<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシンに本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図である。
スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。筐体11の前面側には、前面扉12が取り付けられている。前面扉12はその左側部を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明な材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
筐体11にはリールユニット31が設けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール32L,32M,32Rは、それぞれが図示しないステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
各リール32L,32M,32Rを利用したゲームの開始操作及び停止操作を遊技者が行うための各種操作部は、遊技パネル20の下方において当該遊技パネル20よりもスロットマシン10前方に膨出させて設けられた操作用膨出部25に集約配置されている。当該操作用膨出部25に集約配置されている各種操作部について以下に詳細に説明する。
操作用膨出部25の前面左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダルがベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
操作用膨出部25の前面においてスタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、メダル付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲームに相当する。
操作用膨出部25の上面右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、投入可能時であれば筐体11内のホッパ装置53へ導かれ、投入不可時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる。なお、ホッパ装置53は、有効ライン上にメダルの付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。
操作用膨出部25の前面においてメダル投入口45の下方となる位置には、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。また、操作用膨出部25の上面左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48と、仮想メダルを一度に1枚投入するための第3クレジット投入ボタン49とが設けられている。
操作用膨出部25の前面においてスタートレバー41の左方となる位置には、精算ボタン51が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチと、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタンと、スロットマシン10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更するために操作される設定キー挿入孔と、を備えている。
<各リール32L,32M,32Rに付されている図柄>
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図2には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置140が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ1」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「リプレイ2」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「リプレイ3」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の9種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
図3は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだラインである。規定数のメダルがベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、メダルの払い出しという特典、再遊技という特典及び遊技状態の移行という特典のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインではなく、折り曲げラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL4と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL5といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。なお、メインラインMLは1本に限定されることはなく2本、3本、4本又は5本以上であってもよく、このようにメインラインMLが複数設定されている構成においてはベット枚数に応じて有効化されるメインラインMLの数が相違する構成としてもよい。また、メインラインMLが折れ曲がりラインである構成に限定されることはなく、一直線に延びるラインであってもよい。
以下、図4〜図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図4は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図であり、図5(a)〜図5(g)及び図6(a)〜図6(g)は各入賞が発生した場合の停止図柄の態様を説明するための説明図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1〜第12補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1補填入賞〜第9補填入賞のいずれかとなる。また、メインラインML上において左から「赤7」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第10補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「BAR」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第11補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「スイカ」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第12補填入賞となる。第1補填入賞〜第12補填入賞のいずれかとなった場合、3枚ベット時であれば1枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。第1ベル入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第1ベル入賞となる場合、図5(a)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。遊技者は、同一の図柄の組合せが一直線のライン上に停止表示されると入賞が成立したと認識し易い。この場合に、第1ベル入賞に際して同一の「ベル」図柄の組合せを停止表示させることにより、メインラインMLにおける入賞成立態様の多様化を図った構成において入賞の発生を遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2ベル入賞となる。第2ベル入賞となった場合、3枚ベット時であれば9枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第2ベル入賞となる場合、図5(b)に示すように、右上がりのサブラインSL5において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベル入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL5であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1ベル入賞と第2ベル入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。第1スイカ入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第1スイカ入賞となる場合、図5(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となり得る。これにより、第1スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32Lの停止タイミングによっては「スイカ」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。なお、「チェリー」図柄が上段、中段又は下段を通過するタイミングで左リール32Lを停止操作する場合には、第1スイカ入賞に際して、サブラインSL1にて「スイカ」図柄の組合せが停止表示される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第2スイカ入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第2スイカ入賞となる場合、図5(d)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となる。これにより、第2スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL4であり、第1スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1スイカ入賞と第2スイカ入賞とを区別させることが可能となる。
メダル(又は仮想メダル)をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第2ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞、第1特殊リプレイ入賞、第2特殊リプレイ入賞、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、通常リプレイ入賞となる。
通常リプレイ入賞となる場合、図5(e)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかとなる。これにより、通常リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1ベルリプレイ入賞となる。
第1ベルリプレイ入賞となる場合、図5(f)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第1ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第1ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4及び第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1ベルリプレイ入賞を第1ベル入賞及び第2ベル入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄のいずれかである場合、第2ベルリプレイ入賞となる。
第2ベルリプレイ入賞となる場合、図5(g)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL3であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5及び第1ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL2とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第2ベルリプレイ入賞を第1ベル入賞、第2ベル入賞及び第1ベルリプレイ入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1チェリーリプレイ入賞となる。
第1チェリーリプレイ入賞となる場合、図6(a)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第1チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32L又は右リール32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2チェリーリプレイ入賞となる。
第2チェリーリプレイ入賞となる場合、図6(b)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第2チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL2において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。また、第2チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1チェリーリプレイ入賞と第2チェリーリプレイ入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1特殊リプレイ入賞となる。なお、第1特殊リプレイ入賞となるか否かに関して、中リール32Mの停止図柄は任意である。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第2特殊リプレイ入賞となる。
メインラインML上において中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第1特別リプレイ入賞となる。なお、第1特別リプレイ入賞となるか否かに関して、左リール32Lの停止図柄は任意である。
第1特別リプレイ入賞となる場合、図6(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1及び右上がりのサブラインSL5のそれぞれにおいて各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。これにより、第1特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「白7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において3個の「白7」図柄が停止表示され得る。なお、当該演出は、第1特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄及び「リプレイ1」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第2特別リプレイ入賞となる。
第2特別リプレイ入賞となる場合、図6(d)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。また、これ以外にも、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。これにより、第2特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「白7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL2又はサブラインSL4において3個の「白7」図柄が停止表示され得る。また、第2特別リプレイ入賞に際して「白7」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2又はサブラインSL4であり、第1特別リプレイ入賞に際して「白7」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1及びサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1特別リプレイ入賞と第2特別リプレイ入賞とを区別させることが可能となる。なお、当該演出は、第2特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第3特別リプレイ入賞となる。
第3特別リプレイ入賞となる場合、図6(e)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「赤7」図柄となり得る。これにより、第3特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「赤7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第3特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「赤7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL4において3個の「赤7」図柄が停止表示され得る。なお、当該演出は、第3特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる。具体的には、メダルを3枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、3枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、メダルを2枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、2枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、CB(チャレンジボーナス)入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
CB状態とは、メインラインMLで小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると、当該第1ベル入賞に対応した枚数のメダルが遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
CB状態では、CB状態ではない非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、非CB状態では、ストップボタン42〜44が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われるとも言える。一方、CB状態では、中リール32Mと右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42を操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。換言すれば、CBゲーム状態では、左ストップボタン42が操作されてから規定時間より短い規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われるとも言える。
CB状態では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であればいずれかの小役入賞が100%で発生する。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にはいずれかの小役入賞が100%で発生する。この場合に、CB状態では、各ゲームのベット枚数が2枚に定められる。既に説明したとおりベット枚数が2枚である場合、いずれの小役入賞が成立したとしてもメダルの払い出し枚数は2枚となる。したがって、CB状態では小役入賞成立時のメダルの払い出し枚数は2枚のみとなる。また、CB状態においてリプレイ入賞が成立した場合、次のゲームにおけるベット枚数は2枚となる。したがって、CB状態では2枚ベットされた各ゲームにおいて2枚のメダルの払い出し及び2枚ベット状態での再遊技のいずれかが発生することとなり、CB状態においては遊技者の所有メダルの増減が発生しない。当該CB状態は、小役入賞が19回発生した場合に終了する。
なお、CBゲームにおいて、最大1図柄分までしか滑らないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。
上記のように入賞の態様として小役入賞、リプレイ入賞及びCB入賞が存在しているが、内部抽選の抽選結果にはこれら全ての入賞が発生し得ない外れ結果が存在している。そして、外れ結果となった場合には、図6(f)に示すように、中段のサブラインSL3上に「白7」図柄の組合せが停止し得るとともに、図6(g)に示すように、中段のサブラインSL3上に「赤7」図柄の組合せが停止し得る。これにより、外れ結果となったことを遊技者に認識させることが可能となる。但し、当該外れ結果となった場合には、メインラインML上には、上記いずれかの入賞に対応した図柄の組合せは停止表示されない。また、外れ結果の場合に「白7」図柄の組合せ又は「赤7」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL3であるため、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞の場合に「白7」図柄の組合せ又は「赤7」図柄の組合せが停止表示されるサブラインとは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、外れ結果を第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞に対して区別させることが可能となる。
<各種報知及び各種演出を実行するための装置>
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ64が設けられているとともに画像表示装置66が設けられており、前面扉12の下部には、スピーカ65が設けられている。上部ランプ64は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ64は、画像表示装置66における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ65は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ65は、画像表示装置66における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置66は表示面66aを有しており、スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面66aにて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置66は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面66aにて表示されるように表示制御される。
<AT状態への移行抽選及びAT状態の増加抽選を実行するための装置>
次に、AT状態への移行抽選及びAT状態の単位実行回の増加抽選を実行するための装置について説明する。
前面扉12において画像表示装置66の下方であって遊技パネル20の上方には、前面扉12の背面に設けられた抽選用ユニット70を視認可能とするための分岐演出用窓部68が設けられている。分岐演出用窓部68はその横幅が画像表示装置66の表示面66aの横幅よりも大きく設定されており、その縦幅が画像表示装置66の表示面66aの縦幅と同一又は略同一となるように設定されている。また、分岐演出用窓部68の横幅及び縦幅は抽選用ユニット70の横幅及び縦幅と同一又は略同一となっており、抽選用ユニット70の全体に対してスロットマシン10前方から対峙している。分岐演出用窓部68は透明又は半透明に形成されているため、上記のとおり当該分岐演出用窓部68を通じて抽選用ユニット70が視認可能となっている。但し、抽選用ユニット70が収容された空間は分岐演出用窓部68によってその全体が前方から塞がれているため、スロットマシン10前方から抽選用ユニット70にアクセスしようとしてもそれが不可となっている。その一方、キーシリンダ14に対する解錠キーによる解錠操作に基づき前面扉12の施錠状態を解除して当該前面扉12を前方に開き当該前面扉12の背面を露出させることにより、抽選用ユニット70の背面側を露出させることが可能となる。そして、その状況で図示しない抽選用ユニット70の収容ケースを前面扉12から取り外すことにより抽選用ユニット70のメンテナンスを行うことが可能となる。なお、収容ケースは前面扉12の背面に対してネジ止めされているため、収容ケースの取り外しに際して部材の破壊を要することはなく、さらにメンテナンス後においては再度ネジ止めを行うことにより元の設置状態に戻すことが可能となる。
抽選用ユニット70について詳細に説明する。図7は抽選用ユニット70の正面図であり、図8は抽選用ユニット70において投入装置71及び搬送装置121を除いた状態の背面図であり、図9は抽選用ユニット70の案内通路82の構成を模式的に示す図である。
抽選用ユニット70は、非AT状態においてAT状態に移行させるか否かを抽選するために利用されるとともにAT状態において当該AT状態の単位実行回を増加させるか否かを抽選するために利用される。AT状態とは、詳細は後述するが、ストップボタン42〜44の押し順が所定の正解順序となった場合に対応する図柄の組み合わせがメインラインML上に成立してメダルの払い出しが実行される抽選役に当選した状況において、その正解順序となる押し順が報知される状態のことをいう。かかる押し順対応の抽選役には、非AT状態及びAT状態のいずれにおいても比較的高い確率で当選し得るが、非AT状態では正解順序となる押し順が報知されないのに対してAT状態では正解順序となる押し順が報知される構成であるため、AT状態の方が非AT状態よりも単位ゲーム数当たりのメダルの払出枚数が増加することとなる。
抽選用ユニット70は、抽選用物体又は抽選用媒体として金属製の球B(以下、抽選用球Bという)が振分装置101の当選対象の案内口に入球した場合に当選となり、当選対象の案内口に入球しなかった場合には外れとなるものである。かかる抽選用ユニット70について詳細には、図7に示すように、抽選用ユニット70は、投入条件が成立した場合に抽選用球Bを投入するための投入装置71と、当該投入装置71から投入された抽選用球Bを下流側へと案内する案内ユニット81と、当該案内ユニット81により案内された抽選用球Bを当選対象の案内口及び非当選対象の案内口のうちいずれかにて受け入れる振分装置101と、当該振分装置101にて受け入れられた抽選用球Bを投入装置71に搬送して当該抽選用球Bを循環させるための搬送装置121と、を備えている。
投入装置71は、抽選用ユニット70の横方向の一端側に設けられている。投入装置71は、内部にて抽選用球Bを待機させることを可能とするための待機通路72を備えており、当該待機通路72は投入装置71の投入ベース体73からスロットマシン10前方に突出させて形成された投入部74の出口75に向けて下り傾斜となっている。したがって、待機通路72にて待機している抽選用球Bは投入部74の出口75に向けて自重で流下することとなる。投入部74の出口75は下向きに開放させて形成されている。したがって、投入部74から案内ユニット81に投入される抽選用球Bは鉛直下方に落下することとなる。
投入部74の出口75に対しては当該出口75を閉鎖するための通過阻止部材76が設けられている。図示しないレールによりガイドされることにより通過阻止部材76は前後方向に移動可能となっている。通過阻止部材76が初期位置に配置されている場合には出口75を閉鎖して抽選用球Bの落下を阻止し、通過阻止部材76が初期位置からスロットマシン10後方に引っ込んだ退避位置に配置されている場合には出口75を開放して抽選用球Bの落下を可能とする。通過阻止部材76を初期位置に向けて付勢する図示しない付勢バネが設けられていることにより、通過阻止部材76に退避位置に向けた外力が加えられていない間は当該通過阻止部材76は初期位置に保持される。一方、通過阻止部材76は図示しないリンク機構を介してソレノイドなどの電動アクチュエータである投入用駆動部77と連結されており、投入用駆動部77に駆動信号が供給されて当該投入用駆動部77が駆動状態となることで通過阻止部材76は付勢力に抗して退避地位置にスライド移動する。
抽選用ユニット70において循環する抽選用球Bの数は1個であり、通過阻止部材76が初期位置に配置されている状況においては基本的に、抽選用球Bは投入部74内において通過阻止部材76上に乗った状態で下方への落下が阻止される。この状況で投入用駆動部77が駆動状態となることで通過阻止部材76により落下が阻止された状態が解除されるため、抽選用球Bは投入部74の出口75から鉛直下方に落下し案内ユニット81に導入される。
案内ユニット81に導入される抽選用球Bは、投入装置71において投入部74の下方に設けられた投入球検出センサ78により検出される。抽選用球Bが投入球検出センサ78の検出範囲に含まれている間、投入球検出センサ78は主制御装置140にHIレベルの投入検出信号を送信し、抽選用球Bが検出範囲に含まれていない間、投入球検出センサ78は主制御装置140にLOWレベルの投入検出信号を送信する。主制御装置140は投入球検出センサ78からHIレベルの投入検出信号を受信することにより、投入装置71から案内ユニット81に抽選用球Bが投入されたことを特定する。なお、このHI−LOWの関係が逆であってもよい。また、投入球検出センサ78としてはフォトセンサが用いられているが、センサの種類は任意である。
案内ユニット81は、横方向に延在させて設けられており、投入装置71から投入された抽選用球Bを抽選用ユニット70の横方向において投入装置71とは反対側の端部に設けられた振分装置101に案内する。具体的には、案内ユニット81は、横方向に延在するとともに抽選用球Bの通過を可能とする案内通路82を形成するための通路形成体83を備えている。
通路形成体83において投入装置71側の端部には、上方へ向けて開放させて形成された受口部84が一体形成されている。受口部84において上方へ向けて開放された入口85は、案内通路82における通路方向に対して直交する方向の通路断面よりも広い開口面積を有している。また、入口85の開口面積は投入部74の出口75の開口面積よりも広く確保されており、投入部74の出口75の全体が受口部84の入口85を鉛直上方に投影させた範囲に含まれている。そして、既に説明したとおり投入部74の出口75からは抽選用球Bが鉛直下方に落下することとなる。したがって、投入部74の出口75から投入される抽選用球Bは受口部84において確実に受けられることとなる。受口部84は、図9に示すように、案内通路82と連通されており、さらに受口部84の内面は下流に向けて下り傾斜となっている。これにより、受口部84にて受けられた抽選用球Bは自重により下流へと流下して案内通路82内に流入することとなる。
案内通路82は、図7及び図9に示すように、その通路方向の途中位置に設けられた案内装置86と、案内装置86よりも上流側を構成する上流領域87と、案内装置86よりも下流側を構成する下流領域88と、を備えている。上流領域87は、図9に示すように、受口部84に連通されており、途中位置に曲り部分が形成されていることにより、受口部84から続く鉛直領域と鉛直領域の下流において案内装置86に向けて下り傾斜となった傾斜領域とを備えている。案内通路82内に流入した抽選用球Bは上流領域87を流下することにより、案内装置86へと導出される。
案内装置86は、図7、図8及び図9に示すように、回転軸の方向が前後方向となるようにして設けられた案内用回転体91と、当該案内用回転体91を回転させるためのステッピングモータからなる案内用駆動部92と、を備えている(案内用駆動部92については図8参照)。案内用回転体91は案内用駆動部92の出力軸と同一軸線上になるようにして当該出力軸に連結されている。案内用駆動部92が駆動状態となっている間は、案内用回転体91は一定の速度で一定の方向に回転することとなる。具体的には、案内用回転体91は半時計周りに回転することとなる。
案内用回転体91の周縁には、図9に示すように、回転方向において等間隔となるようにして複数の凹部93が形成されている。凹部93は抽選用球Bの球面に沿うようにして円弧状に形成されている。ここで、通路形成体83において案内装置86が設置された部分である収容部94は、図7に示すように、他の部分に比べて外方へと膨出させて形成されており、これにより案内用回転体91の収容領域が確保されている。案内用回転体91において凹部93が形成されていない箇所の外縁と収容部94の内壁との間の距離は抽選用球Bが入り込み不可に設定されている一方、凹部93と収容部94の内壁との間の距離は凹部93に入った抽選用球Bが案内用回転体91の回転に伴って案内通路82の下流領域88へと移動することを阻止しないように設定されている。また、案内用回転体91は、図9に示すように、回転に伴って凹部93が上流領域87への最下流部と自ずと対峙し、その対峙した状況で上流領域87の最下流部に抽選用球Bが存在している場合にはその抽選用球Bが自重によってその対峙している凹部93内に自ずと入り込むように設置されている。したがって、上流領域87の最下流部に到達した抽選用球Bは、案内用回転体91において凹部93ではない外縁部分が当該最下流部と対峙している間はその最下流部にて待機し、案内用回転体91の回転に伴って凹部93が最下流部と対峙することでその凹部93内に入り込むこととなる。そして、案内用回転体91の回転に伴って案内通路82の下流領域88へと案内される。
下流領域88はその最上流部が、図9に示すように、案内用回転体91の回転に伴って凹部93と自ずと対峙し、その対峙した凹部93に抽選用球Bが入り込んでいる場合には凹部93と下流領域88の最上流部とが対峙したタイミングでその抽選用球Bが自重により下流領域88へと流入することとなる位置となるように形成されている。下流領域88は振分装置101に向けて下り傾斜となっており、下流領域88に流入した抽選用球Bは自重により自ずと振分装置101に案内される。
振分装置101について以下に詳細に説明する。なお、以下の説明では図7〜図9に加えて図10を適宜参照しながら説明する。図10(a)及び図10(b)は振分装置101の正面図である。
振分装置101は、図7に示すように、振分用ベース体102と、当該振分用ベース体102に回転可能に支持された振分用回転体103と、を備えている。振分用ベース体102は有底の円筒状に形成されており、筒孔に相当する収容空間104は軸線方向の一端が底部105によってその略全体が塞がれており、軸線方向の他端は開放されている。収容空間104は、軸線方向に対して垂直の断面が円形状となっている。収容空間104には振分用回転体103が収容されている。
振分用回転体103は、所定の肉厚を有する略円盤状に形成されており、振分用ベース体102と同一軸線上となるようにして収容空間104に収容されている。振分用回転体103は、図8に示すように、振分用ベース体102の裏面側から設けられた振分用駆動部111の出力軸と連結されており、振分用駆動部111に駆動信号が供給されて当該振分用駆動部111が駆動状態となることで加速期間を経て一定の速度で一定の方向に回転する。振分用駆動部111としてステッピングモータが用いられており、具体的には1相励磁と2相励磁とを交互に行う1−2相励磁駆動が採用されている。なお、相励磁の方式はこれに限定されることはなく、他の相励磁の方式を採用してもよい。振分用駆動部111は主制御装置140から励磁信号が360パルス分送信されることにより出力軸が1周する構成であるため、1パルスの励磁信号に基づく角度変化、すなわち1ステップあたりの角度変化は1°となる。
振分用駆動部111の出力軸が1周したことを検出するために、振分用ベース体102の裏面には初期位置検出センサ112が設けられている。振分用駆動部111の出力軸には初期位置検出用の突起が一体形成されており、当該初期位置検出用の突起が初期位置検出センサ112の検出範囲に含まれている間は初期位置検出センサ112は主制御装置140にHIレベルの初期位置信号を送信し、当該突起が検出範囲に含まれていない間は初期位置検出センサ112は主制御装置140にLOWレベルの初期位置信号を送信する。主制御装置140は初期位置検出センサ112からHIレベルの初期位置信号を受信することにより、振分用回転体103が1周したことを特定する。なお、このHI−LOWの関係が逆であってもよい。また、初期位置検出センサ112としてはフォトセンサが用いられているが、センサの種類は任意である。
振分用回転体103には、図9に示すように、外縁部分から軸線側に凹ませるようにして案内口113a〜113fが形成されている。案内口113a〜113fは、周方向に等間隔で存在するようにして複数形成されている。具体的には、案内口113a〜113fは6個形成されている。これら案内口113a〜113fはいずれも同一の形状となっている。各案内口113a〜113fはいずれも振分用回転体103の軸線の位置までは到達しておらず、相互に不連続となっている。案内口113a〜113fは、図7に示すように、抽選用球Bの全体が入り込み可能な大きさに形成されているとともに、案内口113a〜113fに入り込んだ抽選用球Bが当該案内口113a〜113fを上記軸線方向に通過可能に形成されている。但し、振分用回転体103の裏面は振分用ベース体102の底部105と近い位置にて対向しているため、案内口113a〜113fに入り込んだ抽選用球Bは当該底部105上に乗ることで当該案内口113a〜113fに入り込んだ状態で保持されることとなる。
振分用ベース体102の底部105には、図8に示すように、案内口113a〜113fに入り込んだ抽選用球Bを振分装置101の裏側に排出することを可能とするための排出通路部114が底部105の裏面から後方へと突出させて一体形成されている。排出通路部114は、図10(a)に示すように1個のみ形成されており、排出通路部114の入口114aが形成された位置は振分用回転体103の回転に伴って各案内口113a〜113fが通過する位置となっている。排出通路部114の入口114aは、図10(b)に示すように複数の案内口113a〜113fの全体と同時に重ならない大きさとされている一方、図10(a)に示すように1個の案内口113a〜113fと重なった場合にはその案内口に入り込んでいる抽選用球Bが排出通路部114に流入可能な大きさ及び位置に形成されている。つまり、いずれの案内口113a〜113fに抽選用球Bが入り込んだ場合であっても、その抽選用球Bの振分装置101からの排出は一の排出通路部114を利用して行われる。
排出通路部114の途中位置には、図8に示すように排出球検出センサ115が設けられている。抽選用球Bが排出球検出センサ115の検出範囲に含まれている間は排出球検出センサ115は主制御装置140にHIレベルの排出検出信号を送信し、抽選用球Bが検出範囲に含まれていない間は排出球検出センサ115は主制御装置140にLOWレベルの排出検出信号を送信する。主制御装置140は排出球検出センサ115からHIレベルの排出検出信号を受信することにより、振分装置101から抽選用球Bが排出されたことを特定する。なお、このHI−LOWの関係が逆であってもよい。また、排出球検出センサ115としてはフォトセンサが用いられているが、センサの種類は任意である。
排出通路部114は、振分装置101と投入装置71とを繋ぐように設けられた搬送装置121と連通されており、排出通路部114を通過した抽選用球Bは搬送装置121に排出される。搬送装置121は、抽選用球Bを投入装置71に搬送するための搬送機構として抽選用球Bを保持して排出通路部114側から投入装置71の待機通路72に搬送するための搬送ベルトと、搬送ベルトを循環させるためのプーリーと、当該プーリーに動力を与えるための搬送用駆動部とを備えている。これにより、搬送装置121に排出された抽選用球Bは投入装置71の待機通路72に搬送されることとなり、抽選用球Bを抽選用ユニット70において循環させることが可能となる。
上記構成の振分装置101は、図7に示すように、振分用ベース体102及び振分用回転体103の軸線が水平方向よりも若干傾斜した方向となり、振分用回転体103の表面が斜め上方を向くようにして配置されている。このように振分装置101が傾斜させて配置されている構成であっても、既に説明したとおり振分用ベース体102は円筒状に形成されているため、振分用回転体103の周縁には振分用ベース体102において収容空間104を区画する区画壁部116が軸線周りに連続するように存在している。そして、この区画壁部116の高さ寸法がいずれの案内口113a〜113fがいずれの回転位置に配置されている場合であっても、案内口113a〜113fに入り込んでいる抽選用球Bが遠心力で案内口113a〜113fから飛び出してしまわない寸法に設定されている。また、振分用回転体103において案内口113a〜113fを区画する周面は当該振分用回転体103の軸線に近い側に向けて高さ寸法が大きくなるように形成されている。これにより、抽選用球Bが入り込んだ案内口113a〜113fが振分用回転体103の回転に伴って最も高い位置となったとしても、その抽選用球Bはその案内口113a〜113fの周面によって下方から支えられることで、当該案内口113a〜113fから落下してしまわない。
振分装置101が起立させて配置されていることにより、振分用回転体103のいずれかの案内口113a〜113fに抽選用球Bが入り込んでいる場合、振分用回転体103の回転に伴って高さ位置が変化することとなる。当該構成において振分装置101は、図9に示すように、高さ位置が最も低い位置に到達した案内口113a〜113fが案内通路82における下流領域88の最下流部と対峙し、当該最下流部に抽選用球Bが到達している場合にはその抽選用球Bがその最も低い位置に到達した案内口113a〜113fに自重によって入り込むように配置されている。その一方、既に説明した振分用回転体103の排出通路部114は高さ位置が最も高い位置に到達した案内口113a〜113fと軸線方向に重なり、当該案内口113a〜113fに抽選用球Bが入り込んでいる場合にはその抽選用球Bが排出通路部114に自重によって入り込むこととなる位置に形成されている。上記構成であることにより、案内通路82により下流へと案内された抽選用球Bは振分用回転体103の最も低い位置にて当該振分用回転体103の案内口113a〜113fに入り込み、振分用回転体103の最も高い位置にて排出通路部114から排出されることとなる。
振分装置101は、排出通路部114を通過する抽選用球Bを検出するための排出球検出センサ115を備えている一方、各案内口113a〜113fには抽選用球Bを検出するためのセンサを備えていない。かかる構成において処理内容の詳細は後述するが主制御装置140は、排出球検出センサ115にて抽選用球Bが検出されたタイミングにおける振分用駆動部111の回転位置(詳細にはステップ数)に基づいていずれの案内口113a〜113fにより抽選用球Bが誘導されたのかを特定する。これにより、各案内口113a〜113fに抽選用球Bを検出するためのセンサを1個ずつ設けなくても、排出通路部114に1個の排出球検出センサ115を設けるだけで、いずれの案内口113a〜113fに抽選用球Bが入り込んだのかを特定することが可能となる。
振分用回転体103において各案内口113a〜113fを隔てる隔壁部117の表面には、図7に示すように、各案内口113a〜113fに1対1で対応させて当選対象発光部118が設けられている。これら当選対象発光部118は各案内口113a〜113fにおいて振分用回転体103の軸線側の周縁部にそれぞれ隣接する位置に設けられている。当選対象発光部118はいずれの案内口113a〜113fが当選に対応しているのかを報知するための機能を有する。具体的には、当選対象発光部118は後述するサブ制御装置150と電気的に接続されており、当選対象として選択された案内口113a〜113fに対応する当選対象発光部118のみが点灯するようにサブ制御装置150によって当選対象発光部118の発光制御が行われる。これにより、遊技者はいずれの案内口113a〜113fが当選に対応しているのかを特定することが可能となる。
以上説明した構成の抽選用ユニット70を利用した抽選動作は、後述する抽選発生条件が成立した状況下において抽選用球Bの投入条件が成立して当該抽選用球Bが投入されることにより開始される。当該投入条件は、図1に示すように前面扉12において分岐演出用窓部68の側方、詳細には右方に設けられた投入操作レバー131が操作されることによって成立する。投入操作レバー131は、前面扉12を前後方向に貫通するようにして設けられており、その一端132は前面扉12の前面よりもスロットマシン10前方に突出している(以下、その一端を操作側端部132という)。投入操作レバー131は前面扉12の裏面側において軸支されており、その軸支箇所を中心に縦方向の所定の回動範囲において回動可能となっている。投入操作レバー131は、操作側端部132の側が上側の回動限界位置となる初期位置に自ずと配置されるように付勢バネによって付勢されている。そして、操作側端部132の側が当該付勢バネの付勢力に抗する力で下方に向けて押圧されることにより、投入操作レバー131は初期位置から移動する。
投入操作レバー131は上記のとおり分岐演出用窓部68の側方に設けられているため、投入操作レバー131が抽選用ユニット70に対応した操作部であることを遊技者が認識し易くなる。また、投入操作レバー131はスタートレバー41、ストップボタン42〜44及びメダル投入口45などが集約配置された操作用膨出部25から離れた位置に設けられている。より詳細には、操作用膨出部25はリール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rよりも下方に設けられているのに対して、投入操作レバー131は当該表示窓部21L,21M,21Rよりも上方に設けられている。これにより、投入操作レバー131がリール32L,32M,32Rを利用したゲームを実行するための操作部ではないことを遊技者が認識し易くなる。さらにまた、同様のレバー状に設けられたスタートレバー41はスロットマシン10の横方向において左側に偏倚させた位置に設けられているのに対して、投入操作レバー131はその逆側である右側に偏倚させた位置に設けられている。これにより、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させようとしている遊技者が誤って投入操作レバー131を操作してしまう可能性が低減される。
次に、抽選用ユニット70において抽選が行われる場合の動作の流れを、非AT状態である場合を例に挙げて、図11のタイムチャートを参照しながら説明する。図11(a)は抽選用球Bの供給タイミングを示し、図11(b)は案内用回転体91の回転位置を示し、図11(c)は振分用回転体103の回転位置を示し、図11(d)は当選対象発光部118における当選対象報知の実行期間を示し、図11(e)は抽選用球Bの排出タイミングを示し、図11(f)はAT状態の実行期間を示す。
まずAT状態への移行当選とならない場合について説明する。
抽選用ユニット70を利用したAT状態への移行抽選の実行条件が成立することでt1のタイミングで、図11(b)及び図11(c)に示すように案内用駆動部92及び振分用駆動部111への駆動信号の送信が開始されることにより、案内用回転体91及び振分用回転体103は共に回転を開始する。この場合、案内用回転体91は所定の加速期間を経て反時計周りに一定の速度で回転するとともに、振分用回転体103は所定の加速期間を経て時計周りに一定の速度で回転する。つまり、案内用回転体91と振分用回転体103とはその回転方向が逆の関係となっている。また、案内用回転体91と振分用回転体103とは回転速度が異なっており、案内用回転体91の方が振分用回転体103よりも1周するのに要する時間は短い。詳細には、振分用回転体103が1周するのに要する時間は、案内用回転体91が1周するのに要する時間を2以上の自然数倍をした時間となっている。したがって、図11(b)に示すように案内用回転体91はt2のタイミング及びt3のタイミングのそれぞれで1周するのに対して、図11(c)に示すように振分用回転体103はt2のタイミングでは半周しかしておらずt3のタイミングで1周する。
また、案内用回転体91及び振分用回転体103が回転を開始するt1のタイミングで、図11(d)に示すように振分装置101においていずれの案内口113a〜113fがAT状態への移行当選対象であるかを報知すべく、当選対象の案内口113a〜113fに対応する当選対象発光部118の点灯が開始される。これにより、遊技者は、抽選用球Bを投入すべく投入操作レバー131を操作するタイミングよりも前のタイミングにおいていずれの案内口113a〜113fがAT状態への移行当選に対応しているのかを把握することが可能となる。よって、遊技者は、当選対象の案内口113a〜113fへの入球を狙いながら投入操作レバー131を操作することが可能となる。
但し、振分用回転体103は回転しているとともに抽選用球Bが投入される位置は当該振分用回転体103から離れた位置であるため、当選対象の案内口113a〜113fを明確に狙って投入操作レバー131を操作することは難しいものとなっている。さらにまた、抽選用球Bを振分用回転体103に案内する案内通路82の途中位置には案内用回転体91が設けられているとともに当該案内用回転体91は回転しているため、抽選用球Bが案内通路82を通過するのに要する時間を正確に把握することが難しいものとなっている。この点からも、当選対象の案内口113a〜113fを明確に狙って投入操作レバー131を操作することは難しいものとなっている。
その後、図11(a)に示すようにt4のタイミングで投入操作レバー131が遊技者により操作されることにより、投入用駆動部77が駆動状態となり投入装置71から抽選用球Bが案内ユニット81に投入される。そして、この抽選用球Bは、図11(e)に示すようにt5のタイミングで排出通路部114を通過する。この場合、主制御装置140は、当該t5のタイミングにおける振分用回転体103の回転位置に基づいて、排出通路部114を通過した抽選用球Bがいずれの案内口113a〜113fにより案内されたのかを特定する。今回は、その抽選用球Bが非当選対象の案内口113a〜113fにより案内されたことが特定される。したがって、図11(f)に示すように、AT状態への移行は発生しない。
その後、t6のタイミングで、図11(b)に示すように案内用回転体91の回転が停止されるとともに、図11(c)に示すように振分用回転体103の回転が停止され、さらに図11(d)に示すように全ての当選対象発光部118が消灯されて当選対象報知が終了される。これにより、抽選用ユニット70を利用した今回の抽選動作が終了する。なお、図11では、案内用回転体91及び振分用回転体103がt1のタイミングにおける回転位置と同一の回転位置となった場合に回転を停止する内容となっているが、実際には後述するように抽選用球Bの排出タイミングに対して予め定められた時間が経過した場合に案内用回転体91及び振分用回転体103の回転が停止されるため、回転停止時における回転位置が回転開始時における回転位置と同じ位置となるとは限らない。
次にAT状態への移行当選となる場合について説明する。
抽選用ユニット70を利用したAT状態への移行抽選の実行条件が成立することでt1のタイミングの場合と同様に、t7のタイミングで、図11(b)及び図11(c)に示すように案内用回転体91及び振分用回転体103は共に回転を開始する。また、図11(d)に示すように当選対象発光部118において当選対象の案内口113a〜113fの報知が開始される。
その後、図11(a)に示すようにt8のタイミングで投入操作レバー131が遊技者により操作されることにより、投入用駆動部77が駆動状態となり投入装置71から抽選用球Bが案内ユニット81に投入される。そして、この抽選用球Bは、図11(e)に示すようにt9のタイミングで排出通路部114を通過する。この場合、主制御装置140は、当該t9のタイミングにおける振分用回転体103の回転位置に基づいて、排出通路部114を通過した抽選用球Bがいずれの案内口113a〜113fにより案内されたのかを特定する。今回は、その抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fにより案内されたことが特定される。したがって、図11(f)に示すように、当該t9のタイミングでAT状態への移行が発生する。
その後、t10のタイミングで、図11(b)に示すように案内用回転体91の回転が停止されるとともに、図11(c)に示すように振分用回転体103の回転が停止され、さらに図11(d)に示すように全ての当選対象発光部118が消灯されて当選対象報知が終了される。これにより、抽選用ユニット70を利用した今回の抽選動作が終了する。
<各種制御装置>
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図1に示すように、筐体11の背板においてリールユニット31の上方には、主制御装置140が設けられている。主制御装置140は、主基板が基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスを開放する場合には、締結状態を解除する必要があり、当該締結状態の解除に際して破壊箇所が生じることとなる。当該破壊箇所の有無を確認することで、基板ボックスが開放されたか否かを簡易的に確認することが可能となる。
スロットマシン10には、主制御装置140以外にもサブ制御装置150が設けられている。サブ制御装置150は、前面扉12において画像表示装置66の後方に重ねて配置されている。サブ制御装置150は、主制御装置140から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66の制御を実行する。なお、サブ制御装置150は、主制御装置140と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
<スロットマシン10の電気的構成>
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図12のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置140は、遊技の主たる制御を司る主制御基板141を具備している。主制御基板141には、MPU142が搭載されている。MPU142には、当該MPU142により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM143と、そのROM143内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM144と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路145と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。なお、MPU142に対してROM143及びRAM144が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU142には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU142の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48,49の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a,49a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、リセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ56a、設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ57a、投入操作レバー131の操作を検出する投入操作検出センサ131a、投入装置71から案内ユニット81に向けて投入された抽選用球Bを検出する投入球検出センサ78、振分装置101から排出された抽選用球Bを検出する排出球検出センサ115、及び振分用駆動部111の出力軸が1周したことを検出する初期位置検出センサ112等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU142に入力される。
MPU142の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、ホッパ装置53の払出モータ、サブ制御装置150、投入装置71の通過阻止部材76を動作させるための投入用駆動部77、案内装置86の案内用回転体91を回転させるための案内用駆動部92、振分装置101の振分用回転体103を回転させるための振分用駆動部111、及び振分装置101から排出された抽選用球Bを投入装置71に搬送するための搬送装置121等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU142により行われるとともに、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御がMPU142により行われる。また、サブ制御装置150には、各ゲームの各タイミングでMPU142からコマンドが送信される。また、抽選用ユニット70を利用してAT状態に関する抽選が行われる場合には各種駆動部77,92,111及び搬送装置121が駆動制御される。
MPU142の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置140をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU142に停電信号を出力する。MPU142は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM144に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM144においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタンを押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM144に記憶保持されているデータは初期化される。
サブ制御装置150は、各種報知や各種演出の実行制御を実行するためのサブ制御基板151を具備している。サブ制御基板151には、MPU152が搭載されている。MPU152には、当該MPU152により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM153と、そのROM153内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM154と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路155と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU152に対してROM153及びRAM154が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM154には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給され、当該バックアップ電力が供給されている状況(例えば1日や2日)ではRAM154においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM154に記憶保持されているデータは初期化される。
MPU152には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU152の入力側には、既に説明したとおり主制御装置140のMPU142が接続されており、当該MPU142から各種コマンドを受信する。
MPU152の出力側には、上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66及び振分装置101の当選対象発光部118が接続されている。MPU152は、主制御装置140のMPU142から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御、画像表示装置66の表示制御、及び当選対象発光部118の発光制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置140のMPU142、ROM143及びRAM144をそれぞれ主側MPU142、主側ROM143及び主側RAM144といい、サブ制御装置150のMPU152、ROM153及びRAM154をそれぞれサブ側MPU152、サブ側ROM153及びサブ側RAM154という。
<主側MPU142及びサブ側MPU152により実行される処理>
次に、主側MPU142及びサブ側MPU152により実行される処理について説明する。まず、主側MPU142にて実行される基本的な処理の内容について説明する。
かかる主側MPU142の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されたメイン処理の実行後に繰り返し実行される通常処理と、当該通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後、通常処理を説明する。
<タイマ割込み処理>
図13は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。当該タイマ割込み処理は、例えば1.49msecごとに起動される。
ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用している主側MPU142内の全レジスタの値を主側RAM144に退避させる。ステップS102では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS103に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU142に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU142のスタックポインタの値を主側RAM144に保存する。その後、主側MPU142の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM144のデータが正常か否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM144に保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、主側MPU142自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれのステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。
ステップS108では、抽選用ユニット70を利用した抽選が行われている状況において当該抽選用ユニット70の振分装置101の動作を制御する振分制御処理を行う。なお、主側MPU142は動作電力の供給が開始された場合に抽選用ユニット70の搬送装置121への動作電力の供給が開始されるようにする。これにより、スロットマシン10の電源投入状態において主側MPU142に動作電力が供給されている場合には搬送装置121は常時駆動状態となっており、振分装置101から排出された抽選用球Bの投入装置71への搬送を常時行うことが可能となっている。
タイマ割込み処理においてステップS109では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS110では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。ステップS111では、各種コマンドをサブ制御装置150へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS112では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS113では、先のステップS101にて主側RAM144に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU142内の対応するレジスタに復帰させる。その後、ステップS114にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について図14のフローチャートに基づき説明する。
ステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、開始待ち処理を実行する。開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかのリプレイ入賞が発生したか否かを判定する。いずれかのリプレイ入賞が発生していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。いずれのリプレイ入賞も発生していなかった場合には、精算ボタン51が操作されたか否かを判定し、精算ボタン51が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算ボタン51が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入ボタン47〜49の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入ボタン47〜49の操作との両方が行われていない場合にはそのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS203ではメダルのベット数が規定数(本実施の形態では「3」又は「2」)に達しているか否かを判定し、ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS202の開始待ち処理に戻る。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS204にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。
スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS202の開始待ち処理に戻る。一方、スタートレバー41が操作された場合には、メインラインMLを有効化させた後に、ステップS205にてセレクタ52を制御することによりベット受付を禁止する。その後、ステップS206にて、今回のゲームにおける役の抽選を行うための抽選処理を実行し、ステップS207にて、各リール32L,32M,32Rを駆動制御するためのリール制御処理を実行する。
その後、ステップS208にて、メダル払出処理を実行する。メダル払出処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した枚数のメダル又は仮想メダルを遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM144に設けられた仮想メダル用エリアに今回の小役入賞に対応した値を加算し、仮想メダル用エリアの値が最大値に達している場合にはその最大値を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。
その後、ステップS209にて、CB状態を制御するためのCB状態処理を実行する。CB状態処理では、CB状態ではない状況においては、CB当選フラグに「1」がセットされている状況下でCB入賞が成立していることを条件として遊技状態をCB状態に移行させる。この際、CB状態処理では、主側RAM144に設けられたベット規定数カウンタの値を非CB状態に対応した「3」からCB状態に対応した「2」に変更する。これにより、ステップS203では、ベット数が「2」であるか否かが判定されることとなる。したがって、ベット数が「2」に達していないとスタートレバー41の操作が無効化されるとともに、3枚以上のベットが不可となる。また、CB状態処理では、小役入賞の回数がCB終了条件回数(例えば19回)に達した場合にCB状態を終了させて非CB状態に復帰させる。この際、CB状態処理では、ベット規定数カウンタの値をCB状態に対応した「2」から非CB状態に対応した「3」に変更する。これにより、ステップS203では、ベット数が「3」であるか否かが判定されることとなる。したがって、ベット数が「3」に達していないとスタートレバー41の操作が無効化されるとともに、4枚以上のベットが不可となる。
その後、ステップS210にて、AT状態に関する抽選を行うために抽選用ユニット70の動作制御を行う分岐処理を実行した後に、ステップS201の処理に戻る。以下、ステップS206の抽選処理、ステップS207のリール制御処理、及びステップS210の分岐処理について詳細に説明する。
<抽選処理>
図15は、通常処理(図14)におけるステップS206の抽選処理を示すフローチャートである。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、主側MPU142は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値を主側RAM144に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM143から読み出す。本スロットマシン10では、主側MPU142において抽選テーブルが相違する遊技状態として、CB非内部状態と、CB内部後状態と、CB状態との3種類が存在している。CB非内部状態とは、CB状態ではなくて且つ主側RAM144のCB当選フラグが「0」である状態であり、CB内部後状態とは、CB状態ではなく且つ主側RAM144のCB当選フラグが「1」である状態である。ステップS302では、主側RAM144に設けられた遊技状態に対応したフラグの内容に基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。具体的には、現在の遊技状態がCB非内部状態である場合には非内部状態用抽選テーブルを選択し、現状の遊技状態がCB内部後状態である場合には内部後状態用抽選テーブルを選択し、現状の遊技状態がCB状態である場合にはCB状態用抽選テーブルを選択する。
また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。内部後状態用抽選テーブルは6段階の設定状態に1対1で対応させて用意されており、ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い内部後状態用抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い内部後状態用抽選テーブルを選択する。一方、非内部状態用抽選テーブル及びCB用抽選テーブルは全ての設定状態に共通となるように1種類のみ用意されている。
各抽選テーブルについて説明する。まず図16の説明図を参照しながら、非内部状態用抽選テーブルについて説明する。なお、以下の説明では図18の説明図を適宜参照する。
非内部状態用抽選テーブルには、図16に示すように、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応する抽選役の当選確率をフリーランカウンタの最大値(「65535」)との関係で定めるものである。
具体的には、IV=1には、第2ベル当選データと、第1補填当選データと、第5補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=1で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=2には、図16に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=2で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=3には、図16に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第6補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=3で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=4には、図16に示すように、第2ベル当選データと、第3補填当選データと、第5補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=4で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=5には、図16に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第3補填当選データと、第4補填当選データと、第5補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=5で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が中リール32Mである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1〜4の場合よりも低い。
IV=6には、図16に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第6補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=6で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が右リール32Rである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1〜4の場合よりも低い。
IV=7には、図16に示すように、第1スイカ当選データと、第2スイカ当選データと、第10補填当選データと、第11補填当選データと、第12補填当選データとが設定されている。IV=7で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1スイカ入賞又は第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=8には、図16に示すように、通常リプレイ当選データが設定されている。IV=8で当選となった場合、図18に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に発生する。
IV=9には、図16に示すように、CB当選データが設定されている。IV=9で当選となった場合、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくCB入賞が発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、CB入賞が発生しない可能性がある。
非内部状態用抽選テーブルが選択される場合、IV=1の際に当選となる確率、IV=2の際に当選となる確率、IV=3の際に当選となる確率、IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、IV=5の際に当選となる確率、及びIV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/11.6であり、IV=7の際に当選となる確率は約1/66.7であり、IV=8の際に当選となる確率は約1/7であり、IV=9の際に当選となる確率は約1/4.3である。
次に、図17の説明図を参照しながら、内部後状態用抽選テーブルについて説明する。なお、以下の説明では図18の説明図を適宜参照する。
内部後状態用抽選テーブルには、図17に示すように、非内部状態用抽選テーブルと同様に、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
IV=1〜8に設定されている当選データは、非内部状態用抽選テーブルの場合と同様である。
IV=9には、第1ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データとが設定されている。IV=9で当選となった場合、図17に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1ベルリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1チェリーリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
IV=10には、図17に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データとが設定されている。IV=10で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=10で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
IV=11には、図17に示すように、第1ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第2特別リプレイ当選データと、第3特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=11で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1ベルリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。それ以外の場合には、第1チェリーリプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=11で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞の発生が優先され、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=12には、図17に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データと、第2特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=12で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=12で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞又は第2特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=12で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特別リプレイ入賞の発生が優先され、第2特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=13には、図17に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データと、第1特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=13で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=13で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞又は第1特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第1特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=13で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第1特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第1特別リプレイ入賞の発生が優先され、第1特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=14には、図17に示すように、第1チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=14で当選となった場合、図18に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第1チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=15には、図17に示すように、第2チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=15で当選となった場合、図18に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第2チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=16には、図17に示すように、第1特殊リプレイ当選データと、第2特殊リプレイ当選データとが設定されている。IV=16で当選となった場合、図18に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=16で当選となった場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特殊リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特殊リプレイ入賞の発生が優先され、第2特殊リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。
内部後状態用抽選テーブルが選択される場合、IV=1の際に当選となる確率、IV=2の際に当選となる確率、IV=3の際に当選となる確率、IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、IV=5の際に当選となる確率、及びIV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/11.6であり、IV=7の際に当選となる確率は約1/66.7であり、IV=8の際に当選となる確率は約1/2.9であり、IV=9の際に当選となる確率は約1/65であり、IV=10の際に当選となる確率は約1/135であり、IV=11の際に当選となる確率は約1/3277であり、IV=12の際に当選となる確率は約1/1456であり、IV=13の際に当選となる確率は約1/1456であり、IV=14の際に当選となる確率は約1/212であり、IV=15の際に当選となる確率は約1/185であり、IV=16の際に当選となる確率は約1/328であり、IV=1〜16のいずれにも当選とならない外れ結果となる確率は1/65536である。
次に、CB状態用抽選テーブルについて説明する。
CB状態用抽選テーブルには、非内部状態用抽選テーブル及び内部後状態用抽選テーブルと同様に、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。当該CB状態用抽選テーブルでは、IV=1として通常リプレイ当選データが設定されているのみであり、それ以外の当選データは設定されていない。また、その当選確率は、内部後状態用抽選テーブルの場合と同一となっている。但し、これに限定されることはなく、内部後状態用抽選テーブルの場合よりも通常リプレイ役の当選確率が高い構成としてもよく、低い構成としてもよい。
CB状態用抽選テーブルには、上記のとおり通常リプレイ役のみが設定されているが、既に説明したとおり、CB状態では通常リプレイ役に当選していない状況では抽選処理の結果に関係なく小役入賞を発生させることが可能であり、さらには通常リプレイ役に当選していない状況ではいずれかの小役入賞が確実に発生するようにリール制御が実行される。したがって、CB状態では、通常リプレイ役に当選している場合には通常リプレイ入賞が確実に発生し、通常リプレイ役に当選していない場合にはいずれかの小役入賞が確実に発生する。
抽選処理(図15)の説明に戻り、ステップS302にて抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM144にセットするための当選データの取得処理を実行する。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS306の処理を実行した場合、又はステップS308にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、ステップS309にて抽選結果コマンドをセットする。抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべくサブ制御装置150に送信されるコマンドであり、当該抽選結果コマンドには役の当否判定の結果に対応したデータが含まれる。その後、ステップS310にて、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行い、本抽選処理を終了する。
<リール制御処理>
次に、通常処理(図14)におけるステップS207のリール制御処理について、図19のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、まずステップS401において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM144に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理におけるステップS106のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU142は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップボタン42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS402では、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップボタン42〜44も操作されていない場合には、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS403に進み、回転中のリールと対応するストップボタンが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS402に戻り、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS404にて停止指令コマンドをセットする。
停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42〜44が操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべくサブ制御装置150に送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS405〜ステップS411に示す停止制御処理を行う。
ステップS405では、ストップボタンの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS406では、主側RAM144に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS406では、主側RAM144に格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。
その後、ステップS407では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS408では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS409にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS410では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS411にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS402に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、抽選処理(図15)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42〜44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」〜「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM143に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、抽選処理(図15)のステップS310にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図19)のステップS411にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、抽選処理結果に応じて停止情報を設定する。この場合に設定される停止情報は、CB非内部状態におけるIV=1〜7であれば、図18に示すような第1停止と入賞役との関係に対応した停止情報を設定し、CB内部後状態におけるIV=1〜7,9〜13であれば、図18に示すような第1停止と入賞役との関係に対応した停止情報を設定する。
停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM144に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、CB非内部状態及びCB内部後状態においてIV=1〜7,9〜13の際に当選となった場合(図18参照)に、セットされている当選データと、停止指令を発生させたストップボタン42〜44の操作順序と、停止出目とによって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
ちなみに、第1ベル入賞、第2ベル入賞、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞に対応した図柄組合せを形成する図柄は、対応する各リール32L,32M,32Rにおいて周回方向に離間される最大の図柄数が4図柄分となるように配置されている。かかる構成において、抽選処理の結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序の組合せが、第1ベル入賞、第2ベル入賞、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞及び第1特殊リプレイ入賞のいずれかの入賞発生に対応している場合、各ストップボタン42〜44の操作順序に関係なく当該入賞が発生するように停止情報が設定される。
また、CB内部後状態においてはCB当選フラグに「1」がセットされている状況下でいずれかの小役又はリプレイ役に当選することになるが、この場合、その当選に対応した小役入賞又はリプレイ入賞がCB入賞よりも優先されるように停止情報が設定される。例えば、CB内部後状態においてIV=1で当選となった場合、CB入賞を発生させることが可能なタイミングでストップボタン42〜44が操作されたとしても、停止情報との関係で小役入賞が優先されるスベリ数が選択されることで小役入賞が発生してCB入賞は発生しない。また、例えば、CB内部後状態においてリプレイ役に当選となった場合、CB入賞を発生させることが可能なタイミングでストップボタン42〜44が操作されたとしても、停止情報との関係でリプレイ入賞が優先されるスベリ数が選択されることでリプレイ入賞が発生してCB入賞は発生しない。但し、抽選結果が外れ結果となった場合には、CB入賞よりも発生が優先される役が存在しないため、ストップボタン42〜44の操作タイミングによってはCB入賞が発生し得る。
リール制御処理(図19)の説明に戻り、ステップS410にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS412にて入賞の有無を判定するとともに入賞が発生している場合にはそれに対応した処理を実行するための入賞判定処理を実行し、続くステップS413にて当該入賞判定処理の結果に対応したデータを含む入賞結果コマンドをサブ制御装置150への出力対象としてセットした後に、本リール制御処理を終了する。
<主側MPU142の制御下で発生する遊技状態の移行の態様>
次に、主側MPU142の制御下で発生する遊技状態の移行の態様について、図20の説明図を参照しながら説明する。
主側RAM144が初期化された場合、又はCB当選フラグが「0」である状況下で設定変更が行われた場合にはCB非内部状態ST1となる。例えば、遊技ホールの営業開始時などにCB非内部状態ST1となる。CB非内部状態ST1では、通常リプレイ確率が約1/7である。なお、CB非内部状態ST1では、他のリプレイ役が抽選役として設定されていない。また、CB非内部状態ST1では、CB確率が約1/4.3となっているとともに、払出発生確率が約1/1.6となっている。但し、CB非内部状態ではサブ側MPU152においてAT状態用の制御が実行されることはなく、さらに第1ベル入賞には1/4となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要があるとともに第2ベル入賞には1/2となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要があるため、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であったとしても、払い出される枚数は基本的に1枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも少ない枚数である。
CB非内部状態ST1においてCB役に当選し且つCB入賞が発生しなかった場合には、CB内部後状態ST2に移行する。また、CB内部後状態ST2には、CB当選フラグが「1」である状況下で設定変更が行われた場合にも移行する。CB内部後状態ST2では、通常リプレイ確率がCB非内部状態ST1よりも高く、約1/2.9となる。また、CB内部後状態ST2では、通常リプレイ役以外にもリプレイ役が存在しているため、リプレイ発生確率はより高くなる。また、CB内部後状態ST2では、CB当選フラグに既に「1」がセットされている状況であるため、CB役が抽選役として設定されていない。
また、CB内部後状態ST2では、払出発生確率が約1/1.6となっている。ここで、CB内部後状態ST2では、詳細は後述するように、サブ側MPU152においてAT状態用の制御が実行され得る。AT状態用の制御が実行されていない状況では、CB非内部状態ST1の場合と同様に、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であったとしても、払い出される枚数は基本的に1枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも少ない枚数である。一方、サブ側MPU152においてAT状態用の制御が実行されている状況では、第1ベル入賞とするためのストップボタン42〜44の押し順が報知されるとともに、第2ベル入賞とするためのストップボタン42〜44の押し順が報知される。これにより、AT状態では、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であるとともに、払い出される枚数は基本的に9枚又は4枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも多い枚数である。
CB内部後状態ST2においてCB入賞が発生した場合、又はCB非内部状態ST1においてCB役に当選し且つそのゲームでCB入賞が発生した場合には、CB中状態ST3に移行する。CB中状態ST3では、既に説明したとおり、各ゲームにおいて小役入賞又はリプレイ入賞が発生する。但し、CB中状態ST3では、ベット枚数の規定数が「2」に制限されるため、小役入賞が発生したとしても払い出される枚数は2枚に制限される。したがって、CB中状態ST3では、遊技者が所有するメダルが減少することもないが、増加することもない。CB中状態ST3において小役入賞が19回発生した場合には、CB非内部状態ST1に移行する。
<サブ側MPU152の処理構成>
次に、サブ側MPU152の処理構成について説明する。
<周期処理>
サブ側MPU152において定期的(例えば2msec周期)に実行される周期処理について、図21のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS501では、主側MPU142から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS501にて肯定判定をした場合には、ステップS502にて、サブ側RAM154に設けられたリングバッファに、今回受信したコマンドを格納する。リングバッファは、複数のコマンドを格納することが可能なバッファであり、書き込みポインタが示すエリアへのコマンドの書き込み処理が実行されるとともに書き込み処理が実行される度に当該書き込みポインタが更新され、読み出しポインタが示すエリアからのコマンドの読み出し処理が実行されるとともに読み出し処理が実行される度に当該読み出しポインタが更新される。なお、読み出しポイントの更新は、周期処理の1処理回においてコマンドの読み出しが行われた場合においてその次の処理回の周期処理が開始された場合に行われる。
ステップS501にて否定判定をした場合、又はステップS502の処理を実行した場合には、ステップS503にて、CB内部後状態であるか否かを判定する。サブ側MPU152では、主側MPU142からCB役当選に対応した抽選結果コマンドを受信することでCB内部後状態が開始されたことを特定し、CB開始コマンドを受信することでCB内部後状態が終了したことを特定する。
ステップS503にて肯定判定をした場合には、ステップS504にて、サブ側RAM154に設けられているフラグを確認することでサブ側MPU152においてAT状態用の制御を実行している状況であるか否かを判定する。ステップS504にて否定判定をした場合にはステップS505にて非AT中処理を実行し、ステップS504にて肯定判定をした場合にはステップS506にてAT中処理を実行する。そして、ステップS505又はステップS506の処理を実行した場合、ステップS507にて分岐中制御処理を実行する。
ステップS503にて否定判定をした場合、又はステップS507の処理を実行した場合には、ステップS508にて演出用データの設定処理を実行した後に本周期処理を終了する。演出用データの設定処理では、各ゲームにおける役の抽選結果又は入賞結果に応じた演出、AT状態の移行期待度を示す演出、及びAT状態の進行状況に応じた演出を、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて行わせるための処理を実行する。
<非AT中処理>
次に、周期処理(図21)のステップS505にて実行される非AT中処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS601では、主側MPU142から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS602にて、その抽選結果コマンドに対応した当選役データをサブ側RAM154に書き込む。
ステップS601にて否定判定をした場合、又はステップS602の処理を実行した場合には、ステップS603にて、主側MPU142から停止指令コマンドを受信しているか否かを判定する。停止指令コマンドを受信している場合には、ステップS604にて、今回のゲームにおける各リール32L,32M,32Rの停止順序を記憶するために停止順序データをサブ側RAM154に書き込む。
ステップS603にて否定判定をした場合、又はステップS604の処理を実行した場合には、ステップS605にて、主側MPU142から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本非AT中処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS606に進む。
ステップS606では、ペナルティ事象が発生したか否かを判定する。ペナルティ事象とは、CB内部後状態であって非AT状態において第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させるとともに、いずれかの入賞が発生する事象のことである。ペナルティ事象が発生すると、スロットマシン10の設計段階において設定されている非AT状態中のメダルの付与率よりも、実際のメダルの付与率の方が高くなってしまう可能性がある。そこで、ペナルティ事象が発生した場合には、遊技者に不利益を与えることにより、非AT状態中においては第1停止として左リール32Lを停止させることを促すようにしている。
なお、ペナルティ事象が発生した場合には、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にてペナルティ用の表示データが設定されるとともに、ペナルティ用の音データが設定される。これにより、ペナルティ事象が発生したことが遊技者に報知される。
ペナルティ事象が発生した場合には、ステップS607にて、サブ側RAM154に設けられたペナルティカウンタへの加算処理を実行する。当該加算処理では、ペナルティ対応ゲーム数に対応した値である「5」をペナルティカウンタの値に加算する。ペナルティカウンタの値が1以上の場合、ペナルティカウンタの値分だけAT状態への移行が遅延される。その後、本非AT中処理を終了する。なお、ペナルティカウンタの値はAT状態の1実行回の継続ゲーム数である「50」よりも少ない値である「30」を上限として設定されているが、これに限定されることはなく当該上限が設定されていなくてもよい。
ステップS606にて否定判定をした場合には、ステップS608にて移行チャンス管理処理を実行するとともに、ステップS609にて天井ゲーム管理処理を実行する。そして、ステップS610にて入賞対応処理を実行した後に、本非AT中処理を終了する。
移行チャンス管理処理(ステップS608)では、非AT状態において主側MPU142における役の抽選処理(図15)にてIV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となった場合であって主側MPU142における後述する分岐発生抽選処理にて分岐発生当選とならなかった場合にAT状態への移行抽選処理を実行する。なお、IV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となったか否か、及び分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となったか否かをサブ側MPU152にて特定するためのデータは入賞結果コマンドに含まれている。AT状態への移行抽選処理では、サブ側RAM154において定期的に更新されている抽選用カウンタの現状の数値を取得し、その取得した数値が、サブ側ROM153に予め記憶されている移行当選に対応した数値であるか否かを判定する。移行チャンス管理処理では、当該移行抽選処理にて当選となった場合には、その時点でAT状態に移行させる。
天井ゲーム管理処理(ステップS609)では、AT状態が前回終了する場合に設定された天井ゲーム数分のゲームがAT状態への新たな移行が発生することなく消化された場合にAT状態に移行させるための処理を実行する。但し、ペナルティカウンタの値が1以上である場合には、ゲームが消化されたとしてもペナルティカウンタの値のみが減算され、天井ゲーム数の消化は発生しない。また、天井ゲーム数の残りゲーム数が32以下となった場合には天井ゲーム前兆状態となり、当該残りゲーム数に亘って、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて前兆演出が実行された後にAT状態への移行が発生する。なお、天井ゲーム数の残りゲーム数が「0」となったゲームにおいて、主側MPU142における後述する分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となった場合、抽選用ユニット70における抽選にて外れとなった場合には天井ゲーム数の消化を契機としたAT状態への移行が発生する一方、抽選用ユニット70における抽選にて当選となった場合には当該当選結果を契機としたAT状態への移行が発生して天井ゲーム数が消化したことを契機としたAT状態への移行の権利は消失する。
AT状態は単位実行回の1回が50ゲームに亘って継続することとなるが、移行チャンス管理処理又は天井ゲーム管理処理にてAT状態への移行設定が行われる場合、単位実行回の抽選処理が実行される。単位実行回の抽選処理では、1実行回、2実行回、3実行回、4実行回及び5実行回のいずれかが選択され、その選択された単位実行回の値から1減算された値が、サブ側RAM154に設けられたAT実行カウンタにセットされる。また、AT状態への移行設定が行われる場合、サブ側RAM154に設けられたATゲームカウンタに1単位実行回の継続ゲーム数である「50」をセットする。
入賞対応処理(ステップS610)では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
<AT中処理>
次に、周期処理(図21)のステップS506にて実行されるAT中処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS701:YES)、ステップS702にてその抽選結果コマンドに対応した当選役データをサブ側RAM154に書き込む。そして、第1ベル役又は第2ベル役に当選している場合(ステップS703:YES)、ステップS704にて、第1ベル入賞又は第2ベル入賞の発生を可能とする各ストップボタン42〜44の押し順データを、今回受信している抽選結果コマンドの内容から読み出し、サブ側RAM154に書き込む。つまり、AT状態においては第1ベル役又は第2ベル役に当選した場合には各ストップボタン42〜44の押し順が報知される。これにより、当該AT状態下においては、それ以外の遊技状態の場合よりもメダル付与の期待度が高い。
なお、AT状態において報知された順序で各リール32L,32M,32Rが停止操作されなかったとしても、ベル入賞は発生しないもののそれがペナルティ事象として扱われることはない。つまり、AT状態において報知された順序で各リール32L,32M,32Rが停止操作されなかったとしても、AT状態の終了、AT状態の一時的な中断、及び通常リプレイ役の当選確率の低下といった事象は発生しない。
入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS705:YES)、ステップS706にて入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
その後、ステップS707にてAT中監視処理を実行した後に本AT中処理を終了する。AT中監視処理では、AT状態の継続延長条件が成立したか否かを判定し、当該条件が成立している場合にはAT状態の継続ゲーム数を増加させる。具体的には、主側MPU142における役の抽選処理(図15)にてIV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となった場合であって主側MPU142における後述する分岐発生抽選処理にて分岐発生当選とならなかった場合に継続ゲーム数の増加抽選処理を実行する。なお、IV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となったか否か、及び分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となったか否かをサブ側MPU152にて特定するためのデータは入賞結果コマンドに含まれている。継続ゲーム数の増加抽選処理では、サブ側RAM154において定期的に更新されている抽選用カウンタの現状の数値を取得し、その取得した数値が、サブ側ROM153に予め記憶されている増加当選に対応した数値であるか否かを判定する。かかる抽選処理では、増加当選となった場合における継続ゲーム数の増加分も決定する。そして、当該抽選処理にて増加当選となった場合には、AT状態における現状の単位実行回の残り継続ゲーム数に対して当該抽選処理にて選択された増加分のゲーム数を加算する。
また、AT中監視処理では、AT状態における現状の単位実行回の残り継続ゲーム数が「0」となったか否かを判定し、「0」となった場合には現状の単位実行回を終了させる。この場合、サブ側RAM154のAT実行カウンタに記憶されている残り単位実行回数の値が「0」である場合には今回のAT状態を終了させて非AT状態に復帰させる。一方、残り単位実行回数の値が1以上である場合には新たな単位実行回を開始させることでAT状態を継続させる。なお、新たな単位実行回が開始された場合に、サブ側RAM154のAT実行カウンタの値が1減算される。
<抽選用ユニット70を利用した抽選を実行するための処理構成>
次に、抽選用ユニット70を利用した抽選を実行するための主側MPU142及びサブ側MPU152における処理構成について説明する。
かかる処理構成の説明に先立ち、抽選用ユニット70を利用した抽選が行われる場合における制御の流れについて、当該抽選が当選結果となることで非AT状態からAT状態へ移行する場合を例に挙げて説明する。図24は抽選用ユニット70を利用した抽選が行われる場合における制御の流れを示すタイムチャートである。
図24(a)はリール32L,32M,32Rが回転している期間を示し、図24(b)は主側MPU142において新たなゲームの開始が阻止される期間、より詳細にはリール32L,32M,32Rの回転開始条件の成立が阻止される期間であるフリーズ期間を示し、図24(c)は抽選用ユニット70を利用した抽選が開始されることを報知する開始報知期間及び抽選用ユニット70を利用した抽選が終了したことを報知する終了報知期間を示し、図24(d)は抽選用ユニット70において抽選用球Bの投入が可能となる期間を示し、図24(e)は抽選用球Bの投入タイミングを示し、図24(f)は抽選用ユニット70の振分装置101から抽選用球Bが排出されるタイミングを示し、図24(g)はAT状態の実行期間を示す。
t1のタイミングで新たなゲームが開始されることにより、図24(a)に示すように各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。この場合、当該ゲームでは、主側MPU142における抽選処理(図15)にて後述する分岐対象役に当選している。その後、t2のタイミングで各リール32L,32M,32Rの回転が停止する。この場合、今回のゲームでは上記のとおり分岐対象役に当選しているため主側MPU142において後述する分岐発生抽選処理が実行される。そして、当該分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となることで、当該t2のタイミングで図24(b)に示すように主側MPU142ではフリーズ期間が開始される。また、当該t2のタイミングで図24(c)に示すようにサブ側MPU152は抽選用ユニット70を利用した抽選が開始されることを示す開始報知を開始させる。
その後、t3のタイミングで図24(c)に示すように開始報知が終了され、それに伴って図24(d)に示すように抽選用球Bの投入可能期間が開始される。そして、t4のタイミングで遊技者により投入操作レバー131が操作されることにより図24(e)に示すように抽選用球Bが投入装置71から案内ユニット81に投入される。
その後、t5のタイミングで図24(f)に示すように抽選用球Bが振分装置101から排出される。この場合、当該抽選用球Bは振分装置101において当選対象の案内口により排出通路部114に案内されている。したがって、当該t5のタイミングで図24(g)に示すようにサブ側MPU152においてAT状態への移行設定が行われる。また、当該t5のタイミングで図24(c)に示すようにサブ側MPU152は抽選用ユニット70を利用した抽選が終了したことを示す終了報知を開始させる。当該終了報知では、AT状態への移行当選となったことを示す内容の報知も行われる。
その後、t6のタイミングで図24(c)に示すように終了報知が終了する。また、当該t6のタイミングで図24(b)に示すように主側MPU142におけるフリーズ期間が終了する。その後、遊技者により新たなゲームの開始操作が行われることで、図24(a)に示すように各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。
ちなみに、抽選用ユニット70を利用した抽選は投入操作レバー131の操作を契機として抽選用球Bが投入されるため、抽選用球Bの投入タイミングは任意のタイミングとなる。したがって、主側MPU142におけるフリーズ期間は固定ではなく変動し得る。また、抽選用球Bの投入タイミングに応じて、当該抽選用球Bが振分装置101から排出されるまでに要する期間も変動し得る。この点からも、主側MPU142におけるフリーズ期間は固定ではなく変動し得る。
<抽選用ユニット70による抽選を開始するための処理構成>
次に、抽選用ユニット70による抽選を開始するための処理構成について説明する。
図25は主側MPU142にて実行される入賞判定処理を示すフローチャートである。なお、入賞判定処理は既に説明したとおりリール制御処理(図19)におけるステップS412にて実行される。
まずステップS801では、その他の処理を実行する。その他の処理では、左リール32L、中リール32M及び右リール32RのそれぞれにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。この図柄の種類の把握に際しては、図柄の種類毎に設定されている2バイトデータを主側ROM143から読み出す。そして、図柄組合せの論理演算処理として、各2バイトデータを同一の順番のビット同士でAND処理することで、図柄の組合せに対応した2バイトデータを導出する。この導出した2バイトデータのうちいずれかのビットに入賞データが存在している場合には、当該入賞データに対応した当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、「1」がセットされていない場合には異常コマンドをサブ制御装置150への出力対象としてセットする。サブ側MPU152では、当該異常コマンドを受信することにより、不正入賞に対応した異常報知をスピーカ65及び画像表示装置66により実行する。上記対応した当選フラグに「1」がセットされている場合には、その入賞が小役入賞であればメダル払出処理においてメダル又は仮想メダルの付与を可能とするように払出対象となるメダルの数を主側RAM144の払出対象カウンタにセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、通常処理(図14)における次回のステップS202にて、今回のベット数と同一数のベット設定を可能とするためのフラグ設定処理を実行する。
その後、主側RAM144のCB当選フラグに「1」がセットされていること、すなわちCB内部後状態であること(ステップS802:YES)、及び分岐対象役に当選していること(ステップS803:YES)を条件に、ステップS804に進む。分岐対象役は、CB内部後状態における抽選役(IV=1〜16)のうちIV=7,9〜16の各抽選役が該当する。したがって、主側MPU142の抽選処理(図15)にてIV=7,9〜16のいずれかにて当選となった場合、ステップS804に進むこととなる。
ステップS804では分岐発生抽選処理を実行する。分岐発生抽選処理は、分岐対象役に当選となった場合において抽選用ユニット70を利用した抽選を実行するか否かを抽選により決定するための処理である。分岐発生抽選処理において分岐発生当選となる確率は、複数種類の分岐対象役において同一ではなく、分岐対象役の種類に応じて異なっている。具体的には、図26の説明図に示すように、IV=7で当選となっている場合には分岐発生当選となる確率は20%であり、IV=9で当選となった場合には分岐発生当選となる確率はIV=7の場合よりも高い30%であり、IV=10で当選となった場合には分岐発生当選となる確率はIV=9の場合よりも高い40%であり、IV=11〜13のいずれかで当選となった場合には分岐発生当選となる確率は100%であり、IV=14〜16のいずれかで当選となった場合には分岐発生当選となる確率はIV=10の場合よりも高い50%である。分岐発生抽選処理では、主側RAM144において定期的に更新される抽選用カウンタから数値情報を取得し、その取得した数値情報が主側ROM143に予め記憶されている分岐抽選用テーブルにおいて今回の分岐対象役に対応した数値情報と一致しているか否かを判定する。その結果、抽選用カウンタから取得した数値情報が分岐抽選用テーブルに定められている数値情報と一致する場合、分岐発生当選となる。
分岐発生当選となった場合(ステップS805:YES)、主側RAM144に設けられた分岐実行中フラグに「1」をセットする(ステップS806)。分岐実行中フラグは、抽選用ユニット70を利用した抽選が行われている状況であることを主側MPU142にて特定するためのフラグである。また、ステップS807にて動作開始処理を実行する。動作開始処理では、抽選用ユニット70の案内用駆動部92及び振分用駆動部111への駆動信号の出力を開始する。これにより、開始報知が開始されるタイミングにおいて抽選用ユニット70の案内用回転体91及び振分用回転体103が回転を開始する。
これら案内用回転体91及び振分用回転体103のうち案内用回転体91は、初期位置の特定やステップ数のカウントが行われることなく、一定方向に一定速度で回転するように駆動制御される。一方、振分用回転体103は、一定方向に一定速度で回転するように駆動制御され、さらに初期位置の特定やステップ数のカウントが行われる。振分用回転体103を回転させるための処理内容について詳細に説明する。振分用回転体103を回転させるための制御は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS108の振分制御処理にて実行される。
図27は振分制御処理を示すフローチャートである。振分制御処理では主側RAM144の分岐実行中フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS901:YES)、ステップS902にて振分用駆動部111への駆動信号の出力タイミングであるか否かを判定する。駆動信号の出力タイミングは、主側ROM143に予め記憶された駆動用テーブルに予め定められている。当該駆動用テーブルにおいては、駆動信号の出力タイミングが定められていることにより、結果的に一の駆動信号が出力されてから次の駆動信号が出力されるまでの出力周期が定められている。詳細には、振分用回転体103の回転開始時における加速期間においては一の駆動信号が出力されてから次の駆動信号が出力されるまでの出力周期が相対的に短く、徐々に当該出力周期が長くなり、定速回転する回転速度となった場合には当該出力周期が一定となるように設定されている。なお、駆動信号の1回の出力で振分用駆動部111の出力軸は1ステップ進み、駆動信号が360回出力されることで振分用駆動部111の出力軸は360ステップ進み当該出力軸が1周することとなる。
駆動信号の出力タイミングである場合(ステップS902:YES)、振分用駆動部111に駆動信号を1回出力することで当該振分用駆動部111を1ステップ進ませる(ステップS903)。そして、主側RAM144に設けられたステップ数カウンタの値を1加算する(ステップS904)。ステップ数カウンタは、振分用駆動部111のステップ数を主側MPU142にて特定するためのカウンタである。
ステップS902にて否定判定をした場合、又はステップS904の処理を実行した場合、初期位置検出センサ112にて振分用駆動部111の出力軸が初期位置に復帰したことを検出したことを条件として(ステップS905)、主側RAM144のステップ数カウンタの値を「0」クリアする。これにより、振分用駆動部111の出力軸が1周した場合には、それに合わせてステップ数カウンタの値を初期化することが可能となる。
入賞判定処理(図25)の説明に戻り、ステップS807にて動作開始処理を実行した場合、主側RAM144に設けられた報知時間用タイマカウンタに開始報知時間(具体的には10sec)に対応した値をセットする(ステップS808)とともに、主側RAM144に設けられた制限時間用タイマカウンタに投入制限時間(例えば10sec)に対応した値をセットする(ステップS809)。開始報知時間は抽選用ユニット70を利用した抽選が開始されることを報知する開始報知の継続時間である。投入制限時間は抽選用球Bの投入可能状態となった場合において投入操作レバー131の操作を待機する制限時間であり、投入制限時間が経過した場合には後述するように投入操作レバー131が操作されていなくても抽選用球Bの投入が強制的に行われる。報知時間用タイマカウンタにセットされた値及び制限時間用タイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理(図13)におけるタイマ減算処理(ステップS109)にて定期的に減算される。
ここで、上記のとおりスタートレバー41が操作されたことを契機に実行される抽選処理(図15)にて分岐対象役に当選となった場合、当該分岐対象役の入賞が成立したか否かに関係なく分岐発生抽選処理が実行される。これにより、分岐対象役に当選さえすれば入賞結果とは無関係に抽選用ユニット70による抽選が行われ得る機会が付与されるため、所謂目押しが不得意な未熟な遊技者や、遊技ルールを正確に理解していない未熟な遊技者に対して熟練の遊技者と同等の機会を与えることが可能となる。
また、既に説明したとおりリール制御処理(図19)では入賞判定処理(ステップS412)を実行した後に、当該入賞判定処理の結果に対応した入賞結果コマンドを送信対象としてセットする(ステップS413)。当該入賞結果コマンドには、今回のゲームの入賞結果に対応したデータだけでなく、分岐対象役に当選したか否かを示すデータ、及び分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となったか否かを示すデータが含まれる。これにより、サブ側MPU152は入賞結果コマンドの内容から、今回のゲームの入賞結果だけでなく、今回のゲームで分岐対象役に当選したか否か、及び分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となったか否かを特定することが可能となる。
入賞結果コマンドを受信した場合におけるサブ側MPU152の処理構成について説明する。図28はサブ側MPU152にて実行される分岐中制御処理を示すフローチャートである。なお、分岐中制御処理は既に説明したとおり周期処理(図21)のステップS507にて実行される。
主側MPU142から入賞結果コマンドを受信した場合(ステップS1001:YES)であってその入賞結果コマンドに分岐発生当選であることを示すデータが設定されている場合(ステップS1002:YES)、サブ側ROM153から開始演出用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す(ステップS1003)。開始演出用のデータテーブルには、抽選用ユニット70を利用した抽選を開始する場合における開始報知を開始報知時間に亘ってスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。開始報知では、抽選用ユニット70を利用した抽選が開始されることを示す画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに当該抽選が開始されることを示す音声がスピーカ65から出力される。また、開始報知では、所定時間経過後に投入操作レバー131を操作すべきことを促す画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに操作すべきことを示す音声がスピーカ65から出力される。また、開始演出用のデータテーブルには、開始報知の終了後から抽選用球Bが投入されるまでの投入前報知をスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。投入前報知では、投入操作レバー131を操作すべきことを促す画像表示、及び投入制限時間の残り時間の画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに操作すべきことを示す音声がスピーカ65から出力される。開始演出用のデータテーブルがサブ側RAM154に読み出された場合、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にて当該開始演出用のデータテーブルが参照されることで上述した開始報知及び投入前報知が実行されるようにスピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が実行される。
その後、ステップS1004にて対象決定テーブルの選択処理を実行する。対象決定テーブルは、抽選用ユニット70の振分装置101においていずれの案内口113a〜113fを当選対象とするのかを今回の分岐対象役との関係で定めるテーブルである。図29(a)及び図29(b)は対象決定テーブルを説明するための説明図であり、対象決定テーブルには分岐対象役(IV=7,9〜16)の種類との関係で当選対象となる案内口113a〜113fの種類が定められている。この場合、IV=7,9,10,14〜16の分岐対象役は一部の案内口113a〜113fが当選対象として定められている一方、IV=11〜13の分岐対象役は全ての案内口113a〜113fが当選対象として定められている。ここで、対象決定テーブルは複数種類用意されている。図29(a)はIV=7,9,10,14〜16である場合に当選対象となる案内口113a〜113fの数が相対的に少ない第1対象決定テーブルであり、図29(b)はIV=7,9,10,14〜16である場合に当選対象となる案内口113a〜113fの数が相対的に多い第2対象決定テーブルである。非AT状態であればAT状態への移行条件の一つである天井ゲーム数の残りゲーム数が所定ゲーム以上(例えば500ゲーム以上)であれば第1対象決定テーブルが選択され、所定ゲーム未満であれば第2対象決定テーブルが選択される。これにより、AT状態への移行が長期間に亘って継続したことに対して救済措置を与えることが可能となる。また、AT状態であればAT状態の単位実行回の残り回数が0回であって現状の単位実行回の残りゲーム数が特定ゲーム未満(例えば10ゲーム未満)であれば第2対象決定テーブルが選択され、それ以外の場合には第1対象決定テーブルが選択される。これにより、AT状態が終了する可能性が高い状況に対して救済措置を与えることが可能となる。
対象決定テーブルを選択した場合、その対象決定テーブルにおいて今回の分岐対象役に対応させて定められている種類の案内口113a〜113fを特定し、その特定した案内口113a〜113fの種類を示すデータをサブ側RAM154に書き込む(ステップS1005)。また、振分装置101の当選対象発光部118のうち今回の当選対象の案内口113a〜113fに対応する当選対象発光部118のみが点灯状態となるように発光制御を実行する(ステップS1006)。これにより、遊技者はいずれの案内口113a〜113fが当選対象であるのかを認識することが可能となる。この当選対象発光部118の発光制御は主側MPU142から入賞結果コマンドが送信された場合に実行されるため、当選対象の案内口113a〜113fに対応する当選対象発光部118の点灯は開始報知が開始される場合にそれに合わせて開始される。分岐中制御処理におけるステップS1007以降の処理内容は後に説明する。
<抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始された後の処理構成>
次に、抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始された後の処理構成について説明する。
図30は主側MPU142にて実行される分岐処理を示すフローチャートである。分岐処理は既に説明したとおり通常処理(図14)のステップS210にて実行される。分岐処理は主側RAM144の分岐実行中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1101:NO)、そのまま終了する。一方、分岐実行中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1101:YES)、抽選用ユニット制御処理(ステップS1102)を実行した後に、ステップS1101に戻る。これにより、主側MPU142の通常処理では分岐実行中フラグに「1」がセットされている間は分岐処理を実行し続けることとなり、結果的に抽選用ユニット70を利用した抽選を実行するための動作が開始された後は主側MPU142の通常処理においてフリーズ期間が発生することとなる。つまり、リール32L,32M,32Rの回転停止後においてメダル投入口45にメダルを投入してもそれが受け入れられることなくメダル排出口58から排出されるとともに、各クレジット投入ボタン47〜49の操作が無効化され、さらにリプレイ入賞が成立していてもそれによる再ベット設定が行われないことで、新たなゲームを開始することが不可となる。
図31は分岐処理(図30)のステップS1102にて実行される抽選用ユニット制御処理を示すフローチャートである。
まずステップS1201にて主側RAM144に設けられた投入後フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。投入後フラグは、抽選用ユニット70において投入装置71から抽選用球Bが投入された後のタイミングであるか否かを主側MPU142にて特定するためのフラグである。投入後フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1201:NO)、ステップS1202にて主側RAM144の報知時間用タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定することで、開始報知時間が経過したか否かを判定する。報知時間用タイマカウンタの値が1以上である場合、すなわち開始報知時間が経過していない場合(ステップS1202:NO)、そのまま本抽選用ユニット制御処理を終了する。これにより、抽選用ユニット制御処理では、開始報知時間が経過するまではステップS1202にて否定判定をし続けることで、抽選用ユニット70を利用した抽選を制御するための新たな処理は実行されない。
投入後フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1201:NO)であって開始報知時間が経過している場合(ステップS1202:YES)、開始報知が終了した後であって抽選用球Bの投入が行われる前の状態であることを意味する。この場合、投入操作レバー131が操作されていること(ステップS1203:YES)、又は投入制限時間が経過していること(ステップS1204:YES)を条件として、抽選用球Bを投入装置71から投入するための投入用処理を実行する(ステップS1205)。つまり、抽選用球Bの投入が可能な投入可能期間において投入操作レバー131が操作された場合には投入用処理が実行されるとともに、投入制限時間に亘って投入操作レバー131が操作されなかった場合には投入操作レバー131が操作されていなくても強制的に投入用処理が実行される。
投入用処理(ステップS1205)では、投入用駆動部77に駆動信号を出力することで通過阻止部材76を初期位置から退避位置に移動させる。これにより、投入装置71の投入部74から案内ユニット81に抽選用球Bが投入されることとなる。なお、主側MPU142はタイマ割込み処理(図13)のセンサ監視処理(ステップS107)にて投入球検出センサ78にて抽選用球Bの通過を検出したことを特定した場合、投入用駆動部77への駆動信号の出力を停止することで通過阻止部材76を退避位置から初期位置に復帰させる。また、主側MPU142は投入用処理を実行した場合、投入コマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットするとともに(ステップS1206)、主側RAM144の投入後フラグに「1」をセットする(ステップS1207)。
投入コマンドを受信した場合におけるサブ側MPU152の処理構成について、図28のフローチャートを再度参照しながら説明する。
主側MPU142から投入コマンドを受信した場合(ステップS1007:YES)、サブ側ROM153から投入後演出用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す(ステップS1008)。投入後演出用のデータテーブルには、投入装置71から投入された抽選用球Bが振分装置101の排出通路部114から排出されるまでの間における投入後演出をスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。投入後演出では、抽選用球Bの振分が実行中であることに対応した演出用の画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに振分が実行中であることを示す音声がスピーカ65から出力される。投入後演出用のデータテーブルがサブ側RAM154に読み出された場合、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にて当該投入後演出用のデータテーブルが参照されることで上述した投入後演出が実行されるようにスピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が実行される。
抽選用ユニット制御処理(図31)の説明に戻り、投入後フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1201:YES)、ステップS1208にて投入後処理を実行する。図32は投入後処理を示すフローチャートである。
まずステップS1301にて主側RAM144に設けられた排出後フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。排出後フラグは、抽選用ユニット70において振分装置101の排出通路部114を通じて抽選用球Bが排出された後のタイミングであるか否かを主側MPU142にて特定するためのフラグである。排出後フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1301:NO)、ステップS1302にて排出通路部114の排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したか否かを判定することで、振分装置101の排出通路部114を通じて抽選用球Bが排出されたか否かを判定する。
排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出している場合(ステップS1302:YES)、振分装置101における振分用回転体103の回転位置を読み出す(ステップS1303)。具体的には、振分用駆動部111の出力軸のステップ数を算出するために主側RAM144に設けられたステップ数カウンタの現状の値を読み出す。そして、その読み出した値を利用して、今回排出された抽選用球Bが振分装置101におけるいずれの案内口113a〜113fによって排出通路部114に案内されたかを特定する(ステップS1304)。
当該案内口の特定処理では、主側ROM143に設けられた特定テーブルを主側RAM144に読み出す。特定テーブルは、図33の説明図に示すように、排出通路部114にて抽選用球Bが検出されたタイミングにおける振分用駆動部111のステップ数と、排出通路部114に抽選用球Bを案内した案内口113a〜113fの種類との関係が定められている。具体的には、振分用駆動部111の1周に要するステップ数である359ステップのうち、0ステップ〜59ステップが第1案内口113aに対応しており、60ステップ〜119ステップが第2案内口113bに対応しており、120ステップ〜179ステップが第3案内口113cに対応しており、180ステップ〜239ステップが第4案内口113dに対応しており、240ステップ〜299ステップが第5案内口113eに対応しており、300ステップ〜359ステップが第6案内口113fに対応している。これら案内口113a〜113fの種類とステップ数の範囲との関係は、スロットマシン10の設計段階において実験にて取得される。
具体的には、案内対象となった案内口113a〜113fが排出通路部114の入口114aと重なった後のタイミングで排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出することとなるため、排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したタイミングで特定した振分用駆動部111のステップ数は案内対象となった案内口113a〜113fが排出通路部114の入口114aと重なったタイミングのステップ数ではない。そこで、スロットマシン10の設計段階において、各案内口113a〜113fが排出通路部114の入口114aと重なったタイミングにおける振分用駆動部111のステップ数と、排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したタイミングにおける振分用駆動部111のステップ数との関係を実験により特定することで、排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したタイミングにおける振分用駆動部111のステップ数から今回の抽選用球Bの案内対象となった案内口を特定可能とするステップ数の範囲の関係を特定テーブルとして主側ROM143に設定する。このように排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したタイミングにおける振分用駆動部111のステップ数との関係で案内対象となった案内口113a〜113fの種類を特定することで、各案内口113a〜113fに1対1で対応させて抽選用球Bの検出センサを設ける必要がなくなり、検出センサの数を抑えることが可能となる。
投入後処理(図32)の説明に戻り、案内口の特定処理(ステップS1304)を実行した後は、主側RAM144の排出後フラグに「1」をセットするとともに(ステップS1305)、主側RAM144の報知時間用タイマカウンタに終了報知時間(具体的には10sec)に対応した値をセットする(ステップS1306)。終了報知時間は抽選用ユニット70を利用した抽選が終了することを報知する終了報知の継続時間である。また、ステップS1307にて排出コマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットする。排出コマンドは、抽選用球Bが排出通路部114を通じて排出されたことを示すデータ、及び案内口の特定処理(ステップS1304)にて特定した案内対象の案内口113a〜113fの種類を示すデータが設定される。
排出コマンドを受信した場合におけるサブ側MPU152の処理構成について、図28のフローチャートを再度参照しながら説明する。
主側MPU142から排出コマンドを受信した場合(ステップS1009:YES)、ステップS1010にて当選対象の案内口113a〜113fへの抽選用球Bの入球が発生したか否かを判定する。具体的には、前回のステップS1005にて決定した当選対象の案内口113a〜113fの中に、今回受信した排出コマンドに設定されている種類の案内口113a〜113fが含まれているか否かを判定する。
当選対象の案内口113a〜113fの中に含まれている場合(ステップS1010:YES)、当選時設定処理(ステップS1011)を実行する。当選時設定処理では、現状が非AT状態であればAT状態への移行処理を実行する。具体的には、単位実行回の抽選処理を実行し、AT状態の単位実行回を1実行回、2実行回、3実行回、4実行回及び5実行回のいずれかから選択し、その選択した単位実行回の値から1を減算した値をサブ側RAM154のAT実行カウンタにセットする。また、サブ側RAM154のATゲームカウンタに1単位実行回の継続ゲーム数である「50」をセットする。一方、現状がAT状態であればAT状態の単位実行回の増加処理を実行する。具体的には、単位実行回の抽選処理を実行し、AT状態の単位実行回を1実行回、2実行回、3実行回、4実行回及び5実行回のいずれかから選択し、その選択した単位実行回の値をサブ側RAM154のAT実行カウンタの値に加算する。
その後、サブ側ROM153から当選時用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す(ステップS1012)。この場合、非AT状態であればAT状態への移行時に対応した当選時用のデータテーブルを読み出し、AT状態であれば単位実行回の増加時に対応した当選時用のデータテーブルを読み出す。当選時用のデータテーブルには、抽選用ユニット70を利用した抽選において当選したことを示す当選報知を終了報知としてスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。当選報知では、抽選用ユニット70を利用した抽選が終了すること及び当該抽選にて当選となったことを報知するための画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに当該報知に対応した音声がスピーカ65から出力される。当選時用のデータテーブルがサブ側RAM154に読み出された場合、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にて当該当選時用のデータテーブルが参照されることで上述した当選報知が終了報知として実行されるようにスピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が実行される。
一方、当選対象の案内口113a〜113fの中に含まれていない場合(ステップS1010:NO)、サブ側ROM153から外れ時用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す(ステップS1013)。外れ時用のデータテーブルには、抽選用ユニット70を利用した抽選において外れとなったことを示す外れ時報知を終了報知としてスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。外れ時報知では、抽選用ユニット70を利用した抽選が終了すること及び当該抽選にて外れとなったことを報知するための画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに当該報知に対応した音声がスピーカ65から出力される。外れ時用のデータテーブルがサブ側RAM154に読み出された場合、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にて当該外れ時用のデータテーブルが参照されることで上述した外れ時報知が終了報知として実行されるようにスピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が実行される。
投入後処理(図32)の説明に戻り、排出後フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1301:YES)、ステップS1308にて主側RAM144の報知時間用タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定することで、終了報知時間が経過したか否かを判定する。報知時間用タイマカウンタの値が1以上である場合、すなわち終了報知時間が経過していない場合(ステップS1308:NO)、そのまま本投入後処理を終了する。これにより、抽選用ユニット制御処理では、終了報知時間が経過するまではステップS1308にて否定判定をし続けることで、通常処理(図14)のフリーズ状態を解除しない。
排出後フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1301:YES)であって終了報知時間が経過している場合(ステップS1308:YES)、ステップS1309にて主側RAM144の分岐実行中フラグ、投入後フラグ及び排出後フラグの全てを「0」クリアする。これにより、抽選用ユニット70を利用した抽選状態が終了したこととなり、通常処理(図14)のフリーズ状態が解除される。すなわち、分岐処理(図30)のステップS1101にて否定判定をすることとなり、通常処理(図14)のステップS201に進むこととなる。また、ステップS1310にて動作終了処理を実行する。動作終了処理では、抽選用ユニット70の案内用駆動部92及び振分用駆動部111への駆動信号の出力を停止する。これにより、終了報知が終了したタイミングにおいて抽選用ユニット70の案内用回転体91及び振分用回転体103の回転が停止する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
最終的な動作結果が制御されることなく不規則に定まるように抽選用球Bを転動させる抽選用ユニット70を備えており、抽選用球Bの動作結果が当選結果である場合、すなわち当選対象の案内口113a〜113fに抽選用球Bが振り分けられた場合には、遊技者に利益が付与される。これにより、内部抽選の結果に対応した停止結果となるリール32L,32M,32Rとは別に、抽選用球Bの抽選動作を通じて抽選を行う抽選動作手段が存在することとなり、ソフト的な抽選とハード的な抽選との両方を遊技者に提供することが可能となる。
抽選用球Bを利用した抽選動作が実行されている状況においては各リール32L,32M,32Rの回転開始が阻止されるフリーズ状態となる。これにより、抽選用球Bを利用した抽選動作が実行されている状況においては各リール32L,32M,32Rへの遊技者の意識を低下させて、その分、抽選用球Bを利用した抽選動作への意識を高めることが可能となる。
案内ユニット81への抽選用球Bの投入動作は、上記フリーズ状態に設定された状況下で行われる。これにより、リール32L,32M,32Rの回転開始が不可となっている状況下で抽選用球Bを利用した抽選動作を行うことが可能となり、当該抽選動作への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
主側MPU142は、抽選用球Bを利用した抽選動作の結果が出た後に、上記フリーズ状態を解除する。これにより、抽選用球Bを利用した抽選動作の結果が出る瞬間まで当該抽選動作に対して遊技者の意識を惹きつけることが可能となる。また、抽選用球Bを利用した抽選動作の結果が出るまではフリーズ状態が継続されることとなるため、フリーズ状態の解除後にはリール32L,32M,32Rを利用した遊技に対して上記抽選動作の結果を反映させることが可能となる。
主側MPU142は、振分装置101から抽選用球Bを排出するための排出通路部114に設けられた排出球検出センサ115にて抽選用球Bが検出された場合に上記フリーズ状態を解除する。これにより、主側MPU142は抽選用球Bを利用した抽選動作の終了を直接的に把握することが可能となるとともに、当該抽選動作が終了した場合にフリーズ状態を解除することが可能となる。
リール32L,32M,32Rの回転を開始させる場合に主側MPU142にて実行される抽選処理(図15)にて分岐対象役に当選となったことを一の条件として、抽選用球Bを利用した抽選動作が開始される。これにより、抽選用球Bを利用した抽選動作をリール32L,32M,32Rにおける図柄の変動表示の内容と関連付けることが可能となる。この場合、抽選用球Bを利用した抽選動作が行われることを期待する遊技者は、図柄の変動表示の内容が分岐対象役に対応した内容となるか否かに注目することとなるため、図柄の変動表示への注目度を高めることが可能となる。また、分岐対象役に当選した場合、抽選用球Bを利用した抽選動作の開始決定に際して入賞結果は考慮されないため、所謂取りこぼしが発生するか否かに関係なく抽選用球Bを利用した抽選動作を遊技者に提供することが可能となる。
主側MPU142の抽選処理(図15)にて分岐対象役に当選したゲームの実行回において全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に、抽選用球Bを利用した抽選動作が開始される。これにより、リール32L,32M,32Rが回転している状況においては分岐対象役に対応した内容となるか否かに遊技者を注目させることが可能となる。
分岐対象役は複数種類設定されており、分岐対象役の種類に応じて当選対象となる案内口113a〜113fの数が相違する。これにより、抽選用球Bを利用した抽選動作の結果が当選結果となる確率が分岐対象役の種類に応じて変動することとなるため、リール32L,32M,32Rを利用した遊技の内容と抽選用球Bを利用した遊技の内容とを密接に関連付けながら、抽選用球Bを利用した抽選動作の当選結果の内容を多様化させることが可能となる。
スロットマシン10の前面に投入操作レバー131が設けられており、当該投入操作レバー131が操作された場合に抽選用球Bが投入装置71から案内ユニット81に投入される。これにより、抽選用球Bを利用した抽選動作を遊技者の操作を契機として開始させることが可能となり、当該抽選動作を利用した抽選に遊技者を積極参加させることが可能となる。
主側MPU142は、フリーズ状態に設定するまでは投入操作レバー131が操作されたとしても抽選用球Bの投入を行わない。これにより、リール32L,32M,32Rの回転開始が禁止されている状況下で抽選用球Bの投入を行うことが可能となり、当該抽選動作への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
抽選用ユニット70の振分用回転体103は、抽選用球Bの投入タイミングに関係なく所定の回転動作を実行する。つまり、抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fに案内されないようにするための制御が振分用回転体103に対して行われない。これにより、投入操作レバー131の操作タイミングが当選結果に対応したタイミングであったにも関わらず、振分用回転体103の回転動作が強制的に変更されて当選結果とならないという事象が発生しないことになるため、投入操作レバー131を操作することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
抽選用球Bを振分装置101に案内するための案内通路82の途中位置には案内用回転体91が設けられており、抽選用球Bの投入タイミングによっては案内用回転体91の手前で当該抽選用球Bが待機する場合及び待機しない場合のいずれかが発生し、さらに待機する時間の長さも投入タイミングに応じて変動する。これにより、遊技者は、抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fに案内されることを狙って投入操作レバー131を操作するためには、振分用回転体103だけでなく案内用回転体91の状態を確認して当選発生となる操作タイミングを予測する必要が生じる。よって、当選結果となることを狙って投入操作レバー131を操作することの難易度を高めることが可能となる。
案内用回転体91は、抽選用球Bの投入タイミングに関係なく所定の回転動作を実行する。つまり、抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fに案内されないようにするための制御が案内用回転体91に対して行われない。これにより、投入操作レバー131の操作タイミングが当選結果に対応したタイミングであったにも関わらず、案内用回転体91の回転動作が強制的に変更されて当選結果とならないという事象が発生しないことになるため、投入操作レバー131を操作することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
抽選用球Bを投入するための投入操作レバー131の操作が有効化されてから投入制限時間が経過するまでに当該投入操作レバー131が操作されなかった場合、抽選用球Bの投入が強制的に行われる。これにより、投入操作レバー131の操作を契機として抽選用球Bによる抽選動作が開始されるようにしながらも、投入制限時間の範囲内で当該抽選動作を強制的に開始することが可能となる。よって、抽選用球Bが投入されるまでの時間が必要以上に長時間化してしまうことを阻止することが可能となる。
投入操作レバー131は抽選用球Bを投入するための専用の操作手段である。これにより、抽選用球Bを利用した抽選動作を開始させるためにいずれの操作手段を操作すべきであるのかを遊技者が認識し易くなる。
リール32L,32M,32Rの駆動制御及びフリーズ状態の設定制御を行う主側MPU142において抽選用球Bによる抽選動作が行われていることを特定可能とする一方、主側MPU142から受信したコマンドに応じた制御を実行するサブ側MPU152において抽選用球Bを利用した抽選結果が当選結果であった場合に利益を付与する制御が行われる。これにより、主側MPU142とサブ側MPU152とで処理負荷を分散することが可能となる。また、フリーズ状態に設定する機能を有する主側MPU142において抽選用球Bを利用した抽選動作が行われていることが特定されるため、当該抽選動作に対応させてフリーズ状態の設定を行うことが可能となる。
抽選用球Bを利用した抽選動作の開始制御がサブ側MPU152ではなく主側MPU142にて行われる。これにより、フリーズ状態に設定する機能を有する主側MPU142において抽選用球Bを利用した抽選動作を開始させる制御を実行することが可能となり、フリーズ状態の設定タイミングと抽選用球Bを利用した抽選動作の開始タイミングとの調整を行い易くなる。
振分装置101の排出通路部114を抽選用球Bが通過したことを検出する排出球検出センサ115は主側MPU142と電気的に接続されており、主側MPU142は排出球検出センサ115にて抽選用球Bが検出されたことを特定した場合にフリーズ状態を解除する。これにより、フリーズ状態に設定する機能を有する主側MPU142において抽選用球Bが排出されたことを直接的に把握することが可能となり、抽選用球Bが排出された後にフリーズ状態を解除することが可能となる。
また、主側MPU142は抽選用球Bが排出されたことを特定した場合、それに対応したコマンドをサブ側MPU152に送信する。これにより、排出球検出センサ115がサブ側MPU152と電気的に接続されていなくても、当該サブ側MPU152にて抽選動作の終了タイミングを認識することが可能となる。
当選対象となる案内口113a〜113fの種類が分岐対象役に応じて変動する構成において、当該当選対象となる案内口113a〜113fの決定がサブ側MPU152にて行われる。これにより、抽選用球Bの動作結果が当選結果であった場合に利益を付与する機能を有するサブ側MPU152において当選対象となる案内口113a〜113fの種類が決定されることとなるため、抽選用球Bを利用した抽選動作と利益付与との関係の制御をサブ側MPU152において集約して行うことが可能となる。
排出球検出センサ115にて抽選用球Bが検出されたタイミングにおける振分用駆動部111のステップ数を特定し、その特定結果からその検出対象の抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fにより案内されたか否かが特定される。これにより、案内口113a〜113fに1対1で対応させて検出センサを設けなくても、当選対象の案内口113a〜113fに抽選用球Bが案内されたか否かを特定することが可能となる。よって、検出センサの数を抑えながら抽選用球Bの動作結果を特定することが可能となる。
また、振分用駆動部111はステッピングモータであり、抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fに案内されたか否かの特定に際しては、排出球検出センサ115にて抽選用球Bが検出されたタイミングにおける振分用駆動部111のステップ数が参照される。これにより、ステッピングモータのステップ数を計測するという比較的簡易な制御を利用して抽選用球Bの動作結果を特定することが可能となる。
抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fに案内されたか否かの特定に際しては、排出球検出センサ115にて抽選用球Bが検出されたタイミングにおける振分用駆動部111のステップ数が利用される。これにより、抽選用球Bを利用した抽選動作が終了したことを検出するための排出球検出センサ115を利用して、当選対象の案内口113a〜113fに案内されたか否かの特定を行うことが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、抽選用ユニット70を利用した抽選の態様が上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図34は、本実施形態における入賞判定処理を示すフローチャートである。
まずステップS1401ではその他の処理を実行する。当該その他の処理では、上記第1の実施形態における入賞判定処理(図25)のステップS801と同様に、入賞の発生の有無を特定するとともに入賞が発生している場合にはそれに対応した処理を実行する。
その後、CB内部後状態であること(ステップS1402:YES)、及び分岐対象役に当選していること(ステップS1403:YES)を条件に、ステップS1404に進む。ステップS1404では投入発生回数の抽選処理を実行する。投入発生回数の抽選処理は、分岐対象役に当選となった場合において抽選用ユニット70を利用した抽選の実行回数を抽選により決定するための処理である。投入発生回数の抽選処理では、抽選用ユニット70において抽選用球Bを投入可能な回数を0回、1回及び2回の中から選択する。
投入発生回数の抽選処理において抽選用球Bの投入発生回数の各選択率は、複数種類の分岐対象役において同一ではなく、分岐対象役の種類に応じて異なっている。具体的には、図35の説明図に示すように、IV=7,9,10,14〜16で当選となっている場合には0回が選択され得るとともに0回が選択される確率が1回の選択確率及び2回の選択確率よりも高く設定されている。その一方、IV=11〜13で当選となっている場合には0回の選択確率が0%となっており、1回以上の投入発生回数が確実に選択される。投入発生回数の抽選処理では、主側RAM144において定期的に更新される抽選用カウンタから数値情報を取得し、その取得した数値情報が主側ROM143に予め記憶されている発生回数用テーブルにおいて今回の分岐対象役に対応させて設定されている0回、1回及び2回の投入発生回数の数値範囲のいずれに含まれるのかを特定する。
1回以上の投入発生回数を選択した場合(ステップS1405:YES)、その選択した投入発生回数の値を主側RAM144に設けられた投入回数カウンタにセットする(ステップS1406)。投入回数カウンタは抽選用球Bの残りの投入回数を主側MPU142にて特定するためのカウンタである。その後、ステップS1407〜ステップS1410にて、上記第1の実施形態における入賞判定処理(図25)のステップS806〜ステップS809と同様の処理を実行する。具体的には、ステップS1407にて分岐実行中フラグに「1」をセットし、ステップS1408にて動作開始処理を実行し、ステップS1409にて開始報知時間をセットし、ステップS1410にて投入制限時間をセットする。
図36は、本実施形態における抽選用ユニット制御処理を示すフローチャートである。
開始報知時間が経過している場合(ステップS1501:YES)、ステップS1502にて主側RAM144の投入回数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する。投入回数カウンタの値が1以上である場合、投入操作レバー131が操作されていること(ステップS1503:YES)、又は投入制限時間が経過していること(ステップS1504:YES)を条件として、抽選用球Bを投入装置71から投入するための投入用処理を実行する(ステップS1505)。つまり、抽選用球Bの投入が可能な投入可能期間において投入操作レバー131が操作された場合には投入用処理が実行されるとともに、投入制限時間に亘って投入操作レバー131が操作されなかった場合には投入操作レバー131が操作されていなくても強制的に投入用処理が実行される。投入用処理の処理内容は、上記第1の実施形態における抽選用ユニット制御処理(図31)の投入用処理(ステップS1205)と同様である。これにより、投入装置71の投入部74から案内ユニット81に抽選用球Bが投入されることとなる。
その後、投入コマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットするとともに(ステップS1506)、主側RAM144に設けられた投入済みカウンタの値を1加算し(ステップS1507)、さらに主側RAM144の投入回数カウンタの値を1減算する(ステップS1508)。投入済みカウンタは、案内ユニット81を流下している抽選用球Bの数を主側MPU142にて特定するためのカウンタである。その後、ステップS1509にて1減算後の投入回数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する。1以上である場合には、主側RAM144の制限時間用タイマカウンタに2度目の投入制限時間(例えば10sec)をセットする。2度目の投入制限時間が経過するまでに投入操作レバー131が操作されたなかった場合にはステップS1504にて肯定判定をして投入用処理(ステップS1505)を実行することとなる。
ステップS1502にて否定判定をした場合、ステップS1504にて否定判定をした場合、ステップS1509にて否定判定をした場合、又はステップS1510の処理を実行した場合には、ステップS1511にて主側RAM144の投入済みカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。1以上である場合にはステップS1512にて投入後処理を実行する。
図37は、当該投入後処理を示すフローチャートである。
主側RAM144の排出後フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1601:NO)であって、排出通路部114の排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出している場合(ステップS1602:YES)、上記第1の実施形態における投入後処理(図32)のステップS1303及びステップS1304と同様に、回転位置の読み出し処理(ステップS1603)及び案内口の特定処理(ステップS1604)を実行する。その後、ステップS1605にて排出コマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットする。排出コマンドは、上記第1の実施形態と同様に、抽選用球Bが排出通路部114を通じて排出されたことを示すデータ、及び案内口の特定処理(ステップS1604)にて特定した案内対象の案内口113a〜113fの種類を示すデータが設定される。また、ステップS1605にて、主側RAM144の投入済みカウンタの値を1減算する。
その後、ステップS1607にて、主側RAM144の投入回数カウンタの値が「0」であって投入済みカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。両カウンタの値が「0」である場合(ステップS1607:YES)、主側RAM144の排出後フラグに「1」をセットし(ステップS1608)、主側RAM144の報知時間用タイマカウンタに終了報知時間(具体的には10sec)に対応した値をセットし(ステップS1609)、排出完了コマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットする(ステップS1610)。排出完了コマンドは、投入可能な抽選用球Bの全ての排出が完了したことを示すコマンドである。サブ側MPU152は、排出完了コマンドを受信した場合、既に受信している排出コマンドの内容から、今回の抽選用球Bの投入によって当選対象の案内口113a〜113fへの入球が発生したか否かを判定する。なお、複数の抽選用球Bが投入されている場合、当選対象の案内口113a〜113fへの入球個数が1個であっても複数個であっても1回の当選として扱われる。当選対象の案内口113a〜113fへの入球が発生している場合には、上記第1の実施形態における分岐中制御処理(図28)のステップS1011及びステップS1012の処理が実行され、当選対象の案内口113a〜113fへの入球が発生していない場合には、上記第1の実施形態における分岐中制御処理(図28)のステップS1013の処理が実行される。
排出後フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1601:YES)であって終了報知時間が経過している場合(ステップS1611:YES)、ステップS1612にて主側RAM144の分岐実行中フラグ、投入後フラグ及び排出後フラグの全てを「0」クリアする。これにより、抽選用ユニット70を利用した抽選状態が終了したこととなり、通常処理(図14)のフリーズ状態が解除される。すなわち、分岐処理(図30)のステップS1101にて否定判定をすることとなり、通常処理(図14)のステップS201に進むこととなる。また、ステップS1613にて動作終了処理を実行する。動作終了処理では、抽選用ユニット70の案内用駆動部92及び振分用駆動部111への駆動信号の出力を停止する。これにより、終了報知が終了したタイミングにおいて抽選用ユニット70の案内用回転体91及び振分用回転体103の回転が停止する。
以上詳述した本実施形態によれば、抽選用球Bを利用した抽選動作が実行される場合、投入される抽選用球Bの数が1個で固定ではなく、複数個となり得る。これにより、抽選用球Bの投入個数を多様化させることが可能となり、投入個数との関係で当選結果となる期待度を変動させることが可能となる。
また、抽選用球Bの投入個数は主側MPU142にて決定される。これにより、抽選用球Bの投入個数が変動する構成であっても、抽選用球Bを利用した抽選動作の実行中であるか否かを主側MPU142にて把握することが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、上記第2の実施形態と同様に、抽選処理(図15)にて分岐対象役に当選した場合には抽選用球Bの投入発生回数が抽選により決定される。この場合、抽選用球Bの投入発生回数として複数回が選択され得る。但し、上記第2の実施形態では、振分装置101において当選対象となる案内口113a〜113fの種類が抽選処理(図15)にて当選となった分岐対象役の種類などに応じて変化する構成としたが、本実施形態では、当選対象となる案内口113a〜113fはスロットマシン10の設計段階で固定されており、分岐対象役の種類及び遊技状態に応じて変化しない構成となっている。例えば、6個の案内口113a〜113fのうち半分が当選対象に設定されており残りが非当選対象に設定されている。当該構成に対応させて本実施形態ではサブ側MPU152の分岐中制御処理(図28)においてステップS1004〜ステップS1006の処理が実行されない。また、本実施形態では主側MPU142における投入後処理の処理構成が上記第2の実施形態における投入後処理(図38)の処理構成となっている。
図38は、本実施形態における投入後処理を示すフローチャートである。
主側RAM144の排出後フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1701:NO)であって、排出通路部114の排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出している場合(ステップS1702:YES)、ステップS1703にて当選対象の案内口113a〜113fへの入球が発生したか否かを判定する。具体的には、上記第1の実施形態における投入後処理(図32)における回転位置の読み出し処理(ステップS1303)及び案内口の特定処理(ステップS1304)を実行することで、今回の案内対象となった案内口113a〜113fの種類を特定する。そして、その特定した種類の案内口113a〜113fが当選対象であるか否かを判定する。
当選対象への入球が発生していると判定した場合(ステップS1703:YES)、当選コマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットし(ステップS1704)、主側RAM144の投入回数カウンタ及び投入済みカウンタの両方の値を「0」クリアする(ステップS1705)。その後、主側RAM144の排出後フラグに「1」をセットし(ステップS1706)、主側RAM144の報知時間用タイマカウンタに終了報知時間(具体的には10sec)に対応した値をセットし(ステップS1707)、排出完了コマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットする(ステップS1708)。排出完了コマンドは、投入可能な抽選用球Bの全ての排出が完了したことを示すコマンドである。サブ側MPU152は、排出完了コマンドを受信した場合、既に当選コマンドを受信しているか否かを判定することで、今回の抽選用球Bの投入によって当選対象の案内口への入球が発生したか否かを判定する。当選対象の案内口113a〜113fへの入球が発生している場合には、上記第1の実施形態における分岐中制御処理(図28)のステップS1011及びステップS1012の処理が実行され、当選対象の案内口113a〜113fへの入球が発生していない場合には、上記第1の実施形態における分岐中制御処理(図28)のステップS1013の処理が実行される。
一方、当選対象への入球が発生していないと判定した場合(ステップS1703:NO)、外れコマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットし(ステップS1709)、主側RAM144の投入済みカウンタの値を1減算する(ステップS1710)。その後、ステップS1711にて、主側RAM144の投入回数カウンタ及び投入済みカウンタの両方の値が「0」であるか否かを判定する。両方の値が「0」である場合(ステップS1711:YES)、既に説明したステップS1706〜ステップS1708の処理を実行する。
排出後フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1701:YES)であって終了報知時間が経過している場合(ステップS1712:YES)、ステップS1713にて主側RAM144の分岐実行中フラグ、投入後フラグ及び排出後フラグの全てを「0」クリアする。これにより、抽選用ユニット70を利用した抽選状態が終了したこととなり、通常処理(図14)のフリーズ状態が解除される。すなわち、分岐処理(図30)のステップS1101にて否定判定をすることとなり、通常処理(図14)のステップS201に進むこととなる。また、ステップS1714にて動作終了処理を実行する。動作終了処理では、抽選用ユニット70の案内用駆動部92及び振分用駆動部111への駆動信号の出力を停止する。これにより、終了報知が終了したタイミングにおいて抽選用ユニット70の案内用回転体91及び振分用回転体103の回転が停止する。
次に、図39のタイムチャートを参照しながら、抽選用ユニット70を利用した抽選が行われる場合における制御の流れを説明する。なお、本抽選は非AT状態において行われており、本抽選では抽選用球Bの投入発生回数として2回が選択されている。
図39(a)はリール32L,32M,32Rが回転している期間を示し、図39(b)はフリーズ期間を示し、図39(c)は開始報知期間及び終了報知期間を示し、図39(d)は1球目の抽選用球Bの振分期間を示し、図39(e)は2球目の抽選用球Bの振分期間を示し、図39(f)は振分装置101から抽選用球Bが排出されるタイミングを示し、図39(g)はAT状態の実行期間を示す。
t1のタイミングで、図39(a)に示すように、分岐対象役に当選したゲームにおける各リール32L,32M,32Rの回転が停止する。この場合、今回のゲームでは上記のとおり分岐対象役に当選しているため主側MPU142において投入発生回数の抽選処理が実行される。そして、当該抽選処理にて抽選用球Bの投入発生回数として2回が選択される。また、当該t1のタイミングで図39(b)に示すように主側MPU142においてフリーズ期間が開始されるとともに、図39(c)に示すようにサブ側MPU152において開始報知が開始される。
その後、t2のタイミングで図39(c)に示すように開始報知が終了され、図39(d)に示すように遊技者により投入操作レバー131が操作されることにより1球目の抽選用球Bが投入装置71から案内ユニット81に投入される。その後、当該1球目の抽選用球Bが未だ振分装置101から排出されていないタイミングであるt3のタイミングで、遊技者により投入操作レバー131が再度操作されることにより、図39(e)に示すように2球目の抽選用球Bが投入装置71から案内ユニット81に投入される。
その後、2球目の抽選用球Bが未だ振分装置101から排出されていないタイミングであるt4のタイミングで、図39(f)に示すように1球目の抽選用球Bが振分装置101から排出される。当該抽選用球Bは振分装置101において当選対象の案内口により排出通路部114に案内されている。この場合、2球目の抽選用球Bが未だ振分装置101から排出されていないタイミングである当該t4のタイミングで、図39(g)に示すようにサブ側MPU152においてAT状態への移行設定が行われる。また、当該t4のタイミングで図39(c)に示すようにサブ側MPU152は終了報知を開始させる。当該終了報知では、AT状態への移行当選となったことを示す内容の報知も行われる。
その後、t5のタイミングで図39(c)に示すように終了報知が終了する。また、当該t5のタイミングで図39(b)に示すように主側MPU142におけるフリーズ期間が終了する。その後、t6のタイミングで、図39(f)に示すように2球目の抽選用球Bが振分装置101から排出される。当該排出タイミングにおいては既に抽選用ユニット70を利用した抽選の有効期間が終了しているため、当該2球目の抽選用球Bが当選対象の案内口に入球していたとしても、それに対して何ら利益が発生しない。
以上詳述した本実施形態によれば、抽選用球Bが複数投入されている状況において一の抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fに入球したことが特定された場合には、残りの抽選用球Bの振り分けが完了していなくてもフリーズ状態が解除される。これにより、抽選用球Bを利用した抽選動作の結果が当選結果となった場合には、リール32L,32M,32Rを利用した遊技の進行を優先させることが可能となる。
なお、当選対象の案内口が固定式である構成に限定されることはなく、上記第1の実施形態のように当選対象の案内口が変動する構成に対して、上記のように一の抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fに入球したことが特定された場合には残りの抽選用球Bの振り分けが完了していなくてもフリーズ状態が解除される構成を適用してもよい。但し、当該構成においては、主側MPU142にて当選対象の案内口への入球の有無を特定する必要があるため、当選対象の案内口の決定が主側MPU142にて行われる構成とする、又は当選対象の案内口の種類を示すコマンドがサブ側MPU152から送信される構成とする必要がある。
また、抽選用球Bが複数投入されている状況において一の抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fに入球し、さらにその後において他の一の抽選用球Bも当選対象の案内口113a〜113fに入球した場合、後側の入球を無効化させるのではなくそれに対する利益も付与する構成としてもよい。例えば、非AT状態においては、先側の入球によりAT状態への移行が発生し、後側の入球によりAT状態の単位実行回数の増加が発生する構成としてもよい。また、AT状態においては、AT状態の単位実行回数の増加が複数回発生する構成としてもよい。
<第4の実施形態>
本実施形態では、投入操作レバー131が、抽選用球Bを投入装置71から投入させる契機となる操作部としての機能だけでなく、それ以外の機能も有している点で、上記第1の実施形態と異なっている。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図40は、主側MPU142にて実行されるクレジット投入処理を示すフローチャートである。なお、クレジット投入処理はタイマ割込み処理(図13)の一部の処理として実行される。
仮想メダルの投入可能期間であって(ステップS1801:YES)、仮想メダルの枚数を計測するために主側RAM144に設けられたクレジットカウンタの値が1以上である場合(ステップS1802:YES)、ステップS1803にて第1クレジット投入ボタン47が操作されたか否かを判定する。また、ステップS1804では投入操作レバー131が操作されたか否かを判定する。第1クレジット投入ボタン47及び投入操作レバー131のうち一方が操作されている場合(ステップS1803又はステップS1804:YES)、ステップS1805にて上限投入処理を実行する。これにより、ベット可能な最大枚数以上の仮想メダルが貯留記憶されている場合にはベット可能な最大枚数がベットされ、ベット可能な最大数よりも少ない数の仮想メダルが貯留記憶されている場合にはその仮想メダルの全数がベットされる。
一方、第1クレジット投入ボタン47及び投入操作レバー131の両方が操作されていない場合(ステップS1803及びステップS1804:NO)、ステップS1806にて第2クレジット投入ボタン48及び第3クレジット投入ボタン49のいずれかが操作されたか否かを判定する。第2クレジット投入ボタン48及び第3クレジット投入ボタン49のいずれかが操作されている場合、ステップS1807にて、その操作されたボタンに対応した枚数の仮想メダルがベットされる。
以上詳述した本実施形態によれば、投入操作レバー131が仮想メダルをベットする機能を有することとなり、投入操作レバー131の多機能化を図ることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態では、上記各実施形態と異なり、抽選用ユニット70の制御が主側MPU142ではなくサブ側MPU152により行われる。詳細には、本実施形態におけるブロック図である図41に示すように、投入球検出センサ78、排出球検出センサ115及び初期位置検出センサ112が主側MPU142ではなくサブ側MPU152の入力側と電気的に接続されている。また、投入用駆動部77、案内用駆動部92、振分用駆動部111及び搬送装置121が主側MPU142ではなくサブ側MPU152の出力側と電気的に接続されている。このように抽選用ユニット70の制御がサブ側MPU152により行われる構成であるため、主側MPU142は抽選用ユニット70を利用した抽選が終了したタイミングを直接的に認識することができない。また、サブ側MPU152により抽選用ユニット70の制御が行われる構成においては、当該抽選用ユニット70を利用した抽選を開始するか否かの決定がサブ側MPU152にて独自に行われてしまうと、抽選用ユニット70による抽選の実行期間を主側MPU142にて認識することができない。これに対して、本実施形態では抽選用ユニット70による抽選の開始契機を主側MPU142にて特定可能とするとともに、抽選用ユニット70による抽選が行われ得る期間においては主側MPU142にてフリーズ期間が生じるようにするための工夫が施されている。以下、本実施形態における主側MPU142及びサブ側MPU152の処理構成について詳細に説明する。
図42は主側MPU142にて実行される入賞判定処理を示すフローチャートであり、まずステップS1901では、上記第1の実施形態における入賞判定処理(図25)のステップS801と同様に、入賞発生の有無を判定するとともに入賞が発生している場合にはそれに対応した処理を実行する。続くステップS1902では分岐対象役に当選しているか否かを判定する。分岐対象役に当選している場合には、ステップS1903にて、主側RAM144に設けられたフリーズカウンタにフリーズ時間をセットする。フリーズカウンタの値は主側MPU142のタイマ割込み処理(図13)にて定期的に減算される。
フリーズカウンタの値が1以上である場合、主側MPU142は通常処理の進行を阻止する。詳細には、図43に示すように、ステップS2001〜ステップS2009では、上記第1の実施形態における通常処理(図14)のステップS201〜ステップS209と同一の処理を実行する。ステップS2009の処理を実行した場合、ステップS2010にて、主側RAM144のフリーズカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。そして、フリーズカウンタの値が1以上である場合には、フリーズカウンタの値が「0」となるまでステップS2010の処理を繰り返し実行する。これにより、フリーズカウンタの値が1以上である場合には、主側MPU142の通常処理ではその後の処理を実行することなく待機した状態となる。当該状態では、メダル投入口45にメダルを投入してもそれが受け入れられることなくメダル排出口58から排出されるとともに、各クレジット投入ボタン47〜49の操作が無効化され、さらにリプレイ入賞が発生していても再ベットの設定が行われないことで、新たなゲームを開始することが不可となる。フリーズカウンタの値が「0」となった場合にはステップS2001の処理に復帰する。
図44はサブ側MPU152にて実行される分岐中制御処理を示すフローチャートである。
主側MPU142から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS2101:YES)であって、当該入賞結果コマンドに今回の当選役データとして分岐対象役に対応したデータが含まれている場合(ステップS2102:YES)、サブ側RAM154に設けられた報知時間用タイマカウンタに開始報知時間(具体的には10sec)に対応した値をセットするとともに(ステップS2103)、サブ側ROM153から開始演出用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す(ステップS2104)。これにより、上記第1の実施形態と同様に、抽選用ユニット70を利用した抽選が開始されることを示す開始報知が開始報知時間に亘って行われる。
その後、ステップS2105にて対象決定テーブルの選択処理を実行し、ステップS2106にて当選対象の決定処理を実行し、ステップS2107にて当選対象の発光処理を実行する。これらステップS2105〜ステップS2107の処理内容は、上記第1の実施形態における分岐中制御処理(図28)のステップS1004〜ステップS1006の処理内容と同一である。
以上の処理が実行されることにより、画像表示装置66等にて開始報知が開始されるとともに抽選用ユニット70の案内用回転体91及び振分用回転体103が回転を開始する。また、当該開始報知が開始されるタイミングにおいて、当選対象の案内口113a〜113fの種類の報知が開始される。
分岐中制御処理では、開始報知時間が経過した場合(ステップS2108:YES)、ステップS2109にて投入用処理を実行する。投入用処理では、投入用駆動部77に駆動信号を出力することで通過阻止部材76を初期位置から退避位置に移動させる。これにより、投入装置71の投入部74から案内ユニット81に抽選用球Bが投入されることとなる。ここで、上記第1の実施形態では投入操作レバー131が設けられており、投入可能期間において投入操作レバー131が操作された場合に抽選用球Bが投入される構成としたが、本実施形態では投入操作レバー131が設けられておらず、開始報知時間が経過したタイミングで遊技者の操作に起因することなく自動的に抽選用球Bが投入される。分岐中制御処理では、ステップS2109にて投入用処理を実行した後、ステップS2110にてサブ側ROM153から投入後演出用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す。これにより、上記第1の実施形態と同様に、抽選用球Bの振分が実行中であることに対応した投入後演出が画像表示装置66などにて実行される。
分岐中制御処理では、振分装置101の排出球検出センサ115から抽選用球Bを検出したことに対応した信号を受信した場合(ステップS2111:YES)、ステップS2112にて回転位置の読み出し処理を実行するとともにステップS2113にて案内口の特定処理を実行する。これらステップS2112及びステップS2113の処理内容は、上記第1の実施形態における投入後処理(図32)のステップS1303及びステップS1304の処理内容と同一である。
ステップS2112及びステップS2113の処理の結果、当選対象の案内口113a〜113fへの入球の発生を特定した場合(ステップS2114:YES)、ステップS2115にて当選時設定処理を実行するとともにステップS2116にて当選時用のデータテーブルを読み出す。一方、当選対象の案内口113a〜113fへの入球の発生を特定しなかった場合(ステップS2114:NO)、ステップS2117にて外れ時用のデータテーブルを読み出す。これらステップS2115〜ステップS2117の処理内容は、上記第1の実施形態における分岐中制御処理(図28)のステップS1011〜ステップS1013の処理内容と同一である。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
抽選用球Bを利用した抽選動作の実行制御が主側MPU142ではなく、サブ側MPU152にて実行される。これにより、主側MPU142の処理負荷を軽減しながら、抽選用球Bを利用した抽選動作を行うことが可能となる。
サブ側MPU152は主側MPU142の抽選処理(図15)にて分岐対象役に当選した場合、抽選用球Bを利用した抽選動作を確実に実行する。これにより、抽選用球Bを利用した抽選動作が行われることを主側MPU142にて特定することが可能となり、当該抽選動作が実行される場合にはリール32L,32M,32Rの回転開始を阻止するフリーズ状態に設定することが可能となる。
抽選用球Bを利用した抽選動作を開始してから完了するまでに要する時間として想定される最長時間以上の時間が主側MPU142におけるフリーズ時間として予め設定されている。これにより、サブ側MPU152において抽選用球Bを利用した抽選動作の実行制御が行われる構成であっても、リール32L,32M,32Rの回転開始を阻止するフリーズ状態において抽選動作が行われるようにすることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)最終的な動作結果が制御されることなく不規則に定まるように抽選用物体を動作させる抽選動作手段として、案内通路82に投入された抽選用球Bを振分装置101のいずれかの案内口113a〜113fに振り分ける抽選用ユニット70を用いる構成としたが、これに限定されることはなく、例えばサイコロを転動板上にて転動させるサイコロユニットを用いる構成としてもよい。この場合、転動後においてサイコロの上面に付されているサイコロの目が所定数値以上に対応する目であれば当選結果とする構成としてもよく、所定数値未満に対応する目であれば当選結果とする構成としてもよい。また、転動板上において抽選用球を周回させた後に当該転動板に形成された複数の落下孔のいずれかを通じて抽選用球が落下するクルーンユニットを用いる構成としてもよい。この場合、抽選用球が落下した落下孔が当選対象の落下孔であれば当選結果とする構成が考えられ、かかる構成においては当選対象となる落下孔の種類が固定であってもよく、変更可能であってもよい。
(2)投入操作レバー131が設けられておらず、リール32L,32M,32Rを利用した遊技を行う場合に操作される操作手段が操作された場合に抽選用球Bが投入される構成としてもよい。例えば、抽選用球Bを利用した抽選動作を開始可能な状況で第1クレジット投入ボタン47が操作された場合に、抽選用球Bが投入されて抽選動作が開始される構成としてもよい。また、かかる機能が第1クレジット投入ボタン47ではなく、スタートレバー41、ストップボタン42〜44、第2クレジット投入ボタン48及び第3クレジット投入ボタン49のいずれかにより果たされる構成としてもよい。
(3)上記第1〜第4の実施形態において、抽選用ユニット70を利用した抽選動作の結果が当選結果であったことの特定がサブ側MPU152にて行われる構成としたが、これに代えて主側MPU142にて行われる構成としてもよい。この場合、当選対象の案内口113a〜113fの決定は主側MPU142にて行われる必要がある。
(4)抽選用ユニット70を利用した抽選動作が、リール32L,32M,32Rの回転が停止していない状況であっても開始される構成としてもよい。例えば、リール32L,32M,32Rの回転が開始されて回転の加速期間が終了してストップボタン42〜44の操作が有効化されたタイミングで抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始される構成としてもよく、1個又は2個のリール32L,32M,32Rの回転が停止されたタイミングで抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始される構成としてもよい。これらの場合において抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始されるとは、抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始されることを報知するための開始報知が開始されることであってもよく、この場合、抽選用球Bの投入がリール32L,32M,32Rの回転中であっても許可される構成としてもよく、全てのリール32L,32M,32Rの回転停止後に許可される構成としてもよい。また、これに代えて、抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始されるとは、抽選用球Bの投入が許可されることであってもよい。かかる構成の場合、リール32L,32M,32Rの回転が停止する前に抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始されることとなるため、リール32L,32M,32Rの停止結果が提示される前に、当該抽選動作の開始を通じて分岐対象役に当選したことを遊技者に示唆することが可能となる。
(5)分岐対象役に当選した場合、入賞結果に関係なく抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始され得る構成としたが、これに代えて、分岐対象役に当選したとしても当該分岐対象役に対応した入賞が発生しなかった場合には、抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始されない構成としてもよい。また、分岐対象役に当選した場合、入賞結果に関係なく抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始され得るが、分岐対象役に対応した入賞が発生した場合には、当選対象の案内口113a〜113fの数が増加する、又は抽選用球Bの投入可能個数が増加するといったように当選確率が高くなる構成としてもよい。
(6)抽選用ユニット70を利用した抽選動作が実行されている途中で主側MPU142にてフリーズ状態が解除される構成としてもよい。この場合、抽選用ユニット70を利用した抽選動作の結果が確定しない状態でリール32L,32M,32Rを利用した遊技の新たな実行回が開始され得るため、当該抽選動作の結果が当選結果となった場合の利益は当該抽選動作の結果が出た後に新たにリール32L,32M,32Rを利用した遊技の実行回が開始される場合に付与される構成とすることが好ましい。
(7)上記第1〜第4の実施形態では抽選用ユニット70の動作制御の全てが主側MPU142にて実行される構成としたが、これに代えて、主側MPU142は抽選用ユニット70を利用した抽選動作の開始制御及び当該抽選動作の終了監視を行い、案内用駆動部92の駆動制御及び振分用駆動部111の駆動制御はサブ側MPU152にて行われる構成としてもよい。この場合、抽選用ユニット70を利用した抽選動作が実行されている期間を主側MPU142にて特定可能としながら、当該抽選動作の実行制御に関して主側MPU142の処理負荷を軽減することが可能となる。
(8)抽選用ユニット70を利用した抽選動作の結果が当選結果となったことに対する利益の付与がサブ側MPU152により行われる構成としたが、主側MPU142により行われる構成としてもよい。具体的には、主側MPU142にてAT状態への開始制御及びAT状態の終了制御が行われる構成とし、抽選用ユニット70を利用した抽選動作の結果が当選結果となった場合には主側MPU142の制御によりAT状態が開始される構成とする。
当該構成においては、AT状態か否かを主側MPU142において把握することが可能となるため、抽選用ユニット70を利用した抽選動作を非AT状態及びAT状態の一方で行い他方では行わない構成としてもよく、抽選動作の実行される確率が非AT状態及びAT状態のうち一方が他方よりも高い構成としてもよい。例えば、非AT状態においては抽選用ユニット70を利用した抽選動作が行われ得るが、AT状態においては抽選用ユニット70を利用した抽選動作が行われない構成としてもよく、非AT状態において抽選用ユニット70を利用した抽選動作が行われる確率がAT状態において当該抽選動作が行われる確率よりも高い構成としてもよい。この場合、非AT状態においては抽選用ユニット70を利用した抽選動作が行われることでAT状態に移行することへの期待感を高めるようにしながら、AT状態においては当該抽選動作が行われないことでAT状態中の遊技のスピード感を高めることが可能となる。
なお、上記のように抽選用ユニット70を利用した抽選動作が非AT状態及びAT状態のうち一方では行われ得るのに対して他法では行われない構成を、AT状態の開始制御及び終了制御がサブ側MPU152にて行われるとともにAT状態の開始タイミング及び終了タイミングを示すコマンドがサブ側MPU152から主側MPU142に送信される構成に対して適用してもよい。
(9)投入操作レバー131の操作に対する抽選用球Bの投入動作が、遊技者に利益を付与するための抽選動作を実行する期間以外においても行われる構成としてもよい。例えば、遊技者に利益を付与するための抽選動作を実行する期間においてはリール32L,32M,32Rの回転開始が阻止されたフリーズ状態で抽選用球Bの投入が行われ、当該抽選動作を実行する期間以外においては上記フリーズ状態に設定されない状況で抽選用球Bの投入が行われる。つまり、後者においてはリール32L,32M,32Rの回転中であってストップボタン42〜44の操作の有効期間中であっても抽選用球Bの投入が行われる。この場合、後者の期間では、いずれの案内口113a〜113fに抽選用球Bが案内されたとしても遊技者に対して実質的な利益、すなわちメダルの付与やメダルの付与率の向上が発生しない構成とする。但し、実質的な利益が発生しないのであれば、運勢占いなどの演出として利用される構成としてもよい。なお、上記のように抽選用球Bの投入がいつでも発生し得る構成においては、案内用回転体91及び振分用回転体103はスロットマシン10に電源が投入されている状況では動作し続ける必要がある。
(10)抽選用ユニット70を利用した抽選動作が全てのリール32L,32M,32Rの停止後においてリール32L,32M,32Rの回転開始が阻止されたフリーズ状態において行われる構成としたが、これに代えて、スタートレバー41が操作されたことに基づき主側MPU142にて役の抽選処理(図15)が実行された後であってリール32L,32M,32Rの回転開始前に当該リール32L,32M,32Rの回転開始を阻止したフリーズ状態において上記抽選動作が行われる構成としてもよい。また、各リール32L,32M,32Rのうち一部が停止して残りが回転している状況においてその回転中のリールの回転停止を阻止したフリーズ状態において上記抽選動作が行われる構成としてもよい。
(11)サブ側MPU152は当選対象の案内口113a〜113fを決定する場合、AT状態及び非AT状態のいずれであっても同一の対象決定テーブルを利用する構成としたが、AT状態と非AT状態とで選択される対象決定テーブルが異なることにより同一の分岐対象役で比較した場合において当選対象の案内口113a〜113fの数が相違する、すなわち当選確率が相違する構成としてもよい。例えば、非AT状態の方がAT状態よりも同一の分岐対象役で比較した場合における当選対象の案内口113a〜113fの数が多い構成としてもよく、その逆に、AT状態の方が非AT状態よりも同一の分岐対象役で比較した場合における当選対象の案内口113a〜113fの数が多い構成としてもよい。
(12)振分用回転体103が一定方向に一定速度で回転する構成に限定されることはなく、複数種類の回転パターンが設定されておりそれら回転パターンが所定の順序で繰り返される構成としてもよい。また、回転方向を同一としながら回転速度が異なる複数種類の回転パターンが設定されており、抽選用ユニット70を利用した抽選動作の実行回を開始する場合にそれら複数種類の回転パターンから一の回転パターンが選択されて、当該実行回においてはその選択された回転パターンで振分用回転体103が回転する構成としてもよい。回転速度が相対的に遅い回転パターンが選択された場合の実行回においては、投入操作レバー131の操作に際して当選対象の案内口113a〜113fへの入球を狙い易くなる。
(13)案内用回転体91が一定方向に一定速度で回転する構成に限定されることはなく、複数種類の回転パターンが設定されておりそれら回転パターンが所定の順序で繰り返される構成としてもよい。また、回転方向を同一としながら回転速度が異なる複数種類の回転パターンが設定されており、抽選用ユニット70を利用した抽選動作の実行回を開始する場合にそれら複数種類の回転パターンから一の回転パターンが選択されて、当該実行回においてはその選択された回転パターンで案内用回転体91が回転する構成としてもよい。回転速度が相対的に遅い回転パターンが選択された場合の実行回においては、投入操作レバー131の操作に際して当選対象の案内口113a〜113fへの入球を狙い易くなる。
(14)抽選用球Bを振り分けるための振分手段として、回転動作する振分用回転体103に代えて、スライド移動により往復動作をする部材を用いてもよい。また、抽選用球Bの振分用回転体103への案内態様を変化させる態様変化手段として、回転動作する案内用回転体91に代えて、スライド移動により往復動作をする部材を用いてもよい。
(15)振分用回転体103のいずれかの案内口113a〜113fにより案内されている途中の抽選用球Bを検出するように検出センサが設けられており、その検出センサにて抽選用球Bが検出されたタイミングにおける振分用駆動部111の回転位置に基づき、いずれの案内口113a〜113fにより抽選用球Bが案内されたのかを特定する構成としてもよい。この場合、振分用回転体103により案内される抽選用球Bが確実に検出される必要があるため、案内通路82から振分用回転体103に抽選用球Bが導入される位置と、排出通路部114の入口114aとの間の通過経路を通過中の抽選用球Bを検出するようにして上記検出センサを設ける必要がある。
具体的には、案内通路82から案内口113a〜113fに導入された抽選用球Bが排出通路部114の入口114aに到達する前に通過する一部の範囲を検出範囲とするようにして振分装置101の底部105に抽選用球Bの検出センサを設ける。当該検出センサは、フォトセンサであってもよくそれ以外のセンサであってもよい。当該検出センサは、抽選用球Bを検出している間はHIレベル及びLOWレベルのうち一方の検出信号を主側MPU142に出力し、抽選用球Bを検出していない間はHIレベル及びLOWレベルのうち他方の検出信号を主側MPU142に出力するようにする。主側MPU142は、上記検出センサにて抽選用球Bを検出している期間における振分用駆動部111のステップ数の範囲を把握し、その把握したステップ数の範囲が各案内口113a〜113fのそれぞれに対応させたステップ数の範囲のいずれに対応しているのかを特定する。この特定に際しては、スロットマシン10の設計段階において実験に基づき設定され主側ROM143に予め記憶されているテーブルデータが参照される。このテーブルデータには、各案内口113a〜113fと振分用駆動部111のステップ数の範囲とが1対1で対応付けられている。そして、上記特定に際しては、抽選用球Bを検出している期間におけるステップ数の範囲が、上記テーブルデータにおいて定められているステップ数の範囲のうち範囲が最も多く重複することとなるステップ数の範囲に対応した案内口を今回の抽選用球Bの案内対象となった案内口として特定する。このように抽選用球Bを検出している期間に対応するステップ数の範囲を把握するとともに、テーブルデータにおいてそのステップ数の範囲と最も重複することとなるステップ数の範囲に対応する案内口を案内対象として特定する構成とすることで、当選対象の案内口による抽選用球Bの案内が行われたか否かの特定を正確に行い易くなる。また、案内対象となった案内口が当選対象の案内口であったことが特定されたとしても即座に当選結果であることの報知は行われずに、排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したタイミングにおいて当選結果であることの報知が行われる。これにより、抽選用球Bが振分装置101から排出された後に抽選結果の報知を行うことが可能となる。
なお、上記検出センサの検出範囲は、抽選用球Bを検出している期間で把握したステップ数の範囲が、各案内口113a〜113fのそれぞれに対応させた一のステップ数の範囲以下、より具体的には当該一のステップ数の範囲よりも狭く設定されている。また、上記のように抽選用球Bを検出している期間に対応するステップ数の範囲を把握するとともに、テーブルデータに設定されているステップ数の範囲のうち、その把握したステップ数の範囲との重複範囲が最も多いステップ数の範囲に対応する案内口を案内対象の案内口として特定する構成を、上記各実施形態のように排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出した場合に案内対象の案内口を特定する構成に適用してもよい。
(16)案内通路82の最下流部に検出範囲が存在するようにして検出センサが設けられており、その検出センサにて抽選用球Bが検出されたタイミングにおける振分用駆動部111の回転位置に基づき、いずれの案内口113a〜113fにより抽選用球Bが案内されたのかを特定する構成としてもよい。この場合、検出センサにて抽選用球Bの検出が開始された後において当該検出が終了したタイミングにおける振分用駆動部111の回転位置を特定し、その特定結果から案内対象となった案内口113a〜113fの種類を特定することで、当該案内対象となった案内口113a〜113fの種類の特定を正確に行い易くなる。
(17)上記実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(18)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はARTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。
(19)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(20)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、パチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(画像表示装置66)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU142における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU142におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に遊技者に特典が付与される遊技機において、
遊技者が視認可能な視認可能領域にて、最終的な動作結果が制御されることなく不規則に定まるように抽選用物体(抽選用球B)を動作させる抽選動作手段(抽選用ユニット70)と、
前記抽選用物体の動作結果が当選結果となった場合に遊技者に利益を付与する利益付与手段(サブ側MPU152におけるステップS1011の処理を実行する機能)と、
前記抽選動作手段にて前記抽選用物体を利用した抽選動作が実行されている状況において前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示が開始されること又は当該絵柄の変動表示が停止されることを阻止する阻止状態に設定する阻止設定手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS806の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1407の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1903の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、遊技者による開始操作手段の操作に基づき絵柄の変動表示が開始され遊技者による停止操作手段の操作に基づき絵柄の変動表示が停止される構成において、抽選用物体を利用して抽選動作が行われる抽選動作手段が設けられており、抽選用物体の動作結果が当選結果である場合には遊技者に利益が付与される。これにより、内部抽選の結果に応じた停止結果が表示される絵柄表示手段とは別に、抽選用物体の抽選動作を通じて抽選を行う抽選動作手段が存在することとなり、ソフト的な抽選とハード的な抽選との両方を遊技者に提供することが可能となる。
また、抽選用物体を利用した抽選動作が実行されている状況においては絵柄の変動表示が開始されること又は絵柄の変動表示が停止されることを阻止する阻止状態に設定されるため、絵柄の変動表示への遊技者の意識を低下させて、その分、抽選用物体を利用した抽選動作への意識を高めることが可能となる。これにより、抽選用物体を利用した抽選動作への注目度を高めることが可能となる。
特徴A2.前記抽選用物体を利用した抽選動作の結果が出た後に、前記阻止状態を解除する阻止解除手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1309の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1612の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1713の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、抽選用物体を利用した抽選動作の結果が出た後に阻止状態が解除されるため、抽選用物体を利用した抽選動作の結果が出る瞬間まで当該抽選動作に遊技者の意識を惹きつけることが可能となる。また、抽選用物体を利用した抽選動作の結果が出るまでは阻止状態が継続されることとなるため、仮に当該抽選動作の結果が絵柄の変動表示を利用した遊技内容に反映される場合、阻止状態の解除後には当該抽選動作の結果を反映させることが可能となる。
特徴A3.前記抽選動作を行った後の前記抽選用物体を検出する検出手段(排出球検出センサ115)を備え、
前記阻止解除手段は、前記検出手段により前記抽選用物体が検出されたことに基づき前記阻止状態を解除することを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、検出手段により抽選用物体が検出されたことに基づき阻止状態を解除することにより、抽選動作の終了を直接的に把握することが可能となるとともに、抽選動作が終了した場合に阻止状態を解除することが可能となる。
なお、上記特徴A3のより具体的な構成としては、「前記抽選動作手段は、投入手段(投入装置71)により投入された前記抽選用物体を振り分ける振分手段(振分装置101)を備え、当該振分手段による振分結果が当選結果となった場合に前記利益付与手段により利益が付与される構成であり、前記振分手段により振り分けられた後の前記抽選用物体を検出する検出手段(排出球検出センサ115)を備え、前記阻止解除手段は、前記検出手段により前記抽選用物体が検出されたことに基づき前記阻止状態を解除する」という構成が挙げられる。
特徴A4.前記抽選動作手段は、投入手段(投入装置71)により投入された前記抽選用物体を振り分ける振分手段(振分装置101)を備え、当該振分手段による振分結果が当選結果となった場合に前記利益付与手段により利益が付与される構成であり、
前記阻止解除手段は、前記抽選用物体が複数投入されている状況において一の抽選用物体の振分結果が当選となった場合、他の抽選用物体の振り分けが完了していない状況であったとしても前記阻止状態を解除することを特徴とする特徴A2又はA3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、振分手段による振分動作との関係で抽選用物体の動作結果が当選結果となるかを遊技者に予測させることが可能となる。この場合に、抽選用物体が複数投入されている状況において一の抽選用物体の振分結果が当選となった場合には、他の抽選用物体の振り分けが完了していなくても阻止状態が解除されるため、抽選結果が当選結果となった場合にはその後の遊技の進行を優先させることが可能となる。
特徴A5.前記役の抽選処理の結果及び前記入賞結果のいずれか一方である所定結果が抽選対象結果となったことを少なくとも一の条件として、前記抽選動作手段における抽選動作を開始させる開始制御手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS807の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1408の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2109の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、役の抽選処理の結果又は入賞結果に応じて抽選動作手段における抽選動作が開始されるため、抽選動作手段における抽選動作を絵柄表示手段における絵柄の変動表示の内容と関連付けることが可能となる。これにより、抽選動作手段において抽選動作が行われることを期待する遊技者は、絵柄の変動表示の内容が抽選対象結果に対応した内容となるか否かに注目することとなるため、絵柄の変動表示への注目度を高めることが可能となる。
特徴A6.前記開始制御手段は、前記所定結果が前記抽選対象結果となった前記絵柄の変動表示回において当該絵柄の変動表示が終了した後に、前記抽選動作手段における抽選動作を開始させることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、絵柄の変動表示の内容が抽選対象結果に対応した内容となった後に抽選動作手段における抽選動作が開始されるため、絵柄の変動表示が行われている状況においては抽選対象結果に対応した内容となるか否かに遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A7.前記所定結果は、前記役の抽選処理の結果であり、前記入賞結果は前記抽選動作手段における抽選動作を開始させるか否かに影響を与えないことを特徴とする特徴A5又はA6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、役の抽選処理の結果が所定結果となったことを少なくとも一の条件として抽選動作手段における抽選動作が開始されるため、所謂取りこぼしが発生するか否かに関係なく抽選動作を遊技者に提供することが可能となる。
特徴A8.前記所定結果の内容に応じて、前記抽選用物体の動作結果が前記当選結果となるために必要な条件を決定する条件決定手段(第1の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS1004〜ステップS1005の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2105〜ステップS2106の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A5乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、役の抽選処理の結果又は入賞結果のいずれかである所定結果の内容に応じて、抽選用物体の動作結果が当選結果となる条件が変動することとなるため、絵柄の変動表示の内容と抽選動作手段を利用した抽選の内容とを密接に関連付けながら、当選結果の内容を多様化させることが可能となる。
特徴A9.前記阻止状態となった後に前記抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる開始制御手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS807の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1408の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2109の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、絵柄の変動表示の状況が新たな状況となることが阻止されている状況下で抽選動作手段における抽選動作を行うことが可能となり、当該抽選動作への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A10.遊技者により所定操作手段(投入操作レバー131)が操作されたことに基づいて前記抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる開始制御手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1205の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1505の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2109の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、抽選用物体を利用した抽選動作を遊技者の操作を契機として開始させることが可能となり、当該抽選動作を利用した抽選に遊技者を積極参加させることが可能となる。
特徴A11.前記開始制御手段は、前記阻止状態となるまでは前記所定操作手段が操作されたとしても前記抽選用物体を利用した抽選動作を開始させないことを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、絵柄の変動表示の状況が新たな状況となることが阻止されている状況下で抽選動作手段における抽選動作を行うことが可能となり、当該抽選動作への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A12.前記抽選動作手段は、投入手段(投入装置71)により投入された前記抽選用物体を振り分ける振分手段(振分装置101)を備え、当該振分手段による振分結果が当選結果となった場合に前記利益付与手段により利益が付与される構成であり、
当該遊技機は、前記抽選用物体の投入タイミングに関係なく前記振分手段に所定の振分動作を実行させる振分制御手段(主側MPU142におけるステップS902〜ステップS904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A10又はA11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、振分手段による振分動作との関係で抽選用物体の動作結果が当選結果となるかを遊技者に予測させることが可能となる。この場合に、抽選用物体の投入タイミングに関係なく振分手段において所定の振分動作が実行される構成であり、抽選用物体の動作結果が当選結果とならないように振分手段の振分動作が制御されることはない。よって、所定操作手段の操作タイミングが当選結果に対応したタイミングであったにも関わらず、振分手段の振分動作が強制的に変更されて当選結果とならないという事象が発生しないことになるため、所定操作手段を操作することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、「所定の振分動作」には、一定の振分動作が一定の速度で行われる態様だけでなく、振分動作の方向及び速度のうち少なくとも一方が相違するように複数パターンの振分動作が存在している場合においてそれら複数パターンの振分動作が一定の法則に従って順次変更される態様も含まれる。
特徴A13.前記抽選動作手段は、
投入手段(投入装置71)により投入された前記抽選用物体を下流側へと案内する案内手段(案内ユニット81)と、
当該案内手段により案内された抽選用物体を振り分ける振分手段(振分装置101)と、
を備え、
当該振分手段による振分結果が当選結果となった場合に前記利益付与手段により利益が付与される構成であり、
前記案内手段は、前記投入手段により前記抽選用物体が投入されたタイミングに応じて当該抽選用物体の前記振分手段への案内態様を変化させる態様変化手段(案内用回転体91)を備えていることを特徴とする特徴A10乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、振分手段だけでなく態様変化手段も存在しているため、抽選用物体の動作結果が当選結果となることを狙って所定操作手段を操作するには振分手段及び態様変化手段の両方の状態を確認して当選発生となる操作タイミングを予測する必要が生じる。よって、当選結果となることを狙って所定操作手段を操作することの難易度を高めることが可能となる。
特徴A14.前記抽選用物体の投入タイミングに関係なく前記態様変化手段に所定の変化動作を実行させる変化制御手段(主側MPU142)を備えていることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、抽選用物体の動作結果が当選結果とならないように態様変化手段の動作が制御されることはない。よって、所定操作手段の操作タイミングが当選結果に対応したタイミングであったにも関わらず、態様変化手段の動作が強制的に変更されて当選結果とならないという事象が発生しないことになるため、所定操作手段を操作することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、「所定の変化動作」には、一定の変化動作が一定の速度で行われる態様だけでなく、変化動作の方向及び速度のうち少なくとも一方が相違するように複数パターンの変化動作が存在している場合においてそれら複数パターンの変化動作が一定の法則に従って順次変更される態様も含まれる。
特徴A15.前記開始制御手段は、前記抽選動作を開始させるための前記所定操作手段の操作が有効化されてから制限期間が経過するまでに当該所定操作手段が操作されなかった場合、前記抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1204にて肯定判定をする機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1504にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴A10乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、所定操作手段の操作を契機として抽選用物体による抽選動作が開始されるようにしながらも、制限時間の範囲内で当該抽選動作を強制的に開始することが可能となる。よって、抽選動作が開始されるまでの時間が必要以上に長時間化してしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A16.前記所定操作手段は、前記抽選動作を開始させるための専用の操作手段であることを特徴とする特徴A10乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、抽選用物体を利用した抽選動作を開始させるためにどの操作手段を操作すべきであるのかを遊技者が認識し易くなる。
特徴A17.前記所定操作手段は、前記抽選動作とは異なる動作を遊技機に行わせるためにも操作される操作手段であることを特徴とする特徴A10乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、所定操作手段の多機能化を図ることが可能となる。
特徴A18.前記絵柄表示制御手段及び前記阻止設定手段を有する第1制御手段(主側MPU142)と、
前記利益付与手段を有する第2制御手段(サブ側MPU152)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記抽選用物体を利用した抽選動作を開始させることを決定する開始決定手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS804の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1404の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A18によれば、第1制御手段と第2制御手段とで処理負荷が分散された構成において、阻止状態に設定する機能を有する第1制御手段において抽選用物体を利用した抽選動作を開始させるか否かが決定されるため、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、抽選用物体を利用した抽選動作の実行に際して阻止状態が設定されるようにすることが可能となる。
特徴A19.前記絵柄表示制御手段及び前記阻止設定手段を有する第1制御手段(主側MPU142)と、
前記利益付与手段を有する第2制御手段(サブ側MPU152)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記抽選用物体による抽選動作が行われていることを特定可能であることを特徴とする特徴A1乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A19によれば、第1制御手段と第2制御手段とで処理負荷が分散された構成において、阻止状態に設定する機能を有する第1制御手段において抽選用物体による抽選動作が行われていることが特定されるため、当該抽選動作に対応させて阻止状態の設定を行うことが可能となる。
特徴A20.前記第1制御手段は、前記抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる開始制御手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS807の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1408の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2109の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、阻止状態に設定する機能を有する第1制御手段において抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる制御が実行されるため、阻止状態の設定タイミングと抽選動作の開始タイミングとの調整を行い易くなる。
特徴A21.前記第1制御手段は、
前記抽選用物体を検出する検出手段の検出結果に基づいて当該抽選用物体を利用した抽選動作が終了したことを特定する終了特定手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1302の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1607の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1703及びステップS1711の処理を実行する機能)と、
当該終了特定手段により前記抽選動作が終了したことが特定された場合に、前記阻止状態を解除する阻止解除手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1309の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1612の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1713の処理を実行する機能)と、
当該終了特定手段により前記抽選動作が終了したことが特定された場合に、終了情報を送信する送信手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1307の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1610の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1708の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記利益付与手段は、前記終了情報を受信した場合であって前記抽選用物体の動作結果が当選結果となった場合に利益を付与することを特徴とする特徴A19又はA20に記載の遊技機。
特徴A21によれば、検出手段により抽選用物体が検出されたことに基づき阻止状態を解除することにより、抽選動作の終了を直接的に把握することが可能となるとともに、抽選動作が終了した場合に阻止状態を解除することが可能となる。また、抽選用物体による抽選動作が終了した場合には第1制御手段から終了情報が送信されるため、第2制御手段は抽選動作が終了したことを特定することが可能となる。
特徴A22.前記第2制御手段は、前記抽選用物体の動作結果が前記当選結果となるために必要な条件を決定する条件決定手段(第1の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS1004〜ステップS1005の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A18乃至A21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A22によれば、抽選用物体の動作結果が当選結果であった場合に利益を付与する機能を有する第2制御手段において当該当選結果となるために必要な条件が決定されるため、抽選動作と利益付与との関係の制御を第2制御手段において集約して行うことが可能となる。
特徴A23.前記条件決定手段は、前記役の抽選処理の結果及び前記入賞結果のいずれか一方である所定結果の内容に応じて、前記抽選用物体の動作結果が前記当選結果となるために必要な条件を決定することを特徴とする特徴A22に記載の遊技機。
特徴A23によれば、抽選動作と利益付与との関係の制御が第2制御手段において集約して行われる構成であっても、絵柄の変動表示の内容と抽選動作手段を利用した抽選の内容とを密接に関連付けながら当選結果の内容を多様化させることが可能となる。
特徴A24.前記第1制御手段は、前記抽選用物体を利用した抽選動作の発生回数を決定する回数決定手段(第2の実施形態における主側MPU142のステップS1404の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A18乃至A23のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A24によれば、抽選用物体を利用した抽選動作が終了したことを第1制御手段において把握可能としながら、抽選動作の発生回数を変動させることが可能となる。
特徴A25.前記抽選動作手段は、投入手段(投入装置71)により投入された前記抽選用物体を振り分ける振分手段(振分装置101)を備え、当該振分手段による振分結果が当選結果となった場合に前記利益付与手段により利益が付与される構成であり、
当該遊技機は、
前記投入手段により投入された後の抽選用物体を検出する検出手段(排出球検出センサ115)と、
当該検出手段により前記抽選用物体が検出されたタイミングにおける前記振分手段の動作位置を特定する位置特定手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1303〜ステップS1304の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1603〜ステップS1604の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2112〜ステップS2113の処理を実行する機能)と、
当該位置特定手段により特定された動作位置が当選対象の動作位置である場合、前記抽選用物体の動作結果が前記当選結果であると特定する当選特定手段(第1の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS1010の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2114の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A24のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A25によれば、振分手段による振分動作との関係で抽選用物体の動作結果が当選結果となるかを遊技者に予測させることが可能となる。この場合に、検出手段により抽選用物体が検出されたタイミングにおける振分手段の動作位置を特定し、その特定結果から抽選用物体の動作結果が当選結果であったか否かが特定されるため、振分手段による振分態様に対応させて複数の検出手段を設けなくても当選結果の特定を行うことが可能となる。これにより、検出手段の数を抑えながら抽選用物体の動作結果を特定することが可能となる。
特徴A26.前記振分手段を動作させるステッピングモータ(振分用駆動部111)と、
当該ステッピングモータのステップ数を計測する計測手段(主側MPU142におけるステップS904及びステップS906の処理を実行する機能、主側RAM144)と、
を備え、
前記位置特定手段は、前記検出手段により前記抽選用物体が検出されたタイミングにおける前記ステップ数を特定し、
前記当選特定手段は、前記位置特定手段により特定されたステップ数が当選対象のステップ数である場合、前記抽選用物体の動作結果が前記当選結果であると特定することを特徴とする特徴A25に記載の遊技機。
特徴A26によれば、ステッピングモータのステップ数を計測するという比較的簡易な制御を利用して抽選用物体の動作結果を特定することが可能となる。
特徴A27.前記検出手段は、前記振分手段に導入される場合における前記抽選用物体を検出するように設けられている、前記振分手段により振り分けられている前記抽選用物体を検出するように設けられている、又は前記振分手段により振り分けられた前記抽選用物体を検出するように設けられていることを特徴とする特徴A25又はA26に記載の遊技機。
特徴A27によれば、検出手段において抽選用物体が検出されたタイミングを利用して、抽選用物体の動作結果を特定し易くなる。
特徴A28.前記振分手段により振り分けられた後の前記抽選用物体を排出するための排出通路部(排出通路部114)を備え、
前記検出手段は、前記排出通路部を通過する前記抽選用物体を検出するように設けられていることを特徴とする特徴A25乃至A27のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A28によれば、抽選用物体を利用した抽選動作が終了したことを検出するための検出手段を利用して、抽選用物体の動作結果を特定することが可能となる。
特徴A29.前記振分手段は、回転体であり、
当該回転体は、前記抽選用物体が入り込み可能な誘導部(案内口113a〜113f)を軸線周りに複数備え、
前記回転体の回転に伴い前記各誘導部は排出通路部の入口部と重なる位置を通過する構成であり、
前記抽選用物体が入り込んだ前記誘導部が前記入口部と重なる位置を通過する場合に、当該抽選用物体が前記排出通路部内に入ることを特徴とする特徴A25乃至A28のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A29によれば、上記特徴A25の構成を備えていることにより、誘導部に1対1で対応させて検出手段を設けなくても、抽選用物体の動作結果を特定することが可能となる。
なお、特徴A1〜A29のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A29、特徴B1〜B7、特徴C1〜C7、特徴D1〜D5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(画像表示装置66)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU142における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU142におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に遊技者に特典が付与される遊技機において、
遊技者が視認可能な視認可能領域にて、最終的な動作結果が制御されることなく不規則に定まるように抽選用物体(抽選用球B)を動作させる抽選動作手段(抽選用ユニット70)と、
前記抽選用物体の動作結果が当選結果となった場合に遊技者に利益を付与する利益付与手段(サブ側MPU152におけるステップS1011の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選手段及び前記絵柄表示制御手段を有する第1制御手段は、前記抽選用物体による抽選動作が行われていることを特定可能な構成であり、
前記第1制御手段が送信する情報に基づき制御を実行する第2制御手段は、前記利益付与手段を有することを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、遊技者による開始操作手段の操作に基づき絵柄の変動表示が開始され遊技者による停止操作手段の操作に基づき絵柄の変動表示が停止される構成において、抽選用物体を利用して抽選動作が行われる抽選動作手段が設けられており、抽選用物体の動作結果が当選結果である場合には遊技者に利益が付与される。これにより、内部抽選の結果に応じた停止結果が表示される絵柄表示手段とは別に、抽選用物体の抽選動作を通じて抽選を行う抽選動作手段が存在することとなり、ソフト的な抽選とハード的な抽選との両方を遊技者に提供することが可能となる。
また、第1制御手段と第2制御手段とで処理負荷が分散された構成において、第1制御手段において抽選用物体による抽選動作の実行期間を把握するための制御が実行され、第2制御手段において抽選動作の結果に対して利益を付与する制御が実行されるため、抽選用物体を利用した抽選動作に関しても処理負荷を分散することが可能となる。さらにまた、第1制御手段は抽選用物体による抽選動作が行われていることを特定可能な構成であるため、抽選用物体による抽選動作に対応させて絵柄の変動表示に関する制御を調整することが可能となる。よって、絵柄表示手段における絵柄の変動表示を利用した遊技と、抽選用物体による抽選動作を利用した遊技との調整を行い易くなる。
特徴B2.前記第1制御手段は、前記抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる開始制御手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS807の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1408の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2109の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、絵柄の変動表示を制御する機能を有する第1制御手段において抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる制御が実行されるため、絵柄の変動表示を利用した遊技において好ましいタイミングで抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる場合において制御の複雑化が抑えられる。
特徴B3.前記第1制御手段は、前記抽選用物体を検出する検出手段の検出結果に基づいて当該抽選用物体を利用した抽選動作が終了したことを特定する終了特定手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1302の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1607の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1703及びステップS1711の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、第1制御手段において抽選用物体を利用した抽選動作の終了を直接的に把握することが可能となる。これにより、抽選用物体を利用した抽選動作が行われているか否かによって絵柄の変動表示に関する制御内容を変更させる場合において制御の複雑化が抑えられる。
特徴B4.前記第1制御手段は、当該終了特定手段により前記抽選動作が終了したことが特定された場合に、終了情報を送信する送信手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1307の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1610の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1708の処理を実行する機能)を備え、
前記利益付与手段は、前記終了情報を受信した場合であって前記抽選用物体の動作結果が当選結果となった場合に利益を付与することを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、抽選用物体による抽選動作が終了した場合には第1制御手段から終了情報が送信されるため、第2制御手段において抽選用物体を利用した抽選動作の終了を直接的に把握可能な構成としなくても、抽選動作が終了したことを第2制御手段において特定することが可能となる。
特徴B5.前記第2制御手段は、前記抽選用物体の動作結果が前記当選結果となるために必要な条件を決定する条件決定手段(第1の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS1004〜ステップS1005の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、抽選用物体の動作結果が当選結果であった場合に利益を付与する機能を有する第2制御手段において当該当選結果となるために必要な条件が決定されるため、抽選動作と利益付与との関係の制御を第2制御手段において集約して行うことが可能となる。
特徴B6.前記条件決定手段は、前記役の抽選処理の結果及び前記入賞結果のいずれか一方である所定結果の内容に応じて、前記抽選用物体の動作結果が前記当選結果となるために必要な条件を決定することを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、抽選動作と利益付与との関係の制御が第2制御手段において集約して行われる構成であっても、絵柄の変動表示の内容と抽選動作手段を利用した抽選の内容とを密接に関連付けながら当選結果の内容を多様化させることが可能となる。
特徴B7.前記第1制御手段は、前記抽選用物体を利用した抽選動作の発生回数を決定する回数決定手段(第2の実施形態における主側MPU142のステップS1404の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、抽選用物体を利用した抽選動作が終了したことを第1制御手段において把握可能としながら、抽選動作の発生回数を変動させることが可能となる。
なお、特徴B1〜B7のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A29、特徴B1〜B7、特徴C1〜C7、特徴D1〜D5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(画像表示装置66)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU142における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU142におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に遊技者に特典が付与される遊技機において、
遊技者が視認可能な視認可能領域にて、最終的な動作結果が制御されることなく不規則に定まるように抽選用物体(抽選用球B)を動作させる抽選動作手段(抽選用ユニット70)と、
前記抽選用物体の動作結果が当選結果となった場合に遊技者に利益を付与する利益付与手段(サブ側MPU152におけるステップS1011の処理を実行する機能)と、
遊技者により所定操作手段(投入操作レバー131)が操作されたことに基づいて前記抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる開始制御手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1205の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1505の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2109の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、遊技者による開始操作手段の操作に基づき絵柄の変動表示が開始され遊技者による停止操作手段の操作に基づき絵柄の変動表示が停止される構成において、抽選用物体を利用して抽選動作が行われる抽選動作手段が設けられており、抽選用物体の動作結果が当選結果である場合には遊技者に利益が付与される。これにより、内部抽選の結果に応じた停止結果が表示される絵柄表示手段とは別に、抽選用物体の抽選動作を通じて抽選を行う抽選動作手段が存在することとなり、ソフト的な抽選とハード的な抽選との両方を遊技者に提供することが可能となる。また、抽選用物体を利用した抽選動作を遊技者の操作を契機として開始させることが可能となり、当該抽選動作を利用した抽選に遊技者を積極参加させることが可能となる。
特徴C2.前記抽選動作手段は、投入手段(投入装置71)により投入された前記抽選用物体を振り分ける振分手段(振分装置101)を備え、当該振分手段による振分結果が当選結果となった場合に前記利益付与手段により利益が付与される構成であり、
当該遊技機は、前記抽選用物体の投入タイミングに関係なく前記振分手段に所定の振分動作を実行させる振分制御手段(主側MPU142におけるステップS902〜ステップS904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、振分手段による振分動作との関係で抽選用物体の動作結果が当選結果となるかを遊技者に予測させることが可能となる。この場合に、抽選用物体の投入タイミングに関係なく振分手段において所定の振分動作が実行される構成であり、抽選用物体の動作結果が当選結果とならないように振分手段の振分動作が制御されることはない。よって、所定操作手段の操作タイミングが当選結果に対応したタイミングであったにも関わらず、振分手段の振分動作が強制的に変更されて当選結果とならないという事象が発生しないことになるため、所定操作手段を操作することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、「所定の振分動作」には、一定の振分動作が一定の速度で行われる態様だけでなく、振分動作の方向及び速度のうち少なくとも一方が相違するように複数パターンの振分動作が存在している場合においてそれら複数パターンの振分動作が一定の法則に従って順次変更される態様も含まれる。
特徴C3.前記抽選動作手段は、
投入手段(投入装置71)により投入された前記抽選用物体を下流側へと案内する案内手段(案内ユニット81)と、
当該案内手段により案内された抽選用物体を振り分ける振分手段(振分装置101)と、
を備え、
当該振分手段による振分結果が当選結果となった場合に前記利益付与手段により利益が付与される構成であり、
前記案内手段は、前記投入手段により前記抽選用物体が投入されたタイミングに応じて当該抽選用物体の前記振分手段への案内態様を変化させる態様変化手段(案内用回転体91)を備えていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、振分手段だけでなく態様変化手段も存在しているため、抽選用物体の動作結果が当選結果となることを狙って所定操作手段を操作するには振分手段及び態様変化手段の両方の状態を確認して当選発生となる操作タイミングを予測する必要が生じる。よって、当選結果となることを狙って所定操作手段を操作することの難易度を高めることが可能となる。
特徴C4.前記抽選用物体の投入タイミングに関係なく前記態様変化手段に所定の変化動作を実行させる変化制御手段(主側MPU142)を備えていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、抽選用物体の動作結果が当選結果とならないように態様変化手段の動作が制御されることはない。よって、所定操作手段の操作タイミングが当選結果に対応したタイミングであったにも関わらず、態様変化手段の動作が強制的に変更されて当選結果とならないという事象が発生しないことになるため、所定操作手段を操作することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、「所定の変化動作」には、一定の変化動作が一定の速度で行われる態様だけでなく、変化動作の方向及び速度のうち少なくとも一方が相違するように複数パターンの変化動作が存在している場合においてそれら複数パターンの変化動作が一定の法則に従って順次変更される態様も含まれる。
特徴C5.前記開始制御手段は、前記抽選動作を開始させるための前記所定操作手段の操作が有効化されてから制限期間が経過するまでに当該所定操作手段が操作されなかった場合、前記抽選用物体を利用した抽選動作を開始させる手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1204にて肯定判定をする機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1504にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、所定操作手段の操作を契機として抽選用物体による抽選動作が開始されるようにしながらも、制限時間の範囲内で当該抽選動作を強制的に開始することが可能となる。よって、抽選動作が開始されるまでの時間が必要以上に長時間化してしまうことを阻止することが可能となる。
特徴C6.前記所定操作手段は、前記抽選動作を開始させるための専用の操作手段であることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、抽選用物体を利用した抽選動作を開始させるためにどの操作手段を操作すべきであるのかを遊技者が認識し易くなる。
特徴C7.前記所定操作手段は、前記抽選動作とは異なる動作を遊技機に行わせるためにも操作される操作手段であることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、所定操作手段の多機能化を図ることが可能となる。
なお、特徴C1〜C7のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A29、特徴B1〜B7、特徴C1〜C7、特徴D1〜D5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.抽選用物体を投入する投入手段(投入装置71)と、
当該投入手段(投入装置71)により投入された前記抽選用物体を振り分ける振分手段(振分装置101)と、
前記投入手段により投入された後の抽選用物体を検出する検出手段(排出球検出センサ115)と、
当該検出手段により前記抽選用物体が検出されたタイミングにおける前記振分手段の動作位置を特定する位置特定手段(第1の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1303〜ステップS1304の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU142におけるステップS1603〜ステップS1604の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2112〜ステップS2113の処理を実行する機能)と、
当該位置特定手段により特定された動作位置が当選対象の動作位置である場合、前記抽選用物体の動作結果が当選結果であると特定する当選特定手段(第1の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS1010の処理を実行する機能、第5の実施形態においてはサブ側MPU152におけるステップS2114の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、振分手段による振分動作との関係で抽選用物体の動作結果が当選結果となるかを遊技者に予測させることが可能となる。これにより、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
この場合に、検出手段により抽選用物体が検出されたタイミングにおける振分手段の動作位置を特定し、その特定結果から抽選用物体の動作結果が当選結果であったか否かが特定されるため、振分手段による振分態様に対応させて複数の検出手段を設けなくても当選結果の特定を行うことが可能となる。これにより、検出手段の数を抑えながら抽選用物体の動作結果を特定することが可能となる。
特徴D2.前記振分手段を動作させるステッピングモータ(振分用駆動部111)と、
当該ステッピングモータのステップ数を計測する計測手段(主側MPU142におけるステップS904及びステップS906の処理を実行する機能、主側RAM144)と、
を備え、
前記位置特定手段は、前記検出手段により前記抽選用物体が検出されたタイミングにおける前記ステップ数を特定し、
前記当選特定手段は、前記位置特定手段により特定されたステップ数が当選対象のステップ数である場合、前記抽選用物体の動作結果が前記当選結果であると特定することを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、ステッピングモータのステップ数を計測するという比較的簡易な制御を利用して抽選用物体の動作結果を特定することが可能となる。
特徴D3.前記検出手段は、前記振分手段に導入される場合における前記抽選用物体を検出するように設けられている、前記振分手段により振り分けられている前記抽選用物体を検出するように設けられている、又は前記振分手段により振り分けられた前記抽選用物体を検出するように設けられていることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、検出手段において抽選用物体が検出されたタイミングを利用して、抽選用物体の動作結果を特定し易くなる。
特徴D4.前記振分手段により振り分けられた後の前記抽選用物体を排出するための排出通路部(排出通路部114)を備え、
前記検出手段は、前記排出通路部を通過する前記抽選用物体を検出するように設けられていることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、抽選用物体を利用した抽選動作が終了したことを検出するための検出手段を利用して、抽選用物体の動作結果を特定することが可能となる。
特徴D5.前記振分手段は、回転体であり、
当該回転体は、前記抽選用物体が入り込み可能な誘導部(案内口113a〜113f)を軸線周りに複数備え、
前記回転体の回転に伴い前記各誘導部は排出通路部の入口部と重なる位置を通過する構成であり、
前記抽選用物体が入り込んだ前記誘導部が前記入口部と重なる位置を通過する場合に、当該抽選用物体が前記排出通路部内に入ることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、上記特徴D1の構成を備えていることにより、誘導部に1対1で対応させて検出手段を設けなくても、抽選用物体の動作結果を特定することが可能となる。
なお、特徴D1〜D5のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A29、特徴B1〜B7、特徴C1〜C7、特徴D1〜D5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群の発明、上記特徴B群の発明、上記特徴C群の発明及び上記特徴D群の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。