JP2015102578A - 看板用積層体及び看板 - Google Patents

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八木 健二
Kenji Yagi
健二 八木
朋也 吉村
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Abstract

【課題】薄型化が可能で、指紋等の汚れの付着によって発光の状態が変化しない、看板用積層体を提供する。薄型化が可能で、指紋等の汚れの付着によって発光の状態が変化しない、看板用積層体を含む看板を提供する。【解決手段】コア層と、コア層の両面に設けられ、コア層の屈折率より低い屈折率のクラッド層とを有する看板用積層体。前記看板用積層体を含む看板。前記看板用積層体を含むフレキシブル看板。前記看板用積層体を含む広告用看板。前記看板用積層体を含む表示用看板。【選択図】図1

Description

本発明は、看板用積層体及び看板に関する。
従来、携帯電話、ノートパソコン、液晶テレビ、ビデオカメラ等に用いられる液晶表示装置、携帯電話のバックライトキー、パソコンのバックライトキーボード、電気機器や車両の表示スイッチ等の表示装置、シーリングライト等の室内照明、照明看板等の照明装置に用いられている光源装置としては、例えば、ハウジング内に蛍光灯等の線状光源や発光ダイオード等の点光源を複数個配置した直下方式のもの、板状の導光体の側面に線状光源又は点光源を配置したエッジライト方式のもの等がある。
エッジライト方式の光源装置は、通常、矩形板状で、アクリル樹脂等の透明材料を導光体とし、その側面に対向して配置された光源の光を側端面(光入射面)から導光体に入射させ、導光体の表面(光出射面)又は裏面に形成した出射機構や、導光体中に光拡散性粒子を含有させる等の光出射手段を設けることにより、入射した光を光出射面から出射する。
例えば、特許文献1には、単層の樹脂板の側面に点光源を配置したエッジライト方式の導光体が提案されている。
国際公開第2005/073625号パンフレット
しかしながら、特許文献1で提案されている積層体は、単層の樹脂板に離間して各種機能層を積層しなければならず、一体化が困難で、積層体全体の厚さが厚くなるという課題を有する。また、このような積層体は、光出射面に指紋等の汚れが付着すると、その部分が異常発光するという課題を有する。そのため、薄型化かつ汚れへの強さが要求される看板用途に不向きであった。
本発明の目的は、薄型化が可能で、指紋等の汚れの付着によって発光の状態が変化しない、看板用積層体を得ることにある。
本発明は、コア層と、コア層の両面に設けられ、コア層の屈折率より低い屈折率のクラッド層とを有する看板用積層体に関する。
また、本発明は、前記看板用積層体を含む看板に関する。
また、本発明は、前記看板用積層体を含むフレキシブル看板に関する。
また、本発明は、前記看板用積層体を含む広告用看板に関する。
更に、本発明は、前記看板用積層体を含む表示用看板に関する。
本発明の看板用積層体は、薄型化が可能で、指紋等の汚れの付着によって発光の状態が変化せず、看板に好適に用いることができる。
本発明の看板用積層体の一実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の看板用積層体を用いた光源装置の一実施形態を示す模式的断面図である。 実施例1で製造した看板の光出射面を撮影した写真画像である。 比較例2で製造した看板の光出射面を撮影した写真画像である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いながら説明するが、本発明はこれらの実施の形態及び図面に限定されるものではない。
(看板用積層体10)
本発明の看板用積層体10は、コア層11と、コア層11の両面に設けられ、コア層11の屈折率より低い屈折率のクラッド層12とを有する。
図1は、本発明の看板用積層体10の一実施形態を示す模式的断面図である。図1に示す看板用積層体10は、コア層11の両面にクラッド層12を有し、一方のクラッド層12の表面に反射層13が設けられ、一方のクラッド層12の表面に意匠層又は光拡散層14が設けられ、更に、一方のクラッド層12の表面にコア層11まで貫通する光出射手段15が設けられている。
看板用積層体10の形状としては、板状であれば特に限定されないが、例えば、矩形、三角形等の多角形状;真円、楕円等の円形状等が挙げられる。これらの看板用積層体10の形状の中でも、加工性に優れ、光源31からの光を入射させやすいことから、多角形状が好ましく、矩形状がより好ましい。
看板用積層体10は、湾曲した形状であってもよい。
(コア層11)
コア層11は、透明性の高い材料であれば特に限定されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。
コア層11の材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ガラス等が挙げられる。これらのコア層11の材料の中でも、軽量で取り扱い性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂が好ましい。
アクリル樹脂は、透明性、耐久性に優れ、安価であるため好ましい。
アクリル樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレートと他の単量体との共重合体等が挙げられる。これらのアクリル樹脂の中でも、より透明性、耐久性に優れ、より安価であることから、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体が好ましい。
メチルメタクリレートと他の単量体との共重合体を用いる場合、共重合体中のメチルメタクリレート単位の含有率は、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましい。
他の単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸;無水マレイン酸;マレイミド類;スチレン等の芳香族ビニル類等が挙げられる。
尚、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂は、耐熱性、難燃性に優れるため好ましい。特に、ポリカーボネート樹脂は、屈折率が高く開口数が大きくできるため、看板用積層体10を屈曲しても漏光を低く抑えることができ、好ましい。
尚、開口数とは、光を集める指標のことであり、開口数が大きいほど受光量を増やすことができ、看板用積層体10を屈曲しても漏光を低く抑えることができる。
コア層11の厚さは、看板用積層体10の形成が容易で、看板30の薄型化を可能とすることから、0.01〜10mmが好ましく、0.05〜5mmがより好ましい。
(クラッド層12)
クラッド層12は、透明性の高い材料で、コア層11の屈折率よりも屈折率が低い材料であれば特に限定されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。
クラッド層12の材料は、コア層11の屈折率に応じて適宜選択することができる。
コア層11の材料としてアクリル樹脂を用いる場合、クラッド層12の材料としては、例えば、フッ素含有オレフィン樹脂等が挙げられる。
フッ素含有オレフィン樹脂としては、例えば、フッ化ビニリデン単独重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体等が挙げられる。これらのフッ素含有オレフィン樹脂の中でも、加工性や成形性に優れることから、フッ化ビニリデン単独重合体が好ましい。
コア層11の材料としてポリカーボネート樹脂を用いる場合、クラッド層12の材料としては、例えば、フッ素含有オレフィン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
フッ素含有オレフィン樹脂、アクリル樹脂の具体例は、前述と同様で、好ましい範囲と理由も、前述と同様である。
コア層11の屈折率nとクラッド層12の屈折率nとの屈折率差は、0.001以上が好ましく、0.01以上がより好ましい。コア層11の屈折率nとクラッド層12の屈折率nとの屈折率差が0.001以上であると、入射した光がコア層11とクラッド層12との界面を全反射しながら少ない損失で遠くまで伝播でき、クラッド層の表面に他の層を設けても漏光が少ない。
尚、コア層11の屈折率nとクラッド層12の屈折率nとの屈折率差は、コア層11の屈折率nからクラッド層12の屈折率nを引いた値とする。
クラッド層12の厚さは、看板用積層体10の取り扱い性に優れ、光閉じ込め効率に優れることから、1〜500μmが好ましく、3〜100μmがより好ましい。
コア層11の厚さとクラッド層12の厚さとの比率は、コア層11の材料とクラッド層12の材料に応じて適宜選択することができる。
コア層11の体積とクラッド層12の体積との比率は、コア層11の材料とクラッド層12の材料に応じて適宜選択することができる。
クラッド層12は、コア層11の両面に設けられるが、それぞれの面のクラッド層12の材料、厚さ、体積は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
コア層11の側端面は、クラッド層12で覆ってもよく、クラッド層12で覆わなくてもよい。
コア層11の両面にクラッド層12を設ける方法としては、例えば、多層溶融押出によりコア層11とクラッド層12とを一体成形して得る方法、コア層11の両面にクラッド層12をコーティング処理して得る方法等が挙げられる。
コーティング処理の方法としては、例えば、ダイコート法、グラビアコート法、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、スプレーコート法、印刷法等が挙げられる。
印刷処理の方法としては、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。
(光反射層13)
光反射層13は、光を散乱反射させることができる層であれば特に限定されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。
光反射層13としては、例えば、ビニル系、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系等の樹脂インクにより可視光を反射する樹脂をコーティング処理した樹脂層;ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の樹脂板や樹脂フィルム;セルロース等の紙;アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、インジウム、スズ、銀、チタン、鉛、亜鉛等の金属板や金属薄膜等が挙げられる。これらの光反射層13の中でも、反射率を容易に調整できることから、樹脂インクにより可視光を反射する樹脂をコーティング処理した樹脂層が好ましい。
光反射層13は、発泡させていてもよく、顔料や拡散微粒子を含んでもよい。
顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の白色顔料等が挙げられる。これらの顔料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの顔料の中でも、可視光の全領域に対して反射率が高いことから、白色顔料が好ましい。
拡散微粒子の材料としては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂等が挙げられる。これらの拡散材は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光反射層13の反射率は、看板30の輝度に大きく影響することから、目的の光学特性に応じて材料、厚さ、顔料や拡散微粒子の含有率等を適宜選択することが好ましい。
看板30の片面のみを発光させたい場合、光反射層13の反射率は、看板30の輝度に優れることから、70%以上が好ましく、75%以上がより好ましく、80%以上が更に好ましい。
看板30の両面を発光させたい場合、光反射層13の反射率は、看板30の両面の輝度のバランスをとることができることから、65%以下が好ましく、60%以下がより好ましく、55%以下が更に好ましい。
尚、光反射層13の反射率は、JIS K 7375に準拠した方法により測定される。
光反射層13の厚さは、光反射層13の反射率や看板用積層体10の用途に応じて適宜選択すればよいが、看板用積層体10を屈曲しても光反射層13が剥離することが少なく、看板用積層体10の耐久性に優れ、看板用積層体10の保護フィルムとして兼ねることができることから、10〜500μmが好ましく、50〜200μmがより好ましい。
光反射層13は、看板用積層体10の片面のみに設けられてもよく、看板用積層体10の両面に設けられてもよい。
看板30の片面のみを発光させたい場合、光反射層13は、看板30の輝度に優れることから、看板用積層体10の片面のみに設けられることが好ましい。
看板30の両面を発光させたい場合、光反射層13は、看板用積層体10の片面のみに設けられてもよく、看板用積層体10の両面に設けられてもよい。
光反射層13は、クラッド層12の全面を覆ってもよく、クラッド層12の一部の領域を覆ってもよい。
少なくとも一方のクラッド層12の表面に光反射層13を設ける方法としては、例えば、少なくとも一方のクラッド層12の表面に光反射層13をコーティング処理する方法、少なくとも一方のクラッド層12の表面に粘着層をコーティング処理し光反射層13をラミネーションする方法、少なくとも一方のクラッド層12の表面に粘着層を有する光反射層13をラミネーションする方法等が挙げられる。これらの少なくとも一方のクラッド層12の表面に光反射層13を設ける方法の中でも、反射率を容易に調整できることから、少なくとも一方のクラッド層12の表面に光反射層13をコーティング処理する方法が好ましい。
コーティング処理の方法としては、前述した方法が挙げられる。金属薄膜のコーティング処理の方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。
粘着層は、透明性の高い材料で、密着させる層に対する密着性に優れる材料であれば、使用目的等に応じて適宜選択することができる。
粘着層の材料としては、例えば、アクリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、エポキシ系粘着剤等が挙げられる。これらの粘着剤は、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの粘着剤の中でも、密着性に優れることから、アクリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、エポキシ系粘着剤が好ましい。
粘着層の厚さは、看板用積層体10を屈曲させても変形することが少なく、看板用積層体10の取り扱い性に優れることから、1〜500μmが好ましく、3〜100μmがより好ましい。
(意匠層又は光拡散層14)
看板用積層体10の光出射面側の表面に、意匠層又は光拡散層14を設けてもよい。
意匠層とは、写真や文字等の意匠を発光させることを目的とする層であり、例えば、看板用積層体10の光出射面に公知の方法で意匠性のある印刷を直接施した層、光透過性のあるフィルムに公知の方法で意匠性のある印刷を施したフィルム等が挙げられる。
印刷処理の方法としては、前述した方法が挙げられる。
光拡散層とは、発光時に光出射手段15が直接視認されないように光を拡散させることを目的とする層であり、例えば、公知の光拡散フィルム等が挙げられる。
意匠層又は光拡散層14を設ける方法としては、例えば、光出射面側の最表面に意匠層又は光拡散層14をコーティング処理して設ける方法、光出射面側の最表面に粘着層をコーティング処理し意匠層又は光拡散層14をラミネーションする方法、光出射面側の最表面に粘着層を有する意匠層又は光拡散層14をラミネーションする方法等が挙げられる。これらの意匠層又は光拡散層14を設ける方法の中でも、生産性に優れることから、光出射面側の最表面に粘着層を有する意匠層又は光拡散層14をラミネーションする方法が好ましい。
コーティング処理の方法としては、前述した方法が挙げられる。粘着層は、前述した粘着層と同様のものを用いることができる。
本発明の看板用積層体10は、製造工程内や輸送時の傷付防止のため、表面に保護フィルムを設けてもよい。また、光反射層13や意匠層又は光拡散層14をそのまま保護フィルムとして兼ねることもできる。
一般的な導光体は、製造工程内や輸送時の傷付防止のため、その表面に保護フィルムを設ける必要があるが、傷付防止のような保護フィルムとしての機能を有する光反射層13や意匠層又は光拡散層14を設けることで、表面に別途保護フィルムを設ける必要がなく、好ましい。
各層間の密着性を向上させるために、コーティングやラミネーションを行う前に、層の表面にコロナ放電やプラズマ放電等の処理を施し、表面を改質してもよい。
(光出射手段15)
本発明の看板用積層体10は、更に光出射手段15を有することが好ましい。
光出射手段15としては、コア層11内を伝播する光をコア層11の外に出射できればよく、例えば、クラッド層12を貫通しコア層11に達する凹部、コア層表面に形成される凹部等が挙げられる。これらの光出射手段15は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの光出射手段15の中でも、光の出射位置を制御しやすいことから、クラッド層12を貫通しコア層11に達する凹部が好ましい。
クラッド層12を貫通しコア層11に達する凹部は、コア層11内を伝播する光が凹部での反射や屈折により、コア層11から出射しそのまま出射、光反射層13に到達し散乱反射した後に出射、光反射層13を透過して出射又はコア層11に戻って導光し伝送する。
光出射手段15は、光量、導光距離、看板用積層体10に求める発光の形態等に応じて、形状、大きさ、深さ、間隔等を適宜選択すればよく、例えば、国際公開第2010/073726号パンフレットに記載のように設定することができる。
光反射層13や意匠層又は光拡散層14が設けられている側の面に光出射手段15を設ける場合、光出射手段15を設けた後に光反射層13や意匠層又は光拡散層14を設けてもよく、光反射層13や意匠層又は光拡散層14を設けた後に光出射手段15を設けてもよい。これらの光出射手段15を設ける手順の中でも、光反射層13や意匠層又は光拡散層14を貫通するような大きい光出射手段15の深さが必要なく、安定して加工ができることから、光出射手段15を設けた後に光反射層13や意匠層又は光拡散層14を設けることが好ましい。
看板用積層体10に光出射手段15を設ける方法としては、例えば、レーザー加工、サンドペーパー加工、プレス加工、熱プレス加工等が挙げられる。
得られた看板用積層体10は、用途に応じて所望の大きさに公知の方法で切断すればよい。また、コア層11の両面にクラッド層12を設けた後に切断し、少なくとも一方のクラッド層12の表面に粘着層13及び光反射層14を順次設けてもよい。
(看板30)
本発明の看板30は、本発明の看板用積層体10を用いることで得ることができる。
図2は、本発明の看板用積層体10を用いた看板30の一実施形態を示す模式的断面図である。図2に示す看板30は、本発明の看板用積層体10を用い、光入射面側に光源31を、光出射面側に意匠層又は光拡散層32が設けられている。
光源31としては、例えば、LED等の公知の点光源を複数配置した光源、公知の線状光源等が挙げられる。LED等の点光源を複数配置した光源を用いる場合、光の最大強度の方向を調整して配置されることが好ましい。
本発明の看板30は、光出射面上に、意匠層又は光拡散層32を設けてもよい。
意匠層又は光拡散層32は、看板用積層体10と離間してもよく、粘着層等を介して密着してもよいが、看板30を薄型化でき、看板30を屈曲した際に各層が追従して屈曲でき、製造コストを抑制することができることから、粘着層等を介して密着することが好ましい。
粘着層は、前述した粘着層と同様のものを用いることができる。
本発明の看板30は、薄型化が可能であることから、フレキシブル看板に好適に用いることができる。また、本発明の看板30は、指紋等の汚れの付着によって発光の状態が変化しないことから、広告用看板や表示用看板に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(屈曲による発光状態の確認)
実施例・比較例で得られた意匠層積層前の看板を屈曲した状態で発光させ、看板の発光状態を以下の指標により評価した。
○:異常発光が目視により観察されない
×:異常発光が目視により観察される
(指紋付着による発光状態の確認)
実施例・比較例で得られた意匠層積層前の看板に指紋を付着させ、看板の発光状態を以下の指標により評価した。
○:異常発光が目視により観察されない
×:異常発光が目視により観察される
(意匠層の積層後の発光状態の確認)
実施例・比較例で得られた意匠層積層後の看板について、看板の発光状態を以下の指標により評価した。
○:全面に亘って発光が確認できる
×:一部発光が確認できない又は全面に亘って発光が確認できない
[実施例1]
コア層の材料としてポリカーボネート樹脂(商品名「タフロン LC2200」、出光興産(株)製、屈折率n1=1.585)、クラッド層の材料としてアクリル樹脂(商品名「アクリペット VH000」、三菱レイヨン(株)製、屈折率n2=1.49)を用い、多層溶融押出により両面のクラッド層12の厚さがそれぞれ20μm、全体の厚さが0.7mmの積層体を得た。
得られた積層体を幅297mm、長さ420mmの矩形に切断し、4つの側端面をダイヤモンドバイトにより鏡面に切削した。次いで、光出射面となる面に、炭酸ガスレーザー加工装置(機種名「PLS6.120D」、ユニバーサルレーザーシステム社製)を用い、レーザー照射加工を施し、凹部の光出射手段を形成し、積層体を得た。尚、レーザー照射のパターンは、光入射面から離れるに比例して、光出射手段の間隔Lが小さくなるようなパターンとした。また、個々の凹部の光出射手段の大きさは、深さが60μm、幅(直径)が166μmであった。
得られた積層体の光出射手段を設けていない側の面に、片面に粘着層を有する光反射層(商品名「E−241WS、(株)スミロン製、白色フィルム)をラミネーションにより設け、看板用積層体を得た。
得られた看板用積層体の2つの対向する端面を光入射面とし、光入射面と対向するように光源としてLED(商品名「NSSW157T」、日亜化学工業(株)製)をそれぞれの端面に対して10mmピッチで30個配置し、看板を得た。
次いで、得られた看板の光出射手段を設けている側の面に意匠層(写真を印刷したポリエチレンテレフタレートフィルム)を粘着層を介して設け、看板を得た。
得られた看板の評価結果を表1及び図3に示す。
[比較例1]
ポリカーボネート樹脂(商品名「タフロン LC2200」、出光興産(株)製、屈折率n1=1.585)を用い、溶融押出により厚さが0.7mmのポリカーボネート単層シートを得た。
得られたポリカーボネート単層シートを用い、実施例1と同様の方法で光出射手段、光反射層、光源、意匠層を設け、看板を得た。
得られた看板の評価結果を表1に示す。
[比較例2]
ポリカーボネート樹脂(商品名「タフロン LC2200」、出光興産(株)製、屈折率n1=1.585)を用い、溶融押出により厚さが0.7mmのポリカーボネート単層シートを得た。
得られたポリカーボネート単層シートを用い、実施例1と同様の方法で光出射手段、光源、意匠層を設け、光反射層(商品名「テトロンフィルムUX」、帝人デュポンフィルム(株)製、白色フィルム、厚さ225μm)はポリカーボネート単層シートの光出射手段を設けていない側の面に離間して設け、看板を得た。
得られた看板の評価結果を表1及び図4に示す。
実施例1で得られた看板は、屈曲や指紋付着により異常発光が観察されなかった。また、実施例1で得られた看板は、意匠層の積層後も全面に亘って発光が確認できた。
一方、比較例1で得られた看板は、光反射層の密着により単層シートと光反射層の界面で光が散乱反射し、光源近傍が強く発光してしまい、全面に亘っては発光が観察されなかった。また、比較例2で得られた看板は、屈曲することで単層シートと光反射層の間隔が不均一となり異常発光が観察され、指紋付着部分で異常発光が観察され、意匠層の密着により単層シートと意匠層の界面で光が散乱反射し、光源近傍が強く発光してしまい、全面に亘っては発光が観察されなかった。
本発明の看板30は、薄型化が可能であることから、フレキシブル看板に好適に用いることができる。また、本発明の看板30は、指紋等の汚れの付着によって発光の状態が変化しないことから、広告用看板や表示用看板に好適に用いることができる。
10 看板用積層体
11 コア層
12 クラッド層
13 光反射層
14 意匠層又は光拡散層
15 光出射手段
30 看板
31 光源
32 意匠層又は光拡散層

Claims (8)

  1. コア層と、コア層の両面に設けられ、コア層の屈折率より低い屈折率のクラッド層とを有する、看板用積層体。
  2. 更に、光出射手段を有する、請求項1に記載の看板用積層体。
  3. 更に、光反射層を有する、請求項1又は2に記載の看板用積層体。
  4. 更に、意匠層を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の看板用積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の看板用積層体を含む、看板。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の看板用積層体を含む、フレキシブル看板。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の看板用積層体を含む、広告用看板。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の看板用積層体を含む、表示用看板。
JP2013240799A 2013-11-21 2013-11-21 看板用積層体及び看板 Pending JP2015102578A (ja)

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