JP2015108871A - 車両の歩行者検出装置 - Google Patents

車両の歩行者検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015108871A
JP2015108871A JP2013250163A JP2013250163A JP2015108871A JP 2015108871 A JP2015108871 A JP 2015108871A JP 2013250163 A JP2013250163 A JP 2013250163A JP 2013250163 A JP2013250163 A JP 2013250163A JP 2015108871 A JP2015108871 A JP 2015108871A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mobile communication
communication terminal
vehicle
relative distance
propagation loss
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013250163A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6172458B2 (ja
Inventor
秀行 山田
Hideyuki Yamada
秀行 山田
友和 奥木
Tomokazu Okuki
友和 奥木
昌宏 強矢
Masahiro Suneya
昌宏 強矢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2013250163A priority Critical patent/JP6172458B2/ja
Publication of JP2015108871A publication Critical patent/JP2015108871A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6172458B2 publication Critical patent/JP6172458B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】見通し外の位置の歩行者を精度よく検出可能な車両の歩行者検出装置の提供。
【解決手段】移動通信端末Tから所定の送信電力で送信された無線信号を受信する受信部10と、受信無線信号の平均受信電力を生成する信号処理部12と、伝搬損失に基づいて相対距離を推定する距離推定部14と、相対距離の時間変化に基づいて相対速度vを推定する速度推定部16と、相対距離d及び相対速度vに基づいて、自車両と移動通信端末との衝突が予想された場合に、歩行者の接近を自車両ドライバに報知する報知部18とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の歩行者検出装置に係り、より詳細には、歩行者の所持する移動通信端末の発信する無線信号を直接受信して歩行者を検出する車両の歩行者検出装置に関する。
近年、車両と歩行者との衝突事故(歩行者事故)の発生を防止するために様々な歩行者検出システムが開発されている。例えば、車載ミリ波レーダや車載カメラといった車載の自律センサを使用して車両前方の歩行者を検出する技術が開発されている。また、事故多発交差点に横断歩行者を検出する路側センサを設置して、路側センサの検出結果を路車間通信により車両に提供することも提案されている。
ところで、車載の自律センサだけでは、交差道路上や物陰といった、自車両からは見通せない見通し外の位置にいる歩行者を検出することが困難である。また、路側センサを全ての生活道路との交差点に設置することも現実的ではない。そこで、見通し外の交差道路から飛び出してくる歩行者や自転車との衝突事故をも防止するため、歩車間通信を利用した種々の歩行者検出システムが更に提案されている。
そのような歩車間通信を利用した歩行者検出システムの一例が、下記の特許文献1に記載されている。特許文献1には、歩行者が所持する移動通信端末の現在位置及び移動速度を、GPS(global positioning system:全地球測位システム)を利用して検出し、その検出結果を通信回線により車両に提供する技術が記載されている。
また、下記の特許文献2には、歩行者が所持する移動通信端末から、その移動通信端末を中心とする一定距離範囲内に届く強度の電波で警戒信号を発信し、警戒信号を受信した車載装置がドライバに警報を発する技術が記載されている。
特開2005−352577号公報 特開2008−66805号公報
しかしながら、GPSを利用して移動通信端末の位置を特定する場合、測位結果には誤差が含まれる。特に生活道路のような多くの建物に囲まれた幅員の狭い道路では、GPS電波をマルチパス環境で受信することになるため、測位誤差が大きくなる。このため、GPSによる測位だけでは、移動通信端末を所持する歩行者の現在位置の検出誤差が大きくなってしまうことがある。
また、移動通信端末から発信された警戒信号を車載装置で直接受信する場合、警戒信号を受信することにより歩行者が自車両の近くにいることは分かるが、それだけでは歩行者の現在位置、移動方向及び移動速度を検出することは困難である。
そこで、本発明は、見通し外の位置にいる歩行者を精度よく検出可能な車両の歩行者検出装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、本発明の車両の歩行者検出装置は、移動通信端末から所定の送信電力で送信された無線信号を受信する受信手段と、受信した無線信号の平均受信電力を生成する信号処理手段と、前記所定の送信電力と前記平均受信電力との差である伝搬損失の大きさに基づいて、前記自車両から前記移動通信端末までの相対距離を推定する距離推定手段と、前記相対距離及び前記相対速度に基づいて、前記自車両と前記移動通信端末との衝突が予想された場合に、歩行者の接近を前記自車両のドライバに報知する報知手段と、を備えることを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、移動通信端末の送信電力と、自車両が受信する平均受信電力との差である伝搬損失に基づいて相対距離を推定し、さらに、この相対距離の時間変化から相対速度を推定する。これにより、GPSや自律センサとは関係なく、移動端末を所持する歩行者までの相対距離及びその歩行者の相対速度を求めることができる。したがって、本発明によれば、交差道路上や物陰などの見通し外の位置の歩行者を精度よく検出することができる。
また、本発明において好ましくは、伝搬損失と伝搬距離との関係を表す伝搬損失モデルを格納した記憶手段を更に備え、前記距離推定手段は、前記伝搬損失モデルを利用して前記相対距離を推定する。
このように、伝搬損失モデルを利用すれば、容易に相対距離を推定することができる。
また、本発明において好ましくは、前記記憶部は、周辺環境に応じた受信電力の瞬時変動量を考慮した補正用伝搬損失モデルを格納し、前記移動通信端末からの前記無線信号に、全地球測位システムによる前記移動通信端末の測位情報が含まれている場合に、前記測位情報から前記移動通信端末の周辺環境を認定する周辺環境認定手段を更に備え、前記距離推定手段は、認定された周辺環境に応じた補正用伝搬損失モデルを利用して、前記相対距離を補正する。
移動通信端末から発信された無線信号は、自車両で受信されるまでに、道路周辺の建物などにより多重に散乱され、多重散乱波の干渉を受ける。このようなマルチパスフェージング環境を伝搬してきた無線信号の受信電力には、平均電力が同程度の場所であっても瞬時変動が発生している。瞬時変動量は、道路周辺の建物配置や道路幅といった周辺環境により変動する。
周辺環境に応じた受信電力の瞬時変動量を考慮した補正用伝搬損失モデルは、平均受信電力の伝搬損失よりも、瞬時変動量分だけ伝搬損失が大きくなっている。このため、補正用伝搬損失モデルを利用すれば、瞬時変動量に相当する分だけ相対距離が短くなった最小相対距離を推定することができる。これにより、歩行者までの実際の相対距離が、推定され相対距離よりも近くなることの防止を図ることができ、安全性を高めることができる。このように、周辺環境に応じた受信電力の瞬時変動量を考慮した補正用伝搬損失モデルを利用して相対距離を補正すれば、より精度良く相対距離を推定することができる。
また、本発明において好ましくは、前記報知手段は、推定された相対距離と地図情報とを照合して、自車両の走行道路と交差する交差道路上の、前記自車両から前記相対距離だけ離れた前記移動通信端末が位置する可能性のある推定候補地点をマッピングし、前記推定候補地点のうち、当該候補地点に移動通信端末が位置すると仮定したときに、前記相対距離及び前記相対速度に基づいて前記移動通信端末と前記自車両との衝突が予想される危険候補地点を選択し、前記危険候補地点が含まれる交差道路を前記ドライバに報知することにより、歩行者の接近を報知する。
これにより、歩行者が飛び出して衝突の可能性がある交差道路を選択的に報知することができる。その結果、ドライバに注意すべき交差道路を認識させ、安全性の向上を図ることができる。
このように、本発明の車両の歩行者検出装置によれば、見通し外の位置の歩行者を精度よく検出することができる。
見通し外の交差道路上の歩行者と自車両との位置関係例を示す模式図である。 本発明の実施形態の車両の歩行者検出装置の構成を説明するブロック図である。 (a)及び(b)は、伝搬損失モデルを示すグラフである。 (a)〜(c)は、受信電力のフェージングを示すグラフである。 (a)は、補正用伝搬損失モデルを示すグラフである。(b)は、補正前後の相対距離を示す模式図である。 本発明の実施形態の車両の歩行者検出装置の動作例を説明するフローチャートである。 (a)は、地図上の歩行者の存在する可能性がある推定候補位置を示す模式図であり、(b)は、歩行者検出の報知画面の例である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の車両の歩行者検出装置の実施形態を説明する。
まず、図1に、本発明の車両の歩行者検出装置が検出すべき歩行者と自車両との位置関係の一例を示す。自車両V0の前方の交差道路上に、移動通信端末Tを所持した歩行者が存在する。図1では、移動通信端末Tを示している。移動通信端末Tは、自車両V0からは見通せない見通し外の位置にある。このため、図1に示す移動通信端末Tを所持する歩行者は、自車両V0に搭載されたカメラやレーダ等の自律センサによって検出することが困難である。
なお、移動通信端末Tを保持するのは、歩行したり立ち止まったりしている歩行者に限らず、自転車に乗っている人であってもよい。
図2のブロック図を参照して、本実施形態の車両の歩行者検出装置の構成を説明する。図2に示すように、車両の歩行者検出装置は、移動通信端末Tから所定の送信電力で送信された無線信号を受信する受信部10と、受信した無線信号の平均受信電力を生成する信号処理部12と、所定の送信電力と前記平均受信電力との差である伝搬損失の大きさに基づいて、自車両V0から移動通信端末Tまでの相対距離dを推定する距離推定部14と、相対距離dの時間変化に基づいて、自車両V0に対する移動通信端末Tの相対速度vを推定する速度推定部16と、相対距離d及び相対速度vに基づいて前記自車両と前記移動通信端末との衝突が予想された場合に、歩行者の接近を自車両V0のドライバに報知する報知部18と、伝搬損失と伝搬距離との関係を表す伝搬損失モデルを格納した記憶部20とを備えている。なお、記憶部20は、自車両に搭載してもよいし、車外に設置して通信回線を介して情報を読み出すようにしてもよい。
さらに、本実施形態の車両の歩行者検出装置は、表示装置22と、GPSの測位情報から移動通信端末の周辺環境を認定する周辺環境認定部24と、地図情報を格納した地図データベース26と、自律センサ28とを備えている。なお、地図情報は、通信回線を介して車外のデータベースから読み出すようにしてもよい。
なお、信号処理部12、距離推定部14、速度推定部16、報知部18及び周辺環境認定部24の処理機能は、例えば、ECU(electric control unit:電子制御装置)等のコンピュータにおいて所定のプログラムを実行することにより実現される。
受信部10は、アンテナで受信した無線信号を増幅器やノイズフィルタで処理し、さらに、無線信号にGPS情報が含まれている場合にはこれを抽出する。なお、受信部10は、車々間通信装置と共用にしてもよい。
信号処理部12で生成される平均受信電力は、受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)で表され、受信信号強度は、受信信号の信号振幅を二乗することによって得られる。
距離推定部14は、記憶部20から伝搬損失モデルを読み出し、この伝搬モデルを利用して、自車両から移動通信端末までの相対距離を求める。
なお、移動通信端末の送信電力は、例えば法規で所定の値に規定される。このため、移動通信端末の送信電力が一定値に決まるため、平均受信電力が決まれば伝搬損失も決定される。
ここで、図3に、伝搬損失モデルの一例を示す。図3(a)のグラフの横軸は伝搬距離(m)を表し、縦軸は受信強度(dBm)を表す。図3(a)のグラフ中の曲線Iは、自由空間における伝搬損失モデル(見通し環境の伝搬損失モデル)を示している。波長λの無線信号の相対距離dにおける伝搬損失Lpは、例えば、下記の式(1)で表現できる。
Lp=10log10(4πd/λ)2 ・・・(1)
さらに、伝搬損失モデルには、上記の式(1)に示した自由空間における伝搬損失モデルの他にも、種々の見通し外の伝搬損失モデルを適用することができる。ここで、図3(b)に、見通し外の伝搬損失モデルの一例を模式的に示す。図3(b)のグラフ中の曲線IIは、自車両から見えない交差道路上に移動通信端末が位置する場合の自車両から相対距離と伝搬損失との関係を示している。曲線IIに示すように、自車両から見通せる範囲を超えると、急激に伝搬損失が大きくなっている。したがって、見通し環境での伝搬損失モデルを使用する場合よりも、見通し外環境の伝搬損失モデルを使用した場合に、より近い相対距離が推定される。
また、記憶部20には、周辺環境に応じた受信電力の瞬時変動量を考慮した補正用伝搬損失モデルも格納されている。ここで、図4を参照して、受信電力の瞬時変動(フェージング)と補正相対距離との関係を説明する。図4(a)のグラフは、受信電力の瞬時値変動(フェージング)を示す。グラフの横軸は時間を表し、縦軸は受信電力の瞬時値を表す。図4(a)のグラフ中の曲線Iは、受信電力の瞬時値を表し、破線IIは、受信電力の短区間中央値を表す。また、グラフ中に、曲線Iの瞬時値の最小値と破線IIの短区間中央値との差であるフェージングマージンΔpを示す。
図4(b)のグラフは、受信電力の中央値変動(対数正規シャドウイング)を示す。グラフの横軸は時間を表し、縦軸は受信電力の短区間中央値を表す。グラフ中の曲線IIは、短区間中央値を表し、破線IIIは、長区間中央値を表す。
図4(c)は、フェージングによる距離変動を示す。グラフの横軸は変動距離を対数表示し、縦軸は長区間中央値を表す。グラフ中の曲線IVは、長区間中央値のシフト量ΔPに対する距離変動量Δdを表す。
図5に、フェージングによる距離変動を考慮した伝搬損失モデルを示す。図5の横軸は相対距離を表し、縦軸は受信電力を表す。グラフ中の破線Iは、補正前の伝搬損失モデルを表し、曲線IIは、フェージングを考慮した補正後の伝搬損失モデルを表す。グラフから分かるように、同じ受信電力Pであっても、平均受信電力による伝搬損失モデルによる相対距離d1よりも、フェージングを考慮した補正後の伝搬損失モデルによる相対距離d2の方が、小さい値となっている。したがって、周辺環境に応じた受信電力の瞬時変動量を考慮した補正用伝搬損失モデルを利用して相対距離を補正することにより、より精度良く相対距離を推定することができる。
なお、記憶部20には、フェージングを考慮した補正用伝搬損失モデルとして、移動通信端子の周辺環境に応じた複数の補正用伝搬損失モデルを格納しておくとよい。例えば、移動通信装置の存在位置の周辺環境が住宅地域である場合の補正用伝搬損失モデルと、周辺環境が見通しのよい地域である場合の補正用伝搬損失モデルとを格納しておくとよい。これらの補正用伝搬損失モデルは、周辺環境に応じて利用される。
速度推定部16は、相対距離dの時間変化に基づいて、自車両V0に対する移動通信端末Tの相対速度vを推定する。相対距離dが時間の経過と共に増大している場合には、移動通信端末Tが、自車両の後方側に位置するものとして、これを検出対象から除外することができる。
報知部18は、相対距離d及び相対速度vに基づいて、自車両V0と移動通信端末Tとの衝突の危険が予想された場合に、歩行者の接近を前記自車両V0のドライバに報知する。報知は、自車両に搭載されたスピーカにより音声で行ってもよいし、表示装置22による表示で行ってもよい。これにより、見通し外からの歩行者や自転車の飛び出しによる衝突事故の防止を図ることができる。
報知部18は、様々な判定条件の下で衝突を予想することができる。例えば、相対距離dが所定値以下であり、かつ、相対速度vが自車両に接近する方向に正の値を有する場合に、衝突の危険があると予想してもよい。また、例えば、衝突予想時間(TTC)が所定時間内である場合に、衝突の危険があると予想してもよい。また、例えば、相対距離d及び相対速度vに基づいて、自車両V0及び移動通信端末Tそれぞれの所定時間後の位置を予想して、両者が所定距離内に接近することが予想される場合に、衝突の危険がある予想してもよい。
周辺環境認定部24は、GPSの測位情報から移動通信端末Tの大凡の位置(緯度、経度)を求め、地図情報を格納したデータベース26に基づいて、その位置の周辺環境を認定する。データベース26には、地域ごとに、周辺環境を分類して格納しておくとよい。周辺環境の分類としては、例えば、その地域が、住宅地域か、農地や空き地の多い見通しの良い地域か、といった分類が上げられる。そして、周辺環境認定部24は、移動通信端末Tの大凡の位置が含まれる地域の周辺環境が、例えば、住宅地域か見通しの良い地域かを認定する。
そして、位置推定部16は、周辺環境認定部24によって認定された周辺環境に対応する補正用伝搬損失モデルを記憶部20から読み出し、これを利用して相対距離を推定する。例えば、周辺環境が住宅地域である場合には、記憶部20から住宅地域用の補正用伝搬損失モデルを読み出して利用する。また、周辺環境が見通しのよい地域である場合には、見通しの良い地域用の補正用伝搬損失モデルを読み出して利用する。
また、車載の自律センサ28としては、ミリ波レーダやステレオカメラを備えるとよい。
次に、図6のフローチャートを参照して、本実施形態による車両の歩行車検出装置の動作例を説明する。
まず、受信部10が、移動通信端末Tから送信された無線信号を受信し、さらに、無線信号に含まれている移動通信端末TのGPS測位情報を抽出する(S1)。
次いで、信号処理部12が、受信した無線信号の平均受信電力を生成し、距離推定部14が、移動通信端末Tの送信電力と平均受信電力との差である伝搬損失を求める(S2)。
続いて、距離推定部14は、記憶部20から、図3(a)に示した見通し環境の伝搬損失モデルを読み出し、この伝搬損失モデルを利用して、自車両V0から移動通信端末Vまでの相対距離を推定する(S3)。
なお、この見通し環境の伝搬損失モデルにより推定される相対距離は、図3(b)及び図5に示したような他の伝搬損失モデルにより推定される相対距離よりも大きい値となる傾向がある。そのため、見通し環境の伝搬損失モデルにより推定される相対距離を最大平均相対距離と称する。
ところで、自律センサ28によっても歩行者が検出された場合(S4において「Yes」の場合)には、自律センサ28に基づく歩行者検出処理を行う。この場合、歩行者は自車両V0から見通せる見通し位置にいるため、自律センサ28だけで歩行者の検出処理が可能である(S5)。
一方、移動通信端末Tからの無線信号を受信しているにもかかわらず、自律センサ28によって歩行者が検出されない場合(S4において「No」の場合)には、歩行者は、自車両V0から見通せない、物陰や交差道路上の見通し外の位置にいる可能性が高い。
そこで、距離推定部14は、記憶部20から、図3(b)に示した見通し外環境の伝搬損失モデルを読み出し、この伝搬損失モデルを利用して、自車両V0から移動通信端末Vまでの相対距離を推定する(S6)。
なお、この見通し環境の伝搬損失モデルにより推定される相対距離は、図3(a)に示した見通し環境の伝搬損失モデルにより推定された相対距離よりも大きい値となる傾向がある。そのため、見通し外環境の伝搬損失モデルにより推定される相対距離を最小平均相対距離と称する。
さらに、移動通信端末Tから送信された無線信号にGPSの測位情報(緯度、経度)が含まれている場合(S7で「Yes」の場合)には、周辺環境認定部24は、地図情報を格納したデータベース26に基づいて、その測位情報の位置の周辺環境を認定する(S8)。
次いで、距離推定部14は、周辺環境認定部24によって認定された周辺環境に対応する補正用伝搬損失モデルを記憶部20から選択して読み出し、これを利用して相対距離を補正する(S9)。例えば、周辺環境が住宅地域である場合には、記憶部20から住宅地域用の補正用伝搬損失モデルを読み出して利用する。また、周辺環境が見通しのよい地域である場合には、見通しの良い地域用の補正用伝搬損失モデルを読み出して利用する。
次いで、速度推定部16が、相対距離の時間変化に基づいて、自車両V0に対する移動通信端末Tの相対速度を推定する(S10)。
そして、相対速度が自車両V0に接近する方向に正の値を有する場合、すなわち、相対距離が時間と共に小さくなっている場合(S11で「Yes」の場合)に、報知部18は、まず、推定された相対距離と地図情報とを照合して、自車両の走行道路と交差する交差道路上の、移動通信端末Tが位置する可能性のある推定候補地点をマッピングする(S12)。すなわち、自車両V0から相対距離だけ離れた道のりの交差道路上の地点に、推定候補地点としてマークする。
図7(a)に、自車両前方の交差道路上の推定候補地点のマーク例を示す。図7では、自車両の進行道路R0に交差する3本の交差道路を示す。ここでは、交差道路をそれぞれ、進行道路R0の左側の3本の交差道路Rl1〜Rl3と、右側の3本の交差道路Rr1〜Rr3を区別して示す。図7では、各交差道路Rl1〜Rl3及びRr1〜Rr3に、合計6カ所の推定候補地点M1〜M6が黒丸のマークで示されている。各推定候補地点M1〜M6は、いずれも自車両V0から相対距離dの道のりの地点である。
なお、図7(a)に示したマッピングは、ドライバに表示する必要はない。
続いて、報知部18は、6つの推定候補地点M1〜M6のうち、その推定候補地点に移動通信端末が位置すると仮定したときに、相対距離d及び相対速度vに基づいて移動通信端末Tと自車両V0との衝突の危険がある危険候補地点を選択する(S13)。危険候補地点の抽出に当たっては、例えば、相対速度vが接近を表しているので、相対距離dが所定値以下の推定候補地点を全て選択してもよい。また、自車両V0と移動通信端末Tとの衝突までの予想時間(TTC:time to collision)が基準値以下の場合に、危険候補地点として抽出してもよい。
また、時間経過に伴う、自車両V0の走行道路R0上の予想位置と、交差道路Rl1〜Rl3及びRr1〜Rr3上の各推定候補地点M1〜M6の移動通信端末Tの予想位置とをそれぞれ予想し、自車両V0と移動通信端末Tとの再接近時の相互距離が所定値以下となるもの場合に、その移動通信端末Tの現在の推定候補地点を危険候補地点として抽出してもよい。
自車両V0の走行道路R0上の予想位置は、車速センサによって検出された車速に基づいて計算することができる。すなわち、自車両の現在位置から、車速に所定時間を乗じた距離だけ前進した位置が、自車両V0の所定時間後の予想位置となる。また、交差道路上の移動通信端末Tの予想位置を計算するに当たっては、相対速度vと自車両の車速との差分を移動通信端末Tの移動速度としてもよいし、予め設定した平均歩行速度を移動速度としてもよい。各推定候補地点M1〜M6から、歩行者の移動速度に所定時間を乗じた距離だけ前進した位置が、移動通信端末T(を所持する歩行者)の所定時間後の予想位置となる。
このようにして、衝突の危険があると判定されて抽出された危険候補地点と、その危険候補地点を含む交差道路が自車両のドライバに報知される(S14)。この報知は、表示装置22に表示されるカーナビゲーションの画面に重ねて表示するとよい。
ここで、図7(b)に、報知例として、危険候補地点及びそれを含む交差道路を報知する表示例を示す。図7(b)では、表示装置22に、自車両V0から3本先の交差道路Rl3及びRr3を着色し、さらに、これらの交差道路Rl3及びRr3のマークM3及びM6を点滅させて表示する。なお、図7(b)では、着色をハッチングで表している。
さらに、図7(b)では、交差道路Rl3及びRr3上に、危険候補地点M3及びM6の黒丸がマークされている。これにより、歩行者が飛び出して衝突する危険のある交差道路に、ドライバの注意を向けることができ、安全の向上を図ることができる。
なお、図7(b)に示す例では、自車両前方の左側の交差道路Rl3と右側の交差道路Rr3が強調され、かつ、それぞれの交差道路上に、危険候補地点の黒丸のマークが表示されている。そこで、自車両の受信部10に、マルチアンテナのような電波の到来方角を検出可能なアンテナを設ければ、移動通信端末Tまでの相対距離と、電波の到来する方角とを組み合わせることにより、移動通信端末Tの存在位置をより精度よく絞り込むことができる。例えば、マルチアンテナにより、移動通信端末Tが、自車両の左前方の方角に位置するか、右前方の方角に位置するかを判別することができる。その結果、2カ所ある危険候補地点を、左側の交差道路Rl3上又は右側の交差道路Rr3上の1カ所に絞り込むことができる。これにより、より精度良く歩行者を検出することができる。
上述した各実施形態においては、本発明を特定の条件で構成した例について説明したが、本発明は種々の変更及び組み合わせを行うことができ、これに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、特定の条件を考慮した伝搬損失モデルを使用した例を説明したが、本発明では、伝搬損失モデルはこれらに限定されず、種々の伝搬損失モデルを使用することができる。例えば、伝搬損失モデルとして、移動通信端末が、歩行者のポケットやバッグの中に存在する場合のシャドウイングを考慮した伝搬損失モデルを使用することもできる。
10 受信部
12 信号処理部
14 距離推定部
16 速度推定部
18 報知部
20 記憶部
22 表示装置
24 周辺環境認定部
26 地図データベース
28 自律センサ

Claims (4)

  1. 移動通信端末から所定の送信電力で送信された無線信号を受信する受信手段と、
    受信した無線信号の平均受信電力を生成する信号処理手段と、
    前記所定の送信電力と前記平均受信電力との差である伝搬損失の大きさに基づいて、前記自車両から前記移動通信端末までの相対距離を推定する距離推定手段と、
    前記相対距離の時間変化に基づいて、前記自車両に対する前記移動通信端末の相対速度を推定する速度推定手段と、
    前記相対距離及び前記相対速度に基づいて、前記自車両と前記移動通信端末との衝突が予想された場合に、歩行者の接近を前記自車両のドライバに報知する報知手段と、
    を備えることを特徴とする車両の歩行者検出装置。
  2. 伝搬損失と伝搬距離との関係を表す伝搬損失モデルを格納した記憶手段を更に備え、
    前記距離推定手段は、前記伝搬損失モデルを利用して前記相対距離を推定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両の歩行者検出装置。
  3. 前記記憶部は、周辺環境に応じた受信電力の瞬時変動量を考慮した補正用伝搬損失モデルを格納し、
    前記移動通信端末からの前記無線信号に、全地球測位システムによる前記移動通信端末の測位情報が含まれている場合に、前記測位情報から前記移動通信端末の周辺環境を認定する周辺環境認定手段を更に備え、
    前記距離推定手段は、認定された周辺環境に応じた補正用伝搬損失モデルを利用して、前記相対距離を補正する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両の歩行者検出装置。
  4. 前記報知手段は、推定された相対距離と地図情報とを照合して、前記自車両の走行道路と交差する交差道路上の、前記自車両から前記相対距離だけ離れた前記移動通信端末が位置する可能性のある推定候補地点をマッピングし、
    前記推定候補地点のうち、当該推定候補地点に移動通信端末が位置すると仮定したときに、前記相対距離及び前記相対速度に基づいて前記移動通信端末と前記自車両との衝突が予想される危険候補地点を選択し、
    前記危険候補地点が含まれる交差道路を前記ドライバに報知することにより、歩行者の接近を報知する、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の車両の歩行者検出装置。
JP2013250163A 2013-12-03 2013-12-03 車両の歩行者検出装置 Expired - Fee Related JP6172458B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013250163A JP6172458B2 (ja) 2013-12-03 2013-12-03 車両の歩行者検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013250163A JP6172458B2 (ja) 2013-12-03 2013-12-03 車両の歩行者検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015108871A true JP2015108871A (ja) 2015-06-11
JP6172458B2 JP6172458B2 (ja) 2017-08-02

Family

ID=53439198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013250163A Expired - Fee Related JP6172458B2 (ja) 2013-12-03 2013-12-03 車両の歩行者検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6172458B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101744753B1 (ko) * 2015-09-16 2017-06-08 현대오트론 주식회사 보행자 행동 패턴 예측 및 경고 장치 및 그 방법
JP2017106834A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 株式会社Soken 方向推定装置
JP2017211954A (ja) * 2016-05-27 2017-11-30 株式会社Soken 移動体検知システム
JPWO2022024351A1 (ja) * 2020-07-31 2022-02-03

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001349742A (ja) * 2000-06-07 2001-12-21 Sharp Corp 歩行者誘導システム及び方法並びにこれに利用される記憶媒体
JP2008217120A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Toyota Motor Corp 通信システム、端末機及び車載機
JP2009251758A (ja) * 2008-04-02 2009-10-29 Toyota Motor Corp 歩車間通信装置、携帯端末
JP2012048532A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Denso Corp 移動体位置推定システム
JP2012146149A (ja) * 2011-01-12 2012-08-02 Panasonic Corp 死角車両検知システム、死角車両検知装置、死角車両検知方法およびそのプログラム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001349742A (ja) * 2000-06-07 2001-12-21 Sharp Corp 歩行者誘導システム及び方法並びにこれに利用される記憶媒体
JP2008217120A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Toyota Motor Corp 通信システム、端末機及び車載機
JP2009251758A (ja) * 2008-04-02 2009-10-29 Toyota Motor Corp 歩車間通信装置、携帯端末
JP2012048532A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Denso Corp 移動体位置推定システム
JP2012146149A (ja) * 2011-01-12 2012-08-02 Panasonic Corp 死角車両検知システム、死角車両検知装置、死角車両検知方法およびそのプログラム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101744753B1 (ko) * 2015-09-16 2017-06-08 현대오트론 주식회사 보행자 행동 패턴 예측 및 경고 장치 및 그 방법
JP2017106834A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 株式会社Soken 方向推定装置
JP2017211954A (ja) * 2016-05-27 2017-11-30 株式会社Soken 移動体検知システム
JPWO2022024351A1 (ja) * 2020-07-31 2022-02-03
WO2022024351A1 (ja) * 2020-07-31 2022-02-03 マクセル株式会社 位置推定システムおよびそれに用いる情報端末、位置推定方法
JP7534413B2 (ja) 2020-07-31 2024-08-14 マクセル株式会社 位置推定システムおよびそれに用いる情報端末、位置推定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6172458B2 (ja) 2017-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10002536B2 (en) Apparatus and method for providing service in vehicle to everything communication system
Wu et al. Cars talk to phones: A DSRC based vehicle-pedestrian safety system
KR102005253B1 (ko) 극도로 빠르게 접근하는 차량들에 응답하는 차선 보조 시스템
CN108307295A (zh) 用于弱势道路使用者避免事故的方法和装置
US20220299593A1 (en) Wireless communication-based classification of objects
US10446035B2 (en) Collision avoidance device for vehicle, collision avoidance method, and non-transitory storage medium storing program
AU2012227260B9 (en) Method and device for generating proximity warnings
KR20150078545A (ko) 차선변경 경보 장치 및 방법
JP5200568B2 (ja) 車載装置、車両走行支援システム
JP6172458B2 (ja) 車両の歩行者検出装置
KR102528421B1 (ko) 차량용 통신 단말 및 이를 이용한 차량 측위 방법
KR20130068159A (ko) 보행자 휴대 단말을 이용한 교통사고 방지 방법 및 장치
KR20100012578A (ko) 차량 정보 제공 방법 및 장치
KR100912096B1 (ko) 횡단보도에서 보행 중인 사용자의 위험 상황을 알리는이동통신 단말과 이동통신 서버의 제어방법
US11062603B2 (en) Object detection device for vehicle and object detection system for vehicle
Wang et al. A vru collision warning system with kalman-filter-based positioning accuracy improvement
JP2015109003A (ja) 歩行者情報提供システム
JP6444179B2 (ja) 通信装置
JP2015072636A (ja) 情報処理装置
JP2007256166A (ja) 道路交通情報の受信装置
KR101328171B1 (ko) 차량 안전 서비스 제공 시스템 및 방법
CN111583626A (zh) 危险预警方法、车机及车辆
KR20240015762A (ko) 협력 지능형 교통 체계 및 자율 협력 주행을 위한 차량 데이터 전송 방법 및 그를 위한 장치 및 시스템
JP2018025871A (ja) 運転支援システム
JP2012242181A (ja) 検出装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161222

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170620

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6172458

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees