JP2015122995A - 新規糖化液製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セルロース系バイオマスを熱水処理(加水分解)して糖化液を製造する方法であって、酸触媒として添加されるリン酸を遊離のリン酸として効率よく回収し、再利用しうる方法を提供すること。【解決手段】セルロース系バイオマスのスラリーに酸触媒としてリン酸を添加し、超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより糖化スラリーを製造する。この糖化液スラリーを固液分離して得られる糖化液に、消石灰又は生石灰を添加して、リン酸をリン酸カルシウムとして析出させる。リン酸カルシウムをリン酸に溶解させた後、硫酸を添加することにより、リン酸塩からリン酸を遊離させ、再利用する。【選択図】図1

Description

本発明は、糖類からアルコール発酵又は乳酸発酵のような発酵手段によってエタノール(バイオエタノール)又はポリ乳酸のようなバイオケミカルを製造するために利用される、セルロース系バイオマスを超臨界状態又は亜臨界状態で加水分解して糖化液を製造する方法に関する。本発明は、リン酸を酸触媒として使用し、添加されたリン酸をリン酸カルシウムを経てリン酸として回収及び再利用することを特徴とする。
バイオマスエネルギー利用の一環として、植物の主成分であるセルロース又はヘミセルロースを分解して糖化液を製造し、糖をアルコール発酵させることによってエタノールを得ようとする試みがある。そこでは、得られたエタノールは、燃料用として主として自動車燃料に一部混入させたり、ガソリンの代替燃料として利用したりすることが計画されている。
さらに近年では、セルロース又はヘミセルロースを分解して得られた糖化液を乳酸発酵に供してL-乳酸を製造し、これを重合させてバイオベースポリマーの一種であるポリ乳酸を製造することも工業的に行われるようになっている。ポリ乳酸は、生分解性プラスチックとして注目されている。
植物の主な成分には、セルロース(炭素6個から構成されるC6単糖であるグルコースの重合物)、ヘミセルロース(炭素5個から構成されるC5単糖とC6単糖の重合物)、リグニン、デンプンが含まれるが、エタノールはC5単糖、C6単糖、それらの複合体であるオリゴ糖のような糖類を原料として、酵母菌のような微生物の発酵作用によって生成される。
セルロース又はヘミセルロースのようなセルロース系バイオマスを糖類に分解するには、1)硫酸など強酸の酸化力により加水分解する方法、2)酵素により分解する方法、3)超臨界水又は亜臨界水の酸化力を利用する方法、の3種類が工業的に利用されようとしている。しかし、1)の酸分解法は、添加した酸が酵母菌又は乳酸菌のような発酵用細菌に対して阻害物質となることから、セルロース又はヘミセルロースを糖類に分解した後、糖類を発酵させる前に添加した酸の中和処理が必須であり、その処理費用の点で経済的に実用化困難な面がある。2)の酵素分解法は、常温常圧処理が可能ではあるが、有効な酵素が見出されておらず、発見されたとしても酵素の生産コストが高くなることが予想されており、経済性の面で未だ工業規模では実現の目処が立っていない。
3)の超臨界水又は亜臨界水によってセルロース系バイオマスを加水分解して糖類とする方法として、セルロース粉末を240〜340℃の加圧熱水と接触させて加水分解することを特徴とする非水溶性多糖類の製造方法が、特許文献1に開示されている。特許文献2は、細片されたバイオマスを140〜230℃で飽和水蒸気圧以上に加圧した熱水で所定時間加水分解してヘミセルロースを分解抽出し、その後セルロースの分解温度以上に加熱した加圧熱水で加水分解してセルロースを分解抽出する方法を開示している。特許文献3は、平均重合度100以上のセルロースを、温度250℃以上450℃以下、圧力15MPa以上450MPa以下の超臨界水又は亜臨界水と0.01秒以上5秒以下接触反応させ、その後冷却して温度250℃以上350℃以下、圧力15MPa以上450MPa以下の亜臨界水と1秒以上10分以下接触させて加水分解することを特徴とするグルコース及び/又は水溶性セロオリゴ糖の製造方法を開示している。
特許文献4は、原料であるバイオマスを10〜40質量%の硫酸中で、60〜95℃の温度で処理する第1処理工程と、該第1処理工程で処理した第1処理工程処理物を、固液分離する第1固液分離工程と、該第1固液分離工程により分離した固形物を、65〜85質量%の硫酸中で、30〜70℃の温度で処理する第2処理工程と、該第2処理工程で処理した第2処理工程処理物を、20〜60質量%の硫酸中で、40〜100℃の温度で処理する第3処理工程と、該第3処理工程で処理した第3処理工程処理物を、固液分離する第2固液分離工程と、前記第2固液分離工程により分離した濾液(2)を、前記第1処理工程に導入する濾液(2)導入工程とを有することを特徴とする単糖製造方法を開示している。
特開2000−186102号公報 特開2002−59118号公報 特開2003−212888号公報 特開2005−229821号公報
超臨界水又は亜臨界水によってセルロース系バイオマスを加水分解して糖類とする場合、硫酸又はリン酸のような酸を触媒(酸触媒)として使用する。酸触媒としての作用は、リン酸よりも硫酸の方が優れており、価格も硫酸の方がかなり安価である。このため、酸触媒としては硫酸を使用することが一般的である。
しかし、硫酸は腐食性が高いため、機器類にステンレスのような一般的な材質を使用することができず、ハステロイのような高級な材質を使用しなければならない。そのため、糖化液製造設備を建設するための初期費用が高額になるという問題が存在する。
一方、酸触媒としてリン酸を使用する場合、リン酸が糖化液中に残存したままでは、後段の処理工程においてカルシウム塩と反応してリン酸カルシウムが析出しやすく、発酵装置又は蒸留装置内でスケーリングの原因となる。また、糖化液の発酵工程以降において発生する排水中にリン酸が残存すると、排水処理後の最終排水を放出する河川又は海域の富栄養化の原因ともなり得る。
リン酸は、資源枯渇の観点から価格が上昇する傾向にあり、今後さらに価格が上昇する可能性がある。そこで、バイオマスを原料とする糖化液の製造においては、酸触媒としてリン酸を使用しつつ、リン酸を効率よく回収し、再利用することが求められつつある。
本発明は、セルロース系バイオマスを熱水処理(加水分解)して糖化液を製造する方法であって、酸触媒として添加されるリン酸を遊離のリン酸として効率よく回収し、再利用しうる方法の提供を目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、酸触媒としてリン酸を使用して得られた糖化液に、消石灰又は生石灰を添加してリン酸カルシウムを析出させた後、分離されたリン酸カルシウムにリン酸を添加して再溶解させ、さらに再溶解液に硫酸を混合することにより、リン酸塩から効率よくリン酸を遊離リン酸として回収し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
具体的に、本発明は、
酸触媒としてリン酸を添加されたセルロース系バイオマスのスラリーを、超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより、糖化スラリーを得る糖化工程と、
前記糖化スラリーを糖化液及び固形物に分離する固液分離工程と、
前記糖化液からリン酸を回収するリン酸回収工程と、
を有する糖化液製造方法であって、
前記リン酸回収工程は、
前記糖化液に消石灰又は生石灰を添加してリン酸カルシウムを析出させる第一工程と、
前記糖化液からリン酸カルシウムを分離する第二工程と、
前記第二工程で分離されたリン酸カルシウムにリン酸を添加し、リン酸カルシウムを溶解させる第三工程と、
前記第三工程後のリン酸溶液に硫酸を混合し、リン酸塩からリン酸を遊離させて回収する第四工程とから構成されており、
前記第四工程で回収されたリン酸を、前記糖化工程の酸触媒及び前記第三工程の溶解液として再利用することを特徴とする、糖化液製造方法に関する。
糖化工程においてリン酸を酸触媒とする場合、原料スラリーに対してpH1.5〜3.0となるようにリン酸を添加することが一般的である。そのため、糖化液スラリーには、リン酸(遊離リン酸)が含有されており、これを固液分離して得られる糖化液にも、リン酸が移行する。糖化液に消石灰(Ca(OH)2)又は生石灰(CaO)を添加することにより、糖化液中に含有されているリン酸がリン酸カルシウム(Ca3(PO4)2)として析出する。このとき、pH8.0以上となるまで消石灰又は生石灰を添加することにより、糖化液中に懸濁物質であるリン酸カルシウムが急増し、リン酸の回収率が向上する。
糖化液にpH10.0以上となるまで消石灰又は生石灰を添加することにより、リン酸カルシウム析出物の沈降速度を上昇させ、第一工程の処理時間を短縮化することが可能となる。
第二工程で糖化液から析出したリン酸カルシウムを分離する。次に、第三工程として、分離されたリン酸カルシウムにリン酸を添加し、リン酸カルシウムを溶解性の高いリン酸塩に変換して、リン酸に溶解させる。その後、リン酸溶液に硫酸を混合することにより、リン酸塩からリン酸が遊離される。リン酸塩と反応した硫酸は、石膏(CaSO4)として析出する。石膏を分離し、液体であるリン酸を回収する。
前記第一工程においては、pH8.0以上でリン酸カルシウムを析出させることが好ましい。
前記第一工程は、80℃以上100℃以下の温度範囲で行われることが好ましい。
本発明によれば、糖化液の製造において、酸触媒として使用されたリン酸を効率よく回収し、ランニングコストを低下させることが可能である。
実施例の工程フロー図を示す。 比較例の工程フロー図を示す。
本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の記載に限定されない。
[実施例]
図1は、本発明の実施例の工程フロー図を示す。
まず、原料であるセルロース系バイオマス(例えば、バガス、甜菜かす、又はわらのような草木系バイオマス)を、前処理として数mm以下に粉砕する。粉砕後、水を加えて固形物濃度15〜50質量%程度の原料スラリーとする。この原料スラリーに、原料スラリー中のpHが1.5〜3.0となるようにリン酸を添加し、混合する。
<糖化工程>
原料スラリーは、反応器(圧力容器)へと供給され、超臨界状態又は亜臨界状態まで加熱及び加圧される。原料スラリー中のヘミセルロースを加水分解する場合には、温度140℃以上200℃以下、圧力1MPa以上5MPa以下で熱水処理することが好ましい。原料スラリー中のセルロースを加水分解する場合には、温度240℃以上300℃以下、圧力4MPa以上10MPa以下で熱水処理することが好ましい。このような熱水処理は、例えば、間接加熱型圧力容器内でスラリーを加熱及び加圧することによって行い得る。熱水処理によって、セルロース系バイオマス中のヘミセルロースがC5糖類に加水分解され、セルロースがC6糖類に加水分解される。
糖化工程終了後は、得られた糖化スラリーをフラッシュ蒸発させて急冷し、糖類の過分解を防止することが好ましい。
<固液分離工程>
糖化スラリーを常圧に戻した後、固液分離装置を用いて糖化液と残渣(脱水ケーキ)とに固液分離する。残渣は、適宜廃棄され、最終的には焼却される。固液分離装置の具体例は、デカンター、ドラムフィルター、ベルトフィルター、ディスクフィルター又はフィルタープレスである。
<リン酸回収工程>
(第一工程)
固液分離装置から取り出された糖化液に、好ましくはpH8.0以上となるように消石灰又は生石灰を添加し、混合する。このとき、糖化液中に含有されているリン酸と、添加された消石灰又は生石灰との間で、反応式1又は反応式2で示される化学反応が起こり、リン酸カルシウムが析出する。この操作によってリン酸をリン酸カルシウムへと変化させ、析出させることにより、糖化工程において生成されるフルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール又はリグニンのような発酵阻害物が糖化液から除去される。
Figure 2015122995
Figure 2015122995
このとき、pH10.0以上となるまで糖化液に消石灰又は生石灰を添加した場合には、リン酸カルシウム析出物の析出速度が増大し、短時間で第一工程を終了させることが可能となる。
第一工程においては、糖化液と消石灰又は生石灰との混合液の温度を80℃以上100℃以下に調整することは好ましい。80℃未満では雑菌が繁殖する可能性がある。
(第二工程)
リン酸カルシウムが析出した糖化液は、ドラムフィルター又はベルトフィルターのような固液分離装置によって、糖化液とリン酸カルシウムとに分離される。糖化液は、硫酸のような酸を用いてpH4.5〜6.0程度に調整された後、アルコール発酵又は乳酸発酵のような発酵工程へと供給され、エタノール又は乳酸のようなバイオケミカルが製造される。リン酸カルシウムの一部は、第三工程に供給せず、次回の第一工程において、リン酸カルシウムを析出するための種として使用することが好ましい。これにより、析出物の粒径が大きくなり、後の固液分離が容易となる。
糖化液の一部を、次回の糖化工程終了後に得られる糖化スラリーの希釈に使用してもよい。この場合、糖化スラリーの粘度が低下し、フラッシュタンクの減圧弁の目詰まりを防止したり、配管内の移送が容易になったりする効果が得られる。
(第三工程)
一方、残渣であるリン酸カルシウムは、タンクのような反応容器へと取り出され、pH2.0以下となるようにリン酸と混合される。こうすることにより、リン酸カルシウムをリン酸に溶解させる。このとき、リン酸カルシウムは、化学式3又は化学式4によって、リン酸に対する溶解度の高いリン酸二水素カルシウム(Ca(H2PO4)2)又はリン酸一水素カルシウム(CaHPO4)に変換されると推測される。
Figure 2015122995
Figure 2015122995
(第四工程)
次に、溶解液(リン酸溶液)に硫酸を混合する。このとき、化学式5又は化学式6に示される化学反応が起こり、リン酸が遊離する。カルシウムは、硫酸と反応して石膏として析出する。このとき、リン酸カルシウムと硫酸との混合液のpHが0.5以下となるように硫酸の添加量を調整することが好ましい。使用される硫酸は、濃度が高い(例えば、75質量%以上)ことが好ましい。
Figure 2015122995
Figure 2015122995
石膏が析出した混合液は、ドラムフィルター又はベルトフィルターのような固液分離装置によって、石膏が取り除かれる。残りの液体は、リン酸である。
回収されたリン酸(遊離リン酸)は、糖化工程における酸触媒として、又は第三工程におけるリン酸カルシウムの溶解液として再利用される。運転開始時に使用するリン酸、及び定常運転時に不足するリン酸としては、市販のリン酸を適宜使用する。
[比較例1]
図2は、従来技術である比較例の工程フロー図を示す。ここでは、図1に示される実施例との相違点についてのみ説明する。
比較例では、糖化工程によって得られた糖化スラリーを固液分離装置に供給し、固形物を除去する。固形物が除去された糖化液は、リン酸が残存しているためにpH1.5〜3.0程度の酸性である。このため、残存するリン酸を中和し、発酵工程に影響を与えないように、水酸化ナトリウム(NaOH)のようなアルカリを添加し、pH4.5〜6.0程度に調整する。
比較例では、糖化工程において酸触媒として原料スラリーに添加されたリン酸を回収することはできない。上述したように、糖化スラリーには、糖化工程において生成されるフルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール又はリグニンのような発酵阻害物が含有されている場合がある。比較例では、こうした発酵阻害物を糖化液から除去するためには、膜濾過、オーバーライミング法又は活性炭吸着法のような手段を別途講じる必要があり、ランニングコストが上昇する要因となる。
[比較例2]
実施例の第三工程を実施せず、第二工程で分離されたリン酸カルシウムと硫酸とを混合した場合、理論上は化学式7の反応によってリン酸が遊離されるはずである。
Figure 2015122995
しかし、実際にそのようにしたところ、リン酸カルシウムの表面だけが硫酸と反応し、硫酸を追加してもリン酸カルシウム析出物が残存したままであり、リン酸をほとんど回収することができなかった。このため、本発明では、リン酸カルシウム析出物をリン酸に溶解させた後、硫酸と反応させることが必要である。
本発明のバイオマスを原料とする糖化液製造方法は、バイオエネルギー分野及びバイオケミカル分野において有用である。

Claims (3)

  1. 酸触媒としてリン酸を添加されたセルロース系バイオマスのスラリーを、超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより、糖化スラリーを得る糖化工程と、
    前記糖化スラリーを糖化液及び固形物に分離する固液分離工程と、
    前記糖化液からリン酸を回収するリン酸回収工程と、
    を有する糖化液製造方法であって、
    前記リン酸回収工程は、
    前記糖化液に消石灰又は生石灰を添加してリン酸カルシウムを析出させる第一工程と、
    前記糖化液からリン酸カルシウムを分離する第二工程と、
    前記第二工程で分離されたリン酸カルシウムにリン酸を添加し、リン酸カルシウムを溶解させる第三工程と、
    前記第三工程後のリン酸溶液に硫酸を混合し、リン酸塩からリン酸を遊離させて回収する第四工程とから構成されており、
    前記第四工程で回収されたリン酸を、前記糖化工程の酸触媒及び前記第三工程の溶解液として再利用することを特徴とする、糖化液製造方法。
  2. 前記第一工程において、pH8.0以上でリン酸カルシウムを析出させる、請求項1に記載の糖化液製造方法。
  3. 前記第一工程が80℃以上100℃以下の温度範囲で行われる、請求項1又は2に記載の糖化液製造方法。
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