JP2015110545A - 油性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水を共存させたときに水を効果的に分散させることができる、デカメチルシクロペンタシロキサン含有油性組成物の提供。
【解決手段】水、HLB値が3.5以上6.0未満のポリエーテル変性シリコーン、及びデカメチルシクロペンタシロキサンが配合された油性組成物。前記ポリエーテル変性シリコーンとしては、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体が好ましく、下記式(2)で表されるものがさらに好ましい。

(zは、分子量に依存する整数である。mは、エチレンオキサイドの平均付加モル数である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、油性組成物に関する。
毛髪処理剤としては、デカメチルシクロペンタシロキサンを配合した油性のものが知られている(特開2013−87115号公報参照)。このような毛髪処理剤は、水の配合がないものとして使用されることもあるが、水の配合が必要になる場合がある。
しかし、デカメチルシクロペンタシロキサンに水を共存させた場合、デカメチルシクロペンタシロキサンに対して水が分離し、あるいは水が殆ど分散しないおそれがある。このようにして水が十分に分散しないと、毛髪処理剤の塗布性が悪い不都合が生じたり、毛髪処理剤の濁度が高まることが不都合となる場合がある。
特開2013−87115号公報
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、デカメチルシクロペンタシロキサンに水を共存させた油性組成物において、水を効果的に分散させることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、水、HLB値が3.5以上6.0未満のポリエーテル変性シリコーン、及びデカメチルシクロペンタシロキサンが配合された油性組成物である。
当該油性組成物は、HLB値が特定範囲のポリエーテル変性シリコーンを配合することで、デカメチルシクロペンタシロキサンに対するポリエーテル変性シリコーンの優れた分散性により、デカメチルシクロペンタシロキサンへの水の分散性を高めることができる。
上記ポリエーテル変性シリコーンとして、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体を配合することが好ましい。この共重合体を配合することで、水の分散性に特に優れる。
上記ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体としては、下記式(2)で表されるものが好ましい。当該油性組成物に下記式(2)で表される共重合体を配合することで、当該油性組成物の低温安定性を向上させることが可能となる。
(式(2)中、zは、分子量に依存する整数である。mは、エチレンオキサイドの平均付加モル数である。)
本発明の油性組成物は、洗い流さない態様で用いられる毛髪処理剤であることが好ましい。毛髪処理剤として使用した場合、水の分散性が高まっていることから、当該油性組成物における各成分が均一性高く毛髪に塗布される。
本発明の油性組成物は、HLB値が6.5以上10.5以下のポリオキシエチレンアルキルエーテル、HLB値が2.0以上9.0以下のソルビタン脂肪酸エステル、及び脂肪酸N−メチルエタノールアミドからなる群より選択される少なくとも1種のノニオン界面活性剤がさらに配合されたものが好ましい。このように特定のノニオン界面活性剤をさらに配合することで、デカメチルシクロペンタシロキサンに対する水の分散性がより向上する。
本発明の油性組成物は、上記ノニオン界面活性剤として脂肪酸N−メチルエタノールアミドを配合したものが好ましい。このように脂肪酸N−メチルエタノールアミドを配合すると、当該油性組成物を毛髪に塗布したときの毛髪の表面のべたつき抑制に好適である。
本発明によれば、デカメチルシクロペンタシロキサンに水を共存させた油性組成物において、水の分散性に優れる。
実施例における実施例1a〜1dの油性組成物を示す画像である。 参考例6の油性組成物の常温一日放置後(左側)及び−2℃一日放置後(右側)を示す画像である。 参考例7の油性組成物の常温一日放置後(左側)及び−2℃一日放置後(右側)を示す画像である。 参考例8の油性組成物の常温一日放置後(左側)及び−2℃一日放置後(右側)を示す画像である。 参考例9の油性組成物の常温一日放置後(左側)及び−2℃一日放置後(右側)を示す画像である。 参考例10の油性組成物の常温一日放置後(左側)及び−2℃一日放置後(右側)を示す画像である。 参考例11の油性組成物の常温一日放置後(左側)及び−2℃一日放置後(右側)を示す画像である。 参考例12の油性組成物の常温一日放置後(左側)及び−2℃一日放置後(右側)を示す画像である。
本発明の油性組成物は、ポリエーテル変性シリコーン、デカメチルシクロペンタシロキサン及び水が配合されたものである。当該油性組成物は、ノニオン界面活性剤がさらに配合されていてもよく、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分を配合されたものでもよい。なお、本発明の油性組成物における「油性」とは、デカメチルシクロペンタシロキサンを含む非水系媒体が、水に対して外相となることを意味する。以下、当該油性組成物について詳説する。
[ポリエーテル変性シリコーン]
ポリエーテル変性シリコーンは、当該油性組成物における水の分散性を向上させる。このポリエーテル変性シリコーンは、HLB値(Hydrophile−Lipophile Balance)が3.5以上6.0未満のものである。ここで、ポリエーテル変性シリコーンのHLB値は、ポリエーテル変性シリコーンにおけるポリオキシエチレンの質量百分率の1/5である。ポリエーテル変性シリコーンのHLB値としては、3.8以上5.7以下が好ましく、4.0以上5.5以下がより好ましい。
当該油性組成物は、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体をポリエーテル変性シリコーンとして配合したものが好ましい。
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体としては、下記式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーン(1)、下記式(2)で表されるポリエーテル変性シリコーン(2)が挙げられる。
式(1)中、x及びyは、分子量に依存する整数である。nは、エチレンオキサイドの平均付加モル数である。
上記式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーン(1)としては、例えば、PEG−3ジメチコン、PEG−7ジメチコン、PEG−8ジメチコン、PEG−9ジメチコン、PEG−10ジメチコン、PEG−12ジメチコンが挙げられる。
式(2)中、zは、分子量に依存する整数である。mは、エチレンオキサイドの平均付加モル数である。
上記式(2)で表されるポリエーテル変性シリコーン(2)としては、例えば、PEG−9メチルエーテルジメチコンが挙げられる。当該油性組成物に上記式(2)で表されるポリエーテル変性シリコーンを配合することで、当該油性組成物の低温安定性を向上させることができる。
当該油性組成物におけるポリエーテル変性シリコーンは水の分散性を高めるものであるから、ポリエーテル変性シリコーンの配合量は、水の配合量に応じて適宜設定される。当該油性組成物におけるポリエーテル変性シリコーンの配合量は、水1質量部に対して、例えば250質量部以下であり、20質量部以上100質量部以下であると良い。
[デカメチルシクロペンタシロキサン]
デカメチルシクロペンタシロキサンは、水が分散する当該油性組成物の外相成分となる油性媒体である。
当該油性組成物におけるデカメチルシクロペンタシロキサンの配合量は、例えば70質量%以上であり、80質量%以上であると良い。
[水]
当該油性組成物における水の配合量は、同油性組成物に求められる濁りの程度や透明性に応じて適宜設定される。その配合量は、濁りを低減させる観点から、例えば3質量%以下であり、1質量%以下が良く、0.1質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましい。一方、水の配合量の下限は、例えば0.001質量%である。
[ノニオン界面活性剤]
当該油性組成物には、ノニオン界面活性剤を配合しても良い。所定のノニオン界面活性剤は、ポリエーテル変性シリコーンと共に水の分散性を向上させる作用を有する。このノニオン界面活性剤は、HLB値が6.5以上10.5以下のポリオキシエチレンアルキルエーテル、HLB値が2.0以上9.0以下のソルビタン脂肪酸エステル、及び脂肪酸N−メチルエタノールアミドからなる群より選択される少なくとも1種である。
HLB値が6.5以上10.5以下のポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えばポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(6)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(4)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(7)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(3)アルキル(12〜14)エーテルが挙げられる。
HLB値が2.0以上9.0以下のソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えばヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタンが挙げられる。
脂肪酸N−メチルエタノールアミドとしては、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドが挙げられる。このヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドを配合することで、当該油性組成物を毛髪処理剤として使用したときの毛髪表面のべたつきを好適に抑制できる。
ここで、当該油性組成物に配合されるポリオキシエチレンアルキルエーテル及びソルビタン脂肪酸エステルのHLB値は、乳化試験により算出されるものである。
乳化試験によるHLB値の算出は、次に説明する方法に従って行う。まず、当該油性組成物に配合されるA質量部のノニオン界面活性剤と、B質量部のソルビタンモノステアリン酸エステル(日光ケミカル社の「NIKKOL SS−10MV」、HLB値=4.7)を使用し、これらの配合比率(A/B)が異なる下記組成の乳化物を下記方法により調製する。この乳化物を一日放置した後、乳化物における油滴の粒径が最小となるノニオン界面活性剤の配合量A、Bを求め、下記式に基づいて算出する。
(乳化物の組成)
流動パラフィン(油相) 40質量%
乳化剤 A+B=4質量%
水 56質量%
(乳化物の調製法)
流動パラフィンを80℃程度に加温して、攪拌しながら80℃以上の水相を加えて乳化する。その後、冷却しながら、攪拌を続けて40℃で放置する。
(HLB値の算出式)
HLB値=(10.5−4.7×B/4)4/A
当該油性組成物における上記所定のノニオン界面活性剤は水の分散性を高めるものであるから、そのノニオン界面活性剤の配合量は、水の配合量に応じて適宜設定される。当該油性組成物における上記所定のノニオン界面活性剤の配合量は、水1質量部に対して、例えば15質量部以下であり、0.1質量部以上10質量部以下であると良い。
[任意成分]
当該油性組成物に配合される任意成分は、油性組成物成分として公知のものから、この油性組成物の用途、目的に応じて適宜に選定される。任意成分としては、ポリエーテル変性シリコーン及びデカメチルシクロペンタシロキサン以外のシリコーン(例えば高重合メチルポリシロキサン(ジメチコン))、カチオン界面活性剤、アルコール、多価アルコール、糖類、エステル油、油脂、脂肪酸、炭化水素、ロウ、高分子化合物、アミノ酸、動植物抽出物、微生物由来物、無機化合物、香料、防腐剤、金属イオン封鎖剤、紫外線吸収剤等である。
[剤型]
当該油性組成物の使用時の剤型としては特に限定されず、当該油性組成物の用途等に応じて決定されるが、液状又は霧状が良い。
[用途]
当該油性組成物は、任意成分を適宜配合することにより、スタイリング剤、ヘアケア剤等の各種毛髪処理剤に用いられる。ここで、「スタイリング剤」とは、髪型を一時的に保持するために用いられる毛髪処理剤である。「ヘアケア剤」とは、毛髪の手入れ、手当て等を行うために用いられる毛髪処理剤であり、例えば、リンス、コンディショナー、トリートメント(例えば、洗い流さないトリートメント、洗い流すトリートメント、多剤式トリートメントの一構成剤、パーマの前処理のためのトリートメント、パーマの後処理のためのトリートメント、カラーリングの前処理のためのトリートメント、カラーリングの後処理のためのトリートメント、ブリーチの前処理のためのトリートメント、ブリーチの後処理のためのトリートメント)が挙げられる。
当該油性組成物を洗い流さない態様の毛髪処理剤として使用する場合、濡れた毛髪又は乾燥した毛髪に塗布し、乾燥させることで使用される。このときの毛髪は、パーマ処理、カラーリング処理又はブリーチ処理の履歴がある毛髪、及びそれらの処理の履歴がない毛髪のいずれでも良い。
以下、当該油性組成物を実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[参考例]
<参考例1>
デカメチルシクロペンタシロキサン100質量部に、水0.1質量部を配合して参考例1の油性組成物を調製した。この油性組成物を透明なビーカーに入れて攪拌した後に静置し、油性組成物の外観を確認した。外観の確認結果については表1に示した。
<参考例2〜5>
デカメチルシクロペンタシロキサン90質量部に、ポリエーテル変性シリコーンとしてHLB値が下記表1に示す値であるPEG−12ジメチコン10質量部を配合して参考例2〜5の油性組成物を調製し、参考例1と同様にして外観を確認した。外観の確認結果については表1に示した。
表1から明らかなように、デカメチルシクロペンタシロキサンに水を配合した参考例1の組成物、及びデカメチルシクロペンタシロキサンに、ポリエーテル変性シリコーンとしてHLB値が6.0以上のPEG−12ジメチコンを配合した参考例2〜4の組成物は分離が確認された。これに対して、デカメチルシクロペンタシロキサンに、ポリエーテル変性シリコーンとしてHLB値が5.0のPEG−12ジメチコンを配合した参考例5の組成物は、分離が確認されず透明であった。この結果から、HLB値が6.0未満のPEG−12ジメチコンは、デカメチルシクロペンタシロキサンに対する分散性が高いと考えられる。
[調製例1](変性ペプチドの調製)
特開2012−224573の実施例で使用した変性ペプチドと同様にして、下記調製例2で用いた変性ペプチドの水溶液を得た。
[調製例2](変性ペプチド液の調製)
変性ペプチド液は、調製例1において調製した変性ペプチド1質量%、1,3−ブチレングリコール3質量%、フェノキシエタノール1質量%、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン3質量%及び水(残部)を配合すること調製した。
[実施例1]
<実施例1a〜1d>
デカメチルシクロペンタシロキサン90質量部に、下記表2に示すポリエーテル変性シリコーン10質量部及び調製例2で調製した変性ペプチド液0.1質量部を配合して実施例1a〜1dの油性組成物を調製した。この油性組成物について、参考例1と同様にして外観を確認した。外観の確認結果については表2及び図1に示した。
<比較例1>
デカメチルシクロペンタシロキサン100質量部に水0.1質量部を配合し、変性ペプチド及びポリエーテル変性シリコーンを含まない比較例1の油性組成物を調製した。この油性組成物について、参考例1と同様にして外観を確認した。外観の確認結果については表2に示した。
表2から明らかなように、デカメチルシクロペンタシロキサンに水を配合した比較例1の油性組成物では、デカメチルシクロペンタシロキサンから水が分離していた。これに対して、デカメチルシクロペンタシロキサンに水を含有する変性ペプチド液を配合すると共にポリエーテル変性シリコーンを配合した実施例1a〜1dの油性組成物は、分離が生じず、微白濁又は白濁していた。図1から明らかなように、実施例1a〜1dの油性組成物の中でも、実施例1a及び実施例1bの油性組成物は、特に分散粒が小さく透明性が高かった。このように、デカメチルシクロペンタシロキサンと水とが共存する系に、HLBが所定値以下のポリエーテル変性シリコーンを配合することで、水の分離が抑制され、デカメチルシクロペンタシロキサンへの水の分散性が向上すると考えられる。
[実施例2]
<実施例2a>
実施例1aの油性組成物を実施例2aの油性組成物として使用した。この油性組成物の外観確認の結果を、他の油性組成物の外観確認の比較対象(基準)とした。なお、実施例1aの油性組成物は、実施例1において最も良好な結果が得られた油性組成物である。
<実施例2b>
デカメチルシクロペンタシロキサンの配合量を80質量部、ポリエーテル変性シリコーンとしてHLB値が5.0のPEG−12ジメチコンの配合量を20質量部とした以外は実施例2a(実施例1a)と同様にして実施例2bの油性組成物を調製した。この油性組成物について、参考例1と同様にして外観を確認した。外観の確認結果については実施例2aの外観確認の結果との比較として表3に示した。
<実施例2c>
デカメチルシクロペンタシロキサンの配合量を89質量部とし、水を1質量部配合した以外は実施例2a(実施例1a)と同様にして実施例2cの油性組成物を調製した。この油性組成物について、参考例1と同様にして外観を確認した。外観の確認結果については実施例2aの外観確認の結果との比較として表3に示した。
表3の結果から明らかなように、ポリエーテル変性シリコーンとしてHLB値が5.0のPEG−12ジメチコンの配合量を多くした実施例2bの油性組成物は、実施例2aの油性組成物と同等な結果が得られた。変性ペプチド液中の水以外に水を配合した実施例2cの油性組成物は、実施例2aの結果よりも劣るものの分離が抑制され、十分な分散性が得られた。
[実施例3]
本実施例では、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドが油性組成物中の分散粒の平均粒子径に与える影響を評価した。分散粒の平均粒子径は、市販の粒径測定装置で3回測定した結果の平均とした。平均粒子径の測定と同時に、分散粒のピーク粒子径を測定した。分散粒の平均粒子径及びピーク粒子径の測定結果は表4に示した。
<実施例3a>
デカメチルシクロペンタシロキサン90質量部、ポリエーテル変性シリコーンとしてHLB値が5.0のPEG−12ジメチコン10質量部、調製例2で調製した変性ペプチド液0.15質量部及び水0.15質量部を配合し、実施例3aの油性組成物を調製した。
<実施例3b>
ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド含有市販品(花王社の「アミノーンC−11S」)を0.1質量部配合した以外は実施例3aと同様にして実施例3bの油性組成物を調製した。
<実施例3c>
デカメチルシクロペンタシロキサン89質量部、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド含有市販品の配合量を1質量部とした以外は実施例3aと同様にして実施例3cの油性組成物を調製した。
表4から明らかなように、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドを配合した実施例3b,3cの油性組成物は、これを配合しなかった実施例3aの油性組成物に比べて分散粒の平均粒子径が小さくなった。また、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドの配合量を増やすことで、分散粒の平均粒子径がより小さくなった。このように、デカメチルシクロペンタシロキサンに水が配合された油性組成物において、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドを配合することで分散粒の平均粒子径が小さくなっていた。すなわち、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドの配合量を増やすことで、水の分散性が向上する傾向が確認された。
[実施例4]
<実施例4a〜4n>
表5に示す組成の油性組成物を調製し、参考例1と同様にして外観を確認した。外観の確認結果については実施例4nの油性組成物の外観確認の結果(基準)との比較として表5に示した。表5において、「○」は基準(実施例4n)よりも透明性が向上したもの、「−」は基準(実施例4n)と同等、やや濁りが増加又は濁りが増加したものである。ここで、「透明性」は、水の分散粒の大きさ、すなわち分散性を示す指標として採用している。
なお、実施例4nの油性組成物は、実施例3aの油性組成物と同一組成である。実施例4a〜4mの油性組成物は、実施例4n(実施例3a)の油性組成物を基準とし、デカメチルシクロペンタシロキサンの配合量を89質量部とする共に、各種成分を1質量部配合したものである。

表5から明らかなように、実施例4a〜4c及び4g〜4jの油性組成物は、実施例4nの油性組成物に比べて透明性(分散性)が向上していた。実施例4a〜4cの油性組成物は特定のHLB値を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル、実施例4g〜4iの油性組成物は特定のHLB値を有するソルビタン脂肪酸エステル、実施例4jの油性組成物は脂肪酸N−メチルエタノールアミドが配合されたものである。この結果から、特定のHLB値を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル、特定のHLB値を有するソルビタン脂肪酸エステル、及び脂肪酸N−メチルエタノールアミドのうちの少なくとも1種を配合することでデカメチルシクロペンタシロキサンへの水の分散性が向上すると考えられる。
[実施例5]
<実施例5a〜5d>
表6に示す組成のA組成物及びB組成物を調製し、A組成物に対してB組成物を配合することで実施例5a〜5dの油性組成物を調製した。なお、変性ペプチド液は、ノニオン界面活性剤が配合されていないものである。また、実施例5b〜5dのB組成物は、POE(3)2級アルキルエーテル、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド又はラウリン酸ジエチレングリコールが配合されたものである。
<評価>
実施例5a〜5dの油性組成物により処理した毛髪について、べたつき抑制及び柔らかさの評価を行った。具体的には、市販のシャンプー及びトリートメント(ミルボン社の「ディーセス ノイ デューエ ウィロー リュクス」)で処理した人頭毛髪をタオルドライし、実施例5a〜5dの油性組成物を塗布した後に乾燥させて、頭髪の感触を評価した。この感触評価は、毛髪の半分に実施例5aの油性組成物を塗布してこれを基準とし、残りの半分に実施例5b、実施例5c又は実施例5dの油性組成物を塗布して感触を比較した。その結果を表6に示す。なお、表6において「○」は基準(実施例5a)よりも感触が良いもの、「−」は基準(実施例5a)と感触が同等なものである。
表6の結果から明らかなように、B組成物が変性ペプチド液のみの実施例5aに比べて、B組成物に実施例4b,4jの油性組成物を配合した実施例5b、5cの油性組成物は、毛髪の感触が向上していた。
[実施例6]
<実施例6a〜6c>
表7に示す組成のA組成物及びB組成物を調製し、A組成物に対してB組成物を配合することで実施例6a〜6cの油性組成物を調製した。これらの油性組成物について、実施例6aの油性組成物を基準として、実施例5と同様にして毛髪の感触を評価した。
なお、実施例6a〜6cのB組成物は、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドが配合されていないもの、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドが0.1質量%配合されたもの、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドが1質量%配合されたものである。
表7の結果から明らかなように、B組成物にヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドが配合されていない実施例6aの油性組成物に比べて、B組成物にヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドが配合された実施例6b,6cの油性組成物は、毛髪の感触が向上していた。特に、実施例6bの油性組成物に比べて、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドノ配合量の多い実施例6cの油性組成物のほうが毛髪の感触が良かった。
[参考例6〜12]
下記表8に示す組成の油性組成物を調製し、これらの油性組成物について、常温及び−2℃で一日放置したときの外観を確認した。外観の確認結果については図2〜図8に示した。
表8及び図2〜図8から明らかなように、上記式(2)に該当するポリエーテル変性シリコーンであるPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンを配合した油性組成物(参考例9〜12)は、常温と−2℃との透明性の差が小さく、低温安定性に優れることが確認できた。
[実施例7]
表9に示す組成の油性組成物を調製し、この油性組成物について、常温及び−2℃で一日放置したときの外観を確認した。
その結果、常温及び−2℃で一日放置したときの外観は共に透明であった。すなわち、参考例9〜12と同様に、水を配合した油性組成物であっても、上記式(2)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンを配合すると、低温での保存安定性に優れることが確認された。

Claims (6)

  1. 水、HLB値が3.5以上6.0未満のポリエーテル変性シリコーン、及びデカメチルシクロペンタシロキサンが配合された油性組成物。
  2. 上記ポリエーテル変性シリコーンとして、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体が配合された請求項1に記載の油性組成物。
  3. 上記ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体が下記式(2)で表されるものである請求項2に記載の油性組成物。
    (式(2)中、zは、分子量に依存する整数である。mは、エチレンオキサイドの平均付加モル数である。)
  4. 洗い流さない態様で用いられる毛髪処理剤である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の油性組成物。
  5. HLB値が6.5以上10.5以下のポリオキシエチレンアルキルエーテル、HLB値が2.0以上9.0以下のソルビタン脂肪酸エステル、及び脂肪酸N−メチルエタノールアミドからなる群より選択される少なくとも1種のノニオン界面活性剤がさらに配合された請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の油性組成物。
  6. 上記ノニオン界面活性剤として、脂肪酸N−メチルエタノールアミドが配合された請求項5に記載の油性組成物。
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