JP2015102770A - 画像形成装置 - Google Patents

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Yoji Tsujishita
洋二 辻下
泰正 藤川
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泰正 藤川
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Abstract

【課題】カバーが勢いよく開放される際の衝撃を好適に吸収できるとともに、メンテナンス性の向上を実現できる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置1は、画像形成部10と、側面2Mに開口部2Hが形成されたハウジング2と、揺動可能にハウジング2に支持され、閉鎖位置と開放位置との間で変位するカバー3とを備える。カバー3は、揺動軸心X3から径方向に膨出する膨出部630と、膨出部630に凹設された溝部610と、溝部610内に収容される弾性部材650とを有する。カバー3が揺動軸心X3周りで閉鎖位置から開放位置に揺動する方向を第1方向D1とすると、弾性部材650における第1方向D1下流側の第1端部651は、溝部610における第1方向D1下流側に設けられた第1保持部611に連結され、弾性部材650における第1方向D1上流側の第2端部652は、ハウジング2に設けられた第2保持部622に連結される。【選択図】図16

Description

本発明は画像形成装置に関する。
特許文献1に従来の画像形成装置の例が開示されている。この画像形成装置は、画像形成部とハウジングとカバーとを備えている。画像形成部は、シートに画像を形成する。ハウジングは、画像形成部を収容している。ハウジングの前面には、開口部が形成されている。カバーは、開口部の下端縁側で略水平方向に延びる揺動軸心周りで揺動可能にハウジングに支持されている。カバーは、開口部を閉鎖する閉鎖位置と、開口部を開放する開放位置との間で変位する。
カバーとハウジングとは、ワイヤによって連結されている。カバーには、動滑車と引張りコイルバネとを設けられている。ワイヤは、動滑車に巻き掛けられている。引張りコイルバネは、ワイヤを引き込むように動滑車を付勢している。
この画像形成装置では、カバーが閉鎖位置から開放位置に揺動するにつれて、ワイヤが引き出される。この際、動滑車が引張りコイルバネの付勢力に抗しつつ変位することにより、ワイヤに作用する引き込み方向の力が徐々に強くなるので、カバーが勢いよく開放される際の衝撃が好適に吸収される。
特許第4924870号公報
しかし、上記従来の画像形成装置では、カバーが開放位置にある状態で、ワイヤがハウジングとカバーとの間で長く引き出されて露出した状態となる。このため、この画像形成装置では、開口部を介して画像形成部の保守や部品交換を行う際、ワイヤが邪魔になったり、ワイヤが破損したりするおそれがある。このため、この画像形成装置には、メンテナンス性の向上が求められている。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、カバーが勢いよく開放される際の衝撃を好適に吸収できるとともに、メンテナンス性の向上を実現できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部を収容し、側面に開口部が形成されたハウジングと、
揺動軸心周りで揺動可能に前記ハウジングに支持され、前記開口部を閉鎖する閉鎖位置と、前記開口部を開放する開放位置との間で変位するカバーとを備え、
前記カバーは、前記揺動軸心から径方向に膨出する膨出部と、
前記膨出部に凹設された溝部と、
伸縮するように弾性変形可能であり、前記溝部内に収容される弾性部材とを有し、
前記カバーが前記揺動軸心周りで前記閉鎖位置から前記開放位置に揺動する方向を第1方向とすると、
前記弾性部材における前記第1方向の下流側の第1端部は、前記溝部における前記第1方向の下流側に設けられた第1保持部に連結され、
前記弾性部材における前記第1方向の上流側の第2端部は、前記ハウジングに設けられた第2保持部に連結されていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、カバーが揺動軸心周りで閉鎖位置から開放位置に第1方向で揺動すると、膨出部も揺動軸心周りで第1方向に変位する。ここで、弾性部材における第1方向の下流側の第1端部は、溝部における第1方向の下流側に設けられた第1保持部に連結されている。このため、弾性部材の第1端部も、第1保持部とともに第1方向に変位する。その一方、弾性部材における第1方向の上流側の第2端部は、ハウジングに設けられた第2保持部に連結されているので、そのまま変位しない。このため、弾性部材は、第1端部が第2端部から第1方向に離間することにより、溝部内で伸びるように弾性変形する。こうして、この画像形成装置では、カバーが閉鎖位置から開放位置に揺動するにつれて、弾性部材からカバーに作用する反力が徐々に強くなるので、カバーが勢いよく開放される際の衝撃を弾性部材によって好適に吸収できる。
また、弾性部材は、カバーが開放位置にある状態では、溝部内で伸びているにすぎない。このため、この画像形成装置では、開口部を介して画像形成部の保守や部品交換を行う際、弾性部材が邪魔になったり、弾性部材が破損したりする不具合が生じ難い。
したがって、本発明の画像形成装置では、カバーが勢いよく開放される際の衝撃を好適に吸収できるとともに、メンテナンス性の向上を実現できる。
溝部は、揺動軸心の周方向に湾曲しつつ延びていることが望ましい。この場合、弾性部材は、溝部内に湾曲しつつ収容される。これにより、この画像形成装置では、ハウジング内における溝部及び弾性部材の占有スペースを小さくできるので、装置の小型化を実現できる。
弾性部材は、コイルバネであることが望ましい。この場合、この画像形成装置では、簡素なコイルバネを弾性部材として採用することにより、部品コストの低廉化を実現できる。また、この画像形成装置では、弾性部材としてゴム紐等を採用する場合と比較して、耐久性の向上を実現できる。
溝部は、膨出部における開口部とは反対側を向く側面に凹設されていることが望ましい。この場合、弾性部材は、膨出部における開口部とは反対側を向く側面に凹設された溝部に収容される。このため、この画像形成装置では、弾性部材が開口部側に露出しないので、開口部を介して画像形成部の保守や部品交換を行う際、弾性部材が邪魔になったり、弾性部材が破損したりする不具合が一層生じ難い。
ハウジングは、カバーが開放位置にある状態で、溝部を揺動軸心と平行な第2方向の外側から覆う第1壁部を有していることが望ましい。この場合、この画像形成装置では、カバーが開放位置にある状態で、第2方向の外側から弾性部材に異物が接触することを第1壁部によって抑制できるので、弾性部材が破損する不具合が一層生じ難い。また、この画像形成装置では、カバーが開放位置にある状態で、溝部に収容された弾性部材が第1壁部に覆われて露出しないので、装置の外観品位が向上する。
本発明の画像形成装置は、ハウジング内に設けられ、カバーが閉鎖位置にあるか否かを検出するインターロックスイッチをさらに備えていることが望ましい。カバーは、カバーが閉鎖位置にある状態でインターロックスイッチに当接し、カバーが閉鎖位置にあることをインターロックスイッチに検出させる一方、カバーが開放位置に向けて変位すればインターロックスイッチから離間し、カバーが閉鎖位置にないことをインターロックスイッチに検出させるように構成された当接部を含んでいることが望ましい。そして、ハウジングは、閉鎖位置にあるカバーとインターロックスイッチとの間に位置して、閉鎖位置にあるカバーと略平行に延在する第2壁部と、第2壁部に貫設され、カバーが閉鎖位置まで変位する際に当接部が通過する挿通口と、第2壁部を挟んでインターロックスイッチとは反対側に位置し、カバーが閉鎖位置まで変位する際にカバーの一部に摺接して、挿通口を通過するように当接部を案内するガイド部とを有していることが望ましい。
この構成によれば、当接部を案内するガイド部により、当接部と挿通口との隙間を大きく確保しなくてもよくなる。このため、この画像形成装置では、挿通口を小さくできるので、挿通口からハウジング内への異物の進入を抑制でき、ひいては、安全性が向上する。
ハウジングは、カバーが閉鎖位置にある状態で、当接部を揺動軸心と平行な第2方向の外側から覆う第3壁部を有していることが望ましい。そして、ガイド部は、第3壁部から揺動軸心と平行に延びる円柱軸体であることが望ましい。この場合、ガイド部が簡素な形状であることにより、例えば、ハウジングのサイドパネル等にガイド部を容易に一体成形できる。このため、この画像形成装置では、製造コストの低廉化を実現できる。
実施例の画像形成装置の模式断面図である。 ドロワ、現像ユニット、接触離間機構、伝達遮断機構、固定解除機構、カバー及びリンク部材等を示す上面図である。 接触離間機構、伝達遮断機構、固定解除機構、カバー及びリンク部材等を示す斜視図である。 接触離間機構、伝達遮断機構、固定解除機構、カバー及びリンク部材等を示す斜視図である。 接触離間機構、伝達遮断機構、固定解除機構、カバー及びリンク部材等を示す側面図である。 接触離間機構、伝達遮断機構、固定解除機構、カバー及びリンク部材等を示す側面図である。 接触離間機構、伝達遮断機構、固定解除機構、カバー及びリンク部材等を示す側面図である。 接触離間機構、伝達遮断機構、固定解除機構、カバー及びリンク部材等を示す側面図である。 ドロワ、現像ユニット、接触離間機構、伝達遮断機構、固定解除機構、カバー及びリンク部材等を示す上面図である。 駆動伝達部及び伝達遮断機構等を示す模式図である。 (a)は像担持体、接触位置にある現像ユニット及び接触離間機構等を示す模式図であり、(b)は像担持体、離間位置にある現像ユニット及び接触離間機構等を示す模式図である。 固定位置にある固定解除機構等を図2の矢視Z方向から見た状態を示す部分斜視図である。 解除位置にある固定解除機構等を図9の矢視Y方向から見た状態を示す部分斜視図である。 実施例の画像形成装置の正面図である。 ハウジングの第2壁部、挿通口、ガイド部等を示す部分斜視図である。 図14のA−A断面であって、閉鎖位置にあるカバー等を示す部分断面図である。 カバーを揺動可能に支持する長穴等に示す右側のサイドフレームの部分側面図である。 当接部等を示すカバーの部分斜視図である。 図16と同様の断面であって、閉鎖位置から開放位置に変位する途中のカバー等を示す部分断面図である。 図16と同様の断面であって、閉鎖位置から開放位置に変位する途中のカバー等を示す部分断面図である。 図16と同様の断面であって、開放位置にあるカバー等を示す部分断面図である。 (a)は挿通口を通過するように当接部を案内するガイド部を示す模式部分断面図であり、(b)はガイド部を無くした比較例における当接部と挿通口との相対関係を示す模式部分断面図である。 カバーが閉鎖位置まで変位する際の当接部の軌跡を示す模式部分断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
(実施例)
図1に示すように、実施例の画像形成装置1は、本発明の画像形成装置の具体的態様の一例である。画像形成装置1は、電子写真方式により、用紙やOHPシート等であるシートにカラー画像を形成するカラーレーザプリンタである。図1では、紙面右側を装置の前側と規定し、紙面左側を装置の後側と規定する。また、装置を前側から見た場合に左手に来る側である紙面手前側を左側と規定し、その反対側を右側と規定して、前後、左右及び上下の各方向を表示する。そして、図2以降の各図に示す各方向は、全て図1に示す各方向に対応させて表示する。以下、図1等に基づいて、画像形成装置1が備える各構成要素について説明する。
<全体構成>
図1に示すように、画像形成装置1は、略箱状体であるハウジング2を備えている。ハウジング2の上面には、排出トレイ2Aが下側に凹むように形成されている。ハウジング2内の下側には、シートカセット14が着脱可能に設けられている。シートカセット14は、上側が開放された略箱状体である。シートカセット14の内部には、複数枚のシートSHを積層状態で収容される。
図1〜図9に示すように、画像形成装置1は、フロントカバー3を備えている。図1に示すように、フロントカバー3は、シートカセット14より上側で、ハウジング2の前面2Mを覆っている。ハウジング2の前面2Mは、本発明の「ハウジングの側面」の一例である。フロントカバー3は、本発明の「カバー」の一例である。図3〜図9では、図2に二点鎖線で示す外装パネル3Pを取り外した状態のフロントカバー3を図示している。
図1〜図5に示すように、フロントカバー3は、略垂直に起立した状態で、ハウジング2の内部を前側から覆っている。図1〜図5に示すフロントカバー3の位置が閉鎖位置である。フロントカバー3は、その下端縁側が揺動軸心X3周りで揺動可能にハウジング2に支持されている。揺動軸心X3は、左右方向に延びている。フロントカバー3は、その上端縁側が前側かつ下側に向けて変位するように揺動軸心X3周りで揺動することにより、図6〜図7に示す位置を経由し、図8及び図9に示すように開放される。フロントカバー3は、この状態では、前側に略水平に延びる状態となって、ハウジング2の前面2Mを覆わなくなる。図8及び図9に示すフロントカバー3の位置が開放位置である。
より具体的には、図14及び図15に示すように、ハウジング2は、右側のサイドパネル2Rと左側のサイドパネル2Lとフロントパネル2Nを有している。右側のサイドパネル2Rは、本発明の「第1壁部」の一例である。フロントパネル2Nは、本発明の「第2壁部」の一例である。左側のサイドパネル2Lは、本発明の「第3壁部」の一例である。
右側のサイドパネル2Rは、ハウジング2の内部を揺動軸心X3と平行な左右方向の外側から、すなわち右側から覆い、ハウジング2の右側面を構成している。左側のサイドパネル2Lは、ハウジング2の内部を揺動軸心X3と平行な左右方向の外側から、すなわち左側から覆い、ハウジング2の左側面を構成している。左右方向は、本発明の「第2方向」の一例である。
フロントパネル2Nは、ハウジング2の内部を前側から覆い、ハウジング2の前面2Mの一部を構成している。フロントパネル2Nには、開口部2Hが形成されている。開口部2Hは、シートカセット14の上側で略矩形状に開口している。図14に示すように、揺動軸心X3は、開口部2Hより下側に位置している。
図14及び図16は、閉鎖位置にあるフロントカバー3を示している。フロントカバー3は、閉鎖位置において開口部2Hを閉鎖する。フロントパネル2Nは、閉鎖位置にあるフロントカバー3に対して後側から隣接し、そのフロントカバー3と略平行に延在している。図15及び図21は、開放位置にあるフロントカバー3を示している。フロントカバー3は、開放位置において開口部2Hを開放する。
図16及び図19〜図22に示すように、フロントカバー3が揺動軸心X3周りで閉鎖位置から開放位置に揺動する方向を第1方向D1とする。第1方向D1は、図16及び図19〜図22の紙面に向かって反時計方向である。
図2〜図9、図16及び図19〜図22に示すように、フロントカバー3は、膨出部630を有している。膨出部630は、フロントカバー3の右端側かつ下側に形成されている。図3〜図5及び図16に示すように、フロントカバー3が閉鎖位置にある状態において、膨出部630は、揺動軸心X3より後側に膨出している。膨出部630の外周面は、略円弧状に湾曲する湾曲面630Cとされている。図8及び図21に示すように、フロントカバー3が開放位置に変位すると、膨出部630は、揺動軸心X3より上側に膨出する状態となる。つまり、膨出部630は、揺動軸心X3から径方向に膨出している。
図2〜図9に示すように、画像形成装置1は、1個のリンク部材500を備えている。リンク部材500は、樹脂製部材である。図3等に示すように、リンク部材500の前端部500Aは、フロントカバー3の左端側、かつ揺動軸心X3より上側に連結されている。リンク部材500は、前端部500Aから後側に向けて上り傾斜するように延びた後、屈曲して後側に延びている。
図3〜図8に示すように、リンク部材500には、第1溝502と第2溝503とが形成されている。第1溝502は、前端部500Aの近傍から後側に向けて上り傾斜しつつ延びる溝である。第1溝502は、後述する伝達遮断機構350の第2カム351に接続される。第2溝503は、第1溝502の後端部の上側から後側に延びる溝である。図2及び図9に示すように、ハウジング2における左側面の内側には、リンク部材500に向けて突出する姿勢維持凸部2Tが設けられている。姿勢維持凸部2Tは、リンク部材500における第2溝503に係合している。
フロントカバー3は、図5に示すように閉じた状態から図6〜図7に示す位置を経由して図8に示すように開放される際、リンク部材500の前端部500Aを前側に引っ張る。これにより、リンク部材500がフロントカバー3の開操作に連動して前側に移動する。この際、図5〜図8に示すように、姿勢維持凸部2Tが第2溝503の前端部側から後端部側に相対変位することにより、リンク部材500の姿勢が維持される。すなわち、リンク部材500は、前端部500Aがフロントカバー3に連結されると共に、第2溝503に姿勢維持凸部2Tが係合することで、2箇所で支持されるため、安定した姿勢を保つことができる。
逆に、フロントカバー3は、図8に示す開放された状態から図6〜図7に示す位置を経由して図5に示すように閉じられる際、リンク部材500の前端部500Aを後側に押す。これにより、リンク部材500がフロントカバー3の閉操作に連動して後側に移動する。この際も、図5〜図8に示すように、姿勢維持凸部2Tが第2溝503の後端部側から前端部側に相対変位することにより、リンク部材500の姿勢が維持される。
図2〜図4及び図9に示すように、リンク部材500の後端部には、突出部501が形成されている。突出部501は、右側に突出している。突出部501は、後述する接触離間機構75、90の第1カム91に接続される。ここで、「突出部が第1カムに接続される」とは、常時連結されている構成に限定されず、接触する状態と離間する状態とに切り替わる構成を含む。本実施例では、突出部501が第1カム91に対して接触及び離間する。
図1に示すように、ハウジング2内には、シートカセット14から排出トレイ2Aに至る搬送経路P1が設けられている。より詳しくは、搬送経路P1は、シートカセット14の前端部からハウジング2の前面側に向かって進んだ後、上向きにUターンして後側に向きを変える。次に、搬送経路P1は、ハウジング2の後面側に向かって略水平に進んだ後、上向きにUターンする。そして、搬送経路P1は、前側に向きを変え、排出トレイ2Aに至る。
画像形成装置1は、供給部20、画像形成部10及び排出ローラ対29A、29Bを備えている。これらは、ハウジング2内におけるシートカセット14の上側に収容されている。これらは、ハウジング2内に設けられた図示しないフレーム部材に組み付けられている。
供給部20は、シートカセット14に収容されたシートSHを供給ローラ22、分離ローラ23及び分離パッド23Aにより1枚ずつ搬送経路P1に送り出す。そして、供給部20は、搬送経路P1の前側でUターンする部分に配設された搬送ローラ対24A、24B及びレジストローラ対25A、25Bにより、シートSHを画像形成部10に向けて搬送する。
画像形成部10は、いわゆるダイレクトタンデム方式のものである。画像形成部10は、搬送ベルト11、4つの感光ドラム5、4つのプロセスカートリッジ8、スキャナ部9、定着器13等を有して構成されている。
搬送ベルト11は、搬送経路P1の略水平部分を挟んで各感光ドラム5及び各プロセスカートリッジ8より下側に設けられている。搬送ベルト11は、ハウジング2内の後側において左右方向を向く回転軸周りに回転する駆動ローラ11Aと、ハウジング2内の前側において駆動ローラ11Aと平行な回転軸周りに回転する従動ローラ11Bとに巻き掛けられて循環する無端ベルトである。搬送ベルト11の表面のうち、駆動ローラ11Aと従動ローラ11Bとの間で搬送経路P1の略水平部分に沿って、左右方向及び前後方向に延在する略水平面は、搬送面11Cとされている。
供給部20によりシートカセット14から搬送経路P1に沿って送り出されたシートSHは、搬送面11Cに吸着されながら搬送されることにより、各感光ドラム5及び各プロセスカートリッジ8の下側を通過する。
各感光ドラム5及び各プロセスカートリッジ8は、ブラック、イエロー、マゼンダ、シアンの4色のトナーにそれぞれ対応している。
各感光ドラム5は、左右方向に延びる円筒体であり、搬送面11Cに上側から対向している。各感光ドラム5は、搬送経路P1の略水平部分に沿って、前後方向に並んでいる。各感光体ドラム5の近傍には、帯電器6が配設されている。帯電器6は、感光体ドラム5の最表層に形成された正帯電性の感光層に対向している。各感光ドラム5は、後で図10を示して説明するように、駆動力伝達部300によって駆動源300Mからの駆動力が伝達されることにより、同期回転する。
各プロセスカートリッジ8は、各感光ドラム5の上側に位置して、搬送経路P1の略水平部分に沿って前後方向に並んでいる。各プロセスカートリッジ8は、現像フレーム8Aを有している。現像フレーム8Aは、左右方向に延びる略箱状体である。現像フレーム8Aの下側かつ後側は開口している。
各プロセスカートリッジ8は、現像フレーム8Aの内部に、トナー収容室7A、供給ローラ7B及び現像ローラ7C等を有している。トナー収容室7Aは、現像フレーム8Aの内部の上側に設けられ、トナーが収容される。供給ローラ7Bは、現像フレーム8Aの内部の下側に設けられている。現像ローラ7Cは、現像フレーム8Aの開口から露出して、感光体ドラム5と対面する。トナー収容室7A内のトナーは、供給ローラ7Bの回転によって現像ローラ7C側に供給されて、現像ローラ7Cの表面に担持され、所定の厚みに調整された後、感光体ドラム5の表面に供給される。
スキャナ部9は、各感光ドラム5及び各プロセスカートリッジ8の上側に位置している。スキャナ部9は、レーザ光源、ポリゴンミラー、fθレンズ及び反射鏡等から構成されている。スキャナ部9は、上側からレーザビームを各感光ドラム5に照射する。
定着器13は、搬送経路P1において後側でUターンする部分の下側、すなわち、画像形成部10より搬送経路P1の下流側に位置している。定着器13は、搬送経路P1を挟んで互いに対向する加熱ローラ13A及び加圧ローラ13Bを有している。
排出ローラ対29A、29Bは、搬送経路P1において後側でUターンする部分の上側、すなわち、搬送経路P1の最下流側に位置して、排出トレイ2Aに臨んでいる。
画像形成部10は、以下のようにして、搬送経路P1に沿って搬送されるシートSHに画像を形成する。すなわち、各感光ドラム5の表面は、その回転に伴って、帯電器6により一様に正帯電された後、スキャナ部9が照射するレーザビームにより露光される。これにより、スキャナ部9は、各感光ドラム5の表面に、形成すべき画像に対応した静電潜像を形成する。次に、各プロセスカートリッジ8の供給ローラ7B及び現像ローラ7Cにより、各感光ドラム5の表面の静電潜像に対応する色のトナーをトナー収容部7Aから各感光ドラム5の表面に供給して、トナー像を形成する。そのトナー像は、搬送面11Cに吸着されながら搬送されるシートSHに感光ドラム5が当接しつつ回転し、搬送面11Cに印加された負の電圧が作用することにより、シートSHに転写される。
そして、定着器13は、各プロセスカートリッジ8の下側を通過したシートSHを加熱ローラ13A及び加圧ローラ13Bにより加熱加圧して、シートSHに転写されたトナー像を定着させる。その後、シートSHは、排出ローラ対29A、29Bにより、排出トレイ2Aに排出される。こうして、画像形成装置1は、シートSHに対する画像形成動作を終了する。
また、実施例の画像形成装置1は、ドロワ4と駆動力伝達部300と伝達遮断機構350と接触離間機構75、90と固定解除機構401、402とを備えている。
<ドロワ>
図1、図2及び図9に示すように、ドロワ4は、各感光体ドラム5、各プロセスカートリッジ8を前側、後側、左側及び右側から囲う略枠状体である。ドロワ4は、各感光体ドラム5を回転可能に支持しているとともに、各プロセスカートリッジ8を着脱可能に保持している。ドロワ4は、例えば、特開2011−70154号公報等に開示された周知のものと同様の構成を有している。このため、ドロワ4の詳細構成については適宜を省略する。
図8及び図9に示すように、フロントカバー3が開放され、ハウジング2の前面がフロントカバー3に覆われていない状態において、ドロワ4は、画像形成装置1の装置本体に対して装着及び引き出し可能とされている。ドロワ4をハウジング2内から前側に向かって引き出すことで、プロセスカートリッジ8がハウジング2の外側に露出し、ドロワ4から取り外し可能となる。ドロワ4を前側からハウジング2内の後側に向かって挿入することで、ドロワ4がハウジング2内に装着される。
ここで、装置本体とは、各感光体ドラム5、各プロセスカートリッジ8及びドロワ4を除いた画像形成装置1の上記構成要素、すなわち、ハウジング2、フレーム部材、供給部20、スキャナ部9、搬送ベルト11、定着器13等のことである。また、ドロワ4は、ハウジング2の外側まで引き出された状態で装置本体から取り外すこともできる。なお、ドロワ4がハウジング2の外側まで引き出された状態でドロワ4を装置本体から取り外せない構成も本発明に含まれる。
図2及び図9に示すように、ドロワ4の前側、かつ左右両端側の角部には、一対の位置決め凸部4Mが設けられている。各位置決め凸部4Mは、同軸をなして左右方向に互いに離間するように延びる円柱軸体である。ドロワ4の後側、かつ左右両端側の角部には、一対の位置決め凸部4Nが設けられている。各位置決め凸部4Nは、同軸をなして左右方向に互いに離間するように延びる円柱軸体である。
図2に示すように、ドロワ4がハウジング2内に装着された状態では、前側の位置決め凸部4Mがハウジング2内の前側、かつ左右両端側の角部に配設された固定解除機構401、402に固定されているとともに、後側の位置決め凸部4Nが図示しないフレーム部材に凹設された係合部に当接している。これにより、ドロワ4がハウジング2内において位置決めされる。
<駆動力伝達部>
図10に示すように、駆動力伝達部300は、ハウジング2内に設けられている。駆動力伝達部300は、ハウジング2内に装着された状態のドロワ4に左側から対向するフレーム部材2Fに組み付けられている。フレーム部材2Fには、電動モータである駆動源300Mも組み付けられている。図10では、1つの感光ドラム5に対する駆動力伝達部300の構成を説明しているが、他の感光ドラム5に対する駆動力伝達部300の構成も同様である。このため、その説明は省略する。
駆動力伝達部300は、駆動ギヤ301と伝達ギヤ群309とを有している。駆動ギヤ301は、支持軸301Aに回転可能に支持されている。支持軸301Aは、フレーム部材2Fに固定されている。支持軸301Aは、感光ドラム5の回転軸心X5と同軸をなし、感光ドラム5の左端部に向かって延びている。伝達ギヤ群309は、駆動源300Mと駆動ギヤ301とに噛み合う複数のギヤからなる。
駆動ギヤ301には、ボス302が右方向に突出するように形成されている。ボス302には、カップリング303が左右方向、すなわち回転軸心X5と同方向に摺動可能に嵌め合わされている。カップリング303は、駆動ギヤ301との間に設けられたコイルバネ303Sにより、駆動ギヤ301に対して右側に離間するように付勢されている。カップリング303の右面には、係合凸部303A、303Bが形成されている。
一方、感光ドラム5の左端側には、被係合部305が一体回転可能に設けられている。被係合部305において、カップリング303と対向する左面には、係合穴305A、305Bが形成されている。カップリング303がコイルバネ303Sに付勢されて駆動ギヤ301から右側に離間した状態では、係合凸部303A、303Bが被係合部305の係合穴305A、305Bに係合している。これにより、駆動ギヤ301と感光ドラム5とが回転軸心X5周りに一体回転可能に連結される。駆動源300Mが図示しない制御部に制御されて駆動力を発生すると、その駆動力は、伝達ギヤ群309、駆動ギヤ301、カップリング303、被係合部305を経由して感光ドラム5に伝達される。図10に示すカップリング303の位置は、駆動源300Mからの駆動力を感光ドラム5に伝達する伝達位置である。
図示は省略するが、カップリング303がコイルバネ303Sの付勢力に抗しつつ左側に変位して駆動ギヤ301に接近した状態では、係合凸部303A、303Bが係合穴305A、305Bに係合しなくなる。これにより、駆動ギヤ301と感光ドラム5とが連結されなくなる。カップリング303が図10に示す位置から左側に変位して、係合凸部303A、303Bが係合穴305A、305Bに係合しなくなった位置は、感光ドラム5への駆動力の伝達を遮断する遮断位置である。
<伝達遮断機構>
図2〜図9に示すように、伝達遮断機構350は、第2カム351を有している。第2カム351は、前後方向に延びる樹脂製部材である。第2カム351には、4つの長穴352と、4つの摺接部353とが形成されている。各長穴352は、前後方向に並んで第2カム351を貫通している。各長穴352は、前後方向に長い長円形状とされている。各摺接部353は、各長穴352の周縁から左側に突出している。
図2〜図9に示すように、第2カム351は、各長穴352よりも前側に長く突出している。図3及び図5〜図8に示すように、第2カム351の前端部には、係合部359が形成されている。係合部359は、左側に向けて突出し、第1溝502に係合している。
図3〜図8に示すように、第2カム351は、突出部355を有している。突出部355は、第2カム351の前端部において、係合部359より後側の位置から上向きに突出するように形成されている。突出部355は、後側に向かって上り傾斜する傾斜面を形成している。
図3及び図5に示すように、フロントカバー3が閉じた状態では、係合部359は、リンク部材500の第1溝502の前端部近傍に位置している。フロントカバー3が図6〜図7に示す位置を経由して、図8及び図9に示すように開放される際、係合部359は、第1溝502の後端部側に相対移動しつつ、第1溝502の内壁面によって前側に押される。これにより、第2カム351は、図2〜図5に示す位置から、図8及び図9に示す位置に移動する。
逆に、開放された状態のフロントカバー3が図6〜図7に示す位置を経由して、図3及び図5に示すように閉じられる際、係合部359は、第1溝502の前端部側に相対移動しつつ、第1溝502の内壁面によって後側に押される。これにより、第2カム351は、図8及び図9に示す位置から、図2〜図5に示す位置に移動する。
図10に示すように、長穴352には、カップリング303が挿通されている。第2カム351は、ハウジング2内において、カップリング303に形成されたフランジ303Fに右側から隣接しつつ、前後方向に延びている。第2カム351は、図示しないフレーム部材によって、前後方向に直動可能に支持されている。図10に示す第2カム351の位置は、図2〜図5に示す第2カム351の位置に対応している。
図10に示すように、摺接部353は、傾斜面353Aと保持面353Bとを有している。傾斜面353Aは、カップリング303のフランジ303Fより後側において、後側かつ右側に傾斜しつつ延びている。保持面353Bは、傾斜面353Aの後端に連続し、前後方向に延びている。
フロントカバー3の開操作によってリンク部材500が連動し、第1溝502が係合部359を前側に押して、第2カム351が図2〜図5及び図10に示す位置から図8及び図9に示す前側の位置に変位すると、図10に示す傾斜面353Aがカップリング303のフランジ303Fに摺接し、コイルバネ303Sの付勢力に抗しつつカップリング303を左側に押して、遮断位置に変位させる。これにより、係合凸部303A、303Bが係合穴305A、305Bに係合しなくなる。そして、保持面353Bがフランジ303Fに右側から当接して、カップリング303を遮断位置に保持する。
逆に、フロントカバー3の閉操作によってリンク部材500が連動し、第1溝502が係合部359を後側に押して、第2カム351が図10に示す位置に復帰すると、カップリング303も、コイルバネ303Sに付勢されて、図10に示す伝達位置に復帰する。
<接触離間機構>
接触離間機構は、図11に示すように、ドロワ4に設けられた接触機構75と、図2〜図9に示すように、ハウジング2内に設けられた離間機構90とによって構成されている。接触離間機構75、90は、例えば、特開2011−70154号公報等に開示された周知のものと同様の構成を有している。このため、接触離間機構75、90の詳細構成については適宜を省略する。
図11に示すように、接触機構75は、ドロワ4において各プロセスカードリッジ8を左右から挟む一対の側面に組み付けられている。接触機構75は、4つの押圧カム76と、4つの押圧ばね77とを備えている。
プロセスカートリッジ8の左右側面の上側かつ前側には、被押圧部8Bが円柱状に凸設されている。プロセスカートリッジ8の左右側面の下側かつ後側には、被案内部8Cが円柱状に凸設されている。ドロワ4において各プロセスカードリッジ8を左右から挟む一対の側面には、案内溝4Gが凹設されている。案内溝4Gは下側に延びた後、感光ドラム5に接近するように後側に屈曲している。
プロセスカートリッジ8がドロワ4に装着されると、被案内部8Cが案内溝4Gに案内される。押圧ばね77は、押圧カム76を付勢して、被押圧部8Bを押し下げる。これにより、プロセスカードリッジ8は、現像ローラ7Cを感光ドラム5に接近させる方向に付勢される。プロセスカートリッジ8がドロワ4から取り外される際、押圧カム76は被押圧部8Bを避けるように揺動し、プロセスカートリッジ8の取り外しを妨げないようになっている。
図2〜図5及び図11に示すように、プロセスカートリッジ8の左右側面には、揺動部材78が設けられている。図11に示すように、揺動部材78は、揺動軸心X78周りで揺動可能にプロセスカートリッジ8の左右側面に支持されている。揺動部材78は、図11の紙面に向かって時計方向に、すなわち、図11(a)に示す位置から図11(b)に示す位置に変位するように、図示しない付勢部材によって付勢されている。
図3〜図9及び図11に示すように、揺動部材78の揺動軸心X78より下側には、凸部78Aが凸設されている。図2〜図4、図9及び図11に示すように、揺動部材78の揺動軸心X78より上側かつ後側には、入力部78Bが凸設されている。図11に示すように、プロセスカートリッジ8がドロワ4に装着されると、凸部78Aは、ドロワ4において各プロセスカードリッジ8を左右から挟む一対の側面に凹設された凹部4Fに当て止まる。
揺動部材78が図11(a)に示す位置にある状態では、現像ローラ7Cが感光ドラム5に接触し、押圧ばね77及び押圧カム76によって、現像ローラ7Cが感光ドラム5に押圧されている。図11(a)に示すプロセスカートリッジ8の位置が接触位置である。
揺動部材78が図11(a)に示す位置から図11(b)に示す位置に変位すると、凹部4Fに当て止まる凸部78Aを支点として、プロセスカートリッジ8が持ち上げられて、現像ローラ7Cが感光ドラム5から離間する。図11(b)に示すプロセスカートリッジ8の位置が離間位置である。また、この離間位置は、プロセスカートリッジ8が装置本体から取り外し可能となる取り外し位置でもある
図2〜図9に示すように、離間機構90は、一対の第1カム91と、同期移動機構94とを有している。各第1カム91は、ハウジング2内においてドロワ4を左右方向から挟む図示しない内部フレームによって、前後方向に直動可能に支持されている。
左側の第1カム91と右側の第1カム91とは、基本的には勝手違いの同一形状である。図2〜図4及び図9に示すように、各第1カム91には、4つのカム部96が前後方向に並んで形成されている。各カム部96は、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ8の揺動部材78における入力部78Bに向けて突出している。各カム部96の後端部下側は、上向きに傾斜している。左側の第1カム91の前端側には、係合部99が左側に突出するように形成されている。図2〜図4に示すように、フロントカバー3が閉じられた状態では、リンク部材500の突出部501は、係合部99から後側に離間している。
図2〜図4に示すように、同期移動機構94は、左右方向に延びる連結軸94Aと、連結軸91Aの左右両端に固定されたピニオンギヤ94Bとを有している。左右のピニオンギヤ94Bは、左右の第1カム91の後端部に形成されたラックギヤ91Rに噛み合っている。このような同期移動機構94により、左右の第1カム91は同期して前後方向に直動可能となっている。
第1カム91が図2〜図5に示す位置にある状態では、各カム部96が対応する揺動部材78の入力部78Bに上側から当接して、入力部78Bを押し下げている。このため、揺動部材78は図11(a)に示す位置にあり、プロセスカートリッジ8が接触位置にある。そして、第1カム91が図2〜図5に示す位置から、図6〜図7に示す位置を経由し、図8及び図9に示す位置に移動すると、各カム部96が対応する揺動部材78の入力部78Bから前側に離間し、入力部78Bを押し下げなくなる。その結果、揺動部材78は図11(b)に示す位置に揺動し、プロセスカートリッジ8が離間位置に移動する。逆に、第1カム91が図8〜図9に示す位置から、図6〜図7に示す位置を経由し、図2〜図5に示す位置に移動すると、各カム部96が対応する揺動部材78の入力部78Bに上側から当接して、入力部78Bを押し下げる状態に戻る。その結果、揺動部材78は図11(a)に示す位置に揺動し、プロセスカートリッジ8が接触位置に移動する。
プロセスカートリッジ8の接触位置と離間位置との切替は、ウォーミングアップ動作時、画像形成動作時、停止時等において、図示しない制御部が適宜図示しない電動モータを稼働させて、第1カム91を前後方向に移動させることにより行われる。
また、この画像形成装置1では、フロントカバー3の開動作にリンク部材500が連動することによって、プロセスカートリッジ8を接触位置から離間位置である取り外し位置に移動させる。より詳しくは、図6〜図9に示すように、フロントカバー3の開操作によってリンク部材500が連動すると、突出部501が図2に示す位置から前側に移動し、係合部99に接近する。そして、リンク部材500が図7に示す位置から図8及び図9に示す位置まで移動する過程で、突出部501が係合部99に当接し、係合部99を前側に押す。その結果、フロントカバー3が開放された状態で、係合部99によって第1カム91が図8及び図9に示す位置に移動し、プロセスカートリッジ8が離間位置である取り外し位置に移動する。
逆に、フロントカバー3が閉じられる際には、突出部501が係合部99から後側に離間するだけである。つまり、本実施例では、フロントカバー3の閉操作に連動してプロセスカートリッジ8が離間位置から接触位置に移動する構成にはなっていない。
<固定解除機構>
図2〜図9に示すように、固定解除機構は、ハウジング2内の前側、かつ左端側の角部に配設された固定解除機構401と、ハウジング2内の前側、かつ右端側の角部に配設された固定解除機構402とを有して構成されている。固定解除機構401、402は、例えば、特開2010−2627号公報等に開示された周知のものと同様の構成を有している。このため、固定解除機構401、402の詳細構成については適宜を省略する。
図4及び図8等に示すように、左側の固定解除機構401は、1つの略ブロック状の樹脂製部材により構成されている。固定解除機構401の上端部には、フロントカバー3を閉じた状態で保持するための保持機構が設けられている。固定解除機構401の下面の後端側には、大きな曲率で湾曲する湾曲面401Cが形成されている。
図12及び図13に示すように、固定解除機構401は、ハウジング2内の前側、かつ右端側の角部に配設されたフレーム部材2Gに上下方向に変位可能に支持されている。固定解除機構401の上下方向の中間部には、凹部401Gが形成されている。凹部401Gの少なくとも一部は、フレーム部材2Gに形成された切り欠き420から露出している。凹部401Gは、図12に示す上側傾斜面401Bと、図13に示す下面401Cとを含んでいる。
図3及び図8等に示すように、右側の固定解除機構402は、左側の固定解除機構401と勝手違いの略同一構成である。ただし、右側の固定解除機構402の下側に、ブロック状の樹脂製部材403が配されている点が相違している。
図4及び図5に示すように、フロントカバー3が閉じた状態では、第2カム351の突出部355は、左側の固定解除機構401の湾曲面401Cから後側に離間している。この状態では、図12に示すように、固定解除機構401は、上側傾斜面401Bによって、ドロワ4の左側の位置決め凸部4Mを切り欠き420の下側縁部420Aに押し付けて、左側の位置決め凸部4Mを固定している。
図3に示すように、フロントカバー3が閉じた状態では、右側の固定解除機構402が上側から樹脂製部材403に当接し、樹脂製部材403が上側からフロントカバー3の膨出部630の湾曲面630Cに当接している。この状態では、右側の固定解除機構402は、図12に示す左側の固定解除機構401と同様に、上側傾斜面401Bによって、ドロワ4の右側の位置決め凸部4Mを切り欠き420の下側縁部420Aに押し付けて、右側の位置決め凸部4Mを固定している。
これにより、固定解除機構401、402は、ドロワ4を装置本体に装着された状態で固定している。図3〜図5及び図12に示す固定解除機構401、402の位置が固定位置である。
フロントカバー3が図6〜図7に示す位置を経由して、図8及び図9に示すように開放される際、第2カム351の突出部355、第2カム351と一体で前側に移動する。そして、図6〜図8に示すように、突出部355の傾斜面が左側の固定解除機構401の湾曲面401Cに摺接して、固定解除機構401を持ち上げ、固定解除機構401の下面を下側から支持する。この状態では、図13に示すように、固定解除機構401は、下面401Cによって、ドロワ4の左側の位置決め凸部4Mを切り欠き420の上側に押し上げて、左側の位置決め凸部4Mの固定を解除する。
フロントカバー3が図6〜図7に示す位置を経由して、図8及び図9に示すように開放される際、膨出部630が揺動軸心X3周りで回動し、揺動軸心X3より上側に膨出する状態に変位する。そして、図6〜図8に示すように、樹脂製部材403が膨出部630の湾曲面630Cに摺接しつつ上側に変位し、右側の固定解除機構402を持ち上げ、固定解除機構402の下面を下側から支持する。この状態では、右側の固定解除機構402は、図13に示す左側の固定解除機構401と同様に、下面401Cによって、ドロワ4の右側の位置決め凸部4Mを切り欠き420の上側に押し上げて、右側の位置決め凸部4Mの固定を解除する。
これにより、固定解除機構401、402は、ドロワ4の装置本体に対する固定を解除する。図8及び図13に示す固定解除機構401、402の位置が解除位置である。その結果、ドロワ4をハウジング2から引き出すことができる。
逆に、ハウジング2にドロワ4が装着された後、フロントカバー3が閉じられると、第2カム351の突出部355が左側の固定解除機構401から後側に離間し、樹脂製部材403が膨出部630の湾曲面630Cに摺接しつつ下側に変位する。このため、左右の固定解除機構401、402が下側に変位し、左右の位置決め凸部4Mを固定する固定位置に復帰する。
<リンク部材、接触離間機構、伝達遮断機構及び固定解除機構の連携動作のまとめ>
実施例の画像形成装置1では、1個のリンク部材500が突出部501と第1溝502とを有している。伝達遮断機構350を構成する第2カム351が突出部355を有している。
突出部501は、図2〜図4及び図9に示すように、接触離間機構を構成する離間機構90の第1カム91に接続されている。より詳しくは、突出部501は、第1カム91に形成された係合部99に接触及び離間可能に接続されている。突出部501は、図9に示すように、リンク部材500がフロントカバー3の開操作に連動することにより、係合部99を前側に押す。すると、係合部99と一体で前側に移動した第1カム91の各カム部96がプロセスカードリッジ8の揺動部材78の入力部78Bに当接しなくなり、図11(b)に示すように、揺動部材78が揺動して、離間位置である取り外し位置にプロセスカートリッジ8を移動させる。
第1溝502は、図2〜図4及び図9に示すように、伝達遮断機構350を構成する第2カム351に形成された係合部359に接続されている。第1溝502は、図6〜図9に示すように、リンク部材500がフロントカバー3の開操作に連動することにより、係合部359を前側に押す。すると、図10に示す第2カム351の摺接部353が前側に移動し、傾斜面353Aと保持面353Bとが駆動力伝達部300を構成するカップリング303のフランジ303Fに摺接して、カップリング303を遮断位置に移動させる。
突出部355は、図6〜図9に示すように、リンク部材500がフロントカバー3の開操作に連動することにより、第2カム351と一体で前側に移動する。すると、突出部355は、湾曲部400Cに摺接して左側の固定解除機構401を持ち上げ、解除位置に移動させる。なお、右側の固定解除機構402については、開放されるフロントカバー3とともに変位する膨出部630と、樹脂製部材403とが持ち上げ、解除位置に移動させる。
要するに、この画像形成装置1では、プロセスカートリッジ8を装置本体から取り外すためにフロントカバー3を開放すると、1個のリンク部材500がフロントカバー3を開操作に連動することにより、取り外し位置にプロセスカートリッジ8が移動し、遮断位置に駆動力伝達部300が移動し、解除位置に固定解除機構401が移動する。このため、ユーザがフロントカバー3を開放する操作と、取り外し位置にプロセスカートリッジ8を移動させる操作と、遮断位置に駆動力伝達部300を移動させる操作と、解除位置に固定解除機構401、402を移動させる操作とを別々に行う必要がなくなる。
また、この画像形成装置1では、第1溝502は、リンク部材500がフロントカバー3の閉操作に連動することにより、係合部359を後側に押す。すると、図10に示す第2カム351の摺接部353が元の位置に復帰し、傾斜面353Aと保持面353Bとが駆動力伝達部300を構成するカップリング303のフランジ303Fから離間して、カップリング303を伝達位置に復帰させる。これにより、この画像形成装置1では、ユーザがフロントカバー3を閉鎖する操作と、伝達位置に駆動力伝達部300を移動させる操作とを別々に行う必要がなくなる。
したがって、この画像形成装置1では、部品点数を削減しつつ、メンテナンス性の向上を実現できる。
<フロントカバー開放時の衝撃を吸収する構成>
図16及び図19〜図21に示すように、ハウジング2は、右側のサイドフレーム2Sを有している。これらの各図において、開口部2Hは、右側のサイドフレーム2Sに対して紙面奥側に位置している。フロントカバー3の膨出部630は、紙面奥側に位置する右側のサイドフレーム2Sと、紙面手前側に位置する右側のサイドパネル2Rとに左右方向から挟まれている。図19〜図21では、右側のサイドパネル2Rの前端縁の一部を二点鎖線で図示する。
図3及び図4に示すように、フロントカバー3は、左右一対の揺動軸部639R、639Lを有している。各揺動軸部639R、639Lは、揺動軸心X3を中心軸とする円柱軸体である。右側の揺動軸部639Rは、膨出部630の下端部に凸設されている。左側の揺動軸部639Lは、フロントカバー3の左端側かつ下側に凸設されている。
図17に示すように、右側のサイドフレーム2Sの前端縁側かつ下側には、上下方向に長い長穴639Hが左右方向に貫通して形成されている。図示は省略するが、ハウジング2は、右側のサイドフレーム2Sと対をなす左側のサイドフレームを有している。その左側のサイドフレームにも、長穴639Hが左右方向に貫通して形成されている。右側の揺動軸部639Rは、右側のサイドフレーム2Sの長穴639Hに挿通されている。左側の揺動軸部639Lは、左側のサイドフレームの長穴639Hに挿通されている。これにより、フロントカバー3は、長穴639Hと各揺動軸部639R、639Lとの上下方向の隙間の分だけ揺動軸心X3の上下動が許容された状態で、ハウジング2に揺動可能に支持されている。
図4、図16及び図19〜図21に示すように、フロントカバー3は、溝部610を有している。溝部610は、膨出部630の右側面630Rに凹設されている。右側面630Rは、開口部2Hとは反対側を向いている。
溝部610は、右側面630Rから左側に向けて断面略矩形状に凹む溝である。溝部610は、おおよそ揺動軸心X1を中心として、第1方向D1に略円弧状に延びている。つまり、溝部610は、揺動軸心X3の周方向に湾曲しつつ延びている。
図16に示すように、フロントカバー3が閉鎖位置にある状態で、溝部610における第1方向D1の下流側の端部615は、揺動軸心X1より後側に位置し、上下方向において揺動軸心X1とおおよそ等しい高さとなっている。端部615には、第1保持部611が設けられている。第1保持部611は、止めネジ611Sと、止めネジ611Sが捩じ込まれる図示しないネジ穴とからなる。
フロントカバー3が閉鎖位置にある状態で、溝部610における第1方向D1の上流側の端部616は、揺動軸心X1より下側かつ後側に位置し、第1方向D1の上流側に開いている。
図16及び図17に示すように、右側のサイドフレーム2Sには、第2保持部622が設けられている。第2保持部622は、止めネジ622Sと、止めネジ622Sが捩じ込まれるネジ穴622Hとからなる。図16に示すように、フロントカバー3が閉鎖位置にある状態で、溝部610の端部616は、第2保持部622より後側に位置し、上下方向において第2保持部622とおおよそ等しい高さとなっている。
図16及び図19〜図21に示すように、フロントカバー3は、コイルバネ650を有している。コイルバネ650は、伸縮するように弾性変形可能な周知の引張りコイルバネである。コイルバネ650は、本発明の「弾性部材」の一例である。
図16に示すように、コイルバネ650は、溝部610内に湾曲しつつ収容されている。コイルバネ650における第1方向D1の下流側の第1端部651は、第1保持部611に連結されている。
コイルバネ650は、第1端部651から溝部610に沿って湾曲しつつ第1方向D1の上流側に延びて第2端部652に至る。第2端部652は、溝部610の端部616から露出し、第2保持部622に連結されている。
この画像形成装置1では、フロントカバー3が揺動軸心X3周りで図16に示す閉鎖位置から図21に示す開放位置に第1方向D1で揺動すると、膨出部630も揺動軸心X3周りで第1方向D1に変位する。ここで、弾性部材としてのコイルバネ650における第1方向D1の下流側の第1端部651は、溝部610における第1方向D1の下流側に設けられた第1保持部611に連結されている。このため、図19〜図21に示すように、コイルバネ650の第1端部651も、第1保持部611とともに第1方向D1に変位する。その一方、コイルバネ650における第1方向D1の上流側の第2端部652は、ハウジング2に設けられた第2保持部622に連結されているので、そのまま変位しない。このため、コイルバネ650は、第1端部651が第2端部652から第1方向D1に離間することにより、溝部610内で伸びるように弾性変形する。こうして、この画像形成装置1では、フロントカバー3が閉鎖位置から開放位置に揺動するにつれて、コイルバネ650からフロントカバー3に作用する反力が徐々に強くなるので、フロントカバー3が勢いよく開放される際の衝撃をコイルバネ650によって好適に吸収できる。
<フロントカバーの閉鎖を検出する構成>
図14、図16及び図19〜図23に示すように、画像形成装置1は、インターロックスイッチ790を備えている。インターロックスイッチ790は、レバーが押されることにより内部接点が断接する周知のマイクロスイッチである。インターロックスイッチ790は、ハウジング2内に設けられている。図14及び図16に示すように、インターロックスイッチ790は、フロントパネル2Nにおける右端側かつ上端側の角部に対して後側に位置している。換言すると、フロントパネル2Nは、閉鎖位置にあるフロントカバー3とインターロックスイッチ790との間に位置している。
図14〜図16及び図19〜図23に示すように、ハウジング2は、挿通口720とガイド部725とを有している。
図15及び図16等に示すように、挿通口720は、フロントパネル2Nに貫設されている。挿通口720は、左右方向の細長い溝と、その溝の右端部に連続して下向きに延びる細長い溝とからなる略「L」字形状の穴である。
ガイド部725は、左側のサイドパネル2Lの内壁面の前端縁側から揺動軸心X3と平行な左右方向に延びる円柱軸体である。ガイド部725は、樹脂製であるサイドパネル2Lに一体成形されている。ガイド部725は、フロントパネル2Nの挿通口720が貫設された部位より前側、かつ挿通口720より下側に位置している。つまり、ガイド部725は、フロントパネル2Nを挟んでインターロックスイッチ790とは反対側に位置している。
図3、図4、図14、図16、図18〜図20及び図22に示すように、フロントカバー3は、当接部700と突出部710とを含んでいる。
図16及び図18等に示すように、当接部700と突出部710とは、樹脂製であるフロントカバー3に一体成形されている。突出部710は、本発明の「ガイド部が摺接するカバーの一部」の一例である。以下では、図18に示す閉鎖位置にあるフロントカバー3の姿勢を基準として、当接部700及び突出部710の形状を説明する。
当接部700は、フロントカバー3の左側かつ上側の角部から、後向きに突出している。当接部700は、左右方向に扁平な板状断面を有している。当接部700は、揺動軸心X3を中心軸として略円弧状に湾曲している。
図18に示すように、フロントカバー3には、当接部700の右端縁に連続する補強部709が形成されている。補強部709は、当接部700の右端縁から下向きに板状に延び、かつ当接部700の先端まで後向きに延びている。当接部700と補強部709とは、略「L」字状断面を形成している。このような補強部709により、当接部700が補強されている。
図16、図22(a)及び図23に示すように、当接部700は、フロントカバー3が閉鎖位置まで変位する際、挿通口720の左右方向に細長い溝部分を通過する。図示は省略するが、それに伴って、補強部709も、挿通口720の上下方向に細長い溝部分を通過する。図23に示す当接部700の位置P1は、図19に示す当接部700の位置に対応し、位置P2は、図22(a)に示す当接部700の位置に対応し、位置P3は、図16に示す当接部700の位置に対応している。
図16に示すように、フロントカバー3が閉鎖位置にある状態では、当接部700は、インターロックスイッチ790のレバーに当接して押し下げることにより、フロントカバー3が閉鎖位置にあることをインターロックスイッチ790に検出させる。その一方、当接部700は、図19等に示すように、フロントカバー3が開放位置に向けて変位すればインターロックスイッチ790のレバーから離間し、フロントカバー3が閉鎖位置にないことをインターロックスイッチ790に検出させる。インターロックスイッチ790の検出結果は、図示しない制御部に伝達される。フロントカバー3が閉鎖位置にないことをインターロックスイッチ790が検出すれば、図示しない制御部が画像形成部10等の稼働を禁止し、画像形成装置1の安全を確保する。
図16及び図18等に示すように、突出部710は、フロントカバー3の左端縁から後向きに突出している。突出部710は、当接部700より下側に位置している。突出部710の下端縁は、下向きに膨らみつつ前後方向に延びている。
図14及び図16に示すように、左側のサイドパネル2Lは、フロントカバー3が閉鎖位置にある状態で、当接部700、補強部709及び突出部710を左側から覆っている。
図22(a)に示すように、突出部710の下端縁には、フロントカバー3が閉鎖位置まで変位する際、ガイド部725が摺接する。この際、突出部710の下端縁がガイド部725に乗り上げることにより、フロントカバー3が持ち上げられる。長穴639Hと各揺動軸部639R、639Lとは、双方の間の上下方向の隙間により、フロントカバー3が持ち上げられることを許容する。すると、当接部700は、挿通口720に接触することなく挿通口720を通過する。この際、当接部700は、図23における位置P1から位置P2に略水平に移動する。その後、突出部710の下端縁がガイド部725を通過すると、フロントカバー3が持ち上げられなくなる。そして、当接部700は、図23における位置P2から位置P3に略円弧を描いて移動する。こうして、ガイド部725は、フロントカバー3が閉鎖位置まで変位する際に突出部710の下端縁に摺接して、挿通口720を通過するように当接部700を案内する。
ここで、図22(b)に、実施例の画像形成装置1から仮にガイド部725を無くした構成を比較例として示す。図22(b)では、ガイド部725が存在していた位置を二点鎖線で示している。フロントカバー3が閉鎖位置まで変位する際、ガイド部725が突出部710に摺接することなく変位すると、フロントカバー3は、持ち上げられることなく閉鎖位置まで揺動しようとする。すると、当接部700は、揺動軸心X1周りで円弧を描き、挿通口720の近傍で斜め下向きに変位する。その結果、挿通口720の下端縁に当接部700が接触してしまう。
<作用効果>
実施例の画像形成装置1では、揺動軸心X3がフロントカバー3の下側で左右方向に延びている。このため、フロントカバー3は、開放される際に重力によって開放位置に向けて付勢される。また、ユーザがフロントカバー3を勢いよく開放する場合がある。これらの場合、何ら対策を施さなければ、開放位置に変位するフロントカバー3に大きな衝撃が作用してしまう。
この点、この画像形成装置1では、図16及び図19〜図21に示すように、フロントカバー3が閉鎖位置から開放位置に揺動するにつれて、膨出部630に凹設された溝部610内でコイルバネ650が伸びるように弾性変形する。このため、コイルバネ650からフロントカバー3に作用する反力が徐々に強くなるので、フロントカバー3が勢いよく開放される際の衝撃をコイルバネ650によって好適に吸収できる。
また、コイルバネ650は、フロントカバー3が開放位置にある状態では、溝部610内で伸びているにすぎない。このため、この画像形成装置1では、開口部2Hを介して画像形成部10の保守や部品交換を行う際、コイルバネ650が邪魔になったり、コイルバネ650が破損したりする不具合が生じ難い。
したがって、実施例の画像形成装置1では、フロントカバー3が勢いよく開放される際の衝撃を好適に吸収できるとともに、メンテナンス性の向上を実現できる。
また、この画像形成装置1では、図16等に示すように、溝部610は、揺動軸心X3の周方向に湾曲しつつ延びている。コイルバネ650は、溝部610内に湾曲しつつ収容されている。これにより、この画像形成装置1では、ハウジング2内における溝部610及びコイルバネ650の占有スペースを小さくできるので、装置の小型化を実現できる。
さらに、この画像形成装置1では、簡素なコイルバネ650を弾性部材として採用することにより、部品コストの低廉化を実現できる。また、この画像形成装置1では、弾性部材としてゴム紐等を採用する場合と比較して、耐久性の向上を実現できる。
また、この画像形成装置1では、図16等に示すように、溝部610は、膨出部630における開口部2Hとは反対側を向く右側面630Rに凹設されている。コイルバネ650は、右側面630Rに凹設された溝部610に収容されている。これにより、この画像形成装置1では、開口部2Hを介して画像形成部10の保守や部品交換を行う際、コイルバネ650が開口部2H側に露出しないので、コイルバネ650が邪魔になったり、コイルバネ650が破損したりする不具合が一層生じ難い。
さらに、この画像形成装置1では、図21に前端縁の一部を二点鎖線で示すよう、右側のサイドパネル2Rは、フロントカバー3が開放位置にある状態で、溝部610を右側から覆う。これにより、この画像形成装置1では、フロントカバー3が開放位置にある状態で、ハウジング2の右側面側からコイルバネ650に異物が接触することを右側のサイドパネル2Rによって抑制できるので、コイルバネ650が破損する不具合が一層生じ難い。また、この画像形成装置1では、フロントカバー3が開放位置にある状態で、溝部610に収容されたコイルバネ650が右側のサイドパネル2Rに覆われて露出しないので、装置の外観品位が向上する。
なお、この画像形成装置1では、フロントカバー3の右端側にコイルバネ650が設けられている一方で、フロントカバー3の左端側には、コイルバネ650と同様の衝撃吸収用の弾性部材が設けられていない。その理由は、以下の通りである。すなわち、フロントカバー3を開放する際、フロントカバー3の左端側に連結されたリンク部材500が伝達遮断機構350の第2カム351と、接触離間機構75、90の第1カム91とを引くことによる抵抗が作用する。フロントカバー3を開放する際の衝撃は、フロントカバー3の右端側でコイルバネ650によって吸収されるとともに、フロントカバー3の左端側でその抵抗によって吸収される。これにより、この画像形成装置1では、フロントカバー3の左端側に衝撃吸収用の弾性部材を設けることを省略できるので、部品点数を削減できる。
また、この画像形成装置1では、図22(a)及び図23に示すように、ハウジング2に設けられたガイド部725がフロントカバー3の一部である突出部710に摺接して、挿通口720を通過するように当接部700を案内する。これにより、この画像形成装置1では、当接部700と挿通口720との隙間を大きく確保しなくてもよくなる。このため、この画像形成装置1では、挿通口720を小さくできるので、挿通口720からハウジング2内への異物の進入を抑制でき、ひいては、安全性が向上する。
また、この画像形成装置1では、ガイド部725は、左側のサイドパネル2Lから揺動軸心X3と平行な左右方向に延びる円柱軸体であって、簡素な形状とされている。このため、この画像形成装置1では、左側のサイドパネル2Lにガイド部725を容易に一体成形できるので、製造コストの低廉化を実現できる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、カバーの揺動軸心は、開口部の左端縁側又は右端縁側で略上下方向に延びていてもよい。この場合、ユーザがカバーを勢いよく開放する際の衝撃を弾性部材によって好適に吸収できる。
実施例では、溝部610は、膨出部630の側面630Rに湾曲しつつ凹設されているがこの構成には限定されない。例えば、溝部は、膨出部630の湾曲面630Cに湾曲しつつ凹設されていてもよい。また、溝部は、湾曲していなくてもよい。
実施例では、突出部710にガイド部725が摺接するがこの構成には限定されない。例えば、ガイド部は当接部に摺接して、挿通口を通過するように当接部を案内してもよい。
本発明は画像形成装置及び複合機等に利用可能である。
1…画像形成装置、SH…シート、10…画像形成部、2…ハウジング
2M…ハウジングの側面(前面)、2H…開口部
3…カバー(フロントカバー)、X3…揺動軸心、D1…第1方向
630…膨出部、610…溝部、650…弾性部材(コイルバネ)
651…第1端部、652…第2端部、611…第1保持部、622…第2保持部
630R…膨出部における開口部とは反対側を向く側面(右側面)
700…当接部、710…ガイド部が摺接するカバーの一部(突出部)
720…挿通口、725…ガイド部、790…インターロックスイッチ
2R…第1壁部(右側のサイドパネル)、2L…第3壁部(左側のサイドパネル)
2N…第2壁部(フロントパネル)

Claims (7)

  1. シートに画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部を収容し、側面に開口部が形成されたハウジングと、
    揺動軸心周りで揺動可能に前記ハウジングに支持され、前記開口部を閉鎖する閉鎖位置と、前記開口部を開放する開放位置との間で変位するカバーとを備え、
    前記カバーは、前記揺動軸心から径方向に膨出する膨出部と、
    前記膨出部に凹設された溝部と、
    伸縮するように弾性変形可能であり、前記溝部内に収容される弾性部材とを有し、
    前記カバーが前記揺動軸心周りで前記閉鎖位置から前記開放位置に揺動する方向を第1方向とすると、
    前記弾性部材における前記第1方向の下流側の第1端部は、前記溝部における前記第1方向の下流側に設けられた第1保持部に連結され、
    前記弾性部材における前記第1方向の上流側の第2端部は、前記ハウジングに設けられた第2保持部に連結されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記溝部は、前記揺動軸心の周方向に湾曲しつつ延びている請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記弾性部材は、コイルバネである請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記溝部は、前記膨出部における前記開口部とは反対側を向く側面に凹設されている請求項1乃至3のいずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記ハウジングは、前記カバーが前記開放位置にある状態で、前記溝部を前記揺動軸心と平行な第2方向の外側から覆う第1壁部を有している請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記ハウジング内に設けられ、前記カバーが前記閉鎖位置にあるか否かを検出するインターロックスイッチをさらに備え、
    前記カバーは、前記カバーが前記閉鎖位置にある状態で前記インターロックスイッチに当接し、前記カバーが前記閉鎖位置にあることを前記インターロックスイッチに検出させる一方、前記カバーが前記開放位置に向けて変位すれば前記インターロックスイッチから離間し、前記カバーが前記閉鎖位置にないことを前記インターロックスイッチに検出させるように構成された当接部を含み、
    前記ハウジングは、前記閉鎖位置にある前記カバーと前記インターロックスイッチとの間に位置して、前記閉鎖位置にある前記カバーと略平行に延在する第2壁部と、
    前記第2壁部に貫設され、前記カバーが前記閉鎖位置まで変位する際に前記当接部が通過する挿通口と、
    前記第2壁部を挟んで前記インターロックスイッチとは反対側に位置し、前記カバーが前記閉鎖位置まで変位する際に前記カバーの一部に摺接して、前記挿通口を通過するように前記当接部を案内するガイド部とを有している請求項1乃至5のいずれか1項記載の画像形成装置。
  7. 前記ハウジングは、前記カバーが前記閉鎖位置にある状態で、前記当接部を前記揺動軸心と平行な第2方向の外側から覆う第3壁部を有し、
    前記ガイド部は、前記第3壁部から前記揺動軸心と平行に延びる円柱軸体である請求項6記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018004800A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 キヤノン株式会社 画像形成装置
US10444699B2 (en) 2018-03-12 2019-10-15 Fuji Xerox Co., Ltd. Drive transmission mechanism, driving device, and image forming apparatus having a switchable transmission of rotational force

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