JP2015105930A - 透光性基板の微小欠陥検査方法および透光性基板の微小欠陥検査装置 - Google Patents
透光性基板の微小欠陥検査方法および透光性基板の微小欠陥検査装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】低倍率で予備検査を行って発見した欠陥を高倍率の顕微鏡を用いた精密検査で再度検査する場合に生じ易い検査位置ずれを無くして検査精度を向上させることができる透光性基板の微小欠陥検査方法および透光性基板の微小欠陥検査装置を提供する。
【解決手段】予備検査ステップに続く精査検査ステップで予備検査ステップよりも高倍率で撮像して微小欠陥の有無を判定できなかった透光性基板2について、顕微鏡精査機の座標系に設置し、透光性基板2の2辺が構成する座標系との位置補正を行った後、顕微鏡精査機で得た低倍率画像の中からコントラストの高い部分を含むように顕微鏡精査機で高倍率画像を撮像し、高倍率画像により微小欠陥の有無を判定する。
【選択図】図1
【解決手段】予備検査ステップに続く精査検査ステップで予備検査ステップよりも高倍率で撮像して微小欠陥の有無を判定できなかった透光性基板2について、顕微鏡精査機の座標系に設置し、透光性基板2の2辺が構成する座標系との位置補正を行った後、顕微鏡精査機で得た低倍率画像の中からコントラストの高い部分を含むように顕微鏡精査機で高倍率画像を撮像し、高倍率画像により微小欠陥の有無を判定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、透光性基板の微小欠陥検査方法および透光性基板の微小欠陥検査装置に関する。
フロート法による板ガラスの製造は、ガラス原料を加熱溶融して得た溶融ガラスをフロートバスの溶融金属上に連続的に供給してガラスリボンを成形し、このガラスリボンを浴槽から引き出し、徐冷後、切断し、研磨と洗浄を行うことで、目的の大きさの板ガラスを得ている。
このフロート成形による板ガラスの製造方法は、生産性が高く、得られた板ガラスは平坦性に優れている。従って、フロート成形による板ガラスは、建築用板ガラス、自動車用板ガラス、FPD(フラットパネルディスプレイ)用板ガラスなどとして広く適用されている。
このフロート成形による板ガラスの製造方法は、生産性が高く、得られた板ガラスは平坦性に優れている。従って、フロート成形による板ガラスは、建築用板ガラス、自動車用板ガラス、FPD(フラットパネルディスプレイ)用板ガラスなどとして広く適用されている。
前述のフロート法による板ガラスの製造工程において、洗浄後のガラス板は、搬送コンベアによって梱包工程に搬送されるが、その途中で疵や異物等の欠陥について、光学的な検査が行われる。即ち、ガラス板に照明を当て、その微弱な明暗変化をカメラで撮像し、画像処理によって欠陥の有無、種類、大きさを識別する。
本発明者は、ガラス板の微弱な明暗変化を撮像し、画像処理によって欠陥の検査を行う装置として、図13に示す構成の検査装置を提案している(特許文献1参照)。
本発明者は、ガラス板の微弱な明暗変化を撮像し、画像処理によって欠陥の検査を行う装置として、図13に示す構成の検査装置を提案している(特許文献1参照)。
この検査装置は、ガラス板102を搬送路103に沿って洗浄装置105に送り、ガラス板102を洗浄した後、検査する装置である。搬送路103に沿って洗浄装置105の後に予備検査機106と精査検査機107が設置され、これらの検査機を制御するための管理装置108が設けられている。
予備検査機106は、暗視野外観検査器110と明視野外観検査器111を備えている。暗視野外観検査器110とは、ガラス板102に形成されている疵の外観を主体に暗視野において検査する検査器で、明視野外観検査器111とは、ガラス板102の内部に形成されている泡に起因する欠陥を主体に明視野において検査する検査器の一種である。これらの検査器110、111は10〜100μm程度の大きさの傷や泡等の微細欠陥を判別できる解像度を有する。
予備検査機106は、暗視野外観検査器110と明視野外観検査器111を備えている。暗視野外観検査器110とは、ガラス板102に形成されている疵の外観を主体に暗視野において検査する検査器で、明視野外観検査器111とは、ガラス板102の内部に形成されている泡に起因する欠陥を主体に明視野において検査する検査器の一種である。これらの検査器110、111は10〜100μm程度の大きさの傷や泡等の微細欠陥を判別できる解像度を有する。
精査検査機107は、暗視野検査器の一種である第1の検査器112と明視野検査器の一種である第2の検査器113を備え、これらの検査器を制御するための管理装置114が設けられている。現状、精査検査機107は8〜10μm程度の解像度を有する装置が適用されているので、仮に、20μm程度の欠陥を発見するために、3画素必要となるが、3画素で欠陥の有無を判断する必要があると仮定すると、3画素のみに表記されている欠陥を検査員が見逃すおそれがある。
暗視野検査器とは、図14に示すように照明装置115からガラス板102に光を入射し、その反射光をカメラ116の撮像部で捕らえる場合、正反射光R1を捕らえることができる角度からずれた角度にカメラ116の撮像部の光軸が配置された検査器である。明視野検査器とは、図14に示す測定系の場合、正反射光R1を捕らえることができる角度にカメラ117の撮像部の光軸を設置した検査器である。
第1の検査器112は、図15(a)、(b)に示すようにリング状の光源118とエリアカメラ119を備え、エリアカメラ119が焦点を合わせることができる領域は、矩形状領域120とされている。
第1の検査器112は、図15(a)、(b)に示すようにリング状の光源118とエリアカメラ119を備え、エリアカメラ119が焦点を合わせることができる領域は、矩形状領域120とされている。
図13に示す検査装置を用いてガラス板102の検査を行う場合、予備検査機106で欠陥が見つかると、予備検査機106から矢印に示すように管理装置108に欠陥を発見した位置の座標a、bが送られ、この欠陥位置座標a、bの周辺画像が精査検査機107によって撮像される。暗視野検査器で傷(ヘアラインなど)を検査し、明視野でガラス板102の内部の泡やガラス板表面の欠陥を検査する。傷等(10μm×100μm〜)は暗い背景の方が識別し易く、泡等の欠陥(30μm〜)は、明るい視野の方が識別し易い傾向がある。
精査検査機107で撮像した画像を検査員が目視でチェックし、問題なしと判断された場合、検査したガラス板を梱包工程に移す。しかし、検査員が目視で画像をチェックし、判断がつかない場合、再検査をするため、顕微鏡を用いた高解像度検査装置にガラス板を搬送し、再検査している。
精査検査機107で撮像した画像を検査員が目視でチェックし、問題なしと判断された場合、検査したガラス板を梱包工程に移す。しかし、検査員が目視で画像をチェックし、判断がつかない場合、再検査をするため、顕微鏡を用いた高解像度検査装置にガラス板を搬送し、再検査している。
図13に示す検査装置を用いてガラス板の検査を行う場合、予備検査機106で特定された欠陥座標位置a、bを高解像度検査装置において顕微鏡で正確に捕らえることが難しい問題がある。即ち、予備検査機106の座標系(01,X1,Y1)におけるガラス板102の位置関係と、顕微鏡の座標系(02,X2,Y2)におけるガラス板102の位置関係が一致しない問題がある。
その結果、予備検査機106で特定されたガラス板102の欠陥座標を顕微鏡で調べても、欠陥を見つけられない問題があった。欠陥の大きさは非常に小さいため、顕微鏡を用いていきなり高倍率で欠陥座標を観察しようとしても、簡単には欠陥を捕らえることができない問題がある。
その結果、予備検査機106で特定されたガラス板102の欠陥座標を顕微鏡で調べても、欠陥を見つけられない問題があった。欠陥の大きさは非常に小さいため、顕微鏡を用いていきなり高倍率で欠陥座標を観察しようとしても、簡単には欠陥を捕らえることができない問題がある。
即ち、欠陥をより倍率の高い画像で撮像しようとすると、撮像範囲が狭くなるので、対象となるガラス基板の欠陥座標のずれやガラス板の位置ずれにより、撮像範囲から外れてしまう問題がある。
例えば、予備検査機106から搬送用ロボットがガラス板102を搬送し、顕微鏡を備えた高解像度検査装置の検査位置に移動させる場合、搬送用ロボットの設置精度は現状±0.2mm程度である。ところが、この精度内でガラス板102を設置できたとしても、ガラス板102が基準位置からずれて傾斜していた場合、顕微鏡を用いた高解像度検査において欠陥位置を顕微鏡の視野内に捕らえることができず、欠陥を確認できない場合があった。
例えば、予備検査機106から搬送用ロボットがガラス板102を搬送し、顕微鏡を備えた高解像度検査装置の検査位置に移動させる場合、搬送用ロボットの設置精度は現状±0.2mm程度である。ところが、この精度内でガラス板102を設置できたとしても、ガラス板102が基準位置からずれて傾斜していた場合、顕微鏡を用いた高解像度検査において欠陥位置を顕微鏡の視野内に捕らえることができず、欠陥を確認できない場合があった。
従来から、このような問題に対処できる技術として、特許文献2に記載のように、低倍率で基準マークを測定することにより、座標補正を行い、画像による座標補正後に高倍率で撮像する技術が知られている。
また、特許文献3に記載のように、低倍率で検査を行い、画像処理による座標補正およびレンズの倍率ごとのオフセット量を加味した座標補正を行う技術が知られている。
また、特許文献3に記載のように、低倍率で検査を行い、画像処理による座標補正およびレンズの倍率ごとのオフセット量を加味した座標補正を行う技術が知られている。
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、基準マークが無いと補正ができない問題があり、特許文献3に記載の技術では、対物レンズが低倍率の顕微鏡による全面検査を行うため、検査タクトが余計にかかってしまう問題がある。
本発明は以上説明の課題を解決するためになされたもので、低い倍率で予備検査を行って発見した欠陥を高倍率の顕微鏡を用いた精密検査で再度検査する場合に生じ易い検査位置ずれを無くして検査精度を向上させることができる透光性基板の微小欠陥検査方法および透光性基板の微小欠陥検査装置を提供することを目的とする。
(1)本発明は、矩形状の透光性基板に存在する微小欠陥を検査する方法において、前記透光性基板に光を照射してその主表面を予備撮像部で撮像することで前記透光性基板の主表面の面方向に存在する微小欠陥の欠陥座標を特定する予備検査ステップと、この予備検査ステップで得られた微小欠陥の欠陥座標に合わせて、該欠陥座標を含む所定領域を前記予備撮像部よりも高倍率で撮像する精査検査ステップと、前記精査検査ステップの撮像画像から欠陥の有無を判定できなかった透光性基板について、この透光性基板を低倍率画像と高倍率画像の撮像が可能な顕微鏡精査機に載置し、設置された透光性基板の2辺が構成する座標系と前記顕微鏡精査機の座標系とのずれを補正するための補正量を算出する補正量算出ステップと、前記補正量に基づいて前記欠陥座標を補正して得られた補正済み欠陥座標を含む所定領域の低倍率画像を前記顕微鏡精査機で撮像した後、前記低倍率画像の中でコントラストの高い部分について、前記顕微鏡で高倍率画像を撮像し、この高倍率画像に基づいて欠陥の有無を判定する顕微鏡検査ステップを有する透光性基板の微小欠陥検査方法に関する。
(2)本発明において、前記低倍率画像を複数の格子で区切ったサブ領域に分割し、これら複数のサブ領域のうち、コントラストの最も高い部分を含むサブ領域について前記高倍率画像を撮像することができる。
(3)本発明において、前記サブ領域を複数のミニ領域に分割し、各ミニ領域毎に輝度の最大値と最小値を求めて各ミニ領域毎のコントラストを求め、最もコントラストの高いミニ領域を含むように前記高倍率画像を撮像することができる。
(4)本発明において、前記補正量を算出するに際し、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸から区画される座標系に重なるように前記透光性基板を設置し、設置した前記透光性基板の2辺のうち、一方の辺に沿って任意の位置に第1の補正点を策定し、他方の辺に沿って離間した任意の位置に第2の補正点と第3の補正点を策定するとともに、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸のうち第1の補正点に近い第1の軸と前記第1の補正点との最短離間距離を測定し、前記2つの直交する軸のうち第2の軸と前記第2の補正点との最短離間距離、および、前記第2の軸と前記第3の補正点との最短離間距離を測定し、これら3つの最短離間距離を基に、前記透光性基板の補正量を算出することができる。
(3)本発明において、前記サブ領域を複数のミニ領域に分割し、各ミニ領域毎に輝度の最大値と最小値を求めて各ミニ領域毎のコントラストを求め、最もコントラストの高いミニ領域を含むように前記高倍率画像を撮像することができる。
(4)本発明において、前記補正量を算出するに際し、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸から区画される座標系に重なるように前記透光性基板を設置し、設置した前記透光性基板の2辺のうち、一方の辺に沿って任意の位置に第1の補正点を策定し、他方の辺に沿って離間した任意の位置に第2の補正点と第3の補正点を策定するとともに、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸のうち第1の補正点に近い第1の軸と前記第1の補正点との最短離間距離を測定し、前記2つの直交する軸のうち第2の軸と前記第2の補正点との最短離間距離、および、前記第2の軸と前記第3の補正点との最短離間距離を測定し、これら3つの最短離間距離を基に、前記透光性基板の補正量を算出することができる。
(5)本発明において、前記予備検査ステップと前記精査検査ステップのそれぞれにおいて、暗視野検査及び明視野検査の両方を実施することができる。
(6)本発明において、前記予備検査ステップの撮像にラインセンサカメラを使用し、前記精査検査ステップにエリアカメラを使用することができる。
(6)本発明において、前記予備検査ステップの撮像にラインセンサカメラを使用し、前記精査検査ステップにエリアカメラを使用することができる。
(7)本発明において、前記透光性基板として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO2:50〜73%、Al2O3:10.5〜24%、B2O3:0〜12%、MgO:0〜10%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%、ZrO2:0〜5%。
(8)本発明において、前記透光性基板として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO2:58〜66%、Al2O3:15〜22%、B2O3:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%。
(9)本発明において、前記透光性基板として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO2:54〜73%、Al2O3:10.5〜22.5%、B2O3:0〜5.5 %、MgO:0〜10%、CaO:0〜9%、SrO:0〜16%、BaO:0〜2.5 %、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%。
SiO2:50〜73%、Al2O3:10.5〜24%、B2O3:0〜12%、MgO:0〜10%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%、ZrO2:0〜5%。
(8)本発明において、前記透光性基板として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO2:58〜66%、Al2O3:15〜22%、B2O3:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%。
(9)本発明において、前記透光性基板として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO2:54〜73%、Al2O3:10.5〜22.5%、B2O3:0〜5.5 %、MgO:0〜10%、CaO:0〜9%、SrO:0〜16%、BaO:0〜2.5 %、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%。
(10)本発明の透光性基板の微小欠陥検査装置は、矩形状の透光性基板に存在する微小欠陥検査装置において、前記透光性基板に光を照射してその主表面を予備撮像部で撮像することで前記透光性基板の主表面の面方向に存在する微小欠陥の欠陥座標を特定する予備検査機と、この予備検査機で得られた微小欠陥の欠陥座標に合わせて、該欠陥座標を含む所定領域を撮像する精査検査機と、前記透光性基板に対し低倍率画像と高倍率画像の撮像が可能な顕微鏡精査機と、前記顕微鏡精査機に設置された透光性基板の2辺が構成する座標系と前記顕微鏡精査機の座標系とのずれを補正するための補正量を算出する補正量算出手段と、前記補正量に基づいて前記欠陥座標を補正して補正済み欠陥座標を算出する座標補正手段と、前記補正済み欠陥座標を含む所定領域の低倍率画像を前記顕微鏡精査機に撮像させる第1の撮像手段と、前記低倍率画像の中でコントラストの高い部分の高倍率画像を前記顕微鏡精査機に撮像させる第2の撮像手段を備えたことを特徴とする。
(11)本発明において、前記低倍率画像を複数の格子で区切ったサブ領域に分割し、これらサブ領域のうち、コントラストの最も高い部分について前記高倍率画像を撮像させる機能を前記第2の撮像手段に備えることができる。
(12)本発明において、前記サブ領域を複数のミニ領域に分割し、各ミニ領域毎に輝度の最大値と最小値を求めて各ミニ領域毎のコントラストを求め、最もコントラストの高いミニ領域を含むように前記高倍率画像を撮像させる機能を前記第2の撮像手段に備えることができる。
(13)本発明において、前記補正量を算出するに際し、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸から区画される座標系に重なるように前記透光性基板を設置し、設置した前記透光性基板の2辺のうち、第1の辺に沿って任意の位置に第1の補正点を策定し、第2の辺に沿って離間した任意の位置に第2の補正点と第3の補正点を策定し、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸のうち第1の補正点に近い第1の軸と第1の補正点との最短離間距離を測定し、第2の軸と前記第2の補正点との最短離間距離、および、第2の軸と前記第3の補正点との最短離間距離を測定し、これら3つの最短離間距離を基に、前記透光性基板の補正量を算出する機能を前記補正量算出手段に備えることができる。
(14)本発明において、前記予備検査機と前記精査検査機のそれぞれにおいて、暗視野検査器及び明視野検査器の両方を備えることができる。
(15)本発明において、前記予備検査機にラインセンサカメラが設けられ、前記精査検査機にエリアカメラが設けられた構成にすることができる。
(12)本発明において、前記サブ領域を複数のミニ領域に分割し、各ミニ領域毎に輝度の最大値と最小値を求めて各ミニ領域毎のコントラストを求め、最もコントラストの高いミニ領域を含むように前記高倍率画像を撮像させる機能を前記第2の撮像手段に備えることができる。
(13)本発明において、前記補正量を算出するに際し、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸から区画される座標系に重なるように前記透光性基板を設置し、設置した前記透光性基板の2辺のうち、第1の辺に沿って任意の位置に第1の補正点を策定し、第2の辺に沿って離間した任意の位置に第2の補正点と第3の補正点を策定し、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸のうち第1の補正点に近い第1の軸と第1の補正点との最短離間距離を測定し、第2の軸と前記第2の補正点との最短離間距離、および、第2の軸と前記第3の補正点との最短離間距離を測定し、これら3つの最短離間距離を基に、前記透光性基板の補正量を算出する機能を前記補正量算出手段に備えることができる。
(14)本発明において、前記予備検査機と前記精査検査機のそれぞれにおいて、暗視野検査器及び明視野検査器の両方を備えることができる。
(15)本発明において、前記予備検査機にラインセンサカメラが設けられ、前記精査検査機にエリアカメラが設けられた構成にすることができる。
本発明によれば、予備検査ステップに続く精査検査ステップにおいて高倍率で微小欠陥の有無を判定できなかった透光性基板について、顕微鏡精査機の座標系に設置し、透光性基板の2辺が構成する座標系との位置補正を行った後、顕微鏡精査機で得た低倍率画像の中からコントラストの高い部分を含むように高倍率画像を撮像して微小欠陥の有無を判定するので、高倍率画像で確実に欠陥を捕らえることができ、詳細かつ確実な微小欠陥検出ができる。また、低倍率画像の中でコントラストの高い部分に基づき高倍率画像を撮像するので、低倍率画像の中からコントラスト算出により効率良く高倍率画像の撮像範囲を抽出することができ、微小欠陥を確実に高倍率画像で捕らえることができ、検査タクトを短縮できる。
「第一実施形態」
以下、添付図面を参照して本発明に係る検査装置の第一実施形態について説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に制限されるものではない。
図1は本発明に係る検査装置が設けられた検査ラインの一例を示し、本実施形態の検査装置1は、板ガラスなどの矩形状の透光性基板2を水平に搬送可能な複数のローラコンベアなどで構成される搬送路3に沿って設けられている。この搬送路3は、例えば、溶融したガラス原料をフロートバスに流して板状ガラスに成形し、その板状ガラスを所定の大きさの板ガラスに切断し、表面を研磨した後に搬送される一連の板ガラス製造ラインの一部として設けられている。
図1に示す搬送路3の入口側(図1の左端部側)には洗浄装置5が設置され、前段の切断工程から搬送されてきた板ガラスなどの透光性基板2は洗浄装置5によってその表裏面が洗浄された後、検査装置1が設けられている搬送路3に水平搬送される。
以下、添付図面を参照して本発明に係る検査装置の第一実施形態について説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に制限されるものではない。
図1は本発明に係る検査装置が設けられた検査ラインの一例を示し、本実施形態の検査装置1は、板ガラスなどの矩形状の透光性基板2を水平に搬送可能な複数のローラコンベアなどで構成される搬送路3に沿って設けられている。この搬送路3は、例えば、溶融したガラス原料をフロートバスに流して板状ガラスに成形し、その板状ガラスを所定の大きさの板ガラスに切断し、表面を研磨した後に搬送される一連の板ガラス製造ラインの一部として設けられている。
図1に示す搬送路3の入口側(図1の左端部側)には洗浄装置5が設置され、前段の切断工程から搬送されてきた板ガラスなどの透光性基板2は洗浄装置5によってその表裏面が洗浄された後、検査装置1が設けられている搬送路3に水平搬送される。
本実施形態の検査装置1において検査対象とする透光性基板2は、例えば、表示装置用ガラスとして知られているG8サイズのもので2500mm×2200mm、厚さ0.1〜0.7mm程度の板ガラスである。勿論、検査対象とする透光性基板2の大きさに制限はなく、いずれのサイズの板ガラスを用いても良いのは勿論である。
また、上述の透光性基板2として適用する板ガラスとして以下の組成例に示す無アルカリガラスを適用できる。
第1の例として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO2:50〜73%、Al2O3:10.5〜24%、B2O3:0〜12%、MgO:0〜10%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%、ZrO2:0〜5%。
また、上述の透光性基板2として適用する板ガラスとして以下の組成例に示す無アルカリガラスを適用できる。
第1の例として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO2:50〜73%、Al2O3:10.5〜24%、B2O3:0〜12%、MgO:0〜10%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%、ZrO2:0〜5%。
第2の例として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO2:58〜66%、Al2O3:15〜22%、B2O3:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%。
SiO2:58〜66%、Al2O3:15〜22%、B2O3:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%。
第3の例として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いることができる。
SiO2:54〜73%、Al2O3:10.5〜22.5%、B2O3:0〜5.5 %、MgO:0〜10%、CaO:0〜9%、SrO:0〜16%、BaO:0〜2.5 %、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%。
SiO2:54〜73%、Al2O3:10.5〜22.5%、B2O3:0〜5.5 %、MgO:0〜10%、CaO:0〜9%、SrO:0〜16%、BaO:0〜2.5 %、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%。
搬送路3に沿って洗浄装置5の後に予備検査機6と精査検査機7が設置され、これらの検査機を制御するための管理装置8が予備検査機6と精査検査機7に電気的に接続されて設けられている。
予備検査機6は、暗視野外観検査器10と明視野外観検査器11を備えている。暗視野外観検査器10とは、透光性基板2に形成されているヘアライン等の傷の外観を主体に暗視野にて検査するための暗視野検査器の一種である。明視野外観検査器11とは、透光性基板2の内部に形成されている泡に起因する気泡部、透光性基板2の表面や裏面に出た泡に起因するクレーター部分などを主体に明視野にて検査するための明視野検査器の一種である。
精査検査機7は、暗視野検査器の一種である第1の検査器12と明視野検査器の一種である第2の検査器13を備えている。
予備検査機6は、暗視野外観検査器10と明視野外観検査器11を備えている。暗視野外観検査器10とは、透光性基板2に形成されているヘアライン等の傷の外観を主体に暗視野にて検査するための暗視野検査器の一種である。明視野外観検査器11とは、透光性基板2の内部に形成されている泡に起因する気泡部、透光性基板2の表面や裏面に出た泡に起因するクレーター部分などを主体に明視野にて検査するための明視野検査器の一種である。
精査検査機7は、暗視野検査器の一種である第1の検査器12と明視野検査器の一種である第2の検査器13を備えている。
暗視野検査器とは、照明器から透光性基板2に光を入射する際の照明の角度と透光性基板2からの反射光をカメラ等の撮像部が捕らえる場合に、正反射光が得られる角度からずれた角度に撮像部の光軸を設置しておき、基本的に反射光が入らない暗視野として撮像できるように照明器と撮像部の位置関係を規定した検査器を示す。また、明視野検査器とは照明器から透光性基板2に光を入射する際の照明の角度と透光性基板2からの反射光をカメラ等の撮像部が捕らえる場合に、正反射光が得られる角度に撮像部の光軸を設置しておき、基本的に反射光を捕らえることができ、明視野として撮像できるように照明器と撮像部の位置関係を規定した構成の検査器を示す。
例えば、図2に示すように透光性基板2が搬送路3に沿って矢印α1方向に水平搬送される構成において、搬送路3の入口側上方に搬送路3の下流側に向いて斜め下向きに照明光を照射する照明器15が設けられている。この図の例では透光性基板2の表面の計測位置に斜め上方から照明光を集光照射する装置として設けられている。
搬送路3に沿って下流側であって先の照明器15に対向する位置に予備撮像部(ラインセンサカメラ)16が搬送路3の上流側に向き、かつ、斜め下向きに設けられている。
搬送路3に沿って下流側であって先の照明器15に対向する位置に予備撮像部(ラインセンサカメラ)16が搬送路3の上流側に向き、かつ、斜め下向きに設けられている。
このラインセンサカメラ16は、照明器15からの照明光が透光性基板2の表面で反射する場合、その正反射方向R1から光軸を外した位置(図2では斜め下方にずれた位置)に設置された構成では、暗視野検査器対応として構成されている。図2に示す構成では照明器15とラインセンサカメラ16を備えて暗視野外観検査器10が構成されている。
本実施形態において用いられるラインセンサカメラ16は、例えば、透光性基板2に形成されている10μm×100μm程度以上の大きさの傷等の欠陥を判別できる解像度を有する。なお、解像度は一例であり、更に解像度の高いラインセンサカメラを用いてもよいのは勿論である。また、正反射方向R1に光軸を一致させてラインセンサカメラ16が設置された構成では、明視野検査器として設けられ、図2に示す正反射方向に光軸を揃えたラインセンサカメラ16と照明器15を備えて明視野外観検査器11が構成される。
本実施形態において用いられるラインセンサカメラ16は、例えば、透光性基板2に形成されている10μm×100μm程度以上の大きさの傷等の欠陥を判別できる解像度を有する。なお、解像度は一例であり、更に解像度の高いラインセンサカメラを用いてもよいのは勿論である。また、正反射方向R1に光軸を一致させてラインセンサカメラ16が設置された構成では、明視野検査器として設けられ、図2に示す正反射方向に光軸を揃えたラインセンサカメラ16と照明器15を備えて明視野外観検査器11が構成される。
これらの照明器15とラインセンサカメラ16は個々の仰角を維持した状態で図示略のフレームに搭載され、このフレームが搬送路3の幅方向(搬送路3に沿って移動する透光性基板2の幅方向)に複数設置されている。これら複数のラインセンサカメラ16が搬送路3に沿って水平搬送される透光性基板2の幅方向の所定幅の領域を分担してカバーする。これらのラインセンサカメラ16は1台のみで透光性基板2の全幅をカバーできる訳ではないので上述のように複数台設置することで、高精細な解像度でもって透光性基板2の全幅を撮像できる。これら複数のラインセンサカメラ16を透光性基板2が通過する間、連続動作させて撮像することで、透光性基板2の主表面(表面)の面方向全域にわたり、暗視野検査あるいは明視野検査が可能となる。
図2に示すように照明器15から透光性基板2の表面に照射された照明光は、透光性基板2の表面が無欠陥で平坦な場合は正反射のみとなり、暗視野検査器としてのラインセンサカメラ16には光が入射せず、暗視野の状態が保たれる。透光性基板2に傷や異物等の欠陥がある場合は、そこで生じた散乱光が暗視野検査器としてのラインセンサカメラ16に入射するので、明点として検出される。この方式で検出される欠陥は、散乱光を発生させるもの全てであり、傷以外にも、内部泡、カレット付着等を検出できる。また、図2に示す如く傷が透光性基板2の表面側に存在する場合は、像が二重に重なって撮像され、透光性基板2の裏面側に存在する傷の場合は二重にはなっていない一重の像が得られる。
前記暗視野外観検査器10は、データ配線17を介し管理装置8に接続され、明視野外観検査器11はデータ配線18を介し管理装置8に接続されていて、暗視野外観検査器10と明視野外観検査器11とが個別に撮像し検査した透光性基板2の表面全面の検査結果の情報を管理装置8に送ることができるようになっている。
例えば、図4(a)に示すように矩形状(長方形状)の透光性基板2の1つの短辺をX0軸、1つの長辺をY0軸、これら短辺と長辺の交点を原点O1とする座標系において、(O1,X0,Y0)で表されるいずれの位置に微小欠陥aが存在するのか、の位置情報を管理装置8に送信する。
例えば、図4(a)に示すように矩形状(長方形状)の透光性基板2の1つの短辺をX0軸、1つの長辺をY0軸、これら短辺と長辺の交点を原点O1とする座標系において、(O1,X0,Y0)で表されるいずれの位置に微小欠陥aが存在するのか、の位置情報を管理装置8に送信する。
明視野外観検査器10は透光性基板2の画像を例えば二値化処理して明暗を強調して暗視野画像の場合に輝点の存在を検知し、明視野外観検査器11は明視野画像の場合は背景より暗い点または背景より明るい点の存在を検知し、それらの座標位置を記録して記憶部に記録する機能を有する。
管理装置8はメモリ部と制御部と演算装置を備えたパーソナルコンピュータからなり、暗視野外観検査器10と明視野外観検査器11から送られてくる検査結果を受け取る。そして、管理装置8は制御線19を介し精査検査機7に接続されていて、後述するように第1の検査器12と第2の検査器13を制御する。
管理装置8はメモリ部と制御部と演算装置を備えたパーソナルコンピュータからなり、暗視野外観検査器10と明視野外観検査器11から送られてくる検査結果を受け取る。そして、管理装置8は制御線19を介し精査検査機7に接続されていて、後述するように第1の検査器12と第2の検査器13を制御する。
搬送路3の下流側に設けられている精査検査機7において、暗視野検査器の一種である第1の検査器12は、図3(a)に示すように、搬送路3の幅方向一側に設けられたリング状の照明器20と、搬送路3の幅方向他側に設けられた第1の主撮像部(第1のエリアカメラ)21を備えている。また、明視野検査器の一種である図3(c)に示す第2の検査器13は、搬送路3の幅方向一側に設けられた面光源と、搬送路3の幅方向他側に設けられた第2の主撮像部(第2のエリアカメラ)23を備えている。
照明器20と第1のエリアカメラ21は、搬送路3の幅方向に沿って対向するように配置され、照明器20が斜め下向きに向いており、搬送路3に沿って移動中の透光性基板2の表面に照明光を照射した場合、その反射光が向かう側にエリアカメラ21が斜め下向きに配置されている。
照明器20と第1のエリアカメラ21は、搬送路3の幅方向に沿って対向するように配置され、照明器20が斜め下向きに向いており、搬送路3に沿って移動中の透光性基板2の表面に照明光を照射した場合、その反射光が向かう側にエリアカメラ21が斜め下向きに配置されている。
暗視野検査器の一種である第1の検査器12は、図3(a)に示すようにリング状の発光部20aを備え、透光性基板2の表面に対し、リング状に光を照射する。よって透光性基板2の表面には、リング状に照明された明領域S1とその内側の照明光が当たらない暗領域S2が形成される。
明視野検査器の一種である第2の検査器13は、図3(b)に示すように面状の発光部22aを備え、透光性基板2の表面に対し、面状に光を照射する。よって透光性基板2の表面には、面状に照明された明領域が形成される。よって、第2のエリアカメラ23は明領域を視野とするため、明視野検査器として機能する。
これらのエリアカメラ21、23は1画素で8〜10μm程度の高解像を有し、高精細な画像を撮像できるものが望ましい。
明視野検査器の一種である第2の検査器13は、図3(b)に示すように面状の発光部22aを備え、透光性基板2の表面に対し、面状に光を照射する。よって透光性基板2の表面には、面状に照明された明領域が形成される。よって、第2のエリアカメラ23は明領域を視野とするため、明視野検査器として機能する。
これらのエリアカメラ21、23は1画素で8〜10μm程度の高解像を有し、高精細な画像を撮像できるものが望ましい。
なお、図1に示すように第1の検出器12は接続線12aを介し表示装置付きの制御装置14に接続され、第2の検査器13は接続線13aを介し表示装置付きの制御装置14に接続されていて、第1の検査器12のエリアカメラ21が撮像した画像と、第2の検査器13のエリアカメラ23が撮像した画像をそれぞれ表示装置に表示できるように構成されている。
搬送路3に沿って精査検査機7の下流側には、梱包ライン25が設置され、精査検査機7の下流側において他方側に顕微鏡精査機26が設置されている。
顕微鏡精査機26は、精査検査機7の下流側の搬送路3から、ロボット搬送機などの搬送装置により透光性基板2が搬送されて設置されるXYステージを備えた設置台27と、この設置台27に配置された透光性基板2を拡大撮像するための顕微鏡本体28が設けられている。
顕微鏡精査機26の設置部27に設けられているXYステージには、ロボット搬送機が搬送してきた透光性基板2が設置される。設置台27のXYステージには、図4(b)に示すX1軸とY1軸と原点O2からなる座標系が策定されている。図4(b)は横に長い矩形状の透光性基板2が傾斜して配置された例を示す。
顕微鏡精査機26は、精査検査機7の下流側の搬送路3から、ロボット搬送機などの搬送装置により透光性基板2が搬送されて設置されるXYステージを備えた設置台27と、この設置台27に配置された透光性基板2を拡大撮像するための顕微鏡本体28が設けられている。
顕微鏡精査機26の設置部27に設けられているXYステージには、ロボット搬送機が搬送してきた透光性基板2が設置される。設置台27のXYステージには、図4(b)に示すX1軸とY1軸と原点O2からなる座標系が策定されている。図4(b)は横に長い矩形状の透光性基板2が傾斜して配置された例を示す。
図4(b)に示す例では前記XYステージにおいて原点O2からy1軸に沿って透光性基板2の短辺(縦辺)よりも若干短い距離離れた位置に、y1軸と直角に第一のラインセンサ31が設置されている。
前記XYステージにおいて原点O2からx1軸に沿って透光性基板2の長辺(横辺)よりも短い距離離れた位置に、2つのラインセンサ32、33が相互に離間し設置されている。図4(b)の例では、一例として、原点O2から透光性基板2の長辺の長さの3/4程度の長さ離れた位置に、x1軸と直角に第2のラインセンサ32が設置され、原点O2から透光性基板2の長辺の長さの1/4程度の長さ離れた位置に、x1軸と直角に第3のラインセンサ33が設置されている。
前記XYステージにおいて原点O2からx1軸に沿って透光性基板2の長辺(横辺)よりも短い距離離れた位置に、2つのラインセンサ32、33が相互に離間し設置されている。図4(b)の例では、一例として、原点O2から透光性基板2の長辺の長さの3/4程度の長さ離れた位置に、x1軸と直角に第2のラインセンサ32が設置され、原点O2から透光性基板2の長辺の長さの1/4程度の長さ離れた位置に、x1軸と直角に第3のラインセンサ33が設置されている。
これらラインセンサ31〜33の位置は、特に制限されるものではないが、原点O2からできるだけ離れた位置であって、原点O2から透光性基板2の短辺または長辺の長さより短い位置であり、第2、第3のラインセンサ32、33をできるだけ離した位置に設置することが好ましい。現状、一般的なロボット搬送機は透光性基板2がG8サイズであっても設置精度0.2mm程度は確保でき、回転精度も±2゜程度は確保でき、G8サイズの透光性基板2の基板サイズは±1μm以下の精度で形成されるので、これらを勘案しラインセンサのセンシングできる長さは数10mm程度、例えば20mm程度に設定すれば良い。
第1のラインセンサ31はy1軸に直角方向にセンサ素子をライン状に複数配置した構成であり、y1軸に直角な方向に沿って所定長さの範囲(例えば数10mmの範囲)において、透光性基板2の縦辺側端縁の位置を検出する。例えば、図4(b)に示す座標系に対し、傾斜状態に設置された透光性基板2の縦辺側端縁の位置を第1のラインセンサ31はy1軸上の測定点y1における第1の補正点a1として検出する。第2のラインセンサ32は、図4(b)に示す座標系に対し、傾斜状態に設置された透光性基板2の横辺側端縁の位置をx軸上の測定点x1における第2の補正点a2として検出する。同様に、第3のラインセンサ33は、透光性基板2の横辺側端縁の位置をx軸上の測定点x2における第3の補正点a2として検出する。
顕微鏡本体28には対物レンズがレボルバーを介し複数設けられていて、レボルバーの回転操作により複数の対物レンズを切り替えながら拡大倍率を変更しつつそれぞれの対物レンズに対応した倍率で検査対象物の撮像ができるようになっている。また、顕微鏡本体28をXYステージが透光性基板2に対し水平移動させることで透光性基板2の任意の位置を顕微鏡本体28が対物レンズに応じた目的の倍率で撮像できるようになっている。
顕微鏡精査機26には、設置台27のXYステージを制御し、顕微鏡本体28の撮像位置と撮像倍率を制御するための管理装置35が設けられている。
管理装置35には、前記第1〜第3のラインセンサ31〜33が検出した第1〜第3の補正点a1、a2、a3の位置情報を基に、透光性基板2の角度(基板角度)とオフセット量を求める補正量算出手段H1が設けられている。
管理装置35は、演算部とメモリ部と制御部を含むパーソナルコンピュータからなり、管理装置35の指令により設置台27に備えられているXYステージの移動管理、顕微鏡本体28のXYステージに沿う移動と撮像を制御できるように構成されている。前記補正量算出手段H1は、以下の計算式がメモリ部に記憶されており、演算部の作動により以下に説明するオフセット量あるいは後に説明する座標系の移動量調整を行い、顕微鏡本体28による撮像位置、撮像時の倍率を制御することができる。
また、管理装置35には、顕微鏡本体28の撮像画像を表示する表示手段36が設けられている。なお、表示手段36は管理装置35とは別体として設けられていても、管理装置35も組み込むように設けられていても良い。
管理装置35には、前記第1〜第3のラインセンサ31〜33が検出した第1〜第3の補正点a1、a2、a3の位置情報を基に、透光性基板2の角度(基板角度)とオフセット量を求める補正量算出手段H1が設けられている。
管理装置35は、演算部とメモリ部と制御部を含むパーソナルコンピュータからなり、管理装置35の指令により設置台27に備えられているXYステージの移動管理、顕微鏡本体28のXYステージに沿う移動と撮像を制御できるように構成されている。前記補正量算出手段H1は、以下の計算式がメモリ部に記憶されており、演算部の作動により以下に説明するオフセット量あるいは後に説明する座標系の移動量調整を行い、顕微鏡本体28による撮像位置、撮像時の倍率を制御することができる。
また、管理装置35には、顕微鏡本体28の撮像画像を表示する表示手段36が設けられている。なお、表示手段36は管理装置35とは別体として設けられていても、管理装置35も組み込むように設けられていても良い。
以下に図5に示す例を元に、透光性基板2の角度(基板角度)とオフセット量を計算により求める場合について説明する。
先に、図4(b)を基に説明したxy座標系について、更に詳細に記載すると、図5に示すように、A:測定点x1での基準に対する差分量(第2の補正点a2とx軸上の測定点x1との最短離間距離)、B:測定点x2での基準に対する差分量(第3の補正点a3とx軸上の測定点x2との最短離間距離)、C:測定点y1での基準に対する差分量(第1の補正点a1とy軸上の測定点y1との最短離間距離)、D:x1とx2測定点間の距離(固定値)、E:基板端(基準基板位置での基板端)から測定点間の距離(固定値)、F:基板端(基準基板位置での基板端)から測定点間の距離(固定値)、dx:x方向のオフセット量、dy:y方向のオフセット量と表記することができる。図5において、基板2がx軸とy軸に対し正確に設置された状態を基準基板位置として鎖線で示す。
先に、図4(b)を基に説明したxy座標系について、更に詳細に記載すると、図5に示すように、A:測定点x1での基準に対する差分量(第2の補正点a2とx軸上の測定点x1との最短離間距離)、B:測定点x2での基準に対する差分量(第3の補正点a3とx軸上の測定点x2との最短離間距離)、C:測定点y1での基準に対する差分量(第1の補正点a1とy軸上の測定点y1との最短離間距離)、D:x1とx2測定点間の距離(固定値)、E:基板端(基準基板位置での基板端)から測定点間の距離(固定値)、F:基板端(基準基板位置での基板端)から測定点間の距離(固定値)、dx:x方向のオフセット量、dy:y方向のオフセット量と表記することができる。図5において、基板2がx軸とy軸に対し正確に設置された状態を基準基板位置として鎖線で示す。
「基板の回転角度」
a)回転方向
A>B:基板はCW方向(時計回り方向)へ回転、A<B:基板はCCW方向(反時計回り方向)へ回転とする。
b)回転角度θ
a)回転方向
A>B:基板はCW方向(時計回り方向)へ回転、A<B:基板はCCW方向(反時計回り方向)へ回転とする。
b)回転角度θ
(1)式より、a’=D/cosθ
(2)式に代入すると、tanθ=(A−B)/Dの関係から、
θ=Atan((A−B)/D)の関係となる。
図5においてaは、第2の補正点a2から、傾斜して設置された基板2のy軸に近い側の角部までの距離を示す。
(2)式に代入すると、tanθ=(A−B)/Dの関係から、
θ=Atan((A−B)/D)の関係となる。
図5においてaは、第2の補正点a2から、傾斜して設置された基板2のy軸に近い側の角部までの距離を示す。
「基板のオフセット量」
a)x軸方向
a)x軸方向
a=a’+b’(a’とb’の境界は、第3の補正点a3)
b)y軸方向
b)y軸方向
(3)式を(7)式に代入
(4)式を(8)式に代入
(10)式のb’の解を(9)式に代入
以上の関係から、上述の値、A、B、C、D、E、Fの値が判明していれば、x方向のオフセット量、y方向のオフセット量を計算で求めることができる。
先の構成では、第1〜第3のラインセンサ31〜33が検出した第1〜第3の補正点a1、a2、a3の位置情報が得られ、第1〜第3のラインセンサ31〜33が設置された位置は固定値として得られるので、A、B、C、D、E、Fの各値を得ることができ、x方向のオフセット量dx、y方向のオフセット量dyを上述の式に従い計算で求めることができる。上述の方式では、回転角度θが大きくなると、(1)式、(2)式で近似を行っているので、精度が落ちるおそれがあるが、G8サイズ基板で搬送ロボットは2゜以内に設置可能、繰り返し精度±0.2mmは確保できるので、後述の顕微鏡検査機において検出するための必要十分な精度は角度できる。
先の構成では、第1〜第3のラインセンサ31〜33が検出した第1〜第3の補正点a1、a2、a3の位置情報が得られ、第1〜第3のラインセンサ31〜33が設置された位置は固定値として得られるので、A、B、C、D、E、Fの各値を得ることができ、x方向のオフセット量dx、y方向のオフセット量dyを上述の式に従い計算で求めることができる。上述の方式では、回転角度θが大きくなると、(1)式、(2)式で近似を行っているので、精度が落ちるおそれがあるが、G8サイズ基板で搬送ロボットは2゜以内に設置可能、繰り返し精度±0.2mmは確保できるので、後述の顕微鏡検査機において検出するための必要十分な精度は角度できる。
以下に図6を基に、顕微鏡精査機の座標系と透明基板の座標系の変換式について説明する。
図6に顕微鏡精査機の座標系X−Y(機械座標原点と表示)と透光性基板の座標系U−Vを示す。図6では理解の容易化のため、u、v軸が構成する基板座標原点は、機械座標原点と離して対象位置に逆向きに表記している。
u:U軸;基板座標系;欠陥座標、v:V軸;基板座標系;欠陥座標、x:X軸;顕微鏡精査機座標系;欠陥座標、y:Y軸;顕微鏡精査機座標系;欠陥座標と定義する。
A:基板長(長辺:基板サイズから教示)、B:基板長(短辺:基板サイズから教示)、θ:基板の回転角度、dx:x方向のオフセット量、dy:y方向のオフセット量、Ud:U軸;基板座標系補正値、Vd:V軸;基板座標系補正値、Xs:X軸;顕微鏡精査機座標系原点からの位置、Ys:Y軸;顕微鏡精査機座標系原点からの位置、Xm:X軸;レンズ補正値(レンズ倍率による補正値)、Ym:Y軸;レンズ補正値(レンズ倍率による補正値)と定義する。
図6に顕微鏡精査機の座標系X−Y(機械座標原点と表示)と透光性基板の座標系U−Vを示す。図6では理解の容易化のため、u、v軸が構成する基板座標原点は、機械座標原点と離して対象位置に逆向きに表記している。
u:U軸;基板座標系;欠陥座標、v:V軸;基板座標系;欠陥座標、x:X軸;顕微鏡精査機座標系;欠陥座標、y:Y軸;顕微鏡精査機座標系;欠陥座標と定義する。
A:基板長(長辺:基板サイズから教示)、B:基板長(短辺:基板サイズから教示)、θ:基板の回転角度、dx:x方向のオフセット量、dy:y方向のオフセット量、Ud:U軸;基板座標系補正値、Vd:V軸;基板座標系補正値、Xs:X軸;顕微鏡精査機座標系原点からの位置、Ys:Y軸;顕微鏡精査機座標系原点からの位置、Xm:X軸;レンズ補正値(レンズ倍率による補正値)、Ym:Y軸;レンズ補正値(レンズ倍率による補正値)と定義する。
前記定義において、A、Bの値は透光性基板2のサイズであるので、予め判明している値である。θ、dx、dyは基板座標位置決めデータ、Ud、Vdは基板座標、検査MAP補正データ、Xs、Ysは基板座標:仮想コーナーポスト教示、Xm、Ymは、機械座標:顕微鏡レボルバー補正、最低倍率が基準の値である。
以上の各値は以下の(14)式にて表記される。
以上の各値は以下の(14)式にて表記される。
(14)式から以下の(15)式と(16)式の関係を導出できる。
また、顕微鏡精査機座標→精査座標変換式は以下の通りとなる。
管理装置35には、前記関係式の計算結果を基に、透光性基板2の角度(基板角度)と移動量を調整して設置台27に設けられているXYステージの座標系(機械座標系)を移動補正する座標補正手段H2が備えられている。
「エッジ検出センサ位置補正」
XP:X軸CAMERA−PH間距離(機械座標:PHセンサ位置補正)
YP:Y軸CAMERA−PH間距離(機械座標:PHセンサ位置補正)
※撮像視野中心を0,0とする。
「画像処理補正データ」
Mx:最大コントラスト位置補正移動量(検査PC基板座標)(機械座標:顕微鏡視野センタリング補正量 10μm単位)
My:最大コントラスト位置補正移動量(検査PC基板座標)(機械座標:顕微鏡視野センタリング補正量 10μm単位)※撮像視野中心を0,0とする。
「指定座標補正データ」
Uo:U軸オペレータ指定、ランダム指定オフセット(基板座標補正、ランダムMAP精度は1mm)
Vo:V軸オペレータ指定、ランダム指定オフセット(基板座標補正、ランダムMAP精度は1mm) ※指示された欠陥座標を0,0とする。
「顕微鏡XYステージ直角度補正」
Ur:U軸精査機式補正比率(基板座標補正 X/Ymm)
Vr:V軸精査機式補正比率(基板座標補正 Y/Xmm)
※欠陥座標を機械精度誤差比率分移動する。
「手動画面補足」
微動の元位置は微動開始位置(最大コントラスト位置撮像座標)とする。
「動作中の採用座標」
位置決め前基板エッジ検出:機械座標
位置決め後欠陥探索・微動:基板座標
レボルバー倍率変更:機械座標
XP:X軸CAMERA−PH間距離(機械座標:PHセンサ位置補正)
YP:Y軸CAMERA−PH間距離(機械座標:PHセンサ位置補正)
※撮像視野中心を0,0とする。
「画像処理補正データ」
Mx:最大コントラスト位置補正移動量(検査PC基板座標)(機械座標:顕微鏡視野センタリング補正量 10μm単位)
My:最大コントラスト位置補正移動量(検査PC基板座標)(機械座標:顕微鏡視野センタリング補正量 10μm単位)※撮像視野中心を0,0とする。
「指定座標補正データ」
Uo:U軸オペレータ指定、ランダム指定オフセット(基板座標補正、ランダムMAP精度は1mm)
Vo:V軸オペレータ指定、ランダム指定オフセット(基板座標補正、ランダムMAP精度は1mm) ※指示された欠陥座標を0,0とする。
「顕微鏡XYステージ直角度補正」
Ur:U軸精査機式補正比率(基板座標補正 X/Ymm)
Vr:V軸精査機式補正比率(基板座標補正 Y/Xmm)
※欠陥座標を機械精度誤差比率分移動する。
「手動画面補足」
微動の元位置は微動開始位置(最大コントラスト位置撮像座標)とする。
「動作中の採用座標」
位置決め前基板エッジ検出:機械座標
位置決め後欠陥探索・微動:基板座標
レボルバー倍率変更:機械座標
前述のようにオフセット量を求め、顕微鏡精査機座標系と基板座標系を変換した後、顕微鏡精査機26は、予備検査機6の予備撮像部(ラインセンサカメラ)16が先に特定した欠陥座標を含む領域に移動し、管理装置35に備えられている第1の撮像手段H3の指令により低倍率(例えば1〜5倍程度の低倍率)にて該当領域を撮像する。
この後、低倍率で撮像した図7に示す撮像画像Gを管理装置35に設けられているコントラスト算出手段H4の指令により、9つのサブ領域G1〜G9に分割して各サブ領域G1〜G9の順にコントラストを算出する。
コントラストの算出には、図8に示すようにサブ領域G1〜G9を個々にメッシュ状に区切って複数のミニ領域mを策定し、各ミニ領域mの輝度の最大値と最小値を測定し、輝度の最大値−輝度の最小値の値が各ミニ領域のコントラストの評価値とする。
なお、撮像画像Gを9つのサブ領域G1〜G9に分割する場合、図11(b)に示すように各サブ領域G1〜G9の境界部分を各領域G1〜G9の幅の1/10程度オーバーラップするように分割することが好ましい。一例として、5倍視野、1mm時、オーバーラップ幅として0.1mmを選定することができる。
この後、低倍率で撮像した図7に示す撮像画像Gを管理装置35に設けられているコントラスト算出手段H4の指令により、9つのサブ領域G1〜G9に分割して各サブ領域G1〜G9の順にコントラストを算出する。
コントラストの算出には、図8に示すようにサブ領域G1〜G9を個々にメッシュ状に区切って複数のミニ領域mを策定し、各ミニ領域mの輝度の最大値と最小値を測定し、輝度の最大値−輝度の最小値の値が各ミニ領域のコントラストの評価値とする。
なお、撮像画像Gを9つのサブ領域G1〜G9に分割する場合、図11(b)に示すように各サブ領域G1〜G9の境界部分を各領域G1〜G9の幅の1/10程度オーバーラップするように分割することが好ましい。一例として、5倍視野、1mm時、オーバーラップ幅として0.1mmを選定することができる。
前記コントラストを算出する場合、以下のように算出することもできる。
A1:メッシュ内輝度の(最大値−最小値)の最大値。
A2:メッシュ内輝度の(最大値−最小値)が閾値を超えた数。(閾値は、画像内平均輝度×係数1+切片1)係数は設定する。
A3:メッシュ内輝度の平均輝度値が閾値を超えたメッシュの数。(閾値は、画像内平均輝度×(1+係数2)+切片2)係数は設定する。
A4:メッシュ内輝度の平均輝度値が閾値を超えたメッシュの数。(閾値は、画像内平均輝度×(1−係数3)+切片3)係数は設定する。
A5:メッシュ内輝度の(最大値−最小値)が閾値を超えた(最大値−最小値)の総和。(閾値は、画像内平均輝度×係数1+切片1)係数は設定する。
これらのA1〜A5のコントラスト算出結果を1つ用いても良いし、複数組み合わせて用いても良い。
A1:メッシュ内輝度の(最大値−最小値)の最大値。
A2:メッシュ内輝度の(最大値−最小値)が閾値を超えた数。(閾値は、画像内平均輝度×係数1+切片1)係数は設定する。
A3:メッシュ内輝度の平均輝度値が閾値を超えたメッシュの数。(閾値は、画像内平均輝度×(1+係数2)+切片2)係数は設定する。
A4:メッシュ内輝度の平均輝度値が閾値を超えたメッシュの数。(閾値は、画像内平均輝度×(1−係数3)+切片3)係数は設定する。
A5:メッシュ内輝度の(最大値−最小値)が閾値を超えた(最大値−最小値)の総和。(閾値は、画像内平均輝度×係数1+切片1)係数は設定する。
これらのA1〜A5のコントラスト算出結果を1つ用いても良いし、複数組み合わせて用いても良い。
例えば、A1またはA5のコントラスト算出手段を場合分けして適用するなどの方法を採用することができる。
A1の算出手段によれば、最大欠点(最大欠陥)信号値(背景値との差)での評価値となるので、どのような小さい欠陥でも見つけたい場合はA1の算出手段を用いることが好ましい。
A5の算出手段によれば、最大欠点(最大欠陥)信号値(背景値との差)と面積またはサイズ(積分)を含む評価値となり、面積も含めた評価値となるので、大きな欠陥を優先的に検知したい場合に使用することが好ましい。
係数と切片の決定は、ノイズ(欠点(欠陥)ではないノイズ)を検出しないように設定することが望ましい。
一例として、これら係数と切片を決定するためには、計測対象のガラス板に対し、欠陥が無い部分を複数回撮像し、図9に示すグラフにおいて、横軸に各測定点の背景値を、縦軸に各測定点の(最大値-最小値)の値をプロットする。図9に示す各プロットした点を結ぶ線分を近似により確定し、この線分を一例として、図9から数式化する。図9に示す例は、前記A2の場合の傾き、切片をグラフから導き出して使用する場合の例を示す。
y=0.2235x-34.938の関係式が得られる。
この数式により、係数と切片を決定することができる。
前記A3の場合、前記A4の場合であっても図9に示す場合と同様にデータを取り、グラフから切片と係数を求めて算出できる。前記A3とA4の場合、グラフの縦軸が変わる。前記A1の場合とA5の場合、同じ係数を採用する。
A1の算出手段によれば、最大欠点(最大欠陥)信号値(背景値との差)での評価値となるので、どのような小さい欠陥でも見つけたい場合はA1の算出手段を用いることが好ましい。
A5の算出手段によれば、最大欠点(最大欠陥)信号値(背景値との差)と面積またはサイズ(積分)を含む評価値となり、面積も含めた評価値となるので、大きな欠陥を優先的に検知したい場合に使用することが好ましい。
係数と切片の決定は、ノイズ(欠点(欠陥)ではないノイズ)を検出しないように設定することが望ましい。
一例として、これら係数と切片を決定するためには、計測対象のガラス板に対し、欠陥が無い部分を複数回撮像し、図9に示すグラフにおいて、横軸に各測定点の背景値を、縦軸に各測定点の(最大値-最小値)の値をプロットする。図9に示す各プロットした点を結ぶ線分を近似により確定し、この線分を一例として、図9から数式化する。図9に示す例は、前記A2の場合の傾き、切片をグラフから導き出して使用する場合の例を示す。
y=0.2235x-34.938の関係式が得られる。
この数式により、係数と切片を決定することができる。
前記A3の場合、前記A4の場合であっても図9に示す場合と同様にデータを取り、グラフから切片と係数を求めて算出できる。前記A3とA4の場合、グラフの縦軸が変わる。前記A1の場合とA5の場合、同じ係数を採用する。
前述のコントラスト算出の段階において、顕微鏡精査機26の撮像用のカメラの汚れを取り除くことが好ましい。上述のようにサブ領域G1〜G9を個々にメッシュ状に区切ってコントラストを算出する場合、各ミニ領域mにおいて、最大値−最小値の値が閾値以上の場合は、該当するミニ領域mのコントラストは計測しないことが好ましい。閾値は、例えば、画像内平均輝度×(1−係数3)+切片3とすることができる。
この場合も(1−係数3)+切片3を求めるには、先の場合と同様にガラス板の欠陥の無い部分を複数回撮像し、図9に示すプロットと同様のデータをとり、得られたプロット点から近似により線分を確定し、該線分から係数と切片を得ることができる。
この場合も(1−係数3)+切片3を求めるには、先の場合と同様にガラス板の欠陥の無い部分を複数回撮像し、図9に示すプロットと同様のデータをとり、得られたプロット点から近似により線分を確定し、該線分から係数と切片を得ることができる。
サブ領域G1〜G9のうち、最大コントラスト画像および最大コントラスト位置へ顕微鏡本体28を移動し、この位置を顕微鏡本体28により高倍率(例えば10倍〜100倍程度の範囲内で20倍等)で撮像する。あるいは、10〜40倍を使用限界とすることもできる。顕微鏡本体28を設置した場所の振動がない場合は100倍程度の倍率を採用でき、振動がある場合は20倍程度の倍率を採用することが好ましい。
管理装置35には、顕微鏡本体28に高倍率で撮像させる第2の撮像手段H5が設けられている。この高倍率撮像画像を検査員が確認することで微小欠陥の有無を判定することができる。即ち、高倍率の撮像画像内に傷や気泡などの欠陥が無ければ微小欠陥はなし、高倍率の撮像画像内に傷や泡等の微小欠陥が見つかった場合は、微小欠陥あり、と判断できる。
管理装置35には、顕微鏡本体28に高倍率で撮像させる第2の撮像手段H5が設けられている。この高倍率撮像画像を検査員が確認することで微小欠陥の有無を判定することができる。即ち、高倍率の撮像画像内に傷や気泡などの欠陥が無ければ微小欠陥はなし、高倍率の撮像画像内に傷や泡等の微小欠陥が見つかった場合は、微小欠陥あり、と判断できる。
図10は、これまで部分的に説明してきた透光性基板2の検査の流れのうち、検査対象とする透光性基板2を顕微鏡精査機26に搬送して設置した時点からの工程を総括してフロー図にまとめたものである。
搬送路3から顕微鏡精査機26の設置台27に検査用の透光性基板2がロボット搬送機などにより搬送され、設置台27に備えられているXYステージの座標系に沿うように設置される。
ここで、顕微鏡精査機26に搬送されるのは、図1に示す予備検査機6の暗視野外観検査器10あるいは明視野外観検査器11を用いて微小欠陥と思われる欠陥を発見した透光性基板2であって、精査検査機7において検査した結果、透光性基板2に生じていると思われる欠陥を確認できなかった透光性基板2である。
搬送路3から顕微鏡精査機26の設置台27に検査用の透光性基板2がロボット搬送機などにより搬送され、設置台27に備えられているXYステージの座標系に沿うように設置される。
ここで、顕微鏡精査機26に搬送されるのは、図1に示す予備検査機6の暗視野外観検査器10あるいは明視野外観検査器11を用いて微小欠陥と思われる欠陥を発見した透光性基板2であって、精査検査機7において検査した結果、透光性基板2に生じていると思われる欠陥を確認できなかった透光性基板2である。
精査検査機7により検査しても、微小欠陥を発見できなかった原因として、精査検査機7の第1の検査器12か第2の検査器13に透光性基板2を設置した場合、透光性基板2の設置位置が第1の検査器12か第2の検査器13の設置するべき座標の原点位置に合致せず、位置ずれしたまま精査検査されたことによると考えられる。
精査検査機7の検査解像度は8〜10μm程度、予備検査機の検査解像度は10μm×100μm程度の傷や泡を確認可能であるので、実際には欠陥が存在していても、精査検査機7により撮像した位置がずれていることが原因と思われる。
精査検査機7の検査解像度は8〜10μm程度、予備検査機の検査解像度は10μm×100μm程度の傷や泡を確認可能であるので、実際には欠陥が存在していても、精査検査機7により撮像した位置がずれていることが原因と思われる。
そこでこのような場合に、透光性基板2について顕微鏡精査機26を用いて以下に説明するように検査する。搬送される透光性基板2においては、予備検査機6により透光性基板2における基板座標系のU軸とV軸が構成するU−V座標系において、欠陥位置が特定されているが、その座標位置を上述のように精査検査機7において発見できなかった場合に以下に説明するように検査する。
ステップS1において、透光性基板2が顕微鏡精査機26に到着する。この到着時、透光性基板2は顕微鏡精査機26に備えられているXYステージの座標系に対し、位置ずれしていると想定される。
ステップS1において、透光性基板2が顕微鏡精査機26に到着する。この到着時、透光性基板2は顕微鏡精査機26に備えられているXYステージの座標系に対し、位置ずれしていると想定される。
ステップS2において、先に図4(b)と図5を基に説明した通り、第1のラインセンサ31と第2のラインセンサ32と第3のラインセンサ33を用いて図4と図5を基に先に説明したように透光性基板2における第1の補正点a1、第2の補正点a2、第3の補正点a3の位置座標を測定する。
ステップS3において、先に求めた位置座標の測定結果を用いて先に図4(b)と図5を基に説明した通り、計算によりx方向とy方向のオフセット量を求め、このシフト量を基に、先に図6を基に説明した関係式を用いて欠陥座標の補正値を求めて欠陥座標を補正する。以上の処理により、機械座標原点(顕微鏡精査機座標原点)と基板座標原点が一致され、機械座標系(顕微鏡精査機座標系)と基板座標系が一致される。
ステップS3において、先に求めた位置座標の測定結果を用いて先に図4(b)と図5を基に説明した通り、計算によりx方向とy方向のオフセット量を求め、このシフト量を基に、先に図6を基に説明した関係式を用いて欠陥座標の補正値を求めて欠陥座標を補正する。以上の処理により、機械座標原点(顕微鏡精査機座標原点)と基板座標原点が一致され、機械座標系(顕微鏡精査機座標系)と基板座標系が一致される。
ステップS4において、顕微鏡本体28の撮像部を透光性基板2の欠陥座標へ移動する。
ステップS5において、顕微鏡本体28の撮像部が透光性基板2の指定座標へ移動したならば、ステップS6において撮像部は指定座標を含む領域を5倍等の低倍率で撮像する。
ステップS7において、先に図7を基に説明したように低倍率の撮像画像を9つのサブ領域G1〜G9に分割し、個々のサブ領域毎に順次、先に説明したようにコントラストの算出を行う。コントラスト算出の順序は撮像画像の中心から、サブ領域G1〜G9の順に渦巻き状に行うことが顕微鏡本体28の移動を円滑とするためには有利であるが、この順番に限るものではない。コントラストの算出は、先に図8を基に説明したようにメッシュ状に区切ったミニ領域m毎に行う。
ステップS8において、先に説明したようにコントラスト算出結果を利用してカメラ汚れ部と想定されるミニ領域mの結果を除去する。
ステップS5において、顕微鏡本体28の撮像部が透光性基板2の指定座標へ移動したならば、ステップS6において撮像部は指定座標を含む領域を5倍等の低倍率で撮像する。
ステップS7において、先に図7を基に説明したように低倍率の撮像画像を9つのサブ領域G1〜G9に分割し、個々のサブ領域毎に順次、先に説明したようにコントラストの算出を行う。コントラスト算出の順序は撮像画像の中心から、サブ領域G1〜G9の順に渦巻き状に行うことが顕微鏡本体28の移動を円滑とするためには有利であるが、この順番に限るものではない。コントラストの算出は、先に図8を基に説明したようにメッシュ状に区切ったミニ領域m毎に行う。
ステップS8において、先に説明したようにコントラスト算出結果を利用してカメラ汚れ部と想定されるミニ領域mの結果を除去する。
ステップS9において、先に説明したように、コントラストの算出値を基に閾値と関連付けて判定を行い、その結果に応じステップS10において、最大コントラスト画像および最大コントラスト位置を特定し、ステップS11において該当の位置へ顕微鏡本体28を移動させる。
移動後、ステップS12において移動箇所の20倍の高倍率画像を撮像し、その結果の高倍率画像をステップS13で表示装置に映し出し、高倍率画像を検査員が目視観察することで微小欠陥であるか否か判断する。
ステップS9において、複数回の撮像が必要な場合は、ステップS14において複数回撮像したか否か判断し、ステップS15において撮像部(撮像位置)を移動してステップS5の後に戻り再度移動先の位置で撮像を必要回数繰り返す。
移動後、ステップS12において移動箇所の20倍の高倍率画像を撮像し、その結果の高倍率画像をステップS13で表示装置に映し出し、高倍率画像を検査員が目視観察することで微小欠陥であるか否か判断する。
ステップS9において、複数回の撮像が必要な場合は、ステップS14において複数回撮像したか否か判断し、ステップS15において撮像部(撮像位置)を移動してステップS5の後に戻り再度移動先の位置で撮像を必要回数繰り返す。
以上説明の検査方法により、精査検査機7において確認できなかった微小欠陥を確実に検査できるようになる。この方法に比較すると、従来、精査検査機7において微小欠陥を発見できなかった場合は、微小欠陥を発見できなかった透光性基板2の該当位置の周囲を順次精査検査機7で走査しながら、微小欠陥が精査検査機7の画像の視野に入るように数10回位置を変えて画像を取り直す処理を行う必要があった。
これに対比し、低倍率の撮像画像からコントラストを算出するのに、G1〜G9のサブ領域あたり、1〜2秒で結果を出せるので、9箇所のサブ領域のコントラスト計算を行うとしても、従来よりも遙かに簡便かつ正確に微小欠陥を検査できる。
これに対比し、低倍率の撮像画像からコントラストを算出するのに、G1〜G9のサブ領域あたり、1〜2秒で結果を出せるので、9箇所のサブ領域のコントラスト計算を行うとしても、従来よりも遙かに簡便かつ正確に微小欠陥を検査できる。
図11(a)は、透光性基板2を顕微鏡精査機26により5倍視野1mmとして、基板座標系を仮想コーナーポストと水平垂直とした場合、3×3に領域分割する際の欠陥検索と微動について示す。図11(a)の撮像中心が座標0,0となる。
図11(b)に示すように5倍視野1mmの場合は、オーバーラップ幅0.1mmとして分割することが好ましい。図11(c)に示すように、基板座標が傾いている場合、3×3の場合の欠陥探索および微動により基板座標は傾くが、撮像視野は傾かない。
図11(d)は、レボルバーにより対物レンズを変更して倍率を変えた場合(水平垂直の場合)を示し、図11(e)は、レボルバーの旋回中心取り付け位置精度で一定となり、撮像視野は傾かないので、機械座標系を採用すればよい。
図11(f)は最大コントラスト位置補正を行う前の状態を示し、図11(g)は最大コントラスト位置補正後の状態を示す。最大コントラスト位置補正に従い、透光性基板の座標で−MX、−MYのとき、機械座標で+MX、+MYの補正を行うことで、一時的に機械座標で合わせ込み、基板座標は固定することで、位置補正ができる。
以上説明のように、顕微鏡のレボルバーの精度に応じて倍率により位置ずれが生じるので、図6を元に先に説明したように、Xm、Ymでの補正が必要となる。
図11(b)に示すように5倍視野1mmの場合は、オーバーラップ幅0.1mmとして分割することが好ましい。図11(c)に示すように、基板座標が傾いている場合、3×3の場合の欠陥探索および微動により基板座標は傾くが、撮像視野は傾かない。
図11(d)は、レボルバーにより対物レンズを変更して倍率を変えた場合(水平垂直の場合)を示し、図11(e)は、レボルバーの旋回中心取り付け位置精度で一定となり、撮像視野は傾かないので、機械座標系を採用すればよい。
図11(f)は最大コントラスト位置補正を行う前の状態を示し、図11(g)は最大コントラスト位置補正後の状態を示す。最大コントラスト位置補正に従い、透光性基板の座標で−MX、−MYのとき、機械座標で+MX、+MYの補正を行うことで、一時的に機械座標で合わせ込み、基板座標は固定することで、位置補正ができる。
以上説明のように、顕微鏡のレボルバーの精度に応じて倍率により位置ずれが生じるので、図6を元に先に説明したように、Xm、Ymでの補正が必要となる。
図12は、厚さ0.7mmの表示装置用板ガラスに対し精査検査機の暗視野検査器と明視野検査器を用いて微小欠陥を低倍率の5倍で撮影した例、その欠陥を顕微鏡検査装置で高倍率(20倍)で撮影した例を示す。図12(a)は暗視野検査器の撮像画像、図12(b)は明視野検査器の撮像画像、図12(c)は顕微鏡検査装置の撮像画像を示す。
従来装置では、このような微小欠陥を精査検査機において発見できないことがあったが、そのような場合であっても、本実施形態の顕微鏡精査機26を用いて上述のように座標系を修正することにより、確実かつ迅速に微小欠陥有無の検査ができる。
従来装置では、このような微小欠陥を精査検査機において発見できないことがあったが、そのような場合であっても、本実施形態の顕微鏡精査機26を用いて上述のように座標系を修正することにより、確実かつ迅速に微小欠陥有無の検査ができる。
1…検査装置、2…透光性基板、3…搬送路、6…予備検査機、7…精査検査機、10…暗視野外観検査器、11…明視野外観検査器、12…第1の検査器(暗視野検査器)、13…第2の検査器(明視野検査器)、16…予備撮像部(ラインセンサカメラ)、23…エリアカメラ、21…第1の主撮像部(第1のエリアカメラ)、23…第2の主撮像部(第2のエリアカメラ)、26…顕微鏡精査機、27…設置台、31…第1のラインセンサ、32…第2のラインセンサ、33…第3のラインセンサ、35…管理装置、36…表示装置、G1〜G9…サブ領域、H1…補正量算出手段、H2…座標補正手段、H3…第1の撮像手段、H4…コントラスト算出手段、H5…第2の撮像手段、m…ミニ領域。
Claims (15)
- 矩形状の透光性基板に存在する微小欠陥を検査する方法において、
前記透光性基板に光を照射してその主表面を予備撮像部で撮像することで前記透光性基板の主表面の面方向に存在する微小欠陥の欠陥座標を特定する予備検査ステップと、
この予備検査ステップで得られた微小欠陥の欠陥座標に合わせて、該欠陥座標を含む所定領域を前記予備撮像部よりも高倍率で撮像する精査検査ステップと、
前記精査検査ステップの撮像画像から欠陥の有無を判定できなかった透光性基板について、この透光性基板を低倍率画像と高倍率画像の撮像が可能な顕微鏡精査機に載置し、設置された透光性基板の2辺が構成する座標系と前記顕微鏡精査機の座標系とのずれを補正するための補正量を算出する補正量算出ステップと、
前記補正量に基づいて前記欠陥座標を補正して得られた補正済み座標を含む所定領域の低倍率画像を前記顕微鏡精査機で撮像した後、
前記低倍率画像の中でコントラストの高い部分について、前記顕微鏡精査機で高倍率画像を撮像し、この高倍率画像に基づいて欠陥の有無を判定する顕微鏡検査ステップを有する透光性基板の微小欠陥検査方法。 - 前記低倍率画像を複数の格子で区切ったサブ領域に分割し、これら複数のサブ領域のうち、コントラストの最も高い部分を含むサブ領域について前記高倍率画像を撮像する請求項1に記載の透光性基板の微小欠陥検査方法。
- 前記サブ領域を複数のミニ領域に分割し、各ミニ領域毎に輝度の最大値と最小値を求めて各ミニ領域毎のコントラストを求め、最もコントラストの高いミニ領域を含むように前記高倍率画像を撮像する請求項2に記載の透光性基板の微小欠陥検査方法。
- 前記補正量を算出するに際し、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸から区画される座標系に重なるように前記透光性基板を設置し、設置した前記透光性基板の2辺のうち、一方の辺に沿って任意の位置に第1の補正点を策定し、他方の辺に沿って離間した任意の位置に第2の補正点と第3の補正点を策定するとともに、
前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸のうち第1の補正点に近い第1の軸と前記第1の補正点との最短離間距離を測定し、前記2つの直交する軸のうち第2の軸と前記第2の補正点との最短離間距離、および、前記第2の軸と前記第3の補正点との最短離間距離を測定し、これら3つの最短離間距離を基に、前記透光性基板の補正量を算出する請求項1〜3のいずれか一項に記載の透光性基板の微小欠陥検査方法。 - 前記予備検査ステップと前記精査検査ステップのそれぞれにおいて、暗視野検査及び明視野検査の両方を実施する請求項1〜4のいずれか一項に記載の透光性基板の微小欠陥検査方法。
- 前記予備検査ステップの撮像にラインセンサカメラを使用し、前記精査検査ステップにエリアカメラを使用する請求項1〜5のいずれか一項に記載の透光性基板の微小欠陥検査方法。
- 前記透光性基板として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いる請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の透光性基板の微小欠陥検査方法。
SiO2:50〜73%、Al2O3:10.5〜24%、B2O3:0〜12%、MgO:0〜10%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜29.5%、ZrO2:0〜5%。 - 前記透光性基板として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いる請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の透光性基板の微小欠陥検査方法。
SiO2:58〜66%、Al2O3:15〜22%、B2O3:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%。 - 前記透光性基板として、酸化物基準の質量百分率表示で、下記の組成を有する無アルカリガラスを用いる請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の透光性基板の微小欠陥検査方法。
SiO2:54〜73%、Al2O3:10.5〜22.5%、B2O3:0〜5.5 %、MgO:0〜10%、CaO:0〜9%、SrO:0〜16%、BaO:0〜2.5 %、MgO+CaO+SrO+BaO:8〜26%。 - 矩形状の透光性基板に存在する微小欠陥検査装置において、
前記透光性基板に光を照射してその主表面を予備撮像部で撮像することで前記透光性基板の主表面の面方向に存在する微小欠陥の欠陥座標を特定する予備検査機と、
この予備検査機で得られた微小欠陥の欠陥座標に合わせて、該欠陥座標を含む所定領域を前記予備撮像部よりも高倍率で撮像する精査検査機と、
前記透光性基板に対し低倍率画像と高倍率画像の撮像が可能な顕微鏡精査機と、
前記顕微鏡精査機に設置された透光性基板の2辺が構成する座標系と前記顕微鏡精査機の座標系とのずれを補正するための補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量に基づいて前記欠陥座標を補正して補正済み座標を算出する座標補正手段と、
前記補正済み座標を含む所定領域の低倍率画像を前記顕微鏡精査機に撮像させる第1の撮像手段と、
前記低倍率画像の中でコントラストの高い部分の高倍率画像を前記顕微鏡精査機に撮像させる第2の撮像手段を備えた透光性基板の微小欠陥検査装置。 - 前記低倍率画像を複数の格子で区切ったサブ領域に分割し、これらサブ領域のうち、コントラストの最も高い部分について前記高倍率画像を撮像させる機能を前記第2の撮像手段に備えた請求項10に記載の透光性基板の微小欠陥検査装置。
- 前記サブ領域を複数のミニ領域に分割し、各ミニ領域毎に輝度の最大値と最小値を求めて各ミニ領域毎のコントラストを求め、最もコントラストの高いミニ領域を含むように前記高倍率画像を撮像させる機能を前記第2の撮像手段に備えた請求項11に記載の透光性基板の微小欠陥検査装置。
- 前記補正量を算出するに際し、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸から区画される座標系に重なるように前記透光性基板を設置し、設置した前記透光性基板の2辺のうち、第1の辺に沿って任意の位置に第1の補正点を策定し、第2の辺に沿って離間した任意の位置に第2の補正点と第3の補正点を策定し、前記顕微鏡精査機の2つの直交する軸のうち第1の補正点に近い第1の軸と第1の補正点との最短離間距離を測定し、第2の軸と前記第2の補正点との最短離間距離、および、第2の軸と前記第3の補正点との最短離間距離を測定し、これら3つの最短離間距離を基に、前記透光性基板の補正量を算出する機能を前記補正量算出手段に備えた請求項10〜12のいずれか一項に記載の透光性基板の微小欠陥検査装置。
- 前記予備検査機と前記精査検査機のそれぞれにおいて、暗視野検査器及び明視野検査器の両方が備えられた請求項10〜13のいずれか一項に記載の透光性基板の微小欠陥検査装置。
- 前記予備検査機にラインセンサカメラが設けられ、前記精査検査機にエリアカメラが設けられた請求項10〜14のいずれか一項に記載の透光性基板の微小欠陥検査装置。
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