JP2015107032A - 単独運転検出装置、および単独運転検出方法 - Google Patents

単独運転検出装置、および単独運転検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単独運転を確実に検出できる単独運転検出装置および単独運転検出方法を提供する。【解決手段】本発明は、特定の周波数の基本波交流に特定の次元の高調波交流を重畳させた交流電流をインバーター部20に出力させ、単独運転判定部25が、計測部22が計測した交流電圧に基準量を超える高調波交流が含まれているか否かにより分散型電源システムの単独運転の可能性を仮判定するとともに、当該仮判定で単独運転の可能性があるとされたときには、交流電圧の周波数が基準量を超えて変化したか否かにより分散型電源システムの単独運転を本判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、単独運転検出装置、および単独運転検出方法に関する。
商用電源に比べて比較的小規模な発電装置(電源)を需要家近くに分散配置して電力の供給を行なう分散型電源システムが知られている。工事や事故等の種々の原因で、商用電源を停止する場合がある。商用電源が停止等している状態(停電状態)で分散型電源システムから系統負荷に電力が供給される状態を、単独運転という。単独運転が発生すると、本来、無電圧であるべき系統が充電されることとなり、当該系統での作業に保安面等の問題が生じる虞がある。したがって、分散型電源システムの単独運転を検出して、単独運転を解消する等の措置が必要になる。
分散型電源システムの単独運転を検出する方式として、受動方式と能動方式とがある。受動方式は、系統電圧を監視して、系統停電の場合に単独運転時に表れる変化を検出する方式である。能動方式は、分散型電源システム側から系統電圧に変動を与えるために外乱信号(能動信号)を印加して、系統停電の場合に単独運転時に表れる変化を検出する方式である。なお、単独運転検出の特許文献は多数ある(たとえば、特許文献1)。
特開2010−074943号公報
能動方式の代表例の1つに、周波数シフト方式があり、この方式では系統の基本波の周期より低い周期で出力周波数をシフトさせ、系統周波数に変化があればシフト方向を固定し、これが0.5秒継続すればゲートブロック、連系リレーを解列するものである。
また、能動方式の代表例の別の1つに、無効電力変動方式がある。この方式では、系統の基本波より低い周期で無効電力を変動させ、所定値以上の系統周波数の変化が所定時間以上継続すれば単独運転と判定し、ゲートブロック、連系リレーを解列するものである。
また、能動方式の代表例のさらに別の1つに、スリップモード周波数シフト方式がある。この方式では、定格周波数からの周波数変化に応じて出力電流の周波数をシフトさせる特性を持たせることにより、有効、無効電力の平衡時にも生じる微小な周波数変化を正帰還して周波数を変化させ、所定の周波数になったときに単独運転と判定し、ゲートブロック、連系リレーを解列するものである。
しかしながら、これらの方式の場合、能動信号を印加しても、分散型電源システムに備わる電源の発電電力と負荷電力とが等しく系統に電流が流れていないときには、周波数変化が生じないので単独運転検出ができない可能性がある。これに対して周波数変化がないときでかつ電圧や高調波の変化が検出されたときに無効電力を注入して周波数変化を発生させるような方法がとられているが、電圧や高調波の変化が検出されないときはこれもできず、単独運転検出ができない可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、単独運転を確実に検出できる単独運転検出装置、および単独運転検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための単独運転検出装置は、直流を交流に変換して出力するインバーター部を備えた分散型電源システムの単独運転判定装置であって、特定の周波数の基本波交流に特定の次元の高調波交流を重畳させた交流電流を前記インバーター部に出力させるための電流指令を生成する電流指令生成部と、前記交流電流に無効電流を付加させるための無効電流付加指令を生成する無効電流付加指令生成部と、前記電流指令生成部が生成した前記電流指令および前記無効電流付加指令生成部が生成した前記無効電流付加指令のうち少なくとも前記電流指令に従って前記インバーター部が出力した交流の電圧を計測する計測部と、前記計測部が計測した電圧に基準量を超える高調波交流が含まれているか否かにより前記分散型電源システムの単独運転の可能性を仮判定するとともに、前記仮判定で単独運転の可能性があるとされたときには、前記電圧の周波数が基準量を超えて変化したか否かにより前記分散型電源システムの単独運転を本判定する単独運転判定部と、を有する。
また、上記目的を達成するための単独運転判定方法は、直流を交流に変換して出力するインバーター部を備えた分散型電源システムに用いる単独運転判定方法であって、特定の周波数の基本波交流を生成する第1段階と、特定の次元の高調波交流を生成する第2段階と、前記特定の周波数の基本波交流に前記特定の次元の高調波交流を重畳させる第3段階と、前記特定の周波数の基本波交流に前記特定の次元の高調波交流を重畳させた交流電流を前記インバーター部から出力させる第4段階と、前記インバーター部が出力した交流の電圧を計測する第5段階と、前記第5段階において計測された前記電圧に基準量を超える高調波交流が含まれているか否かにより前記分散型電源システムの単独運転の可能性を仮判定する第6段階と、前記第6段階の前記仮判定で単独運転の可能性があるとされたときに前記交流電流に無効電流を付加させて前記インバーター部から出力させる第7段階と、前記第7段階において前記インバーター部が出力した交流の電圧を計測する第8段階と、前記第8段階において計測された前記電圧の周波数が基準量を超えて変化したか否かにより前記分散型電源システムの単独運転を本判定する第9段階と、を有する。
本発明によれば、分散型電源の出力電流に高調波を重畳させ、仮判定、本判定の二段階の判定によって単独運転の検出を行っている。そのため、高調波の変化に応じて適切に無効電力を注入することができ、分散型電源システムの単独運転を確実に検出できる。
本実施形態に係る分散型電源システムの概略構成例を示す図である。 単独運転検出処理の手順を示すフローチャートである。 高調波の重畳方法を説明するための波形図である。 仮判定の方法を説明するための図である。 商用電源系統が正常に動作している時の交流電圧の波形図である。 商用電源系統が停電している時の交流電圧の波形図である。 本判定の方法を説明するための図である。 商用電源系統が正常に動作している時に無効電流を注入した場合における交流電圧の波形図である。 商用電源系統が停電している時に無効電流を注入した場合における交流電圧の波形図である。 仮判定の方法の変形例を説明するための図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本実施形態に係る分散型電源システムの概略構成例を示す図である。
以下、図1を参照して、分散型電源システムの概略構成について説明する。
<分散型電源システム>
本実施形態に係る分散型電源システムは、電源10の電力を、商用電源系統11と連系して負荷12に供給可能なシステムである。分散型電源システムは、電源10と、パワーコンディショナー13と、を備える。電源10と商用電源系統11の間に、パワーコンディショナー13は接続される。
電源10は、電力の供給を受けて使用する者(以下では「需要家」と称する)の受電設備近隣に分散して配置される中小規模の発電装置である。たとえば、電源10は、太陽電池、燃料電池、エンジン発電機、または蓄電池である。
商用電源系統11は、電力を需要家の受電設備に供給するための、発電、変電、送電、配電を統合したシステムである。すなわち、電力会社から工場や一般家庭などに電力を供給するシステムである。
負荷12は、商用電源系統11から需要家の受電設備に供給された電力を消費する機器である。
パワーコンディショナー13は、電源10において発電された電力(直流電力)を、商用電源系統11および負荷12において利用可能な電力(交流電力)に変換する。パワーコンディショナー13は、電源10において発電された電力が負荷12の需要電力よりも小さい場合、商用電源系統11から負荷12へ不足電力を供給する。逆に、たとえば太陽電池システムの場合は、電源10において発電された電力が負荷12の需要電力よりも大きい場合、余剰電力を商用電源系統11に供給する。
一般に、商用電源系統11の配電線において地絡または短絡事故、計画停電などによって変電所から配電線への電力の送電が停止した時には(以下では、「停電」と称する)、当該配電線での作業の安全性が確保されなければならない。そのため、分散電源システムは、商用電源系統11が停電した時には、少なくとも作業中の配電線から解列し、分散電源システムからの電力供給を停止する必要がある。そこで、パワーコンディショナー13は、分散型電源システムが単独で運転していること(以下では「単独運転」と称する)、つまり、商用電源系統11の停電を検知し、分散電源システムを商用電源系統11から解列することを決定する。
以上の機能を実現するために、パワーコンディショナー13は、図1に示すとおり、インバーター部20と、連系リレー21と、計測部22と、単独運転判定部23と、高調波決定部24と、電流指令生成部25と、無効電流付加指令生成部26と、ゲート制御部27と、を備える。
インバーター部20は、電源10と商用電源系統11との間に接続され、電源10から出力された直流電力を交流電力に変換するインバーター回路を有している。インバーター回路は、主に、スイッチング回路(図示せず)、周波数制御回路(図示せず)、フィルター回路(図示せず)を含んで構成される。スイッチング回路は、ブリッジ接続された複数のスイッチング素子を含み、各スイッチング素子をスイッチング(オン、オフ)して、直
流電力を交流電力に変換する。なお、スイッチング素子には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等が用いられる。ただし、これに限らず、FET(Field Effect Transistor)等のモノポーラトランジスタや、IGBT以外のバイポーラトランジスタが用いられてもよい。周波数制御回路は、パワーコンディショナー13の出力電流周波数をコントロールする。フィルター回路は、スイッチング回路により交流化された電流波形を商用電源系統11の交流波形に近い曲線に鈍らせる。また、インバーター部20は、インバーター回路の前段側に、電源10から出力された直流電力から所望(たとえば、300〜400V)の直流電圧を作りインバーター回路に供給するDC/DCコンバーターを有していてもよい。
このようなインバーター部20から出力される交流電流および交流電圧の波形は、予め定められた基本周波数(たとえば、50Hzまたは60Hz)の正弦波(以下「基本波交流」と称する)に、その基本波交流の整数倍の周波数を持つ高調波(以下「高調波交流」と称する)が重畳された波形となる。また、インバーター部20から出力される交流電流には、無効電流が注入される場合がある。ここで、無効電流とは、インバーター部20から出力される交流電圧と交流電流の位相のずれによって無効となる電流成分を言う。
連系リレー21は、インバーター部20と商用電源系統11の間に接続され、分散型電源システムを商用電源系統11に並列または解列させる開閉器である。
計測部22は、少なくともインバーター部20から出力された交流電圧を計測する。たとえば、計測部22は、交流電圧計を用いてインバーター部20から出力された交流電圧を計測する。また、計測部22は、その計測値から、交流電圧の周波数について、所定周期間の平均値などの統計データを求める。
単独運転判定部23は、計測部22による計測値を監視して、分散型電源システムの単独運転の発生を判定する。
(a)具体的には、単独運転判定部23は、計測部22によって計測された交流電圧に、基準量を超える高調波交流が含まれているか否かにより分散型電源システムの単独運転の可能性を仮判定する。
(a1)商用電源系統11が正常に動作している時は、高調波交流が重畳された交流電流がインバーター部20から出力されても、商用電源系統11の影響を受けて、その高調波成分は打ち消される。そのため、計測部22において計測される交流電圧には、基準量を超える高調波交流は含まれていない。このとき、単独運転判定部23は、分散型電源システムが単独運転している可能性はないと判定する。
(a2)一方、商用電源系統11が停電している時は、高調波交流が重畳された交流電流がインバーター部20から出力されると、計測部22において計測される交流電圧には、基準量を超える高調波交流が含まれている。このとき、単独運転判定部23は、分散電源システムが単独運転している可能性があると判定する。
(b)また、単独運転判定部23によって分散電源システムが単独運転している可能性があると判定(仮判定)されると、インバーター部20から出力される交流電流に無効電流が注入される。このとき、単独運転判定部23は、計測部22において計測される交流電圧の周波数が基準量を超えて変化したか否かにより分散型電源システムの単独運転を本判定する。
(b1)商用電源系統11が正常に動作している時は、インバーター部20から出力さ
れる交流電流に無効電流が注入されても、商用電源系統11の影響を受けて、計測部22において計測される交流電圧に周波数の変化は殆ど生じない。このとき、単独運転判定部23は、分散電源システムは単独運転していないと判定する。
(b2)一方、商用電源系統11が停電している時は、インバーター部20から出力される交流電流は、商用電源系統11の影響を受けない。そのため、インバーター部20から出力された交流電流は、商用電源系統11によって位相を揃える調整がなされず、計測部22で計測されたときには、周波数が変化している場合がある。このように、計測部22において計測される交流電圧に周波数の変化が生じると、その変化量(変化率でもよい)に基づいて、インバーター部20から出力される交流電流にさらなる無効電流が注入される。そのため、無効電流の注入が継続されると、計測部22において計測される交流電圧の周波数の変化(変化量、変化率など)が拡大する。このとき、単独運転判定部23は、計測部22において計測される交流電圧の周波数が基準量を超えて変化した場合に、分散電源システムの単独運転が発生していると判定する。
また、単独運転判定部23は、分散型電源システムが単独運転していると判定した場合には、連系リレー21に、商用電源系統11から分散型電源システムを解列させるために連系リレー21をオフする制御信号を送信する。または、ゲート制御部27に、インバーター部20の出力を制御するための全てのスイッチング素子をオフにしてインバーター部20の出力を停止させるゲート制御の実行を指示する制御信号を送信する。単独運転判定部23は、連系リレー21およびゲート制御部27のどちらか一方あるいは両方に、制御信号を送信してもよい。
高調波決定部24は、計測部22により計測された値と出力電力に基づいて、インバーター部20から出力される交流電流に含める高調波交流の種類と量を決定する。高調波交流の種類としては、単独のN次高調波交流(Nは自然数)、または、複数の異なる次元の高調波交流を任意に組み合わせた高調波交流が挙げられる。また、特定の歪率を有する高調波交流であってもよい。
電流指令生成部25は、特定の基本周波数(たとえば、50Hzまたは60Hz)の基本波交流(正弦波)を、インバーター部20から出力させるための電流指令を生成する。
また、電流指令生成部25は、基本波交流(無効電流が注入されていてもよい)に、その基本波交流の整数倍の周波数を持つ高調波交流(特定の次元の高調波交流)を重畳させた交流電流を、インバーター部20に出力させるための電流指令を生成する。具体的には、電流指令生成部25は、基本波交流に相当する電流値に、少なくとも1種の高調波交流に相当する電流値を加算した電流指令値を生成する。
無効電流付加指令生成部26は、単独運転判定部23により分散型電源システムが単独運転している可能性があると判定された場合に、インバーター部20から出力される交流電流に無効電流を付加させるための無効電流付加指令を生成する。具体的には、無効電流付加指令生成部26は、計測部22により計測された交流電圧に対して、インバーター部20から出力される交流電流の位相をずらした電流指令値(無効電流付加指令)である。そして、その電流指令値をゲート制御部27へ送信する。このとき、位相をずらす量は、計測部22により計測された交流電圧の周波数の偏差に応じて決定される。
なお、無効電流付加指令生成部26は、単独運転判定部23により分散型電源システムが単独運転している可能性がないと判定された場合には、無効電流付加指令を生成しない。このとき、無効電流付加指令生成部26は、電流指令生成部25において生成された電流指令(電流指令値)をそのままゲート制御部27へ送信すればよい。
ゲート制御部27は、無効電流付加指令生成部26が生成した電流指令を用いて、インバーター部20の動作を制御する。具体的には、ゲート制御部27は、インバーター部20内の各スイッチング素子のオン、オフを制御する。なお、単独運転している可能性がないと判定された場合には、電流指令生成部25が生成した電流指令値と無効電流付加指令生成部25が生成した電流指令値は同じ値となる。
以上の各機能部22〜27が有する少なくとも一部の機能は、CPU(不図示)が、ストレージ(不図示)にインストールされているプログラムをメモリー(不図示)に読み出して実行することにより実現される。また、これに限らず、ASIC等のハードウェアにより実現されてもよい。この単独運転検出装置が動作するために用いられる各種値の取得機能や制御信号については、単独運転検出装置が備えていてもよいし、単独運転検出装置が搭載されるパワーコンディショナー13が備える機能と兼用してもよい。
分散型電源システムの詳細な動作については以下に詳述する。
<分散型電源システムの動作>
図2は、単独運転検出処理の手順を示すフローチャートである。図3は、高調波交流の重畳方法を説明するための波形図である。図4は、仮判定の方法を説明するための図である。図5Aは、商用電源系統が正常に動作している時の交流電圧の波形図である。図5Bは、商用電源系統が停電している時の交流電圧の波形図である。図6は、本判定の方法を説明するための図である。図7Aは、商用電源系統が正常に動作している時に無効電流を注入した場合における交流電圧の波形図である。図7Bは、商用電源系統が停電している時に無効電流を注入した場合における交流電圧の波形図である。
以下、図2〜図7を参照して、単独運転検出処理の手順について説明する。
(単独運転検出処理)
パワーコンディショナー13は、パワーコンディショナー13から交流電力が出力されると、図2に示す単独運転検出処理を開始する。ただし、単独運転検出処理を開始するタイミングは、これに限定されない。
[ステップS101]
単独運転検出処理を開始すると、電流指令生成部25は、特定の周波数(たとえば、50Hzまたは60Hzの基本周波数)を持つ基本波交流を生成する。具体的には、電流指令生成部25は、インバーター部20から出力される交流電流の波形が、図3に示すような基本波交流となるようにするための電流値を生成する。
[ステップS102]
続いて、電流指令生成部25は、ステップS101において生成された基本波交流の整数倍の周波数を持つ高調波交流(特定の次元の高調波交流)を生成する。具体的には、電流指令生成部25は、インバーター部20から出力される交流電流の波形が、N次高調波交流(Nは自然数)となるようにするための電流値を生成する。なお、N次高調波交流(Nは自然数)には、図3に示すような、基本波交流の3倍の周波数を持つ3次高調波交流、基本波交流の5倍の周波数を持つ5次高調波交流、基本波交流の7倍の周波数を持つ7次高調波交流などの少なくとも1種の奇数高調波交流が含まれる。印加する高調波が偶数調波の場合、複数台の分散電源システムが並列接続されており、そのうちの一部に配線が逆接続された分散電源システムが含まれていると、高調波を打ち消しあってしまうことがある。そこで、少なくとも1種の奇数高調波交流を含むことにより、複数台を逆接続したときでも確実に高調波を検出できる。
電流指令生成部25において生成される高調波交流の量および種類は、高調波決定部24によって決定される。具体的には、インバーター部20の出力電力に対して予め定める所定量の高調波交流を含むように決定する。たとえば、出力電力に対して所定割合、または比例した割合の高調波交流を含んでもよい。出力電力に依らず一定量の高調波交流を重畳すると、出力電力の変動により高調波量が過大または過小になる場合があるが、出力電力に応じて好適な割合で高調波交流を重畳することにより、より安定的に単独運転の可能性を仮判定することができる。たとえば、計測部22の計測値と出力電力に応じて、高調波交流の次数が決定される。次数の異なる複数の高調波交流が組み合わされる場合には、その組み合わせが決定される。また、高調波交流の歪率が決定されてもよい。
[ステップS103]
電流指令生成部25は、ステップS101において生成された基本波交流に、ステップS102において生成された高調波交流を重畳する。具体的には、電流指令生成部25は、基本波交流に相当する電流値に、高調波交流に相当する電流値を加算して電流指令(電流指令値)を生成する。これにより、たとえば、図3に示すような、基本波交流に、3次高調波交流、5次高調波交流、7次高調波交流がそれぞれ重畳された重畳波形交流が生成される。
そして、電流指令生成部25は、ステップS103において生成した電流指令(電流指令値)を、無効電流付加指令生成部26へ送信する。このとき、無効電流付加指令生成部26には、分散型電源システムが単独運転している可能性はないことを示す信号が、単独運転判定部23から供給されている。そのため、無効電流付加指令生成部26は、無効電流付加指令を生成せずに、電流指令生成部25から送信された電流指令(電流指令値)をそのままゲート制御部27へ送信する。
[ステップS104]
ゲート制御部27は、ステップS103において生成された重畳波形交流に相当する交流電流を、インバーター部20に出力させる。具体的には、ゲート制御部27は、無効電流付加指令生成部26から送信された電流指令(電流指令値)を用いて、インバーター部20内の各スイッチング素子を制御する。
[ステップS105]
計測部22は、インバーター部20から出力された交流の交流電圧を少なくとも計測する。具体的には、計測部22は、所定の交流電圧計を用いて、インバーター部20から出力された交流電圧を計測する。
[ステップS106]
単独運転判定部23は、ステップS105において計測された交流電圧に、基準量を超える高調波交流が含まれているか否かにより分散型電源システムの単独運転の可能性を仮判定する。
ステップS106における具体的な仮判定の方法は以下のとおりである。
まず、単独運転判定部23は、計測部22が計測した交流電圧の最新周期を含む任意のm周期間において(m≧2)、そのm周期間中における最新周期を含まない任意のn周期間(nおよびmは自然数、および、n<m)における平均高調波電圧実効値を求める。したがって、図4に示す例(m=6、n=3)では、N4からN2までの3周期間における平均高調波電圧実効値Xが求められる。なお、n=1の場合は、平均ではなく1周期間における高調波電圧実効値Xが求められる。
次に、単独運転判定部23は、m周期間中かつn周期以外の各周期における高調波電圧実効値Yを求める。したがって、図4に示す例では、N5、N1、N0の各周期間における高調波電圧実効値が求められる。
その後、単独運転判定部23は、求めた両方の値の差分(X−Y)を求め、求めた差分(X−Y)が予め定めた基準値を外れていれば、交流電圧に基準量を超える高調波交流が含まれていないとみなし、分散型電源システムの単独運転の可能性があると判定する。このとき、単独運転判定部23は、分散型電源システムが単独運転している可能性があることを示す信号を、無効電流付加指令生成部26へ供給する。
一方、単独運転判定部23は、求めた差分(X−Y)が、基準値を外れていなければ、交流電圧に基準量を超える高調波交流が含まれていないとみなし、分散型電源システムの単独運転の可能性がないと判定する。このとき、単独運転判定部23は、分散型電源システムが単独運転している可能性がないことを示す信号を、無効電流付加指令生成部26へ供給する。
単独運転判定部23は、分散型電源システムの単独運転の可能性があると判定した場合には(ステップS106:YES)、処理をステップS107に進める。一方、単独運転判定部23は、分散型電源システムの単独運転の可能性がないと判定した場合には(ステップS106:NO)、ステップS101に戻る。
なお、商用電源系統11が正常に動作している時は、図5Aに示すように、交流電圧は、基準量を超える高調波交流が含まれていない波形となる。一方、商用電源系統11が停電している時は、図5Bに示すように、交流電圧は、基準量を超える高調波交流が含まれている波形となる。
[ステップS107]
無効電流付加指令生成部26は、ステップS106での分散型電源システムが単独運転している可能性があるという判定が正しいか確認するために、インバーター部20から出力される交流電流に注入する無効電流を演算する。具体的には、無効電流付加指令生成部26は、計測部22により計測された交流電圧の周波数の変化(変化量、変化率など)に応じて、注入する無効電流を決定する。たとえば、計測部22において求められた交流電圧の最新の周波数(所定周期分の平均値)と、それ以前に求められた交流電圧の周波数(所定周期分の平均値)との変化量(変化率でもよい)が大きいほど、注入する無効電流が大きくなるように演算される。
そして、無効電流付加指令生成部26は、演算によって決定された無効電流を含む電流指令(無効電流付加指令)をゲート制御部27へ送信する。
[ステップS108]
ゲート制御部27は、インバーター部20から出力される交流電流に無効電流を注入する。具体的には、ゲート制御部27は、電流指令生成部25が生成した電流指令および無効電流付加指令生成部26が生成した無効電流付加指令を用いて、インバーター部20内の各スイッチング素子を制御する。
[ステップS109]
計測部22は、インバーター部20から出力された交流の交流電圧を少なくとも計測する。具体的には、計測部22は、所定の交流電圧計を用いて、インバーター部20から出力された交流電圧を計測する。
[ステップS110]
その後、単独運転判定部23は、分散型電源システムが単独運転しているか否かについて、最終的な判定(本判定)を行う。
ステップS110における具体的な本判定の方法は、たとえば以下のとおりである。
まず、単独運転判定部23は、計測部22が計測する交流電圧の最新周期を含む任意のr周期間における交流電圧の平均周波数(rは自然数)を求める。したがって、図6に示す例(r=4)では、N3からN0までの4周期間における交流電圧の平均周波数Pが求められる。なお、r=1の場合は、平均ではなく1周期間における交流電圧の周波数Pが求められる。
次に、単独運転判定部23は、最新周期を含まない任意のs周期間における交流電圧の平均周波数(sは自然数)を求める。したがって、図6に示す例(s=3)では、N4からN2までの3周期間における交流電圧の平均周波数Qが求められる。なお、s=1の場合は、平均ではなく1周期間における交流電圧の周波数Qが求められる。
その後、単独運転判定部23は、求めた両方の値の差分(P−Q)を求め、求めた差分(P−Q)が予め定めた基準値を外れていれば、交流電圧の周波数が基準量を超えて変化したとみなして、分散型電源システムが単独運転していると判定する。
一方、単独運転判定部23は、求めた差分(P−Q)が、基準値を外れていなければ、交流電圧の周波数が基準量を超えて変化していないとみなして、分散型電源システムは単独運転してないと判定する。
単独運転判定部23は、分散型電源システムが単独運転していると判定した場合には(ステップS110:YES)、処理をステップS111に進める。一方、単独運転判定部23は、分散型電源システムが単独運転していないと判定した場合には(ステップS110:NO)、ステップS101に戻る。
なお、商用電源系統11が正常に動作している時に無効電流が注入された場合には、図7Aに示すように、交流電圧の周波数の変化は基準量を超えて拡大せず、分散型電源システムは単独運転していないとみなされる。一方、商用電源系統11が停電している時に無効電流が注入された場合には、図7Bに示すように、交流電圧の周波数の変化は基準量を超えて拡大し、分散型電源システムの単独運転が発生しているとみなされる。
[ステップS111]
単独運転判定部23は、ステップS110において分散型電源システムが単独運転していると判定されると、連系リレー21をオフする制御信号を送信し、分散型電源システムを商用電源系統11から解列させる。なお、ゲート制御部27に、インバーター部20の出力を制御するための全てのスイッチング素子をオフにしてインバーター部20の出力を停止させるゲート制御の実行を指示する制御信号を送信してもよい。また、単独運転判定部23は、連系リレー21およびゲート制御部27のどちらか一方あるいは両方に、制御信号を送信してもよい。
その後、パワーコンディショナー13は、単独運転検出処理を終了する。
以上の単独運転検出処理がパワーコンディショナー13において実行されることにより、電源10の出力電力(インバーター部20から出力される交流電流)には、高調波交流
が重畳される。そのため、パワーコンディショナー13において出力電流に重畳された高調波交流の変化を検出しやすくなり、高調波交流の変化に応じて適切に無効電流を注入することができるようになる。さらに、仮判定、本判定の二段階の判定により、分散型電源システムの単独運転を確実に検出できる。
上記したフローチャートの各処理単位は、パワーコンディショナー13の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理ステップの分類の仕方やその名称によって、本願発明が制限されることはない。パワーコンディショナー13で行われる処理は、さらに多くの処理ステップに分割することもできる。また、1つの処理ステップが、さらに多くの処理を実行してもよい。
<変形例>
なお、上記の実施形態は、本発明の要旨を例示することを意図し、本発明を限定するものではない。多くの代替物、修正、変形例は当業者にとって明らかである。
たとえば、上記実施形態では、電流指令生成部25は、予め定められた基本波交流の電流値に、高調波交流に相当する電流値を加算して電流指令値を生成することによって、基本波交流に高調波交流を重畳している。しかし、本発明は、これに限定されず、電流指令生成部25が、予め高調波交流が重畳された正弦波を基本波交流とする電流指令値を生成しておいてもよい。この方法によれば、基本波交流に高調波交流を重畳させる処理が省略され、パワーコンディショナー13にかかる負荷が軽減される。
また、単独運転判定部23による仮判定の方法は、上記の方法に限られず、以下に説明する方法によって行ってもよい。
図8は、仮判定の方法の変形例を説明するための図である。
まず、単独運転判定部23は、計測部22が計測した交流電圧の最新周期を含む任意のm’周期間において(m’≧2)、そのm’周期間中における最古周期を含み、かつ、最新周期を含まない任意のn’周期間(n’およびm’は自然数、および、n’<m’)における平均高調波電圧実効値を求める。したがって、図8に示す例(m’=6、n’=3)では、N5からN3までの3周期間における平均高調波電圧実効値X’が求められる。なお、n’=1の場合は、平均ではなく1周期間における高調波電圧実効値X’が求められる。
次に、単独運転判定部23は、m’周期間中かつn’周期以外の各周期における高調波電圧実効値Y’を求める。したがって、図8に示す例では、N2、N1、N0の各周期間における高調波電圧実効値が求められる。
その後、単独運転判定部23は、求めた両方の値の差分(X’−Y’)を求め、求めた差分(X’−Y’)が予め定めた基準値を外れていれば、交流電圧に基準量を超える高調波交流が含まれていないとみなし、分散型電源システムの単独運転の可能性があると判定する。
一方、単独運転判定部23は、求めた差分(X’−Y’)が、基準値を外れていなければ、交流電圧に基準量を超える高調波交流が含まれていないとみなし、分散型電源システムの単独運転の可能性がないと判定する。
変形例では、以上の仮判定を、上記ステップS106の処理に代えて実行する。
以上の分散型電源システムの構成は、上記の実施形態および変形例の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られない。また、一般的な分散型電源システムが備える構成を排除するものではない。
また、上記したパワーコンディショナー13の各機能構成は、各機能構成を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。各機能構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、一つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
また、上記したパワーコンディショナー13の各機能構成の処理は、専用のハードウェア回路によっても実現することもできる。この場合には、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
また、パワーコンディショナー13を動作させるプログラムは、USBメモリー、フレキシブルディスク、CD−ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、メモリーやストレージ等に転送され記憶される。また、このプログラムは、たとえば、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、パワーコンディショナー13の一機能としてその各装置のソフトウェアに組み込んでもよい。
10 電源、
11 商用電源系統、
12 負荷、
13 パワーコンディショナー、
20 インバーター部、
21 連系リレー、
22 計測部、
23 単独運転判定部、
24 高調波決定部、
25 電流指令生成部、
26 無効電流付加指令生成部、
27 ゲート制御部。

Claims (15)

  1. 直流を交流に変換して出力するインバーター部を備えた分散型電源システムの単独運転判定装置であって、
    特定の周波数の基本波交流に特定の次元の高調波交流を重畳させた交流電流を前記インバーター部に出力させるための電流指令を生成する電流指令生成部と、
    前記交流電流に無効電流を付加させるための無効電流付加指令を生成する無効電流付加指令生成部と、
    前記電流指令生成部が生成した前記電流指令および前記無効電流付加指令生成部が生成した前記無効電流付加指令のうち少なくとも前記電流指令に従って前記インバーター部が出力した交流の電圧を計測する計測部と、
    前記計測部が計測した電圧に基準量を超える高調波交流が含まれているか否かにより前記分散型電源システムの単独運転の可能性を仮判定するとともに、前記仮判定で単独運転の可能性があるとされたときには、前記電圧の周波数が基準量を超えて変化したか否かにより前記分散型電源システムの単独運転を本判定する単独運転判定部と、
    を有する単独運転判定装置。
  2. 前記無効電流付加指令生成部は、
    前記単独運転判定部による仮判定で前記分散型電源システムの単独運転の可能性がないとされたときには前記無効電流付加指令は生成せず、前記仮判定で単独運転の可能性があるとされたときには前記無効電流付加指令を生成する請求項1に記載の単独運転判定装置。
  3. 前記電流指令生成部が生成した前記電流指令および前記無効電流付加指令生成部が生成した前記無効電流付加指令のうち少なくとも前記電流指令を用いて前記インバーター部の動作を制御するゲート制御部を備え、
    前記インバーター部の直流側には電源が、前記インバーター部の交流側には連系リレーを介して商用電源系統が、それぞれ接続され、
    前記単独運転判定部は、
    前記分散型電源システムの単独運転を本判定したときには、前記ゲート制御部にゲートブロック指令を出力して前記インバーター部の動作を停止させるとともに、前記連系リレーに開放指令を出力して前記インバーター部の交流側と前記商用電源系統とを解列させる請求項1または2に記載の単独運転判定装置。
  4. 前記単独運転判定部による仮判定は、
    前記計測部が計測する電圧の最新周期を含む任意のm周期間において(m≧2)、前記m周期間中における最新周期を含まない任意のn周期間(nおよびmは自然数、および、n<m)における高調波電圧実効値または平均高調波電圧実効値と、前記m周期間中かつ前記n周期以外の各周期における高調波電圧実効値と、の差分が、予め定める基準値を外れているか否かによって行い、
    前記差分が前記基準値を外れていれば、前記電圧に基準量を超える高調波交流が含まれているとみなし、前記分散型電源システムの単独運転の可能性があると判定し、
    前記差分が前記基準値を外れていなければ、前記電圧に基準量を超える高調波交流が含まれていないとみなし、前記分散型電源システムの単独運転の可能性がないと判定する請求項1から3のいずれかに記載の単独運転判定装置。
  5. 前記単独運転判定部による本判定は、
    前記計測部が計測する電圧の最新周期を含む任意のr周期間における前記電圧の周波数または平均周波数と(rは自然数)、前記最新周期を含まない任意のs周期間における前記電圧の周波数または平均周波数と(sは自然数)、の差分が、予め定める基準値を外れ
    ているか否かによって行い、
    前記差分が前記基準値を外れていれば、前記電圧の周波数が基準量を超えて変化したとみなして、前記分散型電源システムが単独運転していると判定し、
    前記差分が前記基準値を外れていなければ、前記電圧の周波数が基準量を超えて変化していないとみなして、前記分散型電源システムは単独運転してないと判定する請求項1から4のいずれかに記載の単独運転判定装置。
  6. 前記電流指令生成部で前記特定の周波数の基本波交流に重畳させるべき高調波交流の種類を決定する高調波決定部を、さらに備え、
    前記高調波決定部は、出力電力に応じて高調波交流の量を決定する請求項1から5のいずれかに記載の単独運転判定装置。
  7. 前記電流指令生成部で前記特定の周波数の基本波交流に重畳させるべき高調波交流の種類を決定する高調波決定部を、さらに備え、
    前記高調波決定部は、高調波交流の種類として、単独のN次高調波交流(Nは自然数)、または、複数の異なる次元の高調波交流を任意に組み合わせた高調波交流を決定し、決定した種類の高調波交流を前記電流指令生成部に出力する請求項1から6のいずれかに記載の単独運転判定装置。
  8. 前記高調波交流は、少なくとも1つの奇数次高調波交流を含むことを特徴とする、請求項6または7に記載の単独運転判定装置。
  9. 直流を交流に変換して出力するインバーター部を備えた分散型電源システムに用いる単独運転判定方法であって、
    特定の周波数の基本波交流を生成する第1段階と、
    特定の次元の高調波交流を生成する第2段階と、
    前記特定の周波数の基本波交流に前記特定の次元の高調波交流を重畳させる第3段階と、
    前記特定の周波数の基本波交流に前記特定の次元の高調波交流を重畳させた交流電流を前記インバーター部から出力させる第4段階と、
    前記インバーター部が出力した交流の電圧を計測する第5段階と、
    前記第5段階において計測された前記電圧に基準量を超える高調波交流が含まれているか否かにより前記分散型電源システムの単独運転の可能性を仮判定する第6段階と、
    前記第6段階の前記仮判定で単独運転の可能性があるとされたときに前記交流電流に無効電流を付加させて前記インバーター部から出力させる第7段階と、
    前記第7段階において前記インバーター部が出力した交流の電圧を計測する第8段階と、
    前記第8段階において計測された前記電圧の周波数が基準量を超えて変化したか否かにより前記分散型電源システムの単独運転を本判定する第9段階と、
    を有する単独運転判定方法。
  10. 前記インバーター部の直流側には電源が、前記インバーター部の交流側には連系リレーを介して商用電源系統が、それぞれ接続され、
    前記第9段階において前記分散型電源システムが単独運転していると本判定されたときには、前記インバーター部の動作を停止させるとともに、前記連系リレーを開放して前記インバーター部の交流側と前記商用電源系統とを解列させる第10段階を、
    さらに有する請求項9に記載の単独運転判定方法。
  11. 前記第6段階の前記仮判定は、
    前記第5段階において計測された電圧の最新周期を含む任意のm周期間において(m≧
    2)、前記m周期間中における最新周期を含まない任意のn周期間(nおよびmは自然数、および、n<m)における高調波電圧実効値または平均高調波電圧実効値と、前記m周期間中かつ前記n周期以外の各周期における高調波電圧実効値と、の差分が、予め定める基準値を外れているか否かによって行い、
    前記差分が前記基準値を外れていれば、前記電圧に基準量を超える高調波交流が含まれているとみなし、前記分散型電源システムの単独運転の可能性があると判定し、
    前記差分が前記基準値を外れていなければ、前記電圧に基準量を超える高調波交流が含まれていないとみなし、前記分散型電源システムの単独運転の可能性がないと判定する請求項9または10に記載の単独運転判定方法。
  12. 前記第9段階の前記本判定は、
    前記第8段階において計測された電圧の最新周期を含む任意のr周期間における前記電圧の周波数または平均周波数と(rは自然数)、前記最新周期を含まない任意のs周期間における前記電圧の周波数または平均周波数と(sは自然数)、の差分が、予め定める基準値を外れているか否かによって行い、
    前記差分が前記基準値を外れていれば、前記電圧の周波数が基準量を超えて変化したとみなして、前記分散型電源システムが単独運転していると判定し、
    前記差分が前記基準値を外れていなければ、前記電圧の周波数が基準量を超えて変化していないとみなして、前記分散型電源システムは単独運転してないと判定する請求項9から11のいずれかに記載の単独運転判定方法。
  13. 前記第2段階において前記特定の周波数の基本波交流に重畳させる高調波交流の種類を決定する第11段階を、さらに有し、
    前記第11段階は、出力電力に応じて高調波交流の量を決定する請求項9から12のいずれかに記載の単独運転判定方法。
  14. 前記第2段階において前記特定の周波数の基本波交流に重畳させる高調波交流の種類を決定する第11段階を、さらに有し、
    前記第11段階は、高調波交流の種類として、単独のN次高調波交流(Nは自然数)、または、複数の異なる次元の高調波交流を任意に組み合わせた高調波交流を決定する請求項9から13のいずれかに記載の単独運転判定方法。
  15. 前記第11段階は、高調波交流の種類として、少なくとも1種の奇数高調波交流を決定する請求項14に記載の単独運転判定方法。
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