JP6766540B2 - 分散型電源システム - Google Patents

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Description

本発明は、分散型電源システムに関する。
単相3線式の商用電力系統に連系する分散型電源は、一般に、電圧線U,W、中性線Oのうち、電圧線U−W間の交流電圧(200V)に同期した電圧にて電力を出力する。
商用電力系統が事故で停電したときには、分散型電源は自ら、一定電圧一定周波数の交流電力を、自立出力として負荷に提供する。但し、その場合、100V負荷には100V、200V負荷には200Vを提供しなければならない。従って、系統連系時とは異なる回路構成が必要となる。
このような回路構成としては、例えば、インバータと需要家の分電盤との間に、絶縁トランスを置けば、インバータの単相2線出力を、中性線付きの単相3線出力に変換することができる。また、インバータ自体を、単相3線出力が可能な3レグのフルブリッジ回路にしてもよい(例えば特許文献1〜5参照。)。
特開平6−319266号公報 特開平7−163153号公報 特開2003−18859号公報 特開2015−27197号公報 特開2015−211537号公報
しかしながら、絶縁トランスを使用した場合、その絶縁トランスは、自立出力の場合にのみ使用され、多くの時間である系統連系時には使用されない。3レグのインバータの場合も、中性線用のレグ及びリアクトルが実際に使用されるのは、自立出力の場合のみであり、系統連系時には使用されない。
また、特に、複数の分散型電源を組合せた分散型電源システムでは、それぞれの分散型電源に自立出力のときのみに使用する回路要素を設けなければならない。さらに、自立出力時は、一定電圧一定周波数で制御するインバータを並列で運転するため、電圧と位相を厳密に一致させることは難しく、そのため、複数の分散型電源の間で横流が流れ、電力変換の効率が低下する。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、複数の分散型電源を含む分散型電源システムにおいて、自立出力のみに使用する使用頻度の低い回路要素を減らし、かつ、横流を抑制しつつ、単相3線式の自立出力を提供することを目的とする。
本開示は、以下の発明を含む。但し、本発明は、特許請求の範囲に記載されたものである。
一表現による本開示は、単相3線式の交流電路に接続された分散型電源システムであって、単相3線の電圧線をU線及びW線、中性線をO線とするとき、第1直流電源及び、当該第1直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線を有する単相の第1分散型電源と、第2直流電源及び、当該第2直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線を有する単相の第2分散型電源と、前記第1分散型電源の前記2線を前記交流電路のU線及びO線に接続し、前記第2分散型電源の前記2線を前記交流電路のW線及びO線に接続する自立出力用電路と、前記第1分散型電源による自立出力の交流位相と、前記第2分散型電源による自立出力の交流位相とを、互いに反転させる制御部と、を備えている。
他の表現による本開示は、商用電力系統と繋がる単相3線式の交流電路に接続可能な分散型電源システムであって、単相3線の電圧線をU線及びW線、中性線をO線とするとき、第1直流電源及び、当該第1直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、通常出力の出力線の他、自立出力の2線を有する単相の第1分散型電源と、第2直流電源及び、当該第2直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、通常出力の出力線の他、自立出力の2線を有する単相の第2分散型電源と、前記第1分散型電源の前記出力線及び前記第2分散型電源の前記出力線を互いに並列接続して前記交流電路に接続する系統連系用電路と、前記第1分散型電源の前記2線を前記交流電路のU線及びO線に接続し、前記第2分散型電源の前記2線を前記交流電路のW線及びO線に接続する自立出力用電路と、前記第1分散型電源による自立出力の交流位相と、前記第2分散型電源による自立出力の交流位相とを、互いに反転させる制御部と、を備えている。
複数の分散型電源を含む本発明の分散型電源システムによれば、自立出力のみに使用する使用頻度の低い回路要素を減らし、かつ、横流を抑制しつつ、単相3線式の自立出力を提供することができる。
直流電源として蓄電池を用いる分散型電源の回路構成の一例を示す図である。 直流電源として太陽光発電を用いる分散型電源の回路構成の一例を示す図である。 蓄電池を直流電源とする分散型電源及び太陽光発電パネルを直流電源とする分散型電源を含む、分散型電源システムの回路構成の一例を示す図である。 蓄電池を直流電源とする2台の分散型電源及び太陽光発電パネルを直流電源とする1台の分散型電源を含む、分散型電源システムの回路構成の一例を示す図である。 蓄電池を直流電源とする2台の分散型電源を互いに並列接続し、太陽光発電パネルを直流電源とする分散型電源を補助入力として用いる回路構成の一例を示す図である。 蓄電池を直流電源とする2台の分散型電源を互いに直列接続し、太陽光発電パネルを直流電源とする分散型電源を補助入力として用いる回路構成の一例を示す図である。 図4(系統連系)と図6(直列接続方式による自立出力)とを重ねて表した回路構成を示す図である。
[実施形態の要旨]
本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)これは、単相3線式の交流電路に接続された分散型電源システムであって、単相3線の電圧線をU線及びW線、中性線をO線とするとき、第1直流電源及び、当該第1直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線を有する単相の第1分散型電源と、第2直流電源及び、当該第2直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線を有する単相の第2分散型電源と、前記第1分散型電源の前記2線を前記交流電路のU線及びO線に接続し、前記第2分散型電源の前記2線を前記交流電路のW線及びO線に接続する自立出力用電路と、前記第1分散型電源による自立出力の交流位相と、前記第2分散型電源による自立出力の交流位相とを、互いに反転させる制御部と、を備えている。
上記のように構成された分散型電源システムでは、第1、第2分散型電源の自立出力が互いに直列に接続され、その直列両端がU線、W線に、相互接続点がO線に、それぞれ接続される。これにより、U−O線間電力は第1分散型電源により提供され、W−O線間電力は第2分散型電源により提供され、また、U−W線間電力は第1,第2分散型電源により、提供される。従って、100V負荷、200V負荷のいずれにでも、単相3線の自立出力を提供することができる。また、横流は流れない。さらに、電力変換装置は単相出力であり、中性線用のレグや交流リアクトルを使用しないので、自立出力のみに使用する使用頻度の低い回路要素を減らすことができる。
(2)また、これは、商用電力系統と繋がる単相3線式の交流電路に接続可能な分散型電源システムであって、単相3線の電圧線をU線及びW線、中性線をO線とするとき、第1直流電源及び、当該第1直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、通常出力の出力線の他、自立出力の2線を有する単相の第1分散型電源と、第2直流電源及び、当該第2直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、通常出力の出力線の他、自立出力の2線を有する単相の第2分散型電源と、前記第1分散型電源の前記出力線及び前記第2分散型電源の前記出力線を互いに並列接続して前記交流電路に接続する系統連系用電路と、前記第1分散型電源の前記2線を前記交流電路のU線及びO線に接続し、前記第2分散型電源の前記2線を前記交流電路のW線及びO線に接続する自立出力用電路と、前記第1分散型電源による自立出力の交流位相と、前記第2分散型電源による自立出力の交流位相とを、互いに反転させる制御部と、を備えている。
上記のように構成された分散型電源システムでは、系統連系時は第1,第2分散型電源の出力線が互いに並列に接続されている。一方、自立運転時は、第1、第2分散型電源の自立出力が互いに直列に接続され、その直列両端がU線、W線に、相互接続点がO線に、それぞれ接続される。これにより、U−O線間電力は第1分散型電源により提供され、W−O線間電力は第2分散型電源により提供され、また、U−W線間電力は第1,第2分散型電源により、提供される。従って、100V負荷、200V負荷のいずれにでも、単相3線の自立出力を提供することができる。また、横流は流れない。さらに、電力変換装置は単相出力であり、中性線用のレグや交流リアクトルを使用しないので、自立出力のみに使用する使用頻度の低い回路要素を減らすことができる。
(3)また、(1)又は(2)の分散型電源システムにおいて、前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源の各々は、独立した外部交流電源からの入力を受け付ける補助入力ポートを備え、前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源の一方は、前記補助入力ポートを介して前記外部交流電源の電圧を出力し、当該電圧に基づいて、同期した制御を行うための信号を出力し、前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源の他方は、前記補助入力ポートを解列して前記信号に基づいて、前記外部交流電源の電圧に同期し、かつ、反転する電圧を出力するものであってもよい。
この場合、一方の分散型電源は外部交流電源の電圧を出力し、他方の分散型電源は、同期した制御を行うための信号によって、一方の分散型電源の電圧と、絶対値を合わせ、かつ、位相を反転することができる。
(4)また、(3)の分散型電源システムにおいて、前記一方の分散型電源と、前記他方の分散型電源とを、交互に入れ替えることが好ましい。
この場合、直流電源が蓄電池である場合に、一方の分散型電源と他方の分散型電源とでそれぞれの蓄電池の残量が不均衡になるのを抑制し、その結果、蓄電池の放電能力を十分に発揮することができる。
(5)また、(3)又は(4)の分散型電源システムにおいて、前記直流電源は蓄電池であり、前記一方の分散型電源は、前記外部交流電源の電圧を前記蓄電池に出力して充電するようにしてもよい。
この場合、外部交流電源の出力を無駄なく使用することができる。
[実施形態の詳細]
以下、本発明の一実施形態に係る分散型電源システムについて、検討過程の説明も入れながら順を追って説明する。
《蓄電池と電力変換装置とによる分散型電源》
図1は、直流電源として蓄電池を用いる分散型電源の回路構成の一例を示す図である。図において、この分散型電源ESは、電力変換装置1Bと、蓄電池2Bとによって構成されている。電力変換装置1Bは、蓄電池2Bと単相3線式の交流電路3との間に設けられている。なお、単相3線の電圧線はU線、W線、中性線はO線とする。
交流電路3には需要家の負荷(図示せず。)が接続され、受電点で商用電力系統に接続されている。商用電力系統の故障時には、電力変換装置1Bは、自立出力ポート4にAC101Vの出力を行うことができる。また、電力変換装置1Bは、補助入力ポート5を備えている。補助入力ポート5は、商用電力系統以外の独立した外部交流電源からの入力を、受け付けることができる。
電力変換装置1Bは、主回路構成要素として、直流側コンデンサ6、DC/DCコンバータ8、中間コンデンサ9、インバータ11、交流リアクトル12、交流側コンデンサ13、コンデンサ14,15、系統連系スイッチ16、自立出力スイッチ17、及び、補助入力スイッチ18を備えている。DC/DCコンバータ8は、直流リアクトル7と、ハイサイドのスイッチング素子Q1と、ローサイドのスイッチング素子Q2とを備えている。スイッチング素子Q1,Q2としては例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)を使用することができる。MOSFETのスイッチング素子Q1,Q2はそれぞれ、ダイオード(ボディダイオード)d1,d2を有している。
各スイッチング素子Q1,Q2は、制御部30により制御される。DC/DCコンバータ8は双方向に動作可能であり、蓄電池2Bを放電させる場合は、放電電圧を昇圧してDCバス10に供給する昇圧回路となり、逆に、蓄電池2Bを充電するときは、DCバス10の電圧を降圧して蓄電池2Bに与える降圧回路となる。
DC/DCコンバータ8の高圧側は、DCバス10に接続されている。中間コンデンサ9は、DCバス10の2線間に接続され、当該2線間の直流電圧を平滑化する。
インバータ11は、フルブリッジ回路を構成するスイッチング素子Q3〜Q6を備えている。これらスイッチング素子Q3〜Q6は、例えば、MOSFETである。MOSFETの場合は、スイッチング素子Q3〜Q6がそれぞれ、ダイオード(ボディダイオード)d3〜d6を有している。
各スイッチング素子Q3〜Q6は、制御部30により制御される。インバータ11は双方向に動作可能であり、蓄電池2Bを放電させるときは、DCバス10の電圧を交流電圧に変換する。逆に、蓄電池2Bを充電するときは、交流電圧を整流した直流電圧を、DCバス10に供給する。
インバータ11の交流側では、交流リアクトル12及び交流側コンデンサ13がフィルタ回路を構成し、インバータ11で発生する高周波ノイズが交流電路3側へ漏れ出ないように、通過を阻止している。
計測用の回路要素としては、DC/DCコンバータ8の低圧側(図の左側)に、電圧センサ21及び電流センサ22が設けられている。電圧センサ21は蓄電池2Bと並列接続され、蓄電池2Bの端子電圧を検出する。検出された電圧の情報は、制御部30に提供される。電流センサ22は、DC/DCコンバータ8に流れる電流を検出する。DC/DCコンバータ8に流れる電流は、直流側コンデンサ6に流れる電流を無視すれば、蓄電池2Bに流れる電流でもある。検出された電流の情報は、制御部30に提供される。
中間コンデンサ9には電圧センサ23が並列接続されている。電圧センサ23は、中間コンデンサ9の両端電圧すなわち、DCバス10の電圧を検出する。検出された電圧の情報は、制御部30に提供される。
一方、交流側には、交流リアクトル12に流れる電流を検出する電流センサ24が設けられている。電流センサ24によって検出された電流の情報は、制御部30に提供される。また、コンデンサ14,15とそれぞれ並列に、電圧センサ25,26が設けられている。電圧センサ25,26によって検出された電圧の情報は、制御部30に提供される。2つの電圧センサ25,26が検出する電圧の和は、交流側コンデンサ13の両端の電圧である。
系統連系スイッチ16、自立出力スイッチ17、及び、補助入力スイッチ18は、制御部30により、開閉される。
制御部30は例えば、CPU(Central Processing Unit)を含み、ソフトウェア(コンピュータプログラム)をCPUが実行することで、必要な制御機能を実現する。ソフトウェアは、制御部30の記憶装置(図示せず。)に格納される。
系統連系時における上記分散型電源ESでは、系統連系スイッチ16が閉路し、自立出力スイッチ17及び補助入力スイッチ18は開路している。蓄電池2Bの放電による電圧・電流は、DC/DCコンバータ8及びインバータ11を経て交流の電圧・電流に変換され、交流電路3に供給される。出力電圧はAC202Vであり、U線、W線の2線間に供給される。コンデンサ14,15は交流電路3側の単相3線の各電圧を検出するために設けられているが、O線は、分散型電源ESの出力又は分散型電源ESへの入力には関与しない。
分散型電源ESから交流電路3に供給された電力は、需要家の負荷によって消費される(逆潮による売電はしない。)。
また、交流から直流へ、逆方向への電力変換を行えば、商用電力系統の電力により、蓄電池2Bを充電することができる。
一方、商用電力系統が停電しているとき又は商用電力系統に依存しないときは、分散型電源ESは、自立運転を行い、自立出力ポート4にAC101Vの出力を提供することができる。すなわち、自立運転時のDC/DCコンバータ8及びインバータ11は、AC101Vの出力電圧となるようにスイッチング動作する。このとき、自立出力スイッチ17が閉路し、系統連系スイッチ16及び補助入力スイッチ18は開路している。自立出力の電流は、電流センサ27によって検出される。検出された電流の情報は、制御部30に提供される。
また、補助入力ポート5に外部から与えられる電圧は、電圧センサ28によって検出される。検出された電圧の情報は、制御部30に提供される。補助入力ポート5に外部交流電源から入力(AC101V)が与えられる場合は、系統連系スイッチ16を開路して、補助入力スイッチ18を閉路すれば、分散型電源ESに外部交流電源の電力を取り込むことができる。補助入力スイッチ18を閉路した状態で、自立出力スイッチ17を閉じると、補助入力により自立出力ポート4に接続された負荷に給電することができる。また、必要により、補助入力によって蓄電池2Bの充電を行うことができる。
《太陽光発電と電力変換装置とによる分散型電源》
図2は、直流電源として太陽光発電を用いる分散型電源の回路構成の一例を示す図である。図において、この分散型電源PVは、電力変換装置1Pと、太陽光発電パネル2Pとによって構成されている。電力変換装置1Pは、太陽光発電パネル2Pと単相3線式の交流電路3との間に設けられている。なお、単相3線の電圧線はU線、W線、中性線はO線とする。
交流電路3には需要家の負荷(図示せず。)が接続され、受電点で商用電力系統に接続されている。商用電力系統の故障時には、電力変換装置1Pは、自立出力ポート4にAC101Vの出力を行うことができる。
電力変換装置1Pの内部構成が、図1に示した電力変換装置1Bと異なるのは、補助入力ポート5が無い点、及び、交流から直流への逆方向変換は行わない点であり、その他の構成は同様である。
系統連系時における上記分散型電源PVでは、系統連系スイッチ16が閉路し、自立出力スイッチ17は開路している。太陽光発電パネル2Pの発電による電圧・電流は、DC/DCコンバータ8及びインバータ11を経て交流の電圧・電流に変換され、交流電路3に供給される。出力電圧はAC202Vであり、U線、W線の2線間に供給される。
分散型電源PVから交流電路3に供給された電力は、需要家の負荷によって消費される他、逆潮により売電することができる。
一方、商用電力系統が停電しているとき又は商用電力系統に依存しないときは、分散型電源PVは、自立運転を行い、自立出力ポート4にAC101Vの出力を提供することができる。すなわち、自立運転時のDC/DCコンバータ8及びインバータ11は、AC101Vの出力電圧となるようにスイッチング動作する。このとき、自立出力スイッチ17が閉路し、系統連系スイッチ16は開路している。
上記のように構成された分散型電源ES,PVは、これらを組み合わせて分散型電源システムとして使用することができる。
以下、このような分散型電源システムについて説明する。
《ES+PVの例》
図3は、分散型電源ES及び分散型電源PVを含む、分散型電源システムの回路構成の一例を示す図である。図において、分散型電源ESの内部構成は図1と同じであり、また、分散型電源PVの内部構成は図2と同じである(以下同様。)。
図において、交流電路3には、需要家の負荷としてU線−O線間の負荷Ruoと、W線−O線間の負荷Rwoと、U線−W線間の負荷Ruwとが接続されている。単相3線の商用電力系統は、相電源Pu,Pwとして表すことができる。分散型電源ES及び分散型電源PVは、交流側で互いに並列接続され、3線(U,O,W)により交流電路3に接続されている。但し、交流電力の受け渡しに寄与しているのは2線(U,W)であり、電圧は、AC202Vである。
分散型電源ESの自立出力ポート4には、特定負荷Rsが接続されている。分散型電源ESの補助入力ポート5には、分散型電源PVの自立出力が入力可能である。
交流電路3のU線、W線に流れる電流は、それぞれ、電流センサ31,32によって検出される。また、分散型電源PVから交流電路3のW線に接続される電路に電流センサ33が設けられている。電流センサ31〜33の検出出力は、分散型電源ESにおける制御部30に提供される。
系統連系時の分散型電源ESは、単相3線の電圧線U−W間(AC202V)に接続され、入力(充電)又は出力(放電)の動作を行う。系統連系時の分散型電源PVは、単相3線の電圧線U−W間(AC202V)に接続され、発電電力を交流電路3に供給する。
自立出力時の分散型電源ESは、自立出力ポート4から、AC101Vの出力を行う。
分散型電源ESの補助入力ポート5に与えることができる分散型電源PVの自立出力ポート4からの補助入力は、AC101Vで最大1.5kWである。
分散型電源ESの自立出力中に補助入力ポート5に、外部交流電源としての分散型電源PVから自立出力が供給されると、これを電圧センサ28により検出した分散型電源ESは、自立出力スイッチ17及び補助入力スイッチ18を閉路する(系統連系スイッチ16は開路)。これにより、分散型電源PVの出力する電力を、自己の自立出力ポート4を経由して特定負荷Rsに供給することができる。特定負荷Rsの電力消費が補助入力ポート5への最大入力、すなわち分散型電源PVの自立出力の最大値1.5kWよりも小さいときには、余った電力で蓄電池2Bを充電することができる。従って、分散型電源PVの出力を無駄なく使用することができる。
《ES2台+PVの例》
次に、2台の分散型電源ESの並列運転について考察する。
《系統連系》
図4は、2台の分散型電源及び1台の分散型電源PVを含む、分散型電源システムの回路構成の一例を示す図である。2台の分散型電源の一方がES−1、他方がES−2とする。図は、見やすくするために、系統連系時に使用しない自立出力と補助入力の回路は省略している。
交流電路3の3線(U,O,W)は、2台の分散型電源ES−1,ES−2及び分散型電源PVの各出力を互いに並列に接続する系統連系用電路41を含んでいる。これら3台の分散型電源ES−1,ES−2,PVは交流電路3の2線(U線、W線、AC202V)に対して入力又は出力を行う動作をする。交流電路3のU線、W線に流れる電流は、それぞれ、電流センサ31,32によって検出される。また、分散型電源PVから交流電路3のW線に接続される電路に電流センサ33が設けられている。電流センサ31〜33の検出出力は、例えば分散型電源ES−1における制御部30に提供される。制御部30は、電流センサ31,32の検出する電流値に基づいて、受電点の電力を計測することができる。
また、電流センサ33によって、分散型電源PVの出力電流を計測する。分散型電源PVは、2線出力であるため、電流センサ33は、幹線から分岐するU線、W線のいずれか1線に設ければよい。
まず、1台の分散型電源ES−1のみを考えると、このときには、電流センサ31,32の電流検出信号を当該分散型電源ES−1の制御部30に入力し、当該分散型電源ES−1内部で検出できる系統電圧と乗じた演算によって、受電点の電力を求めることができる。そこで、この受電点電力が0になるように(すなわち逆潮しないように)分散型電源ES−1の出力電流を制御すれば、需要家の負荷消費に等しい電力を、分散型電源ES−1が出力することができる。
次に、2台の分散型電源ES−1,ES−2と1台の分散型電源PVとを互いに組み合わせた場合の電力制御について考える。
まず、分散型電源ES−1,ES−2は、2台のうちのいずれか一方をマスター、他方をスレーブとする。そして、電流センサ31〜33の検出出力の信号線は、マスターの制御部30に入力する。マスターは、1台のときと同様に受電点電力を計算して、その結果に基づいて充放電電力指令値を設定し、指令値をマスターとスレーブとに分配する。分配方法は種々考えられるが、放電時は下記の式(1)、充電時は式(2)に従って、蓄電池の残量に応じて電力を分配すればマスターとスレーブの電池残量が互いに乖離することなく一致した状態を維持することができる。
以下のように定義する。
P:マスターとスレーブを合わせた充放電電力の指令値(符号は放電を正、充電を負とする)
:マスターの充放電電力指令値
:スレーブの充放電電力指令値
:マスターの電池残量(満充電状態を1、全放電状態を0とする)
:スレーブの電池残量(満充電状態を1、全放電状態を0とする)
放電時の式(1)
=P×{X/(X+X)}
=P−P
充電時の式(2)
=P×[(1−X)/{(1−X)+(1−X)}]
=P−P
以上の演算は全てマスターの制御部で行う。そのため、スレーブの電力指令値はマスターの制御部からスレーブの制御部に送信する必要がある。よって、スレーブとマスターとの間に、このための通信線を設置する必要がある。電力の演算は商用電力系統の電圧の交流周期で行うので、マスターからスレーブへの指令値の送信は交流周期またはその数倍の周期で行う。指令値の送信は例えば、RS−485通信で行う。需要家の負荷や太陽光発電の変動に対して100ms以内の遅れで、スレーブの入出力が追従できればよいのでRS−485通信で問題ない。電力指令値が与えられるとその後の制御はマスター、スレーブ共に、内部で検出する系統電圧と同期するように電流を制御する。この制御は1台の運転と同じである。
《自立出力》
次に、自立出力の場合について説明する。
自立出力では、2台の分散型電源ES−1,ES−2の自立出力を並列に接続してAC101Vで最大出力を3kVAにする接続形態(a)と、自立出力を直列に接続して単相3線出力にする接続形態(b)とが考えられる。接続形態(a)には、さらに、マスター・スレーブ方式と、CVCF(Constant Voltage Constant Frequency)方式とが考えられる。
(マスター・スレーブ方式)
図5は、2台の分散型電源ES−1,ES−2を互いに並列接続し、分散型電源PVを補助入力として用いる回路構成の一例を示す図である。この図は、自立出力の相互接続のみに注目した図であり、系統連系時の回路構成については図示を省略している。
図において、分散型電源ES−1,ES−2のそれぞれの自立出力ポート4は、互いに並列接続されている。また、分散型電源ES−1,ES−2のそれぞれの補助入力ポート5及び、分散型電源PVの自立出力ポート4が、互いに並列接続されている。
2台の分散型電源ES−1,ES−2については、その一方をマスター、他方をスレーブとする。マスターはCVCF制御を行い、スレーブはマスターが出力する交流電力を基準にして電流制御を行う。スレーブが電流制御を行うため、マスターとスレーブの間に横流は流れない。スレーブの電流指令値を決定するには負荷電流を計測する必要がある。
そこで、図5に示すように、2台の分散型電源ES−1,ES−2の出力の接続点と特定負荷Rsとの間の電路に電流センサ34を設け、その検出出力の信号をスレーブの制御部30に入力する。系統連系時はマスターに電流センサ31,32,33の信号線を接続するが、スレーブには電流センサを接続していないのでポートが空いている。つまり、系統連系時(図4)のマスター、スレーブをそれぞれそのまま自立出力時のマスター、スレーブとすれば電流センサ用のポートを割り当てることができる。
スレーブは負荷電流の一部を分担するように、それ自身の電流指令値を設定する。図5の回路構成でも、系統連系時の2台並列運転と同様にスレーブの電流指令値を調整することによって、マスターとスレーブの電力分担率を任意に選ぶことができる。例えば式(1)に従って電流指令値を設定すれば、電池残量が多い方からより多くの電力が供給されるので、2台の分散型電源ES−1,ES−2における電池残量の偏差が補正され、常に一致した状態を保つことができる。負荷の力率が悪く、無効電力を供給しなければならないときには、電池残量の少ない方からより多くの無効電力を供給して、残量に余裕のある方からは有効電力を多く出力すれば、電池残量の均等化を図りながら2台の分散型電源ES−1,ES−2の出力電流を均等化できるので、最大出力3kVA分の負荷を接続することができる。
次に、分散型電源PVの自立出力を分散型電源ES−1,ES−2の補助入力ポート5に接続する場合を考える。図示のように、分散型電源PVの自立出力の電路を分岐して、2台の分散型電源ES−1,ES−2の補助入力ポート5にそれぞれ接続する。各補助入力ポート5に、分散型電源PVの自立出力による電圧が入力されると(電圧センサ28により検出)、分散型電源ES−1,ES−2は、補助入力スイッチ18を閉路して、自立出力の電力を、自立出力ポート4を経由して特定負荷Rsに供給する。
2台の分散型電源ES−1,ES−2の各補助入力スイッチ18を同時に閉路すると、特定負荷Rsに供給できる最大電力は、分散型電源PVの自立出力によって決まる。一般に、分散型電源PVの自立出力は、分散型電源ES−1,ES−2と同じく最大1.5kVAなので、分散型電源ES−1,ES−2のいずれか1台分の電力しか特定負荷Rsに供給できないことになる。そこで、2台の補助入力スイッチ18は同時には閉路しないで、分散型電源ES−1の補助入力スイッチ18のみを閉路する。分散型電源ES−2の補助入力スイッチ18は開路して、自立出力スイッチ17のみを閉路する。
このとき、分散型電源ES−2は、電圧センサ28により検出する分散型電源PVの出力電圧を基準にして電流制御を行う。従って、分散型電源ES−2は、電流指令値を決定するために負荷電流の計測値が必要であり、その制御部30に、電流センサ34の信号線を接続する必要がある。この状態で運転を続けると、電池残量は、分散型電源ES−1が100%に、分散型電源ES−2は0%に向かい、両者の偏差が拡大していく。そこで、ある程度差が大きくなると、マスターとスレーブを交代しなければならない。
交代により、今度は分散型電源ES−2がマスター、分散型電源ES−1がスレーブとなるが、電流センサ34の信号線は分散型電源ES−2に接続されているので、分散型電源ES−1は電流指令値を決定するために必要な負荷電流の情報を持たない。分散型電源ES−1の制御部30には、既に、電流センサ31〜33(図4)の信号線が接続されているので、さらに電流センサ34の信号線を接続しようとすると、このためにポートを増やさなければならない。分散型電源ES−2から分散型電源ES−1に通信で負荷電流の情報を送る方法も考えられるが、遅れが生じるので制御が難しい。マスター・スレーブの交代は素早く行わなければ、特定負荷Rsが停止するリスクがある。
以上のように、並列接続でのマスター・スレーブ方式は横流が流れず、マスターとスレーブの電力分担を任意に調整できるという長所があるが、補助入力の迅速な切替に課題がある。
(CVCF並列運転方式)
次にCVCF並列運転方式について考える。この場合、2台の分散型電源ES−1,ES−2を共にCVCF制御で出力させる。その際、出力電圧の振幅と位相を互いに揃えなければ横流が流れる。主回路構成は、負荷電流を計測する電流センサ34が不要である点を除き、図5と同じである。但し、出力を合わせるための同期信号を授受する通信線を設ける必要がある。同期信号としては、例えば交流電圧が負から正に変わるゼロクロスでLレベルからHレベルに切替わるパルスを用いることができる。
この方式でも、補助入力スイッチ18は2台のうち一方のみを閉路する。補助入力スイッチ18を閉路した方の分散型電源は、分散型電源PVの自立出力の電圧となるので、もう一方はこれに電圧の振幅と位相とを合わせなければならない。そこで、補助入力スイッチ18をオンにした方の分散型電源が、分散型電源PVの自立出力の電圧検出値を元に作った同期信号を他方に送信する。電池残量の偏差が大きくならないように、途中で補助入力を使うのを交代するのはマスター・スレーブ方式と同じである。マスター・スレーブ方式ではCVCF制御と電流制御とを交代したが、CVCF並列運転方式では、同期信号の送信側と受信側とを交代する。
CVCF並列運転方式は、電流センサ34が不要になる利点はあるが、横流が流れやすいという問題がある。特に、一方が補助入力を経由して分散型電源PVの自立出力を特定負荷Rsに供給するときは、位相は同期信号で合わせるとしても振幅を一致させることが難しいので、有効電流の横流が流れやすい。
(直列接続方式)
本発明の実施形態としては、この直列接続方式に行き着く。
図6は、2台の分散型電源ES−1,ES−2を互いに直列接続し、分散型電源PVを補助入力として用いる回路構成の一例を示す図である。この図は、自立出力の相互接続のみに注目した図であり、系統連系時の回路構成は図示を省略している。
図において、分散型電源ES−1の自立出力ポート4は、自立出力用電路42により、U線、O線に接続されている。また、分散型電源ES−2の自立出力ポート4は、自立出力用電路42により、W線、O線に接続されている。分散型電源ES−1による自立出力の交流位相と、分散型電源ES−2による自立出力の交流位相とは、互いに反転するように、同期した制御を行うそれぞれの制御部30により制御される。直列接続方式では単相3線出力となり、200Vの特定負荷Rsuwと、100Vの特定負荷Rsuo、Rswoとの両方に給電できる。また、分散型電源ES−1,ES−2のそれぞれの補助入力ポート5及び、分散型電源PVの自立出力ポート4が、互いに並列接続されている。
直列接続方式では、2台の分散型電源ES−1,ES−2はいずれもCVCF制御を行う。横流は流れないが、200V出力のために、電圧の絶対値は互いに同じで、2台の位相が互いに反転するように合わせなければならない。よって、CVCF並列運転方式と同様に同期信号は必要であるが、マスター・スレーブ方式で用いる電流センサ34(図5)は必要ない。
2台の補助入力スイッチ18と自立出力スイッチ17を全て同時に閉路すると、分散型電源PVの自立出力が短絡して故障するので、補助入力スイッチ18を閉路するのは2台のうち、必ずいずれか一方のみとしなければならない。この方式でも、補助入力スイッチ18を閉路した方は分散型電源PVの自立出力の電圧となるので、もう一方はこれに電圧の振幅と位相を合わせなければならない。
そこで、補助入力スイッチ18を閉路した方の分散型電源が、分散型電源PVの自立出力の電圧検出値を元に作った同期信号を他方に送信する。電池残量の偏差が大きくならないように、途中で分散型電源PVの自立出力との接続と、同期信号の送受信を交代するのはCVCF並列運転方式と同じである。交代のときの瞬断をできるだけ短くして、切替直後にも同期状態を維持するには、例えば、電圧のゼロクロスのタイミングで交代すればよい。
直列接続方式では、U線−O線間の特定負荷Rsuoと、W線−O線間の特定負荷Rswoとが平衡でないかぎり、2台の分散型電源で電池残量に差が生じるが、分散型電源PVの自立出力が使える場合には、補助入力を適宜切り替えることによって電池残量の偏差が大きくならないように調整することができる。一方の電池残量が先に0になったときには、残った方のみでAC100Vの出力を行うことになる。
《自立出力に関してのまとめ》
2台の分散型電源ES−1,ES−2による、自立出力の接続の態様に関しての特徴をまとめると以下のようになる。
並列接続のマスター・スレーブ方式では、長所として、以下の点が挙げられる。
(i)横流が流れない。
(ii)2台の出力電力を個別に設定できる。
(iii)同期信号等の、同期した制御を行うための信号出力は不要である。
短所としては、以下の点が挙げられる。
(i)負荷電流を計測する電流センサが必要である。
(ii)200Vの負荷には使えない。
さらに、補助入力に関しては、マスター(CVCF制御)・スレーブ(電流制御)の交代が必要であり、負荷電流の計測も必要である。
並列接続のCVCF並列運転方式では、長所として、以下の点が挙げられる。
(i)負荷電流を計測する電流センサが不要である。
(ii)負荷の突入電流。始動電流に対する許容値が大きい。
短所としては、以下の点が挙げられる。
(i)同期した制御を行うための信号出力が必要である。
(ii)2台の出力電圧の振幅と位相とを互いに一致させないと横流が流れる。
(iii)2台の出力電圧は個別に設定できない。
(iv)200Vの負荷には使えない。
さらに、補助入力に関しては、同期した制御を行うための信号出力の送信・受信の交代が必要である。
直列接続方式では、長所として、以下の点が挙げられる。
(i)200V負荷、100V負荷の両方に使える。
(ii)横流が流れない。
(iii)負荷電流を計測する電流センサは不要である。
短所としては、以下の点が挙げられる。
(i)同期した制御を行うための信号出力が必要である。
(ii)一方の電池残量が0になると、200V負荷には使えなくなる。
さらに、補助入力に関しては、同期した制御を行うための信号出力の送信・受信の交代が必要である。
以上のまとめによれば、200Vと100Vの両方の負荷に使うことができ、並列接続マスター・スレーブ方式、CVCF並列運転方式と比べると制御上の問題が少ないことから、総合的に、直列接続方式を選択するのが好ましいと考えられる。また、電力変換装置は単相出力であり、中性線用のレグや交流リアクトルを使用しないので、自立出力のみに使用する使用頻度の低い回路要素を減らすことができる。
図7は、図4(系統連系)と図6(直列接続方式による自立出力)とを重ねて表した回路構成を示す図である。
系統連系では2台の出力を分配するためにマスターとスレーブを決めて、マスター側に受電点の電流および分散型電源PVの出力電流をそれぞれ計測する電流センサを接続し、通信でスレーブに出力電力指令値を送信する。自立出力では200V負荷と100V負荷の両方を使うことができ、横流の問題もない。
《その他》
なお、図7において、分散型電源ES−1,ES−2は、それぞれの制御部30間で必要な情報のやりとりをする例を示したが、2つの制御部30の上位に、別の制御部をいわば管理部として設け、この管理部が必要な情報を指示するようにしてもよい。このような管理部としては、例えば、電力に関する表示や操作の機能を備えたリモコン装置を利用することができる。
《補記》
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1B,1P 電力変換装置
2B 蓄電池
2P 太陽光発電パネル
3 交流電路
4 自立出力ポート
5 補助入力ポート
6 直流側コンデンサ
7 直流リアクトル
8 DC/DCコンバータ
9 中間コンデンサ
10 DCバス
11 インバータ
12 交流リアクトル
13 交流側コンデンサ
14,15 コンデンサ
16 系統連系スイッチ
17 自立出力スイッチ
18 補助入力スイッチ
21 電圧センサ
22 電流センサ
23 電圧センサ
24 電流センサ
25,26 電圧センサ
27 電流センサ
28 電圧センサ
30 制御部
31,32,33,34 電流センサ
41 系統連系用電路
42 自立出力用電路
ES,ES−1,ES−2 分散型電源
PV 分散型電源
Pu,Pw 相電源
Ruo,Rwo,Ruw 負荷
Rsuo,Rswo,Rsuw 特定負荷

Claims (6)

  1. 単相3線式の交流電路に接続された分散型電源システムであって、単相3線の電圧線をU線及びW線、中性線をO線とするとき、
    第1直流電源及び、当該第1直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線及び外部からの交流入力を受け付ける補助入力ポートを有する単相の第1分散型電源と、
    第2直流電源及び、当該第2直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線及び外部からの交流入力を受け付ける補助入力ポートを有する単相の第2分散型電源と、
    第3直流電源及び、当該第3直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線を有する単相の第3分散型電源と、
    前記第1分散型電源の前記2線を前記交流電路のU線及びO線に接続し、前記第2分散型電源の前記2線を前記交流電路のW線及びO線に接続するとともに、前記第3分散型電源の前記2線を、前記第1分散型電源の前記補助入力ポート及び前記第2分散型電源の前記補助入力ポートにそれぞれ接続する自立出力用電路と、
    前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源のいずれか一方が、前記補助入力ポートに与えられた電圧を取り入れて自己の自立出力の電圧として前記2線から出力するよう制御し、かつ、前記第1分散型電源による自立出力の交流位相と、前記第2分散型電源による自立出力の交流位相とを、互いに反転させる制御部と、
    を備えている分散型電源システム。
  2. 商用電力系統と繋がる場合に単相3線式の第1の交流電路に接続可能であり、かつ、前記商用電力系統と繋がらない場合単相3線式の第2の交流電路に接続可能な分散型電源システムであって、単相3線の電圧線をU線及びW線、中性線をO線とするとき、
    第1直流電源及び、当該第1直流電源と前記第1の交流電路及び前記第2の交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、通常出力の出力線の他、自立出力の2線及び外部からの交流入力を受け付ける補助入力ポートを有する単相の第1分散型電源と、
    第2直流電源及び、当該第2直流電源と前記第1の交流電路及び前記第2の交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、通常出力の出力線の他、自立出力の2線及び外部からの交流入力を受け付ける補助入力ポートを有する単相の第2分散型電源と、
    第3直流電源及び、当該第3直流電源と前記第1の交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線を有する単相の第3分散型電源と、
    記第1分散型電源の前記出力線及び前記第2分散型電源の前記出力線を互いに並列接続して前記第1の交流電路に接続する系統連系用電路と、
    記第1分散型電源の前記2線を前記第2の交流電路のU線及びO線に接続し、前記第2分散型電源の前記2線を前記第2の交流電路のW線及びO線に接続するとともに、前記第3分散型電源の前記2線を、前記第1分散型電源の前記補助入力ポート及び前記第2分散型電源の前記補助入力ポートにそれぞれ接続する自立出力用電路と、
    前記第1分散型電源による自立出力の交流位相と、前記第2分散型電源による自立出力の交流位相とを、互いに反転させるとともに、前記自立出力用電路を前記第2の交流電路に接続するときは、前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源のいずれか一方が、前記補助入力ポートに与えられた電圧を取り入れて自己の自立出力の電圧として前記2線から出力するよう制御する制御部と、
    を備えている分散型電源システム。
  3. 単相3線式の交流電路に接続された分散型電源システムであって、単相3線の電圧線をU線及びW線、中性線をO線とするとき、
    第1直流電源及び、当該第1直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線を有する単相の第1分散型電源と、
    第2直流電源及び、当該第2直流電源と前記交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、自立出力用の2線を有する単相の第2分散型電源と、
    前記第1分散型電源の前記2線を前記交流電路のU線及びO線に接続し、前記第2分散型電源の前記2線を前記交流電路のW線及びO線に接続する自立出力用電路と、
    前記第1分散型電源による自立出力の交流位相と、前記第2分散型電源による自立出力の交流位相とを、互いに反転させる制御部と、を備え、
    前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源の各々は、独立した外部交流電源からの入力を受け付ける補助入力ポートを備え、
    前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源の一方は、前記補助入力ポートを介して入力された前記外部交流電源の電圧を前記2線から出力し、当該電圧に基づいて、同期した制御を行うための信号を出力し、
    前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源の他方は、前記補助入力ポートを解列して前記信号に基づいて、前記外部交流電源の電圧に同期し、かつ、反転する電圧を出力する、
    分散型電源システム。
  4. 商用電力系統と繋がる場合に単相3線式の第1の交流電路に接続可能であり、かつ、前記商用電力系統と繋がらない場合に単相3線式の第2の交流電路に接続可能な分散型電源システムであって、単相3線の電圧線をU線及びW線、中性線をO線とするとき、
    第1直流電源及び、当該第1直流電源と前記第1の交流電路及び前記第2の交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、通常出力の出力線の他、自立出力の2線を有する単相の第1分散型電源と、
    第2直流電源及び、当該第2直流電源と前記第1の交流電路及び前記第2の交流電路との間に設けられた電力変換装置を含み、通常出力の出力線の他、自立出力の2線を有する単相の第2分散型電源と、
    前記第1分散型電源の前記出力線及び前記第2分散型電源の前記出力線を互いに並列接続して前記第1の交流電路に接続する系統連系用電路と、
    前記第1分散型電源の前記2線を前記第2の交流電路のU線及びO線に接続し、前記第2分散型電源の前記2線を前記第2の交流電路のW線及びO線に接続する自立出力用電路と、
    前記第1分散型電源による自立出力の交流位相と、前記第2分散型電源による自立出力の交流位相とを、互いに反転させる制御部と、を備え、
    前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源の各々は、独立した外部交流電源からの入力を受け付ける補助入力ポートを備え、
    前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源の一方は、前記補助入力ポートを介して入力された前記外部交流電源の電圧を前記2線から出力し、当該電圧に基づいて、同期した制御を行うための信号を出力し、
    前記第1分散型電源及び前記第2分散型電源の他方は、前記補助入力ポートを解列して前記信号に基づいて、前記外部交流電源の電圧に同期し、かつ、反転する電圧を出力する、
    分散型電源システム。
  5. 前記一方の分散型電源と、前記他方の分散型電源とを、交互に入れ替える請求項3又は請求項4に記載の分散型電源システム。
  6. 前記直流電源は蓄電池であり、前記一方の分散型電源は、前記外部交流電源の電圧を前記蓄電池に出力して充電する請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の分散型電源システム。
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