JP2015120589A - 用紙処理装置および画像形成装置システム - Google Patents

用紙処理装置および画像形成装置システム Download PDF

Info

Publication number
JP2015120589A
JP2015120589A JP2013266766A JP2013266766A JP2015120589A JP 2015120589 A JP2015120589 A JP 2015120589A JP 2013266766 A JP2013266766 A JP 2013266766A JP 2013266766 A JP2013266766 A JP 2013266766A JP 2015120589 A JP2015120589 A JP 2015120589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
toner image
adhesive
sheet
adhesive toner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013266766A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015120589A5 (ja
JP6268582B2 (ja
Inventor
宇野 麦二郎
Mugijiro Uno
麦二郎 宇野
工藤 宏一
Koichi Kudo
宏一 工藤
哲夫 渡辺
Tetsuo Watanabe
哲夫 渡辺
増渕 文人
Fumito Masubuchi
文人 増渕
菜摘 松江
Natsumi Matsue
菜摘 松江
崇 橋本
Takashi Hashimoto
崇 橋本
永迫 秀也
Hideya Nagasako
秀也 永迫
亨育 中田
Kyosuke Nakada
亨育 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2013266766A priority Critical patent/JP6268582B2/ja
Publication of JP2015120589A publication Critical patent/JP2015120589A/ja
Publication of JP2015120589A5 publication Critical patent/JP2015120589A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6268582B2 publication Critical patent/JP6268582B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】画像形成装置のランニングコストを抑え、かつ、良好に接着用トナー像の接着力を高めることができる用紙処理装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】用紙の綴じ代部に形成された接着用トナー像Sを加圧および加熱することで用紙同士を接着して用紙束を綴じる加熱接着部などの綴じ手段を備えた後処理装置などの用紙処理装置において、綴じ手段により用紙束を綴じる前に、画像形成処理後の用紙の綴じ代部Ptの接着用トナー像表面および/または接着用トナー像と対向する用紙表面を、平滑化する平滑化手段160を備えた。【選択図】図5

Description

本発明は、用紙処理装置および画像形成装置システムに関するものである。
従来、用紙の綴じ代部に形成された接着用トナー像を、加圧・加熱することで接着用トナー像を溶融し、用紙同士を接着することで用紙束の綴じ処理を行う用紙処理装置を備えた画像形成システムが知られている。
特許文献1には、用紙の綴じ代部に形成する接着用トナー像の高さを高くして、接着力を高める画像形成装置が記載されている。また、特許文献1に記載の画像形成装置においては、接着用トナー像を形成するトナーとして、廃トナーを用いている。
また、特許文献2には、用紙の平滑度を測定して、用紙の平滑度が閾値未満のときは、用紙を平滑処理部材に通して、用紙全体を平滑にした後に画像形成を行う画像形成装置が記載されている。
ところで、トナーにより用紙同士を接着する構成においては、接着力が用紙の湿度に依存し、低湿なほど接着力が低下してしまう。画像形成手段では、定着時の加熱により用紙に含まれている水分が奪われ、用紙の湿度は下がっている。そのため、後処理装置で良好な接着力を得ることができないという課題があった。
特許文献1に記載のように、接着用トナー像の高さを高くして接着力を高めることで、定着後の低湿な状態の用紙であっても、良好に用紙同士を接着することができる。しかしながら、特許文献1に記載の構成においては、接着用トナー像の高さを高くする必要があり、トナーの消費が早くランニングコストが高くなるという不具合がある。特許文献1では、画像形成に使用されず、クリーニング装置などにより除去された廃トナーを、接着用トナー像を形成するトナーとして用いて、ランニングコストの低減を図っている。しかし、接着用トナー像の高さを高くすることにより、廃トナーが早期に枯渇する。その結果、廃トナー以外のトナーを用いて、接着用トナー像を形成することになり、十分にランニングコストの低減を図ることができない。
本出願人が鋭意研究を行った結果、接着用トナー像の表面および綴じ代部の接着用トナー像と対向する面の少なくとも一方の面の平滑度を高くすることで、接着力が増加することがわかった。用紙もしくは接着用トナー像に対して平滑度を高める処理を行うことで、接着用トナー像のトナー高さを高くせずとも、接着力を高めることができ、トナー消費を抑制することができ、ランニングコストの低減を図ることができる。
そこで、特許文献2に記載の画像形成装置のように、画像形成動作前に、用紙に対して平滑度を高める処理を行うことが考えられる。しかしながら、画像形成動作前に、用紙に対して平滑度を高める処理を行うと、定着処理後に用紙が平滑処理前の状態に戻ってしまう場合があった。その結果、後処理装置で接着用トナー像を加圧・加熱して用紙同士を接着する際、十分な接着力が得られない場合があった。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、画像形成装置のランニングコストを抑え、かつ、良好に接着用トナー像の接着力を高めることができる用紙処理装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、用紙の綴じ代部に形成された接着用トナー像を加圧および加熱することで用紙同士を接着して用紙束を綴じる綴じ手段を備えた用紙処理装置において、前記綴じ手段により前記用紙束を綴じる前に、画像形成処理後の用紙の綴じ代部の接着用トナー像表面および/または該接着用トナー像と対向する用紙表面を、平滑化する平滑化手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、画像形成装置のランニングコストを抑え、かつ、良好に接着用トナー像の接着力を高めることができる。
複合機の全体構成の説明図。 用紙後処理装置を示す図。 加熱接着部の概略断面図。 平滑化手段の概略斜視図。 用紙の綴じ代部表面に対して、平滑化手段により平滑化処理を行う様子を説明する図。 各用紙綴じ代部の接着用トナー像形成面を平滑した用紙束を示す斜視図。 各用紙綴じ代部の裏面を平滑化した用紙束を示す斜視図。 各用紙綴じ代部の両面を平滑化した用紙束を示す斜視図。 偶数枚目の用紙の綴じ代部の両面を平滑化した用紙束を示す斜視図。 変形例1の平滑化手段の概略斜視図。 変形例1の平滑化手段により平滑化処理を行う様子を説明する図。 変形例2の平滑化手段の斜視図。 変形例2の平滑化手段により平滑化処理を行う様子を説明する図。 平滑化処理と接着力との関係を調べた結果を示すグラフ。 接着力調整装置の説明図。 接着力調整装置により接着力調整処理を行う様子を説明する図。 接着力調整処理のフローチャート。 接着強度とスタンプ部材とが関連付けられたテーブルを示す図。 変形例Aの接着力調整装置の説明図。 変形例Aの接着力調整装置により接着力調整処理を行う様子を説明する図。 変形例Bの接着力調整装置の概略斜視図。 変形例Bの接着力調整装置により接着力調整処理を行う様子を説明する図。 変形例Bの接着力調整装置の別の実施形態を示す図。 変形例Bの接着力調整装置のさらに別の実施形態を示す図。
本発明を、電写真方式の画像形成装置であるカラー対応のMFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)機(以下、複合機500という)の用紙後処理装置に有した用紙綴じ装置に適用した一実施形態(以下、実施形態1という)について、図を用いて説明する。図1は、本実施形態1に係る画像形成装置である複合機500の全体構成の説明図である。
まず、各実施例に共通する本実施形態1の複合機500の構成及び動作について説明する。この複合機500は、図1に示すように、主に次のものから構成されている。画像形成装置本体であり画像を作像する作像部100、作像部100を載置する給紙テーブル200、作像部100上に取り付けられたスキャナ300、及びスキャナ300上に取り付けられた原稿自動搬送装置(ADF)400である。また、この複合機500には、作像部100で画像を形成した用紙Pに所定の後処理を施す用紙後処理装置110も備えている。
スキャナ300では、原稿照明用光源やミラーなどを搭載した第1走行体303と、複数の反射ミラーを搭載した第2走行体304とが往復移動するのにともなって、コンタクトガラス301上に載置された原稿の読取り走査が行われる。第2走行体304から送り出される走査光は、結像レンズ305によってその後方に設置されている読取りセンサ306の結像面に集光せしめられた後、読取りセンサ306によって画像信号として読込まれる。また、このスキャナ300の装置本体前面側には、装置本体の状態を表示したり、装置本体の設定や操作を行う操作パネル310(図2参照)が配置されている。
作像部100には、潜像担持体としてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色のトナーに対応した感光体ドラム40Y、40M、40C、40Bkが設けられている。各感光体ドラム40の周囲には現像装置70、帯電装置85、感光体クリーニング装置86等の電子写真プロセスを実行する各手段が配置され、これによって画像形成ユニット38(Y,M,C,Bk)が形成されている。また、各画像形成ユニット38は、プリンタ本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。各画像形成ユニット38は4つ並列に設けられており、タンデム型画像形成部20を形成している。ここで、各画像形成ユニット38の構成は使用するトナーの色が異なるのみで、その構成・動作は、同一でああるので以下の説明では、符号Y、M、C、Bkは適宜、省略して説明する。
また、各画像形成ユニット38の現像装置70においては、それぞれ上記4色のトナーを含んだ現像剤が用いられる。現像装置70は、現像剤担持体である現像ローラ71が現像剤を担持、搬送して、感光体ドラム40との対向位置において、感光体ドラム40上の潜像を現像する。
タンデム型画像形成部20の上部には、画像情報に基づいて感光体ドラム40をレーザ光又はLED光により露光して潜像を形成する露光装置31が設けられている。
また、タンデム型画像形成部20の感光体ドラム40と対向する下方位置には、無端状のベルト部材からなる中間転写体である中間転写ベルト15が配置されている。中間転写ベルト15は支持ローラ34,35及び2次転写バックアップローラ36によって支持されている。中間転写ベルト15を介して感光体ドラム40と相対する隣接位置には、感光体ドラム40上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト15に転写する1次転写装置62が配置されている。
中間転写ベルト15の下方には、中間転写ベルト15表面に重ね合わせて形成されたトナー像を、給紙テーブル200の給紙カセット44から搬送されてくる用紙Pに一括転写する2次転写装置19が配置されている。2次転写装置19は、2次転写ローラ23と、この2次転写ローラ23を中間転写ベルト15に接離可能に支持する接離機構(不図示)とを備えている。2次転写装置19は中間転写ベルト15を介して2次転写バックアップローラ36に2次転写ローラ23を押し当て、中間転写ベルト15上のトナー像を用紙Pに転写する。
中間転写ベルト15の表面に残留するトナーを取り除くためにベルトクリーニングユニット37が設けられている。ベルトクリーニングユニット37は、例えばファーブラシやウレタンゴムで形成されたクリーニングブレードを中間転写ベルト15に当接させて、中間転写ベルト15に付着している2次転写残トナーを掻き取る。
2次転写装置19に隣接するように定着装置60が設けられており、定着装置60は用紙P上の画像を定着する。定着装置60は、内部に熱源としてのヒータが組み込まれた加熱ローラ66と、この加熱ローラ66に押し当てられる加圧ローラ67とから主として構成されている。
2次転写装置19及び定着装置60の下方には、用紙Pを反転する反転装置28が配置されている。反転装置28は、用紙Pの両面に画像を記録すべく用紙Pを反転させる。
上述では、Y,M,C,Kの4色のトナー像を作像するMFP機であるが、作像色数が増減したり単色MFP機でもよく、転写ベルトがなく直接記録紙にトナー像を転写させるMFP機でも良い。
次に、上記構成の複合機500の複写機としての動作について説明する。
図1の原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットするか、または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス301上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。この状態で、操作パネル上のスタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス301上へと移動した後、第1走行体303および第2走行体304を走行させる。また、コンタクトガラス301上に原稿をセットしたときは直ちにスキャナ300が駆動し、第1走行体303および第2走行体304を走行させる。
そして、第1走行体303で光源から光を照射するとともに原稿面からの反射光を受ける。この反射光を第2走行体304に向けて反射し、第2走行体304のミラーで反射光を更に反射して結像レンズ305を通して読取りセンサ306に入射させ、読取りセンサ306で原稿内容を読取る。
また、操作パネル上のスタートスイッチを押すことによって、駆動モータ(不図示)を駆動させて、駆動ローラでもある支持ローラ34を回転駆動し、他の支持ローラ35、及び2次転写バックアップローラ36を従動回転させる。このように回転させることで、中間転写ベルト15を回動させる。同時に、各画像形成ユニット38において、帯電装置85によって感光体ドラム40を一様に帯電させる。そして、スキャナ300の読取り内容に応じて露光装置31からレーザやLED等による書込み光を照射して帯電した各感光体ドラム40上に静電潜像を形成する。
静電潜像が形成された感光体ドラム40に現像装置70からトナーを供給し、静電潜像を可視像化し、各感光体ドラム40上にそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の単色画像を形成する。単色画像を順次、1次転写装置によって中間転写ベルト15上に重なるように1次転写し、中間転写ベルト15上に合成カラー画像を形成する。画像転写後の感光体ドラム40の表面は、感光体クリーニング装置86によって残留トナーを除去し、除電装置(不図示)で除電して再度の画像形成に備える。
操作パネル上のスタートスイッチを押すことにより、また給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つが選択されて回転し、ペーパーバンク43に多段に設けられた給紙カセット44の1つから用紙Pを繰り出す。繰り出した用紙Pを、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に挿入し、搬送ローラ対47で搬送して作像部100内の給紙路48に導き、レジストローラ対49に突き当てて停止させる。次に、中間転写ベルト15上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ対49を回転し、中間転写ベルト15と2次転写装置19との間に用紙Pを送り込み2次転写装置19で転写して用紙P上にカラー画像を転写する。
2次転写ローラ23を通過した未定着トナー像を担持した用紙Pを、定着装置60へ搬送し、定着装置60で熱と圧力とを加えて転写画像を定着する。画像定着後の用紙Pは、切換爪55で切り換えて排出路68を介して、排出ローラ対56によって作像部100から排出され、用紙後処理装置110に導入されるか、切換爪55で切り換えて反転装置28に導入される。用紙後処理装置110に導入された用紙Pは、所定の後処理を施されるか、後処理を施されないまま、用紙後処理装置110の排紙トレイ136上に排出される。
反転装置28に導入した用紙Pは、反転されて再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像を記録され、その後、切換爪55で切り換えて排出路68を介して、排出ローラ対56によって作像部100から排出され、用紙後処理装置110に導入される。用紙後処理装置110に導入された用紙Pは、所定の後処理を施されるか、後処理を施されないまま、用紙後処理装置110の排紙トレイ136上に排出される。このとき、画像転写後の中間転写ベルト15上に残留する残留トナーをベルトクリーニングユニット37で除去し、タンデム型画像形成部20による再度の画像形成に備える。
図2は、用紙後処理装置110を示す図である。
用紙後処理装置110は、画像形成を行なった後の複数の用紙Pを、スタックして用紙束毎に排紙トレイ136上に排紙する際の位置をずらして仕分ける仕分け処理と、スタックして用紙束を綴じる綴じ処理とを施せる。これらの処理は、組み合わせて施すこともできるし、単独で施すことも可能である。また、画像形成を行なった後の複数の用紙Pからなる用紙束に綴じ処理を施す手段として、接着媒体としてトナー(以下、接着用トナーという)を用いる用紙綴じ手段である加熱接着部120を備えている。
複合機500の作像部100の排出ローラ対から排出される用紙を、受入ローラ対132で受け入れる。綴じ処理を施さない場合は、切替爪133により、受け入れた用紙を、プルーフ搬送路131に導く。そして、搬送ローラ対134及び排紙ローラ対135により、排紙トレイ136上に排紙する。一方、綴じ処理を施す場合は、切替爪133により、受け入れた用紙を、後処理搬送路141に導く。
後処理搬送路141へ搬送された用紙は、プレスタック部147にスタックされる。具体的には、後処理搬送路141へ搬送された用紙は、不図示のバネによって後処理搬送路141側に付勢された第2切替爪146を押しのけて搬送される。そして、用紙の後端が、第2切替爪146を通過するしたら、第3搬送ローラ対144を逆回転させて、用紙ををスイッチバック搬送する。スイッチバックされた用紙の後端は、第2切替爪146に案内されて、プレスタック部147へ搬送される。そして、用紙の先端が、第2搬送ローラ対143を通過したら、用紙のスイッチバック搬送を停止する。これにより、用紙先端が、第2搬送ローラ対143に突き当たった状態で、プレスタック部147にスタックされる。
次に、2枚目の用紙が、後処理搬送路141に導入され、上述と同様に第2切替爪146を押しのけて搬送される。2枚目の用紙の先端が、第2搬送ローラ対143に突き当たるタイミングで、第2搬送ローラ対143が回転駆動され、第2搬送ローラ対143を通過した用紙は、2枚の用紙束となって搬送される。2枚の用紙束の後端が第2切替爪146を通過するまで、2枚の用紙は、第3搬送ローラ対144により搬送される。そして、第2搬送ローラ対143及び第3搬送ローラ対144の回転方向を逆方向に切り替え、2枚の用紙をプレスタック部147へ搬送する。
このような搬送制御を繰り返し行い、プレスタック部147に所定枚数(本実施形態1では3枚)スタックされたら、プレスタック部147にスタックされた用紙束を、スタック部150へ向けて搬送する。スタック部150に搬送された用紙束は、自重で不図示のエンドフェンスへ落下し、用紙後端が揃えられる。また、ジョガーフェンスにより用紙幅方向の位置が、所定の位置に揃えられる。そして、後述する加熱接着部120で、各用紙の綴じ代部に形成した接着用トナー像に、熱と圧力を加えて接着用トナー像を溶融させて用紙同士を接着し、所定枚数(本実施形態1では3枚)用紙束を綴じる。
再びプレスタック部147でスタックされた所定枚数(3枚)の用紙束が、スタック部150へ搬送される。そして、加熱接着部120で、スタック部150にスタックされているすでに接着された用紙束に追加の所定枚数(3枚)の用紙を綴じる。かかる動作を繰り返し行って、用紙束を完成させる。用紙束が完成したら、用紙束を2組のスタックローラ対153で挟持して第5搬送ローラ対154へ向けて送り出す。送り出された用紙束は、第5搬送ローラ対154、及び排紙ローラ対135により挟持搬送され、排紙トレイ136上に排紙される。
本実施形態1においては、スタック部150よりも用紙搬送方向上流にプレスタック部147を設けることで、加熱接着部120で用紙同士を接着している間に搬送されてくる用紙Pをプレスタック部147にスタックすることができる。これにより、作像部100での画像形成速度を落とさずに加熱接着部120で用紙同士を接着することができ、装置の生産性を損なうのを抑制することができる。
図3は、加熱接着部120の概略断面図である。
図3に示すように、加熱接着部120は、受け台121と、加熱手段122とを有している。受け台121は、用紙束Pbが加圧されたときに弾性力を発生するシリコンゴムからなる弾性部121aを備えている。この弾性部121aは、アルミからなる基台121b上に設けられている。加熱手段122はヒータ122aを備え、ヒータ122aの用紙Pに接する面側にはアルミなどの高熱伝導部材で構成された熱伝導部122b及び接着トナー像Sが付着し難くするためのテフロン(登録商標)などで構成されたコート部122cが設けられている。ヒータ122aの設定温度は、100[℃]から260[℃]の範囲で、用紙Pの種類や用紙束Pbにおける用紙Pの枚数に応じて調整可能である。加熱手段122は、受け台121の用紙設置面に対向して設けられ、受け台121の用紙設置面に接離する。
スタック部150にスタックされた用紙束Pbに対して綴じるとときは、用紙束Pbに対して離間位置に位置する加熱手段122を、受け台121へ向けて移動させ、用紙束Pbに当接させる。そして、用紙束Pbを構成する各用紙の接着用トナー像Sが形成された綴じ代部を加熱手段122と受け台121とで挟み込んで加圧するとともに、加熱手段122により加熱し、接着用トナー像を溶融させて、用紙同士を接着する。これにより、用紙束Pbが綴じられる。
トナーにより用紙同士を接着する構成においては、接着力が用紙の湿度に依存し、低湿なほど接着力が低下してしまう。用紙の湿度が低くなるほど、用紙の繊維の腰が強くなる。用紙においては、繊維が絡み合って用紙を形成しており、表面を拡大すると、凹部と凸部とが存在する。また、接着用トナー像においては、粒子状のトナーが定着で半溶融した後固まった集合体であり、表面が凹凸状になっている。用紙の繊維の腰が強くなると、加熱手段122による加圧では、繊維が潰されず、接着用トナー像との間に大きな隙間ができる箇所が存在してしまう。具体的には、接着用トナー像の凹部と、用紙の凹部とが重なる箇所である。この大きな隙間に溶融したトナーが十分に入り込むことができず、接着力が低下してしまうと考えられる。
そこで、加熱手段122の加圧力を高めることが考えられる。しかし、加熱手段122の加圧力を高めたとしても、表面が凹凸形状同士の接触のため、凹部を十分に潰すことができず、用紙とトナー像との隙間を十分に短くすることができない。そこで、接着用トナー像のトナー高さを、用紙の画像部に形成するトナー像よりも高くして、溶融するトナー量を増やすことで、大きな隙間にも溶融したトナーを入り込ませることができる。これにより、接着力を高めることができる。しかし、この場合は、接着用トナーのために、多くのトナーが消費されてしまうため、装置のランニングコストが高くなるという不具合が発生する。そこで、本実施形態1においては、図2に示すように、後処理搬送路141の第1搬送ローラ対142の近傍に、用紙の綴じ代部を平滑化する平滑化手段160を設けた。
図4は、平滑化手段160の概略斜視図である。
図4に示すように、平滑化手段160は、押し当て部材としてのスタンプ部材161、受け台162などを有している。スタンプ部材161は、金属などの剛体からなり、図中矢印Z1に示すように、受け台162に対して接離可能に設けられている。スタンプ部材161の受け台162と対向する面(用紙表面または接着用トナー像表面に接触する面)は、平滑面となっている。
図5は、用紙の綴じ代部の表面に対して、平滑化手段160により平滑化処理を行う様子を説明する図である。
図5に示すように、用紙が後処理搬送路141に導入され、用紙の綴じ代部Ptが平滑化手段160に到達したら、一旦、用紙の搬送を停止する。次に、不図示のアクチュエータなどの駆動手段により、スタンプ部材161を綴じ代部に向けて移動させ、綴じ代部Ptを受け台162とスタンプ部材161とにより加圧する。スタンプ部材161は、剛体からなるため、加圧によりスタンプ部材161の平滑面を接着用トナー像の表面に転写でき、接着用トナー像の表面を平滑にすることができる。これにより、接着用トナー像Sの表面が、スタンプ部材161の平滑面により押しつぶされ、その面を平滑化することができる。接着用トナー像S表面が、平滑化されたら、スタンプ部材161を、受け台162から離間する向きに移動させた後、用紙の搬送を再開する。
図6は、用紙束における平滑化された面を示す斜視図である。
図6の矢印Hに示すように、各用紙の接着用トナー像の表面が平滑化されて、加熱手段122により綴じ代部Ptが綴じられる。このように、各用紙の接着用トナー像が表面が平滑化手段160により平滑化されることにより、接着用トナー像の凹部が無くなる。これにより、平滑化しない場合とは異なり、用紙の接着用トナー像と対向する面(以下、綴じ代部Ptの裏面という)凹部と接着用トナー像の凹部とが対向する箇所が無くなる。よって、平滑化しない場合に比べて、溶融したトナーを、綴じ代部Ptの裏面の凹部に十分に入り込ませることができ、接着力が低下するのを抑制することができる。また、接着用トナー像の高さを高くせずとも、溶融したトナーを、綴じ代部Ptの裏面の凹部に十分に入り込ませることができ、装置のランニングコストの増加を抑えることができる。
また、スタンプ部材161を綴じ代部Ptの裏面に対向させ、受け台162を、接着用トナー像が形成された面に対向させるように、平滑化手段160を構成し、図7に示すように、各用紙の綴じ代部Ptの裏面を平滑化してもよい。定着装置を通過することで用紙の湿度が低くなり、用紙の繊維の腰が強くとも、剛体のスタンプ部材161で加圧することにより用紙の繊維を押し潰すことができ、綴じ代部Ptの裏面を平滑化することができる。綴じ代部の裏面を平滑化することにより、接着用トナー像の高さを高くせずとも、綴じ代部Ptの裏面の繊維の隙間に溶融したトナーを入り込ませることができ、接着力が低下するのを抑制することができる。
また、受け台162の用紙と接触する面も平滑面とし、綴じ代部の裏面と、接着用トナー像の表面とを平滑化してもよい。この場合は、図8に示すように、各用紙の綴じ代部の裏面と、接着用トナー像の表面とを平滑化してもよいし、図9に示すように、用紙束の偶数枚目の用紙の綴じ代部の裏面と、接着用トナー像の表面とを平滑化してもよい。図8に示すように、各用紙の綴じ代部の裏面と、接着用トナー像の表面とを平滑化することにより、平滑面同士を接着することができるので、一方のみを平滑化する場合に比べて、接着力を高めることができる。一方、図9においては、奇数枚目の用紙は、平滑化処理のために、用紙搬送を一次停止する必要がなくなる。その結果、1枚目と2枚目、3枚目と4枚目との間のように、奇数枚目と偶数枚目の間の用紙の搬送間隔を各用紙に対して、平滑化する場合に比べて、狭くすることができる。これにより、各用紙に対して平滑化する場合に比べて、生産性の低下を抑制することができる。
次に、平滑化手段160の変形例について説明する。
[変形例1]
図10は、変形例1の平滑化手段160Aの概略斜視図である。
変形例1の平滑化手段160Aは、用紙の搬送方向と平行に移動可能に設けられた接触部材たるストレーナ163、受け台162などで構成している。ストレーナ163の用紙と接触する接触部は、平滑面となっている。また、ストレーナ163は、受け台162に対して接離する方向にも移動可能となっている。
図11は、変形例1の平滑化手段160Aにより平滑化処理を行う様子を説明する図である。
この変形例1の平滑化手段160Aも、後処理搬送路141の第1搬送ローラ対142の近傍に設けている。上述と同様にして、用紙が後処理搬送路141に導入され、用紙の綴じ代部が平滑化手段160に到達したら、一旦、用紙の搬送を停止する。次に、不図示のアクチュエータなどの駆動手段により、ストレーナ163を綴じ代部に向けて移動させ、綴じ代部Ptを受け台162とストレーナ163とにより加圧する。次に、ストレーナ163を図中矢印に示すように、用紙搬送方向に複数回往復移動させ、用紙の接着用トナー像の表面を、ストレーナ163の平滑面で擦ることにより、接着用トナー像の表面を平滑化する。接着用トナー像は、画像形成装置本体の定着装置60により用紙に定着されているので、ストレーナ163の平滑面による擦りにより、接着用トナー像が乱れることはない。平滑処理が終了したら、ストレーナ163を受け台162から離間する向きに移動させた後、用紙の搬送を再開する。
このように、変形例1の構成でも、接着用トナー像表面を平滑化することができる。また、ストレーナ163の平滑面の擦らせる範囲を広げることにより、ストレーナ163の平滑面を大きくせずとも、接着用トナー像表面の広い範囲を平滑化することができる。これにより、スタンプ部材161の平滑面を転写することで平滑化する場合に比べて、平滑化手段の大型化を抑制することができる。また、スタンプ部材により平滑化する場合に比べて、少ない加圧力で平滑化することができる。
受け台162と、ストレーナ163とを図11に示す構成に対して入れ替えることにより、先の図7に示したように、用紙綴じ代部の裏面を平滑化することができる。また、両方をストレーナ163とすることにより、接着用トナー像表面と用紙綴じ代部の裏面とを平滑化することができる。また、この変形例では、ストレーナ163を往復移動させて、平滑化しているが、用紙を往復移動させて、平滑化してもよい。
[変形例2]
図12は、変形例2の平滑化手段160Bの斜視図である。
変形例2の平滑化手段160Bは、一対のキャレンダーローラ164a,164bなどで構成したものである。一対のキャレンダーローラのうちの少なくとも一方の表面は、平滑になっている。
図13は、変形例2の平滑化手段160Bにより平滑化処理を行う様子を説明する図である。
この変形例2の平滑化手段160Bも、後処理搬送路141の第1搬送ローラ対142の近傍に設けている。一対のキャレンダーローラ164a,164bは、用紙と同じ線速で回転駆動している。上述と同様にして、用紙が後処理搬送路141に搬送されてくると、用紙の綴じ代部Ptは、一対のキャレンダーローラ164a,164bで形成したニップ部を通る。このニップ部を通過する際に、一対のキャレンダーローラ164a,164bにより強い力で挟み込まれながら、一対のキャレンダーローラにより搬送される。これにより、綴じ代部Ptが圧延され、表面が平滑化される。
一対のキャレンダーローラ164a,164bのうち、用紙の接着用トナー像が形成された面と接触するキャレンダーローラ164aの表面を平滑にした場合は、先の図6に示すように、各用紙の接着用トナー像表面が平滑化される。一方、用紙裏面に接触するキャレンダーローラの表面を平滑にした場合は、先の図7に示すように、綴じ代部Ptの裏面が、平滑化される。また、両方のキャレンダーローラの表面を平滑にすることにより、先の図8に示したように、接着用トナー像表面と綴じ代部の裏面とを平滑化することができる。
この変形例2の平滑化手段160Bにおいては、用紙を一旦停止することなく、平滑化することができる。これにより、生産性を損なうことなく、平滑化することができる。また、キャレンダーローラ対を回転駆動させるだけで、平滑処理を行うことができ、スタンプ部材やストレーナを用いた場合に比べて、平滑化手段の構成を簡単にでき、装置のコストアップを抑えることができる。
図14は、平滑化処理と接着力との関係を調べた結果を示すグラフである。なお、用紙の平滑化処理は、変形例2の平滑化手段160B(一対のキャレンダーローラ)を用いた。
図14に示すように、用紙の綴じ代部Ptを平滑化することにより、未処理の場合に比べて、接着力が向上していることがわかる。綴じ代部Ptの接着トナー像表面を平滑化(図14のトナー面平滑化)した場合、および、綴じ代部Ptの裏面を平滑化(図14の紙面平滑化)した場合、いずれも未処理の場合に比べて、おおよそ1.5倍接着力が向上した。また、接着トナー像表面と綴じ代部の裏面の両面を平滑化することにより、未処理の場合に比べて、2倍以上、接着力が向上した。このように、用紙の綴じ代部Ptに対して平滑化処理を行うことにより、接着用トナー像の高さを高くしなくても、良好な接着性を得ることができる。これにより、トナー消費量を抑えることができ、装置のランニングコストを抑えることができる。
また、平滑化手段は、定着装置60から、搬送中の用紙が、プレスタック部にスタックされた用紙と重なる前(本実施形態1では、第2切替爪146まで)の間に配置するのが好ましい。定着装置よりも用紙搬送方向上流側に平滑化手段を設けると、平滑化手段により平滑化した用紙が、定着装置60を通過することで、元に戻る場合があるからである。また、プレスタック部にスタックされた用紙と重なる後(第2切替爪146よりも下流側)に平滑化手段を設けた場合は、搬送中の用紙一枚に対して、平滑化手段により平滑化することが困難となり、好ましくない。
また、用紙の平滑化は、綴じ代Pt部のみに行うのが好ましい。用紙全体を平滑化すうと、用紙に波打ちが生じるおそれがある。また、用紙の画像部に形成された画像に不要な光沢がついてしまうという不具合も発生する。従って、用紙の平滑化は、綴じ代Pt部のみに行うことで、用紙の波打ちや、画像に不要な光沢が発生するのを抑制することができる。
[実施形態2]
接着用トナー像で用紙同士を接着して用紙束を綴じる装置において、接着力が一定であると、ユーザーの様々なニーズに答えることができず、利便性の悪い画像形成システムとなってしまう。具体的には、強い接着力で用紙同士を接着することしかできない場合は、一時的に複数の用紙を綴じておき、使用する際は簡単にばらせるように綴じたいユーザーの要求には、答えることができない。また、接着力が弱いと、簡単に用紙束がばらけないように綴じたいユーザーの要求に答えることができない。
特許文献1には、接着用トナー像の高さ(付着量)を調整することにより接着力を調整している。これにより、接着用トナー像の高さを低くして、接着力を弱めることで、一時的に複数の用紙を綴じておき、使用する際は簡単にばらせるように綴じることができる。一方、接着用トナー像の高さを高くして、接着力を強めることで、簡単に用紙束がばらけないように綴じることができる。これにより、ユーザーの様々なニーズに答えることができず、利便性の高い画像形成システムを構築することができる。
しかし、接着用トナー像の高さが同じでも、用紙の表面粗さや用紙の湿度によって接着力が異なる。すなわち、表面が粗い用紙は、凹凸が大きく、溶融したトナーが用紙の凹部を満たせない。その結果、用紙の凹部の部分では、用紙同士が接着されず、接着力が低下する。一方、表面が平滑な用紙においては、接着用トナー像と接触する面全体が、トナーにより接着されるため、接着力が強くなる。また、用紙の湿度が高い場合は、用紙の繊維の腰が弱いため、用紙同士を接着するときの加圧により繊維が押しつぶされて、用紙表面が平滑となって、接着力が強くなる。一方、用紙の湿度が低い場合は、用紙の繊維の腰が強いため、用紙同士を接着するときの加圧により繊維が押しつぶされない。その結果、用紙表面に凹凸ができた状態で、接着されるため、上述と同様、凹部がトナーにより接着できず、接着力が低下する。
このように、用紙の表面粗さや用紙の湿度によって接着力が異なるため、トナー像の高さが同じでも、所望の接着力が得られない場合がある。従って、特許文献1に記載の画像形成システムのように、接着用トナー像の高さを調整して、接着力を調整するものでは、剥離し易くなりすぎたり、剥がれ難くなりすぎたりするという課題が生じる。
実施形態2においては、以上課題に鑑みなされたものであり、その目的は、良好にユーザーの様々なニーズに対応した接着力で用紙束を綴じることができる後処理装置および画像形成装置を提供することである。
以下、実施形態2について、具体的に説明する。以下、実施形態1と同じ構成に関しては、説明は省略する。実施形態2においては、図2に示した平滑化手段160が配置された箇所に、接着力調整装置260を設けた。
図15(a)は、接着力調整装置260の概略斜視図であり、図15(b)は、図15(a)のY方向から見た図であり、図15(c)は、各スタンプ部材のスタンプ部について説明する図である。
図15(a)に接着力調整装置260は、受け台262や回転台261などを有している。回転台261には、4本のスタンプ部材263a〜263dを保持している。回転台261は、図中矢印Xに示すように、受け台262に対して接離可能に設けられている。
図15(b),図15(c)に示すように、各スタンプ部材263a〜263dの用紙に接触するスタンプ部は、互いに異なる形状の凹凸パターンが形成されている。第1スタンプ部材263aのスタンプ部は、凹凸のない平滑な面となっている。第2スタンプ部材263bのスタンプ部は、格子状の凹凸パターンが形成されており、第3スタンプ部材263cのスタンプ部は、縞模様の凹凸パターンが形成されている。また、第4スタンプ部材263dのスタンプ部は、ドット状の凸部が複数形成された凹凸パターンが形成されている。第2スタンプ部材のスタンプ部の凸部の表面積は、第3スタンプ部材の凸部の表面積よりも大きくなっており、第3スタンプ部材のスタンプ部の凸部の表面積は、第4スタンプ部材のスタンプ部の凸部の表面積よりも大きくなっている。各凸部の頂面は、平滑化されている。
接着強度は、平滑化した面積と相関があり、平滑化された面積が大きいほど、接着力が強くなる。つまりスタンプの用紙との接触面積が大きいほど接着強度は強くなるのである。上述のように、スタンプ部に凹凸パターンを形成することにより、スタンプ部材のスタンプ部を用紙に押し当てると、スタンプ部の凸部の平滑な頂面のみ、用紙綴じ代部Ptを加圧し、その部分のみ平滑化することができる。従って、スタンプ部の凸部の表面積が大きいほど、スタンプ部材の用紙との接触面積が大きくなり、平滑化する面積が大きくなり、接着強度は強くなる。本実施形態2においては、接着力は、図15(c)に示すように、スタンプ部が平滑な第1スタンプ部材を用いることで、綴じ代部Pt全体を平滑化することができ、接着力を最も強くできる。一方、凸部の表面積が最も小さい凹凸パターンが形成された第4スタンプ部材263dを用いることで、綴じ代部Ptにおける平滑化される面積が少なく、接着力を最も弱くできる。
図16は、接着力調整装置260により接着力調整処理を行う様子を説明する図であり、図17は、接着力調整処理のフローチャートである。
図17に示すように、ユーザーが先の図2に示した指示手段としての操作パネル310を操作して、用紙束を綴じる綴じ処理が選択したとき(S1)、不図示の制御部は、操作パネル310に、接着強度を選択する選択画面を表示する。ユーザーは、操作パネル310に表示された選択画面に基づいて、接着強度を設定する(S2)。例えば、接着強度は、「強」、「中強」、「中弱」、「弱」の4段階あり、ユーザーは、操作パネル310を操作して、5段階の接着強度のうち、いずれかに設定する。
ユーザーが操作パネル310を操作して接着強度を設定したら、不図示の制御部は、設定した接着強度に基づいて、用紙の綴じ代部Ptに押し当てるスタンプ部材を選択する(S3)。具体的には、装置には図18に示すような、接着強度とスタンプ部材とが関連付けられたテーブルが記憶された不揮発性メモリを有している。不図示の制御部は、不揮発性メモリから上記テーブルを読み出し、ユーザーが設定した接着強度と、上記テーブルとからスタンプ部材を決定する。
図18に示すように、接着強度「強」をユーザーが選択した場合は、スタンプ部が平滑な第1スタンプ部材263aが選択される。接着強度「中強」が先端された場合は、第2スタンプ部材263bが選択される。また、接着強度が「中弱」のときは、第3スタンプ部材263cが選択される。また、接着強度が「弱」のときは、第4スタンプ部材263dが選択される。
不図示の制御部は、使用するスタンプ部材を決定したら、回転台261を回転させるモータを制御して、決定したスタンプ部材を、受け台262に対向させる。用紙が後処理搬送路141に導入され、用紙の綴じ代部Ptが受け台262とスタンプ部材との間に到達したら、一旦、用紙の搬送を停止する。次に、不図示のアクチュエータなどの駆動手段により、図16に示すように回転台261を綴じ代部Ptに向けて移動させ、綴じ代部Ptを受け台262と選択されたスタンプ部材とにより加圧する。
スタンプ部が平滑面である第1スタンプ部材263aを用いた場合は、接着用トナー像S表面全体が平滑化される。一方、スタンプ部に凹凸パターンが形成された第2〜第4スタンプ部材を用いた場合は、スタンプ部の凸部のみ、接着用トナー像S表面と接触し、その部分のみ、平滑化される。上述したように、第2スタンプ部材263bのスタンプ部の凸部の表面積は、第3スタンプ部材263cの凸部の表面積よりも大きい。このため、第2スタンプ部材263bのスタンプ部で加圧された接着用トナー像Sの方が、第3スタンプ部材263cのスタンプ部で加圧された接着用トナー像Sよりも、スタンプ部材により平滑化された表面積が大きくなる。また、第3スタンプ部材263cのスタンプ部の凸部の表面積は、第4スタンプ部材263dの凸部の表面積よりも大きい。従って、第3スタンプ部材263cのスタンプ部で加圧された接着用トナー像Sの方が、第4スタンプ部材263dのスタンプ部で加圧された接着用トナー像Sよりも、スタンプ部材により平滑化された表面積が大きくなる。
綴じ代部Ptの接着用トナー像S表面の所定の部分を平滑化したら、回転台261を受け台262から離間する向きに移動させた後、用紙の搬送を再開して、プレスタック部147にスタックさせる。そして、平滑化処理された用紙が3枚プレスタック部147に溜まったら、3枚の用紙束をスタック部150へ搬送し、加熱接着部120で用紙束を加熱・加圧して用紙束を綴じる(S5)。
第1スタンプ部材263aを用いた場合は、接着用トナー像Sの表面全体が平滑化されている。よって、用紙同士を強く接着することができる。一方、第2〜第4スタンプ部材を用いた場合は、接着用トナー像Sの表面の一部が平滑化されている。平滑化されていない部分は、平滑化された部分に比べて接着力が弱い。そのため、第2スタンプ部材263bを用いた場合は、接着用トナー像Sの多く部分が平滑化されているため、「中強」の接着強度で用紙同士を接着することができる。第3スタンプ部材263cを用いた場合は、第2スタンプ部材263bよりも、平滑化された面積が少ないので、第2スタンプ部材263bを用いた場合に比べて、接着力が弱くなり、「中弱」の接着強度で用紙同士が接着される。また、第4スタンプ部材263dを用いた場合は、平滑化された部分が少ないため、「弱」の接着強度で用紙同士が接着される。
このように、接着用トナー像表面を平滑化する面積を調整することにより、接着力を調整することができる。これにより、第1スタンプ部材263aを用いて接着用トナー像表面全体を平滑化することにより、用紙同士を強く接着することができ、簡単に用紙束がばらけないように用紙束を綴じることができる。また、第4スタンプ部材263dを用いて、接着用トナー像表面の平滑化された部分を少なくすることにより、用紙同士を弱く接着することができる。これにより、一時的に複数の用紙を綴じておき、使用する際は簡単にばらせるように用紙束を綴じることができる。これにより、ユーザーの様々なニーズに答えることができ、利便性の高い画像形成システムを提供することができる。
また、平滑化する面積を調整することにより、接着力を調整することで、接着用トナー像の高さ(付着量)を調整することにより、接着力を調整する場合に比べて、用紙の粗さや用紙の湿度の影響を受け難くすることができる。これは、平滑化することで、用紙の粗さや湿度による繊維の腰の影響を受けない。従って、平滑化した部分の接着力は、所定の接着力となる。従って、平滑化する面積を調整することにより、所望の接着力に調整することができる。
また、受け台262の用紙と接触する面を平滑にするのが好ましい。受け台262の用紙と接触する面を平滑にすることにより、用紙綴じ代部Ptの裏面(接着用トナー像Sと対向する用紙表面)を平滑化することができる。これにより、綴じ代部Pt裏面の粗さにより接着力が変動することなく、より安定的に所望の接着力を得ることができる。また、受け台262を用紙の綴じ代部Ptの接着用トナー像Sに対向させ、回転台261と複数のスタンプ部材263a〜263dとを、綴じ代部Ptの裏面に対向させて、綴じ代部の裏面の平滑化する面積を調整するようにしてもよい。かかる構成とすることでも、綴じ代部の裏面の平滑化する面積を調整することにより、接着力を調整することができる。また、両方を、複数のスタンプ部材を備えた回転台にしてもよい。これにより、よりきめ細かい接着力を調整することができる。
次に、接着力調整装置260の変形例について説明する。
[変形例A]
図19(a)は、変形例Aの接着力調整装置260Aの概略斜視図であり、図19(b)は、図19(a)のY方向から見た図であり、図19(c)は、各ストレーナの紙面接触部について説明する図である。
この変形例Aの接着力調整装置260Aは、凹凸パターンが形成されたストレーナで用紙の綴じ代部Ptを加圧しながら用紙表面を往復移動させることにより、用紙の綴じ代部Ptの平滑化する面積を調整するものである。
図19(a)に示すように、接着力調整装置260Aは、受け台262や回転台261などを有している。回転台261には、3本のストレーナ264a〜264cが、回転台261の回転方向に等間隔(120°)で保持されている。回転台261は、受け台262に対して接離可能かつ、図中Z方向(用紙搬送方向)に移動可能に設けられている。
図19(b),図19(c)に示すように、各ストレーナ264a〜264cの用紙に接触する接触部は、互いに異なる形状の凹凸パターンが形成されている。第1ストレーナ264aの接触部は、凹凸のない平滑な面となっている。第2、第3ストレーナ264b,264cの接触部は、ストレーナの用紙に対する摺動方向(Z方向)に平行な縞模様の凹凸形状が形成されている。第2ストレーナ264bの凸部の幅は、第3ストレーナ264cの凸部の幅よりも広くなっている。第2、第3ストレーナ264b,264cの凸部の頂面は、平滑面である。
この変形例Aの接着力調整装置260Aは、接着強度を3段階に調整可能である。図19(c)に示すように、第1ストレーナ264aが接着強度「強」に対応し、第2ストレーナ264bが接着強度「中」に対応し、第3ストレーナ264cが、接着強度「弱」に対応している。
図20は、変形例Aの接着力調整装置260Aにより接着力調整処理を行う様子を説明する図である。
まず、回転台261を回転させて、ユーザーが操作パネル310を操作して設定した接着強度に対応するストレーナを、受け台262に対向させる。用紙が後処理搬送路141に導入され、用紙の綴じ代部Ptが受け台262とストレーナとの間に到達したら、一旦、用紙の搬送を停止する。次に、ストレーナを受け台262に向けて移動させ、ストレーナの接触部を用紙綴じ代部Ptに接触させて加圧する。次に、受け台262を用紙搬送方向に往復移動させて、用紙の接着用トナー像Sの表面を、ストレーナの接触部で加圧しながら擦ることにより、接着用トナー像S表面が平滑化される。
第1ストレーナ264aを用いた場合、ストレーナの接触部が平滑面であるので、接着用トナー像S表面全体が平滑化される。これにより、用紙綴じ代部全体を強く接着することができ、用紙同士を強く接着することができる。
第2ストレーナ264bや第3ストレーナ264cを用いた場合、凹凸パターンの凸部平滑な頂面が接着用トナー像Sと接触し、接着用トナー像Sに、用紙搬送方向に平行な平滑面が所定の間隔を開けて形成される。上述したように、第2ストレーナ264bの接触部の方が、凸部の幅が広くなっているので、第2ストレーナを用いた場合の方が、平滑化される面積が大きくなる。その結果、第2ストレーナ264bを用いた場合の方が、第3ストレーナ264cを用いた場合に比べて、接着力が強くなる。
このように、変形例Aの接着力調整装置260Aにおいても、接着用トナー像表面の平滑面を調整することができ、接着力を調整することができる。また、ストレーナの擦らせる範囲を広げることにより、ストレーナの接触部を大きくせずとも、接着用トナー像の広い範囲を平滑化することができる。これにより、スタンプ部材で平滑化する場合に比べて、接着力調整装置の大型化を抑制することができる。また、この変形例Aにおいても受け台262の用紙と接触する面を平滑面とし、受け台262を往復移動させることにより、綴じ代部Ptの裏面を平滑化することができ、より用紙の粗さに影響されずに、安定的に所望の接着力を得ることができる。
また、受け台262とストレーナとを図19に示す構成に対して入れ替えることにより、用紙綴じ代部の裏面の平滑化する面積を調整することができる。また、両方を複数のストレーナを備えた回転台とすることにより、用紙綴じ代部の裏面と接着用トナー像表面との両方の平滑化する面積を調整することができ、よりきめ細かく接着力を調整することができる。
[変形例B]
図21は、変形例Bの接着力調整装置260Bの概略斜視図である。
この変形例Bの接着力調整装置260Bは、一対のキャレンダーローラ265,266により用紙の綴じ代部Ptの平滑化する面積を調整するものである。図21に示すように、一対のキャレンダーローラのうち、一方のキャレンダローラ265(以下、調整用キャレンダーローラ265という)の表面の軸方向に凹凸パターンが互いに異なる複数の凹凸パターンD1,D2が形成されている。また、変形例Bの接着力調整装置260Bは、キャレンダーローラ対を軸方向にスライドさせる不図示のスライド機構が設けられている。各凹凸パターンD1,D2の凸部の頂面は、平滑面となっている。
図22は、変形例Bの接着力調整装置260Bにより接着力調整処理を行う様子を説明する図である。
まず、ユーザーが操作パネル310を操作して設定した接着強度に対応するパターンが、綴じ代部Ptと対向するように、キャレンダーローラ対を軸方向にスライド移動させる。次に、上述と同様にして、用紙が後処理搬送路141に搬送されてくると、用紙の綴じ代部Ptは、一対のキャレンダーローラ265,266で形成したニップ部を通る。このニップ部を通過する際に、一対のキャレンダーローラ265,266により強い力で挟み込まれながら、一対のキャレンダーローラにより搬送される。これにより、キャレンダーローラに形成された凹凸パターンの凸部の平滑な頂面により接着用トナー像Sの表面が平滑化される。
調整用キャレンダーローラ265の凹凸パターンD2を用いる場合は、凹凸パターンD1を転写する場合に比べて、用紙搬送側へスライド移動させる。これにより、図24(b)に示すように、調整用キャレンダーローラ265の凹凸パターンD2の凸部の平滑な頂面により、接着用トナー像Sの表面が平滑化される。
また、上述では、キャレンダーローラ対を軸方向に移動させることにより、綴じ代部の平滑化する面積を異ならせているが、この構成に限られない。例えば、図23に示すように、表面に互いに異なる凹凸パターンが形成された複数の調整用キャレンダーローラ265a,265b,264cを、回転台261に回転自在に取り付けた構成としてもよい。この図23に示す構成においては、回転台261を回転させて、ユーザーが操作パネル310を操作して設定した接着強度に対応する凹凸パターンが形成された調整用キャレンダーローラ(図23では、第1調整用キャレンダーローラ265a)を、受け側キャレンダーローラ266に当接させる。
また、図24に示すように、複数のキャレンダーローラ対を、用紙搬送方向に複数配置した構成としてもよい。各キャレンダーローラ対の調整用キャレンダーローラ265a,265b,265cの表面の凹凸パターンは、互いに異なっている。また、各調整用キャレンダーローラ265a,265b,265cは、受け側キャレンダローラ266a,266b,266cに対して接離可能に構成している。ユーザーが操作パネル310を操作して設定した接着強度に対応する凹凸パターンが形成された調整用キャレンダーローラ(図26では、第3調整用キャレンダーローラ265c)を、第3受け側キャレンダローラ266cに当接させる。残りの調整用キャレンダーローラ265a,265bは、受け側キャレンダーローラ266a、266bから離間させる。
この変形例Bの接着力調整装置260Bにおいても、平滑化される接着用トナー像の表面の面積を調整することができ、所望の接着力で用紙束を綴じることができる。また、この変形例Bの接着力調整装置260Bは、用紙を一旦停止することなく、用紙の綴じ代部を平滑化することができ、生産性を損なうことなく、用紙を平滑化することができる。また、受け側キャレンダローラ266の表面を平滑にすることにより、綴じ代部Ptの裏面も平滑面でき、用紙粗さの影響を排除できる。これにより、より安定的に所望の接着力で用紙束を綴じることができる。
また、調整用キャレンダーローラを綴じ代部Ptの裏面(接着用トナー像Sと対向する面)と接触するように構成、綴じ代部Ptの裏面の平滑化する面積を調整してもよい。また、両方のキャレンダローラを調整用キャレンダーローラとして、綴じ代部Ptの裏面と、接着用トナー像表面との両方の平滑化する面積を調整できるようにしてもよい。これにより、よりきめ細かな接着力の調整を行うことができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
用紙の綴じ代部に形成された接着用トナー像Sを加圧および加熱することで用紙同士を接着して用紙束を綴じる加熱接着部120などの綴じ手段を備えた後処理装置110などの用紙処理装置において、綴じ手段により用紙束を綴じる前に、画像形成処理後の用紙の綴じ代部Ptの接着用トナー像表面および/または接着用トナー像と対向する用紙表面を、平滑化する平滑化手段160を備えた。
(態様1)によれば、画像形成処理後の用紙の綴じ代部の接着用トナー像表面および/または接着用トナー像の表面と対向する用紙表面を、平滑化手段により平滑化してから、綴じ手段で綴じることで、用紙同士の接着力を高めることができる。これにより、接着用トナー像の高さを高くして、接着力を高める場合に比べて、トナー消費を抑えることができ、画像形成装置のランニングコストを抑えることができる。
また、画像形成処理後の用紙の綴じ代部の接着用トナー像表面および/または接着用トナー像の表面と対向する用紙表面を、平滑化するので、特許文献2に記載の装置のように、画像形成処理前の用紙に対して平滑化処理するものとは異なり、画像形成処理の1工程である定着工程で、用紙が平滑処理前の状態に戻ることがない。これにより、接着用トナー像表面および接着用トナー像と対向する用紙表面の少なくとも一方が確実に平滑化された綴じ代部同士を接着することができ、良好に接着力を高めることができる。
(態様2)
(態様1)において、平滑化手段160は、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てる平滑な押し当て面を有するスタンプ部材161などの押し当て部材を備え、押し当て部材の押し当て面を接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てて、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面を平滑化する。
(態様2)によれば、スタンプ部材161などの押し当て部材で平滑な押し当て面を接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てることにより平滑な押し当て面が転写され、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面を平滑面にすることができる。
(態様3)
(態様1)において、平滑化手段は、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に接触する平滑な接触面を有するストレーナ163などの接触部材を備え、接触部材の接触面を、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に対して相対移動させることで、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面を平滑化する。
(態様3)によれば、変形例1で説明したように、ストレーナ163などの接触部材の平滑な接触面を接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に接触させて擦り動かすことにより、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面を平滑化することができる。
(態様4)
(態様1)において、平滑化手段は、少なくとも一方の表面が平滑なキャレンダーローラ対などの一対のローラ部材を備え、一対のローラ部材により形成されたニップ部に、用紙の綴じ代部Ptを搬送することにより、接着用トナー像表面および/または接着用トナー像と対向する用紙表面を平滑化する。
(態様4)によれば、変形例2で説明したように、キャレンダーローラ対などの一対のローラ部材により形成されたニップ部に、用紙の綴じ代部Ptを通すことにより用紙綴じ代部Ptの平滑な表面を有するローラ部材と接触する表面を平滑化することができる。
また、(態様4)によれば、ローラ部材対を回転駆動させるだけで、平滑処理を行うことができ、スタンプ部材などの押し当て部材やストレーナなどの接触部材を用いた場合に比べて、平滑化手段の構成を簡単にでき、装置のコストアップを抑えることができる。また、用紙を一旦停止することなく、用紙表面を平滑化することができ、生産性を損なうことなく、用紙を平滑化することができる。
(態様5)
(態様1)において、ユーザーが用紙同士の接着力を指示する操作パネル310などの指示手段を備え、接着力調整装置260などの平滑化手段は、指示手段により指定した接着力に基づいて、平滑化する面積を調整する。
(態様5)によれば、実施形態2で説明したように、平滑化した部分は接着力が強く、平滑化していない部分は接着力が弱い。従って、綴じ代部Ptの平滑化する面積を調整することにより、接着力を調整することができる。よって、操作パネル310などの指示手段によりユーザーが指定した接着力に基づいて、平滑化する面積を調整することにより、ユーザーが指定した接着力で用紙束を綴じることができる。これにより、指示手段により強い接着力で綴じるようにユーザーが指示した場合は、綴じ代部Ptの全体を平滑化することにより、強い接着力で用紙束を綴じることができる。これにより、簡単に用紙束がばらけないように用紙束を綴じることができる。また、指示手段により弱い接着力で綴じるようにユーザーが指示した場合は、綴じ代部Ptの平滑化する部分を少なくすることにより、弱い接着力で用紙束を綴じることができる。これにより、一時的に複数の用紙を綴じておき、使用する際は簡単にばらせるように用紙束を綴じることができる。このように、(態様5)においては、ユーザーの要求に対応した接着力で用紙束を綴じることができ、利便性の高い後処理装置を提供することができる。
また、(態様5)によれば、用紙の綴じ代部を平滑化して、接着力を調整するので、接着用トナー像高さ(付着量)を調整して、接着力を調整する場合に比べて、用紙の粗さによる接着力の影響を抑えることができる。これにより、接着用トナー像高さ(付着量)を調整して、接着力を調整する場合に比べて、所望の接着力で用紙束を綴じることができる。
(態様6)
(態様5)において、接着力調整装置260などの平滑化手段は、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てる平滑な押し当て面の面積が互いに異なる複数のスタンプ部材などの押し当て部材を備え、操作パネル310などの指示手段により指定した接着力に基づいて、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てる押し当て部材を決定する。
(態様6)によれば、スタンプ部材などの押し当て部材により接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てる平滑な押し当て面の面積が異なるので、用いる押し当て部材により押し当て面により平滑化される面積を異ならせることができ、接着力を調整することができる。
(態様7)
(態様5)において、接着力調整装置260などの平滑化手段は、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に接触する平滑な接触面の面積が互いに異なる複数のストレーナなどの接触部材を備え、操作パネル310などの指示手段により指定した接着力に基づいて、接着用トナー像表面または接着用トナー像と対向する用紙表面に接触させる接触部材を決定する。
(態様7)によれば、変形例Aで説明したように、各ストレーナなどの接触部材の接触面の面積を互いに異ならせることにより、用いる接触部材の接触面により平滑化される面積を異ならせることができ、接着力を調整することができる。
(態様8)
(態様5)によれば、接着力調整装置260などの平滑化手段は、キャレンダーローラ対などの一対のローラ部材を備え、一対のローラ部材の少なくとも一方の表面に、平滑な表面を有する複数の凸部を有し、凸部の表面積が互いに異なる複数の凹凸パターンが軸方向に形成されており、操作パネル310などの指示手段により指定した接着力に基づいて、用紙の綴じ代部Ptの一対のローラ部材により形成されたニップ部を通す軸方向の位置を変更する。
(態様8)によれば、変形例Bで説明したように、ローラ部材の表面に凹凸パターンを形成することにより、この凹凸パターンが形成されたローラ部材対のニップを用紙の綴じ代部Ptが通過すると、凹凸パターンの平滑化された表面の凸部のみが、用紙の綴じ代部に接触し、その部分が平滑化される。よって、(態様8)によれば、凹凸パターンの凸部の表面積を互いに異ならせているので、軸方向に綴じ代部Ptの通す位置を変更することにより、凹凸パターンにより平滑化される面積を変更することができる。これにより、接着力を調整することができる。
(態様9)
(態様1)乃至(態様8)において、接着用トナー像表面および接着用トナー像と対向する用紙表面を、平滑化手段により平滑化する。
かかる構成とすることで、先の図14で示したように、平滑化しない場合に比べて、接着力を強くすることができる。また、用紙束の各用紙の両面を平滑化することにより、片面のみ平滑化する場合に比べて、接着力を強くすることができる。
(態様10)
(態様9)において、複合機500などの画像形成装置から搬送されてくる用紙に対して一枚間隔で、平滑化手段により平滑化する。
(態様11)によれば、図9を用いて説明したように、各用紙に対して平滑化する場合に比べて、生産性の低下を抑制することができる。
(態様12)
用紙上に画像を形成する複合機500などの画像形成装置と、画像形成装置によって画像が形成された用紙の束に対して綴じ処理を施す後処理装置110などの用紙処理装置とを備えた画像形成システムにおいて、後処理装置として、(態様1)乃至(態様111)いずれかを用いた。
かかる構成を備えることで、良好に用紙束を綴じることができる。
110:後処理装置
120:加熱接着部
160,160A,160B:平滑化手段
161:スタンプ部材
162:受け台
163:ストレーナ
164a,164b:キャレンダーローラ
260,260A,260B:接着力調整装置
261:回転台
262:受け台
263a:第1スタンプ部材
263b:第2スタンプ部材
263c:第3スタンプ部材
263d:第4スタンプ部材
264a:第1ストレーナ
264b:第2ストレーナ
264c:第3ストレーナ
265:調整用キャレンダーローラ
266:受け側キャレンダーローラ
500:複合機
D1,D2:凹凸パターン
Pt:綴じ代部
S:接着用トナー像
特開2012−113010号公報 特開平4−315162号公報

Claims (11)

  1. 用紙の綴じ代部に形成された接着用トナー像を加圧および加熱することで用紙同士を接着して用紙束を綴じる綴じ手段を備えた用紙処理装置において、
    前記綴じ手段により前記用紙束を綴じる前に、画像形成処理後の用紙の綴じ代部の接着用トナー像表面および/または該接着用トナー像と対向する用紙表面を、平滑化する平滑化手段を備えたことを特徴とする用紙処理装置。
  2. 請求項1に記載の用紙処理装置において、
    前記平滑化手段は、接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てる平滑な押し当て面を有する押し当て部材を備え、
    前記押し当て部材の前記押し当て面を前記接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てて、前記接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面を平滑化することを特徴とする用紙処理装置。
  3. 請求項1に記載の用紙処理装置において、
    前記平滑化手段は、接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面に接触する平滑な接触面を有する接触部材を備え、
    前記接触部材の接触面を、前記接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面に対して相対移動させることで、前記接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面を平滑化することを特徴とする用紙処理装置。
  4. 請求項1に記載の用紙処理装置において、
    前記平滑化手段は、少なくとも一方の表面が平滑な一対のローラ部材を備え、
    前記一対のローラ部材により形成されたニップ部に、前記用紙の綴じ代部を搬送することにより、前記接着用トナー像表面および/または該接着用トナー像と対向する用紙表面を平滑化することを特徴とする用紙処理装置。
  5. 請求項1に記載の用紙処理装置において、
    ユーザーが用紙同士の接着力を指示する指示手段を備え、
    前記平滑化手段は、前記指示手段により指定した接着力に基づいて、平滑化する面積を調整することを特徴とする用紙処理装置。
  6. 請求項5の用紙処理装置において、
    前記平滑化手段は、前記接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てる平滑な押し当て面の面積が互いに異なる複数の押し当て部材を備え、前記指示手段により指定した接着力に基づいて、前記接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面に押し当てる押し当て部材を決定することを特徴とする用紙処理装置。
  7. 請求項5に記載の用紙処理装置において、
    前記平滑化手段は、前記接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面に接触する平滑な接触面の面積が互いに異なる複数の接触部材を備え、前記指示手段により指定した接着力に基づいて、前記接着用トナー像表面または該接着用トナー像と対向する用紙表面に接触させる接触部材を決定することを特徴とする用紙処理装置。
  8. 請求項5に記載の用紙処理装置において、
    前記平滑化手段は、一対のローラ部材を備え、
    前記一対のローラ部材の少なくとも一方の表面に、平滑な表面を有する複数の凸部を有し、凸部の表面積が互いに異なる複数の凹凸パターンが軸方向に形成されており、
    前記指示手段により指定した接着力に基づいて、前記用紙の綴じ代部の前記一対のローラ部材により形成されたニップ部を通す軸方向の位置を変更することを特徴とする用紙処理装置。
  9. 請求項1乃至8いずれかに記載の用紙処理装置において、
    前記接着用トナー像表面および該接着用トナー像と対向する用紙表面を、前記平滑化手段により平滑化することを特徴とする用紙処理装置。
  10. 請求項9に記載の用紙処理装置において、
    前記画像形成装置から搬送されてくる用紙に対して一枚間隔で、前記平滑化手段により平滑化することを特徴とする用紙処理装置。
  11. 用紙上に画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置によって画像が形成された用紙の束に対して綴じ処理を施す用紙処理装置とを備えた画像形成システムにおいて、
    前記用紙処理装置として、請求項1乃至10いずれかに記載の用紙処置装置を用いたことを特徴とする画像形成システム。
JP2013266766A 2013-12-25 2013-12-25 用紙処理装置および画像形成システム Active JP6268582B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013266766A JP6268582B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 用紙処理装置および画像形成システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013266766A JP6268582B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 用紙処理装置および画像形成システム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015120589A true JP2015120589A (ja) 2015-07-02
JP2015120589A5 JP2015120589A5 (ja) 2017-01-12
JP6268582B2 JP6268582B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=53532609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013266766A Active JP6268582B2 (ja) 2013-12-25 2013-12-25 用紙処理装置および画像形成システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6268582B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019123863A (ja) * 2018-01-18 2019-07-25 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 印刷可能な接着剤としてトナーを使用する方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04315162A (ja) * 1991-04-15 1992-11-06 Mita Ind Co Ltd 画像形成装置
JP2005162352A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Canon Inc シート接着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2012234365A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Canon Marketing Japan Inc 情報処理装置、情報処理方法、プログラム
JP2013043751A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Ricoh Co Ltd ステープル装置及び画像形成装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04315162A (ja) * 1991-04-15 1992-11-06 Mita Ind Co Ltd 画像形成装置
JP2005162352A (ja) * 2003-11-28 2005-06-23 Canon Inc シート接着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2012234365A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Canon Marketing Japan Inc 情報処理装置、情報処理方法、プログラム
JP2013043751A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Ricoh Co Ltd ステープル装置及び画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019123863A (ja) * 2018-01-18 2019-07-25 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 印刷可能な接着剤としてトナーを使用する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6268582B2 (ja) 2018-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5357951B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP6451236B2 (ja) 画像形成装置
JP2015087738A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2012042641A (ja) 画像形成装置
JP6278832B2 (ja) 画像形成装置
JP2014041330A (ja) 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2014126732A (ja) ローラ駆動機構、及び画像形成装置
JP2014021205A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2009288452A (ja) 画像形成装置
JP6268582B2 (ja) 用紙処理装置および画像形成システム
JP2004236252A (ja) クリーニング装置及びこれを備えた画像形成装置
JP5533423B2 (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP4833806B2 (ja) 転写紙カール除去装置及び画像形成装置
JP2013050662A (ja) 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2017116671A (ja) 画像形成装置
JP6684466B2 (ja) 画像形成装置
JP3578980B2 (ja) 転写材分離機構、及びこれを備えた画像形成装置
JP7275507B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6107482B2 (ja) 画像形成装置
JP7073798B2 (ja) 定着装置、画像形成装置、および紙粉除去制御方法
JP6853635B2 (ja) クリーニング装置、転写装置および画像形成装置
JP2018120014A (ja) 汚れ防止装置および画像形成装置
JP5327606B2 (ja) 原稿読取装置、原稿搬送読取装置および複写機
JP2012008502A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6750521B2 (ja) 汚れ防止装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161129

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6268582

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151