JP2015096496A - アトピー性皮膚炎の処置に用いる剤 - Google Patents

アトピー性皮膚炎の処置に用いる剤 Download PDF

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Ayako Fujita
絢子 藤田
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Abstract

【課題】アトピー性皮膚炎の処置に用いる剤及び腸内におけるN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)レセプターのアンタゴニストであるキヌレン酸の濃度を増強するための剤の提供。
【解決手段】キヌレン酸及びその前駆体を有効成分として含む、アトピー性皮膚炎を処置するための剤。腸内におけるキヌレン酸の濃度を増強させる微生物を含む、腸内におけるキヌレン酸の濃度を増強させるための剤。前記剤を含む医薬組成物及び食品。前記微生物は、ビフィドバクテリウム属、特に、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスLKM512(FERMP−21998)が好ましい。前記剤は生きたまま腸内に送り込む必要があり、胃内環境から微生物を保護することが好ましく、腸容コーティングされていることが好ましい。前記剤により、成人型アトピー性皮膚炎に起因する掻痒を改善することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、キヌレン酸を有効成分として含有する、アトピー性皮膚炎の処置に用いる剤及び腸内におけるキヌレン酸の濃度を増強するための剤に関する。
キヌレン酸(kynurenic acid)は、ヒトを含む哺乳類の中枢神経系に存在し、脳機能に様々な影響を及ぼす。脳内において、キヌレン酸は、N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)レセプターのアンタゴニストとして作用する。NMDAレセプターは痛みと深い関連があることが知られており、キヌレン酸を脊髄又は末梢系に投与することによって痛みが軽減することが報告されている。また、NMDAレセプターはヒスタミン誘導性の拡張と関連があることが報告されている。キヌレン酸を脊髄内に投与することにより、掻痒が低減することがラットにおいて確認されている(非特許文献1)。
Horvath, G., Joo, G., Kekesi, G., Farkas, I., Tuboly, G., Petrovszki, Z. & Benedek, G. (2011) Inhibition of itch-related responses at spinal level in rats, Acta physiologica Hungarica. 98, 480-90.
上記の非特許文献1における痒みは、セロトニン誘導剤である5−メトキシトリプタミンの注射により誘発された痒みであって、アトピー性皮膚炎に起因する痒みとは異なる。即ち、アトピー性皮膚炎に起因する掻痒に対するキヌレン酸の効果は知られていない。そして、掻痒の低減に関する上記の知見は脊髄内投与という神経系への直接的な投与に基づくものであり、脊髄内以外の部位にキヌレン酸を投与することによって掻痒が低減することは知られていない。また、キヌレン酸は血液脳関門をほとんど通過しないと考えられており、NMDAレセプターのアンタゴニストとして作用するために有効な濃度が脳内に到達することは困難であり、掻痒の低減は期待できないことが予想された。本発明は、アトピー性皮膚炎の処置に用いる剤を提供する。
以上に鑑み、本件の発明者は、アトピー性皮膚炎患者に対するキヌレン酸の効果に注目し、研究を開始した。鋭意検討の結果、キヌレン酸がアトピー性皮膚炎の掻痒を改善することを見出した。当該知見に基づいて、本発明は完成された。
本発明は、以下を提供する。
(1)キヌレン酸又はその前駆体を有効成分として含む、アトピー性皮膚炎を処置するための剤。
(2)アトピー性皮膚炎が成人型アトピー性皮膚炎である、(1)に記載の剤。
(3)アトピー性皮膚炎に起因する掻痒を改善する、(1)又は(2)に記載の剤。
(4)腸内におけるキヌレン酸の濃度を増強させる微生物を含む、腸内におけるキヌレン酸の濃度を増強させるための剤。
(5)微生物がビフィドバクテリウム属である、(4)に記載の剤。
(6)微生物がビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスである、(4)又は(5)に記載の剤。
(7)微生物がビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスLKM512(FERMP−21998)である、(4)〜(6)のいずれかに記載の剤。
(8)(1)〜(3)のいずれか1項に記載の剤との組み合わせにおける、(4)〜(7)のいずれかに記載の剤。
(9)非経口で投与する、(1)〜(8)のいずれかに記載の剤。
(10)静脈注射により投与する、(1)〜(9)のいずれかに記載の剤。
(11)経口で投与する、(1)〜(8)のいずれかに記載の剤。
(12)カプセルの形態を有する、(1)〜(8)及び(11)のいずれかに記載の剤。
(13)食前、食中又は食後に投与する、(1)〜(12)のいずれかに記載の剤。
(14)他のアトピー性皮膚炎の治療剤と組み合わせて投与するための、(1)〜(13)のいずれかに記載の剤。
(15)(1)〜(14)のいずれかに記載の剤を含む、医薬組成物。
(16)(1)〜(14)のいずれかに記載の剤を含む、食品。
図1は、アトピー性皮膚炎のモデル動物の掻き行動に及ぼすキヌレン酸の影響を示す。図は、掻き回数の平均値に基づいて作成した。 図2は、アトピー性皮膚炎患者における掻痒の改善スコアを示す。図は、摂取開始後4週及び8週におけるLKM512投与群及びプラセボ投与群のスコアの平均値に基づいて作成した。 図3は、掻痒の改善スコアが高かった被検者から採取した、LKM512投与前及び投与後の糞便におけるキヌレン酸の濃度変化を示す。図は、ピーク面積の相対値に基づいて、投与前の平均値を1として作成した。*は、有意差p<0.05(ペアt検定)。 図4は、アトピー性皮膚炎のモデル動物の掻き行動に及ぼすキヌレン酸の経口投与による影響を示す。図は、掻き回数の平均値に基づいて作成した。
<アトピー性皮膚炎を処置するための剤>
本発明は、アトピー性皮膚炎を処置するための剤を提供する。前記剤は、有効成分としてキヌレン酸又はその前駆体を含む。キヌレン酸(4−ヒドロキシ−2−キノリンカルボ
ン酸)は、キヌレニンのアミノ基転移に伴う閉環反応により生成される化合物である。キヌレン酸の前駆体としては、トリプトファンやキヌレニン等を例示することができる。キヌレン酸の前駆体を有効成分として投与する場合は、当該前駆体が腸内の微生物により代謝され、キヌレン酸が生成する。
本明細書でいうアトピー性皮膚炎としては、例えば、乳児期に発症するアトピー性皮膚炎及び成人型アトピー性皮膚炎が挙げられる。ここで、アトピー性皮膚炎は乳児期に発症するのが通常であるが、その後大人になっても治らない場合や、大人になって発症する場合を成人型アトピー性皮膚炎と呼んでいる。本発明の剤は、乳児期に発症するアトピー性皮膚炎及び成人型アトピー性皮膚炎いずれの処置に対しても好ましく適用することができる。本発明の剤は、アトピー性皮膚炎の症状を改善することができ、特にアトピー性皮膚炎に起因する掻痒を改善することができる。
本発明においては、アトピー性皮膚炎の処置に有効な量でキヌレン酸又はその前駆体を投与する。本発明の剤は、非経口及び経口のいずれによっても投与することができる。本発明の剤を非経口で投与する場合、キヌレン酸又はその前駆体の1日当たりの投与量は、例えば、0.001mg〜1000mg/kg、好ましくは0.01mg〜100mg/kg、より好ましくは0.1mg〜10mg/kgとすることができる。また、非経口の投与は、例えば、静脈内、経鼻、皮下、経皮又は筋肉内へ投与することによって行うことができる。本発明の剤を経口投与する場合、キヌレン酸又はその前駆体の1日当たりの投与量は、例えば、0.1mg〜500mg/kg、好ましくは1mg〜200mg/kg、より好ましくは10mg〜100mg/kgとすることができる。本発明の剤を経口投与する場合、例えば、口腔内又は舌下へ投与することができる。キヌレン酸又はその前駆体の1日当たりの投与量は、1回の投与で達成してもよく、複数回、例えば、2回、3回又はそれ以上の回数の投与で達成してもよい。また、本発明の剤は、時期的な制限を受けることなく投与することができる。例えば、食前、食中、食後又は食間に投与することができる。
本発明の剤は、継続的な摂取が行いやすいように、例えば顆粒剤(ドライシロップを含む)、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、錠剤(チュアブル剤などを含む)、散剤(粉末剤)、丸剤などの各種の固形製剤又は内服用液剤(液剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)及び注射剤等の液状製剤などに調製することができる。
本発明の剤をカプセル剤又は錠剤にする場合、医薬又は食品として許容される公知の添加物を用いて製造することができ、医薬又は食品の分野で採用されている通常の手法を適用することができる。例えば、錠剤は、各成分を処方に従って添加配合し、粉砕、造粒、乾燥、整粒及び混合を行い、得られた調製混合物を打錠することによって調製することができる。
製剤化のための添加物としては、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤などが挙げられる。また、液剤の形態にする場合は、ペクチン、キサンタンガム、グアガムなどの増粘剤を配合することができる。また、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にしたり、ペースト状の膠剤とすることもできる。さらに、他の形態に調製する場合であっても、従来の方法に従えばよい。
本願発明の剤は、必要に応じ、従来公知の着色剤、保存剤、香料、風味剤、コーティング剤などの成分を配合して調製することもできる。
また、本願発明の剤は、1以上の追加の成分を配合して調製してもよい。追加の成分の例としては、抗酸化剤、血糖降下剤、抗コレステロール剤、免疫賦活剤、ビタミン、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ミネラル分(鉄、亜鉛、マグネシウム、ヨード等)、脂肪酸(EPA、DHA等)等が挙げられる。
本願発明の剤が効果を発揮するためには、キヌレン酸又はその前駆体が分解を受けずに作用部位に到達する必要がある。例えば、剤を経口投与する場合、胃を通過することになるので、胃内環境等でのキヌレン酸又はその前駆体の分解を防ぐことが好ましい。このような観点から、本発明の剤は腸溶性であることが好ましい。そのような剤の形態としては、顆粒剤、粉剤、錠剤、カプセル剤及びマイクロカプセル剤等が挙げられる。例えば、本発明の剤をカプセルに封入したカプセル剤を調製してもよい。カプセル剤は、使用目的に応じて大きさや材質を任意に調節することができる。例えば、カプセル剤を食品等に混合して使用する場合には、食品本来の食感にできるだけ影響を与えないために小さなカプセル剤を使用してもよい。そのような場合、例えば、直径1mm以下のマイクロカプセルを使用することが挙げられる。一方、カプセル剤をサプリメントとして使用する場合には、サプリメントとして採用される一般的な大きさにしてもよい。
<キヌレン酸の濃度を増強させるための剤>
本発明は、腸内において、キヌレン酸の濃度を増強させるための剤を提供する。これにより、血中、ひいては脳内のキヌレン酸濃度を増強させることができ、アトピー性皮膚炎の症状の改善が期待できる。前記剤は、腸内においてキヌレン酸の濃度を増強させることのできる微生物を含有する。前記微生物は、腸内でキヌレン酸の濃度を増強させる能力を有するものであればよい。キヌレン酸の濃度の増強は、前記微生物によって直接的に達成されてもよく、間接的に達成されてもよく、或いはその両者によって達成されてもよい。例えば、前記微生物により腸内のキヌレン酸の濃度が増強されてもよいし、前記微生物の影響を受けた別の微生物により腸内のキヌレン酸が増強されてもよいし、前記微生物及び別の微生物により腸内のキヌレン酸が増強されてもよい。ここで、別の微生物とは、腸内常在菌等をいう。
また、前記微生物は、対象への投与に適した性質を有していることが好ましい。そのような性質としては、例えば、対象に対する安全性、安定性、有効性が挙げられる。例えば、古くから食経験のある微生物、安全性が確認されている微生物、その他当業者間で安全性が認識されている微生物が挙げられる。そのような性質の別の例として、腸に到達する前の環境に対して高い耐性を有することが挙げられる。例えば、胃酸に対して高い耐性を有する微生物は、本発明において好適に用いることができる。
本発明において用いることのできる微生物として、例えば、ストレプトコッカス属、エンテロコッカス属、ペディオコッカス属、サッカロマイセス属、ビフィドバクテイリウム属、ラクトバチルス属等に属する微生物が挙げられる。ビフィドバクテリウム属に属する微生物として、例えば、ビフィドバクテリウム・アニマリス・アニマリス、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム、ビフィドバクテリウム・カテニュラタム、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・インファンティス及びビフィドバクテリウム・アドレスセンティスが挙げられる。これらは、単独又は組み合わせて使用することができる。これらのうち、好ましくはビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティス及びビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム、より好ましくはビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスを用いることができる。ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスの一態様として、LKM512株を用いることができる。LKM512株は、受託番号FERMP−21998として受託機関(NITE特許生物寄託センター)から入手することができる。
本発明においては、腸内でのキヌレン酸の濃度を増強させるために有効な量で微生物を経口投与する。微生物の1日当たりの投与量は、例えば、2×10〜8×1012cfu、好ましくは2×10〜8×1011cfu、より好ましくは2×10〜8×1010cfuとすることができる。ここでcfuとは、コロニー形成ユニットを意味する。cfuは、当業者に知られたいずれの方法を用いて測定してもよいが、例えば、微生物をリン酸緩衝液(PBS)で希釈し、当該希釈液をMRS培地上にまき、37℃で48時間培養した後、生育したコロニーの数をカウントすることにより測定することができる。或いは、微生物の投与量は、腸内の代謝産物を反映する糞便中のキヌレン酸の濃度に基づいて設定することができる。例えば、微生物を対象に投与する前と比較して、微生物を投与した後の対象から採取した糞便中のキヌレン酸濃度が増加するように、微生物の投与量を設定することができる。腸内のキヌレン酸の濃度は、当業者に知られているいずれの方法に従って測定することができる。例えば、対象から採取した糞便をUPLC又はHPLC等により測定することができる。
本発明の剤の経口投与は、例えば、口腔内又は舌下へ投与することにより行うことができる。微生物の1日当たりの投与量は、1回の投与で達成してもよく、複数回、例えば、2回、3回又はそれ以上の回数の投与で達成してもよい。また、本発明の剤は、時期的な制限を受けることなく投与することができる。例えば、食前、食中、食後又は食間に投与することができる。
本願発明の剤は、継続的な摂取が行いやすいように、例えば顆粒剤(ドライシロップを含む)、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、錠剤(チュアブル剤などを含む)、散剤(粉末剤)、丸剤などの各種の固形製剤又は内服用液剤(液剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)及び注射剤等の液状製剤などの形態で調製することができ、成分の安定性や摂取の簡便さの点からカプセル剤又は錠剤の形態が好ましいが、特に限定されるものではない。
カプセル剤又は錠剤の形態の本願発明の剤は、医薬又は食品として許容される公知の添加物を用いて製造することができ、医薬又は食品の分野で採用されている通常の製剤化手法を適用することができる。例えば、錠剤は、各成分を処方に従って添加配合し、粉砕、造粒、乾燥、整粒及び混合を行い、得られた調製混合物を打錠することによって調製することができる。
製剤化のための添加物としては、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤などが挙げられる。また、液剤の形態にする場合は、ペクチン、キサンタンガム、グアガムなどの増粘剤を配合することができる。また、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にしたり、ペースト状の膠剤とすることもできる。さらに、他の形態に調製する場合であっても、従来の方法に従えばよい。
本願発明の剤は、必要に応じ、従来公知の着色剤、保存剤、香料、風味剤、コーティング剤などの成分を配合して調製することもできる。
また、本発明の剤は、1以上の追加の成分を配合して調製してもよい。追加の成分の例としては、抗酸化剤、血糖降下剤、抗コレステロール剤、免疫賦活剤、ビタミン、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ミネラル分(鉄、亜鉛、マグネシウム、ヨード等)、脂肪酸(EPA、DHA等)等を挙げることができる。
本願発明の剤が効果を発揮するためには、微生物が生きた状態で腸に到達する必要がある。例えば、剤を経口投与する場合、胃を通過することになるので、胃内環境から微生物を保護することが好ましい。このような観点から、本発明の剤は腸溶コーティングされていることが好ましい。そのような剤の形態としては、顆粒剤、粉剤、錠剤、カプセル剤、及びマイクロカプセル剤等が挙げられる。例えば、本発明の微生物をカプセルに封入したカプセル剤を調製してもよい。カプセル剤は、使用目的に応じて大きさや材質を任意に調節することができる。例えば、カプセル剤を食品等に混合して使用する場合には、食品本来の食感にできるだけ影響を与えないために小さなカプセル剤を使用してもよい。そのような場合、例えば、直径1mm以下のマイクロカプセルを使用することが挙げられる。一方、カプセル剤をサプリメントとして使用する場合には、サプリメントとして採用される一般的な大きさにしてもよい。
<組み合わせ剤>
本発明のアトピー性皮膚炎を処置するための剤とキヌレン酸の濃度を増強させるための剤は、組み合わせて用いることができる。更に、本発明のアトピー性皮膚炎を処置するための剤、キヌレン酸の濃度を増強させるための剤及びこれらの組み合わせは、別の組成物を更に組み合わせることができる。ここでいう組み合わせとは、本発明の効果が発揮される限りにおいて、混合して単一の剤にすること、別個の剤を同時に投与すること、別個の剤を連続して投与すること又は別個の剤を一定の時間間隔で投与することであってもよく、また同一又は異なる経路で投与してもよく、或いは同一又は異なる部位に投与してもよい。別の組成物としては、本発明の効果が発揮される限りいずれの組成物を用いてもよいが、例えば、キヌレン酸の前駆体であるキヌレニン及びトリプトファン、並びに既知の抗掻痒剤などが挙げられる。
一態様として、本発明のアトピー性皮膚炎を処置するための剤と、キヌレニン及び/又はトリプトファンの組み合わせを挙げることができる。キヌレニン及び/又はトリプトファンが、腸内において腸内常在菌により代謝されることによってキヌレン酸が生成する。これにより、腸内のキヌレン酸の濃度を一層増強させることができる。
別の態様として、本発明のキヌレン酸の濃度を増強させるための剤と、キヌレニン及び/又はトリプトファンの組み合わせを挙げることができる。組み合わせたキヌレニン及び/又はトリプトファンが、腸内において本発明の剤に含まれる微生物及び/又は腸内常在菌により代謝されることによってキヌレン酸が生成する。これにより、腸内のキヌレン酸の濃度をより一層増強させることができる。
<医薬組成物、食品>
本発明は、以上で説明した剤を含んで成る医薬組成物又は食品を提供する。
本願発明の食品として、例えば、飲料、発酵食品、菓子類、パン類、スープ類等の各種食品又はその添加成分、或いはドッグフード、キャットフードなどの各種ペットフード又はその添加成分等が例示される。これらの食品の製造方法は、本願発明の効果を損なわないものであれば特に限定されず、当業者に知られている方法に従えばよい。本願発明の食品は、更に、特定保健用食品、栄養機能食品、特別用途食品等の機能性食品とすることもできる。本願発明の食品の具体例としては、牛乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、プリン、アイスクリーム、フルーツジュース、緑茶、紅茶、烏龍茶、コーヒー、豆乳及びサプリメント等が挙げられる。
以下に本発明の具体例を示す。これらの具体例は、本発明を理解するための説明を提供することを目的とするものであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
[実施例1] アトピー性皮膚炎に対するキヌレン酸の効果(1)
アトピー性皮膚炎のモデル動物を用い、アトピー性皮膚炎に対するキヌレン酸の効果を評価した。
実験動物としてNC/Ngaマウス(日本チャールスリバー社製、n=5、10週齢、雌性)を用い、以下に示す手順でアトピー性皮膚炎を発症させた。NC/Ngaマウスの背部及び耳介部をバリカンで毛刈りし、4%SDSを塗布することにより皮膚のバリアを破壊した。その後、アトピー性皮膚炎誘発試薬であるビオスタ(登録商標)AD(株式会社ビオスタ)を100mg/マウスで塗布した。この一連の操作を週に2回、3週間続けて行った。即ち、アトピー性皮膚炎誘発試薬を各マウスに600mg塗布することによって、アトピー性皮膚炎を誘発させた。アトピー性皮膚炎の発症は、所見スコアリングにより確認した。所見スコアリングは、以下の4つの項目:
発赤・出血、
痂皮形成・乾燥、
浮腫、
擦傷・組織欠損
について以下の基準:
無症状 0点
軽度 1点
中等度 2点
重度 3点以上
で4段階評価することにより行った。
アトピー性皮膚炎を発症したマウスの掻き動作の回数を、キヌレン酸の投与前後で比較することにより、キヌレン酸の痒みへの影響を評価した。アトピー性皮膚炎を発症したマウスを個飼用のケージに移し、無人環境下で1時間ビデオ撮影した。マウスが新しい環境に慣れるのに要する時間を45分間とし、ビデオ撮影開始後45分〜1時間の15分間の掻き行動を観察した。その後、キヌレン酸2mg/kgをマウスの尾静脈に注射した。マウスをケージに戻し、無人環境下で1時間ビデオ撮影した。マウスが新しい環境に慣れるのに必要な時間を45分間とし、ビデオ撮影開始後45分〜1時間の15分間の掻き行動を観察した。
掻き動作のカウントは、後肢による掻き動作の回数をカウントすることにより行った。具体的には、後肢をあげて掻いた後、後肢の指先を口に持っていくまでの一連の動作を1回の掻き動作としてカウントした。
結果を図1に示す。15分間の掻き動作の平均回数は、キヌレン酸投与前は79.0回であったが、キヌレン酸投与後はおよそ43.4回に大幅に減少した。キヌレン酸を投与することによって、アトピー性皮膚炎の症状が著しく改善されることが示された。
[実施例2] 腸内でのキヌレン酸濃度の上昇によるアトピー性皮膚炎への影響
腸内でのキヌレン酸濃度の上昇がアトピー性皮膚炎にどのような影響を及ぼすのかについて検討した。
Hanifin and Rajkaの基準(Hanifin J, Rajka G (1980) Diagnostic features of atopic dermatitis. Acta Dermatol Venereol (Stockh) 92: 44-47)を満たす中等症から重症の成人アトピー性皮膚炎の患者44名を対象に試験を実施した(表1)。患者を試験群とプラセボ群の2群に無作為に分けた。
ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスLKM512(受託番号:FERM P−21998)の生菌を2〜8×10 cfuで含むカプセルを経口摂取した試験群又は賦形剤(脱脂粉乳、ブドウ糖、イヌリン)のみを含むカプセルを経口摂取したプラセボ群による二重盲検並行群間比較試験を実施した。
試験期間は8週間とし、カプセルは朝食後と夕食後にそれぞれ1カプセル投与した。なお、試験開始2週間前から試験終了まで、乳酸菌やビフィズス菌を含むヨーグルト、乳酸菌飲料及びサプリメント、並びに腸内菌叢解析に著しい影響を及ぼす納豆の摂取を禁止した。
<掻痒の改善>
試験開始前、試験開始後4週及び試験開始後8週の時点で被検者の掻痒の程度を診断した。掻痒の診断は医師が行い、白取の基準を参考に掻痒の改善度を次のように点数化した:
4点 顕著に悪化;
3点 悪化;
2点 不変;
1点 改善;
0点 顕著に改善。
結果を図2に示す。プラセボ群と比較し、LKM512を摂取した試験群では、試験開始後4週及び8週において掻痒の改善が確認された。試験開始後8週の改善効果には有意差(p<0.05)が認められた。
<腸内のキヌレン酸濃度>
試験開始前と試験開始後8週において、被検者から糞便を採取した。糞便は採便管を用いて回収し、冷蔵保存した。排便後24時間以内に、糞便を以下の手順に従って処理し、分析試料を調製した。糞便200〜300mgを9倍量のダルベッコリン酸バッファー(pH7.2)(D−PBS、GIBCO社製)中で均一に懸濁し、1分間の激しい撹拌を3回(撹拌のインターバルは氷中で5分間保持)繰り返した。その後、遠心分離(16000×g、10分間)に供し、得られた上清を回収した。回収した上清を分子量5,000の限外ろ過膜(Ultrafree-MC, Millipore)でろ過することによりろ液を得、これをメタボロミクス解析用の試料とした。試料は解析に用いるまで、−80℃で保存した。
LKM512を摂取した試験群中、掻痒の改善度スコアが1(改善)又は0(顕著に改善)と評価された3名の被検者から採取した糞便について、CE-TOFMSメタボロミクス解析を行った。糞便のメタボロミクス解析は、Matsumotoらの方法(Matsumoto M, Kibe R, Ooga T, Aiba Y, Kurihara S, et al. (2012) Impact of intestinal microbiota on intestinal luminal metabolome. Sci Rep 2: 233.)に準じ、アジレント社のキャピラリー電気泳動−飛行時間型質量分析装置(CE−ESTMS)を用いて解析を実施した。解析は、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(HMT)株式会社に委託した。
結果を図3に示す。204成分(カチオン121、アニオン83)が検出されたが、これらのパターンは個体差が大きかった。それにも関わらず、キヌレン酸は共通して有意に増加する傾向にあることが判明した。
糞便中のキヌレンの濃度は、腸内のキヌレン酸の濃度を反映することから、LKM512株を投与することによって、腸内のキヌレン酸の濃度が顕著に増強されたことが明らかである。
[実施例3] アトピー性皮膚炎に対するキヌレン酸の効果(2)
実施例1において、アトピー性皮膚炎のモデル動物へのキヌレン酸の尾静脈投与がアトピー性皮膚炎の症状を著しく改善させることを示した。実施例3においては、経口投与によるアトピー性皮膚炎に対するキヌレン酸の効果を検討した。
アトピー性皮膚炎のモデル動物を、実施例1と同様にNC/Ngaマウスにアトピー性皮膚炎誘発薬であるビオスタADを塗布し、アトピー性皮膚炎を誘発させることにより作製した。
所見スコアリングを行い、モデル動物におけるアトピー性皮膚炎の発症の成立を確認した。所見スコアリングは、実施例1と同様に、アトピー性皮膚炎誘発試薬の6回目の塗布が終了しアトピー性皮膚炎が発症した段階で常法による症状のスコアリングを行い、合計したものをその個体のスコアとした。所見スコアリングでアトピー症状が十分に成立しなかった個体(7点以下)は、本試験から排除した。
アトピー性皮膚炎を発症した個体を用いて、生理的リン酸緩衝液(PBS)溶液投与後及びキヌレン酸の経口投与後の痒掻行動をビデオで撮影し、掻き動作の回数をカウントした。
アトピー性皮膚炎モデル動物の掻き行動の撮影は以下のように行った。PBS溶液投与後及びキヌレン酸投与後の撮影は別日に行った。アトピー性皮膚炎を発症したNC/NgaマウスにPBS溶液を経口投与した後、個別飼育用のケージに移し、無人環境下で1時間撮影した。マウスが新しい環境に慣れるまでの時間を45分間とし、掻き行動の観察は撮影開始45分後〜1時間後の15分間とした。翌日、同個体に30mg/mlの濃度のキヌレン酸を0.3ml経口投与した後、同様の環境下で撮影した。撮影時間も同様に、投与後1時間撮影し、掻き行動の観察は撮影開始45分後〜1時間後の15分間とした。
掻き動作のカウントは、後肢による掻き動作の回数をカウントすることにより行った。具体的には、後肢をあげて掻いた後、後肢の指先を口に持っていくまでの一連の動作を1回の掻き動作としてカウントした。
PBS溶液投与後とキヌレン酸投与後とで比較した、掻き動作の回数変化を図4に示す。キヌレン酸投与後は、PBS溶液投与後と比較して、有意に掻き動作の回数が減少した(p<0.05)。PBS溶液投与後の掻き動作の平均回数は37.0回であったが、キヌレン酸投与後は平均10.3回に減少した。キヌレン酸の経口投与によっても、アトピー性皮膚炎の症状が著しく改善されることが示された。

Claims (16)

  1. キヌレン酸及びその前駆体を有効成分として含む、アトピー性皮膚炎を処置するための剤。
  2. アトピー性皮膚炎が成人型アトピー性皮膚炎である、請求項1に記載の剤。
  3. アトピー性皮膚炎に起因する掻痒を改善する、請求項1又は2に記載の剤。
  4. 腸内におけるキヌレン酸の濃度を増強させる微生物を含む、腸内におけるキヌレン酸の濃度を増強させるための剤。
  5. 微生物がビフィドバクテリウム属である、請求項4に記載の剤。
  6. 微生物がビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスである、請求項4又は5に記載の剤。
  7. 微生物がビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクティスLKM512(FERMP−21998)である、請求項4〜6のいずれか1項に記載の剤。
  8. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の剤との組み合わせにおける、請求項4〜7のいずれか1項に記載の剤。
  9. 非経口で投与する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の剤。
  10. 静脈注射により投与する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の剤。
  11. 経口で投与する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の剤。
  12. カプセルの形態を有する、請求項1〜8及び11のいずれか1項に記載の剤。
  13. 食前、食中又は食後に投与する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の剤。
  14. 他のアトピー性皮膚炎の治療剤と組み合わせて投与するための、請求項1〜13のいずれか1項に記載の剤。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の剤を含む、医薬組成物。
  16. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の剤を含む、食品。
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