JP2015121490A - 測定器 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転体の回転軌跡に沿って形成された測定対象箇所の寸法を正確に測定することができる測定器を提供する。【解決手段】測定器1は、回転体としての研削ホイール100の回転軌跡に沿って配設される測定対象物箇所としてのマウント基台104の幅Wや環状側壁106の厚みを測定する。測定器1は、装着治具20から構成され、装着治具20は、研削ホイール100の円環状基台105の開口部に装着される装着部21と、装着部21の反対側にノギス10の本尺11が嵌合されるノギス嵌合部22と、を有する。測定器1は、研削ホイール100に装着された装着治具20にノギス10の本尺11を嵌合し、研削ホイール100の回転中心を通る直線上に本尺11を延在させる。【選択図】図4
Description
本発明は、回転体を測定する測定器に関する。
例えば、研削ホイールの砥石セグメントや、超音波研削に用いる研削ホイールの基台の側壁(特許文献1参照)などには、回転体の回転軌跡に沿って形成された測定対象箇所がある。これらは、所定の幅に形成されており、砥石セグメントであれば均一な研削を可能にするし、超音波用研削ホイールの基台の側壁であれば、均一な振動の伝達を実現する。
しかしながら、特に、超音波用研削ホイールの基台の側壁の厚みについては正確に測定する手段がなく、旋盤による削りだし設定値にたよってその精度が構成されていた。このように、回転体の回転軌跡に沿って形成された測定対象箇所の寸法を正確に測定することは困難な場合があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、回転体の回転軌跡に沿って形成された測定対象箇所の寸法を正確に測定することができる測定器を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の測定器は、回転体の回転軌跡に沿って配設される回転体の測定対象箇所を測定する測定器であって、回転体の回転中心に装着される装着部と、該装着部の反対側にノギスの本尺が嵌合されるノギス嵌合部と、を有する装着治具から構成され、回転体に装着された該装着治具に該ノギスの該本尺を嵌合し、該回転体の回転中心を通る線上に該本尺を延在させることを特徴とする。
また、本発明の測定器は、前記装着部は、該回転体に対し回転可能に装着されていることが望ましい。
本発明の測定器を用いる事で、常にノギスを回転中心を通る位置に位置づけることができるので、回転体の回転軌跡に沿って形成された測定対象物の測定対象箇所の寸法を正確に測定することができる。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係る測定器を図面に基いて説明する。図1は、実施形態に係る測定器の構成例を示す図、図2は、実施形態に係る測定器により測定される測定対象箇所を備えた研削ホイールを示す斜視図、図3は、図2中のIII−III線に沿う断面図、図4は、実施形態に係る測定器が研削ホイールのマウント基台の幅を測定する状態を示す図、図5は、実施形態に係る測定器が研削ホイールの環状側壁の厚みを測定する状態を示す図、図6は、実施形態に係る測定器が他の研削ホイールの研削砥石の厚みを測定する状態を示す図である。
本発明の実施形態に係る測定器を図面に基いて説明する。図1は、実施形態に係る測定器の構成例を示す図、図2は、実施形態に係る測定器により測定される測定対象箇所を備えた研削ホイールを示す斜視図、図3は、図2中のIII−III線に沿う断面図、図4は、実施形態に係る測定器が研削ホイールのマウント基台の幅を測定する状態を示す図、図5は、実施形態に係る測定器が研削ホイールの環状側壁の厚みを測定する状態を示す図、図6は、実施形態に係る測定器が他の研削ホイールの研削砥石の厚みを測定する状態を示す図である。
実施形態に係る測定器1は、図2に示す回転体としての測定対象物の測定対象箇所の寸法を測定するために用いられる。
なお、本実施形態に係る測定器1により測定対象箇所の寸法が測定される測定対象物は、超音波研削に用いられる研削ホイール100である。研削ホイール100は、超音波研削装置の回転スピンドルの先端に設けられたホイールマウントに取り付けられて、軸心回りに回転しながら超音波振動することで、研削対象物を研削加工するものである。研削ホイール100は、ホイールマウントにボルトなどによって取り付けられる基台101と、基台101の下面の外周部に複数固着された研削砥石102と、基台101に取り付けられかつ基台101を超音波振動させる超音波振動子103とを備えている。研削ホイール100は、基台101、研削砥石102及び超音波振動子103が軸心回りの回転軌跡に沿った形状(即ち、同軸)に形成されている。
基台101は、図2及び図3に示すように、ホイールマウントにボルトなどにより装着されかつ中央部に開口部104aを有する円環状のマウント基台104と、下面の外周部に複数の研削砥石102が固着されかつ中央部に開口部105a(回転中心に相当)を有する円環状の円環状基台105と、マウント基台104と円環状基台105の外周部同士を連結する環状側壁106とを一体に備えている。マウント基台104(第1の測定対象箇所に相当)の幅W(寸法に相当)は、環状側壁106(第2の測定対象箇所に相当)の厚みT(寸法に相当)よりも大きく形成されている。円環状基台105の内径は、マウント基台104の内径よりも小さく形成されている。研削砥石102は、円環状基台105の下面の外周部に環状に配置され、下面の外周部に接着剤により固着されている。
超音波振動子103は、円環状基台105の上面の開口部105aの周囲に配設されている。超音波振動子103は、開口部105aを囲繞するように配置され、円環状基台105の上面の中央に配置されている。超音波振動子103は、外部から電力が印加される凸型コネクタ107に接続される一対の導電線108が接続されている。
測定器1は、研削ホイール100の測定対象箇所としてのマウント基台104の幅Wを測定するとともに、研削ホイール100の測定対象箇所としての環状側壁106の厚みTを測定するために用いられる。
測定器1は、図1に示すように、ノギス10と、装着治具20と、一対のアタッチメント30a,30bとから構成されている。ノギス10は、直線状に延びた本尺11と、本尺11の長手方向に移動自在に本尺11に取り付けられたスライダ12とを備えている。本尺11は、一端部から本尺11の長手方向に対して直交する方向に延びた第1ジョウ13を一体に備えている。また、本尺11の表面には、本尺11の長手方向に延在した目盛14が形成されている。
スライダ12は、第1ジョウ13寄りの一端部から本尺11の長手方向に対して直交しかつ第1ジョウ13と平行に延びた第2ジョウ15を一体に備えている。第1ジョウ13と第2ジョウ15の互いに対向する対向面13a,15aは、本尺11の長手方向に対して直交する方向と平行である。また、スライダ12の表面には、本尺11の目盛14と協同して、ジョウ13,15の対向面13a,15a間の距離を示す図示しない目盛が形成されている。また、スライダ12には、ねじ込まれることで、本尺11に当接してスライダ12を本尺11に固定する固定用ねじ16が取り付けられている。
一対のアタッチメント30a,30bのうち一方のアタッチメント30aは、第1ジョウ13に装着され、他方のアタッチメント30bは、第2ジョウ15に装着される。アタッチメント30a,30bは、ジョウ13,15よりも大きく形成されかつジョウ13,15が挿入される挿入孔31が形成され、ジョウ13,15の対向面13a,15aを挿入孔31の内面31aに押し付けて固定する固定部材としての固定用ねじ32が取り付けられている。アタッチメント30a,30bは、挿入孔31内にジョウ13,15が挿入されて、ジョウ13,15の外側に被せられた状態で固定用ねじ32によりジョウ13,15に固定される。
また、アタッチメント30a,30bは、ジョウ13,15に固定された際に互いに近づく方向に突出した突出ピン33が設けられている。突出ピン33は、環状側壁106の厚みTを測定する際に、環状側壁106の内外面に当接するものである。アタッチメント30aの突出ピン33は、アタッチメント30bの突出ピン33よりも短く形成されている。また、アタッチメント30a,30bがジョウ13,15に固定された際に、対向面13a,15aが押し付けられる挿入孔31の内面31aからの突出ピン33の突出量Pa,Pbは、予め定められている。なお、アタッチメント30a,30bは、測定対象箇所の形状に応じて、ジョウ13,15に固定されて用いられてもよく、ジョウ13,15に固定されずに用いられなくてもよい。
装着治具20は、研削ホイール100の円環状基台105の開口部105aに装着される装着部21と、装着部21の研削ホイール100の円環状基台105の反対側に設けられたノギス嵌合部22とを有している。装着部21は、研削ホイール100の円環状基台105の開口部105a内にはめ込まれる円環状の装着部材23と、装着部材23内に通される回転軸部24aを有しかつノギス嵌合部22が設けられた円柱状の治具本体24とを備えている。装着部材23は、外径が開口部105aの内径と略等しく形成されて、円環状基台105にがたつくことなく開口部105a内にはめ込まれる。装着部材23は、外径が異なるものが予め複数用意されており、測定対象物の回転中心の大きさに応じて適切な外径を有するものが選択されて用いられる。
治具本体24は、回転軸部24aが装着部材23内にはめ込まれるとともに、回転軸部24aが所謂すべり軸受となって、装着部材23に対して軸心回りに回転可能に装着される。このように、装着治具20が、装着部21の装着部材23と治具本体24とが軸心回りに回転可能に装着されることで、装着部21は、研削ホイール100に対して回転可能に装着されている。
ノギス嵌合部22は、治具本体24の装着部材23が装着される側とは反対側の端面24bから凹に形成された溝であり、ノギス10の本尺11が内側に挿入されることで、本尺11が嵌合されるものである。ノギス嵌合部22の幅は、ノギス10の本尺11の幅と等しく形成されている。ノギス嵌合部22は、治具本体24の端面24bの中心を通る直線状に形成されている。端面24bの中心は、ノギス嵌合部22の幅を二等分する位置に配設されている。ノギス嵌合部22には、ノギス10のスライダ12が嵌合可能なスライダ嵌合部22aが設けられている。
スライダ嵌合部22aは、ノギス嵌合部22の一端部に設けられ、ノギス嵌合部22の底面との間に段差が設けられてノギス嵌合部22の内側の空間を広げるように形成されている。スライダ嵌合部22aの幅は、スライダ12の幅とほぼ等しく形成されている。段差の高さは、スライダ12の本尺11の下面からの突出量と等しく形成されている。また、端面24bには、ノギス嵌合部22の長手方向の端面24bの中心を示す印25が形成されている。
次に、前述した測定器1を用いた測定方法を以下に説明する。まず、研削ホイール100のマウント基台104の幅Wを測定する際には、図4に示すように、治具本体24に装着された装着部材23を研削ホイール100の円環状基台105の開口部105a内に装着する。アタッチメント30a,30bを装着せずにジョウ13,15同士を離間させた状態で、研削ホイール100に装着された装着治具20のノギス嵌合部22にノギス10の本尺11を嵌合し、スライダ12をスライダ嵌合部22aに嵌合する。すると、研削ホイール100の回転中心を通る直線上に本尺11を延在させる。
そして、対向面13a,15aがマウント基台104に接触するまで、ジョウ13,15同士を近づけるように、スライダ12を本尺11に対してスライドさせるとともに、本尺11を装着治具20に対してスライドさせる。対向面13a,15aが、マウント基台104に接触すると、目盛14とスライダ12に設けられた目盛とにより、ジョウ13,15の対向面13a,15a間の間隔、即ち、マウント基台104の幅Wを測定する。
また、研削ホイール100の環状側壁106の厚みTを測定する際には、図5に示すように、治具本体24に装着された装着部材23を研削ホイール100の円環状基台105の開口部105a内に装着する。ジョウ13,15にアタッチメント30a,30bを装着し、ジョウ13,15同士を離間させた状態で、研削ホイール100に装着された装着治具20のノギス嵌合部22にノギス10の本尺11を嵌合し、スライダ12をスライダ嵌合部22aに嵌合する。すると、研削ホイール100の回転中心を通る直線上に本尺11を延在させる。
そして、まず、アタッチメント30bの突出ピン33を環状側壁106の内面に当接させた後、アタッチメント30aの突出ピン33が環状側壁106の外面に接触するまで、ジョウ13,15同士を近づけるように、スライダ12を本尺11に対してスライドさせるとともに、本尺11を装着治具20に対してスライドさせる。アタッチメント30a,30bの突出ピン33が環状側壁106の内外面に接触すると、目盛14とスライダ12に設けられた目盛とにより、ジョウ13,15の対向面13a,15a間の間隔を測定し、対向面13a,15a間の間隔から突出ピン33の突出量Pa,Pbを引いて、環状側壁106の厚みTを測定する。
また、測定器1は、他の測定対象物としての研削ホイール100−1(図6に示す)の研削砥石102(測定対象箇所に相当)の厚みT1(寸法に相当)を測定することができる。研削ホイール100−1は、超音波振動子103を備えておらず、超音波振動することなく、軸心回りに回転されて研削対象物を研削加工するものである。なお、研削ホイール100−1において、研削ホイール100と対応する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
研削ホイール100−1の研削砥石102の厚みT1を測定する際には、図6に示すように、治具本体24に装着された装着部材23を研削ホイール100の円環状基台105の開口部105a内に装着する。アタッチメント30a,30bを装着せずにジョウ13,15同士を離間させた状態で、研削ホイール100に装着された装着治具20のノギス嵌合部22にノギス10の本尺11を嵌合し、スライダ12をスライダ嵌合部22aに嵌合する。すると、研削ホイール100−1の回転中心を通る直線上に本尺11を延在させる。
そして、対向面13a,15aが研削砥石102に接触するまで、ジョウ13,15同士を近づけるように、スライダ12を本尺11に対してスライドさせるとともに、本尺11を装着治具20に対してスライドさせる。対向面13a,15aが、研削砥石102に接触すると、目盛14とスライダ12に設けられた目盛とにより、ジョウ13,15の対向面13a,15a間の間隔、即ち、研削砥石102の厚みT1を測定する。
以上のように、実施形態に係る測定器1によれば、開口部105aに装着部21を装着するので、常にノギス10の本尺11を回転中心を通る位置に位置づけることができる。このために、研削ホイール100のマウント基台104の幅Wや環状側壁106の厚みT及び研削ホイール100−1の研削砥石102の厚みT1などを正確に測定することができる。また、測定器1は、ノギス10のジョウ13,15に装着されかつ突出ピン33を備えたアタッチメント30a,30bを備えているので、本尺11からみて、マウント基台104よりも奥に位置し、かつ厚みTがマウント基台104の幅Wよりも小さい環状側壁106の厚みTを正確に測定することができる。
また、測定器1によれば、装着部材23と治具本体24とが回転可能に取り付けられて、装着部材23が研削ホイール100に対し回転可能に装着されているので、ノギス10などによりマウント基台104の幅Wや環状側壁106の厚みTを測定した状態で、ノギス10を研削ホイール100の回転中心回りに回転することができる。したがって、全周に亘って、研削ホイール100のマウント基台104の幅Wや環状側壁106の厚みTを正確に測定することができる。さらに、測定器1によれば、端面24bに印25を形成しているので、ジョウ13,15や目盛14などと印25を用いることで、マウント基台104などの内外径の大まかな値を測定することができる。
また、前述した実施形態では、装着部材23と治具本体24とが回転可能に取り付けられて、装着部材23が研削ホイール100に対し回転可能に装着されている。しかしながら、本発明では、図7に示すように、装着治具20−1を、装着部材23と治具本体24とを一体に構成して、装着部材23に相当する部分の外径を開口部105aの内径よりも若干小さく形成して、装着部材23に相当する部分を研削ホイール100に対して回転可能に研削ホイール100に装着してもよい。なお、図7は、実施形態の変形例に係る測定器の装着治具を示す断面図であり、前述した実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
また、本発明は、研削ホイール100,100−1に限ることなく、測定対象物として回転体であれば種々の物品の回転軌跡に沿った測定対象箇所の寸法を測定してもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 測定器
20 装着治具
21 装着部
22 ノギス嵌合部
100 研削ホイール(回転体)
100−1 研削ホイール(回転体)
102 研削砥石(測定対象箇所)
104 マウント基台(測定対象箇所)
106 環状側壁(測定対象箇所)
20 装着治具
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22 ノギス嵌合部
100 研削ホイール(回転体)
100−1 研削ホイール(回転体)
102 研削砥石(測定対象箇所)
104 マウント基台(測定対象箇所)
106 環状側壁(測定対象箇所)
Claims (2)
- 回転体の回転軌跡に沿って配設される回転体の測定対象箇所を測定する測定器であって、
回転体の回転中心に装着される装着部と、該装着部の反対側にノギスの本尺が嵌合されるノギス嵌合部と、を有する装着治具から構成され、
回転体に装着された該装着治具に該ノギスの該本尺を嵌合し、該回転体の回転中心を通る線上に該本尺を延在させる測定器。 - 前記装着部は、該回転体に対し回転可能に装着されている請求項1記載の測定器。
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JP2013265899A JP2015121490A (ja) | 2013-12-24 | 2013-12-24 | 測定器 |
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- 2013-12-24 JP JP2013265899A patent/JP2015121490A/ja active Pending
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