JP2015120298A - 積層体の製造方法および粘着層付き透明面材 - Google Patents

積層体の製造方法および粘着層付き透明面材 Download PDF

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Abstract

【課題】貼合面に気泡が入りにくい容易な積層体の製造方法を提供する。また、このような製造方法に好適に用いられ、貼合面に気泡が入らない積層体を容易に製造可能な粘着層付き透明面材を提供する。
【解決手段】第1の粘着層4が設けられた透明面材2を、第1の粘着層4が設けられた側とは反対側から押圧して透明支持体12側に凸となるように湾曲させ、透明面材2の湾曲部分に配置された第1の粘着層4の一部を透明支持体12の表面に当接させ、透明面材2を押圧する部分を平面視における透明面材2の中央側から周縁側に移動させながら透明面材2と透明支持体12とを貼合する貼合工程を有し、湾曲部分における透明面材2の曲率半径を100mm以上1500mm以下に保ちながら透明面材2と透明支持体12とを貼合する積層体の製造方法。
【選択図】図6

Description

本発明は、積層体の製造方法および粘着層付き透明面材に関するものである。
液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence)表示装置等の表示パネルの表示面を保護する目的で、粘着層を備えた透明面材を表示パネルに貼合することが知られている。たとえば、下記の特許文献1には、表示パネルと貼合した際に表示パネルと粘着層との間に気泡が残存しにくい特性を有する粘着層付き透明面材が提案されている。
国際公開第2011/148990号
近年、表示装置を、表示面が外側を向くように店舗のショーウインドウ、オフィスの壁面ガラス等に貼合する使用形態が検討されている。この形態によれば、店外の通行人が、店舗やオフィスの外部からガラスを通して表示を視認できるため、表示装置を看板、広告等に利用できる。
上記形態で表示装置を使用する場合、使用者は、既設のショーウインドウや壁面ガラスに対して、後付けで表示装置を貼合し設置することが多い。このような設置現場においては、表示装置の設置を減圧環境下で行うことが困難であるため、表示装置の貼合面に気泡を挟み込んでしまうことが多い。また、貼合面に気泡を挟み込んでしまった場合、オートクレーブ装置を用いた加熱加圧処理によって気泡を消失させる技術も存在するが、上述のような設置現場においては、貼合後に加熱や加圧処理を行うことが困難であるため、気泡を消失させることも難しい。
そこで、表示装置の表示品位を確保するべく、表示装置の貼合面に気泡が入りにくい貼合方法が求められている。加えて、表示装置の貼合作業が面倒になることなく、施工が容易である方法が求められている。
表示装置を貼合する場合を例に挙げて課題を説明したが、機能付加や意匠性付加を目的として、既設のショーウインドウや壁面ガラスに対して透明面材を重ね貼りする場合にも、上記課題と同様の課題が生じうる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、貼合面に気泡が入りにくい容易な積層体の製造方法を提供することを目的とする。また、このような製造方法に好適に用いられ、貼合面に気泡が入らない積層体を容易に製造可能な粘着層付き透明面材を提供することを合わせて目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、粘着層が設けられた透明面材を、前記粘着層が設けられた側とは反対側から押圧して被貼合物側に凸となるように湾曲させ、前記透明面材の湾曲部分に配置された前記粘着層の一部を前記被貼合物の表面に当接させ、前記透明面材を押圧する部分を平面視における前記透明面材の中央側から周縁側に移動させながら前記透明面材と前記被貼合物とを貼合する貼合工程を有し、前記湾曲部分における前記透明面材の曲率半径を100mm以上1500mm以下に保ちながら前記透明面材と前記被貼合物とを貼合する積層体の製造方法を提供する。
本発明の一態様においては、前記透明面材は、前記粘着層の表面を覆い剥離可能に設けられ平面視で2分割された保護フィルムを有し、前記貼合工程では、前記保護フィルムの分割部分から前記透明面材の周縁側に向けて前記保護フィルムの一部を剥離して折り返し、前記保護フィルムを剥離した部分に露出する前記粘着層の一部を前記被貼合物の表面に当接させ、前記保護フィルムを剥離しながら前記透明面材を押圧する部分を前記透明面材の中央側から周縁側に移動させて前記透明面材と前記被貼合物とを貼合する製造方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記保護フィルムを折り返して重ねた部分の厚みに基づいて、前記曲率半径を制御する製造方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記保護フィルムを折り返して重ねた部分と、前記粘着層と前記被貼合物の表面とが当接する部分と、の離間距離に基づいて、前記曲率半径を制御する製造方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記透明面材を押圧する力に基づいて、前記曲率半径を制御する製造方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記貼合工程では、前記保護フィルムに前記分割部分を牽引する牽引部材を取り付け、前記牽引部材を牽引して前記保護フィルムを剥離する製造方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記保護フィルムを折り返して重ねた部分において、折り返した前記保護フィルムの間に、前記保護フィルム同士の摩擦を低減する滑材を挟む製造方法としてもよい。
また、本発明の一態様は、透明面材と、前記透明面材の少なくとも一方の面に設けられた粘着層と、前記粘着層の表面を覆い剥離可能に設けられた保護フィルムと、を有し、前記保護フィルムは、平面視で2以上に分割されるとともに、少なくとも前記粘着層とは反対側の面の算術平均粗さRaが0.2μm以上100μm以下である粘着層付き透明面材を提供する。
本発明の一態様においては、前記透明面材の厚みは、0.1mm以上2.0mm以下である構成としてもよい。
本発明の一態様においては、前記粘着層の厚みは、0.1mm以上2.0mm以下である構成としてもよい。
本発明の一態様においては、前記粘着層のせん断弾性率が、10Pa以上10Pa以下である構成としてもよい。
本発明の一態様においては、前記保護フィルムは、平面視で2分割されている構成としてもよい。
本発明によれば、貼合面に気泡が入りにくい容易な積層体の製造方法を提供することができる。また、このような製造方法に好適に用いられ、貼合面に気泡が入らない積層体を容易に製造可能な粘着層付き透明面材を提供することができる。
本実施形態の粘着層付き透明面材を示す平面図である。 本実施形態の粘着層付き透明面材を示す断面図である。 本実施形態の積層体の製造方法を示す説明図である。 本実施形態の積層体の製造方法を示す説明図である。 本実施形態の積層体の製造方法を示す説明図である。 本実施形態の積層体の製造方法を示す拡大断面図である。 本実施形態の粘着層付き透明面材を含む表示装置の断面図である。 本実施形態の粘着層付き透明面材を含む表示装置の拡大断面図である。
以下、本実施形態に係る積層体の製造方法および粘着層付き透明面材について図を用いて説明する。以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率等は適宜異ならせてある。
本明細書における「透明」とは、面材と表示装置本体の表示面とを粘着層を介して空隙なく貼合した後に、表示装置本体の表示画像の全体または一部が光学的な歪をほとんど受けることなく面材を通して視認できる態様を意味する。したがって、表示装置本体から面材に入射する光の一部が面材により吸収、反射するもの、または光学的な位相の変化等により面材の可視線透過率が低いものであっても、面材を通して光学的な歪がほとんどなく表示装置本体の画像を視認できるものであれば、「透明」であると言える。
また、本明細書における「算術平均粗さ(Ra)」は、JIS B0601:2013(ISO4287:1997,Amd.1:2009)に基づき測定される算術平均粗さである。Raを求める際の、粗さ曲線用の基準長さlr(カットオフ値λc)は0.8mmとした。
〈粘着層付き透明面材〉
図1は、本実施形態の粘着層付き透明面材1の平面図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。
図1,2に示すように、第1実施形態の粘着層付き透明面材1は、透明面材2、遮光部3、第1の粘着層4、第2の粘着層5、第1の保護フィルム6、および第2の保護フィルム7を備えている。遮光部3は、透明面材2の第2の面2bの周縁部に設けられている。第1の粘着層4は、透明面材2の第1の面2aに設けられている。第2の粘着層5は、第1の粘着層4よりも小さい形成面積を有し、透明面材2の第2の面2bに設けられている。
(透明面材)
透明面材2は、粘着層付き透明面材1の芯材となり、後述する表示装置本体を透明支持体に貼合する際に表示装置と透明支持体との間に介在させる板状の部材である。透明面材2の例として、ガラス板、樹脂板等が挙げられる。表示装置本体からの射出光や反射光に対して透明性が高い点はもちろん、耐光性、低複屈折性、高い平面精度、耐表面擦傷性、高い機械的強度を有する観点から、透明面材2としてガラス板を用いることが最も好ましい。透明面材2として、第1の粘着層4および第2の粘着層5を構成する光硬化性樹脂組成物を硬化させる光に対して高い透過率を有する観点でも、ガラス板の使用が好ましい。
ガラス板の例として、ソーダライムガラス等のガラス材料が挙げられる。さらにガラス板として、鉄分がより低く、青みの少ない高透過ガラス(白板ガラス)がより好ましい。
安全性を高めるために、表面材として強化ガラスを用いてもよい。特に薄いガラス板を用いる場合には、化学強化を施したガラス板を用いることが好ましい。透明面材2を第1の粘着層4を介して透明支持体に貼合する際に、透明面材2の全体またはその一部を湾曲させることがあり、その際に透明面材2の破損を防止する面でも化学強化が施されたガラス板を用いることが好ましい。樹脂板の例としては、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の透明性の高い樹脂材料が挙げられる。
透明面材2には、第1の粘着層4および第2の粘着層5との界面接着力を向上させるための表面処理を施してもよい。表面処理の方法としては、たとえば透明面材2の表面をシランカップリング剤で処理する方法、フレームバーナーによる酸化炎により酸化ケイ素薄膜を形成する方法等が挙げられる。
透明面材2の形状は、貼合しようとする表示装置本体の平面形状に合わせて決定すればよく、図1に示すように、一例として矩形である。透明面材2の厚さは、機械的強度、透明性等の点から、ガラス板であれば、0.2mm〜2.0mm程度が好ましい。観察者に表示が奥に引っ込んで見える感覚(奥行き感)を強く感じさせないためには、透明面材2の厚さは0.2mm〜0.7mm程度がより好ましい。樹脂板であれば、透明面材2の厚さは0.1mm〜1.0mm程度が好ましい。観察者に表示の奥行き感を強く感じさせないためには、透明面材2の厚さは0.1mm〜0.3mm程度がより好ましい。
(遮光部)
遮光部3は、表示装置本体を貼合した際に表示装置本体の画像表示領域以外の領域(画像表示領域の外側の領域)が見えないように、表示装置本体に接続されたフレキシブルプリント配線板等の配線部材等を隠すものである。本実施形態の場合、遮光部3は、透明面材2の2つの面2a,2bのうち、表示装置本体を貼合する側の面である第2の面2bに設けられている。図1に示すように、透明面材2の法線方向から見て、遮光部3は、矩形の透明面材2の4辺に沿う周縁部に枠状に形成されている。遮光部3の内側の開口領域は、表示装置本体を貼合した際に表示装置本体の画像表示領域とほぼ一致する。
透明面材2がガラス板の場合、黒色顔料を含むセラミック印刷等の印刷法を用いて遮光部3を形成すると、遮光性が高く好ましい。透明面材2として化学強化ガラス板を用いる場合には、遮光インクとして有機系材料を用いることで印刷時の透明面材2の焼成温度を低下させることができる。ただし、遮光部3は、必ずしも印刷法により形成されたものでなくてもよい。たとえば、別途作製した遮光部3と透明面材2とを貼合させてもよい。その他、種々の薄膜形成法を用いて遮光部3を形成できる。
(第1の粘着層)
第1の粘着層4は、粘着層付き透明面材1を、たとえばウインドウガラス等の透明支持体と貼合するためのものである。第1の粘着層4は、透明面材2の2つの面2a,2bのうち、透明支持体と貼合する側の面である第1の面2aに設けられている。第1の粘着層4は、透明面材2の第1の面2aの一部に設けられていてもよいが、第1の面2aの全域に設けられていることが好ましい。その理由は、第1の粘着層4が第1の面2aの全域に設けられていると、粘着層付き透明面材1が透明支持体に強固に貼合されるとともに、第1の粘着層4が存在している領域と存在していない領域との境界が視認しにくいからである。第1の粘着層4は、後述する液状の光硬化性樹脂組成物を硬化させた透明樹脂から構成されている。なお、透明面材1と第1の粘着層4との間にタッチセンサ(図示せず)を設けても構わない。
第1の粘着層4のせん断弾性率は、10Pa〜10Paの範囲にあることが好ましく、10Pa〜10Paの範囲にあることがより好ましい。第1の粘着層4のせん断弾性率が10Pa以上であれば、第1の粘着層4の形状を維持しやすい。また、第1の粘着層4のせん断弾性率が10Pa以上であれば、透明面材2、および透明面材2の第2の粘着層5に貼設された部材を透明支持体に充分に固定することができ、粘着層付き透明面材1と透明支持体とを貼合する際に、第1の粘着層4が貼合時の圧力などで変形しにくいため好ましい。一方、第1の粘着層4のせん断弾性率が10Pa以下であれば、粘着層付き透明面材1と透明支持体との貼合時に、第1の粘着層4と透明支持体との界面に気泡が発生したとしても、その気泡が短時間で消失し、残存しにくいため好ましい。
第1の粘着層4の厚さは、0.1mm〜2.0mm程度が好ましく、0.2mm〜0.8mm程度がより好ましい。第1の粘着層4の厚さが0.1mm以上であれば、透明支持体側からの外力による衝撃等を第1の粘着層4が効果的に緩衝し、表示装置本体を保護できる。また、透明支持体と透明面材2との間に第1の粘着層4の厚さを超えない異物が混入しても、第1の粘着層4の厚さが大きく変化することがなく、光透過性能への影響が少ない。第1の粘着層4の厚さが2.0mm以下であれば、第1の粘着層4を介して透明面材2を透明支持体に貼合しやすく、表示装置の全体の厚さが不要に厚くならない。
第1の粘着層4の原料となる光硬化性樹脂組成物は、光硬化性を有する硬化性化合物(II)、光重合開始剤(C2)、および、必要に応じて非硬化性オリゴマー(D)を含む液状の組成物である。非硬化性オリゴマー(D)は、光硬化性樹脂組成物の硬化時に組成物中の硬化性化合物(II)と硬化反応を生じない水酸基を有するオリゴマーである。
(硬化性化合物(II))
光硬化性樹脂組成物中の硬化性化合物(II)は、光硬化性樹脂組成物の硬化時に硬化反応を生じる硬化性化合物の1種以上から構成される。硬化性化合物の少なくとも1種は、光硬化性樹脂組成物の硬化時に反応しない水酸基を有する化合物(IIa)である。硬化性化合物(II)が化合物(IIa)を含有すると、硬化性化合物(II)を単独で硬化反応させた硬化物中に水酸基が存在する。水酸基の存在は、光硬化性樹脂組成物中における非硬化性オリゴマーの安定化に寄与する。したがって、硬化時に反応しない水酸基を有する化合物(IIa)は、硬化反応後に未反応の水酸基が存在するものであればよく、たとえば化合物(IIa)の水酸基の一部が硬化反応しても、他部が硬化反応せずに未反応の状態で残ればよい。
硬化時に反応しない水酸基を有する化合物(IIa)は、硬化反応に寄与する硬化性基を有するとともに、水酸基を有するものであればよく、モノマーであってもよく、繰り返し単位を有するオリゴマーであってもよい。未硬化時の光硬化性組成物の粘度を調整しやすくする点では、硬化性基を有し、かつ水酸基を有するモノマーを化合物(IIa)として用いることが好ましい。
硬化性化合物(II)は、硬化性基を有し、かつ数平均分子量が1000〜100000であるオリゴマー(A’)の1種以上と、硬化性基を有し、かつ分子量が125〜600であるモノマー(B’)の1種以上とを含むことが好ましい。この種の硬化性化合物(II)を用いると、光硬化性樹脂組成物の粘度を好ましい範囲に調整しやすい。この場合、モノマー(B’)の少なくとも一部として、硬化性基および水酸基を有し、分子量が125〜600であるモノマー(B3)を用いることが好ましい。
オリゴマー(A’)またはモノマー(B’)の硬化性基としては、付加重合性の不飽和基(アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等)、不飽和基とチオール基との組み合わせ等が挙げられ、硬化速度が速い点および透明性の高い第1の粘着層4が得られる点から、アクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基から選ばれる基が好ましい。
オリゴマー(A’)における硬化性基と、モノマー(B’)における硬化性基とは互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。比較的高分子量のオリゴマー(A’)における硬化性基は、比較的低分子量のモノマー(B’)における硬化性基よりも反応性が低くなりやすい。そのため、モノマー(B’)の硬化が先に進んで急激に組成物全体の粘性が高まり、硬化反応が不均質となるおそれがある。両者の硬化性基の反応性の差を小さくし、均質な第1の粘着層4を得るために、オリゴマー(A’)の硬化性基を比較的反応性の高いアクリロイルオキシ基とし、モノマー(B’)の硬化性基を比較的反応性の低いメタクリロイルオキシ基とすることがより好ましい。硬化反応に必要な時間を短縮したり、第1の粘着層4の粘着力を高めるためには、オリゴマー(A’)とモノマー(B’)の硬化性基をいずれもアクリロイルオキシ基とすることが好ましい。
(オリゴマー(A’))
オリゴマー(A’)の数平均分子量は、1000〜100000であり、10000〜70000が好ましい。オリゴマー(A’)の数平均分子量がこの範囲であると、光硬化性樹脂組成物の粘度を前記範囲に調整しやすい。オリゴマー(A’)の数平均分子量は、GPCの測定によって得られた、ポリスチレン換算の数平均分子量である。なお、GPCの測定において、未反応の低分子量成分(モノマー等)のピークが現れる場合は、ピークを除外して数平均分子量を求める。
オリゴマー(A’)としては、光硬化性樹脂組成物の硬化性、第1の粘着層4の機械的特性の点から、硬化性基を1分子あたり平均1.8個〜4個有するものが好ましい。オリゴマー(A’)としては、ウレタン結合を有するウレタンオリゴマー、ポリオキシアルキレンポリオールのポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルポリオールのポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。ウレタン鎖の分子設計等によって硬化後の樹脂の機械的特性、面材との密着性等を幅広く調整できる点から、ウレタンオリゴマー(A2)が好ましい。
ウレタンオリゴマー(A2)は、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させてイソシアネート基を有するプレポリマーを得た後、プレポリマーのイソシアネート基に、モノマー(B2)を反応させる方法で合成されるものが好ましい。ポリオール、ポリイソシアネートとしては、公知の化合物、たとえば国際公開第2009/016943号パンフレットに記載のウレタン系オリゴマー(a)の原料として記載されたポリオール(i)、ジイソシアネート(ii)等が挙げられ、本明細書中に組み入れられる。
オリゴマー(A’)の含有割合は、硬化性化合物(II)の全体(100質量%)、すなわちオリゴマー(A’)とモノマー(B’)との合計(100質量%)のうち、20質量%〜90質量%が好ましく、30質量%〜80質量%がより好ましい。オリゴマー(A’)の割合が20質量%以上であると、第1の粘着層4の耐熱性が良好となる。オリゴマー(A’)の割合が90質量%以下であると、光硬化性樹脂組成物の硬化性、透明面材2と第1の粘着層4との密着性が良好となる。
(モノマー(B’))
モノマー(B’)の分子量は125〜600であり、140〜400が好ましい。モノマー(B’)の分子量が125以上であると、減圧手段を用いて第1の粘着層4を形成する際にモノマーの揮発が抑えられる。モノマー(B’)の分子量が600以下であると、透明面材2と第1の粘着層4との密着性が良好となる。モノマー(B’)は、光硬化性樹脂組成物の硬化性、第1の粘着層4の機械的特性の点から、硬化性基を1分子あたり1個〜3個有するものが好ましい。モノマー(B’)の含有割合は、硬化性化合物(II)の全体(100質量%)、すなわちオリゴマー(A’)とモノマー(B’)との合計(100質量%)のうち、10質量%〜80質量%が好ましく、20質量%〜70質量%がより好ましい。
モノマー(B’)は、硬化性基を有し、かつ水酸基を有するモノマー(B3)を含むことが好ましい。モノマー(B3)は非硬化性オリゴマー(D)の安定化に寄与する。また、モノマー(B3)を含有させると、透明面材2と第1の粘着層4との良好な密着性が得られやすい。水酸基を有するモノマー(B3)としては、光硬化性樹脂組成物におけるモノマー(B3)と同様のものが挙げられ、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、または4−ヒドロキシブチルアクリレートが特に好ましい。モノマー(B3)の含有割合は、硬化性化合物(II)の全体(100質量%)、すなわちオリゴマー(A’)とモノマー(B’)との合計(100質量%)のうち、10質量%〜60質量%が好ましく、20質量%〜50質量%がより好ましい。モノマー(B3)の含有割合が10質量%以上であると、光硬化性樹脂組成物の安定性向上、および透明面材2と第1の粘着層4との密着性向上の効果が充分に得られやすい。
モノマー(B’)は、下記のモノマー(B4)を含むことが好ましい。質量比で、水酸基を有するモノマー(B3)の含有量よりもモノマー(B4)の含有量が多いと、減圧雰囲気下にて表示装置本体と粘着層付き透明面材1とを貼合した後、これを大気圧雰囲気下に戻した際に、第1の粘着層4に生じた気泡が消失するまでの時間が短くなる傾向にある。一方、モノマー(B4)を含有させると、光硬化性樹脂組成物の硬化に要する時間が長くなる傾向にある。
モノマー(B4)は、炭素数8〜22のアルキル基を有するアルキルアクリレート、およびアルキルメタクリレートから選ばれる1種以上で構成される。モノマー(B4)としては、n−デシルアクリレート、n−ドデシルアクリレート、n−ドデシルメタクリレート、イソオクタデシルアクリレート、n−オクタデシルメタクリレート、n−ベヘニルメタクリレート等が挙げられ、n−ドデシルアクリレート、n−ドデシルメタクリレート、n−オクタデシルメタクリレートが好ましい。モノマー(B4)の含有割合は、硬化性化合物(II)の全体(100質量%)、すなわちオリゴマー(A’)とモノマー(B’)との合計(100質量%)のうち、5質量%〜50質量%が好ましく、15質量%〜40質量%がより好ましい。モノマー(B4)の含有割合が5質量%以上であると、モノマー(B4)の充分な添加効果が得られやすい。
(光重合開始剤(C2))
光硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤(C2)としては、アセトフェノン系、ケタール系、ベンゾインまたはベンゾインエーテル系、フォスフィンオキサイド系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、キノン系等の光重合開始剤が挙げられ、フォスフィンオキサイド系、チオキサントン系の光重合開始剤が好ましく、光重合反応後に着色を抑える面ではフォスフィンオキサイド系が特に好ましい。高強度の光照射による光重合反応を行う場合には、アセトフェノン系の光重合開始剤を用いると、硬化速度を高めることができるため、好ましい。光硬化性樹脂組成物における光重合開始剤(C2)の含有量は、硬化性化合物(II)の全体、すなわちオリゴマー(A’)とモノマー(B’)との合計100質量部に対して、0.01質量%〜10質量部が好ましく、0.1質量%〜5質量部がより好ましい。
(非硬化性オリゴマー(D))
非硬化性オリゴマー(D)は、光硬化性樹脂組成物の硬化時に組成物中の硬化性化合物(II)と硬化反応しない水酸基を有するオリゴマーである。非硬化性オリゴマー(D)の1分子当たりの水酸基数は、0.8個〜3個が好ましく、1.8個〜2.3個がより好ましい。非硬化性オリゴマー(D)の水酸基1個あたりの数平均分子量(Mn)は400〜8000が好ましい。水酸基1個あたりの数平均分子量が400以上であると、非硬化性オリゴマー(D)の極性が高くなりすぎず、層状部形成用光硬化性樹脂組成物中の硬化性化合物(II)との良好な相溶性が得られやすい。水酸基1個あたりの数平均分子量が8000以下であると、硬化性化合物(II)に由来する水酸基と、非硬化性オリゴマー(D)の水酸基との間の相互作用によって、硬化後に非硬化性オリゴマー(D)を安定化させる効果が得られやすい。相互作用には水素結合が関与すると推測される。非硬化性オリゴマー(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
水酸基を含有する非硬化性オリゴマー(D)の例としては、高分子量のポリオールなどが挙げられ、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールが好ましい。ポリオキシアルキレンポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリオキシアルキレンジオールが挙げられる。
ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基1個あたりの数平均分子量(Mn)は400〜8000が好ましく、600〜5000がより好ましい。ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの脂肪族ジオールの残基とグルタル酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸の残基とを有する脂肪族系ポリエステルジオールが挙げられる。ポリカーボネートポリオールとしては、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール残基を有する脂肪族ポリカーボネートジオール、脂肪族環状カーボネートの開環重合体などの脂肪族ポリカーボネートジオールが挙げられる。
ポリエステルポリオールまたはポリカーボネートポリオールの水酸基1個あたりの数平均分子量(Mn)は400〜8000が好ましく、800〜6000がより好ましい。本明細書における非硬化性オリゴマー(D)の数平均分子量は、JISK1557−1(2007年版)に準拠して測定した水酸基価A(mgKOH/g)と非硬化性オリゴマー(D)の1分子内の水酸基の数Bより、下記式(1)にて算出した値である。
非硬化性オリゴマー(D)の分子量=56.1×B×1000/A …(1)
硬化後の第1の粘着層4の弾性率がより低くなりやすい点で、非硬化性オリゴマー(D)としてポリオキシアルキレンポリオールを用いることが好ましく、特にポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。また、ポリオキシプロピレンポリオールのオキシプロピレン基の一部をオキシエチレン基で置換してもよい。たとえば、オリゴマー(A’)が、ポリオキシアルキレンポリオールおよびポリイソシアネートを原料に用いて合成されたウレタンオリゴマーであり、非硬化性オリゴマー(D)がポリオキシアルキレンポリオールであることが相溶性の点で好ましい。
本実施形態において、未硬化時の光硬化性樹脂組成物を安定にし、硬化後の第1の粘着層4から非硬化性オリゴマー(D)が分離することを抑えるために、オリゴマー(A’)と非硬化性オリゴマー(D)とが、同一構造または類似構造の分子鎖を有することが好ましい。具体的には、光硬化性樹脂組成物中のオリゴマー(A’)を合成する際の原料として、ポリオール等の水酸基を有する化合物(以下、水酸基含有化合物ということもある。
)を用いるとともに、同じ水酸基含有化合物を非硬化性オリゴマー(D)として用いることが好ましい。たとえばオリゴマー(A’)が、ポリオキシアルキレンポリオールおよびポリイソシアネートを原料に用いて合成されたウレタンオリゴマーである場合、ポリオキシアルキレンポリオールを非硬化性オリゴマー(D)として用いることが好ましい。
または、オリゴマー(A’)の原料としての水酸基含有化合物と、非硬化性オリゴマー(D)として用いる水酸基含有化合物が同一でない場合には、両者の分子鎖が、共通の繰り返し単位を有するなど、部分的に共通の構造を有するともに、両者の極性を同程度とすることが好ましい。極性の調整方法は、たとえば極性基を導入することにより極性を上げる方法、オキシプロピレン基の一部をオキシエチレン基で置換することにより極性を上げる方法、水酸基1個あたりの分子量を小さくすることによって極性を上げる方法等が挙げられる。これらの方法は組み合わせて用いてもよい。
たとえば、オリゴマー(A’)が、オキシプロピレン基の一部をオキシエチレン基で置換したポリオキシプロピレンポリオール(a’)およびポリイソシアネートを原料に用いて合成されたウレタンオリゴマーである場合、オキシエチレン基を有しないポリオキシプロピレンポリオールであって、水酸基1個当たりの分子量が前記ポリオール(a’)よりも小さいポリオキシプロピレンポリオールを非硬化性オリゴマー(D)として用いることが好ましい。
最も好ましい光硬化性樹脂組成物の一例として、オキシプロピレン基の一部をオキシエチレン基で置換したポリオキシプロピレンジオールと、ポリイソシアネート化合物とを反応させてイソシアネート基を有するプレポリマーを得た後、モノマー(B2)と反応させて得られるウレタンオリゴマー(A2)をオリゴマー(A’)として含み、ウレタンオリゴマー(A2)の原料と同じ、オキシプロピレン基の一部をオキシエチレン基で置換したポリオキシプロピレンジオールを非硬化性オリゴマー(D)として含み、かつモノマー(B’)として水酸基を有するモノマー(B3)を含む組成物が挙げられる。
このように、オリゴマー(A’)が非硬化性オリゴマー(D)と同一の分子構造を部分的に有すると、組成物中の非硬化性オリゴマー(D)の相溶性がより高まる。さらにモノマー(B’)が水酸基を有することで、硬化性化合物(II)の硬化後の分子構造中の水酸基と非硬化性オリゴマー(D)の分子構造中の水酸基との相互作用により、硬化物中で非硬化性オリゴマー(D)が安定に存在できると考えられる。
他の例として、オキシプロピレン基の一部をオキシエチレン基で置換したポリオキシプロピレンジオールと、ポリイソシアネート化合物とを反応させてイソシアネート基を有するプレポリマーを得た後、モノマー(B2)と反応させて得られるウレタンオリゴマー(A2)をオリゴマー(A’)として含み、オキシエチレン基で置換されていないポリオキシプロピレンジオールであって、ウレタンオリゴマー(A2)の原料のポリオキシプロピレンジオールよりも分子量が小さいものを非硬化性オリゴマー(D)として含み、かつモノマー(B’)として水酸基を有するモノマー(B3)を含む組成物においても、組成物中の非硬化性オリゴマー(D)の良好な相溶性を得ることができ、硬化物中で非硬化性オリゴマー(D)を安定に存在させることができる。
光硬化性樹脂組成物中の非硬化性オリゴマー(D)は、減圧雰囲気下で粘着層付き透明面材1と透明支持体とを貼合した後、大気圧雰囲気下に戻した際に、透明支持体と第1の粘着層4との界面に生じた気泡が消失するのに必要な時間の短縮に寄与する。光硬化性樹脂組成物中の非硬化性オリゴマー(D)の含有量が少なすぎると、所定の効果が得られず、多すぎると第1の粘着層4の硬化が不充分となるおそれがある。第1の粘着層4の硬化が不十分であると、硬化後の第1の粘着層4から第1の保護フィルム6を剥離することが困難となる場合がある。したがって、光硬化性樹脂組成物における非硬化性オリゴマー(D)の含有量は、光硬化性樹脂組成物の全体(100質量%)のうち、10質量%〜70質量%の範囲内で、これらの不都合が生じないように、他の成分とのバランスも考慮して設定されることが好ましい。
たとえば、光硬化性樹脂組成物が、水酸基を有するモノマー(B3)とアルキル基を有するモノマー(B4)を含有し、モノマー(B3)の含有量(質量基準)の1に対して、モノマー(B4)の含有量が0.6〜2.5であり、連鎖移動剤を含有しない場合、非硬化性オリゴマー(D)の含有量は、光硬化性樹脂組成物の全体(100質量%)のうち、30質量%〜70質量%が好ましく、40質量%〜70質量%がより好ましい。
連鎖移動剤も気泡が消失するまでの時間の短縮に寄与する。光硬化性樹脂組成物が、連鎖移動剤を硬化性化合物(II)全体の100質量部に対して1質量部以下の範囲で含有し、モノマー(B4)の含有量がモノマー(B3)よりも少ない場合、非硬化性オリゴマー(D)の含有量は、層状部形成用光硬化性樹脂組成物全体のうち、40質量%〜70質量%が好ましく、50質量%〜70質量%がより好ましい。
モノマー(B3)の含有量(質量基準)の1に対して、モノマー(B4)の含有量が1〜4であり、かつ連鎖移動剤を、硬化性化合物(II)全体の100質量部に対して1質量部以下の範囲で含有する場合、非硬化性オリゴマー(D)の含有量は、光硬化性樹脂組成物全体のうち、5質量%〜55質量%が好ましく、10質量%〜50質量%がより好ましく、20質量%〜40質量%がさらに好ましい。モノマー(B4)または連鎖移動剤を添加すると硬化速度が遅くなる傾向があるため、この点からこれらの含有量は少ない方が好ましい。モノマー(B3)の含有量(質量基準)の1に対して、モノマー(B4)の含有量の質量比が0.6未満であり、かつ連鎖移動剤も含有しない場合、非硬化性オリゴマー(D)の含有量は40質量%〜70質量%が好ましく、50質量%〜70質量%がより好ましい。
(添加剤)
光硬化性樹脂組成物は、硬化性化合物(II)、非硬化性オリゴマー(D)および光重合開始剤(C2)以外に、必要に応じて、重合禁止剤、光硬化促進剤、連鎖移動剤、光安定剤(紫外線吸収剤、ラジカル捕獲剤等)、酸化防止剤、難燃化剤、接着性向上剤(シランカップリング剤等)、顔料、染料等の各種添加剤を含んでいてもよく、重合禁止剤、光安定剤、酸化防止剤等を含むことが好ましい。特に、重合開始剤より少ない量の重合禁止剤を含むことによって、光硬化性樹脂組成物の安定性を改善でき、硬化後の層状部の分子量も調整できる。また、酸化防止剤を含むことにより硬化後の光硬化性樹脂の安定性を高めることができる。これらの添加剤の合計量は、硬化性化合物(II)の全体、すなわちオリゴマー(A’)とモノマー(B’)との合計100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
添加剤の中でも、連鎖移動剤は、良好な硬化速度を得るうえでは、含有させないか、または少量だけ含有させることが好ましい。連鎖移動剤を含有させると、透明支持体と粘着層付き透明面材1との貼合時に生じた気泡が消失するまでの時間が短くなる傾向があり、気泡を良好に消失させる効果を得るのに必要な非硬化性オリゴマー(D)の添加量を低減することができる。連鎖移動剤を含有させる場合の添加量は、硬化性化合物(II)の全体、すなわちオリゴマー(A’)とモノマー(B’)との合計100質量部に対して、1質量部以下が好ましく、0.5質量部以下がより好ましい。
(第2の粘着層)
第2の粘着層5は、粘着層付き透明面材1を表示装置本体と貼合するためのものである。第2の粘着層5は、透明面材2の2つの面2a,2bのうち、表示装置本体と貼合する側の面である第2の面2bに設けられている。第2の粘着層5は、第1の粘着層4よりも小さい形成面積を有している。具体的には、第1の粘着層4が透明面材2の第1の面2aの全域に設けられているのに対し、第2の粘着層5が透明面材2の第2の面2bの一部の領域に設けられている。すなわち、透明面材2の第2の面2bは、第2の粘着層5が設けられた領域と、第2の粘着層5が設けられていない領域と、を有する。
第2の粘着層5の構成材料は、第1の粘着層4の構成材料と同じであってもよいし、第1の粘着層4の構成材料と異なっていてもよい。第2の粘着層5は、表示装置の表示パネルと貼合されるため、表示パネルに悪影響を及ぼさないように、より軽微な貼合圧力において空隙を残さず貼合できることが好ましい。そのためには、硬化性化合物中の非硬化成分の含有量を増やす、または連鎖移動剤の含有量を調整するとよい。また、第2の粘着層5には、第1の粘着層4、および透明面材2を透過した外光が入射するため、第1の粘着層4よりも少ない紫外線吸収剤を含有してもよい。第2の粘着層5の厚さは、第1の粘着層4の厚さと同じであってもよいし、第1の粘着層4の厚さと異なっていてもよい。第2の粘着層5のせん断弾性率は、第1の粘着層4のせん断弾性率と同じであってもよいし、第1の粘着層4のせん断弾性率と異なっていてもよい。第2の粘着層5は表示装置に直接接触するため、IPSモードの液晶表示装置のように表示面への透明面材の貼設において表示画像の均一性が損なわれるおそれがある場合には、より弾性率の小さい粘着層を形成できる第2の粘着層5の構成材料を用いることや、第2の粘着層5の厚みを大きくすることが好ましい。
第2の粘着層5は、透明面材2の第2の面2bのうち、枠状の遮光部3に囲まれた領域と、遮光部3の一部と平面的に重なる領域と、にわたって設けられている。第2の粘着層5は、表示装置本体の画像表示領域に対応する部分と貼合されるため、遮光部3に囲まれた領域、すなわち遮光部3よりも内側の領域にのみ設けられていてもよい。しかし、本実施形態のように、第2の粘着層5が遮光部3の一部と平面的に重なる場合、第2の粘着層5が遮光部3の一部と平面的に重なる領域は、第2の粘着層5と遮光部3とを位置合わせする際のアライメントマージンとして機能する。そのため、第2の粘着層5と遮光部3との位置合わせが多少ずれたとしても、第2の粘着層5は遮光部3に囲まれた領域内に容易に形成される。これにより、表示装置本体が透明面材2に充分高い強度で固定されるとともに、第2の粘着層5の縁が遮光部3に隠れ、第2の粘着層5の縁が見えることによる表示品位の低下が生じることがない。
(第1の保護フィルムおよび第2の保護フィルム)
第1の保護フィルム6と第2の保護フィルム7とは、未使用時に第1の粘着層4または第2の粘着層5を保護するための部材であり、使用時には第1の粘着層4または第2の粘着層5から剥離されるものである。第1の保護フィルム6と第2の保護フィルム7とは同一の構成であってもよく、互いに異なる構成であってもよい。
本実施形態においては、第1の保護フィルム6と第2の保護フィルム7とが同一の構成であることとして、第1の保護フィルム6について詳細に説明し、第2の保護フィルム7についての説明は適宜省略する。
第1の保護フィルム6としては、第1の粘着層4と強固には密着しないものを用いる。この観点から、第1の保護フィルム6として、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂等からなる密着性の比較的低い基材フィルムが第1の粘着層4に接する構成のフィルムを用いることが好ましい。
第1の保護フィルム6は、第1の粘着層4を保護可能であれば種々の形状のものを採用することができる。本実施形態の粘着層付き透明面材1においては、第1の保護フィルム6は平面視で矩形である。第2の保護フィルム7も同様に平面視で矩形である。
第1の保護フィルム6および第2の保護フィルム7の粘着面の粘着力は、アクリル板に対する剥離速度300mm/分での180度剥離試験における50mm幅の試験体にて0.01N〜1Nが好ましく、0.02N〜0.6Nがさらに好ましい。
第1の保護フィルム6または第2の保護フィルム7の好適な厚さは、用いる樹脂により異なるが、ポリエチレン、ポリプロピレン等の比較的柔軟なフィルムを用いる場合には0.03mm〜0.2mmが好ましく、0.06mm〜0.1mmがさらに好ましい。厚さが0.04mm以上であると、粘着層から保護フィルムを剥離する際に保護フィルムの変形を抑えることができる。厚さが0.2mm以下であると、剥離時に保護フィルムが撓みやすく、剥離させやすい。
第1の粘着層4からの剥離をさらに容易にするため、第1の保護フィルム6には、第1の粘着層4に悪影響を与えない範囲において、シリコーン等の離型剤が塗布されていてもよい。第1の粘着層4からの剥離時に第1の保護フィルム6の端部を保持しやすいように、透明面材2よりも大きな第1の保護フィルム6を用いることが好ましい。
第1の保護フィルム6および第2の保護フィルム7は、それぞれ平面視で長手方向の中央において小片に分割されている。具体的には、第1の保護フィルム6は、分割線6pで2つのフィルム小片6aおよびフィルム小片6bに分割されている。分割線6pは、第1の保護フィルム6の長手方向の中央において第1の保護フィルム6の短手方向に延在して形成されている。分割線6pは、本発明における「分割部分」に該当する。
同様に、第2の保護フィルム7は、分割線7pで2つのフィルム小片7aおよびフィルム小片7bに分割されている。分割線7pは、第2の保護フィルム7の長手方向の中央において第2の保護フィルム7の短手方向に延在して形成されている。分割線7pは、本発明における「分割部分」に該当する。
なお、分割線6pおよび分割線7pの形成位置は一例であって、保護フィルムを分割することが可能ならば他の位置に形成されていてもよい。例えば、分割線6pおよび分割線7pは、各保護フィルムの長手方向の中央に形成されているが、長手方向のいずれか一方側に偏り長手方向に交差して形成されていてもよい。また、分割線6pおよび分割線7pは各保護フィルムの短手方向に交差してもうけられていてもよい。さらに、分割線6pおよび分割線7pは、各保護フィルムをそれぞれ2つのフィルム小片に分割しているが、3以上のフィルム小片に分割するように形成されていても構わない。
第1の保護フィルム6および第2の保護フィルム7は、それぞれ第1の粘着層4に面する側とは反対側の面6s、および第2の粘着層5に面する側とは反対側の面7sの算術平均粗さRaが、0.2μm以上100μm以下となっている。詳しくは後述するが、第1の保護フィルム6の面6sおよび第2の保護フィルム7の面7sがこのような凹凸形状を有していることにより、保護フィルムを剥離しながら透明面材2を被貼合物に貼合する操作が容易となる。
本実施形態の粘着層付き透明面材1は、以上のような構成となっている。
〈積層体の製造方法〉
次に、図3〜6を参照して、本実施形態の積層体の製造方法について説明する。以下の説明においては、上述の粘着層付き透明面材1を、第1の粘着層4を介して店舗外装の壁面ガラスのような被貼合物に貼合することとして説明する。
図3〜6は、積層体の製造方法についての説明図である。図3〜5においては、図を見やすくするために、図1に示した粘着層付き透明面材1の構成のうち、透明面材2、第1の粘着層4、第1の保護フィルム6、第2の保護フィルム7について示し、粘着層付き透明面材1の一部構成については図示を省略している。
まず、図3に示すように、第1の粘着層4の表面を覆う第1の保護フィルム6のフィルム小片6aおよびフィルム小片6bのそれぞれに対し、分割線6pの近傍に牽引用の治具9aおよび治具9bを取り付ける。治具9a,9bは、本発明における「牽引部材」に該当する。
治具9a,9bは、たとえば第1の保護フィルム6と同じ材料で形成された帯状の部材である。治具9aは、フィルム小片6aの分割線6p近傍に一端を付し、フィルム小片6b側に向けて延在している。また、治具9aの他端は、平面視で第1の保護フィルム6の外側にまで延在している。
同様に、治具9bは、フィルム小片6bの分割線6p近傍に一端を付し、フィルム小片6a側に向けて延在している。また、治具9bの他端は、平面視で第1の保護フィルム6の外側にまで延在している。
なお、治具9a,9bは、図に示すように、分割線6pの延在方向(フィルム小片の幅方向)に複数設けることとしてもよく、1本のみ設けることとしてもよい。また帯状の治具9a,9bの幅は、図に示すように、フィルム小片6a,6bよりも狭いこととしてもよく、把持する箇所を増やし牽引を容易とするために、フィルム小片6a,6bよりも幅広いものとしてもよい。
次いで、図4に示すように、第1の保護フィルム6を構成するフィルム小片6a,6bを、図3に示す分割線6p側から剥離して折り返す。フィルム小片6a,6bを剥離した箇所には、第1の粘着層4が一部露出する。また、フィルム小片6a,6bを折り返すことで、折り返した部分では第1の保護フィルム6の面6sが対向する。
次いで、図5に示すように、露出した第1の粘着層4を被貼合物である壁面ガラスなどの透明支持体12に対向させて配置し、透明面材2において第1の粘着層4が設けられた側とは反対側である第2の保護フィルム7側から押圧する。押圧は、たとえばゴム製のローラー100を用いて行う。図5を用い以下に説明する操作は、本発明における「貼合工程」に該当する。
具体的には、図5に示すように円筒形のローラー100を、軸方向が粘着層付き透明面材1の短手方向と同方向となるような姿勢で用い、第2の保護フィルム7側から押圧しながら透明面材2の中央側から周縁側に移動させる。図では、透明面材2の中央側から透明面材2の長手方向の端部(周縁側)に向けてローラー100を移動させることとして示している。このとき、治具9bを牽引してフィルム小片6aを剥離し、第1の粘着層4が露出する面積を広げながらローラー100による押圧を行う。
これにより、粘着層付き透明面材1の透明面材2は、被貼合物である透明支持体12側に凸となるように湾曲され、第1の粘着層4が透明支持体12の表面に当接する。透明面材2は、第1の粘着層4が透明支持体12と当接した位置において、透明支持体12に貼合される。
また、ローラー100を透明面材2の周縁側に移動させることで、ローラー100が押圧する部分が透明面材2の中央側から周縁側に移動する。ローラー100の移動に伴い、透明面材2と透明支持体12とが貼合している箇所が、透明面材2の中央側から周縁側に移動する。その際、治具9aを牽引してフィルム小片6aを剥離しながら、ローラー100を透明面材2の周縁側に移動させることで、フィルム小片6aの剥離と、透明支持体12への透明面材2の貼合とを行う。
この操作では、フィルム小片6aを剥離しながら透明支持体12への透明面材2の貼合を行うため、露出する第1の粘着層4に埃や塵が付着しにくく、貼合面に気泡が入りにくい。また、貼合面に生じうる気泡を、ローラー100によって容易に貼合面の外に追い出すことができるため、貼合面に気泡が残存しにくい。
本実施形態においては、フィルム小片6aを折り返した部分において、面6sが対向して当接する。面6sには算術平均粗さRaが0.2μm以上100μm以下の凹凸が設けられている。そのため、折り返した部分で当接する面6s同士の摩擦が低減し、フィルム小片6aの剥離が容易となる。
図6は、積層体の製造方法を説明するための粘着層付き透明面材1の拡大断面図である。図6では、図1に示した粘着層付き透明面材1の構成のうち、透明面材2、第1の粘着層4、第1の保護フィルム6について図示し、粘着層付き透明面材1の一部構成については図示を省略している。
図に示すように、第1の保護フィルム6を剥離し折り返す場合、第1の保護フィルム6を折り返した部分の端部とローラー100で押圧することで第1の粘着層4と透明支持体12とが当接する部分との離間距離X(単位:mm)、および第1の保護フィルム6を折り返して重ねた部分の厚みY(単位:mm)から、透明面材2の貼合位置における仰角θは、θ=tan−1(Y/X)(単位:ラジアン)と概算することができる。
また、ローラー100が透明面材2を押さえつけている部分の長さをN(単位:mm)とすると、長さNの円弧を一部に含む円の半径は、湾曲している透明面材2の曲率半径R(単位:mm)に一致すると考えることができる。図6に示すように、曲率半径Rの円における長さNの円弧の中心角とは一致するため、R=N/θと概算することができる。
すなわち、曲率半径Rは、ローラー100が透明面材2を押さえつけている部分の長さNおよび仰角θにより制御することができる。仰角θは、離間距離Xおよび第1の保護フィルム6を折り返して重ねた部分の厚みYにより制御することができる。
長さNは、ローラー100により押圧する力を変更することで制御可能である。
離間距離Xは、フィルム小片6aを剥離する距離を変更することで制御可能である。
厚みYは、フィルム小片6aの厚みを変更することで制御可能である。
また、フィルム小片6aを折り返した部分における面6s同士の摩擦低減を目的として、当該折り返した部分に、別途紙などのシート状の部材を挟持することとしてもよい。このようなシート状の部材は、本発明における「滑材」に該当する。またこの場合、折り返したフィルム小片6aの厚みと当該シート状の部材との合計の厚みが、本発明における「保護フィルムを折り返して重ねた部分の厚み」に該当する。そのため、フィルム小片6aの厚みと当該シート状の部材との合計の厚みにより、図6に示す厚みYを制御することができる。
本実施形態の積層体の製造方法においては、これらの値を制御して、透明面材2の湾曲部分における曲率半径を100mm以上1500mm以下に保ちながら、透明面材2と透明支持体12とを貼合することとしている。上述の曲率半径は、100mm以上800mm以下に保つことが好ましく、150mm以上800mm以下に保つことがより好ましい。
曲率半径が100mm以上であると、湾曲させた透明面材2が破損するおそれが小さい。また、曲率半径が1500mm以下であると、貼合作業中に露出させた第1の粘着層4の未貼合部分が、ローラー100で押圧している部分よりも先に透明支持体12の表面に当接しにくく、貼合面に気泡が残存しにくい。
フィルム小片6aを完全に剥離して透明面材2を透明支持体12に貼合した後、治具9aを牽引してフィルム小片6bを剥離し、上述と同様に透明面材2の湾曲部分における曲率半径を100mm以上1500mm以下に保ちながら、透明面材2と透明支持体12とを貼合する。
本実施形態の積層体の製造方法は、以上のような構成となっている。
以上のような構成の積層体の製造方法によれば、貼合面に気泡が入りにくい容易な積層体の製造方法を提供することができる。
また、以上のような構成の粘着層付き透明面材1によれば、貼合面に気泡が入らない積層体を容易に製造可能な粘着層付き透明面材を提供することができる。
(表示装置)
上述のようにして、透明支持体12に透明面材2を貼合して得られる積層体を用い、たとえば、下記のような表示装置に適用することができる。
図7は、第1実施形態の粘着層付き透明面材を含む表示装置の断面図である。図8は、図7のB部分の拡大断面図である。
図7、図8に示す表示装置10は、表示装置本体11、第1の粘着層4、第2の粘着層5、透明面材2、および透明支持体12を備えている。透明面材2は、第1の粘着層4を介して透明支持体12に貼合されている。表示装置本体11は、第2の粘着層5を介して透明面材2に貼合されている。
透明支持体12は、たとえば店舗やオフィス等に用いられるウインドウガラスである。表示装置本体11は、液晶表示装置である。
第1の粘着層4、第2の粘着層5、透明面材2は、図2に示す粘着層付き透明面材1から第1の保護フィルム6と第2の保護フィルム7とを剥離したものである。透明面材2は、第1の粘着層4を介して透明支持体12に貼合されている。表示装置本体11は、第2の粘着層5を介して透明面材2に貼合されている。
なお、透明面材2の透明支持体12側にタッチセンサ(図示せず)を設けても構わない。その場合は、透明支持体12の外側から触れることで、表示装置10を操作することができる。
図8に示すように、表示装置本体11は、液晶パネル14と、一対の偏光板15,16と、バックライト17(照明装置)と、フレーム18と、ケース19と、を備える。液晶パネル14は、一対のガラス基板21,22と、これらガラス基板21,22間に封入された液晶(図示略)と、を備える。液晶パネル14の駆動方式は特に限定されないが、たとえばインプレイン・スイッチング(In-Plane Switching)等の横電界方式の液晶パネルが挙げられる。一対のガラス基板21,22は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する。)を備えたTFT素子基板と、カラーフィルターを備えたカラーフィルター基板と、から構成される。
一対の偏光板15,16は、液晶パネル14の両面に液晶パネル14を挟持するように貼合されている。その他、各偏光板15,16と液晶パネル14との間に、位相差板等の光学フィルムが配置されることもある。一対の偏光板15,16のうち、バックライト17と反対側に位置する偏光板16が第2の粘着層5を介して透明面材2に貼合されることにより、液晶パネル14は透明支持体12に固定されている。
バックライト17は、発光ダイオード(LED)等の発光素子23と、導光板24と、プリズムシート、光拡散シート等の複数の光学フィルム25と、ミラー26と、を備える。発光素子23から射出された光は、導光板24に入射して内部を導光する間にミラー26で反射し、複数の光学フィルム25を介して液晶パネル14に向けて射出される。複数の光学フィルム25は、導光板24から射出された光の強度を均一化する機能を有する。
そのため、複数の光学フィルム25と液晶パネル14とは、間隔をおいて配置されている。
液晶パネル14は、比較的軽量であるため、第1の粘着層4、透明面材2および第2の粘着層5を介して液晶パネル14の画像表示領域の部分を透明支持体12に貼合するだけで、透明支持体12に支持される。しかし、バックライト17の重量が大きいため、たとえ液晶パネル14とバックライト17とが固定されていたとしても、液晶パネル14を透明支持体12に貼合しただけで表示装置本体11の全体を透明支持体12に支持させることは難しい。そのため、表示装置本体11の構成要素のうち、バックライト17は、液晶パネル14とは別に透明支持体12に支持させる必要がある。
バックライト17を透明支持体12に支持させる構成として、本実施形態の場合、バックライト17は、断面がL字状のアングル28(支持部材)により透明面材2に固定されている。詳細には、バックライト17を固定するためのアングル28は、透明面材2の第2の面2b上の遮光部3に両面粘着テープ29により固定されている。バックライト17はフレーム18に固定され、フレーム18はケース19に固定されている。
ケース19は、ボルト30によりアングル28に固定されている。以上の構成により、バックライト17は、第1の粘着層4、透明面材2および第2の粘着層5を介して透明支持体12に固定されている。
表示装置本体11を透明支持体12に貼合する第1の手順としては、まず、上述の粘着層付き透明面材1から第1の保護フィルム6を剥離し、上述した積層体の製造方法を用いて、粘着層付き透明面材1を透明支持体12に貼合する。これにより、透明支持体12と第1の粘着層4との界面に気泡を含みにくく、透明性を損なわない積層体とすることができる。この場合、「積層体」とは、透明支持体12、第1の粘着層4、透明面材2の積層構造全体を指す。次いで、第2の保護フィルム7を剥離し、透明支持体12に貼合された透明面材2の上に表示装置本体11を貼合する。
また第2の手順としては、粘着層付き透明面材1から第2の保護フィルム7を剥離し、上述した積層体の製造方法を用いて、粘着層付き透明面材1を表示装置本体11に貼合する。これにより、透明支持体12と第2の粘着層5との界面に気泡を含みにくく、透明性を損なわない積層体とすることができる。この場合、「積層体」とは、表示装置本体11、第2の粘着層5、透明面材2の積層構造全体を指す。次いで、第1の保護フィルム6を剥離し、透明面材2が貼合された表示装置本体11を透明支持体12に貼合する。
透明支持体12へ貼合に際して、湾曲の容易さから、粘着層付き透明面材1のみを先に透明支持体12に貼合する第1の手順を採用するほうが好ましい。
本実施形態の積層体の製造方法を用いると、上述のような表示装置を設置する際に、貼合面に気泡が入りにくく、容易に高画質の画像表示が可能な表示装置を店舗のウインドウガラス等に設置することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本実施形態においては、透明面材2の両面に第1の粘着層4および第2の粘着層5がそれぞれ設けられた粘着層付き透明面材1を被貼合物に対して貼合することとして説明したが、これに限らない。たとえば、本実施形態の粘着層付き透明面材1が有する第1の粘着層4および第1の保護フィルム6と同様の構成を透明面材の一方の面にのみ有する粘着層付き透明面材についても、上述の方法と同様の方法で被貼合物に対して貼合することで、好適に積層体を製造することが可能である。
また、本実施形態に
[実施例]
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例においては、図2に示すような粘着層付き透明面材を用いた。用いた粘着層付き透明面材の大きさは以下の通りである。
透明面材:1010mm×603mm×1.1mm
第1の粘着層:1008mm×601mm×0.4mm
第2の粘着層:955mm×546mm×0.4mm
また、第1の保護フィルムとして、ポリプロピレンを形成材料とするフィルムを用いた。第2の保護フィルムとして、ポリプロピレンを形成材料とし、厚みが70μmであるフィルムを用いた。用いた保護フィルムの表面の算術平均粗さRaは、1.0μmであった。
[水準1]
(実施例1)
厚みが0.1mmの第1の保護フィルムを付した粘着層付き透明面材を用い、窓ガラスに第1の粘着層を介して透明面材を貼合した。被貼合物である窓ガラスとしては、押圧による変形を考えなくてよい厚手のものを用いた。
貼合時には、上述した積層体の製造方法と同様に、まず、第1の保護フィルムの長手方向中央において短手方向に延在する分割線から第1の保護フィルムを剥離して折り返した。次いで、第2の保護フィルム側から粘着層付き透明面材を押圧することで、剥離部分に露出する第1の粘着層を窓ガラスに当接させて貼合した。
押圧には、ローラー(直径50mm)を用いた。
貼合時には、第1の保護フィルムの剥離速度とローラーの移動速度とを制御し、第1の保護フィルムを折り返した部分の端部とローラーで押圧することで第1の粘着層と窓ガラスとが当接する部分との離間距離X(単位:mm)を200mmとした。
また、厚さ0.1mmの第1の保護フィルムを用いたため、第1の保護フィルムを折り返して重ねた部分の厚みY(単位:mm)は、0.2mmであった。
また、ローラーが粘着層付き透明面材を押圧する部分の長さN(単位:mm)は、0.3mmであった。長さNは、窓ガラス側からローラーの押圧部分を観察することで測定可能である。
上記条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、300mmであると算出することができる。この条件で貼合した結果、貼合面に気泡が入ることなく、また、透明面材が破損することなく貼合することができた。
(実施例2)
離間距離Xを900mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。同条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、600mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、貼合面に気泡が入ることなく、また、透明面材が破損することなく貼合することができた。
(実施例3)
離間距離Xを100mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。同条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、150mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、貼合面に気泡が入ることなく、また、透明面材が破損することなく貼合することができた。
(比較例1)
離間距離Xを1200mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。同条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、1800mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、貼合面に気泡が混入する貼合不良が生じた。
(比較例2)
離間距離Xを50mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。同条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、75mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、透明面材が割れる貼合不良が生じた。
[水準2]
(実施例4)
厚みが0.3mmの第1の保護フィルムを用い、第1の保護フィルムを折り返して重ねた部分の厚みYを0.6mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。同条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、100mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、貼合面に気泡が入ることなく、また、透明面材が破損することなく貼合することができた。
(実施例5)
厚みが0.05mmの第1の保護フィルムを用い、第1の保護フィルムを折り返して重ねた部分の厚みYを0.1mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。同条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、600mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、貼合面に気泡が入ることなく、また、透明面材が破損することなく貼合することができた。
(比較例3)
厚みが0.6mmの第1の保護フィルムを用い、第1の保護フィルムを折り返して重ねた部分の厚みYを1.2mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。同条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、50mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、透明面材が割れる貼合不良が生じた。
[水準3]
(実施例6)
実施例1の操作よりもローラーで押圧する力を弱くし、ローラーが粘着層付き透明面材を押圧する部分の長さNを0.15mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。同条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、150mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、貼合面に気泡が入ることなく、また、透明面材が破損することなく貼合することができた。
(実施例7)
実施例1の操作よりもローラーで押圧する力を強くし、ローラーが粘着層付き透明面材を押圧する部分の長さNを0.8mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。同条件によれば、貼合時の透明面材の曲率半径は、800mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、貼合面に気泡が入ることなく、また、透明面材が破損することなく貼合することができた。
(比較例4,5)
なお、実施例1の操作よりもローラーで押圧する力を弱くしすぎると、透明面材の湾曲が不足し、貼合面に気泡が混入する貼合不良が生じること(比較例4)、および、実施例1の操作よりもローラーで押圧する力を強くしすぎると、押圧箇所において透明面材が割れる貼合不良が生じること(比較例5)をそれぞれ確認した。
(参考例1)
被貼合物として液晶パネル(955mm×546mm×1.4mm)を用いた。
貼合時に液晶パネル側から押圧して液晶パネルを湾曲させたこと、離間距離Xを300mmとしたこと、および実施例1の操作よりもローラーで押圧する力を強くし、ローラーが粘着層付き透明面材を押圧する部分の長さNを0.8mmとしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着層付き透明面材の貼合を行った。
同条件によれば、貼合時の液晶パネルの曲率半径は、600mmであると算出することができる。
この条件で貼合した結果、貼合面に気泡が入ることなく、また、液晶パネルが破損することなく貼合することができた。
実施例1〜7、比較例1〜5および参考例1について、結果を表1に示す。表1では「評価」欄において、貼合不良が無いものを「○」、貼合不良が生じたものを「×」と表記した。また、貼合不良については、詳細を併記した。
Figure 2015120298
以上の結果から、本発明が有用であることが分かった。
1…粘着層付き透明面材、2…透明面材、4…第1の粘着層(粘着層)、5…第2の粘着層(粘着層)、6…第1の保護フィルム(保護フィルム)、7…第2の保護フィルム(保護フィルム)、6p,7p…分割線(分割部分)

Claims (12)

  1. 粘着層が設けられた透明面材を、前記粘着層が設けられた側とは反対側から押圧して被貼合物側に凸となるように湾曲させ、前記透明面材の湾曲部分に配置された前記粘着層の一部を前記被貼合物の表面に当接させ、前記透明面材を押圧する部分を平面視における前記透明面材の中央側から周縁側に移動させながら前記透明面材と前記被貼合物とを貼合する貼合工程を有し、
    前記湾曲部分における前記透明面材の曲率半径を100mm以上1500mm以下に保ちながら前記透明面材と前記被貼合物とを貼合する積層体の製造方法。
  2. 前記透明面材は、前記粘着層の表面を覆い剥離可能に設けられ平面視で2分割された保護フィルムを有し、
    前記貼合工程では、前記保護フィルムの分割部分から前記透明面材の周縁側に向けて前記保護フィルムの一部を剥離して折り返し、前記保護フィルムを剥離した部分に露出する前記粘着層の一部を前記被貼合物の表面に当接させ、前記保護フィルムを剥離しながら前記透明面材を押圧する部分を前記透明面材の中央側から周縁側に移動させて前記透明面材と前記被貼合物とを貼合する請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 前記保護フィルムを折り返して重ねた部分の厚みに基づいて、前記曲率半径を制御する請求項2に記載の積層体の製造方法。
  4. 前記保護フィルムを折り返して重ねた部分と、前記粘着層と前記被貼合物の表面とが当接する部分と、の離間距離に基づいて、前記曲率半径を制御する請求項2または3に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記透明面材を押圧する力に基づいて、前記曲率半径を制御する請求項2から4のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  6. 前記貼合工程では、前記保護フィルムに前記分割部分を牽引する牽引部材を取り付け、前記牽引部材を牽引して前記保護フィルムを剥離する請求項2から5のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  7. 前記保護フィルムを折り返して重ねた部分において、折り返した前記保護フィルムの間に、前記保護フィルム同士の摩擦を低減する滑材を挟む請求項2から6のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  8. 透明面材と、
    前記透明面材の少なくとも一方の面に設けられた粘着層と、
    前記粘着層の表面を覆い剥離可能に設けられた保護フィルムと、を有し、
    前記保護フィルムは、平面視で2以上に分割されるとともに、少なくとも前記粘着層とは反対側の面の算術平均粗さRaが0.2μm以上100μm以下である粘着層付き透明面材。
  9. 前記透明面材の厚みは、0.1mm以上2.0mm以下である請求項8に記載の粘着層付き透明面材。
  10. 前記粘着層の厚みは、0.1mm以上2.0mm以下である請求項8または9に記載の粘着層付き透明面材。
  11. 前記粘着層のせん断弾性率が、10Pa以上10Pa以下である請求項8から10のいずれか1項に記載の粘着層付き透明面材。
  12. 前記保護フィルムは、平面視で2分割されている請求項8から11のいずれか1項に記載の粘着層付き透明面材。
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