JP2012207019A - 濃縮液状毛髪洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)0.1〜5質量%の式(1)で表される構造を有するカチオン性ポリマー、(B)40〜60質量%のアニオン性界面活性剤、(D)45質量%以下の水、を含む濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
【選択図】なし
Description
このようなエネルギー削減のための別手段としては、液状の毛髪洗浄剤組成物に含まれる水分を低減し、濃縮タイプとすることが考えられる。しかしながら、従来の液状の毛髪洗浄剤組成物を単に濃縮した場合、洗浄剤組成物に汎用される成分の一つであるカチオン性ポリマーが析出してしまうという問題があった。
従来使用されるカチオン性ポリマーには、天然多糖類からの半合成品であるカチオン化セルロース、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化グアガム、カチオン化デンプンなどや、合成品であるジアリル四級アンモニウム塩のホモポリマー、ジアリル四級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合体、四級化ポリビニルピロリドン誘導体、ポリグリコールポリアミン縮合物、ビニルイミダゾリウムトリクロライド・ビニルピロリドン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース・ジメチルジアリルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン・四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン・アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン・アルキルアミノアクリレート・ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン・メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド・アクリレート・アルキルアミノアルキルアクリルアミド・ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アジピン酸・ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合体など多くの種類が知られているが、いずれも上記析出の問題のため濃縮タイプの液状毛髪洗浄剤には不適合であった。
すなわち、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物は、(A)0.1〜5質量%の下記一般式(1)で表される構造を有するカチオン性ポリマー、(B)40〜60質量%のアニオン性界面活性剤、(D)45質量%以下の水、を含むことを特徴とする。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物において、(B)アニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩型界面活性剤を含むものであることが好適である。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物において、さらに、有機性または無機性の塩を含むことが好適である。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の製造方法は、(B)アニオン性界面活性剤の水溶液及び(A)カチオン性ポリマーを混合し、その後(C)両性界面活性剤の水溶液を混合する工程を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る液状毛髪洗浄剤組成物の製造方法は、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物と、水とを混合することを特徴とする。
本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物は、前記濃縮液状洗浄剤をベースにし、そこに(A)特定構造を含むカチオン性ポリマーを配合した組成物である。
まず、本発明の前記必須成分について各々説明する。
本発明に配合されるカチオン化ポリマーは、下記一般式(1)で表される構造を有する。
上記において、1級アミノ基は−NH2、2級アミノ基は−NHR1、3級アミノ基は−NHR2R3、4級アンモニウム基は−N+R4R5R6を表し、R1〜R6はそれぞれ炭素数1〜3のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基のいずれかである。
本発明においては、Rが、特にメチル基、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム基であることが好ましい。
上記式(1)に示す構造を有するカチオン性ポリマーとしては、例えば、塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム重合体;アクリルアミド・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド共重合体;ポリクオタニウム−74(アクリル酸・塩化メタクリルアミドプロピルジメチルアンモニウム・ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体)が挙げられ、これらの1種又は2種以上を好適に用いることができる。
前記化合物の市販品としては、例えば、マーコート2001及びマーコート2003(ナルコジャパン株式会社製)、ダイヤスリークC−822(三菱化学株式会社製)、ポリクオタニウム−74(ローディア株式会社製)等が挙げられる。
本発明に配合されるアニオン性界面活性剤は、通常化粧品や医薬品等に使用されるものを用いることができる。本発明に適したアニオン性界面活性剤としては、例えば、下記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が挙げられる。
上記のようなポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、例えば、POE(1〜3)アルキルエーテル硫酸ナトリウム、POE(1〜3)アルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POE(1〜3)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POE(1〜3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
上記のようなアルキル硫酸塩としては、例えば、ラウリル硫酸アンモニウム、ミリスチル硫酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸トリエタノールアミン等が挙げられる。
上記のようなN−アシルタウリン塩としては、例えば、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム、N−ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等が挙げられる。
上記のようなN−アシルアミノ酸塩としては、例えば、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンカリウム等が挙げられる。
X1、X2の少なくとも一方は −CH2COOM、または −CH2CH2COOMであり、他方は水素原子であってもよい。Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、低級アルカノールアミンカチオン、低級アルキルアミンカチオン、または塩基性アミノ酸カチオンである。
上記のようなヒドロキシエーテルカルボン酸塩としては、例えば、ドデカン−1,2−ジオール−1,2−ジ酢酸エーテルナトリウム(ジ体、1−モノ体、2−モノ体)等が挙げられる。
上記のようなエーテルカルボン酸塩としては、例えば、POE(4.5)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、POE(10)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、POE(3)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム等が挙げられる。
(B)アニオン性界面活性剤を単独で用いる場合は、その配合量を組成物に対し純分で40〜60質量%とする。
また、(C)両性界面活性剤と組み合わせる場合、(B)アニオン性界面活性剤は、組成物に対し純分で20〜40%、好ましくは25〜30質量%、より好ましくは26〜28質量%配合することができる。この場合、(B)成分の配合量が組成物に対して純分で20質量%に満たない、もしくは40質量%を超えた場合、希釈前の組成物の粘度が高いものとなり調製が困難になる、希釈中に組成物の粘度が著しく増大し希釈が困難になる、もしくは、希釈後の組成物の粘度が著しく低くなり取り扱い難くなることがある。
本発明に配合される両性界面活性剤に関しても、通常化粧品や医薬品等に使用されるものを用いることができる。本発明に適した両性界面活性剤としては、例えば、下記一般式(IX)及び(X)で表される酢酸ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。
上記のような酢酸ベタイン型両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
上記のようなイミダゾリウム型界面活性剤としては、例えば、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、2−ウンデシル−N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム等が挙げられる。
上記のような第三級アミンオキシドとしては、例えばヤシ油脂肪酸ジメチルアミンオキシド、ラウリン酸ジメチルアミンオキシド、テトラデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジメチルアミンオキシドなどが挙げられる。
なお、前述のような市販の両性界面活性剤原料は、通常、25〜40%水溶液として市場へ供給されている。本発明においては、濃縮された組成物を得るという観点から、両性界面活性剤がより高濃度、好適には35%以上の原料を用いることが好ましい。前記原料中の活性剤濃度純分が高濃度であるほど、両性界面活性剤を濃厚に含む濃縮洗浄剤組成物を効率よく得ることができる。
本発明にかかる濃縮洗浄剤組成物は、45質量%以下の水を含む。本発明において、水は単独の成分として適宜添加することも可能であるが、通常は、界面活性剤原料の溶媒として含まれる水としての配合で足る。一般的に、アニオン性界面活性剤や両性界面活性剤等は、25〜40%程度の高濃度水溶液として市販されている。したがって、これらの界面活性剤を前記水溶液の状態で用いることで、本発明における水の配合を兼ねることができる。
45質量%を超える水の存在は、製品の製造や運搬にかかるエネルギー削減観点から好ましくない。特に、本発明における水の含有量は、好ましくは組成物に対し10〜30質量%、より好ましくは20〜30質量%である。
もちろん、単に洗浄剤であるアニオン性及び両性界面活性剤をそれぞれ多量に配合する、あるいは乾燥により洗浄剤の水分量を減らすなどの手法によって、濃縮物を得ることも不可能ではない。しかし、そのようにして得られた組成物を水で希釈した場合、希釈過程に粘度が著しく上昇する領域が現れることがある。例えば、図1の試験例1には、洗浄成分として一般的なPOEラウリルエーテルスルホン酸ナトリウム(以下LES)の70%水溶液(Texapon N70、コグニス社製)を様々な倍率で希釈した場合の組成物粘度(30℃)の変化が示されている。
また、図1の試験例2は、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、アルキル(8〜16)グルコシドを含み、アニオン性界面活性剤の濃度が約45質量%。界面活性剤の総量が約64質量%である洗浄剤の混合基剤(Plantapon611C、コグニス社製)の希釈による粘度変化を示している。試験例2の組成物も試験例1と同様、希釈倍率に伴って粘度が急上昇・下降し、希釈して使用する濃縮物としては極めて取り扱い難いものとなる。
一般に、界面活性剤は溶媒(水)中での臨界ミセル濃度(以下cmc)を超えると紐状ミセルを形成し、さらに濃度を上げていくと、ヘキサゴナル液晶を経てラメラ液晶へと会合体構造が変化することが知られている。したがって、高濃度の界面活性剤を単に水で希釈する場合、その会合体構造はラメラ液晶→ヘキサゴナル液晶→紐状ミセルと変化することになる。この内、ラメラ液晶及びヘキサゴナル液晶は粘度の高いゲル状構造物であり、特にヘキサゴナル液晶は非常に硬いゲルである。つまり、図1の試験例1、2によって示される高粘度領域は、界面活性剤の会合体構造がラメラ液晶またはヘキサゴナル液晶となる領域であると考えられる。
よって、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物には、希釈前後において取り扱い易い粘度を維持する観点から、(E)1価又は2価のアルコールと、(F)IOB0.8〜1.1で分子量が500以下のノニオン性界面活性剤を配合することが好適である。
以下、各成分について説明する。
本発明に使用する1価又は2価のアルコールは特に限定されないが、濃縮洗浄剤組成物としての保存安定性や、希釈時の取り扱い易さを考慮すれば、該組成物の保存・使用が想定される50℃未満において液状を呈するものが好ましい。
このようなものしては、例えば、一価アルコールとしてエタノール、イソステアリルアルコール、ホホバアルコール、二価アルコールとしてジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、ヘキシレングリコール、1,2−オクタンジオール等が挙げられる。中でも特に好ましくは、エタノール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコールである。
本発明における(E)1価又は2価のアルコールの配合量は、組成物に対し5〜25質量%、より好ましくは10〜20質量%である。(E)成分の配合量が組成物に対して5質量%に満たないと、希釈前の組成物の粘度が高いものとなり調製が困難になる、もしくは、希釈中に組成物の粘度が著しく増大し希釈が困難になることがある。また、配合量が25質量%を超えると、希釈後の溶液の粘度が著しく低くなり取り扱い難くなることがある。
本発明にかかる濃縮洗浄剤組成物に使用されるノニオン性界面活性剤は、有機概念図におけるIOBが0.8〜1.1で分子量が500以下となる化合物である。
このようなノニオン性界面活性剤としては、例えば、長鎖脂肪酸ジエチレングリコール、長鎖脂肪酸プロピレングリコール、長鎖脂肪酸ジエタノールアミド、長鎖脂肪酸脂肪酸N−メチルエタノールアミド、長鎖脂肪酸(POE)2モノエタノールアミド等のうち、前記IOB範囲と前記分子量範囲を満たすものが挙げられる。IOBが0.8を下回る、またはIOBが1.1を上回ると、希釈中に著しい粘度上昇を生じる、希釈後の粘度が著しく小さくなる、または希釈後の溶液組成物が1相ではなくなる。また、分子量が500を超えると希釈後の組成物の粘性の粘度が著しく低くなる。本発明において特に好ましくは、平均炭素数10〜14の脂肪酸ジエチレングリコール、平均炭素数10〜14の脂肪酸N−メチルエタノールアミドである。
本発明における(F)ノニオン性界面活性剤の配合量は、組成物に対し5〜20質量%、より好ましくは10〜15質量%である。(F)成分の配合量が組成物に対して5質量%に満たないと、希釈後の溶液の粘度が著しく低くなることがある。また、配合量が20質量%を超えると、希釈前の組成物の粘度が高いものとなり調製が困難になる、もしくは、希釈中に組成物の粘度が著しく増大し希釈が困難になることがある。
また、溶媒及びコサーファクタントとして(E)及び(F)成分を配合する場合は、例えば、(B)アニオン性界面活性剤の水溶液及び(A)カチオン性ポリマーの混合液に、(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を加えて混合した後、必要に応じて(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて混合することにより、組成物から水を低減させた際に生じる高粘度領域に直面することなく容易に濃縮洗浄剤組成物を製造することができる。
なお、上記製法において、(B)成分の水溶液に(E)及び(F)成分を加えて混合し、(A)成分を加えて混合してもよい。
従来の含水量の多い液状毛髪洗浄剤組成物を製造する際は、構成成分を混合する順序が組成物の製造に大きな影響を与えることはない。しかしながら、(A)〜(F)成分を含む濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の製造においては、添加順が上記と異なると著しく粘度が上昇し、組成物の製造が困難になることがある。
また、希釈する水の温度は、高温になるほど希釈速度が速まるが、室温(20〜30℃)の水でも十分に希釈することができる。また、希釈する水の硬度は、希釈速度にほとんど影響を与えず、希釈方法によっては硬度が高くても十分に希釈することができる。
また、本発明にかかる濃縮液状毛髪洗浄剤組成物は、使用する毎に必要量を掌上で希釈して用いても、使用前に予め適当な大きさの容器にまとめて希釈し、使用してもよい。
一般に、液状の組成物は、30℃におけるB型粘度計による粘度が20000mPa・s以下であると容易に混合することができ、50000mPa・sを超えると混合が困難になると考えられる。したがって、上記した本発明の組成物(原液)の液粘度、及び、該組成物を前記(B)成分及び(C)成分の合計濃度が純分で15質量%となるまで水で希釈する間の液粘度は、30℃、常圧下において50000mPa・s以下、好ましくは20000mPa・s以下である。
すなわち、本願において「希釈前後とも取り扱い易い」組成物とは、界面活性剤の会合体構造の影響などによる前記希釈中の粘度上昇(粘度変化)が50000mPa・s、好ましくは20000mPa・sまでであり、前記希釈後(使用時)における粘度が300mPa・s以上、好ましくは300〜20000mPa・sとなるものを意味することとする。
さらに、本発明の組成物及びその希釈物の相状態は、1相であることが好ましい。2相に分離した状態であると、組成物の取り扱い易さだけでなく、安定性の点においても好ましくない。
塩としては、有機酸塩、アミノ酸塩、無機塩などが挙げられる。有機酸塩としては、例えば、クエン酸、乳酸、シュウ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、スルホン酸等の塩酸塩、金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アミン塩などが挙げられる。アミノ酸塩としては、グリシン、アラニン、プロリン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩酸塩、金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アミン塩などが挙げられる。
無機塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム等の炭酸塩、リン酸塩、硝酸塩、ホウ酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、ハロゲン化合物(塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム等)などが挙げられる。
本発明において、塩の配合量は、組成物に対し0.1〜5.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜2.0質量%であり、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、又はクエン酸ナトリウムを配合することが好ましい。
他の成分としては、例えば、油分、カチオン性界面活性剤、粉末成分、天然高分子、合成高分子、増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に記載のない限り、配合量については全て質量%(純分)で示す。
濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の評価方法
濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の各サンプルの目視観察による外観と、実使用した際(濃縮組成の場合は、洗浄剤濃度が15%となるように希釈して使用)のコンディショニング効果とを下記基準に従って評価した。
(1)外観
○:白色沈殿が認められない
×:白色沈殿が生じている
(2)コンディショニング効果
○:あり
×:なし
(B)アニオン性界面活性剤の水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、さらにそこへ(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
試験例1−1:カチオン化セルロース
試験例1−2:カチオン化グアガム
試験例1−3:塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(マーコート550、ナルコジャパン社製)
試験例1−4:アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(45mol/45mol/10mol)共重合体(マーコート2001、ナルコジャパン社製)
試験例1−5:アクリルアミド・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(20mol/80mol)共重合体
試験例1−6:プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド(ダイヤスリークC−822、三菱化学社製)
試験例1−7:ポリクオタニウム−74(ローディア株式会社製)
一方、前記構造を有さないカチオン性ポリマーとした試験例1−1〜3では、濃縮組成とした場合にポリマーによる白色沈殿が生じ、コンディショニング効果が発揮されなかった。
以上の結果から、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物においては、上記一般式(1)に示す構造を有するカチオン性ポリマーを使用することが好適である。
(B)アニオン性界面活性剤の水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、さらにそこへ(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて加熱混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
一方、特定構造をもたないカチオン化グアガムをカチオン性ポリマーとして用いた場合、(B)、(C)いずれを単独で用いても白色沈殿を生じた(試験例2−6、2−7)。
以上の結果から、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物においては、洗浄剤として、アニオン性界面活性剤、あるいはアニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤を高濃度で配合することが好適である。
試験例3−1および3−2においては、ラウロイルメチルタウリンナトリウムおよびヤシ油イセチオン酸ナトリウムをそれぞれ、(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液を加えた。さらに、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて加熱混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
試験例3−3および3−4においては、(B)アニオン性界面活性剤の水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、さらにそこへ(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて加熱混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
(B)アニオン性界面活性剤の水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、さらにそこへ(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて加熱混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
これらに対し、前記ポリマーを0.1〜5.0質量%の範囲で配合した試験例4−2〜4は、良好な評価を示した。
以上の結果から、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物においては、特定構造を有するカチオン性ポリマーを0.1〜5質量%配合することが好適である。
(B)アニオン性界面活性剤の(D)水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合した後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
<処方例1:濃縮ヘアシャンプー>
(成分) (質量%)
70%ポリオキシエチレン(2)ラウリル硫酸ナトリウム溶液(Texapon N70、コグニス社製) 20.0
70%ラウリル硫酸アンモニウム溶液(Texapon ALS70、コグニス社製) 15.0
ラウロイルメチルタウリンナトリウム 1.0
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.3
39%コカミドプロピルベタイン溶液(Dehyton PK45、コグニス社製、塩化ナトリウム6%含有) 37.0
ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド 8.3
ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド 0.5
ジプロピレングリコール 11.0
ソルビトール 1.5
プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド
1.7
ポリクオタニウム−10 0.1
クエン酸 0.5
クエン酸ナトリウム 0.5
(ビスイソブチルPEG−14/アモジメチコン)コポリマー 0.1
ミリスチルアルコール 0.5
メントール 0.4
フェノキシエタノール 0.8
POP(70)デカグリセリルエーテル(ベルタモールDG−25、日油社製)
0.1
香料 0.7
(製造方法)
ラウロイルメチルタウリンナトリウムおよびN−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウムに、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドとジプロピレングリコールを撹拌混合する。その後、ポリオキシエチレン(2)ラウリル硫酸ナトリウム溶液およびラウリル硫酸アンモニウム溶液を加え、さらに、プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミドおよびポリクオタニウム−10を配合し、その他の成分を混合し、組成物を得る。
得られる組成物は、水に容易に希釈することができ、水で2.68倍に希釈することによってヘアシャンプーとして好適に使用することができる。
(成分) (質量%)
90%ラウレス−4カルボン酸(Empicol CBC、ハンツマン社製)
30.0
30%イミダゾリウムベタイン(オバゾリン 662N、東邦化学社製)
10.0
40%ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(ニッサンアノンBL−SF、日油社製)
30.0
ラウリン酸ジエチレングリコール(クラリアントジャパン社製) 10.5
ジプロピレングリコール 5.5
エタノール 6.0
30%アンモニア水 4.0
カチオン化グアガム(カチナールCG−100S、東邦化学社製) 0.1
ポリクオタニウム−74 1.7
塩化ナトリウム 0.5
フェノキシエタノール 0.8
POP(70)デカグリセリルエーテル(ベルタモールDG−25、日油社製)
0.1
香料 0.8
(製造方法)
ラウレス−4カルボン酸、アンモニア水にラウリン酸ジエチレングリコールとジプロピレングリコール、エタノールを撹拌混合する。次に、カチオン化グアガム(カチナールCG-100S、東邦化学社製)、ポリクオタニウム−74を混合し、さらに、その他成分を混合し、組成物を得る。
得られる組成物は、水に容易に希釈することができ、水で2.8倍に希釈することによってヘアシャンプーとして好適に使用することができる。
(成分) (質量%)
70%ポリオキシエチレン(1)ラウリル硫酸ナトリウム(シノリンSPE1150、新日本理化社製) 34.6
90%ラウレス−4カルボン酸(Empicol CBC、ハンツマン社製)
3.0
30%アンモニア水 0.4
40%ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(ニッサンアノンBL−SF、日油社製)
31.0
85%コカミドプロピルベタイン(TEGO Betain CK D、デガッサ社製、塩化ナトリウム15%) 7.0
ラウリン酸ジエチレングリコール(クラリアントジャパン社製) 7.0
POE(1)−1,2−ドデカンジオール 1.0
ジプロピレングリコール 12.0
カチオン化ローカストビーンガム 0.1
アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(45mol/45mol/10mol)共重合体 1.8
フェノキシエタノール 0.8
安息香酸ナトリウム 0.2
乳酸 0.2
PPG(70)グリセリル 0.1
香料 0.8
(製造方法)
ラウレス−4カルボン酸、アンモニア水にラウリン酸ジエチレングリコール、POE(1)−1,2−ドデカンジオールとジプロピレングリコールを撹拌混合する。次に、カチオン化ローカストビーンガム、アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体を混合し、さらに、その他成分を混合し、組成物を得る。
得られる組成物は、水に容易に希釈することができ、水で3.02倍に希釈することによってシャワージェルとして好適に使用することができる。
Claims (10)
- (A)0.1〜5質量%の下記一般式(1)で表される構造を有するカチオン性ポリマー、
(B)40〜60質量%のアニオン性界面活性剤、
(D)45質量%以下の水、
を含むことを特徴とする濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
- (A)0.1〜5質量%の下記一般式(1)で表される構造を有するカチオン性ポリマー、
(B)アニオン性界面活性剤、
(C)両性界面活性剤、
(D)45質量%以下の水、
を含み、(B)及び(C)の合計量が40〜60質量%であることを特徴とする濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
- (A)カチオン性ポリマーが、塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム重合体;アクリルアミド・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド共重合体;ポリクオタニウム−74から選択されるいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
- さらに、
(E)5〜25質量%の1価又は2価のアルコール、
(F)5〜20質量%のIOB0.8〜1.1で分子量が500以下のノニオン性界面活性剤、
を含み、配合比(E):(F)が質量比で3.5:1〜1:2.5であり、且つ、前記組成物を(A)及び(B)の濃度が15質量%となるまで希釈した際の粘度が30℃において300mPa・s以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。 - (F)ノニオン性界面活性剤が、平均炭素数10〜14の長鎖脂肪酸N−メチルエタノールアミド及び/又は平均炭素数10〜14の長鎖脂肪酸ジエチレングリコールであることを特徴とする請求項4に記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
- (B)アニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩型界面活性剤を含むものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
- さらに、有機性または無機性の塩を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
- 水と混合することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の使用方法。
- (B)アニオン性界面活性剤の水溶液及び(A)カチオン性ポリマーを混合し、その後(C)両性界面活性剤の水溶液を混合する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物と、水とを混合することを特徴とする液状毛髪洗浄剤組成物の製造方法。
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