JP2015104139A - 二次電池の充電方法およびそれを用いた充電装置 - Google Patents

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祐介 瀬角
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Abstract

【課題】 化学反応を利用して充放電する二次電池の充電時における劣化を低減しつつ、急速充電を可能にする二次電池の充電方法、およびそれを用いる充電装置の提供をする。【解決手段】 化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電方法において、前記間欠充電動作は、前記間欠充電動作休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御をしており、前記充電状態を示すパラメータは分極電圧であり、当該分極電圧の経時的変化が、初めて極小点を通過したら、前記充電の条件のうち、充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。【選択図】 図14

Description

本発明は、二次電池の充電方法およびそれを用いた充電装置に関し、特に急速充電に適した充電電流の制御に特徴を有する、二次電池の充電方法およびそれを用いた充電装置に関する。
二次電池は、古くは鉛蓄電池の発明に始まり、近年ではニッケル水素電池やリチウムイオン電池などが開発実用化され、その性能の向上とともに用途を拡げてきた。電気自動車や、モータと内燃機関を組み合わせたハイブリッド自動車は、二酸化炭素の削減で注目されており、これらに用いられる二次電池は、電気自動車等の性能を大きく左右する。その運用面では、二次電池の劣化を低減しつつ、急速充電が可能である充電方法が望まれている。
二次電池の充電方式には大きく分けて、定電流方式と定電圧方式の2つがある。定電流方式では、充電の進行に伴い二次電池の端子間にかかる電圧が増加するので、二次電池を劣化させるおそれがある。定電圧方式では、充電が進むと充電電流が減少するため、充電の終了までに時間がかかるといった問題がある。また、二次電池の種類によって充放電特性や安全性が異なるため、それぞれの二次電池に適した充電方法がある。
一般に、二次電池の充電においては、充電の状況や充電が終了した時点を把握して、充電時の電流や電圧を制御する必要がある。特に、大電流にて充電する急速充電では、過充電しないように、充電の終了時点を的確に把握することが重要となる。
さらに、急速充電すると、分極が大きくなって充電電圧が高くなり、二次電池の劣化を引き起こすという問題がある。また、充電時のジュール熱の発生により、二次電池の温度が高くなることも問題である。
そこで、急速充電において適宜充電電流を下げることも、二次電池の劣化を低減するためには重要である。
ここで、ニッケル水素電池を例にとり、充電時間の経過に対する充電電圧の応答波形の典型的なグラフを図1に示した。ニッケル水素電池を定電流で充電すると、充電時間の経過とともに充電電圧は増加している。ある時間を経過すると、充電電圧は急に増加しピークを示した後、低下している。充電電圧がピークになるとき、充電電圧増加の時間変化率、すなわち充電電圧の時間微分を求めると、dV/dt=0(ゼロ)となっている。また、充電電圧がピークから低下した電圧差は、−ΔVと呼ばれている。
充電の終了時点を把握する技術として、上述した充電電圧のピークや−ΔVを測定する充電方法が、例えば特開2007−252086号公報に示されている。
さらに、充電電圧の2階時間微分が正から負になったときに、急速充電を終了することが、特開平5−083876号公報に示されている。
さらに、非水系電解質の二次電池を充電するための方法であって、パルス充電を行った際に生じるセル電圧の変化を分極電圧として検出することが、特開平09−233725号公報に示されている。
一方、急速充電を可能にするリチウムイオン二次電池の充電方法および充電装置が、特開2002−135990号公報に示されている。当該発明は、リチウムイオン二次電池を充電するにあたり、そのリチウムイオン二次電池の公称容量を超えた電流値に充電電流を制御しながら、そのリチウムイオン二次電池の最大充電容量の半分以内までの電気量を充電する工程を含むことを特徴とし、前記電流値を、前記公称容量の1倍超ないし3倍の範囲内のいずれかの値に設定したことを特徴とするリチウムイオン二次電池の充電方法である。
特開2007−252086号公報 特開平05−083876号公報 特開平09−233725号公報 特開2002−135990号公報
しかし、充電電圧のピークや−ΔVを測定する充電方法では、充電電圧のピークや減少を検知しているが、充電電圧のピークや減少を検知したときには、すでに二次電池の劣化が始まっているおそれがある。このほか、二次電池の温度または温度変化を捉えて充電を制御する方法もあるが、この方法も充電時のジュール熱の発生を検知するため、電圧を測定して判断する方法より検知が遅れて、二次電池の劣化が進行しているおそれがある。
また、充電電圧のピークでは劣化が始まっているおそれがあるとして、より早いタイミングである、充電電圧の2階時間微分が正から負になったときに充電を終了して、劣化を抑制する方法もある。しかし、充電電圧の2階時間微分を検知したときは、温度上昇が始まった後であり、すでに二次電池の劣化が始まっているおそれがある。
上述した特開平09−233725号公報に記載された技術は、二次電池の電圧が一定以上になったら、ガスが発生し劣化が起きるとして、分極電圧が所定の値以上にならないように、充電電流値を下げる制御を行っている。このとき、分極電圧は、充電のパルス電流をオフしてから所定のタイミングで2回電圧を取得し、その差電圧として算出している。この方法では、正確な分極電圧を得ることは困難である。
上述した特開2002−135990号公報に記載された技術では、充電電流値を最大でも、リチウムイオン二次電池における公称容量の電流値の3倍に設定している。なお、公称容量の電流値は、本発明における1時間充電率の電流値に相当するものと考えられる。
そこで本発明は、化学反応を利用して充放電する二次電池の充電時における劣化を低減しつつ、急速充電を可能にする二次電池の充電方法、およびそれを用いる充電装置の提供を目的とする。
すなわち本発明は、二次電池の充電方法であって、
請求項1に記載の発明は、
化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電方法において、
前記間欠充電動作の充電休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御をしており、
前記充電状態を示すパラメータは分極電圧であり、当該分極電圧の経時的変化が、極小点を通過したら、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法である。
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の二次電池の充電方法において、
前記分極電圧の経時的変化における傾きの絶対値が所定の値よりも小さくなったら、前記極小点の通過の有無にかかわらず、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法である。
請求項3に記載の発明は、
化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電方法において、
前記間欠充電動作の充電休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御をしており、
前記充電状態を示すパラメータは内部抵抗であり、当該内部抵抗の経時的変化が極小点を通過したら、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法である。
請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載の二次電池の充電方法において、
前記内部抵抗の経時的変化における傾きの絶対値が所定の値よりも小さくなったら、前記極小点の通過の有無にかかわらず、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法である。
請求項5に記載の発明は、
化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電方法において、
前記間欠充電動作の充電休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御をしており、
前記充電状態を示すパラメータは、電圧過渡応答の時定数であり、該時定数の経時的変化が屈曲したら、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法である。
請求項6に記載の発明は、
請求項1、3または5のいずれかに記載の二次電池の充電方法において、
前記二次電池のうち、ある二次電池について、予め複数の充電電流に対して間欠充電動作にて充電し、前記間欠充電動作における充電休止時に、前記パラメータである、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの値を測定し、
前記分極電圧の経時的変化が極小となったときの分極電圧を分極電圧による判断基準値とし、
前記内部抵抗の経時的変化が極小となったときの分極電圧を内部抵抗による判断基準値とし、
前記電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したときの分極電圧を時定数による判断基準値とし、前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求めておき、
前記ある二次電池と同種の二次電池を間欠充電動作の充電休止時に測定した分極電圧の値が、
(1)前記分極電圧による判断基準値、
(2)前記内部抵抗による判断基準値、
(3)前記時定数による判断基準値、
以上いずれかの値を通過したときに、前記間欠充電動作の充電電流を下げることを特徴とする二次電池の充電方法である。
請求項7に記載の発明は、
請求項1、3または5のいずれかに記載の二次電池の充電方法において、
前記二次電池のうち、ある二次電池について、予め複数の充電電流に対して間欠充電動作にて充電し、前記間欠充電動作における充電休止時に、前記パラメータである、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの値を測定し、
前記分極電圧の経時的変化が極小となったときの分極電圧を分極電圧による判断基準値とし、
前記内部抵抗の経時的変化が極小となったときの分極電圧を内部抵抗による判断基準値とし、
前記電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したときの分極電圧を時定数による判断基準値とし、前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求めておき、
前記ある二次電池と同種の二次電池を間欠充電動作の充電休止時に測定した分極電圧の値と、
(1)前記分極電圧による判断基準値、
(2)前記内部抵抗による判断基準値、
(3)前記時定数による判断基準値、
以上いずれかの値との差の絶対値が、所定の値よりも小さくなったら、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法である。
また本発明は、二次電池の充電装置であって、
請求項8に記載の発明は、
化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電装置において、
前記二次電池の充電装置は、前記間欠充電動作休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって充電電流を下げる制御手段とを有しており、
前記充電状態を示すパラメータは分極電圧であり、
前記二次電池の充電装置は、分極電圧の経時的変化が極小点を通過したことを検知する分極電圧の極小点検知手段を有し、
前記制御手段は、前記極小点検知手段から検知信号を受信したら、その後前記間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置である。
請求項9に記載の発明は、
請求項8に記載の二次電池の充電装置において、
前記二次電池の充電装置は、さらに、前記分極電圧の経時的変化における傾きの絶対値が所定の値よりも小さくなったことを検知する分極電圧の傾きの絶対値検知手段を有し、
前記制御手段は、前記絶対値検知手段から検知信号を受信したら、前記極小点の通過の有無にかかわらず、その後前記間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置である。
請求項10に記載の発明は、
化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電装置において、
前記二次電池の充電装置は、前記間欠充電動作の充電休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、前記間欠充電動作の充電電流を下げる制御手段を有しており、
前記充電状態を示すパラメータは内部抵抗であり、
前記二次電池の充電装置は、前記内部抵抗の経時的変化が極小点を通過したことを検知する内部抵抗の極小点検知手段を有し、
前記制御手段は、前記極小点検知手段から検知信号を受信したら、その後前記間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置である。
請求項11に記載の発明は、
請求項10に記載の二次電池の充電装置において、
前記二次電池の充電装置は、さらに、前記内部抵抗の経時的変化における傾きの絶対値が所定の値よりも小さくなったことを検知する内部抵抗の傾きの絶対値検知手段を有し、
前記制御手段は、前記絶対値検知手段から検知信号を受信したら、前記極小点の通過の有無にかかわらず、その後前記間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置である。
請求項12に記載の発明は、
化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電装置において、
前記二次電池の充電装置は、前記間欠充電動作休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御手段を有しており、
前記充電状態を示すパラメータは、電圧過渡応答の時定数であり、
前記二次電池の充電装置は、前記分極電圧の電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したことを検知する時定数の屈曲検知手段を有し、
前記制御手段は、前記屈曲検知手段から検知信号を受信したら、その後間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置である。
請求項13に記載の発明は、
請求項8、10または12のいずれかに記載の二次電池の充電装置において、
前記二次電池の充電装置は、前記二次電池のうち、ある二次電池について、予め複数の充電電流に対して間欠充電動作にて充電し、前記間欠充電動作における充電休止時に、前記パラメータである、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの値を測定する測定手段と、
前記分極電圧の経時的変化が極小となったときの分極電圧を分極電圧による判断基準値とし、
前記内部抵抗の経時的変化が極小となったときの分極電圧を内部抵抗による判断基準値とし、
前記電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したときの分極電圧を時定数による判断基準値とし、前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求める測定手段と、
前記ある二次電池と同種の二次電池を間欠充電動作の充電休止時に測定した分極電圧の値が、
(1)前記分極電圧による判断基準値、
(2)前記内部抵抗による判断基準値、
(3)前記時定数による判断基準値、
以上いずれかの値を通過したときに、前記間欠充電動作の充電電流を下げる制御手段とを、
有することを特徴とする二次電池の充電装置である。
請求項14に記載の発明は、
請求項8、10または12のいずれかに記載の二次電池の充電装置において、
前記二次電池の充電装置は、
前記二次電池のうち、ある二次電池について、予め複数の充電電流に対して間欠充電動作にて充電し、前記間欠充電動作における充電休止時に、前記パラメータである、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの値を測定する測定手段と、
前記分極電圧の経時的変化が極小となったときの分極電圧を分極電圧による判断基準値とし、
前記内部抵抗の経時的変化が極小となったときの分極電圧を内部抵抗による判断基準値とし、
前記電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したときの分極電圧を時定数による判断基準値とし、前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求める測定手段と、
前記ある二次電池と同種の二次電池を間欠充電動作の充電休止時に測定した分極電圧の値と、
(1)前記分極電圧による判断基準値、
(2)前記内部抵抗による判断基準値、
(3)前記時定数による判断基準値、
以上いずれかの値との差の絶対値が、所定の値よりも小さくなったら、前記間欠充電動作の充電電流を下げる制御手段とを、
有することを特徴とする二次電池の充電装置である。
請求項1と8に記載された発明では、
間欠充電動作の途中において、分極電圧の経時的変化が極小点を通過したことを検知して充電電流を適切に下げている。これにより、充電時間を短縮するために大きな充電電流で充電しても、適切に充電電流を下げることができるので、二次電池の劣化を低減できる。
請求項2と9に記載された発明では、
分極電圧の経時的変化が極小点を通過したことを、分極電圧の経時的変化の絶対値が所定の値以下になったときとして判断している。間欠充電動作の間隔にもよるが、分極電圧の経時的変化が極小点を通過する前のタイミングで、あるいは、例え極小点を通過したとてもそれを大きく超えないタイミングで、充電電流を下げる制御ができるので、二次電池の劣化を低減できる。
請求項3と10に記載された発明では、
間欠充電動作の途中において、内部抵抗の経時的変化が極小点を通過したことを検知して充電電流を適切に下げている。これにより、充電時間の短縮するために大きな充電電流で充電しても、適切に充電電流を下げることができるので、二次電池の劣化を低減できる。
請求項4と11に記載された発明では、
内部抵抗の経時的変化が極小点を通過したことを、前記内部抵抗の経時的変化の絶対値が所定の値以下になったときとして判断している。間欠充電動作の間隔にもよるが、内部抵抗の経時的変化が極小点を通過する前のタイミングで、あるいは、例え極小点を通過したとしてもそれを大きく超えないタイミングで、充電電流を下げる制御ができるので、二次電池の劣化を低減できる。
請求項5と12に記載された発明では、
間欠充電動作の途中において、時定数の経時的変化が屈曲したことを検知して充電電流を適切に下げている。これにより、充電時間を短縮するために大きな充電電流で充電しても、適切に充電電流を下げることができるので、二次電池の劣化を低減できる。
請求項6と13に記載された発明では、
予め、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの判断基準値を前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求めておき、
間欠充電動作時における充電休止時に測定した分極電圧の経時的変化が、いずれかの判断基準値を超えていれば充電電流を下げている。例えば、二次電池の状態によっては、分極電圧と内部抵抗と時定数の経時的変化が不明瞭な場合もあり、そのような場合にも、充電電流を下げる制御を確実に実施でき、二次電池の副反応が活発化するのを抑えられるので、二次電池の劣化を低減できる。また、間欠充電動作中に分極電圧の経時的変化を測定するだけで、内部抵抗や電圧過渡応答の時定数を測定しなくても、擬似的に内部抵抗または電圧過渡応答の時定数の経時的変化に基づいて充電電流を下げることができる。
請求項7と14に記載された発明では、
予め、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの判断基準値を前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求めておき、
間欠充電動作時における充電休止時に測定した分極電圧の経時的変化と、いずれかの判断基準値との差の絶対値が、所定の値よりも小さくなったら、充電電流を下げている。
間欠充電動作の間隔にもよるが、分極電圧もしくは内部抵抗の経時的変化がそれぞれの極小となる前のタイミングで、あるいは、例え極小となったとしてもそれを大きく超えないタイミングで、充電電流を下げる制御ができるので、二次電池の劣化を低減できる。
または、時定数の経時的変化が屈曲する前のタイミングで、あるいは、例え屈曲したとしてもそれを大きく超えないタイミングで、充電電流を下げる制御ができるので、二次電池の劣化を低減できる。
また、本発明が適用される二次電池としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池、鉛蓄電池などが挙げられる。
ニッケル水素電池における充電電圧の応答波形を示す図である。 二次電池の等価回路モデルを示す図である。 時間的経過に伴う充電反応と副反応の状態を説明する図である。 二次電池の充電時における電極表面の分極電圧を測定したグラフである。 間欠動作にて二次電池を充電したときの、分極電圧の1階時間微分と充電電圧の1階時間微分の推移である。 本発明の一例である実施形態1の充電装置のブロック構成図である。 本発明の一例である実施形態1の充電方法のフローチャートである。 間欠充電モードによる電圧応答波形を示す図である。 拡散による分極電圧の推定の方法を説明する図である。 充電電流を下げる制御を模式的に説明する図である。図10(a)は分極電圧と内部抵抗と時定数の経時的変化に基づき充電電流を下げていったときの充電電流の推移であり、そのときの分極電圧と内部抵抗と時定数の経時的変化を、それぞれ図10(b)、(c)、(d)に図示している。 本発明の一例である実施形態1の充電方法における充電電流を下げる制御を説明するフローチャートである。 図12(a)は、定電流充電において、副反応が活発化するときの、分極電圧の時間的変化を模式的に図示している。図12(b)は、分極電圧の1階微分を模式的に図示している。図12(c)は、分極電圧の2階微分を模式的に図示している。 本発明の充電方法による充電と従来の充電方法である定電流充電とにおいて、充放電サイクルの増加と放電容量の推移の様子を示したグラフである。 (a)本発明の充電方法と従来の充電方法とにおいて、充電電流の時間的変化の一例を示すグラフであり、(b)本発明の充電方法における分極電圧の時間的変化の一例を示すグラフである。
(副反応の説明)
まず、本発明を説明する前にその理解を容易にするために、二次電池の充電時における副反応の発生開始時の充電特性の挙動を説明する。
二次電池の充放電に伴う内部の挙動を理解するために、図2に示した二次電池の等価回路モデルを考えてみることにする。正極20と負極10のそれぞれの電極表面には、ネルンストの式に基づき電圧が電気二重層50,40として発生している。このとき、無負荷で定常状態の正極20と負極10における、それぞれの電気二重層の電圧22,12の和が、二次電池の起電力になる。
二次電池を充電するとき、電池電圧は起電力から純抵抗と分極の電圧分だけ増加する。この分極は、電極反応の活性化エネルギに起因する活性化による分極と、電極反応の進行に伴って電極表面における反応物の濃度が減少することにより生じる拡散による分極と、に分けられる。充電時の電池内部における電荷移動は、電極内部の電子移動と、電極表面での電子移動を伴う充電反応と、溶液から電極表面に、またはその逆方向に活物質が拡散する過程と、に分けられる。
活性化による分極については、電極表面の充電反応が律速段階にあるときに顕著になり、ネルンストの式によると、電気二重層の電圧が増加して充電反応の活性化エネルギを下げるように働く。拡散による分極については、活物質の拡散が律速段階のときに顕著になり、電極表面と電解液バルクにおいて活物質の濃度差が生じ、ネルンストの式により電気二重層の電圧が増加する。
ところで、化学反応を用いる二次電池は、化学反応によって電極/電解液間において電子が受け渡しされ、電流が流れることを特徴とする。充放電反応によって電子が受け渡される量は、予め電池内部に充填された活物質の量以下に制限される。
図3は、二次電池が充電反応しうる量を超えて充電したときにおける、電池の挙動を模式的に示したグラフである。
図3(a)に示したように、二次電池を充電し続けると、やがて充電反応の活物質が枯渇することにより分極電圧が急に増加して、副反応が発生する分極電圧に達する。
これは、図3(b)に示すように、主な電極反応が充電反応から、電解液の分解・還元や電極格子の腐食などの副反応に替わるためであり、満充電状態に近い状態であり、電池への注入電荷量に対する充電効率が低下する。副反応は、充電反応と比べて活性化エネルギが高いので、活性化による分極の違いにより、分極電圧が高くなると、副反応が支配的になり始める。
図3(c)は、充電の状況を示すグラフであり、充電時間の経過とともに、State Of Charge(SOC)が1に近づいている様子を表している。SOCが1に近づくということは、満充電状態に近づいていることを示している。
図4に、二次電池の充電時における電極表面の分極電圧を、実測したグラフを示す。グラフでは、満充電付近に近づくにつれて分極電圧が指数関数的に増加する。分極電圧の増加によって副反応が発生し始め、副反応の発生熱で電池温度が上昇するため、分極電圧が低下していく。
上述した現象を、図2に示した二次電池の等価回路モデルを用いて説明する。二次電池を充電して充電末期となり、充電活物質の残量が少なくなると、電極表面への充電活物質の供給が追いつかなくなる。電極表面にて充電活物質が不足するため、拡散による分極の電圧が指数関数的に増加し、電気二重層電圧の増加が顕著になる。そして、電気二重層電圧の増加によって副反応が起こり始めると、副反応の電流消費によって充電電流が見かけ上、減少して充電活物質の供給が追いつくため、拡散による分極の増加速度が抑えられる。このとき、分極電圧の増加傾きが緩やかになる。その後、副反応の発生熱によって分極電圧が低下する。
副反応が起こると、内部抵抗の増加により放電能力の低下を起こし、二次電池は劣化する。したがって、充電時に分極電圧をモニタすると、その時々において副反応が活発化するかどうか判断して、適切に充電を終了させることができるので、充電時の劣化を低減することができる。
つぎに、満充電状態を超えて二次電池を充電し続けると、以下の現象が起こり、過充電状態に至る。
(1)副反応が発生し始め、
(2)副反応の発生熱によって電池内部の温度が上昇していき、
(3)電池温度上昇に伴い充電電圧が低下する。
充電を終了させる従来方法として、充電電圧のピークや−ΔVによる方法では、その終了時点は、温度上昇によって充電電圧が低下する段階であり、これを検知したときには、すでに過充電状態に至っている。
そこで、副反応の発生を電池電圧から検知して、充電を終了させるとよい。具体的には、副反応が発生し出すと同時に分極電圧の増加傾きが緩やかになるので、これを分極電圧の経時的変化から検知することができる。例えば、分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になったときは、副反応が発生し始める正にそのタイミングである。そのタイミングを検知して充電を終了させると、充電時における副反応発生を抑えられ、二次電池の劣化を低減することができる。
ここで、従来技術のうち、充電を終了させるタイミングとして、充電電圧の2階時間微分が正から負になったときを検知する方法がある。この従来技術と、上述した分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になったときを検知する方法との違いを、以下に説明する。
充電電圧は負の温度特性を持つため、満充電状態から過充電状態にかけて副反応の発生が活発化し反応熱によって電池温度が上昇するにつれて、充電電圧は増加から減少へと推移していく。ここで、充電電圧の2階時間微分が正から負になるときとは、電池温度が上昇し始める段階である。副反応が発生し始めてから温度が上昇し始めるまでにはタイムラグがあるため、副反応が発生し始めてから充電電圧の2階時間微分が正から負になったことを検知するまで副反応が発生し続けて、二次電池は劣化してしまうことになる。そのため、副反応発生と同時に、それを検知する分極電圧の2階時間微分と比較して、充電電圧の2階時間微分では劣化の低減が不十分である。
図5に、間欠充電動作にて二次電池を充電したときの、分極電圧と充電電圧の1階時間微分の経時的変化を示す。図5(a)と図5(b)が、ぞれぞれ分極電圧と充電電圧とにおける、1階時間微分であり、図中の破線は1階時間微分が極大となった時点を示している。一般的に、ある関数の1階時間微分の極大点は、その関数の2階時間微分が正から負になる点である。図5から明らかなように、分極電圧の2階時間微分が正から負になるタイミングより、充電電圧のそれは遅れていることがわかる。
したがって、分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になったときを検知する方法の方が、劣化の始まりをより的確なタイミングで検知することができるので、充電時における副反応発生を抑えられ、二次電池の劣化をより低減することが可能となることが明らかである。
二次電池では、充電時間を短くするため大きな充電電流で充電すると、大きな充電電流によって副反応が発生するおそれがある。そのため、大きな充電電流で充電する急速充電に際しては、二次電池の充電の終了時を的確に検知するだけでなく、充電途中においても適切に充電電流を下げていくことが重要である。
例えば、分極電圧や内部抵抗、充電休止時における電圧過渡応答の時定数に関して充電時の経時的変化を確認しながら充電電流を下げていくとよい。このような二次電池の充電方法によると、充電時の劣化を低減しながら、できるだけ大きな充電電流で充電することができるので、劣化を抑制しながら急速充電が可能になる。
また、予め内部抵抗や時定数の経時的変化から求めた充電電流を下げる判断基準を、分極電圧の経時的変化として把握しておき、実際に二次電池を充電する際には分極電圧の経時的変化から充電電流を下げる制御を行ってもよい。
(実施形態1)
図6は、本発明の実施形態1における充電装置のブロック構成図である。
充電装置は、二次電池1を充電するための電気を供給する充電回路9と、充電回路9の充電電流を検出する電流検出部3と、二次電池1の充電電圧または電池電圧を検出する電圧検出部2と、電圧検出部からの充電電圧が入力され充電電圧の時間変化率を算出する電圧変化算出部6と、電流検出部3からの充電電流と電圧検出部2からの電圧および電圧変化算出部6からの充電電圧の時間変化率の各信号により二次電池の充電状況を判断する充電判断部7と、充電判断部からの信号により充電回路の供給する電流および電圧を制御する充電制御部8と、を備えている。電圧変化算出部6と充電判断部7とは、マイクロプロセッサ内に構成されるとよい。
そして二次電池1は、充電回路9と電圧検出部2と電流検出部3とに接続されている。電圧検出部2と電流検出部3とは、充電判断部7においてデジタル処理するために、それぞれ検出したアナログデータをデジタルデータに変換するA/Dコンバータ4a,4bを備えている。さらに、電圧検出部2と電流検出部3とは、A/D変換における量子化ノイズを除去するフィルタ5a,5bを備えることが好ましい。
以下、実施形態1における充電装置の動作について説明する。
まず基本的な充電装置の動作を説明する。二次電池1は充電回路9によって定電流充電され、このときに二次電池1を流れる充電電流は、電流検出部3によって測定され、A/Dコンバータ4bにてデジタルデータに変換され、フィルタ5bを通過してノイズが除去されて、充電判断部7へ出力される。二次電池の充電電圧は、電圧検出部2で検出され、同じくA/Dコンバータ4aにてデジタルデータに変換され、フィルタ5aを通過してノイズが除去されて、電圧変化測定部6と充電判断部7へ出力される。
上述したような構成を持つ充電装置における動作のフローチャートを、図7に示す。
充電装置において、充電の開始に先立って、二次電池の状態を判断するステップ(S100)が含まれているとよい。この状態判断ステップについては後述する。
例えば、二次電池の状態から、充電を行うと判断されると、充電が開始される(S101)。充電は定電流モードの間欠動作で行われ(S102)、充電中の充電電流と充電電圧とが測定される(S103)。そして、間欠充電動作における充電休止時には、電圧検出部が検出する電池電圧の過渡的な応答から、分極電圧を算出している(S104)。
拡散による分極電圧の算出について詳しく説明する。
図8は、電池電圧の過渡的な応答の典型例を模式的に表したグラフである。充電が休止されたとき、電池電圧は急に降下する(V1)。このV1は、純抵抗による電圧降下に相当する。電池電圧は、その後時間の経過とともに徐々に低下し、Δτを経過した後、ΔV2低下する。さらに時間が経過すると、電池電圧は収束し、拡散による分極電圧に相当するV2低下することになる。収束した電圧は、二次電池の起電力に相当する。
充電の終了時点を的確に把握するためには、分極電圧を正確に測定する必要がある。Δτ時間で測定されるΔV2は、分極電圧の正確な値とはいえない。分極電圧を正確に測定しようとすると、測定時間を長くとる必要があり、この間は充電ができないことになる。このため、急速充電しようとしているにも拘わらず、充電休止時間が長くなり、結局、充電にかかる時間が長くなってしまうことになる。そこで、限られた充電休止時間で、分極電圧のより正確な値を得るには、電池電圧の過渡的な応答から分極電圧を算出するとよい。
ここで、拡散による分極によって、電池電圧Vは次の式(1)で示す指数関数によって減衰している。
(数1)
V=V2・exp(−t/τ)+E 式(1)
V2:分極電圧、t:経過時間、τ:時定数、E:起電力
なお図9に、時間の経過とともに、電池電圧Vが減衰する様子を実測したデータの一例を示す。
上述の式(1)には、3つの未知数を含んでいるので、電池電圧Vの過渡的な応答における3つ以上の測定データがあれば、これら3つの未知数を定めることができる。そこで、3つ以上の測定データからカーブフィッティングすると、拡散による分極電圧V2を確度よく算出することができる。
図7に戻り、分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になったか否か、を判断する(S105)。2階時間微分が正から負になっていると、充電を終了する(S108)。また、S108の直後に補充電を実施してもよい。
分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になっていなければ、間欠充電動作での充電が続けられる(S106)。
以上の説明では、充電終了の判断を、分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になったか否か、によって行っているが、これに限られることなく、一般的に充電終了を判断できる指標であれば、それを用いればよい。
そして本発明では、二次電池を劣化させないで充電時間を短くするために、充電初期では大きな充電電流で充電し、充電末期にかけて充電電流を下げる制御をしている(S107)。
充電電流を下げる制御において、そのタイミングは、分極電圧の経時的変化が極小になったとき、内部抵抗の経時的変化が極小になったとき、または電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したときの、3つのポイントが挙げられる。大きな充電電流で充電したときには、これらのポイントにおいて、副反応が発生するリスクが高まると解釈できる。
ここで、上述したポイントの判断基準を使って充電電流を下げる制御の一例を説明する。
図10(a)は、充電電流の推移であり、分極電圧の極小点、内部抵抗の極小点、時定数の屈曲点の順に検知して充電電流をI1からI4まで下げている。そのときの分極電圧と内部抵抗と時定数の推移を、図10(b)〜(d)にそれぞれ示す。
まず充電電流I1の間欠充電動作にて充電していく。なお、間欠充電休止時毎に分極電圧と内部抵抗と時定数を測定する。
充電電流I1で充電を進めていくと、各判断基準のうち分極電圧の経時的変化が極小になるので、そこで充電電流をI1からI2に下げてその後充電を進める。
充電電流I2で充電を進めていくと、各判断基準のうち内部抵抗の経時的変化が極小になるので、そこで充電電流をI2からI3に下げてその後充電を進める。
充電電流I3で充電を進めていくと、各判断基準のうち時定数の経時的変化が屈曲するので、そこで充電電流をI3からI4に下げてその後充電を進めていく。
なお、この後は任意の方法で充電を終了する。
また、各充電電流を下げる制御は、分極電圧、内部抵抗または時定数の経時的変化のいずれを用いて判断しても良い。
ここで、本発明における二次電池の充電電流は、少なくとも1Cを超える電流値で充電している。1Cとは、二次電池における初期容量の1時間充電率の電流値と定義されている。
本発明における充電電流の最大値としては、二次電池の種類や性能に依存するが、3Cを超え、5C程度の値とすることができ、例えば4Cとするとよい。
なお、二次電池の1時間充電率は、一般にC表記で示される。またこれは、公称容量、定格容量および充放電許容量の電流値と呼ばれることがある。
以上を踏まえて、充電電流を下げる電流切替ステップについて説明する(S107)。
このステップでは、充電時に算出した分極電圧や内部抵抗、時定数の経時的変化から充電電流を下げるか否かを判断し、充電電流を下げると判断した場合には充電電流を下げる制御を行なう。
図11に、S107の電流切替ステップにおける細部のフローチャートを示す。
まず、分極電圧が極小点を通過したときに充電電流を下げる制御をするか否か、を判断する(S1071)。例えば、今回の充電において分極電圧の極小点で充電電流を未だ下げていなければ、充電電流を下げる制御をする、と判断する。
充電時に算出してきた分極電圧が極小点を通過したか否かを判断し(S1072)、分極電圧が極小点を通過していれば、充電電流を下げて(S1077)、電流切替ステップを終了する。
分極電圧が極小点を通過していなければ、充電電流を下げずに(S1078)、電流切替ステップを終了する。
S1071において、分極電圧の極小点で充電電流を下げる制御をしないと判断した場合には、内部抵抗が極小点を通過したときに充電電流を下げる制御をするか否か、を判断する(S1073)。例えば、今回の充電において内部抵抗の極小点で充電電流を未だ下げていなければ、充電電流を下げる制御をする、と判断する。
充電時に算出してきた内部抵抗が極小点を通過したか否かを判断し(S1074)、内部抵抗が極小点を通過していれば、充電電流を下げて(S1077)、電流切替ステップを終了する。
内部抵抗が極小点を通過していなければ、充電電流を下げずに(S1078)、電流切替ステップを終了する。
S1073において、内部抵抗の極小点で充電電流を下げる制御をしないと判断した場合には、時定数が屈曲点を形成したときに充電電流を下げる制御をするか否か、を判断する(S1075)。例えば、今回の充電において時定数の屈曲点で充電電流を未だ下げていなければ、充電電流を下げる制御をする、と判断する。
充電時に算出してきた時定数が屈曲点を形成したか否かを判断し(S1076)、時定数が屈曲点を形成していれば、充電電流を下げて(S1077)、電流切替ステップを終了する。
時定数が屈曲点を形成していなければ、充電電流を下げずに(S1078)、電流切替ステップを終了する。
S1073において、時定数の屈曲点で充電電流を下げる制御をしないと判断した場合には、充電電流を下げずに(S1078)、電流切替ステップを終了する。
また、分極電圧と内部抵抗の極小点、および時定数の屈曲点では、全てのタイミングで充電電流を下げる必要はなく、上述のうち、いずれかのタイミングでもよい。本発明では、急速充電にあたり大きな充電電流を流すことによる二次電池の劣化を低減するために、充電電流を適切に下げる制御をしている。そのため、充電電流値の設定によっては、上述したいずれかのタイミングで充電電流を下げる制御が不要な場合がある。その際、充電電流を下げる判断が不要な項目に対しては、S1071、S1073、またはS1075のうち対応するステップで充電電流を下げる制御をしない、と判断する。
以上のことから、本発明を用いれば、例えば、二次電池における1時間充電率の電流値を超えるような急速充電においても、上述の判断基準にて充電電流を下げる制御をすることができるので、二次電池の劣化の低減に対して有効である。
上述したように、分極電圧または内部抵抗の経時的変化が、その極小点を通過したときに充電電流を下げる制御をするとよい。しかし、これに限られることなく、劣化をより低減する観点から、およそ極小となったと見なせる段階で充電電流を下げる制御をしてもよい。分極電圧または内部抵抗の経時的変化が、ほぼゼロになったときをそれぞれの極小と見なすことができる。二次電池の種類によって、分極電圧の値や内部抵抗の値も変化するが、例えば、分極電圧または内部抵抗の経時的変化量の絶対値が所定の値以下になったときに充電電流を下げる制御をしてもよい。
また、内部抵抗の経時的変化が極小点を通過したときや、時定数が屈曲したときの判断を分極電圧に置き換えて判断してもよい。まず、充電しようとする二次電池と同種の二次電池を予め充電しておき、内部抵抗の経時的変化が極小となったときや、時定数が屈曲したときの分極電圧の推移を、それぞれ内部抵抗による判断基準値と時定数による判断基準値として求めておく。このとき、それぞれの判断基準値は、複数の充電電流ごとに求めておくとよい。
充電の対象である二次電池を1時間充電率の電流値を超える充電電流値で充電していき、分極電圧の推移が当該の充電電流値に対応する判断基準値を通過したときに、充電電流を下げる制御をするとよい。その後は、分極電圧の推移がそれぞれの当該充電電流値に対応する判断基準値を通過したときに、充電電流を下げる制御をすればよい。このように、間欠充電動作の充電休止時に分極電圧だけをモニタするだけで、種々のタイミングで充電電流を下げる制御をすることも可能である。
以上述べた動作は、例えばマイクロプロセッサに組み込まれたソフトウエア手段によって実行することができる。
本発明による充電方法において、二次電池の劣化を低減するために、充電を終了させるタイミングも重要である。すなわち、間欠充電動作の充電休止時ごとに、二次電池の電圧から分極電圧を測定し、当該分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になったときに、満充電状態に至ったと判断して充電を終了させるとよい。そこで以下に、分極電圧の時間変化について詳しく説明する。
図12(a)は、定電流充電において、副反応が活発化するときの、分極電圧の時間的変化を模式的に図示している。
(1)の段階では、副反応が活発化する予兆として分極電圧が急増する。
(2)の段階では、副反応が活発化し始めることによって、分極電圧の時間的増加の傾きが緩やかになる。
(3)の段階では、副反応による発生熱で分極電圧が低下する。
図12(b)は、分極電圧の時間変化率、すなわち分極電圧の1階時間微分のグラフを模式的に図示している。ここで、分極電圧の1階時間微分は、ある間欠動作時に求めた分極電圧と、その前回の分極電圧との差から求められる。
図から明らかなように、(1)の段階では、副反応の活発化による分極電圧の急上昇に伴って、分極電圧の1階時間微分が増加していることがわかる。
その後に起こる(2)の段階では、分極電圧の1階時間微分は減少しており、(3)の段階では、副反応による発生熱により分極電圧が低下するのに伴って、分極電圧の1階時間微分は、負に転じている。
さらに、分極電圧の経時的変化の2階時間微分は、(1)の段階では急に増加しており、(2)の段階との境界で、正から負に変化している。この時点を捉えて、二次電池が満充電であると判断して充電を終了させる制御をすることにより、二次電池の劣化を低減している。
以上の説明から明らかなように、分極電圧の時間変化率の時間変化、すなわち分極電圧の経時的変化の2階時間微分は、副反応の発生の状況に対応して変化していることがわかる。したがって、分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になったときを検知すれば、副反応が活発化することの兆しを捉えることができる。その結果、副反応の活発化前に充電を終了させることができ、二次電池の劣化を低減できる。
以上説明したような構成を持つ充電装置によれば、定電流で充電したときにおける、分極電圧の急な増加を検知することによって、主な電極反応が充電反応から副反応に入れ替わるところが検知できる。その結果、電池の劣化を引き起こす副反応が活発化する前に充電を終了させる制御ができ、二次電池の劣化を抑制しつつ急速充電が可能になる。
(具体例1)
本発明による充電方法における充電時の劣化抑制の効果を、以下に実測データを用いて説明する。
具体例1に示した二次電池の充電方法の特徴は、充電末期において充電を終了させるタイミングを検知する制御と、充電途中において充電電流を下げる制御とを有することによって、二次電池の劣化を抑制しつつ急速充電を可能にすることである。
そこで、上述の実施形態1で説明した充電装置を用いた充電方法と、従来技術である定電流充電方法とにおいて、充放電サイクルの増加と放電容量の推移の様子を示したグラフを、図13に示す。グラフの横軸は充放電サイクル数であり、グラフの縦軸は2アンペア(A)の電流値で放電したときの放電容量である。
ここで、具体例1による充電方法では、分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になったときに充電を終了させるとともに、分極電圧が予め求めた判断基準値を超えたときに充電電流をステップ状に下げている。従来技術である定電流充電方法は、市販されている充電器で多く採用されている充電方法である。
一般に二次電池は、充放電サイクルを繰り返すと劣化していき、例えば充放電サイクル500回付近で放電容量が初期値の半分程度まで下がってしまい、寿命と判断される。また、基本的に充放電時の電流が大きいほど、副反応が起こりやすくなるため、二次電池が寿命となるまでの充放電サイクル数は短くなってしまう。
図13に示したグラフから、まず従来技術の定電流充電方法では、初期の放電容量が約1800mAhであり、充放電サイクル500回後の放電容量が約1050mAhであった。
一方、本発明による充電方法は、後で詳しく述べる通り、定電流充電における充電電流値より大きな電流値で充電して、充電時間を短縮している。それにも拘わらず、初期の放電容量が約1800mAhであり、充放電サイクル850回後の放電容量が約1050mAhであり、従来法による充電よりも、寿命にして約1.7倍の劣化抑制効果があることがわかる。
本発明による充電方法における特徴は、1時間充電率の電流値を超える大きな充電電流値で二次電池を充電しても、適切なタイミングで充電電流を下げることで二次電池の劣化を低減できることである。
その充電電流の最大値は、この具体例1では、1時間充電率の電流値をCとしたときの4倍である4Cとした。一方、従来技術である定電流充電方法では、市販充電器を模擬的に再現しており、容量時間率Cの1倍の電流値で充電している。
次に、図14(a)のグラフは、本発明による充電方法と従来方法とにおいて、充電電流の経時的変化の一例を示しており、(b)のグラフと、本発明による充電方法において、分極電圧の時間的変化の一例を示している。
この具体例1の本発明による充電方法における充電電流の最大値は、上述したように、4Cとし、具体例1で使用した二次電池の容量時間率Cは2アンペアであるので、8アンペアとした。一方、従来技術の充電方法における充電電流の最大値は、容量時間率Cの1倍である2アンペアとした。
図14に示したように、本発明による充電方法では、例えば4アンペアの電流値で充電を開始し、間欠動作で充電するサイクルのうち、充電休止時に分極電圧を測定している。二次電池が空の状態から充電を開始すると、充電開始直後における分極電圧は減少し、充電中期の分極電圧は緩やかに増加して、充電末期の分極電圧は急増した後、減少する。ここで充電開始時の分極電圧が高いため、初めから最大電流で充電せず、分極電圧の減少傾きが緩やかになってから充電電流値を、8アンペアに大きくして、次のサイクルの充電を行っている。
このように、劣化を低減するには、充電開始時に最大電流で充電せず、様子を見て適切に充電電流を上げることが好ましい。
そして、分極電圧を確認しながら、適切なタイミングにて充電電流の値を、例えば2アンペアずつ順次下げていく。充電電流8アンペアの充電では、分極電圧の極小点を通過したことを検知したら、充電電流値を6アンペアに下げて充電を続けている。充電電流6アンペアと4アンペアでは、予め内部抵抗が極小となったときの分極電圧の値と、時定数が屈曲したときの分極電圧の値とを、それぞれ6アンペアと4アンペアの判断基準値として求めておき、充電の進行に従い、分極電圧の値がそれぞれの場合の判断基準値を通過しそうになったら、充電電流値を順次に下げて、次のサイクルの充電を行っている。そして、充電電流値2アンペアの充電において、分極電圧の2階時間微分が正から負になったので、充電終了と判定した。このとき、充電に要した時間は、30分であった。
一方、従来技術の充電方法では、2アンペアの定電流値で充電していき、電池電圧が極大値より10mV低くなったときに充電終了とした(−ΔV方式)。このとき、充電に要した時間は、70分であった。
このように、分極電圧に基づいて制御することを特徴とする本発明の充電方法では、定電流充電方法よりも大きな電流値で充電しているのにも拘わらず、図13に示したように、放電容量が初期値の60%まで低下するサイクル数で寿命を見たときに、本発明は定電流充電方法の1.7倍ほどの寿命を有していることがわかる。つまり、本発明の充電方法では、最大値4Cの充電電流値で急速に充電しているにも拘わらず、劣化抑制効果によって1Cの定電流充電より劣化の度合いを抑えられることがわかる。
しかも、充電時間についても、定電流充電方法では所定の充電終了まで70分を要したのに対して、本発明の充電方法では同じく30分で充電できることが確認された。この結果は、本発明の分極電圧を用いて制御する充電方法によれば、充電時間を従来の定電流充電方法の半分以下に短縮することを可能としながらも、充電による劣化を抑制できることを示している。つまり、本発明のように、充電時の電流値を大きくした場合でも、分極電圧を大きくならないように制御すれば、副反応発生の活発化を抑えることができる。
さらに、この具体例1の本発明による充電方法において、分極電圧の経時的変化の2階時間微分が正から負になったときに、即座に充電動作を終了させずに、補充電を実施してもよい。ただし、この時点で二次電池はほぼ満充電状態であるため、二次電池に入力する電気エネルギは極力小さくしなければならない。補充電の方法は、例えば、間欠充電動作における、オン・デューティ比を下げたり、充電電流値を下げることが好ましい。あるいは、満充電時の起電力値で定電圧充電したり、微細電流による定電流充電をしてもよい。
本発明による二次電池の充電方法およびそれに用いた充電装置は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池、鉛蓄電池など充電において、二次電池の劣化を抑制しつつ、急速充電が可能になるので、好ましく利用できる。
1 二次電池
2 電圧検出部
3 電流検出部
4a,4b A/Dコンバータ
5a,5b フィルタ
6 電圧変化算出部
7 充電診断部
8 充電制御部
9 充電回路
11,21 電極の純抵抗
30 電解液
31 電解液のイオン拡散抵抗
12,22 無負荷で定常時の電気二重層の電圧
13,23 電荷移動抵抗と拡散抵抗
14,24 電気二重層容量
60 セパレータ

Claims (14)

  1. 化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電方法において、
    前記間欠充電動作は、前記間欠充電動作休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御をしており、
    前記充電状態を示すパラメータは分極電圧であり、当該分極電圧の経時的変化が、極小点を通過したら、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。
  2. 請求項1に記載の二次電池の充電方法において、
    前記分極電圧の経時的変化における傾きの絶対値が所定の値よりも小さくなったら、前記極小点の通過の有無にかかわらず、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。
  3. 化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電方法において、
    前記間欠充電動作休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御をしており、
    前記充電状態を示すパラメータは内部抵抗であり、当該内部抵抗の経時的変化が極小点を通過したら、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。
  4. 請求項3に記載の二次電池の充電方法において、
    前記内部抵抗の経時的変化における傾きの絶対値が所定の値よりも小さくなったら、前記極小点の通過の有無にかかわらず、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。
  5. 化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電方法において、
    前記間欠充電動作休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御をしており、
    前記充電状態を示すパラメータは、電圧過渡応答の時定数であり、該時定数の経時的変化が屈曲したら、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。
  6. 請求項1、3または5のいずれかに記載の二次電池の充電方法において、
    前記二次電池のうち、ある二次電池について、予め複数の充電電流に対して間欠充電動作にて充電し、前記間欠充電動作における充電休止時に、前記パラメータである、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの値を測定し、
    前記分極電圧の経時的変化が極小となったときの分極電圧を分極電圧による判断基準値とし、
    前記内部抵抗の経時的変化が極小となったときの分極電圧を内部抵抗による判断基準値とし、
    前記電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したときの分極電圧を時定数による判断基準値とし、前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求めておき、
    前記ある二次電池と同種の二次電池を間欠充電動作の充電休止時に測定した分極電圧の値が、
    (1)前記分極電圧による判断基準値、
    (2)前記内部抵抗による判断基準値、
    (3)前記時定数による判断基準値、
    以上いずれかの値を通過したときに、前記間欠充電動作の充電電流を下げることを特徴とする二次電池の充電方法。
  7. 請求項1、3または5のいずれかに記載の二次電池の充電方法において、
    前記二次電池のうち、ある二次電池について、予め複数の充電電流に対して間欠充電動作にて充電し、前記間欠充電動作における充電休止時に、前記パラメータである、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの値を測定し、
    前記分極電圧の経時的変化が極小となったときの分極電圧を分極電圧による判断基準値とし、
    前記内部抵抗の経時的変化が極小となったときの分極電圧を内部抵抗による判断基準値とし、
    前記電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したときの分極電圧を時定数による判断基準値とし、前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求めておき、
    前記ある二次電池と同種の二次電池を間欠充電動作の充電休止時に測定した分極電圧の値と、
    (1)前記分極電圧による判断基準値、
    (2)前記内部抵抗による判断基準値、
    (3)前記時定数による判断基準値、
    以上いずれかの値との差の絶対値が、所定の値よりも小さくなったら、前記間欠充電動作の充電電流を下げてその後の充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。
  8. 化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電装置において、
    前記二次電池の充電装置は、前記間欠充電動作休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御手段を有しており、
    前記充電状態を示すパラメータは分極電圧であり、
    前記二次電池の充電装置は、分極電圧の経時的変化が極小点を通過したことを検知する分極電圧の極小点検知手段を有し、
    前記制御手段は、前記極小点検知手段から検知信号を受信したら、その後前記間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置。
  9. 請求項8に記載の二次電池の充電装置において、
    前記二次電池の充電装置は、さらに、前記分極電圧の経時的変化における傾きの絶対値が所定の値よりも小さくなったことを検知する分極電圧の傾きの絶対値検知手段を有し、
    前記制御手段は、前記絶対値検知手段から検知信号を受信したら、前記極小点の通過の有無にかかわらず、その後前記間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置。
  10. 化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電装置において、
    前記二次電池の充電装置は、前記間欠充電動作休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御手段を有しており、
    前記充電状態を示すパラメータは内部抵抗であり、
    前記二次電池の充電装置は、前記内部抵抗の経時的変化が極小点を通過したことを検知する内部抵抗の極小点検知手段を有し、
    前記制御手段は、前記極小点検知手段から検知信号を受信したら、その後前記間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置。
  11. 請求項10に記載の二次電池の充電装置において、
    前記二次電池の充電装置は、さらに、前記内部抵抗の経時的変化における傾きの絶対値が所定の値よりも小さくなったことを検知する内部抵抗の傾きの絶対値検知手段を有し、
    前記制御手段は、前記絶対値検知手段から検知信号を受信したら、前記極小点の通過の有無にかかわらず、その後前記間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置。
  12. 化学反応を利用して充放電する二次電池を、間欠充電動作にて充電する二次電池の充電装置において、
    前記二次電池の充電装置は、前記間欠充電動作休止時ごとに、前記二次電池の端子電圧から求めた、当該二次電池の充電状態を示すパラメータによって、充電電流を下げる制御手段を有しており、
    前記充電状態を示すパラメータは、電圧過渡応答の時定数であり、
    前記二次電池の充電装置は、前記分極電圧の電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したことを検知する時定数の屈曲検知手段を有し、
    前記制御手段は、前記屈曲検知手段から検知信号を受信したら、その後前記間欠充電動作の充電電流を下げて充電する制御を行うことを特徴とする二次電池の充電装置。
  13. 請求項8、10または12のいずれかに記載の二次電池の充電装置において、
    前記二次電池の充電装置は、前記二次電池のうち、ある二次電池について、予め複数の充電電流に対して間欠充電動作にて充電し、前記間欠充電動作における充電休止時に、前記パラメータである、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの値を測定する測定手段と、
    前記分極電圧の経時的変化が極小となったときの分極電圧を分極電圧による判断基準値とし、
    前記内部抵抗の経時的変化が極小となったときの分極電圧を内部抵抗による判断基準値とし、
    前記電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したときの分極電圧を時定数による判断基準値とし、前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求める測定手段と、
    前記ある二次電池と同種の二次電池を間欠充電動作の充電休止時に測定した分極電圧の値が、
    (1)前記分極電圧による判断基準値、
    (2)前記内部抵抗による判断基準値、
    (3)前記時定数による判断基準値、
    以上いずれかの値を通過したときに、前記間欠充電動作の充電電流を下げる制御手段とを、
    有することを特徴とする二次電池の充電装置。
  14. 請求項8、10または12のいずれかに記載の二次電池の充電装置において、
    前記二次電池の充電装置は、
    前記二次電池のうち、ある二次電池について、予め複数の充電電流に対して間欠充電動作にて充電し、前記間欠充電動作における充電休止時に、前記パラメータである、分極電圧、内部抵抗および電圧過渡応答の時定数のうち、少なくとも1つの値を測定する測定手段と、
    前記分極電圧の経時的変化が極小となったときの分極電圧を分極電圧による判断基準値とし、
    前記内部抵抗の経時的変化が極小となったときの分極電圧を内部抵抗による判断基準値とし、
    前記電圧過渡応答の時定数の経時的変化が屈曲したときの分極電圧を時定数による判断基準値とし、前記複数の充電電流値ごとにそれぞれを求める測定手段と、
    前記ある二次電池と同種の二次電池を間欠充電動作の充電休止時に測定した分極電圧の値と、
    (1)前記分極電圧による判断基準値、
    (2)前記内部抵抗による判断基準値、
    (3)前記時定数による判断基準値、
    以上いずれかの値との差の絶対値が、所定の値よりも小さくなったら、前記間欠充電動作の充電電流を下げる制御手段とを、
    有することを特徴とする二次電池の充電装置。
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