JP2015100428A - 洗濯機 - Google Patents

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眞 加々見
Makoto Kagami
眞 加々見
泉 池田
Izumi Ikeda
泉 池田
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Abstract

【課題】螺旋水流を阻害しないように水を気水分離槽から排出して、泡と水との分離効率を向上させることができる洗濯機を提供する。【解決手段】洗濯物の洗濯又はすすぎに使用された洗濯水を泡と水とに分離する横断面形状が略円形状の気水分離槽6を備える気水分離装置4を搭載した洗濯機100であり、前記気水分離装置4は、前記気水分離槽6の側面における接線方向から前記洗濯水を前記気水分離槽6に導入する導入管7と、前記気水分離槽6の上部中央に接続されて前記洗濯水から分離された泡を前記気水分離槽6の外に導出する泡導出管9と、前記洗濯水から分離された水を前記気水分離槽6の外に導出する水導出管7とを備え、前記水導出管7は、前記気水分離槽6の側面における接線方向に前記水を導出する。【選択図】図1

Description

本発明は、洗濯やすすぎ等に使用された水を再利用するための気水分離装置を備える洗濯機に関するものである。
従来、洗濯やすすぎに使用した洗濯水から泡と水とを分離し、分離した泡は洗濯に、分離した水は洗濯やすすぎに再度使用するようにした洗濯機が特許文献1に記載されている。この洗濯機は、洗濯水中において界面活性剤の濃度が高くなっている泡を水から分離する泡沫分離装置を備えている。より具体的にはこのものは洗濯やすすぎに使用した洗濯水で略満たされる有底円筒の処理槽と、その処理槽内下部に配置された気液混合槽とを具備している。そして、処理槽の下部外側面を貫通させて設けられた導入管から洗濯水を気液混合槽に導入し、気液混合槽内において螺旋水流を発生させて、気液混合槽の上部にある噴出口から泡を含んだ螺旋水流を処理槽内に噴出させる。
気液混合槽から噴出した螺旋水流に含まれる泡は、遠心力により螺旋水流から分離され処理槽内の上部まで移動し、そこから収集されて処理槽外に排出される。一方、泡に比較して重たい水は、処理槽内に設けられた排水管により、処理槽の上部から槽外に排出される。具体的には前記排水管は、底面から上部まで延びる縦管部と、処理槽の上部に配置され、前記処理槽内の水を半径方向に横切る横管部とからなる構造である。
特許第4508963号公報
しかしながら、特許文献1のものでは、前記横管部が半径方向に処理槽内の水中を横切っているので、気液混合槽により前記処理槽内に形成される螺旋水流はその横管部により妨げられて、その旋回力が低下する。
上記した排水管の横管部による不具合を解消するために、例えば処理槽の周壁に半径方向に貫通させた貫通孔を設け、その貫通孔から排水するよう構成する事が考えられる。しかしながら、このような構成では処理槽内の螺旋水流は内側周面に沿って円周方向に流れているのに対して、貫通孔から排出される水は処理槽の半径方向に移動するために螺旋水流に対してその旋回力を低下させるように作用してしまう。
このように上記したいずれの構造にあっても、螺旋水流の旋回力が弱くなり、泡と水との分離性能が低下し、効率よく界面活性剤を分離することができなかった。
そこで、本発明は上述したような問題を鑑みてなされたものであり、螺旋水流の流れを阻害しないように水を気水分離槽から排出して、洗濯水からの泡と水との分離効率を向上させることができる洗濯機を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係る洗濯機は、洗濯物の洗濯又はすすぎに使用された洗濯水を泡と水とに分離する横断面形状が略円形状の気水分離槽を備える気水分離装置を搭載した洗濯機であり、前記気水分離装置は、前記気水分離槽の側面における接線方向から前記洗濯水を前記気水分離槽に導入する導入管と、前記気水分離槽の上部中央に接続されて前記洗濯水から分離された泡を前記気水分離槽の外に導出する泡導出管と、前記洗濯水から分離された水を前記気水分離槽の外に導出する水導出管とを備え、前記水導出管は、前記気水分離槽の側面における接線方向に前記水を導出することを特徴とする。
このような構成によれば、導入管を気水分離槽の側面における接線方向から洗濯水を気水分離槽に導入するので、気水分離槽内において洗濯水の螺旋水流を効率よく発生させることが可能になる。螺旋水流により水から分離された泡は、水との重量の違いにより気水分離槽の上部に移動して泡導出管から取り出されるとともに、水は螺旋水流の外周側に移動してその側面における接線方向に水を導出させる水導出管から導出される。つまり、水導出管は水を気水分離槽の接線方向に導出するので、気水分離槽の内周面に沿った螺旋水流の流れの向きと前記導出管から導出される水の流れる向きとを略一致させることができる。したがって、導出される水の流れが螺旋水流に対する抵抗にはならず、螺旋水流の旋回力を弱めるように作用しないので、洗濯水からの泡と水との分離効率を向上させることができる。
なお、本発明において、洗濯水とは、洗濯物を洗濯した後の水、及び洗濯を終了した後に洗濯物をすすいだ後の水の両方を指すものである。また、気水分離槽から導出される水とは、泡が分離されて界面活性剤を全く含まない水以外に、気水分離槽に導入された洗濯水より界面活性剤の濃度が低いもの全般を指すものである。
気水分離槽内の略全体に螺旋水流を効果的に発生させて泡を効率よく分離するためには、前記導入管は、前記気水分離槽の下部もしくは中央部において前記気水分離槽に連通するものが望ましい。
分離した泡が混入しない状態で水を気水分離槽から導出するには、前記水導出管は、前記気水分離槽の下部において前記気水分離槽に連通するものが望ましい。
分離した泡を高密度に収集し、界面活性剤の濃度を高められるようにするためには、前記気水分離槽は、上方に行くにしたがって横断面の面積が小さくなる構造であるものが望ましい。
前記気水分離装置は、前記水槽から前記洗濯水を送出させる水ポンプと、空気を送出する空気ポンプとを備え、水ポンプにより送出された前記洗濯水に前記空気ポンプから送出された前記空気を混合して形成した気水混合水を前記気水分離槽に導入するものが望ましい。
気水混合水の発泡状態を活発にするためには、前記気水分離装置の前記導入管直近に、管内径が上流側で一旦広くなり下流側で狭くなる一次発泡器を設けたものが望ましい。このような一次発泡器を有して、気水分離装置を小型化するためには、前記導入管が、前記一次発泡器と一体化したものが望ましい。
泡導出管から導出する泡の流量である泡流量と、泡と水の割合である泡化率の両方を制御するためには、前記水導出管は、前記気水分離槽と対向する端部側に流量調整弁を備えてなるものが望ましい。
このように本発明の洗濯機によれば、水導出管を気液分離槽に対してその接線方向に水を導出するよう設けているので、気水分離槽内の螺旋水流を弱めることなく水を導出することができ、その結果、界面活性剤の分離回収効率を高くすることができる。したがって、回収した界面活性剤を洗濯に再利用することにより、使用する洗剤の量が少ない場合であっても洗濯時の洗浄性能を向上させることができるとともに、泡を分離した後の水をすすぎに再利用することにより、節水しながら高いすすぎ性能を持たせることができる。
本発明の第一実施形態の構成を示す説明図。 同第一実施形態の気液分離槽の平面図及び正面図。 同第一実施形態の一次発泡器の断面図。 本発明の第二実施形態の気液分離槽の平面図及び正面図。 本発明の第三実施形態の気液分離槽の平面図及び正面図。 本発明の第三実施形態の気液分離槽の変形例の平面図及び正面図。 本発明の第一実施形態乃至第三実施形態に適用が可能な一次発泡器を一体に形成した導入管の横断面図。
図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1に示す第一実施形態の洗濯機100は、洗濯物が入れられる洗濯槽であるドラム1と、ドラム1を回転させるモータ2と、ドラム1を回転可能に支持する水槽3と、水槽3、モータ2及び後述する気水分離装置4を収容する外箱5とを備えている。ドラム1、モータ2及び水槽3を主要な構成要素とする洗濯機100の本体部分はその構成が限定されるものではなく、よく知られた構成を広く採用するものであってよい。
気水分離装置4は、気水混合水から泡を分離する気水分離槽6と、気水分離槽6の内部と連通する導入管7、水導出管8及び泡導出管9と、水導出管8における流量を制御する流量調整弁10と、導入管7により導入する洗濯水の発泡を促進する一次発泡器11と、導入管7を介して気水分離槽6に水槽3から排出された洗濯水を送り込む水ポンプ12と、一次発泡器11に空気を送り込む空気ポンプ13と、気水分離槽6から排出された水の排出方向を制御する水切換弁14と、気水分離槽6から排出された泡の排出方向を制御する泡切換弁15と、外部に排水する際に泡を消滅させる消泡器16とを備えている。
気水分離槽6は、水槽3の下方に配置されるもので、横断面形状が略円形状をしている。気水分離槽6は、その上端側が概ね半球形状になっているとともに、下端側は平面で閉塞される。気水分離槽6は、その内部で洗濯水に空気の泡をさらに含ませた気水混合水の螺旋水流が容易に形成できるように、その内表面は滑らかになっている。さらに気水分離槽6は、その下部の同じ高さ位置において、導入管7と水導出管8とが接続される。また、気水分離槽6の半球形状の中央部分の最も高い部位には、泡導出管9が接続される。
導入管7は、その一端が一次発泡器11に接続され、その他端が気水分離槽6の下部において気水分離槽6に接続される。詳細には、導入管7は、図2の(a)に示すように、その管中心軸を気水分離槽6の側面における接線方向に一致させて気水分離槽6に接続される。したがって、導入管7は、気水分離槽6の側面における接線方向から洗濯水を気水分離槽6に導入する。なお、図2において、実線の矢印により洗濯水の流れる方向を示す。
水導出管8は、その一端が気水分離槽6の下部において接続され、その他端には流量調整弁10が接続される。詳細には、水導出管8は、図2に示すように、その管中心軸を、気水分離槽6の側面における接線方向に一致させ、しかも導入管7の管中心軸と一致させて気水分離槽6に接続される。したがって、水導出管8は、洗濯水から分離された水を気水分離槽6の側面における接線方向に導出する。なお、図2において、破線の矢印により泡が分離された水の流れる方向を示す。
泡導出管9は、その一端が気水分離槽6の概ね半球形状の中央部分に接続され、その他端には泡切換弁15が接続される。泡切換弁15は、泡導出管9を、消泡器16又は泡環流路17に連通させる。泡環流路17は、泡をドラム1に還流する。消泡器16は、泡導出管9から導出された泡を消して、界面活性剤の溶液を排出する。なお、図2の(b)において、二点鎖線の矢印により泡の流れる方向を示す。
流量調整弁10は、開度を調整して気水分離槽6から導出される水量を調整するとともに、泡導出管9から導出される泡の流量と泡化率(濃度)とを制御する。
一次発泡器11は、円管形状をしており、図3に示すように、その流入側端部11aと流出側端部11bは管内径の細い管であり、中央部11cは流入側及び流出側端部11a、11bより管内径の太い管からなり、流入側及び流出側端部11a、11bと中央部11cとは一体に形成されている。気水分離装置4に組み込まれ洗濯水の流れる方向(図3に矢印で示す)を基準にして構造を見た場合、一次発泡器11は、上流側つまり流入側端部11aと中央部11cとの境界部分で一旦管径が大きくなり、下流側つまり中央部11cと流出側端部11bとの境界部分で管内径が小さくなる構造となる。そして、一次発泡器11の流入側端部11aは接続管路18に接続されるとともに、その流出側端部11bは気水分離槽6に接続される。
水ポンプ12は、水槽3の底面において水槽3に連通する供給管路19を介して供給される水槽3内の洗濯水を、一次発泡器11に供給する。
空気ポンプ13は、水ポンプ12と一次発泡器11とを接続する接続管路18に接続されて、接続管路18を介して一次発泡器11に導入される水に対して、空気を洗濯水に混入する。
水切換弁14は、水導出管8と第一還流管路20と第二還流管路21とに接続される。水切換弁14は、水導出管8と第一還流管路20とを連通させるとともに、切り換えることにより水導出管14と第二還流管路21とを連通させる。第一還流管路20は、水槽3の上部において水槽3と連通し、第二還流管路21は、水槽3の底部において水槽3と連通する。
このような構成において、気水分離装置4の動作について説明する。
泡と水とを分離する作業に先立って、気水分離装置4の初期状態では流量制御弁10は閉じておく。これにより、気水分離槽6に所定の量の気水混合水を溜めることができる。そして、洗濯が終了した後、洗濯水が水槽3に残っている状態で水ポンプ12を作動させ、供給管路19を介して水槽3内の洗濯水を一次発泡器11に供給する。洗濯水が接続管路18に達した時点で、空気ポンプ13を作動させて洗濯水に空気を送り込む。このように洗濯水に空気を混合することで、一次発泡器11での発泡が促進される。
洗濯水に空気が混合されて一次発泡器11に導入された気水混合水は、一次発泡器11の流入側端部11aの管内径より中央部11cの管内径が拡大していることから、一次発泡器11内部において気水混合水に含まれている泡が細かな泡に分解される。細かな泡を含んだ気水混合水は、一次発泡器1の流出側端部11bの内管径が中央部11cの内管径より小さくなっていることで、気水混合水の流速を減少させることなく一次発泡器11から排出される。
一次発泡器11から排出された気水混合水は、導入管7により気水分離槽6にその側面における接線方向から導入される。この時、流量制御弁10は閉じてあるので、導入管7を介して気水分離槽6に導入された気水混合水の全てが、気水分離槽6内に留まる。そして、一次発泡器11から排出された流速により、気水分離槽6内で気水混合水の螺旋水流が生じる。
気水分離槽6内において気水混合水の螺旋水流が生じることにより、水の旋回による遠心力で重い水が螺旋水流の外周に集まり、同時に軽い泡が螺旋水流の中心部分に集まることで、泡が水から分離される。この時、水はその重量により気水分離槽6内の下方に移動し、水より軽い泡は気水分離槽6内の上方に移動する。
気水混合水が泡と水に分離した状態で、分離させる泡の量や泡化率(界面活性剤の濃度)に応じて流量制御弁10の開度を調整する。これによって、気水分離槽6内の下方に移動した水が、気水分離槽6内の螺旋水流の水力により水導出管8に排出される。水導出管8に排出された水は、水切換弁14により、第一還流管路20又は第二還流管路21に還流される。
気水分離槽6内の上方に移動した泡は、気水分離槽6の半球形状の上部に集まる。泡は、その量が増加するにしたがって、順に押されて泡導出管9に出される。その後、泡切換弁15を介して、泡は泡還流路17または消泡器16に到達する。
水切換弁14は、洗濯物のすすぎの際には、第一還流管路20に水が流れるように切り換え、洗濯物の洗濯の際には、第二還流管路21に水が流れるように切り換える。また、泡切換弁15は、洗濯の際には泡還流管路17に泡が流れるように切り換え、すすぎの際には消泡器16に泡が流入するように切り換える。
このように構成された本実施形態の洗濯機100の効果は以下の通りである。水導出管8に流量制御弁10を設けているので、水導出管8から排出される水量を制御し、結果として泡導出管9から導出される泡の流量と泡化率とを制御することができる。より具体的には、流量制御弁10の開度を小さくすることで、水導出管8から導出される水量が減少すると、水導出管9から導出されない水が泡導出管9から導出されることになる。したがって、泡導出管9から導出される泡と水の割合は水の割合が高くなり泡化率は下がるが、流量としては大きくなる。逆に流量制御弁10の開度を大きくすることで、水導出管8から導出される水量が増大すると、泡導出管9から導出される泡と水のうち水の量が減少するので、泡化率は上昇するが、全体として流量は小さくなる。泡化率を低下させることができる。したがって、前記流量調整弁10の開度を調節することで例えば洗濯モードごとに適した泡流量と泡化率の泡を前記ドラム1へと戻すことができ、洗浄効果をより高めることができる。
また、水導出管8が気水分離槽6の側面において接線方向に設けられて螺旋水流の流れる方向と水導出管8の管中心軸の方向とが一致しており、しかも気水分離槽6内には発生させた螺旋水流の旋回力を妨げるものがないので、導出する気水混合水の水流により形成される螺旋水流の旋回力が弱まらず、効率よく泡と水とを分離することができる。
さらに、気水分離槽6の上部が概ね半球形状に形成してあるので、その横断面積が上方に行くにしたがって小さくなることで泡の密度を高くすることができ、泡の導出効率を良好にすることができる。
加えて、洗濯の際に泡切換弁15を切り換えて泡を水槽3に送ることにより、高濃度の界面活性剤での洗濯を実施することができ、洗浄性能を向上させることができる。また、すすぎの際には、水切換弁14を切り換えて泡が混入していない界面活性剤の少ない水を水槽3に還流することで再利用して洗濯物をすすぐことができる。これにより、すすぎのために供給する新しい水の量を少なくすることができ、節水を実現することができる。
なお、本発明は上記第一実施形態に限定されるものではない。
以下に示す第二実施形態、第三実施形態及びその変形例にあっては、気水分離槽106、206、導入管7及び水導出管8以外の構成については、上記第一実施形態と同じであるので、その説明を割愛する。また、以下の説明にあっては特に記載しないが、導入管7及び水導出管8は、気液分離槽106、206の側面に対して接線方向で接続されるものである。
導入管7と水導出管8との取付位置関係は、上記第一実施形態のように、気水分離槽6の上下方向において高さを揃えるものではなくてよい。すなわち、図4の(a)に示すように、平面視において、導入管7及び水導出管8は、気水分離槽106の側面における接線方向にそれぞれの管中心軸を一致させて接続しているが、図4の(b)に示すように、導入管7を気水分離槽106の高さ方向の中央付近で気水分離槽106に接続し、水導出管8は上記第一実施形態と同様に気水分離槽106の下部位置において接続する。
第二実施形態では、気水分離槽106は、下部分106aが、断面形状が略円形の有底円筒体からなり、泡導出管9が接続される上部分106bが、下部分106aより直径が小さく上肩部が湾曲した断面形状が略円形の有蓋円筒体からなる。泡導出管9は、上部106aの蓋部分の中央に垂直に接続される。図4において、実線の矢印により洗濯水、破線の矢印により泡が分離された水、及び二点鎖線の矢印により泡のそれぞれの流れる方向を示す。
このように、導入管7を気水分離槽106の高さ方向の中央付近で気水分離槽106に接続することにより、水導出管8に排出される水に泡が混入する確率を低減することができる。また、上部分106bが下部分106aより小径の円筒体であるので、下部分106aで分離された泡が高密度に集められる。さらに、上部分106bの上肩部が湾曲しているので、集められた泡を容易に泡導出管9に誘導することができる。したがって、泡を効率よく水槽3に還流させることができる。なお、導入管7の気水分離槽106における接続位置は、第一実施形態と同様に、気水分離槽106の下部であってもよい。
図5に示す第三実施形態では、導入管7の気水分離槽206に対する接続位置と、水導出管8の気水分離槽206に対する接続位置とが、気水分離槽206の中心軸周りに180度離れた位置に設定する。すなわち、図5の(a)に示すように、導入管7と水導出管8とが180度離れることにより、平面視において導入管7と水導出管8とは平行になる。これに加えて、導入管7及び水導出管8は、上記それぞれの実施形態と同様に、気水分離槽206の接線方向に接続され、さらに第二実施形態同様、導入管7は気水分離槽206の高さ方向の中央付近で気水分離槽206に接続され、水導出管8は気水分離槽206の下部位置において接続する。
また、この第三実施形態の気水分離槽206は、図5の(b)に示すように、下部206aが第二実施形態同様の有底円筒体からなり、上部分206bは下部分206aの直径と等しい底面の直径を有して上方に向かって直径が小さくなる円錐台からなる。上部206bの頂上には、泡導出管9が接続される。図5において、実線の矢印により洗濯水、破線の矢印により泡が分離された水、及び二点鎖線の矢印により泡のそれぞれの流れる方向を示す。
以上の構成にすることにより上記第二実施形態と同等の効果を奏することができる。また、導入管7と水導出管8とが同じ側に配置されることにより、気水分離槽206を外箱5下部の隅部(コーナー部)に配置させることができ、水槽3の下方の外箱5の内部空間の利用率を高めることができる。なお、導入管7の気水分離槽206における接続位置は、第一実施形態と同様に、気水分離槽206の下部であってもよい。
第三実施形態の変形例としては、図6に示すように、導入管7と水導出管8とが、気水分離槽206の中心軸周りに90度離れて配置されるものが挙げられる。このような導入管7と水導出管8との配置にあっても、外箱5下部の隅部を有効に使用することができる。図6においては、図5と同じ構成要素について同じ符号を付して、各構成要素を示し、実線の矢印により洗濯水、破線の矢印により泡が分離された水、及び二点鎖線の矢印により泡のそれぞれの流れる方向を示す。なお、この変形例にあっても、導入管7の気水分離槽206における接続位置は、第一実施形態と同様に、気水分離槽206の下部であってもよい。
次に、導入管7は一次発泡器11を兼用するものであってもよい。すなわち、図7に示すように、導入管107は、接続管路18に接続される第一接続部107aと、第一接続部107aより内管径が大である管径拡大部107bと、接続部107aと同じ管内径に形成される管径拡大部107bと気水分離槽6との接続部分である第二接続部107cとからなる。つまり、導入管107は、その管内径が気水混合水の上流側から下流側にかけて、管径拡大部107bで一旦拡大した後、気水分離槽6に接続される第二接続部107cで縮小する構造を有する。この例にあっては、第二接続部107cにおいて、導入管107は気水分離槽6の側面において接線方向に気水分離槽6に接続される。
したがって、導入管107自体が、気水混合水の気水分離槽6への導入部分であるとともに、上記実施形態における一次発泡器11の機能をも発揮するものとなる。それゆえ、言うまでもないが、一次発泡器11を一体に設けたこの導入管107を採用する気水分離装置4にあっては、上記実施形態において説明した一次発泡器11は不要である。
このように、導入管107に一次発泡器11の機能を発揮させることで一次発泡器11が不要になるので、気水分離装置4を小型化することができ、水槽3下方の外箱5の内部空間を実質的に拡大することができる。
その他、本発明は上記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
1・・・ドラム
3・・・水槽
4・・・気水分離装置
6・・・気水分離槽
7・・・導入管
8・・・水導出管
9・・・泡導出管

Claims (8)

  1. 洗濯物の洗濯又はすすぎに使用された洗濯水を泡と水とに分離する横断面形状が略円形状の気水分離槽を備える気水分離装置を搭載した洗濯機であり、
    前記気水分離装置は、前記気水分離槽の側面における接線方向から前記洗濯水を前記気水分離槽に導入する導入管と、前記気水分離槽の上部中央に接続されて前記洗濯水から分離された泡を前記気水分離槽の外に導出する泡導出管と、前記洗濯水から分離された水を前記気水分離槽の外に導出する水導出管とを備え、
    前記水導出管は、前記気水分離槽の側面における接線方向に前記水を導出することを特徴とする洗濯機。
  2. 前記導入管は、前記気水分離槽の下部もしくは中央部において前記気水分離槽に連通する請求項1記載の洗濯機。
  3. 前記水導出管は、前記気水分離槽の下部において前記気水分離槽に連通する請求項1又は2記載の洗濯機。
  4. 前記気水分離槽は、上方に行くにしたがって横断面の面積が小さくなる構造である請求項1、2又は3記載の洗濯機。
  5. 前記気水分離装置は、前記水槽から前記洗濯水を送出させる水ポンプと、空気を送出する空気ポンプとを備え、水ポンプにより送出された前記洗濯水に前記空気ポンプから送出された前記空気を混合して形成した気水混合水を前記気水分離槽に導入する請求項1、2、3又は4記載の洗濯機。
  6. 前記気水分離装置の前記導入管直近に、管径が上流側で一旦広くなり下流側で狭くなる一次発泡器を設けた請求項1乃至5のいずれかに記載の洗濯機。
  7. 前記導入管が、前記一次発泡器と一体化した請求項1乃至6のいずれかに記載の洗濯機。
  8. 前記水導出管は、前記気水分離槽と対向する端部側に流量調整弁を備えてなる請求項1乃至7のいずれかに記載の洗濯機。
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