JP2015101455A - 搬送ベルト、間欠搬送用搬送ベルト及びベルト搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベルト本体の任意の位置に容易にVガイドを形成することができると共に、Vガイドの位置も容易に変更可能な搬送ベルト、間欠搬送用搬送ベルト及びベルト搬送装置を提供すること。【解決手段】ベルト本体10の長さ方向に沿って複数のVガイド部材取付け部12を一直線状に配設したVガイド部材取付け部12の列を1列又は2列以上有し、該1列又は2列以上のVガイド部材取付け部12の列の任意のVガイド部材取付け部12に、ベルト本体10の搬送面10aと反対の面に突出するVガイド部材2を着脱可能に取り付けることにより、Vガイド部材2の取付け位置及び取付け数のいずれか一方又は両方を調整可能とする。Vガイド部材2に間欠搬送時の被検出体を設けることにより、間欠搬送用搬送ベルト及びベルト搬送装置とする。【選択図】図3
Description
本発明は搬送ベルト、間欠搬送用搬送ベルト及びベルト搬送装置に関し、詳しくは、ベルトの蛇行を防止するVガイドを、ベルト本体の任意の位置に容易に形成することができると共に、Vガイドの位置も容易に変更可能な搬送ベルト、間欠搬送用搬送ベルト及びベルト搬送装置に関する。
従来、プーリに架け渡された搬送ベルトの蛇行を防止するため、ベルト本体の搬送面と反対の面に、断面略V字状に突出するVガイドを設けたものが知られている(特許文献1)。
このようなVガイドは、ベルト本体と同じ材質であり、専用の成形型を用いてベルト本体の長さ方向に沿って一体成形されている。このため、例えばVガイドが損傷した場合は、ベルト全体を新品に交換しなくてはならない。
また、Vガイドの位置が固定されているため汎用性に乏しい。このため、例えばプーリの仕様が変更されたこと等によってVガイドの位置を変更する必要が生じた場合、同一の搬送ベルトでは対応できず、専用の成形型を製作して専用のベルトを製作し直さなくてはならない。
更に、より高い蛇行抑制効果を得るように改良するために、プーリのガイド溝の本数を増加させたことによってVガイドの列数の変更が必要となる場合も、上記同様、同一の搬送ベルトでは対応できず、専用の成形型を製作して専用のベルトを製作し直さなくてはならない。
一方、搬送ベルトを間欠的に走行させることによって被搬送物を間欠的に搬送するベルト搬送装置が知られている。搬送ベルトの間欠的な走行は、例えばベルトに一定間隔おきに磁性体等の被検出体を設けておき、この被検出体を磁気センサ等の検出手段によって検出したことをトリガとして、モータを駆動、停止させて間欠的な動作を制御する方法が知られている。ベルト本体に磁性体を設ける方法としては、ベルト本体内に磁性体を埋設することが知られている(特許文献2)。
しかし、この場合、搬送ベルトの間欠的な走行は被検出体の埋設間隔毎の動作となる。このため搬送間隔を変更したい場合は、新たに搬送ベルトを作製し直さなくてはならず、やはり対応が困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、ベルト本体の任意の位置に容易にVガイドを形成することができると共に、Vガイドの位置も容易に変更可能な搬送ベルトを提供することを課題とする。
また、本発明は、ベルト本体の任意の位置に容易にVガイドを形成することができると共に、Vガイドの位置も容易に変更可能であることに加え、被検出体の配設間隔を任意に設定可能とし、搬送間隔の変更も容易に可能な間欠搬送用搬送ベルトを提供することを課題とする。
更に、本発明は、ベルト本体の任意の位置に容易にVガイドを形成することができると共に、Vガイドの位置も容易に変更可能であることに加え、間欠搬送を行う場合の搬送間隔を任意に設定することができると共に、搬送間隔の変更も容易に可能なベルト搬送装置を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は以下の各発明によって解決される。
1.ベルト本体の長さ方向に沿って複数のVガイド部材取付け部を一直線状に配設したVガイド部材取付け部の列を1列又は2列以上有し、該1列又は2列以上の前記Vガイド部材取付け部の列の任意の前記Vガイド部材取付け部に、前記ベルト本体の搬送面と反対の面に突出するVガイド部材を着脱可能に取り付けることにより、前記Vガイド部材の取付け位置及び取付け数のいずれか一方又は両方を調整可能としたことを特徴とする搬送ベルト。
2.前記Vガイド部材取付け部は、前記ベルト本体を貫通する貫通孔であることを特徴とする前記1記載の搬送ベルト。
3.前記Vガイド部材取付け部は、前記ベルト本体を貫通せず、前記Vガイド部材の取り付け時に破いて貫通孔を形成することができるように、前記ベルト本体の搬送面が部分的に薄肉に形成された薄肉部を有していることを特徴とする前記1記載の搬送ベルト。
4.前記ベルト本体の搬送面と反対の面に、該ベルト本体の長さ方向に沿って間隔をおいて複数の歯部が並設されており、
前記Vガイド部材取付け部は前記歯部に位置して設けられ、
前記Vガイド部材は、前記歯部の先端から突出するように取り付けられる構成であることを特徴とする前記1、2又は3記載の搬送ベルト。
前記Vガイド部材取付け部は前記歯部に位置して設けられ、
前記Vガイド部材は、前記歯部の先端から突出するように取り付けられる構成であることを特徴とする前記1、2又は3記載の搬送ベルト。
5.前記Vガイド部材取付け部は、全ての前記歯部に設けられていることを特徴とする前記4記載の搬送ベルト。
6.前記Vガイド部材は、前記ベルト本体の長さ方向に沿って複数個が一体に連接されていることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載の搬送ベルト。
7.前記Vガイド部材は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素系樹脂のいずれかによって構成されていることを特徴とする前記1〜6のいずれかに記載の搬送ベルト。
8.前記Vガイド部材に熱収縮チューブが被覆され、該熱収縮チューブが収縮して前記Vガイド部材の表面に密着していることを特徴とする前記1〜7のいずれかに記載の搬送ベルト。
9.前記熱収縮チューブは、PFA、PTFE、FEP、ETFEの中から選ばれるフッ素樹脂からなることを特徴とする前記8記載の搬送ベルト。
10.前記熱収縮チューブの内面に、前記Vガイド部材への密着性を向上させる表面処理が施されていることを特徴とする前記8又は9記載の搬送ベルト。
11.搬送ベルトに設けられた被検出体を検出手段によって検出したことをトリガとしてモータの間欠的な駆動を行うベルト搬送装置に用いられる間欠搬送用搬送ベルトであって、
前記搬送ベルトとして前記1〜10のいずれかに記載の搬送ベルトを使用し、
前記搬送ベルトに取り付けられた1以上の前記Vガイド部材に前記被検出体を設けたことを特徴とする間欠搬送用搬送ベルト。
前記搬送ベルトとして前記1〜10のいずれかに記載の搬送ベルトを使用し、
前記搬送ベルトに取り付けられた1以上の前記Vガイド部材に前記被検出体を設けたことを特徴とする間欠搬送用搬送ベルト。
12.前記被検出体は、前記Vガイド部材に着脱可能に設けられていることを特徴とする前記11記載の間欠搬送用搬送ベルト。
13.前記Vガイド部材は、前記ベルト本体を貫通する取付けボルトと螺合して該Vガイド部材を前記ベルト本体に固定する固定部材を有し、
前記固定部材は、前記被検出体を兼用していることを特徴とする前記11又は12記載の間欠搬送用搬送ベルト。
前記固定部材は、前記被検出体を兼用していることを特徴とする前記11又は12記載の間欠搬送用搬送ベルト。
14.前記固定部材は、前記Vガイド部材の内部に設けられていることを特徴とする前記13記載の間欠搬送用搬送ベルト。
15.前記被検出体は、磁性体であることを特徴とする前記11〜14のいずれかに記載の間欠搬送用搬送ベルト。
16.前記11〜15のいずれかに記載の間欠搬送用搬送ベルトと、
前記間欠搬送用搬送ベルトを走行させるモータと、
前記被検出体を検出する検出手段と、
前記検出手段による前記被検出体の検出をトリガとして前記モータの駆動を制御することによって前記間欠搬送用搬送ベルトを間欠的に走行させる制御手段とを有することを特徴とするベルト搬送装置。
前記間欠搬送用搬送ベルトを走行させるモータと、
前記被検出体を検出する検出手段と、
前記検出手段による前記被検出体の検出をトリガとして前記モータの駆動を制御することによって前記間欠搬送用搬送ベルトを間欠的に走行させる制御手段とを有することを特徴とするベルト搬送装置。
本発明によれば、ベルト本体の任意の位置に容易にVガイドを形成することができると共に、Vガイドの位置も容易に変更可能な搬送ベルトを提供することができる。
また、本発明によれば、ベルト本体の任意の位置に容易にVガイドを形成することができると共に、Vガイドの位置も容易に変更可能であることに加え、被検出体の配設間隔を任意に設定可能とし、搬送間隔の変更も容易に可能な間欠搬送用搬送ベルトを提供することができる。
更に、本発明によれば、ベルト本体の任意の位置に容易にVガイドを形成することができると共に、Vガイドの位置も容易に変更可能であることに加え、間欠搬送を行う場合の搬送間隔を任意に設定することができると共に、搬送間隔の変更も容易に可能なベルト搬送装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(搬送ベルトの第1の実施形態)
a.搬送ベルトの基本構成
図1は、Vガイド部材を取り外した状態の本発明に係る搬送ベルトの一例を示しており、(a)はその側面図、(b)はその底面図である。図2は、図1中の(ii)−(ii)線に沿う断面図である。図1(a)(b)において、左右方向が搬送ベルトの走行方向及び長さ方向である。
a.搬送ベルトの基本構成
図1は、Vガイド部材を取り外した状態の本発明に係る搬送ベルトの一例を示しており、(a)はその側面図、(b)はその底面図である。図2は、図1中の(ii)−(ii)線に沿う断面図である。図1(a)(b)において、左右方向が搬送ベルトの走行方向及び長さ方向である。
搬送ベルト1Aは、所定幅の帯状に形成されたベルト本体10の片面に複数の歯部11、11・・・が一体に突設された歯付きベルトからなる。ここで、ベルト本体10の歯部11が突設されていない面を背面10a、該背面10aとは反対側の面であって歯部11が突設されている面を歯面10bという。背面10aは被搬送物が載置される搬送面である。
ベルト本体10及び歯部11は、ゴムや樹脂からなる弾性材によって形成されている。弾性材としてはポリウレタンを好ましく使用することができる。
歯部11は、ベルト本体10の歯面10b側に、ベルト本体10の長さ方向に沿って所定の等間隔で並設されている。各歯部11は、ベルト本体10の幅方向(図1(b)における上下方向)に延び、側面視で台形状に形成されている。
搬送ベルト1Aには、歯部11が突設されている部位に、ベルト本体10の背面10aから歯部11の先端に亘ってこれらを貫通する貫通孔12が形成されている。貫通孔12は、ベルト本体10の長さ方向に沿って複数個が一直線状に配列されるように設けられている。この貫通孔12は、本発明におけるVガイド部材取付け部の一態様である。
図1では、複数の貫通孔12がベルト本体10の長さ方向に沿って一直線状に配設されることにより1列の貫通孔12の列を形成し、この貫通孔12の列がベルト本体10の幅方向に4列となるように並設されている態様を示している。貫通孔12の列数は任意であり、1列のみでもよいし、ベルト本体10の幅寸法に応じて、2列、3列又は5列以上並設してもよい。
また、図1では、各歯部11にそれぞれ貫通孔12を設けた態様を示しているが、貫通孔12の列はベルト本体10の長さ方向に沿って一直線状に並ぶように配設されていればよく、必ずしも各歯部11にそれぞれ貫通孔12を設ける態様に限定されない。
各貫通孔12は全て同一形状であり、ここでは、図1(b)に示すように、歯面10b側から見て楕円形状に開口する楕円形部12aと、この楕円形部12aの中央に該楕円形部12aと同心状に配置され、ベルト本体10の背面10aから歯部11の先端に亘って貫通している円形部12bとを有している。楕円形部12aは、長径がベルト本体10の幅方向に沿うように形成されており、歯部11の先端側から所定の深さで凹設されているが、ベルト本体10を貫通していない。従って、貫通孔12は、歯部11の先端側が楕円形部12aによって楕円形状に拡がった形状となっている。
なお、このベルト本体10内には、貫通孔12の形成部位を避けて、複数本の心線(図示せず)が長さ方向に沿って埋設されている。
b.Vガイド部材の構成
図3は、この搬送ベルト1AにVガイド部材2を取り付けた状態を示しており、(a)はその側面図、(b)はその底面図、図4は、Vガイド部材の取り付け構造を示す分解側面図、図5は、Vガイド部材の外観構造を示しており、(a)は平面図、(b)は(a)中のb方向から見た側面図、(c)は(a)中のc方向から見た側面図、図6は、Vガイド部材と固定ピンを説明する側面図である。
図3は、この搬送ベルト1AにVガイド部材2を取り付けた状態を示しており、(a)はその側面図、(b)はその底面図、図4は、Vガイド部材の取り付け構造を示す分解側面図、図5は、Vガイド部材の外観構造を示しており、(a)は平面図、(b)は(a)中のb方向から見た側面図、(c)は(a)中のc方向から見た側面図、図6は、Vガイド部材と固定ピンを説明する側面図である。
Vガイド部材2は、搬送ベルト1Aにベルト本体10の長さ方向に沿う貫通孔12の列のうちの任意の1列の貫通孔12の列を利用して、該貫通孔12の列中の任意の貫通孔12毎にそれぞれ1つずつ取り付けられている。これにより、各Vガイド部材2も、ベルト本体10の長さ方向に沿って一直線状(図3(b)中に一点鎖線で示す。)となるように配設されている。
Vガイド部材2は、歯部11の先端に突出するように配置され、ベルト本体10を挟んでVガイド部材2とは反対側の背面10aに配置される固定リング3と、固定リング3、ベルト本体10及び歯部11を貫通してVガイド部材2に貫挿される取付けボルト4と、この取付けボルト4の先端と螺合してVガイド部材2を固定する固定ピン5とによって、ベルト本体10及び歯部11を挟み付けるようにして取り付けられている。
Vガイド部材2は、図4、図5に示すように、歯部11と同様に先端側が先窄まり状となる台形状のブロック体からなる。歯部11の先端面に当接する上面21には、貫通孔12の楕円形部12aと合致する形状で嵌まり込むように形成された楕円形凸部22aと、この楕円形凸部22aの上に、貫通孔12の円形部12bと合致する形状で嵌まり込むように形成された円形凸部22bとを有している。これら楕円形凸部22a、円形凸部22bの両側には、それぞれ斜め上方に向けて立ち上がる立壁部23、23を有している。円形凸部22bの上面21からの突出高さの寸法は、ベルト本体10の背面10aから歯部11の先端に亘る貫通孔12の長さよりも長くなるように形成されている。
Vガイド部材2の下方には、ベルト本体10の幅方向に沿う横方向に貫通し、内部に固定ピン5を収容するための円筒状の収容孔24が形成されている。また、Vガイド部材2には、楕円形凸部22a、円形凸部22bの上面の中央からVガイド部材2を縦方向に貫通するように、取付けボルト4を挿通させる挿通孔25が形成されている。挿通孔25と収容孔24はVガイド部材2の内部で交差している。
Vガイド部材2は合成樹脂製であることが好ましい。後述するように、Vガイド部材2は、搬送ベルト1の蛇行を防止するためにプーリと接触する部材であるが、これを合成樹脂製とすることで、プーリとの接触時にプーリに与える衝撃を緩和することができる。具体的な合成樹脂としては、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素系樹脂等が挙げられる。
固定リング3は、中央に取付けボルト4を挿通させる挿通孔31を有し、歯部11の並設間隔の寸法と同程度の外径寸法を有するリング状に形成され、ベルト本体10の背面10aに配置されている。ベルト本体10の背面10aと接する面には、貫通孔12を通って背面10aから突出するVガイド部材2の円形凸部22bの先端を受け入れるための凹部32が形成されている。
固定リング3の材質は、金属、非金属のいずれでもよいが、Vガイド部材2と同様の合成樹脂によって形成することが好ましい。
また、取付けボルト4は、金属、非金属のいずれからなるものでもよい。
固定ピン5は、取付けボルト4と螺合することによってVガイド部材2を搬送ベルト1Aに固定するための固定部材であり、図6に示すように、Vガイド部材2の収容孔24内に収容されている。ここでは円筒状の収容孔24に合致するように円柱状に形成されているが、例えば角筒状の収容孔24に角柱状の固定ピン5を設けるようにしてもよい。固定ピン5の長さ方向中央部には、収容孔24に収容された際にVガイド部材2に形成された挿通孔25と合致するようにねじ孔51が形成されている。このねじ孔51は取付けボルト4の先端と螺合するものであり、これによってねじ孔51は挿通孔25の一部として機能している。
本実施形態に示す固定ピン5は、金属、非金属のいずれからなるものでもよい。
このような構成からなるVガイド部材2を搬送ベルト1Aに取り付けるには、Vガイド部材2を装着すべき任意の貫通孔12に対して歯部11側から、立壁部23、23がそれぞれ歯部11の歯側面11a、11a(図4)に当接するまで楕円形凸部22a、円形凸部22bを挿入する。このとき、Vガイド部材2の楕円形凸部22aは貫通孔12の楕円形部12aに嵌まり込むため、この嵌め合い構造によって、Vガイド部材2の回転が阻止され、位置決めがなされる。
次いで、Vガイド部材2の円形凸部22bの先端が貫通孔12を貫通し、ベルト本体10の歯面10aから突出する。この円形凸部22bの先端に対して、凹部32が嵌合するように固定リング3を装着した後、該固定リング3の挿通孔31及びVガイド部材2の挿通孔25を通して取付けボルト4を挿通し、Vガイド部材2の収容孔24に収容した固定ピン5のねじ孔51に螺合する。
これにより、Vガイド部材2と固定リング3とでベルト本体10及び歯部11を挟み付けるようにVガイド部材2が取り付けられる。Vガイド部材2を取り外す場合は、上記と逆の手順によって行えばよい。従って、Vガイド部材2は搬送ベルト1Aに容易に着脱可能である。
このようにしてベルト本体10の長さ方向に一直線状に配設される1列の貫通孔12の列のうちの任意の貫通孔12に、それぞれ個別にVガイド部材2を取り付けることによって、蛇行を防止するためのVガイド付きの搬送ベルト1Aを容易に構成することができる。
このVガイド付きの搬送ベルト1AをプーリPに架け渡した状態を図7に示す。図7は搬送ベルト1Aを幅方向に切断した断面で示している。同図に示すように、搬送ベルト1Aは、プーリPに形成されたガイド溝PaにVガイド部材2が嵌まり込むように該プーリPに架け渡される。これにより、搬送ベルト1Aの走行時、各Vガイド部材2がガイド溝Paにガイドされることで幅方向への蛇行が抑制される。
図3に示す例では、各歯部11にそれぞれ形成された1列の貫通孔12の列を形成する貫通孔12のうち、ベルト本体10の長さ方向に1つおきとなる貫通孔12にVガイド部材2を取り付けたものを示したが、Vガイド部材2の配設間隔は、ベルト本体10の長さ方向に沿って一直線状に配設されれば任意である。従って、同じ搬送ベルト1Aでも、プーリの径や搬送時に掛かる負荷等に応じてVガイド部材2の配設間隔を増加又は減少させる必要がある場合は、例えば長さ方向に沿って配設される1列の貫通孔12の列の全ての貫通孔12にそれぞれVガイド部材2を取り付けたり、逆に1列の貫通孔12の列の2つおきや3つおきの貫通孔12毎にVガイド部材2を取り付けたりしてもよい。このようにVガイド部材2の配設間隔を適宜増減することにより、Vガイド部材2の取付け数を容易に調整することができる。
また、同様にして、同じ搬送ベルト1AでVガイド部材2の取付け位置を変更させる必要がある場合も、既に取り付けられているVガイド部材2を別の貫通孔12に付け替えることによって、Vガイド部材2の取付け位置を容易に調整することができる。
更に、これらを組み合わせることで、同じ搬送ベルト1AにおいてVガイド部材2の取付け位置と取付け数の両方を調整することもできる。
図1、図3に示す搬送ベルト1Aは、全ての歯部11にそれぞれ貫通孔12を設けることにより、ベルト本体10の長さ方向に沿って一直線状となる1列の貫通孔12の列を形成している。これは搬送ベルト1Aの長さ方向に沿って1列となるVガイド部材2の取付け数を最大数まで対応可能にすることができると共に、長さ方向の取付け位置についても最も細かく設定することができるために好ましい態様である。
また、本実施形態に示すVガイド部材2は、歯部11の先端から突出するように設けられるため、搬送ベルト1AがプーリPに巻き付いた際の屈曲動作に大きな影響を与えることがない。
なお、Vガイド部材2を必要としない場合は、Vガイド部材2が全く取付けされていない搬送ベルトとして使用することができることはもちろんである。
本実施形態に示すVガイド部材2は、取付けボルト4と螺合する固定部材である固定ピン5を、Vガイド部材2の内部に設けた好ましい態様を示している。これによれば、固定ピン5がVガイド部材2の外部に配置されないため、Vガイド部材2の外形形状を、プーリPのガイド溝Paに合致させた、ベルトの蛇行を防止するために必要十分な最適形状に形成することができる。
固定ピン5の全長は、プーリPのガイド溝Paとの接触を避けるため、収容孔24の最短の長さ以下とすることで、Vガイド部材2の側面から外部にはみ出さないようにすることが好ましい。
c.Vガイド部材の他の配設態様
本実施形態に示す搬送ベルト1Aは、貫通孔12の列がベルト幅方向に複数列設けられているため、複数列の貫通孔12の列のうちの任意の2列以上の貫通孔12の列を利用して、その任意の貫通孔12に対してVガイド部材2を取り付けるようにすることもできる。図8〜図10に、貫通孔12の任意の1列又は2列以上を利用してVガイド部材2を取り付ける場合の態様について示す。なお、図中、Vガイド部材2は黒塗りで示した。
本実施形態に示す搬送ベルト1Aは、貫通孔12の列がベルト幅方向に複数列設けられているため、複数列の貫通孔12の列のうちの任意の2列以上の貫通孔12の列を利用して、その任意の貫通孔12に対してVガイド部材2を取り付けるようにすることもできる。図8〜図10に、貫通孔12の任意の1列又は2列以上を利用してVガイド部材2を取り付ける場合の態様について示す。なお、図中、Vガイド部材2は黒塗りで示した。
図8は、図3とは異なる貫通孔12の列にVガイド部材2を取り付けた態様である。これは図3と同一の搬送ベルト1Aでも、プーリPのガイド溝Paの位置や仕様変更等に応じて、Vガイド部材2の取付け位置を設定又は変更することが容易に可能であることを示している。
図9は、貫通孔12の複数の列のうちの任意の2列を利用して、その各列の任意の貫通孔12にVガイド部材2をそれぞれ取り付けることにより、2列のVガイドを備えた搬送ベルト1Aを構成した態様である。このように、図3と同一の搬送ベルト1Aでも、プーリPのガイド溝Paの本数や仕様変更等に応じて、Vガイド部材2を取り付けるべき貫通孔12の列数を容易に設定又は変更することが可能である。
なお、図9では同一の歯部11に複数のVガイド部材2、2が並設されるようにしたが、例えば一方の列のVガイド部材2を、隣の歯部11の貫通孔12に取り付けることにより、複数のVガイド部材2が同一の歯部11に並設されないようにしてもよい。
図10は、ベルト本体10の幅方向に貫通孔12の列を5列に設けた態様であり、このうちの両端列及び中央列の計3列の貫通孔12の列にVガイド部材2を取り付けている。ここでは各貫通孔12の列中の2つおきの貫通孔12にVガイド部材2を取り付け、隣り合う貫通孔12の列でVガイド部材2が同一の歯部11に重ならないように、Vガイド部材2を取り付ける貫通孔12をベルト本体10の長さ方向に1つずつずらせている。
この場合、プーリは、Vガイド部材2が取り付けられていない貫通穴12の列の部位において各歯部11と噛合し、ベルト本体10の長さ方向に沿って一直線状に配設された3列のVガイド部材2の列の各々が、プーリに設けられた各ガイド溝に嵌まり込んで蛇行を抑制するので、蛇行抑制効果により優れる効果がある。
特に、この搬送ベルト1Aをベルト本体10の幅方向から見た場合、全ての歯部11にそれぞれ1つずつのVガイド部材2が配設される形となるため、1つのVガイド部材2がプーリのガイド溝を通過しても、直ちにその隣の列のVガイド部材2がガイド溝によってガイドされるようになるため、少ないVガイド部材2の取付け数でも蛇行抑制効果を高めることができる。
d.Vガイド部材の構成の他の態様
Vガイド部材は、以上のように、Vガイド部材取付け部である貫通孔12の各々に対して、それぞれ個別に取り付けられる個別構造とするものに限らず、複数個のVガイド部材がベルト本体10の長さ方向に沿って一体に連接された連接構造とすることもできる。
Vガイド部材は、以上のように、Vガイド部材取付け部である貫通孔12の各々に対して、それぞれ個別に取り付けられる個別構造とするものに限らず、複数個のVガイド部材がベルト本体10の長さ方向に沿って一体に連接された連接構造とすることもできる。
図11は、このような連接構造を有するVガイド部材の一例を示している。上述したVガイド部材2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため、詳細な説明は上述した説明を援用し、ここでは省略する。
複数のVガイド部材2、2は、隣接するVガイド部材2、2の立壁部23、23同士が、可撓性を有する連接部26によって一体に連結されることによって一つの連接構造体20を構成している。
このVガイド部材2の連接構造体20は、各Vガイド部材2、2・・・の間隔が、搬送ベルト1Aの歯部11、11・・・の間隔と同じになるように形成されている。従って、図12に示すように、ベルト本体10の長さ方向に一直線状に配設された1列の貫通孔12の列を構成する貫通孔12の各々に、連接構造体20を構成する各Vガイド部材2の楕円形凸部22a、円形凸部22bを嵌めこむことによって取り付けることができる。これによってベルト本体10の長さ方向に沿って1つの連接構造体20が取り付けられ、搬送ベルト1Aに複数連続するVガイド部材2、2・・・を設けることができる。
このようにベルト本体10の長さ方向に沿って複数のVガイド部材2、2・・・を一直線状に取り付ける際、このような連接構造体20を用いることにより、複数のVガイド部材2、2・・・を一度に取り付けることができるので、取付け作業を容易化することができる。
また、連接構造体20を取り付ける貫通孔12の列を適宜設定、変更することにより、Vガイド部材2の取付け位置を容易に設定、変更することができることはもちろんである。
1つの連接構造体20を構成するVガイド部材2の個数は特に限定されず、2個以上であればよい。例えば、Vガイド部材2が2個ずつ連接された連接構造体を、ベルト本体10の長さ方向に沿って複数取り付けるようにしてもよいし、連接構造体をベルト本体10の全長に亘る長さで形成することにより、1本の連接構造体のみを取り付けるようにしてもよい。従って、連接構造体20を構成するVガイド部材2の個数を適宜調整することにより、Vガイド部材2の取付け数も容易に設定、変更可能である。
このような連接構造体20は、隣接するVガイド部材2、2間が連接部26によって一体に繋がっているため、ベルト本体10に取り付ける場合は必ずしも全てのVガイド部材2を固定リング3及び取付けボルト4によって固定する必要はなく、例えば図13に示すように、1つおきのVガイド部材2を固定リング3、取付けボルト4及び固定ピン5によって固定することにより、取付け作業をより簡略化することもできる。
この場合、図14に示す連接構造体20’のように、固定リング3及び取付けボルト4による固定を行わないVガイド部材2’は楕円形凸部22aのみを設けた構造とし、該Vガイド部材2’がベルト本体10の背面10a側に突出しないようにすることも好ましい。
また、複数のVガイド部材2を連接して連接構造体20を構成する場合、図示しないが、例えば図3に示したVガイド部材2の配設態様と同様の配設態様となるように、連接部26をVガイド部材1つ分長く形成したものとすることにより、ベルト本体10の長さ方向に沿う1つおきの貫通孔12のみにVガイド部材2が取り付けられるようにした連接構造体としてもよい。
e.Vガイド部材の構成の更に他の態様
図15は、Vガイド部材2に熱収縮チューブ27を被覆する態様を示している。ここでは1つのVガイド部材2のみからなる個別構造体としてのVガイド部材2に、熱収縮チューブ27を被覆する様子を示している。
図15は、Vガイド部材2に熱収縮チューブ27を被覆する態様を示している。ここでは1つのVガイド部材2のみからなる個別構造体としてのVガイド部材2に、熱収縮チューブ27を被覆する様子を示している。
熱収縮チューブ27は、熱が掛けられる前の状態でVガイド部材2よりもやや大きな径を有する円筒状に形成されており、搬送ベルトに取り付ける前のVガイド部材2に被せた後、所定温度の熱が掛けられることによって収縮変形し、Vガイド部材2の表面形状に沿って密着する。熱収縮チューブ27を密着させた後、収容孔24及び挿通孔25の部分の熱収縮チューブをカッターや熱コテ等の適宜の治具を用いて除去することで、図16に示すように、これら収容孔24及び挿通孔25を開通させる。
熱収縮チューブ27の材質としては、フッ素樹脂が好ましい。熱収縮チューブ27を被覆することで、Vガイド部材2の摩擦係数をより小さくでき、Vガイド部材2の耐久性も向上する。
フッ素樹脂としては、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)の中から選ばれるフッ素樹脂を使用することが好ましい。これらは摩擦係数が低く、また、市販品の熱収縮チューブとして容易に入手可能である。
具体的な熱収縮チューブ27の摩擦係数の値としては、動摩擦係数(JIS K7125準拠)の値で、0.40以下、好ましくは0.30以下、より好ましくは0.20以下、特に好ましくは0.15以下とすることである。
熱収縮チューブ27の内面には、収縮した際にVガイド部材2に対する密着性を向上させるための表面処理が施されていることが好ましい。表面処理により、熱収縮チューブ27の内面が粗面とされる。これにより、収縮した熱収縮チューブ27をVガイド部材2の表面に対して強固に密着させることができ、収縮後の熱収縮チューブ27のずれの発生を抑制することができる。このような表面処理は、熱収縮チューブ27としてフッ素樹脂を使用する場合に特に好適である。
表面処理は適宜公知の処理を採用することができる。例えば、金属ナトリウム処理、プラズマ処理等が挙げられる。
熱収縮チューブ27の厚みは、耐久性及び作業性を考慮して、30μm〜500μmとすることが好ましい。
図17は、図11に示した連接構造体20に熱収縮チューブ27を被覆、密着させたものを示している。このように熱収縮チューブ27は、複数のVガイド部材2、2・・・を一体に連接した連接構造体にも同様に適用することができる。
(搬送ベルトの第2の実施形態)
以上説明した搬送ベルト1Aは、複数の歯部11を有する歯付きベルトを例示したが、本発明に係る搬送ベルトは歯部11を有するものに限らない。本発明は、図18に示すように、ベルト本体10の上下両面が何れも平坦面に形成された搬送ベルト1Bであっても、上記と全く同様に構成することができる。
以上説明した搬送ベルト1Aは、複数の歯部11を有する歯付きベルトを例示したが、本発明に係る搬送ベルトは歯部11を有するものに限らない。本発明は、図18に示すように、ベルト本体10の上下両面が何れも平坦面に形成された搬送ベルト1Bであっても、上記と全く同様に構成することができる。
この場合のVガイド部材2は立壁部23、23が不要であり、上面21が楕円形凸部22a、円形凸部22b以外は平坦面とされる以外は、上述したVガイド部材2と全く同様に構成することができる。また、図13、図14に示したように、複数のVガイド部材2、2・・・を一体に連接した連接構造体20、20’と同様の連接構造体を用いることもできる。
(搬送ベルトのその他の実施形態)
以上説明した搬送ベルト1A、1Bは、Vガイド部材2を取り付けるVガイド部材取付け部として、ベルト本体10を貫通する貫通孔12を形成するようにしたが、本発明におけるVガイド部材取付け部は、常時貫通する貫通孔として形成されたものでなくてもよい。すなわち、通常は、ベルト本体10を貫通せず、容易に破くことができる程度の薄肉部によって閉じられたVガイド部材取付け部とし、Vガイド部材2を取り付ける時に薄肉部を破くことにより貫通孔を形成し、Vガイド部材2の楕円形凸部22a、円形凸部22bを嵌め込むことができるようにしたものであってもよい。
以上説明した搬送ベルト1A、1Bは、Vガイド部材2を取り付けるVガイド部材取付け部として、ベルト本体10を貫通する貫通孔12を形成するようにしたが、本発明におけるVガイド部材取付け部は、常時貫通する貫通孔として形成されたものでなくてもよい。すなわち、通常は、ベルト本体10を貫通せず、容易に破くことができる程度の薄肉部によって閉じられたVガイド部材取付け部とし、Vガイド部材2を取り付ける時に薄肉部を破くことにより貫通孔を形成し、Vガイド部材2の楕円形凸部22a、円形凸部22bを嵌め込むことができるようにしたものであってもよい。
図19はその具体例であり、(a)は歯部11を有する歯付きベルトとしての搬送ベルト1Cの一例、(b)は歯部を有さない搬送ベルト1Dの一例をそれぞれ示している。
これらに示されるように、Vガイド部材取付け部13は、ベルト本体10の背面10aとは反対側の面から、該背面10aまで僅かな厚みを残して凹設された凹部として形成されている。このため各Vガイド部材取付け部13は、ベルト本体10の背面10aとは反対側の面のみに開口し、該背面10aには開口していない。ベルト本体10の背面10aは、全面が平坦面となるように薄肉部13aによって閉じられている。Vガイド部材取付け部13の開口形状は、上述したVガイド部材2の楕円形凸部22a、円形凸部22bを嵌め込み可能となるように、図1に示した貫通孔12の開口形状(楕円形部12a、円形部12b)と同一形状に形成されるため、ここでは詳細な説明は省略する。
この搬送ベルト1C、1DにVガイド部材2を取り付けるには、まず、所望の位置のVガイド部材取付け部13の薄肉部13aを、カッター、熱コテ等の適宜の治具を使用して突き破り、該薄肉部13aを取り除く。これにより、上述した貫通孔12と同様の貫通孔を形成する。その後、上述した手順と同様にして、Vガイド部材2の楕円形凸部22a、円形凸部22bを嵌め込むことによってVガイド部材2を取り付けていけばよい。
この搬送ベルト1C、1Dによれば、搬送ベルト1A、1Bと同一の効果を奏することに加え、Vガイド部材2が取り付けられないVガイド部材取付け部13は薄肉部13aによって閉じられ、背面10aには開口していないため、被搬送物として粉体又は粒体を背面10aに直接載置して搬送することもできる効果がある。
(間欠搬送用搬送ベルト及びベルト搬送装置の実施形態)
次に、以上のようにVガイド部材を容易に着脱可能及び位置変更可能とした搬送ベルトを用いた間欠搬送用搬送ベルト、及び、その間欠搬送用搬送ベルトを使用したベルト搬送装置の一例を図20を用いて説明する。
次に、以上のようにVガイド部材を容易に着脱可能及び位置変更可能とした搬送ベルトを用いた間欠搬送用搬送ベルト、及び、その間欠搬送用搬送ベルトを使用したベルト搬送装置の一例を図20を用いて説明する。
なお、ここでは間欠搬送用搬送ベルトとして搬送ベルト1Aを用いて構成した例を挙げて説明するが、他の搬送ベルト1B、1C、1Dを用いた場合も全く同様に構成することができる。
被搬送物を間欠搬送するベルト搬送装置100は、搬送ベルト1Aに設けられた被検出体を検出手段101によって検出したことをトリガとして、搬送ベルト1Aを走行させるモータ102の駆動を制御部103によって間欠的に行うように制御するものである。
ここでは、歯部11の1つおきにVガイド部材2を取り付けた図3と同様の搬送ベルト1Aを使用しており、このVガイド部材2に被検出体5Mを設けている。
被検出体5MはVガイド部材2に着脱可能であることが好ましい。これにより、任意のVガイド部材2に被検出体5Mを取り付けることができるので、間欠搬送時の搬送間隔を、Vガイド部材2の配設位置を利用して、その配設位置の範囲内で任意に設定することができる。また、検出手段101による被検出体5Mの検出を、ベルト本体10の背面10aとは反対側の面において行うことができるため、背面10a側に載置される被搬送物の影響を受けることなく検出動作を行うことができる。しかも、被検出体5Mの取付け位置を必要に応じて変更することで搬送間隔の変更も可能である。
被検出体5MをVガイド部材2に対して着脱可能に取り付ける方法は特に問わないが、Vガイド部材2内に収容された固定ピン5が被検出体5Mを兼用していることが好ましい。すなわち、被検出体5Mは円柱状等に形成され、図6と同様、その中央部にねじ孔51が形成されたものである。被検出体を別途追加する必要がないため、部品点数の削減により低コスト化を図ることができる。
また、図6に示したように、固定ピン5をVガイド部材2の内部に設けるようにすれば、固定ピン5である被検出体5Mを、Vガイド部材2の外形形状を変更することなく取り付けることができる。
被検出体5Mは、検出手段101によって検出可能なものであればどのようなものでもよいが、磁性体によって構成されることが好ましい。この場合、検出手段101は磁気センサによって構成される。
図20に示す間欠搬送用の搬送ベルト1Aは、ベルト本体10の長さ方向に沿って配列されるVガイド部材2の1つおきの固定ピン5を磁性体からなる被検出体5Mとしている。この場合、被検出体5M以外の固定ピン5や取付けボルト4は、検出手段101によって誤検知されないように、非磁性体、好ましくは合成樹脂によって形成されたものを使用している。
この間欠搬送用の搬送ベルト1Aをベルト搬送装置100のプーリ(図示せず)に架け渡し、該プーリを回転させるモータ102を駆動すると、Vガイド部材2は、このVガイド部材2に近接するように配置されている検出手段101の傍を次々に通過していく。検出手段101は、次々通過するVガイド部材2のうち、1つおきに配設されている被検出体5Mを検出すると、その検出信号を制御部103に送信する。これにより制御部103はモータ102の駆動を一時停止し、駆動再開の別途のトリガが入力されるまで搬送ベルト1Aの走行を停止して間欠搬送を行う。
間欠搬送の搬送間隔は被検出体5Mの配設間隔によって決まる。この間欠搬送用の搬送ベルト1A及びベルト搬送装置100は、上述したようにVガイド部材2がベルト本体10の任意の位置に容易に形成できると共に、その取付け位置及び取付け数のいずれか一方又は両方が容易に変更可能であるので、このVガイド部材2に被検出体5Mを設けることで、Vガイド部材2の取付け位置変更又は取付け数変更、あるいは、固定ピン5である被検出体5Mの取付け位置変更又は取付け数変更によって、被検出体5Mの配設間隔を任意に設定可能であり、搬送間隔を容易に調整可能である効果が得られる。
例えば、図20に示すように被検出体5Mを1つおきのVガイド部材2に設ける他にも、1つおきと2つおきとを混在させる等のように、被検出体5Mを不規則な配設間隔で設けることにより、不規則な搬送間隔で間欠搬送を行うように構成することもできる。
被検出体は磁性体によって形成する他に、例えば金属によって形成してもよい。この場合、検出手段101は金属センサによって構成される。
また、被検出体は、例えばVガイド部材2の表面にバーコードを設けることによって構成することもできる。バーコードはシールの形態としてVガイド部材2の表面に貼着したり、Vガイド部材2の表面に直接印刷したりすることができる。この場合、検出手段101はバーコードリーダーによって構成される。
1A、1B、1C、1D:搬送ベルト(間欠搬送用搬送ベルト)
10:ベルト本体
10a:背面
10b:歯面
11:歯部
11a:歯側面
12:貫通孔(Vガイド部材取付け部)
12a:楕円形部
12b: 円形部
13:Vガイド部材取付け部
13a:薄肉部
2:Vガイド部材
20:連接構造体
21:上面
22a:楕円形凸部
22b:円形凸部
23:立壁部
24:収容孔
25:挿通孔
26:連接部
27:熱収縮チューブ
3:固定リング
31:挿通孔
32:凹部
4:取付けボルト
5:固定ピン(固定部材)
51:ねじ孔
5M:被検出体
100:ベルト搬送装置
101:検出手段
102:モータ
103:制御部(制御手段)
10:ベルト本体
10a:背面
10b:歯面
11:歯部
11a:歯側面
12:貫通孔(Vガイド部材取付け部)
12a:楕円形部
12b: 円形部
13:Vガイド部材取付け部
13a:薄肉部
2:Vガイド部材
20:連接構造体
21:上面
22a:楕円形凸部
22b:円形凸部
23:立壁部
24:収容孔
25:挿通孔
26:連接部
27:熱収縮チューブ
3:固定リング
31:挿通孔
32:凹部
4:取付けボルト
5:固定ピン(固定部材)
51:ねじ孔
5M:被検出体
100:ベルト搬送装置
101:検出手段
102:モータ
103:制御部(制御手段)
Claims (16)
- ベルト本体の長さ方向に沿って複数のVガイド部材取付け部を一直線状に配設したVガイド部材取付け部の列を1列又は2列以上有し、該1列又は2列以上の前記Vガイド部材取付け部の列の任意の前記Vガイド部材取付け部に、前記ベルト本体の搬送面と反対の面に突出するVガイド部材を着脱可能に取り付けることにより、前記Vガイド部材の取付け位置及び取付け数のいずれか一方又は両方を調整可能としたことを特徴とする搬送ベルト。
- 前記Vガイド部材取付け部は、前記ベルト本体を貫通する貫通孔であることを特徴とする請求項1記載の搬送ベルト。
- 前記Vガイド部材取付け部は、前記ベルト本体を貫通せず、前記Vガイド部材の取り付け時に破いて貫通孔を形成することができるように、前記ベルト本体の搬送面が部分的に薄肉に形成された薄肉部を有していることを特徴とする請求項1記載の搬送ベルト。
- 前記ベルト本体の搬送面と反対の面に、該ベルト本体の長さ方向に沿って間隔をおいて複数の歯部が並設されており、
前記Vガイド部材取付け部は前記歯部に位置して設けられ、
前記Vガイド部材は、前記歯部の先端から突出するように取り付けられる構成であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の搬送ベルト。 - 前記Vガイド部材取付け部は、全ての前記歯部に設けられていることを特徴とする請求項4記載の搬送ベルト。
- 前記Vガイド部材は、前記ベルト本体の長さ方向に沿って複数個が一体に連接されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の搬送ベルト。
- 前記Vガイド部材は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素系樹脂のいずれかによって構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の搬送ベルト。
- 前記Vガイド部材に熱収縮チューブが被覆され、該熱収縮チューブが収縮して前記Vガイド部材の表面に密着していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の搬送ベルト。
- 前記熱収縮チューブは、PFA、PTFE、FEP、ETFEの中から選ばれるフッ素樹脂からなることを特徴とする請求項8記載の搬送ベルト。
- 前記熱収縮チューブの内面に、前記Vガイド部材への密着性を向上させる表面処理が施されていることを特徴とする請求項8又は9記載の搬送ベルト。
- 搬送ベルトに設けられた被検出体を検出手段によって検出したことをトリガとしてモータの間欠的な駆動を行うベルト搬送装置に用いられる間欠搬送用搬送ベルトであって、
前記搬送ベルトとして請求項1〜10のいずれかに記載の搬送ベルトを使用し、
前記搬送ベルトに取り付けられた1以上の前記Vガイド部材に前記被検出体を設けたことを特徴とする間欠搬送用搬送ベルト。 - 前記被検出体は、前記Vガイド部材に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項11記載の間欠搬送用搬送ベルト。
- 前記Vガイド部材は、前記ベルト本体を貫通する取付けボルトと螺合して該Vガイド部材を前記ベルト本体に固定する固定部材を有し、
前記固定部材は、前記被検出体を兼用していることを特徴とする請求項11又は12記載の間欠搬送用搬送ベルト。 - 前記固定部材は、前記Vガイド部材の内部に設けられていることを特徴とする請求項13記載の間欠搬送用搬送ベルト。
- 前記被検出体は、磁性体であることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の間欠搬送用搬送ベルト。
- 請求項11〜15のいずれかに記載の間欠搬送用搬送ベルトと、
前記間欠搬送用搬送ベルトを走行させるモータと、
前記被検出体を検出する検出手段と、
前記検出手段による前記被検出体の検出をトリガとして前記モータの駆動を制御することによって前記間欠搬送用搬送ベルトを間欠的に走行させる制御手段とを有することを特徴とするベルト搬送装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013244231A JP2015101455A (ja) | 2013-11-26 | 2013-11-26 | 搬送ベルト、間欠搬送用搬送ベルト及びベルト搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013244231A JP2015101455A (ja) | 2013-11-26 | 2013-11-26 | 搬送ベルト、間欠搬送用搬送ベルト及びベルト搬送装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019235632A1 (ja) * | 2018-06-08 | 2019-12-12 | ニッタ株式会社 | ベルト用付属品、及びベルト用付属品を備えたベルト |
RU2723618C1 (ru) * | 2019-10-08 | 2020-06-16 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Кубанский государственный технологический университет" (ФГБОУ ВО "КубГТУ") | Привод конвейера дискретного действия |
JP2020183306A (ja) * | 2019-05-07 | 2020-11-12 | ニッタ株式会社 | ベルト用付属品、及びベルト用付属品を備えたベルト |
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-
2013
- 2013-11-26 JP JP2013244231A patent/JP2015101455A/ja active Pending
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JP7202251B2 (ja) | 2019-05-07 | 2023-01-11 | ニッタ株式会社 | ベルト用付属品、及びベルト用付属品を備えたベルト |
JP2021001048A (ja) * | 2019-06-21 | 2021-01-07 | 株式会社クボタ | 搬送装置 |
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