JP2015101237A - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このうちの入力軸は、前端寄り部分に嵌合部を有し、ステアリングホイールからの操舵力を付与されるものである。
又、前記出力軸は、前記入力軸に対して所定角度範囲での相対回転を可能に連結されており、外周面の一部にトルク検出用エンコーダ部を有し、電動モータを発生源とする補助動力を付与されるものである。
又、前記トーションバーは、前記入力軸と前記出力軸とを同軸に連結した状態で、これら入力軸及び出力軸の内径側に設けられている。
更に、前記トルク検出用スリーブは、前記トルク検出用エンコーダ部の外径側に配置されると共に、その後端部を前記嵌合部に外嵌固定されている。
特に、本発明の電動式パワーステアリング装置は、前記嵌合部の外周面に円周方向に関する凹凸形状の雄セレーション部が形成されている。又、前記トルク検出用スリーブのうち、前記雄セレーション部と径方向に重畳する部分を塑性変形させる事により、前記雄セレーション部に係合させている。
又、上述の請求項2に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記嵌合部の外周面のうち、前記雄セレーション部が形成された部分の軸方向に関する少なくとも1箇所位置に、全周に亙り周方向凹溝を形成する。そして、前記かしめ部とこの周方向凹溝とを係合させる。
更に、上述の様な請求項2〜4に記載した発明を実施する場合には、好ましくは請求項5に記載した発明の様に、前記嵌合部の外周面のうち、前記雄セレーション部の前端側に隣接する位置に、外径が軸方向に関して変化しない円筒面を形成する。
又、請求項3に記載した発明の場合、前記かしめ部と、前記嵌合部の外周面のうち、前記雄セレーション部が形成された部分に形成した周方向凹溝とを係合させている。この為、前記入力軸と前記トルク検出用スリーブとの更なる結合強度の向上を図れる。
更に、請求項5に記載した発明の場合、前記嵌合部の外周面のうち、前記雄セレーション部の前端側に隣接する位置に、外径が軸方向に関して変化しない円筒面を形成している。この様な円筒面は、前記雄セレーション部に比べて、前記入力軸の嵌合部以外の部分との同心性を確保し易い。この為、前記トルク検出用スリーブの内周面を、前記円筒面により案内する事により、このトルク検出用スリーブと前記入力軸との同心性を確保しながら、前記トルク検出用スリーブを前記嵌合部に外嵌固定する作業を行う事ができる。又、前記トルク検出用スリーブの後端寄り部分を径方向内方に塑性変形させる(かしめる)際、このトルク検出用スリーブが、前記入力軸に対して傾く事も防止できる。
図1〜5は、請求項1〜4に対応する本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、ロアシャフト13aとトルク検出用スリーブ31aとの連結部の構造を工夫した点にある。この特徴部分以外の構造は、前述した図9〜11に示した電動式パワーステアリング装置の構造とほぼ同様である。従って、同等部分に関しては同一符号を付すと共に説明は簡略に行い、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
又、前記ステアリングシャフト5aは、前記ステアリングコラム6の内側に回転自在に支持されており、特許請求の範囲の入力軸に相当するロアシャフト13aと、アッパシャフト14とを、トルク伝達を可能に、且つ、二次衝突時に全長を収縮可能に組み合わせて成る。
又、前記出力軸16と前記ロアシャフト13aとは、前記トーションバー19を介して連結されている。このトーションバー19は、ばね鋼により造られたもので、前記ロアシャフト13aと、前記出力軸16とを、互いに同軸に連結している。この様なトーションバー19は、その後端部を除く大部分を、前記出力軸16の内径側に配置された状態で、その前端部を、この出力軸16の前端部に、ピン20により相対回転不能に結合されると共に、その後端部を、前記ロアシャフト13の前端寄り部分の径方向中心部に設けられたスプライン孔21に、相対回転不能にスプライン嵌合されている。
尚、これら各位置決め凹溝41、41の円周方向に関する幅寸法は、前記雄セレーション部39の谷部(凹部)の円周方向に関する寸法よりも大きい。
先ず、前記トルク検出用スリーブ31aと前記ロアシャフト13aの筒状部22aとを、同心に、且つ、このトルク検出用スリーブ31aの各位置決め凸部42、42と、前記筒状部22aの各位置決め凹溝41、41との円周方向に関する位相を一致させた状態で配置する。そして、前記各トルク検出用スリーブ31aを、前記筒状部22a(ロアシャフト13a)に、このトルク検出用スリーブ31aの後端縁と前記周方向凹溝40とが、径方向に重畳する(軸方向に関して整合する)位置まで押し込む(圧入する)。この際、前記各位置決め凸部42、42が、前記各位置決め凹溝41、41により軸方向に案内された(円周方向に関する相対変位が阻止された)状態で、前記トルク検出用スリーブ31aが前記筒状部22aに対して上述の位置まで変位する。この状態で、前記トルク検出用スリーブ31aは、前記筒状部22a(雄セレーション部39)に締り嵌めで外嵌固定されている。尚、前記トルク検出用スリーブ31aを、前記筒状部22a(ロアシャフト13a)に圧入する際、このトルク検出用スリーブ31aの後端寄り部分の内径を前記雄セレーション部39の山部(凸部)の外接円の外径よりも小さく形成すると共に、前記トルク検出用スリーブ31aの内側に、前記雄セレーション部39を圧入する事で、このトルク検出用スリーブ31aの内周面がこの雄セレーション部39に食い込む様に、この内周面を塑性変形させる事もできる。
又、本例の場合、前記かしめ部44(の先端縁である折れ曲がり部)と、前記筒状部22aに形成した周方向凹溝40とを係合させている。この為、前記ロアシャフト13aと前記トルク検出用スリーブ31aとの更なる結合強度の向上を図れる。
更に、本例の場合、前記トルク検出用スリーブ31aの後端寄り部分の内周面に前記各位置決め凸部42、42を形成すると共に、前記筒状部22aの外周面に、これら各位置決め凸部42、42を軸方向に案内可能な前記各位置決め凹溝41、41を形成している。この為、前記トルク検出用スリーブ31aと前記ロアシャフト13a(筒状部22a)との円周方向に関する位置決めを図りながら、これら両部材31a、13a同士を組み付ける事ができる。
図6〜7は、請求項1、3に対応する本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の電動式パワーステアリング装置を構成するロアシャフト13bの場合も、筒状部22bの外周面のうち、前端部{出力軸16(図1参照)側の端部}から軸方向中間部に掛けて、雄セレーション部39を形成している。尚、本例の場合、前述した実施の形態の第1例のロアシャフト13aが備える周方向凹溝40を形成していない。又、本例の場合、前記雄セレーション部39を構成する谷部(凹部)のうちの何れか一つの谷部が、特許請求の範囲の位置決め凹溝を構成している。
先ず、前記トルク検出用スリーブ31bと前記ロアシャフト13bの筒状部22bとを、同心に、且つ、このトルク検出用スリーブ31bの位置決め凸部42bと、前記雄セレーション部39を構成する谷部のうちの何れか一つの谷部との円周方向に関する位相を一致させた状態で配置する。そして、前記各トルク検出用スリーブ31bを、前記筒状部22bに、前記位置決め凸部42bの後端縁が、前記雄セレーション部39の後端縁に当接する位置まで押し込む(圧入する)。この際、前記位置決め凸部42bが、前記雄セレーション部39の谷部により軸方向に案内された状態で、前記トルク検出用スリーブ31bが前記ロアシャフト13b(筒状部22b)に対して上述の位置まで変位する。尚、本例の場合も、前述した実施の形態の第1例と同様に、前記各トルク検出用スリーブ31bを前記筒状部22bに圧入する際、このトルク検出用スリーブ31bの内周面の後端寄り部分を塑性変形させる事もできる。
そして、前記トルク検出用スリーブ31bのうち、前記筒状部22bの雄セレーション部39と径方向に重畳した部分全体を、径方向内方に塑性変形させる(かしめる)事により、当該部分を前記雄セレーション部39に対して係合させる(内周面を塑性変形させて雄セレーション部39に食い込ませる)。この様にして、前記トルク検出用スリーブ31bを前記ロアシャフト13bの筒状部22bに対して組み付ける。尚、前記トルク検出用スリーブ31bのうち、径方向内方に塑性変形させる部分の軸方向寸法は、このトルク検出用スリーブ31bと前記ロアシャフト13bとの結合強度に応じて、適宜変更する事ができる。
図8は、請求項1、3、4に対応する本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の電動式パワーステアリング装置の場合、トルク検出用スリーブ31bを、前述した実施の形態の第2例と同様の構成としている。
一方、ロアシャフト13cの構造を前述した実施の形態の第2例の構造と異ならせている。具体的には、前記ロアシャフト13bの筒状部22cの外周面のうち、前端部{出力軸16(図1参照)側の端部}に、円周方向及び軸方向に関して外径が変化しない円筒面45を設けている。この円筒面45の外径は、前記トルク検出用スリーブ31bの内周面の一端寄り部分の内径とほぼ同じか、僅かに大きくしている。
又、前記円筒面45の外周面の円周方向1箇所位置に、一端が前記筒状部22cの前端縁に開口し、他端が前記雄セレーション部39aを構成する谷部のうちの一つの谷部の前端部に連続した位置決め凹溝41aを形成している。
先ず、前記トルク検出用スリーブ31bと前記ロアシャフト13cの筒状部22cとを、同心に、且つ、このトルク検出用スリーブ31bの位置決め凸部42b(図7参照)と、前記位置決め凹溝41aとの円周方向に関する位相を一致させた状態で配置する。
そして、前記各トルク検出用スリーブ31bを、前記筒状部22cに、前記位置決め凸部42bの後端縁が、前記雄セレーション部39aの後端縁に当接する位置まで押し込む(圧入する)。この際、前記位置決め凸部42bが、前記位置決め凹溝41a及びこの位置決め凹溝41aに連続する前記雄セレーション部39の谷部により軸方向に案内された状態で、前記トルク検出用スリーブ31bが前記ロアシャフト13c(筒状部22c)に対して上述の位置まで変位する。尚、本例の場合も、前述した実施の形態の第1例及び第2例と同様に、前記トルク検出用スリーブ31bを前記筒状部22cに圧入する際、この前記トルク検出用スリーブ31bの内周面の後端寄り部分を塑性変形させる事もできる。この様な構成を採用する場合、前記雄セレーション39aの各山部の径方向外端を通る外接円の直径を、前記円筒面45の外径よりも大きくすると共に、前記トルク検出用スリーブ31bの内周面の後端寄り部分の内径を、前記山部の外接円の直径よりも小さくする。
更に、前記トルク検出用スリーブ31bのうち、前記筒状部22cの雄セレーション部39aと径方向に重畳した部分全体を、径方向内方に塑性変形させる(かしめる)事により、当該部分を前記雄セレーション部39aに対して係合させる(内周面を塑性変形させて雄セレーション部39aに食い込ませる)。この様にして、前記トルク検出用スリーブ31bを前記ロアシャフト13cの筒状部22cに対して組み付ける。尚、上述のかしめ作業を、前記トルク検出用スリーブ31bの外周面のうち、前記円筒面45と径方向に重畳する部分を、抑え治具により保持しながら行えば、前記トルク検出用スリーブ31bと前記ロアシャフト13c(筒状部22c)とが傾く事を防止できる。
又、本発明を実施する場合には、上述のかしめ部を形成する場合、或いは、圧入によりトルク検出用スリーブの内周面を塑性変形させる場合の、何れか一方のみを実施する事もできるし、両方を実施する(圧入により塑性変形させた後、かしめる)事もできる。
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6 ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 電動モータ
11 インナコラム
12 アウタコラム
13、13a、13b、13c ロアシャフト
14 アッパシャフト
15 ハウジング
16 出力軸
17 玉軸受
18 玉軸受
19 トーションバー
20 ピン
21 スプライン孔
22、22a、22b、22c 筒状部
23 雌ストッパ部
24 雌側歯部
25 雌側溝部
26 雄ストッパ部
27 雄側歯部
28 雄側溝部
29 トルク検出用凹凸部
30 検出用溝部
31、31a、31b トルク検出用スリーブ
32a、32b 周方向溝
33 窓孔
34 トルク検出用コイルユニット
35 ウォームホイール
36 ウォーム
37 出力軸
38 ウォーム式減速機
39、39a 雄セレーション部
40 周方向凹溝
41、41a 位置決め凹溝
42、42b 位置決め凸部
43、43a 凹部
44 かしめ部
45 円筒面
Claims (5)
- 前端寄り部分に嵌合部を有し、ステアリングホイールからの操舵力を付与される入力軸と、
この入力軸に対して所定角度範囲での相対回転を可能に連結されており、外周面の一部にトルク検出用エンコーダ部を有し、電動モータを発生源とする補助動力を付与される出力軸と、
前記入力軸と前記出力軸とを同軸に連結した状態で、これら入力軸及び出力軸の内径側に設けられたトーションバーと、
前記トルク検出用エンコーダ部の外径側に配置されると共に、その後端部を前記嵌合部に外嵌固定されたトルク検出用スリーブとを備えた電動式パワーステアリング装置であって、
前記嵌合部の外周面に円周方向に関する凹凸形状の雄セレーション部が形成されており、
前記トルク検出用スリーブのうち、前記雄セレーション部と径方向に重畳する部分を塑性変形させる事により、前記雄セレーション部に係合させている電動式パワーステアリング装置。 - 前記トルク検出用スリーブのうち、前記雄セレーション部に係合した部分が、径方向内方に塑性変形したかしめ部である、請求項1に記載した電動式パワーステアリング装置。
- 前記嵌合部の外周面のうち、前記雄セレーション部が形成された部分の軸方向に関する少なくとも1箇所位置に、全周に亙り周方向凹溝が形成されており、
前記かしめ部とこの周方向凹溝とが係合している請求項2に記載した電動式パワーステアリング装置。 - 前記トルク検出用スリーブの後端寄り部分の内周面に位置決め凸部が形成されており、
前記嵌合部の外周面のうち、円周方向に関してこの位置決め凸部と整合する位置に、軸方向に長く、前記位置決め凸部を軸方向に案内可能な位置決め凹溝が形成されている、請求項2〜3のうちの何れか1項に記載した電動式パワーステアリング装置。 - 前記嵌合部の外周面のうち、前記雄セレーション部の前端側に隣接する位置に、外径が軸方向に関して変化しない円筒面を形成している、請求項2〜4のうちの何れか1項に記載した電動式パワーステアリング装置。
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