JP2015121150A - 流体ポンプおよび流体供給装置 - Google Patents

流体ポンプおよび流体供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】流体ポンプの漏れを抑制する。
【解決手段】ハウジング60に収容され、複数の内歯を備えるアウタロータ64と、内歯に噛み合う複数の外歯を備えるインナロータ65と、インナロータ65に連結されるモータロータ66と、モータロータ66の径方向外方に設けられるステータ69と、を備える電動モータ21と、を有し、インナロータ65が備える外歯の歯数は、モータロータ66の極数とステータのスロット数との公倍数である。
【選択図】図5

Description

本発明は、流体ポンプおよび流体供給装置に関する。
例えば、車両のパワートレインには、作動油や潤滑油等のオイルを吐出する流体ポンプが設けられている。流体ポンプはエンジンによって駆動されることが一般的であるが、アイドリングストップ車両やハイブリッド車両等においては、走行状況に応じてエンジンを停止させることが求められている。すなわち、走行状況によっては流体ポンプが停止して油圧の確保が困難となることから、エンジンによって駆動される流体ポンプに加えて、電動モータによって駆動される流体ポンプを備えた流体供給装置が提案されている(特許文献1参照)。
ところで、複数の流体ポンプを備えた流体供給装置においては、何れかの流体ポンプを停止させた場合に、停止中の流体ポンプに対して他の流体ポンプからオイルが流れ込むことが想定される。そこで、特許文献1の流体供給装置においては、何れかの流体ポンプを停止させる際に、電動モータを用いてインナロータの停止位置を微調整し、停止中における流体ポンプのオイルリークを抑制している。すなわち、流体ポンプの漏れが抑制される位置で、流体ポンプのインナロータを停止させている。
特開2013−68313号公報
しかしながら、特許文献1に記載される流体供給装置のように、インナロータの停止位置を微調整して流体ポンプの漏れを抑制することは、流体供給装置の複雑化や高コスト下を招く要因となる。このため、電動モータ等を複雑に制御することなく、流体ポンプの漏れを抑制することが望まれている。また、1つの流体ポンプを備えた流体供給装置であっても、停止中の流体ポンプにオイルが流れ込む回路構造も考えられるため、同様に、流体ポンプの漏れを抑制することが望まれている。
本発明の目的は、流体ポンプの漏れを抑制することにある。
本発明の流体ポンプは、ハウジングに収容され、複数の内歯を備えるアウタロータと、前記内歯に噛み合う複数の外歯を備えるインナロータと、前記インナロータに連結されるモータロータと、前記モータロータの径方向外方に設けられるステータと、を備える電動モータと、を有し、前記インナロータが備える前記外歯の歯数は、前記モータロータの極数と前記ステータのスロット数との公倍数である。
本発明の流体供給装置は、並列接続される第1流体ポンプと第2流体ポンプとを備え、前記第1流体ポンプを停止して前記第2流体ポンプを駆動する制御モードが実行される流体供給装置であって、前記第1流体ポンプは、ハウジングに収容され、複数の内歯を備えるアウタロータと、前記内歯に噛み合う複数の外歯を備えるインナロータと、前記インナロータに連結されるモータロータと、前記モータロータの径方向外方に設けられるステータと、を備える電動モータと、を有し、前記インナロータが備える前記外歯の歯数は、前記モータロータの極数と前記ステータのスロット数との公倍数である。
本発明によれば、インナロータが備える外歯の歯数を、モータロータの極数とステータのスロット数との公倍数にしたので、電動モータを停止させる際にインナロータとアウタロータとの歯先を対向させることが可能となる。これにより、流体ポンプの漏れを抑制することが可能となる。
車両に搭載されるパワートレインの一例を示す概略図である。 流体供給装置を示す概略図である。 メカポンプモードでのオイル供給状況を示す説明図である。 電動ポンプモードでのオイル供給状況を示す説明図である。 電動ポンプの構造を概略的に示す断面図である。 図5のA−A線に沿ってポンプユニットの構造を概略的に示す断面図である。 図5のB−B線に沿って電動モータの構造を概略的に示す断面図である。 インナロータとアウタロータとのクリアランスの変化を示す線図である。 (a)〜(c)はインナロータとアウタロータとの回転状態を示す説明図である。 (a)〜(f)は、中間領域内でインナロータとアウタロータとの歯先が対向する各パターンを示す説明図である。 (a)〜(f)はモータロータの停止パターンを示す説明図である。 他の例のポンプユニットを示す断面図である。 (a)〜(f)はポンプユニットの停止パターンを示す説明図である。 他の例の電動モータを示す断面図である。 メカポンプモードにおいて逆止弁が故障したときのオイル供給状況を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態である流体供給装置を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は車両に搭載されるパワートレイン10の一例を示す概略図である。図1に示すように、パワートレイン10は、動力源としてのエンジン11と、エンジン動力を駆動輪12に伝達する動力伝達系13とを備えている。動力伝達系13は、トルクコンバータ14、前後進切換機構15、無段変速機16等によって構成されている。また、トルクコンバータ14、前後進切換機構15、無段変速機16等に対して、制御用や潤滑用のオイル(流体)を供給するため、パワートレイン10には本発明の一実施の形態である流体供給装置17が設けられている。
流体供給装置17は、第2流体ポンプとして、エンジン11に駆動されるメカオイルポンプ20(以下、メカポンプと記載する)を有している。また、流体供給装置17は、第1流体ポンプとして、電動モータ21およびポンプユニット22を備える電動オイルポンプ23(以下、電動ポンプと記載する)を有している。電動ポンプ23は、本発明の一実施の形態である流体ポンプとして設けられている。また、流体供給装置17は、複数の電磁バルブや油路によって構成されるバルブユニット24を有している。メカポンプ20や電動ポンプ23からバルブユニット24に供給されたオイルは、バルブユニット24を経て前後進切換機構15や無段変速機16等に供給される。さらに、エンジン11、バルブユニット24、インバータ25等を制御するため、流体供給装置17には制御ユニット26が設けられている。制御ユニット26は、制御信号等を演算するCPU、制御プログラム、演算式およびマップデータ等を格納するROM、一時的にデータを格納するRAM等によって構成される。なお、インバータ25は、電動モータ21に対して駆動電流を供給制御する電気機器である。
制御ユニット26は、電動ポンプ23やメカポンプ20の制御モードとして、メカポンプモードおよび電動ポンプモードを有している。例えば、メカポンプ20を駆動するエンジン11が運転状態である場合には、制御ユニット26によってメカポンプモードが実行され、電動ポンプ23が停止状態に制御される。すなわち、メカポンプモードにおいては、メカポンプ20が駆動されて電動ポンプ23が停止された状態となる。一方、メカポンプ20を駆動するエンジン11が停止状態である場合には、制御ユニット26によって電動ポンプモードが設定され、電動ポンプ23が駆動状態に制御される。すなわち、電動ポンプモードにおいては、メカポンプ20が停止されて電動ポンプ23が駆動された状態となる。なお、メカポンプ20と電動ポンプ23との双方を駆動する制御モードを設定しても良い。
図2は流体供給装置17を示す概略図である。図2において、図1に示した部材と同一の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。図2に示すように、メカポンプ20の吸入ポート20iには吸入油路30が接続されており、吸入油路30の端部に接続されるストレーナ31はオイルパン32に収容されている。また、メカポンプ20の吐出ポート20oには、ライン圧路33が接続されている。ライン圧路33には、無段変速機16等にオイルを供給する分岐油路34が接続されるとともに、トルクコンバータ14等にオイルを供給する分岐油路35が接続されている。また、電動ポンプ23の吸入ポート23iには吸入油路40が接続されており、吸入油路40の端部はメカポンプ20側の吸入油路30に接続されている。電動ポンプ23の吐出ポート23oには、吐出油路41が接続されている。吐出油路41には循環制御弁42が組み込まれており、吐出油路41の端部は逆止弁43を介して分岐油路34に接続されている。このように、メカポンプ20と電動ポンプ23とは並列接続されている。なお、循環制御弁42は、電動ポンプ23の吐出圧力が所定の基準値を超えた場合に、吐出ポート23oから吸入ポート23iにオイルを循環させている。
また、ライン圧路33には、ライン圧制御弁44の導入ポート45が接続されている。ライン圧制御弁44は減圧ポート46を備えており、減圧ポート46には減圧油路47が接続されている。ライン圧路33を流れるオイルを目標ライン圧に調整するため、ライン圧制御弁44は導入ポート45と減圧ポート46との連通状態を制御している。また、減圧油路47には、ポペット弁50を介して潤滑油路51が接続されている。潤滑油路51は、動力伝達系13の各潤滑部に向けて分岐する複数の図示しない分岐油路を備えており、各潤滑部に対して潤滑用のオイルを案内する。また、減圧油路47には潤滑圧調整弁52を介してサクション油路53が接続されており、サクション油路53の端部は吸入油路30に接続されている。なお、潤滑圧調整弁52は、減圧油路47の圧力が所定の基準値を超えた場合に、減圧油路47からサクション油路53にオイルを案内する。また、潤滑部に供給されたオイルは、潤滑部を潤滑してからオイルパン32に案内される。
図3はメカポンプモードでのオイル供給状況を示す説明図である。図4は電動ポンプモードでのオイル供給状況を示す説明図である。なお、図3および図4においては、白抜きの矢印を用いてオイルの流れを示している。図3に示すように、メカポンプモードにおいては、メカポンプ20が駆動されることから、メカポンプ20の吐出ポート20oからライン圧路33にオイルが供給される。そして、ライン圧路33を流れるオイルは、ライン圧制御弁44によって目標ライン圧に調圧されるとともに、無段変速機16やトルクコンバータ14等に向けて分岐油路34,35に案内される。また、分岐油路34と吐出油路41との間には逆止弁43が設けられることから、分岐油路34から吐出油路41に向かうオイルの流れは遮断される。一方、図4に示すように、電動ポンプモードにおいては、電動ポンプ23が駆動されることから、電動ポンプ23の吐出ポート23oから吐出油路41にオイルが供給される。そして、吐出油路41を流れるオイルは、逆止弁43を通過して分岐油路34に案内される。また、分岐油路34を流れるオイルは、ライン圧路33を経て分岐油路35やライン圧制御弁44に案内される。
続いて、電動ポンプ23の構造について説明する。図5は電動ポンプ23の構造を概略的に示す断面図である。図6は図5のA−A線に沿ってポンプユニット22の構造を概略的に示す断面図である。図7は図5のB−B線に沿って電動モータ21の構造を概略的に示す断面図である。
図5および図6に示すように、電動ポンプ23のポンプユニット22は、吸入ポート23iおよび吐出ポート23oが形成されるハウジング60を有している。ハウジング60は、ロータ収容部61を備えるハウジング本体62と、ロータ収容部61を覆うハウジングカバー63とによって構成されている。ハウジング60のロータ収容部61には、点Coを回転中心とするアウタロータ64が回転自在に収容されている。また、アウタロータ64の内側には、点Ciを回転中心とするインナロータ65が収容されている。インナロータ65には、電動モータ21のモータロータ66が連結されている。図7に示すように、モータロータ66には2つの永久磁石67,68が固定されており、モータロータ66の極数つまり磁極数は「2」となっている。また、モータロータ66の径方向外方にはステータ69が設けられている。ステータ69には3つのスロット70が設けられており、ステータ69のスロット数は「3」となっている。さらに、ステータ69に設けられる3つのティース71には、回転磁界を発生させるためのコイル72が巻き付けられる。
図6に示すように、アウタロータ64には7つの内歯73が形成されており、インナロータ65には6つの外歯74が形成されている。アウタロータ64の内歯73とインナロータ65の外歯74とは互いに噛み合っており、アウタロータ64とインナロータ65との間には複数のポンピングチャンバ75が区画されている。電動モータ21によってインナロータ65を矢印α方向に回転させることにより、インナロータ65に噛み合うアウタロータ64を矢印α方向に回転させることが可能となる。このように、アウタロータ64とインナロータ65とを回転させることにより、容積を変化させながらポンピングチャンバ75を周方向に移動させることが可能となる。
すなわち、図6に示すように、ポンピングチャンバ75と吸入ポート23iとが連通する吸入領域においては、ポンピングチャンバ75はその容積を拡張させながら周方向に移動する。このように、ポンピングチャンバ75の容積が拡張される吸入領域においては、吸入ポート23iからポンピングチャンバ75にオイルが吸入される。一方、ポンピングチャンバ75と吐出ポート23oとが連通する吐出領域においては、ポンピングチャンバ75はその容積を縮小させながら周方向に移動する。このように、ポンピングチャンバ75の容積が縮小される吐出領域においては、ポンピングチャンバ75から吐出ポート23oにオイルが吐出される。
ところで、図3に示すように、流体供給装置17は逆止弁43を有しているが、逆止弁43の弁体76に異物が噛み込む等の故障状態が発生した場合には、メカポンプモードにおいて分岐油路34から吐出油路41にオイルが流れ込むおそれがある。つまり、停止する電動ポンプ23の吐出ポート23oに対して、メカポンプ20から吐出されたオイルが流れ込むおそれがある。そこで、電動ポンプ23は、停止中のオイル漏れであるオイルリークを抑制するため、吐出ポート23oから吸入ポート23iに向かうオイルを遮断するように設計されている。すなわち、図6に示すように、電動ポンプ23を停止させたときに、ハウジング60に開口する吸入ポート23iの終端77と吐出ポート23oの始端78との間の中間領域において、インナロータ65とアウタロータ64との歯先73t,74tを対向させ、ロータ64,65間のクリアランスが小さくなるように設計されている。
以下、オイルリークを抑制するためのポンプ構造について詳細に説明する。図8はインナロータ65とアウタロータ64とのクリアランスの変化を示す線図である。図9(a)〜(c)はインナロータ65とアウタロータ64との回転状態を示す説明図である。なお、図9においては、インナロータ65およびアウタロータ64の回転状態を明確にするため、インナロータ65の外歯74の1つに「●」印を付し、アウタロータ64の内歯73の1つに「○」印を付している。また、図8に示したクリアランスは、図9で「●」印を付したインナロータ65の歯先74tとこれに対向するアウタロータ64の歯面とのクリアランスである。さらに、図9(a)の回転状態は図8の符号Aに対応し、図9(b)の回転状態は図8の符号Bに対応し、図9(c)の回転状態は図8の符号Cに対応している。
図8に符号A,Bで示すように、インナロータ65の回転角度が0°から90°に変化する過程、つまりインナロータ65が図9(a)の位置から図9(b)の位置に向けて回転する過程では、ロータ64,65間のクリアランスが徐々に増加している。つまり、インナロータ65の回転角度が0°から90°に変化する過程では、インナロータ65の歯先74tからアウタロータ64の歯面が徐々に離れることになる。一方、図8に符号B,Cで示すように、インナロータ65の回転角度が90°から180°に向けて変化する過程、つまりインナロータ65が図9(b)の位置から図9(c)の位置に向けて回転する過程では、ロータ64,65間のクリアランスが徐々に減少している。つまり、インナロータ65の回転角度が90°から180°に向けて変化する過程では、インナロータ65の歯先74tに対してアウタロータ64の歯面が徐々に近づくことになる。そして、図8に示すように、インナロータ65の回転角度が180°を超えるとクリアランスが増加に転じた状態となり、インナロータ65の回転角度が270°を超えるとクリアランスが減少に転じた状態となる。
図8に符号Cで示すように、電動ポンプ23を停止させる際に、吸入領域と吐出領域との間の中間領域においてクリアランスを小さくするためには、回転角度が180°となる位置でインナロータ65を停止させる必要がある。ここで、図9(c)に示すように、インナロータ65の回転角度が180°とは、回転中心Coと回転中心Ciとを結ぶ延長線L1上に、インナロータ65の歯先74tとアウタロータ64の歯先73tとが重なる位置である。すなわち、インナロータ65を180°の回転角度で停止させることにより、中間領域において外歯74の歯先と内歯73の歯先とを対向させることが可能となる。なお、図9(c)に示すように、回転中心Coと回転中心Ciとを結ぶ延長線L1は、吸入ポート23iの終端77と吐出ポート23oの始端78との間の中間領域に配置されている。また、図9(a)に示すように、インナロータ65の回転角度が0°(360°)とは、回転中心Coと回転中心Ciとを結ぶ延長線L1上に、インナロータ65の歯先74tとアウタロータ64の歯底73bとが重なる位置である。
図10(a)〜(f)は、インナロータ65の回転角度が180°となる各パターン、つまり中間領域内でインナロータ65とアウタロータ64との歯先73t,74tが対向する各パターンを示す説明図である。なお、図10においては、インナロータ65の回転状態を明確にするため、インナロータ65の外歯74に1〜6の数字を付している。図10(a)〜(f)に示すように、インナロータ65には6つの外歯74が形成されることから、インナロータ65が60°(=360°÷6)回転する度に、中間領域内においてロータ64,65の歯先73t,74tが対向することになる。すなわち、電動ポンプ23のオイルリークを抑制するためには、電動モータ21を停止させる際に図10(a)〜(f)に示される何れかのパターンでインナロータ65を停止させる必要がある。
そこで、インナロータ65を駆動する電動モータ21は、極数が「2」のモータロータ66とスロット数が「3」のステータ69とを備えている。図11(a)〜(f)はモータロータ66の停止パターンを示す説明図である。図11(a)〜(f)に示すように、電動モータ21のコイル72に対する通電を遮断する非励磁状態においては、モータロータ66とステータ69との間の磁気吸引力が最も大きくなる位置で、モータロータ66は停止することになる。ここで、電動モータ21の極数「2」とスロット数「3」との最小公倍数が「6」であることから、モータロータ66が60°(=360°÷6)回転する度に、モータロータ66のN極またはS極はティース71に対向し、モータロータ66とステータ69との間の磁気吸引力は大きくなる。すなわち、電動モータ21に対する通電が遮断された後に、モータロータ66は図11(a)〜(f)に示される何れかのパターンで停止することになる。
すなわち、図10(a)〜(f)の何れかに示されるインナロータ65の停止パターンと、図11(a)〜(f)の何れかに示されるモータロータ66の停止パターンとが一致するように、インナロータ65とモータロータ66とを固定することにより、停止中の電動ポンプ23におけるオイルリークを抑制することが可能となる。ここで、図5〜図7に示すように、電動ポンプ23においては、図10(a)に示されるインナロータ65の停止パターンと、図11(a)に示されるモータロータ66の停止パターンとが一致するように、インナロータ65とモータロータ66とが固定されている。これにより、モータロータ66が図11(a)の位置で停止する場合には、インナロータ65は図10(a)の位置で停止することになる。そして、モータロータ66が図11(b)、(c)、(d)、(e)、(f)の各位置で停止する際には、インナロータ65は図10(b)、(c)、(d)、(e)、(f)の各位置で停止することになる。
このように、電動モータ21の極数とスロット数との最小公倍数に、インナロータ65の歯数を合わせることにより、電動モータ21に対する通電を遮断した後には、図10(a)〜(f)の何れかに示した位置でポンプユニット22を停止させることが可能となる。これにより、電動ポンプ23に対して回転位置センサや制御回路等を追加することなく、インナロータ65の停止位置を適切に制御することができるため、電動ポンプ23のコストを抑制しつつオイルリークを抑制することが可能となる。
前述の説明では、電動モータ21の極数とスロット数との最小公倍数に、インナロータ65の歯数を合わせているが、これに限られることはない。すなわち、極数とスロット数との最小公倍数の倍数、つまり極数とスロット数との公倍数であれば、他の歯数にインナロータ65の外歯74を変更しても良い。例えば、図11に示した電動モータ21は、極数が「2」のモータロータ66とスロット数が「3」のステータ69とを備えている。したがって、インナロータ65の歯数としては、極数とスロット数との公倍数である「6」,「12」,「18」,「24」・・・の何れかであれば良い。このように、インナロータ65の歯数を変更した場合であっても、前述した電動ポンプ23と同様に、停止中のオイルリークを抑制することが可能となる。
ここで、図12は他の例のポンプユニット80を示す断面図である。また、図13(a)〜(f)はポンプユニット80の停止パターンを示す説明図である。なお、図12において図6に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、図13においては、インナロータ83の回転状態を明確にするため、インナロータ83の外歯84に対して1つ置きに1〜6の数字を付している。
図12に示すように、ハウジング60には、点Coを回転中心とするアウタロータ81が回転自在に収容されており、アウタロータ81には13個の内歯82が形成されている。また、アウタロータ81の内側には、点Ciを回転中心とするインナロータ83が収容されており、インナロータ83には12個の外歯84が形成されている。アウタロータ81の内歯82とインナロータ83の外歯84とは互いに噛み合っており、アウタロータ81とインナロータ83との間には複数のポンピングチャンバ85が区画されている。電動モータ21によってインナロータ83を矢印α方向に回転させることにより、インナロータ83に噛み合うアウタロータ81を矢印α方向に回転させることが可能となる。このように、アウタロータ81とインナロータ83とを回転させることにより、容積を変化させながらポンピングチャンバ85を周方向に移動させることが可能となる。
図12に示したポンプユニット80においても、図8に符号Cで示されるように、中間領域においてクリアランスを小さくするためには、回転角度が180°となる位置でインナロータ83を停止させる必要がある。つまり、図12に示すように、電動モータ21を停止させたときに、中間領域内でインナロータ83とアウタロータ81との歯先82t,84tを対向させる必要がある。ポンプユニット80が備えるインナロータ83には、12個の外歯84が形成されることから、インナロータ83が30°(=360°÷12)回転する度に、中間領域内においてロータ81,83の歯先82t,84tが対向することになる。つまり、図13(a)〜(f)に示すように、インナロータ83が60°回転する度に、中間領域内でロータ81,83の歯先82t,84tが対向することになる。
このため、図13(a)〜(f)の何れかに示されるインナロータ83の停止パターンと、図11(a)〜(f)の何れかに示されるモータロータ66の停止パターンとが一致するように、インナロータ83とモータロータ66とを固定することにより、停止中のポンプユニット80におけるオイルリークを抑制することが可能となる。例えば、図13(a)に示されるインナロータ83の停止パターンと、図11(a)に示されるモータロータ66の停止パターンとが一致するように、インナロータ83とモータロータ66とが固定される。これにより、モータロータ66が図11(a)の位置で停止する場合には、インナロータ83は図13(a)の位置で停止することになる。そして、モータロータ66が図11(b)、(c)、(d)、(e)、(f)の各位置で停止する際には、インナロータ83は図13(b)、(c)、(d)、(e)、(f)の各位置で停止することになる。
また、前述の説明では、電動モータ21は、極数が「2」のモータロータ66とスロット数が「3」のステータ69とを備えているが、極数やスロット数はこれらに限られることはない。すなわち、極数とスロット数との公倍数が、インナロータの歯数に一致していれば、他の極数やスロット数の電動モータを採用しても良い。ここで、図14は他の例の電動モータ90を示す断面図である。図14に示すように、モータロータ91には4つの永久磁石92〜95が固定されており、モータロータ91の極数つまり磁極数は「4」となっている。また、モータロータ91の径方向外方にはステータ96が設けられている。ステータ96には6つのスロット97が設けられており、ステータ96のスロット数は「6」となっている。さらに、ステータ96に設けられる6つのティース98には、回転磁界を発生させるためのコイル99が巻き付けられる。
図14に示した電動モータ90においては、極数「4」とスロット数「6」との最小公倍数が「12」であることから、モータロータ91が30°(=360°÷12)回転する度に、モータロータ91のN極またはS極はティース98に対向し、モータロータ91とステータ96との間の磁気吸引力は大きくなる。すなわち、電動モータ90に対する通電が遮断された後には、モータロータ91が30°ずつ回転する12パターンのうちの何れかで、モータロータ91は停止することになる。このような電動モータ90を採用する場合に、インナロータの歯数としては、極数とスロット数との公倍数である「12」,「24」,「36」,・・・の何れかが採用されることになる。これにより、前述した電動ポンプ23と同様に、中間領域内でロータの歯先を対向させることができ、電動ポンプのオイルリークを抑制することが可能となる。
次いで、図15はメカポンプモードにおいて逆止弁43が故障したときのオイル供給状況を示す説明図である。図15に示すように、逆止弁43の弁体76に異物が噛み込む等の故障状態が発生することにより、メカポンプモードにおいて逆止弁43が正常に遮断されない場合には、分岐油路34から吐出油路41にオイルが流れ込むことになる。このとき、電動ポンプ23の吐出ポート23oに対してオイルが流入するが、前述したように、停止中の電動ポンプ23は中間領域においてクリアランスが狭められることから、吐出ポート23oから吸入ポート23iに漏れるオイル量を抑制することが可能になる。このように、逆止弁43が故障した場合であっても、電動ポンプ23のオイルリークを抑制することができ、ライン圧不足を防止することが可能となる。すなわち、図15に破線の矢印で示すようなオイルの循環を防止することができ、ライン圧不足を防止することが可能となる。しかも、電動モータ21の極数とスロット数との公倍数に、インナロータ65の歯数を合わせるだけで、電動ポンプ23のオイルリークを抑制することができるため、流体供給装置17の低コスト化を達成することが可能となる。
また、前述の説明では、吐出油路41と分岐油路34との間に逆止弁43を設けているが、吐出油路41と分岐油路34との間から逆止弁43を削減しても良い。ここで、図16は本発明の他の実施の形態である流体供給装置100を示す概略図である。図16において、図3に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。図11に示すように、メカポンプ20の吐出ポート20oにはライン圧路33が接続されており、ライン圧路33から分岐油路101が分岐している。また、電動ポンプ23の吐出ポート23oには、吐出油路102が接続されている。そして、メカポンプ20の吐出ポート20oから延びる分岐油路101と、電動ポンプ23の吐出ポート23oから延びる吐出油路102とは直に接続されている。このように、逆止弁43を用いることなく分岐油路101と吐出油路102とを直に接続した場合であっても、電動モータ21の極数とスロット数との公倍数にインナロータ65の歯数を合わせることにより、電動ポンプ23のオイルリークを抑制することが可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。インナロータ65,83の外歯74,84やアウタロータ64,81の内歯73,82の形状としては、如何なる形状であっても良い。例えば、トロコイド曲線によって外歯74,84や内歯73,82を形成しても良く、インボリュート曲線によって外歯74,84や内歯73,82を形成しても良い。また、インナロータ65,83とアウタロータ64,81との間にクレセントを備える流体ポンプに対して本発明を適用しても良い。また、図示する電動モータ21,90は、モータロータ66,91の表面に永久磁石67を備えた表面磁石形の電動モータであるが、これに限られることはなく、モータロータの内部に永久磁石を埋め込むようにした埋込磁石形の電動モータであっても良い。
前述の説明では、動力源としてエンジン11のみを備える車両に本発明を適用しているが、これに限られることはなく、動力源としてエンジン11およびモータジェネレータを備えるハイブリッド車両に本発明を適用しても良い。また、前述の説明では、パワートレイン10に流体供給装置17を設けているが、これに限られることはなく、エンジン11に対して流体供給装置を設けても良く、他の装置に対して流体供給装置を設けても良い。なお、流体ポンプが吐出する流体としては、制御用や潤滑用のオイルに限られることはなく、他の流体であっても良いことはいうまでもない。
17 流体供給装置
20 メカオイルポンプ(第2流体ポンプ)
21 電動モータ
23 電動オイルポンプ(第1流体ポンプ,流体ポンプ)
23i 吸入ポート
23o 吐出ポート
60 ハウジング
64 アウタロータ
65 インナロータ
66 モータロータ
69 ステータ
73 内歯
73t 歯先
74 外歯
74t 歯先
77 終端
78 始端
81 アウタロータ
82 内歯
82t 歯先
83 インナロータ
84 外歯
84t 歯先
90 電動モータ
91 モータロータ
96 ステータ
Ci 回転中心
Co 回転中心
L1 延長線

Claims (6)

  1. ハウジングに収容され、複数の内歯を備えるアウタロータと、
    前記内歯に噛み合う複数の外歯を備えるインナロータと、
    前記インナロータに連結されるモータロータと、前記モータロータの径方向外方に設けられるステータと、を備える電動モータと、
    を有し、
    前記インナロータが備える前記外歯の歯数は、前記モータロータの極数と前記ステータのスロット数との公倍数である、流体ポンプ。
  2. 請求項1記載の流体ポンプにおいて、
    前記ハウジングに開口する吸入ポートの終端と吐出ポートの始端との間に、前記アウタロータの回転中心と前記インナロータの回転中心とを結ぶ延長線が配置される、流体ポンプ。
  3. 請求項1または2記載の流体ポンプにおいて、
    前記電動モータの通電を遮断して前記モータロータを停止させたときに、前記アウタロータの回転中心と前記インナロータの回転中心とを結ぶ延長線上で前記内歯の歯先と前記外歯の歯先とが対向する、流体ポンプ。
  4. 並列接続される第1流体ポンプと第2流体ポンプとを備え、前記第1流体ポンプを停止して前記第2流体ポンプを駆動する制御モードが実行される流体供給装置であって、
    前記第1流体ポンプは、
    ハウジングに収容され、複数の内歯を備えるアウタロータと、
    前記内歯に噛み合う複数の外歯を備えるインナロータと、
    前記インナロータに連結されるモータロータと、前記モータロータの径方向外方に設けられるステータと、を備える電動モータと、
    を有し、
    前記インナロータが備える前記外歯の歯数は、前記モータロータの極数と前記ステータのスロット数との公倍数である、流体供給装置。
  5. 請求項4記載の流体供給装置において、
    前記ハウジングに開口する吸入ポートの終端と吐出ポートの始端との間に、前記アウタロータの回転中心と前記インナロータの回転中心とを結ぶ延長線が配置される、流体供給装置。
  6. 請求項4または5記載の流体供給装置において、
    前記電動モータの通電を遮断して前記モータロータを停止させたときに、前記アウタロータの回転中心と前記インナロータの回転中心とを結ぶ延長線上で前記内歯の歯先と前記外歯の歯先とが対向する、流体供給装置。
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