JP2015122904A - ブレーキモータ、巻上機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブレーキモータ1は、モータステータ2と、モータステータ2の円筒中空部2a内に回転自在に配置されるモータロータ3と、モータロータ3の回転中心部を貫通するモータ軸4と、モータ軸4の軸方向一方の先端部に、軸方向に移動可能に取り付けられる可動コア5aを有するブレーキユニット5と、円周方向に配置される複数の鉄片14と、鉄片14を保持する保持部材15と、を有するプルロータ6と、を備える。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の実施の形態に係るブレーキモータ1の全体構成を示す断面図である。なお、以下で説明するブレーキモータ1は、ブレーキ付の三相交流誘導モータである。図1に示すように、ブレーキモータ1は、円筒形状のモータステータ2と、モータステータ2の円筒中空部2a内に回転自在に配置されるモータロータ3と、モータロータ3の回転中心を貫通するモータ軸4とを備えている。そして、ブレーキモータ1は、モータ軸4の軸方向一方の先端部(図1では、左側先端部)にスプライン結合によって取り付けられたブレーキユニット5と、モータロータ3とブレーキユニット5との間においてモータステータ2の円筒中空部2a内に配置されると共に、モータ軸4に相対回転可能に取付けられるプルロータ6とを備えている。プルロータ6は、モータ軸4との間にボールベアリング7を介在させて取り付けられている。したがって、プルロータ6は、モータ軸4(モータロータ3)の回転とは別個に回転可能となっている。
図2は、ブレーキモータ1を構成するプルロータ6を示す断面斜視図であり、図3は、プルロータ6を構成する鉄片14の配列を示す断面斜視図である。図2、図3は共に、プルロータ6の中心軸Pを通り、中心軸Pに直角な平面で切断した断面斜視図を表している。なお、図2、図3では、モータロータ3側方向をX1とし、ブレーキユニット5側方向をX2として表し説明する。図2に示すように、プルロータ6は、複数の鉄片14と、鉄片14を保持する保持部材15と、保持部材15を保持する円筒形状のプルロータ芯部材16とから構成されている。鉄片14は、円周方向に等間隔で保持部材15に埋め込まれるようにして固定されている。鉄片14の外周面14aは、保持部材15の外周面15aと同じ円周面内に露出されている。なお、外周面14aを外周面15aよりも突出させてもよい。モータステータ2の円筒中空部2a(図1参照)と、外周面14aとの間には、プルロータ6が回転中にモータステータ2に接触しない程度の最小限の空隙が設けられている。保持部材15は、プルロータ芯部材16とその外周に複数の鉄片14を等間隔で配置し、これらの部品と共にインサート鋳造法に一体的に成形され、その後、所望の形状に切削成形されている。
図4は、4極三相誘導電動機の電気角0度のときのプルロータ6の回転位置を示す説明図、図5は、電気角90度のときのプルロータ6の回転位置を示す説明図である。なお、図4、図5は、図1のブレーキユニット5側(図の左側)方向からプルロータ6とモータステータ2を見た状態を表している。プルロータ6は、モータ軸4に対して相対回転可能に取り付けられているので、ブレーキ作動中でモータ軸4が拘束されていても回転磁界に同期して回転できるようにしている。ブレーキを開放するため可動コアを吸引するときに、プルロータは極めて短時間に回転磁界と同速度で回転するようになるので、プルロータ6の鉄片14には回転磁界との回転数の差により生じる交番磁界が作用せず、モータステータ2が発生する磁界を効率よく可動コア5aを吸引する電磁力に変換することができる。このことから、プルロータ6を小型化でき、モータ効率が高いブレーキモータ1を実現できる。
続いて、ブレーキ制動動作について図1を参照して説明する。既述したように、図1は、ブレーキ制動状態を表している。モータステータ2の通電を遮断(電流OFF)すると、モータステータ2には回転磁界は発生せず、プルロータ6に対する吸引力も発生しない。つまり、プルロータ6に磁気吸引力が作用しないので、ブレーキユニット5は、ブレーキばね12の弾性力によってブレーキブロック9方向に押動される。そして、ブレーキライニング11がブレーキブロック9のブレーキ制動面9aを押圧する。ブレーキユニット5とモータ軸4とは、スプライン結合されていることから、モータ軸4およびモータロータ3が同時に回転を停止する。
図6は、ブレーキモータ起動時における可動コアに作用する電磁力の変化を示す図で、実線は本発明のブレーキモータ1の場合を示し、点線は特許文献1の構造(プルモータがモータ軸と一体回転する構造)の場合を示している。なお、図6は、ブレーキモータ起動直後からごく短時間の電磁力の変化を示している。図6に示すように、0.003秒までは、このブレーキモータ1と従来構造のものとでは大きな違いがないが、0.003秒を過ぎると差異が大きくなり、やがて、ブレーキモータ1は、従来構造のものに比べ1.5倍程度の電磁力となっている。モータステータ2に通電すると、モータステータ2に回転磁界(交流による磁界)が発生し、プルロータ6は、モータ軸4とは相対回転が可能であるため、回転磁界に追従して回転しようとする。ブレーキモータ起動後0.003秒付近までは、プルロータ6自身の慣性からプルロータ6の回転開始が遅れているので、従来構造のものと電磁力に差異は無いが、0.003秒を過ぎて鉄片14が、回転磁界に追従して回転していると、鉄片14のそれぞれには直流電流による磁界のような一定の磁界が作用し、交番磁界として作用しないので、交番磁界(磁界の向きがNS逆向きに繰り返し作用する磁界)による損失がほとんど発生せず、磁束の流れがよくなり、可動コア5aに作用する電磁力が従来に比べ大きく上昇する。
2…モータステータ
2a…円筒中空部
3…モータロータ
4…モータ軸
5…ブレーキユニット
5a…可動コア
6…プルロータ
7…ボールベアリング
14…鉄片(磁性体片)
15…保持部材
Claims (3)
- モータステータと、
前記モータステータの円筒中空部内に回転自在に配置されるモータロータと、
前記モータロータの回転中心部を貫通するモータ軸と、
前記モータ軸の軸方向一方の先端部に、軸方向に移動可能に取り付けられる磁性体製の可動コアを有するブレーキユニットと、
円周方向に配置される複数の磁性体片と、前記磁性体片を保持する保持部材を有するプルロータと、を備え、
前記プルロータは、前記モータロータと前記可動コアとの間に配置されると共に、前記モータステータの円筒中空部内において、前記モータ軸に対して相対回転可能に取付けられている、
ことを特徴とするブレーキモータ。 - 請求項1に記載のブレーキモータにおいて、
前記保持部材は、前記磁性体片よりも比重が小さい材料で形成されている、
ことを特徴とするブレーキモータ。 - 請求項1または請求項2に記載のブレーキモータを使用していることを特徴とする巻上機。
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---|---|---|---|
JP2013266001A JP6025703B2 (ja) | 2013-12-24 | 2013-12-24 | ブレーキモータ、巻上機 |
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JP2013266001A JP6025703B2 (ja) | 2013-12-24 | 2013-12-24 | ブレーキモータ、巻上機 |
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JP6025703B2 JP6025703B2 (ja) | 2016-11-16 |
Family
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Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
- 2013-12-24 JP JP2013266001A patent/JP6025703B2/ja active Active
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Also Published As
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JP6025703B2 (ja) | 2016-11-16 |
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