JP2015123573A - 打ち抜き金型及びこれを用いた補強材入り樹脂材の製造方法 - Google Patents

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幸夫 竹田
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Abstract

【課題】補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行う場合であっても、打ち抜き加工された補強材入り樹脂材の端面からの切粉の脱落を抑制可能な打ち抜き金型及びこれを用いた補強材入り樹脂材の製造方法を提供する。【解決手段】補強材入り樹脂材の打ち抜きを行なう打ち抜き金型であって、前記打ち抜き加工を行う箇所に対応する加工部aを有する上型と、この上型の加工部aとの間にクリアランスを有し、前記打ち抜き加工を行う箇所に対応する加工部bを有する下型と、前記下型の加工部bの外周に配置され、前記下型と分離した下型枠部と、この下型枠部と前記下型の加工部bとの間に配置される開口と、を備え、前記下型枠部が、前記下型の加工部bとの間に配置される開口の幅を規制する突出部を備える打ち抜き金型及びこれを用いた樹脂成形品の製造方法。【選択図】図4

Description

本発明は、打ち抜き金型及びこれを用いた補強材入り樹脂材の製造方法に関する。
ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の補強材に樹脂を含浸させて硬化させた補強材入り樹脂材は、比較的軽く、強度や耐熱性も優れることから、自動車用の構造材や配線基板用の基材等として使用されている。これらの補強材入り樹脂材は、補強材と樹脂との複合材料であることから、外形加工、穴明け加工又はスリット加工等を打ち抜き金型を用いて打ち抜き加工によって行うと、加工端面にバリや切粉が発生し易い傾向がある。このため、これらを抑制可能な打ち抜き金型や加工方法が提案されている。
このような補強材入り樹脂材に対して打ち抜き加工を行なうための打ち抜き金型や加工方法として、パンチとダイプレートのクリアランスを小さくして、同一箇所を繰り返してパンチを作動させて打ち抜く加工方法が考案されている(特許文献1)。また、打ち抜き加工パンチの先端部のプレス孔打ち抜き加工部で打ち抜き加工してプレス孔を形成し、その後、プレス孔打ち抜き加工部の上部に具備されたバリ除去加工部を用い、プレス孔に発生したプレス孔破断面バリを除去するようにした打ち抜き金型が考案されている(特許文献2)。さらに、50〜200℃に加熱・保温された抜刃を用い、打ち抜きを行なう成形体を固定する部分と固定する圧力を規定する打ち抜き加工方法が考案されている(特許文献3)。
特開2009−172753号公報 特開2011−125939号公報 特開2013−099817号公報
特許文献1から3は、補強材入り樹脂材に対して打ち抜き加工を行なう際に、補強材入り樹脂材の端面にバリが発生するのを抑制することを目的とするものである。しかし、打ち抜き加工によって生じた、補強材や樹脂カスを含む切粉が、打ち抜き加工を行なった近辺の打ち抜き金型上に残留することによる悪影響については考慮されていない。このため、打ち抜き加工によって生じた切粉が、補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行なった箇所の近辺に溜まり、この溜まった切粉が、打ち抜き金型の加工部や補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行なう箇所に付着することにより、補強材入り樹脂材の端面に擦り込まれたり、打ち抜き金型の加工部の切れ味を低下させることが考えられる。補強材入り樹脂材の端面に擦り込まれた切粉は、後工程でのハンドリング等による振動で、端面から脱落する問題があり、また、打ち抜き金型の加工部の切れ味の低下は、端面の仕上がりを悪化させ、打ち抜き加工のショット数が増えるにつれて、端面にバリが発生する問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行う場合であっても、打ち抜き加工された補強材入り樹脂材の端面からの切粉の脱落を抑制可能な打ち抜き金型及びこれを用いた補強材入り樹脂材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
(1) 補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行う打ち抜き金型であって、前記打ち抜き加工を行う箇所に対応する加工部aを有する上型と、この上型の加工部aとの間にクリアランスを有し、前記打ち抜き加工を行う箇所に対応する加工部bを有する下型と、前記下型の加工部bの外周に配置され、前記下型と分離した下型枠部と、この下型枠部と前記下型の加工部bとの間に配置される開口と、を備え、前記下型枠部が、前記下型の加工部bとの間に配置される開口の幅を規制する突出部を備える打ち抜き金型。
(2) 上記(1)において、下型枠部と下型の加工部bとの間に配置される開口が、前記下型の加工部bの周囲に設けられ、前記下型枠部と前記下型の加工部bとの間の開口の幅を規制する突出部が、前記下型の加工部bの周囲の対向する側に配置された開口に、下型枠部から下型の加工部bに向かって設けられる打ち抜き金型。
(3) 上記(1)又は(2)において、下型枠部と下型の加工部bとの間に配置される開口の幅が、前記上型の加工部aと前記下型の加工部bとのクリアランスよりも広く設けられる打ち抜き金型。
(4) 上記(1)から(3)の何れかにおいて、上型の加工部aの先端角又は下型の加工部bの先端角が、鋭角である打ち抜き金型。
(5) 上記(1)から(4)の何れかにおいて、上型の加工部aと前記下型の加工部bとのクリアランスが、5/1,000〜10/1,000mmである打ち抜き金型。
(6) 上記(1)から(5)の何れかの打ち抜き金型を用いて、打ち抜き加工を行う補強材入り樹脂材の製造方法であって、前記打ち抜き金型の下型に補強材入り樹脂材をセットする工程Aと、前記打ち抜き金型の上型の加工部a及び前記下型の加工部bにより、前記打ち抜き加工を行う箇所の打ち抜き加工を行う工程Bと、を備え、前記工程Bにおける打ち抜き加工によって生じた補強材入り樹脂材の端面からの切粉を、前記下型枠部と下型の加工部bとの間に配置される開口を介して、この開口の下方に排出させる補強材入り樹脂材の製造方法。
(7) 上記(6)において、下型枠部と下型の加工部bとの間に配置される開口の幅を、突出部によって規制する補強材入り樹脂材の製造方法。
本発明によれば、補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行う場合であっても、打ち抜き加工された補強材入り樹脂材の端面からの切粉の脱落を抑制可能な打ち抜き金型及びこれを用いた補強材入り樹脂材の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る打ち抜き金型及び補強材入り樹脂材の製造方法の 一部を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る打ち抜き金型及び補強材入り樹脂材の製造方法の 一部を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る打ち抜き金型及び補強材入り樹脂材の製造方法の 一部を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る打ち抜き金型の下型及び下型枠部の平面図及び断 面図を示す。 本発明の一実施形態に係る上型の加工部及び下型の加工部を示す断面図であ る。 本発明の一実施形態に係る上型の加工部及び下型の加工部を示す断面図であ る。
(第1の実施形態:打ち抜き金型)
本発明の打ち抜き金型の一実施形態を、図1〜4を用いて説明する。本実施の形態の打ち抜き金型1は、補強材入り樹脂材4の打ち抜き加工を行う打ち抜き金型1であって、前記打ち抜き加工を行う箇所(補強材入り樹脂材4の製品領域18と外枠領域19の境界)に対応する加工部a12を有する上型2と、この上型2の加工部a12との間にクリアランス10を有し、前記打ち抜き加工を行う箇所に対応する加工部b13を有する下型6と、前記下型6の加工部b13の外周に配置され、前記下型6と分離した下型枠部17と、この下型枠部17と前記下型6の加工部b13との間に配置される開口11と、を備え、前記下型枠部17が、前記下型6の加工部b13との間に配置される開口11の幅を規制する突出部14を備える打ち抜き金型1である。
本実施の形態の打ち抜き金型で打ち抜き加工を行なう対象である補強材入り樹脂材は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の補強材に、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂等を含浸させて硬化させた複合材料であり、自動車や飛行機用の構造材や、配線基板用の基材等として使用されている。上記補強材に樹脂を含浸させた後、半硬化状態(いわゆるBステージ)とした補強材入り樹脂材(プリプレグ)を打ち抜き加工の対象としてもよい。このような補強材入り樹脂材に用いる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
本実施の形態の打ち抜き金型を用いて、補強材入り樹脂材に対して行なう打ち抜き加工としては、特に限定はないが、外形加工、穴明け加工又はスリット加工等が挙げられる。
本実施の形態の打ち抜き金型の上型は、被加工物である補強材入り樹脂材に対して、上下に動いて、外形の打ち抜き加工を行なうものである。この上型は、補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行なう箇所に対応する加工部aを備えている。
本実施の形態の打ち抜き金型における上型の加工部aは、被加工物である補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行う箇所(補強材入り樹脂材の製品領域と外枠領域の境界)に対して、直接打ち抜き加工を行なう部分であり、図1に示すように、加工部a12の先端角15は90度に形成されている。このように、先端角15が90度であることにより、ガラス繊維と樹脂のように、打ち抜き加工性が異なる材料を組み合わせた複合材料に対しても、打ち抜き加工性と加工部aの寿命を確保できる。
本実施の形態の打ち抜き金型において、図5に示すように、加工部aの先端角15は、垂直部に対して90度未満の鋭角に形成してもよい。このように、先端角15が垂直部に対して90度未満の鋭角であることにより、被加工物に対する切れ味がよくなり、ガラス繊維と樹脂のように、打ち抜き加工性が異なる材料を組み合わせた複合材料である補強材入り樹脂材4に対しても、打ち抜き加工性への影響が小さくなり、端面の仕上がりが改善され、バリや切粉の発生が抑制される。
また、本実施の形態の打ち抜き金型において、図6に示すように、加工部aの先端角15は、水平部に対して90度未満の鋭角に形成してもよい。このように、先端角15が水平部に対して90度未満の鋭角であることにより、被加工物を打ち抜いた後の端面と加工部aとの間に逃げを有するので、被加工物を打ち抜いた際に発生したバリや切粉が、被加工物の端面に擦り込まれないで脱落し易くなる。したがって、ガラス繊維と樹脂のように、打ち抜き加工性が異なる材料を組み合わせた複合材料に対しても、打ち抜き加工性への影響が小さくなり、端面の仕上がりが改善され、バリや切粉の発生が抑制される。
本実施の形態の打ち抜き金型における下型は、図1〜4に示すように、補強材入り樹脂材4を載置して固定するとともに、下型台9に固定されている。この下型6は、上型2の加工部a12との間にクリアランス10を有し、補強材入り樹脂材4の打ち抜き加工を行う箇所に対応する加工部b13を備えている。上型2の加工部a12と下型の加工部b13との間のクリアランス10は、25/1,000mm程度とするのが一般的であるが、5/1,000〜10/1,000mmであるのが好ましい。クリアランス10が、5/1,000mm以上であると、補強材入り樹脂材4を打ち抜き加工する際に発生するバリや切粉が、補強材入り樹脂材4の端面と上型2の加工部a12との間に入り込んで、補強材入り樹脂材4の端面に擦り込まれるのを抑制できる。また、クリアランス10が、10/1,000mm以下であると、補強材入り樹脂材4を打ち抜き加工する際に発生するバリや切粉の発生を抑制できる。
本実施の形態の打ち抜き金型における下型の周囲には、下型枠部を備えている。この下型枠部は、下型の加工部bの外周を囲むように配置され、下型とは分離しており、下型に対して上下に可動な状態で配置されている。下型枠部が、下型に対して上下に可動であることにより、補強材入り樹脂材の外枠部を、下型で支えられた補強材入り樹脂材から打ち抜きつつ、分離することができる。
本実施の形態の打ち抜き金型における下型枠部と下型の加工部bとの間には、開口が設けられている。つまり、図1に示すように、この開口11は、上型2の加工部a12と下型6の加工部b13とのクリアランス10の略垂直下方に配置される。これにより、上型2の加工部a12と下型6の加工部b13とによって、補強材入り樹脂材4が打ち抜かれることにより発生するバリや切粉が、開口11を介して下方空間16に向かって排出される。下方空間16は、開口11よりも広い空間(容積)を有しており、排出されたバリや切粉を収容する。下方空間16にバリや切粉を収容することで、上型2の加工部a12と下型6の加工部b13から隔離することができるので、バリや切粉が、打ち抜き加工を行なった箇所の近辺に溜まり難くすることができる。このため、打ち抜き加工によって生じたバリや切粉が、打ち抜き金型1の加工部a12、b13や補強材入り樹脂材4の打ち抜き加工を行なう箇所に付着することにより、補強材入り樹脂材4の端面に擦り込まれたり、打ち抜き金型1の加工部a12、b13の切れ味を低下させるのを抑制できる。したがって、補強材入り樹脂材4の端面に擦り込まれた切粉が、後工程でのハンドリング等による振動で、端面から脱落する問題や、また、打ち抜き金型1の加工部a12、b13の切れ味の低下によって、端面の仕上がりを悪化させ、打ち抜き加工のショット数が増えるにつれて、端面にバリが発生する問題を改善できる。
本実施の形態の打ち抜き金型における下型枠部は、下型の加工部bとの間に配置される開口の幅を規制する突出部を備える。この突出部により、下型の加工部bと下型枠部との位置関係が規定され、下型の周囲に配置される開口の幅が一定に保たれる。また、上型の加工部aと下型の加工部bとのクリアランスと、下型の加工部bと下型枠部との間に配置される開口との位置関係も一定に保たれる。このため、打ち抜き金型のショット数が増加しても、上型の加工部aと下型の加工部bとによって、補強材入り樹脂材が打ち抜かれることにより発生するバリや切粉を、確実に、開口を介して下方空間に向かって排出することができる。したがって、本実施の形態の打ち抜き金型によれば、補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行う場合であっても、打ち抜き加工された補強材入り樹脂材の端面からの切粉の脱落を抑制することができる。
本実施の形態の打ち抜き金型において、図4に示すように、下型枠部17と下型6の加工部b13との間に配置される開口11が、下型6の加工部b13の周囲全体に亘って設けられ、下型枠部17と下型6の加工部b13との間の開口11の幅を規制する突出部14が、下型6の加工部b13の周囲の対向する側に配置された開口11に、下型枠部17から下型6の加工部b13に向かって設けられるのが好ましい。下型枠部17と下型6の加工部b13との間に配置される開口11が、下型6の加工部b13の周囲全体に亘って設けられることにより、上型2の加工部a12と下型6の加工部b13の全体に亘って、補強材入り樹脂材4が打ち抜かれることにより発生するバリや切粉を、開口11を介して下方空間16に収納することができる。また、下型枠部17と下型6の加工部b13との間の開口11の幅を規制する突出部14が、下型6の加工部b13の周囲の対向する側に配置された開口11に、下型枠部17から下型6の加工部b13に向かって設けられることによって、より確実に、下型6の加工部b12と下型枠部17との位置関係が規定され、下型6の周囲に配置される開口11の幅が一定に保たれる。
本実施の形態の打ち抜き金型において、図1〜3に示すように、下型枠部17と下型6の加工部b13との間に配置される開口11の幅が、上型2の加工部a12と下型6の加工部b13とのクリアランス10よりも広く設けられるのが好ましい。これにより、上型2の加工部a12と下型6の加工部b13とのクリアランス10から落下するバリや切粉をより確実に補強材入り樹脂材4が打ち抜かれることにより発生するバリや切粉を、開口11を介して下方空間16に収納することができる。
(第2の実施形態:補強材入り樹脂材の製造方法)
次に、本発明の補強材入り樹脂材の製造方法の一実施形態を、図1〜4を用いて説明する。本実施の形態の補強材入り樹脂材4の製造方法は、打ち抜き金型1を用いて、打ち抜き加工を行う補強材入り樹脂材4の製造方法であって、前記打ち抜き金型1の下型6に補強材入り樹脂材4をセットする工程Aと、前記打ち抜き金型1の上型2の加工部a12及び前記下型6の加工部b13により、前記打ち抜き加工を行う箇所の打ち抜き加工を行う工程Bと、を備え、前記工程Bにおける打ち抜き加工によって生じた補強材入り樹脂材4の端面からの切粉を、前記下型枠部17と下型6の加工部b13との間に配置される開口11を介して、この開口11の下方に排出させる補強材入り樹脂材4の製造方法である。
本実施の形態の補強材入り樹脂材の製造方法は、上記本発明の第1の実施形態で説明した打ち抜き金型及び補強材入り樹脂材を用いる補強材入り樹脂材の製造方法である。
まず、図1に示すように、打ち抜き金型1の下型6に補強材入り樹脂材4をセットする工程Aを有している。補強材入り樹脂材4と、打ち抜き金型1との位置合せは、例えば、下型6に位置合わせ用のガイドピンを設けておき、このピンに、補強材入り樹脂材4に設けた位置合せ用ガイド穴を挿入することにより容易になる。
次に、図2に示すように、打ち抜き金型1の上型2の加工部a12及び下型6の加工部b13により、打ち抜き加工を行う箇所の打ち抜き加工を行う工程Bを有している。補強材入り樹脂材4のうち、下型6上に載置された部分(製品領域18)は、上下動しないように固定された下型6によって当初の位置に保持される。一方、補強材入り樹脂材4のうち、下型枠部17上に載置された部分(外枠領域19)は、上型2によって下方に押され、スプリング7により支持されることで上下可動にされた下型枠部17とともに、下方に移動する。この下方への移動の際に、上型2の加工部a12と下型6の加工部b13によって、補強材入り樹脂材4の製品領域18と外枠領域19との境界(打ち抜き加工を行う箇所)が切断され、打ち抜き加工が行われる。
次に、図3に示すように、上型2を上方に戻す際には、ストリッパーに設けられたスプリング3が、上型6の間に挟まった補強材入り樹脂材4の製品領域18を押し下げることにより、上型6の間から強材入り樹脂材4の製品領域18を取り外して下型6上に残った状態にする。
本実施の形態の補強材入り樹脂材の製造方法においては、工程Bにおける打ち抜き加工によって生じた補強材入り樹脂材の端面からの切粉を、下型枠部と下型の加工部bとの間に配置される開口を介して、この開口の下方に排出させる。これにより、打ち抜き加工によって生じたバリや切粉が、打ち抜き金型1の加工部a、bや補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行なう箇所に付着することにより、補強材入り樹脂材の端面に擦り込まれたり、打ち抜き金型1の加工部a、bの切れ味を低下させるのを抑制できる。したがって、補強材入り樹脂材の端面に擦り込まれた切粉が、後工程でのハンドリング等による振動で、端面から脱落する問題や、また、打ち抜き金型の加工部a、bの切れ味の低下によって、端面の仕上がりを悪化させ、打ち抜き加工のショット数が増えるにつれて、端面にバリが発生する問題を改善できる。
本実施の形態の補強材入り樹脂材の製造方法において、打ち抜き加工に用いるプレス機は特に限定はないが、サーボプレスを用いて行うと、打ち抜き加工に対象となる補強材入り樹脂材の種類に応じて、型抜のスピードや、位置、加圧力などを任意に設定できる点で好ましい。なお、サーボプレスとは、型抜部の駆動をサーボモーターで制御して加圧する方式のプレス機である。
以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。
(実施例1)
打ち抜き金型として、図1〜4に示すように、打ち抜き加工を行う箇所(補強材入り樹脂材4の製品領域18と外枠領域19の境界)に対応する加工部a12を有する上型2と、この上型2の加工部a12との間にクリアランス10を有し、打ち抜き加工を行う箇所に対応する加工部b13を有する下型6と、下型6の加工部b13の外周に配置され、下型6と分離した下型枠部17と、この下型枠部17と前記下型6の加工部b13との間に配置される開口11と、を備え、下型枠部17が、前記下型6の加工部b13との間に配置される開口11の幅を規制する突出部14を備える打ち抜き金型1を用意した。
打ち抜き金型の仕様は、以下のとおりである。
・加工部aの先端角・・・90度
・クリアランス・・・5/1,000mm
・開口の幅・・・1.0mm
補強材入り樹脂材として、ガラス繊維に熱硬化樹脂であるエポキシ樹脂を含浸させ硬化させた配線基板用の基材を下記のように各種用意した。
・E−679(日立化成株式会社製、FR4材、商品名)、縦508mm、横338mm、厚さ1.6mm、100枚
・R−1786(パナソニック株式会社製、CEM3材、商品名)、縦508mm、横338mm、厚さ1.6mm、100枚
打ち抜き加工はサーボプレスを用い、打ち抜き1回毎に、配線基板用の基材を送りながら、1枚の配線基板用基材に対して5回の打ち抜きを行った。
上記の打ち抜き金型を用い、上記のプレス装置による打ち抜き方法を用いて、上記の各補強材入り樹脂材である配線基板用基材の100枚に対して打ち抜き加工を行い、以下の項目について評価を行った。
・バリや切粉の付着状態
各補強材入り樹脂材の100枚に対して打ち抜き加工を行い、上型の加工部aと下型の加工部bのバリや切粉の付着状態を目視で観察した。
・補強材入り樹脂材の端面の仕上がり
各補強材入り樹脂材の100枚に対して打ち抜き加工を行い、補強材入り樹脂材の端面をはけで払い、落ちたバリや切粉がどの程度かを目視で観察した。
(実施例2)
打ち抜き金型の仕様は、以下のとおりである。これ以外は、実施例1と同様にして、上記の打ち抜き金型を用い、上記の条件で、上記の各補強材入り樹脂材の100枚に対して打ち抜き加工を行い、上記の各項目について評価を行った。
・加工部aの先端角・・・垂直部に対して60度(図5)
・クリアランス・・・5/1,000mm
・開口の幅・・・1.0mm
(実施例3)
打ち抜き金型の仕様は、以下のとおりである。これ以外は、実施例1と同様にして、上記の打ち抜き金型を用い、上記の条件で、上記の各補強材入り樹脂材の100枚に対して打ち抜き加工を行い、上記の各項目について評価を行った。
・加工部aの先端角・・・水平部に対して60度(図6)
・クリアランス・・・5/1,000mm
・開口の幅・・・1.0mm
(比較例)
打ち抜き金型の仕様は、以下のとおりである。これ以外は、実施例1と同様にして、上記の打ち抜き金型を用い、上記の条件で、上記の各補強材入り樹脂材の100枚に対して打ち抜き加工を行い、上記の各項目について評価を行った。
・加工部aの先端角・・・90度
・クリアランス・・・5/1,000mm
・開口の幅・・・0/1,000mm
実施例1〜3及び比較例について、バリや切粉の付着状態及び補強材入り樹脂材の端面の仕上がりを評価した結果を、表1に示す。実施例1〜3では、比較例に比べて、上型の加工部a及び下型の加工部bへのバリや切粉の付着は大幅に少なく、また、補強材入り樹脂材の端面の仕上がりも大幅に優れていた。一方、比較例では、上型の加工部a及び下型の加工部bへのバリや切粉の付着が多く、また、補強材入り樹脂材の端面の仕上がりも低下し、バリや切粉が多く付着していた。なお、表1中、“◎”はバリや切粉がほぼ観察されない状態であること、“○”はバリや切粉がほとんど観察されない状態であること、“△”はバリや切粉が少し観察される状態であること、“×”はバリや切粉がかなり観察される状態を示す。
Figure 2015123573
1…打ち抜き金型、2…上型、3…ストリッパー、4…補強材入り樹脂材、5…スプリング、6…下型、7…スプリング、8…上型台、9…下型台、10…クリアランス、11…開口、12…(上型の)加工部a、13…(下型の)加工部b、14…突出部、15…先端角、16…下方空間、17…下型枠部、18…(補強材入り樹脂材の)製品領域、19…(補強材入り樹脂材の)外枠領域

Claims (7)

  1. 補強材入り樹脂材の打ち抜き加工を行う打ち抜き金型であって、
    前記打ち抜き加工を行う箇所に対応する加工部aを有する上型と、この上型の加工部aとの間にクリランスを有し、前記打ち抜き加工を行う箇所に対応する加工部bを有する下型と、前記下型の加工部bの外周に配置され、前記下型と分離した下型枠部と、この下型枠部と前記下型の加工部bとの間に配置される開口と、を備え、
    前記下型枠部が、前記下型の加工部bとの間に配置される開口の幅を規制する突出部を備える打ち抜き金型。
  2. 請求項1において、
    下型枠部と下型の加工部bとの間に配置される開口が、前記下型の加工部bの周囲に設けられ、前記下型枠部と前記下型の加工部bとの間の開口の幅を規制する突出部が、前記下型の加工部bの周囲の対向する側に配置された開口に、下型枠部から下型の加工部bに向かって設けられる打ち抜き金型。
  3. 請求項1又は2において、
    下型枠部と下型の加工部bとの間に配置される開口の幅が、前記上型の加工部aと前記下型の加工部bとのクリアランスよりも広く設けられる打ち抜き金型。
  4. 請求項1から3の何れかにおいて、
    上型の加工部aの先端角又は下型の加工部bの先端角が、鋭角である打ち抜き金型。
  5. 請求項1から4の何れかにおいて、
    上型の加工部aと前記下型の加工部bとのクリアランスが、5/1,000〜10/1,000mmである打ち抜き金型。
  6. 請求項1から5の何れかの打ち抜き金型を用いて、打ち抜き加工を行う補強材入り樹脂材の製造方法であって、
    前記打ち抜き金型の下型に補強材入り樹脂材をセットする工程Aと、
    前記打ち抜き金型の上型の加工部a及び前記下型の加工部bにより、前記打ち抜き加工を行う箇所の打ち抜き加工を行う工程Bと、を備え、
    前記工程Bにおける打ち抜き加工によって生じた補強材入り樹脂材の端面からの切粉を、前記下型枠部と下型の加工部bとの間に配置される開口を介して、この開口の下方に排出させる補強材入り樹脂材の製造方法。
  7. 請求項6において、
    下型枠部と下型の加工部bとの間に配置される開口の幅を、突出部によって規制する補強材入り樹脂材の製造方法。
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