JP2015105885A - ラマン分光装置、電子機器、およびラマン分光測定方法 - Google Patents

ラマン分光装置、電子機器、およびラマン分光測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ラマン散乱光の強度が低下することを抑制することができるラマン分光装置を提供する。【解決手段】本発明に係るラマン分光装置100は、第2ラマン散乱光LRAM2を利用して、第1ラマン散乱光LRAM1の波数を校正するラマン分光装置100であって、光Lを射出する光源10と、光源10から射出される光Lを、第1光L1と第2光L2とに分割する光分割部20と、試料基板30に第1光L1が照射され放射された第1ラマン散乱光LRAM1、および校正基板40に第2光L2が照射され放射された第2ラマン散乱光LRAM2を受光する光検出器60と、を含み、第1ラマン散乱光LRAM1および第2ラマン散乱光LRAM2は、光分割部20を介して、光検出器60に至る。【選択図】図1

Description

本発明は、ラマン分光装置、電子機器、およびラマン分光測定方法に関する。
近年、医療診断や飲食物の検査等に用いられるセンサーチップ(光学素子)の需要が増大しており、高感度かつ小型のセンサーチップの開発が求められている。このような要求に応えるために、電気化学的な手法をはじめ様々なタイプのセンサーチップが検討されている。これらの中で、集積化が可能であること、低コスト、測定環境を選ばないこと等の理由から、表面プラズモン共鳴(SPR:Surface Plasmon Resonance)を利用した分光分析、特に表面増強ラマン散乱(SERS:Surface Enhanced Raman Scattering)を用いたセンサーチップに対する関心が高まっている。
ここで、表面プラズモンとは、表面固有の境界条件により光とカップリングを起こす電子波の振動モードである。表面プラズモンを励起する方法としては、金属表面に回折格子を刻み、光とプラズモンを結合させる方法やエバネッセント波を利用する方法がある。例えば、SPRを利用したセンサーチップとしては、全反射型プリズムと、当該プリズムの表面に形成された標的物質に接触する金属膜と、を具備して構成されるものがある。このような構成により、抗原抗体反応における抗原の吸着の有無など、標的物質の吸着の有無を検出している。
ところで、金属表面に伝搬型の表面プラズモンが存在する一方、金属微粒子には局在型の表面プラズモンが存在する。局在型の表面プラズモン、つまり、表面の金属微細構造上に局在する表面プラズモンが励起された際には、著しく増強された電場が誘起されることが知られている。
さらに、金属ナノ粒子を用いた局在表面プラズモン共鳴(LSPR:Localized Surface Plasmon Resonance)によって形成される増強電場にラマン散乱光が照射されると表面増強ラマン散乱現象によってラマン散乱光が増強されることが知られており、高感度のセンサー(検出装置)が提案されている。この原理を用いることで、各種の微量な物質を検出することが可能になる。
ラマン散乱光を用いて微量な物質を検出する場合、検出器の波数校正が必要になる。一般的には、装置立上げ時に標準試料を用いた校正を行う。しかしながら、振動に晒されるいわゆるポータブル装置や、温度・湿度などが常に変化する環境においては、上記の校正では不十分であり、測定毎に校正が必要となる。
例えば特許文献1には、1つのレーザー光源から射出される励起光の一部を光分岐部で分岐し、分岐された励起光の一部を光発生素子に照射して、励起光とは異なる特定波長を有する参照光を発生させ、参照光を用いて波長校正を行うラマン分光装置が記載されている。
特開2005−114540号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたラマン分光装置では、レーザー光源から射出された励起光が試料に照射されて分光器(光検出器)に至るまでに、4回ハーフミラー(光分割部)を介している。そのため、特許文献1のラマン分光装置では、光分割部における光の損失量が多く、光検出器において受光されるラマン散乱光の強度が低くなってしまうことがある。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、ラマン散乱光の強度が低下することを抑制することができるラマン分光装置を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記ラマン分光装置を含む電子機器を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、ラマン散乱光の強度が低下することを抑制することができるラマン分光測定方法を提供することにある。
本発明に係るラマン分光装置は、
試料基板から放射される第1ラマン散乱光を検出するラマン分光装置において、前記第1ラマン散乱光のスペクトルのピークの波数とは異なる波数に、スペクトルのピークを有する第2ラマン散乱光を利用して、前記第1ラマン散乱光の前記波数を校正するラマン分光装置であって、
光を射出する光源と、
前記光源から射出される光を、第1光と第2光とに分割する光分割部と、
前記試料基板に前記第1光が照射され放射された第1ラマン散乱光、および校正基板に前記第2光が照射され放射された第2ラマン散乱光を受光する光検出器と、
を含み、
前記第1ラマン散乱光および前記第2ラマン散乱光は、前記光分割部を介して、前記光検出器に至る。
このようなラマン分光装置では、光源から射出された光は、光分割部を2回介して、試料基板に照射されて光検出器に至る。さらに、このようなラマン分光装置では、光源から射出された光は、光分割部を2回介して、校正基板に照射されて光検出器に至る。したがって、このようなラマン装置では、光源から射出された光が光検出器に至るまでに3回以上光分割部を介する場合に比べて、光分割部における光の損失量を少なくすることができ、光検出器において受光される第1ラマン散乱光および第2ラマン散乱光の強度が低くなることを、抑制することができる。
本発明に係るラマン分光装置において、
前記光分割部と前記光検出器との間の光路上に設けられ、レイリー散乱光を前記光分割部に向けて反射させる反射部を含んでもよい。
このようなラマン分光装置では、反射部において反射したレイリー散乱光は、光分割部において分割され、再度、試料基板および校正基板に至る。そのため、試料基板および校正基板は、反射部において反射したレイリー散乱光によって照射されて、第1ラマン散乱光および第2ラマン散乱光を放射することができる。したがって、このようなラマン分光装置では、光検出器において受光される第1ラマン散乱光および第2ラマン散乱光の強度を高めることができる。
本発明に係るラマン分光装置において、
前記光分割部は、ハーフミラーであってもよい。
このようなラマン分光装置では、高い光利用効率を有することができ、光検出器におい
て受光される第1ラマン散乱光および第2ラマン散乱光の強度を高めることができる。
本発明に係るラマン分光装置において、
前記光分割部は、ダイクロイックミラーであってもよい。
このようなラマン分光装置では、第1ラマン散乱光の強度が低下することを抑制することができる。
本発明に係るラマン分光装置において、
前記ダイクロイックミラーは、前記光源から射出される光に対する反射率が80%以上であり、前記光源から射出される光より波長が長い光であって15nm以上65nm未満波長が長い光に対する反射率が15%以下であり、
前記第1光は、前記光源から射出される光のうち前記ダイクロイックミラーにおいて反射する光であり、
前記第2光は、前記光源から射出される光のうち前記ダイクロイックミラーを透過する光であり、
前記第1ラマン散乱光は、前記ダイクロイックミラーを透過して、前記光検出器に至り、
前記第2ラマン散乱光は、前記ダイクロイックミラーにおいて反射して、前記光検出器に至ってもよい。
このようなラマン分光装置では、高い光利用効率を有することができ、光検出器において受光される第1ラマン散乱光の強度を高めることができる。
本発明に係るラマン分光装置において、
前記第2ラマン散乱光のスペクトルは、2つ以上のピークを有していてもよい。
このようなラマン分光装置では、高精度で第1ラマン散乱光の波数を校正することができる。
本発明に係るラマン分光装置において、
前記第1ラマン散乱光および前記第2ラマン散乱光は、表面増強ラマン散乱光であってもよい。
このようなラマン分光装置では、第1ラマン散乱光および第2ラマン散乱光の強度を高めることができる。
本発明に係る電子機器は、
本発明に係るラマン分光装置と、
前記光検出器からの検出情報に基づいて健康医療情報を演算する演算部と、
前記健康医療情報を記憶する記憶部と、
前記健康医療情報を表示する表示部と、
を含む。
このような電子機器では、本発明に係るラマン分光装置を含むため、微量物質の検出を容易に行うことができ、高精度な健康医療情報を提供することができる。
本発明に係る電子機器において、
前記健康医療情報は、細菌、ウィルス、タンパク質、核酸、および抗原・抗体から選択される少なくとも1種の生体関連物質、または、無機分子および有機分子から選択される
少なくとも1種の化合物の有無若しくは量に関する情報を含んでもよい。
このような電子機器では、本発明に係るラマン分光装置を含むため、微量物質の検出を容易に行うことができ、高精度な健康医療情報を提供することができる。
本発明に係るラマン分光測定方法は、
試料基板から放射される第1ラマン散乱光を検出するラマン分光装置において、前記第1ラマン散乱光のスペクトルのピークの波数とは異なる波数に、スペクトルのピークを有する第2ラマン散乱光を利用して、前記第1ラマン散乱光の前記波数を校正するラマン分光測定方法であって、
光源から射出される光を、光分割部で第1光と第2光とに分割する過程と、
前記第1光を前記試料基板に照射して前記第1ラマン散乱光を放射させる過程と、
前記第2光を校正基板に照射して前記第2ラマン散乱光を放射させる過程と、
前記第1ラマン散乱光、および前記第2ラマン散乱光を、前記光分割部を介して光検出器に導く過程と、
前記光検出器で検出された前記第2ラマン散乱光のスペクトルの少なくとも一のピークの波数に基づいて前記第1ラマン散乱光の波数を校正する過程と、
を含む。
このようなラマン分光測定方法では、光源から射出された光は、光分割部を2回介して、試料基板に照射されて光検出器に至る。さらに、このようなラマン分光測定方法では、光源から射出された光は、光分割部を2回介して、校正基板に照射されて光検出器に至る。したがって、このようなラマン分光測定方法では、光源から射出された光が光検出器に至るまでに3回以上光分割部を介する場合に比べて、光分割部における光の損失量を少なくすることができ、光検出器において受光される第1ラマン散乱光および第2ラマン散乱光の強度が低くなることを、抑制することができる。
本発明に係るラマン分光測定方法は、
試料基板から放射される第1ラマン散乱光を検出するラマン分光装置において、前記第1ラマン散乱光のスペクトルのピークの波数とは異なる波数に、スペクトルのピークを有する第2ラマン散乱光を利用して、前記第1ラマン散乱光の散乱強度を校正するラマン分光測定方法であって、
光源から射出される光を、光分割部で第1光と第2光とに分割する過程と、
前記第1光を前記試料基板に照射して前記第1ラマン散乱光を放射させる過程と、
前記第2光を校正基板に照射して前記第2ラマン散乱光を放射させる過程と、
前記第1ラマン散乱光、および前記第2ラマン散乱光を、前記光分割部を介して光検出器に導く過程と、
前記光検出器で検出された前記第2ラマン散乱光のスペクトルの少なくとも一のピークの強度に基づいて前記第1ラマン散乱光の強度を校正する過程と、
を含む。
このようなラマン分光測定方法では、光源から射出された光は、光分割部を2回介して、試料基板に照射されて光検出器に至る。さらに、このようなラマン分光測定方法では、光源から射出された光は、光分割部を2回介して、校正基板に照射されて光検出器に至る。したがって、このようなラマン分光測定方法では、光源から射出された光が光検出器に至るまでに3回以上光分割部を介する場合に比べて、光分割部における光の損失量を少なくすることができ、光検出器において受光される第1ラマン散乱光および第2ラマン散乱光の強度が低くなることを、抑制することができる。
第1実施形態に係るラマン分光装置を模式的に示す図。 第1実施形態に係るラマン分光装置の試料基板を模式的に示す断面図。 校正基板から放射される光のラマンスペクトル。 試料基板から放射される光のラマンスペクトル。 光検出器において検出される光のラマンスペクトル。 第1実施形態に係るラマン分光装置の光検出器を模式的に示す図。 波長とピクセルNo.との関係を示すグラフ。 第1実施形態に係るラマン分光装置の校正方法を説明するためのフローチャート。 ピクセルNo.と波長との関係を示すグラフ。 第1実施形態に係るラマン分光装置の具体例を模式的に示す図。 第1実施形態の変形例に係るラマン分光装置の光検出器を模式的に示す図。 第1実施形態の変形例に係るラマン分光装置の校正方法を説明するためのフローチャート。 第2実施形態に係るラマン分光装置を模式的に示す図。 第2実施形態に係るラマン分光装置の光分割部の波長と透過率との関係を説明するための図。 第3実施形態に係るラマン分光装置を模式的に示す図。 ピクセルNo.と波長との関係を示すグラフ。 ピクセルNo.と波長との関係を示すグラフ。 校正基板から放射される光のラマンスペクトル。 光検出器において検出される光のラマンスペクトル。 第4実施形態に係る電子機器を説明するための図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 第1実施形態
1.1. ラマン分光装置
1.1.1. 構成
まず、第1実施形態に係るラマン分光装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係るラマン分光装置100を模式的に示す図である。
ラマン分光装置100は、図1に示すように、光源10と、光分割部20と、試料基板30と、校正基板40と、反射部50と、光検出器60と、を含む。
光源10は、光Lを射出する。光源10は、例えば半導体レーザーであり、光Lは、レーザー光である。光Lは、例えば、単一波長を有している。光Lの波長は、例えば400nm以上1000nm以下であり、より具体的には785.47nmである。
光分割部20は、光源10から射出される光Lを、第1光L1と第2光L2とに分割する。具体的には、第1光L1は、光Lのうち光分割部20を透過する光である。第2光L2は、光Lのうち光分割部20の面22において反射する光である。図示の例では、面22は、光Lの光路に対して(進行方向に対して)45°傾いており、第2光L2を光Lの光路に対して90°傾いた方向に反射させる。光分割部20は、光源10と試料基板30との間に位置している。さらに、光分割部20は、校正基板40と光検出器60との間に
位置している。
光分割部20は、光Lの波長から長波長側にかけて少なくとも200nmの波長帯域で作用する半透過ミラーである。具体的は、光分割部20は、波長770nm以上1000nm以下の光に対して作用するハーフミラーである。光分割部20は、光Lの波長よりも20nm以上長波長側の光に対して作用するハーフミラーであってもよい。これにより、光検出器60において検出される、光Lと同じ波長を有する光(例えばレイリー散乱光)の強度を小さくすることができ、ラマン散乱光を高い感度で検出することができる。
なお、ハーフミラーとは、入射する光の一部を反射し、入射する光の他の一部を透過する鏡のうち、入射光の強度と透過光の強度とがほぼ同じものを指し、具体的には入射光の強度と透過光の強度とが同じものを指す。
試料基板30は、第1光L1によって照射されて第1ラマン散乱光LRAM1を放射する。第1ラマン散乱光LRAM1は、光分割部20を介して、光検出器60に至る。図示の例では、第1ラマン散乱光LRAM1は、光分割部20の面22において反射して、光検出器60に至る。具体的には、第1ラマン散乱光LRAM1は、面22において反射し、第2光L2の進行方向とは反対方向に進行し、光検出器60に至る。すなわち、面22は、第1ラマン散乱光LRAM1の進行方向を90°変化させる。
なお、図1に示すように、光分割部20と試料基板30との間の光路上には、レンズ2が設けられていてもよい。レンズ2は、第1光L1を試料基板30に集光させることができる。
試料基板30には、標的物質が吸着される。標的物質とは、ラマン分光装置100における分析(定性分析、定量分析)の対象となる物質のことである。標的物質は、例えば、ピリジン、アセトン、エタノールなどである。吸着とは、物体の界面において、濃度が周囲よりも増加する現象のことをいい、具体的には、共有結合・配位結合による化学吸着、あるいはファンデルワールス力による物理吸着のことをいう。ここで、図2は、試料基板30を模式的に示す断面図である。試料基板30は、図2に示すように、支持基板32と、金属粒子34と、を有している。
支持基板32は、例えば、ガラス基板である。図示はしないが、支持基板32の下面には、金属層が設けられていてもよい。
金属粒子34は、支持基板32上に設けられている。金属粒子34の大きさ(平面視における大きさであって、平面形状が円の場合は直径)は、第1光L1の波長よりも小さく、例えば、10nm以上1000nm以下である。金属粒子34の厚さは、例えば、1nm以上500nm以下である。金属粒子34は、例えば複数設けられ、周期的に配置されていてもよい。金属粒子34の材質は、例えば、Ag、Au、Alなどである。金属粒子34には、標的物質(図示せず)が吸着される。
金属粒子34に吸着している標的物質に第1光L1を照射すると、散乱光として、入射光L1と同じ波長を有するレイリー散乱光と、第1光L1とは異なる波長を有する第1ラマン散乱光LRAM1と、が発生する。第1光L1のエネルギーと第1ラマン散乱光LRAM1のエネルギーとの差は、標的物質の構造に応じた特有の振動エネルギーに対応している。そのため、第1ラマン散乱光LRAM1の波数(振動数)と、第1光L1の波数と、の差であるラマンシフトを求めることにより、標的物質を特定することができる。
金属粒子34は、第1光L1により表面プラズモン共鳴(SPR)を生じる。具体的に
は、金属粒子34は、第1光L1により局在型プラズモン共鳴(LSPR)を生じる。LSPRとは、光の波長以下の金属微細構造(金属粒子34)に光を入射させると、金属内に存在する自由電子が光の電場成分により集団的に振動し、外部に局在電場を誘起する現象である。この局在電場により、ラマン散乱光を増強することを、表面増強ラマン散乱(SERS)といい、SERSによって増強されたラマン散乱光を、表面増強ラマン散乱光(SERS光)という。すなわち、試料基板30から放射される第1ラマン散乱光LRAM1は、SERS光である。
金属粒子34は、支持基板32上に、例えば、Agを0.1Å/秒以上1Å/秒以下の成膜速度で10nm程度成膜することにより形成される。このような成膜条件で成膜することにより、島状の金属粒子34を形成することができる。なお、金属粒子34の形成方法は、特に限定されず、電子線描画法や干渉露光法を用いてもよい。
校正基板40は、例えば、温度や湿度による物性の変化が少ないシリコン基板などのラマン活性材料である。校正基板40は、ガラス基板上にアデニンやインデンなどのラマン活性材料を塗布したものであってもよい。
校正基板40は、図1に示すように、第2光L2によって照射されて第2ラマン散乱光LRAM2を放射する。具体的には、校正基板40に第2光L2を照射すると、散乱光として、入射光L2と同じ波長を有するレイリー散乱光と、第2光L2とは異なる波長を有する第2ラマン散乱光LRAM2と、が発生する。第2ラマン散乱光LRAM2は、光分割部20を介して、光検出器60に至る。図示の例では、第2ラマン散乱光LRAM2は、光分割部20を透過して、光検出器60に至る。
校正基板40は、試料基板30と同様に、支持基板上に設けられた金属粒子を有し、該金属粒子にアデニンやインデンなどのラマン活性材料が吸着していてもよい。この場合、校正基板40から放射される第2ラマン散乱光LRAM2は、SERS光である。
ここで、図3は、校正基板40としてシリコン基板を用いた場合の、校正基板40から放射される光のラマンスペクトルである。図4は、785nm付近にLSPRを有する試料基板30(金属粒子34の材質はAg)に標的物質としてピリジンを吸着させた場合の、試料基板30から放射される光のラマンスペクトルである。第2ラマン散乱光LRAM2のスペクトルは、図3に示すように、520cm−1にシリコンに起因する鋭いピークを有する。第1ラマン散乱光LRAM1のスペクトルは、図4に示すように、1008cm−1および1036cm−1にピリジンに起因する鋭いピークを有する。このように、第2ラマン散乱光LRAM2は、第1ラマン散乱光LRAM1のスペクトルのピークの波数とは異なる波数に、スペクトルのピークを有する。すなわち、第2ラマン散乱光LRAM2のスペクトルのピークの波数は、第1ラマン散乱光LRAM1のスペクトルのピークの波数と異なる。なお、ピークとは、例えば、半値幅が100cm−1以下であり、強度が50カウント以上の波形のことをいう。
なお、図1に示すように、光分割部20と校正基板40との間の光路上には、レンズ4が設けられていてもよい。レンズ4は、第2光L2を校正基板40に集光させることができる。
反射部50は、光分割部20と光検出器60との間の光路上に設けられている。反射部50は、光Lと同じ波長の光(具体的にはレイリー散乱光)を、光分割部20に向けて反射させる。反射部50において反射したレイリー散乱光は、光分割部20において分割され、再度、試料基板30および校正基板40に至る。反射部50は、ラマン散乱光LRAM1,LRAM2を透過させる。
反射部50は、例えば、レイリー散乱光を、99.999%の反射率で反射する。しかしながら、反射部50は、レイリー散乱光の光を完全に(100%の反射率で)反射することは困難である。そのため、レイリー散乱光は、光検出器60において受光される。反射部50としては、所定の波長の光を反射させる光学フィルターを用いる。
なお、図1に示すように、反射部50と光検出器60との間の光路上には、レンズ6が設けられていてもよい。レンズ6は、反射部50を透過した光(ラマン散乱光LRAM1,LRAM2およびレイリー散乱光)を、光検出器60に集光させることができる。
光検出器60は、反射部50を透過した光(ラマン散乱光LRAM1,LRAM2およびレイリー散乱光)を受光して検出する。光検出器60は、例えば、ラマン散乱光LRAM1,LRAM2およびレイリー散乱光を、同時に受光する。ここで、図5は、光検出器60において検出される光のラマンスペクトルである。光検出器60では、図5に示すように、図3に示すラマンスペクトルと、図4に示すラマンスペクトルとが、融合されたスペクトルが検出される。
光検出器60は、ポリクロメーター方式の検出器である。ここで、図6は、光検出器60を模式的に示す図である。光検出器60は、図6に示すように、分光部62と、受光部64と、を有している。
分光部62には、反射部50を透過した光(ラマン散乱光LRAM1,LRAM2およびレイリー散乱光)が入射する。図示の例では、反射部50を透過した光は、反射ミラー66,67において反射して、分光部62に至る。分光部62は、回折格子(グレーティング)である。分光部62は、入射した光を波長毎に分光し(波長分解し)、反射ミラー68を介して受光部64上に導く。すなわち、分光部62に入射した光は、波長によって受光部64の異なる位置に到達する。
受光部64は、CCD(Charge Coupled Device)がライン上に並んだCCDラインセンサーである。CCDは、入射した光の強度に比例した電気信号を出力する。CCDのピクセル(画素)は、例えば、矢印a方向に1024個並んでいる。具体的にば、矢印a方向に、No.1ピクセル、No.2ピクセル、・・・、No.1023ピクセル、No.1024ピクセルと順に並んでいる。このように、ピクセルナンバー(ピクセルNo.)は、ピクセルの位置と対応している。図7に示すように、受光部64に到達する光の波長と、ピクセルNo.と、にはおおよそ線形の相関がある。なお、図7において、横軸は、受光部64に到達する光の波長を示し、縦軸は、ピクセルのNoを示している。
なお、上記では、第1光L1は、光Lのうち光分割部20を透過する光であり、第2光L2は、光Lのうち光分割部20の面22において反射する光である場合について説明した。ラマン分光装置100は、図示はしないが、第1光L1は、光Lのうち光分割部20の面22において反射する光であり、第1ラマン散乱光LRAM1は、光分割部20を透過して光検出器60に至ってもよい。また、第2光L2は、光Lのうち光分割部20を透過する光であり、第2ラマン散乱光LRAM2は、光分割部20の面22において反射して光検出器60に至ってもよい。
1.1.2. 校正方法
次に、ラマン分光装置100の校正方法について、図面を参照しながら説明する。図8は、ラマン分光装置100の校正方法を説明するためのフローチャートである。
まず、ラマン分光装置100の電源をONにする(S1)。
次に、試料基板30をセットし、ラマン分光装置100においてラマン計測を行う(S2)。これにより、ラマンスペクトルを取得することができる。
次に、光源10から射出された光Lの波長(レイリー散乱光の波長)に対応する、CCDのピクセルNo.を認識する(S3)。光Lの波長は、光源10によって決定され、例えば785.47nmである。ラマン分光装置100の使用環境により、波長785.47nmに対応するピクセルNo.は変化するが、恒温制御など安定化レーザーを用いることでそれほど大きく変化することはないので、予め予想したピクセルNo.の前後5つのうち、もっとも電気信号の出力が大きかったCCDのピクセルを、波長785.47nmに対応するピクセル(ピクセルNo.A)と認識することができる。
次に、第2ラマン散乱光LRAM2のスペクトルのピーク(校正用ピーク)の波長に対応する、CCDのピクセルNo.および校正用ピークの強度を認識する(S4)。校正用ピークの波長は、校正基板40によって決定され、シリコン基板の場合、818.9nm(520cm−1)である。ステップS3と同様に、予め予想したピクセルNo.の前後5つのうち、もっとも電気信号の出力が大きかったCCDのピクセルを、波長818.9nmに対応するピクセル(ピクセルNo.B)と認識することができる。
次に、波数を校正する(S5)。具体的には、ステップS3で認識した(A,785.47)と、ステップS4で認識した(B,818.9)とを、下記式(1)に代入し、αおよびβを求める(図9参照)。さらに、下記式(2)は、波長(nm)と波数(cm−1)との関係を示した式である。
y=αx+β (1)
ν=10×(1/λ−1/λRAM) (2)
なお、式(2)において、νはラマンシフトを示し、λは光Lの波長(レイリー散乱光の波長)を示し、λRAMはラマン散乱光の波長を示している。
式(1)および式(2)を用いて、光検出器60において検出される第1ラマン散乱光LRAM1の波数(第1ラマン散乱光LRAM1のスペクトルのピークの波数)を校正することができる。一般的にラマン分光装置では、使用環境によって、例えば、ピリジンのピークが1008cm−1(対応するCCDのピクセルNo.C)から、1010cm−1(対応するピクセルNo.D)にずれることがある。そのため、校正をしないと、常にピクセルNo.Cからの信号をピリジンに相当する信号と認識してしまい、確度が低下する場合がある。ラマン分光装置100では、使用環境によってピリジンのピークが1008cm−1から1010cm−1にずれたとしても、式(1)および式(2)を用いて校正することにより、ピクセルNo.Dからの信号をピリジンに相当する信号と認識することができ、確度の低下を防ぐことができる。
次に、感度を校正する(S6)。例えば、毎回計測する第2ラマン散乱光LRAM2のスペクトルのピーク強度値(校正基板の520cm−1)の強度をパーソナルコンピューターのメモリーに保存し、今回測定された520cm−1のピーク強度が、保存されている520cm−1のピーク強度と同じになるように、補正して感度校正する。
より具体的には、例えば、前回の計測では、(試料基板30に基づくピーク強度,校正基板40に基づくピーク強度)=(1000,300)であり、今回の計測では、(試料基板30に基づくピーク強度,校正基板40に基づくピーク強度)=(1200,330
)であったとする。この場合、従来のラマン分光装置では、試料基板からのピーク強度の増加分を200(=1200−1000)として定量データが出力される。しかしながら、ラマン分光装置100では、光源からの光Lの強度変化やCCD感度の変化の影響を、校正基板40に基づくピーク(校正用ピーク)強度で認識することができる。すなわち、今回の計測における校正基板40に基づくピーク強度の330を300に補正し、試料基板30に基づくピーク強度を1200×300/330=1091と算出することができる。そして、この値を、定量データとして出力する。その結果、ラマン分光装置100では、信頼性の高い定量分析が可能となる。
特に、ポータブル型のラマン分光装置の場合、電源のON/OFFを繰り返す頻度が高い。その場合、周囲の温度やウォーミングの状況も毎回変わるため、光Lの強度(レーザー発振強度)やCCD感度がばらつきを有し、ピーク強度も変動してしまう。一般的に、ラマン信号強度(ピーク強度)は、光源から射出される光の強度と、CCDの感度と、露光時間と、の積に比例する。ラマン分光装置100では、試料基板30からの第1ラマン散乱光LRAM1と校正基板40からの第2ラマン散乱光LRAM2とは、光検出器60において同時に検出されるため、上記のように、光Lの強度のばらつき等を考慮して、ラマン分光装置100の感度を校正することができる。
なお、レイリー散乱光のピークに基づいて、感度を校正することはできない。レイリー散乱光のピークの強度は、校正基板40から放射される光のみならず、試料基板30から放射される光にも起因するため、第1ラマン散乱光LRAM1の強度と同様に、変動するからである。したがって、ラマン分光装置100の校正方法では、校正基板40の520cm−1のピークに基づいて、感度を校正している。
以上のように、ラマン分光装置100の校正方法では、第2ラマン散乱光LRAM2を利用して、第1ラマン散乱光LRAM1の波数および感度(ピーク強度)を校正することができる。
1.1.3. ラマン分光装置の具体例
次に、ラマン分光装置100の具体例について、図面を参照しながら説明する。図10は、ラマン分光装置100の具体例を模式的に示す図である。
ラマン分光装置100は、図10に示すように、気体試料保持部110と、検出部120と、制御部130と、検出部120および制御部130を収容している筐体140と、を含む。
気体試料保持部110は、試料基板30と、試料基板30を覆うカバー112と、吸引流路114と、排出流路116と、を有している。検出部120は、光源10と、光分割部20と、校正基板40と、反射部50と、光検出器60と、レンズ2,4,6,8と、を有している。制御部130は、光検出器60において検出された信号を処理して検出部120の制御をする検出制御部132と、光源10などの電力を制御する(供給する)電力制御部134と、を有している。制御部130は、図10に示すように、外部との接続を行うための接続部136と、電気的に接続されていてもよい。制御部130において、上述した光L(レイリー散乱光)および第2ラマン散乱光LRAM2を利用した校正が行われてもよい。
ラマン分光装置100では、排出流路116に設けられている吸引機構117を作動させると、吸引流路114および排出流路116内が負圧になり、吸引口113から検出すべき標的物質を含んだ気体試料が吸引される。吸引口113には除塵フィルター115が設けられており、比較的大きな粉塵や一部の水蒸気などを除去することができる。気体試
料は、吸引流路114、試料基板30の表面付近、および排出流路116を通り、排出口118から排出される。気体試料が試料基板30の表面付近を通る際に、気体試料中の標的物質は、試料基板30の表面に吸着して検出される。
吸引流路114および排出流路116の形状は、外部からの光が試料基板30に入射しないような形状である。これにより、ラマン散乱光以外の雑音となる光が入射しないため、信号のS/N比を向上させることができる。流路114,116を構成する材料は、例えば、光を反射し難いような材料や色である。
さらに、吸引流路114および排出流路116の形状は、気体試料に対する流体抵抗が小さくなるような形状である。これにより、高感度な検出が可能になる。例えば、流路114,116の形状を、できるだけ角部をなくし滑らかな形状にすることで、角部における気体試料の滞留をなくすことができる。吸引機構117としては、例えば、流路抵抗に応じた静圧、風量のファンモーターやポンプを用いる。
光源10から射出された光は、レンズ8で集光された後、試料基板30および校正基板40に照射されて、光検出器60に至る。ラマン分光装置100では、得られたラマンスペクトルと予め保持するデータとを照合することで、標的物質の信号強度を検出することができる。
なお、図示の例では、第1光L1は、光Lのうち光分割部20の面22において反射する光であり、試料基板30から放射される第1ラマン散乱光LRAM1は、光分割部20を透過して光検出器60に至る。また、第2光L2は、光Lのうち光分割部20を透過する光であり、校正基板40から放射される第2ラマン散乱光LRAM2は、光分割部20の面22において反射して光検出器60に至る。
本発明に係るラマン分光装置は、上記の形態に限定されない。例えば、本発明に係るラマン分光装置は、顕微ラマン分光装置であってもよいし、共焦点顕微ラマン分光装置であってもよい。
ラマン分光装置100は、例えば、以下の特徴を有する。
ラマン分光装置100では、光源10から射出される光Lを、第1光L1と第2光L2とに分割する光分割部20と、試料基板30に第1光L1が照射され放射された第1ラマン散乱光LRAM1、および校正基板40に第2光L2が照射され放射された前記第2ラマン散乱光LRAM2を受光する光検出器60と、を含み、ラマン散乱光LRAM1,LRAM2は、光分割部20を介して、光検出器60に至る。すなわち、ラマン分光装置100では、光源10から射出された光は、光分割部20を2回介して、試料基板30に照射されて光検出器60に至る。さらに、ラマン分光装置100では、光源10から射出された光は、光分割部20を2回介して、校正基板40に照射されて光検出器60に至る。したがって、光源から射出された光が光検出器に至るまでに3回以上光分割部を介する場合に比べて、光分割部20における光の損失量を少なくすることができ、光検出器60において受光されるラマン散乱光LRAM1,LRAM2の強度が低くなることを、抑制することができる。その結果、ラマン分光装置100では、例えばラマン散乱光LRAM1,LRAM2の強度を高くするために光源10の高出力化を図らなくても、高い感度を有することができる。
ラマン分光装置100では、光分割部20と光検出器60との間の光路上に設けられ、レイリー散乱光を光分割部20に向けて反射させる反射部50を含む。反射部50において反射したレイリー散乱光は、光分割部20において分割され、再度、試料基板30およ
び校正基板40に至る。そのため、試料基板30および校正基板40は、反射部50において反射したレイリー散乱光によって照射されて、ラマン散乱光LRAM1,LRAM2を放射することができる。したがって、ラマン分光装置100では、光検出器60において受光されるラマン散乱光LRAM1,LRAM2の強度を高めることができる。
ラマン分光装置100では、光分割部20は、ハーフミラーである。ここで、光Lの一部(第1光L1)は、光分割部20を透過し、第1ラマン散乱光LRAM1は、光分割部20において反射して光検出器60に至る。したがって、光分割部20の反射率をRとすると、光源10において射出される光Lの光量に対する、光検出器60において検出される第1ラマン散乱光LRAM1の光量(光利用効率)は、(1−R)×Rとなり、R=0.5にて最大値0.25をとる。また、光Lの一部(第2光L2)は、光分割部20において反射し、第2ラマン散乱光LRAM2は、光分割部20を透過して光検出器60に至る。したがって、光源10において射出される光Lの光量に対する、光検出器60において検出される第2ラマン散乱光LRAM2の光量(光利用効率)は、R×(1−R)となり、R=0.5にて最大値0.25をとる。以上により、ラマン分光装置100では、光分割部20としてハーフミラーを用いることにより、高い光利用効率を有することができ、光検出器60において受光されるラマン散乱光LRAM1,LRAM2の強度を高めるができる。
1.2. ラマン分光装置の変形例
次に、第1実施形態の変形例に係るラマン分光装置について、図面を参照しながら説明する。図11は、第1実施形態の変形例に係るラマン分光装置101の光検出器60を模式的に示す図である。以下、第1実施形態の変形例に係るラマン分光装置101において、第1実施形態に係るラマン分光装置100の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
上述したラマン分光装置100では、図6に示すように、光検出器60は、ポリクロメーター方式の検出器であった。具体的には、分光部62は、回折格子であり、受光部64は、CCDラインセンサーであった。
これに対し、ラマン分光装置101では、図11に示すように、光検出器60は、ファブリペロー干渉を利用したモノクロメーター方式である。具体的には、分光部62は、エタロンであり、受光部64は、フォトダイオードである。
分光部62は、第1基板622と、第1基板622の面623に設けられた第1反射膜624と、第2基板626と、第2基板626の面627に設けられた第2反射膜628と、を有している。基板622,626は、例えば、石英基板である。面623,627は、互いに対向している。反射膜624,628は、例えば、誘電体多層膜である。
分光部62において、反射膜624,628間のギャップdと、分光部62を透過する透過波長λとには、下記式(3)に示す関係がある。式(3)に示すように、λは、dの1次関数で表せられる。
Figure 2015105885
なお、式(3)において、nは反射膜624,628間のギャップの屈折率であり、m
は自然数であり、φは第1反射膜624における反射の位相差であり、φは第2反射膜628における反射の位相差である。
分光部62では、ギャップdを調整することにより、透過する波長を選択することができる。図示の例では、分光部62は、λ1〜λ5の波長を有する光のうち、λ3の波長を有する光を透過する。分光部62を透過した光は、受光部64において受光される。
次に、ラマン分光装置101の校正方法について、図面を参照しながら説明する。図12は、ラマン分光装置101の校正方法を説明するためのフローチャートである。
ラマン分光装置101の校正方法では、ステップS3において、光源10から射出された光Lの波長に対応するギャップdを認識する。ステップS4において、校正用ピークの波長に対応するギャップdを認識する。次に、ステップS5において、ステップS3で認識した(A,785.47)と、ステップS4で認識した(B,818.9)とを、式(1)に代入し、αおよびβを求める。そして、式(1)および式(2)を用いて、光検出器60において検出される第1ラマン散乱光LRAM1の波数(第1ラマン散乱光LRAM1のスペクトルのピークの波数)を校正することができる。
1.3. ラマン分光測定方法
次に、第1実施形態に係るラマン分光測定方法について、説明する。第1実施形態に係るラマン分光測定方法は、試料基板30から放射される第1ラマン散乱光LRAM1を検出するラマン分光装置において、第1ラマン散乱光LRAM1のスペクトルのピークの波数とは異なる波数に、スペクトルのピークを有する第2ラマン散乱光LRAM2を利用して、第1ラマン散乱光LRAM1の波数および散乱強度(強度)の少なくとも一方を校正するラマン分光測定方法である。第1実施形態に係るラマン分光測定方法は、光源10から射出される光を、光分割部20で第1光L1と第2光L2とに分割する過程と、第1光L1を試料基板30に照射して第1ラマン散乱光LRAM1を放射させる過程と、第2光L2を校正基板に照射して第2ラマン散乱光LRAM2を放射させる過程と、第1ラマン散乱光LRAM1、および第2ラマン散乱光LRAM2を、光分割部20を介して光検出器60に導く過程と、光検出器60で検出された第2ラマン散乱光LRAM2のスペクトルの少なくとも一のピークの波数に基づいて、第1ラマン散乱光LRAM1の波数および強度の少なくとも一方を校正する過程と、を含む。具体的には、第1実施形態に係るラマン分光測定方法は、本発明に係るラマン分光装置(例えばラマン分光装置100)を用いて行われる。そのため、第1実施形態に係るラマン分光測定方法の説明は、上述したラマン分光装置100の説明を適用することができる。したがって、その詳細な説明を省略する。
2. 第2実施形態
次に、第2実施形態に係るラマン分光装置について、図面を参照しながら説明する。図13は、第2実施形態に係るラマン分光装置200を模式的に示す図である。以下、第2実施形態に係るラマン分光装置200において、第1実施形態に係るラマン分光装置100の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
上述したラマン分光装置100では、図1に示すように、光分割部20は、ハーフミラーであった。
これに対し、ラマン分光装置200では、図13に示すように、光分割部20は、ダイクロイックミラーである。ダイクロイックミラーとは、鏡の一種であり、特定の波長の光を反射し、その他の波長の光を透過するものを指す。
ラマン分光装置200では、第1光L1は、光Lのうち光分割部20の面22において反射する光であり、第1ラマン散乱光LRAM1は、光分割部20を透過して光検出器60に至る。第2光L2は、光Lのうち光分割部20を透過する光であり、第2ラマン散乱光LRAM2は、光分割部20の面22において反射して光検出器60に至る。
光分割部20の、光源10から射出される光に対する反射率は、80%以上である。すなわち、光分割部20は、光源10から射出される光に対する反射率が80%以上である。また、光分割部20は、光源10から射出される光より波長が長い光であって、15nm以上65nm未満長い波長の光を透過させる。ここで、図14は、光分割部20の特性を示す図であり、波長と透過率(入射角45°における透過率)との関係を示している。
光分割部20は、例えば、図14に示すように、波長785nmの光に対して透過率10%(反射率90%)であり、800nm以上1000nm以下の波長に対して透過率95%(反射率5%)である。この場合、光源10において射出される光Lの光量に対する、光検出器60において検出される第1ラマン散乱光LRAM1の光量(光利用効率)は、0.9×0.95=0.855となる。したがって、ラマン分光装置200では、光分割部20の、光源10から射出される光に対する反射率を80%以上とすることにより、光分割部20としてハーフミラーを用いたラマン分光装置100に比べて、高い光利用効率を有することができる。その結果、ラマン分光装置200では、光検出器60において受光される第1ラマン散乱光LRAM1の強度を高めることができる。
図14に示す例では、光Lは、光分割部20を10%透過して校正基板40に至る。さらに、校正基板40において反射された光は、光分割部20、反射部50、光分割部20の順で反射され、再度、校正基板40に至る。反射部50では、光Lと同じ波長の光(レイリー散乱光)を99.999%(=1)で反射する。したがって、光源10において射出される光Lの光量に対する、校正基板40を照射する光量(光利用効率)は、0.1+0.1×0.9×0.9=0.181となる。このように、ラマン分光装置200では、例えばラマン分光装置100に比べて、校正基板40に照射される光量が少ない。そのため、ラマン分光装置200の校正基板40は、例えば、785nm近辺においてLSPRを生じる金属粒子に、有機分子を吸着させた基板であることが望ましい。これにより、校正基板40は、SERS光を放射することができ(すなわち、第2ラマン散乱光LRAM2はSERS光となり)、第2ラマン散乱光LRAM2の強度を高めることができる。
なお、ラマン分光装置200において、光検出器60は、ラマン分光装置100のようにポリクロメーター方式の検出器であってもよいし、ラマン分光装置101のようにファブリペロー干渉を利用したモノクロメーター方式であってもよい。
3. 第3実施形態
次に、第3実施形態に係るラマン分光装置について、図面を参照しながら説明する。図15は、第3実施形態に係るラマン分光装置300を模式的に示す図である。以下、第3実施形態に係るラマン分光装置300において、第1実施形態に係るラマン分光装置100の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
上述したラマン分光装置100では、図3および図5に示すように、1つの校正用ピーク(520cm−1のピーク)を用いて、校正を行った。
これに対し、ラマン分光装置300では、2つ以上の校正用ピークを用いて校正を行う。すなわち、第2ラマン散乱光LRAM2のスペクトルは、2つ以上のピークを有する。
ラマン分光装置300では、図15に示すように、第1光L1は、光Lのうち光分割部
20の面22において反射する光であり、第1ラマン散乱光LRAM1は、光分割部20を透過して光検出器60に至る。第2光L2は、光Lのうち光分割部20を透過する光であり、第2ラマン散乱光LRAM2は、光分割部20の面22において反射して光検出器60に至る。
ここで、図16は、図7に示した波長とピクセルNo.との相関を、式(2)を用いて、波数とピクセルNo.との関係に変換したものである。式(2)において、波数は、波長の逆数となるので、図16に示すように、波数とピクセルNo.との相関は、線形からずれる。したがって、より高精度に校正するためには、波数とピクセルNo.との相関を、線形ではなく、2次関数で表すことが必要である。波数とピクセルNo.との相関を2次関数でフィッティングさせた結果を、図17に示す。図16に比べて、綺麗にフィッティングできることがわかる。
2次関数y=αx+βx+γで表すためには、3つ以上の(x,y)データが必要となる。そこで、校正基板40による2つ以上のラマン散乱光のピークと、光源10から射出される光Lのピークと、を用いることで、3つ以上の(x,y)データを得ることができ、波数とピクセルNo.との相関を2次関数で表すことができる。
校正基板40としては、例えば、785nm近辺においてLSPRを生じる金属粒子に、アデニンを吸着させた基板を用いる。校正基板40から放射される光のラマンスペクトル(SERSスペクトル)を、図18に示す。第2ラマン散乱光LRAM2のスペクトルは、図18に示すように、738cm−1と1340cm−1とにアデニンに起因する特徴的な2つのピークを有する。光検出器60では、図19に示すように、図3に示すラマンスペクトルと、図18に示すラマンスペクトルとが、融合されたスペクトルが検出される。
例えば、ピクセルNo.Aが光Lの(レイリー散乱光の)0cm−1に対応し、ピクセルNo.Bがアデニンの738cm−1に対応し、ピクセルNo.Cがアデニンの1340cm−1に対応するとする。この場合、2次関数y=αx+βx+γに、(x,y)=(0,A)、(738,B)、(1340,C)を代入することで、α、β、γを求めることができる。したがって、校正基板40による2つ以上のラマン散乱光のピークと、光源10から射出される光Lのピークと、に基づいて、第1ラマン散乱光LRAM1のピークの波数校正を行うことができる。その結果、ラマン分光装置300では、例えばラマン分光装置100に比べて、高精度で第1ラマン散乱光LRAM1の波数を校正することができる。
さらに、ラマン分光装置300では、例えば、毎回計測するアデニンのスペクトルのピーク強度値(校正基板の738cm−1および1340cm−1)の強度をパーソナルコンピューターのメモリーに保存し、今回測定された738cm−1および1340cm−1のピーク強度が、保存されている738cm−1および1340cm−1のピーク強度と同じになるように、補正して感度校正する。
一般的に、CCDなどの受光部64は、感度が波長に依存する。ラマン分光装置300では、738cm−1、1340cm−1の各波数(波長)ポイントで感度校正することが可能となるため、738cm−1および1340cm−1のうち、試料基板30からの第1ラマン散乱光LRAM1のピークの波数の近い方で感度校正を行うことができる。その結果、ラマン分光装置300では、例えばラマン分光装置100に比べて、信頼性の高い定量分析が可能となる。
なお、ラマン分光装置300において、光分割部20は、ラマン分光装置100のよう
にハーフミラーであってもよいし、ラマン分光装置200のようにダイクロイックミラーであってもよい。
4. 第4実施形態
次に、第4実施形態に係る電子機器400について、図面を参照しながら説明する。図20は、第4実施形態に係る電子機器400を説明するための図である。電子機器400は、本発明に係るラマン分光装置を含むことができる。以下では、本発明に係るラマン分光装置としてラマン分光装置100を含む例について説明する。
電子機器400は、図20に示すように、ラマン分光装置100と、光検出器60からの検出情報に基づいて健康医療情報を演算する演算部410と、健康医療情報を記憶する記憶部420と、健康医療情報を表示する表示部430と、を含む。
演算部410は、例えば、パーソナルコンピューター、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistance)であり、光検出器60から送出される検出情報(信号等)を受け取る。演算部410は、光検出器60からの検出情報に基づいて健康医療情報を演算する。演算された健康医療情報は、記憶部420に記憶される。
記憶部420は、例えば、半導体メモリー、ハードディスクドライブ等であり、演算部410と一体的に構成されてもよい。記憶部420に記憶された健康医療情報は、表示部430に送出される。
表示部430は、例えば、表示板(液晶モニター等)、プリンター、発光体、スピーカー等により構成されている。表示部430は、演算部410によって演算された健康医療情報等に基づいて、ユーザーがその内容を認識できるように、表示または発報する。
健康医療情報としては、細菌、ウィルス、タンパク質、核酸、および抗原・抗体から選択される少なくとも1種の生体関連物質、または、無機分子および有機分子から選択される少なくとも1種の化合物の有無若しくは量に関する情報を含むことができる。
電子機器400では、ラマン散乱光の強度が低下することを抑制することができるラマン分光装置100を含む。そのため、電子機器400では、微量物質の検出を容易に行うことができ、高精度な健康医療情報を提供することができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2,4,6,8…レンズ、10…光源、20…光分割部、22…面、30…試料基板、32…支持基板、34…金属粒子、40…校正基板、50…反射部、60…光検出器、62…分光部、64…受光部、66,67,68…反射ミラー、100,101…ラマン分光装置、110…気体試料保持部、112…カバー、113…吸引口、114…吸引流路、
115…除塵フィルター、116…排出流路、117…吸引機構、118…排出口、120…検出部、130…制御部、132…検出制御部、134…電力制御部、136…接続部、140…筐体、200,300…ラマン分光装置、400…電子機器、410…演算部、420…記憶部、430…表示部、622…第1基板、623…面、624…第1反射膜、626…第2基板、627…面、628…第2反射膜

Claims (11)

  1. 試料基板から放射される第1ラマン散乱光を検出するラマン分光装置において、前記第1ラマン散乱光のスペクトルのピークの波数とは異なる波数に、スペクトルのピークを有する第2ラマン散乱光を利用して、前記第1ラマン散乱光の前記波数を校正するラマン分光装置であって、
    光を射出する光源と、
    前記光源から射出される光を、第1光と第2光とに分割する光分割部と、
    前記試料基板に前記第1光が照射され放射された第1ラマン散乱光、および校正基板に前記第2光が照射され放射された第2ラマン散乱光を受光する光検出器と、
    を含み、
    前記第1ラマン散乱光および前記第2ラマン散乱光は、前記光分割部を介して、前記光検出器に至る、ラマン分光装置。
  2. 請求項1において、
    前記光分割部と前記光検出器との間の光路上に設けられ、レイリー散乱光を前記光分割部に向けて反射させる反射部を含む、ラマン分光装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記光分割部は、ハーフミラーである、ラマン分光装置。
  4. 請求項1または2において、
    前記光分割部は、ダイクロイックミラーである、ラマン分光装置。
  5. 請求項4において、
    前記ダイクロイックミラーは、前記光源から射出される光に対する反射率が80%以上であり、前記光源から射出される光より波長が長い光であって15nm以上65nm未満波長が長い光に対する反射率が15%以下であり、
    前記第1光は、前記光源から射出される光のうち前記ダイクロイックミラーにおいて反射する光であり、
    前記第2光は、前記光源から射出される光のうち前記ダイクロイックミラーを透過する光であり、
    前記第1ラマン散乱光は、前記ダイクロイックミラーを透過して、前記光検出器に至り、
    前記第2ラマン散乱光は、前記ダイクロイックミラーにおいて反射して、前記光検出器に至る、ラマン分光装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記第2ラマン散乱光のスペクトルは、2つ以上のピークを有する、ラマン分光装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、
    前記第1ラマン散乱光および前記第2ラマン散乱光は、表面増強ラマン散乱光である、ラマン分光装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のラマン分光装置と、
    前記光検出器からの検出情報に基づいて健康医療情報を演算する演算部と、
    前記健康医療情報を記憶する記憶部と、
    前記健康医療情報を表示する表示部と、
    を含む、電子機器。
  9. 請求項8において、
    前記健康医療情報は、細菌、ウィルス、タンパク質、核酸、および抗原・抗体から選択される少なくとも1種の生体関連物質、または、無機分子および有機分子から選択される少なくとも1種の化合物の有無若しくは量に関する情報を含む、電子機器。
  10. 試料基板から放射される第1ラマン散乱光を検出するラマン分光装置において、前記第1ラマン散乱光のスペクトルのピークの波数とは異なる波数に、スペクトルのピークを有する第2ラマン散乱光を利用して、前記第1ラマン散乱光の前記波数を校正するラマン分光測定方法であって、
    光源から射出される光を、光分割部で第1光と第2光とに分割する過程と、
    前記第1光を前記試料基板に照射して前記第1ラマン散乱光を放射させる過程と、
    前記第2光を校正基板に照射して前記第2ラマン散乱光を放射させる過程と、
    前記第1ラマン散乱光、および前記第2ラマン散乱光を、前記光分割部を介して光検出器に導く過程と、
    前記光検出器で検出された前記第2ラマン散乱光のスペクトルの少なくとも一のピークの波数に基づいて前記第1ラマン散乱光の波数を校正する過程と、
    を含む、ラマン分光測定方法。
  11. 試料基板から放射される第1ラマン散乱光を検出するラマン分光装置において、前記第1ラマン散乱光のスペクトルのピークの波数とは異なる波数に、スペクトルのピークを有する第2ラマン散乱光を利用して、前記第1ラマン散乱光の散乱強度を校正するラマン分光測定方法であって、
    光源から射出される光を、光分割部で第1光と第2光とに分割する過程と、
    前記第1光を前記試料基板に照射して前記第1ラマン散乱光を放射させる過程と、
    前記第2光を校正基板に照射して前記第2ラマン散乱光を放射させる過程と、
    前記第1ラマン散乱光、および前記第2ラマン散乱光を、前記光分割部を介して光検出器に導く過程と、
    前記光検出器で検出された前記第2ラマン散乱光のスペクトルの少なくとも一のピークの強度に基づいて前記第1ラマン散乱光の強度を校正する過程と、
    を含む、ラマン分光測定方法。
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