JP2015108474A - ロータリーキルン - Google Patents

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信行 鬼塚
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真梨子 宮田
保夫 小室
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保夫 小室
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東吾 山口
勇人 大谷
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勇人 大谷
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Abstract

【課題】加熱により被処理物から気化した成分が炉本体の入口端側において凝縮して被処理物に付着することを防止して、加熱量による品質コントロール性を高めることができるロータリーキルンを提供することである。【解決手段】軸心を中心として回転する円筒状の炉本体10と、炉本体10の外側に配置される加熱器11とを有し、炉本体10の内部に該炉本体10の入口端から投入された被処理物2を該炉本体10の出口端に向けて移送しつつ加熱するロータリーキルン1であって、炉本体10の入口端を気密状態で覆う入口側フード12と、炉本体10の出口端側に設けられ、出口端から炉本体10の内部に置換ガスGを注入する置換ガス注入部16と、先端が炉本体10の入口端から炉本体10の内部に挿通されて加熱器11による加熱領域に配置されるとともに基端が入口側フード12の外側に配置され、被処理物2から発生したガスを炉本体10の外部に排出するガス排出管21と、を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、廃タイヤや産業廃棄物等の被処理物を加熱して熱分解処理や乾燥処理を行うロータリーキルンに関する。
従来から、廃タイヤを熱分解処理してタイヤ用カーボンブラックを回収する際には、1回毎に単発で所定量の廃タイヤを処理するバッチ炉に対し、廃タイヤを連続的に処理することができるために事業効率が高い、ロータリーキルン(回転式炉)が多く用いられている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−311583号公報
このようなロータリーキルンは、その構造上、炉の入口端側と出口端側にヒーター(加熱器)に加熱されない非加熱領域があるので、加熱により材料から発生した分解ガスが出口端側において冷やされて凝縮し、製品であるカーボンブラックに付着するのを防止するために、炉の入口端側に設けた煙突から分解ガスを外部に排出するようにしている。
しかしながら、このような構造では、分解ガスがヒーターによる加熱領域と入口端との間の非加熱領域を通って煙突に流れ込む際に凝縮し、材料に付着するおそれがある。凝縮した分解ガスつまり油分が材料に付着すると、炉内における材料の転がりや加熱が阻害され、加熱量による品質コントロールが困難になる。
このような問題に対する一般的な対策として、炉の入口端側を保温して分解ガスを可能な限り凝縮しない温度に維持することが考えられるが、廃タイヤの熱分解処理により生じる分解ガスのように、凝縮温度が200℃以上と高温の場合には十分な効果を得ることができない。
本発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、その目的とするところは、加熱により被処理物から気化した成分が炉本体の入口端側において凝縮して被処理物に付着することを防止して、加熱量による品質コントロール性を高めることができるロータリーキルンを提供することにある。
本発明のロータリーキルンは、軸心を中心として回転する円筒状の炉本体と、前記炉本体の外側に配置される加熱器とを有し、前記炉本体の内部に該炉本体の入口端から投入された被処理物を該炉本体の出口端に向けて移送しつつ加熱するロータリーキルンであって、前記炉本体の入口端を気密状態で覆う入口側フードと、前記炉本体の出口端側に設けられ、該出口端から前記炉本体の内部に置換ガスを注入する置換ガス注入部と、先端が前記炉本体の入口端側において前記加熱器による加熱領域に配置されるとともに基端が前記入口側フードの外側に配置され、前記被処理物から発生したガスを前記炉本体の外部に排出するガス排出管と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、炉本体の内部の加熱領域において被処理物から発生したガスを、当該加熱領域においてガス排出管に取り込んで炉本体の外部に排出するようにしたので、被処理物から気化した成分が炉本体の内部で凝縮して被処理物に付着することを防止することができる。これにより、被処理物から気化した成分が付着して炉内における材料の転がりや加熱が阻害されることによって被処理物の熱分解処理や乾燥処理に必要な熱量が変化することを防止して、加熱量による品質コントロール性を高め、被処理物の過過熱や過熱不足を防止することができる。
本発明のロータリーキルンでは、前記ガス排出管は、先端側よりも基端側が低くなるように勾配が付けられた勾配部を備えるのが好ましい。
この構成によれば、被処理物から発生したガスがガス排出管の内部で凝縮しても、当該凝縮した成分をガス排出管の勾配部において炉本体の外部に向けて流すことにより、当該成分が炉本体の内部へ逆流して被処理物に付着することを防止することができる。またガス排出管の内部で凝縮した成分を勾配部において炉本体の外部に向けて流すことで、ガス排出管の基端から当該成分を容易に回収することもできる。
本発明のロータリーキルンでは、前記炉本体の内部の前記加熱器による加熱領域と該炉本体の入口端との間に、前記炉本体の軸心を中心とした螺旋形状に形成されて、前記被処理物が通過する隙間を形成しつつ前記炉本体の内部を軸方向に仕切る仕切板が設けられ、前記仕切板がその軸心において前記ガス排出管の先端部分に相対回転自在に支持されているのが好ましい。
この構成によれば、炉本体の内部で被処理物を入口端側から出口端側へ移動させつつ、炉本体の内部の加熱領域において被処理物から発生したガスの、炉本体の入口端側への移動を抑制することができるので、被処理物から発生したガスを効率よくガス排出管から外部に排出させることができる。
本発明のロータリーキルンでは、前記仕切板が、前記炉本体の内部の前記加熱器による加熱領域の始端部分に設けられているのが好ましい。
この構成によれば、被処理物から発生したガスの加熱領域よりも入口端側への移動を防止することにより、加熱により被処理物から気化した成分が炉本体の入口端側において凝縮して被処理物に付着することをさらに確実に防止することができる。
本発明のロータリーキルンは、前記被処理物として投入される廃タイヤからカーボンブラックを回収するものであるのが好ましい。
この構成のロータリーキルンにより、廃タイヤから油分を確実に除去して高品質のカーボンブラックを回収することができる。
本発明によれば、加熱により被処理物から気化した成分が炉本体の入口端側において凝縮して被処理物に付着することを防止して、加熱量による品質コントロール性を高めることができるロータリーキルンを提供することができる。
(a)は本発明の一実施の形態であるロータリーキルンの断面図であり、(b)は同図(a)に示すA−A線に沿う断面図であり、(c)は同図(a)に示す仕切板の斜視図である。 (a)は図1に示すロータリーキルンの変形例であって、炉本体の出口端側に仕切板を設けた場合を示す断面図であり、(b)は同図(a)に示すB−B線に沿う断面図であり、(c)は同図(a)に示す仕切板の斜視図である。 図2に示すロータリーキルンの変形例であって、炉本体の出口端側に3枚の仕切板を軸方向に並べて設けた場合を示す断面図である。 (a)は図2に示すロータリーキルンの変形例であって、炉本体の出口端側にD形状の仕切板を設けた場合を示す断面図であり、(b)は同図(a)に示すC−C線に沿う断面図である。 (a)は図2に示すロータリーキルンの変形例であって、炉本体の出口端側に炉本体の内部断面積よりも小さい円板状の仕切板を設けた場合を示す断面図であり、(b)は同図(a)に示すD−D線に沿う断面図である。
以下に図面を参照しつつ、この発明の実施の形態について例示説明する。
図1に示す本発明の一実施の形態であるロータリーキルン1は、廃タイヤを細かく切断した被処理物としてのゴムチップ2を加熱して熱分解処理し、その油分等を除去して、タイヤ製造時にゴム材料に補強材として添加されるカーボンブラック(炭化物)3を製品として回収するために用いられるものである。
このロータリーキルン1は、例えば鋼材等の伝熱性が高い金属材料により横長の円筒状に形成される炉本体10を有している。炉本体10は、例えばタイヤやローラ等で構成される支持装置(不図示)によりその軸心を中心として回転自在に支持され、電動モータ等の駆動装置(不図示)により駆動されて一定の速度で回転するように構成される。また、炉本体10は、その軸方向を水平方向に対して僅かに傾斜させて配置されており、例えば、本実施の形態においては、炉本体10は0.9%の勾配を付けて設置されている。炉本体10の高い方の軸方向端(図1中において左側端)は材料であるゴムチップ2が投入される入口端となり、低い方の軸方向端(図1中において右側端)はゴムチップ2を熱分解処理して得られたカーボンブラック3が取り出される出口端となる。
炉本体10の外側には加熱器(ヒーター)11が設けられ、この加熱器11により炉本体10が加熱されるようになっている。炉本体10の加熱器11により覆われる部分の内部領域は加熱領域となっており、炉本体10は加熱器11によりこの加熱領域における炉内温度が、例えば450℃〜600℃程度となるように加熱される。なお、炉本体10の入口端側と出口端側の両側における加熱器11に覆われない部分の内部領域は非加熱領域となっており、これらの非加熱領域における炉内温度は、例えば200℃から360℃程度と加熱領域よりも低くなっている。
加熱器11は、例えば炉本体10の外周の入口端側の所定範囲と出口端側の所定の範囲を除いた中間部分を所定の範囲で覆う円筒状に形成され、炉本体10をその外周面側から加熱する構成のものとすることができる。この場合、加熱器11は、炉本体10の外周面に固定される構成とすることができるが、支持装置や駆動装置等とともに土台ないし地面等に固定され、回転する炉本体10に対して相対回転自在に装着される構成とすることもできる。
また、加熱器11は、例えば、炉本体10の軸方向に沿って3系統の加熱ユニット11a〜11cを備えた構成とすることができる。この場合、炉本体10の内部の加熱領域を、各加熱ユニット11a〜11cに対応した3つのゾーンに分け、それぞれのゾーンにおける炉内温度を個別に設定することでゴムチップ2を効果的に熱分解処理させる構成とすることもできる。
炉本体10の入口端は入口側フード12により気密状態に覆われ、炉本体10の出口端は出口側フード13により気密状態に覆われている。これらのフード12、13は、例えば鋼材等の金属材料により一端が閉塞された円筒状に形成され、図示しない支持装置や駆動装置等とともに土台ないし地面等に固定された状態となって、回転する炉本体10に相対回転自在に装着されている。
炉本体10の入口端側には材料供給部14が設けられ、この材料供給部14により炉本体10の入口端からその内部にカーボンブラックの材料となるゴムチップ2が投入されるようになっている。材料供給部14は円筒状のフィーダパイプ14aを備え、このフィーダパイプ14aは入口側フード12を貫通し、その先端が入口端から炉本体10の内部に挿入されている。材料供給部14は、例えば、フィーダパイプ14aの内部にゴムチップ2を移送するためのスクリューを備えた構成とすることができ、フィーダパイプ14aの先端から単位時間当たり決められた量のゴムチップ2を吐出する。
材料供給部14から炉本体10の内部に投入されたゴムチップ2は、炉本体10が傾斜した状態で回転することにより、入口端から出口端に向けてその加熱領域内を所定速度で移送される。これにより、ゴムチップ2は炉本体10内における加熱領域において所定の温度にまで加熱され、熱分解処理される。
炉本体10の出口端に設けられた出口側フード13には下向きに開口する取出口15が設けられている。この取出口15は炉本体10の出口端の直下に設けられており、ゴムチップ2が熱分解処理されて得られたカーボンブラック3は、炉本体10の出口端から取出口15に向けて落下し、この取出口15から回収される。
このように、本発明のロータリーキルン1は、材料供給部14から炉本体10の内部に入口端から投入されたゴムチップ2を、出口端に向けて移送しつつ炉本体10の内部の加熱領域において加熱して熱分解処理し、カーボンブラック3として取出口15から回収することができる。
炉本体10の内部で加熱されたゴムチップ2が熱分解すると、その油分が気化して分解ガスが発生する。この分解ガスが、炉本体10の出口端側における非加熱領域において冷やされて凝縮すると、製品であるカーボンブラック3に油分が付着してその品質が低下することになる。そこで、このロータリーキルン1では、出口端から炉本体10の内部に置換ガスGを注入し、この置換ガスGにより加熱されたゴムチップ2から発生した分解ガスを炉本体10内の入口端の側に置換し、当該入口端から炉本体10の外部に排出するようにしている。
出口端から炉本体10の内部に置換ガスGを注入するために、出口側フード13には置換ガス注入部16が設けられている。この置換ガス注入部16は、例えば、出口側フード13を貫通して炉本体10の出口端に向けられ、置換ガスGを炉本体10の内部に向けて吐出するノズルに構成することができる。置換ガス注入部16は、その出口側フード13の内部を含む炉本体10の出口端の側における圧力が、炉本体10の加熱領域における内部圧力よりも高くなるように、所定の流量で置換ガスGを吐出する。置換ガス注入部16により出口端から炉本体10の内部に置換ガスGが注入されると、加熱されたゴムチップ2から発生した分解ガスが置換ガスGにより炉本体10の入口端側に押されて移動する。
置換ガス注入部16から炉本体10の内部に注入される置換ガスGとしては窒素ガスを用いるのが好適であるが、窒素ガス以外の不活性ガスや無酸素ガス等を用いることもできる。また、置換ガスGは、常温のまま炉本体10の内部に注入することもできるが、置換ガスGを加熱した高温状態で炉本体10の内部に注入するのが好ましい。例えば、置換ガスGを450℃〜750℃程度に加熱した状態で炉本体10の内部に注入することで、置換ガスGの注入による炉本体10の内部温度の低下を抑制することができるとともに、置換ガスGの体積を増加させることでその圧力を高めて、より効果的に分解ガスを入口端側へ置換させることができる。
一方、入口側フード12にはガス排出管21が設けられ、このガス排出管21から炉本体10の内部の気体を外部に排出することができるようになっている。したがって、出口端から炉本体10の内部に置換ガスGが注入され、加熱されたゴムチップ2から発生した分解ガスが置換ガスGにより炉本体10の入口端側に置換されると、当該分解ガスはガス排出管21から外部に排出される。
ガス排出管21は、例えば、鉄パイプ等の断面円形のパイプ材により形成され、入口側フード12を貫通して炉本体10の内部と外部とに跨って配置されている。このガス排出管21は炉本体10に対して十分に細く形成され、例えばこのガス排出管21の外径は炉本体10の内径の10分の1程度とすることができる。ガス排出管21は、炉本体10の入口端から炉本体10の内部に挿通され、その先端は加熱器11により加熱される炉本体10の内部の加熱領域に配置されている。一方、ガス排出管21の基端は入口側フード12の外側に配置されている。このような構成のガス排出管21は、その炉本体10の内部の加熱領域に配置された先端から分解ガスを取り込み、これを炉本体10の外部に配置された基端から外部に排出することができる。つまり、ガス排出管21は、炉本体10の内部の加熱領域においてゴムチップ2が加熱されることにより発生した分解ガスを、その加熱領域において先端から取り込んで外部に排出することができる。このように、本発明では、分解ガスを炉本体10の入口端の側の非加熱領域を通過させることなく、直接、加熱領域においてガス排出管21に取り込んで外部に排出することができるので、炉本体10の非加熱領域において分解ガスが冷やされ凝縮してゴムチップ2に付着することを防止することができる。そして、分解ガスが凝縮した油分がゴムチップ2に付着し、ゴムチップ2の熱分解処理に必要な熱量が変化することを防止することにより、ロータリーキルン1の加熱量による品質コントロール性を高め、ゴムチップ2の過過熱や加熱不足を防止することができる。
このガス排出管21は、その先端から分解ガス等の気体を強制的に吸入する構成とすることもできるが、気体を自然吸引するだけの構成とすることもできる。また、ガス排出管21の基端または途中に、例えばコンデンサ装置を設けることで、ガス排出管21から取り込んだ分解ガスを液化して回収する構成とすることもできる。この場合、ゴムチップ2の熱分解処理により生じた油分の回収を容易に行うことができる。
ガス排出管21は、図示するように、その先端側よりも基端側が漸次低くなるように勾配が付けられた勾配部21aを有する構成とすることができる。
ガス排出管21は、炉本体10の非加熱領域を通して入口側フード12の外側に延びているので、その先端から取り込んだ分解ガスがガス排出管21の内部で凝縮するおそれがあるが、ガス排出管21に勾配が付された勾配部21aを設けたことにより、分解ガスがガス排出管21の内部で凝縮したとしても、その凝縮により生じた油分はガス排出管21の勾配部21aにおいてその基端つまり炉本体10の外部に向けて流れることになる。このように、ガス排出管21に勾配を付けた勾配部21aを設けることにより、ガス排出管21の内部で分解ガスが凝縮したとしても、その凝縮した油分を炉本体10の外部に流すことで、炉本体10の内部へ逆流してゴムチップ2に付着することを防止することができる。
ガス排出管21により分解ガスをより効率よく外部に排出させるために、炉本体10の内部の加熱器11による加熱領域の始端部分つまり加熱領域の入口側の非加熱領域との境界部分に仕切板22を設けることもできる。
図1(c)に示すように、この仕切板22は、鋼板等の金属板により形成された円板部材を、その半径に沿った切り込み部分を軸方向に互い違いにずらすことにより、炉本体10の軸心と一致する軸心を有する螺旋形状に形成されている。仕切板22は、その外周縁の全周において炉本体10の内周面に溶接等によって固定されている。これにより、図1(b)に示すように、仕切板22は、炉本体10の軸方向から見て、炉本体10の内部全体を塞いだ状態となって、炉本体10の内部を軸方向に仕切っている。
なお、仕切板22は、切り込み部分を有する円板部材を加工することにより螺旋形状に形成されたものに限らず、例えば、鋳造やプレス加工等の他の加工方法によって螺旋形状に形成されたものとすることもできる。
仕切板22は、その外周縁が炉本体10の内周面に固定されることにより炉本体10とともに回転するようになっている。仕切板22の、切り込み部分を軸方向にずらして形成された隙間22aは、この仕切板22の螺旋の軸方向ピッチに相当しており、この軸方向ピッチは炉本体10の回転によるゴムチップ2の送り量(炉本体10の1回転当たりのゴムチップ2の移動量)と一致するように設定されている。このような構成の仕切板22は、炉本体10とともに回転することでその隙間22aからゴムチップ2をその送り量を変化させることなく出口側に向けて通過させることができる。
ガス排出管21の先端部分21bは炉本体10の軸心に沿って延びる直線状に形成されている。仕切板22の軸心には貫通孔22bが設けられ、ガス排出管21の先端部分21bはこの貫通孔22bに挿通されて仕切板22から加熱領域の側に突出した状態となって、仕切板22に相対回転自在に支持されている。
このような仕切板22を設けることにより、炉本体10の内部でゴムチップ2を入口端側から出口端側へ移送させつつ、炉本体10の内部の加熱領域においてゴムチップ2から発生した分解ガスの、炉本体10の入口端側への移動を抑制して、当該分解ガスを効率よくガス排出管21に取り込ませ、外部に排出させることができる。
仕切板22は、炉本体10の内部の加熱器11による加熱領域と入口端との間の任意の位置に設けることもできるが、本実施の形態のように、仕切板22を加熱領域の始端部分に設けることにより、ゴムチップ2から発生した分解ガスの加熱領域よりも入口端側への移動をより確実に防止することができる。
図2(a)は図1に示すロータリーキルンの変形例であって、炉本体の出口端側に仕切板を設けた場合を示す断面図であり、図2(b)は同図(a)に示すB−B線に沿う断面図であり、図2(c)は同図(a)に示す仕切板の斜視図である。このロータリーキルン1は、炉本体10の内部の加熱領域の終端部分つまり加熱領域の出口側の非加熱領域との境界部分に仕切板31を設けた構成とすることもできる。
図2(c)に示すように、この仕切板31は、鋼板等の金属板により形成された円板部材を、その半径に沿った切り込み部分を軸方向に互い違いにずらすことにより、炉本体10の軸心と一致する軸心を有する螺旋形状に形成されている。仕切板31は、その外周縁の全周において炉本体10の内周面に溶接等によって固定されている。これにより、図2(b)に示すように、仕切板31は、炉本体10の軸方向から見て、炉本体10の内部全体を塞いだ状態となって、炉本体10の内部を軸方向に仕切っている。
なお、仕切板31は、切り込み部分を有する円板部材を加工することにより螺旋形状に形成されたものに限らず、例えば、鋳造やプレス加工等の他の加工方法によって螺旋形状に形成されたものとすることもできる。
仕切板31は、その外周縁が炉本体10の内周面に固定されることにより炉本体10とともに回転するようになっている。仕切板31の、切り込み部分を軸方向にずらして形成された隙間31aは、この仕切板31の螺旋の軸方向ピッチに相当しており、この軸方向ピッチは炉本体10の回転によるゴムチップ2の送り量(炉本体10の1回転当たりのゴムチップ2の移動量)と一致するように設定されている。
このような構成の仕切板31は、炉本体10とともに回転することでその隙間31aからゴムチップ2をその送り量を変化させることなく出口側に向けて通過させることができる。また、仕切板31の隙間31aは炉本体10の内部通路の断面積よりも小さくされており、つまり、この仕切板31が設けられた部分における炉本体10の通路面積は、仕切板31が設けられない場合に比べて小さくされている。これにより、炉本体10の内部に注入された置換ガスGが、出口端側から入口端側に向けて仕切板31の隙間31aを通過する際の圧力は、渦流や脈動等の有無に拘わらず常に、加熱領域においてゴムチップ2から発生した分解ガスの圧力よりも大きい状態に維持される。したがって、加熱領域において発生した分解ガスを、仕切板31の隙間31aにおいて置換ガスGの圧力により入口端の側へ押し戻して、当該分解ガスが仕切板31の隙間31aを介して炉本体10の出口端側へ移動することを確実に防止することができる。
このように、仕切板31は、ゴムチップ2の出口端側への移送を妨げることなく、当該ゴムチップ2から発生した分解ガスの出口端側への移動を防止することができる。特に、仕切板31を、その軸方向から見て、炉本体10の内部全体を塞ぐ形状とした場合には、分解ガスの仕切板31を超えての出口端側への移動をしづらくして、分解ガスの出口端側への移動を確実に防止することができる。つまり、炉本体10の出口端から置換ガスGを注入するたけでなく、加熱領域と出口端との間に仕切板31を設けることで、加熱領域においてゴムチップ2から発生した分解ガスが炉本体10の出口端側へ移動することを防止して、製品であるカーボンブラック3に分解ガスが凝縮した油分が付着することを確実に防止することができる。
仕切板31は、炉本体10の内部の加熱器11による加熱領域と出口端との間の任意の位置に設けることもできるが、本実施の形態のように、仕切板31を加熱領域の終端部分に設けることにより、ゴムチップ2から発生した分解ガスの加熱領域よりも出口端側への移動をより確実に防止することができる。
図3は図2に示すロータリーキルンの変形例であって、炉本体の出口端側に3枚の仕切板を軸方向に並べて設けた場合を示す断面図である。本実施の形態においては、炉本体の内部に1枚の螺旋形状の仕切板を設けるようにしているが、炉本体の内部に複数枚の仕切板を軸方向に並べて設けることもできる。例えば、図3には、3枚の螺旋形状の仕切板31を軸方向に並べて設けた場合を示す。このように、炉本体10の内部に複数枚の螺旋形状の仕切板31を設けることにより、ゴムチップ2の出口端側への移動を妨げることなく、ゴムチップ2から発生した分解ガスの出口端側への移動をより確実に防止することができる。
また、この場合、各仕切板31の螺旋の軸方向ピッチを、炉本体10の回転によるゴムチップ2の送り量よりも大きくすることにより、隣り合う螺旋形状の仕切板31の間において、同一量のゴムチップ2をより広い面積に広げて配置させて、その炉本体10の内部における充填高さを局所的に低くすることができる。これにより、隣り合う仕切板31の間においてゴムチップ2はより満遍なく広げられることになるので、その材料粒と材料粒との間に溜まる分解ガスを効率よく排除させて、熱分解処理においてゴムチップ2から油分を確実に除去させることができる。
図3に示す場合では、3枚の螺旋形状の仕切板31を軸方向に並べて設けるようにしているが、その炉本体10の大きさや置換ガスGの圧力等に応じて、例えば2枚〜7枚程度の任意の枚数の仕切板31を設けることもできる。また、これら複数枚の仕切板31は、それぞれ個別に形成されたものを並べて配置する構成に限らず、これらを一体に形成した構成とすることもできる。この場合、仕切板31を鋳造等の他の方法により形成することもできる。
図4(a)は図2に示すロータリーキルンの変形例であって、炉本体の出口端側にD形状の仕切板を設けた場合を示す断面図であり、図4(b)は同図(a)に示すC−C線に沿う断面図である。また、図5(a)は図2に示すロータリーキルンの変形例であって、炉本体の出口端側に炉本体の内部断面積よりも小さい円板状の仕切板を設けた場合を示す断面図であり、図5(b)は同図(a)に示すD−D線に沿う断面図である。図2に示す場合では、仕切板31を螺旋形状に形成するようにしているが、仕切板31の形状としては、炉本体10の内部を、ゴムチップ2と置換ガスGが通過する隙間31aを形成しつつ軸方向に仕切ることができるものであれば、種々の形状を採用することができる。
例えば図4に示すように、仕切板31を、円板の一部をその弦31bに沿って切り欠いたD形状のものとすることもできる。この場合、仕切板31は図示しない支持脚等により出口側フード13に固定され、炉本体10と一体に回転しない状態で当該炉本体10の出口端に配置される。また、仕切板31は、その弦31bの方向を水平方向に対して僅かに傾けて配置される。この弦31bの水平方向に対する傾斜角度は、炉本体10の回転により炉本体10の内部で回転方向に僅かに偏りながら移送されてくるカーボンブラック3の傾斜角度と一致するように調整されている。これにより、炉本体10により移送されてくるカーボンブラック3を、仕切板31の切り欠き部分による隙間31aを通して仕切板31を通過させつつ、仕切板31とカーボンブラック3との間隔を最小限として、分解ガスの出口端側への移動をより効果的に防止することができる。
また、例えば図5に示すように、仕切板31を、炉本体10の内径よりも小さい外径の円板状のものとすることもできる。この場合、仕切板31は、その軸心を炉本体10の軸心と一致させた状態で当該軸方向に垂直に配置され、図示しない支持脚等を介して炉本体10の内周面に固定されて炉本体10と一体に回転するようにされている。また、仕切板31の外径は炉本体10の内部で移送されるゴムチップ2と接触しない程度の値に設定されている。したがって、ゴムチップ2は仕切板31の外周縁と炉本体10の内周面との間に形成される環状の隙間31aを通して出口端の側へ移動することができる。また、置換ガスGも同様に、仕切板31の外周縁と炉本体10の内周面との間に形成される環状の隙間31aを通して入口端の側へ移動することができる。
図3〜図5に記載される各変形例の仕切板31によっても、図2に示す場合と同様に、加熱領域においてゴムチップ2から発生した分解ガスが炉本体10の出口端側へ移動することを防止して、製品であるカーボンブラック3に分解ガスが凝縮した油分が付着することを防止することができる。
本発明は前記実施の形態または実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態においては、本発明を、被処理物として廃タイヤから形成したゴムチップ2を熱分解処理してカーボンブラック3を回収するためのロータリーキルン1に適用した場合を示したが、これに限らず、被処理物として廃プラスチック等の他の炭化水素を含む廃棄物を熱分解処理するためのロータリーキルンや、粉体等の被処理物を乾燥処理するためのロータリーキルンなど、他の用途に用いられるロータリーキルンに本発明を適用することもできる。
また、ガス排出管21は上記形状のものに限らず、先端が炉本体10の内部の加熱領域に配置され、勾配部21aが設けられる場合には当該勾配部21aが漸次下方に向けて傾斜する形状のものであれば、種々の形状とすることができる。
1 ロータリーキルン
2 ゴムチップ(被処理物)
10 炉本体
11 加熱器
12 入口側フード
16 置換ガス注入部
21 ガス排出管
21a 勾配部
21b 先端部分
22 仕切板
22a 隙間
G 置換ガス

Claims (5)

  1. 軸心を中心として回転する円筒状の炉本体と、前記炉本体の外側に配置される加熱器とを有し、前記炉本体の内部に該炉本体の入口端から投入された被処理物を該炉本体の出口端に向けて移送しつつ加熱するロータリーキルンであって、
    前記炉本体の入口端を気密状態で覆う入口側フードと、
    前記炉本体の出口端側に設けられ、該出口端から前記炉本体の内部に置換ガスを注入する置換ガス注入部と、
    先端が前記炉本体の入口端側において前記加熱器による加熱領域に配置されるとともに基端が前記入口側フードの外側に配置され、前記被処理物から発生したガスを前記炉本体の外部に排出するガス排出管と、を有することを特徴とするロータリーキルン。
  2. 前記ガス排出管は、先端側よりも基端側が低くなるように勾配が付けられた勾配部を備える、請求項1に記載のロータリーキルン。
  3. 前記炉本体の内部の前記加熱器による加熱領域と該炉本体の入口端との間に、前記炉本体の軸心を中心とした螺旋形状に形成されて、前記被処理物が通過する隙間を形成しつつ前記炉本体の内部を軸方向に仕切る仕切板が設けられ、前記仕切板がその軸心において前記ガス排出管の先端部分に相対回転自在に支持されている、請求項1に記載のロータリーキルン。
  4. 前記仕切板が、前記炉本体の内部の前記加熱器による加熱領域の始端部分に設けられている、請求項3に記載のロータリーキルン。
  5. 前記被処理物として投入される廃タイヤからカーボンブラックを回収するものである、請求項1〜4の何れか1項に記載のロータリーキルン。
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KR20210158530A (ko) * 2020-06-24 2021-12-31 현대제철 주식회사 함철부산물 처리 장치

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