッド式作業車両において、
    前記制御手段は、前記走行電動機からの回生電力が前記蓄電装置の充電可能電力を超えているとき、かつ、前記第1油圧アクチュエータが駆動されていないことを含む所定の条件が成立している場合は、前記発電電動機の負荷が大きくなるように前記第1可変容量油圧ポンプの傾転量を制御することを特徴とするハイブリッド式作業車両。
  5. 請求項4に記載のハイブリッド式作業車両において、
    前記制御手段は、
    前記走行電動機に要求される走行要求出力を算出し、
    前記第1油圧アクチュエータおよび前記第2油圧アクチュエータを駆動するために要求される油圧要求出力を算出し、
    前記走行電動機からの回生電力を前記蓄電装置に充電できない余剰電力を発電電動機の消費電力として算出し、
    走行要求出力と油圧要求出力と消費電力とに基づいて前記発電電動機の発電出力を算出し、
    前記発電出力に応じて前記エンジンの回転数を演算し、
    前記演算された回転数となるように前記エンジンを制御し、
    前記所定の条件は、回生時に前記エンジンが所定回転数内で駆動されていることをさらに含むことを特徴とするハイブリッド式作業車両。
  6. 蓄電装置と、
    エンジンによって駆動される発電電動機と、
    前記発電電動機によって駆動される固定容量油圧ポンプと、
    前記固定容量油圧ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧アクチュエータと、
    前記蓄電装置および前記発電電動機と電気的に接続され、前記蓄電装置および前記発電電動機からの電力で駆動されて車輪に走行駆動力を与える走行電動機とを備え、
    前記走行電動機が回生制動時に発生する回生電力で前記蓄電装置を充電するようにしたハイブリッド式作業車両において、
    前記固定容量油圧ポンプの吐出圧油を前記油圧アクチュエータに導いてその駆動を制御する制御弁と、
    前記制御弁が中立位置に切り替えられたときに前記固定容量油圧ポンプの吐出圧をタンクへ戻す戻り通路に設けられ、前記戻り通路を流れる吐出油の流量を制御する流量制御弁と、
    前記走行電動機からの回生電力が前記蓄電装置の充電可能電力を超えているときであって、要求回生制動力が所定の閾値以上のときは、その大きさに応じて、油圧回路内の圧損を調整し、前記固定容量油圧ポンプの吐出圧を調節する前記制御弁を制御する制御手段とを備えることを特徴とするハイブリッド式作業車両。
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