JP2015099048A - 標準ゲージ、三次元測定装置、及び、三次元測定装置のキャリブレーション方法 - Google Patents
標準ゲージ、三次元測定装置、及び、三次元測定装置のキャリブレーション方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高精度のキャリブレーションを実施可能な標準ゲージ、三次元測定装置、及び、三次元測定装置のキャリブレーション方法を提供する。
【解決手段】標準ゲージ5は、底面に対して平行な頂面及び頂面の外周部に連続し、成す角が90度以上の側面を有し、頂面と側面との分光反射率が異なる突出部55を複数備え、少なくとも2つの突出部55間で、頂面の高さが異なる。三次元測定装置は、標準ゲージ5を計測して取得した点群データからと、標準ゲージ5を撮像した二次元画像における頂面及び側面に対応する領域の輝度差からと、のそれぞれで頂面及び側面のエッジを検出し、各エッジに基づいてキャリブレーションを実施可能に構成されている。
【選択図】図2
【解決手段】標準ゲージ5は、底面に対して平行な頂面及び頂面の外周部に連続し、成す角が90度以上の側面を有し、頂面と側面との分光反射率が異なる突出部55を複数備え、少なくとも2つの突出部55間で、頂面の高さが異なる。三次元測定装置は、標準ゲージ5を計測して取得した点群データからと、標準ゲージ5を撮像した二次元画像における頂面及び側面に対応する領域の輝度差からと、のそれぞれで頂面及び側面のエッジを検出し、各エッジに基づいてキャリブレーションを実施可能に構成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、標準ゲージ、三次元測定装置、及び、三次元測定装置のキャリブレーション方法に関する。
従来、測定対象にスリット光やスポット光などのパターン光を投光し、当該パターン光が投光された測定対象を撮像して撮像画像を取得し、当該撮像画像に基づいて測定対象の三次元形状を測定する三次元形状検出装置(三次元測定装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の装置では、高精度の計測を実現するためにキャリブレーションを行っている。具体的には、特許文献1に記載の装置では、第1の平面部と、第1の平面部に平行な第2の平面部とが一方向に交互に配置され、かつ、これら第1の平面部と第2の平面部とに少なくとも6以上の校正用指標が離散して配置された校正用治具(標準ゲージ)を測定対象としてキャリブレーションを行う。
すなわち、上記標準ゲージにパターン光を投光した際の撮像画像から、校正用指標の位置を検出し、検出結果に基づいて、キャリブレーションを行う。
特許文献1に記載の装置では、高精度の計測を実現するためにキャリブレーションを行っている。具体的には、特許文献1に記載の装置では、第1の平面部と、第1の平面部に平行な第2の平面部とが一方向に交互に配置され、かつ、これら第1の平面部と第2の平面部とに少なくとも6以上の校正用指標が離散して配置された校正用治具(標準ゲージ)を測定対象としてキャリブレーションを行う。
すなわち、上記標準ゲージにパターン光を投光した際の撮像画像から、校正用指標の位置を検出し、検出結果に基づいて、キャリブレーションを行う。
ところで、高精度のキャリブレーションを実施するために、通常、高い寸法精度(例えば、三次元測定装置の測定精度よりも高い精度)で作製された、高価な標準ゲージを用いることが考えられる。特許文献1に記載の三次元測定装置においても同様であり、高精度かつ高価な標準ゲージを用いない場合、高精度のキャリブレーションを実施できないおそれがある。
本発明は、高精度のキャリブレーションを実施可能な標準ゲージ、三次元測定装置、及び、三次元測定装置のキャリブレーション方法を提供することを目的とする。
本発明の標準ゲージは、基準面に対して平行な第1面、及び、前記第1面の外周部に連続し、前記第1面との成す角が90度以上の第2面を有し、前記第1面と前記第2面との分光反射率が異なるユニットを複数備え、複数の前記ユニットのうちの少なくとも2つは、前記第1面の前記基準面に対する高さが互いに異なることを特徴とする。
本発明の標準ゲージは、基準面に対して平行な第1面と、第1面に対して90度以上の角度を成して連続する第2面とを有し、これら第1面と第2面との分光反射率が異なるユニットを複数備えている。
この標準ゲージでは、第1面と第2面との境界で基準面に対する高さが変化する。従って、標準ゲージを三次元測定装置の測定手段で測定することにより、第1面と第2面との境界、すなわち第1面の外周部を検出することができる。
一方、この標準ゲージでは、第1面と第2面との分光反射率が異なる。従って、照明手段によって照明された第1面と第2面とを同時に撮像する撮像系を用いて撮像画像を取得した場合、撮像画像における第1面に対応する第1領域は、第2面に対応する第2領域とは異なる輝度となる。この第1領域と第2領域との輝度の差を利用することで、第1面と第2面との境界を高精度に検出することができる。
従って、三次元測定装置の測定手段により検出された第1面及び第2面の境界と、撮像系により検出された第1面及び第2面の境界とを対応付けることで、三次元測定装置に対して高精度なキャリブレーションを実施することができる。また、輝度差を利用して境界を検出するために、標準ゲージの工作精度が三次元測定装置の測定精度より低くても、高精度に境界を検出でき、高精度なキャリブレーションを実施できる。
また、照明手段と、照明された標準ゲージからの反射光を撮像する簡易な撮像系を採用し、当該撮像系により取得された撮像画像に基づいてキャリブレーションを実施できる。
すなわち、上述の標準ゲージを用いることにより、簡易な構成で三次元測定装置のキャリブレーションより高精度に実施できる。
この標準ゲージでは、第1面と第2面との境界で基準面に対する高さが変化する。従って、標準ゲージを三次元測定装置の測定手段で測定することにより、第1面と第2面との境界、すなわち第1面の外周部を検出することができる。
一方、この標準ゲージでは、第1面と第2面との分光反射率が異なる。従って、照明手段によって照明された第1面と第2面とを同時に撮像する撮像系を用いて撮像画像を取得した場合、撮像画像における第1面に対応する第1領域は、第2面に対応する第2領域とは異なる輝度となる。この第1領域と第2領域との輝度の差を利用することで、第1面と第2面との境界を高精度に検出することができる。
従って、三次元測定装置の測定手段により検出された第1面及び第2面の境界と、撮像系により検出された第1面及び第2面の境界とを対応付けることで、三次元測定装置に対して高精度なキャリブレーションを実施することができる。また、輝度差を利用して境界を検出するために、標準ゲージの工作精度が三次元測定装置の測定精度より低くても、高精度に境界を検出でき、高精度なキャリブレーションを実施できる。
また、照明手段と、照明された標準ゲージからの反射光を撮像する簡易な撮像系を採用し、当該撮像系により取得された撮像画像に基づいてキャリブレーションを実施できる。
すなわち、上述の標準ゲージを用いることにより、簡易な構成で三次元測定装置のキャリブレーションより高精度に実施できる。
本発明の標準ゲージにおいて、前記ユニットは、角錐台であることが好ましい。
本発明の標準ゲージでは、ユニットは、角錐台であり、第1面は多角形状であり、第1面の外周部を構成し、隣接する2辺のそれぞれに少なくとも連続する第2面を有する。
このような構成では、第1面と第2面とが交差する上記2辺が上記境界に相当する。従って、多角形の2辺に対応する直線を境界として検出することができ、境界の検出精度を向上させることができる。また、これら2辺が交わる点(つまり、多角形状の第1面における1つの頂点)を特徴点として検出することができる。この場合、測定手段により測定された特徴点と、撮像系により得られた特徴点とを対応付けることで高精度なキャリブレーションを実施できる。
また、上記ユニットでは、三角錐台や四角錐台等のように頂点の数がより少ない角錐台を採用することにより、境界の検出精度を低下させることなく、ユニットの形状をより簡易な構成とすることができ、標準ゲージの簡略化を図ることができる。
本発明の標準ゲージでは、ユニットは、角錐台であり、第1面は多角形状であり、第1面の外周部を構成し、隣接する2辺のそれぞれに少なくとも連続する第2面を有する。
このような構成では、第1面と第2面とが交差する上記2辺が上記境界に相当する。従って、多角形の2辺に対応する直線を境界として検出することができ、境界の検出精度を向上させることができる。また、これら2辺が交わる点(つまり、多角形状の第1面における1つの頂点)を特徴点として検出することができる。この場合、測定手段により測定された特徴点と、撮像系により得られた特徴点とを対応付けることで高精度なキャリブレーションを実施できる。
また、上記ユニットでは、三角錐台や四角錐台等のように頂点の数がより少ない角錐台を採用することにより、境界の検出精度を低下させることなく、ユニットの形状をより簡易な構成とすることができ、標準ゲージの簡略化を図ることができる。
本発明の標準ゲージにおいて、前記複数のユニットは、前記基準面と直交する方向に見た平面視において、所定の第1方向、及び前記第1方向に交差する第2方向に沿って設けられていることが好ましい。
本発明の標準ゲージでは、基準面と直交する方向に見た平面視において、ユニットが上記第1方向及び第2方向に沿うよう配列されている。このため、複数のユニットの位置関係を用いてキャリブレーションを実施する際に、対応づける特徴点の数を増やすことができ、より高精度なキャリブレーションが実施可能となる。
本発明の標準ゲージでは、基準面と直交する方向に見た平面視において、ユニットが上記第1方向及び第2方向に沿うよう配列されている。このため、複数のユニットの位置関係を用いてキャリブレーションを実施する際に、対応づける特徴点の数を増やすことができ、より高精度なキャリブレーションが実施可能となる。
本発明の標準ゲージにおいて、前記基準面からの距離が異なる複数の平面部を有し、前記ユニットは、前記複数の平面部のそれぞれに設けられていることが好ましい。
本発明の標準ゲージでは、基準面に対する高さが異なる複数の平面部を有し、この平面部のそれぞれにユニットが設けられている。このような構成では、各ユニット間で、第1面の基準面に対する高さを異なるようにする際に、ユニットの高さを変えなくてもよい。一般に、標準ゲージとしては、寸法が設計値に近い値であることが望ましく、例えば金属部材を切削、研磨等することで製造される。この場合、同一平面上に、高さが異なる複数のユニットを形成することは、製造上困難となる。これに対して、本発明のように、高さの異なる平面部のそれぞれに、同一高さのユニットを設ける構成では、切削や研磨等により容易に製造が可能となり、製造効率性を向上できる。
本発明の標準ゲージでは、基準面に対する高さが異なる複数の平面部を有し、この平面部のそれぞれにユニットが設けられている。このような構成では、各ユニット間で、第1面の基準面に対する高さを異なるようにする際に、ユニットの高さを変えなくてもよい。一般に、標準ゲージとしては、寸法が設計値に近い値であることが望ましく、例えば金属部材を切削、研磨等することで製造される。この場合、同一平面上に、高さが異なる複数のユニットを形成することは、製造上困難となる。これに対して、本発明のように、高さの異なる平面部のそれぞれに、同一高さのユニットを設ける構成では、切削や研磨等により容易に製造が可能となり、製造効率性を向上できる。
本発明の三次元測定装置は、対象の三次元形状を測定し、三次元形状測定結果を取得する三次元形状測定手段と、前記対象を撮像し、二次元画像を取得する二次元画像撮像手段と、基準面に対して平行な第1面、及び、前記第1面の外周部に連続し、前記第1面との成す角が90度以上の第2面を有し、前記第1面と前記第2面との分光反射率が異なるユニットを備え、前記ユニットのうちの少なくとも2つは、前記第1面の前記基準面に対する高さが互いに異なる標準ゲージについて取得された前記三次元形状測定結果に基づいて、前記標準ゲージの前記第1面の外周部の少なくとも一部を検出する第1エッジ検出手段と、前記第1エッジ検出手段による前記外周部の検出結果に基づいて、前記外周部の形状に応じた特徴点を検出する第1特徴点検出手段と、前記二次元画像における前記第1面に対応する第1領域と、前記第2面に対応する第2領域との間の輝度差に基づいて、前記標準ゲージの前記第1面の外周部の少なくとも一部に対応する、前記第1領域と第2領域との境界を検出する第2エッジ検出手段と、前記第2エッジ検出手段による前記外周部の検出結果に基づいて前記特徴点を検出する第2特徴点検出手段と、前記第1特徴点検出手段及び第2特徴点検出手段による前記特徴点の検出結果に基づいて、前記三次元形状測定手段による測定結果を校正する校正手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明は、上述の標準ゲージを用いてキャリブレーションを実施する三次元測定装置であり、標準ゲージについて取得された三次元形状測定結果(標準ゲージの表面上の点群データ)に基づいて、第1面の外周部の少なくとも一部を検出する第1エッジ検出手段と、第1エッジ検出手段による前記外周部の検出結果に基づいて特徴点を検出する第1特徴点検出手段と、を備え、三次元形状測定結果に基づいて、各ユニットの特徴点を検出している。
また、標準ゲージの二次元画像における、第1面に対応する第1領域と、第2面に対応する第2領域との間の輝度差に基づいて、第1面の外周部の少なくとも一部に対応する、第1領域と第2領域との境界を検出する第2エッジ検出手段と、第2エッジ検出手段による検出結果に基づいて特徴点を検出する第2特徴点検出手段と、を備え、二次元画像に基づいて各ユニットの特徴点を検出している。
このような構成では、三次元形状測定結果に基づく特徴点の検出結果とは別に、標準ゲージを撮像して取得された二次元画像に基づく特徴点の検出結果を取得できる。これらの特徴点をそれぞれ対応付けることで、三次元測定装置のキャリブレーションを実施できる。
また、上述のように、第1面と第2面との輝度差により、第1面の外周部をより検出し易くできる。従って、第2エッジ検出手段及び第2特徴点検出手段によって、高精度に特徴点を検出することができる。従って、本発明では、高精度なキャリブレーションを実施することができる。
また、標準ゲージを撮像し、二次元画像を取得する二次元画像撮像手段を採用するという簡易な構成を採用し、標準ゲージを撮像した二次元画像を用いて、キャリブレーションを実施できる。すなわち、簡易な構成で高精度のキャリブレーションを実施できる。
また、標準ゲージの二次元画像における、第1面に対応する第1領域と、第2面に対応する第2領域との間の輝度差に基づいて、第1面の外周部の少なくとも一部に対応する、第1領域と第2領域との境界を検出する第2エッジ検出手段と、第2エッジ検出手段による検出結果に基づいて特徴点を検出する第2特徴点検出手段と、を備え、二次元画像に基づいて各ユニットの特徴点を検出している。
このような構成では、三次元形状測定結果に基づく特徴点の検出結果とは別に、標準ゲージを撮像して取得された二次元画像に基づく特徴点の検出結果を取得できる。これらの特徴点をそれぞれ対応付けることで、三次元測定装置のキャリブレーションを実施できる。
また、上述のように、第1面と第2面との輝度差により、第1面の外周部をより検出し易くできる。従って、第2エッジ検出手段及び第2特徴点検出手段によって、高精度に特徴点を検出することができる。従って、本発明では、高精度なキャリブレーションを実施することができる。
また、標準ゲージを撮像し、二次元画像を取得する二次元画像撮像手段を採用するという簡易な構成を採用し、標準ゲージを撮像した二次元画像を用いて、キャリブレーションを実施できる。すなわち、簡易な構成で高精度のキャリブレーションを実施できる。
本発明の三次元測定装置において、前記ユニットは、多角形状の前記第1面を有し、前記多角形状の前記第1面の頂点の1つが前記特徴点であり、前記第1エッジ検出手段は、前記特徴点に対応する前記第1面の前記頂点を含む2辺にそれぞれ対応する複数点の位置情報を、前記三次元形状測定結果に基づいて取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記2辺の各辺に対応する第1近似直線を取得し、前記第1特徴点検出手段は、前記第1エッジ検出手段によって取得された前記2つの第1近似直線の交点を前記特徴点として検出することが好ましい。
本発明では、多角形状の第1面を有するユニットの特徴点を三次元形状測定結果から検出する際に、特徴点に対応する頂点を含む2辺に対応する境界を直線近似で検出する。
本発明においても、ユニットの第1面を多角形とすることで、第1面と第2面との境界を直線とすることができ、直線近似という簡単な方法で、境界に対応する第1近似直線を取得でき、境界を検出できる。
本発明においても、ユニットの第1面を多角形とすることで、第1面と第2面との境界を直線とすることができ、直線近似という簡単な方法で、境界に対応する第1近似直線を取得でき、境界を検出できる。
本発明の三次元測定装置において、前記第1エッジ検出手段は、前記第1面の前記頂点を含む2辺に交差する複数の仮想交差面と、前記ユニットとのそれぞれの交線を、直線近似又は曲線近似により算出し、算出された各交線に基づいて、前記2辺の各辺と前記仮想交差面との交点の座標を取得し、各交線に対して取得された前記交点の座標から前記第1近似直線を算出することが好ましい。
本発明では、第1面の頂点を含む2辺に交差する交差面が、ユニットの表面で交差した位置における複数の測定点に対して、直線近似又は曲線近似により、2辺の各辺と交差面との交点の座標を取得し、一辺に対応する複数の交点の座標について第1近似直線を取得する。
このような構成では、例えば、光切断方式等を採用してスリット光を標準ゲージに投射し、これを一方向に走査した場合に、スリット光の照射位置における複数点の三次元位置が取得できる。これら複数点から、当該照射位置における境界の位置(各辺に対応する2つの境界の位置)を近似的に取得することができる。同様に、異なる交差面に対応する境界の位置を複数取得することで、2つの境界のそれぞれに対して、境界に対応する点を複数取得できる。取得した複数点について第1近似直線を取得でき、境界を検出できる。
このような構成では、例えば、光切断方式等を採用してスリット光を標準ゲージに投射し、これを一方向に走査した場合に、スリット光の照射位置における複数点の三次元位置が取得できる。これら複数点から、当該照射位置における境界の位置(各辺に対応する2つの境界の位置)を近似的に取得することができる。同様に、異なる交差面に対応する境界の位置を複数取得することで、2つの境界のそれぞれに対して、境界に対応する点を複数取得できる。取得した複数点について第1近似直線を取得でき、境界を検出できる。
本発明の三次元測定装置において、前記ユニットは、多角形状の前記第1面を有し、前記多角形状の前記第1面の頂点の1つが前記特徴点であり、前記第2エッジ検出手段は、前記特徴点に対応する前記第1面の前記頂点を含む2辺にそれぞれ対応し、前記二次元画像における前記境界を通る第2近似直線を、前記2辺のそれぞれについて取得し、第2特徴点検出手段は、前記第2エッジ検出手段によって取得された前記2つの第2近似直線の交点を前記特徴点として検出することが好ましい。
本発明では、多角形状の第1面を有するユニットの特徴点を二次元画像から検出する際に、特徴点に対応する頂点を含む2辺に対応する境界(すなわち、第1面から第2面にかけて明暗が変わる境界)を直線近似で検出する。
ここで、ユニットの第1面を多角形とすることで明暗の境界を略直線状とすることができるので、直線近似という簡単な方法で、境界に対応する第2近似直線を取得し、境界を検出できる。また、このようにして検出された境界に対応する2つの第2近似直線の交点を取得することで、特徴点を検出することができる。以上のように、本発明によれば、直線近似を用いた簡単な処理で特徴点を検出することができる。
ここで、ユニットの第1面を多角形とすることで明暗の境界を略直線状とすることができるので、直線近似という簡単な方法で、境界に対応する第2近似直線を取得し、境界を検出できる。また、このようにして検出された境界に対応する2つの第2近似直線の交点を取得することで、特徴点を検出することができる。以上のように、本発明によれば、直線近似を用いた簡単な処理で特徴点を検出することができる。
本発明の三次元測定装置のキャリブレーション方法は、対象の三次元形状を測定し、三次元形状測定結果を取得する三次元形状測定手段と、前記対象を撮像し、二次元画像を取得する二次元画像撮像手段と、を備える三次元測定装置のキャリブレーション方法であって、基準面に対して平行な第1面、及び、前記第1面の外周部に連続し、前記第1面との成す角が90度以上の第2面を有し、前記第1面と前記第2面との分光反射率が異なるユニットを備え、前記ユニットのうちの少なくとも2つは、前記第1面の前記基準面に対する高さが互いに異なる標準ゲージについて取得された前記三次元形状測定結果に基づいて、前記標準ゲージの前記第1面の外周部の少なくとも一部を検出し、前記三次元形状測定結果に基づく前記外周部の検出結果から、前記外周部の形状に応じた特徴点を検出し、前記二次元画像における前記第1面に対応する第1領域と、前記第2面に対応する第2領域との間の輝度差に基づいて、前記標準ゲージの前記第1面の外周部の少なくとも一部に対応する、前記第1領域と前記第2領域との境界を検出し、前記輝度差に基づく前記外周部の検出結果から、前記特徴点を検出し、前記三次元形状測定結果及び前記輝度差をそれぞれ用いて検出された各特徴点の検出結果に基づいて、前記三次元形状測定手段による測定結果を校正することを特徴とする。
本発明は、上述の標準ゲージを用いてキャリブレーションを実施する三次元測定装置のキャリブレーション方法であり、標準ゲージについて取得された三次元形状測定結果(点群座標)に基づいて、第1面の外周部の少なくとも一部を検出し、外周部の検出結果に基づいて特徴点を検出し、三次元形状測定結果に基づいて、各ユニットの特徴点を検出している。
また、標準ゲージの二次元画像における、第1面に対応する第1領域と、第2面に対応する第2領域との間の輝度差に基づいて、第1面の外周部の少なくとも一部に対応する、第1領域と第2領域との境界を検出し、検出結果に基づいて特徴点を検出している。このようにして、二次元画像に基づいて各ユニットの特徴点を検出している。
このような構成では、三次元形状測定結果に基づく特徴点の検出結果とは別に、標準ゲージを撮像して取得された二次元画像に基づく特徴点の検出結果を取得できる。これら特徴点を対応付けることで、三次元測定装置のキャリブレーションを実施できる。
また、上述のように、第1面と第2面との輝度差により、第1面の外周部をより検出し易くできる。従って、第2エッジ検出手段及び第2特徴点検出手段によって、高精度に特徴点を検出することができる。従って、本発明では、高精度なキャリブレーションを実施することができる。
また、標準ゲージを撮像し、二次元画像を取得する二次元画像撮像手段を採用するという簡易な構成を採用し、標準ゲージを撮像した二次元画像を用いて、キャリブレーションを実施できる。すなわち、簡易な構成で高精度のキャリブレーションを実施できる。
また、標準ゲージの二次元画像における、第1面に対応する第1領域と、第2面に対応する第2領域との間の輝度差に基づいて、第1面の外周部の少なくとも一部に対応する、第1領域と第2領域との境界を検出し、検出結果に基づいて特徴点を検出している。このようにして、二次元画像に基づいて各ユニットの特徴点を検出している。
このような構成では、三次元形状測定結果に基づく特徴点の検出結果とは別に、標準ゲージを撮像して取得された二次元画像に基づく特徴点の検出結果を取得できる。これら特徴点を対応付けることで、三次元測定装置のキャリブレーションを実施できる。
また、上述のように、第1面と第2面との輝度差により、第1面の外周部をより検出し易くできる。従って、第2エッジ検出手段及び第2特徴点検出手段によって、高精度に特徴点を検出することができる。従って、本発明では、高精度なキャリブレーションを実施することができる。
また、標準ゲージを撮像し、二次元画像を取得する二次元画像撮像手段を採用するという簡易な構成を採用し、標準ゲージを撮像した二次元画像を用いて、キャリブレーションを実施できる。すなわち、簡易な構成で高精度のキャリブレーションを実施できる。
以下、本発明に係る一実施形態の三次元測定装置及びこの三次元測定装置のキャリブレーションを実施する際に、測定対象として用いられる標準ゲージについて、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の三次元測定装置1の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の三次元測定装置1は、測定対象の三次元形状を測定するための装置である。三次元測定装置1は、図1に示すように、計測部10と、制御部20と、を備えている。この三次元測定装置1は、制御部20の制御に基づいて、計測部10により測定対象Xの三次元形状を測定するための測定用データを取得し、制御部20は、測定データに基づいて測定対象Xの三次元形状を測定する。また、三次元測定装置1は、後述する標準ゲージを測定した測定結果に基づいて、三次元形状測定結果の誤差を補正するための補正値を設定するキャリブレーションを実施する。
なお、三次元測定装置1は、図示しない、ユーザーの操作を受けつけるための操作部(例えばキーボードやマウス等)や、測定結果等の各種情報を出力する出力部(例えば映像を表示するディスプレイや、データをプリントするプリンター等)を備えている。
図1は、本実施形態の三次元測定装置1の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の三次元測定装置1は、測定対象の三次元形状を測定するための装置である。三次元測定装置1は、図1に示すように、計測部10と、制御部20と、を備えている。この三次元測定装置1は、制御部20の制御に基づいて、計測部10により測定対象Xの三次元形状を測定するための測定用データを取得し、制御部20は、測定データに基づいて測定対象Xの三次元形状を測定する。また、三次元測定装置1は、後述する標準ゲージを測定した測定結果に基づいて、三次元形状測定結果の誤差を補正するための補正値を設定するキャリブレーションを実施する。
なお、三次元測定装置1は、図示しない、ユーザーの操作を受けつけるための操作部(例えばキーボードやマウス等)や、測定結果等の各種情報を出力する出力部(例えば映像を表示するディスプレイや、データをプリントするプリンター等)を備えている。
[標準ゲージの構成]
三次元測定装置1は、計測部10によって取得された、三次元形状を測定するための測定用データに誤差が存在する場合、当該誤差を校正するキャリブレーションを実施する。
図2は、キャリブレーションの際に測定対象となる標準ゲージ5の一例を示す斜視図である。
標準ゲージ5は、図2に示すように、後述するステージ面11(図1参照)に載置され、基準面を有する基部51と、高さ寸法の異なる複数の平面部52,53,54と、各平面部52,53,54に設けられた複数の突出部55(本発明のユニットに相当)と、を備えている。基部51は、直方体状を有し、基準面としての底面51Aがステージ面11に接触した状態でステージ面11に載置される。なお、図2に示すように、以下、直方体状の基部の底面51Aの長手方向に沿ってX1軸を、X1軸に直交するY1軸を設定し、底面51Aから基部の天面51Bに向かう方向(上方に向かって)にX1軸及びY1軸に直交するZ1軸を設定する。
三次元測定装置1は、計測部10によって取得された、三次元形状を測定するための測定用データに誤差が存在する場合、当該誤差を校正するキャリブレーションを実施する。
図2は、キャリブレーションの際に測定対象となる標準ゲージ5の一例を示す斜視図である。
標準ゲージ5は、図2に示すように、後述するステージ面11(図1参照)に載置され、基準面を有する基部51と、高さ寸法の異なる複数の平面部52,53,54と、各平面部52,53,54に設けられた複数の突出部55(本発明のユニットに相当)と、を備えている。基部51は、直方体状を有し、基準面としての底面51Aがステージ面11に接触した状態でステージ面11に載置される。なお、図2に示すように、以下、直方体状の基部の底面51Aの長手方向に沿ってX1軸を、X1軸に直交するY1軸を設定し、底面51Aから基部の天面51Bに向かう方向(上方に向かって)にX1軸及びY1軸に直交するZ1軸を設定する。
ここで、図2には、Y1軸に平行で、かつ、Z1方向に見た平面視において基部51の長辺を垂直二等分する位置を通る仮想線L1を示す。標準ゲージ5は、仮想線L1を通り、X1−Y1平面(底面51A)に直交する仮想面に対して対称形状となっている。以下、当該仮想面の一方側、例えば仮想線L1よりもX1軸の負方向側(図2の手前側)における標準ゲージ5の構造について特に詳細に説明する。
標準ゲージ5は、基部51のY1軸に平行な一辺から、X1軸に沿った方向に仮想線L1(すなわち標準ゲージ5の中心)に向かって、Z1軸方向の底面51Aからの距離(すなわち高さ)が異なる第1平面部52、第2平面部53、及び第3平面部54を有する。
第1平面部52は、第2平面部53よりも低い位置に存在し、Z1軸方向に沿う側面によって第2平面部53と連続している。第2平面部53は、第3平面部54よりも低い位置に存在し、Z1軸方向に沿う側面によって第3平面部54と連続している。
換言すると、標準ゲージ5は、X1軸方向に中心に向かう(仮想線L1に向かう)につれて、高さが高くなる複数の段部が形成されている。これら各平面部52,53,54は、それぞれ複数の突出部55(図2では3個ずつ)が設けられている。
第1平面部52は、第2平面部53よりも低い位置に存在し、Z1軸方向に沿う側面によって第2平面部53と連続している。第2平面部53は、第3平面部54よりも低い位置に存在し、Z1軸方向に沿う側面によって第3平面部54と連続している。
換言すると、標準ゲージ5は、X1軸方向に中心に向かう(仮想線L1に向かう)につれて、高さが高くなる複数の段部が形成されている。これら各平面部52,53,54は、それぞれ複数の突出部55(図2では3個ずつ)が設けられている。
図3は、突出部55の構成を示す斜視図である。
突出部55は、図3に示すように、三角錐台であり、各平面部52,53,54から突出している。突出部55は、基準面に平行な頂面551と、頂面551に連続する側面552,553,554と、を備えている。
頂面551は、本発明の第1面に相当し、基準面、及び各平面部52,53,54に平行な面である。本実施形態では、頂面551は、辺551A,551B,551Cの3辺によって外周が構成され、辺551A,551Bの長さが等しい、二等辺三角形状である。
側面552は、頂面551と辺551Aを共有し、頂面551に連続する。
側面553は、側面552と同一の形状を有し、頂面551と辺551Bを共有し、頂面551に連続する。
側面554は、頂面551と辺551Cを共有し、頂面551に連続する。
なお、側面552,553,554は、本発明の第2面に相当する。
突出部55は、図3に示すように、三角錐台であり、各平面部52,53,54から突出している。突出部55は、基準面に平行な頂面551と、頂面551に連続する側面552,553,554と、を備えている。
頂面551は、本発明の第1面に相当し、基準面、及び各平面部52,53,54に平行な面である。本実施形態では、頂面551は、辺551A,551B,551Cの3辺によって外周が構成され、辺551A,551Bの長さが等しい、二等辺三角形状である。
側面552は、頂面551と辺551Aを共有し、頂面551に連続する。
側面553は、側面552と同一の形状を有し、頂面551と辺551Bを共有し、頂面551に連続する。
側面554は、頂面551と辺551Cを共有し、頂面551に連続する。
なお、側面552,553,554は、本発明の第2面に相当する。
図4は、標準ゲージ5における一つの突出部55周辺の断面を模式的に示す断面図である。図4には、頂面551及び側面552を通り、X1−Y1平面に直交する面で切断した断面の一部を示す。
図4に示すように、頂面551と側面552とは、その成す角αが90度よりも大きい所定の角度となっている。頂面551と側面553との成す角も同様である。
図4に示すように、頂面551と側面552とは、その成す角αが90度よりも大きい所定の角度となっている。頂面551と側面553との成す角も同様である。
ここで、突出部55は、頂面551と、側面552,553,554との間で、分光反射率が異なっている。より具体的には、頂面551に対して、側面552,553,554の方が、分光反射率が低くなっている。
例えば、白色光を照明光として標準ゲージ5に照射した際の反射光を撮像手段で撮像して二次元画像を取得する。この場合、取得された二次元画像において、頂面551が明るい領域に対応し、他の面552,553,554が暗い領域に対応する。
例えば、白色光を照明光として標準ゲージ5に照射した際の反射光を撮像手段で撮像して二次元画像を取得する。この場合、取得された二次元画像において、頂面551が明るい領域に対応し、他の面552,553,554が暗い領域に対応する。
なお、少なくとも、頂面551(本発明の第1面に相当)と、側面552及び側面553(本発明の第2面に相当)との分光反射率が異なっていればよい。従って、側面554は、分光反射率が低くなくてもよく、頂面551と同様でもよい。また、標準ゲージ5の頂面551以外の全ての面が同一の分光反射率を有するように構成されてもよい。
また、突出部55は、二等辺三角形状の頂面551の3つの頂点のうち、辺551Aと辺551Bとが交わる頂点Pを、X1軸方向において仮想線L1とは反対側に向けて、各平面部52,53,54上に複数配置されている。
換言すると、頂点Pは、頂面551、側面552、及び側面553が交差する頂点である。
また、Z1−X1平面に沿って、仮想線L1に向かって斜め上方から標準ゲージ5を見たときに、頂面551、側面552、側面553、及び頂点Pが見えるように、突出部55が、各平面部52,53,54に配置されている。
換言すると、頂点Pは、頂面551、側面552、及び側面553が交差する頂点である。
また、Z1−X1平面に沿って、仮想線L1に向かって斜め上方から標準ゲージ5を見たときに、頂面551、側面552、側面553、及び頂点Pが見えるように、突出部55が、各平面部52,53,54に配置されている。
仮想線L1に対してX1軸方向の一方の側において、各平面部52,53,54のそれぞれには、所定個数(図示例では3個)の突出部55が配置されている。
また、突出部55は、基準面に向かって、基準面と直交する方向に標準ゲージを見た平面視において、X1軸方向及びY1軸方向に等間隔に配置され、マトリクス状に配置されている。
また、各平面部52,53,54のうち同一の平面部に設けられた突出部55は、頂面551及び頂点Pの高さが同一である。また、異なる平面部間では、頂面551及び頂点Pの高さが異なっている。このように構成された標準ゲージ5は、少なくとも2つの突出部55において、頂面551及び頂点Pの高さが互い異なっている。
また、突出部55は、基準面に向かって、基準面と直交する方向に標準ゲージを見た平面視において、X1軸方向及びY1軸方向に等間隔に配置され、マトリクス状に配置されている。
また、各平面部52,53,54のうち同一の平面部に設けられた突出部55は、頂面551及び頂点Pの高さが同一である。また、異なる平面部間では、頂面551及び頂点Pの高さが異なっている。このように構成された標準ゲージ5は、少なくとも2つの突出部55において、頂面551及び頂点Pの高さが互い異なっている。
また、標準ゲージ5は、上述のように、仮想線L1を通り、底面51Aに直交する仮想面に対して対称形状であり、仮想線L1よりもX1軸の正方向側においても同様に構成されている。すなわち、標準ゲージ5は、仮想線L1よりもX1軸の正方向側においてもX1軸に沿った平面部52,53,54を有し、これらの平面部52,53,54は、互いに高さが異なる。また、これら各平面部52,53,54には、同様に、それぞれ複数の突出部55が設けられている。
上述のように構成された標準ゲージ5は、例えば、各種金属や、樹脂等の材料を用いて形成される。具体的な標準ゲージ5の製造方法は、次に述べるような方法が例示できる。
すなわち、金属材料を用いて、複数の平面部52,53,54のそれぞれに複数の三角錐が配置された中間構造体を形成する。そして、中間構造体の表面を、当該金属材料よりも、分光反射率が低い塗料(例えば黒色の塗料)で着色する。その後、上記複数の三角錐の一部を除去(例えば研磨等)して、側面552,553,554とは分光反射率が異なる頂面551を有する三角錐台形状の突出部55を、各平面部52,53,54に形成する。
すなわち、金属材料を用いて、複数の平面部52,53,54のそれぞれに複数の三角錐が配置された中間構造体を形成する。そして、中間構造体の表面を、当該金属材料よりも、分光反射率が低い塗料(例えば黒色の塗料)で着色する。その後、上記複数の三角錐の一部を除去(例えば研磨等)して、側面552,553,554とは分光反射率が異なる頂面551を有する三角錐台形状の突出部55を、各平面部52,53,54に形成する。
[計測部の構成]
図1に戻り、三次元測定装置1の構成について説明する。
計測部10は、測定対象Xを載置可能なステージ面11と、ステージ面11に載置された測定対象Xの三次元形状を測定する三次元形状計測手段12と、測定対象Xの二次元画像を撮像する二次元画像撮像手段13と、測定対象Xに対する三次元形状計測手段12及び二次元画像撮像手段13の相対的位置を変更する走査手段14と、を備えている。
ステージ面11は、測定対象Xが載置される面であり、三次元測定装置1における基準面を提供する。すなわち、三次元測定装置1におけるマシン座標系は、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸を含み、基準面であるステージ面11がXY平面に平行となる。
図1に戻り、三次元測定装置1の構成について説明する。
計測部10は、測定対象Xを載置可能なステージ面11と、ステージ面11に載置された測定対象Xの三次元形状を測定する三次元形状計測手段12と、測定対象Xの二次元画像を撮像する二次元画像撮像手段13と、測定対象Xに対する三次元形状計測手段12及び二次元画像撮像手段13の相対的位置を変更する走査手段14と、を備えている。
ステージ面11は、測定対象Xが載置される面であり、三次元測定装置1における基準面を提供する。すなわち、三次元測定装置1におけるマシン座標系は、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸を含み、基準面であるステージ面11がXY平面に平行となる。
走査手段14は、三次元形状計測手段12及び二次元画像撮像手段13による撮像位置が測定対象Xの所望の位置となるように、測定対象Xと、三次元形状計測手段12及び二次元画像撮像手段13との相対的位置を変更する。走査手段14は、例えば、X方向、Y方向、及び、Z方向の3方向に、測定対象Xに対する、三次元形状計測手段12及び二次元画像撮像手段13の位置を移動させる。具体的には、上記3方向に移動可能に三次元形状計測手段12及び二次元画像撮像手段13を支持するアームと、モーター等の駆動力発生源からの駆動力をアームに伝達し、三次元測定装置1を移動させる駆動機構と、を備えるものが例示される。
また、走査手段14は、三次元形状計測手段12及び二次元画像撮像手段13に対して、測定対象Xを載置するステージ面11を移動可能に構成されていてもよい。
また、走査手段14は、三次元形状計測手段12及び二次元画像撮像手段13に対して、測定対象Xを載置するステージ面11を移動可能に構成されていてもよい。
三次元形状計測手段12は、例えば光切断法によって測定対象Xの三次元形状を計測するためのセンサーであり、第1光源部121と、第1撮像部122と、を備えている。
第1光源部121は、例えば、スリット光を射出するスリット光源である。スリット光を発生させる光源としては、例えばレーザー光源やタングステン光源等の各種光源を用いることができる。なお、本実施形態では、第1光源部121は、スリット光の中心光軸が、ステージ面11による基準面と略直交するように配置される。
第1撮像部122は、第1光源部121からのスリット光が照射された測定対象Xを撮像し、三次元測定用画像を取得する。第1撮像部122は、撮像光の中心光軸が、第1光源部121からのスリット光の中心光軸に対して所定の角度となるように配置される。光切断法を用いる本実施形態では、スリット光の照射箇所が輝線として可視化される。第1撮像部122は、スリット光による輝線が照射された測定対象Xを撮像し、三次元測定用画像を取得する。第1撮像部122は、三次元測定用画像を制御部20に供給する。
第1光源部121は、例えば、スリット光を射出するスリット光源である。スリット光を発生させる光源としては、例えばレーザー光源やタングステン光源等の各種光源を用いることができる。なお、本実施形態では、第1光源部121は、スリット光の中心光軸が、ステージ面11による基準面と略直交するように配置される。
第1撮像部122は、第1光源部121からのスリット光が照射された測定対象Xを撮像し、三次元測定用画像を取得する。第1撮像部122は、撮像光の中心光軸が、第1光源部121からのスリット光の中心光軸に対して所定の角度となるように配置される。光切断法を用いる本実施形態では、スリット光の照射箇所が輝線として可視化される。第1撮像部122は、スリット光による輝線が照射された測定対象Xを撮像し、三次元測定用画像を取得する。第1撮像部122は、三次元測定用画像を制御部20に供給する。
二次元画像撮像手段13は、三次元形状計測手段12によって取得された測定データに基づく三次元形状測定結果の誤差を補正するキャリブレーションを実施する際に用いる二次元画像を撮像するものであり、第2光源部131と、第2撮像部132と、を備えている。
第2光源部131は、例えば、測定対象Xに対して白色光を照射する光源であり、例えば、タングステン光源、LED光源、レーザー光源等の各種の光源を用いることができる。なお、第2光源部131は、頂面551では反射率が高く、側面552及び側面553では反射率が低い波長を少なくとも含む光を出射する。これにより、第2光源部131によって、上述の標準ゲージ5を照明した際に、頂面551と、側面552及び側面553との間で、反射光の光量を異ならしめることができる。
第2撮像部132は、第2光源部131からの光によって照明された測定対象Xを撮像し、キャリブレーション用の二次元画像を取得する。また、第2撮像部132は、第1光源部121からのスリット光の中心光軸に平行な(ステージ面11の基準面に直交する)仮想線に対して、第1撮像部122と線対称となる位置に配置される。この第2撮像部132は、二次元画像を制御部20に供給する。
第2光源部131は、例えば、測定対象Xに対して白色光を照射する光源であり、例えば、タングステン光源、LED光源、レーザー光源等の各種の光源を用いることができる。なお、第2光源部131は、頂面551では反射率が高く、側面552及び側面553では反射率が低い波長を少なくとも含む光を出射する。これにより、第2光源部131によって、上述の標準ゲージ5を照明した際に、頂面551と、側面552及び側面553との間で、反射光の光量を異ならしめることができる。
第2撮像部132は、第2光源部131からの光によって照明された測定対象Xを撮像し、キャリブレーション用の二次元画像を取得する。また、第2撮像部132は、第1光源部121からのスリット光の中心光軸に平行な(ステージ面11の基準面に直交する)仮想線に対して、第1撮像部122と線対称となる位置に配置される。この第2撮像部132は、二次元画像を制御部20に供給する。
[制御部の構成]
制御部20は、例えばCPUやメモリー等が組み合わされることで構成され、三次元測定装置1の全体の動作を制御する。この制御部20は、図1に示すように、位置設定手段21と、形状測定用データ取得手段22と、三次元形状取得手段23と、第1エッジ検出手段24と、第1特徴点検出手段25と、二次元画像取得手段26と、第2エッジ検出手段27と、第2特徴点検出手段28と、校正手段29と、記憶手段30と、を備える。
記憶手段30は、三次元測定装置1を制御するための各種データやプログラム等を記憶する。
制御部20は、例えばCPUやメモリー等が組み合わされることで構成され、三次元測定装置1の全体の動作を制御する。この制御部20は、図1に示すように、位置設定手段21と、形状測定用データ取得手段22と、三次元形状取得手段23と、第1エッジ検出手段24と、第1特徴点検出手段25と、二次元画像取得手段26と、第2エッジ検出手段27と、第2特徴点検出手段28と、校正手段29と、記憶手段30と、を備える。
記憶手段30は、三次元測定装置1を制御するための各種データやプログラム等を記憶する。
位置設定手段21は、走査手段14を制御して、三次元形状計測手段12及び二次元画像撮像手段13と、ステージ面11との相対的な位置を変更することで、ステージ面11に載置された測定対象X(標準ゲージ5を含む)に対する三次元形状計測手段12による測定位置や、二次元画像撮像手段13による撮像位置を制御する。
形状測定用データ取得手段22は、三次元形状の測定タイミングに応じて、第1光源部121を点灯させ、第1撮像部122に測定対象Xを撮像させる。そして、形状測定用データ取得手段22は、第1撮像部122によって撮像された三次元測定用画像を取得する。形状測定用データ取得手段22は、位置設定手段21によって三次元形状計測手段12の測定位置が変更される度に、各測定位置における三次元測定用画像を取得し、取得した複数の三次元測定用画像を取得順に対応づけた形状測定用データとして記憶手段30に記憶させる。
三次元形状取得手段23は、形状測定用データ取得手段22によって撮像されて形状測定用データに基づいて、測定対象Xの三次元形状を取得する。三次元形状取得手段23は、測定対象Xの表面の複数点についての三次元座標、すなわち、点群データを取得する。なお、本実施形態では、光切断法を採用している。従って、第1エッジ検出手段24は、三次元測定用画像に撮像された輝線に基づいて、当該三次元測定用画像が撮像された位置における、測定対象Xの表面の複数点について三次元座標を取得する。なお、三次元形状計測手段12と、形状測定用データ取得手段22と、三次元形状取得手段23とは、測定対象Xの三次元形状を計測し、三次元形状測定結果を取得するものであり、本発明の三次元形状測定手段に相当する。
第1エッジ検出手段24は、三次元形状取得手段23によって取得された点群データに基づいて、複数の突出部55のそれぞれについて、頂面551のエッジである辺551A,551Bを検出する。本実施形態では、光切断法を採用している。従って、第1エッジ検出手段24は、三次元測定用画像に撮像された輝線に基づいて、当該三次元測定用画像が撮像された際の測定位置(すなわち輝線の位置)における輝線と辺551A,551Bとが交差する点(以下、エッジ点とも称する)を検出する。第1エッジ検出手段24は、位置設定手段21により走査ライン(輝線の位置)を例えばX方向にずらすことで、複数の三次元測定用画像を取得し、各三次元測定用画像のそれぞれについて、エッジ点を検出する。そして、検出したエッジ点に基づいて、辺551A,551Bを検出する。第1エッジ検出手段24は、検出した辺551A,551Bの位置を記憶手段30に記憶させる。
なお、第1光源部121からのスリット光の照射面が、本発明の仮想交差面に相当する。また、スリット光によって突出部55に形成された輝線が、本発明の交線に相当する。また、上記エッジ点が、本発明における各辺と仮想交差面との交点に相当する。
なお、第1光源部121からのスリット光の照射面が、本発明の仮想交差面に相当する。また、スリット光によって突出部55に形成された輝線が、本発明の交線に相当する。また、上記エッジ点が、本発明における各辺と仮想交差面との交点に相当する。
第1特徴点検出手段25は、第1エッジ検出手段24によって検出された辺551A,551Bの交点である頂点Pを検出する。頂点Pは、頂面551の外周形状に基づいて特定可能な特徴点であり、以下、特徴点Pとも称する。このように、第1特徴点検出手段25は、辺551A,551Bの検出結果に基づいて、突出部55における特徴点Pの三次元位置を検出する。第1特徴点検出手段25は、複数の突出部55のそれぞれについて特徴点Pの三次元位置を検出し、記憶手段30に記憶させる。
二次元画像取得手段26は、二次元画像撮像手段13による二次元画像の取得タイミングに応じて、第2光源部131を点灯させ、第2撮像部132に、キャリブレーション用の二次元画像を撮像させ、撮像された二次元画像を取得する。キャリブレーションを実施する際に、測定対象としてステージ面11に載置された標準ゲージ5が第2撮像部132によって撮像可能な位置となるように、位置設定手段21が走査手段14に標準ゲージ5の位置を設定させる。二次元画像取得手段26は、標準ゲージ5に設けられた複数(少なくとも2以上)の突出部55が、1つの二次元画像に同時に写るように、第2撮像部132の撮像範囲が設定されている。なお、本実施形態では、二次元画像撮像手段13と、二次元画像取得手段26とは、対象の二次元画像を撮像し、取得するものであり、本発明の二次元画像撮像手段に相当する。
第2エッジ検出手段27は、二次元画像取得手段26によって取得された二元画像に基づいて、標準ゲージ5に設けられた複数の突出部55のそれぞれについて、頂面551のエッジとして、辺551A,551Bを検出する。本実施形態では、頂面551と、側面552及び側面553とは、分光反射率が異なっている。このため、頂面551は、側面552及び側面553よりも明るい領域となっている。このような二次元画像における輝度の差を利用して、明るい領域である頂面551のエッジとして、辺551A,551Bを検出する。
第2特徴点検出手段28は、第2エッジ検出手段27によって検出された辺551A,551Bの交点である頂点、すなわち、特徴点Pの三次元位置を検出する。
校正手段29は、第1特徴点検出手段25及び第2エッジ検出手段27のそれぞれで検出された複数の特徴点Pの検出結果に基づいて、三次元形状取得手段23の三次元形状の取得結果を校正する校正条件(補正値)を設定するキャリブレーションを実施する。
校正手段29は、第1特徴点検出手段25及び第2エッジ検出手段27のそれぞれで検出された複数の特徴点Pの検出結果に基づいて、三次元形状取得手段23の三次元形状の取得結果を校正する校正条件(補正値)を設定するキャリブレーションを実施する。
[キャリブレーション処理]
以下、三次元測定装置1によるキャリブレーション処理について、図面に基づいて以下に説明する。
図5は、キャリブレーション処理の一例を示すフローチャートである。
キャリブレーション処理では、ステージ面11に載置された標準ゲージ5の三次元形状を計測するために、三次元測定装置1は、形状測定用データを取得する(ステップS1)。なお、標準ゲージ5は、標準ゲージ5に設定されたX1軸、Y1軸及びZ1軸が、マシン座標系のX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに一致するように、ステージ面11に載置されている。
以下、三次元測定装置1によるキャリブレーション処理について、図面に基づいて以下に説明する。
図5は、キャリブレーション処理の一例を示すフローチャートである。
キャリブレーション処理では、ステージ面11に載置された標準ゲージ5の三次元形状を計測するために、三次元測定装置1は、形状測定用データを取得する(ステップS1)。なお、標準ゲージ5は、標準ゲージ5に設定されたX1軸、Y1軸及びZ1軸が、マシン座標系のX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに一致するように、ステージ面11に載置されている。
ステップS1では、形状測定用データ取得手段22は、第1光源部121を点灯させてスリット光を出射させる。位置設定手段21の制御に基づいて走査手段14は、ステージ面11と三次元形状計測手段12との相対的な位置を変更させることで、標準ゲージ5の表面においてスリット光を走査させて、標準ゲージ5の表面における輝線の位置を移動させる。
例えば、図2において、基準面に対して輝線がY軸(Y1軸)方向に沿うように、第1光源部121にスリット光を照射させる。そして、位置設定手段21は、標準ゲージ5を上方から見た平面視において仮想線L1に一致する位置からX軸(X1軸)方向に輝線が移動するように、走査手段14の制御に基づき、ステージ面11と三次元形状計測手段12との相対的な位置を変更する。
形状測定用データ取得手段22は、三次元形状計測手段12の測定位置が変更される度に、第1撮像部122に標準ゲージ5を撮像させ、三次元測定用画像を取得する。形状測定用データ取得手段22は、このようにして取得した複数の三次元測定用画像を取得順に対応づけた形状測定用データとして記憶手段30に記憶させる。
例えば、図2において、基準面に対して輝線がY軸(Y1軸)方向に沿うように、第1光源部121にスリット光を照射させる。そして、位置設定手段21は、標準ゲージ5を上方から見た平面視において仮想線L1に一致する位置からX軸(X1軸)方向に輝線が移動するように、走査手段14の制御に基づき、ステージ面11と三次元形状計測手段12との相対的な位置を変更する。
形状測定用データ取得手段22は、三次元形状計測手段12の測定位置が変更される度に、第1撮像部122に標準ゲージ5を撮像させ、三次元測定用画像を取得する。形状測定用データ取得手段22は、このようにして取得した複数の三次元測定用画像を取得順に対応づけた形状測定用データとして記憶手段30に記憶させる。
そして、ステップS1において、形状測定用データが取得されたら、三次元形状取得手段23は、形状測定用データに基づいて、標準ゲージ5の表面における複数点(例えば、第1撮像部122の撮像素子の各画素に対応する点)についての点群データを取得する(ステップS2)。
次に、第1エッジ検出手段24は、取得された点群データに基づいて、標準ゲージ5に設けられた複数の突出部55について、辺551A,551Bに対応するエッジを検出する(ステップS3)。
図6は、輝線が形成されている突出部55の1つを模式的に示す斜視図である。図7は、図6に示す輝線に基づいて取得された点群データを示すグラフである。なお、図7では、横軸にY座標、縦軸にZ座標の値を示している。なお、図7に示す各点は、Y方向に沿って存在する輝線をX方向に走査させた際の、あるX座標における三次元測定用画像から取得された点群データを構成しており、X座標が同一である。
図6は、輝線が形成されている突出部55の1つを模式的に示す斜視図である。図7は、図6に示す輝線に基づいて取得された点群データを示すグラフである。なお、図7では、横軸にY座標、縦軸にZ座標の値を示している。なお、図7に示す各点は、Y方向に沿って存在する輝線をX方向に走査させた際の、あるX座標における三次元測定用画像から取得された点群データを構成しており、X座標が同一である。
ステップS3では、第1エッジ検出手段24は、走査方向(X方向)における各測定位置について、標準ゲージ5に設けられた突出部55のエッジである辺551A,551Bのそれぞれに対応する点(以下、エッジ点とも称する)を検出する。
図6には、ある測定位置(すなわち、輝線のX座標)における、各エッジ点e1,e2を示す。エッジ点e1は辺551Aにおいて、エッジ点e2は辺551Bにおいて、それぞれ輝線が通過する点である。この、第1エッジ検出手段24は、図7に示す走査位置における各測定点の三次元位置に基づいて、各エッジ点e1,e2の位置(座標)を近似的に算出する。本実施形態では、第1エッジ検出手段24は、図7に示すように一例として二次関数F1,F2を用いて近似する。すなわち、頂面551と側面552とに関する複数の測定点に対して、二次関数F1による近似を適用し、例えば当該二次関数F1の底に相当する座標をエッジ点e1の座標とする。同様に、頂面551と側面553とに関する複数の測定点に対して、二次関数F2を適用し、二次関数F2の底に相当する座標をエッジ点e2の座標とする。第1エッジ検出手段24は、複数の測定位置、すなわち、他のX座標に対しても、同様に、各エッジ点e1,e2の位置(座標)を近似的に算出する。
図6には、ある測定位置(すなわち、輝線のX座標)における、各エッジ点e1,e2を示す。エッジ点e1は辺551Aにおいて、エッジ点e2は辺551Bにおいて、それぞれ輝線が通過する点である。この、第1エッジ検出手段24は、図7に示す走査位置における各測定点の三次元位置に基づいて、各エッジ点e1,e2の位置(座標)を近似的に算出する。本実施形態では、第1エッジ検出手段24は、図7に示すように一例として二次関数F1,F2を用いて近似する。すなわち、頂面551と側面552とに関する複数の測定点に対して、二次関数F1による近似を適用し、例えば当該二次関数F1の底に相当する座標をエッジ点e1の座標とする。同様に、頂面551と側面553とに関する複数の測定点に対して、二次関数F2を適用し、二次関数F2の底に相当する座標をエッジ点e2の座標とする。第1エッジ検出手段24は、複数の測定位置、すなわち、他のX座標に対しても、同様に、各エッジ点e1,e2の位置(座標)を近似的に算出する。
なお、本実施形態では、二次関数による近似を利用してエッジ点を検出する例について説明したが、エッジ点の検出方法はこれに限定されない。例えば、各測定点のうち、頂面551、側面552、側面553のそれぞれに対応する測定点に対して直線近似を適用し、3つの直線のうちの2直線の交点をエッジ点としてもよい。また、二次以上の次数の関数で近似を行ってもよい。
次に、第1エッジ検出手段24は、各エッジ点e1,e2の座標に基づいて、辺551Aに対応するエッジE1及び辺551Bに対応するエッジE2をそれぞれ検出する。
ここで、図8には、第1エッジ検出手段24によって近似的に算出された各測定位置について算出された各エッジ点e1,e2の座標を示す。図8では、横軸をY軸、縦軸をX軸として図示している。
第1エッジ検出手段24は、図8に一例として示すように、複数のエッジ点e1に対して直線近似を適用することにより、辺551Aに対応するエッジE1(第1近似直線)を近似的に算出している。同様に、第1エッジ検出手段24は、複数のエッジ点e2に対して直線近似を適用することにより、辺551Bに対応するエッジE2(第1近似直線)を近似的に算出している。
第1エッジ検出手段24は、上述のようにして、三次元形状取得手段23によって取得された点群データに基づいて突出部55のエッジを検出する。第1エッジ検出手段24は、このエッジの検出を、標準ゲージ5に設けられた複数の突出部55に対して実施する。
ここで、図8には、第1エッジ検出手段24によって近似的に算出された各測定位置について算出された各エッジ点e1,e2の座標を示す。図8では、横軸をY軸、縦軸をX軸として図示している。
第1エッジ検出手段24は、図8に一例として示すように、複数のエッジ点e1に対して直線近似を適用することにより、辺551Aに対応するエッジE1(第1近似直線)を近似的に算出している。同様に、第1エッジ検出手段24は、複数のエッジ点e2に対して直線近似を適用することにより、辺551Bに対応するエッジE2(第1近似直線)を近似的に算出している。
第1エッジ検出手段24は、上述のようにして、三次元形状取得手段23によって取得された点群データに基づいて突出部55のエッジを検出する。第1エッジ検出手段24は、このエッジの検出を、標準ゲージ5に設けられた複数の突出部55に対して実施する。
次に、第1特徴点検出手段25は、ステップS3において、第1エッジ検出手段24によって近似的に検出された各エッジE1,E2に基づいて、辺551A,551Bの交点である特徴点Pを検出する(ステップS4)。本実施形態では、第1特徴点検出手段25は、各エッジE1,E2の交点を算出することにより特徴点Pの座標を算出する。このようにして、第1特徴点検出手段25は、特徴点Pの座標を近似的に算出することにより、特徴点Pを検出する。第1特徴点検出手段25は、上述の特徴点Pの検出を、標準ゲージ5に設けられた複数の突出部55に対して実施する。
一方、三次元測定装置1は、キャリブレーション処理を実施する際の校正用のデータとしての二次元画像を取得する(ステップS5)。
具体的には、二次元画像取得手段26は、第2光源部131を点灯させて照明光を出射させ、第2撮像部132に、二次元画像を撮像させ、撮像された二次元画像を取得する。
なお、キャリブレーションを実施する際に、測定対象としてステージ面11に載置された標準ゲージ5が第2撮像部132によって撮像可能な位置となるように、位置設定手段21が走査手段14に標準ゲージ5の位置を設定させる。二次元画像取得手段26は、標準ゲージ5に設けられた複数(少なくとも2以上)の突出部55が、1つの二次元画像に同時に写るように、第2撮像部132の撮像範囲が設定されている。二次元画像取得手段26は、標準ゲージ5に設けられた複数の突出部55が一つの二次元画像に収まるように、第2撮像部132に対する標準ゲージ5の位置を調整するための指令を走査手段14に出力する。
ここで、二次元画像撮像手段13及び二次元画像取得手段26によって二次元画像を取得する際に、例えば共焦点法等の公知の方法を利用することにより、標準ゲージ5の表面の測定点における高さ(Z座標の値)を含む、点群データを取得することができる。
具体的には、二次元画像取得手段26は、第2光源部131を点灯させて照明光を出射させ、第2撮像部132に、二次元画像を撮像させ、撮像された二次元画像を取得する。
なお、キャリブレーションを実施する際に、測定対象としてステージ面11に載置された標準ゲージ5が第2撮像部132によって撮像可能な位置となるように、位置設定手段21が走査手段14に標準ゲージ5の位置を設定させる。二次元画像取得手段26は、標準ゲージ5に設けられた複数(少なくとも2以上)の突出部55が、1つの二次元画像に同時に写るように、第2撮像部132の撮像範囲が設定されている。二次元画像取得手段26は、標準ゲージ5に設けられた複数の突出部55が一つの二次元画像に収まるように、第2撮像部132に対する標準ゲージ5の位置を調整するための指令を走査手段14に出力する。
ここで、二次元画像撮像手段13及び二次元画像取得手段26によって二次元画像を取得する際に、例えば共焦点法等の公知の方法を利用することにより、標準ゲージ5の表面の測定点における高さ(Z座標の値)を含む、点群データを取得することができる。
次に、第2エッジ検出手段27は、二次元画像取得手段26によって取得された二次元画像に基づいて、複数の突出部55における辺551A,551Bに対応するエッジを検出する(ステップS6)。
図9は、1つの突出部55を拡大した二次元画像の一例を模式的に示す図である。
上述のように、標準ゲージ5は、頂面551よりも、側面552及び側面553の方が、分光反射率が低くなっている。このため、図9に示すように、分光反射率が相対的に大きい頂面551に対応する第1領域Ar1は、反射率が相対的に小さい側面552及び側面553に対応する第2領域Ar2よりも相対的に明るくなっている。
なお、図9では、一例として、側面552及び側面553は、黒色である場合について図示している。
第2エッジ検出手段27は、第1領域Ar1と、第2領域Ar2との輝度差を利用して、辺551Aに対応するエッジE3(第2近似直線)及び辺551Bに対応するエッジE4(第2近似直線)をそれぞれ検出する。第2エッジ検出手段27は、このようなエッジの検出を複数の突出部55について同様に行う。
図9は、1つの突出部55を拡大した二次元画像の一例を模式的に示す図である。
上述のように、標準ゲージ5は、頂面551よりも、側面552及び側面553の方が、分光反射率が低くなっている。このため、図9に示すように、分光反射率が相対的に大きい頂面551に対応する第1領域Ar1は、反射率が相対的に小さい側面552及び側面553に対応する第2領域Ar2よりも相対的に明るくなっている。
なお、図9では、一例として、側面552及び側面553は、黒色である場合について図示している。
第2エッジ検出手段27は、第1領域Ar1と、第2領域Ar2との輝度差を利用して、辺551Aに対応するエッジE3(第2近似直線)及び辺551Bに対応するエッジE4(第2近似直線)をそれぞれ検出する。第2エッジ検出手段27は、このようなエッジの検出を複数の突出部55について同様に行う。
次に、第2特徴点検出手段28は、ステップS6において、第2エッジ検出手段27によって検出された各エッジE3,E4に基づいて特徴点Pを検出する(ステップS7)。第2特徴点検出手段28は、このような特徴点Pの検出を複数の突出部55について同様に行う。
そして、校正手段29は、第1特徴点検出手段25及び第2エッジ検出手段27のそれぞれで検出された複数の特徴点Pの検出結果に基づいて、キャリブレーションを実施する(ステップS8)。
ここで、図10は、エッジ周辺の輝度変化及び高さ変化との関係を模式的に示すグラフである。図10(A)はY軸方向におけるエッジ周辺の輝度変化を、図10(B)は高さ変化を示す。標準ゲージ5は、上述のように、頂面551と側面552とで分光反射率が異なるとともに、エッジにおいて頂面551に連続する側面552はエッジを境に高さが変化している。従って、高さ変化に基づいてエッジを検出する第1エッジ検出手段24と、輝度変化に基づいてエッジを検出する第2エッジ検出手段27とによって、同一のエッジを検出することができる。このため、第1特徴点検出手段25及び第2特徴点検出手段28によって同一の特徴点Pを検出することができる。
校正手段29は、第1特徴点検出手段25及び第2エッジ検出手段27のそれぞれで検出された複数の特徴点Pの検出結果を対応付けることによって、三次元形状取得手段23等の三次元測定装置1の各構成部に対してキャリブレーションを実施させる。
ここで、図10は、エッジ周辺の輝度変化及び高さ変化との関係を模式的に示すグラフである。図10(A)はY軸方向におけるエッジ周辺の輝度変化を、図10(B)は高さ変化を示す。標準ゲージ5は、上述のように、頂面551と側面552とで分光反射率が異なるとともに、エッジにおいて頂面551に連続する側面552はエッジを境に高さが変化している。従って、高さ変化に基づいてエッジを検出する第1エッジ検出手段24と、輝度変化に基づいてエッジを検出する第2エッジ検出手段27とによって、同一のエッジを検出することができる。このため、第1特徴点検出手段25及び第2特徴点検出手段28によって同一の特徴点Pを検出することができる。
校正手段29は、第1特徴点検出手段25及び第2エッジ検出手段27のそれぞれで検出された複数の特徴点Pの検出結果を対応付けることによって、三次元形状取得手段23等の三次元測定装置1の各構成部に対してキャリブレーションを実施させる。
[本実施形態の作用効果]
上記のように、本実施形態の標準ゲージ5は、基準面に対して平行な頂面551と、頂面551に対して90度以上の角αを成して連続する側面552,553とを有する複数の突出部55を有している。そして、これら頂面551と、側面552,553との分光反射率が異なっている。
この標準ゲージ5では、頂面551と、側面552,553との境界で高さが変化する。従って、三次元測定装置1は、標準ゲージ5の三次元形状を測定することにより、上記境界における高さ変化に基づいて、頂面551のエッジを検出することができる。
一方、標準ゲージ5では、頂面551と、側面552,553,554との分光反射率が異なる。このため、三次元測定装置1の二次元画像撮像手段13によって撮像された二次元画像において、頂面551に対応する第1領域Ar1は、側面552,553に対応する第2領域Ar2とは異なる輝度となる。従って、三次元測定装置1は、この第1領域Ar1と第2領域Ar2との輝度差に基づいて、頂面551のエッジを高精度に検出することができる。
すなわち、本実施形態の標準ゲージ5は、高さ変化及び輝度変化のそれぞれに基づいてエッジを検出可能に構成されている。これにより、輝度変化に基づいてエッジを検出可能に構成された三次元測定装置1を用いることにより、当該三次元測定装置1において高精度にキャリブレーションを実施可能とする。
上記のように、本実施形態の標準ゲージ5は、基準面に対して平行な頂面551と、頂面551に対して90度以上の角αを成して連続する側面552,553とを有する複数の突出部55を有している。そして、これら頂面551と、側面552,553との分光反射率が異なっている。
この標準ゲージ5では、頂面551と、側面552,553との境界で高さが変化する。従って、三次元測定装置1は、標準ゲージ5の三次元形状を測定することにより、上記境界における高さ変化に基づいて、頂面551のエッジを検出することができる。
一方、標準ゲージ5では、頂面551と、側面552,553,554との分光反射率が異なる。このため、三次元測定装置1の二次元画像撮像手段13によって撮像された二次元画像において、頂面551に対応する第1領域Ar1は、側面552,553に対応する第2領域Ar2とは異なる輝度となる。従って、三次元測定装置1は、この第1領域Ar1と第2領域Ar2との輝度差に基づいて、頂面551のエッジを高精度に検出することができる。
すなわち、本実施形態の標準ゲージ5は、高さ変化及び輝度変化のそれぞれに基づいてエッジを検出可能に構成されている。これにより、輝度変化に基づいてエッジを検出可能に構成された三次元測定装置1を用いることにより、当該三次元測定装置1において高精度にキャリブレーションを実施可能とする。
また、三次元測定装置1は、上記二次元画像を取得する二次元画像撮像手段13を備え、取得した二次元画像に基づいて標準ゲージ5のエッジを高精度に検出でき、高精度なキャリブレーションを実施できる。換言すると、標準ゲージ5を用いることにより、二次元画像を取得する二次元画像撮像手段13という簡易な構成を三次元測定装置1に採用するだけで、高精度のキャリブレーションを実施できる。また、上述のように三次元測定装置1は、上記標準ゲージ5を用いることで、複雑な構成を採用することなく、高精度のキャリブレーションを実施できる。
また、本実施形態の三次元測定装置1及び標準ゲージ5によれば、高さ変化及び輝度変化のそれぞれに基づいてエッジを検出可能であり、特に輝度変化に基づいて高精度にエッジを検出可能である。このように輝度変化に基づく高精度の検出結果を取得できるので、標準ゲージ5の工作精度が低い(例えば、三次元測定の精度よりも低い)場合でも、キャリブレーションに用いる比較用のデータとして、高精度なデータを取得することができ、高精度なキャリブレーションを実施できる。また、上述の理由により、本実施形態の三次元測定装置1及び標準ゲージ5によれば、標準ゲージ5の製造コストを抑制できる。
本実施形態では、突出部55は、三角錐台であり、頂面551は三角形状であり、頂面551の外周部を構成する3つの辺のそれぞれに連続する側面552,553,554を有する。このような構成では、突出部55の形状をより簡易な構成とすることができ、標準ゲージ5の簡略化を図ることができる。
また、頂面551と側面552,553とが交差する頂面551の2辺をエッジとして検出できる。これにより、これら2辺が交わる頂点を特徴点Pとして検出することができる。従って、三次元測定装置1は、高さ変化及び輝度変化のそれぞれに基づいて検出した各特徴点Pを対応付けることで、高精度なキャリブレーションを実施できる。
特に、三角錐台の場合では、頂面551が、四角形や五角形等の頂点が4つ以上の多角形の場合と比べて、頂面551の面積が同程度の場合では、1辺の長さが長い。これにより、頂面551が三角形状の場合、頂点が4つ以上の多角形の場合と比べて、エッジの検出精度を向上させることができ、キャリブレーションの精度を向上させることができる。
また、頂面551を三角形等の多角形とすることで、頂面551と第2面との境界を直線とすることができ、直線近似という簡単な方法で、エッジに対応する近似直線を取得でき、エッジを検出できる。さらに、エッジの交点を検出することで、特徴点Pを検出できる。すなわち、本実施形態では、直線近似を用いた簡単な処理で特徴点Pを検出することができる。
また、頂面551と側面552,553とが交差する頂面551の2辺をエッジとして検出できる。これにより、これら2辺が交わる頂点を特徴点Pとして検出することができる。従って、三次元測定装置1は、高さ変化及び輝度変化のそれぞれに基づいて検出した各特徴点Pを対応付けることで、高精度なキャリブレーションを実施できる。
特に、三角錐台の場合では、頂面551が、四角形や五角形等の頂点が4つ以上の多角形の場合と比べて、頂面551の面積が同程度の場合では、1辺の長さが長い。これにより、頂面551が三角形状の場合、頂点が4つ以上の多角形の場合と比べて、エッジの検出精度を向上させることができ、キャリブレーションの精度を向上させることができる。
また、頂面551を三角形等の多角形とすることで、頂面551と第2面との境界を直線とすることができ、直線近似という簡単な方法で、エッジに対応する近似直線を取得でき、エッジを検出できる。さらに、エッジの交点を検出することで、特徴点Pを検出できる。すなわち、本実施形態では、直線近似を用いた簡単な処理で特徴点Pを検出することができる。
本実施形態では、標準ゲージ5は、X1方向及びY1方向の2方向に沿うよう配列されている。このため、三次元測定装置1は、複数の突出部55の位置関係を用いてキャリブレーションを実施することができ、すなわち、対応づける特徴点Pの数を増やすことができ、より高精度なキャリブレーションを実施可能とする。
本実施形態では、標準ゲージ5は、基準面に対する高さが異なる複数の平面部52,53,54を有し、それぞれに突出部55が設けられている。このような構成では、各ユニット間で、頂面551の高さを異なるようにする際に、ユニットの高さを変えなくてもよい。一般に、標準ゲージとしては、寸法が設計値に近い値であることが望ましく、例えば金属部材を切削、研磨等することで製造される。この場合、同一平面上に、高さが異なる複数のユニットを形成することは、製造上困難となる。これに対して、本実施形態のように、高さの異なる平面部のそれぞれに、同一高さのユニットを設ける構成では、切削や研磨等により容易に製造が可能となり、製造効率性を向上できる。
本実施形態では、頂面551の特徴点Pを含む2辺551A,551Bに、輝線が交差する位置(スリット光の照射位置)における複数の測定点に対して、曲線近似により、エッジ点e1,e2の座標を算出し、複数のエッジ点e1についてエッジE1を、複数のエッジ点e2についてエッジE2を取得する。
これにより、輝線の照射位置におけるエッジ点e1,e2、及びエッジE1,E2を近似により取得することができる。
これにより、輝線の照射位置におけるエッジ点e1,e2、及びエッジE1,E2を近似により取得することができる。
本実施形態では、二次元画像において、分光反射率が相対的に大きい頂面551に対応する第1領域Ar1と、反射率が相対的に小さい側面552及び側面553に対応する第2領域Ar2との輝度差を利用して、辺551Aに対応するエッジE3及び辺551Bに対応するエッジE4を、それぞれ、直線近似により取得できる。このように、本実施形態では、三次元測定装置1によって標準ゲージ5を測定することにより、直線近似を用いた簡単な処理で特徴点Pを検出することができる。
[変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施形態では、標準ゲージ5は、三角錐台形状の突出部55を有する構成としたが、本発明はこれに限定されない。突出部55は、三角錐台に限定されず各種角錐台や円錐台でもよい。突出部が角錐台の場合、頂面が多角形状となるため、上記実施形態と同様に、1つの頂点を特徴点とし、当該頂点を成す2辺を検出することで特徴点を検出することができる。なお、円錐台の場合は、頂面が円となるため、例えば、円の中心を特徴点としてもよく、エッジを検出することで特徴点を検出することができる。
また、突出部55は、錐台に限定されず、角柱や円柱でもよい。この場合、計測部10の各撮像部122,132の撮像方向が、柱状の突出部55の高さ方向に一致してしまうと、頂面と側面とを同時撮像できない可能性があり、上記撮像方向が制限されるおそれがある。これに対して、錐台形状の場合は、高さ方向に一致したとしても上述の不具合の発生を抑制でき、より確実にエッジを検出できる点で好ましい。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施形態では、標準ゲージ5は、三角錐台形状の突出部55を有する構成としたが、本発明はこれに限定されない。突出部55は、三角錐台に限定されず各種角錐台や円錐台でもよい。突出部が角錐台の場合、頂面が多角形状となるため、上記実施形態と同様に、1つの頂点を特徴点とし、当該頂点を成す2辺を検出することで特徴点を検出することができる。なお、円錐台の場合は、頂面が円となるため、例えば、円の中心を特徴点としてもよく、エッジを検出することで特徴点を検出することができる。
また、突出部55は、錐台に限定されず、角柱や円柱でもよい。この場合、計測部10の各撮像部122,132の撮像方向が、柱状の突出部55の高さ方向に一致してしまうと、頂面と側面とを同時撮像できない可能性があり、上記撮像方向が制限されるおそれがある。これに対して、錐台形状の場合は、高さ方向に一致したとしても上述の不具合の発生を抑制でき、より確実にエッジを検出できる点で好ましい。
上記実施形態では、標準ゲージ5は、複数の高さが異なる平面部を有し、突出部55が各平面部に設けられている構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、標準ゲージは、基部51の天面51Bに複数の突出部が設けられ、少なくとも2つは高さが異なる構成でもよい。
上記実施形態では、標準ゲージ5は、仮想線L1を通り、X1−Y1平面に直交する仮想面に対して対称形状であるとしたが、本発明はこれに限定されず対称形状でなくてもよい。例えば、上述の標準ゲージ5における仮想面を挟んだ一方側のみの構成を有する標準ゲージを採用してもよい。
上記実施形態では、X1軸方向及びY1軸方向の二方向に沿って突出部55が配列されているとしたが、一方向に沿って配列されている構成でもよく、いずれの方向に配列されていない構成でもよい。本発明の標準ゲージとしては、少なくとも高さが異なる二つの突出部を備えていればよい。
上記実施形態では、辺551A,551Bに対応するエッジ点e1,e2の検出や、エッジの検出に直線近似や曲線近似を用いるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、点群データに基づいてエッジを検出する際は、点群データを補間してエッジに相当する座標を取得してもよい。また、二次元画像がエッジを検出する際は、輝度変化に基づいてエッジを検出可能な各種の検出方法を用いてもよい。
上記実施形態において、三次元形状計測手段12としては、測定対象Xの外周表面を複数の計測点で精度よく取得できるものであれば特に限定されない。例えば、2台のカメラを用いステレオ法により各計測点の三次元座標を検出するものであってもよく、スリット光を照射して、各計測点の三次元座標を検出する光パターンを投影することで各計測点の三次元座標を検出するパターン投影法などを用いてもよい。また、プローブを測定対象Xの表面に接触させて測定対象Xの外形形状を計測する接触型の三次元形状計測手段を用いてもよい。
上記実施形態では、突出部55の頂面551は、側面552,553,554に対して分光反射率が大きいとしたが、本発明はこれに限定されない。本発明において、第1面と第2面との輝度差に基づいてエッジを検出可能な程度に、第1面と第2面との分光反射率が異なればよい。例えば、頂面551は、側面552,553,554に対して分光反射率が小さくてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の構成について具体的に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形および改良を加えることができるものである。
1…三次元測定装置、5…標準ゲージ、12…三次元形状計測手段、13…二次元画像撮像手段、22…形状測定用データ取得手段、23…三次元形状取得手段、24…第1エッジ検出手段、25…第1特徴点検出手段、26…二次元画像取得手段、27…第2エッジ検出手段、28…第2特徴点検出手段、29…校正手段、51A…底面(基準面)、52…第1平面部、53…第2平面部、54…第3平面部、55…突出部、551…頂面、551A…辺、551B…辺、552,553…側面、P…特徴点。
Claims (9)
- 基準面に対して平行な第1面、及び、前記第1面の外周部に連続し、前記第1面との成す角が90度以上の第2面を有し、前記第1面と前記第2面との分光反射率が異なるユニットを複数備え、
複数の前記ユニットのうちの少なくとも2つは、前記第1面の前記基準面に対する高さが互いに異なる
ことを特徴とする標準ゲージ。 - 請求項1に記載の標準ゲージにおいて、
前記ユニットは、角錐台である
ことを特徴とする標準ゲージ。 - 請求項1又は請求項2に記載の標準ゲージにおいて、
前記複数のユニットは、前記基準面と直交する方向に見た平面視において、所定の第1方向、及び前記第1方向に交差する第2方向に沿って設けられている
ことを特徴とする標準ゲージ。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の標準ゲージにおいて、
前記基準面からの距離が異なる複数の平面部を有し、
前記ユニットは、前記複数の平面部のそれぞれに設けられている
ことを特徴とする標準ゲージ。 - 対象の三次元形状を測定し、三次元形状測定結果を取得する三次元形状測定手段と、
前記対象を撮像し、二次元画像を取得する二次元画像撮像手段と、
基準面に対して平行な第1面、及び、前記第1面の外周部に連続し、前記第1面との成す角が90度以上の第2面を有し、前記第1面と前記第2面との分光反射率が異なるユニットを備え、前記ユニットのうちの少なくとも2つは、前記第1面の前記基準面に対する高さが互いに異なる標準ゲージについて取得された前記三次元形状測定結果に基づいて、前記標準ゲージの前記第1面の外周部の少なくとも一部を検出する第1エッジ検出手段と、
前記第1エッジ検出手段による前記外周部の検出結果に基づいて、前記外周部の形状に応じた特徴点を検出する第1特徴点検出手段と、
前記二次元画像における前記第1面に対応する第1領域と、前記第2面に対応する第2領域との間の輝度差に基づいて、前記標準ゲージの前記第1面の外周部の少なくとも一部に対応する、前記第1領域と第2領域との境界を検出する第2エッジ検出手段と、
前記第2エッジ検出手段による前記外周部の検出結果に基づいて前記特徴点を検出する第2特徴点検出手段と、
前記第1特徴点検出手段及び第2特徴点検出手段による前記特徴点の検出結果に基づいて、前記三次元形状測定手段による測定結果を校正する校正手段と、を備えている
ことを特徴とする三次元測定装置。 - 請求項5に記載の三次元測定装置において、
前記ユニットは、多角形状の前記第1面を有し、前記多角形状の前記第1面の頂点の1つが前記特徴点であり、
前記第1エッジ検出手段は、前記特徴点に対応する前記第1面の前記頂点を含む2辺にそれぞれ対応する複数点の位置情報を、前記三次元形状測定結果に基づいて取得し、取得した前記位置情報に基づいて、前記2辺の各辺に対応する第1近似直線を取得し、
前記第1特徴点検出手段は、前記第1エッジ検出手段によって取得された前記2つの第1近似直線の交点を前記特徴点として検出する
ことを特徴とする三次元測定装置。 - 請求項6に記載の三次元測定装置において、
前記第1エッジ検出手段は、前記第1面の前記頂点を含む2辺に交差する複数の仮想交差面と、前記ユニットとのそれぞれの交線を、直線近似又は曲線近似により算出し、算出された各交線に基づいて、前記2辺の各辺と前記仮想交差面との交点の座標を取得し、各交線に対して取得された前記交点の座標から前記第1近似直線を算出する
ことを特徴とする三次元測定装置。 - 請求項5から請求項7のいずれかに記載の三次元測定装置において、
前記ユニットは、多角形状の前記第1面を有し、前記多角形状の前記第1面の頂点の1つが前記特徴点であり、
前記第2エッジ検出手段は、前記特徴点に対応する前記第1面の前記頂点を含む2辺にそれぞれ対応し、前記二次元画像における前記境界を通る第2近似直線を、前記2辺のそれぞれについて取得し、
第2特徴点検出手段は、前記第2エッジ検出手段によって取得された前記2つの第2近似直線の交点を前記特徴点として検出する
ことを特徴とする三次元測定装置。 - 対象の三次元形状を測定し、三次元形状測定結果を取得する三次元形状測定手段と、前記対象を撮像し、二次元画像を取得する二次元画像撮像手段と、を備える三次元測定装置のキャリブレーション方法であって、
基準面に対して平行な第1面、及び、前記第1面の外周部に連続し、前記第1面との成す角が90度以上の第2面を有し、前記第1面と前記第2面との分光反射率が異なるユニットを備え、前記ユニットのうちの少なくとも2つは、前記第1面の前記基準面に対する高さが互いに異なる標準ゲージについて取得された前記三次元形状測定結果に基づいて、前記標準ゲージの前記第1面の外周部の少なくとも一部を検出し、
前記三次元形状測定結果に基づく前記外周部の検出結果から、前記外周部の形状に応じた特徴点を検出し、
前記二次元画像における前記第1面に対応する第1領域と、前記第2面に対応する第2領域との間の輝度差に基づいて、前記標準ゲージの前記第1面の外周部の少なくとも一部に対応する、前記第1領域と前記第2領域との境界を検出し、
前記輝度差に基づく前記外周部の検出結果から、前記特徴点を検出し、
前記三次元形状測定結果及び前記輝度差をそれぞれ用いて検出された各特徴点の検出結果に基づいて、前記三次元形状測定手段による測定結果を校正する
ことを特徴とする三次元測定装置のキャリブレーション方法。
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JP2013238109A JP2015099048A (ja) | 2013-11-18 | 2013-11-18 | 標準ゲージ、三次元測定装置、及び、三次元測定装置のキャリブレーション方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116007526A (zh) * | 2023-03-27 | 2023-04-25 | 西安航天动力研究所 | 一种膜片刻痕深度自动测量系统及测量方法 |
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- 2013-11-18 JP JP2013238109A patent/JP2015099048A/ja not_active Withdrawn
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