JP2015120263A - 成形装置および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各工程内での動作の切り換え時に、モータの回転数の変化によるショックを低減する。
【解決手段】成形装置は、第1の駆動モータ30によって駆動される第1の油圧ポンプを有する第1の油圧ポンプユニット71と、第2の駆動モータ31によって駆動される第2の油圧ポンプを有する第2の油圧ポンプユニット72と、が並列動作可能なポンプユニット70と、前記ポンプユニットから吐出される圧油を前記成形装置に備えられる油圧駆動装置に供給する油圧回路33と、前記第1のモータ及び前記第2のモータを制御する制御手段34とを備え、1つの工程中に低速及び高速動作がある工程では、前記低速動作では前記第1のモータを第1の回転数となるように制御し、前記高速動作では前記第1のモータを前記第1の回転数よりも低い第2の回転数となるように制御し、前記第2のモータを前記第1の回転数よりも低い第3の回転数となるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形装置および製造方法に関する。
射出成形機やダイカストマシン、押出成形機などの成形装置には、油圧シリンダ、油圧モータを駆動源とする油圧駆動方式が従来から採用されている。例えば、射出成形機では、金型の開閉および型締めを行う型締装置には、型締シリンダや押出ピンを作動させるシリンダが設けられている。射出装置には、スクリュを前進させて溶融材料を金型内へ射出するのに射出シリンダが用いられ、スクリュを回転させて材料を混練可塑化するのに油圧モータが用いられている。
このような射出成形機では、同一の工程内に低速動作と高速動作が存在することがある。例えば、型締工程では、型締シリンダによって移動させられる移動ダイプレートが移動し始める段階と、前記移動ダイプレートが型締位置の近くまで前進した位置から型締め完了するまでの段階では低速動作をし、その中間の段階では高速動作をすることがある。同様に、射出工程では、射出シリンダによって移動させられるスクリュが射出開始時には低速で動作し、その後、高速動作に切り換わり、射出終了に近づくと、低速で動作する。
一台の油圧ポンプによって型締シリンダ、射出シリンダ、油圧モータなどに圧油を供給する油圧系統では、大型の射出成形機にもなると、高速動作時に必要な圧油の流量が大きくなり、油圧ポンプを駆動するモータの能力が適合しない領域が発生したり、モータに過大な負荷が発生することがある。
かかる問題に対処するため、複数台の油圧ポンプを設けるとともに、複数台の油圧ポンプから吐出される圧油を合流させる作動油供給回路を構成し、切換バルブにより油圧回路を切り換えて、型締シリンダや射出シリンダに必要とされる流量の圧油を供給することが提案されている(特許文献1)。
この従来技術では、大流量が必要とされる高速射出動作では、複数台の油圧ポンプからの圧油を合流させて射出シリンダに供給され、低速射出動作では、合流状態が解除されて圧油が射出シリンダに一台の油圧ポンプから供給される。
特開2007−69501号公報
油圧ポンプ2台をそれぞれサーボモータで駆動する従来の射出成形機では、型締工程、型開工程、射出工程、計量工程、押出工程などの各工程内に高速動作と低速動作があると、高速動作のときには、2台の油圧ポンプを運転して高速領域での動作に必要な流量の圧油を供給している。低速領域では、サーボモータ一台で一台の油圧ポンプを駆動し、低速領域の動作の制御を行っている。
例えば、射出工程で、低速動作から高速動作に切り換わる時には、2台のサーボモータのうち、一方のサーボモータは、そのままの回転数で維持され、他方のサーボモータは起動して回転数が急激に上がる。それによって、油圧ポンプに衝撃が発生する虞があった。
また、サーボモータの回転数の方は瞬時に切り換わるが、油の供給量の方はサーボモータの回転数の変化に追従するのに遅れが生じるため、油の流量がサーボモータの回転数に正確に追従せず、高速動作に必要な油量が設定した通りに供給されないという問題があった。
本発明は、上記従来技術が有する問題点に鑑みなされたものであって、駆動モータで駆動する油圧ポンプを有する射出成形機等の成形装置において、各工程内での動作の切り換え時に、モータの回転数の変化による衝撃(ショック)を低減し、モータの回転数の変化に油圧ポンプから吐出される油の流量を正確に追従させることや、高速動作時に1つのモータにかかる負荷を軽減することを可能にする成形装置および製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、
駆動モータで駆動する油圧ポンプを有する成形装置であって、
第1の駆動モータと前記第1の駆動モータによって駆動される第1の油圧ポンプとを有する第1の油圧ポンプユニットと、第2の駆動モータと前記第2の駆動モータによって駆動される第2の油圧ポンプとを有する第2の油圧ポンプユニットと、が並列に動作可能なポンプユニットと、
前記ポンプユニットから吐出される圧油を前記成形装置に備えられる油圧駆動装置に供給する油圧回路と、
前記第1の駆動モータおよび前記第2の駆動モータを制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、1つの工程の中に低速の動作と高速の動作がある工程では、
少なくとも前記低速の動作では前記第1の駆動モータを第1の回転数となるように制御し、
少なくとも前記高速の動作では前記第1の駆動モータを前記第1の回転数よりも低い第2の回転数となるように制御し、前記第2の駆動モータを前記第1の回転数よりも低い第3の回転数となるように制御することを特徴とする。
また、本発明は、
駆動モータで駆動する油圧ポンプを有する成形装置を用いて成形品を製造する製造方法であって、
第1の駆動モータと前記第1の駆動モータによって駆動される第1の油圧ポンプとを有する第1の油圧ポンプユニットと、第2の駆動モータと前記第2の駆動モータによって駆動される第2の油圧ポンプとを有する第2の油圧ポンプユニットと、が並列に動作可能なポンプユニットと、
前記ポンプユニットから吐出される圧油を前記成形装置に備えられる油圧駆動装置に供給する油圧回路と、
前記第1の駆動モータおよび前記第2の駆動モータを制御する制御手段と、を備えた成形装置を用い、
1つの工程の中に低速の動作と高速の動作がある工程では、
少なくとも前記低速の動作では前記第1の駆動モータを第1の回転数となるように制御し、
少なくとも前記高速の動作では前記第1の駆動モータを前記第1の回転数よりも低い第2の回転数となるように制御し、前記第2の駆動モータを前記第1の回転数よりも低い第3の回転数となるように制御することを特徴とする。
本発明によれば、各工程内での高速動作時において1つのモータにかかる負荷を軽減することができる。
また、各工程内での動作の切り換え時に、モータの回転数の変化による衝撃(ショック)を低減することができる。
また、各工程内での動作の切り換え時に、モータの回転数の変化に油圧ポンプから吐出される油の流量を正確に追従させることができる。
本発明に適用される射出成形機の構成概要図である。 射出速度に対応するサーボモータの設定回転数の関係を示すグラフである。 射出工程における低速動作時と高速動作時でのサーボモータの回転数の切換を示す図である。 射出工程における低速動作時と高速動作時でのサーボモータの回転数の切換と射出速度の変化を示す図である。
以下、本発明による成形装置および成形方法の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明が適用される射出成形機の構成の概要を示す図である。図1において、参照番号10は射出成形機の型締装置を示している。参照番号12は射出成形機の射出装置を示す。
型締装置10は、固定ダイプレート14と、移動ダイプレート15と、型締シリンダ16と、を備えている。固定ダイプレート14には固定金型17が取り付けられ、移動ダイプレート15には固定金型17に対向するように移動金型18が取り付けられる。固定ダイプレート14と移動ダイプレート15とは複数の(例えば、4本の)タイバー20によって連結されており、移動ダイプレート15は型締シリンダ16によってタイバー20に沿って固定ダイプレート14に接近または離間する方向に移動される。
次に、射出装置12について説明する。加熱筒21には、スクリュ22が回転自在でかつ軸方向に移動可能に挿入されている。材料は、ホッパ23から加熱筒21内に投入される。加熱筒21の周囲には材料を加熱する図示しない加熱ヒータが配置されている。射出装置12には、油圧により作動する駆動装置として、油圧モータ24と、射出シリンダ25が設けられている。射出シリンダ25内には、ピストン26を有しており、図1に示されるように、ピストン26と油圧モータ24は、スクリュ22の軸と接続されている。油圧モータ24によりスクリュ22を回転させ、材料の溶融と混練をしながら、材料を加熱筒21の前方に溜め、溜められた材料の圧力によりスクリュ22が後退させられることによって計量が行われる。計量が完了した後、射出シリンダ25によってスクリュ22を前進させることで、金型内のキャビティに充填される。
押出装置60は、移動ダイプレート15に接続され、押出シリンダ(油圧駆動装置)63により押出盤(制御対象物)61を移動(前後進)させることで、押出ピン(制御対象物)62を移動金型18から突出させ、成形品を押し出す。例えば、押出装置60は、押出盤61と、押出ピン62と、押出シリンダ(油圧駆動装置)63とを備えている。
次に、本実施形態の射出成形機において、型締シリンダ16、油圧モータ24、射出シリンダ25、押出シリンダ63などの油圧駆動装置に圧油を供給するサーボモータ(駆動モータ)で駆動されるポンプユニット70について説明する。
図1に示されるように、この実施形態では、ポンプユニット70として、例えば、第1の油圧ポンプユニット71、第2の油圧ポンプユニット72、第3の油圧ポンプユニット73が構成され、各々の油圧ポンプユニットは、並列に動作することが可能に設けられている。第1の油圧ポンプユニット71には、例えば、油圧ポンプPF1と、油圧ポンプPF2と、これらの油圧ポンプを駆動する第1のサーボモータ(駆動モータ)30が設けられている。第2の油圧ポンプユニット72には、例えば、油圧ポンプPF21と、油圧ポンプPF22と、これらの油圧ポンプを駆動する第2のサーボモータ(駆動モータ)31が設けられている。第3の油圧ポンプユニット73には、例えば、油圧ポンプPF31と、油圧ポンプPF32と、これらの油圧ポンプを駆動する第3のサーボモータ(駆動モータ)32が設けられている。
油圧ポンプPF1、PF2は、第1のサーボモータ30によって同期して駆動される。同様に、油圧ポンプPF21、PF22、油圧ポンプPF31、PF32はそれぞれ対をなして、第2のサーボモータ31、第3のサーボモータ32により同期して駆動されるようになっている。これらの油圧ポンプから吐出された圧油は、方向制御弁が設けられた油圧回路33で流路を切り換えることによって、型締シリンダ16、油圧モータ24、射出シリンダ25、押出シリンダ63などの任意の油圧駆動装置に供給される。
図1において、参照番号34は、射出成形機のコントローラを示している。参照番号35は、第1サーボモータ30、第2サーボモータ31、第3サーボモータ32にそれぞれ回転数指令に対応する電圧を出力するアナログ電圧出力モジュールを示している。第1サーボモータ30、第2サーボモータ31、第3サーボモータ32の回転数は、ロータリエンコーダなどの検出器によって検出され、その回転数に比例した電圧がフィードバックされる。
そして、検出された回転数と、回転数指令値とは比較される。第1サーボアンプ36、第2サーボアンプ37、第3サーボアンプ38のうち、駆動されているサーボモータのサーボアンプは、回転数指令値と検出回転数の偏差がなくなるように、増幅された電圧をサーボモータに印加し、これによって、サーボモータの回転数が制御される。
ここで、本実施形態の射出成形機では、射出成形の1サイクルには、型締シリンダ16によって移動ダイプレート15を固定ダイプレート14に接近する方向に移動させて型締を行う型締工程、射出装置12を前進させて金型と接続する工程、射出シリンダ25によってスクリュ22を前進させて溶融材料をキャビティに射出充填する射出工程、射出装置12を後退させる工程、スクリュ22を油圧モータ24で回転させて溶融材料を計量する計量工程、型締シリンダ16によって移動ダイプレート15を固定ダイプレート14に対して離間する方向に移動させて型開きを行う型開工程、押出ピン62で成形品を押し出す押出工程など、さまざまな工程がある。そして、射出成形の1サイクルを実行することにより、材料から成形品が製造される。
このうち、同一工程中に、油圧シリンダ等の油圧駆動装置に供給する圧油の流量を増やして動作させる高速動作と、圧油の流量を下げて動作させる低速動作と、があるのは、主として、型締工程、射出工程、計量工程、型開工程、押出工程である。
例えば、射出工程では、射出シリンダ25内にあるピストン26は、射出開始時に低速で動作し、その後、高速動作に切り換わり、射出終了に近づくと、低速動作に再度切り換わるように、制御される。これにより、ピストン26と接続されているスクリュ22が射出開始時に低速で動作し、その後、高速動作で動作し、射出終了に近づくと、再度低速動作で動作する。
この実施形態では、射出シリンダ25内にあるピストン26を低速動作させる場合には、3台あるサーボモータのうち、第1サーボモータ30のみを回転させて油圧ポンプPF1、PF2を駆動する。これに対して、射出シリンダ25内にあるピストン26を高速動作させる場合には、第1サーボモータ30と共に第2サーボモータ31も回転させ、油圧ポンプPF1、PF2と油圧ポンプPF21、PF22を駆動することになる。
なお、第3サーボモータ32は、高速動作の設定により第2サーボモータ31と同時に駆動する場合がある。つまり、油圧ポンプPF1、PF2と油圧ポンプPF21、PF22の駆動による油圧回路33から射出シリンダ25への油の供給量(吐出量、油の流量)だけでは、射出シリンダ25内にあるピストン26の射出速度の値、すなわち、スクリュ22の射出速度の値が高速射出時での射出速度の設定時に追従することが困難である場合には、第3サーボモータ32を第2サーボモータ31と同時に回転させ、油圧ポンプPF31、PF32を油圧ポンプPF21、PF22と当時に駆動させる。これにより油圧回路33から射出シリンダ25への油の供給量(吐出量、油の流量)を増大させて、射出シリンダ25内にあるピストン26の射出速度の値が高速射出時での射出速度の設定値に追従することができるようにする。
ここで、図2は、サーボモータの回転数の設定と射出速度との関係を示すグラフである。
この図2において、横軸は射出速度を最大射出速度に対する100分率で表している。縦軸はサーボモータの回転数を示す。直線Aは、低速射出動作時における第1サーボモータ30の回転数と射出速度の設定関係を示す直線である。これに対して、直線Bは、高速射出動作時における射出速度と第1サーボモータ30の回転数の設定関係を示す直線であり、直線Cは高速射出動作時における射出速度と第2サーボモータ31(第3サーボモータ32も同じ)の回転数の設定関係を表す直線である。直線Bと直線Cは、この実施形態では、重なり合っている。
低速射出動作(低速の動作、低速動作)時には、コントローラ34は、設定された低速射出速度がX1であれば、直線Aに依拠して、第1サーボモータ30の回転数を回転数Yx1に設定する。これにより、第1サーボモータ30は、回転数Yx1になるように回転数が制御される。
高速射出動作(高速の動作、高速動作)時には、高速射出速度がX2であればコントローラ34によって回転数Yx2に設定される。これにより、第1サーボモータ30、第2サーボモータ31の回転数は、それぞれ回転数Yx2になるように制御されることになる。高速射出速度がX3、X4のときも同様に、第1サーボモータ30、第2サーボモータ31の回転数はYx3、Yx4に設定される。
次に、以上のような低速動作と高速動作時でのサーボモータの制御について、射出工程時を例にして説明する。
図3は、射出工程における第1サーボモータ30と第2サーボモータ31の回転数の変化を示す図である。図3において、横軸は、射出装置12のスクリュ22の位置を表し、縦軸は回転数を表している。
Xx0は、射出を開始するスクリュ22の位置である。スクリュ22の全行程は、射出速度が低速に設定されている低速射出域と、高速に設定されている高速射出域に分けられている。最初、低速で射出動作をするスクリュ22は、予め設定された切換位置Xx1に到達すると、高速での射出動作に切り換わる。さらに、予め設定された切換位置Xx2にスクリュ22が到達すると、再び、低速での射出動作になってから射出工程が終了することになる。
射出開始位置Xx0から切換位置Xx1までの低速射出域では、回転数Yx2を回転指令値として第1サーボモータ30をサーボ制御し、油圧ポンプPF1、PF2を駆動する。このサーボモータ30の回転数Yx2は、例えば、最大射出速度の4%にあたる射出速度に対応した回転数である。切換位置Xx2から切り換わる低速射出域も同様である。
切換位置Xx1から切換位置Xx2までの高速射出域では、第1サーボモータ30と第2サーボモータ31をともに回転数Yx1を回転指令値としてサーボ制御を行い、油圧ポンプPF1、PF2およびPF21、PF22を駆動する。回転数Yx1は、低速域での回転数Yx2よりも低い回転数であるが、駆動される油圧ポンプの台数が倍になるので、低速射出域よりも射出シリンダ25に供給される圧油の流量は増大するので射出速度は速くなる。この実施形態では、各々のサーボモータ30、31の回転数Yx1は、例えば、複数のサーボモータを回転することで得られる油の流量によって得られるスクリュ22の射出速度(前進速度)が最大射出速度の8%にあたる射出速度となる回転数である。
また、図3に示されるように、射出速度を低速射出域から高速射出域に切り換える場合、第1サーボモータ30の回転数を回転数Yx2から回転数Yx1にいきなり減速するのではなく、回転数Yx1と回転数Yx2の間に中間回転数Yxを予め設定しておく。この中間回転数Yxは、例えば、次のような計算式によって設定される。
Yx=(Yx2−Yx1)×α+Yx1
ここで、αは、0<α<1の範囲にある定数であり、射出成形の条件によって、例えば0.55というような適宜な値にあらかじめ設定される。
切換位置Xx1にスクリュ22が到達する直前の位置Xaで、中間回転数Yxを回転数指令値として第1サーボモータ30を制御する。この位置Xaは、あらかじめ設定される。あるいは、位置の替わりに、スクリュ22の移動する時間を測定するとともに、その時間から射出速度を算出し、その射出速度からあらかじめ設定した所定の射出量に到達した時点を求め、これを直前の位置Xaの替わりに用いてもよい。
スクリュ22が切換位置Xx1に到達したところで、回転数指令値を回転数Yx1に切り換える。また、これと同時に、第2サーボモータ31については、回転数指令値を回転数Yx1にして制御を開始する。
次いで、射出速度を高速射出域から低速射出域に切り換える場合には、切換位置Xx2にスクリュ22が到達した時点で第2サーボモータ31は停止させる。そして、同時に、第1サーボモータ30の回転数を次のようにして増速する。
この実施形態では、第1サーボモータ30の回転数を回転数Yx1から回転数Yx2にいきなり増速するのではなく、減速のときと同様に中間回転数Yxを予め設定しておく。
切換位置Xx2にスクリュ22が到達する直前のあらかじめ設定した位置Xbで、中間回転数Yxを回転数指令値として第1サーボモータ30を制御する。そして、スクリュ22が切換位置Xx2に到達したところで、回転数指令値を回転数Yx2に切り換える。
次に、図4は、上述したような第1サーボモータ30と第2サーボモータ31の回転数の制御を行ったときの回転数の変化とともに射出速度の変化を表す図である。
射出開始後の低速射出域では、第1サーボモータ30の回転数は、瞬時に回転数Yx2になるが、油圧ポンプPF1、PF2から供給される圧油で動作する射出シリンダ25内にあるピストン26(あるいは、スクリュ22)には応答遅れが生じるので、射出速度は図4に示すような立ち上がりを示し、設定された4%の射出速度での射出動作が行われる。
第1サーボモータ30は、高速射出域への切換位置Xx1での減速に先だって、上述の切換位置Xx1にスクリュ22が到着する直前の位置Xaからスクリュ22が上述の切換位置Xx1に到達するまでに、第1サーボモータ30の回転数を中間回転数Yxまで段階的に(徐々に)減速される。そのため、いきなり切換位置Xx1で減速する場合に比べて、減速時の衝撃を緩和することができる。
また、射出シリンダ25への圧油の流量の減少には遅れがあるため、位置Xaから切換位置Xx1の区間では、油圧ポンプPF1、PF2から射出シリンダ25に供給される圧油の流量は低下しない。
切換位置Xx1を過ぎると、第2サーボモータ31は回転数Yx1で回転し、油圧ポンプPF21、PF22から射出シリンダ25へ供給される圧油の流量は急激に増えることになる。他方、第1サーボモータ30は、回転指令値が中間回転数Yxから高速射出域での目標の回転数Yx1に切り換わり、第1サーボモータ30の回転数が回転数Yx1となるようにフィードバック制御される。そして、射出シリンダ25へ供給される圧油の流量は、油圧ポンプPF21、PF22から送られる圧油により、流量全体としては急増する。これにより、射出速度は、高速射出域での射出速度設定、例えば、本実施形態では最大射出速度の8%に当たる射出速度に急速に近づいていく。そして、高速射出域では、設定した高速射出域での射出速度になるように、実際の射出速度を追従させる。
このようにすることで、低速射出域から高速射出域へ動作を切り換えるときに起きるショックを軽減することができる。また、低速射出域から高速射出域へ切り換える直前にあらかじめ第1サーボモータ30の回転数を徐々に下げていくため、低速射出域から高速射出域へ切り換えた(低速動作から高速動作へ変化させた)後の油の流量の追従性を向上させることができる。
次に、高速射出域から再度低速射出域に切り換わるときには、低速射出域への切換位置Xx2での増速に先だって、上述の切換位置Xx2にスクリュ22が到達する直前の位置Xbからスクリュ22が上述の切換位置Xx2に到達するまでに、第1サーボモータ30の回転数を中間回転数Yxまで段階的に(徐々に)上げていく。そのため、増速時の衝撃(ショック)を緩和することができる。
また切換位置Xx2を過ぎると、第2サーボモータ31は停止し、油圧ポンプPF21、PF22からの射出シリンダ25への圧油は供給されなくなる。他方、第1サーボモータ30は、回転指令値が中間回転数Yxから低速射出域での目標の回転数Yx2に切り換わり、第1サーボモータ30の回転数が回転数Yx2となるようにフィードバック制御される。そして、射出シリンダ25へ供給される圧油の流量は、油圧ポンプPF21、PF22から圧油が送られなくなることにより、流量全体としては急減する。これにより、射出速度は、低速射出域での射出速度設定、例えば、本実施形態では最大射出速度の4%に当たる射出速度に急激に近づいていく。そして、切換位置Xx2以降の低速射出域では、設定した低速射出域での射出速度になるように、実際の射出速度を追従させる。
このようにすることで、高速射出域から低速射出域へ動作を切り換えるときに起きるショックを軽減することができる。また、高速射出域から低速射出域へ切り換える直前にあらかじめ第1サーボモータ30の回転数を徐々に上げていくため、高速射出域から低速射出域へ切り換えた(高速動作から低速動作へ変化させた)後の油の流量の追従性を向上させることができる。また、各工程内で高速動作に切り換える際、切り換える前に動いていたモータの回転数を低下させるため、各工程内での高速動作時に1つのモータにかかる負荷を軽減することができる。
以上は、射出工程での制御の例であるが、型締工程、計量工程、押出工程でも同様にして、低速動作から高速動作、あるいは高速動作から低速動作の切換を行うことができる。
例えば、型締工程では、型締シリンダ16内にあるピストンは、型締め開始時に低速で動作し、その後、高速動作に切り換わり、型締め終了に近づくと、低速動作に再度切り換わるように、制御される。これにより、型締シリンダ16内にあるピストンと連結されたピストンロッドに接続されている移動ダイプレート15が型締開始時に低速で動作し、その後、高速動作で動作し、型締終了に近づくと、再度低速動作で動作する。
型締シリンダ16内にあるピストンを低速動作させる場合には、第1サーボモータ30のみを回転させて油圧ポンプPF1、PF2を駆動して圧油を型締シリンダ16に供給する。型締シリンダ16内にあるピストンを高速動作させる場合には、第1サーボモータ30と共に第2サーボモータ31も回転させ、油圧ポンプPF1、PF2と油圧ポンプPF21、PF22を駆動し、大きな流量の圧油を型締シリンダ16に供給することになる。
型締工程においても、図3に示した第1サーボモータ30と第2サーボモータ31の回転数の切り換えを同様に行うことになる。
本実施形態では、第3サーボモータ32及び第3サーボモータ32に対応する油圧ポンプPF31、PF32は高速動作時での予備的使用に留めたが、本発明はこれに限らない。
第3サーボモータ32及び第3サーボモータ32に対応する油圧ポンプPF31、PF32は、高速動作時において、第2サーボモータ31及び第2サーボモータ31に対応する油圧ポンプPF21、PF22と同様に、高速動作の開始時から使用されるように構成されて良い。つまり、高速動作など圧油の流量を多くする必要がある動作をする場合には、複数のサーボモータ及びそれらの各々に対応する複数の油圧ポンプを使用するようにしても良い。
また、本実施形態では、高速動作での第1サーボモータ30の回転数と第2サーボモータ31の回転数は所定の回転数で略同一となるように制御を行っているが、本発明はこれに限らない。例えば、高速動作時での第1サーボモータ30の回転数は低速動作時での第1サーボモータ30の回転数よりも低い所定の回転数となるように制御し、高速動作時での第2サーボモータ31の回転数はその高速動作時での第1サーボモータの回転数よりも低い所定の回転数となるように制御するようにしてもよい。あるいは、高速動作時での第1サーボモータ30の回転数は低速動作時での第1サーボモータ30の回転数よりも低い所定の回転数となるように制御し、高速動作時での第2サーボモータ31の回転数はその高速動作時での第1サーボモータ30の回転数よりは高く、低速動作時での第1サーボモータ30の回転数よりも低い所定の回転数となるように制御するようにしてもよい。
以上、本発明に係る成形装置および製造方法について、射出成形機に適用した好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、型締工程や溶湯の充填工程に低速動作と高速動作がある、駆動モータで駆動する油圧ポンプを有するダイカストマシン(成形装置)あるいは押出成形機(成形装置)にも射出成形機と同様に適用することが可能である。
10…型締装置、12…射出装置、14…固定ダイプレート、15…移動ダイプレート、16…型締シリンダ(油圧駆動装置)、17…固定金型、18…移動金型、20…タイバー、21…加熱筒、22…スクリュ、23…ホッパ、24…油圧モータ(油圧駆動装置)、25…射出シリンダ(油圧駆動装置)、30…第1のサーボモータ(駆動モータ)、31…第2のサーボモータ(駆動モータ)、32…第3のサーボモータ(駆動モータ)、36…第1サーボアンプ、37…第2サーボアンプ、38…第3サーボアンプ、63…押出シリンダ(油圧駆動装置)

Claims (6)

  1. 駆動モータで駆動する油圧ポンプを有する成形装置であって、
    第1の駆動モータと前記第1の駆動モータによって駆動される第1の油圧ポンプとを有する第1の油圧ポンプユニットと、第2の駆動モータと前記第2の駆動モータによって駆動される第2の油圧ポンプとを有する第2の油圧ポンプユニットと、が並列に動作可能なポンプユニットと、
    前記ポンプユニットから吐出される圧油を前記成形装置に備えられる油圧駆動装置に供給する油圧回路と、
    前記第1の駆動モータおよび前記第2の駆動モータを制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、1つの工程の中に低速の動作と高速の動作がある工程では、
    少なくとも前記低速の動作では前記第1の駆動モータを第1の回転数となるように制御し、
    少なくとも前記高速の動作では前記第1の駆動モータを前記第1の回転数よりも低い第2の回転数となるように制御し、前記第2の駆動モータを前記第1の回転数よりも低い第3の回転数となるように制御することを特徴とする成形装置。
  2. 前記制御手段は、工程内で動作の切り換えが行われる直前に、前記第1の駆動モータの回転数の減速または増速を行うことを特徴とする請求項1に記載の成形装置。
  3. 前記制御手段は、工程内で動作の切り換えが行われる直前に、前記第1の駆動モータの回転数を前記第1の回転数より低く、前記第2の回転数より高い第4の回転数となるように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の成形装置。
  4. 駆動モータで駆動する油圧ポンプを有する成形装置を用いて成形品を製造する製造方法であって、
    第1の駆動モータと前記第1の駆動モータによって駆動される第1の油圧ポンプとを有する第1の油圧ポンプユニットと、第2の駆動モータと前記第2の駆動モータによって駆動される第2の油圧ポンプとを有する第2の油圧ポンプユニットと、が並列に動作可能なポンプユニットと、
    前記ポンプユニットから吐出される圧油を前記成形装置に備えられる油圧駆動装置に供給する油圧回路と、
    前記第1の駆動モータおよび前記第2の駆動モータを制御する制御手段と、を備えた成形装置を用い、
    1つの工程の中に低速の動作と高速の動作がある工程では、
    少なくとも前記低速の動作では前記第1の駆動モータを第1の回転数となるように制御し、
    少なくとも前記高速の動作では前記第1の駆動モータを前記第1の回転数よりも低い第2の回転数となるように制御し、前記第2の駆動モータを前記第1の回転数よりも低い第3の回転数となるように制御することを特徴とする製造方法。
  5. 前記制御手段は、工程内で動作の切り換えが行われる直前に、前記第1の駆動モータの回転数の減速または増速を行うことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記制御手段は、工程内で動作の切り換えが行われる直前に、前記第1の駆動モータの回転数を前記第1の回転数より低く、前記第2の回転数より高い第4の回転数となるように制御することを特徴とする請求項4又は5に記載の製造方法。
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