JP2015117228A - 新規ヌクレオシド誘導体、それを含むポリヌクレオチドならびに該ポリヌクレオチドを用いたボトムアップ的三次元細胞培養方法および核酸アプタマーの選択方法 - Google Patents

新規ヌクレオシド誘導体、それを含むポリヌクレオチドならびに該ポリヌクレオチドを用いたボトムアップ的三次元細胞培養方法および核酸アプタマーの選択方法 Download PDF

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Abstract

【課題】細胞の効率的な三次元培養方法の提供。【解決手段】例えば下記構造を有するヌクレオチド誘導体を構成単位として含むポリヌクレオチド、及びトロンビンまたはフィブリノゲンを用いて細胞を培養する。【選択図】なし

Description

本発明は、新規ヌクレオシド誘導体、それを含むポリヌクレオチドならびに該ポリヌクレオチドを用いたボトムアップ的三次元細胞培養方法および核酸アプタマーの選択方法に関する。
細胞培養においては、より生体組織を模倣できるように、培養細胞を三次元的に培養する方法が望まれている。
非特許文献1に見られるように、従来の三次元細胞培養法では、特殊な三次元培養プラットフォームを用いて細胞を培養させたり、二次元培養した細胞を三次元の型にはめ込みそこに生着させたりする方法、或いは、二次元培養と足場材等の塗布を反復することで三次元化する方法が知られている。また、トップダウン的微細加工技術(非特許文献2)によって培養基材を加工し、そこに三次元的に細胞を培養する技術も知られている。しかしながら、これらの方法では、培養基材の作製に時間やコストがかかっており、より簡便な三次元培養方法が望まれていた。
Advanced Materials,2011,23,3506-3510 Scientific Reports, 2013, 3:1316
本発明は、細胞膜親和性に優れる修飾ヌクレオシド構造を見出し、それを用いてポリヌクレオチド(核酸アプタマー)を作製し、細胞の効率的な三次元培養方法や核酸アプタマーの選択方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、化学構造中に親油性基及び両親媒性基を有する新規ヌクレオシド誘導体を合成することに成功し、これを含み、さらにトロンビン結合配列を組み込んだポリヌクレオチドを用いて細胞を培養することで、フィブリンゲルが細胞近傍に効率よく形成され、その結果、細胞を効率よく三次元培養できることを見出した。そして、生理的条件下でヒトトロンビンとフィブリノゲンを反応させるとフィブリンゲルが形成されることが知られているが、その際、ヒトトロンビンがフィブリンゲルに取り込まれることを見出した。さらに、ヒトトロンビンを、それをリガンドとする核酸アプタマーと複合体化させることにより、核酸アプタマーもフィブリンゲルに取り込まれることを明らかにした。すなわち、トロンビン結合性アプタマーを用いて任意の機能基をフィブリンゲルに導入できることが、本研究により初めて示された。また、新規ヌクレオシド誘導体を用いたポリヌクレオチドが核酸アプタマーの選択に効率よく使用できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1] 下記式(I−1)〜(I−4)の何れかの式で表されるヌクレオシド誘導体又はその塩。
(式(I−1)〜(I−4)中、R1は水素原子(−H)、フッ素原子(−F)、ヒドロ
キシル基(−OH)、アミノ基(−NH2)、又はメルカプト基(−SH)を、R2はそれぞれ独立に水素原子(−H)又はヒドロキシル基の保護基を、R3はそれぞれ独立に水素
原子(−H)又は炭素数1〜6の炭化水素基を、Aは−CONH−または−CHNHCO−を、Yは分岐構造及び/又は不飽和結合を含んでいてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素基を、nは2〜20の整数を、pは1〜6の整数を、qは1〜20の整数を、rは1〜6の整数を表す。)
[2] [1]に記載のヌクレオシド誘導体の5’−リン酸エステル、ホスホロチオエート体又はそれらの塩。
[3] [2]に記載の5’−リン酸エステル、ホスホロチオエート体もしくはそれらの塩、又はこれに標識物質を導入した標識ヌクレオチド誘導体を含む、ポリヌクレオチド合成用基質溶液。
[4] [3]に記載のポリヌクレオチド合成用基質溶液を含む、ポリヌクレオチド合成用試薬。
[5] [2]に記載の5’−リン酸エステル、ホスホロチオエート体もしくはそれらの塩、又はこれらに標識物質を導入した標識ヌクレオチド誘導体を合成用基質として用いることを特徴とする、ポリヌクレオチドの製造方法。
[6] [2]に記載のヌクレオシド誘導体の5’−リン酸エステル及び/又はそのホスホロチオエート体を構成単位として含むポリヌクレオチド。
[7] リガンド結合配列を含む、請求項6に記載のポリヌクレオチド。
[8] リガンド結合配列がトロンビンもしくはフィブリン、フィブリノゲン結合配列で
ある、[7]に記載のポリヌクレオチド。
[9] [7]または[8]に記載のポリヌクレオチドとトロンビン、もしくはポリヌクレオチドとトロンビン及びフィブリノゲンを用いて細胞を培養することを特徴とする、細胞培養方法。
[10] [7]または[8]に記載のポリヌクレオチドとトロンビン、もしくは該ポリヌクレオチドとトロンビン及びフィブリノゲンを含む、フィブリンゲル。
[11] 核酸アプタマーである、[6]に記載のポリヌクレオチド。
[12] [6]または[11]に記載のポリヌクレオチドを含む、ポリヌクレオチドライブラリー。
[13] [12]に記載のポリヌクレオチドライブラリーを用いて標的物質結合性ポリヌクレオチドを選択する工程を含む、核酸アプタマーの選択方法。
[14] トロンビン結合物質とトロンビン、もしくはトロンビン結合物質とトロンビン及びフィブリノゲンを内包する、フィブリンゲル。
本発明のヌクレオシド誘導体を含むポリヌクレオチドは、化学構造中に親油性基及び両親媒性基が導入されているため、細胞膜にアンカリングしやすいという特徴やフィブリンのような巨大重合分子に対し相互作用を示すという特徴がある。
本発明のヌクレオシド誘導体を含むポリヌクレオチドがリガンド結合配列を含むことにより、リガンドと結合した状態で細胞表面上に固定化されることができる。これにより、リガンド成分が細胞表面上に濃縮されるので、細胞が足場や接着面を形成しやすくなり、さらに親油性基及び両親媒性基と生成したフィブリンとの相互作用により、細胞どうしの接着が促進され、細胞が三次元的に集合し、育成される。
本発明は、培地に試薬等を添加するだけで、細胞の三次元的生育を可能にするための方法論を与える。これにより、従来法にみられるような細胞の撒布と足場材の塗布の反復などといった煩雑な操作や、特殊な三次元培養プラットフォーム等を省略することができる。また、集合体形成が細胞の自発的生長に委ねられるため、血管内皮細胞等との共培養により、従来のトップダウン的微細加工技術等を要することなく、酸素や養分、排泄物等を運搬する血管網を有する人工組織・器官等の作製が期待できる。また、トロンビン結合性アプタマーを介して細胞生長の足場となるフィブリンゲルに種々の機能基を導入できることで、組織培養のみならず、細胞の組織形成を阻害できることも考えられるため、固形がんの形成阻害剤等の新しいタイプの抗がん剤が開発されることが期待される。
このようなボトムアップ的な三次元細胞培養法は、試験管や培養器中での器官形成や組織再生への応用が期待される。本発明は、再生医療や医薬品開発、発生・分化や疾患メカニズムの解明研究など、ライフイノベーションにおける重大分野に幅広く応用されることが期待される。
本発明の修飾ヌクレオシド三リン酸を同時に複数種用いることで多重修飾DNAが酵素的
に合成可能であり、SELEX法などによる核酸アプタマーの選択を効率よく行うことができ
る。
PCRによって合成した、修飾アデノシン誘導体A5を含むポリヌクレオチドの電気泳動写真。 PCRによって合成した、修飾チミジン誘導体T5を含むポリヌクレオチドの電気泳動写真。 PCRによって合成した、修飾シチジン誘導体C3を含むポリヌクレオチドの電気泳動写真。 PCRによって合成した、修飾グアノシン誘導体G12-1を含むポリヌクレオチドの電気泳動写真。 PCRによって合成した、修飾ヌクレオシド三リン酸各1種類を含むポリヌクレオチドの電気泳動写真。 PCRによって合成した、修飾ヌクレオシド三リン酸各2種類を含むポリヌクレオチドの電気泳動写真。 PCRによって合成した、修飾ヌクレオシド三リン酸4種類を含むポリヌクレオチドの電気泳動写真。 PCR(5%MeCN添加)によって合成した、修飾ヌクレオシド三リン酸4種類を含むポリヌクレオチド(15%修飾DNA)の電気泳動写真。矢印が目的のPCR産物を示す。 PCR(5%MeCN添加)によって合成した、修飾ヌクレオシド三リン酸4種類を含むポリヌクレオチド(20%修飾DNA)の電気泳動写真。矢印が目的のPCR産物を示す。 アプタマーや細胞接着因子等を加えて培養した細胞の解離処理前および解離処理後の顕微鏡写真。(A)〜(D)の説明は表10に示す。 アプタマーや細胞接着因子等を加えて培養した細胞の解離処理前および解離処理後の顕微鏡写真。(A)〜(D)の説明は表10に示す。 各濃度のアプタマーや細胞接着因子等を加えて培養した細胞の、培養開始直後(0時間)及び72時間後の顕微鏡写真。(A)〜(D)の説明は表11に示す。 各濃度のアプタマーや細胞接着因子等を加えて培養した細胞の、培養開始直後(0時間)及び72時間後の顕微鏡写真。(A)〜(D)の説明は表11に示す。 各濃度のアプタマーや細胞接着因子等を加えて培養した細胞の、培養開始直後(0時間)及び72時間後の顕微鏡写真。(A)〜(D)の説明は表12に示す。 各濃度のアプタマーや細胞接着因子等を加えて培養した細胞の、培養開始直後(0時間)及び72時間後の顕微鏡写真。(A)〜(D)の説明は表12に示す。 TBA又はTBA-m4存在下におけるヒトトロンビン活性を示すグラフ。 蛍光偏光法によるフィブリンゲルへのアプタマー取り込み測定を示すグラフ。縦軸は(蛍光偏光度の変化量)を、横軸はフィブリノゲン濃度を表す。 フィブリノゲン、トロンビン及び/又はTBA-m4添加による培養細胞への影響を示す写真。(A)コントロール(添加なし)、(B)フィブリノゲン添加、(C)フィブリノゲン及びDNA-トロンビン複合体を添加、(D)フィブリノゲン及びTBA-m4-トロンビン複合体を添加。
本発明のヌクレオシド誘導体及びその塩、ヌクレオシド誘導体の5’−リン酸エステル及びその塩、並びにポリヌクレオチドを説明するに当たり、具体例を挙げて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
<ヌクレオシド誘導体又はその塩>
本発明の一態様であるヌクレオシド誘導体は、下記式(I−1)〜(I−4)の何れかの式で表されることを特徴とする。なお、かかるヌクレオシド誘導体から得られる塩も本発明の範囲に含まれるものとし、以下、ヌクレオシド誘導体とその塩を含めて「本発明のヌクレオシド誘導体等」と略す場合がある。
(式(I−1)〜(I−4)中、R1は水素原子(−H)、フッ素原子(−F)、ヒド
ロキシル基(−OH)、アミノ基(−NH2)、又はメルカプト基(−SH)を、R2はそれぞれ独立に水素原子(−H)又はヒドロキシル基の保護基を、R3はそれぞれ独立に水
素原子(−H)又は炭素数1〜6の炭化水素基を、Aは−CONH−または−CHNHCO−を、Yは分岐構造及び/又は不飽和結合を含んでいてもよい炭素数2〜10の2価の炭化水素基を、nは2〜20の整数を表し、pは1〜6の整数を、qは1〜20の整数を、rは1〜6の整数を表す。)
式(I−1)〜(I−4)中、R1は水素原子(−H)、フッ素原子(−F)、ヒドロ
キシル基(−OH)、アミノ基(−NH3)、又はメルカプト基(−SH)を表している
が、水素原子であること、即ち、ヌクレオシド誘導体等の糖部位は、デオキシリボースであることが好ましい。
2はそれぞれ独立に水素原子(−H)又はヒドロキシル基の保護基を表しているが、
保護基はヒドロキシル基の保護基として利用されるものであれば特に限定されない。例えばメチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、tert−ブチル基等のエーテル系保護基;アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等のアシル系保護基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等のシリルエーテル系保護基等が挙げられる。
3はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基を表しているが、R3の炭素数は、好ましくは5以下、より好ましくは4以下である。
Aは−CONH−または−CHNHCO−を表すが、好ましくは−CONH−であり、その場合、下記の(I’−1)〜(I’−4)の構造となる。
Yは分岐構造及び/又は不飽和結合を含んでいてもよい炭素数2〜10の2価の炭化水素基を表しているが、Zの炭素数は、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。Zとしては、エチレン基(−CH2−CH2−)、ビニレン基(−CH=CH−)、イソプロピレン基(−CH2−CH(CH3)−)、イソプロピレニレン基(−CH=C(CH3
)−)、n−ブチレン基(−CH2−CH2−CH2−CH2−)、n−ブタンジエニレン基(−CH=CH−CH=CH−)等が挙げられる。
nは2〜20の整数を表すが、10〜18の整数であることがより好ましい。pは1〜6の整数を表し、1〜3の整数であることがより好ましい。qは1〜20の整数を表し、10〜18の整数であることがより好ましい。rは1〜6の整数を表し、1〜3の整数であることがより好ましい。
より具体的には、以下の(I”−1)〜(I”−4)の化合物が例示される(
mは2〜20の整数を表す)。
本発明のヌクレオシド誘導体等の製造方法は、特に限定されず、公知の合成法を適宜組み合わせて製造することができるが、例えば後述の実施例に記載の方法に従って製造することができる。
<ヌクレオシド誘導体の5’−リン酸エステル、ホスホロチオエート体又はそれらの塩>
本発明のヌクレオシド誘導体等は、結合親和性や標的多様性に優れる核酸アプタマーを製造するために有用な化合物であるが、本発明のヌクレオシド誘導体をリン酸化して得られるヌクレオチド、即ちヌクレオシド誘導体の5’−リン酸エステルやホスホロチオエート体も本発明の一態様である。なお、本発明の5’−リン酸エステルやホスホロチオエート体から得られる塩も本発明の範囲に含まれるものとする。
本発明の5’−リン酸エステルおよびホスホロチオエート体は、例えば下記式(II−1)〜(II−4)の何れかの式で表すことができる。
なお、式(II−1)〜(II−4)中、Zはそれぞれ独立に酸素原子又は硫黄原子を表し、R1、R2、R3、A、Y、n、p、qおよびrについてはそれぞれ前述した本発明
のヌクレオシド誘導体等と同義である。
本発明の5’−リン酸エステルとして、より好ましくは以下のものが挙げられる。
本発明の5’−リン酸エステルまたはホスホロチオエート体は、蛍光物質等の標識物質を導入した標識ヌクレオチド誘導体の形態であってもよい。標識物質を結合させた5’−リン酸エステルやホスホロチオエート体を構成単位として含むポリヌクレオチドは、有用なプローブ等となり得る。標識物質は、核酸の標識として用いられる公知の物質であれば特に限定されないが、例えば、フルオレスセイン,Cy5,テトラメチルカルボキシローダミン,ピレン等の蛍光標識物質が挙げられる。また、標識物質は、例えば5’−リン酸エステルまたはホスホロチオエート体のアミノ基に導入することができる。なお、蛍光標識以外にも、種々の機能性物質を本発明の5’−リン酸エステルまたはホスホロチオエート体に導入することにより、機能性修飾ポリヌクレオチド、例えば触媒、核酸アプタマーを合成することもできる。また、阻害剤を結合させることも可能である。
<ポリヌクレオチド合成用基質溶液・ポリヌクレオチド合成用試薬・ポリヌクレオチドの製造方法>
本発明の5’−リン酸エステル及びその塩、ホスホロチオエート体及びその塩、又はそれ並びにこれらに標識物質を導入した標識ヌクレオチド誘導体は、ポリヌクレオチドを合成するために有用な合成用基質であるが、これらの少なくとも1種を含むポリヌクレオチド合成用基質溶液、このポリヌクレオチド合成用基質溶液を含むポリヌクレオチド合成用試薬、さらにこれらを合成用基質として用いるポリヌクレオチドの製造方法も本発明の一態様である。
<ポリヌクレオチド>
本発明のヌクレオシド誘導体等は、結合親和性や標的多様性に優れる核酸アプタマーを製造するために有用な化合物であるが、本発明のヌクレオシド誘導体等を用いて製造される核酸、即ち本発明の5’−リン酸エステル及び/又はそのホスホロチオエート体を構成単位として含むポリヌクレオチドも本発明の一態様である(以下、「本発明のポリヌクレオチド」と略す場合がある。)。なお、蛍光物質等の標識物質を導入した5’−リン酸エステルを構成単位として含む標識ポリヌクレオチドも本発明の範囲に含まれるものとする。
本発明のポリヌクレオチドは、例えば下記式(III−1)〜(III−4)の何れか
の式で表すことができるヌクレオチド構造を少なくとも含むものが挙げられる。
なお、式(III−1)〜(III−4)中、Zはそれぞれ独立に酸素原子又は硫黄原子を表し、R1、R2、R3、A、Y、n、p、qおよびrについてはそれぞれ前述した本
発明のヌクレオシド誘導体等と同義である。また、式(III−1)〜(III−4)中の括弧書きは、隣接したヌクレオチド構造との結合位置をそれぞれ表している。さらに、「そのホスホロチオエート体」とは、Zが硫黄原子であるものを意味するものとする。
本発明のポリヌクレオチドは、本発明の5’−リン酸エステル及び/又はそのホスホロチオエート体を構成単位として含むものであれば特に限定されないが、本発明の5’−リ
ン酸エステルを複数個含んでもよいし、複数種類(アデノシン誘導体、シチジン誘導体、チミジン誘導体、グアノシンの2種類以上)含んでもよい。また、本発明のポリヌクレオチドの塩基数は、通常10以上、好ましくは15以上であり、通常200以下、好ましくは100以下、より好ましくは70以下である。
本発明のポリヌクレオチドの製造方法は、特に限定されず、例えば本発明の5’−リン酸エステルやホスホロチオエート体等を原料(基質)として利用して、公知の合成法により適宜製造することができる。例えば、DNAの製造の場合、DNAシンセサイザーを用いてポリヌクレオチドを合成したり、PCRによってポリヌクレオチドを合成したりするこ
とができる。本発明の5’−リン酸エステルを基質としてPCRによってポリヌクレオチド
を合成する場合、反応系にアセトニトリルを加えることが好ましい。特に、本発明の5’−リン酸エステルを複数種類用いてPCRを行う場合、ポリヌクレオチドの増幅効率が向上
するので好ましい。ポリヌクレオチドを合成した後、陰イオン交換カラムクロマトグラフィー等を用いて精製することによって、本発明のポリヌクレオチドを製造することができる。
また、本発明のポリヌクレオチドにおけるホスホロチオエート体構造は、公知のホスホロチオエート基の導入方法を適宜採用して形成することができる。
本発明のポリヌクレオチドは、蛍光物質等の標識物質が導入されたポリヌクレオチドであってもよいが、一本鎖にしてマイクロアレイのプローブに用いたりすることもできる。
また、本発明のポリヌクレオチドの用途は特に限定されず、触媒、核酸アプタマー等の公知の用途に適宜利用することができるが、核酸アプタマーとして利用することが好ましい。例えば、アンチセンス分子やアンチジーン分子等の遺伝子発現を調節するための核酸医薬として利用することもできる。本発明のポリヌクレオチドは、優れた細胞膜透過性や遺伝子抑制作用、副作用の緩和、ヌクレアーゼ耐性を発揮することができ、有効な核酸医薬として利用できる。
<核酸アプタマーの選択方法>
本発明のポリヌクレオチドは、SELEX法等に使用するポリヌクレオチドライブラリーに利用することができるが、本発明のポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドライブラリー、並びにこのポリヌクレオチドライブラリーを用いて標的物質結合性ポリヌクレオチドを選択する工程を含む核酸アプタマーの選択方法も本発明の一態様である。
ポリヌクレオチドライブラリーは、本発明のポリヌクレオチドを含むものであればその他については特に限定されないが、ランダム配列を含む複数種類のポリヌクレオチドを含むことが好ましい。
選択方法は、ポリヌクレオチドライブラリーを用いて標的物質結合性ポリヌクレオチドを選択する工程を含むものであればその他については特に限定されず、例えばSELEX法において行われる工程を含むことができる。なお、SELEX法は、通常、標的物質をビーズ等の担体に固定化し、これにポリヌクレオチドライブラリーを添加し、標的物質に結合する核酸を回収し、回収したポリヌクレオチドを増幅し、増幅したポリヌクレオチドを再び標的物質に添加するという一連の工程を繰り返して、標的物質に対する特異性および結合力が高いポリヌクレオチドを濃縮し、その塩基配列を決定することで、標的物質結合性アプタマーを獲得する方法である。
本発明の選択方法によって、種々の生体関連物質等に対する核酸アプタマーや特定反応を触媒するリボザイム等、実用可能性があるさまざまな機能性核酸をスクリーニングすることができる。すなわち、ランダムなポリヌクレオチドを複数合成し、その中から酵素活性などを指標に特定のポリヌクレオチドを選択することにより、生理活性を有するアプタマーやリボザイムを得ることができる。
<本発明のポリヌクレオチドを用いたリガンドの細胞ターゲッティング>
また、本発明のポリヌクレオチドはランダム配列を含むポリヌクレオチドライブラリーであってもよいが、トロンビンもしくはフィブリノゲンやフィブリンが結合し得る配列を含むもの(トロンビンやフィブリノゲン結合アプタマー)が好ましい。また、当該結合により、トロンビンの活性がある程度阻害されるものであってもよい。さらに、他のリガンドが結合し得るリガンド結合配列を含む他のアプタマーと共に用いることも有り得る。
本発明のポリヌクレオチドは親油性または両親媒性の基を有するため、このようなリガンド結合配列を細胞膜の構成成分等にターゲッティングすることができる。
トロンビンやフィブリノゲン結合アプタマーと共に用いるアプタマーのリガンドとしては、低分子化合物、ペプチド、タンパク質、核酸、薬剤などが挙げられるが、細胞増殖因子や細胞接着因子であることが好ましい。
細胞増殖因子としては、血管内皮増殖因子、線維芽細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、インスリン由来増殖因子、形質転換増殖因子、肝細胞増殖因子、骨形成タンパク質、神経増殖因子、上皮増殖因子などが例示される。
細胞接着因子としては、以下のようなものが例示される。
足場成分(細胞外マトリックス)
コラーゲン(collagen)
フィブロネクチン(fibronection)
ラミニン(laminin)
エラスチン(elastin)
プロテオグリカン(proteoglycan)
エンタクチン(entactin)
ビトロネクチン(vitronectin)
フィブリノゲン(fibrinogen)
テネイシン(tenascin)
オステオポンチン
ナイドジェン(nidogen)
トロンボスポンジン
ヒアルロン酸(hyaluronic acid)
接着成分
インテグリン
カドヘリン
セレクチン
クローディン
オクルディン
免疫グロブリンファミリー(ICAM, MCAM, VCAM, CD4,8など)
リガンド結合配列としては、あるリガンドに対し、結合することが知られている公知の配列でもよいし、SELEX法などによって選択した配列でもよい。
<細胞培養方法>
本発明のポリヌクレオチドはトロンビンやフィブリン、フィブリノゲンの結合配列を有することで、培地に加えて細胞を培養した時に、フィブリンゲルを細胞近傍に形成させることができる。これにより、細胞が足場や接着面を形成しやすくなり、細胞どうしの接着が促進され、細胞が三次元的に集合し、培養される。
細胞の種類は特に制限されないが、線維芽細胞、肝細胞、上皮細胞、膵臓β細胞、脂肪細胞、神経細胞、骨芽細胞、血管内皮細胞などが挙げられる。
用いる培地などの培養条件は細胞の種類に応じて適宜選択することができるが、培地としては、最小必須培地(MEM)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、イスコフ改変ダ
ルベッコ培地(IMDM)、Ham's F-12培地などが例示される。
培地に添加する本発明のポリヌクレオチドの濃度は好ましくは120nMである。
培地には、トロンビンやフィブリノゲンを同時に添加することが好ましい。
トロンビンは120nMの濃度で添加することが好ましい。
フィブリノゲンは600nMの濃度で添加することが好ましい。
この場合、本発明のポリヌクレオチドとトロンビン、もしくは本発明のポリヌクレオチドとトロンビン及びフィブリノゲンを同時に添加してもよいが、本発明のポリヌクレオチドで前処理しておくことが好ましい。
なお、本発明のポリヌクレオチドとトロンビン、もしくは本発明のポリヌクレオチドとトロンビン及びフィブリノゲンを用いることで 形成されたフィブリンゲルは組織接着用
途や膜形成用途などの医薬用途に使用することもできる。
なお、本発明のポリヌクレオチドとトロンビン、もしくは本発明のポリヌクレオチドとトロンビン及びフィブリノゲンを用いることによって得られるフィブリンゲルも本発明の範囲に含まれる。当該フィブリンゲルには、トロンビン結合性アプタマーを用いて任意に機能基を導入できることから、目的に応じた機能基を導入して医薬用途に使用することもできる。例えば、細胞の組織形成を阻害する機能基を導入し、抗がん剤として使用することができる。
また、本発明では、トロンビンと、トロンビン結合物質の複合体がフィブリンゲルに取り込まれることが初めて見出された。よって、トロンビン結合物質とトロンビン、もしくはトロンビン結合物質とトロンビン及びフィブリノゲンを内包する、フィブリンゲルも本発明の範囲に含まれる。トロンビン結合物質は本発明のポリヌクレオチドを含むトロンビン結合アプタマーには限られず、抗トロンビン抗体やトロンビン結合糖鎖などでもよい。さらにこれらのトロンビン結合物質に上記のような機能基が導入されていてもよい。このような、トロンビン結合物質とトロンビン、もしくはトロンビン結合物質とトロンビン及びフィブリノゲンを内包する、フィブリンゲルは、組織接着用途や膜形成用途などの医薬用途に使用することもできる。また、トロンビン結合物質に細胞の組織形成を阻害する機能基を導入し、抗がん剤として使用することもできる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
チミジン誘導体T2の合成
真空乾燥させた1,12-diaminododecane (2.153 g, 10.7 mmol, F.W. 200.36)をDry-DMF (100 mL)に懸濁させ、DIPEA (1.8 mL, 10.3 mmol, F.W. 129.55, d=0.742 g/mL)を加え
た。(E)-5-(2-carboxyvinyl)-2'-deoxyuridine (300 mg, 335 μmol, F.W. 298.25)、PyBOP (631 mg, 1.21 mmol, F.W. 520.39)、HOBt・H2O (210 mg, 1.37 mmol, F.W. 153.44)
をDry-DMF (3 mL)に溶かしDIPEA (3.5 mL, 20. 0 mmol)を加えたものを滴下し、室温で1
時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し真空乾燥させた。真空乾燥させた残渣をDry-MeOH (5 mL)に溶かし、TEA (450 μL, 3.24 mmol, F.W. 101.19, d=0.728 g/mL)、TFA Ethyl Ester (3.6 mL, 30.2 mmol, F.W. 142.08, d=1.190 g/mL)を加え、室温で2時
間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、CHCl3(10 mL)で3回共沸させ真空乾燥さ
せた。真空乾燥させた残渣をDry-DMF (5 mL)に溶かし、imidazole (699 mg, 10.3 mmol, F.W. 68.08)、TBDMS-Cl(759 mg, 504 μmol, F.W. 150.72)をDry-DMF (2 mL)に溶かした
ものを加え、室温で5時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、残渣をAcOEt:Et2O=1:1混合液に溶かし、飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥後
、吸引濾過し、濾液を減圧留去した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μm, 100%CH2Cl2→3% MeOH/CH2Cl2) ,(Silica gel 60, 40-50 μm, 30%→50% AcOEt /hexane)によって精製し化合物T2を得た。

収量:400 mg 収率:49%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85 (1H, s) 7.08-7.19 (2H, m) 6.27 (1H, dd) 4.39 (1H, m) 3.98 (1H, m) 3.89 (2H, m) 3.28-3.37 (4H, m) 2.32 (1H, m) 1.99 (1H, m) 1.48-1.58 (4H, m) 1.24-1.28 (17H, m) 0.87-0.90 (18H, m) 0.06-0.13 (12H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=805.1, calculated for [(M+H)+]=805.5
チミジン誘導体T3の合成
真空乾燥させた化合物T2 (387 mg, 481 μmol, F.W. 805.13)をNH3/MeOH溶液に溶かし
、28%NH3水溶液を加え、室温で攪拌した。反応が進行しなくなったら反応液を減圧留去し、再度NH3/MeOH溶液と28%NH3水溶液を加えた。反応終了後、反応液を減圧留去し真空乾燥させた。真空乾燥させた残渣をDry-DMF (2 mL)に溶かし、mPEG acid(329 mg, 559 μmol,F.W.588.7)、HBTU (289 mg, 762 μmol, F.W. 379.25)、HOBt・H2O (114 mg, 762 μmol,
F.W. 153.44)のDry-DMF溶液 (3 mL)にDIPEA (200 μL, 1.15 mmol, F.W. 129.55, d=0.742 g/mL)を加えたものを滴下し、室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、残渣をethyl acetateに溶かし、飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥後、吸引濾過し、濾液を減圧留去した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μm, 2%→3% MeOH/CHCl3)によって精製し化合物T3を得た。

収量:473 mg 収率:74%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.86 (1H, s) 7.10-7.27 (2H, m) 6.29 (1H, dd) 4.41 (1H, m) 4.00 (1H, m) 3.80 (2H, m) 3.73 (2H, t) 3.64-3.66 (46H, m) 3.38 (3H, s) 3.34(2H, m) 3.22 (2H, m) 2.47 (2H, t) 2.35 (1H, m) 2.01 (1H, m) 1.45-1.56 (4H, m) 1.24-1.29 (18H, m) 0.90-0.93 (18H, m) 0.09-0.16 (18H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=1301.2, calculated for [(M+Na)+]=1301.8
チミジン誘導体T4の合成
真空乾燥させた化合物T3 (436 mg, 341 μmol, F.W. 1279.79)をMeOH (3 mL)に溶かし
、TREAT-HF (1.11 mL, 6.80 mmol, F.W. 161.21, d=0.989 g/mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、残渣をAcOEtに溶かし、飽和重曹水と飽和食
塩水で洗浄した。有機相と水相に目的物が存在したため、有機相をMgSO4で乾燥後、吸引
濾過し、濾液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210mesh, 2%→3% MeOH/CHCl3)によって精製し化合物3を得た。水相をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(Wakosil 40C18, 30-50 μm, 10%→90% MeOH/H2O)によって精製し化合
物T4を得た。

収量:251 mg 収率:66%

1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.38 (1H, s) 7.04-7.23 (2H, m) 6.28 (1H, t) 4.43 (1H,m) 3.81 (2H, m) 3.81 (2H, m) 3.72 (2H, t) 3.59-3.63 (45H, m) 3.36 (3H, s) 3.25 (2H, t) 3.17 (2H, t) 2.43 (2H, t) 2.23-2.36 (2H, m) 1.48-1.55 (4H, m) 1.31 (17H,m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=1073.9, calculated for [(M+Na)+]=1073.6
チミジン誘導体T5の合成
真空乾燥させた化合物T4 (100 mg、95.1 μmol、F.W. 1051.26)を、Dry-DMF (5 mL)で2回共沸し、Dry-MeCN (10 mL)で3回共沸し、N,N,N´,N´-Tetramethyl-1,8-naphthalenediamine (32 mg, 149 μmol, F.W. 214.31)を加え、一晩真空乾燥させた。これをDry-Trimethyl phosphate (1 mL)に溶かし、氷冷下で30分攪拌した。氷冷下でPhosphoryl chloride(13 μL, 143 μmol, F.W. 153.33, d = 1.645 g/mL)を加え、45分撹拌した。その後、氷冷下でDry-Tributhyl amine (91 μL, 381 μmol, F.W. 185.35, d = 0.775 g/mL)、0.5 M Diphosphoric acid in DMF (1.20 mL, 600 μmol, F.W. 177.98)を加え、室温で1時間
撹拌した。氷浴下で5分攪拌後、TEAB bufferを加え反応をクエンチさせた。反応液を減圧留去し濃縮後、蒸留水とEt2Oで分液した。水相を減圧留去し濃縮後、陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、中圧カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物T5を得た。

収量:18 mg 収率:15%

ESI-MS (negative ion mode) m/z, found=1288.4, calculated for [(M-H)-]=1289.5
アデノシン誘導体A2の合成
真空乾燥させた1,12-diaminododecane (3.556 g, 17.7 mmol, F.W. 200.36)をDry-DMF (80 mL)に懸濁させ、DIPEA (2.6 mL, 14.9 mmol, F.W. 129.55, d=0.742 g/mL)を加えた。化合物A1(473 mg, 1.48 mmol, F.W. 320.30)、PyBOP (922 mg, 1.77 mmol, F.W. 520.39)、HOBt・H2O (297 mg, 1.94 mmol, F.W. 153.44)をDry-DMF (26 mL)に溶かしDIPEA (5.3 mL, 30.4 mmol)を加えたものを滴下し、室温で1.5時間攪拌した。反応終了後、反応液
を減圧留去し真空乾燥させた。真空乾燥させた残渣をDry-MeOH (8 mL)に溶かし、TEA (876 μL, 6.30 mmol, F.W. 101.19, d=0.728 g/mL)、TFA Ethyl Ester (5.3 mL, 44.3 mmol, F.W. 142.08, d=1.190 g/mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応終了後、反応液を
減圧留去し、CHCl3(10 mL)で3回共沸させ真空乾燥させた。真空乾燥させた残渣をDry-DMF(5 mL)に溶かし、imidazole (1.020 g, 15.0 mmol, F.W. 68.08)、TBDMS-Cl(1.128 g, 7.48 mmol, F.W. 150.72)をDry-DMF (5 mL)に溶かしたものを加え、室温で3時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、残渣をAcOEt:Et2O=1:1混合液に溶かし、飽和重曹
水と飽和食塩水で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥後、吸引濾過し、濾液を減圧留去した
。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μL, 0.5→5% MeOH /CH2Cl2) , (Silica gel 60, 40-50 μL, 30%→50% AcOEt /hexane)によって精製し化合物A2および化合物A2-1を得た。
化合物A2
収量:288 mg 収率:24%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.29 (1H, s) 7.76 (1H, d) 7.47 (1H, s) 6.65 (1H, t) 6.14 (1H, d) 4.53 (1H, m) 3.96 (1H, m) 3.77 (2H, m) 3.30-3.36 (4H, m) 2.30-2.43 (2H, m) 1.50-1.55 (4H, m) 1.24-1.28 (19H, m) 0.87-0.91 (18H, m) 0.05-0.09 (12H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=827.7, calculated for [(M+H)+]=827.5
化合物A2-1
収量:176 mg 収率:17%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.32 (1H, s) 7.77 (1H, d) 7.51 (1H, s) 6.71 (1H, t) 6.18 (1H, d) 4.62 (1H, m) 4.04 (1H, m) 3.86 (2H, m) 3.34-3.42 (4H, m) 2.44-2.60 (2H, m) 1.54-1.60 (4H, m) 1.27-1.33 (16H, m) 0.92-0.94 (9H, m) 0.10-0.12 (12H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=713.1, calculated for [(M+H)+]=713.4
アデノシン誘導体A3の合成
真空乾燥させた化合物A2 (280 mg, 338 μmol, F.W. 827.18)をNH3/MeOH溶液に溶かし
、28%NH3水溶液を加え、室温で攪拌した。反応が進行しなくなったら反応液を減圧留去し、再度NH3/MeOH溶液と28%NH3水溶液を加えた。反応終了後、反応液を減圧留去し真空乾燥させた。真空乾燥させた残渣をDry-DMF (1 mL)に溶かし、mPEG acid (269 mg, 457 μmol, F.W.588.7)、HBTU (210 mg, 554 μmol, F.W. 379.25)、HOBt・H2O (87 mg, 567 μmol, F.W. 153.44)のDry-DMF溶液 (1 mL)にDIPEA (128 μL, 733 μmol, F.W. 129.55, d=0.742 g/mL)を加えたものを滴下し、室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留
去し、残渣をethyl acetateに溶かし、飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥後、吸引濾過し、濾液を減圧留去した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μm, 2-3% MeOH/CHCl3)によって精製し化合物A3を得た。

収量:375 mg 収率:79%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.31 (1H, s) 7.76 (1H, d) 7.52 (1H, s) 6.68 (1H, t) 6.24 (1H, d) 4.56 (1H, m) 3.99 (1H, m) 3.80 (2H, m) 3.73 (2H, t) 3.64-3.66 (45H, m) 3.38 (3H, s) 3.34-3.41 (2H, m) 3.18-3.25 (2H, m) 2.49 (2H, t) 2.33-2.43 (2H, m) 1.47-1.60 (4H, m) 1.27-1.33 (17H, m) 0.91-0.94 (19H, m) 0.09-0.11 (12H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=1301.3, calculated for [(M+Na)+]=1301.8
アデノシン誘導体A3-1の合成
真空乾燥させた化合物A2-1 (161 mg, 226 μmol, F.W. 712.92)をNH3/MeOH溶液に溶か
し、28%NH3水溶液を加え、室温で攪拌した。反応が進行しなくなったら反応液を減圧留去し、再度NH3/MeOH溶液と28%NH3水溶液を加えた。反応終了後、反応液を減圧留去し真空乾燥させた。真空乾燥させた残渣をDry-DMF (1 mL)に溶かし、mPEG acid (162 mg, 375 μmol, F.W.588.7)、HBTU (148 mg, 369 μmol, F.W. 379.25)、HOBt・H2O (59 mg, 385 μmol, F.W. 153.44)のDry-DMF溶液 (1 mL)にDIPEA (88 μL, 504 μmol, F.W. 129.55, d=
0.742 g/mL)を加えたものを滴下し、室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、残渣をethyl acetateに溶かし、飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥後、吸引濾過し、濾液を減圧留去した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μm, 2-4% MeOH/CHCl3)によって精製し化合物A3-1を得た。

収量:160 mg 収率:54%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.30 (1H, s) 7.76 (1H, d) 7.53 (1H, s) 6.70 (1H, t) 6.25 (1H, d) 4.62 (1H, m) 4.02 (1H, m) 3.86 (2H, m) 3.73 (2H, t) 3.60-3.66 (44H, m) 3.38 (3H, s) 3.34-3.45 (2H, m) 3.18-3.25 (2H, m) 2.47 (2H, t) 2.45-2.56 (2H, m) 1.49-1.61 (4H, m) 1.27-1.32 (16H, m) 0.92-0.93 (9H, m) 0.11 (6H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=1187.2, calculated for [(M+Na)+]=1187.7
アデノシン誘導体A4の合成
真空乾燥させた化合物A3 (375 mg, 288 μmol, F.W. 1301.84)をDry-DMF (1 mL)に溶かし、1 M Tetra-n-butylammonium fluoride (870 μL, 870 μmol, F.W. 261.45)を加え、室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去した。同様に、真空乾燥させた化
合物A3-1 (135 mg, 134 μmol, F.W. 1301.84)をDry-DMF (1 mL)に溶かし、1 M Tetra-n-butylammonium fluoride inTHF (410 μL, 410 μmol, F.W. 261.45)を加え、室温で1時
間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μm, 3-5% MeOH/CHCl3), (Wakosil 40C18, 30-50 μm, 100%H2O→70% MeOH/H2O)によって精製し化合物A4を得た。

収量:423 mg 収率:93%

1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.25 (1H, s) 7.74 (1H, d) 7.42 (1H, s) 6.33 (1H, d) 6.32 (1H, t) 4.76 (1H, m) 4.15 (1H, m) 3.81-3.96 (2H, m) 3.72 (2H, t) 3.63-3.66 (43H, m) 3.38 (3H, s) 3.20-3.29 (6H, m) 2.61 (3H, m) 2.46 (2H, t) 2.30-2.35 (1H, m) 1.55-1.67 (4H, m) 1.26-1.29 (15H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=
1073.9, calculated for [(M+Na)+]=1073.6
アデノシン誘導体A5の合成
真空乾燥させた化合物A4 (106 mg、98.8 μmol、F.W. 1073.32)を、Dry-DMF (3 mL)で3回共沸し、Dry-MeCN (3 mL)で2回共沸し、N,N,N´,N´-Tetramethyl-1,8-naphthalenediamine (32 mg, 149 μmol, F.W. 214.31)を加え、一晩真空乾燥させた。これをTrimethyl phosphate (1 mL)に溶かし、氷冷下で30分攪拌した。氷冷下でPhosphoryl chloride (14 μL, 150 μmol, F.W. 153.33, d = 1.645 g/mL)を加え、45分撹拌した。その後、氷冷下でDry-Tributhyl amine (95 μL, 402 μmol, F.W. 185.35, d = 0.775 g/mL)、0.5 M Diphosphoric acid in DMF (1.24 mL, 620 μmol, F.W. 177.98)を加え、室温で1時間撹拌
した。氷浴下で5分攪拌後、TEAB bufferを加え反応をクエンチさせた。反応液を減圧留去し濃縮後、蒸留水とEt2Oで分液した。水相を減圧留去し濃縮後、陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、中圧カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物A5を得た。

収量:19 mg 収率:14%

ESI-MS (negative ion mode) m/z, found=1311.4, calculated for [(M-H)-]=1311.6
シチジン誘導体C1の合成
真空乾燥させたチミジン誘導体T3 (360 mg, 281 μmol, F.W. 1279.79)をDry-pyridine(3 mL)で3回共沸させ、真空乾燥させた。Dry-CH2Cl2 (2 mL)に溶かし、氷浴下で10分攪拌した。TEA (250 μL, 1.80 mmol, F.W. 101.19, d=0.728 g/mL)を加え、氷浴下で5分攪
拌後、2,4,6-Triisopropylbenzenesulfonyl chloride (256 mg, 845 μmol, F.W. 302.86)とN,N-dimethyl-4-aminopyridine (16 mg, 131 μmol, F.W. 122.17)をDry-CH2Cl2 (1mL)に溶かしたものを加え、10 ℃で20時間攪拌した。ここにNH3/MeOH溶液 (5 mL)を加え、10 ℃で1時間攪拌した。反応液を減圧留去し、CH2Cl2に溶かし水で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥後、吸引濾過し、濾液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μm, 3%→10% MeOH/CHCl3)によって精製し化合物C1を得た。

収量:282 mg 収率:78%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.00 (1H, s) 7.32 (1H, d) 6.29 (1H, dd) 6.25 (1H, t) 4.37 (1H, m) 4.01 (1H, m) 3.81 (2H, m) 3.72 (2H, t) 3.63-3.66 (50H, m) 3.38 (3H,s) 3.19-3.30 (4H, m) 2.50 (1H, m) 2.46 (2H, t) 2.00 (1H, m) 1.45-1.50 (4H, m) 1.25-1.28 (19H, m) 0.89-0.90 (19H, m) 0.08-0.11 (13H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=1301.0, calculated for [(M+Na)+]=1300.8
シチジン誘導体C2の合成
真空乾燥させた化合物C1 (215 mg, 168 μmol, F.W. 1278.80)をMeOH (1 mL)に溶かし
、TREAT-HF (822 μL, 4.89 mmol, F.W. 161.21, d=0.989 g/mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakosil 40C18, 30-50 μm, 10%→90% MeOH/H2O)によって精製し化合物C2を得た。

収量:172 mg 収率:98%

1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.77 (1H, s) 7.37 (1H, d) 7.09 (1H, s) 6.41 (1H, d) 4.42 (1H, m) 4.00 (1H, m) 3.86 (2H, m) 3.72 (2H, t) 3.60-3.63 (45H, m) 3.36 (3H, s) 3.15-3.31 (4H, m) 2.46 (1H, m) 2.43 (2H, t) 2.27 (1H, m) 1.48-1.57 (4H, m) 1.31-1.34 (17H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=1050.9, calculated for [(M+H)+]=1050.5
シチジン誘導体C3の合成
真空乾燥させた化合物C2 (69 mg、65.7 μmol、F.W. 1050.28)を、Dry-DMF (3 mL)で4
回共沸し、Dry-MeCN (5 mL)で3回共沸し、N,N,N´,N´-Tetramethyl-1,8-naphthalenediamine (21 mg, 98.0 μmol, F.W. 214.31)を加え、一晩真空乾燥させた。これをTrimethylphosphate (1 mL)に溶かし、氷冷下で30分攪拌した。氷冷下でPhosphoryl chloride (12.2 μL, 131 μmol, F.W. 153.33, d = 1.645 g/mL)を加え、45分撹拌した。その後、氷冷下でDry-Tributhyl amine (65 μL, 272 μmol, F.W. 185.35, d = 0.775 g/mL)、0.5 M Diphosphoric acid in DMF (840μL, 420 μmol, F.W. 177.98)を加え、室温で1時間撹拌した。氷浴下で5分攪拌後、TEAB bufferを加え反応をクエンチさせた。反応液を減圧留去し濃縮後、蒸留水とEt2Oで分液した。水相を減圧留去し濃縮後、陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、中圧カラムクロマトグラフィー、HPLCで精製し、化合物C3を得た。

収量:1.1 mg 収率:1.4%

ESI-MS (negative ion mode) m/z, found=1287.3, calculated for [(M-H)-]=1288.5
グアノシン誘導体G2の合成
真空乾燥させた6-chloro-7-deazaguanine (2.436 g, 14.5 mmol, F.W. 168.58)をDry-pyridine (40 mL)に溶かし、氷浴下で10分攪拌。isobutyryl chloride (1.85 mL, 17.7 mmol, d=1.107 g/mL)を加え、氷浴下で20分攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、残渣をEt2Oに懸濁させ、吸引濾過し、濾物を冷80%MeOH/ Et2O、冷MeOH、冷Et2Oで洗浄し
化合物G2を得た。同様の反応を再度行なった。

収量:1.958 g 収率:56%
総収量:2.648 総収率:53%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.38 (1H, m) 6.56 (1H, m) 1.31 (1H, d); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=239.2, calculated for [(M+Na)+]=239.1
グアノシン誘導体G3の合成
真空乾燥させた化合物G2 (1.088 g, 3.52 mmol, F.W. 238.67)をDry-DMF (20 mL)に溶
かし、 N-iodosuccinimide (1.131 g, 5.03 mmol, F.W. 224.98)をDry-DMF (4 mL)に溶かして加え、室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、残渣を水と少量のMeOHを加え懸濁させ、吸引濾過し、濾物を冷MeOHで洗浄し化合物G3を得た。同様の反応を
再度行なった。

収量:1.367 g 収率:82%
総収量:3.345 g 総収率:87%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.52 (1H, s) 2.78 (1H, m) 1.20 (1H, d); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=364.9, calculated for [(M+H)+]=364.9
グアノシン誘導体G4の合成
真空乾燥させた化合物G3 (1.333 g, 3.66 mmol, F.W. 364.57)とNaH (222 mg, 5.55 mmol, F.W. 24.00)を真空乾燥後、Dry-MeCN (80 mL)に懸濁させ、1-alpha-chloro-3,5-ditoluoyl-2-deoxy-D-ribose(1.992 g, 5.12 mmol, F.W. 388.84)をDry-DMF (10 mL)に懸濁させ加え、室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を吸引濾過し、濾物を冷水で洗浄し
化合物G4を得た。同様の反応を再度行なった。

収量:2.127 g 収率:81%
総収量:5.504 g 総収率:82%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.95 (5H, m) 7.42 (1H, s) 7.27 (4H, m) 6.69 (1H, t) 5.76 (1H, m) 4.72 (2H, m) 4.60 (1H, m) 2.92 (1H, m) 2.73-2.90 (2H, m) 2.45 (3H,s)
2.43 (3H, s) 1.29 (6H, d); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=717.0, calculated for [(M+H)+]=717.1
グアノシン誘導体G5の合成
真空乾燥させた化合物G4 (2.215 g, 3.69 mmol, F.W. 716.95)とCuI (238 mg, 1.25 mmol, F.W. 190.45)に、Methyl acrylate (117 ml, 1.30 mol, F.W. 86.09)と脱気Dry-DMF (44 mL)の混合液を加え懸濁させ、Pd(PPh3)4 (1.431 g, 1.24 mmol, F.W. 1155.56)、TEA(1.75 mL, 12.6 mmol, F.W. 101.19, d=0.728 g/mL)を加え、70 ℃で5時間還流した。反応終了後、残渣をCH2Cl2に溶かし飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄した。有機相をMgSO4
乾燥後、吸引濾過し、濾液を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μm, 100% CH2Cl2→20% AcOEt /CH2Cl2)によって精製し、残渣をMeOHに懸濁させ吸引濾過し、濾物として化合物G5を得た。同様の反応を再度行なった。

収量:1.503 g 収率:72%
総収量:3.536 g 総収率:68%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.08 (1H, d) 7.92-8.00 (5H, m) 7.62 (1H, s) 6.73 (1H,t) 5.97 (1H, d) 5.80 (1H, m) 4.85 (1H, m) 4.61-4.68 (2H, m) 3.81 (3H, s) 2.97 (1H, m) 2.80-2.91 (2H, m) 2.46 (3H, s) 2.43 (3H, s) 1.30 (3H, s) 1.28 (3H, s); ESI
-MS (positive ion mode) m/z, found=675.2, calculated for [(M+H)+]=675.2
グアノシン誘導体G6の合成
真空乾燥させた化合物G5(1.503 g, 2.22 mmol, F.W. 675.13)を1N NaOH (30 mL)、1,4-dioxaneに懸濁させ終夜攪拌した。反応終了後、反応液をHClで中和し、減圧留去した。残渣を1N NaOH (30 mL)、MeOH (10 mL)に懸濁させ、7時間攪拌させた。反応終了後、反応液をHClで中和し、減圧留去し、MeOHに懸濁させ吸引濾過し、濾液を減圧留去した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakosil 40C18, 30-50 μm, 100%水→70% MeOH/水)によって精製し化合物G6を得た。同様の反応を再度行なった。

総収量:1.371 g 総収率:81%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.55 (1H, d) 7.39 (1H, s) 6.63 (1H, d) 6.39 (1H, t) 4.50 (1H, m) 4.06 (3H, s) 3.97 (1H, m) 3.75 (2H, m) 2.63 (1H, m) 2.26 (1H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=351.3, calculated for [(M+H)+]=351.1
グアノシン誘導体G7の合成
真空乾燥させた化合物G6 (856 mg, 2.44 mmol, F.W. 350.33)をDry-MeCN (50 mL)に懸
濁させ、NaI (808 mg, 5.39 mmol, F.W. 149.89)をDry-MeCN (10 mL)に溶かして加えたのち、Trimethylsilyl chloride (680 μL, 5.38 mmol, F.W. 108.64)を加え、室温で1時間攪拌した。90 ℃のオイルバスで終夜還流させた。反応終了後、反応液を減圧留去し、残
渣を水に懸濁させ、吸引濾過し、濾物をMeOHで洗浄した。濾液はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Wakosil 40C18, 30-50 μm, 100%水→70% MeOH/水)によって精製し化合物G7を得た。同様の反応を再度行なった。

総収量:800 mg 総収率:69%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.67 (1H, d) 7.42 (1H, s) 7.11 (1H, d) 6.40 (1H, t) 4
.48 (1H, m) 3.94 (1H, m) 3.74 (1H, m) 2.49 (1H, m) 2.28 (1H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=337.3, calculated for [(M+H)+]=337.1
グアノシン誘導体G8の合成
真空乾燥させた1,12-diaminododecane (953 mg, 4.76 mmol, F.W. 200.36)をDry-DMF (20 mL)に懸濁させ、DIPEA (0.8 mL, 4.58 mmol, F.W. 129.55, d=0.742 g/mL)を加えた
。化合物G7 (160 mg, 476 μmol, F.W. 336.30)、PyBOP (631 mg, 1.21 mmol, F.W. 520.39)、HOBt・H2O (210 mg, 1.37 mmol, F.W. 153.44)をDry-DMF (10 mL)に溶かしDIPEA (1.7 mL, 9.74 mmol)を加えたものを滴下し、室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し真空乾燥させた。真空乾燥させた残渣をDry-MeOH (2.5 mL)に溶かし、TEA (200 μL, 1.44 mmol, F.W. 101.19, d=0.728 g/mL)、TFA Ethyl Ester (1.70 mL, 14.2 mmol, F.W. 142.08, d=1.190 g/mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、CHCl3 (10 mL)で3回共沸させ真空乾燥させた。真空乾燥させた残渣をDry-DMF (2 mL)に溶かし、imidazole (330 mg, 4.85 mmol, F.W. 68.08)、TBDMS-Cl(360 mg, 2.89 μmol, F.W. 150.72)をDry-DMF (2 mL)に溶かしたものを加え、室温で2時間攪拌した
。反応の進行が止まったため、imidazole (664 mg, 9.75 mmol)、TBDMS-Cl(717 mg, 4.76μmol)をDry-DMF (2 mL)に溶かしたものを加え、室温で4時間攪拌した。反応終了後、反
応液を減圧留去し、残渣をAcOEt:Et2O=1:1混合液に溶かし、飽和重曹水と飽和食塩水
で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥後、吸引濾過し、濾液を減圧留去した。これをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 40-50 μm, 50%→60% AcOEt /hexane)によって精製し化合物G8を得た。

収量:213 mg 収率:53%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.52 (1H, d) 7.18 (1H, d) 7.10 (1H, s) 6.42 (1H, t) 4.51 (1H, m) 3.94 (1H, m) 3.75 (2H, m) 3.24-3.37 (4H, m) 2.28-2.33 (2H, m) 1.47-1.58 (4H, m) 1.22-1.27 (18H, m) 0.92-0.90 (18H, m) 0.09-0.11 (12H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=843.5, calculated for [(M+H)+]=843.5
グアノシン誘導体G9の合成
真空乾燥させた化合物G8 (213 mg, 481 μmol, F.W. 805.13)をNH3/MeOH溶液に溶かし
、28%NH3水溶液を加え、室温で攪拌した。反応が進行しなくなったら反応液を減圧留去し、再度NH3/MeOH溶液と28%NH3水溶液を加えた。反応終了後、反応液を減圧留去し真空乾燥させた。真空乾燥させた残渣をDry-DMF (1 mL)に溶かし、mPEG acid(176 mg, 299 μmol,F.W. 588.7)、HBTU (146 mg, 385 μmol, F.W. 379.25)、HOBt・H2O (58 mg, 378 μmol,
F.W. 153.44)をDry-DMFに溶かしDIPEA (88 μL, 504 μmol, F.W. 129.55, d=0.742 g/mL)を加えたものを滴下し、室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧留去し、
残渣をAcOEtに溶かし、飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥後、吸引濾過し、濾液を減圧留去した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μm, 3%→6% MeOH/CHCl3)によって精製し化合物G9を得た。

収量: 171 mg 収率:51%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.48 (2H, d) 7.04 (1H, s) 6.44 (1H, t) 4.52 (1H, m) 3.91 (1H, m) 3.69-3.76 (4H, m) 3.64-3.66 (49H, m) 3.39 (3H, s) 3.36 (2H, m) 3.23 (2H, m) 2.48 (2H, t) 2.20-2.34 (2H, m) 1.44-1.56 (6H, m) 1.26 (19H, m) 0.90-0.95(20H, m) 0.09-0.11 (12H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=1317.9, calculated for [(M+H)+]=1317.8
グアノシン誘導体G10の合成
真空乾燥させた化合物G9 (124 mg, 94.1 μmol, F.W. 1317.84)をDry-pyridineに溶か
し、氷浴下で10分攪拌した。Trimethylsilyl chloride (94 μL, 744 μmol, F.W. 108.64, d=0.856 g/mL)を加え氷浴下で30分攪拌後、isobutyryl chloride (60 μL, 573 μmol, F.W. 106.55, d=1.107 g/mL)を加え室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を減
圧留去し、残渣をAcOEtに溶かし、飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄した。有機相をMgSO4
乾燥後、吸引濾過し、濾液を減圧留去した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Silica gel 60, 63-210 μm, 1%→5% MeOH/CHCl3)によって精製し化合物G10を得た。

収量:58 mg 収率:44%

1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.63 (1H, d) 7.49 (1H, s) 7.24 (1H, d) 6.42 (1H, m) 4.55 (1H, m) 4.19 (1H, m) 3.95 (1H, m) 3.78-3.83 (2H, m) 3.73 (4H, t) 3.39 (3H, s) 3.64-3.66 (62H, m) 3.35 (3H, m) 3.21 (3H, m) 2.59-2.75 (2H, m) 2.47 (3H, m) 2.23-2.36 (3H, m) 1.45-1.56 (4H, m) 1.26-1.31 (18H, m) 0.93 (21H, m) 0.09-0.12 (14H, m); ESI-MS (positive ion mode) m/z, found=1409.5, calculated for [(M+Na)+]=1409.9
グアノシン誘導体G12-1の合成
真空乾燥させた化合物G11-1 (106 mg、98.8 μmol、F.W. 1073.32)を、Dry-DMF (3 mL)で3回共沸し、Dry-MeCN (3 mL)で2回共沸し、N,N,N´,N´-Tetramethyl-1,8-naphthalenediamine (32 mg, 149 μmol, F.W. 214.31)を加え、一晩真空乾燥させた。これをTrimethyl phosphate (1 mL)に溶かし、氷冷下で30分攪拌した。氷冷下でPhosphoryl chloride (14 μL, 150 μmol, F.W. 153.33, d = 1.645 g/mL)を加え、45分撹拌した。その後、氷
冷下でDry-Tributhyl amine (95 μL, 402 μmol, F.W. 185.35, d = 0.775 g/mL)、0.5 M Diphosphoric acid in DMF (1.24 mL, 620 μmol, F.W. 177.98)を加え、室温で1時間
撹拌した。氷浴下で5分攪拌後、TEAB bufferを加え反応をクエンチさせた。反応液を減圧留去し濃縮後、蒸留水とEt2Oで分液した。水相を減圧留去し濃縮後、陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、中圧カラムクロマトグラフィーで精製し、化合物G12-1を得た。

収量:8 mg 収率:18%

ESI-MS (negative ion mode) m/z, found=1327.6, calculated for [(M+H)+]=1327.6
<修飾ヌクレオチド誘導体を用いたポリヌクレオチドの合成>
1. 修飾アデノシン誘導体A5の導入 Primer Extension
反応液を以下のように調製した。これを94℃で0.5分間熱変性、1.2℃/分の降温速度で25℃まで下げてアニーリングを行った。その後、酵素を加え74℃でプライマー伸長反応を
行った(0.5分、5分)。伸長反応の確認は20%変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(TBE Buffer、200V、45℃、140分)によって行った。結果を図1に示す。

Primer 5'-GGATTAGCGAACAGGCCATACCTTT-3' 配列番号1
Template 3'-CCTAATCGCTTGTCCGGTATGGAAATAAGCC-5' 配列番号2

2.修飾チミジン誘導体T5の導入 Primer Extension
反応液を以下のように調製した。これを94℃で0.5分間熱変性、1.2℃/分の降温速度で25℃まで下げてアニーリングを行った。その後、酵素を加え74℃でプライマー伸長反応を
行った(0.5分、5分)。伸長反応の確認は20%変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(TB
E Buffer、200V、45℃、140分)によって行った。結果を図2に示す。

Primer 5'-GGATTAGCGAACAGGCCATACCTTT-3' 配列番号1
Template 3'-CCTAATCGCTTGTCCGGTATGGAAAATAGCC-5' 配列番号3
3.修飾シチジン誘導体C3の導入 Primer Extension
反応液を以下のように調製した。これを94℃で0.5分間熱変性、1.2℃/分の降温速度で25℃まで下げてアニーリングを行った。その後、酵素を加え74℃でプライマー伸長反応を
行った(0.5分、5分)。伸長反応の確認は20%変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(TBE Buffer、200V、45℃、140分)によって行った。結果を図3に示す。

Primer 5'-GGATTAGCGAACAGGCCATACCTTT-3' 配列番号1
Template 3'-CCTAATCGCTTGTCCGGTATGGAAAGAAGCC-5' 配列番号4
4.修飾グアノシン誘導体G12-1の導入 Primer Extension
反応液を以下のように調製した。これを94℃で0.5分間熱変性、1.2℃/分の降温速度で25℃まで下げてアニーリングを行った。その後、酵素を加え74℃でプライマー伸長反応を
行った(0.5分、5分)。伸長反応の確認は20%変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(TBE Buffer、200V、45℃、140分)によって行った。結果を図4に示す。

Primer 5'-GGATTAGCGAACAGGCCATACCTTT-3' 配列番号1
Template 3'-CCTAATCGCTTGTCCGGTATGGAAACAAGCC-5' 配列番号5
5.修飾ヌクレオシド三リン酸の導入 One Primer PCR 一種類の修飾基質
天然の基質の代わりに修飾基質を用いて、One primer PCRを以下の条件で行なった。
反応の確認は10%変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(TBE Buffer、200V、45℃、45分)によって行った。結果を図5に示す。
6.修飾ヌクレオシド三リン酸の導入 One Primer PCR 二種類の修飾基質
天然の基質の代わりに修飾基質を用いて、One primer PCRを以下の条件で行なった。
反応の確認は10%変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(TBE Buffer、200V、45℃、45分)によって行った。結果を図6に示す。

7. PCRによる修飾DNAの合成
PCRを以下の条件で行なった。A5、T5、C3、G12-1の混合液と天然のdNTPsを、比を変え
て混合し、基質として用いた。修飾基質の割合が15%および20%の反応液には最終濃度が5%になるようにMeCNを添加した。
反応の確認は1%アガロースゲル電気泳動(TBE Buffer、100V、室温、45分)を行い、EtBr染色により確認した。結果を図7に示す。
Template NK104#T1N
5'-GAGCGGCAGTTTGATGGAAGTTATCCGTCAAACGTTACGGGTCCTCAAATCGGTCCCATAACGTTACGGGATCCAGTTTCGAATACCCCACACCCGCTCTTTGGTTCT-3' 配列番号6
primer領域
Primer FE#P2F
5'-AGAACCAAAGAGCGGGTGTG-3' 配列番号7

修飾体三種導入における連続配列
ATC導入
5'-GAGCGGCAGTTTGATGGAAGTTATCCGTCAAACGTTACGGGTCCTCAAATCGGTCCCATAACGTTACGGGATCCAGTTTCGAATACCCCACACCCGCTCTTTGGTTCT-3' 配列番号6

ATG導入
5'-GAGCGGCAGTTTGATGGAAGTTATCCGTCAAACGTTACGGGTCCTCAAATCGGTCCCATAACGTTACGGGATCCAGTTTCGAATACCCCACACCCGCTCTTTGGTTCT-3' 配列番号6

ACG導入
5'-GAGCGGCAGTTTGATGGAAGTTATCCGTCAAACGTTACGGGTCCTCAAATCGGTCCCATAACGTTACGGGATCCAGTTTCGAATACCCCACACCCGCTCTTTGGTTCT-3' 配列番号6

TCG導入
5'-GAGCGGCAGTTTGATGGAAGTTATCCGTCAAACGTTACGGGTCCTCAAATCGGTCCCATAACGTTACGGGATCCAGTTTCGAATACCCCACACCCGCTCTTTGGTTCT-3' 配列番号6
8.PCRによる修飾DNAの合成 15%修飾DNA 5%MeCN添加
PCRを以下の条件で行なった。A5、T5、C3、G12-1の混合液と天然のdNTPsを、15:85の比
で混合し、基質として用いた。最終濃度が5%になるようにMeCNを添加した。
反応の確認は1%アガロースゲル電気泳動(TBE Buffer、100V、室温、45分)を行い、488nnレーザー照射(FAM等検出モード)と512nnレーザー照射(EtBr等検出モード)により確認した。結果を図8に示す。
9.PCRによる修飾DNAの合成 20%修飾DNA 5%MeCN添加
PCRを以下の条件で行なった。A5、T5、C3、G12-1の混合液と天然のdNTPsを、20:80の比で混合し、基質として用いた。最終濃度が5%になるようにMeCNを添加した。
反応の確認は1%アガロースゲル電気泳動(TBE Buffer、100V、室温、45分)を行い、外
部レーザー(FAM)とEtBr染色により確認した。結果を図9に示す。
<細胞培養実験>
導入を検討したアプタマー
・TBA:AGT CCG TGG TAG GGC AGG TTG GGG TGA CT:配列番号8
・TBA#Tm4(TBAに修飾T(T5) 4個入り)
AGT CCG TGG TAG GGC AGG TTG GGG TGA CT t t t t:配列番号9
tは修飾T(DP3)を示す。
TBA:Thrombin-binding aptamer(トロンビン結合アプタマー)
導入検討に用いた細胞
・HEPG2(どのウェルも1つあたり7.5×104cell)
<protocol>
新田ゼラチン製cellmatrix 0.3mg/ml 塩酸溶液を150μLずつチャンバーセル(1cm×1cm)に入れた。1時間室温で放置して溶液を取り出した。1晩自然乾燥した。ディッシュに培養した細胞を取り出すために培地を抜き取り、PBS1mM EDTA溶液で洗浄後、トリプシン溶液
で細胞を取り出した。そこに培地4mLを加えて全量5mLとして全量を遠沈管にうつし、1krpm.1minで遠心分離した。上澄みを捨てて、さらに5mLの培地を加えて懸濁させて1krpm.1minで遠心分離した。これをもう一度繰り返した。その後7.5×104cell/450μlの細胞溶液
を調製した。コラーゲン処理したチャンバーに450μLの細胞液を中心によらないように流し入れた。24時間培養した。37℃,95%Air,5%CO2.培地を400μL抜き取ったあと、培地を360μLいれ40μL(DNA・Thr20μL(DNA2.7μM、Th2.7μM) ,FIB20μL(13.5μM))の試薬(PBS
溶液)を添加した。そのまま48時間培養した。48時間後、細胞を解離処理しチャンバーか
ら剥がし、顕微鏡で観察した。
なお、培地等の培養条件は以下の通り。
培地:Wako D-MEM 低グルコース、(L-グルタミン、フェノールレッド含有)
抗生物質、ウシ血清入り
培養条件37℃,95%Air,5%CO2
PBS:11.8mM リン酸,157mM NaCl,4.5mM KCl
DNA・Th溶液はDNAを5.4μMでアニーリング後5.4μMのTh溶液を1:1 で加えて(共にPBS溶液)37℃でインキュベートした。
結果を図10および図11に示す。
アプタマーとしてはTBAよりも、本発明の修飾ヌクレオチドを導入したTBA#Tm4が効果的であった。アプタマーにTBA#Tm4を用い、トロンビンとフィブリノゲンを加えた時に、解離
処理後も細胞同士が特に強固に接着した塊が観察された(図11(D))。
<細胞培養実験:試薬濃度の検討>
導入検討したアプタマー
・TBA#Tm4(TBAに修飾T(T5) 4個入り)
導入検討に用いた細胞
・HeLa (どのウェルも1つあたり10×104cell)
<protocol>
新田ゼラチン製cellmatrix 0.3mg/ml 塩酸溶液を150μLずつチャンバーセル(1cm×1cm)に入れた。1時間室温で放置して溶液を取り出した。1晩自然乾燥した。
ディッシュに培養した細胞を取り出すために培地を抜き取り、PBS 1mM・EDTA溶液で洗浄
、除去、続いてトリプシン溶液1mLで細胞をはがし取り出した。そこに培地4mLを加えて全量5mLとして遠沈管にうつし、1krpm.1minで遠心分離した。上澄みを捨てて、さらに5mL
の培地を加えて懸濁させて1krpm.1minで遠心分離した。これをもう一度繰り返した。その後2.2×105cell/ml(10×104cell/450μl)の細胞溶液を調製した。コラーゲン処理したチ
ャンバーに450μLの細胞懸濁液を中心によらないように流し入れた。24時間培養した(37℃,95%Air,5%CO2)。その後培地を300μL抜き取ったあと、培地を225μLいれ75μL(DNA
・Thr30μL , Fibronectin (FN)25μL,FIB20μL)の試薬(PBS溶液)を添加した。そのまま72時間培養した。72時間後の各培養液の様子を撮影した。
なお、培地等の培養条件は以下の通り。
培地:Wako D-MEM 低グルコース、(L-グルタミン、フェノールレッド含有)
抗生物質、ウシ血清入り
培養条件37℃,95%Air,5%CO2
PBS:11.8mM リン酸,157mM NaCl,4.5mM KCl
DNA・Th溶液はDNAを18μMでアニーリング後、18μMまたは3.6μMの濃度で18μMまたは3.6μMのTh溶液を1:1 (容量比)で混合しインキュベート37℃30minを行った。
結果を図12〜15に示す。
m4(120nM)+Th(120nM)+FIB(600nM)(FN120nM)が最も良い結果をもたらした(図12(D)
)。尚、FNの添加による効果は小さかった。
<基質分解反応の阻害活性測定(阻害剤:TBA, TBA-m4)>
1.ヒトトロンビン溶液の調製
ヒトトロンビン(Thrombin, Human Plasma, High Activity: Calbiochem)を蒸留水に溶かし、3時間静置した。その後、Buffer A(PO4 3-(11.8mM), Na+(157mM), K+(4.5mM), Cl-(約140mM); pH 7.4)にヒトトロンビン(40nM)を含む溶液を調製し、室温下で3時間静置した。その後、アプタマーとの混合液の調製に用いた。
2.アプタマー溶液の調製
阻害剤となるアプタマー(TBAもしくはTBA-m4)溶液(2μM)3.5μLに10×Buffer A 3.5μLと蒸留水28μLを加えてアプタマー溶液(200nM)を調製した。続いて、アプタマー溶液(200nM)35μLをアニーリングした(アニーリングは、熱変性を94℃で0.5分間行った後、0.5℃/分の速さで降温して25℃とした)。
3.アプタマー・ヒトトロンビン混合液の調製
アプタマー溶液(200nM)31μLとヒトトロンビン溶液(40nM)31μLとを混合し、37℃で30minインキュベーションした。
4.基質溶液の調製
基質(SPECTROZYME TH:Sekisui Diagnostics,LLC)水溶液(5mM)40μLに10×Buffer A 20μLと蒸留水140μLを加えて基質溶液(1mM)を調製した。調製した基質溶液は温めて37℃とした。
セルは予め温めて37℃とした。基質溶液60μLとアプタマー・ヒトトロンビン混合液60
μLをセルの中で混合した。アプタマーとヒトトロンビン、基質の最終濃度は、それぞれ50nMおよび10nM、0.5mMである。
紫外可視吸光光度計を用いて、反応温度37℃でモニター波長405nmにおける吸収の経時
変化2秒おきに記録し2000秒間追跡した。結果を図16に示す。
図16において、コントロール溶液は阻害剤を含まない反応液である。
p-nitroanilideのε405=9650M-1を用いて反応初速度を算出した。
反応初速度:v0
Control : 52.8nM・s-1
TBA-m4 : 12.8nM・s-1
TBA : 7.86nM・s-1
以上から、ヒトトロンビンに対し5当量の阻害剤存在下でも、プロテアーゼ活性は残っ
ていることが示された。
<蛍光偏光法によるフィブリンゲルへのアプタマーの取り込み測定>
a) サンプル溶液の調製
1.ヒトトロンビン溶液の調製
ヒトトロンビンを蒸留水に溶かし3時間静置した。その後、Buffer Aにヒトトロンビン(480nM)を含む溶液を調製し、室温下で3時間放置した。その後、アプタマーとの混合液の
調製に用いた。
2.DNA(TBA, TBA-m4, WS, WS-m4)溶液の調製
Buffer Aに溶解させたDNA溶液(480nM)を調製した。DNA溶液(480nM)をアニーリングした(アニーリングは、熱変性を94℃で0.5分間行った後、0.5℃/分の速さで降温して25℃とした)。
TBA :5’-FAM-AGT CCG TGG TAG GGC AGG TTG GGG TGA CT-3’(配列番号8)
TBA-m4:5’-FAM-AGT CCG TGG TAG GGC AGG TTG GGG TGA CTt ttt-3’(配列番号9)
WS :5’-FAM-TTT TTT TTT TAG GGC AGG TTG GGG TGA CT-3’(配列番号10)
WS-m4 :5’-FAM-TTT TTT TTT TAG GGC AGG TTG GGG TGA CTt ttt-3’(配列番号11)t=修飾T
3.DNA・ヒトトロンビン混合液の調製
DNA溶液(480nM) 20μLとヒトトロンビン溶液(480nM)20μLとを混合し、37℃で30分間インキュベーションした。
4.Fluorescein 溶液の調製
Buffer Aに溶解させたFluorescein (480 nM)を調製した。
5.Fluorescein・ヒトトロンビン混合液の調製
Fluorescein溶液(480nM) 20μLとヒトトロンビン溶液(480nM)20μLとを混合し、37℃で30分間インキュベーションした。
6.蛍光標識化ヒトトロンビン(FL-Thrombin)溶液の調製
FL-Thrombinは、キット(Fluorescein Labeling Kit-NH2; Dojindo)でヒトトロンビンを蛍光標識化することで調製した。Buffer AにFL-Thrombin (240nM)を含む溶液40μLを調製し、37℃で30分間インキュベーションした。
7.フィブリノゲン溶液の調製
フィブリノゲン(Fibrinogen, Human Plasma:Calbiochem)はBuffer Aに溶解し3時間
転倒混和させた。その後、室温下で6時間静置した。続いて、Buffer Aで希釈し12μM, 6
μM, 3μM, 2.0μM, 1.2μM, 0.6μMのフィブリノゲン溶液をそれぞれ調製した。
b) フィブリンゲル形成反応および蛍光偏光の測定
DNA・ヒトトロンビン混合液(各240nM) 35μLと濃度の異なるフィブリノゲン溶液(12μM, 6μM, 3μM, 2.0μM, 1.2μM, 0.6μM, 0μM) 35μLとをそれぞれ混合し、25℃で30分
反応させた。
同様に、Fluorescein・ヒトトロンビン混合液およびFL-Thrombin溶液もフィブリノゲン溶液とそれぞれ混合し、25℃で30分反応させた。
最終濃度はそれぞれDNA(120nM), ヒトトロンビン(120nM), Fluorescein(120nM), FL-Thrombin(120nM), フィブリノゲン(6μM, 3μM, 2.0μM, 1.2μM, 0.6μM, 0.3μM, 0μM)
である。
反応終了後、励起波長490nmとしモニター波長520nmで反応液の蛍光偏光を5分間測定し
、その平均値をプロットした。ただし、FL-Thrombinを用いた測定では、励起波長497nm、モニター波長522nmとした。結果を図17に示す。
反応液にヒトトロンビンがないときは蛍光偏光に大きな変化はないが、ヒトトロンビンが存在しフィブリンゲルが形成される条件下では、TBAもしくはTBA-m4があると蛍光偏光
が大きく上昇する(図17のA,B)。しかし、ヒトトロンビンに結合しないDNA(WS, WS-m4)
やFluoresceinでは、ヒトトロンビンが存在しようがしまいが蛍光偏光に大きな変化はな
い(図17のC,D,E)。また、FL-ThrombinはTBAが存在しようがしまいが、蛍光偏光が大き
く変化する(図17のF)。
以上から、ヒトトロンビンはフィブリンゲルに取り込まれ、また、ヒトトロンビンと複合体化するTBAおよびTBA-m4もフィブリンゲルに取り込まれることが示された。
<細胞培養実験>
[1]試薬の準備
a.試料溶液の調製
1.DNAのアニーリング
蒸留水に溶けている9.6μMのDNA30μLに2×BufferAを30μL加えて4.8μMのDNA BufferA溶液60μLを調製した。
4.8μMのDNA BufferA溶液を94℃で30秒のdenatureを行い、その後94℃から25℃まで0.5℃/分の早さでannealingした。
2.トロンビン溶液の調製
9.6μMのトロンビン溶液30μLに2×BufferA溶液を30μL加えて4.8μMトロンビン BufferA 溶液60μLを調製した。
3.DNA-トロンビン複合体溶液
4.8μMのDNA BufferA溶液60μLと4.8μMトロンビン BufferA 溶液60μLを混合し37℃で30分間インキュベートした。
4.フィブリノゲン溶液の調製
フィブリノゲンをBufferAに溶解し3時間転倒混和させた。その後BufferAで希釈して6μM BufferA溶液を調製した。
b.トランズウェルを用いた培養
1.培地で置換したトランズウェル(トランズウェルクリアー(ポリエステル製メンブレ
ン) メンブレン直径6.5mm,培養面積0.33cm2,メンブレン孔サイズ0.4μm, Corning Life science)1枚当たりに3.3×104/100μL, 1.5×104/100μL, 0.6×104/100μLのHe-La細胞
をまいた。メンブレンに定着するように24時間CO2インキュベーターにいれて培養した。
2.定着を確認後、以下の表のように試薬をインサートとプレートに添加した。
インサートの方には、培地を15μL抜き取り、2.4μM のDNA+Th複合体( [20倍溶液],Final120nM) 5μL, 6μMのフィブリノーゲン([10倍溶液],600nM) 10μLをいれた。最終濃度
は、溶液量が100μLでDNA+Th複合体が120nM,フィブリノーゲンが600nMとなる。
プレートの方には、培地を90μL抜き取り、2.4μM のDNA+Th複合体( [20倍溶液],Final120nM) 30μL、6μMのフィブリノーゲン([10倍溶液],600nM) 60μLをいれた。最終濃度は、溶液量が600μLでDNA+Th複合体が120nM,フィブリノーゲンが600nMとなる。
3.試料添加後48時間CO2インキュベーターにいれて培養した。
4.位相差光学顕微鏡を用いて観察を行った。その結果を図18に示す。
図18(A)及び(B)は、それぞれコントロール及びフィブリノゲン添加の結果である。これらは、成長しきった細胞がはがれてしまっているため、写真内の細胞数は少なく、閑散としている。
(C)はフィブリノゲン及びDNA-トロンビン複合体を添加したものである。細胞同士は
ある程度密に集まっているが、次に示す(D)ほどの効果は見られなかった。
(D)はフィブリノゲン及びTBA-m4-トロンビン複合体を添加したものである。細胞同士が密に接着しており、他の3つと比べても効果が大きい。
本発明のヌクレオシド誘導体等は、細胞親和性に優れたポリヌクレオチド(核酸アプタマー)を製造するための原料として利用することができ、細胞培養試薬、核酸医薬、バイオマーカー検査薬、研究試薬等として応用することができる。

Claims (14)

  1. 下記式(I−1)〜(I−4)の何れかの式で表されるヌクレオシド誘導体又はその塩。
    (式(I−1)〜(I−4)中、R1は水素原子(−H)、フッ素原子(−F)、ヒドロ
    キシル基(−OH)、アミノ基(−NH2)、又はメルカプト基(−SH)を、R2はそれぞれ独立に水素原子(−H)又はヒドロキシル基の保護基を、R3はそれぞれ独立に水素
    原子(−H)又は炭素数1〜6の炭化水素基を、Aは−CONH−または−CHNHCO−を、Yは分岐構造及び/又は不飽和結合を含んでいてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素基を、nは2〜20の整数を、pは1〜6の整数を、qは1〜20の整数を、rは1〜6の整数を表す。)
  2. 請求項1に記載のヌクレオシド誘導体の5’−リン酸エステル、ホスホロチオエート体又はそれらの塩。
  3. 請求項2に記載の5’−リン酸エステル、ホスホロチオエート体もしくはそれらの塩、又はこれに標識物質を導入した標識ヌクレオチド誘導体を含む、ポリヌクレオチド合成用基質溶液。
  4. 請求項3に記載のポリヌクレオチド合成用基質溶液を含む、ポリヌクレオチド合成用試薬。
  5. 請求項2に記載の5’−リン酸エステル、ホスホロチオエート体もしくはそれらの塩、又はこれらに標識物質を導入した標識ヌクレオチド誘導体を合成用基質として用いることを特徴とする、ポリヌクレオチドの製造方法。
  6. 請求項2に記載のヌクレオシド誘導体の5’−リン酸エステル及び/又はそのホスホロチオエート体を構成単位として含むポリヌクレオチド。
  7. リガンド結合配列を含む、請求項6に記載のポリヌクレオチド。
  8. リガンド結合配列がトロンビンまたはフィブリン、フィブリノゲン結合配列である、請求項7に記載のポリヌクレオチド。
  9. 請求項7または8に記載のポリヌクレオチドとトロンビン、もしくはポリヌクレオチドとトロンビン及びフィブリノゲンを用いて細胞を培養することを特徴とする、細胞培養方法。
  10. 請求項7または8に記載のポリヌクレオチドとトロンビン、もしくは該ポリヌクレオチドとトロンビン及びフィブリノゲンを含む、フィブリンゲル。
  11. 核酸アプタマーである、請求項6に記載のポリヌクレオチド。
  12. 請求項6または11に記載のポリヌクレオチドを含む、ポリヌクレオチドライブラリー。
  13. 請求項12に記載のポリヌクレオチドライブラリーを用いて標的物質結合性ポリヌクレオチドを選択する工程を含む、核酸アプタマーの選択方法。
  14. トロンビン結合物質とトロンビン、もしくはトロンビン結合物質とトロンビン及びフィブリノゲンを内包する、フィブリンゲル。
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