JP2015105390A - 高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法および高炉ガス乾式集塵設備 - Google Patents

高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法および高炉ガス乾式集塵設備 Download PDF

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Abstract

【課題】高炉ガスの温度調節を適切に行うことができ、設備の小型化、設備コストおよびメンテナンスコストの低廉化を図ることができる高炉ガス乾式集塵設備を提供すること。【解決手段】高炉ガス乾式集塵設備1は、乾式集塵機4と、入口側管24と、出口側管25と、分岐管7と、熱交換器9と、混合器10とを備えている。分岐管7は、出口側管25から分岐されて出口側管25を流れる高炉ガスの一部を分流させる。熱交換器9は、温度調節経路13Aを流れる高炉ガスを加熱または冷却する。混合器10は、熱交換器9で加熱または冷却された高炉ガスを、乾式集塵機4の入口側の高炉ガスが所定温度の範囲内となるように、入口側管24を流れる高炉ガスと混合させる。【選択図】図1

Description

本発明は、高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法および高炉ガス乾式集塵設備に関する。
従来、製銑用の高炉の炉頂から排出される高炉ガスは高温高圧であり、高炉ガスの排出経路に炉頂圧発電設備(TRT)を設置し、高炉ガスがもつ熱エネルギおよび圧力エネルギを電力として回収することがおこなわれている。
このようなTRTに導入される高炉ガスには、高炉内で発生したダスト(塵)が多量に含まれており、このダストによりTRTのタービンが損傷を受ける場合がある。また、損傷に至らないまでも、TRTのタービン翼へのダスト付着によるタービンの振動、タービン翼の摩耗が生じることがある。このようなダストによる問題を回避するべく、高炉からTRTに至る経路には、高炉ガス中のダストを除去する集塵設備が設置される。
集塵設備としては、湿式集塵機と乾式集塵機とがある。
湿式集塵機には、一般的にはベンチュリスクラバが使用される。このベンチュリスクラバでは、ダストを除去するために高流速の高炉ガス中に散水をするので、ガス温度が著しく低下し、圧力損失が大きい。
乾式集塵機には、一般的にはバグフィルタが使用される。このバグフィルタは、湿式集塵に比べてガス温度の低下がほとんどなく、圧力損失が小さい。
ところで、乾式集塵機の濾布に使用される化学繊維の耐熱温度は、最大で220℃程度である。高炉ガスの温度は、通常操業時では最大で220℃以下であるものの、操業が不安定になった際には最大で350℃にまで上昇することがあり、濾布の耐熱温度を上回る虞がある。
そこで、高炉ガスの温度が220℃を上回る場合には、高炉の炉頂の散水ノズルから水を噴霧させることが行われている。また、別の対策として、乾式集塵機の入口側に熱交換機を設置し、この熱交換器により高炉ガスを冷却し、その温度を220℃以下まで冷却することが行われている(特許文献1参照)。
一方、高炉ガスの露点は一般的に60℃〜70℃である。高炉の通常操業時において、高炉に装入する鉄鉱石等の原料に含まれる水分が多い場合には、原料中の水分や燃焼に基づく水分が高炉ガスに含まれてしまい、高炉ガスの温度低下を招く。高炉ガスの温度が露点を下回ると、高炉ガス中の水分が濾布に結露する虞がある。濾布に結露が生じた場合には、ダストが結露に付着して濾布表面で固化し、濾布の通気抵抗が増大し、さらには濾布が破損して乾式集塵機の運転に支障を来す場合がある。
また、高炉の休風後立ち上げ時や高炉冷え込み時においては、高炉ガスの温度は低いので、高炉ガス中の水分が濾布に結露する虞があり、結露した場合には同様に乾式集塵機の運転が困難となり得る。
そこで、高炉ガスの温度が低い場合には、前述した特許文献1の乾式集塵機の入口側に設けた熱交換器により、高炉ガスの温度を露点以上の温度にまで加熱することが行われている。
特開2007-46113号公報
ところで、乾式集塵機の入口側の高炉ガスは、ダストが未集塵の状態にあるので、高炉ガスに多くのダストが含まれる。特許文献1では、熱交換器が乾式集塵機の入口側に設けられるため、多くのダストが含まれた高炉ガスを冷却または加熱することになる。この結果、熱交換器のフィンや伝熱管等へのダスト付着、堆積や、管の閉塞などの懸念がある。また、熱交換器の伝熱管等のダストによる摩耗で機器の破損、伝熱媒体の漏れが生じる虞がある。
また、乾式集塵機の入口側に設置される熱交換器として、ダストが付着しやすいフィンがない裸管による熱交換器を使用することもできるが、裸管を用いた熱交換器はフィン付伝熱管を用いた熱交換器に比べて伝熱効率が低く、所望の冷却性能あるいは加熱性能を得るためには大容量化が必要となり、設備の大型化および設備コストの上昇という問題が生じる。
さらに、熱交換器内部に付着したダストの除去、掃除を頻繁に行わなければならないので、メンテナンスの煩雑化およびコストの上昇が生じる。
なお、熱交換器内部のダストを除去するために、熱交換器に専用の除塵器を設けることが考えられるが、除去したダストを系外に排出する設備なども設ける必要が生じて多くの設備コスト、メンテナンスコストが生じる。
本発明の目的は、高炉ガスの温度調節を適切に行うことができ、設備の小型化、設備コストおよびメンテナンスコストの低廉化を図ることができる高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法および高炉ガス乾式集塵設備を提供することにある。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法は、高炉の炉頂から排出された高炉ガスを乾式集塵機の入口側に導入し、前記導入した高炉ガスを前記乾式集塵機で集塵して出口側から取り出し、前記出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入するとともに、前記乾式集塵機の出口側から前記炉頂圧発電設備に至る高炉ガスの一部を分流し、前記分流した高炉ガスを温度調節経路に通して温度調節し、前記温度調節した高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に混合させ、前記乾式集塵機の入口側の高炉ガスが所定温度の範囲内となるように前記温度調節経路から混合される高炉ガスを調節することを特徴とする。
ここで、高炉ガスの調節としては、温度調節経路を通る高炉ガスの加熱または冷却による温度の調節、温度調節経路から乾式集塵機の入口側に混合させる際のガス流量の調節などにより行うことができる。
温度調節経路としては、経路の途中に熱交換器を有する配管などを利用することができる。
このような本発明によれば、高炉ガスの一部を分流し、温度調節経路において温度調節し、温度調節した高炉ガスを、乾式集塵機の入口側の高炉ガスと混合させることで、温度調節経路ではダストが除去された高炉ガスの一部を温度調節しながら循環させることができる。
これにより、温度調節経路での温度調節に熱交換器を用いても、この熱交換器にはダストが除去された高炉ガスが通されるため、ダストによる問題を生じることがなく、伝熱効率の高いフィン付きの熱交換器を用いることができる。したがって、高炉ガスの温度調節を適切に行うことができる。
また、ダストが除去された高炉ガスを温度調節するので、伝熱効率の高いフィン付きの熱交換器を用いることで熱交換器の小型化を図れ、ダストの除去、掃除を頻繁に行う必要をなくし得るとともに、除塵器を設置する必要をなくすことができる。したがって、設備の小型化、設備コストおよびメンテナンスコストの低廉化を図ることができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法において、前記温度調節経路で温度調節した高炉ガスは、前記乾式集塵機の入口側の高炉ガスが露点以上の温度となるように当該入口側の高炉ガスと混合させることが好ましい。
このような本発明によれば、乾式集塵機の濾布等における結露の発生をなくすことができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法において、前記高炉ガスの温度を測定し、前記測定した温度が所定温度の範囲内にある場合には、前記温度調節経路を迂回するバイパス経路を開いて前記分流した高炉ガスをそのまま前記乾式集塵機の入口側に混合させることが好ましい。
このような本発明によれば、加熱あるいは冷却の必要がない所定温度範囲のガスについては、温度調節経路を迂回させることができ、温度調節経路に設置される熱交換器を停止させることもでき、当該経路を通る高炉ガスに残留するダストによる熱交換器の損耗等を防止することができる。
なお、前記分流した高炉ガスが所定温度範囲に近い場合、一部をバイパス経路に迂回させ、残りを温度調節経路に通すようにしてもよく、各々の経路の流量比率を調整することで、温度調節経路における温度調節を行うこともできる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法において、前記乾式集塵機を暖機する暖機工程を有しており、前記暖機工程は、前記乾式集塵機を前記高炉および前記炉頂圧発電設備から遮断するとともに、不活性ガスを前記温度調節経路に供給し、前記供給した不活性ガスを前記温度調節経路で温度調節し、前記温度調節した不活性ガスを前記乾式集塵機の入口側に導入し、前記乾式集塵機の出口側から取り出された不活性ガスを前記温度調節経路に導入し、前記導入した不活性ガスを温度調節することが好ましい。
このような本発明によれば、不活性ガスを乾式集塵機と温度調節経路との間で循環させることで、休風時等の高炉ガスがない状態でも乾式集塵機の暖気運転を行うことができ、休風後の高炉立ち上げ時には高温の高炉ガスへの移行の際に円滑な入れ替えを行うことができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法においては、前記分流した高炉ガスを昇圧させることが好ましい。
このような高炉ガス集塵設備のガス温度調節方法によれば、高炉ガスを昇圧させることで、温度調節経路へと安定的に流すことができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備は、高炉の炉頂から排出される高炉ガスを集塵する乾式集塵機と、前記高炉の炉頂から排出される高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に導入する入口側管と、前記乾式集塵機の出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入する出口側管と、前記出口側管から分岐されて前記出口側管を流れる高炉ガスの一部を分流させる分岐管と、前記分岐管に連結された温度調節経路と、前記温度調節経路の途中に設置されて前記高炉ガスを加熱または冷却する熱交換器と、前記温度調節経路に連結されて前記熱交換器で加熱または冷却された高炉ガスと前記入口側管を流れる高炉ガスとを混合させる混合器とを備えていることを特徴とする。
このような本発明によれば、出口側管を流れる高炉ガスの一部を分流し、温度調節経路において温度調節し、温度調節した高炉ガスを、入口側管を流れる高炉ガスと混合させることで、乾式集塵機の作動によりダストが除去された高炉ガスの一部を温度調節しながら循環させることができる。
この際、乾式集塵機に導入される高炉ガスの温度調節は、熱交換器での加熱または冷却により温度調節経路を流れる高炉ガスの温度を調節することで行うことができるとともに、熱交換器での加熱または冷却の程度が一定でも温度調節経路からの高炉ガスの混合比率を調節することで行うこともできる。
これにより、ダスト付着・堆積・閉塞やダストによる摩耗の問題を生じることなく高炉ガスを伝熱効果の高い熱交換器でもって熱交換することができる。したがって、高炉ガスの温度調節を適切に行うことができる。
また、ダストが除去された高炉ガスを熱交換器に通して加熱または冷却を行うので、ダストによる影響を緩和でき、フィン付き熱交換器等の利用により設備の小型化を図れ、ダストの除去、掃除を頻繁に行う必要をなくし得るとともに、除塵器を設置する必要をなくすことができる。したがって、設備の小型化、設備コストおよびメンテナンスコストの低廉化を図ることができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備において、前記混合器は、前記熱交換器で熱交換された高炉ガスを、前記乾式集塵機の入口側の高炉ガスが露点以上の温度となるように前記入口側管を流れる高炉ガスと混合させるように構成されていることが好ましい。
このような本発明によれば、乾式集塵機の濾布等における結露の発生をなくすことができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備において、前記分岐管には、前記熱交換器を含む前記温度調節経路および前記温度調節経路を迂回するバイパス経路が連結されており、前記バイパス経路には、前記高炉ガスの温度が所定温度の範囲内にある場合に、前記温度調節経路を迂回させることが好ましい。
このような本発明によれば、加熱あるいは冷却の必要がない所定温度範囲のガスについては、温度調節経路を迂回させることができ、温度調節経路に設置される熱交換器を停止させることもでき、当該経路を通る高炉ガスに残留するダストによる熱交換器の損耗等を防止することができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備において、前記バイパス経路は、前記温度調節経路に設置された温度調節経路弁と、前記バイパス経路に設置されたバイパス経路弁とを有することが好ましい。
このような本発明では、温度調節経路弁を開いてバイパス経路弁を閉じることで、分岐管からの高炉ガスを温度調節経路に通し、熱交換器で加熱または冷却することができるとともに、温度調節経路弁を閉じてバイパス経路弁を開くことで、分岐管からの高炉ガスをバイパス経路に迂回させることができ、高炉ガスが流れる経路を簡単に切り替えることができる。
これらの温度調節経路弁およびバイパス経路弁は、切替弁を用いてもよいが、比率調整可能な混合弁を用いてもよく、混合弁を用いれば、前記分岐管からの高炉ガスが所定温度範囲に近い場合、一部をバイパス経路に迂回させ、残りを温度調節経路に通すようにすることもでき、各々の経路の流量比率を調整することで、温度調節経路における温度調節を行うこともできる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備において、さらに前記高炉と前記混合器との間に設置された上流側弁と、前記出口側管の前記分岐管よりも下流側に設置された下流側弁と、不活性ガスを前記分岐管に供給する不活性ガス供給部とを備えていることが望ましい。
このような本発明では、上流側弁および下流側弁を閉塞することにより、乾式集塵機を高炉および炉頂圧発電設備から遮断し、乾式集塵機および温度調節経路を含むループ状の管路を形成することができる。そして、不活性ガス供給部から不活性ガスを分岐管に供給してループ内を循環させるとともに、供給した不活性ガスを温度調節経路で温度調節することで、ダストを混在させることなく暖機運転を行うことができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備においては、前記分岐管を流れる高炉ガスを昇圧させる昇圧装置をさらに備えていることが好ましい。
このような高炉ガス集塵設備によれば、昇圧装置により高炉ガスを昇圧させることで、温度調節経路へと安定的に流すことができる。
本発明によれば、高炉ガスの温度調節を適切に行うことができ、設備の小型化、設備コストおよびメンテナンスコストの低廉化を図ることができる高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法および高炉ガス乾式集塵設備を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る高炉ガス乾式集塵設備を示す模式図。 前記実施形態の通常操業時の高炉ガスの流れを示す模式図。 前記実施形態の混合器の入口側および出口側の高炉ガスの温度の状態を示すグラフ。 前記実施形態の暖機時の高炉ガスの流れを示す模式図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔高炉ガス乾式集塵設備の構成〕
図1において、高炉2の炉頂から排出された高炉ガスを利用するために炉頂圧発電設備(TRT)5が設置されており、高炉2からTRT5に送られる高炉ガスを集塵するために、高炉2とTRT5との間には、本発明に基づく高炉ガス乾式集塵設備1が介在されている。高炉ガス乾式集塵設備1は、その上流側において高炉2に除塵器3を介して連結されており、その下流側においてTRT5に連結されている。
高炉ガス乾式集塵設備1は、高炉2の炉頂から排出される高炉ガスを集塵する乾式集塵機4と、乾式集塵機4の入口側に連結されている入口側管24と、乾式集塵機4の出口側に連結されている出口側管25とを備えている。
また、高炉ガス乾式集塵設備1は、出口側管25から分岐された分岐管7と、分岐管7に連結されている昇圧装置8および熱交換器9と、熱交換器9および入口側管24に連結されている混合器10とを備えている。
さらに、高炉ガス乾式集塵設備1は、高炉ガスの温度を測定する温度計としての除塵器出口側温度計19、乾式集塵機入口側温度計20および熱交換器出口側温度計21とを備えている。
加えて、高炉ガス乾式集塵設備1は、入口側管24に設置された上流側弁17と、出口側管25に設置された下流側弁18と、不活性ガスを分岐管7に供給する不活性ガス供給管22と不活性ガス供給弁23とによって構成された不活性ガス供給部とを備えている。
除塵器3は、高炉2と乾式集塵機4との間に配設されているとともに、重力除塵器等によって構成されており、高炉2からの高炉ガス中のダストを一次的に除去する。除塵器3によりダスト除去された高炉ガスは、除塵器3に入口側管24を介して連結された乾式集塵機4に入口側から導入される。
乾式集塵機4は、その入口側に入口側管24が、その出口側に出口側管25が各々連結されている。入口側管24は、高炉2の炉頂から排出され、除塵器3で一次的にダスト除去された高炉ガスを、乾式集塵機4に入口側から導入する。
乾式集塵機4は、入口側管24を介して入口側から導入された高炉ガス中のダストを二次的に除去しており、具体的には、高炉ガスを濾布に通すことによって集塵、すなわち、ダスト除去している。
出口側管25は、TRT5に連結されており、乾式集塵機4で二次的にダスト除去されて出口側から取り出された高炉ガスをTRT5に導入する。
乾式集塵機4の出口側から取り出されて出口側管25を流れる高炉ガスのTRT5への導入およびその停止は、出口側管25に配設されたTRTバイパス弁6の開閉によって制御される。
分岐管7は、乾式集塵機4とTRT5およびTRTバイパス弁6との間において出口側管25から分岐されて出口側管25を流れる高炉ガスの一部を分流させる。分岐管7は、その上流側の一端で出口側管25に、その下流側の他端で混合器10を介して入口側管24に各々連結されている。
また、分岐管7には、温度調節経路13Aと、バイパス経路13Bとが連結されている。
温度調節経路13Aは、本実施形態では、図1において熱交換器9が設置された経路であるとともにバイパス経路13Bの両端に挟まれた部分を意味する。熱交換器9は、本実施形態では伝熱媒体を用いた熱交換により高炉ガスを加熱または冷却する。
バイパス経路13Bは、その一端が熱交換器9に対して上流側に、その他端が熱交換器9に対して下流側に配されており、温度調節経路13Aを迂回する迂回路を構成している。また、温度調節経路13Aには温度調節経路弁14が設置されており、バイパス経路13Bにはバイパス経路弁15が設置されている。温度調節経路弁14は、熱交換器9よりも上流側に位置している。
例えば、除塵器出口側温度計19により測定した高炉ガスの温度が露点以下若しくは露点に近い温度であり、昇温させる必要がある場合には、温度調節経路弁14を開いてバイパス経路弁15を閉じることで、分岐管7からの高炉ガスを温度調節経路13Aに通し、熱交換器9で加熱する。
また、例えば、除塵器出口側温度計19により測定した高炉ガスの温度が露点以上の温度であり、昇温させる必要がない場合には、温度調節経路弁14を閉じてバイパス経路弁15を開くことで、分岐管7からの高炉ガスをバイパス経路13Bに迂回させる。
温度調節経路弁14およびバイパス経路弁15には、本実施形態では、比率調整可能な混合弁が用いられている。したがって、分岐管7からの高炉ガスが所定温度範囲内に近い場合、一部をバイパス経路13Bに迂回させ、残りを温度調節経路13Aに通し、各々の経路の流量比率を調整できる。
温度調節経路弁14およびバイパス経路弁15による流量比率の調整は、除塵器出口側温度計19における測定温度に基づいて行われる。
なお、前述の混合弁の代わりに切替弁が用いられてもよく、この場合でも、温度調節経路13Aおよびバイパス経路13Bの各々への高炉ガスの流入の切替調整ができる。
昇圧装置8は、温度調節経路13Aおよびバイパス経路13Bよりも上流側に且つ後述の不活性ガス供給部よりも下流側に位置している。昇圧装置8は、分岐管7を流れる高炉ガスを昇圧させる昇圧ファン等によって具現化される。
熱交換器9には、伝熱媒体が流れる伝熱媒体入口側管11および伝熱媒体出口側管12が連結されており、温度調節経路13Aを流れる高炉ガスと伝熱媒体入口側管11から伝熱媒体出口側管12に向かって流れる伝熱媒体との間で熱交換をするように構成されている。
伝熱媒体入口側管11には、開閉作動により伝熱媒体の流量を増減させる伝熱媒体調節弁16が配設されている。伝熱媒体入口側管11から熱交換器9に向かう伝熱媒体の流量および圧力は、伝熱媒体調節弁16の開閉によって調整される。
伝熱媒体には、本実施形態では、蒸気や高炉に接続された熱風炉の排ガス等の高温ガスが用いられる。加熱用の伝熱媒体は、露点以上の所定温度を有している。
熱交換器9は、高炉ガスが所定温度以下である場合、すなわち、熱交換器出口側温度計21による高炉ガスの温度の測定結果が所定温度以下若しくはその近傍であり、昇温させる必要がある場合に、伝熱媒体および高炉ガス間の熱交換でもって高炉ガスを昇温させる。
具体的には、伝熱媒体調節弁16の開放量を増やして伝熱媒体の流量を増加させることにより、熱交換量を増加させて高炉ガスを昇温させる。
逆に、高炉ガスを昇温させる必要がない場合には、伝熱媒体調節弁16の開放量を減らして(閉塞量を増やして)、熱交換量を減少させる。
熱交換器9は、例えば分岐管7を流れる高炉ガスの温度が220℃を上回る程に高温である場合には、低温の伝熱媒体を用いた熱交換器9による熱交換でもって高炉ガスを冷却してもよい。熱交換器9における熱交換量は、前述と同様に伝熱媒体調節弁16の開閉によって調整される。このように、伝熱媒体調節弁16の開閉によっても高炉ガスの加熱または冷却が可能である。
混合器10は、熱交換器9の下流側で温度調節経路13Aおよびバイパス経路13Bに連結されているとともに、除塵器3および乾式集塵機4間において入口側管24に連結されている。
混合器10は、乾式集塵機4の入口側に存する高炉ガスが露点以上の所定範囲内の温度となるように、温度調節経路13Aおよびバイパス経路13Bの少なくとも一方を流れる高炉ガスを、高炉2から乾式集塵機4に向かって入口側管24を流れる高炉ガスと混合させる。
除塵器出口側温度計19は、除塵器3と混合器10との間に設置されている。除塵器出口側温度計19は、除塵器3と混合器10との間において入口側管24を流れる高炉ガスの温度を測定している。ここで温度測定される高炉ガスは、除塵器3でダスト除去されたものである。
乾式集塵機入口側温度計20は、混合器10と乾式集塵機4との間に設置されている。乾式集塵機入口側温度計20は、混合器10と乾式集塵機4との間において入口側管24を流れる高炉ガスの温度を測定している。ここで温度測定される高炉ガスは、混合器10で混合されたものである。
熱交換器出口側温度計21は、熱交換器9と混合器10との間において温度調節経路13Aに設置されている。熱交換器出口側温度計21は、温度調節経路13Aを流れる高炉ガスの温度を測定している。ここで温度測定される高炉ガスは、熱交換器9で加熱または冷却されたものである。
不活性ガスは、窒素、アルゴン、ヘリウム、その他不活性ガスのうちのいずれか一つまたはこれらの組み合わせによって構成されている。本実施形態では、不活性ガスとして窒素ガス若しくは窒素ガスを主に含むガスを用いる。
上流側弁17は、除塵器出口側温度計19と混合器10との間に設置されている。
下流側弁18は、分岐管7よりも下流側において且つTRT5よりも上流側において出口側管25に設置されている。
不活性ガス供給管22は、出口側管25と昇圧装置8との間において分岐管7に連結されている。不活性ガス供給弁23は、不活性ガス供給管22に設置されている。
ここで、不活性ガスによる暖機運転は次の通りである。上流側弁17および下流側弁18の双方を閉塞することにより乾式集塵機4を高炉2およびTRT5から遮断し、乾式集塵機4および温度調節経路13Aを含むループ状の管路を形成する。そして、不活性ガス供給弁23を開放して不活性ガス供給管22から分岐管7に不活性ガスを供給してループ内を循環させる。
分岐管7に供給された不活性ガスは、不活性ガス供給弁23が閉塞されることにより分岐管7、温度調節経路13A、バイパス経路13Bおよび乾式集塵機4において封入される。
ループ内を循環する不活性ガスは、温度調節経路13Aの熱交換器9の作動によって加熱される。このようにして、乾式集塵機4は不活性ガスを用いて暖機運転される。
TRTバイパス弁6、温度調節経路弁14、バイパス経路弁15、伝熱媒体調節弁16、上流側弁17、下流側弁18、不活性ガス供給弁23および後述の分岐管側弁28の各々の開閉作動、昇圧装置8の昇圧作動等は図示しない制御装置によって制御されている。制御装置は、いわゆるコンピュータであり、図示しない記憶手段に記憶されたプログラムおよびデータをCPU(Central Proccessing Unit)が処理するように構成されている。
なお、図1、図2および図4においては、温度調節経路弁14、バイパス経路弁15、伝熱媒体調節弁16、上流側弁17、下流側弁18、不活性ガス供給弁23および分岐管側弁28は、開放作動状態では白抜きで、閉塞作動状態では黒塗りで示されている。
〔高炉ガス乾式集塵設備の作用〕
次に、高炉ガス乾式集塵設備1の作用について説明する。
通常操業時において、高炉2には、10〜15分間隔で鉄鉱石やコークスなどの原料が炉頂から装入される。
通常操業時の高炉ガス乾式集塵設備1では、図2に示すように、温度調節経路弁14、伝熱媒体調節弁16、上流側弁17および下流側弁18は開放され、バイパス経路弁15は閉塞され、不活性ガス供給弁23は完全閉塞されている。
高炉2の炉頂から排出された高炉ガスは、除塵器3を経て、図2の矢印G1で示すように混合器10に向かって流れる。混合器10を経た高炉ガスは、図2の矢印G2で示すように乾式集塵機4に向かって入口側管24を流れる。
入口側管24を流れて入口側から乾式集塵機4に導入された高炉ガスは集塵される。集塵された高炉ガスは、乾式集塵機4の出口側から取り出され、図2の矢印G3で示すようにTRT5に向かって流れる。
このように出口側管25をTRT5に向かって流れる高炉ガスの流量は、TRTバイパス弁6の開閉作動によって調節される。
例えば、TRTバイパス弁6の開放量を増やした場合には高炉ガスのTRT5への流量は減少する一方、TRTバイパス弁6の開放量を減らした場合には高炉ガスのTRT5への流量は増加する。
ここで、出口側管25を流れる高炉ガスの一部は分流され、図2の矢印G4で示すように温度調節経路13Aに向かって分岐管7を流れる。
分岐管7から温度調節経路13Aおよびバイパス経路13Bに流れる高炉ガスの流量は、乾式集塵機入口側温度計20による高炉ガスの温度の測定結果に基づく昇圧装置8による昇圧並びに温度調節経路弁14およびバイパス経路弁15の前述の通りの開閉によって調整される。
温度調節経路13Aを流れる高炉ガスは、熱交換器9における伝熱媒体との熱交換によって露点以上の所定温度範囲内に加熱される。
伝熱媒体は、図2の矢印G6で示すように、伝熱媒体入口側管11から熱交換器9を介して伝熱媒体出口側管12に向かって流れる。
ここで、伝熱媒体調節弁16は、熱交換器出口側温度計21による高炉ガスの温度の測定結果に基づいて前述の通りに開閉され、伝熱媒体の流量を調整する。
例えば、熱交換器出口側温度計21の測定結果としての高炉ガスの温度が所定温度に対して低く、昇温させる必要がある場合には、伝熱媒体調節弁16の開放量は増加される。これにより、高温の伝熱媒体の流量は増加し、温度調節経路13Aを流れる高炉ガスは加熱される。
また、熱交換器出口側温度計21の測定結果としての高炉ガスの温度が所定温度に対して高く、昇温させる必要がない場合には、伝熱媒体調節弁16の開放量は減少される。これにより、高温の伝熱媒体の流量は減少し、温度調節経路13Aを流れる高炉ガスは加熱されない。
さらに、伝熱媒体調節弁16が、完全閉塞されると、伝熱媒体は流れなくなり、温度調節経路13Aを流れる高炉ガスは加熱されなくなる。
また、乾式集塵機入口側温度計20または熱交換器出口側温度計21での測定温度が高く、昇温する必要がない場合には、伝熱媒体調節弁16および温度調節経路弁14を閉塞するとともに、バイパス経路弁15を開放する。これにより、熱交換器9を経由させることなく高炉ガスを流せる。
温度調節経路13Aおよびバイパス経路13Bを経た高炉ガスは、図2の矢印G5で示すように、混合器10に向かって流れる。
混合器10は、矢印G5に沿って流れる高炉ガスを、高炉2側から矢印G1に沿って流れる新たな高炉ガスと混合させる。このように混合された高炉ガスは、露点以上の所定温度の範囲内(例えば70℃以上220℃未満の範囲内)に温度調節されて、矢印G2に沿って入口側管24を流れ、乾式集塵機4に導入される。
前述のように、出口側管25を流れる高炉ガスの一部は、分岐管7、温度調節経路13A、バイパス経路13Bおよび乾式集塵機4によって構成されるループ内を循環する。
温度調節経路弁14およびバイパス経路弁15は、除塵器出口側温度計19による高炉ガスの温度の測定結果に基づいて開閉される。
例えば、除塵器出口側温度計19の測定結果としての温度が低い場合には、図2に示すように、温度調節経路弁14は開かれ、バイパス経路弁15は閉じられる。この結果、高炉ガスの多くは、バイパス経路13Bを流れずに温度調節経路13Aを流れ、熱交換器9を経て加熱される。したがって、混合器10で混合され、乾式集塵機4に入口側から導入される高炉ガスは露点以上の所定温度を有することとなる。
また、除塵器出口側温度計19の測定結果としての温度が高い場合には、温度調節経路弁14は閉じられ、バイパス経路弁15は開放される。この結果、高炉ガスの多くは、温度調節経路13Aを流れずにバイパス経路13Bを流れ、加熱されることなくそのまま混合器10に導入される。したがって、混合器10で混合され、乾式集塵機4に入口側から導入される高炉ガスは所望以上の温度、例えば220℃以上にまで加熱されることはない。
図3は、高炉ガスおよび伝熱媒体が図2に示す矢印G1,G2,G3,G4,G5,G6で示す経路を流れている状態における各温度計の測定結果に基づいて得られた時間軸と温度との関係における波形を示している。伝熱媒体には温度180℃の飽和蒸気を用いた。
矢印G1で示す経路における高炉ガスの流量は700,000Nm3/hrであった。
矢印G2で示す経路における高炉ガスの流量は840,000Nm3/hrであった。
矢印G3で示す経路における高炉ガスの流量は700,000Nm3/hrであった。
矢印G4で示す経路における高炉ガスの流量は140,000Nm3/hrであった。
矢印G5で示す経路における高炉ガスの流量は140,000Nm3/hrであった。
矢印G6で示す経路における伝熱媒体の流量は6,860Nm3/hrであった。
図3においては、高炉ガスの温度は、原料が供給される間隔に合わせてほぼ規則的な波形の変動を示している。
図3に点線で示す波形26は、除塵器出口側温度計19で測定された高炉ガスの温度の時間軸(hr)上の変動を示している。
図3に実線で示す波形27は、乾式集塵機入口側温度計20で測定された混合器出口側ガス温度の時間軸(hr)上の変動を示している。
波形26は、高炉2から排出され、除塵器3でダスト除去された高炉ガスの温度が周期的に60℃〜70℃にまで低下していることを示している。
波形27は、高炉2側からの高炉ガスと熱交換器9により加熱された高炉ガスとが混合器10によって混合された高炉ガスの温度が周期的に低下する点においても70℃以上を維持していることを示している。
このことより、高炉ガス乾式集塵設備1では、高炉ガスの温度が露点以下にまで低下して、高炉ガス中の水分が乾式集塵機4の濾布に結露することを回避していることが認められる。
次に、高炉2の休風後立ち上げ時における高炉ガス乾式集塵設備1の暖機運転について説明する。
暖機運転時の高炉ガス乾式集塵設備1では、図4に示すように、休風後の高炉2の立ち上げ前に、上流側弁17および下流側弁18の双方を閉塞する。本実施形態ではバイパス経路弁15も閉塞する。また、上流側弁17および下流側弁18の閉塞により乾式集塵機4を高炉2およびTRT5から遮断する。
これらの各弁を遮断することにより、分岐管7、温度調節経路13A、バイパス経路13Bおよび乾式集塵機4が環状に連続し、高炉2およびTRT5から独立した状態で暖気用の循環経路が形成される。
循環経路には、不活性ガス供給管22から分岐管7へと不活性ガスが供給され、供給された不活性ガスは循環経路内に封入される。
封入された不活性ガスは、昇圧装置8を駆動することで循環経路内を循環されるとともに、温度調節経路13Aで加熱され、乾式集塵機4を通る際にこれを暖機する。
暖機運転が終了したら、上流側弁17と下流側弁18とを開放し、高炉2からの高炉ガスを上流側弁17以降の経路へ導入し、この高炉ガスの流れを利用して循環経路内の不活性ガスを出口側管25から流出させる。このようにして、不活性ガスと高炉ガスとを入れ替えることで、通常運転の状態に復帰することができる。
なお、このような高炉ガスの導入時においても、熱交換器9による加熱は継続されている。
〔高炉ガス乾式集塵設備の効果〕
以上の高炉ガス乾式集塵設備1によれば、出口側管25を流れる高炉ガスの一部を分流して温度調節経路13Aで温度調節した高炉ガスを、入口側管24を流れる高炉ガスと混合させることで、温度調節経路13Aでは乾式集塵機4で集塵された高炉ガスの一部を循環させることができる。
この際、乾式集塵機4に導入される高炉ガスの温度調節は、熱交換器9での加熱または冷却により温度調節経路13Aを流れる高炉ガスの温度を調節することで行うことができるとともに、熱交換器9での加熱または冷却の程度が一定でも温度調節経路13Aからの高炉ガスの混合比率を調節することで行うこともできる。
これにより、ダスト付着・堆積・閉塞やダストによる摩耗の問題を生じることなく高炉ガスを伝熱効率の高い熱交換器9でもって温度調節することができる。したがって、高炉ガスの適切な温度調節を行うことができる。
また、ダストが除去された高炉ガスを熱交換器9に通して加熱または冷却を行うので、ダストによる影響を緩和でき、フィン付き熱交換器等の利用により設備の小型化を図れ、ダストの除去、掃除を頻繁に行う必要をなくし得るとともに、熱交換器9の伝熱管等のダスト除去を行う除塵器を設置する必要をなくすことができる。したがって、設備の小型化、設備コストおよびメンテナンスコストの低廉化を図ることができる。
なお、高炉ガス乾式集塵設備1では、高炉2からの高炉ガスに温度調節経路13Aおよびバイパス経路13Bからの高炉ガスを混合させるので、乾式集塵機4に導入される高炉ガスの流量は増加する。
しかし、乾式集塵機4により既に集塵されて分流された高炉ガス、を高炉2からの高炉ガスに混合させるのであるから、乾式集塵機4に流入するダスト(塵)濃度が低下するので、前述の高炉ガスの流量の増加によって乾式集塵機4の実質的な処理負担が増すことはない。
高炉ガス乾式集塵設備1によれば、混合器10は、乾式集塵機4の入口側の高炉ガスが露点以上の所定温度範囲内となるように熱交換器9で熱交換された高炉ガスを混合させるので、乾式集塵機4の濾布等の結露の発生をなくすことができる。
高炉ガス乾式集塵設備1によれば、加熱あるいは冷却の必要がない所定温度範囲のガスについては、温度調節経路13Aを迂回させることができ、温度調節経路13Aに設置される熱交換器9を停止させることもできる。また、当該経路を通る高炉ガスに残留するダストによる熱交換器の損耗等を防止することができる。
高炉ガス乾式集塵設備1によれば、温度調節経路弁14を開いてバイパス経路弁15を閉じることで、分岐管7からの高炉ガスを温度調節経路13Aに通し、熱交換器9で加熱または冷却することができる。また、温度調節経路弁14を閉じてバイパス経路弁15を開くことで、分岐管7からの高炉ガスをバイパス経路13Bに迂回させることができる。このように、高炉ガスが流れる経路を簡単に切り替えることができる。
高炉ガス乾式集塵設備1によれば、上流側弁17および下流側弁18を閉塞することにより、乾式集塵機4を高炉2およびTRT5から遮断し、乾式集塵機4および温度調節経路13Aを含むループ状の管路を形成することができる。そして、不活性ガス供給部から不活性ガスを分岐管7に供給してループ内を循環させるとともに、供給した不活性ガスを温度調節経路で温度調節することで、ダストを混在させることなく暖機運転を行うことができる。
また、高炉ガス乾式集塵設備1によれば、分岐管7を流れる高炉ガスを昇圧装置8によって昇圧させることで、温度調節経路13Aへと安定的に流すことができる。
〔変形例〕
なお、本実施形態の高炉ガス乾式集塵設備1は、前述の構成に加えて、例えば、高炉2の炉頂から散水する装置を備えていてもよい。この場合には、高炉2の吹抜け時等において高炉ガスの温度が高く、乾式集塵機4の濾布を焼損させる温度、例えば220℃以上になる場合に、この装置でもって散水することで、高炉ガスの温度を低下させることができる。
また、熱交換器9は、高炉ガスの温度が220℃を上回る場合には、低温の伝熱媒体を用いた熱交換によって高炉ガスを冷却するように構成されていてもよい。
本発明において、高炉ガスを加熱または冷却する手段としては、冷媒流体を循環させて熱交換する熱交換器9に限らず、電気ヒータまたは他の熱源による加熱装置、あるいは外気に放熱する放熱器その他の冷却装置を利用してもよい。
さらに、高炉ガス乾式集塵設備1は、例えば図4に示されるように、昇圧装置8よりも上流側において分岐管7に配設された分岐管側弁28を備えていてもよい。分岐管側弁28は、その開閉により出口側管25からの高炉ガスの流量を調整する。
本発明において、昇圧装置としては、昇圧ファンに限らず、圧縮ポンプ装置や各種のコンプレッサ等を利用することができる。
また、高炉ガス乾式集塵設備1における各経路は、既存の配管を利用して構築すればよく、各弁についても各種切替弁あるいは流量を調整可能な調節弁を機能に応じて用いればよい。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備は、TRTに供給される高炉ガス中に含まれるダストを集塵する設備として利用することができる。
また、本発明の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法は、高炉ガス乾式集塵設備を、結露を生じさせずに安定的に稼働させる方法として利用することができる。
1…高炉ガス乾式集塵設備、2…高炉、3…除塵器、4…乾式集塵機、5…TRT、6…バイパス弁、7…分岐管、8…昇圧装置、9…熱交換器、10…混合器、11…伝熱媒体入口側管、12…伝熱媒体出口側管、13A…温度調節経路、13B…バイパス経路、14…温度調節経路弁、15…バイパス経路弁、16…伝熱媒体調節弁、17…上流側弁、18…下流側弁、19…除塵器出口側温度計、20…乾式集塵機入口側温度計、21…熱交換器出口側温度計、22…不活性ガス供給管、23…不活性ガス供給弁、24…入口側管、25…出口側管、28…分岐管側弁。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法は、高炉ガス乾式集塵設備の操業時における温度調節を行う温度調節工程と、高炉の立ち上げ時における暖機を行う暖機工程とを有する高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法であって、前記温度調節工程では、高炉の炉頂から排出された高炉ガスを乾式集塵機の入口側に導入し、前記導入した高炉ガスを前記乾式集塵機で集塵して出口側から取り出し、前記出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入するとともに、前記乾式集塵機の出口側から前記炉頂圧発電設備に至る高炉ガスの一部を分流し、前記高炉ガスの温度が所定温度以下若しくはその近傍であって昇温させる必要がある場合には、前記分流した高炉ガスを温度調節経路に通して温度調節し、前記温度調節した高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に混合させ、前記乾式集塵機の入口側の高炉ガスが所定温度の範囲内となるように前記温度調節経路から混合される高炉ガスを調節し、前記高炉ガスの温度が所定温度の範囲内にある場合には、前記温度調節経路を迂回するバイパス経路を開いて前記分流した高炉ガスをそのまま前記乾式集塵機の入口側に混合させ、前記暖機工程では、前記乾式集塵機を前記高炉および前記炉頂圧発電設備から遮断し、この遮断によって前記乾式集塵機および前記温度調節経路を含むループ状の管路を形成し、前記ループ状の管路において、不活性ガスを前記温度調節経路に供給して温度調節し、前記温度調節した不活性ガスを前記乾式集塵機の入口側に導入し、前記乾式集塵機の出口側から取り出された不活性ガスを前記温度調節経路に再び導入して温度調節することを特徴とする。
ここで、高炉ガスの調節としては、温度調節経路を通る高炉ガスの温度の調節、温度調節経路から乾式集塵機の入口側に混合させる際のガス流量の調節などにより行うことができる。
温度調節経路としては、経路の途中に熱交換器を有する配管などを利用することができる。
このような本発明によれば、高炉ガスの一部を分流し、温度調節経路において温度調節し、温度調節した高炉ガスを、乾式集塵機の入口側の高炉ガスと混合させることで、温度調節経路ではダストが除去された高炉ガスの一部を温度調節しながら循環させることができる。
これにより、温度調節経路での温度調節に熱交換器を用いても、この熱交換器にはダストが除去された高炉ガスが通されるため、ダストによる問題を生じることがなく、伝熱効率の高いフィン付きの熱交換器を用いることができる。したがって、高炉ガスの温度調節を適切に行うことができる。
また、ダストが除去された高炉ガスを温度調節するので、伝熱効率の高いフィン付きの熱交換器を用いることで熱交換器の小型化を図れ、ダストの除去、掃除を頻繁に行う必要をなくし得るとともに、除塵器を設置する必要をなくすことができる。したがって、設備の小型化、設備コストおよびメンテナンスコストの低廉化を図ることができる。
さらに、このような本発明によれば、所定温度範囲のガスについては、温度調節経路を迂回させることができ、温度調節経路に設置される熱交換器を停止させることもでき、当該経路を通る高炉ガスに残留するダストによる熱交換器の損耗等を防止することができる。
なお、前記分流した高炉ガスが所定温度範囲に近い場合、一部をバイパス経路に迂回させ、残りを温度調節経路に通すようにしてもよく、各々の経路の流量比率を調整することで、温度調節経路における温度調節を行うこともできる。
加えて、このような本発明によれば、不活性ガスを乾式集塵機と温度調節経路との間で循環させることで、休風時等の高炉ガスがない状態でも乾式集塵機の暖気運転を行うことができ、休風後の高炉立ち上げ時には高温の高炉ガスへの移行の際に円滑な入れ替えを行うことができる。
本発明に関連する高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法高炉の炉頂から排出された高炉ガスを乾式集塵機の入口側に導入し、前記導入した高炉ガスを前記乾式集塵機で集塵して出口側から取り出し、前記出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入するとともに、前記乾式集塵機の出口側から前記炉頂圧発電設備に至る高炉ガスの一部を分流し、前記分流した高炉ガスを温度調節経路に通して温度調節し、前記温度調節した高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に混合させ、前記乾式集塵機の入口側の高炉ガスが所定温度の範囲内となるように前記温度調節経路から混合される高炉ガスを調節し、前記高炉ガスの温度を測定し、前記測定した温度が所定温度の範囲内にある場合には、前記温度調節経路を迂回するバイパス経路を開いて前記分流した高炉ガスをそのまま前記乾式集塵機の入口側に混合させることを特徴とする
このような関連発明によれば、加熱あるいは冷却の必要がない所定温度範囲のガスについては、温度調節経路を迂回させることができ、温度調節経路に設置される熱交換器を停止させることもでき、当該経路を通る高炉ガスに残留するダストによる熱交換器の損耗等を防止することができる。
なお、前記分流した高炉ガスが所定温度範囲に近い場合、一部をバイパス経路に迂回させ、残りを温度調節経路に通すようにしてもよく、各々の経路の流量比率を調整することで、温度調節経路における温度調節を行うこともできる。
また、本発明に関連する高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法高炉の炉頂から排出された高炉ガスを乾式集塵機の入口側に導入し、前記導入した高炉ガスを前記乾式集塵機で集塵して出口側から取り出し、前記出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入するとともに、前記乾式集塵機の出口側から前記炉頂圧発電設備に至る高炉ガスの一部を分流し、前記分流した高炉ガスを温度調節経路に通して温度調節し、前記温度調節した高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に混合させ、前記乾式集塵機の入口側の高炉ガスが所定温度の範囲内となるように前記温度調節経路から混合される高炉ガスを調節する温度調節工程と、前記乾式集塵機を暖機する暖機工程を有しており、前記暖機工程は、前記乾式集塵機を前記高炉および前記炉頂圧発電設備から遮断するとともに、不活性ガスを前記温度調節経路に供給し、前記供給した不活性ガスを前記温度調節経路で温度調節し、前記温度調節した不活性ガスを前記乾式集塵機の入口側に導入し、前記乾式集塵機の出口側から取り出された不活性ガスを前記温度調節経路に導入し、前記導入した不活性ガスを温度調節することを特徴とする
このような関連発明によれば、不活性ガスを乾式集塵機と温度調節経路との間で循環させることで、休風時等の高炉ガスがない状態でも乾式集塵機の暖気運転を行うことができ、休風後の高炉立ち上げ時には高温の高炉ガスへの移行の際に円滑な入れ替えを行うことができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備は、操業時に温度調節可能であるとともに、高炉の立ち上げ時に暖機可能な高炉ガス乾式集塵設備であって、高炉の炉頂から排出される高炉ガスを集塵する乾式集塵機と、前記高炉の炉頂から排出される高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に導入する入口側管と、前記乾式集塵機の出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入する出口側管と、前記出口側管から分岐されて前記出口側管を流れる高炉ガスの一部を分流させる分岐管と、前記分岐管に連結された温度調節経路と、前記温度調節経路の途中に設置されて前記高炉ガスと熱交換する熱交換器と、前記温度調節経路から前記高炉ガスを迂回可能なバイパス経路と、前記温度調節経路および前記バイパス経路に連結されて前記温度調節経路および前記バイパス経路のうちの少なくともいずれか一方からの高炉ガスと前記入口側管を流れる高炉ガスとを混合させる混合器と、前記高炉と前記混合器との間に設置された上流側弁と、前記出口側管の前記分岐管よりも下流側に設置された下流側弁と、暖機用の不活性ガスを前記分岐管に供給する不活性ガス供給部とを備えており、前記温度調節経路は、前記操業時において、前記高炉ガスの温度が所定温度以下若しくはその近傍であって昇温させる必要がある場合に前記分岐管から分流された前記高炉ガスが通されて温度調節可能に構成されており、前記バイパス経路は、前記操業時において、前記高炉ガスの温度が所定温度の範囲内にある場合に前記高炉ガスを前記温度調節経路から迂回可能に構成されており、前記上流側弁および前記下流側弁は、前記立ち上げ時において、閉塞によって前記乾式集塵機を前記高炉および前記炉頂圧発電設備から遮断して、前記乾式集塵機および前記温度調節経路含むループ状の管路を形成可能に構成されており、前記不活性ガス供給部は、前記立ち上げ時において、不活性ガスを前記ループ状の管路に供給可能に構成されていることを特徴とする。
このような本発明によれば、出口側管を流れる高炉ガスの一部を分流し、温度調節経路において温度調節し、温度調節した高炉ガスを、入口側管を流れる高炉ガスと混合させることで、乾式集塵機の作動によりダストが除去された高炉ガスの一部を温度調節しながら循環させることができる。
この際、乾式集塵機に導入される高炉ガスの温度調節は、熱交換器での熱交換により温度調節経路を流れる高炉ガスの温度を調節することで行うことができるとともに、熱交換器での熱交換の程度が一定でも温度調節経路からの高炉ガスの混合比率を調節することで行うこともできる。
これにより、ダスト付着・堆積・閉塞やダストによる摩耗の問題を生じることなく高炉ガスを伝熱効果の高い熱交換器でもって熱交換することができる。したがって、高炉ガスの温度調節を適切に行うことができる。
また、ダストが除去された高炉ガスを熱交換器に通して熱交換を行うので、ダストによる影響を緩和でき、フィン付き熱交換器等の利用により設備の小型化を図れ、ダストの除去、掃除を頻繁に行う必要をなくし得るとともに、除塵器を設置する必要をなくすことができる。したがって、設備の小型化、設備コストおよびメンテナンスコストの低廉化を図ることができる。
さらに、このような本発明によれば、所定温度範囲のガスについては、温度調節経路を迂回させることができ、温度調節経路に設置される熱交換器を停止させることもでき、当該経路を通る高炉ガスに残留するダストによる熱交換器の損耗等を防止することができる。
加えて、このような本発明では、上流側弁および下流側弁を閉塞することにより、乾式集塵機を高炉および炉頂圧発電設備から遮断し、乾式集塵機および温度調節経路を含むループ状の管路を形成することができる。そして、不活性ガス供給部から不活性ガスを分岐管に供給してループ内を循環させるとともに、供給した不活性ガスを温度調節経路で温度調節することで、ダストを混在させることなく暖機運転を行うことができる。
本発明に関連する高炉ガス乾式集塵設備高炉の炉頂から排出される高炉ガスを集塵する乾式集塵機と、前記高炉の炉頂から排出される高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に導入する入口側管と、前記乾式集塵機の出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入する出口側管と、前記出口側管から分岐されて前記出口側管を流れる高炉ガスの一部を分流させる分岐管と、前記分岐管に連結された温度調節経路と、前記温度調節経路の途中に設置されて前記高炉ガスを加熱または冷却する熱交換器と、前記温度調節経路に連結されて前記熱交換器で加熱または冷却された高炉ガスと前記入口側管を流れる高炉ガスとを混合させる混合器とを備え、前記分岐管には、前記熱交換器を含む前記温度調節経路および前記温度調節経路を迂回するバイパス経路が連結されており、前記バイパス経路には、前記高炉ガスの温度が所定温度の範囲内にある場合に、前記温度調節経路を迂回させることを特徴とする
このような関連発明によれば、加熱あるいは冷却の必要がない所定温度範囲のガスについては、温度調節経路を迂回させることができ、温度調節経路に設置される熱交換器を停止させることもでき、当該経路を通る高炉ガスに残留するダストによる熱交換器の損耗等を防止することができる。
本発明の高炉ガス乾式集塵設備において、前記バイパス経路は、前記温度調節経路に設置された温度調節経路弁と、前記バイパス経路に設置されたバイパス経路弁とを有することが好ましい。
このような本発明では、温度調節経路弁を開いてバイパス経路弁を閉じることで、分岐管からの高炉ガスを温度調節経路に通し、熱交換器で熱交換できるとともに、温度調節経路弁を閉じてバイパス経路弁を開くことで、分岐管からの高炉ガスをバイパス経路に迂回させることができ、高炉ガスが流れる経路を簡単に切り替えることができる。
これらの温度調節経路弁およびバイパス経路弁は、切替弁を用いてもよいが、比率調整可能な混合弁を用いてもよく、混合弁を用いれば、前記分岐管からの高炉ガスが所定温度範囲に近い場合、一部をバイパス経路に迂回させ、残りを温度調節経路に通すようにすることもでき、各々の経路の流量比率を調整することで、温度調節経路における温度調節を行うこともできる。
本発明に関連する高炉ガス乾式集塵設備高炉の炉頂から排出される高炉ガスを集塵する乾式集塵機と、前記高炉の炉頂から排出される高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に導入する入口側管と、前記乾式集塵機の出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入する出口側管と、前記出口側管から分岐されて前記出口側管を流れる高炉ガスの一部を分流させる分岐管と、前記分岐管に連結された温度調節経路と、前記温度調節経路の途中に設置されて前記高炉ガスを加熱または冷却する熱交換器と、前記温度調節経路に連結されて前記熱交換器で加熱または冷却された高炉ガスと前記入口側管を流れる高炉ガスとを混合させる混合器とを備え、さらに前記高炉と前記混合器との間に設置された上流側弁と、前記出口側管の前記分岐管よりも下流側に設置された下流側弁と、不活性ガスを前記分岐管に供給する不活性ガス供給部とを備えていることを特徴とする
このような関連発明では、上流側弁および下流側弁を閉塞することにより、乾式集塵機を高炉および炉頂圧発電設備から遮断し、乾式集塵機および温度調節経路を含むループ状の管路を形成することができる。そして、不活性ガス供給部から不活性ガスを分岐管に供給してループ内を循環させるとともに、供給した不活性ガスを温度調節経路で温度調節することで、ダストを混在させることなく暖機運転を行うことができる。

Claims (11)

  1. 高炉の炉頂から排出された高炉ガスを乾式集塵機の入口側に導入し、前記導入した高炉ガスを前記乾式集塵機で集塵して出口側から取り出し、前記出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入するとともに、前記乾式集塵機の出口側から前記炉頂圧発電設備に至る高炉ガスの一部を分流し、前記分流した高炉ガスを温度調節経路に通して温度調節し、前記温度調節した高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に混合させ、前記乾式集塵機の入口側の高炉ガスが所定温度の範囲内となるように前記温度調節経路から混合される高炉ガスを調節することを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法。
  2. 請求項1に記載の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法において、
    前記温度調節経路で温度調節した高炉ガスは、前記乾式集塵機の入口側の高炉ガスが露点以上の温度となるように当該入口側の高炉ガスと混合させることを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法において、
    前記高炉ガスの温度を測定し、前記測定した温度が所定温度の範囲内にある場合には、前記温度調節経路を迂回するバイパス経路を開いて前記分流した高炉ガスをそのまま前記乾式集塵機の入口側に混合させることを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法において、
    前記乾式集塵機を暖機する暖機工程を有しており、
    前記暖機工程は、前記乾式集塵機を前記高炉および前記炉頂圧発電設備から遮断するとともに、不活性ガスを前記温度調節経路に供給し、前記供給した不活性ガスを前記温度調節経路で温度調節し、前記温度調節した不活性ガスを前記乾式集塵機の入口側に導入し、前記乾式集塵機の出口側から取り出された不活性ガスを前記温度調節経路に導入し、前記導入した不活性ガスを温度調節することを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法において、
    前記分流した高炉ガスを昇圧させることを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備のガス温度調節方法。
  6. 高炉の炉頂から排出される高炉ガスを集塵する乾式集塵機と、前記高炉の炉頂から排出される高炉ガスを前記乾式集塵機の入口側に導入する入口側管と、前記乾式集塵機の出口側から取り出した高炉ガスを炉頂圧発電設備に導入する出口側管と、前記出口側管から分岐されて前記出口側管を流れる高炉ガスの一部を分流させる分岐管と、前記分岐管に連結された温度調節経路と、前記温度調節経路の途中に設置されて前記高炉ガスを加熱または冷却する熱交換器と、前記温度調節経路に連結されて前記熱交換器で加熱または冷却された高炉ガスと前記入口側管を流れる高炉ガスとを混合させる混合器とを備えていることを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備。
  7. 請求項6に記載の高炉ガス乾式集塵設備において、
    前記混合器は、前記熱交換器で熱交換された高炉ガスを、前記乾式集塵機の入口側の高炉ガスが露点以上の温度となるように前記入口側管を流れる高炉ガスと混合させるように構成されていることを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備。
  8. 請求項6または請求項7に記載の高炉ガス乾式集塵設備において、
    前記分岐管には、前記熱交換器を含む前記温度調節経路および温度調節経路を迂回するバイパス経路が連結されており、前記バイパス経路には、前記高炉ガスの温度が所定温度の範囲内にある場合に、前記温度調節経路を迂回させることを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備。
  9. 請求項8に記載の高炉ガス乾式集塵設備において、
    前記バイパス経路は、前記温度調節経路に設置された温度調節経路弁と、前記バイパス経路に設置されたバイパス経路弁とを有することを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備。
  10. 請求項6から請求項9のいずれかに記載の高炉ガス乾式集塵設備において、
    前記高炉と前記混合器との間に設置された上流側弁と、前記出口側管の前記分岐管よりも下流側に設置された下流側弁と、不活性ガスを前記分岐管に供給する不活性ガス供給部とを備えていることを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備。
  11. 請求項6から請求項10のいずれかに記載の高炉ガス乾式集塵設備において、
    前記分岐管を流れる高炉ガスを昇圧させる昇圧装置をさらに備えていることを特徴とする高炉ガス乾式集塵設備。
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