JP2015109555A - 通信装置、時刻同期方法、及び、時刻同期プログラム - Google Patents

通信装置、時刻同期方法、及び、時刻同期プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】マルチホップ方式の無線通信端末が備えるタイマー精度を高める。【解決手段】他の通信装置とマルチホップ通信を行うタイマーを有する通信装置は、他の通信装置から時刻同期データが生成された時刻を示す現在時刻情報を含む時刻同期データを受信する手段、現在時刻情報を用いてタイマー時刻を修正する手段、周期的な所定のタイミングで、前記タイマーが示す時刻情報を現在時刻情報として含ませた送信用時刻同期データを生成し、電波到達範囲内の通信装置にマルチキャスト送信する手段、前記時刻同期データ受信手段が受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する手段を備え、前記現在時刻が正しいと判断した場合のみ、現在時刻情報を用いて前記タイマーを修正し、前記時刻同期データを受信した受信時刻と、受信した時刻同期データとに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する。【選択図】図4

Description

本発明は、複数の通信装置が無線ネットワークで接続されて成る通信システムに関するものである。
近年、各電力需要家に無線通信端末を設置し、これらを電力事業者が保有する収集サーバと通信可能に接続し、各電力需要家における電力量計の検針データを定期的に収集する自動検針システムが実現されつつある。かかる自動検針システムの構築に際し、前記無線通信端末(ノード)を通して順次データを転送してゆく、いわゆるマルチホップ方式の無線ネットワークシステムの適用が検討されている。
例えば、無線通信端末をノードとしてツリー型のネットワークを構成し、検針データを上位側の無線通信装置に吸い上げて統合し、さらに上位側へと転送してゆく無線データ収集システムが提案されている(特許文献1参照)。
このようなデータ収集システムでは、各無線通信端末が所定の検針時刻になると検針を行い、その結果を収集サーバに向けて送信する必要がある。従って、各無線通信端末が検針時刻や送信時刻を誤らないように、無線通信端末の時計には正しい時刻が設定されていることが望まれる。
そこで、収集サーバが、正しい現在時刻を含ませた時刻同期データを周期的に、電波到達範囲内の無線通信端末を宛先としてマルチキャスト送信し、その時刻同期データの電波到達範囲内に在る各無線通信端末は、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻に自機のタイマーを合わせる。そして、無線通信端末は、自機のタイマーにおける現在時刻を含ませた時刻同期データを周期的に周囲に送信する。各無線通信端末が、このような処理を行うことで、ネットワーク全体の無線通信装置のタイマーを合わせる技術が提案されている(特許文献2)。この技術では、時刻同期データには、現在時刻と共に、その現在時刻の基礎となった時刻を合わせた時刻、つまり、収集サーバが時刻合わせをした時刻(発報時刻)も含まれる。時刻同期データを受信した無線通信端末は、より新しい発報時刻が含まれる時刻同期データの現在時刻で、自機のタイマーを合わせることで、各無線通信端末のタイマーの時刻をより新しい時刻で合わせることを実現している。
特開2000−187793号公報 特許第5081874号公報
ここで、マルチホップ無線ネットワークにおいては、無線通信端末同士は、データの送受信を無線で行うことから、天候や障害物等により電波環境が変化して、データの送受信ができなくなることがあり得る。また、無線通信端末は、各電力需要家に設置されることから、集合住宅や住宅密集地では、データ自体の数が多くなり、データが錯綜することとなり、無線通信端末内部にデータが滞留することも生じ得る。この場合、時刻同期データに含まれている現在時刻は、実際の時刻と異なることになる。
更には、タイマー自体が故障する場合や、停電が発生してタイマーが初期化されてしまうこともある。この場合は、誤った現在時刻が、周囲の無線通信端末に対して送信されることになり、ネットワーク全体に誤った時刻が広まることにもなりかねない。
そこで、本発明は、マルチホップ方式の無線ネットワークシステムにおいて、無線通信端末が備えるタイマーの精度を高めることを目的とする。
本発明にかかる一態様に係る通信装置は、複数の通信装置を有する無線ネットワークシステムにおいて、他の通信装置とマルチホップ通信を行う通信装置であって、タイマーと、前記他の通信装置が送信した時刻同期データであって、当該時刻同期データが生成された時刻を示す現在時刻情報を含む時刻同期データを受信する時刻同期データ受信手段と、前記時刻同期データに含まれる現在時刻情報を用いて、前記タイマーの時刻を修正するタイマー修正手段と、周期的な所定のタイミングで、前記タイマーが示す時刻を現在時刻情報として含ませた送信用の時刻同期データを生成し、生成した時刻同期データを、電波到達範囲内の前記通信装置に向けて送信する時刻同期データ送信手段と、前記時刻同期データ受信手段が受信した時刻同期データに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する時刻判断手段とを備え、前記タイマー修正手段は、前記時刻判断手段が前記現在時刻情報が正しいと判断した場合にのみ、正しいと判断された現在時刻情報を用いて前記タイマーの時刻を修正し、前記時刻判断手段は、前記時刻同期データ受信手段が時刻同期データを受信した受信時刻と、受信した時刻同期データとに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断することを特徴とする。
そして、本発明の他の一態様に係る時刻同期方法は、複数の通信装置から成る無線ネットワークシステムにおいて、他の通信装置とマルチホップ通信を行う、タイマーを有する通信装置で用いられる時刻同期方法であって、前記他の通信装置が送信した時刻同期データであって、当該時刻同期データが生成された時刻を示す現在時刻情報を含む時刻同期データを受信する時刻同期データ受信ステップと、前記時刻同期データに含まれる現在時刻情報を用いて、前記タイマーの時刻を修正するタイマー修正ステップと、周期的な所定のタイミングで、前記タイマーが示す時刻を現在時刻情報として含ませた送信用の時刻同期データを生成し、生成した時刻同期データを、電波到達範囲内の前記通信装置に向けて送信する時刻同期データ送信ステップと、前記時刻同期データ受信ステップで受信した時刻同期データに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する時刻判断ステップとを備え、前記タイマー修正ステップにおいては、前記時刻判断ステップで前記現在時刻情報が正しいと判断した場合にのみ、正しいと判断された現在時刻情報を用いて前記タイマーの時刻を修正し、前記時刻判断ステップは、前記時刻同期データ受信ステップで時刻同期データを受信した受信時刻と、受信した時刻同期データとに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断することを特徴とする。
そして、本発明の他の一態様に係る時刻同期プログラムは、複数の通信装置を有する無線ネットワークシステムにおいて、他の通信装置とマルチホップ通信を行う、タイマーを有する通信装置で用いられる時刻同期プログラムであって、前記他の通信装置が送信した時刻同期データであって、当該時刻同期データが生成された時刻を示す現在時刻情報を含む時刻同期データを受信する時刻同期データ受信手段と、前記時刻同期データに含まれる現在時刻情報を用いて、前記タイマーの時刻を修正するタイマー修正手段と、周期的な所定のタイミングで、前記タイマーが示す時刻を現在時刻情報として含ませた送信用の時刻同期データを生成し、生成した時刻同期データを、電波到達範囲内の前記通信装置に向けて送信する時刻同期データ送信手段と、前記時刻同期データ受信手段が受信した時刻同期データに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する時刻判断手段としてコンピュータを機能させ、前記タイマー修正手段は、前記時刻判断手段が前記現在時刻情報が正しいと判断した場合にのみ、正しいと判断された現在時刻情報を用いて前記タイマーを修正し、前記時刻判断手段は、前記時刻同期データ受信手段が時刻同期データを受信した受信時刻と、受信した時刻同期データとに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断することを特徴とする。
このような構成の通信装置、時刻同期方法、及び、時刻同期プログラムによれば、他の通信装置が自機のタイマーに基づいて送信する時刻同期データを受信し、時刻同期データを受信した受信時刻と時刻同期データとから、その時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する。そして、正しいと判断する場合にのみ、自機のタイマーを修正する。受信した時刻同期データからだけではなく、受信した時刻も用いて、時刻同期データに含まれる現在時刻が正しいか否かを判断するので、トラフィックの輻輳や電波妨害により遅延した時刻同期データを受信した場合であっても正しい判断が可能となり、正確な時刻同期を行うことが可能となる。
また、上述の通信装置において、前記時刻判断手段は、前記時刻同期データ受信手段が第1時刻同期データを受信した第1受信時刻と、前記第1時刻同期データに含まれる第1現在時刻情報との差分である第1到達時間、及び、前記第1時刻同期データの前に受信した第2時刻同期データを受信した第2受信時刻と、前記第2時刻同期データに含まれる第2現在時刻情報との差分である第2到達時間を算出し、前記第1到達時間と前記第2到達時間との差が、予め定められた第1閾値より小さい場合は、前記第1現在時刻情報は正しいと判断することが好ましい。
この構成によれば、時刻同期データが送信されてから受信するまでの、いわゆる到達時間が、時刻同期データによって所定の閾値より大きい場合は、つまり、到達時間の差(バラツキ)が大きい場合は、経路において輻輳が生じているか、何らかの障害が発生していると推測できる。従って、このようなバラツキが第1閾値より小さい場合に、時刻が正しいと判断するので、より正確な時刻同期を行うことが可能となる。
また、上述の通信装置において、前記時刻同期データは、当該時刻同期データに含まれる現在時刻情報の新しさを示す発報情報を、更に含み、前記時刻同期データ送信手段は、送信用の時刻同期データに、前記タイマー修正手段が前記タイマーの時刻を修正するのに用いた現在時刻情報と共に時刻同期データに含まれていた発報情報を含ませて送信し、前記時刻判断手段は、前記第1現在時刻情報が正しくないと判断した場合には、前記第1時刻同期データの送信元から次に受信した第3時刻同期データに含まれる第3発報情報が、前記第1時刻同期データに含まれる第1発報情報よりも新しいことを示し、且つ、前記時刻同期データ受信手段が前記第3時刻同期データを受信した第3受信時刻と前記第3時刻同期データに含まれる第3現在時刻情報との差分である第3到達時間と、前記第1到達時間との差が、予め定められた第2閾値より小さい場合に、前記第3現在時刻情報は正しいと判断することが好ましい。
この構成によれば、時刻同期データのいわゆる到達時間がばらつくと判断された場合(被疑状態)でも、同じ送信元から次に受信した時刻同期データの到達時間との差(バラツキ)が第2閾値よりも少なく、また、次に受信した時刻同期データが、より新しいことを示す発報時刻情報を含んである場合には、時刻が正しいと判断するので、より正確な時刻同期を行うことが可能となる(復帰プロトコル1)。同じ送信元からの到達時間を基に、時刻の正しさを判断するので、自機のタイマーがずれていたとしても、正しい時刻に修正することが可能となる。
また、上述の通信装置において、前記時刻同期データは、当該時刻同期データに含まれる現在時刻情報の新しさを示す発報情報を、更に含み、前記時刻同期データ送信手段は、送信用の時刻同期データに、前記タイマー修正手段が前記タイマーを修正するのに用いた現在時刻情報と共に時刻同期データに含まれていた発報情報を含ませて送信し、前記時刻判断手段は、前記第1現在時刻情報が正しくないと判断した場合には、当該第1時刻同期データの送信元から次に受信した第3時刻同期データに含まれる第3発報情報が、前記第1時刻同期データに含まれる第1発報情報よりも新しいことを示し、且つ、前記時刻同期データ受信手段が前記第3時刻同期データを受信した第3受信時刻と前記第3時刻同期データに含まれる第3現在時刻情報との差分である第3到達時間が、予め定められた第3閾値以下の場合に、前記第3現在時刻情報は正しいと判断することが好ましい。
この構成によれば、時刻同期データのいわゆる到達時間がばらつくと判断された場合(被疑状態)でも、同じ送信元からの到達時間が、到達時間の許容範囲である第3閾値よりも小さい場合は、その時刻同期データに含まれる現在時刻は正しいと判断するので、より正確な時刻同期を行うことが可能となる(復帰プロトコル2)。同じ送信元からの到達時間が、第3閾値よりも小さいか否かで、時刻の正しさを判断するので、一時的なトラフィックの輻輳による時刻同期データの遅延により、一時的に到達時間にバラツキが生じても、正しい時刻に修正することが可能となる。
また、上述の通信装置において、前記無線ネットワークシステムは、集約装置を更に有し、前記複数の通信装置それぞれは、前記集約装置と、マルチホップ無線通信により接続し、前記集約装置は、予め定められた所定のタイミングで、自装置外部から時刻を取得し、取得した時刻を用いて自装置のタイマーの時刻を修正し、取得した時刻を発報情報として含ませた時刻同期データであって、当該時刻同期データを作成した時刻を現在時刻情報として含ませた時刻同期データを、電波到達範囲内の前記通信装置に向けて送信するものであり、前記時刻判断手段は、前記時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しくないと判断してから、前記現在時刻情報が正しいと判断することなしに、予め定められた被疑状態期間が経過した場合は、前記集約装置から新たな現在時刻情報を取得することが好ましい。
また、上述の通信装置において、前記通信装置は、集約装置とデータを送受信するデータ送受信手段を、更に備え、前記時刻判断手段は、前記集約装置から現在時刻情報を取得した場合に、当該集約装置に時刻を問い合わせるデータを前記データ送受信手段で送信してから、前記現在時刻情報を前記データ送受信手段で受信するまでの経過時間が、予め定められた待ち時間より短い場合は、取得した現在時刻情報は正しいと判断して、前記タイマー修正手段に、取得した現在時刻情報を用いて前記タイマーの時刻を修正させることが好ましい。
この構成によれば、受信する時刻同期データに含まれる現在時刻が、正しいと判断されることなく、予め定められた被疑状態期間(例えば、6時間)が経過すると、時刻同期データの最初の送信源である集約装置に時刻を問い合わせに行くので(時刻問合せ状態)、正しい時刻に修正することが可能となる。
また、上述の通信装置において、前記時刻判断手段は、前記時刻同期データが含む現在時刻情報が正しくないと判断してから、前記現在時刻情報が正しいと判断するまで、前記時刻同期データ送信手段に時刻同期データの送信を抑止させることが好ましい。
この構成によれば、時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しくないと判断されたら、自機の故障であることも考えられるので、時刻同期データを送信することを中止する。正しいと確認できない時刻を、周囲の通信装置に送信しないので、周囲に悪影響が広まるのを防ぐことが可能となる。
また、上述の通信装置において、前記無線ネットワークシステムは、集約装置を更に有し、前記複数の通信装置それぞれは、前記集約装置と、マルチホップ無線通信により接続し、前記集約装置は、前記複数の通信装置それぞれから、それぞれの通信装置に関するデータを受信するものであり、前記通信装置は、予め定められた所定周期で、自装置に関するデータを前記集約装置に送信する自装置データ送信手段を、更に備え、前記時刻判断手段は、前記時刻同期データが含む現在時刻情報が正しくないと判断してから、前記現在時刻情報が正しいと判断することなしに、前記被疑状態期間より長い期間である保障期間が経過した場合は、それ以後の前記自装置データ送信手段に前記自装置に関するデータの送信を抑止させることが好ましい。
この構成によれば、長時間に亘って、正しい時刻を得ることができない場合は、通信装置が本来送信すべき自装置に関するデータ(検針データ)の送信を停止する(検針データ送信停止状態)。正しくない時刻に基づいてデータを送信した場合に生じ得る不都合を、生じさせないようにすることが可能となる。
また、上述の通信装置において、前記時刻同期データは、当該時刻同期データに含まれる現在時刻情報の新しさを示す発報情報を、更に含み、前記時刻同期データ送信手段は、送信用の時刻同期データに、前記タイマー修正手段が前記タイマーを修正するのに用いた現在時刻情報と共に時刻同期データに含まれていた発報情報を含ませて送信し、前記時刻判断手段は、前記タイマーの時刻が初期化されている場合には、前記時刻同期データ受信手段が第1時刻同期データを受信した第1受信時刻と、当該第1時刻同期データの次に受信した第2時刻同期データであって、第1時刻同期データに含まれる第1発報情報よりも新しいことを示す第2発報情報を含む第2時刻同期データを受信した第2受信時刻との受信時刻の差分を算出し、前記第1時刻同期データに含まれる第1現在時刻情報に前記受信時刻の差分を加えた時刻と、前記第2時刻同期データに含まれる第2現在時刻情報が示す時刻との差が予め定められた判定閾値より小さい場合は、前記第2現在時刻情報が正しいと判断することが好ましい。
この構成によれば、タイマーが停電等で初期化されたとしても(初期化状態)、自機のタイマーの時刻を利用して、受信した複数の時刻同期データから正しい時刻を判断するので、より正確な時刻に同期することが可能となる。
マルチホップ方式の無線ネットワークシステムにおいて、本発明にかかる無線通信端末(通信装置)は、自機が備えるタイマーの精度を高めることができる。
電力需要家の端局から検針データ収集するための無線ネットワークシステムの使用例を示す図である。 端局Tの正面図の例である。 無線ネットワークシステムの概略を示す図である。 端局の機能ブロックの構成例を示す図である。 ゲートウェイGWの機能ブロックの構成例を示す図である。 タイマー故障による被疑状態と、被疑状態から復帰するロジック1とを説明するための図である。 遅延データの発生による被疑状態と、被疑状態から復帰するロジック2とを説明するための図である。 被疑状態から復帰できない場合を説明するための図である。 被疑状態から時刻問合せ状態への遷移を説明するための図である。 ゲートウェイGWへの時刻問合せを説明するための図である。 時刻問合せ状態から通常状態に復帰する場合を説明するための図である。 時刻問合せ状態から時間ずれ予備状態への遷移を説明するための図である。 時間ずれ予備状態に遷移する前の動作を説明するための図である。 時間ずれ予備状態における動作を説明するための図である。 時間ずれ予備状態から検針データの送付停止状態への遷移を説明するための図である。 タイマーが初期化された場合の、時刻同期処理を説明するための図である。 タイマーが初期化された場合の、時刻同期処理を説明するための図である。 時刻同期データ受信処理のフローチャートである。 通常状態における処理のフローチャートである。 被疑状態における処理のフローチャートである。 時刻問合せ状態における処理のフローチャートである。 状態の遷移を説明するための図である。 無線ネットワークにおいて送受信されるデータを説明するための図である。 無線ネットワークにおいて送受信されるデータを説明するための図である。
<実施形態>
実施形態の無線ネットワークシステムは、マルチホップ無線ネットワークであり、各電力需要家から、検針データを収集するためのシステムである。
図1は、実施形態の無線ネットワークシステムの使用例を示す図である。この無線ネットワークシステムは、電力需要家H1、H2、・・・、H12(総称するときは、電力需要家Hという。)、各電力需要家Hに設置されている電力計量器である端局T1、T2、・・・、T12(総称するときは、端局Tという。)、ゲートウェイGWa、GWb、GWc(総称するときは、ゲートウェイGWという。)、ネットワーク2、データサーバ装置1、及び、NTP(Network Time Protocol)サーバ装置1aを備える。尚、電力需要家H、端局T、ゲートウェイGW、及び、データサーバ装置1の個数は、これらの数に限られない。
ネットワーク2は、電力会社等のネットワーク運営会社によって管理されているネットワークであり、有線、無線を問わない。また、ゲートウェイGWは、例えば、主な電柱に設けられ、ネットワーク2を介して、電力会社等によって管理されているデータサーバ装置1、及び、NTPサーバ装置1aと接続される。
端局Tは、マルチホップを用いたネットワークのノードを構成し、何れかのゲートウェイGWに属している。端局Tは、積算電力量計としての機能を有し、それぞれの検針データは、順次、隣の端局Tに転送され、自装置が属するゲートウェイGWに集められる。各ゲートウェイGWに集められた検針データは、ネットワーク2を介して、データサーバ装置1に送信される。端局Tは、無線LAN(Local Area Network)規格での通信を行い、信号A1〜4等で示すように、アドホックモードによって1対1の通信を行う。また、ゲートウェイGWはそれぞれ、数百程度の端局Tの検針データを収集する。
NTPサーバ装置1aは、所定の周期で、例えば、10分に1回のタイミングで、時刻情報であるマスタ時刻データを生成し、ゲートウェイGW宛に発報する。マスタ時刻データを受信したゲートウェイGWは、このマスタ時刻データを用いて自装置のタイマーの時刻合わせを行い、その後、周期的に、時刻を同期させるための時刻同期データをネットワーク内の端局Tに向けて全方位に送信する。
図2は、端局Tの正面図の例である。この端局Tは、電力需要家の宅内の各配電線が接続される端子台6、負荷開閉器3000、電力量計2000、及び、通信装置1000が配列されて構成される。電力量計2000は、積算電力量を、予め定める周期、例えば、5分毎に検針する。その検針データは30分毎に、通信装置1000によって、自装置の属するゲートウェイGWに向けて送信される。負荷開閉器3000は、データサーバ装置1から送信されてくる制御データに応じて、開閉動作を行う。
ここで、図3に、実施形態のマルチホップを用いたネットワークの概略を示す。2重円がゲートウェイGWを示し、円内部にはゲートウェイGWの識別子「GWa」等が記載されている。1重円が端局Tを示し、円内部には端局Tの識別子「T1」等が記載されている。円を結ぶ破線は、その両端の円で示すゲートウェイGW又は端局T同士が、互いの存在を検出(学習)していることを示す。
サーバ装置1とゲートウェイGWとはネットワーク(通信回線)2によって接続され、ゲートウェイGWと各端局とは、マルチホップにより接続される。実施形態のネットワークでは、ホップ数は、最大で数十、好ましくは十ホップ以下である。
実施形態のネットワークは、例えば、マルチホップ無線ネットワークにおけるいわゆるプロアクティブ型のルーティングのプロトコルの1つであるOLSR(Optimized Link State Routing)によって生成される。ゲートウェイGWと各端局Tとの間の経路は、各装置(ゲートウェイGW、端局T)が、周期的に、自装置の存在を伝えるとともに、経路情報を交換するためのメッセージを送受信することで、各装置が自律的に構築する。各ゲートウェイGW、及び、各端局Tは、ネットワーク全体のトポロジー情報である経路表(ルートテーブル)、例えば、学習したネットワーク内の端局Tと、その端局Tへデータを送信するための隣接送信先である端局Tとを対応付けて記憶する。
各装置が自律的に、周囲の電波状況等の変化に応じて、最適な経路を構築するため、端局TからゲートウェイGWへの上りルートと、ゲートウェイGWから端局Tへの下りルートとでは、経路が異なる場合がある。
検針データは、その端局Tが属するゲートウェイGWに向けて上りルートで送信される。例えば、図3において、ハッチングがかかった識別子「T8」の端局T(以下、「端局T8」という。)の、識別子「GWa」のゲートウェイGW(以下、「ゲートウェイGWa」という。)への上りルートを、ゲートウェイGW向きの実線矢印で示す。具体的には、端局T8が送信した検針データは、端局T6を経由してゲートウェイGWaに到達する。端局T8が、検針データをゲートウェイGWaに向けて送信する為に、上位の隣接送信先である端局T6に送信するパケットの例を図23(a)に示す。このパケットには、隣接宛先として端局T6の宛先「T6−Addr」、最終宛先としてゲートウェイGWaの宛先「GWa−Addr」、データ種別として「検針データ」、自装置の検針データが含まれる。端局T8から検針データのパケットを受信した端局T6は、最終宛先「GWa−Addr」への経路上の宛先に、受信したパケットを転送する。図3の場合は、端局T6は、受信したパケットを「GWa−Addr」に転送することとなるが、他の端局Tを経由する場合は、その端局T宛にパケットを転送する。
尚、実施形態では、端局Tの宛先は、MAC(Media Access Control)アドレスとし、ゲートウェイGWの宛先は、IP(Internet Protocol)アドレスとする。また、図23、図24に示すパケットの例では、説明に必要な項目データのみを記載するものとする。
また、データサーバ装置1は、端局T8に制御データを送信する際には、その端局Tが属するゲートウェイGWaに制御データ(命令)を渡して、端局T8への送信を依頼する。制御データは、図3の端局T8に向かう実線矢印のルートで示す下りルートで、送信されることになる。具体的には、ゲートウェイGWaが送信した制御データは、端局T1、端局T3、端局T5を経由して端局T8に到達する。
ゲートウェイGWaは、端局T8に送信する為に、制御データのパケットを、隣接送信先である端局T1宛に送信する。ゲートウェイGWaが、端局T1に送信するパケットの例を図23(b)に示す。このパケットには、隣接宛先として端局T1の宛先「T1−Addr」、データ種別として「制御データ」、最終宛先として端局T8の宛先「T8−Addr」、制御データが含まれる。ゲートウェイGWaから制御データのパケットを受信した端局T1は、最終宛先「T8−Addr」への隣接送信先である端局T3宛に、パケットを転送する。
ここで、端局T間は、無線によって通信が行われるため、電波環境が変化して通信ができなくなることが考えられる。例えば、天候が悪化したり、大型車の通行が増えたり、大きな建物が建築されたり等、様々な要因で電波環境に変化が生じる。また、新たなゲートウェイGWや通信装置1000が設置されたり、撤去されることもある。従って、一旦経路が決定されたとしても、電波環境の変化に迅速に対応するために、実施形態の端局Tの通信装置1000は、検針データをデータサーバ装置1に送信するために現在使用している経路以外の経路を、予備の経路(副経路)として確保している。つまり、現在属しているゲートウェイGW(以下、「主ゲートウェイGW」という。)以外のゲートウェイGWを、予備のゲートウェイGW(以下、「副ゲートウェイGW」という。)として確保している。例えば、図3の端局T8は、副ゲートウェイGWとして「GWb」を確保し、GWbへの経路(破線矢印のルート参照)を構築している。
ここで、実施形態の図3に示すような無線ネットワークシステムにおける、各端局Tでの時刻合わせの基本的な動作について説明する。
NTPサーバ装置1aは、所定の周期で、例えば、10分に1回のタイミングで、正しい時刻を含んだマスタ時刻データを生成し、すぐに各ゲートウェイGW宛に送信する。マスタ時刻データを受信したゲートウェイGWは、このマスタ時刻データに含まれる時刻(以下、「発報時刻」という。)を用いて自装置のタイマーの時刻合わせを行い、発報時刻を記憶しておく。新たなマスタ時刻データを受信した場合は、新たなマスタ時刻データに含まれる発報時刻を用いて自装置のタイマーの時刻合わせを行い、発報時刻を記憶する。発報時刻とは、言わば、マスタ時刻の新しさを示す情報である。尚、実施形態では、時刻そのものの新しさを示す情報として用いているが、他の形式の情報であってもよい。例えば、発報情報を数値で表し、数値が大きいほど新しいことを示すなどである。
その後、ゲートウェイGWは、周期的に、時刻同期データを生成してネットワーク内の端局Tに向けて全方位に送信する。時刻同期データは、電波到達範囲内の端局Tが受信することになる。図24(a)に、時刻同期データの例を示す。この時刻同期データには、宛先として、ネットワーク内の端局T向けのブロードキャストアドレスが設定され、データ種別として「時刻同期」が設定され、送信元としてこの時刻同期データを送信したゲートウェイGWの識別子が設定される。また、T1として、発報時刻が設定され、T2として、自機のタイマーから取得した、時刻同期データを生成した現在時刻が設定され、Hop数として、0(ゼロ)が設定される。
この時刻同期データを受信した端局Tは、受信した時刻データに含まれていたT1(発報時刻)が、以前に受信した時刻同期データに含まれていたT1(発報時刻)よりも後の時刻を示している場合、つまり、新しいことを示している場合は、今回受信した時刻同期データに含まれているT2(現在時刻)を用いて、自機のタイマーの時刻合わせを行い、T1(発報時刻)を記憶する。今回受信した時刻同期データに含まれているT1(発報時刻)の方が古い場合には、時刻合わせは行わない。また、端局Tは、周期的に、時刻同期データ(図24(a)参照)を作成して送信する。端局Tは、時刻同期データに、記憶している発報時刻をT1として設定し、タイマーから取得した時刻をT2として設定し、送信元として、自機の識別子、例えば、「T11」を設定する。また、端局Tは、Hop数として、現在設定されている値に1加算する。つまり、Hop数には、ゲートウェイGWからのホップ数が設定されることになる。
このように、新しい時刻を用いて自機のタイマーの時刻合わせを行って、ネットワーク内のゲートウェイGW、及び、端局Tの時刻同期を取っている。
実施形態の端局Tは、このような時刻同期処理において、正しい時刻合わせを行う為に、受信した時刻同期データに含まれているT2(現在時刻)の正しさを判断する。そして、その現在時刻に対する信頼性が低下するにつれて、モードを変化させていく。モードに応じて、つまり、現在時刻への信頼性(妥当性)に応じて動作することで、ネットワーク全体での時刻同期の信頼性を保つものである。モードは、信頼性の高い方から、「通常状態」、「被疑状態」、「時刻問い合わせ状態」、「時間ずれ予備状態」、「検針データの送信停止状態」がある。また、他のモードとして、停電等で、自機のタイマーが初期化された場合の「初期状態」がある。
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。
<構成>
図4は、端局Tの機能ブロックの構成例を示す図である。端局Tは、通信装置1000、電力量計2000、及び、負荷開閉器3000を備える。破線の矢印は、ゲートウェイGW(集約装置)は、最上位の階層の端局TのみがゲートウェイGWと通信を行うことを示す。
通信装置1000は、無線通信制御部1100(データ送受信部、自装置データ送信手段)、無線通信部1200、タイマー1300、機内通信制御部1400、インタフェース1410、インタフェース1420、外部インタフェース1500、入力部1510、時刻判断部1600、タイマー修正部1650、時刻同期データ生成部1700、リンク情報記憶部1800、及び、電力量情報記憶部1900を備える。
無線通信制御部1100は、時刻同期データ受信部1110、及び、時刻同期データ送信部1120を有し、各機能部を制御して、無線通信の制御を行う機能を有する。例えば、所定期間ごとに、例えば、30分ごとに、電力量情報記憶部1900に記憶されている電力量を読み出して、端局Tが属するゲートウェイGW宛のデータを無線通信部1200に送信させるなどである。所定期間が経過したことの検出は、タイマー1300からの割り込みによって検知する。また、受信した時刻同期データに応じて、後述する時刻判断部1600が設定する各種状態(モード)に応じた処理を行う。各種状態については、<時刻同期の方法>の項で説明する。
時刻同期データ受信部1110は、無線通信部1200を介して受信されるデータのうち、時刻同期データを受信し、時刻判断部1600に渡す機能を有する。また、無線通信制御部1100の指示に応じて、受信した全ての時刻同期データを時刻判断部1600に渡さずに破棄する機能、及び、特定の送信元から送信された時刻同期データのみを時刻判断部1600に渡し、他の時刻同期データは破棄する機能も有する。
時刻同期データ送信部1120は、予め定められた所定周期で、時刻同期データ生成部1700に時刻同期データの生成を依頼し、生成された時刻同期データを、無線通信部1200を介して送信する機能を有する。
無線通信部1200は、他の端局T(図4の「端局T’」)、又は、ゲートウェイGWと、無線LAN規格によりアドホックモードでの通信を行う機能を有する。
タイマー1300は、無線通信制御部1100、及び、機内通信制御部1400に時刻を通知し、また、予め定められた所定周期での割り込みを掛ける機能を有する。例えば、無線通信制御部1100及びに30分毎に割り込みを掛ける。機内通信制御部1400に5分毎に割り込みを掛ける等である。無線通信制御部1100は、割り込みのタイミングで電力量情報記憶部1900から30分間の検針データを読み出して送信し、機内通信制御部1400は、割り込みのタイミングで電力量計2000から5分間の受電電力量を取得して電力量情報記憶部1900に記憶させる。
インタフェース1410は、電力量計2000から検針データを受信するインタフェースであり、インタフェース1420は、負荷開閉器3000に制御データを送信するインタフェースである。
機内通信制御部1400は、インタフェース1410、及び、インタフェース1420を介して、電力量計2000、及び、負荷開閉器3000との通信を制御する機能を有する。また、機内通信制御部1400は、電力量計2000から受電電力量を定期的に取得して電力量情報記憶部1900に記憶させておく機能を有する。
外部インタフェース1500は、外部の設定ツール等と接続するインタフェースであり、端局Tの初期設定時等に初期値等を設定するために用いる。
入力部1510は、ユーザの操作を受け付け、ユーザ操作に応じて、リンク情報記憶部1800、及び、電力量情報記憶部1900にデータを記憶させたり、記憶されているデータを書き換えたりする機能を有する。
時刻判断部1600は、大きく2つの機能を有する。1つは、時刻同期データ受信部1110から渡された時刻同期データに基づいて、時刻同期データに含まれるT2(現在時刻)が正しいかを判断する。その際、現在のモードを決定する機能である。2つ目の機能は、ゲートウェイGWに時刻を問い合わせて、現在時刻を取得する機能である。これらの機能については、<時刻同期の方法>の項で説明する。
タイマー修正部1650は、時刻判断部1600の指示により、時刻判断部1600から渡された現在時刻にタイマー1300を修正する機能を有する。
時刻同期データ生成部1700は、時刻同期データ送信部1120の依頼を受けて、時刻同期データ(図24(a)参照)を生成し、時刻同期データ送信部1120に渡す機能を有する。
リンク情報記憶部1800は、図3で示すようなネットワーク全体のトポロジー情報など、データの送受信に必要な情報を、適時更新しながら記憶しておく機能を有する。
電力量情報記憶部1900は、機内通信制御部1400が電力量計2000から取得した電力量を記憶しておく機能を有する。
図5は、ゲートウェイGWの機能ブロックの構成例を示す図である。ゲートウェイGWは、無線通信制御部4100、無線通信部1200、タイマー1300、外部インタフェース1500、入力部1510、外部通信制御部4000、時刻同期データ生成部4200、タイマー修正部4300、リンク情報記憶部1800、及び、検針データ記憶部1850を備える。
外部通信制御部4000は、データサーバ装置1、及び、NTPサーバ装置1aと通信する機能を有する。
無線通信制御部4100は、マスタ時刻データ受信部4110、及び、時刻同期データ送信部4120を有し、各機能部を制御して、無線通信の制御を行う機能を有する。また、無線通信制御部4100は、端局Tから受信した検針データを検針データ記憶部1850に記憶させる機能を有する。無線通信制御部4100は、所定のタイミングで、検針データ記憶部1850に記憶されている検針データを読み出して、外部通信制御部4000を介してデータサーバ装置1に送信し、また、外部通信制御部4000を介して受信されたデータサーバ装置1からのデータを、無線通信部1200を介して端局Tに送信する。
マスタ時刻データ受信部4110は、外部通信制御部4000を介して、NTPサーバ装置1aからマスタ時刻データを受信し、受信したマスタ時刻データに含まれる現在時刻をタイマー修正部4300に渡して、タイマー1300を修正させる。
タイマー修正部4300は、マスタ時刻データ受信部4110の指示により、渡された現在時刻にタイマー1300を修正する機能を有する。
時刻同期データ送信部4120は、予め定められた所定周期で、時刻同期データ生成部4200に時刻同期データの生成を依頼し、生成された時刻同期データを、無線通信部1200を介して送信する機能を有する。
時刻同期データ生成部4200は、時刻同期データ送信部4120の依頼を受けて、時刻同期データを生成し、時刻同期データ送信部4120に渡す機能を有する。
無線通信部1200、タイマー1300、外部インタフェース1500、入力部1510、リンク情報記憶部1800は、通信装置1000の無線通信部1200、タイマー1300、外部インタフェース1500、入力部1510、リンク情報記憶部1800と同様の機能を有する。
検針データ記憶部1850は、自装置であるゲートウェイGWをルートとするツリーに属する端局Tから送信されてきた検針データを記憶しておく機能を有する。
実施形態の通信装置1000、及び、ゲートウェイGWはそれぞれ、例えば、コンピュータを用いて構成可能であり、ハードディスク等の記憶部(不図示)に格納されている時刻同期方法等をプログラムしたソフトウェアを、CPUにより実行することによって上述の無線通信制御部1100等がコンピュータに機能的に構成される。
<時刻同期の方法>
以下、端局Tが行う、正しい時刻合わせ(時刻同期)を行う方法について説明する。端局Tは、以下に示すようなモード(状態)に順に遷移し、モードに応じて、その動作を変える。
<1:被疑状態>
1つ目の状態として、「被疑状態」を、図6、7を用いて説明する。図では、端局Bが、端局Aから受信した時刻同期データに基づいて、時刻同期を行う場合を説明する。端局A、Bの縦の直線は時間軸を表し、上から下に時間が経過しているものとする。矩形中の「T1: 7:00 タイマー修正」等は、T1(発報時刻)が7時00分である時刻同期データに含まれるT2(現在時刻)で、自機タイマーを修正したことを示す。矩形中の「UT: 6:35」等は、自機のタイマーの現在時刻を示す。また、「T1: 6:30 T2: 6:35」等が記載された矩形は、時刻同期データを示す。点線矢印は、時刻同期データの流れを示す。尚、図8以降の図も、同様である。
「被疑状態」とは、「通常状態」から、正しい時刻を得ることができない異常状態との間の状態である(図6の矢印13参照)。「通常状態」とは、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻が正しいと判断され、正しい時刻を用いて時刻合わせが行われている状態、つまり、現在時刻が正しいか否かを判断するための条件式を満足して時刻同期を行っている状態である。
「被疑状態」とは、一時的な輻輳等による時刻同期データの遅延(図7の一点鎖線の囲み参照)や、自機タイマーのわずかな狂い(図6の一点鎖線の囲み参照)によって、条件式を満足しない場合があることを想定し、設けられたバッファ期間である。
そして、所定の条件を満たせば、「被疑状態」から「通常状態」に復帰する。「被疑状態」が、所定期間(被疑状態期間)、例えば、6時間続く場合は、「時刻問合せ状態」に遷移する。「時刻問合せ状態」については、<2:時間問合わせ状態>の項で説明する。
「被疑状態」に遷移する原因として、上述のように実施形態では、自機タイマーのわずかな狂いと、時刻同期データの遅延との2つを想定する。原因が異なることから、「被疑状態」から「通常状態」に復帰する条件は、それぞれ異なるものとなる。自機タイマーの狂いを原因とする場合を、図6に示し、その復帰条件を<復帰ロジック1>とする。また、時刻同期データの遅延を原因とする場合を、図7に示し、その復帰条件を<復帰ロジック2>とする。
本実施形態では、受信した時刻同期データに含まれるT2(現在時刻)が、正しい時刻(正しいと思われる時刻)であるか否かを、まず、以下の式(1)〜(4)を用いて判断する。
今回Hop数≦40 ・・・(1)
|前回T1−現在UT|>|今回T1−今回T2| ・・・(2)
今回T1≠前回T1 ・・・(3)
|(前回受信時のUT−前回T2)−(今回受信時のUT−今回T2)|
<被疑状態判定閾値 ・・・(4)
「被疑状態判定閾値」(第1閾値)は、例えば、60s(秒)である。「今回Hop数」は、「今回受信した時刻同期データ」(図6の矢印17参照)に含まれるHop数を示す。「前回T1」、及び、「前回T2」はそれぞれ、「前回受信した時刻同期データ」(第2時刻同期データ)(図6の矢印16参照)に含まれるT1(発報時刻)、T2(現在時刻)を示し、「今回T1」、及び、「今回T2」はそれぞれ、「今回受信した時刻同期データ」(第1時刻同期データ)に含まれるT1(発報時刻)、T2(現在時刻)を示す。「UT」は、自機のタイマーの時刻を示す。「前回受信時のUT」は、「前回受信した時刻同期データ」を受信した時のタイマーの時刻を示し、「今回受信時のUT」は、「今回受信した時刻同期データ」を受信した時のタイマーの時刻を示す。
式(1)〜(4)の全てを満たす場合は(図6の矢印10、図7の矢印20参照)、T2(現在時刻)が正しいと判断して、「今回受信した時刻同期データ」のT2(現在時刻)を用いて、自機のタイマーの時刻合わせ(時刻同期)を行う(図6の矢印11、図7の矢印21参照)。このように、正常に時刻同期を行っている状態が「通常状態」である。
式(1)〜(3)を全て満たすが、式(4)を満たさない場合は(図6の矢印12、図7の矢印22参照)、「通常状態」から「被疑状態」に遷移する(図6の矢印13、図7の矢印23参照)。
図6の矢印12、図7の矢印22が示す「時刻判断NG」における式(4)は以下のようになる。
|(6:35−6:35)−(8:10−8:05)|
=|Δ0−(Δ−5分)|=300s ・・・(4)
式(4)を満たさないことだけでは、「被疑状態」に遷移した原因はわからないが、復帰条件である<復帰ロジック1>、又は、<復帰ロジック2>のいずれかの条件を満足することで、「通常状態」に復帰することが可能となる。
図6に示すような、タイマーの故障等によるずれによる場合は、以下の式(5)、(6)を満たすことで、つまり、<復帰ロジック1>によって「通常状態」に復帰する。
今回T1>被疑遷移時T1 ・・・(5)
|(今回受信時のUT−今回T2)−(被疑遷移時受信のUT−被疑遷移時T2)|
≦ずれ幅変動許容閾値 ・・・(6)
「ずれ幅変動許容閾値」(第2閾値)は、例えば、1sである。「被疑遷移時」とは、被疑状態に遷移することとなった時刻同期データを、つまり、式(4)における「今回受信した時刻同期データ」(第3時刻同期データ)(図6の矢印17参照)を示し、「今回」は、「被疑遷移時」の時刻同期データと同じ送信元から送られてきた「今回受信した時刻同期データ」(図6の矢印18参照)を示す。
式(6)は、時刻同期データが送信されてから自機に到達するまでの到達時間の変化(バラツキ)を示していることになる。つまり、同じ送信元が送った時刻同期データを基に、自機タイマーの異常を検知する。従って、図6においては、「被疑状態」の間は、例えば、他の端局Cからの時刻同期データは受信しない(破棄する)ことになる(図6の矢印14参照)。
「被疑遷移時T1」、「被疑遷移時T2」はそれぞれ、「被疑状態に遷移した際の時刻同期データ」に含まれるT1(発報時刻)、T2(現在時刻)を示し、「被疑遷移時受信のUT」は、「被疑状態に遷移した際の時刻同期データ」を受信した時のUTを示す。
式(5)、(6)を満たした場合には(図6の矢印15参照)、今回T2を用いて、タイマーを修正する。
図6の矢印15が示す「復帰判断OK」における式(5)、(6)は以下のようになる。
9:00>7:00 ・・・(5)
|(10:10−10:05)−(8:10−8:05)|
=(Δ−5分)−(Δ−5分) =0s ・・・(6)
これは、前回と今回とで、到達時間が変化していないので、自機タイマーが5分ずれていることがわかるので、今回の時刻同期データのT2(現在時刻)を用いて、自機タイマーを修正し、「通常状態」に復帰する。
次に、図7に示すような、遅延データによる場合は、以下の式(7)、(8)を満たすことで、つまり、<復帰ロジック2>によって「通常状態」に復帰する。
今回T1>被疑遷移時T1 ・・・(7)
|(今回受信時のUT−今回T2)|≦通常状態判定容閾値 ・・・(8)
「通常状態判定容閾値」(第3閾値)は、例えば、1sである。「被疑状態に遷移した際の時刻同期データ」は、例えば、図7の矢印24が示す時刻同期データであり、「今回受信した時刻同期データ」は、例えば、矢印25が示す時刻同期データである。
図7の矢印26が示す「復帰判断OK」における式(7)、(8)は以下のようになる。
9:00>7:00 ・・・(7)
|(10:05−10:05)|=Δ0s ・・・(8)
到達時間が0秒であり、一時的な輻輳が原因であったと判断できるので、今回の時刻同期データのT2(現在時刻)を用いて、自機タイマーを修正し、「通常状態」に復帰する。
<2:時刻問合わせ状態>
2つ目の状態として、「時刻問合わせ状態」を、図8〜11を用いて説明する。「時刻問合せ状態」では、「被疑状態」から「通常状態」に復帰できないまま、つまり、正しい時刻を取得できないまま一定期間、例えば、6時間が経過すると、「時刻問合せ状態」に遷移する。「時刻問合せ状態」では、ゲートウェイGWに時刻を問い合わせて、取得した時刻を用いて、タイマーを修正する。
図8を用いて、「被疑状態」から復帰できないケースの例を説明する。矢印30が示す「時刻判断OK」では、時刻同期データが35秒滞留したため、前回の到達時間が0秒とすると、式(4)は、以下のようになり、「通常状態」を維持する。
|(0)−(8:05:35−8:05:00)|
=|0−(Δ−35s)|=Δ35s ・・・(4)
矢印31が示す「時刻判断NG」では、時刻同期データが更に3秒滞留したため、式(4)は、以下のようになり、「被疑状態」に遷移する。
|(8:05:35−8:05:00)−(10:04:28−10:05:00)|
=|(Δ−35s)−(Δ32s)|=Δ+67s ・・・(4)
次に、矢印32が示す「復帰判断NG」では、時刻同期データが滞留しなかったにも関わらず、式(6)、(8)は、以下のようになり、「被疑状態」を維持する。
|(12:04:25−12:05:00)−(10:04:28−10:05:00)|=|(Δ35s)−(Δ32s)| =3s ・・・(6)
|(12:04:25−12:05:00)|=Δ35s ・・・(8)
次の矢印33が示す「復帰判断NG」でも、時刻同期データが滞留しなかったにも関わらず、式(6)、(7)の値は変わらないので、復帰することができない。つまり、輻輳が解消したにも関わらず、「被疑状態」から抜け出せなくなる場合があり得る。また、輻輳が解消しない場合や、自機タイマーのずれが大きくなった場合などにも、「被疑状態」から抜け出せなくなることが発生しうる。
そこで、図9に示すように、あらかじめ定められた被疑状態期間、例えば、6時間が経っても「被疑状態」から「通常状態」に復帰できない場合は(矢印40参照)、「被疑状態」をリセットして「時刻問合せ状態」に遷移して、ゲートウェイGWに時刻を問い合わせる(矢印41参照)。
ここで、端局Tが、ゲートウェイGWに、現在時刻を問い合わせる場合のパケットの例を説明する。例えば、端局T8が、ゲートウェイGWaに時刻を問い合わせる場合のパケットの例を図24(b)に示す。このパケットには、宛先としてゲートウェイGWaへの端局T6の宛先「T6−Addr」、データ種別として「時刻問合せ」、送信元として自局の識別子「T8」が含まれる。ゲートウェイGWからの応答データは、図23(b)で示すようなデータに、データ種別として「時刻応答」、制御命令の代わりに時刻が含まれる。
次に、図10を用いて、ゲートウェイGWに問い合わせた時刻の補正の方法を説明する。ゲートウェイGWへの問合せデータは、複数ホップを経てゲートウェイGWに到達し、複数ホップを経て返ってくることになる。従って、ゲートウェイGWからの応答データに入っている時刻が、実際の時刻より遅れていることが考えられるため、補正を行う。
図10は、端局Cが時刻問合せを行った場合を示す。実線矢印は、時刻問合せデータの経路を示し、破線矢印が、応答データの経路を示す。ST1(SlaveTime1)は、端局Cが、時刻問合せデータ(図24(b)参照)を送信した時刻を示し、ST2(SlaveTime2)は、応答データを受信した時刻を示す。従って、RT(ResponseTime)は、応答時間を示す。また、MT(MasterTime)は、ゲートウェイGWが応答データに含ませた時刻を示す。従って、RD(ResponseDelay)は、応答遅延時間を示す。
つまり、端局Cは、MTが示す時刻からRD進んだ時刻を、現在時刻とすればよい。SC(SendCost)は、データを作成してから実際に送出されるまでの時間を示し、端局CのSCとゲートウェイGWのSCとは同じ時間と想定する。RC(RecieveCost)は、データの受信処理にかかる時間を示し、端局CのRCとゲートウェイGWのRCとは同じ時間と想定する。HCは、1ホップあたりの伝送時間を示し、UHは、問合せデータが要したホップ数を示し、ゲートウェイGWにより応答データに設定されている。DHは、応答データが要したホップ数を示す。
端局Cは、応答データを受信すると、MT+RDで、時刻同期を行う。尚、応答データを受信できない場合や、応答データを受信した場合であっても、時刻問合せに要したホップ数が予め定められている閾値を越えていた場合には、時刻問合せを失敗と判断する。ホップ数が閾値を越えているということは、時刻問合せに要する時間が、想定よりもかかり過ぎていると考えられるためである。また、時刻問合せに要したホップ数は、応答データに含まれるものとする。
次に、「時刻問合せ状態」から「通常状態」に遷移する場合を、図11を用いて説明する。図3を用いて説明したように、各端局Tは、主ゲートウェイGWと、副ゲートウェイGWとを確保している。検針データ等のデータは、基本的には主ゲートウェイGW宛に送信されることから、時刻問合せは、図11に示すように、副ゲートウェイGWに対して行う(矢印60参照)。副ゲートウェイGWへの時刻問合わせに失敗すると、次に主ゲートウェイGWに対して、時刻の問合せを行う(矢印61参照)。
副ゲートウェイGW、又は、主ゲートウェイGWのいずれかに対する時刻問合せが成功したら、問い合わせた時刻を用いてタイマーを修正する(矢印62参照)。そして、以下の式(9)を用いて、問い合わせた時刻の妥当性を判断する。式(9)を満たす場合は、妥当性があると判断して、「通常状態」に遷移する(矢印63参照)。式(9)を満たさない場合は、時刻の妥当性が無いと判断して「時刻問合せ状態」を維持する。尚、主、副ゲートウェイGWへの時刻問合せに失敗した場合も、「時刻問合せ状態」を維持する。
ST2−MT+RD≦Th1 ・・・(9)
Th1は、閾値であり、例えば300秒とする。
尚、RDは、以下の式(A1)、(A2)、(A3)により求める。HC(1ホップの伝送時間)は、現実問題として個々のホップで算出はできないため均一とする。
RD=SC+RC+DH×HC ・・・(A1)
HC=(RT−2(SC+RC))÷(DH+UH) ・・・(A2)
RT=ST2−ST1 ・・・(A3)
<3:時刻ずれ予備状態>
3つ目の状態として、「時刻ずれ予備状態」を、図12〜14を用いて説明する。図12に示すように、ゲートウェイGWに時刻を問い合わせることができているが、時刻の信頼性が低い状態、すなわち、問い合わせた時刻が2回連続して時刻の妥当性が無いと判断された場合に(矢印70、72参照)、「時刻問合せ状態」から「時間ずれ予備状態」に遷移する(矢印74参照)。時刻の妥当性が無いと判断されるとは、上記式(9)を満たさない場合である(矢印71、73参照)。尚、実施形態では、ゲートウェイGWへの時刻問合せは、時刻問合せ状態に遷移してから6時間経過毎に行うものとするが、6時間以外の周期でもよく、また、時刻問合せ状態への遷移時でなく任意の時刻からの経過時間でもよい。
この「時刻ずれ予備状態」に遷移するとは、正確には、「時刻ずれ予備状態」の「通常状態」に遷移することを示す。ここで、図22に、状態遷移図を示す。図22に示すように、「時刻ずれ予備状態」に移行する前と、「時刻ずれ予備状態」とは、それぞれ「通常状態」、「被疑状態」、「時刻問合せ状態」を有し、「通常状態」、「被疑状態」、「時刻問合せ状態」へとモードが遷移する。
「時刻ずれ予備状態」が「時刻ずれ予備状態」に移行する前と異なる点は、「通常状態」においても、自機タイマーの信頼性が低いと考えられるので、時刻同期データの送信を中止して、他の端局Tに影響が広まるのを防ぐ点である。
図13、14を用いて、状態(モード)ごとの通信装置1000の動作について説明する。図13の、動作一覧100は、「時刻ずれ予備状態」に移行する前の、各モードでの動作を示し、図14の、動作一覧200は、「時刻ずれ予備状態」における、各モードでの動作を示す。
動作一覧100が示すように、「通常状態」においては、時刻同期データの送信、及び、受信を行い、ゲートウェイGWへの時刻問合せは行わない。「被疑状態」においては、時刻同期データの送信は行わず、受信は、限定して行う。つまり、図6、7を用いて説明したように、「被疑状態」から「通常状態」に復帰するための判断<復帰ロジック1>、<復帰ロジック2>を行うための時刻同期データのみを受信する。具体的には、「被疑状態」に遷移した時の時刻同期データの送信元と同じ送信元からの時刻同期データのみを受信する。「時刻問合せ状態」においては、時刻同期データの送信、及び、受信は共に行わず、ゲートウェイGWへの時刻問合せのみを行う。
「時刻ずれ予備状態」においては、動作一覧200に示すように、「時刻ずれ予備状態」に遷移する前の動作一覧100における動作と、ほぼ同じであるが、「通常状態」においても、時刻同期データを送信しない点が異なる(斜線部分参照)。時刻が疑わしい状態での、時刻同期データの送信を行わないようにすることで、疑わしい端局Tからの影響を回避するためである。
<4:検針データの送信停止状態>
4つ目の状態として、「検針データの送信停止状態」を、図15を用いて説明する。これは、正しい時刻を長時間に亘って取得できない場合は、検針データの送信を中止するものである。この「検針データの送信停止状態」は、図22の状態遷移図において、「時刻ずれ予備状態」への移行前の「時刻問合せ状態」から、一定時間抜け出せない場合に遷移する状態である(図22には不図示)。つまり、「時刻問合せ状態」から抜け出せない状態とは、ゲートウェイGWへの時刻問合せができない状態であり、言わば、この端局Tは孤立している状態と言える。
上述の<1:被疑状態>の項で説明したように、「被疑状態」には、式(4)において、左式の結果が、被疑状態判定閾値(60s)以上である場合に「通常状態」から遷移する。
ここで、「被疑状態」に遷移した際の左式の結果が、業務上支障が出るような値(被疑状態判定閾値よりも大きな値)、例えば、5分以上である場合には(矢印80参照)、24時間のタイマーのカウントを開始する。そして、「時刻問合せ状態」から抜け出せないまま24時間(保証期間)が経過したら(矢印81参照)、「検針データ送信停止状態」に遷移する(矢印82参照)。尚、「時刻問合せ状態」から抜け出して、「時刻ずれ予備状態」への移行前の「通常状態」に戻るか、又は、「時刻ずれ予備状態」の「通常状態」へ移行した場合には、この24時間のタイマーは解除される。
「被疑状態」や「時刻問合せ状態」を設けることで、トラフィックの輻輳や、タイマーの故障した端局Tからの影響による誤同期は回避可能となる。しかし、故障した端局Tでは、故障の種類にもよるが、ゲートウェイGWへの時刻問合せが必ずしも成功するとは限らない。このような、時刻の妥当性を確認することができない状況で、検針データを送信し続けることにより、故障した端局Tが設置されている電力需要家Hに対して、誤った請求をしてしまうことにも成りかねない。そこで、業務上支障が出るような遅れ以上の差分で「被疑状態」に遷移した場合には、時刻の妥当性が確認できないまま、遷移後24時間経過したら、検針データの送信を停止する。尚、実施形態では、24時間経過後に検針データの送信が停止されることとしているが、24時間に限られず、送信するデータの種類に応じて変更されることとしてもよい。
<5:初期状態>
5つ目の状態として、「初期状態」を、図16、17を用いて説明する。これは、停電等で、自機のタイマーが初期化された状態を示し、端局Tは、受信した時刻同期データから、正しい時刻を判別し、正しい時刻を用いて時刻合わせを行う。
図16を用いて、端局Aのタイマーが初期化された場合を説明する。端局AのUT、及びT1は、ゼロクリアされている(矢印90参照)。
端局Aは、時刻同期データを2つ受信すると(矢印91、92)、受信した2つの時刻同期データを基に、時刻同期を行う。図16では、端局B、Cからそれぞれ受信した時刻同期データを基に説明するが、同じ端局から受信した時刻同期データを用いてもよい。長時間同期できない状態を回避するためである。
以下の式(10)、(11)を満たす場合に、時刻同期を行う。
前回T1<今回T1 ・・・(10)
|前回T2+(今回受信時のUT−前回受信時のUT)−今回T2)|
≦誤同期判定閾値 ・・・(11)
「誤同期判定閾値」(判定閾値)は、例えば、60秒である。
矢印93が示す「時刻判断OK」では、式(10)、(11)は、以下のようになり、今回受信した時刻同期データに含まれるT2(現在時刻)で、自機タイマーを修正する。
9:00:00<10:00:00 ・・・(10)
|10:05:00+(00:06:00−00:03:00)−10:08:00)|
=0分 ・・・(11)
図17では、図16の矢印93が示す「時刻判断OK」が、矢印95で示すように「時刻判断NG」であった場合の、時刻同期について説明する。矢印95が示す「時刻判断NG」では、式(10)、(11)は、以下のようになり、式(11)が満たされないことになる。
9:00:00<10:00:00 ・・・(10)
|10:10:00+(00:06:00−00:03:00)−10:10:00)|
=3分 ・・・(11)
このような場合は、3つ目の時刻同期データを受信したら(矢印96参照)、上記式(10)のみを満たせば、今回受信した時刻同期データ、つまり、3つ目の時刻同期データに含まれるT2(現在時刻)で、自機タイマーを修正する。長期間、時刻出来ない場合を避けるためである。
自機のタイマーがクリアされた場合は、周囲への影響を考慮して、初回に受信した時刻同期データによる時刻同期は実施せずに、複数の時刻同期データを受信してから、自機タイマーのUTを用いて、より妥当な現在時刻を判断して同期する。このように、自機タイマーのUTを用いることで、誤同期をできる限り防止することが可能となる。
<動作>
以下、端局Tの通信装置1000の動作について、図18〜図21を用いて説明する。
図18は、時刻同期データ受信処理のフローチャートであり、時刻同期データ受信部1110が行う処理である。
時刻同期データ受信部1110は、無線通信部1200及び無線通信制御部1100を介して、時刻同期データを受信すると(ステップS10:Yes)、現在のモードが「通常状態」である場合は、受信した時刻同期データを受信した時刻と共に時刻判断部1600に渡す。時刻同期データを渡された時刻判断部1600は、通常状態処理を行う(ステップS12)。
また、現在のモードが「被疑状態」である場合、時刻同期データ受信部1110は、時刻同期データ(図24(a)参照)に含まれる「送信元」として設定されている端局T又はゲートウェイGWの識別子が、被疑状態に遷移する際に受信し、遷移するか否かの判断に用いた時刻同期データの送信元と同じか否か判断し、同じ場合には(ステップS13:Yes)、受信した時刻同期データを受信した時刻と共に時刻判断部1600に渡す。時刻同期データを渡された時刻判断部1600は、被疑状態処理を行う(ステップS14)。
一方、受信した時刻同期データの送信元が、被疑状態に遷移するか否かの判断に用いた時刻同期データの送信元と異なる場合には(ステップS13:No)、時刻同期データ受信部1110は、受信した時刻同期データを破棄する。
また、現在のモードが、「通常状態」及び「被疑状態」以外の「時刻問合せ状態」等のモードである場合にも、時刻同期データ受信部1110は、受信した時刻同期データを破棄する。
尚、現在のモードは、時刻判断部1600によって判断され、無線通信制御部1100に通知され、各機能部は、現在のモードを認識しているものとする。また、「被疑状態」に遷移した際の時刻同期データの送信元は、時刻判断部1600が「被疑状態」に遷移すると判断した際に、無線通信制御部1100に通知され、時刻同期データ受信部1110は知っているものとする。
次に、図19を用いて、図18のステップS12の通常状態処理を説明する。図19は、通常状態処理のフローチャートである。
時刻同期データ受信部1110から時刻同期データを渡された時刻判断部1600は、上記<1.被疑状態>の項で説明したように、式(1)〜(4)を満たすか否かを判断し(ステップS20)、すべての条件式を満たす場合は(ステップS20:Yes)、時刻同期を行う。具体的には、時刻同期データ受信部1110から渡された時刻同期データに含まれるT2(現在時刻)をタイマー修正部1650に渡して、時刻合わせを依頼する。依頼を受けたタイマー修正部1650は、タイマー1300に、T2(現在時刻)をセットする(ステップS21)。
一方、式(1)〜(3)を満たすが、式(4)を満たさない場合(ステップS20:No)、時刻判断部1600は、「被疑状態」に遷移すると判断して、無線通信制御部1100に通知する(ステップS22)。また、時刻判断部1600は、式(4)の左辺が5分以上である場合には、その旨を無線通信制御部1100に通知する(ステップS23:Yes)。「被疑状態」に遷移する旨を通知された無線通信制御部1100は、時刻同期データ送信部1120に、時刻同期データの送信の中止を依頼し、依頼を受けた時刻同期データ送信部1120は、時刻同期データの送信を停止する。また、式(4)の左辺が5分以上である旨を通知された無線通信制御部1100は、タイマー1300に24時間後に割り込みを掛けるよう設定する(ステップS24)。尚、設定後にこの割り込みを受けた場合、無線通信制御部1100は、「検針データ送信停止状態」に遷移すると判断して、検針データの送信を停止する。
次に、図20を用いて、図18のステップS14の被疑状態処理を説明する。図20は、被疑状態処理のフローチャートである。
時刻同期データ受信部1110から時刻同期データを渡された時刻判断部1600は、上記<1.被疑状態>の項で説明したように、<復帰ロジック1>として条件式(5)、(6)を満たすか否かを判断し(ステップS30)、全ての条件式を満たす場合は(ステップS30:Yes)、時刻同期を行う(ステップS31)。
一方、<復帰ロジック1>として条件式(5)、(6)を満たさない場合(ステップS30:No)、時刻判断部1600は、<復帰ロジック2>として条件式(7)、(8)を満たすか否かを判断する(ステップS32)。条件式(7)、(8)を満たす場合(ステップS32:Yes)、時刻判断部1600は、時刻同期を行う(ステップS31)。
また、条件式(7)、(8)を満たさない場合(ステップS32:No)、時刻判断部1600は、「被疑状態」に遷移してから6時間経過しているか否かを判断し(ステップS33)、6時間経過していると判断する場合は(ステップS33:Yes)、「時刻問合せ状態」に遷移すると判断して、無線通信制御部1100に通知する(ステップS34)。「時刻問合せ状態」に遷移する旨を通知された無線通信制御部1100は、時刻同期データ受信部1110に、時刻同期データの受信を中止するよう依頼し、依頼を受けた時刻同期データ受信部1110は、時刻同期データの受信を停止する。
ステップS33において、6時間経過していないと判断する場合(ステップS33:No)、時刻判断部1600は、「被疑状態」を維持すると判断する。
「時刻問合せ状態」に遷移した場合の時刻判断部1600の動作を、図21を用いて説明する。図21は、時刻問合せ処理のフローチャートである。
時刻判断部1600は、問合せのタイミングを検知すると(ステップS40:Yes)、副ゲートウェイGWに問合せデータ(図24(b)参照)を送信する。問合せのタイミングは、実施形態では、「時刻問合せ状態」に遷移した時、及び、前回問合せを行ってから6時間経過したことをタイマー1300からの通知によって検知した時である。
副ゲートウェイGWからの応答データを受信(時刻問合せに成功)すると(ステップS41:OK)、時刻判断部1600は、副ゲートウェイGWから受信した時刻を用いて、時刻同期を行う(ステップS43)。そして、上記条件式(9)を満たす場合(ステップS44:Yes)、時刻判断部1600は、「通常状態」に遷移すると判断して、無線通信制御部1100に通知する(ステップS45)。「通常状態」に遷移する旨を通知された無線通信制御部1100は、時刻同期データ送信部1120に、時刻同期データの送信の再開を依頼し、依頼を受けた時刻同期データ送信部1120は、時刻同期データの送信を開始する。また、無線通信制御部1100は、時刻同期データ受信部1110に、時刻同期データの受信の再開を依頼し、依頼を受けた時刻同期データ受信部1110は、時刻同期データの受信を開始する。また、無線通信制御部1100は、タイマー1300に設定した24時間のタイマーを解除する。
一方、ステップS44において、上記条件式(9)を満たさない場合(ステップS44:No)、時刻判断部1600は、式(9)を満たさないのが2度目である場合(ステップS46:Yes)、「時刻ずれ予備状態」に遷移すると判断して、無線通信制御部1100に通知する(ステップS47)。無線通信制御部1100は、時刻同期データ送信部1120に、時刻同期データの送信を停止させたままとさせ(図14参照)、タイマー1300に設定した24時間のタイマーを解除する。
ステップS46において、上記条件式(9)を満たさない場合が1度目である場合(ステップS46:No)、時刻判断部1600は、「時刻問合せ状態」を維持する。
ステップS41において、副ゲートウェイGWへの時刻問合せに失敗した時刻判断部1600は、次に、主ゲートウェイGWに時刻の問合せを行う。主ゲートウェイGWへの時刻問合せに成功した場合は(ステップS42:OK)、主ゲートウェイGWから受信した時刻を用いて、時刻同期を行いステップS43からの処理を行う。また、主ゲートウェイGWへの時刻問合せに失敗した場合は(ステップS42:NG)、時刻判断部1600はステップS40に移る。
このように、マルチホップ方式の無線ネットワークシステムにおいて、端局Tは、自機のタイマーの精度を高め、且つ、自機が故障等した場合であっても、ネットワーク全体にその影響が及ぶことを防いでいる。
GW ゲートウェイ(集約装置)
T 端局
H 電力需要家
1 データサーバ装置
1a NTPサーバ装置
2 ネットワーク
1000 通信装置
1100 無線通信制御部
1110 時刻同期データ受信部
1120 時刻同期データ送信部
1200 無線通信部
1300 タイマー
1400 機内通信制御部
1500 外部インタフェース
1600 時刻判断部
1650 タイマー修正部
1700 時刻同期データ生成部
1800 リンク情報記憶部
1900 電力量情報記憶部
2000 電力量計
3000 負荷開閉器
4000 外部通信制御部
4100 無線通信制御部
4110 マスタ時刻データ受信部
4120 時刻同期データ送信部
4200 時刻同期データ生成部
4300 タイマー修正部

Claims (11)

  1. 複数の通信装置を有する無線ネットワークシステムにおいて、他の通信装置とマルチホップ通信を行う通信装置であって、
    タイマーと、
    前記他の通信装置が送信した時刻同期データであって、当該時刻同期データが生成された時刻を示す現在時刻情報を含む時刻同期データを受信する時刻同期データ受信手段と、
    前記時刻同期データに含まれる現在時刻情報を用いて、前記タイマーの時刻を修正するタイマー修正手段と、
    周期的な所定のタイミングで、前記タイマーが示す時刻を現在時刻情報として含ませた送信用の時刻同期データを生成し、生成した時刻同期データを、電波到達範囲内の前記通信装置に向けて送信する時刻同期データ送信手段と、
    前記時刻同期データ受信手段が受信した時刻同期データに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する時刻判断手段とを備え、
    前記タイマー修正手段は、前記時刻判断手段が前記現在時刻情報が正しいと判断した場合にのみ、正しいと判断された現在時刻情報を用いて前記タイマーの時刻を修正し、
    前記時刻判断手段は、前記時刻同期データ受信手段が時刻同期データを受信した受信時刻と、受信した時刻同期データとに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する
    ことを特徴とする通信装置。
  2. 前記時刻判断手段は、前記時刻同期データ受信手段が第1時刻同期データを受信した第1受信時刻と、前記第1時刻同期データに含まれる第1現在時刻情報との差分である第1到達時間、及び、前記第1時刻同期データの前に受信した第2時刻同期データを受信した第2受信時刻と、前記第2時刻同期データに含まれる第2現在時刻情報との差分である第2到達時間を算出し、前記第1到達時間と前記第2到達時間との差が、予め定められた第1閾値より小さい場合は、前記第1現在時刻情報は正しいと判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記時刻同期データは、当該時刻同期データに含まれる現在時刻情報の新しさを示す発報情報を、更に含み、
    前記時刻同期データ送信手段は、送信用の時刻同期データに、前記タイマー修正手段が前記タイマーの時刻を修正するのに用いた現在時刻情報と共に時刻同期データに含まれていた発報情報を含ませて送信し、
    前記時刻判断手段は、前記第1現在時刻情報が正しくないと判断した場合には、前記第1時刻同期データの送信元から次に受信した第3時刻同期データに含まれる第3発報情報が、前記第1時刻同期データに含まれる第1発報情報よりも新しいことを示し、且つ、前記時刻同期データ受信手段が前記第3時刻同期データを受信した第3受信時刻と前記第3時刻同期データに含まれる第3現在時刻情報との差分である第3到達時間と、前記第1到達時間との差が、予め定められた第2閾値より小さい場合に、前記第3現在時刻情報は正しいと判断する
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記時刻同期データは、当該時刻同期データに含まれる現在時刻情報の新しさを示す発報情報を、更に含み、
    前記時刻同期データ送信手段は、送信用の時刻同期データに、前記タイマー修正手段が前記タイマーを修正するのに用いた現在時刻情報と共に時刻同期データに含まれていた発報情報を含ませて送信し、
    前記時刻判断手段は、前記第1現在時刻情報が正しくないと判断した場合には、当該第1時刻同期データの送信元から次に受信した第3時刻同期データに含まれる第3発報情報が、前記第1時刻同期データに含まれる第1発報情報よりも新しいことを示し、且つ、前記時刻同期データ受信手段が前記第3時刻同期データを受信した第3受信時刻と前記第3時刻同期データに含まれる第3現在時刻情報との差分である第3到達時間が、予め定められた第3閾値以下の場合に、前記第3現在時刻情報は正しいと判断する
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  5. 前記無線ネットワークシステムは、集約装置を更に有し、前記複数の通信装置それぞれは、前記集約装置と、マルチホップ無線通信により接続し、
    前記集約装置は、予め定められた所定のタイミングで、自装置外部から時刻を取得し、取得した時刻を用いて自装置のタイマーの時刻を修正し、取得した時刻を発報情報として含ませた時刻同期データであって、当該時刻同期データを作成した時刻を現在時刻情報として含ませた時刻同期データを、電波到達範囲内の前記通信装置に向けて送信するものであり、
    前記時刻判断手段は、前記時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しくないと判断してから、前記現在時刻情報が正しいと判断することなしに、予め定められた被疑状態期間が経過した場合は、前記集約装置から新たな現在時刻情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  6. 前記通信装置は、集約装置とデータを送受信するデータ送受信手段を、更に備え、
    前記時刻判断手段は、前記集約装置から現在時刻情報を取得した場合に、当該集約装置に時刻を問い合わせるデータを前記データ送受信手段で送信してから、前記現在時刻情報を前記データ送受信手段で受信するまでの経過時間が、予め定められた待ち時間より短い場合は、取得した現在時刻情報は正しいと判断して、前記タイマー修正手段に、取得した現在時刻情報を用いて前記タイマーの時刻を修正させる
    ことを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記時刻判断手段は、前記時刻同期データが含む現在時刻情報が正しくないと判断してから、前記現在時刻情報が正しいと判断するまで、前記時刻同期データ送信手段に時刻同期データの送信を抑止させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  8. 前記無線ネットワークシステムは、集約装置を更に有し、前記複数の通信装置それぞれは、前記集約装置と、マルチホップ無線通信により接続し、
    前記集約装置は、前記複数の通信装置それぞれから、それぞれの通信装置に関するデータを受信するものであり、
    前記通信装置は、予め定められた所定周期で、自装置に関するデータを前記集約装置に送信する自装置データ送信手段を、更に備え、
    前記時刻判断手段は、前記時刻同期データが含む現在時刻情報が正しくないと判断してから、前記現在時刻情報が正しいと判断することなしに、前記被疑状態期間より長い期間である保障期間が経過した場合は、それ以後の前記自装置データ送信手段に前記自装置に関するデータの送信を抑止させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  9. 前記時刻同期データは、当該時刻同期データに含まれる現在時刻情報の新しさを示す発報情報を、更に含み、
    前記時刻同期データ送信手段は、送信用の時刻同期データに、前記タイマー修正手段が前記タイマーを修正するのに用いた現在時刻情報と共に時刻同期データに含まれていた発報情報を含ませて送信し、
    前記時刻判断手段は、前記タイマーの時刻が初期化されている場合には、前記時刻同期データ受信手段が第1時刻同期データを受信した第1受信時刻と、当該第1時刻同期データの次に受信した第2時刻同期データであって、第1時刻同期データに含まれる第1発報情報よりも新しいことを示す第2発報情報を含む第2時刻同期データを受信した第2受信時刻との受信時刻の差分を算出し、前記第1時刻同期データに含まれる第1現在時刻情報に前記受信時刻の差分を加えた時刻と、前記第2時刻同期データに含まれる第2現在時刻情報が示す時刻との差が予め定められた判定閾値より小さい場合は、前記第2現在時刻情報が正しいと判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  10. 複数の通信装置から成る無線ネットワークシステムにおいて、他の通信装置とマルチホップ通信を行う、タイマーを有する通信装置で用いられる時刻同期方法であって、
    前記他の通信装置が送信した時刻同期データであって、当該時刻同期データが生成された時刻を示す現在時刻情報を含む時刻同期データを受信する時刻同期データ受信ステップと、
    前記時刻同期データに含まれる現在時刻情報を用いて、前記タイマーの時刻を修正するタイマー修正ステップと、
    周期的な所定のタイミングで、前記タイマーが示す時刻を現在時刻情報として含ませた送信用の時刻同期データを生成し、生成した時刻同期データを、電波到達範囲内の前記通信装置に向けて送信する時刻同期データ送信ステップと、
    前記時刻同期データ受信ステップで受信した時刻同期データに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する時刻判断ステップとを備え、
    前記タイマー修正ステップにおいては、前記時刻判断ステップで前記現在時刻情報が正しいと判断した場合にのみ、正しいと判断された現在時刻情報を用いて前記タイマーの時刻を修正し、
    前記時刻判断ステップは、前記時刻同期データ受信ステップで時刻同期データを受信した受信時刻と、受信した時刻同期データとに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する
    ことを特徴とする時刻同期方法。
  11. 複数の通信装置を有する無線ネットワークシステムにおいて、他の通信装置とマルチホップ通信を行う、タイマーを有する通信装置で用いられる時刻同期プログラムであって、
    前記他の通信装置が送信した時刻同期データであって、当該時刻同期データが生成された時刻を示す現在時刻情報を含む時刻同期データを受信する時刻同期データ受信手段と、
    前記時刻同期データに含まれる現在時刻情報を用いて、前記タイマーの時刻を修正するタイマー修正手段と、
    周期的な所定のタイミングで、前記タイマーが示す時刻を現在時刻情報として含ませた送信用の時刻同期データを生成し、生成した時刻同期データを、電波到達範囲内の前記通信装置に向けて送信する時刻同期データ送信手段と、
    前記時刻同期データ受信手段が受信した時刻同期データに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する時刻判断手段としてコンピュータを機能させ、
    前記タイマー修正手段は、前記時刻判断手段が前記現在時刻情報が正しいと判断した場合にのみ、正しいと判断された現在時刻情報を用いて前記タイマーを修正し、
    前記時刻判断手段は、前記時刻同期データ受信手段が時刻同期データを受信した受信時刻と、受信した時刻同期データとに基づいて、受信した時刻同期データに含まれる現在時刻情報が正しいか否かを判断する
    ことを特徴とする時刻同期プログラム。
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