JP2015113946A - スラリー排出機能付きボールバルブとそのバルブキャビティからのスラリー排出方法 - Google Patents

スラリー排出機能付きボールバルブとそのバルブキャビティからのスラリー排出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スラリー濃度の高いスラリーを搬送するためのボールバルブにおいて、ボールキャビティ室に堆積したスラリーを外部に円滑に排出させて、操作トルクの上昇を回避することにより弁の操作性を維持し、もって弁駆動を確実に行い得るようにしたボールバルブを提供する。【解決手段】流出入口を連通する流路9を有するボデー3内に貫通孔を有するボール2をステム4を介して回転自在に設け、かつ前記ボデーの内周面と前記ボールの外表面との間隙に形成されたキャビティ部8を有するボールバルブ1aにおいて、前記ボデーの流路に対して下方側のキャビティ部にボデー外部と連通するスラリー用排出口23を設け、この排出口の近傍位置に液圧流入口22bを設け、前記キャビティ部の排出口付近に堆積しているスラリーを液圧により粉砕し、かつ攪拌させて前記排出口よりキャビティ部内のスラリーを順次排出させるスラリー排出機能付きボールバルブである。【選択図】図1

Description

本発明は、スラリー排出機能付きボールバルブとそのバルブキャビティからのスラリー排出方法に関し、特に、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントにおける最初の工程である鉱石処理工程にて処理された鉱石スラリーを、次工程である浸出工程に搬送する際に用いるスラリー排出機能付きボールバルブとそのバルブキャビティからのスラリー排出方法に関する。
ニッケルの精錬方法は、近年、ニッケル酸化鉱石を硫酸で加圧下に酸浸出する高圧酸浸出法に基づく湿式製錬方法が採用されている。このような湿式製錬方法では、特許文献1に示すように、従来の一般的なニッケル酸化鉱石の精錬方法である乾式製錬方法と異なり、乾式工程(還元工程、乾燥工程等)が不要でエネルギーコスト的に有利なため、従来コスト的に製錬対象とならなかった低品位原料を製錬できるようになる。この湿式製錬方法は、鉱石処理工程、浸出工程、固液分離工程、中和工程、亜鉛除去工程、硫化工程等から構成されている。
上記高圧酸浸出法に基づく湿式製錬方法の最初の工程である鉱石処理工程においては、異物除去及び鉱石粒度調整を行い、鉱石スラリーを形成する。この鉱石スラリーは、バルブやポンプを介して、次工程である浸出工程に搬送される。浸出工程では、オートクレーブ等の設備を用いて鉱石スラリーに硫酸を添加し、220℃〜280℃の高温化で攪拌処理して、浸出スラリーを形成する。
上記鉱石処理工程では、ニッケル酸化鉱石を湿式篩等で篩分けし、浸出工程で浸出できない異物やポンプで流送困難な粒度の鉱石等を分離する。篩分けは所定の分級粒度で行われ、それ以上の粒度の鉱石は解砕処理される。この解砕と篩分け処理を通過したスラリーを沈降させて濃縮し、スラリー中の固体濃度(スラリー濃度)を調整して上記鉱石スラリーが形成される。スラリー濃度は、質量%で25%〜45%程度の高濃度で調整され、高い沈降性も有している。
ニッケル酸化鉱石はいわゆるラテライト鉱であり、ニッケルは水酸化物又は含水ケイ苦土(ケイ酸マグネシウム)鉱物として含有され、クロム分は、多くが鉄又はマグネシウムを含むクロマイト鉱として含有されている。このクロマイトを含有したクロマイトサンドはとりわけ比重が重く硬度が高いため、スラリー搬送を伴う湿式製錬プラントにおいては、配管、ポンプ等の摩耗を著しく助長する成分である。
ところで、ボールバルブは、バタフライ弁等と比較して流量を極めて大きくすることができ、かつ、フルボア型ではボアを管流路の径と同径に構成できる特徴により、流路に流体の障害物を有さない。このためボールバルブは、流体を搬送する際に、各種バルブの中で極めて大きい流量の流路を対象に、流体抵抗を極めて小さく、圧力損失も小さく、優れた流量特性を実現できる。
このためボールバルブ、特にトラニオン型ボールバルブは、大量で所定の粘性を有するスラリー等の搬送に好適であるため、大流量を扱うプラントにおけるスラリーの搬送流路に設置されるバルブとして多く用いられている。
一方でボールバルブの構造は、バルブ本体(弁箱)を構成するボデーやキャップの内周面と、ボール弁体の外周面との間に空間、いわゆる「キャビティ部」が形成され、このキャビティ部は、バルブが全開、全閉の状態において弁箱、弁体、及び弁座シートで包囲される閉鎖空間となり、この閉鎖空間は、バルブが中間開度の時は流路部と連通する構造である。
この連通構造のため、バルブの開閉操作とともにキャビティ部には搬送する流体が入り込み、特に流体がスラリーの場合は、キャビティ部へ浸入した上で、キャビティ部内に留まったまま時間経過と共に堆積していく。
このようにキャビティ部に浸入した流体を除去する対策として、例えば特許文献2が存在する。しかし、特許文献2では流体は粉体であり、堆積した流体の排出もパージ用気体を使用するものである。従って、キャビティ部に堆積したスラリーの排出に適するものではなく、鉱石スラリーの排出に用いることは不可能である。
特開2010−95788号 特開平7−55025号
ボールバルブを上記のような鉱石スラリーの搬送流路に用いた場合、鉱石スラリーは濃度が高く沈降性も有しているため、弁体の流路部とキャビティ部との連通経路からキャビティ部に侵入して時間がある程度経過した鉱石スラリーは、重い成分が沈降して濃縮され、更に粘性が高くなる(或は固化する)。この現象がある程度継続することで、ボール弁体を覆ってその回転運動を固定するように、キャビティ部に鉱石スラリーが堆積してしまう。
この現象のため、堆積して粘性が高くなった(或は固化した)キャビティ部の鉱石スラリーとボール弁体の摩擦抵抗は増大していき、弁体の開閉に必要な操作トルクも増大し、弁の操作が困難なものとなっていく問題点があった。特に鉱石スラリーの成分の中で、比重が重いことによりキャビティ部下側に堆積し、ボール弁体を覆って固く締まったクロマイトサンドが、ボール弁体の回動運動を物理的に妨げる問題点があった。
また、図7(a)に示すようにバルブの全開時では、ボール2の外表面11のキャビティ部8への露出面積が最大となる。従ってキャビティ部8に堆積した鉱石スラリーと、ボール2の外表面11の、両者の接触面積も、弁の開度範囲の中で最大となることから、両者の摩擦抵抗も特に大きい力となり、図7(a)に示す全開から図7(b)に示す全閉への操作時の操作トルクもとりわけ大きい力を要し、バルブの操作が困難となる問題点があった。
従来では、この高い操作トルクに対応するため、ステムを回動するアクチュエータに高出力のものを用い、ボール弁体を回転するステムを太くする技術も知られている。しかしながら、このような構成ではボールバルブの大型化が避けられず、結果として高コストを招いてしまう問題が生じる。
そこで本発明は、従来の課題を解決するために開発に至ったものであり、その目的とするところは、スラリー濃度の高いスラリーを搬送するためのボールバルブにおいて、ボールキャビティ部に堆積したスラリーを外部に円滑に排出させて、操作トルクの上昇を回避することにより弁の操作性を維持し、もって弁駆動を確実に行い得るようにしたボールバルブを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、流出入口を連通する流路を有するボデー内に貫通孔を有するボールをステムを介して回転自在に設け、かつ前記ボデーの内周面と前記ボールの外表面との間隙に形成されたキャビティ部を有するボールバルブにおいて、前記ボデーの流路に対して下方側のキャビティ部にボデー外部と連通するスラリー用排出口を設け、この排出口の近傍位置に液圧流入口を設け、前記キャビティ部の排出口付近に堆積しているスラリーを液圧により粉砕し、かつ攪拌させて前記排出口よりキャビティ部内のスラリーを順次排出させるようにしたことを特徴とするスラリー排出機能付きボールバルブである。
請求項2に係る発明は、前記排出口の周囲に位置するボデー内周面に、液圧を誘導案内するための案内部を設け、この案内部で液圧とともにスラリーを誘導案内して排出するようにしている。
請求項3に係る発明は、前記スラリーの固体濃度は、25〜45質量%程度の高い濃度を有している。
請求項4に係る発明は、前記ボデーの流路に対して上方側のキャビティ部に液圧流入口を設け、この液圧流入部からの液圧でボール表面を洗浄するようにしている。
請求項5に係る発明は、前記ボールの下部に下ステムを更に設け、かつ当該ボールの一次側と二次側にボデーとボールとをシール接触するためのシール機構を配置したトラニオン型ボールバルブである。
請求項6に係る発明は、鉱石を鉱石処理工程で形成された鉱石スラリーの搬送に用いる。
請求項7に係る発明は、トラニオン型ボールバルブであって、前記キャビティ部の下方側に堆積したスラリーを排出する際に、前記ボールバルブを全開にした状態で、前記液圧流入口より液圧を注入し、所定の液圧状態に至ったときに前記排出口を開放して液圧により粉砕しかつ攪拌したスラリーを当該排出口より排出するようにしたことを特徴とするボールバルブにおけるスラリー排出方法である。
請求項8に係る発明は、前記スラリーは、ニッケル酸化鉱石を処理し、かつクロマイトサンド等を含有した鉱石スラリーであり、この鉱石スラリーは、スラリー濃度が25〜45質量%である。
請求項9に係る発明は、前記排出口に設けたスラリー排出用の弁を全閉状態として、前記キャビティ部内に液圧を充填した後に、スラリー排出用の弁を全開状態としてスラリーの排出を行うようにしたスラリー排出方法である。
請求項1に係る発明によると、ボールバルブのキャビティ部内に堆積したスラリーを効率的に粉砕し、かつ、攪拌することができるので、スラリーを外部に円滑に排出することが可能となるため、弁操作トルクの上昇を防ぐことができると共に、弁の操作性を維持することができ、例えば、製錬プラントに用いるスラリー搬送用のボールバルブに極めて好適である。
請求項2に係る発明によると、キャビティ部内で液圧により粉砕され、かつ、攪拌されたスラリーは、スロープ形状の案内部に誘導案内されるから、排出口より効率的に排出することができる。
請求項3に係る発明によると、濃度の高いスラリーは、液圧により攪拌・粉砕されて順次容易に排出することが可能となる。
請求項4に係る発明によると、キャビティ部の上方側に液圧注入部を設けているので、ボールシート近傍を中心にボール表面を液圧で洗浄することができ、液圧流入とキャビティ部下方の排出口と相俟って弁の操作性の維持を図ることができる。
請求項5に係る発明によると、トラニオン型のボールバルブに適用することによって、特に、緊急時において、キャビティ部内に液圧を充填した後に、一気に排出口よりスラリーを排出することが可能となり、しかもキャビティ部内には、全開時又は全閉時にスラリーが流入するおそれがなく、スラリー用の搬送バルブとして好適である。
請求項6に係る発明によると、例えば、ニッケル酸化鉱石を硫酸で加圧下に酸浸出する高圧酸浸出(HPAL)法に基づく湿式製錬プラントにおける鉱石スラリーの搬送工程に用いることができる。
請求項7に係る発明によると、ボールバルブのキャビティ部に堆積したスラリー濃度の高いスラリーを外部に効率的に排出することができ、操作トルクに影響を与えることがなく、確実に弁駆動を行うことができる。
請求項8に係る発明によると、スラリー濃度の高いスラリーであっても確実にボールバルブの外部に排出することができる。
請求項9に係る発明によると、キャビティ部内で鉱石スラリーが固化してバルブの開閉が困難な場合などの緊急時において、スラリー排出用の自動弁を全閉状態として、キャビティ部内に液圧を充填した後に、スラリー排出用の自動弁を全開して一気に鉱石スラリーを排出することが可能となり、もって、鉱石スラリーの搬送工程において、遠隔操作でキャビティ部内の鉱石スラリーを確実に排出することができる等の有用な効果がある。
本発明におけるスラリー排出機能付きのトラニオン型ボールバルブの全体構造の一例を示した縦断面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 (a)は図2の部分拡大斜視説明図であり、(b)は(a)のB−B線断面説明図である。 製錬プラントの一部である鉱石スラリーの搬送工程を示した工程図である。 (a)、(b)、(c)は、スラリーの排出を示した説明図である。 本発明における他例を示したフローティング型のボールバルブである。 (a)、(b)は、ボールバルブの全開と全閉状態の断面概略図である。 ボールバルブのキャビティからのスラリー排出方法におけるフローチャートである。
以下に、本発明のスラリー排出機能付きボールバルブとそのバルブキャビティからのスラリー排出方法の好ましい実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
先ず、本発明に係るスラリー排出機能付きボールバルブ100が配置されるニッケル製錬プラントの概要を説明する。図4はニッケル酸化鉱石を硫酸で加圧下に酸浸出する高圧酸浸出(High Pressure Acid Leach)法に基づく湿式製錬プラントの一部を示す。図4において、101は原料となる鉱石、102は鉱石処理装置、103は鉱石スラリーを圧送するポンプ、104は浸出装置である。
上記プラントで製錬回収されるニッケルの原料となるニッケル酸化鉱石には、シリカ鉱物、ケイ苦土鉱物(ケイ酸マグネシウム)、硬度の高いクロマイト等が含有されている。
上記ニッケル酸化鉱石は、鉱山から赤土と共に採土し、鉱石処理装置102へ投入する。この鉱石処理装置102では湿式篩等で篩分けし、浸出工程で浸出できない異物を除去し、ポンプ103で流送困難な粒度の鉱石等を分離する鉱石粒度調整を行う。通常、篩分け粒度は2mm程度、好ましくは1.4mm程度であり、それ以上の粒度の鉱石は解砕処理される。この解砕−篩分け処理を通過した鉱石によりスラリーが形成され、次いで沈降させて濃縮し、スラリー中の固体濃度(スラリー濃度)を調整した鉱石スラリーを調整する。
鉱石スラリーの濃度は、固形率が高いほど扱う液量が少なくなり、配管、タンク等の設備を簡便化できることから、ポンプによる送液等に支障が生じない程度に、或は配管閉塞が発生しない程度に、鉱石スラリーの濃度を調整する必要がある。このためスラリー濃度としては、通常、25〜45質量%程度に調整するのが好ましい。
上記のように鉱石処理装置102にて濃度等が調整された鉱石スラリーは、ポンプ103を介して浸出装置104へ搬送される。浸出装置104ではオートクレーブ等の設備を用いて鉱石スラリーに硫酸を添加し、ニッケル、コバルト等の有価成分を浸出し220〜280℃の温度下で攪拌処理して浸出残渣と浸出液からなる浸出スラリーが形成される。
浸出スラリーは、図示しない固液分離工程に投入され、その後、中和工程、硫化工程、亜鉛除去工程等を経て、ニッケル及びコバルトを製錬する。
次いで、本発明のスラリー排出機能付きボールバルブの一例を説明する。スラリー排出機能付きボールバルブ100は、前述したポンプ103の上流側と下流側に配置されている。図1は本発明に係るボールバルブを大口径のトラニオン型としたトラニオン型ボールバルブ1aの縦断面図であり、図2は図1のA−A線断面図である。
図1及び図2において、1aは本例において、バルブ呼び径が10インチのトラニオン型ボールバルブであり、2はボール、3はボデーであり、ボール2は弁室内で上方側のステム4と下方側の下ステム5により回転自在に支持され、ステム4を電油圧アクチュエータで回転させている。また、6はボデー3と組合せて弁箱を構成するキャップであり、7はキャビティ部8と流路9をシール接触するシール機構である。
このシール機構7は、ボール2の1次側と2次側に配置してボデー3やキャップ6の内周とボール2の表面との間をシールし、このシール機構7でキャビティ部8を密閉する。シール機構7は、ボールシート10、スプリング19、リテーナ18、リテーナパッキン20より構成されている。
ボール2は、内部にはボデー3に形成された流路9と略同径の貫通孔12が形成されている。この貫通孔12の軸心と垂直方向のボール上部にはステム4が接続され、このステム4によってボール2は開方向及び閉方向へ回転角90℃の範囲で回転駆動され、バルブの開閉がなされる。本例ではボール2の下部を下ステム5で支持したトラニオン型のボールバルブである。
ステム4は、本例では、電油圧アクチュエータを用いて弁体であるボール2へ伝達し、バルブを開閉させる。ボデー3との間には、ステム4を回転自在に支持するステムベアリング13が装着されている。また、流体のシールのためにパッキン15が装着され、グランドプレート17により押圧されている。
スラリー排出口23は、本例では、一次側のボールシート10aとボール2とのシール部位の下方となるボデー底部の最低位部に1つ設けられている。本実施例における鉱石スラリーのように、沈降性を有する流体を扱うバルブの場合には、スラリー排出口は、下方(図1における重力Gの方向)に設けるのがよく、トラニオン型ボールバルブの場合には、ボールの下方で、かつ下ステムの外方に設けるのが好適である。ただし、スラリー排出口23は、キャビティ内に注入された液圧を利用してスラリーをボデー外部へ排出する機能を発揮するように構成されていれば、その配設位置や配設数、開口部の形状や大きさ等は特に限定されないものである。
液圧注入口22は、本例では、ボデー3上部の上部液圧注入口22a及びボデー3下部の下部液圧注入口22bの2か所に設けているが、液圧をキャビティ内部へ注入する機能を発揮するように構成されていれば、その配設位置や配設数、開口部の形状や大きさ等は特に限定されないものである。
上部液圧注入口22aは、スラリー排出口23に対向するボデー上部に設けている。図1及び図2に示すように、本例の上部液圧注入口22aは上方側キャビティ部8a内のボール外表面11、特に1次側のボールシート10aの上方位置に開口している。
下部液圧注入口22bは、本例では、図1及び図2に示すように、スラリー排出口23の近傍であって、かつ、ボールシート10aとボール2のシール部位近傍に設けている。特に配設位置は、スラリーの効果的な排出を促進するため、スラリー排出口23から離れすぎない位置とすることが好ましい。
案内部26は、下部液圧注入口22bからスラリー排出口23に向けて、ボールバルブのボデー内周を縮径させたボデー段差部25の一部を、傾斜状に切り欠いたスロープ状に形成され、図3(a)に示すように、スラリー排出口23を包囲している。図3(b)は、(a)のB−B線断面図であり、このスロープ形状の案内部26の断面を示している。これらの図から把握できるように、案内部26はスラリー排出口23を中心に円状に形成された緩やかな曲面の凹部である。さらに本例では、ボトムステム挿入口27開口部の周縁に、すり鉢状凹部28を設けている。ここで、ボデー段差部25は、ボールバルブのボデーを極力小さく形成するために縮径させた段差部である。
各液圧注入口(本例では上部液圧注入口22a及び下部液圧注入口22b)には、図示しない液圧源から液圧注入用自動弁29を経由した後に分岐する液圧供給管を接続している。この自動弁29には、図示しない自動弁操作用の電磁弁が装着されている。
なお、この液圧供給管には、自動弁29の1次側に逆止弁を設けてもよい。
スラリー排出口23には、スラリー排出用自動弁30を配置した排水管31を接続している。この自動弁30には、呼び径1/2インチや3/4インチ等の小口径バルブを用いる。
これら各自動弁29、30等の開閉操作は通常、図示しない集中制御室から行うが、ボールバルブのアクチュエータや各自動弁(本例では自動弁29、30、さらに自動弁に付属された図示しない電磁弁等)を直接操作することにより行うこともできる。
上記のように、本発明に係るスラリー排出機能を実現する構造は、ボデー内周面に設けられキャビティ部8へ開口した液圧注入口22から水圧をキャビティ部8へ充填し、スラリー排出口23よりスラリーを排出する構造である。
次いで、本例の作用を説明する。本例のスラリー排出機能付きボールバルブ1aは、図4に示すように、ニッケル製錬プラントにて鉱石スラリーを搬送する。ボール2は常時全閉状態であり、鉱石スラリーを浸出工程へ搬送する際に全開状態としている。
このバルブを開閉する際、開度が中間開度の時は、上記した流路9とキャビティ部8に形成される連通路を介してキャビティ部8へ鉱石スラリーが浸入する。このようにキャビティ部8へ浸入した鉱石スラリーは、時間経過と共に次のように堆積していく。すなわち、比重の軽い成分の液状物はキャビティ部8の上方へ浮上していき、比重の重いクロマイトサンドを主成分とするスラリーはキャビティ部の下方へ沈降していく。特にキャビティ部8下方へ沈降して堆積ないし固化したスラリーは粘性や硬度が高く、しかも水に溶けにくいため、ボール2の回転運動を物理的に妨害する主要因となる。
このように堆積したスラリーを、自動弁29,30等を遠隔制御により開閉することで液圧注入口22からキャビティ部8へ液圧注入して、スラリー排出口23よりキャビティ部8外部へ排出する。
通常時のスラリー排出方法は、キャビティ部8への水圧注入と鉱石スラリーの排出を同時に行う。水圧注入の際には、液圧注入用自動弁29を全開とするとともに、スラリー排出用自動弁30も全開とする。上部液圧注入口22aからの水圧注入により、ボール外表面11を洗浄しつつ、下部液圧注入口22bからの水圧注入により、スラリー排出口23付近に堆積した鉱石スラリーを攪拌・粉砕して、スラリー排出口23よりスラリー排出を行う。
図5は、スラリー35が排出される様子を示した説明図である。(a)は、鉱石スラリーがキャビティ部8内へ堆積した状態を示している。下方側キャビティ部8bには、主に比重の重い成分のスラリーが堆積或は固化している。(b)では、上部液圧注入口22a及び下部液圧注入口22bから水圧を注入している状態を示している。特に、下部液圧注入口22bからの水圧は近傍に設けられたスラリー排出口23へ向かい効果的にスラリー排出が行われる。(c)は、スラリーの排出が進みキャビティ部8内のスラリー35の量が減少した状態を示している。
上部液圧注入口22aは、上記した位置に開口して液圧注入するため、1次側ボールシート10a近傍を中心に、ボール2の外表面を水圧で洗浄することができる。
下部液圧注入口22bは、上記したように、スラリー排出口23の近傍であって、かつ、ボールシート10とボール2のシール部位近傍に設けている。このため、注入水圧の大半は、最近接の低圧空間であるスラリー排出口23へ流れ込む。しかもこの流れは、スロープ形状の案内部26に誘導案内される。従って、注入された水圧はスラリー排出口23付近の堆積スラリーを優先的に拾ってスラリー排出口23から出ていき、この作用が連続することでキャビティ部8内の堆積スラリー全体を順次、容易に排出することができる。
スラリー排出口23は、上記したようにボデー底部の最低位部に設けている。このため、2か所の液圧注入口22a、22bから注入されスラリーを伴った液圧が重力で最低位部に集約されるので、キャビティ内の液圧力と相俟って排出がされ易い。さらにこのスラリー排出口23は、ボール2とボールシート10との弁座シール性を確認する際に、ボールシート10からの流体漏れ検出口としても機能する。
スロープ形状の案内部26は、下部液圧注入口22bとスラリー排出口23との間を流体が流れやすいように連結しているため、下部液圧注入口22bから注入された液圧がスラリー排出口23に向けて流れ込む流路が形成される。このため、上記したスラリー排出が促進される。しかも単純な形状であるため、簡素にボデー段差部25へ成形することができる。
特に、鉱石スラリーがボデー内周面に形成された溝部(環状凹部24)に入り込むと排出が困難となってしまうが、本例では下部液圧注入口22bが環状凹部24内に設けられているので、直接に環状凹部24内に注入された液圧はその周方向へ流入して溝内を集中的に洗浄する作用を生じるため、溝部へのスラリーの沈降・固着を防止し、キャビティ内のスラリー排出を促進している。
ボトムステム挿入口27周縁のすり鉢状凹部28は、この下ステム5周縁部に付着・堆積したスラリーを水圧によって拡散しやすくする作用がある。
液圧注入用自動弁29の1次側液圧供給管に設けられた逆止弁は、ウォータハンマを防止する作用がある。
スラリー排出用の自動弁39には、小口径バルブを用いている。小口径バルブは呼び径に対してボデー32やキャップ33等の本体構成部品の肉厚が厚く、ボール34の径も大きい。従って、バルブ全体の剛性が高いことから、液圧によって押し出される鉱石スラリーによってバルブ本体が変形してしまうおそれがなく、確実にバルブの開閉操作や弁座シールができる。
本例では、注入した水圧は0.8MPa、注入時間は2分に設定している。また、ボール2の開閉時間は5〜6秒である。従って、ボール2の全開操作又は全閉操作の完了後もキャビティ部8内への水圧注入を継続している。
また、上記したように堆積したスラリーの濃度は25〜45質量%程度と高濃度であり、粘性も高い。このような堆積スラリーを水圧で粉砕し排出するには、水圧を0.2MPa以上とすることが好適であり、本例では0.8MPaに設定している。また、この水圧は、流速にして3m/sec以上が好適であり、4〜5m/secが望ましい。
0.2〜0.8MPa程度の水圧であれば、ボールシート10とボール2との水密シールを維持しつつキャビティ部8内に効率的に水圧を注入することができる。これにより、後述する緊急時のスラリー排出方法の場合に、数秒間でキャビティ部8内に水圧を充填することができる。
上記のように、キャビティ部8への鉱石スラリー浸入後、直ちに水圧を注入して鉱石スラリーを流動状態で排出することにより、キャビティ部8内における鉱石スラリーの堆積、固化を防ぐことができる。
また、鉱石スラリーの流体圧力の高低により、水圧注入のタイミングや水圧注入時間等を、以下のように適宜調整してもよい。
鉱石スラリーの流体圧力が低い場合には、鉱石スラリーがキャビティ部8内に浸入し易いことから、ボール2の全閉から全開への操作(全開操作)又は全開から全閉への操作(全閉操作)の作動開始と同時にキャビティ部8内への水圧注入を行う。
鉱石スラリーの流体圧力がキャビティ部8内に注入する水圧よりも高い場合には、水圧がボールバルブの流路9に浸入(逆流)することを防ぐため、ボールバルブの全開操作又は全閉操作の作動完了後に、キャビティ部8内への水圧注入を行う。水圧注入の際には、液圧注入用自動弁29を全開にすると共に、スラリー排出用自動弁30も全開とする。本例ではこの場合の水圧注入時間も2分に設定している。
また、万が一上記の所定時間内に全開操作又は全閉操作を完了しない場合には、水圧注入時間を延長するように設定している。
次に、緊急時のスラリー排出方法を説明する。緊急時とは、キャビティ部8内で鉱石スラリーが固まりバルブ開閉が困難となった時である。特に、図7(a)に示すようにバルブが全開状態でキャビティ部8内に堆積したスラリーが固化してしまうと、ボール2の外表面11と固化したスラリーとの接触面積がとりわけ大きいため、スラリーとの摩擦力等に抗してボール2を回転させるトルクもとりわけ大きいエネルギーが必要となり、バルブの開閉が困難となってしまう。
この場合は、キャビティ部8内に水圧を充填した後に、液圧流入口22より液圧を注入し、所定の液圧状態に至ったときにスラリー排出口23を開放して、液圧により粉砕・攪拌したスラリーをスラリー排出口23より排出する。
次いで、上記の緊急時のスラリー排出について、図8に示すフローチャートに基づいて具体的に説明する。
先ずスラリー排出用自動弁30は全閉とし、キャビティ部8に液圧を充填できるようにしておく。次に液圧注入用自動弁29を全開とし、液圧を注入を開始する。次に各液圧注入口(本例では上部液圧注入口22a及び下部液圧注入口22b)から水圧を注入し、キャビティ部8に水圧を充填する。キャビティ部8に液圧が充填できたか否かの判断は、本例では、キャビティ部8内の水圧が0.8MPaに達したか否かで判断している。また、水圧注入時間は約2分に設定している。キャビティ部8内が所定の液圧で充填されない場合は、液圧充填の条件を満たすまで、水圧注入を継続する。
キャビティ部8に液圧が充填された場合は、スラリー排出用自動弁30を全開とし、スラリー排出を開始する。本例のスラリー排出は上記の作用のごとく、下部液圧注入口22bからの水圧注入によりスラリー排出口23付近の鉱石スラリーを粉砕して排出を容易にし、上部液圧注入口22aからの水圧注入によりボール外表面11を洗浄する。
キャビティ部8内からスラリー排出ができた場合は、液圧注入用自動弁29を全閉として液圧注入を停止し、次いでスラリー排出用自動弁30を全閉として、緊急時のスラリー排出方法を終了する。キャビティ部8内からスラリー排出ができていないと判断できる場合は、スラリー排出の条件を満たすまで、液圧注入用自動弁29とスラリー排出用自動弁30の全開状態を維持する。
上記した緊急時のスラリー排出方法では、スラリー排出口23は閉じているため注入された水はキャビティ部8内に留まるものの、注入圧力により水圧は徐々に堆積スラリーに浸透し、少なくとも容易に流動させることができる程度まで粘性を下げることができる。このためキャビティ部8内に水圧充填が完了した後、スラリー排出用自動弁30を全開にすると、水圧を利用して堆積していた鉱石スラリーを一気にスラリー排出口23から押し出すことができる。
また、固くなったスラリーに水圧を浸み込ませてからスラリーを排出する場合には、キャビティ部8内に水圧を充填した状態を暫く維持した後に排出してもよい。さらに、このようなスラリーへの水圧浸透を重視する場合には、注入水圧の圧力を、ボールシート10がボール2を押圧する力より高い圧力に設定し、ボールシート10とボール2との間から水圧をリークしつつ、キャビティ部8内に水圧を注入してもよい。
また、バルブの開度が全開状態でない場合に開閉困難となった場合(緊急時)には、バルブの開度を一度全開状態としてから、上記のように水圧注入してもよい。
以上、本発明によれば、キャビティ内への鉱石スラリーの堆積ないし固化を防ぎ、バルブの開閉操作を円滑に行うことができる。また、バルブの開閉操作トルクの上昇を制御することができるので、ステムを過大な太さに設定したり、アクチュエータの出力を過大なものに設定する必要がなく、アクチュエータ付ボールバルブをコンパクトな構造とすることができる。
更に、本発明は、前記実施の形態の記載に限定されるものではなく、前記ボールバルブに代えて弁体が球状でないバルブにおけるキャビティ内堆積スラリーの排出に応用する等、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
次に、本発明におけるスラリー排出機能付きボールバルブとそのバルブキャビティからのスラリー排出方法をフローティングバルブに適用した他例を、図6に基づいて説明する。
図6に示すフローティング型ボールバルブ1bは、主な構成要素として、ボデー36、ボール37、シール機構38、ステム39から構成され、ボデー36やキャップ40には流路配管が接続される。また本例では、ステム39はアクチュエータ40に回転駆動される。
ボール37はボデー36の上方側のステム39と固定しない接続がされており、ボデー下方側にはステムを有さず、1次側及び2次側シール機構38のボールシートで両側から圧接されて弁室内に抱きかかえられている。
本例のスラリー排出及び液圧注入構造は、図6に示すように、キャビティ部42内のへ開口した上部液圧注入口43a、下部液圧注入口43b、及びスラリー排出口44と、液圧を注入する自動弁45、配管46、スラリーを排出する自動弁47、及び配管48からなる構造である。
上部液圧注入口43a、下部液圧注入口43b、スラリー排出口44等を設ける位置・配設数やその形状、及びスラリー排出方法(液圧の圧力、注入時間、バルブの開閉時間、ボールや自動弁の開閉タイミング等)は、上記したトラニオン型の場合の実施形態と同様でもよいが、バルブや流体特性等に応じて適宜変更してもよい。
なお、特にスラリーの排出に当たっては、スラリー排出口44を設ける位置は、下ステムを有さないことから、下方側のキャビティ部42内の最低位部(図7においてはステム39に対向したボデー底部49)に設けると好適である。また、下方側キャビティ部が狭い構造の場合は、下部水圧注入口43bやスラリー排出口44を設ける位置は、ボールシートの近傍とすると好適である。
以下に、本例におけるスラリー排出機能付きボールバルブの評価試験を述べる。この試験は、疑似鉱石スラリーを用いてバルブの作動トルクを測定し、スラリー排出機能の有効性を確認する評価試験である。
疑似鉱石スラリーの組成は、クロマイトサンド40質量%、赤土60質量%からなる土を40質量%と、水道水60質量%とを混合したスラリーである。赤土は篩掛けして乾燥させたものを使用した。
評価対象のスラリー排出機能付きボールバルブは、ボールシートがメタルシートのステンレス鋼製トラニオン型ボールバルブである。バルブの呼び径は12インチである。
試験手順は、ボールバルブのキャビティ部内へ疑似鉱石スラリーを詰め込んだ後、ボールバルブを全閉状態とした上で、24時間放置した。このようにしてキャビティ部に鉱石スラリーが堆積した状態を再現した。
上記過程で、バルブの作動トルクを以下の3時点で測定した。すなわち、(1)疑似鉱石スラリーを詰める前、(2)疑似鉱石スラリーを詰めてから24時間経過後、(3)液圧を加えた後の3時点である。
また上記測定は、注入する水圧の圧力を0.2MPa、0.4MPa、0.6MPa、0.8MPaの4値の圧力で、それぞれ測定した。
結果として、4値の水圧で最低値の0.2MPaによるスラリー排出の場合であっても、測定されたバルブの作動トルクはそれぞれ、上記(1)の時点(疑似鉱石スラリーを詰める前)で880N・m、上記(2)の時点(疑似鉱石スラリーを詰めてから24時間経過後)で2900N・m、上記(3)の時点(液圧を加えた後)で880N・mであった。
従って、上記(3)の時点(液圧を加えた後)の作動トルクが、上記(1)の時点(疑似鉱石スラリーを詰める前)の作動トルクと同じ値であったことから、0.2MPaの水圧によるスラリー排出で、十分にキャビティ内のスラリーが除去できることが確認された。
1a トラニオン型ボールバルブ
1b フローティング型ボールバルブ
2、37 ボール
3、36 ボデー
4、39 ステム
5 下ステム
6、40 キャップ
7、38 シール機構
8、42 キャビティ部
8a 上方側キャビティ部
8b 下方側キャビティ部
9 流路
10 ボールシート
10a 1次側ボールシート
10b 2次側ボールシート
11 ボール外表面
12 貫通孔
22、43 液圧注入口
22a、43a 上部液圧注入口
22b、43b 下部液圧注入口
23、44 スラリー排出口
26 液圧案内部
29 液圧注入用自動弁
30 スラリー排出用自動弁

Claims (9)

  1. 流出入口を連通する流路を有するボデー内に貫通孔を有するボールをステムを介して回転自在に設け、かつ前記ボデーの内周面と前記ボールの外表面との間隙に形成されたキャビティ部を有するボールバルブにおいて、前記ボデーの流路に対して下方側のキャビティ部にボデー外部と連通するスラリー用排出口を設け、この排出口の近傍位置に液圧流入口を設け、前記キャビティ部の排出口付近に堆積しているスラリーを液圧により粉砕し、かつ攪拌させて前記排出口よりキャビティ部内のスラリーを順次排出させるようにしたことを特徴とするスラリー排出機能付きボールバルブ。
  2. 前記排出口の周囲に位置するボデー内周面に、液圧を誘導案内するためのスロープ形状の案内部を設け、この案内部で液圧とともにスラリーを誘導案内して排出するようにした請求項1に記載のスラリー排出機能付きボールバルブ。
  3. 前記スラリーの固体濃度は、25〜45質量%程度の高い濃度である請求項1又は請求項2に記載のスラリー排出機能付きボールバルブ。
  4. 前記ボデーの流路に対して上方側のキャビティ部に液圧流入部を設け、この液圧流入口からの液圧でボール表面を洗浄するようにした請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のスラリー排出機能付きボールバルブ。
  5. 前記ボールの下部に下ステムを更に設け、かつ当該ボールの一次側と二次側にボデーとボールとをシール接触するためのシール機構を配置したトラニオン型ボールバルブである請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のスラリー排出機能付きボールバルブ。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のボールバルブは、鉱石を鉱石処理工程で形成された鉱石スラリーの搬送に用いることを特徴とするボールバルブ。
  7. 請求項1又は請求項5のトラニオン型ボールバルブであって、前記キャビティ部の下方側に堆積したスラリーを排出する際に、前記ボールバルブを全開にした状態で、前記液圧流入口より液圧を注入し、所定の液圧状態に至ったときに前記排出口を開放して液圧により粉砕しかつ攪拌したスラリーを当該排出口より排出するようにしたことを特徴とするボールバルブにおけるスラリー排出方法。
  8. 前記スラリーは、ニッケル酸化鉱石を処理し、かつクロマイトサンド等を含有した鉱石スラリーであり、この鉱石スラリーは、スラリー濃度が25〜45質量%である請求項7に記載のボールバルブにおけるスラリー排出方法。
  9. 前記排出口に設けたスラリー排出用の弁を全閉状態として、前記キャビティ部内に液圧を充填した後に、スラリー排出用の弁を全開状態としてスラリーの排出を行うようにした請求項7又は請求項8に記載のスラリー排出方法。
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