JP2016158870A - 遊技機 - Google Patents

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Kazuki Shimura
一樹 志村
俊貴 芳野
Toshiki Yoshino
俊貴 芳野
佐々木 秀昭
Hideaki Sasaki
秀昭 佐々木
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Abstract

【課題】可動物などの動作手段の動作状態を特定するための構成を好適なものとすること。
【解決手段】抽選用ユニットは振分用駆動部111の出力軸の回転に伴って回転する軸棒161及び振分用回転体を備えている。軸棒161は周囲を軸棒カバー171に囲われている。また、振分用回転体は抽選用球Bを受け入れ可能な6個の案内口を備えている。3個のフォトセンサ172〜174は軸棒カバー171に固定されている。また、3個のセンサカット板162〜164は回転可能な軸棒161に一体形成されている。3個のセンサカット板162〜164は振分用駆動部111の出力軸の回転に伴って回転し、所定位置を通過する場合に3個のフォトセンサ172〜174によってそれぞれ検出される。そして、3個のフォトセンサ172〜174の検出結果に基づき抽選用球Bを受け入れた案内口の種類が特定される。
【選択図】 図34

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2008−295707号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては可動物などの動作手段の動作状態を特定するための構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、可動物などの動作手段の動作状態を特定するための構成を好適なものとすることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、所定の動作を実行する動作手段と、
当該動作手段を動作させる駆動手段と、
前記動作手段の動作状態を検出するための検出手段と、
を備え、
前記検出手段は検出対象を検出した場合に検出状態となる構成であり、
前記検出手段及び前記検出対象のうち一方である追従対象は、前記駆動手段の駆動力を前記動作手段に伝達するための部位に設けられていることにより前記動作手段の動作に伴って変位する構成であり、
前記検出手段及び前記検出対象のうち他方である非追従対象は、前記動作手段の動作に伴って変位しない構成であることを特徴とする。
本発明によれば、可動物などの動作手段の動作状態を特定するための構成を好適なものとすることが可能となる。
第1の実施形態におけるスロットマシンの正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓部から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 (a)〜(g)各入賞が発生した場合の停止図柄の態様を説明するための説明図である。 (a)〜(g)各入賞が発生した場合の停止図柄の態様を説明するための説明図である。 抽選用ユニットの正面図である。 抽選用ユニットにおいて投入装置及び搬送装置を除いた状態の背面図である。 抽選用ユニットの案内通路の構成を模式的に示す図である。 (a),(b)振分装置の正面図である。 抽選用ユニットにおいて抽選が行われる場合の動作の流れを説明するためのタイムチャートである。 スロットマシンの電気的構成図である。 主側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される抽選処理を示すフローチャートである。 非内部状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 内部後状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUの制御下で発生する遊技状態の移行態様を説明するための説明図である。 サブ側MPUにて実行される周期処理を示すフローチャートである。 サブ側MPUにて実行される非AT中処理を示すフローチャートである。 サブ側MPUにて実行されるAT中処理を示すフローチャートである。 抽選用ユニットを利用した抽選が行われる場合における制御の流れを示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行される入賞判定処理を示すフローチャートである。 分岐対象役に対応した分岐発生の当選確率を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される振分制御処理を示すフローチャートである。 サブ側MPUにて実行される分岐中制御処理を示すフローチャートである。 (a),(b)対象決定テーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される分岐処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される抽選用ユニット制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される投入後処理を示すフローチャートである。 (a)振分用駆動部及び軸棒の斜視図であり、(b)振分用駆動部、軸棒及び軸棒カバーの斜視図である。 軸棒、軸棒カバー、第1センサ、第2センサ及び第3センサの断面図である。 (a)振分用駆動部及び軸棒の正面図であり、(b)軸棒及びセンサカット板のA−A断面図であり、(c)軸棒及びセンサカット板のB−B断面図であり、(d)軸棒及びセンサカット板のC−C断面図である。 第1センサ、第2センサ及び第3センサの状態を経時的に示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行される第1センサの状態把握処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される案内口の特定処理を示すフローチャートである。 (a)第2の実施形態における振分用駆動部、軸棒及び検出用拡径部の正面図であり、(b)軸棒及び検出用拡径部のA−A断面図であり、(c)軸棒、検出用拡径部及び軸棒カバーの断面図である。 測距センサによる検出距離と抽選用球が入球した案内口の種類の対応関係を示すテーブルである。 第3の実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 遊技盤の構成を簡略化して示す正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 主側MPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 (a)クルーンの斜視図であり、(b)クルーンを縦方向に切断した場合の端面図である。 クルーン、第1センサ、第2センサ及び第3センサの背面図である。 主側MPUにおける物理的抽選処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける入賞時処理を示すフローチャートである。 当選対象孔の抽選に用いられる抽選テーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにおける開放中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける回転開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける検出待ち処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける入球孔確認処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態における物理的抽選装置の斜視図である。 物理的抽選装置を縦方向に切断した場合の端面図である。 遊技球検出部の斜視図である。 物理的抽選装置内における遊技球の流れを示すための物理的抽選装置の端面図である。 (a)〜(d)遊技球検出部の様子を説明するための端面図と、測距センサから天板までの距離の変化量を経時的に示すグラフである。 (a)〜(c)遊技球検出部の対称性と測距センサの位置の関係を説明するための説明図である。 (a)移動距離検出装置の斜視図であり、(b)移動距離検出装置からセンサ支持板、第1センサ、第2センサ及び第3センサを除いた状態の斜視図であり、(c)第1センサの斜視図であり、(d)移動距離検出装置の左側面図である。 軸棒の断面図である。 軸棒、カラーセンサ及び軸棒カバーの平面図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシンに本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図である。
スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。筐体11の前面側には、前面扉12が取り付けられている。前面扉12はその左側部を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明な材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
筐体11にはリールユニット31が設けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール32L,32M,32Rは、それぞれが図示しないステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
各リール32L,32M,32Rを利用したゲームの開始操作及び停止操作を遊技者が行うための各種操作部は、遊技パネル20の下方において当該遊技パネル20よりもスロットマシン10前方に膨出させて設けられた操作用膨出部25に集約配置されている。当該操作用膨出部25に集約配置されている各種操作部について以下に詳細に説明する。
操作用膨出部25の前面左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダルがベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
操作用膨出部25の前面においてスタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、メダル付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲームに相当する。
操作用膨出部25の上面右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、投入可能時であれば筐体11内のホッパ装置53へ導かれ、投入不可時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる。なお、ホッパ装置53は、有効ライン上にメダルの付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。
操作用膨出部25の前面においてメダル投入口45の下方となる位置には、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。また、操作用膨出部25の上面左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分を投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48と、仮想メダルを一度に1枚投入するための第3クレジット投入ボタン49とが設けられている。
操作用膨出部25の前面においてスタートレバー41の左方となる位置には、精算ボタン51が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチと、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタンと、スロットマシン10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更するために操作される設定キー挿入孔と、を備えている。
<各リール32L,32M,32Rに付されている図柄>
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図2には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置140が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ1」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「リプレイ2」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「リプレイ3」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の9種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
図3は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだラインである。規定数のメダルがベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、メダルの払い出しという特典、再遊技という特典及び遊技状態の移行という特典のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインではなく、折り曲げラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL4と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL5といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。なお、メインラインMLは1本に限定されることはなく2本、3本、4本又は5本以上であってもよく、このようにメインラインMLが複数設定されている構成においてはベット枚数に応じて有効化されるメインラインMLの数が相違する構成としてもよい。また、メインラインMLが折れ曲がりラインである構成に限定されることはなく、一直線に延びるラインであってもよい。
以下、図4〜図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図4は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図であり、図5(a)〜図5(g)及び図6(a)〜図6(g)は各入賞が発生した場合の停止図柄の態様を説明するための説明図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1〜第12補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1補填入賞〜第9補填入賞のいずれかとなる。また、メインラインML上において左から「赤7」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第10補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「BAR」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第11補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「スイカ」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第12補填入賞となる。第1補填入賞〜第12補填入賞のいずれかとなった場合、3枚ベット時であれば1枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。第1ベル入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第1ベル入賞となる場合、図5(a)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。遊技者は、同一の図柄の組合せが一直線のライン上に停止表示されると入賞が成立したと認識し易い。この場合に、第1ベル入賞に際して同一の「ベル」図柄の組合せを停止表示させることにより、メインラインMLにおける入賞成立態様の多様化を図った構成において入賞の発生を遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2ベル入賞となる。第2ベル入賞となった場合、3枚ベット時であれば9枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第2ベル入賞となる場合、図5(b)に示すように、右上がりのサブラインSL5において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベル入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL5であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1ベル入賞と第2ベル入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。第1スイカ入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第1スイカ入賞となる場合、図5(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となり得る。これにより、第1スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32Lの停止タイミングによっては「スイカ」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。なお、「チェリー」図柄が上段、中段又は下段を通過するタイミングで左リール32Lを停止操作する場合には、第1スイカ入賞に際して、サブラインSL1にて「スイカ」図柄の組合せが停止表示される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第2スイカ入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第2スイカ入賞となる場合、図5(d)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となる。これにより、第2スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL4であり、第1スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1スイカ入賞と第2スイカ入賞とを区別させることが可能となる。
メダル(又は仮想メダル)をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第2ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞、第1特殊リプレイ入賞、第2特殊リプレイ入賞、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、通常リプレイ入賞となる。
通常リプレイ入賞となる場合、図5(e)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかとなる。これにより、通常リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1ベルリプレイ入賞となる。
第1ベルリプレイ入賞となる場合、図5(f)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第1ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第1ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4及び第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1ベルリプレイ入賞を第1ベル入賞及び第2ベル入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄のいずれかである場合、第2ベルリプレイ入賞となる。
第2ベルリプレイ入賞となる場合、図5(g)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL3であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5及び第1ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL2とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第2ベルリプレイ入賞を第1ベル入賞、第2ベル入賞及び第1ベルリプレイ入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1チェリーリプレイ入賞となる。
第1チェリーリプレイ入賞となる場合、図6(a)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第1チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32L又は右リール32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置66にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2チェリーリプレイ入賞となる。
第2チェリーリプレイ入賞となる場合、図6(b)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第2チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置66にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL2において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。また、第2チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1チェリーリプレイ入賞と第2チェリーリプレイ入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1特殊リプレイ入賞となる。なお、第1特殊リプレイ入賞となるか否かに関して、中リール32Mの停止図柄は任意である。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第2特殊リプレイ入賞となる。
メインラインML上において中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第1特別リプレイ入賞となる。なお、第1特別リプレイ入賞となるか否かに関して、左リール32Lの停止図柄は任意である。
第1特別リプレイ入賞となる場合、図6(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1及び右上がりのサブラインSL5のそれぞれにおいて各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。これにより、第1特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置66にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「白7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において3個の「白7」図柄が停止表示され得る。なお、当該演出は、第1特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄及び「リプレイ1」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第2特別リプレイ入賞となる。
第2特別リプレイ入賞となる場合、図6(d)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。また、これ以外にも、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。これにより、第2特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置66にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「白7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL2又はサブラインSL4において3個の「白7」図柄が停止表示され得る。また、第2特別リプレイ入賞に際して「白7」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2又はサブラインSL4であり、第1特別リプレイ入賞に際して「白7」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1及びサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1特別リプレイ入賞と第2特別リプレイ入賞とを区別させることが可能となる。なお、当該演出は、第2特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第3特別リプレイ入賞となる。
第3特別リプレイ入賞となる場合、図6(e)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「赤7」図柄となり得る。これにより、第3特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「赤7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第3特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置66にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「赤7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL4において3個の「赤7」図柄が停止表示され得る。なお、当該演出は、第3特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる。具体的には、メダルを3枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、3枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、メダルを2枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、2枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、CB(チャレンジボーナス)入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
CB状態とは、メインラインMLで小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると、当該第1ベル入賞に対応した枚数のメダルが遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
CB状態では、CB状態ではない非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、非CB状態では、ストップボタン42〜44が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われるとも言える。一方、CB状態では、中リール32Mと右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42を操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。換言すれば、CBゲーム状態では、左ストップボタン42が操作されてから規定時間より短い規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われるとも言える。
CB状態では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であればいずれかの小役入賞が100%で発生する。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にはいずれかの小役入賞が100%で発生する。この場合に、CB状態では、各ゲームのベット枚数が2枚に定められる。既に説明したとおりベット枚数が2枚である場合、いずれの小役入賞が成立したとしてもメダルの払い出し枚数は2枚となる。したがって、CB状態では小役入賞成立時のメダルの払い出し枚数は2枚のみとなる。また、CB状態においてリプレイ入賞が成立した場合、次のゲームにおけるベット枚数は2枚となる。したがって、CB状態では2枚ベットされた各ゲームにおいて2枚のメダルの払い出し及び2枚ベット状態での再遊技のいずれかが発生することとなり、CB状態においては遊技者の所有メダルの増減が発生しない。当該CB状態は、小役入賞が19回発生した場合に終了する。
なお、CBゲームにおいて、最大1図柄分までしか滑らないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。
上記のように入賞の態様として小役入賞、リプレイ入賞及びCB入賞が存在しているが、内部抽選の抽選結果にはこれら全ての入賞が発生し得ない外れ結果が存在している。そして、外れ結果となった場合には、図6(f)に示すように、中段のサブラインSL3上に「白7」図柄の組合せが停止し得るとともに、図6(g)に示すように、中段のサブラインSL3上に「赤7」図柄の組合せが停止し得る。これにより、外れ結果となったことを遊技者に認識させることが可能となる。但し、当該外れ結果となった場合には、メインラインML上には、上記いずれかの入賞に対応した図柄の組合せは停止表示されない。また、外れ結果の場合に「白7」図柄の組合せ又は「赤7」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL3であるため、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞の場合に「白7」図柄の組合せ又は「赤7」図柄の組合せが停止表示されるサブラインとは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、外れ結果を第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞に対して区別させることが可能となる。
<各種報知及び各種演出を実行するための装置>
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ64が設けられているとともに画像表示装置66が設けられており、前面扉12の下部には、スピーカ65が設けられている。上部ランプ64は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ64は、画像表示装置66における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ65は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ65は、画像表示装置66における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置66は表示面66aを有しており、スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面66aにて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置66は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面66aにて表示されるように表示制御される。
<AT状態への移行抽選及びAT状態の増加抽選を実行するための装置>
次に、AT状態への移行抽選及びAT状態の単位実行回の増加抽選を実行するための装置について説明する。
前面扉12において画像表示装置66の下方であって遊技パネル20の上方には、前面扉12の背面に設けられた抽選用ユニット70を視認可能とするための分岐演出用窓部68が設けられている。分岐演出用窓部68はその横幅が画像表示装置66の表示面66aの横幅よりも大きく設定されており、その縦幅が画像表示装置66の表示面66aの縦幅と同一又は略同一となるように設定されている。また、分岐演出用窓部68の横幅及び縦幅は抽選用ユニット70の横幅及び縦幅と同一又は略同一となっており、抽選用ユニット70の全体に対してスロットマシン10前方から対峙している。分岐演出用窓部68は透明又は半透明に形成されているため、上記のとおり当該分岐演出用窓部68を通じて抽選用ユニット70が視認可能となっている。但し、抽選用ユニット70が収容された空間は分岐演出用窓部68によってその全体が前方から塞がれているため、スロットマシン10前方から抽選用ユニット70にアクセスしようとしてもそれが不可となっている。その一方、キーシリンダ14に対する解錠キーによる解錠操作に基づき前面扉12の施錠状態を解除して当該前面扉12を前方に開き当該前面扉12の背面を露出させることにより、抽選用ユニット70の背面側を露出させることが可能となる。そして、その状況で図示しない抽選用ユニット70の収容ケースを前面扉12から取り外すことにより抽選用ユニット70のメンテナンスを行うことが可能となる。なお、収容ケースは前面扉12の背面に対してネジ止めされているため、収容ケースの取り外しに際して部材の破壊を要することはなく、さらにメンテナンス後においては再度ネジ止めを行うことにより元の設置状態に戻すことが可能となる。
抽選用ユニット70について詳細に説明する。図7は抽選用ユニット70の正面図であり、図8は抽選用ユニット70において投入装置71及び搬送装置121を除いた状態の背面図であり、図9は抽選用ユニット70の案内通路82の構成を模式的に示す図である。
抽選用ユニット70は、非AT状態においてAT状態に移行させるか否かを抽選するために利用されるとともにAT状態において当該AT状態の単位実行回を増加させるか否かを抽選するために利用される。AT状態とは、詳細は後述するが、ストップボタン42〜44の押し順が所定の正解順序となった場合に対応する図柄の組み合わせがメインラインML上に成立してメダルの払い出しが実行される抽選役に当選した状況において、その正解順序となる押し順が報知される状態のことをいう。かかる押し順対応の抽選役には、非AT状態及びAT状態のいずれにおいても比較的高い確率で当選し得るが、非AT状態では正解順序となる押し順が報知されないのに対してAT状態では正解順序となる押し順が報知される構成であるため、AT状態の方が非AT状態よりも単位ゲーム数当たりのメダルの払出枚数が増加することとなる。
抽選用ユニット70は、抽選用物体又は抽選用媒体として金属製の球B(以下、抽選用球Bという)が振分装置101の当選対象の案内口に入球した場合に当選となり、当選対象の案内口に入球しなかった場合には外れとなるものである。かかる抽選用ユニット70について詳細には、図7に示すように、抽選用ユニット70は、投入条件が成立した場合に抽選用球Bを投入するための投入装置71と、当該投入装置71から投入された抽選用球Bを下流側へと案内する案内ユニット81と、当該案内ユニット81により案内された抽選用球Bを当選対象の案内口及び非当選対象の案内口のうちいずれかにて受け入れる振分装置101と、当該振分装置101にて受け入れられた抽選用球Bを投入装置71に搬送して当該抽選用球Bを循環させるための搬送装置121と、を備えている。
投入装置71は、抽選用ユニット70の横方向の一端側に設けられている。投入装置71は、内部にて抽選用球Bを待機させることを可能とするための待機通路72を備えており、当該待機通路72は投入装置71の投入ベース体73からスロットマシン10前方に突出させて形成された投入部74の出口75に向けて下り傾斜となっている。したがって、待機通路72にて待機している抽選用球Bは投入部74の出口75に向けて自重で流下することとなる。投入部74の出口75は下向きに開放させて形成されている。したがって、投入部74から案内ユニット81に投入される抽選用球Bは鉛直下方に落下することとなる。
投入部74の出口75に対しては当該出口75を閉鎖するための通過阻止部材76が設けられている。図示しないレールによりガイドされることにより通過阻止部材76は前後方向に移動可能となっている。通過阻止部材76が初期位置に配置されている場合には出口75を閉鎖して抽選用球Bの落下を阻止し、通過阻止部材76が初期位置からスロットマシン10後方に引っ込んだ退避位置に配置されている場合には出口75を開放して抽選用球Bの落下を可能とする。通過阻止部材76を初期位置に向けて付勢する図示しない付勢バネが設けられていることにより、通過阻止部材76に退避位置に向けた外力が加えられていない間は当該通過阻止部材76は初期位置に保持される。一方、通過阻止部材76は図示しないリンク機構を介してソレノイドなどの電動アクチュエータである投入用駆動部77と連結されており、投入用駆動部77に駆動信号が供給されて当該投入用駆動部77が駆動状態となることで通過阻止部材76は付勢力に抗して退避位置にスライド移動する。
抽選用ユニット70において循環する抽選用球Bの数は1個であり、通過阻止部材76が初期位置に配置されている状況においては基本的に、抽選用球Bは投入部74内において通過阻止部材76上に乗った状態で下方への落下が阻止される。この状況で投入用駆動部77が駆動状態となることで通過阻止部材76により落下が阻止された状態が解除されるため、抽選用球Bは投入部74の出口75から鉛直下方に落下し案内ユニット81に導入される。
案内ユニット81に導入される抽選用球Bは、投入装置71において投入部74の下方に設けられた投入球検出センサ78により検出される。抽選用球Bが投入球検出センサ78の検出範囲に含まれている間、投入球検出センサ78は主制御装置140にHIレベルの投入検出信号を送信し、抽選用球Bが検出範囲に含まれていない間、投入球検出センサ78は主制御装置140にLOWレベルの投入検出信号を送信する。主制御装置140は投入球検出センサ78からHIレベルの投入検出信号を受信することにより、投入装置71から案内ユニット81に抽選用球Bが投入されたことを特定する。なお、このHI−LOWの関係が逆であってもよい。また、投入球検出センサ78としてはフォトセンサが用いられているが、センサの種類は任意である。
案内ユニット81は、横方向に延在させて設けられており、投入装置71から投入された抽選用球Bを抽選用ユニット70の横方向において投入装置71とは反対側の端部に設けられた振分装置101に案内する。具体的には、案内ユニット81は、横方向に延在するとともに抽選用球Bの通過を可能とする案内通路82を形成するための通路形成体83を備えている。
通路形成体83において投入装置71側の端部には、上方へ向けて開放させて形成された受口部84が一体形成されている。受口部84において上方へ向けて開放された入口85は、案内通路82における通路方向に対して直交する方向の通路断面よりも広い開口面積を有している。また、入口85の開口面積は投入部74の出口75の開口面積よりも広く確保されており、投入部74の出口75の全体が受口部84の入口85を鉛直上方に投影させた範囲に含まれている。そして、既に説明したとおり投入部74の出口75からは抽選用球Bが鉛直下方に落下することとなる。したがって、投入部74の出口75から投入される抽選用球Bは受口部84において確実に受けられることとなる。受口部84は、図9に示すように、案内通路82と連通されており、さらに受口部84の内面は下流に向けて下り傾斜となっている。これにより、受口部84にて受けられた抽選用球Bは自重により下流へと流下して案内通路82内に流入することとなる。
案内通路82は、図7及び図9に示すように、その通路方向の途中位置に設けられた案内装置86と、案内装置86よりも上流側を構成する上流領域87と、案内装置86よりも下流側を構成する下流領域88と、を備えている。上流領域87は、図9に示すように、受口部84に連通されており、途中位置に曲り部分が形成されていることにより、受口部84から続く鉛直領域と鉛直領域の下流において案内装置86に向けて下り傾斜となった傾斜領域とを備えている。案内通路82内に流入した抽選用球Bは上流領域87を流下することにより、案内装置86へと導出される。
案内装置86は、図7、図8及び図9に示すように、回転軸の方向が前後方向となるようにして設けられた案内用回転体91と、当該案内用回転体91を回転させるためのステッピングモータからなる案内用駆動部92と、を備えている(案内用駆動部92については図8参照)。案内用回転体91は案内用駆動部92の出力軸と同一軸線上になるようにして当該出力軸に連結されている。案内用駆動部92が駆動状態となっている間は、案内用回転体91は一定の速度で一定の方向に回転することとなる。具体的には、案内用回転体91は半時計周りに回転することとなる。
案内用回転体91の周縁には、図9に示すように、回転方向において等間隔となるようにして複数の凹部93が形成されている。凹部93は抽選用球Bの球面に沿うようにして円弧状に形成されている。ここで、通路形成体83において案内装置86が設置された部分である収容部94は、図7に示すように、他の部分に比べて外方へと膨出させて形成されており、これにより案内用回転体91の収容領域が確保されている。案内用回転体91において凹部93が形成されていない箇所の外縁と収容部94の内壁との間の距離は抽選用球Bが入り込み不可に設定されている一方、凹部93と収容部94の内壁との間の距離は凹部93に入った抽選用球Bが案内用回転体91の回転に伴って案内通路82の下流領域88へと移動することを阻止しないように設定されている。また、案内用回転体91は、図9に示すように、回転に伴って凹部93が上流領域87への最下流部と自ずと対峙し、その対峙した状況で上流領域87の最下流部に抽選用球Bが存在している場合にはその抽選用球Bが自重によってその対峙している凹部93内に自ずと入り込むように設置されている。したがって、上流領域87の最下流部に到達した抽選用球Bは、案内用回転体91において凹部93ではない外縁部分が当該最下流部と対峙している間はその最下流部にて待機し、案内用回転体91の回転に伴って凹部93が最下流部と対峙することでその凹部93内に入り込むこととなる。そして、案内用回転体91の回転に伴って案内通路82の下流領域88へと案内される。
下流領域88はその最上流部が、図9に示すように、案内用回転体91の回転に伴って凹部93と自ずと対峙し、その対峙した凹部93に抽選用球Bが入り込んでいる場合には凹部93と下流領域88の最上流部とが対峙したタイミングでその抽選用球Bが自重により下流領域88へと流入することとなる位置となるように形成されている。下流領域88は振分装置101に向けて下り傾斜となっており、下流領域88に流入した抽選用球Bは自重により自ずと振分装置101に案内される。
振分装置101について以下に詳細に説明する。なお、以下の説明では図7〜図9に加えて図10を適宜参照しながら説明する。図10(a)及び図10(b)は振分装置101の正面図である。
振分装置101は、図7に示すように、振分用ベース体102と、当該振分用ベース体102に回転可能に支持された振分用回転体103と、を備えている。振分用ベース体102は有底の円筒状に形成されており、筒孔に相当する収容空間104は軸線方向の一端が底部105によってその略全体が塞がれており、軸線方向の他端は開放されている。収容空間104は、軸線方向に対して垂直の断面が円形状となっている。収容空間104には振分用回転体103が収容されている。
振分用回転体103は、所定の肉厚を有する略円盤状に形成されており、振分用ベース体102と同一軸線上となるようにして収容空間104に収容されている。振分用回転体103は、図8に示すように、振分用ベース体102の裏面側から設けられた振分用駆動部111の出力軸と連結されており、振分用駆動部111に駆動信号が供給されて当該振分用駆動部111が駆動状態となることで加速期間を経て一定の速度で一定の方向に回転する。
振分用回転体103には、図9に示すように、外縁部分から軸線側に凹ませるようにして案内口113a〜113fが形成されている。案内口113a〜113fは、周方向に等間隔で存在するようにして複数形成されている。具体的には、案内口113a〜113fは6個形成されている。これら案内口113a〜113fはいずれも同一の形状となっている。各案内口113a〜113fはいずれも振分用回転体103の軸線の位置までは到達しておらず、相互に不連続となっている。案内口113a〜113fは、図7に示すように、抽選用球Bの全体が入り込み可能な大きさに形成されているとともに、案内口113a〜113fに入り込んだ抽選用球Bが当該案内口113a〜113fを上記軸線方向に通過可能に形成されている。但し、振分用回転体103の裏面は振分用ベース体102の底部105と近い位置にて対向しているため、案内口113a〜113fに入り込んだ抽選用球Bは当該底部105上に乗ることで当該案内口113a〜113fに入り込んだ状態で保持されることとなる。
振分用ベース体102の底部105には、図8に示すように、案内口113a〜113fに入り込んだ抽選用球Bを振分装置101の裏側に排出することを可能とするための排出通路部114が底部105の裏面から後方へと突出させて一体形成されている。排出通路部114は、図10(a)に示すように1個のみ形成されており、排出通路部114の入口114aが形成された位置は振分用回転体103の回転に伴って各案内口113a〜113fが通過する位置となっている。排出通路部114の入口114aは、図10(b)に示すように複数の案内口113a〜113fの全体と同時に重ならない大きさとされている一方、図10(a)に示すように1個の案内口113a〜113fと重なった場合にはその案内口に入り込んでいる抽選用球Bが排出通路部114に流入可能な大きさ及び位置に形成されている。つまり、いずれの案内口113a〜113fに抽選用球Bが入り込んだ場合であっても、その抽選用球Bの振分装置101からの排出は一の排出通路部114を利用して行われる。
排出通路部114の途中位置には、図8に示すように排出球検出センサ115が設けられている。抽選用球Bが排出球検出センサ115の検出範囲に含まれている間は排出球検出センサ115は主制御装置140にHIレベルの排出検出信号を送信し、抽選用球Bが検出範囲に含まれていない間は排出球検出センサ115は主制御装置140にLOWレベルの排出検出信号を送信する。主制御装置140は排出球検出センサ115からHIレベルの排出検出信号を受信することにより、振分装置101から抽選用球Bが排出されたことを特定する。なお、このHI−LOWの関係が逆であってもよい。また、排出球検出センサ115としてはフォトセンサが用いられているが、センサの種類は任意である。
排出通路部114は、振分装置101と投入装置71とを繋ぐように設けられた搬送装置121と連通されており、排出通路部114を通過した抽選用球Bは搬送装置121に排出される。搬送装置121は、抽選用球Bを投入装置71に搬送するための搬送機構として抽選用球Bを保持して排出通路部114側から投入装置71の待機通路72に搬送するための搬送ベルトと、搬送ベルトを循環させるためのプーリーと、当該プーリーに動力を与えるための搬送用駆動部とを備えている。これにより、搬送装置121に排出された抽選用球Bは投入装置71の待機通路72に搬送されることとなり、抽選用球Bを抽選用ユニット70において循環させることが可能となる。
上記構成の振分装置101は、図7に示すように、振分用ベース体102及び振分用回転体103の軸線が水平方向よりも若干傾斜した方向となり、振分用回転体103の表面が斜め上方を向くようにして配置されている。このように振分装置101が傾斜させて配置されている構成であっても、既に説明したとおり振分用ベース体102は円筒状に形成されているため、振分用回転体103の周縁には振分用ベース体102において収容空間104を区画する区画壁部116が軸線周りに連続するように存在している。そして、この区画壁部116の高さ寸法がいずれの案内口113a〜113fがいずれの回転位置に配置されている場合であっても、案内口113a〜113fに入り込んでいる抽選用球Bが遠心力で案内口113a〜113fから飛び出してしまわない寸法に設定されている。また、振分用回転体103において案内口113a〜113fを区画する周面は当該振分用回転体103の軸線に近い側に向けて高さ寸法が大きくなるように形成されている。これにより、抽選用球Bが入り込んだ案内口113a〜113fが振分用回転体103の回転に伴って最も高い位置となったとしても、その抽選用球Bはその案内口113a〜113fの周面によって下方から支えられることで、当該案内口113a〜113fから落下してしまわない。
振分装置101が起立させて配置されていることにより、振分用回転体103のいずれかの案内口113a〜113fに抽選用球Bが入り込んでいる場合、振分用回転体103の回転に伴って高さ位置が変化することとなる。当該構成において振分装置101は、図9に示すように、高さ位置が最も低い位置に到達した案内口113a〜113fが案内通路82における下流領域88の最下流部と対峙し、当該最下流部に抽選用球Bが到達している場合にはその抽選用球Bがその最も低い位置に到達した案内口113a〜113fに自重によって入り込むように配置されている。その一方、既に説明した振分用回転体103の排出通路部114は高さ位置が最も高い位置に到達した案内口113a〜113fと軸線方向に重なり、当該案内口113a〜113fに抽選用球Bが入り込んでいる場合にはその抽選用球Bが排出通路部114に自重によって入り込むこととなる位置に形成されている。上記構成であることにより、案内通路82により下流へと案内された抽選用球Bは振分用回転体103の最も低い位置にて当該振分用回転体103の案内口113a〜113fに入り込み、振分用回転体103の最も高い位置にて排出通路部114から排出されることとなる。
振分装置101は、排出通路部114を通過する抽選用球Bを検出するための排出球検出センサ115及び振分用駆動部111の回転位置を特定するための3つのフォトセンサ172〜174(図33)を備えている一方、各案内口113a〜113fには抽選用球Bを検出するためのセンサを備えていない。かかる構成において処理内容の詳細は後述するが主制御装置140は、排出球検出センサ115にて抽選用球Bが検出されたタイミングにおける振分用駆動部111の回転位置に基づいていずれの案内口113a〜113fにより抽選用球Bが誘導されたのかを特定する。これにより、各案内口113a〜113fに抽選用球Bを検出するためのセンサを1個ずつ設けなくても、いずれの案内口113a〜113fに抽選用球Bが入り込んだのかを特定することが可能となる。
振分用回転体103において各案内口113a〜113fを隔てる隔壁部117の表面には、図7に示すように、各案内口113a〜113fに1対1で対応させて当選対象発光部118が設けられている。これら当選対象発光部118は各案内口113a〜113fにおいて振分用回転体103の軸線側の周縁部にそれぞれ隣接する位置に設けられている。当選対象発光部118はいずれの案内口113a〜113fが当選に対応しているのかを報知するための機能を有する。具体的には、当選対象発光部118は後述するサブ制御装置150と電気的に接続されており、当選対象として選択された案内口113a〜113fに対応する当選対象発光部118のみが点灯するようにサブ制御装置150によって当選対象発光部118の発光制御が行われる。これにより、遊技者はいずれの案内口113a〜113fが当選に対応しているのかを特定することが可能となる。
以上説明した構成の抽選用ユニット70を利用した抽選動作は、後述する抽選発生条件が成立した状況下において抽選用球Bの投入条件が成立して当該抽選用球Bが投入されることにより開始される。当該投入条件は、図1に示すように前面扉12において分岐演出用窓部68の側方、詳細には右方に設けられた投入操作レバー131が操作されることによって成立する。投入操作レバー131は、前面扉12を前後方向に貫通するようにして設けられており、その一端132は前面扉12の前面よりもスロットマシン10前方に突出している(以下、その一端を操作側端部132という)。投入操作レバー131は前面扉12の裏面側において軸支されており、その軸支箇所を中心に縦方向の所定の回動範囲において回動可能となっている。投入操作レバー131は、操作側端部132の側が上側の回動限界位置となる初期位置に自ずと配置されるように付勢バネによって付勢されている。そして、操作側端部132の側が当該付勢バネの付勢力に抗する力で下方に向けて押圧されることにより、投入操作レバー131は初期位置から移動する。
投入操作レバー131は上記のとおり分岐演出用窓部68の側方に設けられているため、投入操作レバー131が抽選用ユニット70に対応した操作部であることを遊技者が認識し易くなる。また、投入操作レバー131はスタートレバー41、ストップボタン42〜44及びメダル投入口45などが集約配置された操作用膨出部25から離れた位置に設けられている。より詳細には、操作用膨出部25はリール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rよりも下方に設けられているのに対して、投入操作レバー131は当該表示窓部21L,21M,21Rよりも上方に設けられている。これにより、投入操作レバー131がリール32L,32M,32Rを利用したゲームを実行するための操作部ではないことを遊技者が認識し易くなる。さらにまた、同様のレバー状に設けられたスタートレバー41はスロットマシン10の横方向において左側に偏倚させた位置に設けられているのに対して、投入操作レバー131はその逆側である右側に偏倚させた位置に設けられている。これにより、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させようとしている遊技者が誤って投入操作レバー131を操作してしまう可能性が低減される。
次に、抽選用ユニット70において抽選が行われる場合の動作の流れを、非AT状態である場合を例に挙げて、図11のタイムチャートを参照しながら説明する。図11(a)は抽選用球Bの供給タイミングを示し、図11(b)は案内用回転体91の回転位置を示し、図11(c)は振分用回転体103の回転位置を示し、図11(d)は当選対象発光部118における当選対象報知の実行期間を示し、図11(e)は抽選用球Bの排出タイミングを示し、図11(f)はAT状態の実行期間を示す。
まずAT状態への移行当選とならない場合について説明する。
抽選用ユニット70を利用したAT状態への移行抽選の実行条件が成立することでt1のタイミングで、図11(b)及び図11(c)に示すように案内用駆動部92及び振分用駆動部111への駆動信号の送信が開始されることにより、案内用回転体91及び振分用回転体103は共に回転を開始する。この場合、案内用回転体91は所定の加速期間を経て反時計周りに一定の速度で回転するとともに、振分用回転体103は所定の加速期間を経て時計周りに一定の速度で回転する。つまり、案内用回転体91と振分用回転体103とはその回転方向が逆の関係となっている。また、案内用回転体91と振分用回転体103とは回転速度が異なっており、案内用回転体91の方が振分用回転体103よりも1周するのに要する時間は短い。詳細には、振分用回転体103が1周するのに要する時間は、案内用回転体91が1周するのに要する時間を2以上の自然数倍をした時間となっている。したがって、図11(b)に示すように案内用回転体91はt2のタイミング及びt3のタイミングのそれぞれで1周するのに対して、図11(c)に示すように振分用回転体103はt2のタイミングでは半周しかしておらずt3のタイミングで1周する。
また、案内用回転体91及び振分用回転体103が回転を開始するt1のタイミングで、図11(d)に示すように振分装置101においていずれの案内口113a〜113fがAT状態への移行当選対象であるかを報知すべく、当選対象の案内口113a〜113fに対応する当選対象発光部118の点灯が開始される。これにより、遊技者は、抽選用球Bを投入すべく投入操作レバー131を操作するタイミングよりも前のタイミングにおいていずれの案内口113a〜113fがAT状態への移行当選に対応しているのかを把握することが可能となる。よって、遊技者は、当選対象の案内口113a〜113fへの入球を狙いながら投入操作レバー131を操作することが可能となる。
但し、振分用回転体103は回転しているとともに抽選用球Bが投入される位置は当該振分用回転体103から離れた位置であるため、当選対象の案内口113a〜113fを明確に狙って投入操作レバー131を操作することは難しいものとなっている。さらにまた、抽選用球Bを振分用回転体103に案内する案内通路82の途中位置には案内用回転体91が設けられているとともに当該案内用回転体91は回転しているため、抽選用球Bが案内通路82を通過するのに要する時間を正確に把握することが難しいものとなっている。この点からも、当選対象の案内口113a〜113fを明確に狙って投入操作レバー131を操作することは難しいものとなっている。
その後、図11(a)に示すようにt4のタイミングで投入操作レバー131が遊技者により操作されることにより、投入用駆動部77が駆動状態となり投入装置71から抽選用球Bが案内ユニット81に投入される。そして、この抽選用球Bは、図11(e)に示すようにt5のタイミングで排出通路部114を通過する。この場合、主制御装置140は、当該t5のタイミングにおける振分用回転体103の回転位置に基づいて、排出通路部114を通過した抽選用球Bがいずれの案内口113a〜113fにより案内されたのかを特定する。今回は、その抽選用球Bが非当選対象の案内口113a〜113fにより案内されたことが特定される。したがって、図11(f)に示すように、AT状態への移行は発生しない。
その後、t6のタイミングで、図11(b)に示すように案内用回転体91の回転が停止されるとともに、図11(c)に示すように振分用回転体103の回転が停止され、さらに図11(d)に示すように全ての当選対象発光部118が消灯されて当選対象報知が終了される。これにより、抽選用ユニット70を利用した今回の抽選動作が終了する。なお、図11では、案内用回転体91及び振分用回転体103がt1のタイミングにおける回転位置と同一の回転位置となった場合に回転を停止する内容となっているが、実際には後述するように抽選用球Bの排出タイミングに対して予め定められた時間が経過した場合に案内用回転体91及び振分用回転体103の回転が停止されるため、回転停止時における回転位置が回転開始時における回転位置と同じ位置となるとは限らない。
次にAT状態への移行当選となる場合について説明する。
抽選用ユニット70を利用したAT状態への移行抽選の実行条件が成立することでt1のタイミングの場合と同様に、t7のタイミングで、図11(b)及び図11(c)に示すように案内用回転体91及び振分用回転体103は共に回転を開始する。また、図11(d)に示すように当選対象発光部118において当選対象の案内口113a〜113fの報知が開始される。
その後、図11(a)に示すようにt8のタイミングで投入操作レバー131が遊技者により操作されることにより、投入用駆動部77が駆動状態となり投入装置71から抽選用球Bが案内ユニット81に投入される。そして、この抽選用球Bは、図11(e)に示すようにt9のタイミングで排出通路部114を通過する。この場合、主制御装置140は、当該t9のタイミングにおける振分用回転体103の回転位置に基づいて、排出通路部114を通過した抽選用球Bがいずれの案内口113a〜113fにより案内されたのかを特定する。今回は、その抽選用球Bが当選対象の案内口113a〜113fにより案内されたことが特定される。したがって、図11(f)に示すように、当該t9のタイミングでAT状態への移行が発生する。
その後、t10のタイミングで、図11(b)に示すように案内用回転体91の回転が停止されるとともに、図11(c)に示すように振分用回転体103の回転が停止され、さらに図11(d)に示すように全ての当選対象発光部118が消灯されて当選対象報知が終了される。これにより、抽選用ユニット70を利用した今回の抽選動作が終了する。
<各種制御装置>
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図1に示すように、筐体11の背板においてリールユニット31の上方には、主制御装置140が設けられている。主制御装置140は、主基板が基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスを開放する場合には、締結状態を解除する必要があり、当該締結状態の解除に際して破壊箇所が生じることとなる。当該破壊箇所の有無を確認することで、基板ボックスが開放されたか否かを簡易的に確認することが可能となる。
スロットマシン10には、主制御装置140以外にもサブ制御装置150が設けられている。サブ制御装置150は、前面扉12において画像表示装置66の後方に重ねて配置されている。サブ制御装置150は、主制御装置140から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66の制御を実行する。なお、サブ制御装置150は、主制御装置140と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
<スロットマシン10の電気的構成>
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図12のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置140は、遊技の主たる制御を司る主制御基板141を具備している。主制御基板141には、MPU142が搭載されている。MPU142には、当該MPU142により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM143と、そのROM143内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM144と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路145と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。なお、MPU142に対してROM143及びRAM144が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU142には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU142の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48,49の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a,49a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、リセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ56a、設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ57a、投入操作レバー131の操作を検出する投入操作検出センサ131a、投入装置71から案内ユニット81に向けて投入された抽選用球Bを検出する投入球検出センサ78、振分装置101から排出された抽選用球Bを検出する排出球検出センサ115等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU142に入力される。
MPU142の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、ホッパ装置53の払出モータ、サブ制御装置150、投入装置71の通過阻止部材76を動作させるための投入用駆動部77、案内装置86の案内用回転体91を回転させるための案内用駆動部92、振分装置101の振分用回転体103を回転させるための振分用駆動部111、及び振分装置101から排出された抽選用球Bを投入装置71に搬送するための搬送装置121等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU142により行われるとともに、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御がMPU142により行われる。また、サブ制御装置150には、各ゲームの各タイミングでMPU142からコマンドが送信される。また、抽選用ユニット70を利用してAT状態に関する抽選が行われる場合には各種駆動部77,92,111及び搬送装置121が駆動制御される。
MPU142の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置140をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU142に停電信号を出力する。MPU142は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM144に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM144においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタンを押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM144に記憶保持されているデータは初期化される。
サブ制御装置150は、各種報知や各種演出の実行制御を実行するためのサブ制御基板151を具備している。サブ制御基板151には、MPU152が搭載されている。MPU152には、当該MPU152により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM153と、そのROM153内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM154と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路155と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU152に対してROM153及びRAM154が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM154には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給され、当該バックアップ電力が供給されている状況(例えば1日や2日)ではRAM154においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM154に記憶保持されているデータは初期化される。
MPU152には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU152の入力側には、既に説明したとおり主制御装置140のMPU142が接続されており、当該MPU142から各種コマンドを受信する。
MPU152の出力側には、上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66及び振分装置101の当選対象発光部118が接続されている。MPU152は、主制御装置140のMPU142から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御、画像表示装置66の表示制御、及び当選対象発光部118の発光制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置140のMPU142、ROM143及びRAM144をそれぞれ主側MPU142、主側ROM143及び主側RAM144といい、サブ制御装置150のMPU152、ROM153及びRAM154をそれぞれサブ側MPU152、サブ側ROM153及びサブ側RAM154という。
<主側MPU142及びサブ側MPU152により実行される処理>
次に、主側MPU142及びサブ側MPU152により実行される処理について説明する。まず、主側MPU142にて実行される基本的な処理の内容について説明する。
かかる主側MPU142の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されたメイン処理の実行後に繰り返し実行される通常処理と、当該通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後、通常処理を説明する。
<タイマ割込み処理>
図13は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。当該タイマ割込み処理は、例えば1.49msecごとに起動される。
ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用している主側MPU142内の全レジスタの値を主側RAM144に退避させる。ステップS102では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS103に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU142に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU142のスタックポインタの値を主側RAM144に保存する。その後、主側MPU142の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM144のデータが正常か否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM144に保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、主側MPU142自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれのステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。
ステップS108では、抽選用ユニット70を利用した抽選が行われている状況において当該抽選用ユニット70の振分装置101の動作を制御する振分制御処理を行う。なお、主側MPU142は動作電力の供給が開始された場合に抽選用ユニット70の搬送装置121への動作電力の供給が開始されるようにする。これにより、スロットマシン10の電源投入状態において主側MPU142に動作電力が供給されている場合には搬送装置121は常時駆動状態となっており、振分装置101から排出された抽選用球Bの投入装置71への搬送を常時行うことが可能となっている。
タイマ割込み処理においてステップS109では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS110では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。ステップS111では、各種コマンドをサブ制御装置150へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS112では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS113では、先のステップS101にて主側RAM144に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU142内の対応するレジスタに復帰させる。その後、ステップS114にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について図14のフローチャートに基づき説明する。
ステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、開始待ち処理を実行する。開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかのリプレイ入賞が発生したか否かを判定する。いずれかのリプレイ入賞が発生していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。いずれのリプレイ入賞も発生していなかった場合には、精算ボタン51が操作されたか否かを判定し、精算ボタン51が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算ボタン51が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入ボタン47〜49の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入ボタン47〜49の操作との両方が行われていない場合にはそのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS203ではメダルのベット数が規定数(本実施の形態では「3」又は「2」)に達しているか否かを判定し、ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS202の開始待ち処理に戻る。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS204にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。
スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS202の開始待ち処理に戻る。一方、スタートレバー41が操作された場合には、メインラインMLを有効化させた後に、ステップS205にてセレクタ52を制御することによりベット受付を禁止する。その後、ステップS206にて、今回のゲームにおける役の抽選を行うための抽選処理を実行し、ステップS207にて、各リール32L,32M,32Rを駆動制御するためのリール制御処理を実行する。
その後、ステップS208にて、メダル払出処理を実行する。メダル払出処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した枚数のメダル又は仮想メダルを遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM144に設けられた仮想メダル用エリアに今回の小役入賞に対応した値を加算し、仮想メダル用エリアの値が最大値に達している場合にはその最大値を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。
その後、ステップS209にて、CB状態を制御するためのCB状態処理を実行する。CB状態処理では、CB状態ではない状況においては、CB当選フラグに「1」がセットされている状況下でCB入賞が成立していることを条件として遊技状態をCB状態に移行させる。この際、CB状態処理では、主側RAM144に設けられたベット規定数カウンタの値を非CB状態に対応した「3」からCB状態に対応した「2」に変更する。これにより、ステップS203では、ベット数が「2」であるか否かが判定されることとなる。したがって、ベット数が「2」に達していないとスタートレバー41の操作が無効化されるとともに、3枚以上のベットが不可となる。また、CB状態処理では、小役入賞の回数がCB終了条件回数(例えば19回)に達した場合にCB状態を終了させて非CB状態に復帰させる。この際、CB状態処理では、ベット規定数カウンタの値をCB状態に対応した「2」から非CB状態に対応した「3」に変更する。これにより、ステップS203では、ベット数が「3」であるか否かが判定されることとなる。したがって、ベット数が「3」に達していないとスタートレバー41の操作が無効化されるとともに、4枚以上のベットが不可となる。
その後、ステップS210にて、AT状態に関する抽選を行うために抽選用ユニット70の動作制御を行う分岐処理を実行した後に、ステップS201の処理に戻る。以下、ステップS206の抽選処理、ステップS207のリール制御処理、及びステップS210の分岐処理について詳細に説明する。
<抽選処理>
図15は、通常処理(図14)におけるステップS206の抽選処理を示すフローチャートである。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、主側MPU142は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値を主側RAM144に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM143から読み出す。本スロットマシン10では、主側MPU142において抽選テーブルが相違する遊技状態として、CB非内部状態と、CB内部後状態と、CB状態との3種類が存在している。CB非内部状態とは、CB状態ではなくて且つ主側RAM144のCB当選フラグが「0」である状態であり、CB内部後状態とは、CB状態ではなく且つ主側RAM144のCB当選フラグが「1」である状態である。ステップS302では、主側RAM144に設けられた遊技状態に対応したフラグの内容に基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。具体的には、現在の遊技状態がCB非内部状態である場合には非内部状態用抽選テーブルを選択し、現状の遊技状態がCB内部後状態である場合には内部後状態用抽選テーブルを選択し、現状の遊技状態がCB状態である場合にはCB状態用抽選テーブルを選択する。
また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。内部後状態用抽選テーブルは6段階の設定状態に1対1で対応させて用意されており、ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い内部後状態用抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い内部後状態用抽選テーブルを選択する。一方、非内部状態用抽選テーブル及びCB用抽選テーブルは全ての設定状態に共通となるように1種類のみ用意されている。
各抽選テーブルについて説明する。まず図16の説明図を参照しながら、非内部状態用抽選テーブルについて説明する。なお、以下の説明では図18の説明図を適宜参照する。
非内部状態用抽選テーブルには、図16に示すように、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応する抽選役の当選確率をフリーランカウンタの最大値(「65535」)との関係で定めるものである。
具体的には、IV=1には、第2ベル当選データと、第1補填当選データと、第5補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=1で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=2には、図16に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=2で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=3には、図16に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第6補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=3で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=4には、図16に示すように、第2ベル当選データと、第3補填当選データと、第5補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=4で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=5には、図16に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第3補填当選データと、第4補填当選データと、第5補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=5で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が中リール32Mである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1〜4の場合よりも低い。
IV=6には、図16に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第6補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=6で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が右リール32Rである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1〜4の場合よりも低い。
IV=7には、図16に示すように、第1スイカ当選データと、第2スイカ当選データと、第10補填当選データと、第11補填当選データと、第12補填当選データとが設定されている。IV=7で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1スイカ入賞又は第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=8には、図16に示すように、通常リプレイ当選データが設定されている。IV=8で当選となった場合、図18に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に発生する。
IV=9には、図16に示すように、CB当選データが設定されている。IV=9で当選となった場合、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくCB入賞が発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、CB入賞が発生しない可能性がある。
非内部状態用抽選テーブルが選択される場合、IV=1の際に当選となる確率、IV=2の際に当選となる確率、IV=3の際に当選となる確率、IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、IV=5の際に当選となる確率、及びIV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/11.6であり、IV=7の際に当選となる確率は約1/66.7であり、IV=8の際に当選となる確率は約1/7であり、IV=9の際に当選となる確率は約1/4.3である。
次に、図17の説明図を参照しながら、内部後状態用抽選テーブルについて説明する。なお、以下の説明では図18の説明図を適宜参照する。
内部後状態用抽選テーブルには、図17に示すように、非内部状態用抽選テーブルと同様に、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
IV=1〜8に設定されている当選データは、非内部状態用抽選テーブルの場合と同様である。
IV=9には、第1ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データとが設定されている。IV=9で当選となった場合、図17に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1ベルリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1チェリーリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
IV=10には、図17に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データとが設定されている。IV=10で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=10で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
IV=11には、図17に示すように、第1ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第2特別リプレイ当選データと、第3特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=11で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1ベルリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。それ以外の場合には、第1チェリーリプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=11で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞の発生が優先され、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=12には、図17に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データと、第2特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=12で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=12で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞又は第2特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=12で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特別リプレイ入賞の発生が優先され、第2特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=13には、図17に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データと、第1特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=13で当選となった場合、図18に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=13で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞又は第1特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第1特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=13で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第1特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第1特別リプレイ入賞の発生が優先され、第1特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=14には、図17に示すように、第1チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=14で当選となった場合、図18に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第1チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=15には、図17に示すように、第2チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=15で当選となった場合、図18に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第2チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=16には、図17に示すように、第1特殊リプレイ当選データと、第2特殊リプレイ当選データとが設定されている。IV=16で当選となった場合、図18に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=16で当選となった場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特殊リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特殊リプレイ入賞の発生が優先され、第2特殊リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。
内部後状態用抽選テーブルが選択される場合、IV=1の際に当選となる確率、IV=2の際に当選となる確率、IV=3の際に当選となる確率、IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、IV=5の際に当選となる確率、及びIV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/11.6であり、IV=7の際に当選となる確率は約1/66.7であり、IV=8の際に当選となる確率は約1/2.9であり、IV=9の際に当選となる確率は約1/65であり、IV=10の際に当選となる確率は約1/135であり、IV=11の際に当選となる確率は約1/3277であり、IV=12の際に当選となる確率は約1/1456であり、IV=13の際に当選となる確率は約1/1456であり、IV=14の際に当選となる確率は約1/212であり、IV=15の際に当選となる確率は約1/185であり、IV=16の際に当選となる確率は約1/328であり、IV=1〜16のいずれにも当選とならない外れ結果となる確率は1/65536である。
次に、CB状態用抽選テーブルについて説明する。
CB状態用抽選テーブルには、非内部状態用抽選テーブル及び内部後状態用抽選テーブルと同様に、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。当該CB状態用抽選テーブルでは、IV=1として通常リプレイ当選データが設定されているのみであり、それ以外の当選データは設定されていない。また、その当選確率は、内部後状態用抽選テーブルの場合と同一となっている。但し、これに限定されることはなく、内部後状態用抽選テーブルの場合よりも通常リプレイ役の当選確率が高い構成としてもよく、低い構成としてもよい。
CB状態用抽選テーブルには、上記のとおり通常リプレイ役のみが設定されているが、既に説明したとおり、CB状態では通常リプレイ役に当選していない状況では抽選処理の結果に関係なく小役入賞を発生させることが可能であり、さらには通常リプレイ役に当選していない状況ではいずれかの小役入賞が確実に発生するようにリール制御が実行される。したがって、CB状態では、通常リプレイ役に当選している場合には通常リプレイ入賞が確実に発生し、通常リプレイ役に当選していない場合にはいずれかの小役入賞が確実に発生する。
抽選処理(図15)の説明に戻り、ステップS302にて抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM144にセットするための当選データの取得処理を実行する。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS306の処理を実行した場合、又はステップS308にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、ステップS309にて抽選結果コマンドをセットする。抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべくサブ制御装置150に送信されるコマンドであり、当該抽選結果コマンドには役の当否判定の結果に対応したデータが含まれる。その後、ステップS310にて、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行い、本抽選処理を終了する。
<リール制御処理>
次に、通常処理(図14)におけるステップS207のリール制御処理について、図19のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、まずステップS401において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM144に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理におけるステップS106のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU142は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップボタン42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS402では、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップボタン42〜44も操作されていない場合には、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS403に進み、回転中のリールと対応するストップボタンが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS402に戻り、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS404にて停止指令コマンドをセットする。
停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42〜44が操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべくサブ制御装置150に送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS405〜ステップS411に示す停止制御処理を行う。
ステップS405では、ストップボタン42〜44の操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS406では、主側RAM144に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS406では、主側RAM144に格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。
その後、ステップS407では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS408では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS409にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS410では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS411にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS402に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、抽選処理(図15)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42〜44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」〜「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM143に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、抽選処理(図15)のステップS310にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図19)のステップS411にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、抽選処理結果に応じて停止情報を設定する。この場合に設定される停止情報は、CB非内部状態におけるIV=1〜7であれば、図18に示すような第1停止と入賞役との関係に対応した停止情報を設定し、CB内部後状態におけるIV=1〜7,9〜13であれば、図18に示すような第1停止と入賞役との関係に対応した停止情報を設定する。
停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM144に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、CB非内部状態及びCB内部後状態においてIV=1〜7,9〜13の際に当選となった場合(図18参照)に、セットされている当選データと、停止指令を発生させたストップボタン42〜44の操作順序と、停止出目とによって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
ちなみに、第1ベル入賞、第2ベル入賞、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞に対応した図柄組合せを形成する図柄は、対応する各リール32L,32M,32Rにおいて周回方向に離間される最大の図柄数が4図柄分となるように配置されている。かかる構成において、抽選処理の結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序の組合せが、第1ベル入賞、第2ベル入賞、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞及び第1特殊リプレイ入賞のいずれかの入賞発生に対応している場合、各ストップボタン42〜44の操作順序に関係なく当該入賞が発生するように停止情報が設定される。
また、CB内部後状態においてはCB当選フラグに「1」がセットされている状況下でいずれかの小役又はリプレイ役に当選することになるが、この場合、その当選に対応した小役入賞又はリプレイ入賞がCB入賞よりも優先されるように停止情報が設定される。例えば、CB内部後状態においてIV=1で当選となった場合、CB入賞を発生させることが可能なタイミングでストップボタン42〜44が操作されたとしても、停止情報との関係で小役入賞が優先されるスベリ数が選択されることで小役入賞が発生してCB入賞は発生しない。また、例えば、CB内部後状態においてリプレイ役に当選となった場合、CB入賞を発生させることが可能なタイミングでストップボタン42〜44が操作されたとしても、停止情報との関係でリプレイ入賞が優先されるスベリ数が選択されることでリプレイ入賞が発生してCB入賞は発生しない。但し、抽選結果が外れ結果となった場合には、CB入賞よりも発生が優先される役が存在しないため、ストップボタン42〜44の操作タイミングによってはCB入賞が発生し得る。
リール制御処理(図19)の説明に戻り、ステップS410にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS412にて入賞の有無を判定するとともに入賞が発生している場合にはそれに対応した処理を実行するための入賞判定処理を実行し、続くステップS413にて当該入賞判定処理の結果に対応したデータを含む入賞結果コマンドをサブ制御装置150への出力対象としてセットした後に、本リール制御処理を終了する。
<主側MPU142の制御下で発生する遊技状態の移行の態様>
次に、主側MPU142の制御下で発生する遊技状態の移行の態様について、図20の説明図を参照しながら説明する。
主側RAM144が初期化された場合、又はCB当選フラグが「0」である状況下で設定変更が行われた場合にはCB非内部状態ST1となる。例えば、遊技ホールの営業開始時などにCB非内部状態ST1となる。CB非内部状態ST1では、通常リプレイ確率が約1/7である。なお、CB非内部状態ST1では、他のリプレイ役が抽選役として設定されていない。また、CB非内部状態ST1では、CB確率が約1/4.3となっているとともに、払出発生確率が約1/1.6となっている。但し、CB非内部状態ではサブ側MPU152においてAT状態用の制御が実行されることはなく、さらに第1ベル入賞には1/4となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要があるとともに第2ベル入賞には1/2となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要があるため、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であったとしても、払い出される枚数は基本的に1枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも少ない枚数である。
CB非内部状態ST1においてCB役に当選し且つCB入賞が発生しなかった場合には、CB内部後状態ST2に移行する。また、CB内部後状態ST2には、CB当選フラグが「1」である状況下で設定変更が行われた場合にも移行する。CB内部後状態ST2では、通常リプレイ確率がCB非内部状態ST1よりも高く、約1/2.9となる。また、CB内部後状態ST2では、通常リプレイ役以外にもリプレイ役が存在しているため、リプレイ発生確率はより高くなる。また、CB内部後状態ST2では、CB当選フラグに既に「1」がセットされている状況であるため、CB役が抽選役として設定されていない。
また、CB内部後状態ST2では、払出発生確率が約1/1.6となっている。ここで、CB内部後状態ST2では、詳細は後述するように、サブ側MPU152においてAT状態用の制御が実行され得る。AT状態用の制御が実行されていない状況では、CB非内部状態ST1の場合と同様に、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であったとしても、払い出される枚数は基本的に1枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも少ない枚数である。一方、サブ側MPU152においてAT状態用の制御が実行されている状況では、第1ベル入賞とするためのストップボタン42〜44の押し順が報知されるとともに、第2ベル入賞とするためのストップボタン42〜44の押し順が報知される。これにより、AT状態では、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であるとともに、払い出される枚数は基本的に9枚又は4枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも多い枚数である。
CB内部後状態ST2においてCB入賞が発生した場合、又はCB非内部状態ST1においてCB役に当選し且つそのゲームでCB入賞が発生した場合には、CB中状態ST3に移行する。CB中状態ST3では、既に説明したとおり、各ゲームにおいて小役入賞又はリプレイ入賞が発生する。但し、CB中状態ST3では、ベット枚数の規定数が「2」に制限されるため、小役入賞が発生したとしても払い出される枚数は2枚に制限される。したがって、CB中状態ST3では、遊技者が所有するメダルが減少することもないが、増加することもない。CB中状態ST3において小役入賞が19回発生した場合には、CB非内部状態ST1に移行する。
<サブ側MPU152の処理構成>
次に、サブ側MPU152の処理構成について説明する。
<周期処理>
サブ側MPU152において定期的(例えば2msec周期)に実行される周期処理について、図21のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS501では、主側MPU142から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS501にて肯定判定をした場合には、ステップS502にて、サブ側RAM154に設けられたリングバッファに、今回受信したコマンドを格納する。リングバッファは、複数のコマンドを格納することが可能なバッファであり、書き込みポインタが示すエリアへのコマンドの書き込み処理が実行されるとともに書き込み処理が実行される度に当該書き込みポインタが更新され、読み出しポインタが示すエリアからのコマンドの読み出し処理が実行されるとともに読み出し処理が実行される度に当該読み出しポインタが更新される。なお、読み出しポイントの更新は、周期処理の1処理回においてコマンドの読み出しが行われた場合においてその次の処理回の周期処理が開始された場合に行われる。
ステップS501にて否定判定をした場合、又はステップS502の処理を実行した場合には、ステップS503にて、CB内部後状態であるか否かを判定する。サブ側MPU152では、主側MPU142からCB役当選に対応した抽選結果コマンドを受信することでCB内部後状態が開始されたことを特定し、CB開始コマンドを受信することでCB内部後状態が終了したことを特定する。
ステップS503にて肯定判定をした場合には、ステップS504にて、サブ側RAM154に設けられているフラグを確認することでサブ側MPU152においてAT状態用の制御を実行している状況であるか否かを判定する。ステップS504にて否定判定をした場合にはステップS505にて非AT中処理を実行し、ステップS504にて肯定判定をした場合にはステップS506にてAT中処理を実行する。そして、ステップS505又はステップS506の処理を実行した場合、ステップS507にて分岐中制御処理を実行する。
ステップS503にて否定判定をした場合、又はステップS507の処理を実行した場合には、ステップS508にて演出用データの設定処理を実行した後に本周期処理を終了する。演出用データの設定処理では、各ゲームにおける役の抽選結果又は入賞結果に応じた演出、AT状態の移行期待度を示す演出、及びAT状態の進行状況に応じた演出を、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて行わせるための処理を実行する。
<非AT中処理>
次に、周期処理(図21)のステップS505にて実行される非AT中処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS601では、主側MPU142から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS602にて、その抽選結果コマンドに対応した当選役データをサブ側RAM154に書き込む。
ステップS601にて否定判定をした場合、又はステップS602の処理を実行した場合には、ステップS603にて、主側MPU142から停止指令コマンドを受信しているか否かを判定する。停止指令コマンドを受信している場合には、ステップS604にて、今回のゲームにおける各リール32L,32M,32Rの停止順序を記憶するために停止順序データをサブ側RAM154に書き込む。
ステップS603にて否定判定をした場合、又はステップS604の処理を実行した場合には、ステップS605にて、主側MPU142から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本非AT中処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS606に進む。
ステップS606では、ペナルティ事象が発生したか否かを判定する。ペナルティ事象とは、CB内部後状態であって非AT状態において第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させるとともに、いずれかの入賞が発生する事象のことである。ペナルティ事象が発生すると、スロットマシン10の設計段階において設定されている非AT状態中のメダルの付与率よりも、実際のメダルの付与率の方が高くなってしまう可能性がある。そこで、ペナルティ事象が発生した場合には、遊技者に不利益を与えることにより、非AT状態中においては第1停止として左リール32Lを停止させることを促すようにしている。
なお、ペナルティ事象が発生した場合には、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にてペナルティ用の表示データが設定されるとともに、ペナルティ用の音データが設定される。これにより、ペナルティ事象が発生したことが遊技者に報知される。
ペナルティ事象が発生した場合には、ステップS607にて、サブ側RAM154に設けられたペナルティカウンタへの加算処理を実行する。当該加算処理では、ペナルティ対応ゲーム数に対応した値である「5」をペナルティカウンタの値に加算する。ペナルティカウンタの値が1以上の場合、ペナルティカウンタの値分だけAT状態への移行が遅延される。その後、本非AT中処理を終了する。なお、ペナルティカウンタの値はAT状態の1実行回の継続ゲーム数である「50」よりも少ない値である「30」を上限として設定されているが、これに限定されることはなく当該上限が設定されていなくてもよい。
ステップS606にて否定判定をした場合には、ステップS608にて移行チャンス管理処理を実行するとともに、ステップS609にて天井ゲーム管理処理を実行する。そして、ステップS610にて入賞対応処理を実行した後に、本非AT中処理を終了する。
移行チャンス管理処理(ステップS608)では、非AT状態において主側MPU142における役の抽選処理(図15)にてIV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となった場合であって主側MPU142における後述する分岐発生抽選処理にて分岐発生当選とならなかった場合にAT状態への移行抽選処理を実行する。なお、IV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となったか否か、及び分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となったか否かをサブ側MPU152にて特定するためのデータは入賞結果コマンドに含まれている。AT状態への移行抽選処理では、サブ側RAM154において定期的に更新されている抽選用カウンタの現状の数値を取得し、その取得した数値が、サブ側ROM153に予め記憶されている移行当選に対応した数値であるか否かを判定する。移行チャンス管理処理では、当該移行抽選処理にて当選となった場合には、その時点でAT状態に移行させる。
天井ゲーム管理処理(ステップS609)では、AT状態が前回終了する場合に設定された天井ゲーム数分のゲームがAT状態への新たな移行が発生することなく消化された場合にAT状態に移行させるための処理を実行する。但し、ペナルティカウンタの値が1以上である場合には、ゲームが消化されたとしてもペナルティカウンタの値のみが減算され、天井ゲーム数の消化は発生しない。また、天井ゲーム数の残りゲーム数が32以下となった場合には天井ゲーム前兆状態となり、当該残りゲーム数に亘って、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66にて前兆演出が実行された後にAT状態への移行が発生する。なお、天井ゲーム数の残りゲーム数が「0」となったゲームにおいて、主側MPU142における後述する分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となった場合、抽選用ユニット70における抽選にて外れとなった場合には天井ゲーム数の消化を契機としたAT状態への移行が発生する一方、抽選用ユニット70における抽選にて当選となった場合には当該当選結果を契機としたAT状態への移行が発生して天井ゲーム数が消化したことを契機としたAT状態への移行の権利は消失する。
AT状態は単位実行回の1回が50ゲームに亘って継続することとなるが、移行チャンス管理処理又は天井ゲーム管理処理にてAT状態への移行設定が行われる場合、単位実行回の抽選処理が実行される。単位実行回の抽選処理では、1実行回、2実行回、3実行回、4実行回及び5実行回のいずれかが選択され、その選択された単位実行回の値から1減算された値が、サブ側RAM154に設けられたAT実行カウンタにセットされる。また、AT状態への移行設定が行われる場合、サブ側RAM154に設けられたATゲームカウンタに1単位実行回の継続ゲーム数である「50」をセットする。
入賞対応処理(ステップS610)では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
<AT中処理>
次に、周期処理(図21)のステップS506にて実行されるAT中処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
抽選結果コマンドを受信している場合(ステップS701:YES)、ステップS702にてその抽選結果コマンドに対応した当選役データをサブ側RAM154に書き込む。そして、第1ベル役又は第2ベル役に当選している場合(ステップS703:YES)、ステップS704にて、第1ベル入賞又は第2ベル入賞の発生を可能とする各ストップボタン42〜44の押し順データを、今回受信している抽選結果コマンドの内容から読み出し、サブ側RAM154に書き込む。つまり、AT状態においては第1ベル役又は第2ベル役に当選した場合には各ストップボタン42〜44の押し順が報知される。これにより、当該AT状態下においては、それ以外の遊技状態の場合よりもメダル付与の期待度が高い。
なお、AT状態において報知された順序で各リール32L,32M,32Rが停止操作されなかったとしても、ベル入賞は発生しないもののそれがペナルティ事象として扱われることはない。つまり、AT状態において報知された順序で各リール32L,32M,32Rが停止操作されなかったとしても、AT状態の終了、AT状態の一時的な中断、及び通常リプレイ役の当選確率の低下といった事象は発生しない。
入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS705:YES)、ステップS706にて入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
その後、ステップS707にてAT中監視処理を実行した後に本AT中処理を終了する。AT中監視処理では、AT状態の継続延長条件が成立したか否かを判定し、当該条件が成立している場合にはAT状態の継続ゲーム数を増加させる。具体的には、主側MPU142における役の抽選処理(図15)にてIV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となった場合であって主側MPU142における後述する分岐発生抽選処理にて分岐発生当選とならなかった場合に継続ゲーム数の増加抽選処理を実行する。なお、IV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となったか否か、及び分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となったか否かをサブ側MPU152にて特定するためのデータは入賞結果コマンドに含まれている。継続ゲーム数の増加抽選処理では、サブ側RAM154において定期的に更新されている抽選用カウンタの現状の数値を取得し、その取得した数値が、サブ側ROM153に予め記憶されている増加当選に対応した数値であるか否かを判定する。かかる抽選処理では、増加当選となった場合における継続ゲーム数の増加分も決定する。そして、当該抽選処理にて増加当選となった場合には、AT状態における現状の単位実行回の残り継続ゲーム数に対して当該抽選処理にて選択された増加分のゲーム数を加算する。
また、AT中監視処理では、AT状態における現状の単位実行回の残り継続ゲーム数が「0」となったか否かを判定し、「0」となった場合には現状の単位実行回を終了させる。この場合、サブ側RAM154のAT実行カウンタに記憶されている残り単位実行回数の値が「0」である場合には今回のAT状態を終了させて非AT状態に復帰させる。一方、残り単位実行回数の値が1以上である場合には新たな単位実行回を開始させることでAT状態を継続させる。なお、新たな単位実行回が開始された場合に、サブ側RAM154のAT実行カウンタの値が1減算される。
<抽選用ユニット70を利用した抽選を実行するための処理構成>
次に、抽選用ユニット70を利用した抽選を実行するための主側MPU142及びサブ側MPU152における処理構成について説明する。
かかる処理構成の説明に先立ち、抽選用ユニット70を利用した抽選が行われる場合における制御の流れについて、当該抽選が当選結果となることで非AT状態からAT状態へ移行する場合を例に挙げて説明する。図24は抽選用ユニット70を利用した抽選が行われる場合における制御の流れを示すタイムチャートである。
図24(a)はリール32L,32M,32Rが回転している期間を示し、図24(b)は主側MPU142において新たなゲームの開始が阻止される期間、より詳細にはリール32L,32M,32Rの回転開始条件の成立が阻止される期間であるフリーズ期間を示し、図24(c)は抽選用ユニット70を利用した抽選が開始されることを報知する開始報知期間及び抽選用ユニット70を利用した抽選が終了したことを報知する終了報知期間を示し、図24(d)は抽選用ユニット70において抽選用球Bの投入が可能となる期間を示し、図24(e)は抽選用球Bの投入タイミングを示し、図24(f)は抽選用ユニット70の振分装置101から抽選用球Bが排出されるタイミングを示し、図24(g)はAT状態の実行期間を示す。
t1のタイミングで新たなゲームが開始されることにより、図24(a)に示すように各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。この場合、当該ゲームでは、主側MPU142における抽選処理(図15)にて後述する分岐対象役に当選している。その後、t2のタイミングで各リール32L,32M,32Rの回転が停止する。この場合、今回のゲームでは上記のとおり分岐対象役に当選しているため主側MPU142において後述する分岐発生抽選処理が実行される。そして、当該分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となることで、当該t2のタイミングで図24(b)に示すように主側MPU142ではフリーズ期間が開始される。また、当該t2のタイミングで図24(c)に示すようにサブ側MPU152は抽選用ユニット70を利用した抽選が開始されることを示す開始報知を開始させる。
その後、t3のタイミングで図24(c)に示すように開始報知が終了され、それに伴って図24(d)に示すように抽選用球Bの投入可能期間が開始される。そして、t4のタイミングで遊技者により投入操作レバー131が操作されることにより図24(e)に示すように抽選用球Bが投入装置71から案内ユニット81に投入される。
その後、t5のタイミングで図24(f)に示すように抽選用球Bが振分装置101から排出される。この場合、当該抽選用球Bは振分装置101において当選対象の案内口により排出通路部114に案内されている。したがって、当該t5のタイミングで図24(g)に示すようにサブ側MPU152においてAT状態への移行設定が行われる。また、当該t5のタイミングで図24(c)に示すようにサブ側MPU152は抽選用ユニット70を利用した抽選が終了したことを示す終了報知を開始させる。当該終了報知では、AT状態への移行当選となったことを示す内容の報知も行われる。
その後、t6のタイミングで図24(c)に示すように終了報知が終了する。また、当該t6のタイミングで図24(b)に示すように主側MPU142におけるフリーズ期間が終了する。その後、遊技者により新たなゲームの開始操作が行われることで、図24(a)に示すように各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。
ちなみに、抽選用ユニット70を利用した抽選は投入操作レバー131の操作を契機として抽選用球Bが投入されるため、抽選用球Bの投入タイミングは任意のタイミングとなる。したがって、主側MPU142におけるフリーズ期間は固定ではなく変動し得る。また、抽選用球Bの投入タイミングに応じて、当該抽選用球Bが振分装置101から排出されるまでに要する期間も変動し得る。この点からも、主側MPU142におけるフリーズ期間は固定ではなく変動し得る。
<抽選用ユニット70による抽選を開始するための処理構成>
次に、抽選用ユニット70による抽選を開始するための処理構成について説明する。
図25は主側MPU142にて実行される入賞判定処理を示すフローチャートである。なお、入賞判定処理は既に説明したとおりリール制御処理(図19)におけるステップS412にて実行される。
まずステップS801では、その他の処理を実行する。その他の処理では、左リール32L、中リール32M及び右リール32RのそれぞれにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。この図柄の種類の把握に際しては、図柄の種類毎に設定されている2バイトデータを主側ROM143から読み出す。そして、図柄組合せの論理演算処理として、各2バイトデータを同一の順番のビット同士でAND処理することで、図柄の組合せに対応した2バイトデータを導出する。この導出した2バイトデータのうちいずれかのビットに入賞データが存在している場合には、当該入賞データに対応した当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、「1」がセットされていない場合には異常コマンドをサブ制御装置150への出力対象としてセットする。サブ側MPU152では、当該異常コマンドを受信することにより、不正入賞に対応した異常報知をスピーカ65及び画像表示装置66により実行する。上記対応した当選フラグに「1」がセットされている場合には、その入賞が小役入賞であればメダル払出処理においてメダル又は仮想メダルの付与を可能とするように払出対象となるメダルの数を主側RAM144の払出対象カウンタにセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、通常処理(図14)における次回のステップS202にて、今回のベット数と同一数のベット設定を可能とするためのフラグ設定処理を実行する。
その後、主側RAM144のCB当選フラグに「1」がセットされていること、すなわちCB内部後状態であること(ステップS802:YES)、及び分岐対象役に当選していること(ステップS803:YES)を条件に、ステップS804に進む。分岐対象役は、CB内部後状態における抽選役(IV=1〜16)のうちIV=7,9〜16の各抽選役が該当する。したがって、主側MPU142の抽選処理(図15)にてIV=7,9〜16のいずれかにて当選となった場合、ステップS804に進むこととなる。
ステップS804では分岐発生抽選処理を実行する。分岐発生抽選処理は、分岐対象役に当選となった場合において抽選用ユニット70を利用した抽選を実行するか否かを抽選により決定するための処理である。分岐発生抽選処理において分岐発生当選となる確率は、複数種類の分岐対象役において同一ではなく、分岐対象役の種類に応じて異なっている。具体的には、図26の説明図に示すように、IV=7で当選となっている場合には分岐発生当選となる確率は20%であり、IV=9で当選となった場合には分岐発生当選となる確率はIV=7の場合よりも高い30%であり、IV=10で当選となった場合には分岐発生当選となる確率はIV=9の場合よりも高い40%であり、IV=11〜13のいずれかで当選となった場合には分岐発生当選となる確率は100%であり、IV=14〜16のいずれかで当選となった場合には分岐発生当選となる確率はIV=10の場合よりも高い50%である。分岐発生抽選処理では、主側RAM144において定期的に更新される抽選用カウンタから数値情報を取得し、その取得した数値情報が主側ROM143に予め記憶されている分岐抽選用テーブルにおいて今回の分岐対象役に対応した数値情報と一致しているか否かを判定する。その結果、抽選用カウンタから取得した数値情報が分岐抽選用テーブルに定められている数値情報と一致する場合、分岐発生当選となる。
分岐発生当選となった場合(ステップS805:YES)、主側RAM144に設けられた分岐実行中フラグに「1」をセットする(ステップS806)。分岐実行中フラグは、抽選用ユニット70を利用した抽選が行われている状況であることを主側MPU142にて特定するためのフラグである。また、ステップS807にて動作開始処理を実行する。動作開始処理では、抽選用ユニット70の案内用駆動部92及び振分用駆動部111への駆動信号の出力を開始する。これにより、開始報知が開始されるタイミングにおいて抽選用ユニット70の案内用回転体91及び振分用回転体103が回転を開始する。
これら案内用回転体91及び振分用回転体103のうち案内用回転体91は、回転角の把握が行われることなく、一定方向に一定速度で回転するように駆動制御される。一方、振分用回転体103は、一定方向に一定速度で回転するように駆動制御され、さらに回転角の把握が行われる。振分用回転体103を回転させるための処理内容について詳細に説明する。振分用回転体103を回転させるための制御は、タイマ割込み処理(図13)におけるステップS108の振分制御処理にて実行される。
図27は振分制御処理を示すフローチャートである。振分制御処理では主側RAM144の分岐実行中フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS901:YES)、ステップS902にて振分用駆動部111への駆動信号の出力タイミングであるか否かを判定する。駆動信号の出力タイミングは、主側ROM143に予め記憶された駆動用テーブルに予め定められている。当該駆動用テーブルにおいては、駆動信号の出力タイミングが定められていることにより、結果的に一の駆動信号が出力されてから次の駆動信号が出力されるまでの出力周期が定められている。詳細には、振分用回転体103の回転開始時における加速期間においては一の駆動信号が出力されてから次の駆動信号が出力されるまでの出力周期が相対的に短く、徐々に当該出力周期が長くなり、定速回転する回転速度となった場合には当該出力周期が一定となるように設定されている。なお、駆動信号の1回の出力で振分用駆動部111の出力軸は1ステップ進み、駆動信号が360回出力されることで振分用駆動部111の出力軸は360ステップ進み当該出力軸が1周することとなる。
駆動信号の出力タイミングである場合(ステップS902:YES)、振分用駆動部111に駆動信号を1回出力することで当該振分用駆動部111を1ステップ進ませる(ステップS903)。
入賞判定処理(図25)の説明に戻り、ステップS807にて動作開始処理を実行した場合、主側RAM144に設けられた報知時間用タイマカウンタに開始報知時間(具体的には10sec)に対応した値をセットする(ステップS808)とともに、主側RAM144に設けられた制限時間用タイマカウンタに投入制限時間(例えば10sec)に対応した値をセットする(ステップS809)。開始報知時間は抽選用ユニット70を利用した抽選が開始されることを報知する開始報知の継続時間である。投入制限時間は抽選用球Bの投入可能状態となった場合において投入操作レバー131の操作を待機する制限時間であり、投入制限時間が経過した場合には後述するように投入操作レバー131が操作されていなくても抽選用球Bの投入が強制的に行われる。報知時間用タイマカウンタにセットされた値及び制限時間用タイマカウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理(図13)におけるタイマ減算処理(ステップS109)にて定期的に減算される。
ここで、上記のとおりスタートレバー41が操作されたことを契機に実行される抽選処理(図15)にて分岐対象役に当選となった場合、当該分岐対象役の入賞が成立したか否かに関係なく分岐発生抽選処理が実行される。これにより、分岐対象役に当選さえすれば入賞結果とは無関係に抽選用ユニット70による抽選が行われ得る機会が付与されるため、所謂目押しが不得意な未熟な遊技者や、遊技ルールを正確に理解していない未熟な遊技者に対して熟練の遊技者と同等の機会を与えることが可能となる。
また、既に説明したとおりリール制御処理(図19)では入賞判定処理(ステップS412)を実行した後に、当該入賞判定処理の結果に対応した入賞結果コマンドを送信対象としてセットする(ステップS413)。当該入賞結果コマンドには、今回のゲームの入賞結果に対応したデータだけでなく、分岐対象役に当選したか否かを示すデータ、及び分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となったか否かを示すデータが含まれる。これにより、サブ側MPU152は入賞結果コマンドの内容から、今回のゲームの入賞結果だけでなく、今回のゲームで分岐対象役に当選したか否か、及び分岐発生抽選処理にて分岐発生当選となったか否かを特定することが可能となる。
入賞結果コマンドを受信した場合におけるサブ側MPU152の処理構成について説明する。図28はサブ側MPU152にて実行される分岐中制御処理を示すフローチャートである。なお、分岐中制御処理は既に説明したとおり周期処理(図21)のステップS507にて実行される。
主側MPU142から入賞結果コマンドを受信した場合(ステップS1001:YES)であってその入賞結果コマンドに分岐発生当選であることを示すデータが設定されている場合(ステップS1002:YES)、サブ側ROM153から開始演出用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す(ステップS1003)。開始演出用のデータテーブルには、抽選用ユニット70を利用した抽選を開始する場合における開始報知を開始報知時間に亘ってスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。開始報知では、抽選用ユニット70を利用した抽選が開始されることを示す画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに当該抽選が開始されることを示す音声がスピーカ65から出力される。また、開始報知では、所定時間経過後に投入操作レバー131を操作すべきことを促す画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに操作すべきことを示す音声がスピーカ65から出力される。また、開始演出用のデータテーブルには、開始報知の終了後から抽選用球Bが投入されるまでの投入前報知をスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。投入前報知では、投入操作レバー131を操作すべきことを促す画像表示、及び投入制限時間の残り時間の画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに操作すべきことを示す音声がスピーカ65から出力される。開始演出用のデータテーブルがサブ側RAM154に読み出された場合、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にて当該開始演出用のデータテーブルが参照されることで上述した開始報知及び投入前報知が実行されるようにスピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が実行される。
その後、ステップS1004にて対象決定テーブルの選択処理を実行する。対象決定テーブルは、抽選用ユニット70の振分装置101においていずれの案内口113a〜113fを当選対象とするのかを今回の分岐対象役との関係で定めるテーブルである。図29(a)及び図29(b)は対象決定テーブルを説明するための説明図であり、対象決定テーブルには分岐対象役(IV=7,9〜16)の種類との関係で当選対象となる案内口113a〜113fの種類が定められている。この場合、IV=7,9,10,14〜16の分岐対象役は一部の案内口113a〜113fが当選対象として定められている一方、IV=11〜13の分岐対象役は全ての案内口113a〜113fが当選対象として定められている。ここで、対象決定テーブルは複数種類用意されている。図29(a)はIV=7,9,10,14〜16である場合に当選対象となる案内口113a〜113fの数が相対的に少ない第1対象決定テーブルであり、図29(b)はIV=7,9,10,14〜16である場合に当選対象となる案内口113a〜113fの数が相対的に多い第2対象決定テーブルである。非AT状態であればAT状態への移行条件の一つである天井ゲーム数の残りゲーム数が所定ゲーム以上(例えば500ゲーム以上)であれば第1対象決定テーブルが選択され、所定ゲーム未満であれば第2対象決定テーブルが選択される。これにより、AT状態への移行が長期間に亘って継続したことに対して救済措置を与えることが可能となる。また、AT状態であればAT状態の単位実行回の残り回数が0回であって現状の単位実行回の残りゲーム数が特定ゲーム未満(例えば10ゲーム未満)であれば第2対象決定テーブルが選択され、それ以外の場合には第1対象決定テーブルが選択される。これにより、AT状態が終了する可能性が高い状況に対して救済措置を与えることが可能となる。
対象決定テーブルを選択した場合、その対象決定テーブルにおいて今回の分岐対象役に対応させて定められている種類の案内口113a〜113fを特定し、その特定した案内口113a〜113fの種類を示すデータをサブ側RAM154に書き込む(ステップS1005)。また、振分装置101の当選対象発光部118のうち今回の当選対象の案内口113a〜113fに対応する当選対象発光部118のみが点灯状態となるように発光制御を実行する(ステップS1006)。これにより、遊技者はいずれの案内口113a〜113fが当選対象であるのかを認識することが可能となる。この当選対象発光部118の発光制御は主側MPU142から入賞結果コマンドが送信された場合に実行されるため、当選対象の案内口113a〜113fに対応する当選対象発光部118の点灯は開始報知が開始される場合にそれに合わせて開始される。分岐中制御処理におけるステップS1007以降の処理内容は後に説明する。
<抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始された後の処理構成>
次に、抽選用ユニット70を利用した抽選動作が開始された後の処理構成について説明する。
図30は主側MPU142にて実行される分岐処理を示すフローチャートである。分岐処理は既に説明したとおり通常処理(図14)のステップS210にて実行される。分岐処理は主側RAM144の分岐実行中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1101:NO)、そのまま終了する。一方、分岐実行中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1101:YES)、抽選用ユニット制御処理(ステップS1102)を実行した後に、ステップS1101に戻る。これにより、主側MPU142の通常処理では分岐実行中フラグに「1」がセットされている間は分岐処理を実行し続けることとなり、結果的に抽選用ユニット70を利用した抽選を実行するための動作が開始された後は主側MPU142の通常処理においてフリーズ期間が発生することとなる。つまり、リール32L,32M,32Rの回転停止後においてメダル投入口45にメダルを投入してもそれが受け入れられることなくメダル排出口58から排出されるとともに、各クレジット投入ボタン47〜49の操作が無効化され、さらにリプレイ入賞が成立していてもそれによる再ベット設定が行われないことで、新たなゲームを開始することが不可となる。
図31は分岐処理(図30)のステップS1102にて実行される抽選用ユニット制御処理を示すフローチャートである。
まずステップS1201にて主側RAM144に設けられた投入後フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。投入後フラグは、抽選用ユニット70において投入装置71から抽選用球Bが投入された後のタイミングであるか否かを主側MPU142にて特定するためのフラグである。投入後フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1201:NO)、ステップS1202にて主側RAM144の報知時間用タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定することで、開始報知時間が経過したか否かを判定する。報知時間用タイマカウンタの値が1以上である場合、すなわち開始報知時間が経過していない場合(ステップS1202:NO)、そのまま本抽選用ユニット制御処理を終了する。これにより、抽選用ユニット制御処理では、開始報知時間が経過するまではステップS1202にて否定判定をし続けることで、抽選用ユニット70を利用した抽選を制御するための新たな処理は実行されない。
投入後フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1201:NO)であって開始報知時間が経過している場合(ステップS1202:YES)、開始報知が終了した後であって抽選用球Bの投入が行われる前の状態であることを意味する。この場合、投入操作レバー131が操作されていること(ステップS1203:YES)、又は投入制限時間が経過していること(ステップS1204:YES)を条件として、抽選用球Bを投入装置71から投入するための投入用処理を実行する(ステップS1205)。つまり、抽選用球Bの投入が可能な投入可能期間において投入操作レバー131が操作された場合には投入用処理が実行されるとともに、投入制限時間に亘って投入操作レバー131が操作されなかった場合には投入操作レバー131が操作されていなくても強制的に投入用処理が実行される。
投入用処理(ステップS1205)では、投入用駆動部77に駆動信号を出力することで通過阻止部材76を初期位置から退避位置に移動させる。これにより、投入装置71の投入部74から案内ユニット81に抽選用球Bが投入されることとなる。なお、主側MPU142はタイマ割込み処理(図13)のセンサ監視処理(ステップS107)にて投入球検出センサ78にて抽選用球Bの通過を検出したことを特定した場合、投入用駆動部77への駆動信号の出力を停止することで通過阻止部材76を退避位置から初期位置に復帰させる。また、主側MPU142は投入用処理を実行した場合、投入コマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットするとともに(ステップS1206)、主側RAM144の投入後フラグに「1」をセットする(ステップS1207)。
投入コマンドを受信した場合におけるサブ側MPU152の処理構成について、図28のフローチャートを再度参照しながら説明する。
主側MPU142から投入コマンドを受信した場合(ステップS1007:YES)、サブ側ROM153から投入後演出用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す(ステップS1008)。投入後演出用のデータテーブルには、投入装置71から投入された抽選用球Bが振分装置101の排出通路部114から排出されるまでの間における投入後演出をスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。投入後演出では、抽選用球Bの振分が実行中であることに対応した演出用の画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに振分が実行中であることを示す音声がスピーカ65から出力される。投入後演出用のデータテーブルがサブ側RAM154に読み出された場合、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にて当該投入後演出用のデータテーブルが参照されることで上述した投入後演出が実行されるようにスピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が実行される。
抽選用ユニット制御処理(図31)の説明に戻り、投入後フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1201:YES)、ステップS1208にて投入後処理を実行する。図32は投入後処理を示すフローチャートである。
まずステップS1301にて主側RAM144に設けられた排出後フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。排出後フラグは、抽選用ユニット70において振分装置101の排出通路部114を通じて抽選用球Bが排出された後のタイミングであるか否かを主側MPU142にて特定するためのフラグである。排出後フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1301:NO)、ステップS1302にて排出通路部114の排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したか否かを判定することで、振分装置101の排出通路部114を通じて抽選用球Bが排出されたか否かを判定する。
排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出している場合(ステップS1302:YES)であって、ステップS1304〜ステップS1306において行われるフォトセンサ172〜174の状態把握処理を行った回数が4回に達していない場合(ステップS1303:NO)には、ステップS1304にて第1フォトセンサ172の状態を把握するための処理を行うとともに、ステップS1305にて第2フォトセンサ173の状態を把握するための処理を行う。また、ステップS1306にて第3フォトセンサ174の状態を把握するための処理を行う。これらステップS1304〜ステップS1306の処理により振分用回転体103の回転角を把握する。ステップS1303〜ステップS1306を実行した後、ステップS1307にて状態把握カウンタに「1」を加算する。ここで、状態把握カウンタとは、ステップS1304〜ステップS1306にてフォトセンサ172〜174の状態把握処理が行われた場合に「1」が加算されるカウンタであり、当該状態把握カウンタの値が「4」に達するまではステップS1303〜ステップS1307が繰り返され、状態把握カウンタの値が「4」に達した場合にステップS1303にて肯定判定が行われて、ステップS1308に進む。
ステップS1308では状態把握カウンタを「0」クリアし、ステップS1309にて遊技球を排出通路部114に案内した案内口113a〜113fを特定するための案内口の特定処理を行う。案内口の特定処理(ステップS1309)を実行した後は、主側RAM144の排出後フラグに「1」をセットするとともに(ステップS1310)、主側RAM144の報知時間用タイマカウンタに終了報知時間(具体的には10sec)に対応した値をセットする(ステップS1311)。終了報知時間は抽選用ユニット70を利用した抽選が終了することを報知する終了報知の継続時間である。また、ステップS1312にて排出コマンドをサブ側MPU152への送信対象としてセットする。ステップS1312では、抽選用球Bが排出通路部114を通じて排出されたことを示すデータ、及び案内口の特定処理(ステップS1309)にて特定した案内対象の案内口113a〜113fの種類を示すデータが設定される。
排出コマンドを受信した場合におけるサブ側MPU152の処理構成について、図28のフローチャートを再度参照しながら説明する。
主側MPU142から排出コマンドを受信した場合(ステップS1009:YES)、ステップS1010にて当選対象の案内口113a〜113fへの抽選用球Bの入球が発生したか否かを判定する。具体的には、前回のステップS1005にて決定した当選対象の案内口113a〜113fの中に、今回受信した排出コマンドに設定されている種類の案内口113a〜113fが含まれているか否かを判定する。
当選対象の案内口113a〜113fの中に含まれている場合(ステップS1010:YES)、当選時設定処理(ステップS1011)を実行する。当選時設定処理では、現状が非AT状態であればAT状態への移行処理を実行する。具体的には、単位実行回の抽選処理を実行し、AT状態の単位実行回を1実行回、2実行回、3実行回、4実行回及び5実行回のいずれかから選択し、その選択した単位実行回の値から1を減算した値をサブ側RAM154のAT実行カウンタにセットする。また、サブ側RAM154のATゲームカウンタに1単位実行回の継続ゲーム数である「50」をセットする。一方、現状がAT状態であればAT状態の単位実行回の増加処理を実行する。具体的には、単位実行回の抽選処理を実行し、AT状態の単位実行回を1実行回、2実行回、3実行回、4実行回及び5実行回のいずれかから選択し、その選択した単位実行回の値をサブ側RAM154のAT実行カウンタの値に加算する。
その後、サブ側ROM153から当選時用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す(ステップS1012)。この場合、非AT状態であればAT状態への移行時に対応した当選時用のデータテーブルを読み出し、AT状態であれば単位実行回の増加時に対応した当選時用のデータテーブルを読み出す。当選時用のデータテーブルには、抽選用ユニット70を利用した抽選において当選したことを示す当選報知を終了報知としてスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。当選報知では、抽選用ユニット70を利用した抽選が終了すること及び当該抽選にて当選となったことを報知するための画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに当該報知に対応した音声がスピーカ65から出力される。当選時用のデータテーブルがサブ側RAM154に読み出された場合、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にて当該当選時用のデータテーブルが参照されることで上述した当選報知が終了報知として実行されるようにスピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が実行される。
一方、当選対象の案内口113a〜113fの中に含まれていない場合(ステップS1010:NO)、サブ側ROM153から外れ時用のデータテーブルをサブ側RAM154に読み出す(ステップS1013)。外れ時用のデータテーブルには、抽選用ユニット70を利用した抽選において外れとなったことを示す外れ時報知を終了報知としてスピーカ65及び画像表示装置66にて実行させるためのデータが設定されている。外れ時報知では、抽選用ユニット70を利用した抽選が終了すること及び当該抽選にて外れとなったことを報知するための画像表示が画像表示装置66にて実行されるとともに当該報知に対応した音声がスピーカ65から出力される。外れ時用のデータテーブルがサブ側RAM154に読み出された場合、周期処理(図21)における演出用データの設定処理(ステップS508)にて当該外れ時用のデータテーブルが参照されることで上述した外れ時報知が終了報知として実行されるようにスピーカ65の音出力制御及び画像表示装置66の表示制御が実行される。
投入後処理(図32)の説明に戻り、排出後フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1301:YES)、ステップS1313にて主側RAM144の報知時間用タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定することで、終了報知時間が経過したか否かを判定する。報知時間用タイマカウンタの値が1以上である場合、すなわち終了報知時間が経過していない場合(ステップS1313:NO)には、そのまま本投入後処理を終了する。これにより、抽選用ユニット制御処理では、終了報知時間が経過するまではステップS1313にて否定判定をし続けることで、通常処理(図14)のフリーズ状態を解除しない。
排出後フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1301:YES)であって終了報知時間が経過している場合(ステップS1313:YES)、ステップS1314にて主側RAM144の分岐実行中フラグ、投入後フラグ及び排出後フラグの全てを「0」クリアする。これにより、抽選用ユニット70を利用した抽選状態が終了したこととなり、通常処理(図14)のフリーズ状態が解除される。すなわち、分岐処理(図30)のステップS1101にて否定判定をすることとなり、通常処理(図14)のステップS201に進むこととなる。また、ステップS1315にて動作終了処理を実行する。動作終了処理では、抽選用ユニット70の案内用駆動部92及び振分用駆動部111への駆動信号の出力を停止する。これにより、終了報知が終了したタイミングにおいて抽選用ユニット70の案内用回転体91及び振分用回転体103の回転が停止する。
<案内対象となった案内口を特定するための処理>
ここで、投入後処理(図32)のステップS1304〜ステップS1306にて行われる各センサの状態把握処理について説明する。当該各センサの状態把握処理の説明に先立って、抽選用ユニット70の振分用駆動部111周辺の構成について説明する。
図33(a)は振分用駆動部111及び軸棒161の斜視図であり、図33(b)は振分用駆動部111、軸棒161及び軸棒カバー171の斜視図である。図33(a)に示すように、振分用駆動部111は上面及び底面が正方形の直方体である。また、軸棒161は円柱形であり、軸方向に延在させて形成されている。当該軸棒161の底面の直径は、振分用駆動部111の上面における1辺の長さよりも短い。振分用駆動部111は回転モータを備えており、軸棒161は当該回転モータの出力軸に回動可能に接続されている。ここで、軸棒161の軸線と回転モータの出力軸は同一直線上に存在する。したがって、振分用駆動部111が駆動することにより、回転モータの出力軸と共に軸棒161が回転する。
図33(b)に示すように軸棒カバー171は角筒形である。振分用駆動部111及び軸棒カバー171は共に金属製である。振分用駆動部111の4つの側面と軸棒カバー171の4つの側面がそれぞれ同一平面上に存在するようにして、振分用駆動部111と軸棒カバー171は溶接されている。
軸棒161の軸線方向の長さは軸棒カバー171の軸線方向の長さよりも長い。このため、振分用駆動部111に軸棒カバー171が装着された状態において、軸棒161の一部が軸棒カバー171に覆われた状態となり、軸棒161の先端は軸棒カバー171から突き出た状態となる。当該先端部分が振分用回転体103に接続されている。したがって、振分用駆動部111が駆動することにより、軸棒161が回転し、当該軸棒161の回転に伴って振分用回転体103が回転する。
図33(b)に示すように、軸棒161の回転状態を把握する目的で、軸棒カバー171には3つのフォトセンサ172〜174が装着されている。3つのフォトセンサ172〜174は同一の構造を有している。軸棒161の回転状態は3つのフォトセンサ172〜174の状態の組合せにより把握される。
図34に軸棒161及び軸棒カバー171の断面図を示す。第1フォトセンサ172は本体部172hを備えており、当該本体部172hにおける所定の面が存在する端部には当該所定の面の向く方向に突出させて一対のアーム部172c,172dが一体形成されている。一対のアーム部172c,172dは所定の隙間が生じるように離間させて形成されている。これにより、これら一対のアーム部172c,172dの間には検出用溝172gが生じている。なお、一対のアーム部172c,172dにおける本体部172hの所定の面からの突出量は6mmとなっているが、当該突出量は任意である。
第1フォトセンサ172は、一対のアーム部172c,172dが軸棒カバー171の内周面から当該軸棒カバー171の筒孔側に突出するようにして、当該軸棒カバー171に形成された第1取り付け孔186に対して当該軸棒カバー171の外側から挿入され、その挿入された状態で当該軸棒カバー171に固定されている。この場合に、第1フォトセンサ172の本体部172hにおいて軸棒カバー171への挿入元側の端部には外方へと突出させて一対のフランジ部172a,172bが一体形成されている。これら一対のフランジ部172a,172bが軸棒カバー171の外周面に外側から当接した状態でこれらフランジ部172a,172bが軸棒カバー171にネジ止めされていることにより、第1フォトセンサ172が軸棒カバー171に固定されている。なお、当該ネジ止めは汎用工具によって固定解除操作を行うことで部材の破壊を要することなく固定解除可能となっている。したがって、メンテナンスなどに際して必要に応じて第1フォトセンサ172を軸棒カバー171から取り外すことが可能であるとともに、その後に再度装着することが可能である。
第1フォトセンサ172は、軸棒カバー171に装着された状態において一対のアーム部172c,172dが軸棒カバー171の軸線方向、換言すれば軸棒161の軸線方向に並んでいる。これら一対のアーム部172c,172dのうち一方には光を放出する発光部172eが設けられており、他方には発光部172eが放出した光を受光する受光部172fが設けられている。第1フォトセンサ172は、発光部172eが放出した光が受光部172fに入光した場合にOFF状態となる。また、発光部172eが放出した光が不透明な物体に遮られて受光部172fに入光しなかった場合にON状態となる。具体的には、軸棒161に一体形成された第1センサカット板162が発光部172eと受光部172fの間に入っている場合にON状態となり、第1センサカット板162が発光部172eと受光部172fの間に存在しない場合にOFF状態となる。なお、第1センサカット板162については後に詳細に説明する。
第2フォトセンサ173は本体部173hを備えており、当該本体部173hにおける所定の面が存在する端部には当該所定の面の向く方向に突出させて一対のアーム部173c,173dが一体形成されている。一対のアーム部173c,173dは所定の隙間が生じるように離間させて形成されている。これにより、これら一対のアーム部173c,173dの間には検出用溝173gが生じている。なお、一対のアーム部173c,173dにおける本体部173hの所定の面からの突出量は6mmとなっているが、当該突出量は任意である。
第2フォトセンサ173は、一対のアーム部173c,173dが軸棒カバー171の内周面から当該軸棒カバー171の筒孔側に突出するようにして、当該軸棒カバー171に形成された第2取り付け孔187に対して当該軸棒カバー171の外側から挿入され、その挿入された状態で当該軸棒カバー171に固定されている。この場合に、第2フォトセンサ173の本体部173hにおいて軸棒カバー171への挿入元側の端部には外方へと突出させて一対のフランジ部173a,173bが一体形成されている。これら一対のフランジ部173a,173bが軸棒カバー171の外周面に外側から当接した状態でこれらフランジ部173a,173bが軸棒カバー171にネジ止めされていることにより、第2フォトセンサ173が軸棒カバー171に固定されている。なお、当該ネジ止めは汎用工具によって固定解除操作を行うことで部材の破壊を要することなく固定解除可能となっている。したがって、メンテナンスなどに際して必要に応じて第2フォトセンサ173を軸棒カバー171から取り外すことが可能であるとともに、その後に再度装着することが可能である。
第2フォトセンサ173は、軸棒カバー171に装着された状態において一対のアーム部173c,173dが軸棒カバー171の軸線方向、換言すれば軸棒161の軸線方向に並んでいる。これら一対のアーム部173c,173dのうち一方には光を放出する発光部173eが設けられており、他方には発光部173eが放出した光を受光する受光部173fが設けられている。第2フォトセンサ173は、発光部173eが放出した光が受光部173fに入光した場合にOFF状態となる。また、発光部173eが放出した光が不透明な物体に遮られて受光部173fに入光しなかった場合にON状態となる。具体的には、軸棒161に一体形成された第2センサカット板163が発光部173eと受光部173fの間に入っている場合にON状態となり、第2センサカット板163が発光部173eと受光部173fの間に存在しない場合にOFF状態となる。なお、第2センサカット板163については後に詳細に説明する。
第3フォトセンサ174は本体部174hを備えており、当該本体部174hにおける所定の面が存在する端部には当該所定の面の向く方向に突出させて一対のアーム部174c,174dが一体形成されている。一対のアーム部174c,174dは所定の隙間が生じるように離間させて形成されている。これにより、これら一対のアーム部174c,174dの間には検出用溝174gが生じている。なお、一対のアーム部174c,174dにおける本体部174hの所定の面からの突出量は6mmとなっているが、当該突出量は任意である。
第3フォトセンサ174は、一対のアーム部174c,174dが軸棒カバー171の内周面から当該軸棒カバー171の筒孔側に突出するようにして、当該軸棒カバー171に形成された第3取り付け孔188に対して当該軸棒カバー171の外側から挿入され、その挿入された状態で当該軸棒カバー171に固定されている。この場合に、第3フォトセンサ174の本体部174hにおいて軸棒カバー171への挿入元側の端部には外方へと突出させて一対のフランジ部174a,174bが一体形成されている。これら一対のフランジ部174a,174bが軸棒カバー171の外周面に外側から当接した状態でこれらフランジ部174a,174bが軸棒カバー171にネジ止めされていることにより、第3フォトセンサ174が軸棒カバー171に固定されている。なお、当該ネジ止めは汎用工具によって固定解除操作を行うことで部材の破壊を要することなく固定解除可能となっている。したがって、メンテナンスなどに際して必要に応じて第3フォトセンサ174を軸棒カバー171から取り外すことが可能であるとともに、その後に再度装着することが可能である。
第3フォトセンサ174は、軸棒カバー171に装着された状態において一対のアーム部174c,174dが軸棒カバー171の軸線方向、換言すれば軸棒161の軸線方向に並んでいる。これら一対のアーム部174c,174dのうち一方には光を放出する発光部174eが設けられており、他方には発光部174eが放出した光を受光する受光部174fが設けられている。第3フォトセンサ174は、発光部174eが放出した光が受光部174fに入光した場合にOFF状態となる。また、発光部174eが放出した光が不透明な物体に遮られて受光部174fに入光しなかった場合にON状態となる。具体的には、軸棒161に一体形成された第3センサカット板164が発光部174eと受光部174fの間に入っている場合にON状態となり、第3センサカット板164が発光部174eと受光部174fの間に存在しない場合にOFF状態となる。なお、第3センサカット板164については後に詳細に説明する。
第1〜第3センサカット板162〜164は軸棒161の軸線方向の中央付近に軸棒161と一体形成されている。3つのセンサカット板162〜164は振分用駆動部111に近い方から第3センサカット板164、第2センサカット板163、第1センサカット板162の順に等間隔で軸線方向に並んでいる。3つのセンサカット板162〜164は180°に亘って拡径された突出部として形成されている。具体的には、半径8mmの軸棒161において、センサカット板162〜164としての突出部の半径は14mmとなるように拡径されている。したがって、センサカット板162〜164は軸棒161の周面から6mm突出して形成されている。
図35(a)に振分用駆動部111及び軸棒161の正面図を示すとともに、図35(b)にA−A断面図を示す。また、図35(c)にB−B断面図を示すとともに、図35(d)にC−C断面図を示す。軸棒161の軸線周りにおいて、3つのセンサカット板162〜164の拡径が開始される角度はそれぞれ120°ずつずれている。具体的には、軸棒161の軸線周りにおいて、第1センサカット板162が拡径を開始する箇所と第2センサカット板163が拡径を開始する箇所が120°ずれている(図35(c))とともに、第2センサカット板163が拡径を開始する箇所と第3センサカット板164が拡径を開始する箇所が120°ずれている。そして、第1センサカット板162が拡径を開始する箇所と第3センサカット板164が拡径を開始する箇所が240°ずれている(図35(d))。
軸棒161は軸線周りの一方向に回転する。当該軸棒161の回転に伴って、3つのセンサカット板162〜164は軸棒161の軸線周りに円形の軌跡を描くようにして回転する。この場合に、第1フォトセンサ172は、軸棒161の回転に伴って第1センサカット板162が発光部172eと受光部172fとの間を通過する位置となるように設けられている。つまり、軸棒161の回転位置が第1の回転範囲に含まれている場合、第1センサカット板162が第1フォトセンサ172の一対のアーム部172c,172d間に入り込み、この状態においては第1フォトセンサ172がON状態となる。一方、軸棒161の回転位置が第1の回転範囲に含まれていない場合、第1センサカット板162が第1フォトセンサ172の一対のアーム部172c,172d間に入り込むことはなく、この状態においては第1フォトセンサ172がOFF状態となる。したがって、軸棒161の回転に伴って第1フォトセンサ172はON状態とOFF状態を繰り返す。
第2フォトセンサ173は、軸棒161の回転に伴って第2センサカット板163が発光部173eと受光部173fとの間を通過する位置となるように設けられている。つまり、軸棒161の回転位置が第2の回転範囲に含まれている場合、第2センサカット板163が第2フォトセンサ173の一対のアーム部173c,173d間に入り込み、この状態においては第2フォトセンサ173がON状態となる。一方、軸棒161の回転位置が第2の回転範囲に含まれていない場合、第2センサカット板163が第2フォトセンサ173の一対のアーム部173c,173d間に入り込むことはなく、この状態においては第2フォトセンサ173がOFF状態となる。したがって、軸棒161の回転に伴って第2フォトセンサ173はON状態とOFF状態を繰り返す。
第3フォトセンサ174は、軸棒161の回転に伴って第3センサカット板164が発光部174eと受光部174fとの間を通過する位置となるように設けられている。つまり、軸棒161の回転位置が第3の回転範囲に含まれている場合、第3センサカット板164が第3フォトセンサ174の一対のアーム部174c,174d間に入り込み、この状態においては第3フォトセンサ174がON状態となる。一方、軸棒161の回転位置が第3の回転範囲に含まれていない場合、第3センサカット板164が第3フォトセンサ174の一対のアーム部174c,174d間に入り込むことはなく、この状態においては第3フォトセンサ174がOFF状態となる。したがって、軸棒161の回転に伴って第3フォトセンサ174はON状態とOFF状態を繰り返す。
図36に軸棒161の回転に伴って3つのフォトセンサ172〜174の状態が変化する様子を経時的に示す。図36(a)に第1フォトセンサ172の状態を示すとともに、図36(b)に第2フォトセンサ173の状態を示す。また、図36(c)に第3フォトセンサ174の状態を示すとともに、図36(d)に抽選用球Bの放出タイミングを示す。そして、図36(e)に抽選用球Bの検出タイミングを示す。ここで、3つのフォトセンサ172〜174の状態について、括弧を用いて、(第1フォトセンサの状態,第2フォトセンサの状態,第3フォトセンサの状態)と表現する。まずt1のタイミングにおいて第1フォトセンサ172がOFF状態からON状態に切り替わる。これは第1センサカット板162が拡径を開始する場所に該当し、第1フォトセンサ172の発光部172eが放出した光を遮ることにより受光部172fに入光しなくなるためである。この際、第2フォトセンサ173はOFF状態であるとともに、第3フォトセンサ174はON状態である。この瞬間の軸棒161の回転角(θ)を0°とする。第1案内口113aが抽選用球Bの案内対象となった場合にはt1(θ=0°)のタイミングで抽選用球Bが排出通路部114に放出される。t1のタイミングで排出通路部114に放出された抽選用球Bはt2(θ=30°)のタイミングで排出球検出センサ115に検出される。当該t2(θ=30°)のタイミングにおける3つのフォトセンサ172〜174の状態の組合せは(ON,OFF,ON)であり、当該組合せが第1案内口113aに対応する。
t3(θ=60°)のタイミングにおいて第3フォトセンサ174がON状態からOFF状態に切り替わる。これは第3センサカット板164の拡径が終了する場所に該当し、第3フォトセンサ174の発光部174eが放出した光を遮るものが無くなることにより受光部174fに入光するようになるためである。第2案内口113bが抽選用球Bの案内対象となった場合にはt3(θ=60°)のタイミングで抽選用球Bが排出通路部114に放出される。t3(θ=60°)のタイミングで排出通路部114に放出された抽選用球Bはt4(θ=90°)のタイミングで排出球検出センサ115に検出される。当該t4(θ=90°)のタイミングにおける3つのフォトセンサ172〜174の状態の組合せは(ON,OFF,OFF)であり、当該組合せが第2案内口113bに対応する。
t5(θ=120°)のタイミングにおいて第2フォトセンサ173がOFF状態からON状態に切り替わる。これは第2センサカット板163が拡径を開始する場所に該当し、第2フォトセンサ173の発光部173eが放出した光を遮ることにより受光部173fに入光しなくなるためである。第3案内口113cが抽選用球Bの案内対象となった場合にはt5(θ=120°)のタイミングで抽選用球Bが排出通路部114に放出される。t5(θ=120°)のタイミングで排出通路部114に放出された抽選用球Bはt6(θ=150°)のタイミングで排出球検出センサ115に検出される。当該t6(θ=150°)のタイミングにおける3つのフォトセンサ172〜174の状態の組合せは(ON,ON,OFF)であり、当該組合せが第3案内口113cに対応する。
t7(θ=180°)のタイミングにおいて第1フォトセンサ172がON状態からOFF状態に切り替わる。これは第1センサカット板162の拡径が終了する場所に該当し、第1フォトセンサ172の発光部172eが放出した光を遮るものが無くなることにより受光部172fに入光するようになるためである。第4案内口113dが抽選用球Bの案内対象となった場合にはt7(θ=180°)のタイミングで抽選用球Bが排出通路部114に放出される。t7(θ=180°)のタイミングで排出通路部114に放出された抽選用球Bはt8(θ=210°)のタイミングで排出球検出センサ115に検出される。当該t8(θ=210°)のタイミングにおける3つのセンサ172〜174の状態の組合せは(OFF,ON,OFF)であり、当該組合せが第4案内口113dに対応する。
t9(θ=240°)のタイミングにおいて第3フォトセンサ174がOFF状態からON状態に切り替わる。これは第3センサカット板164が拡径を開始する場所に該当し、第3フォトセンサ174の発光部174eが放出した光を遮ることにより受光部174fに入光しなくなるためである。第5案内口113eが抽選用球Bの案内対象となった場合にはt9(θ=240°)のタイミングで抽選用球Bが排出通路部114に放出される。t9(θ=240°)のタイミングで排出通路部114に放出された抽選用球Bはt10(θ=270°)のタイミングで排出球検出センサ115に検出される。当該t10(θ=270°)のタイミングにおける3つのフォトセンサ172〜174の状態の組合せは(OFF,ON,ON)であり、当該組合せが第5案内口113eに対応する。
t11(θ=300°)のタイミングにおいて第2フォトセンサ173がON状態からOFF状態に切り替わる。これは第2センサカット板163の拡径が終了する場所に該当し、第2フォトセンサ173の発光部173eが放出した光を遮るものが無くなることにより受光部173fに入光するようになるためである。第6案内口113fが抽選用球Bの案内対象となった場合にはt11(θ=300°)のタイミングで抽選用球Bが排出通路部114に放出される。t11(θ=300°)のタイミングで排出通路部114に放出された抽選用球Bはt12(θ=330°)のタイミングで排出球検出センサ115に検出される。当該t12(θ=330°)のタイミングにおける3つのフォトセンサ172〜174の状態の組合せは(OFF,OFF,ON)であり、当該組合せが第6案内口113fに対応する。このように、フォトセンサ172〜174の状態の切り替わりのタイミングにおいて抽選用球Bが排出通路部114に放出され、フォトセンサ172〜174の状態が安定している場所で抽選用球Bの排出球検出センサ115による検出が行われるように、スロットマシン10の設計段階で調整されている。
ここで、3つのフォトセンサ172〜174の状態の組合せは(OFF,OFF,OFF)である状態にはならない構成である。したがって、3つのフォトセンサ172〜174の状態が(OFF,OFF,OFF)である場合に対応する当選孔は存在しない。これは容易に不正を行える状況をつくらないようにするためである。3つのフォトセンサ172〜174の状態が(OFF,OFF,OFF)である状態は、3つのフォトセンサ172〜174のコネクタを全て外すことによりつくられる。そして、不正なプログラムを使用することにより、3つのフォトセンサ172〜174が全てOFFである場合に対応する孔が当選孔となるようにし、排出球検出センサ115に電磁波で不正を行うことにより、常に抽選結果が大当たりとなる状況をつくりだされる。このような事態を防ぐ目的で、3つのフォトセンサ172〜174の全てがOFFである状態にはならない構成であるとともに、3つのフォトセンサ172〜174の全てがOFFである状態に対応する当選孔が存在しない構成である。
ここで、軸棒161の回転位置と振分用回転体103の回転位置との関係について説明する。振分用回転体103に形成されている第1案内口113aが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第1フォトセンサ172がOFF状態からON状態に切り替わる。つまり、第1案内口113aが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第1フォトセンサ172と第1センサカット板162のエッジ部分が対峙する構成となっている。その後、第4案内口113dが排出通路部114の入口114aと重なるまで第1フォトセンサ172と第1センサカット板162は対峙し続ける。そして、第4案内口113dが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第1フォトセンサ172と第1センサカット板162のエッジ部分が対峙する構成となっている。したがって、第4案内口113dが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第1フォトセンサ172がON状態からOFF状態に切り替わる。
第3案内口113cが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第2フォトセンサ173がOFF状態からON状態に切り替わる。つまり、第3案内口113cが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第2フォトセンサ173と第2センサカット板163のエッジ部分が対峙する構成となっている。その後、第6案内口113fが排出通路部114の入口114aと重なるまで第2フォトセンサ173と第2センサカット板163は対峙し続ける。そして、第6案内口113fが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第2フォトセンサ173と第2センサカット板163のエッジ部分が対峙する構成となっている。したがって、第6案内口113fが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第2フォトセンサ173がON状態からOFF状態に切り替わる。
第5案内口113eが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第3フォトセンサ174がOFF状態からON状態に切り替わる。つまり、第5案内口113eが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第3フォトセンサ174と第3センサカット板164のエッジ部分が対峙する構成となっている。その後、第2案内口113bが排出通路部114の入口114aと重なるまで第3フォトセンサ174と第3センサカット板164は対峙し続ける。そして、第2案内口113bが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第3フォトセンサ174と第3センサカット板164のエッジ部分が対峙する構成となっている。したがって、第2案内口113bが排出通路部114の入口114aと重なると同時に第3フォトセンサ174がON状態からOFF状態に切り替わる。
次に、排出通路部114の傾き、排出通路部114の入口114aから排出球検出センサ115までの距離と軸棒161の回転速度の関係について説明する。抽選用球Bが排出通路部114に放出されてから排出球検出センサ115に検出するまでの間に軸棒161及び振分用回転体103は30°回転する構成である。
ここで、3つのセンサカット板162〜164のエッジが存在する位置について説明する。3つのセンサカット板162〜164は軸棒161を180°に亘って拡径することにより形成されている。第2センサカット板163の拡径が開始するエッジは第1センサカット板162の拡径が開始するエッジと120°ずれている。第3センサカット板164の拡径が開始するエッジは第2センサカット板163の拡径が開始するエッジと120°ずれているとともに、第1センサカット板162の拡径が開始するエッジと240°ずれている。
第1センサカット板162のエッジはθの値が0°と180°の場所にある。また、第1センサカット板162と120°ずれて存在する第2センサカット板163のエッジはθの値が120°と300°の場所にある。そして、第1センサカット板162と240°ずれて存在する第3センサカット板164のエッジはθの値が240°と60°の場所にある。つまり、θの値を30°のn倍と表す場合、nが偶数の場所に3つのセンサカット板162〜164のいずれかのエッジが存在するとともに、nが奇数の場所には3つのセンサカット板162〜164のいずれのエッジも存在しない。ここで、nは0から11までの整数である。
抽選用球Bの排出通路部114への放出はnが偶数の場所で行われる。そして、排出球検出センサ115による抽選用球Bの検出が行われるまでの間に軸棒161は30°回転する。したがって、排出球検出センサ115による抽選用球Bの検出が行われるのはnが奇数の時である。nが奇数の時、3つのフォトセンサ172〜174は3つのセンサカット板162〜164のいずれのエッジとも対峙しない。nが奇数の時とは、図36のt2、t4、t6、t8、t10及びt12のタイミングに相当する。したがって、3つのセンサ172〜174の状態把握は、3つのセンサカット板162〜164のエッジを回避した状態で行われる。3つのフォトセンサ172〜174の状態がOFF状態からON状態へ移行する場所やON状態からOFF状態へ移行する場所を避けて3つのフォトセンサ172〜174の状態把握を行うことにより、安定的に3つのフォトセンサ172〜174の状態を把握することが可能となる。また、本来安定しているはずのフォトセンサ172〜174からの信号がぶれている場合には、ノイズを拾っていると判断することができる。ここで、安定しているとは、排出球検出センサ115により抽選用球Bが検出されたことを契機に行われる3つのフォトセンサ172〜174の状態把握において、ON状態を示す「0」又はOFF状態を示す「1」の信号が4回の処理回に亘って継続して確認されることを意味する。また、フォトセンサ172〜174からの信号がぶれるとは、排出球検出センサ115により抽選用球Bが検出されたことを契機に4回の処理回に亘って行われる3つのフォトセンサ172〜174の状態把握において、ON状態を示す「0」又はOFF状態を示す「1」の信号の入れ替わりが確認されることを意味する。
3つのフォトセンサ172〜174の状態把握を行う処理を4回繰り返すのに要する時間に軸棒161が回転する角度はわずかである。具体的には、4回処理を実行する時間に軸棒161が回転する角度は30°よりも十分小さい。したがって、4回目の処理においても、3つのフォトセンサ172〜174のいずれかが3つのセンサカット板162〜164のいずれかのエッジと対峙することはない。
排出通路部114の傾き及び排出通路部114の入口114aから排出球検出センサ115までの距離から、排出球検出センサ115により抽選用球Bが検出されたことを契機として行われる第1フォトセンサの状態把握処理(図32のステップS1304)、第2フォトセンサの状態把握処理(図32のステップS1305)及び第3フォトセンサの状態把握処理(図32のステップS1306)において、フォトセンサ172〜174からの信号にぶれが生じた場合には、ノイズの影響であると考えられる。したがって、第1フォトセンサ172の状態把握処理、第2フォトセンサ173の状態把握処理及び第3フォトセンサ174の状態把握処理において、同一信号が2回連続して確認された場合には当該確認された信号に基づいて各フォトセンサ172〜174の状態を把握し、そのまま状態把握処理を終了する。一方、第1フォトセンサ172の状態把握処理、第2フォトセンサ173の状態把握処理及び第3フォトセンサ174の状態把握処理において、2回の状態把握処理を行った結果、異なる信号が確認された場合には、再度状態把握処理を実行し、3回のうち2回確認された信号に基づいて各フォトセンサ172〜174の状態を把握し、そのまま状態把握処理を終了する。この場合、3回のうち1回だけ確認された信号はノイズであったと考えられるためである。当該処理を実行することにより、「010」及び「100」において「1」がノイズ由来の信号であるとして除去されるとともに、「101」及び「011」において「0」がノイズ由来の信号であるとして除去される。
ここで、投入後処理(図32)のステップS1304にて実行される第1フォトセンサ172の状態把握処理について図37を参照しながら説明する。当該第1フォトセンサ172の状態把握処理は主側MPU142にて実行される。まずステップS1401にて抽選用球検出フラグに「1」がセットされているか否かについて判定を行う。ここで、抽選用球検出フラグとは、排出通路部114の排出球検出センサ115が抽選用球Bを検出した場合に「1」がセットされるフラグである。抽選用球検出フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1401:YES)には、ステップS1402にて抽選用球検出フラグを「0」クリアする。一方、抽選用球検出フラグに「1」がセットされていなかった場合(ステップS1401:NO)には、ステップS1403にて再確認フラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。ここで、再確認フラグとは第1フォトセンサ172の状態の確認を再度実行するためのフラグであり、本第1フォトセンサの状態把握処理におけるステップS1410にて「1」がセットされる。再確認フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1403:NO)にはそのまま本第1フォトセンサの状態把握処理を終了する。再確認フラグに「1」がセットされていた場合(ステップS1403:YES)には、ステップS1404にて再確認フラグを「0」クリアする。
ステップS1402にて抽選用球検出フラグを「0」クリアした後又はステップS1404にて再確認フラグを「0」クリアした後、ステップS1405にてON状態カウンタが「2」であるか否かについて判定する。ここで、ON状態カウンタとは、第1フォトセンサ172がON状態であることが確認される度に「1」が加算されるカウンタである。ON状態カウンタが「2」でない場合(ステップS1405:NO)には、ステップS1406にてOFF状態カウンタが「2」であるか否かについて判定する。ここで、OFF状態カウンタとは、第1フォトセンサ172がOFF状態であることが確認される度に「1」が加算されるカウンタである。OFF状態カウンタが「2」でない場合(ステップS1406:NO)には、ステップS1407にて今回の第1フォトセンサ172がON状態であるか否かについて判定する。第1フォトセンサ172がON状態である場合(ステップS1407:YES)には、ステップS1408にてON状態カウンタに「1」を加算する。また、第1フォトセンサ172がOFF状態である場合(ステップS1407:NO)には、ステップS1409にてOFF状態カウンタに「1」を加算する。ステップS1408又はステップS1409の後、ステップS1410にて再確認フラグに「1」をセットして本第1フォトセンサ172の状態把握処理を終了する。
ON状態カウンタが「2」であった場合(ステップS1405:YES)には、ステップS1411にて第1センサONフラグに「1」をセットする。ここで、第1センサONフラグとは、2回又は3回の処理回に亘って第1フォトセンサ172の状態を把握した結果、ノイズの影響を回避して第1フォトセンサ172がON状態であることを示すフラグである。
OFF状態カウンタが「2」であった場合(ステップS1406:YES)又はステップS1411の後、ステップS1412にてON状態カウンタ、OFF状態カウンタ及び再確認フラグを「0」クリアして本第1フォトセンサ172の状態確認処理を終了する。
次に、投入後処理(図32)のステップS1305にて実行される第2フォトセンサの状態把握処理について説明する。当該第2フォトセンサの状態把握処理は主側MPU142にて実行される処理であり、第1フォトセンサの状態把握処理と同様の流れで行われる。当該第2フォトセンサの状態把握処理は主制御装置140にて実行される。排出球検出センサ115が抽選用球Bを検出した場合に、第2フォトセンサの状態把握処理は3回又は4回行われることとなる。まず抽選用球Bが排出球検出センサ115に検出された後、最初の処理回において第2フォトセンサ173がON状態であるかOFF状態であるかの判定を行う。ON状態である場合にはON状態カウンタに「1」を加算するとともに、OFF状態である場合にはOFF状態カウンタに「1」を加算する。そして、再確認フラグに「1」をセットして1回目の第2フォトセンサ173の状態把握処理を終了する。
2回目の第2フォトセンサの状態把握処理では、まず再確認フラグに「1」がセットされていることを確認した後、再確認フラグを「0」クリアする。その後、第2フォトセンサ173がON状態であるかOFF状態であるかの判定を行う。ON状態である場合にはON状態カウンタに「1」を加算するとともに、OFF状態である場合にはOFF状態カウンタに「1」を加算する。そして、再確認フラグに「1」をセットして2回目の第2フォトセンサ173の状態把握処理を終了する。
3回目の第2フォトセンサの状態把握処理では、まず再確認フラグに「1」がセットされていることを確認した後、再確認フラグを「0」クリアする。その後、ON状態カウンタの値が「2」であるか否かについて判定を行う。ON状態カウンタの値が「2」である場合には、第2センサONフラグに「1」をセットし、ON状態カウンタ、OFF状態カウンタ及び再確認フラグを「0」クリアして本第2フォトセンサの状態把握処理を終了する。ON状態カウンタの値が「2」ではない場合には、OFF状態カウンタの値が「2」であるか否かについて判定を行う。OFF状態カウンタの値が「2」である場合には、ON状態カウンタ、OFF状態カウンタ及び再確認フラグを「0」クリアして本第2フォトセンサの状態把握処理を終了する。OFF状態フラグの値が「2」でなかった場合には、第2フォトセンサ173がON状態であるかOFF状態であるかの判定を行う。ON状態である場合にはON状態カウンタに「1」を加算するとともに、OFF状態である場合にはOFF状態カウンタに「1」を加算する。そして、再確認フラグに「1」をセットして3回目の第2フォトセンサ173の状態把握処理を終了する。
4回目の第2フォトセンサの状態把握処理では、まず再確認フラグに「1」がセットされていることを確認した後、再確認フラグを「0」クリアする。その後、ON状態カウンタの値が「2」であるか否かについて判定を行う。ON状態カウンタの値が「2」である場合には、第2センサONフラグに「1」をセットし、ON状態カウンタ、OFF状態カウンタ及び再確認フラグを「0」クリアして本第2フォトセンサの状態把握処理を終了する。ON状態カウンタの値が「2」でなかった場合には、OFF状態カウンタの値が「2」であるか否かについて判定を行う。4回目の第2フォトセンサの状態把握処理においては、ON状態カウンタの値又はOFF状態カウンタの値のいずれかが「2」である。したがって、ON状態カウンタの値が「2」でなかった場合には、OFF状態カウンタの値が「2」である。この場合、ON状態カウンタ、OFF状態カウンタ及び再確認フラグを「0」クリアし、4回目の第2フォトセンサの状態把握処理を終了する。
次に、投入後処理(図32)のステップS1306にて実行される第3フォトセンサの状態把握処理について説明する。当該第3フォトセンサの状態把握処理は主側MPU142にて実行される処理であり、第1フォトセンサの状態把握処理と同様の流れで行われる。当該第3フォトセンサの状態把握処理は主制御装置140にて実行される。排出球検出センサ115が抽選用球Bを検出した場合に、第3フォトセンサの状態把握処理は3回又は4回行われることとなる。まず抽選用球Bが排出球検出センサ115に検出された後、最初の処理回において第3フォトセンサ174がON状態であるかOFF状態であるかの判定を行う。ON状態である場合にはON状態カウンタに「1」を加算するとともに、OFF状態である場合にはOFF状態カウンタに「1」を加算する。そして、再確認フラグに「1」をセットして1回目の第3フォトセンサ174の状態把握処理を終了する。
2回目の第3フォトセンサ174の状態把握処理では、まず再確認フラグに「1」がセットされていることを確認した後、再確認フラグを「0」クリアする。その後、第3フォトセンサ174がON状態であるかOFF状態であるかの判定を行う。ON状態である場合にはON状態カウンタに「1」を加算するとともに、OFF状態である場合にはOFF状態カウンタに「1」を加算する。そして、再確認フラグに「1」をセットして2回目の第3フォトセンサ174の状態把握処理を終了する。
3回目の第3フォトセンサ174の状態把握処理では、まず再確認フラグに「1」がセットされていることを確認した後、再確認フラグを「0」クリアする。その後、ON状態カウンタの値が「2」であるか否かについて判定を行う。ON状態カウンタの値が「2」である場合には、第3センサONフラグに「1」をセットし、ON状態カウンタ、OFF状態カウンタ及び再確認フラグを「0」クリアして本第3フォトセンサ174の状態把握処理を終了する。ON状態カウンタの値が「2」ではない場合には、OFF状態カウンタの値が「2」であるか否かについて判定を行う。OFF状態カウンタの値が「2」である場合には、ON状態カウンタ、OFF状態カウンタ及び再確認フラグを「0」クリアして本第3フォトセンサの状態把握処理を終了する。OFF状態フラグの値が「2」でなかった場合には、第3フォトセンサ174がON状態であるかOFF状態であるかの判定を行う。ON状態である場合にはON状態カウンタに「1」を加算するとともに、OFF状態である場合にはOFF状態カウンタに「1」を加算する。そして、再確認フラグに「1」をセットして3回目の第3フォトセンサの状態把握処理を終了する。
4回目の第3フォトセンサの状態把握処理では、まず再確認フラグに「1」がセットされていることを確認した後、再確認フラグを「0」クリアする。その後、ON状態カウンタの値が「2」であるか否かについて判定を行う。ON状態カウンタの値が「2」である場合には、第3センサONフラグに「1」をセットし、ON状態カウンタ、OFF状態カウンタ及び再確認フラグを「0」クリアして本第3フォトセンサ174の状態把握処理を終了する。ON状態カウンタの値が「2」でなかった場合には、OFF状態カウンタの値が「2」であるか否かについて判定を行う。4回目の第3フォトセンサの状態把握処理においては、ON状態カウンタの値又はOFF状態カウンタの値のいずれかが「2」である。したがって、ON状態カウンタの値が「2」でなかった場合には、OFF状態カウンタの値が「2」である。この場合、ON状態カウンタ、OFF状態カウンタ及び再確認フラグを「0」クリアし、4回目の第3フォトセンサの状態把握処理を終了する。
図38に、抽選用球Bが入球した案内口113a〜113fの種類を特定するための案内口の特定処理(図32のステップS1309)についてのフローチャートを示す。まずステップS1501にて第1センサONフラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。第1センサONフラグに「1」がセットされている場合(ステップS1501:YES)には、ステップS1502にて第3センサONフラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。第3センサONフラグに「1」がセットされている場合(ステップS1502:YES)には、ステップS1503にて今回は第1案内口113aが案内対象となったことを特定する。第3センサONフラグに「1」がセットされていなかった場合(ステップS1502:NO)にはステップS1504にて第2センサONフラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。第2センサONフラグに「1」がセットされている場合(ステップS1504:YES)には、ステップS1505にて今回は第3案内口113cが案内対象となったことを特定する。第2センサONフラグに「1」がセットされていなかった場合(ステップS1504:NO)には、ステップS1506にて今回は第2案内口113bが案内対象となったことを特定する。ステップS1503、ステップS1505又はステップS1506の後、ステップS1507にて第1センサONフラグ、第2センサONフラグ及び第3センサONフラグを「0」クリアして本案内口の特定処理を終了する。
ステップS1501にて第1センサONフラグに「1」がセットされていなかった場合には、ステップS1508にて第2センサONフラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。第2センサONフラグに「1」がセットされていた場合(ステップS1508:YES)には、ステップS1509にて第3センサONフラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。第3センサONフラグに「1」がセットされている場合(ステップS1509:YES)には、ステップS1510にて今回は第5案内口113eが案内対象となったことを特定する。第3センサONフラグに「1」がセットされていなかった場合(ステップS1509:NO)には、ステップS1511にて今回は第4案内口113dが案内対象となったことを特定する。第2センサONフラグに「1」がセットされていなかった場合(ステップS1508:NO)には、ステップS1512にて第3センサONフラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。第3センサONフラグに「1」がセットされていた場合(ステップS1512:YES)には、ステップS1513にて今回は第6案内口113fが案内対象となったことを特定する。ステップS1510、ステップS1511又はステップS1513の後、ステップS1514にて第1センサONフラグ、第2センサONフラグ及び第3センサONフラグを「0」クリアする。第3センサONフラグに「1」がセットされていなかった場合(ステップS1512:NO)には、ステップS1515にて異常報知を行う。3つのフォトセンサ172〜174の信号線は1つのコネクタに集約されて主制御装置140に接続されている。3つのセンサカット板162〜164の配置と3つのフォトセンサ172〜174の関係から、3つのフォトセンサ172〜174が全てOFFとなる状態は考えられない。3つのフォトセンサ172〜174の信号線を集約したコネクタが外れている可能性があるため異常報知が行われる。当該異常報知はスピーカ65及び画像表示装置66により実行する。ステップS1514又はステップS1515の後、本案内口の特定処理を終了する。
本案内口の特定処理にて特定された案内口113a〜113fが当選対象であるか否かの判定は、分岐中制御処理(図28)のステップS1010にて行われる。ステップS1010では今回特定された案内口113a〜113fの種類と当選対象の案内口113a〜113fの種類を比較して、一致している場合に当選対象の案内口113a〜113fに入球があったと判定する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
振分用回転体103は6つの案内口113a〜113fを備えている。当該6つの案内口113a〜113fは入球した抽選用球Bを排出通路部114の入口114aまで案内する。抽選用球Bは6つの案内口113a〜113fのいずれか1つに入球する。抽選用球Bを排出通路部114の入口114aまで案内した案内口113a〜113fの種類に基づいて遊技者に特典が付与されるか否かが判定される。抽選用球Bを排出通路部114の入口114aまで案内した案内口113a〜113fの種類の特定には3つのフォトセンサ172〜174の検出結果の組合せが用いられる。3つのフォトセンサ172〜174はON状態及びOFF状態の2つの状態をとることができる。3つのフォトセンサ172〜174の検出結果の組合せは8通り存在し、このうち6通りの組合せについて、1対1で案内口113a〜113fの種類と対応づけることにより、抽選用球Bを案内した案内口113a〜113fを特定することができる。また、3つのフォトセンサ172〜174による検出結果の組合せに基づいて6つの案内口113a〜113fの種類を特定するため、6つの案内口113a〜113fに1対1で対応させて6つのフォトセンサ172〜174を設ける必要がない。したがって、フォトセンサ172〜174の数を減らすとともに、フォトセンサ172〜174から主側MPU142に送信される信号数を減らすことができる。
6つの案内口113a〜113fのうちいずれの案内口113a〜113fが抽選用球Bを案内したかを特定するために用いられる3つのフォトセンサ172〜174は同一構造のセンサである。3つのフォトセンサ172〜174に同一構造のセンサを用いることにより、抽選用ユニット70の構造が単純化され組み立てが容易になる。
6つの案内口113a〜113fのうちいずれの案内口113a〜113fが抽選用球Bを案内したかの特定は3つのフォトセンサ172〜174における検出結果の組合せに基づいて行われ、当該3つのフォトセンサ172〜174の検出対象は6つの案内口113a〜113fが形成されている振分用回転体103に形成されているのではなく、振分装置101の内部に存在する軸棒161に形成されている。したがって、3つのフォトセンサ172〜174も振分装置101の内部に設けられている。3つのフォトセンサ172〜174が外部に露出していないことにより、当該3つのフォトセンサ172〜174に対する不正が行われにくくなる。
3つのフォトセンサ172〜174の検出対象であるセンサカット板162〜164は軸棒161に一体形成されている。したがって、軸棒161と一体となって回転し、軸棒161の回転角とセンサカット板162〜164の回転角にずれが生じることはない。つまり、抽選用球Bを受け入れた案内口113a〜113fを正確に特定することができる。
3つのフォトセンサ172〜174の状態把握は、抽選用球Bが排出通路部114に放出された後、排出球検出センサ115によって検出された場合に実行される。抽選用球Bが排出通路部114の入口114aに放出されるタイミング、排出通路部114の傾斜角及び排出通路部114の入口114aから排出球検出センサ115までの距離の関係から、3つのフォトセンサ172〜174の状態把握が行われるタイミングにおいて、3つのフォトセンサ172〜174はいずれもセンサカット板162〜164のエッジ部分と対峙していない。つまり、3つのフォトセンサ172〜174の状態把握が行われるタイミングにおいて、3つのフォトセンサ172〜174はいずれも信号の変わり目にない。このため、3つのフォトセンサ172〜174の信号を読むタイミングに時間的な誤差が生じた場合であっても、当該時間的な誤差が、軸棒161が30°回転する時間に対して十分に小さいものであれば、抽選用球Bを排出通路部114に案内した案内口113a〜113fの誤検出を回避することが可能となる。
3つのフォトセンサ172〜174の状態把握が行われるタイミングにおいて、3つのフォトセンサ172〜174はいずれも信号の変わり目にないことを前提とできるため、3つのフォトセンサ172〜174の状態把握が行われるタイミングにおいて生じる信号のぶれをノイズとして処理することができる。第1センサの状態把握処理、第2センサの状態把握処理及び第3センサの状態把握処理を、ON状態に対応する「0」の信号又はOFF状態に対応する「1」の信号のいずれかが2回得られるまで実行し、2回得られた信号に対応する状態を各フォトセンサ172〜174の状態として把握する。これにより、各フォトセンサ172〜174の状態を、ノイズを除去した上で把握することが可能となる。
3つのフォトセンサ172〜174はON状態及びOFF状態の2つの状態をとることができる。3つのフォトセンサ172〜174の検出結果の組合せは8通り存在し、このうち6通りの組合せについて、1対1で案内口113a〜113fの種類と対応づけることにより、抽選用球Bを案内した案内口113a〜113fを特定することができる。3つのフォトセンサ172〜174の検出結果の組合せにおいて、全てのフォトセンサ172〜174がOFF状態である組合せは、1対1で案内口113a〜113fの種類と対応づける6通りの組合せから除外する。全てのフォトセンサ172〜174がOFF状態である状況は、全てのフォトセンサ172〜174と主制御装置140を接続する信号線をまとめたコネクタを外すことにより、比較的容易につくられる。そして、不正なプログラムを用いた当選孔の操作及び排出球検出センサ115に対する電磁波を用いた不正を組合せることにより、常に当選結果が大当たりとなるような不正が可能である。これに対して、予め全てのフォトセンサ172〜174がOFF状態となる状況をつくらない構成とすることにより、当該不正を困難なものとすることができる。また、このような構成において、全てのフォトセンサ172〜174がOFF状態となる状況が生まれた場合に、異常報知を行う構成とすることができる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、案内対象となった案内口を特定する方法が上記第1の実施形態と異なる。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図39(a)に本実施形態における振分用駆動部181、軸棒182及び検出用拡径部183a〜183fの正面図を示すとともに、図39(b)に本実施形態における軸棒182及び検出用拡径部183a〜183fのA−A断面図を示す。また、図39(c)に軸棒182、検出用拡径部183a〜183f及び軸棒カバー184の断面図を示す。図39(a)に示すように、振分用駆動部181の中央に軸棒182が接続されている。軸棒182はモータの回転軸に接続されており、軸棒182の軸線とモータの回転軸は同一直線状に存在する。したがって、振分用駆動部181が駆動されることにより、軸棒182が回転する構成となっている。軸棒182の中央付近の周面は拡径しており、検出用拡径部183a〜183fを形成している。図39(b)に示すように、検出用拡径部183a〜183fは軸棒182の軸線を中心として60°毎に半径の異なる6つの部分に分かれている。
6つの検出用拡径部183a〜183fは軸棒182の周面から放射方向に突出させて形成されており、全ての検出用拡径部183a〜183fについて突出方向の長さ寸法が異なる。具体的には、第1検出用拡径部183aの半径は14mmであり、軸棒182の半径である8mmよりも6mm拡径して形成されている。第2検出用拡径部183bの半径は13mmであり、軸棒182の半径よりも5mm拡径して形成されている。第3検出用拡径部183cの半径は12mmであり、軸棒182の半径よりも4mm拡径して形成されている。第4検出用拡径部183dの半径は11mmであり、軸棒182の半径よりも3mm拡径して形成されている。第5検出用拡径部183eの半径は10mmであり、軸棒182の半径よりも2mm拡径して形成されている。第6検出用拡径部183fの半径は9mmであり、軸棒182の半径よりも1mm拡径して形成されている。
図39(c)に示すように、軸棒カバー184には1つの測距センサ185が装着されている。また、振分用駆動部181及び軸棒カバー184は共に金属製である。振分用駆動部181の4つの側面と軸棒カバー184の4つの側面がそれぞれ同一平面上に存在するようにして、振分用駆動部181と軸棒カバー184は溶接されている。この場合において、測距センサ185は6つの検出用拡径部183a〜183fのいずれか1つと常に対峙する位置に存在する。突出方向の長さ寸法が最も大きな第1検出用拡径部183aと測距センサ185が対峙した状態において、第1検出用拡径部183aの先端から測距センサ185までの距離は1mmである。6つの検出用拡径部183a〜183fの突出方向の長さ寸法は全て異なることから、測距センサ185から検出用拡径部183a〜183fまでの距離を検出することにより、抽選用球Bを案内した案内口113a〜113fの特定を行うことが可能となる。
上記第1の実施形態では、投入後処理(図32)のステップS1304〜ステップS1306にて各センサ172〜174の状態把握処理が行われた。具体的には3つのセンサ172〜174の状態の組合せを把握することにより、抽選用球Bを案内した案内口113a〜113fの特定を行った。これに対して、本実施形態では、1つの測距センサ185の測定結果に基づいて案内口113a〜113fを特定する。つまり、本実施形態においては、投入後処理(図32)のステップS1304〜ステップS1306に代わる処理として、測距センサ185の測定結果を把握する。そして、当該把握結果及び図40のテーブルに基づいて、抽選用球Bの入球位置を特定する。ここで、第1検出用拡径部183aが測距センサ185と対峙している場合に抽選用球Bが第1案内口113aに入球した場合に対応し、この場合の測定距離が1mmである。第2検出用拡径部183bが測距センサ185と対峙している場合に抽選用球Bが第2案内口113bに入球した場合に対応し、この場合の測定距離が2mmである。また、第3検出用拡径部183cが測距センサ185と対峙している場合に抽選用球Bが第3案内口113cに入球した場合に対応し、この場合の測定距離が3mmである。第4検出用拡径部183dが測距センサ185と対峙している場合に抽選用球Bが第4案内口113dに入球した場合に対応し、この場合の測定距離が4mmである。そして、第5検出用拡径部183eが測距センサ185と対峙している場合に抽選用球Bが第5案内口113eに入球した場合に対応し、この場合の測定距離が5mmである。第6検出用拡径部183fが測距センサ185と対峙している場合に抽選用球Bが第6案内口113fに入球した場合に対応し、この場合の測定距離が6mmである。これら案内口113a〜113fの種類と検出用拡径部183a〜183fの種類の組合せとの関係は、スロットマシン10の設計段階において実験的に取得される。
具体的には、案内対象となった案内口113a〜113fが排出通路部114の入口114aと重なった後のタイミングで排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出することとなるため、排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したタイミングで特定した測距センサ185の測定結果は案内対象となった案内口113a〜113fが排出通路部114の入口114aと重なったタイミングの測距センサ185の測定結果とは異なる。そこでスロットマシン10の設計段階において、各案内口113a〜113fが排出通路部114の入口114aと重なったタイミングにおける測距センサ185の測定結果と、排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したタイミングにおける測距センサ185の測定結果との関係を実験的に特定することで、排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したタイミングにおける測距センサ185の測定結果から今回の抽選用球Bの案内対象となった案内口を特定することが可能となる。このように排出球検出センサ115にて抽選用球Bを検出したタイミングにおける測距センサ185の測定結果との関係で案内対象となった案内口113a〜113fの種類を特定することで、各案内口113a〜113fに1対1で対応させて抽選用球Bの検出センサを設ける必要がなくなり、検出センサの数を抑えることが可能となる。
ここで、6つの検出用拡径部183a〜183fはそれぞれ60°に亘って拡径して形成されている。したがって、軸棒182の中央付近は360°に亘って拡径されている。また、突出方向の長さ寸法が1番短い検出用拡径部183a〜183fは第6検出用拡径部183fであり、当該第6検出用拡径部183fから測距センサ185までの距離は6mmである。このため、通常時において、測距センサ185の測定結果は6mmを超えることはない。これに対して、軸棒182と測距センサ185の相対的な位置関係にずれが生じ、測距センサ185が検出用拡径部183a〜183fではなく軸棒182の周面までの距離を測定する状態となった場合には、測定結果が7mmとなり、異常状態を把握して異常報知を行うことができる。当該異常報知はスピーカ65及び画像表示装置66により実行される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
軸棒182の軸線方向の中央付近に6つの検出用拡径部183a〜183fが形成されている。当該6つの検出用拡径部183a〜183fは同じ位置に異なる角度で形成されている。6つの検出用拡径部183a〜183fはそれぞれ放射状に突出しており、突出方向の長さ寸法が異なる。このため、検出用拡径部183a〜183fの突出方向の長さ寸法を把握することにより、軸棒182の回転角を把握することができる。したがって、軸棒182の複数の回転状態を1つの測距センサ185の検出結果に基づいて把握することができる。つまり、1つの検出手段により複数の回転状態を把握することが可能であり、複数の回転状態に対して1対1で検出手段を設ける場合と比較して主制御装置140に入力される信号の数を減らすことができる。
6つの検出用拡径部183a〜183fはそれぞれ60°に亘って拡径して形成されている。抽選用球Bは測距センサ185と検出用拡径部183a〜183fのエッジが対峙している状態において排出通路部114に放出されるように設計段階で調整されている。排出通路部114の入口114aから抽選用球Bが放出されて、排出球検出センサ115により抽選用球Bが検出されるまでに軸棒182が回転する角度は30°である。また、軸棒182が30°回転するのに要する時間と比較して、測距センサ185の測定結果を把握する処理を実行するのに必要な時間は十分に短い。したがって、各検出用拡径部183a〜183fのエッジ部分を回避して測距センサ185の測定結果を把握する処理を実行することが可能であり、測距センサ185の測定結果を安定させることができる。
6つの検出用拡径部183a〜183fはそれぞれ60°に亘って拡径して形成されている。したがって、軸棒182の中央付近は360°に亘って拡径されている。また、突出方向の長さ寸法が1番短い検出用拡径部183a〜183fは第6検出用拡径部183fであり、当該第6検出用拡径部183fから測距センサ185までの距離は6mmである。このため、通常時において、測距センサ185の測定結果は6mmを超えることはない。これに対して、軸棒182と測距センサ185の相対的な位置関係にずれが生じ、測距センサ185が検出用拡径部183a〜183fではなく軸棒182の周面までの距離を測定する状態となった場合には、測定結果が7mmとなり、異常状態を把握して異常報知を行うことができる。
<第3の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第3の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図41はパチンコ機210の正面図である。
パチンコ機210は、図41に示すように、当該パチンコ機210の外殻を形成する外枠211と、この外枠211に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体212とを有する。外枠211は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機210は、外枠211を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
次に、前扉枠214について説明する。
前扉枠214は、図41に示すように、本体枠(図示略)の前面側全体を覆うようにして設けられている。前扉枠214には後述する遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部221が形成されている。窓部221は、略楕円形状をなし、透明な窓パネル222が嵌め込まれている。窓パネル222は2枚の無色透明のガラスが前後に対向配置された状態でユニット化されている。なお、窓パネル222として無色透明のガラスに代えて、無色透明の合成樹脂板を利用してもよい。
前扉枠214において窓部221の上方には表示発光部223が設けられている。表示発光部223には、LED等の発光体が内蔵されており、大当たり時等における演出の内容に応じて点灯又は点滅が行われるとともに、所定の異常時には異常の発生に対応した態様で点灯又は点滅が行われる。また、前扉枠214の上側領域における左右の隅角側には、左右一対のスピーカ部224が設けられている。スピーカ部224からは、演出の内容に応じた音又は音声の出力が行われるとともに、所定の異常時には異常の発生に対応した音又は音声の出力が行われる。
前扉枠214における窓部221の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部231と下側膨出部232とが上下に並設されている。上側膨出部231内側には上方に開口した上皿233が設けられており、下側膨出部232内側には同じく上方に開口した下皿234が設けられている。上皿233は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。下皿234は、上皿233内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部232の右方には、手前側へ突出するようにして発射操作装置237が設けられている。発射操作装置237が操作されることにより、遊技球発射機構が駆動制御され、上皿233に貯留された遊技球が発射される。
本体枠は、外形が外枠211とほぼ同一形状をなす樹脂ベース(図示略)を主体に構成されている。樹脂ベースの中央部には略楕円形状の窓孔(図示略)が形成されている。樹脂ベースには遊技盤251が着脱可能に取り付けられている。遊技盤251は合板よりなり、遊技盤251の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース241の窓孔を通じて本体枠の前面側に露出した状態となっている。
遊技盤251の構成を図42に基づいて説明する。図42は遊技盤251の正面図である。
遊技盤251には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部251aと外レール部251bとが取り付けられており、これら内レール部251aと外レール部251bとにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベースにおいて窓孔の下方に取り付けられた遊技球発射機構(図示略)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
遊技盤251には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口252、特電入賞装置253、抽選用ユニット401等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口252、特電入賞装置253及び抽選用ユニット401のいずれかへの入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、一般入賞口252への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置253への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行され、抽選用ユニット401に入球が発生した場合には、3個の賞球の払出しが実行される。なお、上記賞球個数は任意である。
その他に、遊技盤251の最下部にはアウト口258が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口258を通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤251には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(図示略)が植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
抽選用ユニット401の入口部401bには、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物401aが設けられている。電動役物401aの閉鎖状態では遊技球が抽選用ユニット401に入球できず、電動役物401aが開放状態となることで抽選用ユニット401への入球が可能となる。
<パチンコ機210の電気的構成>
図43は、パチンコ機210の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置281は、遊技の主たる制御を司る主制御基板282と、電源を監視する停電監視基板286と、を具備している。主制御基板282には、MPU283が搭載されている。MPU283には、当該MPU283により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM284と、そのROM284内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM285と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU283に対してROM284及びRAM285が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置281以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU283には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU283の入力側には、主制御装置281に設けられた停電監視基板286が接続されているとともに、払出制御装置311が接続されている。停電監視基板286には、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置308が接続されており、MPU283には停電監視基板286を介して電力が供給される。
MPU283の入力側には、各種入賞検出センサ287a〜287fといった各種センサ及び待機センサ404cが接続されている。各種入賞検出センサ287a〜287fには、一般入賞口252及び抽選用ユニット401といった入賞対応入球部に対して1対1で設けられた検出センサが含まれており、MPU283において各入球部への入賞判定が行われる。待機センサ404cは抽選用ユニット401に設けられており、当該抽選用ユニット401に入球した遊技球であって当該抽選用ユニット401による抽選動作の実行対象となることが待機されている遊技球が存在しているか否かを特定するためのセンサである。待機センサ404cの詳細及び抽選用ユニット401による抽選動作の詳細については後に説明する。
MPU283の出力側には、停電監視基板286、払出制御装置311及び音声発光制御装置291が接続されている。払出制御装置311には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
MPU283の出力側には、抽選用ユニット401の電動役物401aを開閉動作させる電動役物401a用の駆動部401c及び物理的抽選装置406の回転体404を回転させるための回転体駆動部404d等が接続されている。主制御基板282には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU283は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、電動役物401aの開放状態となった場合には、電動役物401aが開閉されるように、MPU283において電動役物401a用の駆動部401cの駆動制御が実行される。
停電監視基板286は、主制御基板282と電源・発射制御装置308とを中継し、また電源・発射制御装置308から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。
払出制御装置311は、主制御装置281から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置306により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。払出制御装置311は払出制御基板312を備えており、当該払出制御基板312にはMPU313が搭載されている。MPU313には、そのMPU313により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM314と、ワークメモリ等として使用されるRAM315とを備えている。MPU313は、主制御基板282から賞球コマンドを受信することにより払出装置306の払出モータを駆動制御し、当該賞球コマンドにおいて指示されている数の遊技球を下流側に向けて払い出させる。
電源・発射制御装置308は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置281や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電力を生成し、その生成した動作電力を供給する。
当該動作電力を供給するための構成について具体的には、電源・発射制御装置308には、電入中用電源部308aと電断中用電源部308bとが設けられている。電入中用電源部308aは、例えば遊技ホール等における商用電源に接続されており、商用電源から外部電力が供給されている状況において動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する機能を有する。電断中用電源部308bはコンデンサからなり、パチンコ機210の電源がON状態の場合(外部電源からの電力供給が行われている場合)に電入中用電源部308aから供給される電力により充電される。また、パチンコ機210の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(外部電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断中用電源部308bから放電され主制御装置281のRAM285及び払出制御装置311のRAM315にバックアップ電力が供給される。よって、当該状況であっても、電断中用電源部308bからバックアップ電力が供給されている間は主制御装置281のRAM285及び払出制御装置311のRAM315に記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
電断中用電源部308bの容量は比較的大きく確保されており、電源遮断前にRAM285に記憶されていた情報は所定の期間内(例えば、1日や2日)保持される。電断中用電源部308bはコンデンサに限定されることはなく、バッテリや非充電式電池などであってもよい。非充電式電池の場合、パチンコ機210の電源がON状態の際に電断中用電源部308bへの蓄電を行う必要はないが、定期的に交換する必要が生じる。
なお、電源・発射制御装置308には、上記電断中用電源部308bとは異なる図示しない停電時用電源部が設けられている。電源・発射制御装置308では、直流安定24ボルトの電源が22ボルト未満になった後においても、停電時用電源部から放電することにより、後述する停電時処理の実行に十分な時間の間、制御系の駆動電源である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。これにより、主制御装置281などは、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
電源・発射制御装置308には、各種電源部308a,308bの他に、発射制御部308cが設けられている。発射制御部308cは、発射操作装置237が遊技者により操作されることにより予め定められた遊技球の発射条件が成立している場合にMPU283に条件成立信号を送信する。MPU283は、条件成立信号を受信している状況であって、遊技球の発射を許可できる状況であれば、発射制御部308cに発射許可信号(発射許可に対応した信号)を継続して送信する。発射制御部308cは、遊技球発射機構245が電気的に接続されており、MPU283から発射許可信号を受信している場合、遊技球発射機構245を定期的に駆動制御する。この場合、遊技球発射機構245に継続して遊技球が供給されている状況であれば、特定発射周期(具体的には0.6sec)に1個の遊技球が遊技領域PAに発射される。
音声発光制御装置291は、MPU293が搭載された音声発光制御基板292を備えている。MPU293には、当該MPU293により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM294と、そのROM294内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM295と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU293は、その出力側に表示発光部223、スピーカ部224、及び表示制御装置296が電気的に接続されており、主制御装置281のMPU283から受信したコマンドに基づき、表示発光部223及びスピーカ部224を駆動制御する。表示発光部223及びスピーカ部224を利用して各種演出が行われるとともに、表示発光部223及びスピーカ部224を利用して異常報知といったパチンコ機210の状態の報知が行われる。
<主制御装置281のMPU283にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置281のMPU283にて遊技を進行させるために実行される処理を説明する。かかるMPU283の処理は、定期的に(本パチンコ機210では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理を含む。
<タイマ割込み処理>
図44のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。
タイマ割込み処理では、まずステップS1601にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、停電監視基板から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行する。停電時処理では、次回の電源立ち上げ時に電源遮断前の状態に復帰可能とするために各種データ設定を行った後に、MPU283への動作電力の供給が完全に遮断されるまで待機する。
続くステップS1602では、遊技停止判定処理を実行する。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。具体的には、ステップS1603にて肯定判定をすることで、ステップS1604〜ステップS1608の遊技を進行させるための処理を実行しない。また、遊技の進行を停止すべき状況である場合には当該遊技の進行を停止すべき契機となった事象に対応した報知が実行されるように、音声発光制御装置291にコマンドを送信する。これら遊技の進行が停止された状態及びそれに対応した報知は、MPU283への動作電力の供給を停止しただけでは電源立ち上げ時に再度開始されるものであり、MPU283への動作電力の供給を停止した後に電源・発射制御装置308のRAM消去スイッチを押しながら動作電力の供給を開始することでRAM285の初期化が実行されることに伴い実行されないようになる。
その後、ステップS1603では遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し、遊技の進行を停止していない状態であることを条件に、ステップS1604以降の処理を実行する。
続くステップS1604では、その他の処理を行う。当該その他の処理では、ポート出力処理、読み込み処理、入賞検出処理、タイマ更新処理、不正検出処理、発射制御処理及び入力状態監視処理を行う。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報が設定されている場合に、その出力情報に対応した出力を駆動部401cに行うための処理を実行する。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。入賞検出処理では、各入賞検出センサ287a〜287fから受信している信号を読み込むとともに、抽選用ユニット401への入球の有無を特定する処理を実行する。タイマ更新処理では、RAM285に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新する。不正検出処理では、不正用監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する。発射制御処理では、遊技球の発射制御を行う。入力状態監視処理では、読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検出センサ287a〜287fの断線確認や、遊技機本体212及び前扉枠214の開放確認を行う。
続くステップS1605では、遊技球を用いた物理的抽選を行うための物理的抽選処理を実行する。また、ステップS1606では、抽選用ユニット401に設けられた回転体404の駆動制御を実行するための回転体制御処理を実行する。そして、ステップS1607では払出制御装置311から受信したコマンドの内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する。また、ステップS1608では、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行して本タイマ割込み処理を終了する。
<物理的抽選装置>
図42に示すように、電動役物401aは抽選用ユニット401の入口部401bに設けられている。抽選用ユニット401は通常状態において電動役物401aによって閉止されている。そして、遊技球が一般入賞口252に入賞した場合に、電動役物401aの開閉が行われる。抽選用ユニット401の入口部401bは待機通路402につながっている。当該待機通路402は単数の遊技球の移動を許容する通路断面を有するとともに、遊技球3個以上を1列に収容可能な通路長を有している。
待機通路402の下流には回転体収容空間403が設けられている。当該回転体収容空間403は待機通路402と接続されているとともに、回転体収容空間403の下流に存在するクルーン収容空間405と接続されている。
回転体収容空間403の中央には略円柱形の回転体404が収容されている。回転体404は1つの凹み部404aを有している。当該凹み部404aは略円柱形の回転体の周面から回転軸に向かって形成されている。凹み部404aは遊技球を1つだけ取り込むことのできる大きさである。回転体404はステッピングモータ(図示略)に接続されており、回転体収容空間403内を反時計回りに回転する。回転体404の外壁404bと回転体収容空間403の内壁403aの間隔は遊技球1個分よりも小さいため、遊技球が隙間に落下することはない。
待機通路402を流下して来た遊技球は回転体404の外壁404bに接触して止まる。そして、回転体404が回転して凹み部404aが待機通路402の出口と対向する位置で停止した場合に、当該凹み部404aに取り込まれる。その後の回転体404の回転により、遊技球は凹み部404aとともに回転体収容空間403の内壁403aに沿って回転体404の回転軸周りを回転し、回転体収容空間403とクルーン収容空間405の接続口において、クルーン収容空間405へと落下する。ここで、回転体収容空間403とクルーン収容空間405の接続口の直径は遊技球の直径よりも大きい。このため、遊技球の落下点は回転体404の回転速度によって異なる。回転体404の回転速度は4種類設定されている。回転体404には回転体の初期位置を検出する初期位置検出センサ(図示略)が存在する。回転体404は1周して初期位置を通過した場合に回転速度が変化するように設定されている。これにより、遊技球の落下点は毎回異なる。
回転体収容空間403の下流に位置するクルーン収容空間405には物理的抽選装置406が存在し、当該物理的抽選装置406にはクルーン406aが含まれる。図45(a)にクルーン406aの斜視図を示すとともに、図45(b)に物理的抽選装置406の断面図を示す。また、図46に物理的抽選装置406の背面図を示す。
図45に示すように、クルーン406aの上側表面の中心には円形の第1円407が存在する。当該第1円407に囲まれた第1領域408は上に凸の円錐形である。第1円407の外側には第1円407と同一の中心を有し、第1円407よりも半径の大きな第2円409が存在する。第1円407と第2円409で挟まれた第2領域410には6つの円形の入球孔411a〜411fが存在する。6つの入球孔411a〜411fは全て同じ高さにあり、第2領域410において、最も低い位置に存在する。
第2円409の外側には第2円409と同一の中心を有し、第2円409よりも半径の大きな第3円412が存在する。第2円409と第3円412で挟まれた第3領域413は、第2円409の中心に近いほど低く、第2円409の中心から離れるほど高くなるように傾斜している。第3円412の外側には第3円412と同一の中心を有し、第3円412よりも半径の大きな第4円414が存在する。第3円412と第4円414で挟まれた第4領域415は、第3円412の中心に近いほど低く、第3円412の中心から離れるほど高くなるように傾斜している。第4領域415の傾斜角は第3領域413の傾斜角よりも大きくなっている。
第1領域408、第2領域410、第3領域413及び第4領域415において、6つの入球孔411a〜411fが最も低い位置に存在する。このため、クルーン406aに落下した遊技球は最終的にいずれかの入球孔411a〜411fに入球することとなり、クルーン406a内には留まることはない。また、第3領域413及び第4領域415においては、第3円412の中心から外側に向かうにつれて位置が高くなるように設定されている。このため、クルーン406a内に落下した遊技球がクルーン406aの外に落下することはない。
図46に示すように、第1入球孔411aの下流には円筒形の第1検出通路形成部材416aで形成された第1検出通路417aが存在するとともに、第2入球孔411bの下流には円筒形の第2検出通路形成部材416bで形成された第2検出通路417bが存在する。また、第3入球孔411cの下流には円筒形の第3検出通路形成部材416cで形成された第3検出通路417cが存在するとともに、第4入球孔411dの下流には円筒形の第4検出通路形成部材416dで形成された第4検出通路417dが存在する。そして、第5入球孔411eの下流には円筒形の第5検出通路形成部材416eで形成された第5検出通路417eが存在するとともに、第6入球孔411fの下流には円筒形の第6検出通路形成部材416fで形成された第6検出通路417fが存在する。6つの検出通路形成部材416a〜416fの形状は同じである。
6つの検出通路417a〜417fのいずれかを通過する遊技球の検出は3つのセンサ418a〜418cを用いて行われる。図46を用いて、6つの検出通路417a〜417fと3つのセンサ418a〜418cの接続態様について説明する。第1検出センサ418aは第1検出通路417a、第2検出通路417b及び第3検出通路417cのそれぞれに対して検出部が存在している。また、第2検出センサ418bは第3検出通路417c、第4検出通路417d及び第5検出通路417eのそれぞれに検出部が存在している。また、第3検出センサ418cは第5検出通路417e、第6検出通路417f及び第1検出通路417aのそれぞれに検出部が存在している。
第1〜第3検出センサ418a〜418cのそれぞれの検出部は、各検出通路417a〜417fにおける遊技球の通過を阻止しないようにしながら、対応する検出通路417a〜417fを通過する遊技球を確実に検出する位置に設けられている。検出部の具体的な構成は任意であるが、本実施形態においては、高周波の磁界を発生させるコイルを内蔵しており遊技球が通過したことによる自己のインダクタンス変化を検出することにより遊技球の通過の有無を検出する構成が採用されている。この場合、6つの検出通路417a〜417fのうち、第1検出通路417a、第3検出通路417c及び第5検出通路417eには2つの検出部が存在することとなるが、これら検出部の磁界が相互に影響しない位置にこれら検出部は配置されている。また、異なる検出通路417a〜417f間においても検出部間における磁界の影響が生じないように、各検出部が配置されている。なお、検出部として、光学式の検出部を利用する構成としてもよく、接触式の検出部を利用する構成としてもよい。
第1検出センサ418a、第2検出センサ418b及び第3検出センサ418cはいずれも、主制御装置281のMPU283と電気的に接続されている。第1検出センサ418aは、第1検出通路417a、第2検出通路417b及び第3検出通路417cのそれぞれに設けられた検出部のいずれかにおいて遊技球を検出した場合にMPU283にON信号を出力し、それら検出部の全てにおいて遊技球を検出していない場合にMPU283にOFF信号を出力する。なお、物理的抽選装置406に複数の遊技球が同時に投入されることはないため、第1検出センサ418aに対応する複数の検出部において同時に遊技球が検出されることはない。
第2検出センサ418bは、第3検出通路417c、第4検出通路417d及び第5検出通路418eのそれぞれに設けられた検出部のいずれかにおいて遊技球を検出した場合にMPU283にON信号を出力し、それら検出部の全てにおいて遊技球を検出していない場合にMPU283にOFF信号を出力する。なお、物理的抽選装置406に複数の遊技球が同時に投入されることはないため、第2検出センサ418bに対応する複数の検出部において同時に遊技球が検出されることはない。
第3検出センサ418cは、第5検出通路417e、第6検出通路417f及び第1検出通路417aのそれぞれに設けられた検出部のいずれかにおいて遊技球を検出した場合にMPU283にON信号を出力し、それら検出部の全てにおいて遊技球を検出していない場合にMPU283にOFF信号を出力する。なお、物理的抽選装置406に複数の遊技球が同時に投入されることはないため、第3検出センサ418cに対応する複数の検出部において同時に遊技球が検出されることはない。
以下、3つの検出センサ418a〜418cの状態をまとめて表現する場合に、(第1検出センサ418aの状態,第2検出センサ418bの状態,第3検出センサ418cの状態)と表現する。遊技球が第1検出通路417aを通過する際の3つの検出センサ418a〜418cの状態は(ON,OFF,ON)となるとともに、遊技球が第2検出通路417bを通過する際の3つの検出センサ418a〜418cの状態は(ON,OFF,OFF)となる。また、遊技球が第3検出通路417cを通過する際の3つの検出センサ418a〜418cの状態は(ON,ON,OFF)となるとともに、遊技球が第4検出通路417dを通過する際の3つの検出センサ418a〜418cの状態は(OFF,ON,OFF)となる。そして、遊技球が第5検出通路417eを通過する際の3つの検出センサ418a〜418cの状態は(OFF,ON,ON)となるとともに、遊技球が第6検出通路417fを通過する際の3つの検出センサ418a〜418cの状態は(OFF,OFF,ON)となる。このように、遊技球が6つの検出通路417a〜417fを通過する際の3つの検出センサ418a〜418cの状態の組合せは全て異なる。このため、3つの検出センサ418a〜418cの状態の組合せを把握することで、遊技球が通過した検出通路417a〜417fを把握することができる。
図45(b)の断面図に示すように、クルーン406aの下には検出空間形成部材419で囲われた検出空間420が広がっている。検出空間形成部材419の上下方向の長さは、6つの検出通路417a〜417fの上下方向の長さよりも長く、6つの検出通路417a〜417fは検出空間420内に収容される。検出空間形成部材419は有底の円筒であり、検出空間形成部材419の底板421は下に凸である。また、検出空間形成部材419の底板421の中央には円形の孔が形成されており、当該孔には円筒形の排出通路形成部材422が接続されている。当該排出通路形成部材422は複数の遊技球が1度に通過可能な通路断面を有している。したがって、6つの検出通路417a〜417fの出口から落下した遊技球は、検出空間420を落下して検出空間形成部材419の底板421に沿って検出空間形成部材419の中心軸に向かって転動し、自重により排出通路423を落下する。
<物理的抽選装置を用いた抽選を行うための処理>
物理的抽選処理の説明を行う前に物理的抽選の流れについて説明する。一般入賞口252に遊技球が入賞した場合に、抽選用ユニット401の入口部401bに設けられている電動役物401aが閉鎖状態から開放状態となる。この結果、遊技球が抽選用ユニット401に入賞可能な状態となる。そして、遊技球が抽選用ユニット401に入賞した場合に、物理的抽選装置406を用いた抽選が行われる。当該抽選において遊技球が当選孔に入賞した場合には大当たり状態となる。大当たり状態では、特電入賞装置253への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。特電入賞装置253は、遊技盤251の背面側へと通じる図示しない大入賞口を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉253aを備えている。開閉扉253aは、閉鎖状態又は開放状態のいずれかに配置される。具体的には、開閉扉253aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態となっており、開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。そして、特電入賞装置253に遊技球が入賞することにより、15個の賞球の払出しが実行される。
ここで、タイマ割込み処理(図44)のステップS1605にて実行される物理的抽選処理について図47のフローチャートを参照しながら説明する。物理的抽選処理では、抽選により決められた当選孔に遊技球が入球した場合に開閉実行モードを発生させる。
まずステップS1701にて大当たり中フラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。ここで、大当たり中フラグとは、遊技球がクルーン406aの当選対象孔に入球したことを示すフラグであり、検出待ち処理(図52)のステップS2105にて「1」がセットされるフラグである。
大当たり中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1701:NO)には、ステップS1702にて検出待ちフラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。ここで、検出待ちフラグとは、回転体404が回転を開始していて、遊技球がセンサ418a〜418cに検出されていない状態を表すフラグであり、回転開始処理(図51)のステップS2005にて「1」がセットされるフラグである。
検出待ちフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1702:NO)には、ステップS1703にて待機センサ404cがON状態であるか否かについて判定する。ここで、待機センサ404cとは、回転体404の凹み部404aに入った遊技球を検出する検出手段である。
待機センサ404cがOFF状態である場合(ステップS1703:NO)には、ステップS1704にて開放中フラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。ここで、開放中フラグとは、遊技球が一般入賞口252に入賞したことを契機として抽選用ユニット401が開放される場合に「1」がセットされるフラグであり、具体的には、入賞時処理(図48)のステップS1804にて「1」がセットされる。
開放中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1704:NO)には、ステップS1705にて入賞フラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。ここで、入賞フラグとは、一般入賞口252に遊技球が入賞した場合に「1」がセットされるフラグである。
入賞フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1705:NO)には、そのまま本物理的抽選処理を終了する。一方、入賞フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1707:YES)には、ステップS1706にて入賞時処理を行った後に本物理的抽選処理を終了する。ここで、当該入賞時処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。入賞時処理は遊技球が一般入賞口252に入賞した場合に所定の条件下で抽選用ユニット401を開放するための処理である。入賞時処理はMPU283にて実行される。
まずステップS1801にて当選孔抽選を実行する。当該当選孔抽選によって、クルーン406aに6つ設けられている入球孔411a〜411fの中から、当選孔が単数若しくは複数選出される。当選孔抽選においては、RAM285に設けられ、「0」〜「99」の数値範囲内においてカウンタ値が定期的(例えば4msec周期)に順次更新されるとともに更新後の値が「99」を越えた場合には「0」クリアされる抽選カウンタが使用される。そして、当選孔抽選では、その抽選カウンタの現状の値を読み取り、その読み取った値に対応する入球孔411a〜411fの組が当選孔として決定される。具体的には図49のテーブルに示すように、抽選カウンタの値が「0」〜「44」の範囲内である場合には第4入球孔411dが当選孔となり、「45」〜「74」の範囲内である場合には第3入球孔411c及び第5入球孔411eが当選孔となり、「75」〜「94」の範囲内である場合には第2入球孔411b、第4入球孔411d及び第6入球孔411fが当選孔となり、「95」〜「99」の範囲内である場合には第2入球孔411b、第3入球孔411c、第4入球孔411d及び第5入球孔411eが当選孔となる。
続くステップS1802では決定された当選孔の周囲を発光させて、遊技者に当選孔の位置を知らせるために当選孔に関するコマンドを音光側MPU293に送信する。そして、ステップS1803にて抽選用ユニット401を開放状態とし、ステップS1804にて開放中フラグに「1」をセットする。その後、ステップS1805にて開放終了時間(例えば4sec)をセットして本入賞時処理を終了する。ここで、開放終了時間とは、抽選用ユニット401を開放状態に保つ時間が終了する時間である。
物理的抽選処理(図47)の説明に戻る。ステップS1704にて開放中フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS1707にて開放中処理を行った後に本物理的抽選処理を終了する。ここで、当該開放中処理について、図50のフローチャートを参照しながら説明する。開放中処理は抽選用ユニット401が開放状態である場合であって、開放終了時間を迎えた場合に抽選用ユニット401を閉鎖するための処理である。開放中処理はMPU283にて実行される。
<開放中処理>
まずステップS1901にて開放終了時間であるか否かについて判定する。ステップS1901にて開放終了時間である場合には、ステップS1902にて電動役物401aへの駆動信号の出力を停止させることによって抽選用ユニット401を閉鎖状態とする。そして、ステップS1903にて開放中フラグを「0」クリアして本開放中処理を終了する。また、ステップ1901にて開放終了時間でない場合には、抽選用ユニット401を開放状態に保つ時間が終了していないため、そのまま本開放中処理を終了する。
物理的抽選処理(図47)の説明に戻る。ステップS1703にて待機センサ404cがON状態である場合には、ステップS1708にて回転開始処理を行った後に本物理的抽選処理を終了する。ここで、当該回転開始処理について、図51のフローチャートを参照しながら説明する。回転開始処理は待機状態の遊技球をクルーン406aに送るために回転体404を回転させるための処理である。回転開始処理はMPU283にて実行される。
まずステップS2001にて開放中フラグに「1」がセットされているか否かについて判定する。開放中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2001:YES)には、ステップS2002にて抽選用ユニット401を閉鎖する処理を行う。待機センサ404cがON状態であるということは、既に1個以上の遊技球が待機状態であることを意味するため、抽選用ユニット401を閉鎖するタイミングである。その後、ステップS2003にて開放中フラグを「0」クリアする。ステップS2001にて否定判定を行った場合又はステップS2003の後、ステップS2004にて回転体404を回転させるためのデータテーブルをROM284からRAM285へ展開する。回転体404を回転させるためのデータテーブルはROM284に4種類記憶されており、その中から抽選で1種類のデータテーブルがRAM285に展開される。4種類のデータテーブルには回転体404をそれぞれ異なる速度で制御するようにデータが記憶されている。また、回転体404が1周して初期位置を通過した場合に回転速度が変化するようにデータが記憶されている。回転体404の回転速度が変化することにより、遊技球のクルーン406aへの落下位置が変化し、物理的抽選の結果に変化をもたらすことが可能となる。当該データテーブルがRAM285に展開されることにより、タイマ割込み処理(図44)におけるステップS1606の回転体制御処理において回転体404を回転させるための制御が実行される。回転体404の回転は、待機センサ404cにて遊技球が検出されない状態となってから所定時間(例えば30秒)が経過した後、回転体404が初期位置に復帰するタイミングにおいて停止される。なお、電動役物401aの1回の開放によって抽選用ユニット401に入球し得る最大個数の遊技球が待機通路402に存在している場合であっても、回転体404が回転を開始してから所定時間が経過することでその最大個数の遊技球の全てが物理的抽選装置406に供給されるとともに当該物理的抽選装置406から排出されることとなる。ステップS2004の後、ステップS2005にて検出待ちフラグに「1」をセットして、本回転開始処理を終了する。
物理的抽選処理(図47)の説明に戻る。ステップS1702にて検出待ちフラグに「1」がセットされている場合には、ステップS1709にて検出待ち処理を行った後に本物理的抽選処理を終了する。ここで、当該検出待ち処理について、図52のフローチャートを参照しながら説明する。検出待ち処理は第1〜第3検出センサ418a〜418cによる遊技球の検出があった場合に、遊技球が入球した入球孔411a〜411fが当選孔であるか否かについて特定するための処理である。
まずステップS2101にて第1〜第3検出センサ418a〜418cによる遊技球の検出が行われたか否かについて判定する。第1〜第3検出センサ418a〜418cによる遊技球の検出が行われなかった場合(ステップS2101:NO)にはそのまま本検出待ち処理を終了する。一方、第1〜第3検出センサ418a〜418cによる遊技球の検出が行われた場合(ステップS2101:YES)には、ステップS2102にて検出待ちフラグを「0」クリアし、ステップS2103にて遊技球がクルーン406aに存在する6つの入球孔411a〜411fのいずれに入球したかを特定するための入球孔確認処理を実行する。
ここで、検出待ち処理(図52)のステップS2103にて行われる入球孔確認処理について図53のフローチャートを参照しながら説明する。入球孔確認処理は遊技球が検出された入球孔411a〜411fが当選対象孔であったか否かについて判定するための処理である。
まずステップS2201にて第1検出センサ418aがONであるか否かについて判定する。第1検出センサ418aがONである場合(ステップS2201:YES)には、ステップ2002にて第3検出センサ418cがONであるか否かについて判定する。第3検出センサ418cがONである場合(ステップS2202:YES)には、ステップS2203にて今回遊技球が入球したのは第1入球孔411aであったと特定して本入球孔確認処理を終了する。第3検出センサ418cがOFFであった場合(ステップS2202:NO)には、ステップS2204にて第2検出センサ418bがONであったか否かについて判定する。第2検出センサ418bがONであった場合(ステップS2204:YES)には、今回遊技球が入球したのは第3入球孔411cであったと特定して本入球孔確認処理を終了する。第2検出センサ418bがOFFであった場合(ステップS2204:NO)には、ステップS2206にて今回遊技球が入球したのは第2入球孔411bであったと特定して本入球孔確認処理を終了する。
第1検出センサ418aがOFFであった場合(ステップS2201:NO)には、ステップS2207にて第2検出センサ418bがONであったか否かについて判定する。第2検出センサ418bがONであった場合(ステップS2207:YES)には、ステップS2208にて第3検出センサ418cがONであるか否かについて判定する。第3検出センサ418cがONである場合には、ステップS2209にて今回遊技球が入球したのは第5入球孔411eであったと特定して本入球孔確認処理を終了する。第3検出センサ418cがOFFであった場合(ステップS2208:NO)には、今回遊技球が入球したのは第4入球孔411dであったと特定して本入球孔確認処理を終了する。第2検出センサ418bがOFFであった場合(ステップS2207:NO)には、ステップS2211にて第3検出センサ418cがONであるか否かについて判定する。ステップS2211にて第3検出センサ418cがONであった場合には、ステップS2212にて今回遊技球が入球したのは第6入球孔411fであったと特定して本入球孔確認処理を終了する。また、ステップS2211にて第3検出センサ418cがOFFであった場合には、全てのセンサ418a〜418cがOFFであったことを意味するため、ステップS2213にて異常報知を行って、本入球孔確認処理を終了する。ここで、異常報知はスピーカ部224及び表示発光部223を用いて行われる。
検出待ち処理(図52)の説明に戻る。ステップS2103にて入球孔確認処理を行い、今回遊技球が入球した入球孔411a〜411fを特定した後、ステップS2104にて大当たりか否かの判定を行う。当該判定は入球孔確認処理の結果と当選孔抽選の結果に基づいて行われる。当否判定結果が外れであった場合(ステップS2104:NO)にはそのまま本検出待ち処理を終了する。一方、当否判定結果が大当たりであった場合(ステップS2104:YES)にはステップS2105にて大当たり中フラグに「1」をセットして本検出待ち処理を終了する。
ステップS1701にて大当たり中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1701:YES)には、ステップS1710にて大当たり中処理を行った後に本物理的抽選処理を終了する。大当たり中処理では、開閉実行モードの開始時に開閉扉253aの開閉を実行するとともに、開閉実行モードの終了時に開閉扉253aの開閉を終了するための処理である。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1検出センサ418aが第1検出通路417a、第2検出通路417b及び第3検出通路417cにおける遊技球の通過をそれぞれ検出し、第2検出センサ418bが第3検出通路417c、第4検出通路417d及び第5検出通路417eにおける遊技球の通過をそれぞれ検出し、第3検出センサ418cが第5検出通路417e、第6検出通路417f及び第1検出通路417aにおける遊技球の通過をそれぞれ検出する構成とした。この場合、遊技球が6つの検出通路417a〜417fを通過する際の3つの検出センサ418a〜418cの状態の組合せは全て異なる。これにより、3つのセンサ418a〜418cの状態の組合せを把握することにより、6つの検出通路417a〜417fのいずれを遊技球が通過したかを把握することが可能となる。よって、検出通路417a〜417fの数に対してセンサ418a〜418cの数を抑えながら遊技球の検出が可能となる。また、本構成の場合、遊技球の通過を第1〜第3検出センサ418a〜418cによって直接検出する構成であるため、検出通路417a〜417fにおける遊技球の通過を検出するためのセンサとして第1〜第3検出センサ418a〜418c以外のセンサを必要としない。
抽選用ユニット401の下流であり、クルーン406aの上流である位置に回転体404を設ける構成とした。これにより、抽選用ユニット401に遊技球が連続して複数個入球した場合でも、クルーン406a上に1球ずつ遊技球を供給して物理的抽選を行うことができる。したがって、クルーン406aの検出通路417a〜417fを1度に通過する遊技球の数は常に1つであり、確実に遊技球の通過した検出通路417a〜417fの把握が行える。
<第4の実施形態>
本実施形態では、遊技球が入球した入球孔431a〜431fの位置を特定する方法が上記第3の実施形態と異なる。以下、当該相違する構成について説明する。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図54に本実施形態における物理的抽選装置425の斜視図を示す。当該物理的抽選装置425の上部は円形のクルーン426である。クルーン426には第1領域427と第2領域428が存在する。第1領域は半径4cmの第1円429で囲われた領域である。当該第1円429と同じ中心を有し、半径が6cmである第2円430が存在し、第1円429と第2円430に挟まれた領域が第2領域428である。
第1領域427内には遊技球よりもひと回り大きな円形の入球孔431a〜431fが6つ形成されている。6つの入球孔431a〜431fの半径は等しい。6つの円形入球孔431a〜431fの中心は第3円432の周上に並んでいる。ここで、第3円432は、第1円429と同じ中心を有し、第1円429よりも半径の小さい円である。具体的には、第3円432の中心を中心として、60°おきに第1入球孔431a、第2入球孔431b、第3入球孔431c、第4入球孔431d、第5入球孔431e及び第6入球孔431fの順番に並んでいる。
6つの入球孔431a〜431fの高さは全て同じであるとともに、第1領域427内で最も低い位置である。また、第2領域428は第2円430の中心に近いほど低く、中心から遠ざかるほど高くなるように傾斜している。したがって、クルーン426上に落下した遊技球はクルーン426から飛び出ることなく、いずれかの入球孔431a〜431fに入球する。
クルーン426の下流であり、物理的抽選装置425の中央部には円筒状の検出空間形成部材433が存在する。検出空間形成部材433は有底である。そして、当該検出空間形成部材433の下流であり、物理的抽選装置425の下部には、円筒状の排出通路形成部材434が存在する。
図55に物理的抽選装置425を縦方向に切断した場合の端面図を示す。上述のように、円筒形の検出空間形成部材433は有底であり、底板435を有する。当該底板435は円筒形の検出空間形成部材433の軸線に近いほど低く、軸線から遠ざかるほど高くなるように傾斜している。また、底板435の中央部には円形の遊技球回収孔436が形成されている。当該遊技球回収孔436の中心は、検出空間形成部材433の軸線上に存在する。遊技球回収孔436には円筒形の排出通路形成部材434が接続されている。したがって、検出空間437の底に落下した遊技球は底板435の傾斜に沿って中央部へと進み、遊技球回収孔436から、排出通路形成部材434で囲われた排出通路438へ落下して回収される。
検出空間形成部材433で囲われた検出空間437には遊技球検出部439が存在する。当該遊技球検出部439について、図55及び図56を参照しながら説明する。図56は遊技球検出部439の斜視図である。図56の斜視図に示すように、遊技球検出部439には円盤状の天板440が存在する。当該天板440の半径はクルーン426の第3円432よりも小さい。天板440の外周には6つの籠441a〜441fが等間隔で並んでいる。具体的には、円盤状の天板440の中心を中心として、60°間隔で反時計回りに第1籠441a、第2籠441b、第3籠441c、第4籠441d、第5籠441e及び第6籠441fが並んでいる。当該6つの籠441a〜441fは全て同じ形であり、上部に遊技球受入孔442a〜442fを有するとともに、側部に遊技球排出孔443a〜443fを有する。
図55の端面図に示すように、遊技球受入孔442a〜442fは真上に向けて形成されている。また、遊技球受入孔442a〜442fの真上にはクルーン426の入球孔431a〜431fが存在する。したがって、クルーン426の入球孔431a〜431fから落下した遊技球は籠441a〜441fに取り込まれる。ここで、第1入球孔431aと第1籠441aが対応しているとともに、第2入球孔431bと第2籠441bが対応している。また、第3入球孔431cと第3籠441cが対応しているとともに、第4入球孔431dと第4籠441dが対応している。そして、第5入球孔431eと第5籠441eが対応しているとともに、第6入球孔431fと第6籠441fが対応している。
天板440の中央下方には天板440を支える球状の支持球444が存在する。当該支持球444は支持棒445に接続されており、支持球444の真下に伸びる支持棒445によって支えられている。支持球444は遊技球と同程度の大きさを有しており、支持球444のすぐ外側には天板440と一体成型されている支持球カバー446が存在する。支持球カバー446は内側に球状の空間を有しており、当該空間の半径は支持球444の半径よりもひと回り大きい。
天板440の中心が支持球444上に存在するため、全ての籠441a〜441fが空の場合には天板がクルーン426に対して平行に保たれている。1つの籠441に遊技球が取り込まれた場合には、遊技球が存在する籠441の重さが増大するため、支持球444を中心として天板440が傾く。この場合に、支持球カバー446が支持球444と接触しているため、傾く速度が遅くなるとともに、傾きが限定される。また、支持球カバー446に支えられるため、天板440が傾いた後、滑り落ちない。したがって、遊技球が籠441から取り除かれた場合に、再び天板440とクルーン426が平行な状態に戻る。
籠441a〜441fの側方に設けられている遊技球排出孔443の縁は籠441a〜441fの底面よりも高くなっている。したがって、天板440がクルーン426と平行な状態において、籠441に取り込まれた遊技球は遊技球排出孔443の縁に阻まれて検出空間437の底に落下しない。図57に示すように、遊技球が籠441に取り込まれ、天板440が遊技球の存在する籠441の方向に向かって所定角度以上傾斜した場合に遊技球が遊技球排出孔443の縁を乗り越えて検出空間437の底に落下する。
天板440の下方であり、検出空間437の底板435上の1箇所に測距センサ447が配置されている。当該測距センサ447は天板440までの距離を測定する。測距センサ447の測定結果は天板440の傾きによって変化する。また、天板440の傾斜角の最大値は遊技球が取り込まれる籠441の位置と測距センサ447の位置との関係によって決まる。天板440の傾斜角が増大するにつれて、測距センサ447から天板440までの距離の変化量も増大する。したがって、測距センサ447の測定結果を分析し、遊技球がいずれの籠441a〜441f内にも存在しない状態からの変化量を把握することにより、遊技球がどの籠441に取り込まれたかを把握することができる。
図58を参照しながら具体的に説明する。図58(a)に示すように、遊技球が籠441に取り込まれた瞬間は測距センサ447から天板440までの距離の変化量は0cmである。図58(b)に示すように、その後、遊技球が籠441の側方に設けられた遊技球排出孔443から排出されるまでの間、天板440の傾斜角は増大し続ける。この間、測距センサ447から天板440までの距離の変化量は増大し続ける。図58(c)に示すように、天板440の傾斜角が所定の閾値を超えた場合に、遊技球は遊技球排出孔443の縁を越えて検出空間437の底へと落下する。この瞬間において傾斜角が最も大きくなる。この場合に、測距センサ447から天板440までの距離の変化量も最大となる。図58(d)に示すように、遊技球落下後は、天板440の傾斜角が0°に向かって減少していく。この間、測距センサ447から天板440までの距離も0cmに向かって減少していく。このように、遊技球が取り込まれた籠441の位置情報が測距センサ447から天板440までの距離の変化量の極値と対応づけられる。
図56の斜視図に示すように、遊技球検出部439の対称性は高く、遊技球検出部439は多くの対称面を有している。図59(a)に示すように、測距センサ447は対称面上を外した位置に設けられる。なぜならば、図59(b)に示すように、測距センサ447を遊技球検出部439の対称面上に配置した場合には、遊技球が第1籠441aに取り込まれた場合と第3籠441cに取り込まれた場合の区別がつかなくなる。具体的には、測距センサ447から天板440までの距離が同一となる。また、図59(c)に示すように、測距センサ447を遊技球検出部439の別の対称面上に配置した場合にも、遊技球が第1籠441aに取り込まれた場合と第2籠441bに取り込まれた場合の区別がつかなくなる。具体的には、測距センサ447から天板440までの距離が同一となる。したがって、測距センサ447は遊技球検出部439の対称性を崩す位置に配置する必要がある。
測距センサ447を遊技球検出部439の対称面上に配置しない構造とすることにより、6つの籠441a〜441fのいずれか1つに遊技球が取り込まれた場合の測距センサ447から天板440までの距離が籠441a〜441f毎に異なる。具体的には、測距センサ447に近い籠441a〜441fに遊技球が取り込まれるほど測距センサ447から天板440までの距離が短くなり、測距センサ447から遠い籠441a〜441fに遊技球が取り込まれるほど測距センサ447から天板までの距離が遠くなる。このため、測距センサ447を用いて測距センサ447から天板440までの距離を把握することにより、遊技球がどの籠441a〜441fに取り込まれたかを把握することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
籠441a〜441fが遊技球を取り込むことにより天板440が遊技球の存在する方向に傾く構成とするとともに、測距センサ447により測距センサ447から天板440までの距離を測定する構成とした。さらに、測距センサ447を遊技球検出部439の対称面上以外の場所に配置する構成とした。これにより、遊技球を取り込んだ籠441a〜441fの位置を1個の測距センサ447の測定結果から把握することができる。したがって、クルーン426のどの入球孔431a〜431fに遊技球が入球したのかを把握するための検出センサ及び検出センサからの信号の出力数を最小限に抑えることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)上記第1の実施形態においては、振分用駆動部111に軸棒カバー171を溶接により固定し、分解できない構成とした。しかし、軸棒カバー171を振分用駆動部111に固定する方法はこれに限らず、分解可能な態様で固定してもよい。これにより、メンテナンスや部品交換等を容易に行うことができる。
(2)上記第1の実施形態においては、3つのフォトセンサ172〜174の状態の組合せを把握することにより、軸棒161の回転角を把握し、抽選用球Bが入球した案内口113a〜113fを特定する構成とした。しかし、複数の検出手段の状態の組合せを利用して把握される対象は軸棒161の回転角に限られない。例えば、駆動部351により一方向に移動する可動板352の移動距離を複数の検出手段の状態の組合せを利用して把握する構成としてもよい。
図60(a)に移動距離検出装置350の斜視図を示すとともに、図60(b)に移動距離検出装置350からセンサ支持板353及びフォトセンサ354〜356を除いた状態の斜視図を示す。また、図60(c)に検出用突起357〜360を検出するためのフォトセンサ354〜356の斜視図を示すとともに、図60(d)に移動距離検出装置350の左側面図を示す。図60(a)に示すように、可動板352は一辺が長い直方体である。可動板352は長辺方向に移動する。駆動部351は角筒形であり、中央の孔は可動板352における長辺に垂直な断面よりもひと回り大きい。角筒形の駆動部351の孔に可動板352が差し込まれる形で、可動板352に駆動部351が装着されている。駆動部351の上面には1辺が長い直方体のセンサ支持板353が取り付けられている。可動板352の長辺とセンサ支持板353の長辺は平行の関係にある。
図60(b)に示すように、可動板352の上面には検出用突起357〜360が4つ形成されている。第1検出用突起357、第2検出用突起358、第3検出用突起359及び第4検出用突起360はいずれも移動方向に延在させて形成されている。ここで、第3検出用突起359を移動方向に延在させた延長上に第4検出用突起360が存在する。第1検出用突起357の移動方向の長さと第2検出用突起358の移動方向の長さは同じであり、第3検出用突起359の3倍の長さである。また、第4検出用突起360の長さは第3検出用突起359の長さの2倍である。
図60(c)は検出用突起357〜360を検出するためのフォトセンサ354〜356の斜視図である。当該フォトセンサ354〜356は2つのアーム354a〜356a,354b〜356bと当該2つのアーム354a〜356a,354b〜356bを接続する接続部354c〜356cからなる。2つのアーム354a〜356a,354b〜356bは対の関係にあり、片側に発光部354d〜356dが配設されているとともに、反対側に受光部354e〜356eが配設されている。発光部354d〜356dと受光部354e〜356eが向かい合う構成であり、間に光を遮るものがなければ発光部354d〜356dから放出された光が受光部354e〜356eに入光する。
図60(d)に示すように、第1検出用突起357、第2検出用突起358及び第3検出用突起359は移動方向と垂直に交わる方向において等間隔に並んでいる。また、第1フォトセンサ354、第2フォトセンサ355及び第3フォトセンサ356も移動方向と垂直に交わる方向において等間隔に並んでいる。第1検出用突起357と第1フォトセンサ354が対の関係にあるとともに、第2検出用突起358と第2フォトセンサ355が対の関係にある。また、第3検出用突起359及び第4検出用突起360と第3フォトセンサ356が対の関係にある。3つのフォトセンサ354〜356は発光部354d〜356dから放出された光が検出用突起357〜360に遮られずに受光部354e〜356eに入光する場合にOFF状態となり、発光部354d〜356dから放出された光が検出用突起357〜360に遮られて受光部354e〜356eに入光する場合にON状態となる。
可動板352が移動方向に移動する場合の、3つのフォトセンサ354〜356の状態の組合せと時間の関係は第1の実施形態における図36のタイムチャートと同じ結果となる。つまり、括弧を用いて、第1フォトセンサ354の状態、第2フォトセンサ355の状態、第3フォトセンサ356の状態の順番に記述すると、初期状態において(ON,OFF,ON)であり、その後、(ON,OFF,OFF)、(ON,ON,OFF)、(OFF,ON,OFF)、(OFF,ON,ON)という順番で変化し、最後に(OFF,OFF,ON)となる。3つのフォトセンサ354〜356の状態の組合せは、可動板352の移動距離に応じて6種類に変化する。つまり、3つのフォトセンサ354〜356の状態の組合せを把握することにより、可動板352の6種類の移動距離を把握することができる。これにより、演出等に用いられる可動物の制御等を検出手段の数を抑制しながら行うことが可能となる。
(3)上記第2の実施形態においては、測距センサ185を用いて検出用拡径部183までの距離を測定することにより、軸棒182の回転角を把握する構成とした。しかし、軸棒182の回転角を把握するのに用いられるのは検出用拡径部183a〜183fに限られない。図61に軸棒182の断面図を示す。当該軸棒182には6つの凹み部371〜376が形成されている。第1凹み部371は軸棒182の周面から軸線方向に向かって2mm凹んでいるとともに、第2凹み部372は3mm凹んでいる。また、第3凹み部373は軸棒182の周面から軸線方向に向かって4mm凹んでいるとともに、第4凹み部374は5mm凹んでいる。そして、第5凹み部375は軸棒182の周面から軸線方向に向かって6mm凹んでいるとともに、第6凹み部376は7mm凹んでいる。測距センサ185が当該6つの凹み部371〜376を検出することにより、軸棒182の回転角を把握することができる。
(4)上記第2の実施形態においては、測距センサ185を用いて検出用拡径部183a〜183fまでの距離を測定することにより、軸棒182の回転角を把握する構成とした。しかし、軸棒182の回転角を把握するのに用いるセンサは測距センサ185に限られない。例えば、カラーセンサを用いても良い。この場合、軸棒182が所定の角度回転した場合にカラーセンサと対峙する面の色を決めておく。予め軸棒182の色と回転角の対応関係を記憶しておくことにより、カラーセンサを用いて軸棒182の回転角を把握することができる。
(5)上記第2の実施形態においては、固定された測距センサ185を用いて回転する検出用拡径部183a〜183fまでの距離を測定することにより、軸棒182の回転角を把握する構成とした。しかし、軸棒182の回転角を把握するのに用いられる検出手段は固定式でなくてもよい。例えば、回転する軸棒182に検出手段が装着されていてもよい。図62に軸棒カバー184、軸棒182及びカラーセンサ397の平面図を示す。軸棒カバー184の内面を6つの領域391〜396に分割し、それぞれ異なる色を割り当てる。第1領域391に赤、第2領域392に橙色、第3領域393に黄色、第4領域394に緑、第5領域395に青、第6領域396に紫をそれぞれ割り当てる。円筒形の軸棒カバー184の中心部には軸棒182が存在し、当該軸棒182にはカラーセンサ397が装着されている。軸棒182の回転に伴い、カラーセンサ397と対峙する軸棒カバー184の内壁の色が変化する。カラーセンサ397により軸棒カバー184の内壁の色を識別することにより、軸棒182の回転角度を把握することが可能となる。
(6)上記第2の実施形態においては、測距センサ185を用いて検出用拡径部183a〜183fまでの距離を測定し、当該測定結果に基づいて軸棒182の回転角を連続的に把握する構成とした。しかし、軸棒182の回転角を離散的に把握する構成としてもよい。軸棒182の周面に60°間隔で検出用の突起を設け、当該突起の長さが軸棒182の回転角に対応して異なる構成とする。これにより、測距センサ185が軸棒182に設けられた検出用の突起までの距離を測定し、測定結果に基づいて軸棒182の回転角を離散的に把握することが可能となる。また、検出用の突起のいずれか1つを用いて軸棒182が初期位置に復帰したことを把握することも可能である。例えば、長さの異なる6つの検出用の突起の中で最も短い検出用の突起が測距センサ185と対峙する状態を初期状態とする構成とする。この場合、測距センサ185から検出用の突起までの距離が1番長くなった場合に軸棒182が1周して初期状態に復帰したことを知ることができる。
(7)上記第3の実施形態においては、回転体404を用いることにより、クルーン406a上に1度に落下する遊技球の数を1つに限定する構成とした。しかし、クルーン406a上に1度に落下する遊技球の数を1つに限定する構成はこれに限られない。例えば、抽選用ユニット401の直前に抽選用ユニット401に入球する遊技球を検出するセンサを設け、抽選用ユニット401を遊技球が通過した場合に、抽選用ユニット401を一時的に閉止する構成としても良い。これにより、回転体404を設ける必要がなくなり、構造を簡略化することが可能となる。
(8)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.検出対象(センサカット板162〜164、遊技球、検出用突起357〜360)を検出した場合に検出状態となる検出手段(センサ172〜174、センサ418a〜418c、フォトセンサ354〜356)と、
当該検出手段の検出結果に対応する処理を実行する制御手段(主側MPU142における案内口の特定処理を実行する機能、MPU283における入球孔確認処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記制御手段にて特定される前記検出手段の正規の検出状況の種類は所定数存在しており、
前記検出手段の数は前記所定数よりも少ないことを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、制御手段にて特定される検出手段の正規の検出状況の種類は検出手段の数よりも多い。つまり少ない検出手段で多くの正規の検出状況を特定することができる。そして、検出手段の数を減らすことにより、制御手段における検出手段からの信号入力数を減らすことが可能となり、制御手段のハード構成の複雑化を抑制することが可能となる。
特徴A2.検出対象(センサカット板162〜164、遊技球、検出用突起357〜360)を検出した場合に検出状態となる検出手段(フォトセンサ172〜174、センサ418a〜418c、フォトセンサ354〜356)と、
当該検出手段の検出結果に対応する処理を実行する制御手段(主側MPU142における案内口の特定処理を実行する機能、MPU283における入球孔確認処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記検出手段を複数備え、
前記検出手段の数が、前記制御手段にて特定される前記検出手段の正規の検出状況の種類数よりも少ない数であり、
前記検出手段による正規の検出状況として、複数の前記検出手段が重複して前記検出状態となる状況が存在していることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、正規の検出状況として、検出手段が単独で検出状態となる状況だけでなく、複数の検出手段が重複して検出状態となる状況が存在する。このため、正規の検出状況の種類数は検出手段の数よりも多い。つまり少ない検出手段で多くの正規の検出状況を把握可能である。そして、検出手段の数を減らすことにより、制御手段における検出手段からの信号入力数を減らすことが可能となり、制御手段のハード構成の複雑化を抑制することが可能となる。
特徴A3.前記正規の検出状況として、
複数の前記検出手段において重複して前記検出状態となっている状況である第1状況と、
前記第1状況とは前記検出状態となっている前記検出手段の数が相違する状況である第2状況と、
が存在していることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、検出状態となっている検出手段の数により第1状況と第2状況を識別可能である。そして、第1状況に加えて第2状況が存在することにより、検出手段の数に対して正規の検出状況の種類数を増やすことができる。したがって、検出手段の数を減らすことができ、検出手段からの信号入力数を減らすことができる。
特徴A4.前記第2状況は、1個の前記検出手段において前記検出状態となっている状況であることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、複数の検出手段が重複して検出状態となっている第1状況と1個の検出手段が単独で検出状態となっている第2状況が存在する。第2状況は、検出手段の数だけ存在する。第1状況に加えて第2状況が存在することにより、検出手段の数に対して正規の検出状況の種類数を増やすことができる。したがって、検出手段の数を減らすことができ、検出手段からの信号入力数を減らすことができる。
特徴A5.前記正規の検出状況に、全ての前記検出手段が検出対象を検出していない状態である状況が含まれていないことを特徴とする特徴A2乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、全ての検出手段が検出対象を検出していない状態である状況は正規の検出状況に含まれない。全ての検出手段が検出対象を検出していない状態である状況は、全ての検出手段からの信号線を抜く等の行為により比較的容易に作り出される。このように、不正により作り出しやすい状況を正規の検出状況から予め除外しておくことにより、遊技機に対する不正を困難なものとすることができる。
特徴A6.複数の前記検出手段の検出結果を一の前記正規の検出状況において前記制御手段が複数回確認することが可能となるように、前記正規の検出状況のそれぞれの継続期間が発生する構成であることを特徴とする特徴A2乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、制御手段が正規の検出状況において複数の検出手段の検出結果を複数回確認することが可能となる。このため、ノイズの影響を最小限にし、複数の検出手段の検出結果を誤認識する頻度を下げることができる。
特徴A7.前記検出対象は前記検出手段に対応させて設けられており、
前記検出手段及び前記検出対象のうち一方である追従対象は動作手段(軸棒161、軸棒182、可動板352)の動作に伴って変位し、前記検出手段及び前記検出対象のうち他方である非追従対象は動作手段の動作に伴って変位しない構成であり、
前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて前記動作手段の動作位置に対応する情報を特定することを特徴とする特徴A2乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、検出手段及び検出対象のいずれか一方は動作手段の動作に伴って変位し、他方は動作手段の動作に伴って変位しない構成である。そして、制御手段は検出手段の検出結果に基づいて動作手段の動作位置に対応する情報を特定する。これにより、動作手段の動作に伴って変位する追従対象の変位量を少ない検出手段により特定することが可能となる。
特徴A8.前記動作手段を動作させる駆動手段(振分用駆動部111、振分用駆動部181、駆動部351)を備え、
前記追従対象は、前記駆動手段の駆動力を前記動作手段に伝達するための部位に設けられていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、追従対象は駆動手段の駆動力を動作手段に伝達する部位に設けられている。これにより、追従対象は駆動手段の駆動力を動作手段に伝達する部位の変位に伴って変位し、変位のタイミングや変位量に誤差が生じにくい。したがって、動作手段の変位量を正確に把握することが可能となる。
特徴A9.前記制御手段において前記動作手段の動作位置に対応する情報を特定するタイミングは、いずれかの前記検出手段において前記検出対象の前記検出状態と前記検出対象の非検出状態との間の切り換わりが発生するタイミングから外れたタイミングとして設定されていることを特徴とする特徴A7又はA8に記載の遊技機。
検出状態と非検出状態との切り換わりが発生するタイミングにおいては、動作手段の動作位置に誤差が生じた場合に、本来検出状態となるべき場合に非検出状態と判定されたり、本来非検出状態となるべき場合に検出状態と判定されたりする不都合が生じ得る。これに対して、検出状態と非検出状態との切り換わりが発生するタイミングを外すことにより、これらの不都合を回避し、動作手段の動作位置を正確に把握することが可能となる。
特徴A10.前記検出対象は抽選用物体(抽選用球B、遊技球)であり、当該抽選用物体を受け入れ可能な受入部(案内口113a〜113f、入球孔411a〜411f)を複数備え、
前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて前記抽選用物体を受け入れた前記受入部の種類を特定することを特徴とする特徴A2乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、検出手段の検出結果に基づいて、複数存在する受入部のいずれに抽選用物体が受け入れられたかを特定する。これにより、抽選用物体を受け入れた受入部の種類を少ない検出手段で検出することが可能となる。
特徴A11.複数の前記受入部は受入手段(クルーン406a)に設けられており、
前記受入手段において複数の前記受入部のいずれかに受け入れられ得る状態となる前記抽選用物体の数を1個に制限する手段(回転体404、待機センサ404c、MPU283における回転体制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、複数の受入部を備える受入手段において、受け入れ可能となる抽選用物体の数を1つに制限することができる。これにより、複数の抽選用物体が同時に異なる受入部に受け入れられ、抽選用物体を受け入れた受入部を誤って特定する可能性を排除することができる。
なお、特徴A1〜A11のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A11、特徴B1〜B6、特徴C1〜C5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群の発明は以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては検出対象を検出するための構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴B群>
特徴B1.所定の動作を実行する動作手段(振分用回転体103)と、
当該動作手段を動作させる駆動手段(振分用駆動部111、振分用駆動部181)と、
前記動作手段の動作状態を検出するための検出手段(フォトセンサ172〜174、測距センサ185)と、
を備え、
前記検出手段は検出対象(軸棒161、センサカット板162〜164、軸棒182、軸棒カバー184、検出用拡径部183a〜183f、凹み部371〜376、領域391〜396)を検出した場合に検出状態となる構成であり、
前記検出手段及び前記検出対象のうち一方である追従対象(センサカット板162〜164、検出用拡径部183a〜183f、凹み部371〜376、カラーセンサ397)は、前記駆動手段の駆動力を前記動作手段に伝達するための部位に設けられていることにより前記動作手段の動作に伴って変位する構成であり、
前記検出手段及び前記検出対象のうち他方である非追従対象(フォトセンサ172〜174、測距センサ185、領域391〜396)は、前記動作手段の動作に伴って変位しない構成であることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、動作手段の動作状態を検出するための検出手段が動作手段を直接的に検出するように設けられているのではなく、駆動手段の駆動力を動作手段に伝達するための部位が変位することに伴い変化する事象を検出することにより動作手段の動作状態が間接的に検出される構成である。これにより、動作手段に対して直接的に検出手段を設ける必要が生じないとともに、動作手段の動作範囲内に検出手段を設ける必要が生じないため、動作手段の構成や動作範囲に制約を与えないようにしながら動作手段の動作状態を把握することが可能となる。よって、動作手段の動作状態を好適に特定することが可能となる。
特徴B2.前記動作手段は、抽選用物体(抽選用球B)を受け入れ可能な受入部(案内口113a〜113f)を複数備え、
前記受入部に前記抽選用物体が受け入れられた場合又は前記受入部から前記抽選用物体が排出された場合における前記検出手段の検出結果に基づき、前記抽選用物体の受け入れが発生した前記受入部の種類を特定する特定手段(主側MPU142における案内口の特定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、受入部のそれぞれに検出手段を設けなくても、抽選用物体を受け入れた受入部を特定することが可能となる。
特徴B3.前記検出手段の検出結果に基づき前記動作手段の動作状態を特定する制御手段(主側MPU142における案内口の特定処理を実行する機能)を備え、
前記制御手段において前記動作手段の動作位置に対応する情報を特定するタイミングは、前記検出手段における検出状態の切り換わりが発生するタイミングから外れたタイミングとして設定されていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
検出状態の切り換わりが発生するタイミングにおいては、動作手段の動作位置に誤差が生じた場合に検出手段の検出結果に基づく動作手段の動作状態の特定を正確に行えないおそれがある。これに対して、検出状態の切り換わりが発生するタイミングを外すことにより、そのような不都合の発生を回避することが可能となり、動作手段の動作状態を正確に特定することが可能となる。
特徴B4.前記検出対象は、前記検出手段の検出状態が前記動作手段の動作に伴い3段階以上に変化するように3種類以上設けられていることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、1個の検出手段によって3段階以上の動作状態を特定することが可能となり、検出手段の数を抑えながら多様な動作状態を特定することが可能となる。
特徴B5.3種類以上の前記検出対象は、前記動作手段の動作に伴い前記検出手段において一の前記検出対象が検出されている状態から次の順番の前記検出対象が検出されている状態に切り換わる場合に前記検出手段においていずれの前記検出対象も検出していない状況が生じないように設けられていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、検出手段の検出結果から動作手段の動作状態を特定できない状況が生じないようにすることが可能となる。
特徴B6.前記検出手段は、当該検出手段から前記検出対象までの距離に対応する情報を導出可能であることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、検出対象までの距離に対応する情報が検出手段により導出される構成であるため、1個の検出手段を利用して動作手段の複数種類の動作状態を特定することが可能となる。
なお、特徴B1〜B6のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A11、特徴B1〜B6、特徴C1〜C5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴B群の発明は以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては可動物などの動作手段の動作状態を特定するための構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴C群>
特徴C1.物理的な抽選を行うための抽選用物体(遊技球)と、
抽選用物体を受け入れ可能な受入部(入球孔431a〜431f)と
前記受入部を複数備えた受入手段(クルーン426)と、
前記受入手段に前記抽選用物体が受け入れられた場合に状態が変化する変化手段(遊技球検出部439)と、
前記変化手段の状態の変化を検出する検出手段(測距センサ447)と、
前記検出結果に基づいて前記抽選用物体が受け入れられた前記受入部を特定する特定手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、変化手段の変化を検出手段により検出することにより、抽選用物体がいずれの受入部に受け入れられたかを特定することができる。これにより、複数の受入部のそれぞれに対して検出手段を設けなくても、抽選用物体を受け入れた受入部の種類を特定することが可能となる。
特徴C2.前記変化手段は前記受入手段に前記抽選用物体が受け入れられた場合に傾斜角が変化することを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、抽選用物体が受け入れられた受入孔の特定は、変化手段の傾斜角の変化を利用して行われる。抽選用物体を受け入れた受入孔の位置情報を変化手段の傾斜角に変換して把握する構成とすることにより、抽選用物体を受け入れた受入孔の特定が容易となる。
特徴C3.前記検出手段は当該検出手段から前記変化手段までの相対距離を検出することを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、変化手段の傾斜角を検出手段から変化手段までの相対距離に変換して把握する構成とすることにより、抽選用物体を受け入れた受入孔の特定が容易となる。
特徴C4.前記検出手段が前記変化手段の対称面上に存在しないことを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、検出手段を変化手段の対称面上に配設しない構成とすることにより、より少ない数の検出手段により抽選用物体を受け入れた受入孔の特定を行うことが可能となる。
特徴C5.前記受入手段において複数の前記受入部のいずれかに受け入れられ得る状態となる前記抽選用物体の数を1個に制限する手段(回転体404、待機センサ404c、MPU283における回転体制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、複数の受入部を備える受入手段において、受け入れ可能となる抽選用物体の数を1つに制限することができる。これにより、複数の抽選用物体が同時に異なる受入部に受け入れられ、抽選用物体を受け入れた受入部を誤って特定する可能性を排除することができる。
なお、特徴C1〜C5のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A11、特徴B1〜B6、特徴C1〜C5のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴C群の発明は以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては検出対象を検出するための構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…スロットマシン、103…振分用回転体、111…振分用駆動部、113a〜113f…案内口、115…排出球検出センサ、142…主側MPU、161…軸棒、162〜164…センサカット板、172…第1フォトセンサ、173…第2フォトセンサ、174…第3フォトセンサ、181…振分用駆動部、182…軸棒、183a〜183f…検出用拡径部、184…軸棒カバー、185…測距センサ、210…パチンコ機、283…主側MPU、351…駆動部、352…可動版、354〜356…フォトセンサ、357〜360…検出用突起、371〜376…凹み部、391〜396…領域、397…カラーセンサ、404…回転体、404c…待機センサ、406a…クルーン、411a〜411f…入球孔、418a…第1センサ、418b…第2センサ、418c…第3センサ、431a〜431f…入球孔、426…クルーン、439…遊技球検出部、447…測距センサ。

Claims (6)

  1. 所定の動作を実行する動作手段と、
    当該動作手段を動作させる駆動手段と、
    前記動作手段の動作状態を検出するための検出手段と、
    を備え、
    前記検出手段は検出対象を検出した場合に検出状態となる構成であり、
    前記検出手段及び前記検出対象のうち一方である追従対象は、前記駆動手段の駆動力を前記動作手段に伝達するための部位に設けられていることにより前記動作手段の動作に伴って変位する構成であり、
    前記検出手段及び前記検出対象のうち他方である非追従対象は、前記動作手段の動作に伴って変位しない構成であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記動作手段は、抽選用物体を受け入れ可能な受入部を複数備え、
    前記受入部に前記抽選用物体が受け入れられた場合又は前記受入部から前記抽選用物体が排出された場合における前記検出手段の検出結果に基づき、前記抽選用物体の受け入れが発生した前記受入部の種類を特定する特定手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記検出手段の検出結果に基づき前記動作手段の動作状態を特定する制御手段を備え、
    前記制御手段において前記動作手段の動作位置に対応する情報を特定するタイミングは、前記検出手段における検出状態の切り換わりが発生するタイミングから外れたタイミングとして設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記検出対象は、前記検出手段の検出状態が前記動作手段の動作に伴い3段階以上に変化するように3種類以上設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の遊技機。
  5. 3種類以上の前記検出対象は、前記動作手段の動作に伴い前記検出手段において一の前記検出対象が検出されている状態から次の順番の前記検出対象が検出されている状態に切り換わる場合に前記検出手段においていずれの前記検出対象も検出していない状況が生じないように設けられていることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記検出手段は、当該検出手段から前記検出対象までの距離に対応する情報を導出可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
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