JP2015104710A - 海水淡水化システム - Google Patents

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一洋 美川
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Abstract

【課題】逆浸透膜モジュール内での濃度分極を抑制し低負荷運転時においても逆浸透膜による透過性能を維持しつつ消費電力低減可能な海水淡水化システムを提供する。
【解決手段】海水淡水化システム100は、取水された海水を加圧する高圧ポンプ1と、高圧ポンプ1により加圧された海水を導入し、高濃度の塩水である濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜モジュール2と、逆浸透膜モジュール2より排出される濃縮水の一部を加圧し、逆浸透膜モジュール2へ循環流路14を介して供給する循環ポンプ3を備える。高圧ポンプ1からの供給流量低減分に対応する濃縮水を循環ポンプ3により逆浸透膜モジュール2へ供給することにより濃度分極を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、取水された海水から高濃度の塩水である濃縮水と透過水とに分離する海水淡水化システムに関する。
海水淡水化システムとして、特許文献1に記載されるものが知られている。特許文献1に記載される海水淡水化システムは、逆浸透膜(Reverse Osmosis Membrane)をベッセル内に収容する複数の逆浸透膜モジュールを並列に接続し、低負荷時、少数の逆浸透膜モジュールのみを稼働させる構成を備えている。そして、少数の逆浸透膜モジュールのみを稼働させる際、各逆浸透膜モジュールの流入側及び流出側に設けられた弁の開閉により所望の逆浸透膜モジュールのみを高圧ポンプに接続し、高圧ポンプの回転数を制御し高圧ポンプの吐出量を低減させる。これは低負荷運転時、高圧ポンプによる吐出量を減少し消費動力を低減するが、逆浸透モジュール全てを稼働させるには海水流量が不足するためである。
特開昭63-72307号公報
特許文献1の構成では、低負荷運転時、高圧ポンプの吐出量を減少し消費電力を低減するものであるため、各逆浸透膜モジュールに流入する海水流量は低減される。このため、逆浸透膜の膜面での濃度分極が誘起され、逆浸透膜モジュールからの透過水である淡水生成量が低下する。すなわち、逆浸透膜モジュールによる透過性能の低下を引き起こす。
本発明は、逆浸透膜モジュール内での濃度分極を抑制し低負荷運転時においても逆浸透膜による透過性能を維持ししつつ消費電力低減可能な海水淡水化システムを提供する。
上記課題を解決するため、本発明の海水淡水化システムは、取水された海水を加圧する高圧ポンプと、前記高圧ポンプにより加圧された海水を導入し、高濃度の塩水である濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜モジュールと、前記逆浸透膜モジュールより排出される濃縮水の一部を加圧し、前記逆浸透膜モジュールへ循環流路を介して供給する循環ポンプを備え、前記高圧ポンプからの供給流量低減分に対応する前記濃縮水を前記循環ポンプにより逆浸透膜モジュールへ供給することを特徴とする。
本発明によれば、逆浸透膜モジュール内での濃度分極を抑制し低負荷運転時においても逆浸透膜による透過性能を維持ししつつ消費電力低減可能な海水淡水化システムを提供できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例に係る海水淡水化システムの全体構成図である。 図1に示す逆浸透膜の膜面での濃度分極を表す模式図である。 図1に示す高圧ポンプの性能曲線である。 本発明の実施例2による海水淡水化システムの全体構成図である。 本発明の実施例3による海水淡水化システムの全体構成図である。 本発明の実施例4による海水淡水化システムの全体構成図である。 本発明の実施例5による海水淡水化システムの全体構成図である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る海水淡水化システムの全体構成図である。以下では、被処理水を海水とした場合を例に説明する。本発明の海水淡水化システム100は、取水される海水を加圧する高圧ポンプ1、逆浸透膜20をベッセル内に収容し、流入する加圧後の海水から淡水と高濃度塩水である濃縮水に分離する逆浸透膜モジュール2、排出される濃縮水の一部を逆浸透膜モジュール2へ循環させるための循環ポンプ3、及び逆浸透膜モジュール2から排出される濃縮水を減圧する減圧装置4、これらを制御する制御装置10からなる。逆浸透膜20は、例えば、セルロースやポリアミド等の素材で造られており、海水の浸透圧を超える圧力を加えることで水を逆浸透膜の微細孔に通過させ、塩分の透過を抑制することで淡水と濃縮水を分離する。
なお、海水淡水化システム100は、高圧ポンプ1の上流側に図示しない前処理装置を備えている。前処理装置としては、取水された海水を貯留し、高分子凝集剤又は無機系凝集剤を添加し攪拌することで、取水された海水中に含まれる有機物等の不純物を凝集剤に捕捉させフロックを形成する凝集攪拌槽、pH調整剤投入部、凝集攪拌槽から流出するフロックを含む海水からフロックを膜の孔径サイズに応じて膜分離する精密ろ過膜(MF膜:Microfiltration Membrane)、限外ろ過膜(UF膜:Ultrafiltration Membrane)等が用いられる。また、高分子凝集剤としては、例えば、ポリアクリルアミド系凝集剤、無機系凝集剤としては、例えば、塩化第二鉄等が用いられる。
図1において、高圧ポンプ1、逆浸透膜モジュール2、循環ポンプ3及び減圧装置4は、高圧ポンプ1を介して取水された海水を逆浸透膜モジュール2へ通流する配管11、濃縮水を減圧装置4へ通流する配管13、配管13の途中より分岐し濃縮水の一部を循環ポンプ3を介して配管11の逆浸透膜モジュール2の流入側で合流させる分岐配管14、減圧装置4による減圧後の濃縮水を通流する配管15、逆浸透膜モジュール2からの透過水である淡水を通流する配管12により接続されている。そして、分岐配管14及び循環ポンプ3により濃縮水の一部を逆浸透膜モジュール2へ循環させる循環流路が形成される。
減圧装置4は、例えば圧力調整弁等が用いられ、また、逆浸透膜モジュール2は、ベッセル内に複数の逆浸透膜20が層状に束ねて収容し、相互に隣接する逆浸透膜20の間に、高圧ポンプ1により海水の浸透圧を超える圧力まで加圧された海水を通流させるチャネルを形成する。
ここで、逆浸透膜20の膜面での濃度分極について説明する。図2に逆浸透膜の膜面での濃度分極の模式図を示す。図2に示されるように、高圧ポンプ1により加圧された高圧海水は、隣接する逆浸透膜20の間に形成されたチャネル内に導入される。導入された高圧海水は逆浸透膜20の膜面を透過し透過水として淡水が抽出される。よって、逆浸透膜20の膜面での海水濃度が高くなる。透過水の流束Jvは、逆浸透膜20間の圧力差Δp、浸透圧差Δπ、膜面濃度Cmとしたとき、Jv=k(Δp−Δπ(Cm))の関係にある。
また、膜面濃度Cm、チャネル内を通流する海水中の塩濃度(混合濃度)Cb、透過水である淡水の中の塩濃度Cp、濃度境界層(濃度分極層)の厚さδ、拡散係数Dとしたとき、
(Cm−Cp)/(Cb−Cp)=exp(Jv・δ/D)の関係にある。
透過流束Jvが小さいほど、また、濃度境界層の厚さδが薄いほど膜面濃度Cmを低くできる。
また、上記透過水の流束Jvの関係式より、透過流束Jvは逆浸透膜20の膜間の圧力差Δpと浸透圧差Δπとの差分により定まるが、浸透圧差Δπは主に膜面での海水濃度である膜面濃度Cmにより定まる。一定の透過流束Jvを得るためには、膜面濃度Cmが低いほど膜間圧力差Δpは小さくてすむことから、膜面濃度Cmを低減できれば、高圧ポンプ1の動力を低減することが可能となる。
一方、膜面濃度Cmは、上記の関係式に示されるように、透過流束Jvが小さいほど低く保たれる。需要減少期、すなわち、淡水の生産需要量が低い低負荷運転時は、必然的にこの条件を満たすことになる。更に、濃度境界層厚さδ(濃度分極層の厚さ)は循環水ポンプ3を稼働させ膜面速度uを保つことで、濃度境界層厚さδが薄く保たれ膜面濃度Cmが増大することを防止できる。逆浸透膜モジュール2より排出される濃縮水の一部を循環ポンプ3により、逆浸透膜モジュール2へ循環させると塩分濃度の高い濃縮水を、高圧ポンプ1からの高圧海水に混合させることになるため、逆浸透膜20間のチャネル内を通流する海水の混合濃度Cbは増大する。しかし、低負荷運転時は、透過流束Jvは減少し、且つ、循環プンプ3により供給される濃縮水の一部が混合されチャネル内を通流することにより膜面速度uを維持でき、膜間の圧力差Δpが低減される。これにより、低負荷運転時において、濃度境界層厚さδが薄く維持でき濃度分極が抑制されることから逆浸透膜モジュール2の透過性能を維持できる。
このことから、本実施例の海水淡水化システム100では、上述の分岐配管14及び循環ポンプ3により濃縮水の一部を逆浸透膜モジュール2へ循環させる循環流路を形成し、高圧ポンプ1により加圧され逆浸透膜モジュール2へ流入する高圧海水に、濃縮水の一部を混合し、逆浸透膜モジュール2へ供給することができ、低負荷運転時において、濃度分極を抑制し逆浸透膜モジュール2の透過性能を維持することが可能となる。
なお、図1において、高圧ポンプ1により加圧され上記逆浸透膜モジュール2内のチャネル内を通流する高圧海水の圧力は50気圧程度であり、逆浸透膜モジュール2より排出される濃縮水は、高圧ポンプ1により加圧されたときとほぼ同等の圧力、49気圧程度の圧力を維持した状態で配管13及び分岐配管14を介して循環ポンプ3に流入する。また、配管12を介して取出される逆浸透膜モジュール2からの透過水である淡水はほぼ大気圧に等しく、1気圧程度である。従って、循環ポンプ3では1気圧程度昇圧すればすむため、高圧ポンプ1に比して循環ポンプ3の揚程を低くできる。図1において、配管11、13、14、循環ポンプ3及び逆浸透膜モジュール2の点線で覆う領域は高圧領域となる。
ここで、高圧ポンプ1の運転について説明する。図3に、高圧ポンプ1としてターボポンプを用いた場合の性能曲線を示す。横軸に高圧ポンプ1による吐出流量Qを、縦軸に高圧ポンプ1の揚程H、高率ηをとり、実線で示す曲線H1は高圧ポンプ1の定格負荷運転時におけるQ−H曲線を示し、点線で示す曲線H2は淡水需要の減少期、すなわち低負荷運転時におけるQ−H曲線を示している。また、実線で示す曲線η1は定格負荷運転時におけるQ−η曲線を示し、点線で示す曲線η2は低負荷運転時におけるQ−η曲線を示している。
ターボポンプでは、揚程H及び効率ηは吐出流量Qと回転数ωで決まり、吐出流量Qは回転数ωに比例し、揚程Hが回転数ωの2乗に比例する特性を有する。ポンプ効率のピークで運転させる場合、回転数ωに比例し吐出流量Qを減少させ、揚程Hを回転数ωの2乗で減少させる。
図1に示す制御装置10は、この図3に示すポンプの性能曲線を図示しない記憶部に格納し、淡水の需要量(生産量)に応じて、この性能曲線に基づいて高圧ポンプ1の回転数ωを制御する。制御装置10は、定格負荷運転時の淡水需要量に対応する高圧ポンプ1による吐出流量がQ1となるよう、Q−H曲線H1上のA1に対応する高圧ポンプ1の回転数ωにて運転制御している。このとき、淡水需要が減少し高圧ポンプ1による吐出流量が
Q1からQ2へ減少すると、低負荷運転時の流Q−H曲線H2上のA2に対応する高圧ポンプ1の回転数ωでの運転制御に切り替わる。このとき上述の逆浸透膜モジュール2内のチャンネル内を通流する高圧海水の流量が低減する。これにより高圧ポンプ1のみによる逆浸透膜モジュール2への給水では、図2において説明したように、層状に収容された逆浸透膜20間のチャネルを通流する高圧海水の膜面速度uが低下し、膜間の圧力差Δpが増大し膜面濃度Cmがする。本実施例では、高圧ポンプ1による吐出流量の減少分(Q1−Q2)を、逆浸透膜モジュール2から排出される濃縮水の一部を循環ポンプ3により配管14を介して逆浸透膜モジュール2へ供給する。これにより、逆浸透膜20間のチャネル内の膜面速度uが維持され、膜間の圧力差Δpが低減され濃度分極を抑制できる。この状態は、図3に示すBの状態、すなわち、循環水増加により流量が維持される状態に対応している。なお、配管13内を通流する濃縮水のうち循環水として使用されるもの以外は、減圧装置4により圧力調整後排出される。なお、制御装置10による上述の制御は、図1中に図示しない、圧力計、流量計からの計測値を取り込み実行される。例えば、高圧ポンプ1により加圧された高圧海水が通流する配管11に設置された圧力計及び流量計、分岐配管14に設置された圧力計及び流量計からの計測値に基づいて、循環ポンプ3が制御される。
このように、本実施例では、淡水需要量の減少に対応して循環ポンプ3及び配管14にて形成される循環流路を介して逆浸透膜モジュール2へ供給する循環水量を調整する。すなわち、淡水需要量の減少時、需要量の減少量に対応する濃縮水を循環ポンプ3にて、逆浸透膜モジュール2へ供給することにより、高圧ポンプ1により取水された被処理水である海水の供給量を、循環ポンプ3による濃縮水の循環量の差分のみとすることで、逆浸透膜モジュール2へ流入する流量を一定に維持し、高圧ポンプ1による消費電力を低減できる。
また、逆浸透膜モジュール2への高圧海水の流入量を一定とすることで、濃度分極を抑制し逆浸透膜モジュール2の透過性能を維持しつつ淡水需要に応じた運転が可能となる。
図4に本発明の実施例2による海水淡水化システムの全体構成図を示す。図1に示した海水化システム100の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。本実施例の海水淡水化システム101は、複数の逆浸透膜モジュール21〜2Nを並列に接続する構成とした点が実施例1と異なる。
各逆浸透膜モジュール21〜2Nの流入側に開閉弁m1〜mNが、また逆浸透膜モジュールの流出側にそれぞれ開閉弁l1〜lNが設けている。これら開閉弁により、所望の逆浸透膜モジュールを運転状態から分離し、流出側から入流側へと洗浄液を通流し、逆浸透モジュール内の逆浸透膜20を洗浄(逆洗)することを可能な構成としている。
淡水需要量が減少したとき、すなわち、低負荷運転時において、制御装置10は、実施例1にて説明したように、循環ポンプ3を制御し逆浸透膜モジュールへ循環水を供給する。高圧ポンプ1からの吐出流量低減に応じて逆浸透膜モジュール21〜2Nから排出される濃縮水の一部は、分岐配管14を介して循環ポンプ3へ供給され、配管11を通流する高圧海水の圧力と同様の圧力となるよう昇圧し、高圧ポンプ1からの高圧海水と混合され逆浸透膜モジュール21〜2Nに供給される。これにより、淡水需要が低減した場合においても、複数の逆浸透膜モジュール21〜2Nを稼働させた状態で、各逆浸透膜モジュールに流入する高圧海水と濃縮水との混合水量を維持でき、逆浸透膜20間のチャネル内の膜面速度uを維持でき、複数の逆浸透膜モジュール21〜2Nでの濃度分極を抑制できる。
本実施例によれば、低負荷運転時においても稼働する逆浸透膜モジュールの数を低減することなく、すなわち、余剰の逆浸透膜モジュールを稼働させた状態で低負荷運転可能となり、各逆浸透膜モジュールの状態を同様に維持できる。
また、本実施例においても、逆浸透膜モジュールでの濃度分極を抑制し透過性能を維持しつつ淡水需要に応じて運転が可能となる。
図5に本発明の実施例3による海水淡水化システムの全体構成図を示す。図4に示した構成要素と同一の構成要素に同一の符号を付している。本実施例の海水淡水化システム102は、動力回収装置5及びブースターポンプ6を備えた点が実施例2と異なる。
図5に示されるように、本実施例の海水淡水化システム102では、複数の逆浸透膜モジュール21〜2Nから排出される濃縮水は配管13を介して動力回収装置5に導入される。また、取水された海水の一部は分岐配管16を介して動力回収装置5へ供給される。動力回収装置5は、逆浸透膜モジュール21〜2Nより排出され配管13を介して導入される加圧された濃縮水を利用し、分岐配管16を介して導入される海水を加圧する。動力回収装置5にて加圧された海水は配管17を流れ配管11と合流する。配管17にはブースターポンプ6が取り付けられており、ブースターポンプ6は、動力回収装置5にて昇圧された海水を、高圧ポンプ1により加圧された海水の圧力と同程度となるよう昇圧する。ここで、動力回収装置5として、例えば、容積形ピストンポンプ等を用いればよい。配管13を介して動力回収装置5に導入され、分岐配管16を介して導入された取水海水へ圧力伝達後の濃縮水は、配管15を介して排出される。
本実施例では、低負荷運転時において、高圧ポンプ1からの高圧海水、循環ポンプ3による循環水(逆浸透膜モジュールから排出される濃縮水の一部)及び動力回収装置5wp介しブースターポンプ6により昇圧された取水海水の一部が混合され、複数の逆浸透膜モジュール21〜2Nへ供給される。これにより、各逆浸透膜モジュール内を通流する混合水の膜面速度uを維持でき濃度分極が抑制される。これにより各逆浸透膜モジュールでの透過性能を維持しつつ、余剰の逆浸透膜モジュールを稼働させた状態で低負荷運転が可能となる。なお、低負荷運転時、高圧ポンプ1による吐出流量減少に対応して動力回収装置5の回転数を減少させるか、もしくは動力回収装置5を各逆浸透膜モジュールに対応して設置している場合は、動力回収装置5の稼働台数を減少させる。
本実施例によれば、実施例2による効果に加え、動力回収装置5を設けたことにより更なる低消費電力化が可能となる。
図6に本実施例による海水淡水化システム103の全体構成図を示す。図4に示した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。本実施例では、並列接続された複数の逆浸透膜モジュールを二段備えた点が実施例2と異なる。
図6に示されるように、図4の構成に加え、並列接続された複数の逆浸透膜モジュール21〜2Nから流出する濃縮水を浸透圧を超える圧力まで加圧するポンプ1’、加圧された濃縮が導入される複数の逆浸透膜モジュール21’〜2N’、逆浸透膜モジュール21’〜2N’から流出する濃縮水の一部を配管14’を介して導入しポンプ1’による加圧水と同様の圧力まで加圧する第2の循環ポンプ3’、配管13’を通流する濃縮水を減圧する減圧装置4を設けている。
初段の逆浸透膜モジュール21〜2Nから流出する濃縮水を、その後段に配置された二段目の逆浸透膜モジュール21’〜2N’に導入し二段階で透過水である淡水を生産する構成としている。
二段目の逆浸透膜モジュール21’〜2N’に流入する濃縮水は、上述のとおり、初段の高圧ポンプ1により加圧された取水海水の圧力とほぼ同程度の圧力に保たれているため、ポンプ1’の揚程は初段の高圧ポンプ1の揚程よりも低いポンプを用いることができる。すなわち、二段目の逆浸透膜モジュールでは初段の逆浸透膜モジュールの背圧を利用可能な構成となっている。なお、初段及び二段目の逆浸透膜モジュールでは、圧力レベルが異なるため、それぞれに循環ポンプ3、循環ポンプ3’を設けている。
本実施例においても、低負荷運転時において余剰の逆浸透膜モジュールを稼働させた状態で、濃度分極を抑制し透過性能を維持しつつ低消費電力化が可能となる。
図7に本実施例による海水淡水化システム104の全体構成図を示す。図4に示す陽性要素と同一の構成要素に同一の符号を付している。
本実施例の海水淡水化システム104は、高圧ポンプ1を複数のターボポンプを並列接続し、取水海水を加圧する構成としている。ターボポンプでは流量が回転数に比例し、揚程が回転数の2乗に比例する。このため流量と圧力を独立に制御することが困難となる。そのため、本実施例では、高圧ポンプ1を並列に設け、低負荷運転時では回転数およびポンプ稼働台数を減じ、流量および圧力を低減させる構成としている。
本実施例においても、複数の逆浸透膜モジュールでの濃度分極が抑制され、透過性能を維持しつつ低負荷運転可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1・・・高圧ポンプ、2・・・逆浸透膜モジュール、3・・・循環ポンプ、4・・・減圧装置、5・・・動力回収装置、6・・・ブースターポンプ、10・・・制御装置、11,12,13,15,17・・・配管、14,16・・・分岐配管、20・・・逆浸透膜、100,101,102,103,104・・・海水淡水化システム

Claims (7)

  1. 取水された海水を加圧する高圧ポンプと、
    前記高圧ポンプにより加圧された海水を導入し、高濃度の塩水である濃縮水と透過水とに分離する逆浸透膜モジュールと、
    前記逆浸透膜モジュールより排出される濃縮水の一部を加圧し、前記逆浸透膜モジュールへ循環流路を介して供給する循環ポンプを備え、
    前記高圧ポンプからの供給流量低減分に対応する前記濃縮水を前記循環ポンプにより逆浸透膜モジュールへ供給することを特徴とする海水淡水化システム。
  2. 請求項1に記載の海水淡水化システムにおいて、
    前記循環ポンプの揚程は、前記高圧ポンプの揚程よりも低く保たれることを特徴とする海水淡水化システム。
  3. 請求項1に記載の海水淡水化システムにおいて、
    前記逆浸透膜モジュールを複数並列に接続し、各逆浸透膜モジュールは弁を介して前記高圧ポンプと導通可能とされ、
    前記高圧ポンプからの供給量低減分に対応し、前記複数の逆浸透膜モジュールから排出される濃縮水を前記循環ポンプにより前記複数の逆浸透膜モジュールへ供給することを特徴とする海水淡水化システム。
  4. 請求項3に記載の海水淡水化システムにおいて、
    前記複数の逆浸透膜モジュールから排出される濃縮水と取水された海水の一部を導入し、当該導入された海水に前記濃縮水の圧力を伝達する動力回収装置と、
    前記動力回収装置による圧力伝達後の海水を、前記高圧ポンプにより加圧された海水の圧力とほぼ等しくなるよう昇圧するブースターポンプを備え、
    前記ブースターポンプによる昇圧後の海水、前記高圧ポンプにより加圧された海水及び前記循環ポンプからの濃縮水を混合し前記複数の逆浸透膜モジュールへ供給することを特徴とする海水淡水化システム。
  5. 請求項3に記載の海水淡水化システムにおいて、
    前記並列接続された複数の逆浸透膜モジュールより排出される濃縮水を加圧する第2の高圧ポンプと、
    前記第2の高圧ポンプにより加圧された濃縮水を導入し、高濃度の塩水である濃縮水と透過水に分離する並列接続された複数の第2の逆浸透膜モジュールと、
    前記第2の逆浸透膜モジュールから排出される濃縮水の一部を加圧し循環流路を介して前記第2の逆浸透膜モジュールへ供給する第2の循環ポンプを備えたことを特徴とする海水淡水化システム。
  6. 請求項3に記載の海水淡水化システムにおいて、
    並列接続された複数台の前記高圧ポンプを備え、前記透過水の需要量に応じて、前記高圧ポンプの運転台数又は前記各高圧ポンプの回転数を制御することを特徴とする海水淡水化システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずか1項に記載の海水淡水化システムにおいて、
    前記高圧ポンプからの供給流量低減分に対応する前記濃縮水を前記逆浸透膜モジュールへ供給することにより、前記逆浸透膜モジュール内を通流する前記加圧された海水と前記濃縮水との混合水の流速を所定の値に維持することを特徴とする海水淡水化システム。
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