JP2015115194A - 全固体二次電池および全固体二次電池の製造方法 - Google Patents
全固体二次電池および全固体二次電池の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015115194A JP2015115194A JP2013256366A JP2013256366A JP2015115194A JP 2015115194 A JP2015115194 A JP 2015115194A JP 2013256366 A JP2013256366 A JP 2013256366A JP 2013256366 A JP2013256366 A JP 2013256366A JP 2015115194 A JP2015115194 A JP 2015115194A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solid electrolyte
- positive electrode
- mass
- parts
- sulfide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
【課題】固体電解質層と電極層との結着性を向上させ、高耐久性を備える全固体電池を提供する。【解決手段】正極層と、負極層と、正極層と負極層との間に存在する固体電解質層とのいずれか一つ以上に、固体電解質と下記式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを含有する全固体二次電池。さらに、前記固体電解質が、ケイ素とリンとホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の元素と、硫黄とリチウムとを含有する硫化物である全固体二次電池。【選択図】図1
Description
本発明は、全固体二次電池に関する。特に硫化物固体電解質を用いる全固体二次電池に関する。
全固体二次電池は、負極層と固体電解質層と正極層とを積層させた積層構造を備え、各層には、固体電解質として高イオン伝導性の硫化物が好ましく含有される。また各層の界面を結着させる結着剤として、スチレンブタジエンゴム(SBR)やスチレンエチレンブタジエンスチレンブロック重合体(SEBS)が用いられる。
特許文献1に開示される全固体リチウム二次電池においては、集電体となる金属層と各電極層との間にSBRを含有する樹脂層を設ける。しかしSBRは結着力が弱い。そのため金属層の樹脂層対向面を粗面化させて結着性を高め、層間剥離を防止する。特許文献2には、正極活物質と、固体電解質材料と、SBRと導電化剤とを含有する正極合剤層形成用スラリーが開示される。上記のスラリーは、粒子間の結着性が不十分である。特許文献1および特許文献2に示されるように、SBRを全固体二次電池の結着剤とする場合、積層構造内の結着性を向上させるための構成が必要になる場合がある。そのため装置の複雑化とコスト上昇を招く。
ポリフッ化ビニリデン(PVdF)は結着力が高い結着剤である。しかしPVdFは水やアルカリに接触すると縮重結合して塊状になりやすいため、硫化物固体電解質を用いる全固体二次電池に適用する場合、以下に説明する問題がある。
硫化物固体電解質は、Li2SとP2S5とを出発原料として得られる所定の硫化物を主成分とする。固体電解質として利用可能な高イオン伝導性の硫化物を合成する観点からは、原料としてLi2Sを過剰に添加することが好ましい。しかしその場合、未反応のLi2Sが硫化物中に残存する。未反応のLi2Sを硫化物固体電解質と分離するのは困難であるため、上記のLi2Sは硫化物固体電解質と共に、スラリー状の正極合剤や負極合剤、或いは固体電解質層の形成に用いられる固体電解質合剤に添加される。Li2Sは強アルカリ性である。したがって上記の合剤にPVdFが含まれると、合剤中でLi2Sが作用してPVdFが塊状になる。その場合、硫化物固体電解質を含有する上記の液状体がスラリー状を維持できなくなる。そのため、硫化物固体電解質とPVdFとの併用は、電極合剤のハンドリング性を低下させ電極形成を困難にする。
本発明は、結着力が高い結着剤を用いて、耐久性に優れた全固体二次電池を提供することを課題とする。
本発明は、正極層と、負極層と、正極層と負極層との間に存在する固体電解質層とのいずれか一つ以上に、固体電解質と下記式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを含有する全固体二次電池である。
本発明に用いられる固体電解質は、ケイ素とリンとホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の元素と、硫黄とリチウムとを含有する硫化物である。上記の固体電解質は、硫化ケイ素と硫化リンと硫化ホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の化合物と、硫化リチウムとを出発原料とし、前記化合物の合計添加量と硫化リチウムの添加量とのモル比を50:50〜30:70の範囲内として合成される硫化物である。
本発明は、100質量部に対し硫化リチウムを0.1質量部以下の含有量で含有する溶媒に、正極活物質と硫化物固体電解質と上記式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを添加して正極合剤を調製し、該調製により該正極合剤100質量部に対し正極活物質49.9〜99質量部と、硫化物固体電解質1〜50質量部と、上記結着剤0.1〜10質量部とを含有させ、該正極合剤を用いて正極層を作製する正極層作製工程と、100質量部に対し硫化リチウムを0.1質量部以下の含有量で含有する溶媒に、負極活物質と硫化物固体電解質と上記式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを添加して負極合剤を調製し、該調製により該負極合剤100質量部に対し負極活物質49.5〜99質量部と、硫化物固体電解質1〜50質量部と、上記結着剤0.1〜10質量部とを含有させ、該負極合剤を用いて負極層を作製する負極層作製工程と、100質量部に対し硫化リチウムを0.1質量部以下の含有量で含有する溶媒に、硫化物固体電解質と上記式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを添加して硫化物固体電解質層用合剤を調製し、該調製により該硫化物固体電解質層用合剤100質量部に対し硫化物固体電解質90〜99.9質量部と、上記結着剤0.1〜10質量部とを含有させ、該硫化物固体電解質用合剤を用いて硫化物固体電解質層を作製する硫化物固体電解質層作製工程とのいずれか一つ以上の工程を含む全固体二次電池の製造方法を含有する。
本発明は、正極層と固体電解質層と負極層とが剥離しにくい。そのためサイクル寿命が長く耐久性に優れる全固体二次電池を提供することができる。
[全固体二次電池]
本発明の全固体二次電池は、正極層と固体電解質層と負極層とを積層させた積層構造を備える。図1は、本発明の全固体二次電池の一例を示す概略図である。図1において、100は全固体二次電池、200は正極層、300は固体電解質層、400は負極層、501、502は集電体である。固体電解質層300は、粒子状の固体電解質を含む。該固体電解質粒子は、正極層200および負極層300にも混合される。これにより固体電解質粒子と正極活物質粒子または負極活物質粒子との界面を大きく確保して、イオン伝導性を良好にする。正極層200と固体電解質層300と負極層400との結着性を良好にするため、正極層200と固体電解質300と負極層400とには、それぞれ結着剤が含有される。
本発明の全固体二次電池は、正極層と固体電解質層と負極層とを積層させた積層構造を備える。図1は、本発明の全固体二次電池の一例を示す概略図である。図1において、100は全固体二次電池、200は正極層、300は固体電解質層、400は負極層、501、502は集電体である。固体電解質層300は、粒子状の固体電解質を含む。該固体電解質粒子は、正極層200および負極層300にも混合される。これにより固体電解質粒子と正極活物質粒子または負極活物質粒子との界面を大きく確保して、イオン伝導性を良好にする。正極層200と固体電解質層300と負極層400との結着性を良好にするため、正極層200と固体電解質300と負極層400とには、それぞれ結着剤が含有される。
上記の積層構造の形成には、原料成分を溶媒中で混合させたスラリー状の正極合剤や負極合剤が用いられる。正極層および負極層は、集電体上に正極合剤または負極合剤を塗布、乾燥させて作製される。また固体電解質層は、原料成分を溶媒中で混合させたスラリー液を用いるほか、粉末の原料成分を混合して形成させてもよい。負極層と固体電解質層と正極層とを積層させた状態で加圧し、各層を一体化させて本発明の全固体二次電池を構成する積層体を形成する。
[結着剤]
本発明は、正極層と固体電解質層と負極層のいずれか一つ以上に上記式(1)で表される構成単位を有する結着剤を含有する。そのような結着剤の具体例としては、PVdFが挙げられる。該結着剤は、従来全固体二次電池の製造に用いられるSBR等の結着剤と比較して結着力が強い。結着性の強さは、支持体に結着剤溶液を塗布し乾燥させて得た結着剤シートを支持体から剥離させるために必要な力を、市販の剥離試験機で測定して評価することができる。
本発明は、正極層と固体電解質層と負極層のいずれか一つ以上に上記式(1)で表される構成単位を有する結着剤を含有する。そのような結着剤の具体例としては、PVdFが挙げられる。該結着剤は、従来全固体二次電池の製造に用いられるSBR等の結着剤と比較して結着力が強い。結着性の強さは、支持体に結着剤溶液を塗布し乾燥させて得た結着剤シートを支持体から剥離させるために必要な力を、市販の剥離試験機で測定して評価することができる。
該結着剤は極性溶媒に可溶である。したがって上記の積層体の形成に用いる合剤の溶媒として、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド溶媒、酢酸ブチル、酢酸エチル等のアルキルエステル溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類溶媒等の極性溶媒を選択することが好ましい。
これにより、極性溶媒に溶解させた本発明の結着剤と、正極活物質や負極活物質とを均質に混合させた正極合剤や負極合剤を調製することができる。また、固体電解質層の形成を、固体電解質と結着剤とを含有するスラリー状の固体電解質層用合剤を用いて行う場合にも、同様の理由により上記に例示する極性溶媒を用いることが好ましい。なお、固体電解質層に結着剤を含有させる場合は、粉末の固体電解質と結着剤とを混合してもよい。
上記の正極合剤、負極合剤、固体電解質層用合剤等を用いて正極層と負極層と固体電解質層とを形成することにより、正極層、負極層、固体電解質層にそれぞれ含有される成分の粒子を強固に結着させることができる。その結果、本発明においては、正極層と固体電解質層との界面や負極層と固体電解質層との界面は、充放電を繰り返しても層間剥離しにくい。すなわち本発明はサイクル寿命が長く、高耐久性の全固体二次電池である。結着剤は、正極層と負極層と固体電解質層とのいずれか一つ以上の層に含有されていれば本発明の作用効果を得られる。全ての層に結着剤を含有させれば、本発明の層間剥離抑制効果が著しく向上するため好ましい。
[固体電解質]
本発明に用いられる固体電解質は、ケイ素とリンとホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の元素と、硫黄とリチウムとを含有する硫化物である。上記の硫化物を主成分とする固体電解質は、硫化ケイ素と硫化リンと硫化ホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の化合物と、硫化リチウムとを出発原料とし、前記化合物の合計添加量と硫化リチウムの添加量とのモル比を好ましくは、50:50〜30:70、より好ましくは、40:60〜38:62の範囲内として合成される。合成方法としては、メカニカルミリング法や溶液法を適用することができる。
本発明に用いられる固体電解質は、ケイ素とリンとホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の元素と、硫黄とリチウムとを含有する硫化物である。上記の硫化物を主成分とする固体電解質は、硫化ケイ素と硫化リンと硫化ホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の化合物と、硫化リチウムとを出発原料とし、前記化合物の合計添加量と硫化リチウムの添加量とのモル比を好ましくは、50:50〜30:70、より好ましくは、40:60〜38:62の範囲内として合成される。合成方法としては、メカニカルミリング法や溶液法を適用することができる。
メカニカルミリング法とは、反応器内に所定の添加量比で出発原料を入れ、ボールミル等を用いて出発原料に強振動を与えることにより微粒子化させ、各微粒子を混合させる方法である。溶液法は、所定の添加量比で出発原料を溶媒に添加し、硫化物を析出させる方法である。いずれの方法を用いても本発明で用いる固体電解質を得ることができる。
上記の添加量比で出発原料を反応させることで、未反応の硫化リチウムの量を抑制することができる。未反応の硫化リチウムと固体電解質となる硫化物とは分離が困難である。そのため全固体電解質の製造工程において、未反応の硫化リチウムは、固体電解質と共に正極合剤や負極合剤や固体電解質層用合剤の溶媒に添加される。本発明においては、上記の添加量比で固体電解質を合成することにより、溶媒中に添加される未反応の硫化リチウムの含有量を0.1質量部以下に抑制できる。なお上記未反応の硫化リチウムは、上記溶媒中に含有されないことが最も好ましい。
本発明に用いられる結着剤は、アルカリ分と接触すると縮重結合を起こす性質を有する。本発明においては、固体電解質を添加した溶媒のアルカリ分が少量であるため、該溶媒に上記の結着剤を添加しても結着剤が縮重結合を起こしにくい。そのため、正極合剤や負極合剤や固体電解質層用合剤がスラリー状を維持することができる。これにより、結着剤や固体電解質等の含有成分を均質に分散させることができる。またハンドリング性に優れる合剤であるため、均一な膜厚で集電体上に塗布しやすくなる。
充放電容量が大きな全固体二次電池を得る観点からは、上記の固体電解質のイオン伝導度は、大きいほど好ましい。具体的には10−5S/cm以上が好ましく、10−4S/cm以上がより好ましい。固体電解質のイオン伝導度は、固体電解質の組成や結晶性、平均粒子径に対応して変化する。本発明に用いられる固体電解質の例としては、Li3PS4、Li7P3S11、Li6PS5Cl、Li3PS4などが挙げられる。Li3PS4のイオン伝導度は、10−4〜10−3S/cmである。Li7P3S11のイオン伝導度は、10−3〜10−2S/cmである。Li6PS5Clのイオン伝導度は、10−4〜10−3S/cmである。Li3PS4のイオン伝導度は、10−5〜10−4S/cmである。固体電解質は、非晶質、結晶体のいずれでもよい。
固体電解質の平均粒子径は、0.1〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましい。そのような粒子径の固体電解質を選択することにより、全固体二次電池に適した上記の所定のイオン伝導度を備える固体電解質層を形成することができる。なお固体電解質の平均粒子径は、任意に選び取った50粒の固体電解質粒子の粒子径を乾式粒度分布測定装置を用いて測定し、測定値の平均値を平均粒子径とすることができる。
固体電解質の比表面積は、大きいほど好ましい。正極活物質や負極活物質との接触面積、あるいは固体電解質同士の接触面積を大きくしやすいからである。上記の接触面積が大きいほど、イオンの伝導経路を大きく確保することができる。本発明に用いられる固体電解質の比表面積は、少なくとも0.1m2/g以上が好ましく、1m2/g以上がより好ましい。なお固体電解質、正極活物質、負極活物質の比表面積は、いずれも比表面積測定計を用いて測定することができる。
[正極層]
正極層は、上記の固体電解質と結着剤の他、正極活物質を含有する。本発明に用いられる正極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵し、放出することができることができる成分を制限なく用いることができる。具体的にはコバルト酸リチウム(LCO)、ニッケル酸リチウム、ニッケルコバルト酸リチウム、ニッケルコバルトアルミニウム酸リチウム(NCA)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(NCM)、マンガン酸リチウム、ニッケルマンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウムなどが挙げられる。これら正極活物質のうち、層状岩塩型構造を有する遷移金属酸化物のリチウム塩が好ましい。
正極層は、上記の固体電解質と結着剤の他、正極活物質を含有する。本発明に用いられる正極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵し、放出することができることができる成分を制限なく用いることができる。具体的にはコバルト酸リチウム(LCO)、ニッケル酸リチウム、ニッケルコバルト酸リチウム、ニッケルコバルトアルミニウム酸リチウム(NCA)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(NCM)、マンガン酸リチウム、ニッケルマンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウムなどが挙げられる。これら正極活物質のうち、層状岩塩型構造を有する遷移金属酸化物のリチウム塩が好ましい。
正極活物質の比表面積は、上記の固体電解質の比表面積と同様に大きいほど好ましい。固体電解質との接触面積を大きく確保しやすくなるからである。正極活物質の比表面積は、少なくとも0.05m2/g以上が好ましく、0.1m2/g以上がより好ましい。これによりイオン伝導性をさらに向上させることができる。
正極層に含有される正極活物質と固体電解質との含有量比は、質量比として40:60〜95:5が望ましく、60:40〜70:30がより好ましい。正極層に含有される正極活物質と固体電解質との合計含有量と、結着剤の含有量との含有量比は、質量比として90:10〜99.9:0.1が好ましく、95:5〜99.5:0.5がより好ましい。上記の好ましい含有量比にすることにより、正極活物質と固体電解質との接触面積が適切に確保でき、所定の結着剤の作用により強固に結着される。これにより正極活物質と固体電解質とが剥離せず、正極層内のイオン伝導性を良好に保つことができる。
[負極層]
負極層は、上記の固体電解質と結着剤の他、負極活物質を含有する。本発明に用いられる負極活物質としては、単体金属や合金、金属を含有した導電性材料等の金属イオンを吸蔵および放出しうる公知の物質を制限なく用いることができる。金属リチウムや、リチウム、インジウム、スズ、アルミ、ケイ素等の金属およびこれらの合金、Li4/3Ti5/3O4、SnO等の遷移金属酸化物を用いることが好ましい。リチウムイオンを常法に従ってプレドープさせた炭素材料も好ましい。そのような炭素材料としては、黒鉛等リチウムイオンと共に層間化合物を形成するものが好ましい。上記の負極活物質は単独で用いてもよく併用してもよい。
負極層は、上記の固体電解質と結着剤の他、負極活物質を含有する。本発明に用いられる負極活物質としては、単体金属や合金、金属を含有した導電性材料等の金属イオンを吸蔵および放出しうる公知の物質を制限なく用いることができる。金属リチウムや、リチウム、インジウム、スズ、アルミ、ケイ素等の金属およびこれらの合金、Li4/3Ti5/3O4、SnO等の遷移金属酸化物を用いることが好ましい。リチウムイオンを常法に従ってプレドープさせた炭素材料も好ましい。そのような炭素材料としては、黒鉛等リチウムイオンと共に層間化合物を形成するものが好ましい。上記の負極活物質は単独で用いてもよく併用してもよい。
負極層に含有される負極活物質と固体電解質との含有量比は、質量比として40:60〜99:1が望ましく、50:50〜95:5がより好ましい。負極層に含有される負極活物質と固体電解質との合計含有量と、結着剤の含有量との含有量比は、質量比として90:10 〜99.9:0.1 が好ましく、95:5〜99.5:0.5がより好ましい。上記の好ましい含有量比にすることにより、負極活物質と固体電解質との接触面積を適切に確保でき、所定の結着剤の作用により強固に結着される。これにより負極活物質と固体電解質とが剥離せず、負極層内のイオン伝導性を良好に保つことができる。
負極活物質の比表面積は、上記の固体電解質の比表面積と同様に大きいほど好ましい。固体電解質との接触面積を大きく確保しやすくなるからである。負極活物質の比表面積は、少なくとも1m2/g以上が好ましく、2m2/g以上がより好ましい。これによりイオン伝導性をさらに向上させることができる。
[固体電解質層]
固体電解質層における固体電解質の含有量は、90.0〜99.9質量%が好ましく、95.5〜97.0質量%がより好ましい。結着剤の含有量は、0.1〜10.0質量%が好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。
固体電解質層における固体電解質の含有量は、90.0〜99.9質量%が好ましく、95.5〜97.0質量%がより好ましい。結着剤の含有量は、0.1〜10.0質量%が好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。
本発明においては、正極合剤や、負極合剤や、固体電解質層を形成する固体電解質層用合剤にそれぞれ添加される結着剤量が、そのまま正極層や、負極層や、固体電解質層における各々の結着剤の含有量となる。したがって上記の所定の範囲内で結着剤を含有する正極層、負極層、固体電解質層を作製する場合、正極合剤、負極合剤、固体電解質層用合剤の結着剤の含有量を適宜調節する。また固体電解質を原料粉末の混合により作製する場合は、原料粉末の混合比を、固体電解質層中の成分の所望の成分比と同じにして作製する。
本発明の正極層、負極層においては、導電助剤を含有させてもよい。導電助剤の例としては天然黒鉛、カーボンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維等が挙げられる。
[全固体二次電池の製造方法]
本発明の全固体電池の製造方法を説明する。本発明の全固体二次電池は、正極層作製工程と、負極層作製工程と、硫化物固体電解質層作製工程とのいずれか一つ以上を含む。上記の各工程は、いずれも作製する層に、式(1)で表される構成単位を有する結着剤を含有させる工程である。各工程のうち少なくとも一つを選択することにより、層間剥離が抑制されサイクル寿命が長い全固体二次電池を製造することができる。
本発明の全固体電池の製造方法を説明する。本発明の全固体二次電池は、正極層作製工程と、負極層作製工程と、硫化物固体電解質層作製工程とのいずれか一つ以上を含む。上記の各工程は、いずれも作製する層に、式(1)で表される構成単位を有する結着剤を含有させる工程である。各工程のうち少なくとも一つを選択することにより、層間剥離が抑制されサイクル寿命が長い全固体二次電池を製造することができる。
[正極層作製工程]
正極層作製工程で製造されるスラリー状の正極合剤は、上記に説明した所定の極性溶媒に正極活物質と固体電解質と、式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを添加し、各成分が均質に混合されるまで撹拌することにより調製される。溶媒としては、NMP、DMF等の極性溶媒が好ましく用いられる。本発明に用いられる結着剤は、極性溶媒に可溶である。したがって上記の極性溶媒を用いることにより、溶媒中で正極活物質と、固体電解質と、結着剤とを均質に分散させることができる。
正極層作製工程で製造されるスラリー状の正極合剤は、上記に説明した所定の極性溶媒に正極活物質と固体電解質と、式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを添加し、各成分が均質に混合されるまで撹拌することにより調製される。溶媒としては、NMP、DMF等の極性溶媒が好ましく用いられる。本発明に用いられる結着剤は、極性溶媒に可溶である。したがって上記の極性溶媒を用いることにより、溶媒中で正極活物質と、固体電解質と、結着剤とを均質に分散させることができる。
各添加成分の添加量は用いられる正極活物質や固体電解質の比表面積に対応して適宜調節される。すなわち、正極活物質と固体電解質との比表面積に基づいて、正極活物質と固体電解質との接触面積を最大限確保できるように、正極活物質と固体電解質との添加量を調節する。また上記の確保しうる接触面積に対し十分な量の結着剤を添加する。
例えば、比表面積の平均値が2m2/gの固体電解質と、比表面積の平均値が0.1m2/gの正極活物質と、本発明所定の結着剤とを、溶媒100質量部に対し0.1質量部以下の硫化リチウムを含有する溶媒に添加する場合、該溶媒に各添加成分を添加して得られる正極合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、正極活物質は49.9〜99質量部が好ましく、59.9〜95質量部がより好ましい。固体電解質は1〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。結着剤は0.1〜6質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
他の例として、比表面積の平均値が2m2/gの固体電解質と、比表面積の平均値が1.0m2/gの正極活物質と、本発明所定の結着剤とを、上記の溶媒に添加する場合、正極合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、正極活物質は49.9〜99質量部が好ましく、59.9〜95質量部がより好ましい。固体電解質は1〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。結着剤は0.1〜8質量部が好ましく、1〜6質量部がより好ましい。
他の例として、比表面積の平均値が2m2/gの固体電解質と、比表面積の平均値が10.0m2/gの正極活物質と、本発明所定の結着剤とを、上記の溶媒に添加する場合、正極合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、正極活物質は49.9〜99質量部が好ましく、59.9〜95質量部がより好ましい。固体電解質は1〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。結着剤は0.1〜10質量部が好ましく、1.5〜9質量部がより好ましい。
他の例として、比表面積の平均値が10m2/gの固体電解質と、比表面積の平均値が1.0m2/gの正極活物質と、本発明所定の結着剤とを、上記の溶媒に添加する場合、正極合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、正極活物質は49.5〜99質量部が好ましく、59.9〜95質量部がより好ましい。固体電解質は1〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。結着剤は0.5〜10質量部が好ましく、2〜9質量部がより好ましい。
固体電解質としては、硫化物固体電解質が好ましく用いられる。硫化物固体電解質としては、硫化ケイ素と硫化リンと硫化ホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の化合物と、硫化リチウムとを出発原料とし、前記化合物の合計添加量と硫化リチウムの添加量とのモル比を50:50〜30:70の範囲内として合成される硫化物が好ましい。上記の好ましい添加量比で各出発原料を合成することにより、未反応の硫化リチウムの量が抑制される。
上記の未反応の硫化リチウムは固体電解質と分離されない。したがって該硫化リチウムは、固体電解質が溶媒に添加される場合、固体電解質と共に溶媒に添加される。本発明においては固体電解質の製造時の未反応の硫化リチウムの残存量が少ない。そのため、上記の好ましい添加量で固体電解質が溶媒に添加される場合、固体電解質と共に溶媒に添加される硫化リチウムの量を0.1質量部以下にすることにできる。なお該硫化リチウムは含まれないことが最も好ましい。これにより本発明は、結着剤の縮重結合が抑制され、結着剤を上記の好ましい添加量で含有するハンドリング性に優れた正極合剤を調製することができる。
正極合剤の粘度は、1〜20Pa・sが好ましく、3〜15Pa・sがより好ましい。粘度の調節は、溶媒量の増加や増粘剤の添加により行うことできる。好ましい粘度に調節することにより、正極活物質と固体電解質と結着剤とを均質に分散させることができる。また、集電体上に均一な膜厚の正極層を形成することができる。
得られた正極合剤は、集電体上に塗布される。その膜厚は100〜250μmが好ましい。正極合剤の集電体への塗布は、ダイコーター、ドクターブレード等を用いることができる。集電体上に塗布された正極合剤は、熱処理し、溶媒を除去する。熱処理温度は、60〜100℃が好ましく、熱処理時間は10〜40分間が好ましい。熱処理後の正極合剤を真空乾燥させることにより本発明に用いる正極層を形成することができる。真空乾燥は、好ましくは60〜180℃、より好ましくは80〜120℃で行われる。集電体材料としては、シート状あるいはフィルム状の銅、ニッケル、チタン、アルミニウム等を用いることができる。集電体と正極層とをあわせた厚みは、160〜200μmが好ましい。上記の正極層は、結着力が強い結着剤を所定量含有するため、正極層と固体電解質層との剥離抑制に寄与する。
[負極層作製工程]
本発明の負極層作製工程で調整される負極合剤は、正極合剤の添加成分のうち、正極活物質を負極活物質に変える他は、正極層作製工程と同様にして調整することができる。負極合剤には、上記に説明した所定の極性溶媒に負極活物質と固体電解質と、式(1)で表される構成単位を有する結着剤とが添加される。負極合剤に添加される固体電解質は、正極合剤と同様に硫化物固体電解質が好ましい。溶媒としては、NMP、DMF等の極性溶媒が好ましく用いられる。
本発明の負極層作製工程で調整される負極合剤は、正極合剤の添加成分のうち、正極活物質を負極活物質に変える他は、正極層作製工程と同様にして調整することができる。負極合剤には、上記に説明した所定の極性溶媒に負極活物質と固体電解質と、式(1)で表される構成単位を有する結着剤とが添加される。負極合剤に添加される固体電解質は、正極合剤と同様に硫化物固体電解質が好ましい。溶媒としては、NMP、DMF等の極性溶媒が好ましく用いられる。
各添加成分の添加量は用いられる負極活物質や固体電解質の比表面積に対応して適宜調節される。例えば、比表面積の平均値が2m2/gの固体電解質と、比表面積の平均値が1m2/gの負極活物質と、本発明所定の結着剤とを、溶媒100質量部に対し0.1質量部以下の硫化リチウムを含有する溶媒に添加する場合、該溶媒に各添加成分を添加して得られる負極合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、負極活物質は49.9〜99質量部が好ましく、59.9〜95質量部がより好ましい。固体電解質は1〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。結着剤は0.1〜8質量部が好ましく、1〜7質量部がより好ましい。
他の例として、比表面積の平均値が2m2/gの固体電解質と、比表面積の平均値が2m2/gの負極活物質と、本発明所定の結着剤とを、上記の溶媒に添加する場合、負極合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、負極活物質は49.9〜99質量部が好ましく、59.9〜95質量部がより好ましい。固体電解質は1〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。結着剤は0.1〜8質量部が好ましく、1〜7質量部がより好ましい。
他の例として、比表面積の平均値が2m2/gの固体電解質と、比表面積の平均値が10m2/gの負極活物質と、本発明所定の結着剤とを、上記の溶媒に添加する場合、負極合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、負極活物質は49.5〜99質量部が好ましく、59.9〜95質量部がより好ましい。固体電解質は1〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。結着剤は0.5〜9質量部が好ましく、2〜8質量部がより好ましい。
他の例として、比表面積の平均値が10m2/gの固体電解質と、比表面積の平均値が10m2/gの負極活物質と、本発明所定の結着剤とを、上記の溶媒に添加する場合、負極合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、負極活物質は49.5〜99質量部が好ましく、59.9〜95質量部がより好ましい。固体電解質は1〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましい。結着剤は0.5〜10質量部が好ましく、3〜9質量部がより好ましい。
上記の負極合剤は、正極合剤と同様にアルカリ分が抑制される。これによりスラリー状態を維持したまま負極合剤中に所定の固体電解質と結着剤とを併存させることができる。本発明の負極層は、得られた負極合剤を用いて、正極層の形成方法と同様の方法を適用することにより、作製することができる。作製された負極層は結着性に優れるため、負極層と固体電解質層との剥離を抑制することができる。
[硫化物固体電解質層作製工程]
本発明の固体電解質層は、硫化物固体電解質と結着剤とを混合することにより作製することができる。硫化物固体電解質と結着剤との混合は、硫化物固体電解質層用合剤を調製して行ってもよく、硫化物固体電解質粉末と結着剤粉末とを全固体電池のセル容器内の正極層と負極層との間に充填させて行ってもよい。硫化物固体電解質と結着剤とを均質に混合させる観点からは、硫化物固体電解質層用合剤を調製して混合させることが好ましい。
本発明の固体電解質層は、硫化物固体電解質と結着剤とを混合することにより作製することができる。硫化物固体電解質と結着剤との混合は、硫化物固体電解質層用合剤を調製して行ってもよく、硫化物固体電解質粉末と結着剤粉末とを全固体電池のセル容器内の正極層と負極層との間に充填させて行ってもよい。硫化物固体電解質と結着剤とを均質に混合させる観点からは、硫化物固体電解質層用合剤を調製して混合させることが好ましい。
本発明の硫化物固体電解質層用合剤を調製する場合、硫化物固体電解質と結着剤との混合は、溶媒中で撹拌することにより行われる。各添加成分の添加量は用いられる硫化物固体電解質の比表面積に対応して適宜調節される。例えば、比表面積の平均値が2m2/gの硫化物固体電解質と本発明所定の結着剤とを、溶媒100質量部に対し0.1質量部以下の硫化リチウムを含有する溶媒に添加する場合、該溶媒に各添加成分を添加して得られる硫化物固体電解質層用合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、硫化物固体電解質は90〜99.9質量部が好ましく、95〜99.8質量部がより好ましい。結着剤は0.1〜8質量部が好ましく、0.2〜6質量部がより好ましい。
他の例として、比表面積の平均値が10m2/gの硫化物固体電解質と本発明所定の結着剤とを、上記の溶媒に添加する場合、硫化物固体電解質層用合剤100質量部に対する各添加成分の添加量は、硫化物固体電解質は90〜99.5質量部が好ましく、92〜99.0質量部がより好ましい。結着剤は0.5〜10質量部が好ましく、1.0〜8質量部がより好ましい。
固体電解質としては、硫化ケイ素と硫化リンと硫化ホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の化合物と、硫化リチウムとを出発原料とし、前記化合物の合計添加量と硫化リチウムの添加量とのモル比を50:50〜30:70の範囲内として合成される硫化物が用いられる。上記の所定の結着剤としては、式(1)で表される構成単位を有する結着剤が用いられる。溶媒は正極合剤や負極合剤で用いたものと同様に、結着剤を溶解できる極性溶媒を用いることが好ましい。具体的には、NMP、DMF等である。これにより、硫化物固体電解質層用合剤中に均質に固体電解質と結着剤とを分散させることができる。
得られた硫化物固体電解質層用合剤は、平坦な表面を備える、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の支持体にダイコーター、ドクターブレード等を用いて塗布する。その膜厚は、10〜200μmが好ましい。支持体に塗布された硫化物固体電解質層用合剤は、熱処理を行い、溶媒を除去する。熱処理温度は、60〜100℃が好ましく、熱処理時間は10〜40分間が好ましい。熱処理後の正極合剤を真空乾燥させることにより本発明に用いる固体電解質層を形成することができる。真空乾燥は、好ましくは60〜180℃、より好ましくは80〜120℃で行われる。上記の硫化物固体電解質層は、支持体から剥離させて用いられる。
硫化物固体電解質と結着剤とを溶媒を用いずに混合させる方法としては、硫化物固体電解質粉末と結着剤粉末とを加圧成形する方法がある。その場合、硫化物固体電解質粉末と結着剤粉末との合計量100質量部に対し、硫化物固体電解質粉末の含有量は、80〜99.9質量gが好ましく、90〜99.5質量gがより好ましい。結着剤粉末の含有量は、0.1〜20質量gが好ましく、0.5〜10質量gがより好ましい。成型時の圧力条件は、0.1〜5ton/cm2が好ましく、1〜4ton/cm2がより好ましい。なお上記の硫化物固体電解質の含有量は、上記の好ましい範囲内で硫化物固体電解質粉末の比表面積に対応して選択される。
得られた正極層と固体電解質層と負極層とを不活性雰囲気中で積層させ、加圧して一体化することにより、本発明の全固体二次電池を製造することができる。加圧条件は0.5〜10ton/cm2が好ましく、2〜6ton/cm2がより好ましい。本発明の全固体二次電池は、所定の結着力が強い結着剤を用いることにより、層間の結着性が良好である。これにより層間剥離が抑制され、サイクル寿命が長い全固体二次電池となる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。ただし本発明は下記の実施例に限定されない。
[実施例1]
実施例1においては、正極層に結着剤としてPVdFを含有させた全固体二次電池を作製した。まず正極合剤を調製するため、正極活物質としてのLiNiCoAlO2三元系粉末と、硫化物系固体電解質としてのLi2S−P2S5(モル%比60:40)非晶質粉末と、正極層導電性物質(導電助剤)としての気相成長炭素繊維粉末とを60:35:5の質量%比で秤量し、自転公転ミキサを用いて混合した。
実施例1においては、正極層に結着剤としてPVdFを含有させた全固体二次電池を作製した。まず正極合剤を調製するため、正極活物質としてのLiNiCoAlO2三元系粉末と、硫化物系固体電解質としてのLi2S−P2S5(モル%比60:40)非晶質粉末と、正極層導電性物質(導電助剤)としての気相成長炭素繊維粉末とを60:35:5の質量%比で秤量し、自転公転ミキサを用いて混合した。
上記の混合粉に、正極層結着剤としてのPVdFを溶解させた脱水NMP溶液を添加して1次混合液を調製した。1次混合液は、PVdFが混合粉の総質量に対して3.0質量%となるようにPVdF含有脱水NMP溶液を添加した。得られた1次混合液に脱水NMPを適量添加して粘度を調節し、2次混合液を調製した。
この2次混合液にさらに、直径5mmのジルコニアボールを、空間、混合粉、ジルコニアボールがそれぞれ混練容器の全容積に対して1/3ずつを占めるようにして投入して混練し、混合粉の分散性を向上させたものを3次混合液とした。3次混合液を自転公転ミキサに投入し、3000rpmで3分撹拌することで、正極合剤を調製した。
正極集電体として厚さ15μmのアルミ箔集電体を用意し、卓上スクリーン印刷機に正極集電体を載置した。正極集電体上に150μmのメタルマスクを用いて正極合剤を塗工した。正極合剤を塗工した正極集電体を120℃のホットプレートで30分乾燥させた。さらに、80℃で12時間真空乾燥させ、正極集電体上に正極層を形成した。乾燥後の正極集電体及び正極層の総厚さは165μm前後であった。
上記の正極集電体と正極層とからなるシートを、ロールギャップ10μmのロールプレス機を用いて圧延し、正極集電体と正極層とからなる正極構造体を得た。乾燥後の正極構造体の厚みは120μm前後であった。
上記の正極構造体を用いて、不活性ガス中で、内径1.3cmの円筒形の成型治具内で全固体二次電池を作製した。Li2S−P2S5(モル%比80:20)非晶質粉末100mgを、成形冶具中に挿入して、2ton/cm2でプレス成形し、固体電解質層を形成した。上記の正極構造体を直径1.3cmの円形に切り取り、成型治具内の固体電解質層上に載置し、2ton/cm2でプレス成形して固体電解質層と正極合剤層とを一体化させた。
次に、成型治具内の固体電解質層の正極層形成面と反対側の面に80℃で24時間真空乾燥させた黒鉛粉末20.0mgと負極集電体とを挿入した。挿入後、4ton/cm2でプレス成形して固体電解質層と負極層と負極集電体とを一体化させた。これにより、固体電解質層が正極層と負極層とで挟持された全固体二次電池のセルを得た。得られた固体電解質二次電池を実施例1とした。
[サイクル寿命試験]
実施例1の全固体二次電池について、室温で0.05Cの定電流充放電サイクル試験を実施した。30サイクル後に単セルを解体し、正極層と集電体の結着を確認したところ、剥離は確認されなかった。また、正極層に含有される粒子の結着も保たれていた。実施例1の実施結果を表1に示す。1サイクル目の放電容量に対して、30サイクル目の放電容量の割合を比較することで、放電容量の維持率を求めた。
実施例1の全固体二次電池について、室温で0.05Cの定電流充放電サイクル試験を実施した。30サイクル後に単セルを解体し、正極層と集電体の結着を確認したところ、剥離は確認されなかった。また、正極層に含有される粒子の結着も保たれていた。実施例1の実施結果を表1に示す。1サイクル目の放電容量に対して、30サイクル目の放電容量の割合を比較することで、放電容量の維持率を求めた。
[実施例2]
実施例2においては、負極層に結着剤としてPVdFを含有させた全固体二次電池を作製した。まず負極合剤を調製するため、負極活物質としての80℃で24時間真空乾燥させた黒鉛粉末と、硫化物系固体電解質としてのLi2S−P2S5(モル%比60:40)非晶質粉末と、負極層導電性物質(導電助剤)としての気相成長炭素繊維粉末とを60:35:5の質量%比で秤量し、自転公転ミキサを用いて混合した。
実施例2においては、負極層に結着剤としてPVdFを含有させた全固体二次電池を作製した。まず負極合剤を調製するため、負極活物質としての80℃で24時間真空乾燥させた黒鉛粉末と、硫化物系固体電解質としてのLi2S−P2S5(モル%比60:40)非晶質粉末と、負極層導電性物質(導電助剤)としての気相成長炭素繊維粉末とを60:35:5の質量%比で秤量し、自転公転ミキサを用いて混合した。
上記の混合粉に、負極層結着剤としてのPVdFを溶解させた脱水NMP溶液を添加して1次混合液を調製した。1次混合液は、PVdFが混合粉の総質量に対して3.0質量%となるようにPVdF含有脱水NMP溶液を添加した。得られた1次混合液に脱水NMPを適量添加して粘度を調節し、2次混合液を調製した。
この2次混合液にさらに、直径5mmのジルコニアボールを、空間、混合粉、ジルコニアボールがそれぞれ混練容器の全容積に対して1/3ずつを占めるようにして投入して混練し、混合粉の分散性を向上させたものを3次混合液とした。3次混合液を自転公転ミキサに投入し、3000rpmで3分撹拌することで、負極合剤を調製した。
負極集電体として厚さ15μmのアルミ箔集電体を用意し、卓上スクリーン印刷機に負極集電体を載置した。負極集電体上に150μmのメタルマスクを用いて負極合剤を塗工した。負極合剤を塗工した負極集電体を120℃のホットプレートで30分乾燥させた。さらに、80℃で12時間真空乾燥させ、負極集電体上に負極層を形成した。乾燥後の負極集電体及び負極層の総厚さは165μm前後であった。
上記の負極集電体と負極層とからなるシートを、ロールギャップ10μmのロールプレス機を用いて圧延し、負極集電体と負極層とからなる負極構造体を得た。乾燥後の負極構造体の厚みは120μm前後であった。
正極合剤は、下記のように調製した。正極活物質としてのLiNiCoAlO2三元系粉末と、硫化物系固体電解質としてのLi2S−P2S5(モル%比60:40)非晶質粉末と、正極層導電性物質(導電助剤)としての気相成長炭素繊維粉末とを60:35:5の質量%比で秤量し、自転公転ミキサを用いて混合した。
上記の混合粉に、脱水NMP溶液を添加して1次混合液を調製した。得られた1次混合液に脱水NMPを適量添加して粘度を調節し、2次混合液を調製した。この2次混合液にさらに、直径5mmのジルコニアボールを、空間、混合粉、ジルコニアボールがそれぞれ混練容器の全容積に対して1/3ずつを占めるようにして投入して混練し、混合粉の分散性を向上させたものを3次混合液とした。3次混合液を自転公転ミキサに投入し、3000rpmで3分撹拌することで、正極合剤を調製した。
正極集電体として厚さ15μmのアルミ箔集電体を用意し、卓上スクリーン印刷機に正極集電体を載置した。正極集電体上に150μmのメタルマスクを用いて正極合剤を塗工した。正極合剤を塗工した正極集電体を120℃のホットプレートで30分乾燥させた。さらに、80℃で12時間真空乾燥させ、正極集電体上に正極層を形成した。乾燥後の正極集電体及び正極層の総厚さは165μm前後であった。
上記の正極集電体と正極層とからなるシートを、ロールギャップ10μmのロールプレス機を用いて圧延し、正極集電体と正極層とからなる正極構造体を得た。乾燥後の正極構造体の厚みは120μm前後であった。
上記の負極構造体と正極構造体を用いて、不活性ガス中で、内径1.3cmの円筒形の成型治具内で全固体二次電池を作製した。Li2S−P2S5(モル%比80:20)非晶質粉末100mgを、成形冶具中に挿入して、2ton/cm2でプレス成形し、固体電解質層を形成した。上記の負極構造体と正極構造体を直径1.3cmの円形に切り取り、成型治具内の固体電解質層の両面にそれぞれ載置し、2ton/cm2でプレス成形して、負極層と固体電解質層と正極合剤層とを一体化させた。これにより、固体電解質層が正極層と負極層とで挟持された全固体二次電池のセルを得た。得られた固体電解質二次電池を実施例2とした。
[実施例3]
実施例3においては、固体電解質層に結着剤としてPVdFを含有させた全固体二次電池を作製した。まず固体電解質混合溶液を調製するため、硫化物系固体電解質としてのLi2S−P2S5(モル%比60:40)非晶質粉末に、結着剤としてのPVdFを溶解させた脱水NMP溶液を添加して1次混合液を調製した。1次混合液は、PVdFが固体電解質の質量に対して3.0質量%となるようにPVdF含有脱水NMP溶液を添加した。得られた1次混合液に脱水NMPを適量添加して粘度を調節し、2次混合液を調製した。
実施例3においては、固体電解質層に結着剤としてPVdFを含有させた全固体二次電池を作製した。まず固体電解質混合溶液を調製するため、硫化物系固体電解質としてのLi2S−P2S5(モル%比60:40)非晶質粉末に、結着剤としてのPVdFを溶解させた脱水NMP溶液を添加して1次混合液を調製した。1次混合液は、PVdFが固体電解質の質量に対して3.0質量%となるようにPVdF含有脱水NMP溶液を添加した。得られた1次混合液に脱水NMPを適量添加して粘度を調節し、2次混合液を調製した。
この2次混合液にさらに、直径5mmのジルコニアボールを、空間、固体電解質、ジルコニアボールがそれぞれ混練容器の全容積に対して1/3ずつを占めるようにして投入して混練し、固体電解質の分散性を向上させたものを3次混合液とした。3次混合液を自転公転ミキサに投入し、3000rpmで3分撹拌することで、固体電解質層用合剤を調製した。
支持体として厚さ15μmのPETシートを用意し、卓上スクリーン印刷機に支持体を載置した。支持体上に150μmのメタルマスクを用いて固体電解質層用合剤を塗工した。負極合剤を塗工した支持体を120℃のホットプレートで30分乾燥させた。さらに、80℃で12時間真空乾燥させ、支持体上に固体電解質層を形成した。
上記の支持体と固体電解質層とからなるシートを、ロールギャップ10μmのロールプレス機を用いて圧延したのち、固体電解質層を支持体から剥離させた。乾燥後の固体電解質層の厚みは120μm前後であった。
正極合剤は、下記のように調製した。正極活物質としてのLiNiCoAlO2三元系粉末と、硫化物系固体電解質としてのLi2S−P2S5(モル%比60:40)非晶質粉末と、正極層導電性物質(導電助剤)としての気相成長炭素繊維粉末とを60:35:5の質量%比で秤量し、自転公転ミキサを用いて混合した。
上記の混合粉に、脱水NMP溶液を添加して1次混合液を調製した。得られた1次混合液に脱水NMPを適量添加して粘度を調節し、2次混合液を調製した。この2次混合液にさらに、直径5mmのジルコニアボールを、空間、混合粉、ジルコニアボールがそれぞれ混練容器の全容積に対して1/3ずつを占めるようにして投入して混練し、混合粉の分散性を向上させたものを3次混合液とした。3次混合液を自転公転ミキサに投入し、3000rpmで3分撹拌することで、正極合剤を調製した。
正極集電体として厚さ15μmのアルミ箔集電体を用意し、卓上スクリーン印刷機に正極集電体を載置した。正極集電体上に150μmのメタルマスクを用いて正極合剤を塗工した。正極合剤を塗工した正極集電体を120℃のホットプレートで30分乾燥させた。さらに、80℃で12時間真空乾燥させ、正極集電体上に正極層を形成した。乾燥後の正極集電体及び正極層の総厚さは165μm前後であった。
上記の正極集電体と正極層とからなるシートを、ロールギャップ10μmのロールプレス機を用いて圧延し、正極集電体と正極層とからなる正極構造体を得た。乾燥後の正極構造体の厚みは120μm前後であった。
上記の正極構造体と固体電解質層を用いて、不活性ガス中で、内径1.3cmの円筒形の成型治具内で全固体二次電池を作製した。成型治具内に、正極構造体と固体電解質層を載置して、2ton/cm2でプレス成形し、正極構造体と固体電解質層を一体化させた。続いて固体電解質層の正極層形成面と反対側の面に80℃で24時間真空乾燥させた黒鉛粉末20.0mgと負極集電体とを挿入した。挿入後、4ton/cm2でプレス成形して固体電解質層と負極層と負極集電体とを一体化させた。これにより、固体電解質層が正極層と負極層とで挟持された全固体二次電池のセルを得た。得られた固体電解質二次電池を実施例3とした。
[実施例4、5]
固体電解質の仕込量を表1に示されるモル濃度に代えた他は、実施例1と同様にして実施例4と実施例5の全固体二次電池を作製した。
固体電解質の仕込量を表1に示されるモル濃度に代えた他は、実施例1と同様にして実施例4と実施例5の全固体二次電池を作製した。
[比較例1]
固体電解質の仕込量を表1に示されるモル濃度に代えた他は、実施例1と同様にして比較例1の全固体二次電池を作製した。比較例1においては、Li2Sが過剰であった。そのため未反応のLi2Sが溶媒内でPVdFと反応し、正極合剤がゲル化した。そのため正極合剤を集電体上に塗布できなかった。
固体電解質の仕込量を表1に示されるモル濃度に代えた他は、実施例1と同様にして比較例1の全固体二次電池を作製した。比較例1においては、Li2Sが過剰であった。そのため未反応のLi2Sが溶媒内でPVdFと反応し、正極合剤がゲル化した。そのため正極合剤を集電体上に塗布できなかった。
[比較例2]
結着剤をSBRに代えた他は実施例1と同様にして比較例2の全固体二次電池を作製した。SBRは結着力がPVdFと比較して弱いため、全固体二次電池内で剥離が確認された。実施例1と同様のサイクル寿命試験を実施例2−5および比較例1、比較例2に対し行った。実施結果を表1に示す。
結着剤をSBRに代えた他は実施例1と同様にして比較例2の全固体二次電池を作製した。SBRは結着力がPVdFと比較して弱いため、全固体二次電池内で剥離が確認された。実施例1と同様のサイクル寿命試験を実施例2−5および比較例1、比較例2に対し行った。実施結果を表1に示す。
100 全固体二次電池
200 正極層
300 固体電解質層
400 負極層
501、502 集電体
200 正極層
300 固体電解質層
400 負極層
501、502 集電体
Claims (4)
- 正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に存在する固体電解質層とのいずれか一つ以上に、前記固体電解質と下記式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを含有する全固体二次電池。
- 前記固体電解質が、ケイ素とリンとホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の元素と、硫黄とリチウムとを含有する硫化物である請求項1に記載の全固体二次電池。
- 前記固体電解質が、硫化ケイ素と硫化リンと硫化ホウ素とからなる群から選ばれる一つ以上の化合物と、硫化リチウムとを出発原料とし、前記化合物の合計添加量と前記硫化リチウムの添加量とのモル比を50:50〜30:70の範囲内として合成される硫化物である請求項1または請求項2に記載の全固体二次電池。
- 100質量部に対し硫化リチウムを0.1質量部以下の含有量で含有する溶媒に、正極活物質と硫化物固体電解質と下記式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを添加して正極合剤を調製し、該調製により前記正極合剤100質量部に対し前記正極活物質49.9〜99質量部と、前記硫化物固体電解質1〜50質量部と、前記結着剤0.1〜10質量部とを含有させ、前記正極合剤を用いて正極層を作製する正極層作製工程と、
100質量部に対し硫化リチウムを0.1質量部以下の含有量で含有する溶媒に、負極活物質と硫化物固体電解質と下記式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを添加して負極合剤を調製し、該調製により前記負極合剤100質量部に対し前記負極活物質49.5〜99質量部と、前記硫化物固体電解質1〜50質量部と、前記結着剤0.1〜10質量部とを含有させ、前記負極合剤を用いて負極層を作製する負極層作製工程と、
100質量部に対し硫化リチウムを0.1質量部以下の含有量で含有する溶媒に、硫化物固体電解質と下記式(1)で表される構成単位を有する結着剤とを添加して硫化物固体電解質層用合剤を調製し、該調製により前記硫化物固体電解質層用合剤100質量部に対し前記硫化物固体電解質90〜99.9質量部と、前記結着剤0.1〜10質量部とを含有させ、前記硫化物固体電解質用合剤を用いて硫化物固体電解質層を作製する硫化物固体電解質層作製工程とのいずれか一つ以上の工程を含む全固体二次電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013256366A JP2015115194A (ja) | 2013-12-11 | 2013-12-11 | 全固体二次電池および全固体二次電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013256366A JP2015115194A (ja) | 2013-12-11 | 2013-12-11 | 全固体二次電池および全固体二次電池の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015115194A true JP2015115194A (ja) | 2015-06-22 |
Family
ID=53528820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013256366A Pending JP2015115194A (ja) | 2013-12-11 | 2013-12-11 | 全固体二次電池および全固体二次電池の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015115194A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018020990A1 (ja) * | 2016-07-25 | 2018-02-01 | 日本電気硝子株式会社 | 固体電解質粉末、並びにそれを用いてなる電極合材及び全固体ナトリウムイオン二次電池 |
WO2019009072A1 (ja) * | 2017-07-05 | 2019-01-10 | 日立造船株式会社 | 全固体電池用負極およびそれを備える全固体電池 |
KR20190005725A (ko) * | 2017-07-06 | 2019-01-16 | 도요타 지도샤(주) | 전고체 리튬이온 이차전지 |
KR20190005724A (ko) * | 2017-07-06 | 2019-01-16 | 도요타 지도샤(주) | 전고체 리튬이온 이차전지 |
JP2019016536A (ja) * | 2017-07-07 | 2019-01-31 | トヨタ自動車株式会社 | 全固体リチウムイオン電池 |
EP3496188A1 (en) * | 2017-12-08 | 2019-06-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for producing sulfide solid-state battery |
CN109904523A (zh) * | 2017-12-08 | 2019-06-18 | 丰田自动车株式会社 | 硫化物固体电池的制造方法 |
JP2019192597A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | トヨタ自動車株式会社 | 固体電解質層の製造方法 |
JP2020161277A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | マクセルホールディングス株式会社 | 全固体二次電池およびその製造方法 |
CN112602209A (zh) * | 2018-09-28 | 2021-04-02 | 富士胶片株式会社 | 负极用组合物、全固态二次电池用负极片及全固态二次电池以及全固态二次电池用负极片的制造方法或全固态二次电池的制造方法 |
US11777091B2 (en) | 2018-01-11 | 2023-10-03 | Lg Energy Solution, Ltd. | Cathode slurry composition, cathode manufactured using same, and battery including same |
-
2013
- 2013-12-11 JP JP2013256366A patent/JP2015115194A/ja active Pending
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018020990A1 (ja) * | 2016-07-25 | 2018-02-01 | 日本電気硝子株式会社 | 固体電解質粉末、並びにそれを用いてなる電極合材及び全固体ナトリウムイオン二次電池 |
WO2019009072A1 (ja) * | 2017-07-05 | 2019-01-10 | 日立造船株式会社 | 全固体電池用負極およびそれを備える全固体電池 |
KR102081301B1 (ko) * | 2017-07-06 | 2020-02-25 | 도요타 지도샤(주) | 전고체 리튬이온 이차전지 |
KR20190005725A (ko) * | 2017-07-06 | 2019-01-16 | 도요타 지도샤(주) | 전고체 리튬이온 이차전지 |
KR20190005724A (ko) * | 2017-07-06 | 2019-01-16 | 도요타 지도샤(주) | 전고체 리튬이온 이차전지 |
US11600846B2 (en) | 2017-07-06 | 2023-03-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | All-solid-state lithium ion secondary battery |
US10777841B2 (en) | 2017-07-06 | 2020-09-15 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | All-solid-state lithium ion secondary battery |
KR102081303B1 (ko) * | 2017-07-06 | 2020-02-25 | 도요타 지도샤(주) | 전고체 리튬이온 이차전지 |
JP2019016536A (ja) * | 2017-07-07 | 2019-01-31 | トヨタ自動車株式会社 | 全固体リチウムイオン電池 |
CN109904523A (zh) * | 2017-12-08 | 2019-06-18 | 丰田自动车株式会社 | 硫化物固体电池的制造方法 |
US11075366B2 (en) | 2017-12-08 | 2021-07-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for producing sulfide solid-state battery |
CN109904523B (zh) * | 2017-12-08 | 2022-03-15 | 丰田自动车株式会社 | 硫化物固体电池的制造方法 |
EP3496188A1 (en) * | 2017-12-08 | 2019-06-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for producing sulfide solid-state battery |
US11777091B2 (en) | 2018-01-11 | 2023-10-03 | Lg Energy Solution, Ltd. | Cathode slurry composition, cathode manufactured using same, and battery including same |
JP2019192597A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | トヨタ自動車株式会社 | 固体電解質層の製造方法 |
CN112602209A (zh) * | 2018-09-28 | 2021-04-02 | 富士胶片株式会社 | 负极用组合物、全固态二次电池用负极片及全固态二次电池以及全固态二次电池用负极片的制造方法或全固态二次电池的制造方法 |
CN112602209B (zh) * | 2018-09-28 | 2024-07-23 | 富士胶片株式会社 | 负极用组合物、全固态二次电池、全固态二次电池用负极片以及后两者的制造方法 |
JP2020161277A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | マクセルホールディングス株式会社 | 全固体二次電池およびその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2015115194A (ja) | 全固体二次電池および全固体二次電池の製造方法 | |
JP6262503B2 (ja) | 全固体二次電池および全固体二次電池の製造方法 | |
CN105938894B (zh) | 电极体的制造方法 | |
WO2020078358A1 (zh) | 负极极片及电池 | |
CN103682307B (zh) | 镍锰酸锂/钛酸锂电池及其制备方法 | |
KR20130130820A (ko) | 슬러리, 고체 전해질층의 제조 방법, 전극 활물질층의 제조 방법 및 전고체 전지의 제조 방법 | |
JP2019106286A (ja) | 正極合材、正極活物質層、全固体電池および正極活物質層の製造方法 | |
EP3350866A1 (en) | Solid electrolyte material and method for preparing the same, solid electrolyte and battery | |
JP6927292B2 (ja) | 全固体リチウムイオン二次電池 | |
JP2015072772A (ja) | リチウムイオン二次電池およびリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法 | |
JP2018181702A (ja) | 全固体リチウムイオン二次電池の製造方法 | |
JP2014241282A (ja) | 電極体の製造方法 | |
JP2023040136A (ja) | ナトリウムイオン二次電池正極活物質、ナトリウムイオン二次電池用正極材料、ナトリウムイオン二次電池用正極、及び、ナトリウムイオン二次電池 | |
US20210135279A1 (en) | All-solid-state battery | |
WO2015019985A1 (ja) | 蓄電デバイス用負極活物質およびその製造方法 | |
JP5527597B2 (ja) | リチウム二次電池の製造方法 | |
CN111864205A (zh) | 硫化物固态电池正极极片及硫化物固态电池 | |
JP6965860B2 (ja) | 全固体電池 | |
JP2019117768A (ja) | 全固体二次電池 | |
CN111554914B (zh) | 一种磷酸铁锂-磷酸钒钠-碳复合材料及其制备方法和应用 | |
JP2020194706A (ja) | 全固体電池及びその製造方法 | |
JP2014123559A (ja) | リチウムイオン二次電池用正極活物質およびその製造方法 | |
JP2015198000A (ja) | 蓄電デバイス用負極活物質、蓄電デバイス用負極材料および蓄電デバイス | |
JP2018181706A (ja) | 全固体リチウムイオン二次電池の製造方法 | |
JP5637114B2 (ja) | リチウムイオン二次電池の正極用シート及びこれを用いた正極 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20160517 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20160527 |