JP2006225380A - 免疫バランス調整剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 免疫バランスを調整し得る、新規の有用な製剤または食品を提供すること。
【解決手段】本発明は、(A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含む免疫バランス調整のための製剤を提供する。さらに本発明は、(A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含み、免疫バランスを調整するために用いられるものである旨の表示を付した食品を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、免疫の分野に関する。より詳細には本発明は、特定の量で(A)乳酸菌死菌体と(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種とを含有する、免疫バランス調整のための製剤および食品に関する。
近年、免疫バランスの不調から生ずる疾患が問題となっている。例えば、先進国において多くみられるアレルギー性疾患は、体内の免疫バランスが崩れることによって過剰に防御反応が働き、本来は異物として認識すべきでないものに対してまでも異物認識をしてしまう。
免疫とは、自らの身体にもともと存在するもの(自己)とそうではない異物(非自己)とを認識して異物を排除する身体の仕組みであり、生体の重要な防御機能である。免疫には、大別すると二種類存在することが知られている。具体的には、B細胞が抗体産生を介して異物を攻撃する「液性免疫」と呼ばれる免疫と、T細胞やナチュラルキラー細胞(NK細胞)などが直接的に異物を攻撃する「細胞性免疫」である。身体内に侵入してきた異物に対して液性免疫と細胞性免疫のいずれを誘導するかについての調節機構においては、免疫細胞の一つであるヘルパーT細胞(Th細胞)が重要な役割を果たす。
ヘルパーT細胞(Th細胞)は、B細胞やT細胞などの増殖や働きを調節するサイトカインを分泌して、液性免疫や細胞性免疫を誘導する。ヘルパーT細胞は、そのサイトカインの産生パターンから、1型ヘルパーT細胞(Th1細胞)と2型ヘルパーT細胞(Th2細胞)との二種類に分類され、Th1は細胞性免疫を活性化し、Th2は液性免疫を活性化することが知られている。いわゆる免疫バランスとは一般に、このTh1とTh2との間のバランスを指し、例えば患者のアレルギー状態を示す指標などとして広く利用されている。具体的には、アレルギー患者の身体中では、Th1/Th2バランスが崩れてTh2側に異常に偏ると、日常的に接触する花粉などの異物に対してもIgE抗体が過剰につくられ、アレルギー状態となることが知られている。興味深いことに、Th1とTh2とは互いに相反関係にあることが知られ、一方の量や活性が強くなるともう一方は抑制されることが明らかになっている。従って、Th1の量や活性を高めてやることで、Th2側に異常に偏った免疫バランスは正常に戻るように調整されIgE抗体の産生が抑制され、アレルギー状態は改善される。
ところで、Th1とTh2は共に、ヘルパーT前駆細胞(Th0細胞)から分化される。Th0がTh1に分化するためには、IL−12やTNFαなどのサイトカインが必要であり、一方でTh0がTh2に分化するためにはIL−4やIL−5などのサイトカインが必要であることが周知である。
腸管は、栄養成分を消化・吸収する器官であると同時に、摂取した食物などの大量の異物と接触する環境にあることから、外界から侵入しようとする病原菌などを認識排除する免疫機能も備えている。腸管免疫と呼ばれるこの機構では、腸管壁に存在するパイエル板においてその中に存在するマクロファージ(Mφ)が異物を認識し、Th0のTh1またはTh2への分化が誘導され、そうすることで細胞性免疫または液性免疫のいずれかが誘導される。全身免疫の約6割は、この腸管免疫に拠るとも言われている。
これまでに、腸管免疫を介して免疫を賦活化しようとする試みにおいて、乳酸菌やキノコ類などの食材が検討されている。乳酸菌については、生菌体のみならず加熱処理した死菌体を用いた場合でも免疫賦活効果があることが示されている(特許文献1)。しかし特許文献1では、免疫の賦活化のみを述べているに過ぎず、アレルギーにおけるような過剰に高まりすぎた液性免疫を抑制して、免疫バランスを調整する製剤については全く記載されていない。また別の研究グループにより、IgE抗体量を減少させる抗アレルギー剤において、加熱乾燥した乳酸菌死菌体を用いることができることが示されている(特許文献2)。しかし、特許文献2におけるような、乳酸菌死菌体を単独で用いた場合に得られる免疫バランス調整効果は、十分に満足できるものではなかった。
特開平5−252900号公報 特開平9−2959号公報
本発明は、かかる従来の問題に鑑み、アレルギー等の免疫性疾患で免疫バランスの崩れた患者において免疫バランスを正常に戻すように調整し得る、新規の有用な製剤および食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の重量比で乳酸菌死菌体とラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種とを組み合わせ、かつ1日量として特定量の乳酸菌死菌体を含有せしめることにより免疫バランス調整効果が著しく高まること、また抗アレルギー効果が得られ、アレルギー体質を改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は以下を提供する。
(1)(A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含む、免疫バランス調整のための製剤。
(2)(A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含む、抗アレルギー剤。
(3)1日量として、前記ラクチュロースを0.5〜10gおよび/または前記キシロオリゴ糖を0.2〜5g含有する、項目(1)または(2)に記載の製剤。
(4)前記乳酸菌死菌体がEnterococcus属の死菌体である、項目(1)〜(3)のいずれかに記載の製剤。
(5)(A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含み、免疫バランスを調整するために用いられるものである旨の表示を付した、食品。
(6)(A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含み、抗アレルギー効果を得るために用いられるものである旨の表示を付した、食品。
(7)1日量として、前記ラクチュロースを0.5〜10gおよび/または前記キシロオリゴ糖を0.2〜5g含有する、項目(5)または(6)に記載の食品。
(8)前記乳酸菌死菌体がEnterococcus属の死菌体である、項目(5)〜(7)のいずれかに記載の食品。
本発明により、免疫バランス調整効果が著しく高められた製剤および食品が提供される。
本発明は乳酸菌の中でも死菌体を利用するので、生菌体の利用に比べて多くの利点を有する。第一に、死菌体は生菌体の利用に比べて、一度に多量の乳酸菌を摂取できるという利点がある。さらに、死菌体は生菌ではないので耐熱性が強いなど、取り扱いが容易である等の利点もある。
さらに乳酸菌は、古くから健康食品として人々に飲食されており食経験が豊富な素材である。特に本発明では乳酸菌の死菌体を利用するので、生菌体を利用する場合に起こり得る突然変異による毒性化の問題もなく安全である。ラクチュロースとキシロオリゴ糖もまた、様々な食品に現在利用されている安全な素材である。従って、乳酸菌死菌体とラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種とを含有する本発明の製剤および食品は、生体に対する安全性が極めて高いので医師の処方がなくとも手軽に利用でき、例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、老人用食品、特別用途食品、機能性食品、健康補助食品、サプリメント、健康食品、動物用食品、ペットフード、飼料などとしても利用され得る。また当然ながら、本発明の製剤は、医薬品または医薬部外品としても利用可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。本明細書の全体にわたって、単数形の表現は、特に他に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書中において使用される用語は、特に他に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられていることが理解されるべきである。
本明細書において、単に「免疫」というときは、特に他を意味することが明白でない限り、液性免疫および細胞性免疫の両方を包含する意味を有する。
本明細書において、「免疫バランス」とは、細胞性免疫を活性化する1型ヘルパーT細胞(Th1細胞)と、液性免疫を活性化する2型ヘルパーT細胞(Th2細胞)との間のバランスをいう。本明細書において、用語「免疫バランス」と用語「Th1/Th2(の)バランス」とは、特に他に言及しない限り、相互に交換可能に使用される。免疫性疾患に罹患していない正常な個体では、この免疫バランスが保たれている。種々の免疫性疾患では、免疫バランスが崩れてTh1側またはTh2側へと異常な偏りが生じ、異常な免疫応答を示す。例えば、アレルギー患者では、免疫バランスが崩れてTh2側へと異常に偏り、過剰な抗原抗体反応が起こると考えられている。
本明細書において、「免疫バランス調整」とは、上記の免疫バランスを正常なバランスにすることをいい、例えば、Th1側もしくはTh2側へと異常に偏って崩れた免疫バランスを正常なバランスに戻すこと、または、正常なバランスがTh1側またはTh2側へ異常に偏らないように免疫バランスを維持することをいう。
本明細書において、「アレルギー」とは、抗原抗体反応の結果生体に病的過程をもたらすものをいう。本明細書において、「アレルギー体質」とは、このような病的過程を起こしやすい体質をいう。本明細書において、「抗アレルギー(効果)」とは、アレルギーまたはアレルギー体質を予防、治療および/または改善し得ることをいう。
本明細書において、「乳酸菌」とは、糖を強力に乳酸発酵する任意の細菌をいい、球菌のものも棹菌のものも含む。球菌の乳酸菌としては、例えば、Enterococcus属、Streptococcus属、Pediococcus属、またはLeuconostoc属などの乳酸菌が挙げられる。棹菌の乳酸菌としては、例えば、Lactobacillus属、またはBifidobacterium属などの乳酸菌などが挙げられる。本発明には、球菌または棹菌のいずれも用いられ得るが、好ましくは球菌の乳酸菌が用いられる。本発明に使用され得る乳酸菌としては、例えば、Enterococcus faecalis、E.faecium、Streptococcus salivarius、S.lactis、Pediococcus acidilactici、Leuconostoc lactis、Lactobacillus acidophilus、L.casei、L.rhamnosus、L.reuteri、L.delbrueckii、L.lactis、L.fermentum、L.murinus、Bifidobacterium animalis、B.bifidum、B.breve、B.infantis、B.longum、B.pseudolongumなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明に使用される乳酸菌は、Enterococcus属の乳酸菌であり、より好ましくは、E.faecalisまたはE.faeciumであり、最も好ましくは、E.faecalisである。これらの乳酸菌は、ATCC、IFO等の公的寄託機関などから容易に入手可能である。
本明細書において、「死菌体」とは、生存していない菌体をいう。死菌体は、当該分野で公知の任意の殺菌方法により得ることができ、例えば、加熱処理、薬物処理および/または破砕処理などによって得ることができるが、これらに限定されない。乳酸菌死菌体は、乳酸菌生菌体を上述のような方法により殺菌することで容易に取得できるが、市販品も利用可能である。例えば、E.faecalisの死菌体は、ニチニチ製薬株式会社等より市販されている。
本発明の製剤または食品は、1日量として、約2000億〜約10兆個の範囲内の乳酸菌死菌体を含む。乳酸菌死菌体の含有量は、使用される乳酸菌死菌体の種類もしくは性質、製剤または食品の形態、当該製剤または食品中に共存する他の成分の種類、または所望する効果の程度などにより、上記範囲内で当業者により適宜変動され得るが、好ましくは、本発明の製剤または食品は1日量として、約2500億〜約9兆個の乳酸菌死菌体、より好ましくは約3000億〜約8兆個の乳酸菌死菌体、より好ましくは約3500億〜約7兆個の乳酸菌死菌体、さらに好ましくは約4000億〜約6兆個の乳酸菌死菌体、さらにより好ましくは約4500億〜約5兆5000億個の乳酸菌死菌体、最も好ましくは約5000億〜約5兆個の乳酸菌死菌体を含む。上述の好ましい個数範囲を示す数値は絶対的なものではなく、1日量として約2000億〜約10兆個の範囲内にある限り、上記に具体的に列挙されていない整数で表される個数範囲(例えば、約5500億〜約4兆5000億)もまた適切であり得る。
乳酸菌死菌体の重量は、使用する乳酸菌の種類および/または殺菌前の培養条件などにより変動するが、おおよそ約1兆個の乳酸菌死菌体あたりで、約0.1〜約2gである。
製剤または食品中に含まれる乳酸菌死菌体の個数は、当該分野で公知の任意の方法により計測することができる。例えば、分光学的方法、微生物蛍光染色法と画像処理技術との組み合わせ、蛍光ラテックスと特異的抗体による計数方法、希釈物の検鏡計数法等により計測することができる。
本明細書において、「ラクチュロース」とは、ガラクトースとフラクトースとが結合した二糖類(4−O−β−D−ガラクトピラノシル−D−グルコース)をいい、公知の方法に従って乳糖をアルカリ異性化することによって製造することができる(例えば、特許第874954号公報、特許第893340号公報)。またラクチュロースは商業的にも入手可能であり、例えば簡便には、日研化学株式会社から商品名「ラクツロース・末P」、または森永乳業株式会社から商品名「ミルクオリゴ糖MLC−97」等として購入され得る。
本発明の製剤または食品は、乳酸菌死菌体1重量部に対して約0〜約20重量部となる範囲内で、任意の量のラクチュロースを含有する。ラクチュロースの重量部が0以上1未満となるとき、本発明の製剤または食品は、少なくともキシロオリゴ糖を含有し、そのキシロオリゴ糖とラクチュロースの合計重量が、乳酸菌死菌体1重量部に対して約1〜約20重量部となる。ラクチュロースの含有量は、使用される乳酸菌死菌体の重量、種類もしくは性質、製剤または食品の形態、当該製剤または食品中に共存する他の成分の種類、または所望する効果の程度などにより、上記範囲内で当業者により適宜変動され得るが、好ましくは、本発明の製剤または食品は1日量として、約20mg〜約20g、約50mg〜約18g、約100mg〜約16g、約200mg〜約15g、約300mg〜約14g、約400mg〜約12g、約500mg〜約10g、より好ましくは約550mg〜約5g、さらに好ましくは約600mg〜約4g、最も好ましくは約650mg〜約3gのラクチュロースを含有する。
本明細書において、「キシロオリゴ糖」とは、2個以上のキシロースが主にβ−1,4結合した少糖類をいい、公知の方法に従ってヘミセルロース、キシランまたはキシラン系多糖類などを加水分解すること等によって製造することができる(例えば、特許第3522264号公報、特許3590642号公報、特公平06−004664号公報)。またキシロオリゴ糖は商業的にも入手可能であり、例えば簡便には、サントリー株式会社等から購入され得る。
本発明の製剤または食品は、乳酸菌死菌体1重量部に対して約0〜約20重量部となる範囲内で、任意の量のキシロオリゴ糖を含有する。キシロオリゴ糖の重量部が0以上1未満となるとき、本発明の製剤または食品は、少なくともラクチュロースを含有し、そのラクチュロースとキシロオリゴ糖の合計重量が、乳酸菌死菌体1重量部に対して約1〜約20重量部となる。キシロオリゴ糖の含有量は、使用される乳酸菌死菌体の重量、種類もしくは性質、製剤または食品の形態、当該製剤または食品中に共存する他の成分の種類、または所望する効果の程度などにより、上記範囲内で当業者により適宜変動され得るが、好ましくは、本発明の製剤または食品は1日量として、約20mg〜約20g、約50mg〜約15g、約70mg〜約10g、約100mg〜約9g、約120mg〜約8g、約150mg〜約7g、約170mg〜約6g、約200mg〜約5g、より好ましくは約300mg〜約4g、さらに好ましくは約350mg〜約3g、最も好ましくは約400mg〜約2gのキシロオリゴ糖を含有する。
本発明の製剤または食品は、(B)成分として、ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を含有する。従って、本発明の製剤または食品は、ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖のうちのいずれか一方のみを含有しても良いし、ラクチュロースおよびキシロオリゴ糖の両方を含有しても良い。
本発明の製剤または食品は、(A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を約1〜約20重量部含有する。本発明の製剤または食品が、ラクチュロースおよびキシロオリゴ糖の両方を含有する場合、ラクチュロースの含有量とキシロオリゴ糖の含有量の合計重量が、乳酸菌死菌体1重量部に対して約1〜約20重量部となる。(A)乳酸菌死菌体1重量部に対する、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種の重量部は、使用される乳酸菌死菌体、ラクチュロースもしくはキシロオリゴ糖の種類もしくは性質、製剤または食品の形態、当該製剤または食品中に共存する他の成分の種類、または所望する効果の程度などにより、約1〜約20重量部の範囲内で当業者により適宜変動され得るが、好ましくは、(A)乳酸菌死菌体1重量部に対する、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種の重量部は、約1〜約17重量部、約1.2〜約15重量部、約1.5〜約10重量部、約1.7〜約8重量部、より好ましくは約2.0〜約7重量部、特に好ましくは約2.2〜約6.6重量部である。
本発明の製剤または食品は、その形態等に応じて、1日あたり1回から複数回(例えば、2回、3回など)に分けて、常法により摂取することができる。好ましくは、本発明の製剤または食品は経口摂取される。投与量、投与方法および投与回数は、当然ながら、投与される被験体の年齢、体重、性別もしくは状態、または予防用もしくは治療用などの投与目的の相違、あるいは他の薬剤等と併用されるか否かなど、当業者に周知の種々の要因に依存して適宜変動され得る。
本明細書中において使用される用語「製剤」は、例えば、医薬品、医薬部外品、食品などに幅広く利用することができる製剤を含むが、これらに限定されない。好ましくは、本発明の製剤は内服用製剤である。本明細書中で使用される用語「食品」は、動物(例えば、ヒト)が経口摂取するものであって、医薬品と医薬部外品とを除くすべてのものをいう。食品の形態は、固形に限られず、液体状または粉体状など任意の形態であり得る。本発明の製剤または食品は、例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、老人用食品、特別用途食品、機能性食品、健康補助食品、サプリメント、健康食品、製菓、菓子、飲料、動物用食品、ペットフード、飼料などとして利用できる。
本発明の製剤または食品は、免疫バランスを調整することが望まれる任意の場面で使用され得る。例えば、本発明の製剤または食品は、Th1側への異常な偏りを予防、治療もしくは改善するために使用され得、またTh1側へ異常に偏りがちな体質を改善するために使用され、あるいはTh2側への異常な偏りを予防、治療もしくは改善するために使用され得、またTh2側へ異常に偏りがちな体質を改善するために使用され得る。好ましくは、本発明の製剤または食品は、Th2側への異常な偏りを予防、治療もしくは改善するために使用され得る。Th1側への異常な偏りにより生ずる疾患としては、自己免疫疾患、リウマチ等が挙げられる。Th2側への異常な偏りにより生ずる疾患としては、アレルギーや、気管支喘息、じんましん、アナフィラキシーなどのアレルギー性疾患等が挙げられる。好ましくは、本発明の製剤または食品は、免疫バランスを調整することによってアレルギーの諸症状を緩和、軽減し、アレルギーを予防、治療もしくは改善するための抗アレルギー剤として使用される。また、アレルギー状態となりがちな体質を改善するためのアレルギー体質改善剤として使用され得る。
アレルギーは、その作用機序からI型〜IV型に分類されている。花粉症、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性皮膚炎、アトピーまたは喘息などのアレルギーは、これまで即時型のI型アレルギーとして分類されていた。しかし例えば、アレルギー性皮膚炎などでは、単純に即時型のI型反応のみならず、その後に遅延型のIV型反応が見られることが多いことも知られている。本発明の製剤または食品は、I型〜IV型の任意のアレルギーに対して用いられ得るが、好ましくはI型またはIV型のアレルギーに対する抗アレルギー剤として使用され得、最も好ましくはI型のアレルギーに対する抗アレルギー剤として使用される。また本発明の製剤または食品は、I型〜IV型の任意のアレルギー状態、好ましくはI型またはIV型のアレルギー状態、最も好ましくはI型のアレルギー状態となりがちなアレルギー体質を改善するためのアレルギー体質改善剤として使用され得る。例えば、本発明の製剤または食品は、花粉症、ハウスダストアレルギー、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性皮膚炎、アトピー、喘息、食物アレルギー、または金属アレルギーなどを予防、治療もしくは改善するために使用され得る。また本発明の製剤または食品は、花粉症、ハウスダストアレルギー、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性皮膚炎、アトピー、喘息、食物アレルギー、または金属アレルギーなどのアレルギー状態となりがちなアレルギー体質を改善するためのアレルギー体質改善剤として使用され得る。
従って、本発明の製剤または食品は、例えば、免疫バランスの気になる人、免疫バランスが崩れる疾患に罹患している疑いがある人、過去もしくは現在にそれらの診断を受けた人、またはアレルギー状態となりがちなアレルギー体質の人のために用いられ得る。または例えば、本発明の製剤または食品はより詳細に、アレルギーまたは自己免疫疾患などの気になる人のために用いられ得る。さらに本発明の製剤または食品はより具体的に、花粉症、ハウスダストアレルギー、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性皮膚炎、アトピー、喘息、食物アレルギー、または金属アレルギーなどの気になる人のために用いられ得る。
本発明の食品は、免疫バランスを調整するために用いられるものである旨の表示を付した食品として提供され得る。例えば、本発明の食品は、免疫バランスの気になる人、免疫バランスが崩れる疾患に罹患している疑いがある人、または過去もしくは現在にそれらの診断を受けた人のための食品である旨の表示を付した食品として提供され得る。また例えば、本発明の食品は、アレルギー状態となりがちな人のアレルギー体質の改善のために用いられるものである旨の表示を付した食品として提供され得る。または例えば、本発明の食品はより詳細に、アレルギーまたは自己免疫疾患などの気になる人のための食品である旨を付した食品として提供され得る。さらに本発明の食品はより具体的に、花粉症、ハウスダストアレルギー、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性皮膚炎、アトピー、喘息、食物アレルギー、または金属アレルギーなどの気になる人のための食品である旨を付した食品として提供され得る。
本発明の製剤は、必要に応じて種々の成分を含み得るか、またはそれらと組み合わせて使用され得る。このような成分の種類や量は特に制限されず、例えば、抗アレルギー薬成分、解熱鎮痛薬成分、鎮静催眠薬成分、抗炎症薬成分、副交感遮断薬成分、鎮咳薬、去痰薬、抗ヒスタミン薬成分、キサンチン類成分などが例示できる。本発明において好適な成分としては、次のような成分が例示できる。
抗アレルギー薬成分:例えば、クロモグリク酸、トラニラスト、アンレキサノクス、イブジラスト、ペミロラスト、タザノラストおよびそれらの薬理学的に許容される塩など。
解熱鎮痛薬成分:例えばアスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、ラクチルフェネチジン、イブプロフェンおよびケトプロフェンなど。
鎮静催眠薬成分:例えば、ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素など。
抗炎症薬成分:例えば、インドメタシン、ジクロフェナク、プラノプロフェン、ピロキシカム、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸、リゾチーム、アラントイン、アズレン、ブロメラインおよび薬理学的に許容される塩(例えば、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、ジクロフェナクナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸アンモニウム、塩化リゾチームなど)など。
副交感神経遮断薬成分:例えば、ダツラエキス、ベラドンナ(総)アルカロイド、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ロートエキスなど。
鎮咳薬成分:例えば、アクロラミド、クロペラスチン、ペントキシベリン(カルベタペンタン)、チペピジン、ジブナート、デキストロメトルファン、コデイン、ジヒドロコデイン、ノスカピンおよびそれらの薬理学的に許容される塩(例えば、塩酸クロペラスチン、ヒベンズ酸チペピジン、臭化水素酸デキストロメトルファン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸ノスカピンなど)など。
去痰薬:例えば、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシンなど。
抗ヒスタミン薬成分:例えば、クロルフェニラミン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、イプロヘプチン、イソチペンジル、ジフェテロール、ジフェニルピラリン、トリプロリジン、トリペレナミン、トンジルアミン、プロメタジン、メトジラジン、カルビノキサミン、アリメマジン、プロメタジン、メブヒドロリン、フェネタジン、ケトチフェン、アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、テルフェナジン、エピナスチン、アステミゾール、エバスチン、セチリジン、レボカバスチン、オロパタジンおよびそれらの薬理学的に許容される塩など。
キサンチン類成分:例えば、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、ジプロフィリン、プロキシフィリン、ペントキシフィリンまたはそれら薬理学的に許容されるの塩、安息香酸ナトリウムカフェインなど。
さらに本発明の製剤または食品は、必要に応じて種々の他の成分を含み得るか、またはそれらと組み合わせて使用され得る。このような成分の種類や量は特に制限されず、例えば、他のオリゴ糖成分、ビタミン類成分、粘膜保護成分、清涼化成分、生薬成分、アミノ酸成分、ミネラル成分などが例示できる。本発明において好適な成分としては、次のような成分が例示できる。
他のオリゴ糖成分:例えば、フラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、ラフィノース、パラチノース(還元糖)、ラクトース、スタキオース、ラムノース、トレハロース、マルトース、マルチトール、ポテトデキストロースなど。
ビタミン類成分:例えば、ビタミンA類[例えば、レチナール、レチノール、レチノイン酸、カロチン、デヒドロレチナール、リコピンおよびその薬理学的に許容される塩類(例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノールなど)など]、ビタミンB類[例えば、チアミン、チアミンジスルフィド、ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、フルスルチアミン、リボフラビン、フラビンアデニンジヌクレオチド、ピリドキシン、ピリドキサール、ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミン、メチルコバラミン、デオキシアデノコバラミン、葉酸、テトラヒドロ葉酸、ジヒドロ葉酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチニルアルコール、パントテン酸、パンテノール、ビオチン、コリン、イノシトールまたはその薬理学的に許容されるこれらの塩類(例えば、塩酸チアミン、硝酸チアミン、塩酸ジセチアミン、塩酸フルスルチアミン、酪酸リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール、リン酸ピリドキサールカルシウム、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウムなど)など]、ビタミンC類[例えば、アスコルビン酸、エリソルビン酸、その誘導体またはその薬理学的に許容される塩類(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウムなど)など]、ビタミンD類[例えば、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、ヒドロキシコレカルシフェロール、ジヒドロキシコレカルシフェロール、ジヒドロタキステロールおよびその薬理学的に許容される塩類など)など]、ビタミンE類[例えば、トコフェロールおよびその誘導体、ユビキノン誘導体およびその薬理学的に許容される塩類(酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウムなど)など]、その他のビタミン類[例えば、ヘスペリジン、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、オロチン酸、ルチン、エリオシトリンおよびその薬理学的に許容される塩類(塩化カルニチンなど)など]。
粘膜保護成分:例えば、アミノ酢酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩などのアルミニウム系粘膜保護剤、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ヒドロタルサイト、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物などのマグネシウム系粘膜保護剤など。
清涼化成分:例えば、l−メントール、d−メントール、dl−メントール、d−カンフル、dl−カンフル、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、ゲラニオール、ユーカリ油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ハッカ油、ケイヒ油、ローズ油、ペパーミント油などの精油や精油成分など。
生薬成分:カミツレ、ケイヒ、葛根湯、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キョウニン、シャゼンジ、シャゼンソウ、セキサン、セネガ、トコン、バイモ、アセンヤク、ウイキョウ、オウゴン、カロニン、ケイヒ、ゴオウ、ゴミン、サイシン、シオン、ジャコウ、シャジン、ショウキョウ、ソウハクヒ、ソヨウ、チクセツニンジン、チンピ、ニンジン、バクモンドウ、ハンゲなど。
アミノ酸成分:例えば、リジン、トレオニン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジン、グリシン、アラニン、セリン、プロリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、システイン、チロシン、オルニチン、ヒドロキシプロリンなど。
ミネラル成分:例えば、カルシウム(Ca)、リン(P)、カリウム(K)、イオウ(S)、ナトリウム(Na)、塩素(Cl)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、ヨウ素(I)、セレン(Se)、マンガン(Mn)、モリブテン(Mo)、クロム(Cr)、コバルト(Co)など。
また本発明の製剤または食品は、上記成分の他に、用途あるいは形態に応じて、食品、医薬部外品、医薬品等に通常使用される成分を適宜配合しても良い。配合できる成分としては、特に制限されないが、例えば、賦形剤、滑沢剤、崩壊剤、結合剤、防腐・抗菌剤、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、清涼化剤の他、コーティング剤、可溶化剤又は溶解補助剤、崩壊補助剤、安定化剤、懸濁化剤、流動化剤、乳化剤、増粘剤、粘稠化剤、緩衝剤、消泡剤、発泡剤、溶剤、等張化剤、香料、着色剤、分散剤、吸着剤、湿潤剤、防湿剤、帯電防止剤、甘味料、酸味料、食物繊維、果汁粉末、有機酸、旨味成分、フレーバー、糖質、蛋白質などが挙げられる。
本発明の製剤または食品の形態としては特に制限がなく、錠剤や、粉末剤、カプセル剤、顆粒剤、ゼリー剤、液剤等任意の形態とすることができる。摂取しやすい速溶解錠、速崩壊錠、チュアブル錠などの錠剤、または用時溶解粉末剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤などが好ましい形態である。特に好ましい形態は、錠剤形態または顆粒形態などである。
本発明の製剤または食品の製造においては、当該技術分野で公知の方法をそのまま、又は適宜応用して用いればよい。例えば、錠剤は、当該技術分野で慣用の造粒法(例えば、押出造粒法、解砕造粒法(乾式法または湿式法)、流動層造粒法、転動造粒法、攪拌造粒法、噴霧乾燥造粒法など)、打錠法(例えば、直接粉末圧縮法(直打法としても公知)、半乾式顆粒圧縮法(セミ直打法としても公知)、乾式顆粒圧縮法、湿式顆粒圧縮法など)などを目的に応じて適宜組み合わせて製造できる。顆粒剤、散剤又は細粒剤は、乳糖、でんぷん、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、タルク等の通常用いられる添加物や溶媒等とグルコサミン、その誘導体またはそれらの塩を混合して製造することができる。硬カプセル剤は、上記の細粒剤又は散剤等を適宜カプセルに充填して製造することができる。軟カプセル剤は、脂質賦形剤、例えば、植物油、油性エマルジョン、グリコール等にグルコサミン、その誘導体またはそれらの塩を溶解または懸濁し、軟カプセルに充填して製造される。また、液剤は、例えば、水(精製水など)や植物油(オリーブ油、大豆油、ごま油、綿実油など)などの基剤および界面活性剤などの添加剤を用いて、前記成分を溶解又は懸濁させ、当該技術分野で慣用の方法により製造できる。シロップ剤は、白糖、カルボキシセルロース等を含む水溶液とともにグルコサミン、その誘導体またはそれらの塩を懸濁することによって製造することができる。
さらに本発明の食品は、パン、麺、惣菜、食肉加工食品(例えば、ハム、ソーセージなど)、水産加工食品(例えば、ちくわ、かまぼこなど)、調味料(例えば、ドレッシング、味噌、醤油、カレー粉など)、天ぷら粉、から揚げ粉、乳製品(例えば、ヨーグルト)、菓子(例えば、ビスケット、クッキー、キャンディー、ゼリー、アイスクリームなど)、顆粒、スープ、ジュース、清涼飲料などの任意の一般の食品に含有させた食品形態としても提供され得る。このような形態にする場合、乳酸菌死菌体と、ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種とは、目的とする食品の性質等に依存して、当業者に公知の方法により適宜配合され得る。例えば、粉末状の乳酸菌死菌体と、粉末状のラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種とをビスケットの生地に入れて焼き上げることによりに容易に配合することができる。
本発明の製剤または食品は、任意の動物に与えられ得る。例えば、本発明の製剤または食品は、哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、イヌ、ネコ、サル、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ウサギ、ヤギなど)、鳥類(例えば、ニワトリ、インコ、カナリヤ、オウムなど)、両生類、爬虫類、昆虫などに与えられ得る。好ましくは、本発明の製剤または食品を与えられる動物は哺乳動物であり、特に好ましくはヒトである。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1:アレルギー誘発マウスに対する治療効果の検定
アレルギーに対する本発明の製剤の効果を検討するため、I型アレルギーを誘発したマウスを用いてインビボでの投与実験を行った。
マウスに対する投与実験は、基本的にIshida,Y.ら、Biosci.Biotechnol.Biochem.,67(5),951−957,2003に記載の方法に準じて行った。具体的には、BALB/cマウスで約20g体重のものを選抜し、それらを一週間馴化させた後に用いた。試験期間を通じて、標準的な飼料(品名CE−2;日本クレア株式会社製)を与え、飲料水は自由に摂取させた。抗原に対して感作する前に一度、被験マウスから採血を行い、その血漿中のOVA特異的IgE抗体量、総IgE量および総IgG量を測定した。本実施例において抗原は、代表的な卵アレルゲンの一つであるオボアルブミン(OVA)を使用した。10μgOVA抗原および2mgのAl(OH)を0.3mlの水に溶解し、試験開始から0日目および4日目に、被験マウスに腹腔内投与した(感作工程)。この被験マウスに対し、11、12、13、14、15、および16日目に、6回に分けて、6.6mgのAl(OH)と25mgのOVA抗原を1mlの水に溶解したものを鼻腔内投与した(惹起工程)。試験開始から17日目に被験マウスから再度採血を行い、その血漿中のOVA特異的IgE抗体量、総IgE量および総IgG量を測定した。その翌日に、前日のOVA特異的IgE抗体の絶対量が一定値以上の高い個体のみを選抜して、それらを1群あたり8匹として各群平均となるように5つの群に分けた。精製水(100μl)中に下記の表1に示す被験物をそれぞれ懸濁した各懸濁物を、各群のマウスに対し、試験開始から19、20、および21日目に強制的に経口投与した。
Figure 2006225380
試験開始から27日目に採血を行った。また同日に、被験マウスを麻酔下で屠殺してその脾臓細胞を採取した。得られた27日目の血漿サンプルにおいて、OVA特異的抗体(OVA−IgE)量、総IgE量、および総IgG量を測定した。また得られた脾臓細胞をOVA抗原と混合培養して、そのサイトカイン産生能を調べた。本試験では、IL−12およびINFγ(以上、Th1誘導性サイトカイン)、ならびにIL−4およびIL−5(以上、Th2誘導性サイトカイン)の産生能を測定した。
その結果、本発明に従う特定量で乳酸菌死菌体とラクチュロースとを組み合わせた第1群および第3群のマウスの27日目の血漿中におけるOVA−IgEの量は、第4群または第5群のマウスの血漿中におけるOVA−IgEの量よりも有意に少ないことが明らかになった。また興味深いことに、本発明に従う特定の量で乳酸菌死菌体とラクチュロースとを含有する被験物を摂取していた第1群のマウスでは、第2群のマウスよりも顕著にOVA−IgEの量が少なかった。第1群および第3群の中でも、Enterococcus faecalis死菌体とラクチュロースとを組み合わせた第1群のマウスは、Lactobacillus paracasei死菌体とラクチュロースとを組み合わせた第3群のマウスよりもはるかにOVA−IgEの量が少なかった。また、第1群および第3群のマウスの血漿中における総IgEの17日目の量に対する27日目の量の減少量は、OVA−IgE量の減少と符合して減少したが、それぞれのOVA−IgEの17日目の量に対する27日目の量の減少量に相当する量以上の減少量は認められなかった。第1群および第3群のマウスでは、総IgGの17日目の量に対する27日目の量にもまたわずかな減少が見られた。
さらに、各群のマウスから摘出した脾臓細胞の各種サイトカインの産生能を調べたところ、第1群および第3群のマウス由来の脾臓細胞培養液では、第2群または第4群または第5群のマウス由来の脾臓細胞培養液よりもIL−12およびINFγの量が顕著に多く、またIL−4量およびIL−5量については少ないことが明らかになった。
以上の結果から、第1群および第3群のマウス、特にEnterococcus faecalis死菌体とラクチュロースとを組み合わせた第1群のマウスでは、著しく液性免疫が抑えられて細胞性免疫の方が高められており、すなわち、Th2側に異常に偏った免疫バランスがTh1側へと戻されていることが明らかとなった。また第1群および第3群のマウス、特に第1群のマウスでは、特異的抗体量が減少しており、アレルギー状態が効果的に改善されていることが明らかとなった。
実施例2:アレルギー誘発マウスへの予防効果の検定
アレルギーに対する本発明の製剤の効果をさらに検討するため、上記実施例1の方法に改変を加えてインビボでの投与実験を行い、アレルギー誘発マウスへの予防効果を検定した。
まず上記実施例1に記載の方法と同様に、BALB/cマウスで約20g体重のものを選抜し、それらを馴化した後に、1群あたり8匹として各群平均となるように5つの群に分けた。試験前に一度、各被験マウスから採血を行い、その血漿中のOVA−IgE量、総IgE量および総IgG量を測定した。試験期間を通じて、標準的な飼料(品名CE−2;日本クレア株式会社製)を与え、飲料水は自由に摂取させた。さらに試験期間を通じて、精製水(100μl)中に下記の表2に示す被験物をそれぞれ懸濁した各懸濁物を、各群のマウスに対し、試験期間を通じて強制的に経口投与した。
Figure 2006225380
抗原には、実施例1と同じくOVAを使用した。10μgOVA抗原および2mgのAl(OH)を0.3mlの水に溶解し、試験開始から7日目および10日目に、被験マウスに腹腔内投与した(感作工程)。この被験マウスに対し、16、17、18、19、20および21日目に、6回に分けて、6.6mgのAl(OH)と25mgのOVA抗原を1mlの水に溶解したものを鼻腔内投与した(惹起工程)。試験開始から27日目に採血を行ない、また同日に、被験マウスを麻酔下で屠殺してその脾臓細胞を採取した。得られた27日目の血漿サンプルにおいて、OVA−IgE量、総IgE量、および総IgG量を測定した。また得られた脾臓細胞をOVA抗原と混合培養して、そのサイトカイン産生能を調べた。本実施例においても、IL−12およびINFγ(以上、Th1誘導性サイトカイン)、ならびにIL−4およびIL−5(以上、Th2誘導性サイトカイン)の産生能を測定した。
その結果、乳酸菌死菌体とラクチュロースとを組み合わせた被験物を摂取していた第1群および第3群のマウスでは、第4群または第5群のマウスと比較して、27日目の血漿中におけるOVA−IgEの量が有意に少ないことが示された。また興味深いことに、本発明に従う特定の量で乳酸菌死菌体とラクチュロースとを含有する被験物を摂取していた第1群のマウスでは、第2群のマウスよりも顕著にOVA−IgEの量が少なかった。第1群および第3群の中でも、Enterococcus faecalisとラクチュロースとを組み合わせた第1群のマウスは、Lactobacillus paracaseiとラクチュロースとを組み合わせた第3群のマウスよりもOVA−IgEの量が有意に少なかった。また、第1群および第3群のマウスの血漿中における総IgEの0日目の量に対する27日目の量は、OVA投与により増加したが、第2群または第4群のマウスにおける総IgEの0日目の量に対する27日目の増加量と比べると有意に小さかった。総IgGの0日目の量に対する27日目の量についても、総IgEと同様な変化が見られた。
さらに、各群のマウスから摘出した脾臓細胞の各種サイトカインの産生能を調べたところ、第1群および第3群のマウス由来の脾臓細胞培養液では、第2群または第4群のマウス由来の脾臓細胞培養液よりもIL−12およびINFγの量が顕著に多く、またIL−4量およびIL−5量については少ないことが明らかになった。
以上の結果から、第1群および第3群のマウス、特にEnterococcus faecalisとラクチュロースとを組み合わせた第1群のマウスでは、抗原投与に対する液性免疫の過剰な賦活化が顕著に抑えられることが示され、すなわち、免疫バランスのTh2側への異常な偏りが抑制されることが明らかとなった。また第1群および第3群のマウス、特に第1群のマウスでは、特異的抗体量の増加が抑制され、アレルギー状態となるのが効果的に予防され得ることが明らかとなった。
実施例3:ヒトにおけるアレルギー改善効果の検定I
本発明の製剤のヒトに対する効果を検定するため、以下の実験を行った。
予備試験としてアレルゲンスクラッチテストを採用して、アレルゲン陽性被験者の選抜を行った。スクラッチテストは、以下のようにして行った。まず26G注射針を用いて、左前腕内側部に約3mmの引っかき傷を6ヶ所つけ、各アレルゲンエキス(スギ花粉アレルゲン、カモガヤ花粉アレルゲン、またはダニアレルゲン)及び対照液1種類(すべて、鳥居薬品製)を、傷ごとに1滴滴下した。その15〜30分後に、発赤幅および膨疹幅の測定を行った。
上記予備試験においてスギ花粉アレルゲンに対して陽性反応を示すヒト被験体9名(26〜53歳)を選抜して3群に分け、30日間にわたり実験を行った。試験開始前に、各被験体から採血し、その血漿中の抗原特異的IgE抗体量、総IgE量および総IgG量を測定した。第1群の被験体には、3粒あたりEnterococcus faecalis死菌体0.1g(菌数:約5000億個)、ラクチュロース0.6g、結晶セルロース0.1g、およびショ糖脂肪酸エステル0.01gを含有する製剤を毎日3粒、食後に水で経口摂取させた。第2群の被験体には、3粒あたりEnterococcus faecalis死菌体0.1g(菌数:約5000億個)、デキストリン0.6g、結晶セルロース0.1g、およびショ糖脂肪酸エステル0.01gを含有する製剤を毎日3粒、食後に水で経口摂取させた。第3群の被験体には、3粒あたりデキストリン0.7g、結晶セルロース0.1g、およびショ糖脂肪酸エステル0.01gを含有する製剤を毎日3粒、食後に水で経口摂取させた。また、カモガヤ花粉アレルゲンまたはダニアレルゲンに対して陽性反応を示すヒト被験体(各アレルゲンについて、同様に9名づつ)に対しても、同様に3群に分けて試験開始前に採血を行い、その血漿中の抗原特異的IgE抗体量、総IgE量および総IgG量を測定し、上記と同様に3種の製剤を経口摂取させた。試験終了日にも採血を行い、また質問表に記入させた。
採血は、ヘパリン採血にて6mLを採取した。得られた血漿中の抗原特異的IgE抗体量、総IgE量、および総IgG量を測定した。
その結果、どのアレルゲンを用いた場合でもほぼ同様の結果が得られた。詳細には、血漿中における抗原特異的IgE抗体の平均値は、第1群では第3群に対して有意に少なく、一方第2群は第3群よりもわずかに少ないに過ぎなかった。総IgEや総IgGの平均値は、第1群のみ第3群に対して有意に少なかった。以上の結果から、乳酸菌死菌体とラクチュロースとの併用により、ヒトにおいてもアレルギー状態が顕著に改善され、アレルギー体質が改善され得ることが明らかとなった。
実施例4:ヒトにおけるアレルギー改善効果の検定II
本願製剤のヒトに対する効果をさらに検定するため、アレルギー症状の酷くなる3月〜4月にかけて、以下の実験を行った。
まず試験開始3日前に、花粉症やダニアレルギーの症状を自覚する22名のヒト被験体から採血を行った。次いで、各被験体の血中総IgE量を調べて各群ごとにその値が平均化するようにし、併せて各被験体の血中特異的IgE量(スギ、ヒノキ、カモガヤ、又はダニに対する特異的IgE量)もそれぞれ調べて、各群におけるそれぞれの特異的IgE保有被験体の人数も平均化するようにして、被験体を3つの群に分けた。
次いで3月30日〜4月26日の4週間にわたり、各群の被験体に対しそれぞれ以下の被験製剤を、毎日3粒経口摂取させた。第1群の被験体(7名)には、プラセボとして、3粒あたりデキストリン0.1g及びラクチュロース0.66gを含有する製剤を与えた。第2群の被験体(8名)には、3粒あたりEnterococcus faecalis死菌体0.1g(菌数:約5000億個)及びラクチュロース0.66gを含有する製剤を与えた。第3群の被験体(7名)には、3粒あたりEnterococcus faecalis死菌体0.3g(菌数:約1兆5000億個)及びラクチュロース0.66gを含有する製剤を与えた。
試験開始3日前から試験終了日まで、各被験体には毎日、症状について日誌に記入させた。特に、充血、涙、眼の痒みなどの眼のアレルギー症状については、以下のような5段階評価でスコア付けさせた。
〔充血スコア〕
0:症状なし、1:それほど充血しなかった、2:少し充血した、3:たびたび充血した、4:ひどく充血した。
〔涙スコア〕
0:症状なし、1:それほど涙は出なかった、2:少し涙が出た、3:たびたび涙が出た、4:絶えず涙が出ていた。
〔眼の痒みスコア〕
0:症状なし、1:眼をこする程でもなかった、2:時々、眼をこする程度だった、3:たびたび眼をこすった、4:頻繁に眼をこすった。
その結果、第2群及び第3群では、摂取開始からわずか1〜2週間で症状の顕著な改善が見られることが明らかとなった。具体的には、充血スコアについて、第1群(プラセボ群)では、試験開始3日前には平均値1.70であったのが摂取開始1週間後には平均値2.50に増加(初期平均値に比べ0.80ポイント上昇)したのに対し、第2群では試験開始3日前には平均値1.16であった同スコアが摂取1週間後には平均値0.73へと低下(初期平均値に比べ0.43ポイント減少)することが認められた。第3群でも、同スコアは、試験開始3日前には平均値1.44であったのに対し摂取1週間後には平均値0.86へと低下(初期平均値に比べ0.58ポイント減少)することが明らかになった。この第2群及び第3群における摂取1週間後の変化値は、第1群における変化値と比較して、統計学的にも有意差が認められた。
また涙スコアについても、第1群(プラセボ群)では、試験開始3日前には平均値0.83であったのが、摂取開始1週間後には平均値1.00に増加(初期平均値に比べ0.17ポイント上昇)したのに対し、第2群では試験開始3日前には平均値0.66であった同スコアが摂取1週間後には平均値0.40へと低下(初期平均値に比べ0.26ポイント減少)することが認められた。第3群でも、同スコアは、試験開始3日前には平均値1.20であったのに対し摂取1週間後には平均値1.00へと低下(初期平均値に比べ0.20ポイント減少)することが明らかになった。この第2群及び第3群における摂取1週間後の変化値は、第1群における変化値と比較して統計学的にも有意差が認められた。
眼の痒みスコアについても、第1群(プラセボ群)では、試験開始3日前には平均値1.98であったのが、摂取開始1週間後には平均値2.17に増加(初期平均値に比べ0.19ポイント上昇)し、2週間後には平均値1.83(初期平均値に比べ0.15ポイント減少)となったのに対し、第2群では試験開始3日前には平均値1.53であった同スコアが摂取1週間後には平均値1.07へと低下(初期平均値に比べ0.46ポイント減少)し、摂取2週間後には平均値1.00へとさらに低下(初期平均値に比べ0.53ポイント減少)することが認められた。第3群でも、同スコアは、試験開始3日前には平均値1.71であったのに対して摂取1週間後には平均値1.14へと低下(初期平均値に比べ0.57ポイント減少)し、摂取2週間後には平均値1.00へとさらに低下(初期平均値に比べ0.71ポイント減少)することが明らかになった。第2群における摂取2週間後の変化値、並びに第3群における摂取1週間後及び2週間後の変化値は、第1群におけるそれらの変化値と比較して、統計学的にも有意差が認められるものであった。
従来の抗アレルギー剤を用いた場合には一般に、上述のような症状の改善が認められるまでには最低1ヶ月はかかるとされており、わずか1〜2週間という極めて短期間でこのような明確な改善が認められたことは驚くべきことであった。
また、被験製剤の安全性確認のため、肝機能マーカー及び腎機能マーカーも試験開始3日前と試験終了日に測定したが、被験製剤の摂取により悪変した例は認められなかった。
以下に製剤実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
実施例5(チュアブル錠)
E.faecalis死菌体 100mg(菌数:約5000億個)
ラクチュロース 600mg
結晶セルロース 182mg
ショ糖脂肪酸エステル 18mg
1日量として上記配合量を含むように、上記成分を日本薬局方製剤総則「錠剤」に準じて製し、1錠あたり300mgとなるように打錠してチュアブル剤を得た。この製剤は、成人1日量として3錠を服用する。
実施例6(顆粒錠)
E.faecalis死菌体 70mg(菌数:約3500億個)
ラクチュロース 500mg
キシロオリゴ糖 200mg
クエン酸 107mg
香料 5mg
ショ糖脂肪酸エステル 18mg
1日量として上記配合量を含むように、上記成分を日本薬局方製剤総則「顆粒剤」に準じて製し、1包あたり300mgとなるように分包して顆粒剤を得た。この製剤は、成人1日量として3包を服用する。
実施例7(錠剤)
E.faecalis死菌体 600mg(菌数:約3兆個)
ラクチュロース 600mg
ビタミンC 550mg
香料 7mg
ステアリン酸マグネシウム 43mg
1日量として上記配合量を含むように、上記成分を日本薬局方製剤総則「錠剤」に準じて製し、1錠あたり300mgとなるように製して錠剤を得た。この製剤は、成人1日量として6錠を服用する。
実施例8(ゼリー剤)
E.faecalis死菌体 200mg(菌数:約1兆個)
ラクチュロース 200mg
オレンジ濃縮果汁 1500mg
海洋性コラーゲンペプチド 2000mg
クエン酸ナトリウム 500mg
クエン酸 420mg
L−酒石酸 210mg
DL−リンゴ酸 70mg
ゲル化剤(サンカラ) 480mg
グアガム 60mg
乳酸カルシウム 200mg
スクラロース 6mg
香料 100mg
1日量として上記配合量を含むように、上記成分を、白湯120mlに溶かした後、寒天を加えて、1個当り約21gとなるように製してゼリー剤を得た。この製剤は、成人1日量として6個を服用する。
実施例9(顆粒錠)
E.faecalis死菌体 100mg(菌数:約5000億個)
ラクチュロース 500mg
乳果オリゴ糖 350mg
ガラクトオリゴ糖 350mg
クエン酸 170mg
香料 8mg
ショ糖脂肪酸エステル 22mg
1日量として上記配合量を含むように、上記成分を日本薬局方製剤総則「顆粒剤」に準じて製し、1包あたり500mgとなるように分包して顆粒剤を得た。この製剤は、成人1日量として3包を服用する。
実施例10(チュアブル錠)
E.faecalis死菌体 200mg(菌数:約1兆個)
ラクチュロース 500mg
フラクトオリゴ糖 350mg
カムカム果汁粉末 300mg
クエン酸 112mg
ジャスミン粉末 10mg
香料 10mg
ショ糖脂肪酸エステル 18mg
1日量として上記配合量を含むように、上記成分を日本薬局方製剤総則「錠剤」に準じて製し、1錠あたり500mgとなるように打錠してチュアブル錠を得た。この製剤は、成人1日量として3錠を服用する。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示した。しかし本願発明は、添付の特許請求の範囲の記載によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、それらの内容が具体的に本明細書に記載されているのと同様に、その内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。

Claims (8)

  1. (A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含む、免疫バランス調整のための製剤。
  2. (A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含む、抗アレルギー剤。
  3. 1日量として、前記ラクチュロースを0.5〜10gおよび/または前記キシロオリゴ糖を0.2〜5g含有する、請求項1または2に記載の製剤。
  4. 前記乳酸菌死菌体がEnterococcus属の死菌体である、請求項1〜3のいずれかに記載の製剤。
  5. (A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含み、免疫バランスを調整するために用いられるものである旨の表示を付した、食品。
  6. (A)乳酸菌死菌体1重量部に対して、(B)ラクチュロースまたはキシロオリゴ糖から選択される少なくとも一種を1〜20重量部含有し、かつ1日量として2000億〜10兆個の乳酸菌死菌体を含み、抗アレルギー効果を得るために用いられるものである旨の表示を付した、食品。
  7. 1日量として、前記ラクチュロースを0.5〜10gおよび/または前記キシロオリゴ糖を0.2〜5g含有する、請求項5または6に記載の食品。
  8. 前記乳酸菌死菌体がEnterococcus属の死菌体である、請求項5〜7のいずれかに記載の食品。
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