JP2015107946A - 外用組成物 - Google Patents

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Yusuke Takeuchi
祐介 竹内
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Abstract

【課題】 ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩を含む外用組成物であって、ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩の皮膚浸透性に優れる組成物を提供する。【解決手段】 (a)ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩、及び(b)2〜4アミノ酸残基からなり、中性アミノ酸を両末端に有し、何れか一方の末端又は両末端の中性アミノ酸がアラニン、ロイシン、グリシン、及びフェニルアラニンの何れかであるペプチドを含む外用組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、ピロロキノリンキノン(以下、「PQQ」と略称することがある)を含み、化粧品、医薬部外品、又は医薬品として使用される外用組成物に関する。
PQQは、植物、生物、及び微生物など広く生物界に存在し、エネルギー獲得に必須である酸化還元の補酵素として機能している。
PQQには、多くの生理活性があることが知られており、医薬品、医薬部外品、化粧品、又はサプリメントの有効成分としての使用が期待されている。このような生理活性として、活性酸素やラジカルの除去作用、細胞増殖促進作用、紫外線吸収作用、神経成長因子産生促進作用、脳機能改善作用、育毛作用、顔色改善作用、メラニン産生抑制、ミトコンドリア賦活作用、及び抗疲労作用などが知られている。このため、シワの改善、美白、加齢に伴う皮膚の非薄化の改善などの用途で使用されている。
ここで、外用組成物中の生理活性成分は、その作用を十分に発揮するために皮膚への浸透性が良いことが求められる。このような成分の皮膚透過性を向上させる試みが種々なされている。例えば、特許文献1は、トラネキサム酸を4−メトキシサリチル酸とのイオンコンプレックスの形態で皮膚に適用することにより、トラネキサム酸単独で皮膚に適用した場合よりも、トラネキサム酸の皮膚透過性が高くなることを教えている。
特開2010−202565
本発明は、ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩(以下、「PQQ又はその塩」と略称することがある)を含む外用組成物であって、PQQ又はその塩の皮膚浸透性に優れる組成物を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために研究を重ね、PQQ又はその塩を含有する外用組成物に、2〜4アミノ酸残基からなり、中性アミノ酸を両末端に有し、何れか一方の末端又は両末端の中性アミノ酸がアラニン、ロイシン、グリシン、及びフェニルアラニンの何れかであるペプチドを配合することにより、PQQ又はその塩と上記ペプチドとが複合体を形成することを見出した。このペプチドが2アミノ酸残基からなる場合は、全アミノ酸残基が中性アミノ酸残基である。
さらに、本発明者は、このような複合体を形成することにより、PQQ又はその塩の皮膚浸透性ないしは経皮吸収性が著しく向上することを見出した。
複合体形成によるPQQ又はその塩の皮膚浸透性向上作用のメカニズムは明らかではないが、皮膚/外用組成物の分配係数が高くなるためと推測している。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、以下の外用組成物を提供する。
項1. (a)ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩、及び(b)2〜4アミノ酸残基からなり、中性アミノ酸を両末端に有し、何れか一方の末端又は両末端の中性アミノ酸がアラニン、ロイシン、グリシン、及びフェニルアラニンの何れかであるペプチドを含む外用組成物。
項2. 両末端に、アラニン、ロイシン、グリシン、及びフェニルアラニンからなる群より選ばれる中性アミノ酸を有する項1又は2に記載の外用組成物。
項3. ペプチドの等電点が3〜8である項1〜2の何れかに記載の外用組成物。
項4. 酸性アミノ酸及び塩基性アミノ酸を同数有する項1〜3の何れかに記載の外用組成物。
項5. ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩の1重量部に対して、ペプチドを1〜100重量部含む項1〜4の何れかに記載の外用組成物。
項6. ペプチドを、組成物の全量に対して、0.000001〜10重量%含む項1〜5の何れかに記載の外用組成物。
項7. ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩を、組成物の全量に対して、0.00001〜1重量%含む項1〜6の何れかに記載の外用組成物。
本発明の外用組成物は、PQQ又はその塩に加えて、上記特定のペプチドを含むことにより、PQQ又はその塩の皮膚浸透性が向上している。このため、皮膚表面部分だけでなく、表皮、真皮、さらには皮下組織においても、PQQ又はその塩の有する有用な生理作用が効果的に発揮される。
PQQのみを含む製剤に比べて、PQQとLeu−Glu−His−Alaとを含む製剤の方が有意に皮膚透過性が高いことを示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の外用組成物は、(a)PQQ又はその塩、及び(b)2〜4アミノ酸残基からなり、中性アミノ酸を両末端に有し、何れか一方の末端又は両末端の中性アミノ酸がアラニン、ロイシン、グリシン、及びフェニルアラニンの何れかであるペプチドを含む組成物である。
PQQ又はその塩((a)成分)
PQQは動物、植物、及び細菌など多様な生物体内に存在するので、種々の生物から抽出できる。また、PQQは、市販品を購入できる。
PQQの薬学的に許容されるその塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、及びリチウム塩のようなアルカリ金属塩;カルシウム塩、及びマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩などが挙げられる。塩の中では、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩が好ましい。
外用組成物中のPQQ又はその塩の含有量は、組成物の全量に対して、0.00001重量%以上が好ましく、0.0001重量%以上がより好ましく、0.001重量%以上がさらにより好ましい。また、1重量%以下が好ましく、0.7重量%以下がより好ましく、0.5重量%以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、化粧品、医薬部外品、医薬外用剤の通常使用量で、PQQ又はその塩の生理活性が十分に得られる。また、上記範囲であれば、製剤中での溶解性が良好で、また外用組成物としての外観の点で優れたものとなる。
ペプチド((b)成分)
本発明の外用組成物に含まれるペプチドは、中性アミノ酸を両末端に有する。中性アミノ酸としては、Ala、Asn、Cys、Gln、Gly、Ile、Leu、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Tyr、Val、Trp、ヒドロキシプロリン、チロキシンのようなタンパク質構成アミノ酸;β−アラニン、N−メチルグリシン(サルコシン)、γ−アミノ酪酸、テアニン、トラネキサム酸のようなタンパク質を構成しないアミノ酸などが挙げられる。
中でも、タンパク質を構成するアミノ酸が好ましい。さらに、Ala、Gly、Ile、Leu、Valのような水素原子又はアルキル基を有するアミノ酸がより好ましい。また、Phe、Tyr、Trpのような芳香環を有するアミノ酸も好ましい。
両末端の中性アミノ酸は、同一でも良く、異なっていても良い。
ペプチドが2アミノ酸残基からなる場合は、全アミノ酸残基が中性アミノ酸残基からなる。
何れの場合も、少なくとも一方の末端の中性アミノ酸は、アラニン、ロイシン、グリシン、及びフェニルアラニンの何れかであり、そのうち、少なくとも一方の端末の中性アミノ酸は、アラニン、ロイシン、グリシンの何れかであることが好ましい。また、両末端の中性アミノ酸がアラニン、ロイシン、グリシン、及びフェニルアラニンの何れかであることが好ましく、そのうち、両末端の中性アミノ酸がアラニン、ロイシン、グリシンの何れかであることが更に好ましい。
上記ペプチドが3又は4アミノ酸残基からなる場合、両末端以外のアミノ酸残基は特に限定されないが、ペプチド全体が中性となることが好ましい。ペプチドを構成するすべてのアミノ酸残基が中性であるか、又は酸性アミノ酸残基及び塩基性アミノ酸残基を1個づつ有することにより、中性のペプチドとすることができる。本発明において、中性のペプチドとは、等電点が3〜8のものを指し、中でも等電点が4〜6のものが好ましい。
外用組成物中の上記ペプチドの含有量は、組成物の全量に対して、0.000001重量%以上が好ましく、0.00001重量%以上がより好ましく、0.0001重量%以上がさらにより好ましい。上記範囲であれば、PQQ又はその塩の皮膚透過性を十分に向上させることができる。また、0.001重量%以上とすることができ、0.01重量%以上とすることもできる。
また、外用組成物中のペプチドの含有量は、組成物の全量に対して、10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、1重量%以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、組成物の保管中にペプチドが析出し難い。
また、PQQ又はその塩の含有量に対する上記ペプチドの含有量の比率は、PQQ又はその塩の1重量部に対して、0.001重量部以上が好ましく、0.01重量部以上がより好ましく、0.1重量部以上がさらにより好ましい。上記範囲であれば、PQQ又はその塩の皮膚透過性を十分に向上させることができる。
また、PQQ又はその塩の含有量に対する上記ペプチドの含有量の比率は、PQQ又はその塩の1重量部に対して、100重量部以下が好ましく、50重量部以下がより好ましく、10重量部以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、組成物の保管中にペプチドが析出し難い。

本発明の外用組成物は水を含むことができる。
外用組成物中の水の含有量は、組成物の全量に対して、1重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、20重量%以上がさらにより好ましい。上記範囲であれば、PQQ又はその塩を十分に溶解させ、その析出を抑制することができる。
また、組成物中の水の含有量は、組成物の全量に対して、99重量%以下が好ましく、95重量%以下がより好ましく、90重量%以下がさらにより好ましい。
pH
本発明の外用組成物のpHは、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、4以上がさらにより好ましい。また、pHは、10以下が好ましく、9以下がより好ましく、8以下がさらにより好ましい。上記範囲であれば、PQQ又はその塩が安定に保たれる。
製剤形態
本発明の外用組成物は、PQQ又はその塩((a)成分)、上記ペプチド((b)成分)、及び、通常は、医薬品、医薬部外品、又は化粧品に使用される薬学的又は生理学的に許容される基剤又は担体、さらに、必要に応じて医薬品、医薬部外品、又は化粧品に使用される添加剤や、PQQ又はその塩及び上記ペプチド以外の生理活性又は薬理活性成分と共に混合して、医薬品、医薬部外品、又は化粧品用の皮膚外用組成物とすることができる。
医薬品用の皮膚外用組成物の形態は特に限定されず、例えば、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、及びエアゾール剤などが挙げられる。これらの製剤は、第16改正日本薬局方製剤総則に記載の方法等に従い製造することができる。中でも、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、及びエアゾール剤が好ましく、クリーム剤、乳剤、及びゲル剤がより好ましい。
医薬部外品又は化粧品用の皮膚外用組成物とする場合も、上記の医薬品と同様の形態にすることができる。また、それ以外にも、スティック剤、及び不織布に薬液を含浸させたシート剤等が挙げられる。中でも、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、及びシート剤が好ましく、クリーム剤、乳剤、及びゲル剤がより好ましい。
クリーム剤、及び乳剤のように、油性基剤と水性基剤とを含む場合は、W/O型でもよく、O/W型でもよいが、O/W型が好ましい。
医薬部外品又は化粧品用の皮膚外用組成物とする場合の用途としては具体的には、例えば、化粧水、乳液、ジェル、クリーム、美容液、日焼け止め用化粧料、パック、マスク、ハンドクリーム、ボディローション、及びボディークリームのような基礎化粧料;ファウンデーション、チークカラー、アイカラー、眉カラー、リップカラーのようなメイクアップ化粧料;並びに洗顔料、メイク落とし、ボディーシャンプー、シャンプー、リンス、及びトリートメントのような洗浄用化粧料などが挙げられる。
<基剤・担体>
基剤又は担体としては、それには限定されないが、例えば、パラフィン、流動パラフィン、スクワラン、白ロウ、ゲル化炭化水素(プラスチベースなど)、オゾケライト、セレシン、ワセリン、ハードファット、マイクロクリスタリンワックス、α−オレフィンオリゴマー、及び軽質流動パラフィンのような炭化水素;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、及びイソステアリン酸のような脂肪酸;トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(トリオクタノイン)、及びトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルのようなトリ脂肪酸グリセリド;セタノール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールのような高級アルコール;メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、アクリル酸アルキル共重合体メチルポリシロキサンエステル、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン、架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーン、架橋型アルキル変性シリコーン、デカメチルシクロペンタシロキサン、エチルトリシロキサン、メチルトリメチコン、メチルシロキサン網状重合体、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、メチルハイドロジェンポリシロキサン、トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン、及びジメチルポリシロキサンのようなシリコーン油;エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、トリエチレングリコールジアセタート、ヘキシレングリコールジアセタート、及び2−メチル−2−プロペン−1,1−ジオールジアセタートのようなグリコールアセタート;トリエチレングリコールジバレラート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチラート、及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチラートのようなグリコールエステル;エチレングリコールジアクリラート、ジエチレングリコールジアクリラート、プロピレングリコールモノアクリラート、2,2−ジメチル−トリメチレングリコールジアクリラート、及び1,3−ブチレングリコールジアクリラートのようなグリコールアクリラート;エチレングリコールジニトラート、ジエチレングリコールジニトラート、トリエチレングリコールジニトラート、及びプロピレングリコールジニトラートのようなグリコールジニトラート;2,2′−[1,4−フェニレンジオキシ]ジエタノール;エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン;カラギーナン;ポリビニルブチラート;ポリエチレングリコール;ジオキサン;ブチレングリコールアジピン酸ポリエステル;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、及びテトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスエリットのようなエステル類;デキストリン、及びマルトデキストリンのような多糖類;エタノール、及びイソプロパノールのような低級アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノプロピルエーテルのようなグリコールエーテル;並びに水などの水系基剤などが挙げられる。
中でも、多価アルコール、高級アルコール、炭化水素、エステル類、及びシリコーン油が好ましく、多価アルコールがより好ましい。
基剤又は担体は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
添加剤
本発明の外用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、医薬部外品、又は化粧品に添加される公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、増粘剤、保存剤、pH調整剤、安定化剤、刺激軽減剤、防腐剤、着色剤、香料、及び/又はパール光沢付与剤等を添加することができる。
添加剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
その他の有効成分
本発明の外用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、PQQ又はその塩((a)成分)及び上記ペプチド((b)成分)以外の生理活性ないしは薬理活性成分(その他の有効成分)を含むことができる。このような生理活性ないしは薬理活性成分の具体例としては、例えば、保湿成分、抗炎症成分、抗菌成分、ビタミン類、アミノ酸又はその誘導体、細胞賦活化成分、老化防止成分、血行促進成分、角質軟化成分、美白成分、及び収斂成分などが挙げられる。
このような生理活性ないしは薬理活性成分は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
容器
本発明の外用組成物は、使用目的及び用途に応じ、適宜選択した形状、材質の容器に収容し、使用することができる。容器形状としては、例えば、ボトルタイプ、チューブタイプ、ジャータイプ、スポイドタイプ、ディスペンサータイプ、スティックタイプ、パウチ袋、及びチアパックなどを例示できる。また、材質としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン(HDPE、LDPE、LLDPE等)、ABS樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ポリスチレン、ガラス、及び金属(アルミ等)などを例示できる。また、これらの材料は、強度、柔軟性、耐候性、又は成分の安定性等を考慮し、各種コーティング処理を行ったり、これらの材料を例えば混合するなどして組み合わせたり、積層したりして、容器材料として用いることができる。また、当業者であれば、容器からの吐出量を制限、容器への付着性を軽減するために、容器のノズル及び製剤の溶出部の口径、材質を選択することができる。
使用方法
本発明の外用組成物は、使用対象の皮膚の状態、年齢、性別などによって異なるが、例えば以下の方法とすればよい。即ち、1日数回(例えば、約1〜5回、好ましくは1〜3回)、1回当たり適量(例えば、約0.05〜5g)を皮膚に適用(塗布、噴霧、貼付など)すればよい。また、PQQ又はその塩の1日使用量が、例えば約0.0005〜0.05g、好ましくは0.001〜0.02g、より好ましくは約0.002〜0.01gとなるように組成物を適用すればよい。
また、適用期間は、例えば約2週間〜6ヶ月、好ましくは約1〜6ヶ月間とすればよい。
本発明の外用組成物は、PQQ又はその塩の生理活性を期待して、種々の皮膚疾患や皮膚トラブルを有する人に好適に使用できる。特に、シワ、タルミを有する人、肌のキメが乱れている人、敏感肌の人が好適な対象となる。また、皮膚トラブルの予防のため、正常な肌を有する人も好適な使用対象となる。
その他
本発明は、PQQ又はその塩を含む組成物に、2〜4アミノ酸残基からなり、中性アミノ酸を両末端に有し、何れか一方の末端又は両末端の中性アミノ酸がアラニン、ロイシン、及びグリシンの何れかであるペプチドを配合することにより、PQQ又はその塩の皮膚透過性又は皮膚浸透性を向上させる方法を包含する。
組成物に含まれる成分の種類、その中の好ましいもの、及び各成分の使用量、組成物の好ましいpHや性状、製剤形態、組成物を収容する容器、組成物の使用方法などは、上記説明した本発明の外用組成物と同じである。
以下、本発明を、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試験例1(PQQの皮膚透過性試験)
15mMのPQQを含む10mMクエン酸・リン酸緩衝液(pH7.0)溶液(比較例1)、及び15mMのPQQと15mMのLeu−Glu−His−Alaとを含む10mMクエン酸・リン酸緩衝液(pH7.0)(実施例1)を調製した。これらは、PQQ、又はPQQと上記ペプチドとを10mMクエン酸・リン酸緩衝液(pH7.0)に溶解させることにより調製した。
YMP(Yucatan Micropig Skinset)皮膚膜(日本チャールズリバー)の脂肪を除去した後、リニアスライサーを用いて800〜1000μmの厚みに処理し、有効透過面積0.64cmのFranz-type diffusion cellに装着した。ドナー側(表皮側)に試験製剤を、レシーバー側(真皮側)にPBSを適用した。YMP皮膚膜への試験製剤の適用量は、有効透過面積全体に均一に塗布できるように256μLとした。また、加えてドナー側を開放した状態とした。
試験製剤を適用した1、4、8、24、及び48時間後に、レシーバー側から溶液200μLを回収し、HPLCにより含有するPBSに含まれるPQQ量を定量した。
<HPLC条件>
検出器: 紫外吸光光度計(249nm)
カラム: Inertsil ODS−2(4.6×150mm、5μm)
カラム温度: 40℃
移動相: リン酸二水素カリウム13.609gを水1Lに溶解し、リン酸でpH2.0にした液:アセトニトリル混液(88:12)
流量: PQQ保持時間が約5分になるように調節する。
注入量: 10μL
結果を、図1に示す。図1中、Leu−Glu−His−Ala中のアミノ酸は1文字表記によりLEHAと表している。
試験製剤適用1、4、8時間後は、ペプチドの有無に拘わらずPQQのYMP皮膚膜の透過は認められなかった。試験製剤適用24時間以降、PQQのみ含む比較例1の製剤に比べて、PQQに加えてLeu−Glu−His−Alaを含む実施例1の製剤は、PQQの皮膚透過量が有意に高かった。
試験例2 PQQの分子複合体に関する実験
15mMのPQQを含む10mMクエン酸・リン酸緩衝液(pH7.0)溶液、及び15mMのPQQと15mMの各種ペプチドとを含む10mMクエン酸・リン酸緩衝液(pH7.0)を調製した。これらは、PQQ、又はPQQと上記ペプチドとを10mMクエン酸・リン酸緩衝液(pH7.0)に溶解させることにより調製した。
各試験製剤を調製後、25℃で24時間静置し、遠心分離(15000rpm×5分間)により上清を除去し、沈降物の量を目視で判定した。沈降物量は、Leu−Glu−His−Alaを含む試験製剤の沈降物量を3+として、これに対する相対値で示した。
結果を以下の表1に示す。
以上より、PQQ又はその塩がペプチドと複合体を形成することにより、皮膚浸透性ないしは経皮吸収性が著しく向上することが示された。
また、2〜4アミノ酸残基からなり、両末端が中性アミノ酸であり、末端の中性アミノ酸のうち1以上がAla、Leu、Gly、又はPheであるペプチドが、PQQ又はその塩の皮膚透過性を向上させ得ることが示された。
また、上記実験から、PQQ又はその塩と複合体を形成し得るペプチドが、PQQ又はその塩の皮膚透過性を向上させ得ることが導かれる。
複合体の形成は、(i)PQQ又はその塩とペプチドとの混合溶液を遠心分離(例えば、15000rpm×5分間)した後に目視により析出物の有無を観察する方法、(ii)示差走査熱量分析によりこの析出物の融点を測定する方法、(iii)PQQ又はその塩とペプチドとの混合溶液をフーリエ変換赤外分光光度計で分析する方法、(iv)PQQ又はその塩とペプチドとの混合溶液を分光光度計により吸光度測定する方法などで確認できる。
中でも、15mMのPQQ及び15mMのペプチドを、10mMクエン酸・リン酸緩衝液(pH7.0)に溶解させた後、25℃で24時間静置した後に複合体を形成するペプチドであればよい。この場合の複合体の形成も、例えば上記(i)〜(iv)の方法で確認できる。
以下に、本発明の外用組成物の処方例を示す。処方例の各成分量の単位は「重量%」である。
実施例1(乳液)
PQQ2Na 0.01
Leu−Glu−His−Ala 0.01
モノステアリン酸ソルビタン 0.6
イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20.EO.) 0.8
カルボキシビニルポリマー 0.2
1,3−ブチレングリコール 3
ジプロピレングリコール 3
エデト酸ナトリウム 0.05
ベヘニルアルコール 0.3
ステアリルアルコール 0.4
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 4
αオレフィンオリゴマー 8
トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド 0.5
pH調整剤 適量
防腐剤 適量
精製水 残量
実施例2(ゲル化粧水)
PQQ2K 0.1
Ala−Ala 0.1
イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20.EO.) 0.6
カルボキシビニルポリマー 0.15
ヒドロキシエチルセルロース 0.1
ジプロピレングリコール 3
グリセリン 5
エデト酸ナトリウム 0.05
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 3
pH調整剤 適量
防腐剤 適量
精製水 残量
実施例3(ゲル美容液)
PQQ2Na 0.05
Gly−Gly−Gly 0.05
モノイソステアリン酸ソルビタン 0.4
イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20.EO.) 0.4
カルボキシビニルポリマー 0.3
キサンタンガム 0.05
ジプロピレングリコール 3
グリセリン 5
エデト酸ナトリウム 0.05
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
ベヘニルアルコール 0.2
ステアリルアルコール 0.3
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 3
pH調整剤 適量
防腐剤 適量
精製水 残量
本発明の外用組成物は、PQQの皮膚透過性が高いため、PQQの有する有用な生理活性を、表皮のみならず、真皮や皮下組織においても効果的に発揮することができるため、優れたものである。

Claims (7)

  1. (a)ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩、及び(b)2〜4アミノ酸残基からなり、中性アミノ酸を両末端に有し、何れか一方の末端又は両末端の中性アミノ酸がアラニン、ロイシン、グリシン、及びフェニルアラニンの何れかであるペプチドを含む外用組成物。
  2. 両末端に、アラニン、ロイシン、グリシン、及びフェニルアラニンからなる群より選ばれる中性アミノ酸を有する請求項1又は2に記載の外用組成物。
  3. ペプチドの等電点が3〜8である請求項1〜2の何れかに記載の外用組成物。
  4. 酸性アミノ酸及び塩基性アミノ酸を同数有する請求項1〜3の何れかに記載の外用組成物。
  5. ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩の1重量部に対して、ペプチドを1〜100重量部含む請求項1〜4の何れかに記載の外用組成物。
  6. ペプチドを、組成物の全量に対して、0.000001〜10重量%含む請求項1〜5の何れかに記載の外用組成物。
  7. ピロロキノリンキノン又は薬学的に許容されるその塩を、組成物の全量に対して、0.00001〜1重量%含む請求項1〜6の何れかに記載の外用組成物。
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