JP2015112801A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体支持部材の変形を抑制し、被記録媒体の搬送方向と交差する方向において記録ヘッドと媒体支持部材との間のギャップを均一に保つことにより被記録媒体の記録品質の低下を抑制し、被記録媒体の搬送不良の発生を低減することができる記録装置を提供する。
【解決手段】記録装置は被記録媒体に記録を実行する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと対向可能な位置に設けられ、前記被記録媒体を支持する媒体支持部材と、前記被記録媒体の搬送方向と交差する方向に所定の距離を置いて設けられた第1支持部と第2支持部とで前記媒体支持部材を支持する支持手段と、前記第1支持部と前記第2支持部との間で前記媒体支持部材の変形を規制する規制手段とを備える。
【選択図】図9
【解決手段】記録装置は被記録媒体に記録を実行する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと対向可能な位置に設けられ、前記被記録媒体を支持する媒体支持部材と、前記被記録媒体の搬送方向と交差する方向に所定の距離を置いて設けられた第1支持部と第2支持部とで前記媒体支持部材を支持する支持手段と、前記第1支持部と前記第2支持部との間で前記媒体支持部材の変形を規制する規制手段とを備える。
【選択図】図9
Description
本発明は、被記録媒体に記録を行う記録装置に関する。
本願において、記録装置には、所定方向に記録ヘッドが移動しながら記録を行うシリアルプリンター、記録ヘッドが移動しないラインプリンター、及びこれらプリンター機能を備える複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
本願において、記録装置には、所定方向に記録ヘッドが移動しながら記録を行うシリアルプリンター、記録ヘッドが移動しないラインプリンター、及びこれらプリンター機能を備える複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
従来、記録ヘッドによる記録領域において被記録媒体を支持する媒体支持部と、被記録媒体の搬送方向と交差する方向において媒体支持部の両端部を支持する基体部とを備える記録装置が広く用いられている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の記録装置では、基体部(以下、ベースという。)に媒体支持部(以下、プラテンという)がビスにより取り付けられ、媒体支持部は記録ヘッドの記録領域において記録ヘッドと対向可能である。この記録装置では、ビスの締め状態により前記プラテンの被記録媒体を支持する面の撓みを変化させることが可能に構成されている。
この記録装置では、プラテンにおけるビスと当接する座面の高さがビスの軸周り方向に異なるように形成されている。つまり、前記座面はビスと当接する当接面と非当接面とから構成されている。ここで、ビスをプラテンに対して締め付けると、当接面にはプラテンを下方に押しつける力が発生し、非当接面にはプラテンからの反発力が発生する。当接面及び非当接面に発生するこれらの力は互いに打ち消し合い、プラテンの支持面に撓みが生じることを抑制することができる。したがって、ビスの締め状態を調整することにより、プラテンの撓みを許容内に収まるようにすることができる。
ここで、この記録装置では、当接面及び非当接面を形成する際、プラテンがどのように撓むかを把握している必要がある。また、プラテンに対するビスの締め状態(締め付け力等)を管理する必要がある。さらに、被記録媒体の記録品質対策のためにプラテンの材質を変更することがある。
プラテンの材質を変更すると、プラテンの材質によっては想定以上の変形が生じる虞がある。したがって、特許文献1に記載の記録装置では、プラテンが想定以上に大きく変形すると、ビスの締め状態を調整しても、プラテンの変形を解消できない虞がある。その結果、プラテンと記録ヘッドとの間のギャップが被記録媒体の搬送方向と交差する方向において不均一となり、被記録媒体の記録品質の低下や被記録媒体の搬送不良が生じる虞がある。
また、プラテンに位置決め軸を設け、本体フレーム側に設けられた位置決め穴に摺動自在に挿入されて、本体フレームに対して被記録媒体の搬送方向及び該搬送方向と交差する方向におけるプラテンの位置決めを行うものがある(特許文献2)。
特許文献2に記載の記録装置では、プラテンの下面において両端部にばね支持軸が設けられ、中央部に位置決め軸が設けられている。ばね支持軸には付勢ばねが取り付けられ、プラテンが押圧された場合に略水平な状態を保って上下に変位できるように構成されている。また、位置決め軸は、本体フレーム側に設けられた位置決め穴に摺動自在に挿入されて、被記録媒体の搬送方向(Y軸方向)及び該搬送方向と交差する方向(X軸方向)における本体フレームに対するプラテンの位置を規制している。
ところで、プラテンには補強板が取り付けられている。この補強板はプラテンの位置決め軸近傍で分割されており、プラテンの前記交差する方向における中央部には補強板が存在しない低剛性部が設けられている。したがって、低剛性部は、プラテンに取り付けられた補強板の間において補強板が存在しない部分であり、補強板が設けられた部分よりも剛性が低くなっている。
その結果、プラテンに押圧力が加わった際、プラテンの両端が付勢ばねで支持されているので、低剛性部の部分が最も大きく撓んで弓状に変形することがある。その結果、プラテンと記録ヘッドとの間のギャップが被記録媒体の搬送方向と交差する方向において不均一となり、被記録媒体の記録品質の低下や前記被記録媒体の搬送不良が生じる虞がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、媒体支持部材の変形を抑制し、被記録媒体の搬送方向と交差する方向において記録ヘッドと媒体支持部材との間のギャップを均一に保つことにより被記録媒体の記録品質の低下を抑制し、被記録媒体の搬送不良の発生を低減することができる記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の記録装置は、被記録媒体に記録を実行する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと対向可能な位置に設けられ、前記被記録媒体を支持する媒体支持部材と、前記被記録媒体の搬送方向と交差する方向に所定の距離を置いて設けられた第1支持部と第2支持部とで前記媒体支持部材を支持する支持手段と、前記第1支持部と前記第2支持部との間で前記媒体支持部材の変形を規制する規制手段とを備えることを特徴とする。
本態様によれば、媒体支持部材を被記録媒体の搬送方向と交差する方向に所定の距離を置いて設けられた第1支持部と第2支持部とで支持し、第1支持部と第2支持部との間で規制手段が媒体支持部材の変形を規制するので、交差する方向における媒体支持部材の変形を抑制することができる。その結果、前記交差する方向において記録ヘッドと媒体支持部材との間のギャップを均一に保つことができ、被記録媒体の記録品質の低下を抑制し、被記録媒体の搬送不良の発生を低減することができる。
本発明の第2の態様の記録装置は、第1の態様において、前記規制手段は、前記媒体支持部材と非接触の状態において前記媒体支持部材が変形した際に当該媒体支持部材と接して当該媒体支持部材の更なる変形を規制することを特徴とする。
本態様によれば、規制手段は、媒体支持部材と非接触の状態において媒体支持部材が変形した際に当該媒体支持部材と接して当該媒体支持部材の更なる変形を規制する。ここで、支持手段に媒体支持部材を組み付けた際に媒体支持部材と規制手段とが最初から接触するように設計すると、部品精度や組み付け精度等の低下により媒体支持部材の中央部が盛り上がった状態となるものが発生する。その結果、前記交差する方向において媒体支持部材の中央部が盛り上がった状態では、記録ヘッドに対して被記録媒体がヘッド擦れを生じさせ易くなる。したがって、支持手段に媒体支持部材を組み付けた際に媒体支持部材と規制手段とが非接触状態となるように構成することで、媒体支持部材の中央部の盛り上がりを抑制し、記録ヘッドに対して被記録媒体がヘッド擦れを生じさせ難くすることができる。
また、規制手段を媒体支持部材が変形した際に当該媒体支持部材と接して当該媒体支持部材の更なる変形を規制するように構成することで、前記交差する方向において記録ヘッドと媒体支持部材との間のギャップが当該媒体支持部材と規制手段とが接した状態のギャップから更に変化することを規制する。その結果、被記録媒体の記録品質の低下を抑制し、被記録媒体の搬送不良の発生を低減することができる。
本発明の第3の態様の記録装置は、第1または第2の態様において、前記媒体支持部材の下方には当該媒体支持部材より剛性の高い補強部材が取り付けられていることを特徴とする。
本態様によれば、媒体支持部材の下方には当該媒体支持部材より剛性の高い補強部材が取り付けられているので、媒体支持部材より剛性の高い補強部材が媒体支持部材の変形を抑制することができるので、前記交差する方向において記録ヘッドと媒体支持部材との間のギャップを均一に保つことができる。その結果、被記録媒体の記録品質の低下を抑制し、被記録媒体の搬送不良の発生を低減することができる。
本発明の第4の態様の記録装置は、第3の態様において、前記補強部材は前記媒体支持部材よりも熱膨張係数が小さいことを特徴とする。
本態様によれば、補強部材は媒体支持部材よりも熱膨張係数が小さい。ここで、補強部材及び媒体支持部材の周囲の温度が上昇し、当該補強部材及び媒体支持部材が熱膨張した場合、補強部材は熱膨張係数が小さいので媒体支持部材よりも膨張を抑制できる。その結果、補強部材は、膨張前後において体積変化が小さいので、膨張前に近い状態を維持している。したがって、補強部材は、当該補強部材よりも大きく膨張する媒体支持部材の撓みを抑制することができる。したがって、前記交差する方向において記録ヘッドと媒体支持部材との間のギャップを均一に保つことができる。その結果、被記録媒体の記録品質の低下を抑制し、被記録媒体の搬送不良の発生を低減することができる。
本発明の第5の態様の記録装置は、第1から第4のいずれか一の態様において、前記支持手段は前記第1支持部と前記第2支持部とを接続するフレームを備え、前記規制手段は、前記フレームに設けられていることを特徴とする。
本発明の第6の態様の記録装置は、第2の態様において、前記規制手段と前記媒体支持部材との間の距離は1.0mmから1.2mmであることを特徴とする。
本発明の第7の態様の記録装置は、第1から第6のいずれか一の態様において、前記記録ヘッドと前記媒体支持部材との間の距離は2.0mmから5.4mmの間で可変可能であることを特徴とする。
本発明の第8の態様の記録装置は、第1から第7のいずれか一の態様において、前記規制手段は、前記媒体支持部材と係合して当該媒体支持部材の変形を規制する規制部と、前記媒体支持部材の前記交差する方向における位置を規定する位置決め部とを備えることを特徴とする。
本態様によれば、規制手段は、媒体支持部材と係合して当該媒体支持部材の変形を規制する規制部と媒体支持部材の前記交差する方向における位置を規定する位置決め部とを備える。つまり、規制手段が、媒体支持部材の変形を規制する機能と媒体支持部材の位置決め機能とを兼ねる構成となるので、媒体支持部材の変形を規制する規制手段と位置決め部とを別々に設ける構成としなくてもよく、装置の構成を簡素化し、小型化を図ることができる。
本発明の第9の態様の記録装置は、第1から第8のいずれか一の態様において、前記規制手段は、前記交差する方向において前記媒体支持部材の中央部において当該媒体支持部材の変形を規制することを特徴とする。
本態様によれば、規制手段は被記録媒体の搬送方向と交差する方向において媒体支持部材の中央部で当該媒体支持部材の変形を規制する。つまり、前記交差する方向において媒体支持部材が最も変形する部分を規制手段により規制するので、当該媒体支持部材における変形を確実に抑制することができる。その結果、被記録媒体の記録品質の低下や被記録媒体の搬送不良が生じる虞を抑制することができる。
本発明の第10の態様の記録装置は、第1から第9のいずれか一の態様において、前記規制手段は前記交差する方向において複数の位置で前記媒体支持部材の変形を規制することを特徴とする。
本態様によれば、規制手段は交差する方向における複数の位置で媒体支持部材の変形を規制するので、媒体支持部材の変形を確実に規制することができる。その結果、被記録媒体の記録品質の低下を抑制し、被記録媒体の搬送不良の発生を低減することができる。
本発明の第11の態様の記録装置は、第1から第10のいずれか一の態様において、前記媒体支持部材は導電性樹脂で形成されていることを特徴とする。
本態様によれば、媒体支持部材を導電性樹脂で形成している。一例として導電性樹脂つまり導電性材料は、紙粉の付着の対策として有効であるが、媒体支持部材を前記導電性材料で形成すると媒体支持部材の変形が大きくなる傾向にある。これに対し、本態様における規制手段は、媒体支持部材の変形を規制することができるので前記導電性樹脂で形成された媒体支持部材に対して特に有効である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施例において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施例においてのみ説明し、以後の実施例においてはその構成の説明を省略する。
図1は本発明に係るプリンターの外観斜視図であり、図2は本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す側断面図であり、図3は本発明に係るプリンターにおいて外装を取り外した状態における媒体支持部材の取り付け状態を示す斜視図であり、図4は本発明に係るプリンターのフレームに媒体支持部材が支持された状態を示す斜視図である。
図5は第1の実施例に係る媒体支持部材を示す斜視図であり、図6(A)は媒体支持部材のX軸方向における端部を示す斜視図であり、図6(B)は媒体支持部材に設けられた規制手段を示す斜視図であり、図7(A)はフレームに設けられた媒体支持部材の取り付け部を示す斜視図であり、図7(B)はフレームの取り付け部に媒体支持部材を取り付けた状態を示す斜視図であり、図8はフレームの取り付け部に媒体支持部材を取り付けた状態における断面図であり、図9は図3におけるプリンターの状態から媒体支持部材を取り外した状態を示す斜視図である。
図10はプリンターのフレームに設けられた係合部の斜視図であり、図11(A)は第1の実施例における規制手段の非規制状態を示す断面斜視図であり、図11(B)は第1の実施例における規制手段の規制状態を示す断面斜視図であり、図12はX軸方向における媒体支持部材の規制状態を示す断面図である。
また、各図において示すX−Y−Z座標系はX方向が記録ヘッドの走査方向、Y方向が記録装置の奥行き方向、Z方向が記録ヘッドと媒体との間の距離(ギャップ)の変化する方向すなわち装置高さ方向を示している。尚、各図において−Y方向を装置前面側とし、+Y方向側を装置背面側とする。
■■■プリンターの概要■■■■■■■
図1及び図2を参照して、記録装置の一例としてのインクジェットプリンター10(以下「プリンター10」という)の構成要素について説明する。プリンター10は、装置本体12と、画像読取装置14とを備えている。装置本体12は、外観を構成するハウジング16と、該ハウジングの前面においてハウジング16に対して開閉可能な蓋体18と、ハウジング16の前面に設けられた操作部20とを備えている。図示しないが、蓋体18を開いた状態にした際、ハウジング16の内部に設けられた媒体収容部22にアクセス可能となる。また、画像読取装置14は装置本体12の上部に設けられており、図示しないが載置面に媒体をセットして読み取る、いわゆるスキャナーとして構成されている。
図1及び図2を参照して、記録装置の一例としてのインクジェットプリンター10(以下「プリンター10」という)の構成要素について説明する。プリンター10は、装置本体12と、画像読取装置14とを備えている。装置本体12は、外観を構成するハウジング16と、該ハウジングの前面においてハウジング16に対して開閉可能な蓋体18と、ハウジング16の前面に設けられた操作部20とを備えている。図示しないが、蓋体18を開いた状態にした際、ハウジング16の内部に設けられた媒体収容部22にアクセス可能となる。また、画像読取装置14は装置本体12の上部に設けられており、図示しないが載置面に媒体をセットして読み取る、いわゆるスキャナーとして構成されている。
操作部20は、プリンター10を操作するための電源ボタンや印刷設定ボタン、表示パネル等を備えて構成されている。尚、操作部20は、図示しない駆動機構によりハウジング16に対して装置前方側に回動可能に構成されている(図2参照)。
次いで、図2を参照しながら用紙搬送経路上の構成要素についてさらに詳説する。装置本体12は、「被記録媒体」としての用紙を収容する下段側トレイ24及び下段側トレイ24の上側に位置するとともに用紙を収容する上段側トレイ26を備えて構成されている媒体収容部22と、給送部28と、搬送部30と、記録部32と、排出部34と、図示しない制御部を備えて構成されている。下段側トレイ24及び上段側トレイ26は、蓋体18がハウジング16の前面に対して開いた状態にある際、装置本体12に対しそれぞれ装置前方側から装着及び取り外し可能に構成されている。
また、上段側トレイ26は、図示しない駆動機構により装置奥行き方向(図2における+Y軸方向)に駆動され、突き当たり位置すなわち給送可能位置(図2参照)と突き当たり位置から−Y方向に所定量変位した退避位置(不図示)との間を移動可能に構成されている。尚、図2においては、下段側トレイ24に収容される用紙を符号P1で、上段側トレイ26に収容される用紙を符号P2で、それぞれ示している(以下特に区別する必要がない場合は「用紙P」という)。尚、用紙Pは、被搬送媒体の一例である。
各トレイの上方には図示しない駆動モーターによって回転駆動されるピックアップローラー36が設けられている。ピックアップローラー36は、揺動軸38を中心に揺動可能に設けられている。ピックアップローラー36は、上段側トレイ26が給送可能位置にある場合、上段側トレイ26に収容された用紙P2の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P2を上段側トレイ26から給送経路へ送り出す。
ピックアップローラー36は、上段側トレイ26が退避位置にある場合、下段側トレイ24に収容された用紙P1の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P1を下段側トレイ24から給送経路へ送り出す。
また、ピックアップローラー36により下段側トレイ24に収容された用紙P1または上段側トレイ26に収容された用紙P2は、給送経路下流側に配置された給送部28に送られる。給送部28は、図示しない駆動モーターにより駆動される給送駆動ローラー40と、給送従動ローラー42と、給送従動ローラー44とを備えている。給送従動ローラー42は、給送駆動ローラー40と接するとともに用紙Pに対して分離を行い、確実に最上位の用紙Pのみを給送経路下流側に送る。
また、給送従動ローラー42の下流側には、給送駆動ローラー40との間で用紙Pを挟持して従動回転する給送従動ローラー44が設けられている。さらに、給送従動ローラー44の給送経路下流側には、図示しない駆動モーターにより駆動される搬送駆動ローラー46と、該搬送駆動ローラーに圧接して従動回転する搬送従動ローラー48とを備える搬送部30が設けられている。この搬送部30により、用紙Pがさらに下流側へと送られる。
搬送部30の下流側には、記録部32が設けられている。記録部32は、キャリッジ50と、記録ヘッド52と、該記録ヘッドと対向し、用紙Pを支持する「媒体支持部材」としてのプラテン54と、プラテン54に取り付けられ、プラテン54よりも剛性の高く、かつプラテン54よりも熱膨張係数が小さい補強部材56とを備えている。記録ヘッド52は、キャリッジ50の底部に設けられ、用紙Pと対向する。キャリッジ50は、図示しない駆動モーターにより図3におけるX軸方向に往復動する様に駆動される。
プラテン54は、用紙Pを支持し、プラテン54と記録ヘッド52との距離すなわちギャップPGを規定する。そしてプラテン54の下流側には、記録の行われた用紙Pを送り出す排出部34が設けられている。排出部34は、図示しない駆動モーターによって回転駆動される第1ローラー58と、当該第1ローラー58に接して従動回転する第2ローラー60とを備えている。
尚、プリンター10で取り扱うことができる用紙P、あるいは製品毎によって変わるが、ギャップPGは1.0mmから4.5mm程度の範囲内で用紙Pの厚さ等に応じて、可変可能である。したがって、用紙Pの厚みの変化だけでなく、プラテン54の撓み具合に応じてギャップPGを調節して、用紙Pの記録品質を保つことができる。
記録部32により記録の行われた用紙Pは、第1ローラー58と第2ローラー60とに狭持され、装置本体12の前面側(図2右方)に設けられた排紙スタッカー62へ排出される。尚、排紙スタッカー62は、操作部20の装置本体12に対する回動とともに装置本体12の外側に突出する方向に変位するすなわちY軸方向に沿って引き出される状態又は装置本体12の内側に引き込まれる方向に変位する状態に切換可能に構成されている。
また、操作部20は、排紙スタッカー62が装置本体12の外側に突出する方向に変位する際、装置本体12に対して図2における反時計周り方向に回動する。つまり、操作部20は、装置本体12に対して開状態となる。また、操作部20は、排紙スタッカー62が装置本体12の内側に引き込まれる方向に変位する際、装置本体12に対して図2における時計周り方向に回動する。つまり、操作部20は、装置本体12に対して閉状態となる。
また、プリンター10において用紙Pの両面に記録を行う場合には、記録部32によって用紙Pの第1面に記録が行われた後、用紙Pは搬送部30及び排出部34の逆送り動作により前記第1面に記録が実行された際に用紙後端となっていた側が先端となって搬送部30の上流側に戻される。さらに用紙Pは、搬送部30の逆戻り動作により反転経路64へと送られる。反転経路64内に送られた用紙Pは、給送駆動ローラー40と反転ローラー66とにより挟持され、再度給送経路に戻される。
給送経路に戻された用紙Pは、給送従動ローラー42及び給送従動ローラー44を経て給送駆動ローラー40により給送経路下流側の搬送部30へと再度送られる。このとき、用紙Pの第1面と第2面とは湾曲反転させられ、該第2面が記録ヘッド52と対向する。用紙Pは、搬送部30により記録部32へ送られる。記録部32により前記第2面の記録が行われた用紙Pは、排出部34に狭持され、装置前方側に設けられた排紙スタッカー62へ排出される。
また、制御部(図示せず)は、操作部20からの入力指令に応じて、媒体収容部22、給送部28、搬送部30、記録部32、排出部34及び画像読取装置14における媒体の給送、搬送、排出、記録動作、原稿読取動作等のプリンター10の記録及び画像読取の実行に必要な動作を制御している。
また、操作部20からの入力指令に代えて、外部(PCなど)からの指示で原稿読取動作等のプリンター10の記録及び画像読取の実行に必要な動作を制御してもよい。また、制御部(図示せず)は、記録部32においてキャリッジ50の走査方向(図4におけるX軸方向)への移動を制御する。
■■■第1の実施例について■■■■■■■
図3ないし図6(B)を参照してプラテン54について説明する。図3を参照するに、プラテン54は装置本体12においてキャリッジ50の下方に位置し、キャリッジ50の移動可能領域において記録ヘッド52と対向するように設けられている。また、図4に示すように「支持手段」としての装置本体12は、「第1支持部」としての右側フレーム68と、「第2支持部」としての左側フレーム70と、右側フレーム68と左側フレーム70とを接続する、「フレーム」としてのフレームベース72とを備えている。
図3ないし図6(B)を参照してプラテン54について説明する。図3を参照するに、プラテン54は装置本体12においてキャリッジ50の下方に位置し、キャリッジ50の移動可能領域において記録ヘッド52と対向するように設けられている。また、図4に示すように「支持手段」としての装置本体12は、「第1支持部」としての右側フレーム68と、「第2支持部」としての左側フレーム70と、右側フレーム68と左側フレーム70とを接続する、「フレーム」としてのフレームベース72とを備えている。
右側フレーム68と左側フレーム70とはX軸方向に間隔をおいて配置されている。また、右側フレーム68と左側フレーム70との間には、フレームベース72がX軸方向に沿って取り付けられている。フレームベース72の−Y軸方向側の端部にはプラテン54が取り付けられている。本実施例において、プラテン54のX軸方向における両端部は、右側フレーム68及び左側フレーム70に支持されている(図7(B)参照)。
また、図4及び図7(B)を参照するに、プラテン54の記録ヘッド52と対向する側、つまり上面54aには、用紙Pがプラテン54に搬送されてきた際、用紙Pを支持する複数のリブ74が立設されている。リブ74は、図4に示すようにY軸方向すなわち用紙Pの搬送方向に沿って複数(74a、74b、74c)配置されている。また、リブ74a、74b、74cは、X軸方向において適宜間隔をおいて複数配列されている。
さらに、プラテン54の上面54aには、図7(B)に示すように複数の凹部76が設けられている。凹部76には、図3に示すようにインク吸収材78が取り付けられる。インク吸収材78は記録ヘッド52の記録実行領域に対応して設けられている。つまり、インク吸収材78は、用紙Pにおいて縁無し記録を実行する際に記録ヘッド52から吐出され、用紙Pに着弾せずに打ち捨てられたインクを吸収するようにプラテン54に配置されている。
次いで、図5及び図6(A)に示すようにプラテン54は、用紙Pの搬送方向と交差する方向であるX軸方向に延びる板状の部材として構成されている。本実施例では、プラテン54は導電材料で形成されている。また、プラテン54のX軸方向の両端部には、右側フレーム68及び左側フレーム70にプラテン54を取り付けるための取り付け部80、80、80、80が設けられている。
取り付け部80には長穴82が設けられている。長穴82は、X軸方向に長く形成されている。つまり、長穴82は、図4に示すようにプラテン54が右側フレーム68及び左側フレーム70に後述するねじ部材84を介して取り付けられた状態において、湿度等の環境変化によるプラテン54のX軸方向の伸び縮みを長穴82のX軸方向における長さの範囲内で許容する。
また、再度図5及び図6(A)を参照するにプラテン54の下面54bには−Z軸方向側に突出する複数のフック86がX軸方向に沿って適宜間隔をおいて設けられている。また、プラテン54の下面54bに着脱可能に取り付けられる補強部材56には、X軸方向に沿って複数の長穴88が形成されている(図5及び図6(A)参照)。補強部材56をプラテン54に取り付ける際、補強部材56の長穴88にフック86を通し、補強部材56をX軸方向にスライドさせることにより補強部材56はプラテン54の下面54bに取り付けられる(図5及び図5(A)参照)。
尚、補強部材56はプラテン54より剛性が高く形成されている。本実施例では、補強部材56はプラテン54を構成する前記導電材料よりも剛性の高い鉄系材料で形成されている。したがって、プラテン54にはプラテン54より剛性の高い補強部材56が取り付けられているので、プラテン54より剛性の高い前記補強部材56がプラテン54の変形を抑制することができる。その結果、X軸方向において記録ヘッド52とプラテン54との間のギャップPGを均一に保つことができる。その結果、用紙Pの記録品質の低下を抑制し、用紙Pの搬送不良の発生を低減することができる。
また、図5及び図6(B)を参照するにプラテン54の下面54bにおいて、X軸方向の中央部に係合部90が設けられている。係合部90は、プラテン54の下面54bから−Z軸方向に突出して設けられている。さらに係合部90は、プラテン54の下面54bに補強部材56が取り付けられた状態において、補強部材56の長穴88を介して補強部材56よりも−Z軸方向に突出している。
係合部90は、−Z軸方向側の端部に凹部96と係合面98とを備えている。凹部96は係合部90の−Z軸方向側の端部から+Z軸方向側に凹み、後述する規制手段92(図10参照)を受け入れ可能に構成されている。
次いで、図7(A)、図7(B)及び図8を参照して、プラテン54の取り付け部80を右側フレーム68及び左側フレーム70に取り付ける構成について説明する。図7(A)を参照して右側フレーム68には、取り付け部100が設けられている。取り付け部100には、第1取り付けピン102と第2取り付けピン104と、Y軸方向位置決めピン106とを備えている。第1取り付けピン102には段差部102aが設けられている。
図7(B)に示すように、取り付け部100にプラテン54を取り付けた状態において、第1取り付けピン102及び第2取り付けピン104は、プラテン54の長穴82に通されている。この状態で、第1取り付けピン102の段差部102aは、プラテン54の取り付け部80と係合し、プラテン54のZ軸方向における位置を規定する(図8参照)。プラテン54は、第1取り付けピン102及び第2取り付けピン104にねじ部材84を締め込むことにより右側フレーム68に固定される。
また、左側フレーム70には、図示しないが2つの第1取り付けピン102が設けられている。したがって、プラテン54は、右側フレーム68に設けられた1つの第1取り付けピン102の段差部102aと左側フレーム70に設けられた2つの第1取り付けピン102の段差部102aとの3箇所で支持され、装置本体12におけるZ軸方向の位置が規定される。尚、左側フレーム70においても、右側フレーム68と同様に、左側フレーム70の取り付け部100にプラテン54を組み付けた状態で第1取り付けピン102にねじ部材84を締め込むことにより左側フレーム70にプラテン54が固定される。
また、プラテン54を右側フレーム68に取り付けた際、Y軸方向位置決めピン106は、プラテン54の下面54bに形成されたY軸方向位置決め部54cに受け入れられる(図8参照)。したがって、プラテン54はY軸方向位置決めピン106により装置本体12に対するY軸方向の位置を規定される。尚、左側フレーム70にもY軸方向位置決めピン106が設けられている。
■■■規制手段について■■■■■■■
次いで図9ないし図12を参照して規制手段92について説明する。規制手段92は、図9に示すようにフレームベース72のプラテン54が取り付けられる領域においてX軸方向の中央部に設けられている。規制手段92は「位置決め部」としての位置決めピン108と規制部110とを備えている。位置決めピン108は、プラテン54がフレームベース72に取り付けられた際、係合部90の凹部96に受け入れられる。
次いで図9ないし図12を参照して規制手段92について説明する。規制手段92は、図9に示すようにフレームベース72のプラテン54が取り付けられる領域においてX軸方向の中央部に設けられている。規制手段92は「位置決め部」としての位置決めピン108と規制部110とを備えている。位置決めピン108は、プラテン54がフレームベース72に取り付けられた際、係合部90の凹部96に受け入れられる。
この際、フレームベース72に対してプラテン54がX軸方向に変位すると、位置決めピン108が凹部96内においてX軸方向側の内壁96aと当接する。その結果、フレームベース72に対してプラテン54のX軸方向における変位が規制される。したがって、凹部96のX軸方向の寸法に対する位置決めピン108の寸法との差、つまり、凹部96に対する位置決めピン108のクリアランスの範囲内でプラテン54はX軸方向においてフレームベース72に対して位置決めされる。
また、規制手段92において位置決めピン108の+X軸方向、−X軸方向、+Y軸方向及び−Y軸方向には、それぞれの方向に延びる規制部110、110、110、110が設けられている(図10参照)。
図11(A)に示すように本実施例では、プラテン54を右側フレーム68、左側フレーム70及びフレームベース72に組み付けた際、プラテン54の係合部90の係合面98と規制手段92の規制部110とは非接触状態である。尚、本実施例では係合面98と規制部110との間に1.0mmから1.2mm程度のクリアランスを設けており、部品誤差及び製造誤差を吸収できるように構成されている。したがって、規制手段92とプラテン54との位置関係を予め設定された許容範囲内に収めることができる。
本実施例において、例えばプラテン54に−Z軸方向の応力が作用した際、プラテン54は、X軸方向における両端部が右側フレーム68及び左側フレーム70に支持されているのでX軸方向における中央部で−Z軸方向側に撓むこととなる。この際、プラテン54のX軸方向における中央部が−Z軸方向側に撓もうとすると、プラテン54の係合部90の係合面98と規制手段92の規制部110とが接触状態となる(図11(B)参照)。
すなわち、プラテン54の係合部90は、規制手段92の規制部110に支持される。その結果、プラテン54のX軸方向における中央部は、−Z軸方向側への更なる変形を規制部110に規制される。したがって、規制手段92はプラテン54の−Z軸方向側への更なる変形を規制することができる。その結果、X軸方向において記録ヘッド52とプラテンとの間のギャップPGは、係合面98と規制手段92の規制部110とが接触状態となった状態におけるギャップPGからさらに変化することを規制手段92により規制される。
本実施例では、図12に示すように、プラテン54のX軸方向における端部を右側フレーム68及び左側フレーム70で支持し、プラテン54が−Z軸方向側へ変形した際、最も変形量が大きくなる中央部をフレームベース72に設けた規制手段92で支持することから、プラテン54の変形量を低減することができる。
上記説明をまとめると、プラテン54を用紙Pの搬送方向と交差する方向であるX軸方向に所定の距離を置いて設けられた右側フレーム68と左側フレーム70とで支持し、右側フレーム68と左側フレーム70との間で規制手段92がプラテン54の変形を規制するので、X軸方向におけるプラテン54の変形を抑制することができる。その結果、X軸方向において記録ヘッド52とプラテンとの間のギャップPGを均一に保つことができ、用紙Pの記録品質の低下を抑制し、用紙Pの搬送不良の発生を低減することができる。
また、規制手段92は、プラテン54と非接触の状態においてプラテン54が変形した際にプラテン54と接してプラテン54の更なる変形を規制する。ここで、装置本体12、すなわち右側フレーム68及び左側フレーム70にプラテン54を組み付けた際にプラテン54と規制手段92とが最初から接触するように設計すると、部品精度や組み付け精度等の低下により媒体支持部材の中央部が盛り上がった状態となるものが発生する。その結果、X軸方向においてプラテン54の中央部が盛り上がった状態では、記録ヘッド52に対してプラテン54がヘッド擦れを生じさせ易くなる。したがって、装置本体12にプラテン54を組み付けた際にプラテン54と規制手段92とが非接触状態となるように構成することで、プラテン54の中央部の盛り上がりを抑制し、記録ヘッド52に対して用紙Pがヘッド擦れを生じさせ難くすることができる。
また、規制手段92をプラテン54が変形した際にプラテン54と接してプラテン54の更なる変形を規制するように構成することで、X軸方向において記録ヘッド52とプラテン54との間のギャップPGがプラテン54と規制手段92とが接した状態から更に変化することを規制することができる。その結果、用紙Pの記録品質の低下を抑制し、用紙Pの搬送不良の発生を低減することができる。
さらに、本実施例において補強部材56はプラテン54よりも熱膨張係数が小さい。ここで、補強部材56及びプラテン54の周囲の温度が上昇し、補強部材56及びプラテン54が熱膨張した場合、補強部材56は熱膨張係数が小さいのでプラテン54よりも膨張を抑制できる。その結果、補強部材56は、膨張前後において体積変化が小さいので、膨張前に近い状態を維持している。したがって、補強部材56は、補強部材56よりも大きく膨張するプラテン54の撓みを抑制することができる。したがって、X軸方向において記録ヘッド52とプラテン54との間のギャップPGを均一に保つことができる。その結果、用紙Pの記録品質の低下を抑制し、用紙Pの搬送不良の発生を低減することができる。
また、規制手段92は右側フレーム68と左側フレーム70とを接続するフレームベース72に設けられている。一例として、規制手段92がフレームベース72のX軸方向における中央部付近に設けられている場合、フレームベース72は装置本体12を構成するフレームとして強固に構成されているので、X軸方向においてプラテン54が撓みやすい部分つまりX軸方向における中央部分を規制手段92により規制し、プラテン54における撓みを低減することができる。したがって、X軸方向において記録ヘッド52とプラテン54との間のギャップPGを均一に保つことができる。その結果、用紙Pの記録品質の低下を抑制し、用紙Pの搬送不良の発生を低減することができる。
また、規制手段92は、プラテン54と係合してプラテン54の変形を規制する規制部110とプラテン54のX軸方向における位置を規定する位置決めピン108とを備える。つまり、規制手段92が、プラテン54の変形を規制する機能とプラテン54のX軸方向における位置決め機能とを兼ねる構成となるので、プラテン54の変形を規制する規制手段92と位置決めピン108とを別々に設ける構成としなくてもよく、プリンター10の構成を簡素化し、小型化を図ることができる。
また、規制手段92は用紙Pの搬送方向と交差する方向であるX軸方向においてプラテン54の中央部でプラテン54の変形を規制する。つまり、X軸方向においてプラテン54が−Z軸方向に最も変形する部分を規制手段92により規制するので、プラテン54における変形を確実に抑制することができる。その結果、用紙Pの記録品質の低下や用紙Pの搬送不良が生じる虞を抑制することができる。
尚、本実施例においてプラテン54の材料は特に規定されていないが、紙粉の付着の対策の一例としてプラテン54を導電性樹脂で形成することができる。プラテン54を前記導電性材料で形成するとプラテン54の変形が大きくなる傾向にある。したがって、本実施例における規制手段92は、規制手段92によりプラテン54の変形を規制するので導電性樹脂で形成されたプラテン54に対して特に有効である。
<<<第1の実施例の変更例について>>>
(1)本実施例では、プラテン54を装置本体12に組み付けた際、プラテン54の係合部90の係合面98と規制手段92の規制部110とは非接触状態となるように構成したが、この構成に代えて、プラテン54を装置本体12に組み付けた際、プラテン54の係合部90の係合面98と規制手段92の規制部110とは接触状態となるように構成してもよい。
(1)本実施例では、プラテン54を装置本体12に組み付けた際、プラテン54の係合部90の係合面98と規制手段92の規制部110とは非接触状態となるように構成したが、この構成に代えて、プラテン54を装置本体12に組み付けた際、プラテン54の係合部90の係合面98と規制手段92の規制部110とは接触状態となるように構成してもよい。
このように構成することにより、装置本体12にプラテン54が組み付けられた際、規制手段92がプラテン54と接した状態となりプラテン54の変形を規制するので、組み付け後から時間が経過することによるプラテン54の撓みを抑制することができ、X軸方向において記録ヘッド52とプラテン54との間のギャップPGを均一に保つことができる。その結果、用紙Pの記録品質の低下を抑制し、用紙Pの搬送不良の発生を低減することができる。
(2)本実施例では、規制手段92をフレームベース72においてプラテン54のX軸方向における中央部に対応する位置に設ける構成としたが、この構成に代えて、フレームベース72においてプラテン54に対応するようにX軸方向に間隔をおいて規制手段92を複数設ける構成としてもよい。
このように構成することにより、規制手段92はX軸方向における複数の位置でプラテン54の変形を規制するので、プラテン54の変形を確実に規制することができる。その結果、用紙Pの記録品質の低下を抑制し、用紙Pの搬送不良の発生を低減することができる。
(3)本実施例では、規制手段92をフレームベース72に設ける構成としたが、この構成に代えて、規制手段92をプラテン54側に設ける構成としてもよい。
(4)また、本実施例では、プラテン54のX軸方向における端部を右側フレーム68及び左側フレーム70により支持する構成としたが、この構成に代えて、X軸方向において適宜距離をおいた少なくとも2箇所以上で支持する構成としてもよく、また、右側フレーム68及び左側フレーム70以外の部材にプラテン54を支持させる構成としてもよい。
(4)また、本実施例では、プラテン54のX軸方向における端部を右側フレーム68及び左側フレーム70により支持する構成としたが、この構成に代えて、X軸方向において適宜距離をおいた少なくとも2箇所以上で支持する構成としてもよく、また、右側フレーム68及び左側フレーム70以外の部材にプラテン54を支持させる構成としてもよい。
上記説明をまとめると、本実施例におけるプリンター10は用紙Pに記録を実行する記録ヘッド52と、記録ヘッド52と対向可能な位置に設けられ、用紙Pを支持するプラテン54と、用紙Pの搬送方向と交差する方向に所定の距離を置いて設けられた右側フレーム68と左側フレーム70とでプラテン54を支持する装置本体12と、右側フレーム68と左側フレーム70との間で用紙Pの変形を規制する規制手段92とを備えている。
また、規制手段92は、プラテン54と非接触の状態においてプラテン54が変形した際にプラテン54と接してプラテン54の更なる変形を規制する。
プラテン54にはプラテン54より剛性の高い補強部材56が取り付けられている。また、補強部材56はプラテン54よりも熱膨張係数が小さい。
装置本体12は右側フレーム68と左側フレーム70とを接続するフレームベース72を備える。規制手段92は、フレームベース72に設けられている。規制手段92とプラテン54との間の距離は1.0mmから1.2mmである。記録ヘッド52とプラテン54との間のギャップPGは2.0mmから5.4mmの間で可変可能である。
また、規制手段92は、プラテン54と係合してプラテン54の変形を規制する規制部110と、前記媒体支持部材の前記交差する方向における位置を規定する位置決めピン108とを備えている。また、規制手段92は、X軸方向においてプラテン54の中央部においてプラテン54の変形を規制する。あるいは、規制手段92はX軸方向において複数の位置でプラテン54の変形を規制する。プラテン54は導電性樹脂で形成されている。
また、本実施形態では本発明に係る規制手段92を記録装置の一例としてのインクジェットプリンターに適用したが、その他液体噴射装置一般に適用することも可能である。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンター、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含むものである。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンター、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含むものである。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
10 プリンター、12 装置本体、14 画像読取装置、16 ハウジング、
18 蓋体、20 操作部、22 媒体収容部、24 下段側トレイ、
26 上段側トレイ、28 給送部、30 搬送部、32 記録部、34 排出部、
36 ピックアップローラー、38 揺動軸、40 給送駆動ローラー、
42 給送従動ローラー、44 給送従動ローラー、46 搬送駆動ローラー、
48 搬送従動ローラー、50 キャリッジ、52 記録ヘッド、54 プラテン、
54a 上面、54b 下面、54c Y軸方向位置決め部、56 補強部材、
58 第1ローラー、60 第2ローラー、62 排紙スタッカー、64 反転経路、
66 反転ローラー、68 右側フレーム、70 左側フレーム、72 フレームベース、74、74a、74b、74c リブ、76、96 凹部、78 インク吸収材、
80 取り付け部、82、88 長穴、84 ねじ部材、86 フック、90 係合部、92 規制手段、96a 内壁、98 係合面、100 取り付け部、
102 第1取り付けピン、102a 段差部、104 第2取り付けピン、
106 Y軸方向位置決めピン、108 位置決めピン、110 規制部、
P、P1、P2 用紙、PG ギャップ
18 蓋体、20 操作部、22 媒体収容部、24 下段側トレイ、
26 上段側トレイ、28 給送部、30 搬送部、32 記録部、34 排出部、
36 ピックアップローラー、38 揺動軸、40 給送駆動ローラー、
42 給送従動ローラー、44 給送従動ローラー、46 搬送駆動ローラー、
48 搬送従動ローラー、50 キャリッジ、52 記録ヘッド、54 プラテン、
54a 上面、54b 下面、54c Y軸方向位置決め部、56 補強部材、
58 第1ローラー、60 第2ローラー、62 排紙スタッカー、64 反転経路、
66 反転ローラー、68 右側フレーム、70 左側フレーム、72 フレームベース、74、74a、74b、74c リブ、76、96 凹部、78 インク吸収材、
80 取り付け部、82、88 長穴、84 ねじ部材、86 フック、90 係合部、92 規制手段、96a 内壁、98 係合面、100 取り付け部、
102 第1取り付けピン、102a 段差部、104 第2取り付けピン、
106 Y軸方向位置決めピン、108 位置決めピン、110 規制部、
P、P1、P2 用紙、PG ギャップ
Claims (11)
- 被記録媒体に記録を実行する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドと対向可能な位置に設けられ、前記被記録媒体を支持する媒体支持部材と、
前記被記録媒体の搬送方向と交差する方向に所定の距離を置いて設けられた第1支持部と第2支持部とで前記媒体支持部材を支持する支持手段と、
前記第1支持部と前記第2支持部との間で前記媒体支持部材の変形を規制する規制手段と、
を備えることを特徴とする記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、前記規制手段は、前記媒体支持部材と非接触の状態において前記媒体支持部材が変形した際に当該媒体支持部材と接して当該媒体支持部材の更なる変形を規制する、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の記録装置において、前記媒体支持部材の下方には当該媒体支持部材より剛性の高い補強部材が取り付けられている、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項3に記載の記録装置において、前記補強部材は前記媒体支持部材よりも熱膨張係数が小さい、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の記録装置において、前記支持手段は前記第1支持部と前記第2支持部とを接続するフレームを備え、
前記規制手段は、前記フレームに設けられている、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項2に記載の記録装置において、前記規制手段と前記媒体支持部材との間の距離は1.0mmから1.2mmである、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の記録装置において、前記記録ヘッドと前記媒体支持部材との間の距離は2.0mmから5.4mmの間で可変可能である、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の記録装置において、前記規制手段は、前記媒体支持部材と係合して当該媒体支持部材の変形を規制する規制部と、前記媒体支持部材の前記交差する方向における位置を規定する位置決め部と、
を備える、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の記録装置において、前記規制手段は、前記交差する方向において前記媒体支持部材の中央部において当該媒体支持部材の変形を規制する、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の記録装置において、前記規制手段は前記交差する方向において複数の位置で前記媒体支持部材の変形を規制する、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の記録装置において、前記媒体支持部材は導電性樹脂で形成されている、
ことを特徴とする記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013256728A JP2015112801A (ja) | 2013-12-12 | 2013-12-12 | 記録装置 |
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JP2013256728A JP2015112801A (ja) | 2013-12-12 | 2013-12-12 | 記録装置 |
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