JP2015096367A - 車載装置作動制御システム - Google Patents

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Masami Yada
真善美 矢田
裕樹 塩澤
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裕樹 塩澤
元一郎 高田
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元一郎 高田
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達也 鈴木
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Naoki Miyashita
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Abstract

【課題】ユーザが携帯する携帯機に固有の識別情報に対応する設定情報に基づき車載装置の作動内容を自動設定するシステムにおいて、一時的に運転を代行するユーザが車載装置の設定を変更した場合でも、メモリに記憶保持された正規ユーザの設定情報を変更せずに維持できるようにする。【解決手段】自動車Vの走行時間及び該走行時間内の走行車速を検出し、検出した走行時間が予め設定した設定時間以下で、かつ、検出した走行車速が予め設定した設定走行車速以下であると判定すると、車載装置の設定情報が変更されたと判定しても設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報の変更を禁止する。【選択図】 図6-1

Description

本発明は、携帯機に固有の識別情報に対応付けてメモリに記憶された、自動車に搭載された車載装置の設定情報に基づき、該車載装置の作動を制御する車載装置作動制御システムに関する。
従来、車載装置の動作環境を自動設定する技術として、例えば、特許文献1に開示された技術がある。特許文献1の運転環境設定システムは、車載装置と車両の正規ユーザが所持する携帯器(ITS車載機用のICカード、キーレスエントリーシステムの携帯器等)との間でデータ通信によりID(車両識別子、運転手識別子等)の照合を行う。そして、IDが照合されると、ID番号ごとに記憶されている運転環境データに基づき、ハンドルの角度、シートの位置、ドアミラーの角度等の車載装置の作動を自動的に制御する。
特開2003−137046号公報
しかしながら、上記従来技術では、一時的に運転を交代したユーザ(以下、一時運転代行ユーザという)が、ハンドル位置、シート位置、ドアミラーの角度等の車載装置の現在の設定値を手動で調節するといったことが生じる。これにより、一時運転代行ユーザの変更した設定値の情報(設定情報)が、正規ユーザ用の設定情報を記憶するメモリに上書保存されてしまう。これにより、次回、正規ユーザが運転をするときに、一時運転代行ユーザによって変更された設定情報に基づき車載装置の作動が自動的に制御される。
本発明は、上記のような点に着目したもので、携帯器から取得した識別情報に基づき車載装置の作動内容を自動設定するシステムにおいて、一時運転代行ユーザが車載装置の設定を変更した場合でも、そのことを判別して、メモリに記憶保持された正規ユーザの設定情報を変更せずに維持することが可能な車載装置作動制御システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、ユーザに携帯される携帯機に固有の識別情報に対応付けて、車両に搭載された車載装置の設定情報が記憶された設定情報記憶部と、ユーザが操作して、車載装置の設定情報を変更する操作部とを備える。そして、操作部によって設定情報が変更されると、設定情報記憶部に記憶された設定情報を変更する。その一方で、車両の走行時間及び該走行時間内の走行車速を検出し、検出した走行時間が予め設定した設定走行時間以下で、かつ、検出した走行車速が予め設定した設定走行車速以下であると判定すると、操作部によって設定情報が変更されたと判定しても、設定情報記憶部に記憶された設定情報の変更を禁止する。
本発明によれば、検出した走行時間が設定走行時間以下で、かつ、該走行時間内に検出した走行車速が設定走行車速以下であると判定すると、操作部によって設定情報が変更されたと判定しても、設定情報記憶部に記憶された設定情報の変更を禁止する。これにより、設定走行時間及び設定走行車速を、例えば、一時運転代行ユーザが運転を代行時の走行時間や走行車速の最大値等に設定することで、一時運転代行ユーザが車載装置の設定を変更した場合に、そのことを判別して、変更内容を正規ユーザの設定情報に上書保存するのを防止することが可能となる。
第1実施形態に係る車載装置作動制御システムを適用した自動車Vのモデルを示す概念図である。 I-key20及びBCM30の具体的な構成を示すブロック図である。 第1実施形態の車載装置作動コントローラ40の具体的な構成例を示すブロック図である。 第1実施形態のシステムの全体構成及び各種コントローラ50〜55の具体的な構成例を示すブロック図である。 車載装置作動コントローラ40の備える設定情報記憶メモリ43の具体的な構成例を示す図である。 設定情報変更制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 設定情報変更制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 走行内容判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 走行内容演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 ユーザ入替推定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 自動車Vの運転者が未確定の状態から正規ユーザに確定後にベルボーイがホテルのエントランスから駐車場までの運転を代行する場合の動作の一例を示すタイムチャートである。 (a)及び(b)は、代行走行内容の範囲の一例を示す図である。 ベルボーイがホテルの駐車場からエントランスまでの運転を代行する場合の動作の一例を示すタイムチャートである。 第2実施形態の車載装置作動コントローラ40の具体的な構成例を示すブロック図である。 第2実施形態のシステムの全体構成及び各種コントローラ50〜55の具体的な構成例を示すブロック図である。 記憶部50b〜55bの構成例を示すブロック図である。 第2実施形態の設定情報変更制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の設定情報変更制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 自動車Vの運転者が未確定の状態から正規ユーザに確定後にVPスイッチ47をONにしてから運転をベルボーイと交代した場合の動作の一例を示すタイムチャートである。 ベルボーイがホテルの駐車場からエントランスまでの運転を代行する場合の動作の一例を示すタイムチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づき説明する。図1〜図12は、本発明の第1実施形態に係る車載装置作動制御システムの第1実施形態を示す図である。
(構成)
図1は、本実施形態に係る車載装置作動制御システムを適用した自動車Vのモデルを示す概念図である。
本実施形態の自動車Vは、SBW(ステアバイワイヤ)システムを搭載している。この自動車Vは、図1に示すように、運転者が操舵操作可能なステアリングホイール1と、左右前輪(転舵輪)11R,11Lと、ステアリングシャフト2と、を備える。
ステアリングホイール1は、左右前輪11R,11Lとは機械的に切り離し可能に設けている。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト2に連結している。
自動車Vは、更に、操舵角センサ3と、反力モータ4と、操舵トルクセンサ5と、を備える。操舵角センサ3と、反力モータ4と、操舵トルクセンサ5とは、ステアリングシャフト2に設けている。
操舵角センサ3は、ステアリングホイール1の操舵角θsを検出するものであり、エンコーダ等で構成する。
反力モータ4は、ステアリングシャフト2にトルクを付加することにより、ステアリングホイール1に操舵反力を与えるためのものである。ここで、上記操舵反力は、運転者がステアリングホイール1を操舵する操作方向とは反対方向へ作用する反力である。この反力モータ4は、ブラシレスモータ等で構成し、後述するSBWコントローラ80が出力する反力モータ駆動電流に応じて駆動する。
操舵トルクセンサ5は、ステアリングホイール1からステアリングホイール2に伝達する操舵トルクTを検出する。この操舵トルクセンサ5は、トーションバーの捩れ角変位をポテンショメータで検出することで、操舵トルクTを検出する構成となっている。
自動車Vは、更に、クラッチ6と、ピニオンシャフト7と、転舵モータ8と、転舵モータ角センサ9と、ピニオンギア12と、ラック軸13と、タイロッド14と、ナックルアーム15と、SBWコントローラ80と、を備える。
クラッチ6は、ステアリングホイール1と転舵輪11R,11Lとの間に介装し、SBWコントローラ80からのクラッチ指令(クラッチ指令電流)に従って、解放状態または締結状態に切り換わる。
このクラッチ6は、通常状態では、解放状態となっており、SBWシステムに何らかの異常(例えば操舵反力系の異常)が発生したときに締結状態となる。当該異常が発生してクラッチ6を締結した状態では、操舵系に運転者の操舵負担を軽減するための操舵補助力を付与する操舵補助制御(以下、EPS制御という)を行う。
また、このクラッチ6は、運転者がステアリングホイール1を切り込み限界付近まで操舵した端当て状態であるときにも、締結状態となる。端当て状態となってクラッチ6を締結した状態では、運転者に端当て感を与えるための端当て時制御を行う。
クラッチ6の解放状態では、ステアリングホイール1と転舵輪11R,11Lとの間のトルク伝達経路が機械的に分離するため、ステアリングホイール1の操舵操作が転舵輪11R,11Lへ伝達しない状態となる。一方、クラッチ6の締結状態では、ステアリングホイール1と転舵輪11R,11Lとの間のトルク伝達経路が機械的に結合するため、ステアリングホイール1の操舵操作が転舵輪11R,11Lへ伝達する状態となる。
ピニオンシャフト7は、その一端をクラッチ6に連結し、その他端には、ピニオンギア12を設けている。ピニオンギア12は、ラック軸13の両端部間に設けたラックギアと噛合する。
ラック軸13の両端は、それぞれタイロッド14及びナックルアーム15を介して、転舵輪11R,11Lに連結している。すなわち、転舵輪11R,11Lは、ピニオンギア12の回転に応じてラック軸13が車幅方向へ変位することで、タイロッド14及びナックルアーム15を介して転舵し、自動車Vの進行方向を変化可能となっている。
また、転舵モータ8は、反力モータ4と同様にブラシレスモータ等で構成し、SBWコントローラ80が出力する転舵モータ駆動電流に応じて駆動する。この転舵モータ8は、転舵モータ駆動電流に応じて駆動することにより、転舵輪11R,11Lを転舵するための転舵トルクを出力する。
転舵モータ8の出力軸先端側には、ピニオンギア12を用いて形成した転舵出力歯車8aを設けている。そして、転舵出力歯車8aは、ラック軸13の両端部間に設けたラックギアと噛合する。すなわち、転舵輪11R,11Lは、転舵出力歯車8aの回転に応じて転舵可能となっている。
更に、転舵モータ8には、転舵モータ角センサ9を設けている。転舵モータ角センサ9は、転舵モータ8の回転角を検出する。転舵輪11R,11Lの転舵角θrは、転舵出力歯車8aの回転角度と、ラック軸13のラックギアと転舵出力歯車8aとのギア比とによって一意に決定する。そのため、本実施形態では、転舵モータ8の回転角から転舵輪11R,11Lの転舵角θrを求める。
SBWコントローラ80は、操舵角センサ3で検出したステアリングホイール1の操舵角θsと、操舵トルクセンサ5で検出した操舵トルクTと、転舵モータ角センサ9で検出した転舵角θrとを入力する。また、SBWコントローラ80は、この他に、他システムのコントローラ(不図示)から車速Vdやヨーレートγを入力する。
そして、クラッチ6の解放状態では、SBWコントローラ80は、ステアリングホイール1の操舵状態に応じて転舵モータ8を駆動制御し、転舵輪11R,11Lを転舵する。これにより、転舵輪11R,11Lの転舵角θrは、操舵状態に応じた転舵指令角に一致する。また同時に、SBWコントローラ80は、転舵輪11R,11Lの転舵状態に応じて反力モータ6を駆動制御し、ステアリングホイール1に操舵反力を付与する。これにより、ステアリングホイール1に路面反力を模擬した操舵反力を与える。このようにして、SBWコントローラ80は、ステアバイワイヤ制御(以下、SBW制御という)を行う。
また、端当て状態となってクラッチ6を締結した状態では、SBWコントローラ80は、運転者に端当て感を与えるための端当て時制御として、転舵角を所定転舵角で固定する転舵角固定制御を行う。上記所定転舵角は、例えばラックエンド角とする。端当て時制御は、運転者がステアリングホイール1の切り戻し操作を行ったタイミングで終了する。端当て時制御を終了した後は、通常のSBW制御に復帰する。
更に、自動車Vは、BCM30と、車載装置作動コントローラ40と、ADPコントローラ50と、METERコントローラ51と、HVACコントローラ52と、IDM53と、ADASコントローラ54と、DCU55と、通信ネットワーク60と、を備える。
上記した、BCM30、車載装置作動コントローラ40、ADPコントローラ50、METERコントローラ51、HVACコントローラ52、IDM53、ADASコントローラ54、DCU55及び通信ネットワーク60によって、車載装置作動制御システムを構成する。
BCM(Body Control Module)30は、ユーザの所持するインテリジェント・キー20(以下、I-key20という)から無線送信される、I-key20に固有の識別情報であるキー情報を受信する。そして、受信したキー情報に基づき、車載のドアロック装置(不図示)の車両ドアの開錠動作及び施錠動作を制御する。
車載装置作動コントローラ40は、ADPコントローラ50と、METERコントローラ51と、HVACコントローラ52と、IDM53と、ADASコントローラ54と、DCU55とによって作動制御される各種車載装置の作動内容の設定を制御するコントローラである。本実施形態において、車載装置作動コントローラ40は、キー情報に基づき各種車載装置の作動内容の設定情報を、各種コントローラ50〜55に送信する処理と、ユーザが車載装置の作動内容を設定変更時のメモリに記憶された設定情報の変更処理とを制御する。
ADP(Auto Driving Position)コントローラ50は、不図示のシート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置の作動を制御するコントローラである。
METERコントローラ51は、車載のメータ装置(不図示)の作動を制御するコントローラである。
HVAC(Heating Ventilating Air-Conditioning)コントローラ52は、車載のエアコン装置の作動を制御するコントローラである。
IDM(Integrated Dynamics-control Module)53は、エンジン制御、ステアリング制御及びブレーキ制御の特性を変更する処理を行うコントローラである。
ADAS(Advanced Driver Assistant System)54は、ACC(Adaptive Cruise Control:車間距離制御)装置や、LDP(レーン・デパーチャ・プリベンション:車線逸脱防止支援)装置等の自動車Vの走行支援を行う装置を制御するコントローラである。
DCU(Display Control Unit)55は、表示操作部、オーディオ・ユニット及びナビゲーション・ユニットを含む車載のナビゲーション装置である。
以下、ADPコントローラ50、METERコントローラ51、HVACコントローラ52、IDM53、ADASコントローラ54及びDCU55を、各種コントローラ50〜55と略称する場合がある。
通信ネットワーク60は、本実施形態において、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルを採用したネットワークである。CAN通信プロトコルでは、各種コントローラをライン型の接続構成で接続し、マルチマスター方式のバスアクセスによってデータ通信を行う。なお、CAN通信プロトコルに限らず、例えば、LIN(local interconnect network)、FlexRay(フレックスレイ)などの他の通信プロトコルを採用した構成としてもよい。なお、本実施形態において、SBWシステムでは、FlexRay通信プロトコルを採用している。
(I-key20及びBCM30)
次に、図2に基づき、I-key20及びBCM30の具体的な構成を説明する。図2は、I-key20及びBCM30の具体的な構成例を示すブロック図である。
I-key20は、図2に示すように、無線通信部20aと、記憶部20bとを含む構成となっている。I-key20は、該I-key20の備える開錠スイッチ又は施錠スイッチのユーザの操作に応じて、又は自動車Vの無線通信装置から無線送信されるキー情報の取得要求を受信したことに応じて、無線通信部20aが記憶部20bからキー情報を読み出す。そして、無線通信部20aは、読み出したキー情報を無線送信する。
本実施形態において、自動車Vに適用可能なI-key20は複数存在し、各I-keyが固有のキー情報を有している。
記憶部20bは、キー情報等を記憶する不揮発性のメモリである。本実施形態において、キー情報は、車両ドアの開錠又は施錠を要求する情報と、キーの識別番号(以下、キー番号という)とを含む情報である。
BCM30は、図2に示すように、無線通信部30aと、制御部30bとを含む構成となっている。
無線通信部30aは、制御部30bからの指令に応じてI-key20に対してキー情報の取得要求を送信する。更に、無線通信部30aは、I-key20から無線送信されたキー情報を受信し、受信したキー情報を制御部30bに入力する。
制御部30bは、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されていて、無線通信部30aから入力されたキー情報に基づき、ドアロック装置(不図示)の車両ドアの開錠動作及び施錠動作を制御する。更に、制御部30bは、無線通信部30aから入力されたキー情報に含まれるキー番号を抽出する。そして、抽出したキー番号を、通信ネットワーク60を介して、車載装置作動コントローラ40に送信する。
(車載装置作動コントローラ40)
次に、図3に基づき、車載装置作動コントローラ40の具体的な構成を説明する。図3は、車載装置作動コントローラ40の具体的な構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、車載装置作動コントローラ40は、制御部41と、設定情報記憶メモリ43と、変更内容記憶メモリ45とを含む構成となっている。
制御部41は、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されている。制御部41は、各種コントローラ50〜55への設定情報の送信処理と、各種車載装置の作動判定処理と、運転者の入替推定処理と、自車両の走行内容の検出処理と、ユーザが車載装置の作動内容を設定変更時の設定変更内容の記憶処理とを実施する。加えて、制御部41は、設定情報記憶メモリ43に記憶された正規ユーザの設定情報の変更処理を制御する。
設定情報記憶メモリ43は、キー情報及びユーザ情報に対応付けて、該ユーザ情報に対応する正規ユーザの設定した各種車載装置に対する作動内容の設定情報を記憶するデータ書き換え可能な不揮発性のメモリである。
本実施形態において、ユーザ情報は、ユーザの識別番号(以下、ユーザ番号という)と、ユーザの設定情報を記憶したメモリ領域の識別情報(例えば、予め設定されたメモリ番号や、記憶領域のアドレス番号など)と、を含む。
本実施形態では、最大4つのI-key20を登録することが可能となっている。以下、これら4つのI-key20を、key20a、key20b、key20c及びkey20dと呼び分ける場合がある。
変更内容記憶メモリ45は、キー情報及びユーザ情報に対応付けて、ユーザが変更した車載装置の作動内容の設定変更内容を記憶するデータ書き換え可能な不揮発性のメモリである。
更に、制御部41は、機能構成部として、車載装置設定制御部410と、車載装置作動判定部411と、ユーザ入替推定部412と、走行内容検出部413と、走行内容判定部414と、設定情報変更制御部415と、設定情報編集部416とを備えている。
車載装置設定制御部410は、通信ネットワーク60を介して受信したキー情報に対応する設定情報を設定情報記憶メモリ43から読み出し、読み出した設定情報を、通信ネットワーク60を介して、各種コントローラ50〜55に送信する。
これにより、I-key20を所持したユーザが自動車Vに乗り込むことで、各種車載装置を作動制御するコントローラの設定を、該ユーザが所持するI-key20に対応するユーザの設定へと自動的に変更する。
加えて、車載装置設定制御部410は、受信したキー番号に対応するユーザ情報を車載装置作動判定部411に出力する。更に、車載装置設定制御部410は、各種コントローラ50〜55から送信される各種車載装置の作動状態を示す情報(以下、作動状態情報と称す)を受信し、受信した作動状態情報を車載装置作動判定部411に出力する。
本実施形態において、作動状態情報は、車載装置の作動に用いられている設定情報に対応するユーザ情報と作動状態(正常作動中か否か)を示す情報とを含む。
更に、車載装置設定制御部410は、設定情報変更制御部415からの送信指示に応じて、設定情報記憶メモリ43に記憶された正規ユーザの設定情報のうち指示に対応する車載装置の設定情報を読み出す。そして、読み出した設定情報を、通信ネットワーク60を介して対応するコントローラに送信する。
車載装置作動判定部411は、車載装置設定制御部410から入力された作動状態情報に基づき、各種車載装置が自動車Vに登録された正規ユーザの設定情報で作動を開始したか否かを判定する。また、車載装置作動判定部411は、各種車載装置が自動車Vに登録された正規ユーザの設定情報で作動中であるか否かを判定する。更に、車載装置作動判定部411は、イグニッションスイッチからのイグニッションのON/OFFの状態を示す信号(以下、イグニッション信号Ignと称す)に基づき、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。
車載装置作動判定部411は、これら判定結果を、設定情報変更制御部415に出力する。
ユーザ入替推定部412は、自動車Vを運転するユーザの入れ替わり動作があったか否かを推定するユーザ入替推定処理を実施する。ここで、入れ替わり動作とは、自動車Vを運転しているユーザが自動車Vを降車し、その後、該ユーザ又は他のユーザが自動車Vに乗車する一連の動作を示す。特に、本実施形態では、イグニッションのON状態が継続している間に行われる動作となる。
具体的に、ユーザ入替推定部412は、ユーザ入替推定処理を開始すると、まず、入替推定用フラグを設定する。入替推定用フラグの設定処理では、自動車Vのドアの開閉状態、I−Key20の位置変化状態等に基づき、複数のフラグを設定する。
ユーザ入替推定部412は、設定した入替推定用フラグに基づき、自動車Vを運転するユーザの入れ替わり動作があったか否かを推定する。そして、推定結果を、設定情報変更制御部415に出力する。
走行内容検出部413は、設定情報変更制御部415からの第1走行内容判定処理の開始指示に応じて、本実施形態では、自動車Vを運転しているユーザが、正規ユーザ又は一時運転代行ユーザであると確定したユーザの入れ替わり動作があったと判定後の自動車Vの走行内容である第1走行内容の検出処理を開始する。具体的に、第1走行内容として、入れ替わり動作があったと判定後から自動車Vが走行を開始して予め設定した第1走行終了タイミングに至るまでの走行内容を検出する。
本実施形態では、走行内容として、自動車Vの走行車速、走行時間及び走行距離を検出する。
ここで、第1走行終了タイミングは、イグニッションONの状態で、自動車Vの運転者が正規ユーザから他のユーザに入れ替わって、例えば、目的地の最寄りの場所から目的地までの運転を他のユーザが一時的に代行する場合の走行内容を想定して決定されるタイミングである。
具体例を挙げると、バレーパーキングのサービスを提供するホテルのエントランスからホテルの駐車場まで、バレーパーキングの係員(例えば、ベルボーイ)が自動車Vの運転を代行する場合などが該当する。なお、本実施形態では、バレーパーキングの係員が、途中で別の係員に運転を交代する場合も想定している。
従って、本実施形態では、第1走行終了タイミングを、不図示のシフトポジションセンサからの信号に基づき、自動車Vのシフト位置が走行レンジ(例えば、Dレンジ)からパーキングレンジに切り替わったタイミングとする。つまり、一時運転代行ユーザが、自動車Vの引き渡し場所から、自動車Vの停車場所、あるいは他のユーザ(上記別の係員に相当)と交代する中継地点まで運転を交代することを想定したタイミングである。
なお、パーキングレンジに切り替わったタイミングに限らず、例えば、車載のバックビューモニタの表示画像を撮影するカメラの撮影画像に基づき駐車枠を検出したタイミングなど他のタイミングとしてもよい。
また、別の係員への運転交代を考慮しない場合は、不図示のイグニッションスイッチからのイグニッション信号Ignに基づき、イグニッションがON状態からOFF状態となったタイミングとしてもよい。
加えて、走行内容検出部413は、設定情報変更制御部415からの第2走行内容判定処理の開始指示に応じて、各種車載装置が正規ユーザの設定情報に基づき作動を開始したと判定後の自動車Vの走行内容である第2走行内容の検出を開始する。
即ち、I−Key20によってドアの開錠を行って最初に自動車Vに乗車した運転者が、正規ユーザにも、予め設定した一時的に運転を代行する一時運転代行ユーザにも確定していない状態(未確定状態)の走行内容を検出する。
具体的に、第2走行内容として、イグニッションOFFの状態で各種車載装置が正規ユーザの設定情報に基づき作動を開始したと判定後から自動車Vが走行を開始して予め設定した第2走行終了タイミングに至るまでの走行内容を検出する。
加えて、本実施形態では、第2走行内容として、最初に自動車Vに乗車したユーザ(未確定)が一時運転代行ユーザに確定し、かつ、最初に乗車したユーザが降車してその後乗車したユーザが正規ユーザか一時運転代行ユーザか未確定の場合の該乗車したユーザが運転時の走行内容も検出する。
具体的に、第2走行内容として、入れ替わり動作があったと判定後から自動車Vが走行を開始して予め設定した第2走行終了タイミングに至るまでの走行内容を検出する。
ここで、第2走行終了タイミングは、イグニッションがOFFの状態で、自動車Vの正規ユーザとは異なる他のユーザが該正規ユーザのI−Key20を使って自動車Vに乗車し、運転を一時的に代行する場合の走行内容を想定して決定されるタイミングである。
例えば、駐車場に停車されている自動車Vを正規ユーザに引き渡す場所まで他のユーザが運転を一時的に代行する場合の走行内容を想定して決定されるタイミングである。
具体例を挙げると、バレーパーキングのサービスを提供するホテルの駐車場からホテルのエントランスまで、バレーパーキングの係員(例えば、ベルボーイ)が自動車Vの運転を代行する場合などが該当する。なお、本実施形態では、バレーパーキングの係員が、途中で別の係員に運転を交代する場合も想定している。
従って、本実施形態では、第2走行終了タイミングは、上記第1走行終了タイミングと同様に、走行レンジからパーキングレンジに切り替わったタイミングとする。但し、第2走行終了タイミングは、最終的にイグニッションONの状態で運転者が正規ユーザに入れ替わることを想定しているため、イグニッションがOFF状態となるタイミングは含まないものとする。つまり、一時運転代行ユーザが、自動車Vの停車場所から、正規ユーザへの引き渡し場所まで自動車Vを運転し、イグニッションをOFF状態とせずに、正規ユーザと運転を交代することを想定したタイミングとなる。
本実施形態の走行内容検出部413は、不図示の車速センサからの車速Vdと、不図示の走行時間測定用タイマからのカウント値とを取得する。そして、これら取得した車速Vdとカウント値とに基づき、自動車Vの上記第1〜第2走行内容として、各走行内容の検出開始から予め設定した走行終了タイミングに至るまでの平均車速、走行距離及び走行時間を検出する。加えて、本実施形態の走行内容検出部413は、DCU55から、自動車Vの走行開始時点及び走行終了時点の位置情報(自車位置情報)を取得する。
走行内容判定部414は、走行内容検出部413からの第1走行内容の情報に基づき、該第1走行内容が、予め設定した、一時運転代行ユーザが運転を代行時の走行内容(以下、代行走行内容と称す)の範囲内にあるか否かを判定する。そして、第1走行内容が代行走行内容の範囲内にあると判定すると、第1走行内容を一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定する。即ち、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザであると判定する。一方、範囲内にないと判定すると、第1走行内容を正規ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定する。即ち、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザではない(正規ユーザである)と判定する。走行内容判定部414は、この判定結果(以下、第1判定結果と称す)を、設定情報変更制御部415に出力する。
ここで、代行走行内容とは、一時運転代行ユーザが運転を代行時の自動車の走行内容に基づき設定される。即ち、一時的に運転を代行することから、走行距離や走行時間が、正規ユーザが運転する場合と比較して短くなる。また、一時運転代行ユーザが、例えばバレーパーキングの係員であれば、お客様の自動車を運転することになる。そのため、走行距離や走行時間が正規ユーザと比較して短くなることに加えて、丁寧に運転を行うことから、正規ユーザの運転と比較して車速も低くなる。
例えば、一時運転代行ユーザが、ホテルやレストラン等のバレーパーキングの係員の場合、係員は、代行運転を引き受け時のホテルやレストランのエントランスから駐車場の間と、引き渡し時における駐車場からエントランスの間との運転を代行することになる。
従って、事前に調査した、バレーパーキングのサービスを提供する施設のエントランス等とその駐車場との間の走行経路の距離の情報に基づき、代行走行内容として、例えば、予め設定した設定車速(例えば平均車速)以下の車速範囲に対する走行距離及び走行時間の範囲等を設定することができる。また、事前の調査や試験によって、代行運転時の走行車速、走行時間及び走行距離等の情報を収集し、統計処理等を行ってこれらの情報の範囲等を設定することができる。また、GPS等によって、代行運転の開始地点の場所が特定できれば、ホテルやレストラン等の施設自体を特定することができる。そのため、施設毎に代行走行内容を設定しておくことで、判定精度を向上することも可能となる。
また、走行開始地点の特定場所がバレーパーキングのサービスを提供する施設(例えばホテルのエントランス)であり、その場所で運転者の入れ替わり動作があったと判定した場合は、その時点で入れ替わり後のユーザを一時運転代行ユーザであると判定するようにしてもよい。
本実施形態では、バレーパーキングのサービスを提供する施設での入れ替わりに加えて、走行終了地点の特定場所が該施設の駐車場であったと判定した場合に、走行内容を一時運転代行ユーザが運転時の走り方であると判定する。
また、バレーパーキングの係員に限らず、一時運転代行ユーザが、例えば、友人や家族等の場合もある。この場合、例えば、駐車場に駐車するときだけ臨時に運転を交代するような場合も考えられる。このような場合の走行内容は、正規ユーザの運転と比較して、極めて低い平均車速、かつ極めて短い走行時間及び走行距離となる。また、駐車場に車両を駐車する際には操舵角度の変化などにも特徴が出るため、走行内容として操舵角度を検出して、操舵角度の変化にも基づき一時運転代行ユーザの走り方を判定するようにしてもよい。
また、友人や家族等に限らず、例えば、車検等によって、自動車Vのディーラーに訪問した際も、店の前に自動車Vを停めて、店員(整備士等)と運転を交代することがある。この場合、店員は、例えば、店の前から整備場までの間と、整備場から店の前までの間の運転を代行することになる。
このように、様々な状況が考えられるため、ユーザが特定の場所の情報を設定できるなど代行走行内容をカスタマイズできる機能を設けてもよい。
また、走行内容判定部414は、走行内容検出部413からの第2走行内容の情報に基づき、該第2走行内容が代行走行内容の範囲内にあるか否かを判定する。そして、第2走行内容が代行走行内容の範囲内にあると判定すると、第2走行内容を一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定する。即ち、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザであると判定する。一方、範囲内にないと判定すると、第2走行内容を正規ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定する。即ち、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザではない(正規ユーザである)と判定する。走行内容判定部414は、この判定結果(以下、第2判定結果と称す)を、設定情報変更制御部415に出力する。
設定情報変更制御部415は、ADPコントローラ50及びDCU55から、各種車載装置の作動内容の設定変更内容(以下、設定変更情報と称す)を、通信ネットワーク60を介して受信する。設定情報変更制御部415は、受信した設定変更情報を変更内容記憶メモリ45に記憶する。本実施形態において、設定変更情報は、車載装置の識別情報と、該車載装置の作動を制御するコントローラの識別情報と、自動車Vの認識しているキー番号及びユーザ情報とに対応付けて記憶する。また、設定情報変更制御部415は、設定変更情報を受信する毎に、変更内容記憶メモリ45に記憶された同じ車載装置に対する設定変更情報を上書きして記憶する。
設定情報変更制御部415は、車載装置の設定変更があったと判定すると、予め設定した変更フラグをON(例えば「1」)に設定する。加えて、運転者が正規ユーザであると確定し、変更内容記憶メモリ45に記憶された設定変更情報に基づき設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報を変更すると、変更フラグをOFFに設定すると共に、該設定変更情報を消去する。
ここで、変更フラグは、ON状態であるときに車載装置の設定変更があった(例えば、シート位置やミラー角度の変更等があった)ことを示し、OFF状態のときに車載装置の設定変更が無いことを示すフラグである。
具体的に、運転者の入れ替わり動作があったと判定してから第1走行内容の検出が開始されて予め設定した第1走行終了タイミングに至るまでの期間に車載装置の作動内容が設定変更されたとする。この場合に、設定情報変更制御部415は、かかる車載装置の設定変更情報を、通信ネットワーク60を介して受信すると共に、変更フラグをONに設定する。設定情報変更制御部415は、受信した設定変更情報を変更内容記憶メモリ45に記憶する。
加えて、イグニッションOFFの状態から各種車載装置が正規ユーザの設定情報で作動を開始したと判定してから運転者が他のユーザと入れ替わったと判定されるまでの期間に車載装置の作動内容が設定変更されたとする。この場合に、設定情報変更制御部415は、かかる車載装置の設定変更情報を、通信ネットワーク60を介して受信すると共に、変更フラグをONに設定する。設定情報変更制御部415は、受信した設定変更情報を変更内容記憶メモリ45に記憶する。
更に、一時運転代行ユーザであると確定されたユーザの入れ替わり動作があったと判定してから第2走行内容の検出が開始されて再び運転者の入れ替わり動作があったと推定されるまでの期間に車載装置の作動内容が設定変更されたとする。この場合に、設定情報変更制御部415は、かかる車載装置の設定変更情報を、通信ネットワーク60を介して受信すると共に、変更フラグをONに設定する。設定情報変更制御部415は、この期間に受信した設定変更情報を変更内容記憶メモリ45に記憶する。
更に、設定情報変更制御部415は、各種車載装置が正規ユーザの設定情報に基づき作動中において、ユーザ入替推定部412からの推定結果に基づき、自動車Vを運転しているユーザが正規ユーザ又は一時運転代行ユーザであると確定している状態から自動車Vを運転するユーザの入れ替わり動作があったか否かを判定する。そして。入れ替わり動作があったと判定すると、第1走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
また、設定情報変更制御部415は、イグニッションOFFの状態から車載装置作動判定部411からの各種車載装置が正規ユーザの設定情報に基づき作動を開始したか否かの判定結果に基づき、作動を開始したか否かを判定する。そして、作動を開始したと判定すると、第2走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
また、設定情報変更制御部415は、自動車Vを運転しているユーザの入れ替わり動作があったと判定後に、変更フラグがON状態の場合に表示される選択画面において、設定情報の変更指示及び車載装置の作動内容の設定変更指示のいずれも選択されなかったと判定すると、第2走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。加えて、自動車Vを運転しているユーザの入れ替わり動作があったと判定後に、変更フラグがOFF状態であると判定され、選択画面の表示処理が実施されなかった場合に、第2走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
更にまた、設定情報変更制御部415は、走行内容判定部414から入力される第1及び第2判定結果に基づき、自動車Vを運転しているユーザが一時運転代行ユーザであるか又は正規ユーザであるかを確定する。そして、一時運転代行ユーザであると確定した場合、車載装置作動判定部411からの判定結果に基づきイグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。そして、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったと判定すると、変更フラグに基づき設定変更があったと判定しても設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報の変更を禁止(変更(上書保存)せずに現状のまま維持)する。更に、本実施形態の設定情報変更制御部415は、一時運転代行ユーザであると確定した場合に、設定情報記憶メモリ43のゲスト設定情報記憶用メモリ430e(後述)に記憶された設定情報を、変更内容記憶メモリ45に記憶された設定変更情報に基づき変更する。
一方、正規ユーザであると確定した場合、車載装置作動判定部411からの判定結果に基づきイグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。そして、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったと判定し、かつ、変更フラグに基づき設定変更があったと判定すると設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報を、変更内容記憶メモリ45に記憶された設定変更情報に基づき変更する。本実施形態では、変更された設定値を、設定情報記憶メモリ43に記憶された対応する設定情報に上書保存する。
また、設定情報変更制御部415は、走行内容判定部414から入力される第2判定結果に基づき自動車Vを運転しているユーザが一時運転代行ユーザであると判定すると、ユーザ入替推定部412からの推定結果に基づき、運転者の入れ替わり動作があったか否かを判定する。設定情報変更制御部415は、この判定によって、入れ替わり動作があったと判定し、かつ、変更フラグがON状態であると判定すると、次に、「設定情報を保存する」、及び「車載装置の作動内容の設定を「ユーザ名」の設定に変更する」の選択肢のうちユーザがいずれか一方を選択指示可能な選択画面の表示指示をDCU55に送信する。なお、「ユーザ名」のところには、自動車Vが認識しているキー番号に対応するユーザ名が表示される。
これにより、DCU55の表示操作部55cには、上記選択肢が表示された選択画面が表示される。そして、ユーザが画面をタッチすることで、「設定情報を保存する」が選択されると、DCU55から設定保存指示情報が車載装置作動コントローラ40に送信される。設定情報変更制御部415は、設定保存指示情報を取得すると、入れ替わり前後の運転者を、正規ユーザであると確定する。そして、設定情報変更制御部415は、設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報に、変更内容記憶メモリ45に記憶された設定変更情報を上書保存する。
一方、「車載装置の作動内容の設定を「ユーザ名」の設定に変更する」が選択されると、DCU55から設定変更指示情報が車載装置作動コントローラ40に送信される。設定情報変更制御部415は、設定変更指示情報を取得すると、入れ替わり前の運転者を、一時運転代行ユーザであると確定し、入れ替わり後の運転者を正規ユーザであると確定する。そして、設定情報変更制御部415は、設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報を設定変更のあった車載装置に対応するコントローラに送信する指示を車載装置設定制御部410に出力する。
また、DCU55から、いずれの指示情報も送信されず、予め設定した設定時間が経過すると、設定情報変更制御部415は、選択画面においていずれの選択肢も選択されなかったと判定する。そして、入れ替わり前の運転者を一時運転代行ユーザであると確定し、入れ替わり後の運転者を未確定とする。
設定情報編集部416は、ユーザ登録及び各種車載装置の設定情報の編集を行う画面を表示させるための表示情報をDCU55に送信する。加えて、DCU55の表示操作部を介して入力された各種設定情報の設定変更内容(設定変更情報)を受信し、受信した設定変更情報を設定情報変更制御部415に出力する。
本実施形態において、設定情報編集部416は、表示操作部を介した車載装置の作動を支援する機能として、以下の(A)及び(B)に示す2つの機能を提供する。
(A)ユーザ登録/編集機能
ユーザ登録/編集機能は、正規ユーザが自動車Vに初めて乗り込んだときや、登録内容を編集するときに実施される機能である。ユーザ登録は、基本的に、システムが認定しているI-key20に対して行われ、各種コントローラ50〜55によって作動制御される各種車載装置に対する作動内容の設定情報の登録、ユーザ名の登録等を行う機能である。ユーザ編集は、各種車載装置に対する作動内容の設定情報を変更するなど、登録内容を編集する機能である。
(B)設定コピー機能
設定コピー機能は、登録された任意のユーザの車載装置の作動内容の設定情報を、登録された他のユーザの設定情報にコピーする機能である。
本実施形態では、運転者が一時運転代行ユーザであると確定した場合でも、かかる一時運転代行ユーザが変更した設定変更内容をゲスト設定情報記憶用メモリ430eに保持するようになっている。従って、例えば、判定が間違っていた場合などに、ゲスト設定情報記憶用メモリ430eに保持した設定変更情報を、誤って変更された正規ユーザの設定情報にコピーすることで設定情報を元に戻すことが可能である。
(各種コントローラ50〜55)
次に、図4に基づき、車載装置作動制御システムを構成する各種コントローラの具体的な構成を説明する。図4は、システムの全体構成及び各種コントローラ50〜55の具体的な構成例を示すブロック図である。
〔ADPコントローラ50〕
ADPコントローラ50は、BCM30によるドアロック装置の開錠動作の制御によって車両ドアが開錠したことに応じて起動する。ADPコントローラ50は、シート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置等の作動を制御するコントローラである。ADPコントローラ50は、図4に示すように、制御部50aを含む構成となっている。
本実施形態において、シート装置は、図示しないが、それぞれ独立して傾動可能な上部シートバック及び下部シートバックを有する。更に、シート装置は、これらシートバックの傾斜角度を調整する機構と、シート全体の前後方向のスライド位置を調整する機構と、シートの高さ位置を調整する機構とを有する。シート装置は、制御部50aからの指令によって、各シートバックの傾斜角度と、シート全体のスライド位置と、シート全体の高さ位置とを自動調整することが可能となっている。また、各シートバックの傾斜角度と、シート全体のスライド位置と、シート全体の高さ位置とは、不図示の操作ボタンの操作によってユーザが手動で調整できるようにもなっている。
また、ステアリング装置は、図示しないが、ステアリングのチルト角度を調整するチルト機構及びステアリングのテレスコ位置を調整するテレスコ機構を有している。そして、制御部50aからの指令によって、ステアリングのチルト角度、及びテレスコ位置を自動調整することが可能となっている。また、ステアリングのチルト角度、及びテレスコ位置は、不図示の操作ボタンの操作によってユーザが手動で調整できるようにもなっている。
また、外部ミラー装置は、図示しないが、左右ドアミラー等のミラーと、それぞれ独立して各ミラーの傾斜角度を調整可能なミラー調整機構とを有しており、制御部50aからの指令によって、各ミラーの傾斜角度を自動調整することが可能となっている。また、各ミラーの傾斜角度は、不図示の操作ボタンの操作によってユーザが手動で調整できるようにもなっている。
制御部50aは、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されていて、BCM30の作動制御によるドアの開錠に応じて起動する。制御部50aは、車載装置作動コントローラ40から送信されるシート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置の作動内容の設定情報(以下、ADP設定情報という)を、通信ネットワーク60を介して受信する。そして、受信したADP設定情報に基づき、シート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置の作動を制御する。つまり、制御部50aは、シート装置の各シートバックの傾斜角度、スライド位置、及び高さ位置と、ステアリング装置のチルト角度及びテレスコ位置と、外部ミラー装置の各ミラーの傾斜角度とを、BCM30の受信したキー番号に対応するユーザの設定したADP設定情報で指定されるポジションへと自動調整する。
更に、制御部50aは、ユーザによって手動で変更されたシート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置等のADPコントローラ50の制御下にある各種車載装置の設定値の情報(変更内容情報)を、通信ネットワーク60を介して、車載装置作動コントローラ40に送信する。
〔METERコントローラ51〕
METERコントローラ51は、ADPコントローラ50の起動後において、ドライバのイグニッションスイッチ(不図示)の操作によってACC(アクセサリ)モードが選択されることに応じて起動する。METERコントローラ51は、車載のメータ装置(不図示)の作動を制御するコントローラである。本実施形態において、イグニッションスイッチは、押しボタン式のスイッチであり、ユーザがI-key20を所持した状態でボタンを押すことで、ブレーキペダルが踏み込まれている場合はエンジンが始動する。一方、ブレーキペダルが踏み込まれていない状態で、イグニッションOFFの状態からボタンを押す度に、アクセサリーモード→イグニッションONモードへと切り替わる。
また、本実施形態において、メータ装置は、タコメータ、フェールゲージ、スピードメータ、水温メータ及び液晶ディスプレイを備えている。この液晶ディスプレイには、ATC(Active Trace Control)、AEB(Active Engine Brake)、ARC(Active Ride Control)、HSA(Hill Start Assist)、HDC(Hill Descent Control)、SMB(Side Magic Bumper)などの運転支援制御の作動状態を示す画像が表示される。
METERコントローラ51は、図4に示すように、制御部51aを含む構成となっている。
制御部51aは、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されていて、ユーザのイグニッションスイッチの操作によるACCモード又はイグニッションONモードへの移行に応じて起動する。制御部51aは、車載装置作動コントローラ40から送信されるメータ装置の作動内容の設定情報(以下、メータ設定情報という)を、通信ネットワーク60を介して受信する。そして、受信したメータ設定情報に基づきメータ装置の作動を制御する。
〔HVACコントローラ52〕
HVACコントローラ52は、METERコントローラ51の起動後において、ドライバのイグニッションスイッチの操作によって、イグニッションがON状態となった(駆動源(エンジン又はモータ等)が始動した)ことに応じて起動する。HVACコントローラ52は、車載のエアコン装置(不図示)の作動を制御するコントローラである。
HVACコントローラ52は、図4に示すように、制御部52aを含む構成となっている。
制御部52aは、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されていて、ユーザのイグニッションスイッチの操作によって駆動源(本実施形態ではエンジン)が始動したことに応じて起動する。制御部52aは、車載装置作動コントローラ40から送信されるエアコン装置の作動内容の設定情報(以下、エアコン設定情報という)を、通信ネットワーク60を介して受信する。そして、受信したエアコン設定情報に基づきエアコン装置の作動を制御する。
〔IDM53〕
IDM53は、METERコントローラ51の起動後において、ドライバのイグニッションスイッチの操作によって、エンジンが始動したことに応じて起動する。IDM53は、車載のエンジンコントローラ(不図示)、SBWコントローラ80及びブレーキコントローラ(不図示)の作動を制御するコントローラである。
IDM53は、図4に示すように、制御部53aを含む構成となっている。
制御部53aは、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されていて、ユーザのイグニッションスイッチの操作によってエンジンが始動したことに応じて起動する。制御部53aは、車載装置作動コントローラ40から送信されるエンジンコントローラ、SBWコントローラ80及びブレーキコントローラの作動内容の設定情報(以下、IDM設定情報という)を、通信ネットワーク60を介して受信する。そして、受信したIDM設定情報に基づきエンジンコントローラ、SBWコントローラ80及びブレーキコントローラの作動を制御する。
〔ADASコントローラ54〕
ADASコントローラ54は、METERコントローラ51の起動後において、ドライバのイグニッションスイッチの操作によって、エンジンが始動したことに応じて起動する。ADASコントローラ54は、車載の車間距離制御装置や車線逸脱防止支援装置等の走行支援装置の作動を制御するコントローラである。
ADASコントローラ54は、図4に示すように、制御部54aを含む構成となっている。
制御部54aは、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されていて、ユーザのイグニッションスイッチの操作によってエンジンが始動したことに応じて起動する。制御部54aは、車載装置作動コントローラ40から送信される走行支援装置の作動内容の設定情報(以下、ADAS設定情報という)を、通信ネットワーク60を介して受信する。そして、受信したADAS設定情報に基づき走行支援装置の作動を制御する。
〔DCU55〕
DCU55は、図4に示すように、制御部55aと、表示操作部55cと、オーディオ・ユニット55dと、ナビゲーション・ユニット55eと、を含む構成となっている。
表示操作部55cは、タッチパネルから構成されており、画面にCG表示されたボタンやアイコン等をユーザがタッチすることで、ユーザの意思に応じた情報の入力が可能となっている。なお、タッチパネルに限らず、入力装置と表示装置との2つに分けた構成としてもよい。例えば、リモコン式の入力装置と液晶表示装置との組み合わせや、入力装置を、表示装置の近くに設けたハードスイッチとする構成としてもよい。また、入力装置を、マイク等の音声入力装置とし、制御部55aに音声認識機能を持たせて、音声による入力を行う構成とするなど他の構成としてもよい。
オーディオ・ユニット55dは、ラジオ放送受信機能、CD、DVD、BD等のメディアに記録された音響データの再生機能、ハードディスクやフラッシュメモリ等に記憶された音響データの再生機能等を有するオーディオ機器である。
ナビゲーション・ユニット55eは、GPS(Global Positioning System )受信機、及び地図データベースを有し、経路探索および経路案内等を行う装置である。具体的に、GPS受信機によってGPS衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づき自動車Vの現在位置を測定する。ナビゲーション・ユニット55eは、自動車Vの走行時において、自動車Vの現在位置を測定して、表示操作部55cに、測定した現在位置をアイコン等によって道路地図上に示した画像を表示する。また、ナビゲーション・ユニット55eは、測定した現在位置の情報を、車載装置作動コントローラ40に送信する。
制御部55aは、図示しないCPUやドライバ回路などを備えて構成されていて、通信ネットワーク60を介して、車載装置作動コントローラ40から送信される設定情報を受信する。具体的に、制御部55aは、表示操作部55cの作動内容の設定情報(以下、ディスプレイ設定情報という)と、オーディオ・ユニット55dの作動内容の設定情報(以下、オーディオ設定情報という)と、ナビゲーション・ユニット55eの作動内容の設定情報(以下、ナビ設定情報という)とを受信する。そして、制御部55aは、受信した各種設定情報に基づき、表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eの作動を制御する。
以下、ディスプレイ設定情報、オーディオ設定情報及びナビ設定情報を、DCU設定情報と称する場合がある。
また、制御部55aは、表示操作部55cにボタンやアイコン等を含む各種設定画面を表示し、該ボタンやアイコン等をユーザが押下することで、押下されたボタンやアイコン等の種類に応じた情報の入力を受け付ける。
本実施形態の制御部55aは、車載装置作動コントローラ40からの表示情報に応じて、ユーザ登録、登録情報(各種車載装置の設定情報等)の編集及び設定情報のコピーを行う画面(以下、設定編集画面と称す)を表示操作部55cに表示する。制御部55aは、該設定編集画面におけるユーザの入力を受け付け、受け付けた入力によって変更された設定情報(変更内容情報)を、通信ネットワーク60を介して車載装置作動コントローラ40に送信する。
(設定情報記憶メモリ43の構成)
次に、図5に基づき、設定情報記憶メモリ43の構成を説明する。図5は、設定情報記憶メモリ43の構成の一例を示す図である。
設定情報記憶メモリ43は、図5に示すように、リンク情報記憶用メモリ430aと、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bと、ユーザB設定情報記憶用メモリ430cと、ユーザC設定情報記憶用メモリ430dと、ゲスト設定情報記憶用メモリ430eと、を備える。
リンク情報記憶用メモリ430aは、I-key20のキー番号と、ユーザ情報との対応関係(リンク情報)を記憶する専用のメモリである。リンク情報記憶用メモリ430aは、データ書き換え可能な不揮発性のメモリから構成され、ユーザ登録/編集機能によって登録された、各I-key20のキー番号と、ユーザ情報との対応関係(リンク情報)を記憶する。
ユーザA設定情報記憶用メモリ430b、ユーザB設定情報記憶用メモリ430c及びユーザC設定情報記憶用メモリ430dは、登録ユーザA〜C(仮名)のそれぞれに用意されたメモリである(以下、ユーザ設定情報記憶用メモリ430b〜430dと略記する場合がある)。ユーザ設定情報記憶用メモリ430b〜430dは、それぞれ、ユーザ登録処理においてユーザ毎に登録された設定情報を、各対応するユーザ情報と対応付けて記憶する専用のメモリである。本実施形態では、最大3人のユーザを登録することが可能となっている。また、本実施形態において、ユーザ設定情報記憶用メモリ430b〜430dは、それぞれ固有のメモリ番号を有しており、ユーザ情報に対応するメモリ番号によって読み出すべきメモリが指定される。
本実施形態のユーザ設定情報記憶用メモリ430b〜430dは、それぞれ、キー番号及び各メモリに対応するユーザ番号に対して、ADP設定情報、メータ設定情報、エアコン設定情報、IDM設定情報、ADAS設定情報及びDCU設定情報を対応付けて記憶する記憶領域を有している。
ゲスト設定情報記憶用メモリ430eは、ゲスト専用の設定情報を記憶する専用のメモリである。ゲスト設定情報記憶用メモリ430eは、例えば、友人等の自動車Vを普段は使用しないユーザに自動車Vを使用させるような場合に用いる設定情報を記憶するメモリである。ゲスト設定情報記憶用メモリ430eは、ユーザ設定情報記憶用メモリ430b〜430dのメモリ番号とは異なる固有のメモリ番号を有している。
〔各種コントローラの起動順番及び作動制御処理の流れ〕
次に、図4を参照しつつ、各種コントローラの起動順番及び作動制御処理の流れを説明する。
図4に示すように、BCM30がI-key20から無線送信されたキー情報(例えば開錠要求を含む)を受信すると、BCM30において、ドアロック装置の開錠動作が制御され、車両ドアが開錠される。一方、車両ドアの開錠に応じて車載装置作動コントローラ40及びADPコントローラ50が起動する。また、BCM30は、受信したキー情報からキー番号を抽出し、抽出したキー番号を、通信ネットワーク60を介して車載装置作動コントローラ40に送信する。車載装置作動コントローラ40は、車載装置設定制御部410において、設定情報記憶メモリ43から、受信したキー番号に対応するADP設定情報を読み出す。そして、読み出したADP設定情報を、通信ネットワーク60を介してADPコントローラ50に送信する。
ADPコントローラ50は、制御部50aにおいて、通信ネットワーク60を介して受信したADP設定情報に基づき、シート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置の作動を制御する。
続いて、ユーザのイグニッションスイッチの操作によって、ACCモードへと移行すると、これに応じて、METERコントローラ51が起動する。METERコントローラ51が起動すると、車載装置作動コントローラ40は、受信したキー番号に対応するメータ設定情報を、設定情報記憶メモリ43から読み出す。そして、読み出したメータ設定情報を、通信ネットワーク60を介してMETERコントローラ51に送信する。
METERコントローラ51は、制御部51aにおいて、通信ネットワーク60を介して受信したメータ設定情報に基づき、メータ装置の作動を制御する。
続いて、ユーザのイグニッションスイッチの操作によって、エンジンが始動(イグニッションON(エンジンONともいう))すると、これに応じて、HVACコントローラ52、IDM53及びADASコントローラ54が起動する。一方、車載装置作動コントローラ40は、これらの起動に応じて、受信したキー番号に対応するエアコン設定情報、IDM設定情報及びADAS設定情報を、設定情報記憶メモリ43から読み出す。そして、通信ネットワーク60を介して、読み出したエアコン設定情報をHVACコントローラ52に、読み出したIDM設定情報をIDM53に、読み出したADAS設定情報をADASコントローラ54にそれぞれ送信する。そして、制御部52aは、受信したエアコン設定情報に基づき、エアコン装置の作動を制御する。また、制御部53aは、受信したIDM設定情報に基づきエンジンコントローラ、SBWコントローラ80及びブレーキコントローラの作動を制御する。また、制御部54aは、受信したADAS設定情報に基づき走行支援装置の作動を制御する。
続いて、上記一連の動作が行われた後で、DCU55が遅れて起動する(例えば、エンジン始動後から7〜10[sec]経過後に起動する)。車載装置作動コントローラ40は、DCU55が起動すると、受信したキー番号に対応するDCU設定情報を、設定情報記憶メモリ43から読み出す。そして、読み出したDCU設定情報を、通信ネットワーク60を介して、DCU55に送信する。
DCU55は、制御部55aにおいて、通信ネットワーク60を介して受信したDCU設定情報のうちディスプレイ設定情報に基づき、表示操作部55cの作動を制御する。また、制御部55aは、受信したDCU設定情報のうちオーディオ設定情報に基づき、オーディオ・ユニット55dの作動を制御する。更にまた、制御部55aは、受信したDCU設定情報のうちナビ設定情報に基づきナビゲーション・ユニット55eの作動を制御する。
(設定情報変更制御処理)
次に、図6−1及び図6−2に基づき、車載装置作動コントローラ40の設定情報変更制御処理の流れを説明する。図6−1及び図6−2は、設定情報変更制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
なお、図6−1及び図6−2のフローチャートに示す処理は、予め設定したサンプリング周期で繰り返し実行される。
車載装置作動コントローラ40において設定情報変更制御処理が開始されると、図6−1に示すように、まずステップS100に移行する。
ステップS100では、車載装置作動判定部411において、各種コントローラ50〜55からの作動状態情報及び車載装置設定制御部410からのキー番号に対応するユーザ情報に基づき、各種車載装置が作動を開始したか否かを判定する。そして、作動を開始したと判定した場合(Yes)は、この判定結果を設定情報変更制御部415に出力して、ステップS102に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS104に移行する。
本実施形態では、イグニッションがON状態となった後で、各種車載装置のうち最後に起動するDCU55が、キー番号に対応する正規ユーザの設定情報に基づき作動を開始したと判定すると、各種車載装置が作動を開始したと判定する。なお、ADPコントローラ50が作動制御する各種車載装置が作動を開始したと判定することで、各種車載装置が作動を開始したと判定する構成など他の構成としてもよい。
ステップS102に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、走行内容検出部413に対して、第2走行内容判定処理の開始指示を出力して、一連の処理を終了する。
一方、ステップS100において、車載装置が作動を開始しないと判定され、ステップS104に移行したとする。この場合は、車載装置作動判定部411において、車載装置設定制御部410からの作動状態情報に基づき、受信したキー番号に対応する正規ユーザの設定情報に基づき車載装置が作動中であるか否かを判定する。そして、作動中であると判定した場合(Yes)は、この判定結果を設定情報変更制御部415に出力して、ステップS106に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
本実施形態では、各種コントローラ50〜55が作動を制御する各種車載装置のうち全ての車載装置が正規ユーザの設定情報で作動している状態であると判定した場合に、各種車載装置が作動中であると判定する。なお、全てが作動している状態に限らず、特定の車載装置が作動している状態であると判定した場合に、車載装置が作動中であると判定する構成としてもよい。
ステップS106に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、第2判定フラグ(後述)がON状態であるか否かを判定することで、第2走行内容判定処理が実施中か否かを判定する。そして、実施中であると判定した場合(Yes)は、ステップS108に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS148に移行する。
ステップS108では、設定情報変更制御部415において、第2判定結果を取得したか否かを判定し、取得したと判定した場合(Yes)は、ステップS110に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS110に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、ステップS108で取得した第2判定結果に基づき、自動車Vの第2走行内容が、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方か否かを判定する。そして、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定した場合(Yes)は、ステップS112に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS142に移行する。
ステップS112に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、ユーザ入替推定部412からの推定結果に基づき、自動車Vの運転者の入れ替わり動作があったか否かを判定する。そして、入れ替わり動作があったと判定した場合(Yes)は、ステップS114に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS114に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、変更フラグがON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態であると判定した場合(Yes)は、ステップS116に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS138に移行する。
ステップS116に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、DCU55に対して、「設定情報を保存する」、又は「車載装置の作動内容の設定を「ユーザ名」の設定に変更する」を選択指示するための選択画面の表示指示を送信する。その後、ステップS118に移行する。
ステップS118では、設定情報変更制御部415において、DCU55からの設定情報の変更指示を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS120に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS128に移行する。
ステップS120に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、入れ替わり前後の運転者を正規ユーザであると確定して、ステップS122に移行する。
ステップS122では、設定情報変更制御部415において、変更内容記憶メモリ45に記憶された変更内容情報に基づき、設定情報記憶メモリ43に記憶された、受信したキー番号に対応する正規ユーザの設定情報を変更する。その後、ステップS124に移行する。
ステップS124では、設定情報変更制御部415において、変更フラグをOFFに設定して、ステップS126に移行する。
ステップS126では、設定情報変更制御部415において、変更内容記憶メモリ45に記憶されている変更内容情報を消去して、一連の処理を終了する。
一方、ステップS114において、設定情報の変更指示を受信していないと判定されステップS128に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、DCU55からの作動内容の設定変更指示を受信したか否かを判定する。そして、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS130に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS138に移行する。
ステップS130に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、入れ替わり前の運転者を一時運転代行ユーザであると確定して、ステップS132に移行する。
ステップS132では、設定情報変更制御部415において、入れ替わり後の運転者を正規ユーザに確定して、ステップS134に移行する。
ステップS134では、車載装置設定制御部410において、現在の各車載装置の作動内容の設定を、設定情報記憶メモリ43に記憶されている、受信したキー番号(現在認識されているキー番号)に対応する正規ユーザの設定情報に変更する指示を車載装置設定制御部410に出力する。具体的に、車載装置設定制御部410に対して、設定情報記憶メモリ43に記憶されている正規ユーザの設定情報のうち、設定変更のあった車載装置に対応する設定情報を、対応するコントローラに送信する指示を出力する。その後、ステップS136に移行する。
これにより、車載装置設定制御部410は、設定変更された車載装置について、設定情報記憶メモリ43から、自動車Vが認識しているキー番号に対応する正規ユーザの設定情報のうち該当する車載装置の設定情報を読み出す。そして、読み出した設定情報を、該当する車載装置の作動を制御するコントローラに送信する。
ステップS136では、設定情報変更制御部415において、設定情報記憶メモリ43に記憶された、自動車Vが認識しているキー番号に対応する正規ユーザの設定情報の変更を禁止(設定情報を変更せずに維持)する。そして、設定変更情報記憶メモリ45に記憶された設定変更情報に基づき、ゲスト設定情報記憶用メモリ430eに記憶された設定情報を変更する。その後、ステップS124に移行する。
また、ステップS128において、作動内容の設定変更指示を受信したと判定せずにステップS138に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、走行内容検出部413に対して、第2走行内容判定処理の開始指示を送信する。その後、ステップS140に移行する。
ステップS140では、設定情報変更制御部415において、入れ替わり前の運転者を一時運転代行ユーザに確定して、ステップS136に移行する。
また、ステップS110において、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方では無いと判定してステップS142に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、運転者を正規ユーザであると確定する。その後、ステップS144に移行する。
ステップS144では、設定情報変更制御部415において、車載装置作動判定部411からの判定結果に基づき、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態となったか否かを判定する。そして、OFF状態になったと判定した場合(Yes)は、ステップS145に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS145に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、変更フラグはON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態であると判定した場合(Yes)は、ステップS146に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS146に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、設定変更情報記憶メモリ45に記憶された設定変更情報に基づき、設定情報記憶メモリ43に記憶された、受信したキー番号に対応する正規ユーザの設定情報を変更する。その後、ステップS124に移行する。
また、ステップS106において第2走行内容判定処理が実施中では無いと判定され、ステップS148に移行したとする。この場合は、設定情報変更制御部415において、第1判定フラグ(後述)がON状態であるか否かを判定することで、第1走行内容判定処理を実施中であるか否かを判定する。そして、実施中であると判定した場合(Yes)は、ステップS150に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS158に移行する。
ステップS150に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、走行内容判定部414から第1判定結果を取得したか否かを判定する。そして、取得したと判定した場合(Yes)は、ステップS152に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS152に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、第1判定結果に基づき、自動車Vの第1走行内容が、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方か否かを判定する。そして、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定した場合(Yes)は、ステップS154に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS142に移行する。
ステップS154に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、自動車Vの運転者を一時運転代行ユーザに確定して、ステップS156に移行する。
ステップS156では、設定情報変更制御部415において、車載装置作動判定部411からの判定結果に基づき、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態となったか否かを判定する。そして、OFF状態になったと判定した場合(Yes)は、ステップS157に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS157に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、変更フラグはON状態であるか否かを判定し、ON状態であると判定した場合(Yes)は、ステップS136に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
また、ステップS148において、第1走行内容判定処理が実施中ではないと判定されステップS158に移行したとする。この場合は、設定情報変更制御部415において、ユーザ入替推定部412からの推定結果に基づき、運転者の入れ替わり動作があったか否かを判定する。そして、入れ替わり動作があったと判定した場合(Yes)は、ステップS160に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS162に移行する。
ステップS160に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、走行内容検出部413に対して、第1走行内容判定処理の開始指示を出力して、一連の処理を終了する。
また、ステップS162に移行した場合は、現在の運転者が正規ユーザに確定しているか否かを判定する。そして、正規ユーザに確定していると判定した場合(Yes)は、ステップS144に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS164に移行する。
ステップS164に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、変更フラグはON状態であるか否かを判定する。ON状態であると判定した場合(Yes)は、ステップS136に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
(走行内容判定処理)
次に、図7に基づき、走行内容検出部413及び走行内容判定部414において実行される第1〜第2走行内容判定処理の処理手順を説明する。図7は、走行内容判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
なお、図7のフローチャートに示す処理は、予め設定した周期で繰り返し実行される。
走行内容判定処理が開始されると、図7に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、走行内容検出部413において、第1走行内容判定処理の開始指示が入力されたか否かを判定する。そして、入力されたと判定した場合(Yes)は、ステップS202に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS228に移行する。
ステップS202に移行した場合は、走行内容検出部413において、予め設定した第1判定フラグをONに設定して、ステップS204に移行する。
ここで、第1判定フラグは、ON(例えば「1」)に設定されているときに、第1走行内容判定処理が実施中であることを示し、OFF(例えば「0」)に設定されているときに、第1走行内容判定処理が実施中では無いことを示すフラグである。
ステップS204では、走行内容検出部413において、走行時間測定用タイマの値を初期値にクリアすると共にカウントを開始させる。その後、ステップS206に移行する。
ステップS206では、走行内容検出部413において、DCU55から自動車Vの現在位置情報を取得して、ステップS208に移行する。
ステップS208では、走行内容検出部413において、不図示の車速センサから車速情報を取得して、ステップS210に移行する。
ステップS210では、走行内容検出部413において、ステップS206で取得した現在位置情報及びステップS208で取得した車速情報を、不図示の検出用情報記憶メモリに記憶して、ステップS212に移行する。
ステップS212では、走行内容検出部413において、走行終了タイミングになったか否かを判定する。そして、成立していると判定した場合(Yes)は、ステップS214に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS208に移行する。
本実施形態では、上記したように、運転者の複数回の入れ替わり動作に対応するため、走行終了タイミングは、シフト位置が走行レンジからパーキングレンジになったタイミングとなる。
ステップS214に移行した場合は、走行内容検出部413において、DCU55から自動車Vの現在位置情報を取得し、取得した位置情報を不図示の検出情報記憶メモリに記憶して、ステップS216に移行する。
ステップS216では、走行内容検出部413において、検出情報記憶メモリに記憶された検出情報に基づき、走行内容演算処理を実施し、走行内容の演算結果を走行内容判定部414に出力する。その後、ステップS218に移行する。
ここで、走行内容の演算結果は、第1判定フラグがON状態であると判定した場合は、第1走行内容となり、第2判定フラグがON状態であると判定した場合は、第2走行内容となる。
ステップS218では、走行内容判定部414において、走行内容検出部413から入力された走行内容が、予め設定した代行走行内容の範囲内であるか否かを判定する。そして、範囲内であると判定した場合(Yes)は、ステップS220に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS226に移行する。
具体的に、代行走行内容として、本実施形態では、一時運転代行ユーザが運転を代行時の走行内容に基づき設定した、設定走行車速(平均車速)、設定走行時間及び設定走行距離が予め設定されている。そして、本実施形態では、入力された走行車速が設定走行車速以下であり、かつ、入力された走行時間が設定走行時間以下であるか否かを判定する。加えて、入力された走行車速が設定走行車速以下であり、かつ、入力された走行距離が設定走行距離以下であるか否かを判定する。そして、これらの判定のうちいずれか一方が成立したと判定すると、入力された走行内容が代行走行内容の範囲内にあると判定する。
ステップS220に移行した場合は、走行内容判定部414において、走行内容検出部413から入力された走行内容が、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定する。その後、ステップS222に移行する。
ステップS222では、走行内容判定部414において、ステップS220又はS226の判定結果を、設定情報変更制御部415に出力して、ステップS224に移行する。
ステップS224では、走行内容判定部414において、第1〜第3判定フラグのうち現在ON状態となっているフラグをOFFに設定して、一連の処理を終了する。
一方、ステップS218において、代行走行内容の範囲内ではないと判定されステップS226に移行した場合は、走行内容判定部414において、走行内容検出部413から入力された走行内容が、正規ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定する。その後、ステップS222に移行する。
また、ステップS200において、第1走行内容判定処理の開始指示が入力されていないと判定され、ステップS228に移行した場合は、走行内容検出部413において、第2走行内容判定処理の開始指示が入力されたか否かを判定する。そして、入力されたと判定した場合(Yes)は、ステップS230に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS230に移行した場合は、走行内容検出部413において、予め設定した第2判定フラグをONに設定して、ステップS204に移行する。
ここで、第2判定フラグは、ON(例えば「1」)に設定されているときに、第2走行内容判定処理が実施中であることを示し、OFF(例えば「0」)に設定されているときに、第2走行内容判定処理が実施中では無いことを示すフラグである。
なお、本実施の形態において、上記第1〜第2判定フラグは、初期値が「0」に設定されている。
(走行内容演算処理)
次に、図8に基づき、走行内容検出部413で実施する走行内容演算処理の処理手順を説明する。図8は、走行内容演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ステップS216において走行内容演算処理が実行されると、図8に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS300では、走行内容検出部413において、走行時間測定用タイマから、そのカウント値を取得する。そして、取得したカウント値に基づき、走行時間tdを演算する。その後、ステップS302に移行する。
ステップS302では、走行内容検出部413において、検出情報記憶メモリから、検出した車速Vd群を読み出し、読み出した車速Vd群から平均車速Vavを演算する。その後、ステップS304に移行する。
ステップS304では、走行内容検出部413において、ステップS300で演算した走行時間と、ステップS302で演算した平均車速Vavとから、走行距離Ddを演算する。その後、ステップS306に移行する。
ステップS306では、走行内容検出部413において、検出情報記憶メモリから、取得した自動車Vの位置情報を読み出す。そして、読み出した位置情報と、予め用意したバレーパーキングのサービスを提供する特定場所の位置情報のデータベースとに基づき、読み出した位置情報が特定場所の位置情報と一致するか否かを判定することで、自動車Vの位置が特定場所と一致するか否かを判定する。その後、ステップS308に移行する。
ステップS308では、走行内容検出部413において、演算結果である、走行時間td、平均車速Vav、走行距離Dd及び特定場所か否かを示す情報(以下、特定場所情報と称す)を含む走行内容情報を、走行内容判定部414に出力する。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
なお、走行内容情報は、第1判定フラグがON状態のときは第1走行内容情報となり、第2判定フラグがON状態のときは第2走行内容情報となる。
(ユーザ入替推定処理)
次に、図9に基づき、ユーザ入替推定部412で実行されるユーザ入替推定処理の処理手順を説明する。図9は、ユーザ入替推定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
なお、図9のフローチャートに示す処理は、予め設定した周期で繰り返し実行される。
車載装置作動コントローラ40が起動して、ユーザ入替推定処理が開始されると、図9に示すように、まず、ステップS400に移行する。
ステップS400では、ユーザ入替推定部412において、第1〜第2判定フラグがON状態か否かを判定することで、走行内容判定処理が実施中か否かを判定する。具体的に、第1〜第2判定フラグのうちいずれか1つがON状態であると判定すると、走行内容判定処理が実施中であると判定し、いずれもOFF状態であると判定すると実施中では無いと判定する。そして、実施中であると判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS402に移行する。
ステップS402に移行した場合は、ユーザ入替推定部412において、入替推定用フラグの設定処理を実行して、ステップS404に移行する。
本実施形態では、入替推定用フラグとして、例えば、以下の8つのフラグを設定する。
(1)ドア開閉フラグ
ドア開閉フラグは、ON状態のときにドアの開閉パターンが運転者の入れ替わり動作があったことを推定するパターンであることを示し、OFF状態のときにそうでないことを示すフラグである。ドア開閉フラグは、BCM30からのドアの開閉状態を示す信号(以下、開閉状態信号Dsと称す)を取得し、取得した開閉状態信号Dsに含まれる開閉状態情報に基づき設定する。ここで、開閉状態情報には、自動車Vの運転席のドアが開状態であるか閉状態であるかを示す情報が含まれている。
具体的に、開閉状態情報の変化に基づき、ドアの開閉状態の変化が予め設定した開閉パターンと合致するか否かを判定する。そのため、本実施形態では、不図示の推定処理用メモリに、過去に取得した開閉状態情報を時系列に複数保存しておく。そして、合致すると判定した場合に、ドア開閉フラグをON(例えば「1」)に設定し、合致しないと判定した場合に、ドア開閉フラグをOFF(例えば「0」)に設定する。
本実施形態では、開閉パターンとして、例えば、閉→開→閉→開→閉と、閉→開→閉との2つのパターンが設定されていることとする。前者のパターンは、降車の際に開けたドアを閉めてから他のユーザと運転を交代する場合を想定したパターンである。また、後者のパターンは、降車の際に開けたドアを閉じずに交代する場合と、オープンカーでドアを開けずに飛び越えて降車する場合とを想定したパターンである。また、後者の場合は、キー位置の変化パターンと組み合わせることで推定精度を向上することが可能である。
(2)キー位置フラグ
キー位置フラグは、ON状態のときにキーの位置の変化パターンが予め設定した運転者の入れ替わり動作があったことを推定するパターンであることを示し、OFF状態のときにそうでないことを示すフラグである。キー位置フラグは、車載の無線通信装置からのI−Key20の位置(車内か車外か)を示す信号(以下、キー位置信号KLと称す)を取得し、取得したキー位置信号KLに含まれるキー位置情報に基づき設定する。
ここで、キー位置情報には、車載の無線通信装置の備える複数のアンテナのうち、いずれのアンテナによってキー情報を受信したのかを示す情報が含まれている。つまり、自動車Vの内部に設置されたアンテナの受信情報と、自動車Vの外部に設置されたアンテナの受信情報とによって、キーの位置が車内か車外かを検出できる。具体的に、I−Key20の車内から車外、車外から車内の位置変化に基づき、この位置変化が予め設定した位置変化パターンと合致するか否かを判定する。そのため、本実施形態では、不図示の推定処理用メモリに、過去に取得したキー位置情報を時系列に複数保存しておく。そして、合致すると判定した場合に、キー位置フラグをON(例えば「1」)に設定し、合致しないと判定した場合に、キー位置フラグをOFF(例えば「0」)に設定する。
本実施形態では、位置変化パターンとして、例えば、車内→車外→車内が設定されているとする。
(3)体重変化フラグ
体重変化フラグは、ON状態のときに体重変化があったことを示し、OFF状態のときに体重変化が無かったことを示すフラグである。体重変化フラグは、不図示の乗員検知センサからの信号(以下、乗員検知信号Cdと称す)を取得し、取得した乗員検知信号Cdに含まれる乗員検知情報に基づき設定する。ここで、乗員検知情報には、自動車Vの各座席に着座した人物の体重の情報が含まれている。
具体的に、運転席に対応する体重情報に基づき、該体重情報の示す体重が前回取得したときの体重情報の示す体重と異なっているか否かを判定する。そのため、本実施形態では、不図示の推定処理用メモリに、前回取得した体重情報を保存しておく。そして、異なっていると判定した場合に、体重変化フラグをON(例えば「1」)に設定し、異なっていないと判定した場合に、体重変化フラグをOFF(例えば「0」)に設定する。
(4)乗員フラグ
乗員フラグは、ON状態のときに乗員が複数人から0人となり、その後運転席のみになったことを示し、OFF状態のときに乗員が複数人から0人となり、その後運転席のみに変化しなかったことを示すフラグである。乗員フラグは、不図示の乗員検知センサからの乗員検知信号Cdを取得し、取得した乗員検知信号Cdに含まれる乗員検知情報に基づき設定する。
具体的に、複数の乗員の体重が検知されている場合に、各座席に対応する体重情報に基づき、乗員が運転席のみになったか否かを判定する。そのため、本実施形態では、不図示の推定処理用メモリに、前回取得した体重情報を保存しておく。そして、乗員が複数人から0人となり、その後運転席のみになったと判定した場合に、乗員フラグをON(例えば「1」)に設定する。一方、乗員が複数人から0人となり、その後運転席のみにならなかったと判定した場合に、乗員フラグをOFF(例えば「0」)に設定する。
(5)シフト位置フラグ
シフト位置フラグは、ON状態のときにシフト位置がパーキングレンジであることを示し、OFF状態のときにパーキングレンジ以外のレンジであることを示すフラグである。シフト位置フラグは、不図示のシフトポジションセンサからのシフト位置を示す信号(以下、シフト位置信号Spと称す)を取得し、取得したシフト位置信号に含まれるシフト位置情報に基づき設定する。
具体的に、シフト位置情報の示すシフト位置がパーキングレンジであると判定した場合に、シフト位置フラグをON(例えば「1」)に設定し、パーキングレンジ以外であると判定した場合に、シフト位置フラグをOFF(例えば「0」)に設定する。なお、マニュアル車等のパーキングレンジの無い自動車については、このフラグは設定されない。
(6)シート位置変化フラグ
シート位置変化フラグは、ON状態のときにシート位置に変化があったことを示し、OFF状態のときにシート位置に変化が無かったことを示すフラグである。シート位置変化フラグは、ADPコントローラ50からのシート位置を示す信号(以下、シート位置信号Pcと称す)を取得し、取得したシート位置信号Pcに含まれるシート位置情報に基づき設定する。ここで、シート位置情報には、運転席のシート位置の情報が含まれている。
具体的に、運転席のシート位置情報に基づき、該シート位置情報の示すシート位置が前回取得したときのシート位置情報の示すシート位置と異なっているか否かを判定する。そのため、本実施形態では、不図示の推定処理用メモリに、前回取得したシート位置情報を保存しておく。そして、異なっていると判定した場合に、シート位置変化フラグをON(例えば「1」)に設定し、異なっていないと判定した場合に、シート位置変化フラグをOFF(例えば「0」)に設定する。
なお、本実施形態では、シート位置の変化のみに基づくフラグを設定しているが、この構成に限らない。例えば、シート位置変化フラグに加えて又は代えて、ステアリング装置の位置変化に対応するステアリング位置変化フラグや、外部ミラー装置の角度変化に対応するミラー角度変化フラグ等を設定する構成としてもよい。
(7)Sb作動状態フラグ
Sb作動状態フラグは、ON状態のときにサイドブレーキが作動状態であることを示し、OFF状態のときにサイドブレーキが作動状態では無いことを示すフラグである。Sb作動状態フラグは、不図示のサイドブレーキ装置からのサイドブレーキの作動状態を示す信号(サイドブレーキ作動信号Sbと称す)を取得し、取得したサイドブレーキ作動信号Sbに含まれるサイドブレーキ作動情報に基づき設定する。
具体的に、サイドブレーキ作動情報に基づきサイドブレーキが作動中であると判定した場合に、Sb作動状態フラグをON(例えば「1」)に設定し、作動中では無いと判定した場合に、Sb作動状態フラグをOFF(例えば「0」)に設定する。なお、本実施形態では、サイドブレーキの作動状態に基づきSb作動状態フラグを設定しているが、フットブレーキ等のパーキングブレーキ全般を含むものとする。
(8)装着状態フラグ
装着状態フラグは、ON状態のときにシートベルトの装着状態が装着数0に変化後に運転席のみになったことを示し、OFF状態のときに装着数0から運転席のみに変化しなかったことを示すフラグである。装着状態フラグは、不図示のシートベルトの装着状態を検出するセンサからの信号(以下、ベルト装着信号Sfnと称す)を取得し、取得したベルト装着信号Sfnに含まれるベルト装着情報に基づき設定する。ここで、ベルト装着情報は、自動車Vの各座席のシートベルトの装着状態を示す情報が含まれている。
具体的に、各座席に対応するベルト装着情報に基づき、複数の乗員がシートベルトを装着している状態から装着数が0となり、その後、運転席の乗員のみがシートベルトを装着した状態になったか否かを判定する。そのため、本実施形態では、不図示の推定処理用メモリに、過去に取得したベルト装着情報を時系列に複数保存しておく。そして、装着数0から運転席のみになったと判定した場合に、装着状態フラグをON(例えば「1」)に設定し、装着数0から運転席のみにならなかったと判定した場合に、装着状態フラグをOFF(例えば「0」)に設定する。
本実施形態では、上記(1)〜(8)のフラグを全て設定する構成とするが、全てを設定する構成に限らない。いずれか単数か複数を選択して設定する構成としてもよい。
ステップS404では、ユーザ入替推定部412において、ステップS404で設定した入替推定処理用フラグに基づき、自動車Vの運転者の入れ替わり動作があったか否かを推定する。その後、ステップS406に移行する。
具体的に、上記8種類のフラグのON/OFF状態に基づき、入れ替わり動作があったか否かを推定する。
本実施形態では、上記(1)〜(8)のフラグのうち、予め設定した組み合わせでフラグがON状態になったと判定すると、自動車Vの運転者の入れ替わり動作があったと推定する。
ここで、本実施形態では、自動車VがイグニッションONのまま停止している状態で、運転者の入れ替わりが発生することを想定しており、基本的に、オートマチック車では、シフト位置フラグがON状態かつSb作動状態フラグがON状態となり、マニュアル車では、Sb作動状態フラグがON状態となる。
従って、本実施形態では、以下の条件(a)〜(d)のいずれか1つが成立したときに自動車Vの運転者の入れ替わり動作があったと推定する。
(a)体重変化フラグ、乗員フラグ、シフト位置フラグ及びSb作動状態フラグが全てON状態であると判定したとき。
(b)ドア開閉フラグ、キー位置フラグ、シフト位置フラグ及びSb作動状態フラグが全てON状態であると判定したとき。
(c)キー位置フラグ、シート位置変化フラグ、シフト位置フラグ及びSb作動状態フラグが全てON状態であると判定したとき。
(d)装着状態フラグ、シフト位置フラグ及びSb作動状態フラグが全てON状態であると判定したとき。
なお、マニュアル車の場合は、上記条件からシフト位置フラグを除く。
また、上記条件(a)〜(d)のいずれにも該当しない場合は、運転者の入れ替わりが無いと推定する。
ステップS406では、ユーザ入替推定部412において、ステップS404の推定結果を、設定情報変更制御部415に出力する。その後、一連の処理を終了する。
(ユーザ登録/編集機能)
以下、ユーザ登録/編集機能について詳細な内容を説明する。
本実施形態では、DCU55と、車載装置作動コントローラ40とは連携動作するようになっており、DCU55は、車載装置作動コントローラからの表示指示に応じて、ユーザ登録/編集機能の実行画面を表示操作部55cに表示するようになっている。
ユーザ登録/編集機能では、実行画面にCG表示される五十音図ボタンや、ソフトウェアキーボード等(不図示)をタッチ操作することによって、ユーザが任意の名前をユーザ名として設定することができる。例えば、初期状態ではユーザ名は「User1」となっている。つまり、ユーザが任意のユーザ名を設定しない場合は、「User1」がユーザ名として設定される。
また、ユーザ登録/編集機能では、各種車載装置を作動するときの作動内容を設定することができる。
例えば、オーディオ・ユニット55dを作動するときの音響設定やラジオ設定、ナビゲーション・ユニット55eを作動するときの経路探索条件(例えば、フェリー経路のON/OFF)など、ユーザの好みの作動内容に設定することができる。
また、例えば、シート装置の自動調整機能を作動するときの、上側シートバック及び下側シートバックの傾動位置、シート全体のスライド位置、及びシート全体の高さ位置をユーザの好みの位置に設定することができる。具体的に、ユーザが手動で調整した各位置をシート装置の設定情報として登録することができる。この手動で設定した位置を自動調整時の位置として登録することは、ステアリング装置及び外部ミラー装置についても同様である。
また、例えば、メータ装置の備える液晶表示装置を作動するときの表示輝度や情報表示内容などをユーザの好みの作動内容に設定することができる。
また、例えば、エアコン装置を作動するときの、冷房/暖房、温度、風向、風量などをユーザの好みの作動内容に設定することができる。
また、例えば、自動車Vの走行時の走行モードの作動内容や、SBWコントローラ80の作動内容(ステアリングホイール1の操作感度、操作反力等)、ATC機能の作動内容(ON/OFF)、ALC機能の作動内容(ON/OFF)などを好みの作動内容に設定することができる。
また、例えば、LDP機能の作動内容(ON/OFF)、ACC機能の作動内容(ON/OFF)等の走行支援装置の作動内容を好みの内容に設定することができる。
このようにしてユーザ登録/編集機能によって設定された各種コントローラ50〜55に対応するユーザ設定情報は、DCU55から通信ネットワーク60を介して車載装置作動コントローラ40に送信される。
なお、本実施形態では、最大4つのI-key20を登録できるようになっているが、これら4つのうち3つのみが任意のユーザに対して設定可能となっており、残り1つは、必ずゲストに対して設定されるようになっている。
(設定コピー機能)
次に、設定コピー機能について詳細を説明する。
本実施形態において、DCU55は、車載装置作動コントローラ40からの表示指示に応じて、コピー設定画面を表示するようになっている。
設定コピー機能は、コピー設定画面に表示されたユーザ選択ボタン群からコピー元となるユーザ名のボタンをタッチし、次に、コピー設定画面に表示された「Copy」ボタンをタッチすることで作動する。
具体的に、コピー設定画面は、コピー元のユーザを設定するユーザ設定画面と、コピーする機能を選択する機能選択画面と、コピーを実行するための「Copy」ボタンと、を含む画面である。
ユーザ設定画面は、コピー元となるユーザのユーザ名(Guestを含む)のリストが表示された画面である。
また、機能選択画面は、コピー可能な各機能のリストが表示された画面であり、ユーザの画面のタッチによって、コピーする機能を個別に選択できるようになっている。
ユーザは、最初にコピー元として任意のユーザ名を選択し、次にコピーする機能を選択し、最後に「Copy」ボタンをタッチする。これにより、制御部55aは、「本当にコピーしますか?」といった確認メッセージと、「はい」、「いいえ」の選択ボタンとを表示操作部55cに表示する。そして、ユーザが、「はい」の選択ボタンをタッチすることで、制御部55aは、コピー元ユーザの情報及び選択された機能を示す情報を、車載装置作動コントローラ40に送信する。これにより、設定情報変更制御部415は、DCU55から受信したコピー元ユーザの情報及び選択された機能を示す情報に基づき、コピー元ユーザの設定情報記憶用メモリに記憶された選択された機能の設定情報を読み出し、読み出した設定情報を、自動車Vが現在認識している正規ユーザの設定情報記憶用メモリにコピーする。
本実施形態では、運転者が一時運転代行ユーザであると確定されると、該運転者が変更した車載装置の設定変更内容(設定変更情報)を正規ユーザの設定情報記憶用メモリに記憶しないようになっている。その一方で、かかる設定変更情報を、ゲスト設定情報記憶用メモリ430eに記憶するようになっている。従って、万が一、判定が間違っていて、正規ユーザが設定情報を変更したにも係わらず正規ユーザの設定情報記憶用メモリに設定変更情報が記憶されなかった場合に、コピー元として「GUEST」を選択することで、かかる設定変更情報を正規ユーザの設定情報記憶用メモリにコピーすることが可能となる。
(動作)
次に、図1〜図9を参照しつつ、図10〜図12に基づき、本実施形態の動作を、具体例を挙げて説明する。
図10は、自動車Vの運転者が未確定の状態から正規ユーザに確定後にベルボーイがホテルのエントランスから駐車場までの運転を代行する場合の動作の一例を示すタイムチャートである。図11(a)及び(b)は、代行走行内容の一例を示す図である。図12は、ベルボーイがホテルの駐車場からエントランスまでの運転を代行する場合の動作の一例を示すタイムチャートである。
いま、自動車Vの正規ユーザであるユーザAにリンクしたI−Key20aを所持したユーザが自動車Vに近づくことで、自動車Vの外部に設けられたアンテナによってキー情報が受信される。そして、外部アンテナで受信されたキー情報をBCM30が取得する。また、キー情報の受信に応じて車載装置作動コントローラ40が起動し、BCM30は、取得したキー情報からキー番号を抽出し、抽出したキー番号を、車載装置作動コントローラ40に送信する。
一方、車載装置作動コントローラ40は、車載装置設定制御部410において、設定情報記憶メモリ43のユーザA設定情報記憶用メモリ430bから、キー番号に対応するユーザAのADP設定情報を読み出し、読み出したADP設定情報をADPコントローラ50に送信する。これにより、ADPコントローラ50がユーザAのADP設定情報に基づき作動を開始し、シート位置、ステアリング位置及び外部ミラー装置の角度等がユーザAのADP設定情報に応じた位置及び角度等に自動的に調整される。ADPコントローラ50は、シート装置、ステアリング装置、外部ミラー装置等の作動状態を示す作動状態情報を、車載装置作動コントローラ40に送信する。
引き続き、図10に示すように、時刻t1において、I−Key20aを所持したユーザが運転席に乗車すると、自動車Vの内部に設けられたアンテナによってキー情報が受信される。これにより、I−Key20aの位置が車外から車内へと変化する。
引き続き、運転席に乗車したユーザによって、イグニッションスイッチが操作され、ACCモードがON状態になるとMETERコントローラ51が起動する。これに応じて、車載装置設定制御部410は、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bからユーザAのMETER設定情報を読み出し、読み出したMETER設定情報をMETERコントローラ51に送信する。これにより、METERコントローラ51は、ユーザAのMETER設定情報でMETER装置の作動制御を開始する。一方、METERコントローラ51は、METER装置の作動状態情報を、車載装置作動コントローラ40に送信する。
引き続き、運転席に乗車したユーザによってイグニッションスイッチが操作され、イグニッションがON状態になると、HVACコントローラ52、IDM53及びADASコントローラ54がそれぞれ起動する。これに応じて、車載装置設定制御部410は、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bからユーザAのHVAC設定情報、IDM設定情報及びADAS設定情報を読み出す。そして、読み出した各種設定情報を対応する各種コントローラ52〜54に送信する。これにより、各種コントローラ52〜54がユーザAの各種設定情報で各種車載装置の作動制御を開始する。一方、各種コントローラ52〜54は、それぞれが作動制御する車載装置の作動状態情報を、車載装置作動コントローラ40に送信する。
引き続き、各種コントローラ52〜54に遅れてDCU55が起動する。これに応じて、車載装置設定制御部410は、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bからユーザAのDCU設定情報を読み出し、読み出したDCU設定情報をDCU55に送信する。これにより、DCU55がユーザAのDCU設定情報に基づき作動制御を開始し、表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eの作動状態情報が車載装置作動コントローラ40に送信される。
そして、車載装置作動コントローラ40の車載装置作動判定部411は、作動状態情報に基づき、表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eが作動を開始したと判定する。これにより、車載装置作動判定部411は、各種車載装置が、正規ユーザであるユーザAの設定情報で作動を開始したと判定する。この判定結果に応じて、設定情報変更制御部415は、第2走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
走行内容検出部413は、設定情報変更制御部415からの第2走行内容判定処理の開始指示に応じて、図10中の時刻t2において、第2走行内容の検出処理を開始する。これにより、走行内容検出部413は、走行時間測定用タイマのカウントを開始し、DCU55から図10中の時刻t2における自動車Vの位置情報を取得する。また、予め設定したサンプリング周期で車速センサからの車速Vdを取得する処理を開始する。そして、取得した各種情報を検出情報記憶メモリに時系列に順次記憶する。
その後、図10中の時刻t3において、シフトポジションセンサからのシフト位置信号に基づきシフト位置がDレンジからパーキングレンジに切り替わったと判定すると、第2走行終了タイミングになったと判定する。走行内容検出部413は、走行時間測定用タイマのカウント値を取得すると共に、DCU55から時刻t3における自動車Vの位置情報を取得する。
更に、走行内容検出部413は、取得したカウント値から走行時間tdを演算し、図10中の時刻t2〜t3の期間に取得した車速Vd群に基づき、時刻t2〜t3の期間の平均車速Vavを演算する。なお更に、平均車速Vavと走行時間tdとから時刻t2〜t3の期間の走行距離Ddを演算する。
更にまた、走行内容検出部413は、走行開始地点の位置情報と、走行終了地点の位置情報とが特定場所の位置か否かを判定する。ここでは、走行開始地点及び走行終了地点の双方が特定場所の位置では無いと判定されたとする。なお、走行終了地点は、バレーパーキングのサービスを提供する未登録のホテルのエントランスであるとする。また、平均車速Vavは60[km/h]、走行時間tdは40分、走行距離Ddは40[km]と演算されたとする。走行内容検出部413は、これら演算結果と、走行開始・終了地点が特定場所か否かを示す情報(以下、特定場所情報と称す)とを含む第2走行内容情報を走行内容判定部414に出力する。
走行内容判定部414は、走行内容検出部413から第2走行内容情報を取得すると、不図示のメモリに記憶された、代行走行内容情報を読み出し、第2走行内容が代行走行内容と合致するか否かを判定する。
ここで、代行走行内容は、図11(a)及び(b)に示す内容に設定されているとする。図11(a)は、走行車速(平均車速)Vavと走行時間tdとを組み合わせた代行走行内容の範囲の一例となる。また、図11(b)は、平均車速Vavと走行距離Ddとを組み合わせた代行走行内容の範囲の一例となる。なお、図11(a)及び(b)中の斜線部の範囲が一時運転代行ユーザに対応する走行内容の範囲を示し、図11(a)及び(b)中の網掛け部の範囲が正規ユーザに対応する走行内容の範囲を示す。
具体的に、図11(a)の例では、平均車速Vavが予め設定した設定走行車速30[Km/h]以下で走行時間tdが予め設定した設定走行時間5分以下となる範囲を代行走行内容の範囲として設定している。加えて、平均車速Vavが予め設定した設定走行車速20[Km/h]以下で走行時間tdが予め設定した設定走行時間10分以下となる範囲を代行走行内容の範囲として設定している。
また、図11(b)の例では、平均車速Vavが予め設定した設定走行車速40[Km/h]以下で走行距離Ddが予め設定した設定走行距離1[km]以下となる範囲を代行走行内容の範囲として設定している。加えて、平均車速Vavが予め設定した設定走行車速40[Km/h]以下で走行距離Ddが予め設定した設定走行距離2[km]以下となる範囲を代行走行内容の範囲として設定している。
なお、図11(a)及び(b)の組み合わせに限らず、3つ全てを組み合わせた構成としてもよい。また、例えば、平均車速Vavが設定走行車速20[Km/h]以下、走行時間tdが設定走行時間10分以下、走行距離Ddが設定走行距離1[km]以下といったように、組み合わせずに、それぞれについて単体で代行走行内容を設定してもよい。
図11(a)及び(b)に例示した代行走行内容の範囲と、取得した第2走行内容とを比較すると、平均車速Vavが60[km/h]に対して、走行時間tdが40分及び走行距離Ddが40[km]の組み合わせは代行走行内容の範囲に含まれない。従って、走行内容判定部413は、第2走行内容が、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方では無いと判定する。そして、この判定結果(第2判定結果)を、設定情報変更制御部415に出力する。
設定情報変更制御部415は、走行内容判定部414からの第2判定結果から、自動車Vの走り方(第2走行内容)が、一時運転代行ユーザが運転時の走り方(代行走行内容)では無いと判定する。そして、自動車Vの運転者が正規ユーザ(ユーザA)であると確定する。
設定情報変更制御部415は、変更フラグがON状態であるか否かを判定する。ここでは、ON状態であると判定したとする。この場合は、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったと判定すると、変更内容記憶メモリ45に記憶されている設定変更情報に基づき、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bに記憶されたユーザAの設定情報を変更する。つまり、ユーザAがシート位置やミラー角度等の設定を変更しており、この場合は、その変更内容をユーザA設定情報記憶用メモリ430bに記憶(上書保存)する。その後、変更フラグをOFFに設定し、変更内容記憶メモリ45の記憶された設定変更情報を消去する。
その後、図10中の時刻t4において、ユーザAがI−Key20aを所持した状態でイグニッションONのまま自動車Vを降車すると、I−Key20aのキー位置が車内から車外へと変化する。また、ユーザAが自動車Vを降車する際に、自動車Vの運転席のドアの開閉状態が閉→開→閉と変化したとする。これらの情報は、BCM30及び車載の無線通信装置によって検知され、これら検知情報が、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。
ここで、自動車Vには、ユーザAの他に、助手席に正規ユーザとは異なるユーザXが乗車していることとする。そして、ユーザXも自動車Vを降車したとする。
これにより、乗員検知センサでは、運転席及び助手席の体重変化が検知される。ここでは、運転席の検知体重が60[kg]から0[kg]に変化したとする。加えて、シートベルトの装着状態を検知するセンサによって、運転席及び助手席のシートベルトの着状態から脱状態への変化が検知される。これらの検知情報は、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。また、現在のシフト位置はパーキングレンジになっており、サイドブレーキも作動状態となっている。従って、これらの情報も、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。
引き続き、図10中の時刻t5において、バレーパーキングの係員であるベルボーイがユーザAからI−Key20aを受け取り、I−Key20aを所持した状態で自動車Vに乗車したとする。これにより、I−Key20aのキー位置が車外から車内へと変化する。また、ベルボーイが自動車Vに乗車する際に、自動車Vの運転席のドアの開閉状態が閉→開→閉と変化したとする。これらの情報は、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。更に、運転席の体重変化が検知され、運転席のシートベルトの脱状態から着状態への変化が検知される。ここでは、運転席の検知体重が0[kg]から75[kg]に変化したとする。これらの検知情報は、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。
また、ベルボーイが自動車Vに乗車後に、シート位置を変更したとする。このシート位置の設定変更はADPコントローラ50で検知され、この検知情報は、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。また、ベルボーイによって変更されたシート位置の設定変更情報は、設定情報変更制御部415によって、変更内容記憶メモリ45にユーザAのユーザ情報に対応付けて記憶される。そして、設定情報変更制御部415は、変更フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリに記憶された各種情報に基づき、入替推定用フラグの設定処理を実行する。
まず、ユーザ入替推定部412は、自動車Vが停車している状態で、ドアの開閉パターンが閉→開→閉→開→閉となっており、この開閉パターンが、予め設定した開閉パターンと合致すると判定すると、開閉状態フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、I−Key20の位置変化パターンが、車内→車外→車内となっており、この変化パターンが、予め設定した位置変化パターンと合致すると判定すると、キー位置フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、運転席に着座しているユーザの体重が60[kg]から75[kg]に変化しているため、運転者の体重が変化していると判定し、体重変化フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、各座席の体重変化に基づき、自動車Vの乗員が、2人から0人になり、その後運転者のみになったと判定し、乗員フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、シフト位置がパーキングレンジであると判定し、シフト位置フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、シート位置が変更されたと判定し、シート位置変化フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、サイドブレーキが作動状態であると判定し、Sb作動状態フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、シートベルトの装着数が2から0に変化後に運転席のみ装着されたと判定し、装着状態フラグをONに設定する。
ユーザ入替推定部412は、これら各種フラグの設定内容に基づき、いずれのフラグもON状態になっていることから、上記条件(a)〜(d)をいずれも満足しており、運転者の入れ替わり動作があったと推定する。そして、この推定結果を設定情報変更制御部415に出力する。
設定情報変更制御部415は、ユーザ入替推定部412からの推定結果から、各種車載装置が自動車Vの運転者が正規ユーザであるユーザAの設定情報に基づき作動中に、運転者の入れ替わり動作があったと判定する。そして、第1走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
走行内容検出部413は、設定情報変更制御部415からの第1走行内容判定処理の開始指示に応じて、第1走行内容の検出処理を開始する。具体的に、入れ替わり動作があったと判定後から第1走行終了タイミングとなるまでの自動車Vの走行内容を検出する。
この検出処理は、第2走行内容の検出処理と同様となるので説明を省略する。
その後、図10中の時刻t6において、走行内容検出部413は、シフトポジションセンサからの信号に基づきシフト位置がDレンジからパーキングレンジになったと判定すると、第1走行終了タイミングになったと判定する。
ここでは、走行開始地点及び走行終了地点の双方が特定場所の位置では無いと判定されたとする。なお、走行終了地点は、バレーパーキングのサービスを提供する未登録のホテルの駐車場であるとする。また、平均車速Vavは20[km/h]、走行時間tdは5分、走行距離Ddは200[m]と演算されたとする。走行内容検出部413は、これら演算結果と、特定場所情報とを含む第1走行内容情報を走行内容判定部414に出力する。
走行内容判定部414は、走行内容検出部413から第1走行内容情報を取得すると、不図示のメモリに記憶された代行走行内容情報を読み出し、第1走行内容が代行走行内容の範囲以内であるか否かを判定する。
図11(a)及び(b)に例示した代行走行内容と、取得した第1走行内容とを比較すると、平均車速Vavが20[km/h]に対して、走行時間tdが5分及び走行距離Ddが200[m]の組み合わせは両方とも範囲以内となる。従って、走行内容判定部413は、第1走行内容が、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定する。そして、この判定結果(第1判定結果)を、設定情報変更制御部415に出力する。
設定情報変更制御部415は、走行内容判定部414からの第1判定結果から、自動車Vの走り方(第1走行内容)が、一時運転代行ユーザが運転時の走り方(代行走行内容)であると判定する。そして、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザ(ベルボーイ)であると確定する。
次に、設定情報変更制御部415は、変更フラグがON状態であるか否かを判定する。ここでは、ベルボーイがシート位置を変更したため、変更フラグはON状態となっており、設定情報変更制御部415は、変更フラグがONであると判定する。
引き続き、時刻t7において、ベルボーイがイグニッションスイッチを操作してイグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったとする。
これにより、設定情報変更制御部415は、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったと判定し、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bに記憶されたユーザAの設定情報を変更せずに維持する。代わりに、設定情報変更メモリ45に記憶された設定変更情報に基づき、ゲスト設定情報記憶用メモリ430eに記憶された設定変更情報を変更する。その後、設定情報変更制御部415は、変更フラグをOFFに設定すると共に、変更内容記憶メモリ45に記憶された設定変更情報を消去する。また、設定情報変更制御部415は、設定情報記憶メモリ43以外の、設定変更情報制御処理に関連するメモリ(変更内容記憶メモリ45、検出情報記憶メモリ、入替推定用メモリ)に記憶された情報を消去する。
続いて、ベルボーイがI−Key20aを所持して車外へと降車したとする。そして、ベルボーイが、自動車Vから離れることで、キー情報が受信できなくなると、車載装置作動コントローラ40が動作を終了する。
その後、ホテルの滞在期間が過ぎて、ユーザAがホテルのフロントで係員に自動車Vを引き渡すよう要請すると、図12中の時刻t1において、例えば、駐車場で待機していたベルボーイがI−Key20aを所持して、自動車Vに乗車する。これにより、ADPコントローラ50が作動して、シート位置、ステアリング位置及びミラー角度等がユーザAのADP設定情報に基づき作動する。
また、ベルボーイが自動車Vに乗車後に、シート位置を変更したとする。このシート位置の変化はADPコントローラ50で検知され、この検知情報は、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。また、ベルボーイによって変更されたシート位置の設定変更情報は、設定情報変更制御部415によって、変更内容記憶メモリ45にユーザAのユーザ情報に対応付けて記憶される。そして、設定情報変更制御部415は、変更フラグをONに設定する。
そして、乗車したベルボーイがイグニッションスイッチを操作してイグニッションをON状態とすることで、順次車載装置がユーザAの設定情報で作動し、作動状態情報が車載装置作動コントローラ40に送信される。そして、車載装置作動判定部411は、DCU55からの作動状態情報に基づき表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eがユーザAの設定情報で作動を開始したと判定すると、各種車載装置が作動を開始したと判定し、この判定結果を設定情報変更制御部415に出力する。
設定情報変更制御部415は、車載装置作動判定部411からの判定結果に基づき、各種車載装置が作動を開始したと判定すると、第2走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
これにより、走行内容検出部413において、第2走行内容の検出処理が開始される。なお、第2走行内容検出処理の動作は上記したものと同様となるので記載を省略する。
ここでは、走行開始地点及び走行終了地点の双方が特定場所の位置では無いと判定されたとする。なお、走行終了地点は、バレーパーキングのサービスを提供する未登録のホテルのエントランスであるとする。また、平均車速Vavは20[km/h]、走行時間tdは5分、走行距離Ddは200[m]と演算されたとする。走行内容検出部413は、これら演算結果と、特定場所情報とを含む第2走行内容情報を走行内容判定部414に出力する。
走行内容判定部414は、走行内容検出部413から第2走行内容情報を取得すると、不図示のメモリに記憶された代行走行内容情報を読み出し、第2走行内容が代行走行内容と合致するか否かを判定する。図11(a)及び(b)に例示した代行走行内容と、取得した第2走行内容とを比較すると、平均車速Vavが20[km/h]に対して、走行時間tdが5分及び走行距離Ddが200[m]の組み合わせに合致するものは両方とも存在する。従って、走行内容判定部413は、第2走行内容が、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定する。そして、この判定結果(第2判定結果)を、設定情報変更制御部415に出力する。
設定情報変更制御部415は、走行内容判定部414からの第2判定結果から、現在の運転者(ベルボーイ)の運転による第2走行内容は、一時運転代行ユーザが運転時の走行内容であると判定する。
その後、図12中の時刻t2において、ベルボーイがI−Key20aを所持した状態でイグニッションONのまま自動車Vを降車すると、I−Key20aのキー位置が車内から車外へと変化する。また、ベルボーイが自動車Vを降車する際に、自動車Vの運転席のドアの開閉状態が閉→開→閉と変化したとする。これらの情報は、BCM30及び車載の無線通信装置によって検知され、これら検知情報が、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。
また、乗員検知センサでは、運転席の体重変化が検知される。ここでは、75[kg]から0[kg]に変化したとする。加えて、シートベルトの装着状態を検知するセンサによって、運転席のシートベルトの着状態から脱状態への変化が検知される。これらの検知情報は、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。また、現在のシフト位置はパーキングレンジになっており、サイドブレーキも作動状態となっている。従って、これらの情報も、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。
引き続き、図12中の時刻t3において、ユーザAがベルボーイからI−Key20aを受け取り、I−Key20aを所持した状態で自動車Vに乗車したとする。これにより、I−Key20aのキー位置が車外から車内へと変化する。また、ユーザAが自動車Vに乗車する際に、自動車Vの運転席のドアの開閉状態が閉→開→閉と変化したとする。これらの情報は、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。更に、運転席の体重変化が検知され、運転席のシートベルトの脱状態から着状態への変化が検知される。ここでは、体重が0[kg]から60[kg]に変化したとする。これらの検知情報は、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリに記憶された各種情報に基づき、入替推定用フラグの設定処理を実行する。
まず、ユーザ入替推定部412は、自動車Vが停車している状態で、ドアの開閉パターンが閉→開→閉→開→閉となっており、予め設定した開閉パターンと合致すると判定すると、開閉状態フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、I−Key20の位置変化パターンが、車内→車外→車内となっており、予め設定した位置変化パターンと合致すると判定すると、キー位置フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、運転席に着座しているユーザの体重が75[kg]から60[kg]に変化しており、運転者の体重が変化していると判定し、体重変化フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、各座席の体重変化に基づき、自動車Vの乗員が、1人から0人になり、その後運転者のみになったと判定する。この場合、複数人から0人となっていないため、乗員フラグをOFFに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、シフト位置がパーキングレンジであると判定し、シフト位置フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、ユーザAはシート位置を変更していないため、シート位置が変更されていないと判定し、シート位置変化フラグをOFFに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、サイドブレーキが作動状態であると判定し、Sb作動状態フラグをONに設定する。
次に、ユーザ入替推定部412は、入替推定用メモリの記憶内容から、シートベルトの装着数が1から0に変化後に運転席のみ装着されたと判定する。この場合、複数から0に変化していないため、装着状態フラグをOFFに設定する。
ユーザ入替推定部412は、これら各種フラグの設定内容に基づき、この場合は、乗員フラグ、シート位置変化フラグ及び装着状態フラグがOFF状態となっているため、上記条件(b)のみを満足していると判定する。そして、ユーザ入替推定部412は、運転者の入れ替わり動作があったと推定する。そして、この推定結果を設定情報変更制御部415に出力する。
設定情報変更制御部415は、ユーザ入替推定部412からの推定結果から、運転者の入れ替わり動作があったと判定すると、DCU55に対して、「設定情報を変更する」、又は「車載装置の作動内容の設定をユーザAの設定に変更する」のいずれか一方を選択する選択画面の表示指示を送信する。
これによって、DCU55の制御部55aによって、表示操作部55cに選択画面が表示される。そして、ユーザAが、画面をタッチ等することで「車載装置の作動内容の設定を「ユーザA」の設定に変更する」が選択されたと判定すると、DCU55は、設定変更指示を車載装置作動コントローラ40に送信する。
そして、図12中の時刻t4において、設定情報変更制御部415は、DCU55からの設定変更指示を取得すると、入れ替わり前の運転者を一時運転代行ユーザであると確定すると共に、入れ替わり後の運転者を正規ユーザ(ユーザA)であると確定する。更に、設定情報変更制御部415は、変更内容記憶メモリ45に記憶されている設定変更情報に基づき、設定変更のあった車載装置を特定する。ここでは、シート位置のみが変更されているので、シート装置と特定し、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bに記憶されているユーザAのADP設定情報を、ADPコントローラ50に送信する指示を車載装置設定制御部410に出力する。
車載装置設定制御部410は、かかる指示に応じて、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bに記憶されているユーザAのADP設定情報読み出し、読み出したADP設定情報をADPコントローラ50に送信する。これにより、シート位置がユーザAのADP設定情報に応じた位置に変更される。
また、設定情報変更制御部415は、入れ替わり前の運転者が一時運転代行ユーザに確定していることから、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bに記憶されているユーザAの設定情報を現状維持する。そして、変更内容記憶メモリ45に記憶されている設定変更情報に基づき、ゲスト設定情報記憶用メモリ430eに記憶された設定情報を変更する。即ち、変更されたシート位置の設定値を上書保存する。
次に、上記第1走行内容判定処理において検出された特定場所情報によって、走行開始地点が登録されたホテルのエントランスであると特定され、走行終了地点の場所が該ホテルの駐車場であると特定された場合の動作を説明する。
この場合、走行内容判定部414は、第1走行内容情報に基づき、走行開始地点の場所が登録ホテルのエントランスであり、かつ、ユーザ入替推定部412から取得した推定結果に基づき、ホテルのエントランスにおいて運転者の入れ替わり動作があったと判定する。加えて、走行終了地点の場所がホテルの駐車場であると判定すると、第1走行内容を、一時運転代行ユーザが運転時の走り方であると判定する。
以降の動作については、上記同様となるので説明を省略する。
次に、ホテルのエントランスから中継地点までの代行運転と、中継地点からホテルの駐車場までの代行運転とを第1のベルボーイ及び第2のベルボーイの異なる2人のベルボーイが行う場合の動作を説明する。
この場合は、第1走行内容判定処理の判定結果に基づき、運転者が一時運転代行ユーザ(第1のベルボーイ)であると判定後に、イグニッションがOFFにされずに運転者の入れ替わり動作が発生する。
ここで、運転者の入れ替わり動作の判定は上記同様となるので説明を省略する。
設定情報変更制御部415は、運転者が一時運転代行ユーザに確定している状態で運転者の入れ替わり動作があったと判定すると、第1走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
これにより、上記同様に第1走行内容判定処理が実行され、走行内容判定部414から第1判定結果が設定情報変更制御部415に出力される。
ここで、中継地点において、第1のベルボーイから第2のベルボーイへと交代するため、第1判定結果は、第2のベルボーイが運転時の第1走行内容に基づき判定されたものとなる。ここでは、該第1判定結果は、一時運転代行ユーザが運転時の走り方であるとの判定結果であるとする。
従って、設定情報変更制御部415は、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザであると確定する。そして、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったと判定すると、第2のベルボーイが車載装置の設定を変更していてもその変更内容をユーザAの設定情報に上書保存せずに、ゲスト設定情報記憶用メモリ430eに上書保存する。
次に、ホテルの駐車場から中継地点までの代行運転と、中継地点からホテルのエントランスまでの代行運転とを2人の異なる第1のベルボーイ及び第2のベルボーイが行う場合の動作を説明する。
この場合は、第2走行内容判定処理の判定結果及び選択画面の選択結果に基づき、入れ替わり前の運転者が一時運転代行ユーザ(第2のベルボーイ)であると確定し、入れ替わり後のユーザ(第1のベルボーイ)が未確定の状態となる。即ち、本実施形態では、第2判定結果によって、第2走行内容が、一時運転代行ユーザが運転時の走り方であると判定され、かつ、選択画面において、いずれの選択肢も選択されなかったと判定したときに生じる状態となる。または、第2走行内容が、一時運転代行ユーザが運転時の走り方であると判定され、かつ、第2のベルボーイによって、シート位置等が変更されず、変更フラグがOFF状態となって選択画面の表示自体が行われなかったときに生じる状態となる。
設定情報変更制御部415は、このように、入れ替わり後の運転者が未確定の状態であると判定すると、第2走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
これにより、上記同様に第2走行内容判定処理が実行され、走行内容判定部414から第2判定結果が設定情報変更制御部415に出力される。
ここで、中継地点において、第2のベルボーイから第1のベルボーイへと交代するため、第2判定結果は、第1のベルボーイが運転時の第2走行内容に基づき判定されたものとなる。ここでは、該第2判定結果は、一時運転代行ユーザが運転時の走り方であるとの判定結果であるとする。
その後、運転者(第1のベルボーイ)が自動車Vを降車し他のユーザ(ユーザA)と運転を交代すると、設定情報変更制御部415は、ユーザ入替推定部412からの推定結果から、ユーザの入れ替わりがあったと判定する。ここで、運転者の入れ替わり動作の判定は上記同様となるので説明を省略する。
これにより、設定情報変更制御部415は、DCU55に対して、「設定情報を変更する」、又は「車載装置の作動内容の設定をユーザAの設定に変更する」のいずれか一方を選択する選択画面の表示指示を送信する。そして、ユーザAによって、「車載装置の作動内容の設定をユーザAの設定に変更する」が選択されることで、設定情報変更制御部415は、入れ替わり前の運転者を一時運転代行ユーザ(第1のベルボーイ)に確定し、入れ替わり後の運転者を正規ユーザ(ユーザA)に確定する。
設定情報変更制御部415は、DCU55からの設定変更指示を取得すると、上記同様に、車載装置設定制御部410を介して、第1のベルボーイが設定変更した車載装置の作動内容を、ユーザAの設定情報に基づく作動内容へと変更する。その後、ユーザA設定情報記憶用メモリ430bに記憶されているユーザAの設定情報を変更せずに維持する。そして、変更内容記憶メモリ45に記憶されている設定変更情報に基づき、ゲスト設定情報記憶用メモリ430eに記憶された設定情報を変更する。
本実施形態において、I-key20は、携帯機に対応する。シート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置の操作ボタン並びに表示操作部55cは、操作部に対応する。シート装置、ステアリング装置、外部ミラー装置、メータ装置、エアコン装置、エンジンコントローラ、SBWコントローラ80、ブレーキコントローラ、各種走行支援装置、表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eは、車載装置に対応する。設定情報記憶メモリは43、設定情報記憶部に対応する。ユーザ入替推定部412は、ユーザ入替推定部に対応する。走行内容検出部413は、走行車速検出部及び走行時間検出部に対応する。走行内容判定部414及び設定情報変更制御部415は、設定情報変更部に対応する。ナビゲーション・ユニット55eは、位置検出部に対応する。第1走行内容のうち平均車速及び走行時間は、第1車速及び第1走行時間に対応する。第2走行内容のうち、平均車速及び走行時間は、第2車速及び第2走行時間に対応する。代行走行内容のうち、平均車速の範囲は、設定走行車速に対応し、走行時間の範囲は設定走行時間に対応する。
(第1実施形態の効果)
本実施形態であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)設定情報記憶メモリ43が、I−Key20に固有のキー情報に対応付けて、予め設定した該I−Key20に対応する自動車Vの正規ユーザが設定した車載装置の作動内容の設定情報を記憶する。走行内容判定部414及び設定情報変更制御部415が、ユーザの操作ボタン又は表示操作部55cの操作によって設定情報が変更されたと判定すると、設定情報記憶メモリ43が記憶している設定情報を変更する。走行内容検出部413が、自動車Vの走行時間を検出すると共に、該走行時間内の自動車Vの走行車速を検出する。設定情報変更制御部が、更に、走行内容検出部413が検出した走行時間が予め設定した設定走行時間以下で、かつ、走行内容検出部413が検出した走行車速が予め設定した設定走行車速以下であると判定すると、操作ボタン又は表示操作部55cによって設定情報が変更されたと判定しても、設定情報の変更を禁止する。
この構成によって、例えば、設定走行時間を一時運転代行ユーザが車両を代行運転時の走行時間に基づき設定し、設定走行車速を一時運転代行ユーザが車両を代行運転時の走行車速に基づき設定する。これにより、一時運転代行ユーザが運転を代行していると推定できる走行状態では、操作ボタン又は表示操作部55cによって設定情報が変更されたと判定しても、設定情報の変更を禁止することが可能である。その結果、一時運転代行ユーザによって設定情報が変更されても、その変更内容が、設定情報記憶メモリ43に上書保存されるのを防ぐことが可能となる。
(2)設定走行時間を、車両の走行時間が、一時的に運転を代行するユーザである一時運転代行ユーザが運転を代行時の車両の走行時間の範囲に含まれるか否かを判定するための時間閾値とし、設定走行車速を、車両の走行車速が、一時運転代行ユーザが運転を代行時の車両の走行車速の範囲に含まれるか否かを判定するための車速閾値とした。
この構成によって、一時運転代行ユーザが運転を代行しているか否かをより確実に推定することが可能となる。これによって、一時運転代行ユーザが運転を代行していると推定できる走行状態では、操作ボタン又は表示操作部55cによって設定情報が変更されたと判定しても、設定情報の変更を禁止することが可能である。その結果、一時運転代行ユーザによって設定情報が変更されても、その変更内容が、設定情報記憶メモリ43に上書保存されるのを防ぐことが可能となる。
(3)ユーザ入替推定部412が、自動車Vを運転するユーザの入れ替わり動作があったか否かを推定する。走行内容判定部414及び設定情報変更制御部415が、正規ユーザに対応する設定情報に基づき車載装置が作動していると判定しているときに、ユーザ入替推定部412が入れ替わり動作があったと推定後に、走行内容検出部413が検出した自動車Vの走行時間及び該走行時間内の走行車速である第1走行時間及び第1走行車速が、設定走行時間以下であり、かつ、設定走行車速以下であるか否かを判定する。そして、設定走行時間以下であり、かつ、設定走行車速以下であると判定すると、操作ボタン又は表示操作部55cによって設定情報が変更されたと判定しても、設定情報の変更を禁止する。
ここで、例えば、バレーパーキングのサービスでは、正規ユーザから係員へと運転者の交代が行われる。
このことに基づき、正規ユーザの設定情報に基づき車載装置が作動していると判定しているときに運転者の入れ替わり動作があったと推定後の自動車Vの第1走行時間及び第1走行車速が設定走行時間以下、かつ、設定走行車速以下であるか否かを判定する。そして、設定走行時間以下、かつ、設定走行車速以下であると判定すると、設定情報の変更を禁止するようにした。これにより、一時運転代行ユーザが車載装置の作動内容を設定変更したときに、この変更内容を正規ユーザの設定情報に上書保存するのを、より確実に防止することが可能となる。
(4)ユーザ入替推定部412が、無線通信部30aの有する複数のアンテナの受信情報に基づくI−Key20の自動車Vの車内と車外との間の位置変化、自動車Vのドアの開閉状態を検知するセンサ(BCM30)の検知情報に基づく自動車Vのドアの開閉状態の変化、自動車Vの各座席の乗員の有無を検知するセンサ(乗員検知センサ)の検知情報に基づく自動車Vの乗員数の変化、自動車Vの各座席の乗員の体重を検知するセンサ(乗員検知センサ)の検知情報に基づく運転席の乗員の体重変化及び自動車Vのシートベルトの装着の有無を検知するセンサの検知情報に基づく乗員のシートベルトの装着状態の変化のうち少なくとも1つに基づき、自動車Vを運転するユーザの入れ替わり動作があったか否かを推定する。
ここで、運転者の入れ替わり動作があるときは、自動車Vを運転しているユーザがI−Key20を所持して車内から車外へと移動し、該ユーザ又は運転を交代する他のユーザがI−Key20を所持して車外から車内へと移動する。従って、I−Key20は、車内から車外へと移動してから再び車外から車内へと移動する。このとき、自動車Vのドアも閉状態から開状態となってユーザが降車し、降車したユーザがドアを閉じた場合は、再びドアが閉状態から開状態となって同じユーザ又は他のユーザが乗車する。このように、運転者の入れ替わり動作があるときのI−Key20の位置変化及びドアの開閉状態の変化には特定のパターンがある。
また、自動車Vの乗員が複数人いる場合、特にバレーパーキングを利用したときは、一旦、乗員が全員降りた後に、バレーパーキングの係員に運転を交代することになる。このとき、乗員が複数人から0人に変化し、その後、乗員が運転席のみとなる。また、係員に運転を交代することから、運転席の乗員の体重に変化が生じる(但し、同じ体重だった場合は変化無しとなる場合がある)。
また、自動車Vの乗員が複数人いる場合、シートベルトの装着数に変化が生じる(運転席のみになる)。
このことに基づき、I−Key20の位置変化、ドアの開閉状態の変化、乗員数の変化、運転席の乗員の体重変化及びシートベルトの装着状態の変化の少なくとも1つに基づき運転者の入れ替わり動作があったか否かを推定するようにしたので、推定精度を向上することが可能となる。
(5)第1走行時間及び第1走行車速を、ユーザ入替推定部412が自動車Vを運転するユーザの入れ替わり動作があったと推定後から予め設定した第1走行終了タイミングに至るまでに走行内容検出部413が検出した走行時間及び該走行時間内の走行車速とした。第1走行終了タイミングを、ユーザ入替推定部412が自動車Vを運転しているユーザが他のユーザと入れ替わったと推定後に、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったタイミング、車載のバックビューモニタ用のカメラの撮像画像に基づき駐車枠を検出したタイミング、及びシフト位置が走行用のレンジからパーキングレンジになったタイミングのうちいずれか1のタイミングとした。
ここで、代行運転は、例えば、駐車場に駐車するまでの運転を代行する場合や、バレーパーキングのように駐車場からお客様への引き渡し場所までの運転を代行する場合などがある。駐車場に駐車をする場合、駐車枠に自動車Vを駐車後に、シフト位置をパーキングレンジに切り換えてからイグニッションをOFFにする。また、バックビューモニタ機能を有している場合は、自動車Vを駐車時にバックビューモニタ用のカメラの撮像画像に駐車枠が含まれるため、駐車枠が検出される。一方、駐車場から引き渡し場所までの運転では、イグニッションをON状態としたままで自動車Vを正規ユーザに引き渡す場合に、自動車Vを停車後にシフト位置をパーキングレンジに切り換える。
このことに基づき、第1走行時間及び第1走行車速を検出時の第1走行終了タイミングを、上記のタイミングとするようにしたので、一時運転代行ユーザが運転を代行時の自動車Vの走行時間及び走行車速を精度良く検出することが可能となる。
(6)第1走行時間及び第1走行車速を、イグニッションスイッチのON状態が継続している間に検出するようにした。
この構成であれば、イグニッションスイッチのON状態が継続中にユーザの入れ替わり動作があったと推定後の走行時間及び走行車速を第1走行時間及び第1走行車速として検出することが可能となる。これにより、イグニッションスイッチがON状態のときに入れ替わった運転者の運転する車両の第1走行時間及び第1走行車速が、設定走行時間以下で、かつ、設定走行車速以下であるときに設定情報の変更を禁止することが可能となる。その結果、例えば、バレーパーキングなどのイグニッションスイッチをON状態にしたままで一時運転代行ユーザに運転を交代するサービスにおいて、一時運転代行ユーザによって設定情報が変更されても、その変更内容が、設定情報記憶メモリ43に上書保存されるのを防ぐことが可能となる。
(7)走行内容判定部414及び設定情報変更制御部415が、イグニッションスイッチがOFF状態でI−Key20からキー番号を取得して各種車載装置が作動を開始したと判定後に走行内容検出部413が検出した自動車Vの走行時間及び該走行時間内の走行車速である第2走行時間及び第2走行車速が、設定走行時間以下であり、かつ、設定走行車速以下であるか否かを判定する。そして、設定走行時間以下であり、かつ、設定走行車速以下であると判定すると、操作ボタン又は表示操作部55cによって設定情報が変更されたと判定しても、設定情報の変更を禁止する。
ここで、例えば、駐車場等の自動車Vの停車場所から正規ユーザへの引き渡し場所まで自動車Vを代行運転する場合、一時運転代行ユーザは、停車している自動車Vに最初に乗車しかつ最初に運転することになる。そのため、車載装置も動作停止状態から正規ユーザの設定情報に基づき作動を開始する。
このことに基づき、イグニッションスイッチがOFFの状態から正規ユーザの設定情報に基づき車載装置が作動を開始したと判定後の自動車Vの走行内容として第2走行時間及び第2走行車速を検出する。そして、該第2走行時間及び第2走行車速が、設定走行時間以下で、かつ、設定走行車速以下であると判定すると、設定情報の変更を禁止する。これにより、自動車Vを最初に運転した一時運転代行ユーザが車載装置の作動内容を設定変更したときに、この変更内容を正規ユーザの設定情報に上書保存するのを防止することが可能となる。
(8)走行内容判定部414及び設定情報変更制御部415が、イグニッションスイッチがOFF状態でI−Key20からキー番号を取得して各種車載装置が作動を開始したと判定後に走行内容検出部413が検出した自動車Vの走行時間及び該走行時間内の走行車速である第2走行時間及び第2走行車速が、設定走行時間以下で、かつ、設定走行車速以下であるか否かを判定する。更に、設定走行時間以下で、かつ、設定走行車速以下であると判定しているときに、ユーザ入替推定部413の推定結果に基づき自動車Vを運転するユーザの入れ替わり動作があったと判定すると、該判定後に、操作ボタン又は表示操作部55cによって設定情報が変更されたと判定した場合に、設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報を設定変更情報に基づき変更するか又は車載装置の作動内容の設定を設定情報記憶メモリに記憶された設定情報に変更するかを選択する選択画面をDCU55の表示操作部55cに表示する。
表示操作部55cが、選択画面に従って設定情報を変更するか又は設定情報に変更するかの選択指示をユーザが入力可能にする。設定情報変更制御部415が、表示操作部55cを介して入力された選択指示に基づき、ユーザが設定情報を変更すると選択指示したと判定すると、現在設定されている設定情報(変更内容記憶メモリ45に記憶された設定変更情報)に基づき設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報を変更する。一方、設定情報に変更すると選択指示したと判定すると、設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報の変更を禁止する。
車載装置設定制御部が、選択指示に基づき、ユーザが設定情報に変更すると選択指示したと判定すると、車載装置の現在の設定を設定情報記憶メモリ43に記憶された設定情報に設定変更する。
ここで、入れ替わり動作があったと判定前の運転者が一時運転代行ユーザであり、入れ替わり動作があったと判定後の運転者が正規ユーザであるとする。この場合、入れ替わり前の一時運転代行ユーザがシート位置等の車載装置の作動内容を設定変更している場合に、入れ替わり後の正規ユーザは、シート位置等の車載装置の作動内容を、自己(正規ユーザ)の設定内容に戻したいという欲求がある。また、入れ替わり前後の運転者が正規ユーザである場合に、入れ替わり前に正規ユーザが設定変更した場合、その設定内容を保存したいという欲求がある。
このことに基づき、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザであると判定後に、運転者の入れ替わり動作があったと判定した場合に、正規ユーザの設定情報を変更するか又は車載装置の作動内容の設定を正規ユーザの設定情報に変更するかを選択する選択画面を表示する。そして、設定情報を変更する指示があったと判定すると、入れ替わり前後の運転者が正規ユーザであると確定して、設定変更情報に基づき設定情報記憶メモリ43に記憶された正規ユーザの設定情報を変更する。一方、設定情報に変更する指示があったと判定すると、入れ替わり前の運転者を一時運転代行ユーザであると確定し、入れ替わり後の運転者を正規ユーザであると確定する。そして、設定情報記憶メモリ43に記憶された正規ユーザの設定情報を変更せずに維持する。
これにより、入れ替わり前の一時運転代行ユーザがシート位置等の車載装置の設定情報を変更している場合に、入れ替わり後の正規ユーザは選択画面を介した選択指示によって簡易に設定を元に戻すことが可能である。加えて、入れ替わり前後の運転者が正規ユーザである場合に、入れ替わり後の正規ユーザは、選択画面を介した選択指示によって入れ替わり前に設定変更した変更内容を保存することが可能となる。
(9)走行内容判定部414及び設定情報変更制御部415が、選択画面を介していずれの選択肢も選択指示されなかったと判定すると、該判定後に走行内容検出部413が検出した走行時間及び該走行時間内の走行車速が、設定走行時間以下で、かつ、設定走行車速以下であるか否かを判定する。そして、設定走行時間以下で、かつ、設定走行車速以下であると判定すると、操作ボタン又は表示操作部55cによって設定情報が変更されたと判定しても、設定情報の変更を禁止する。
この構成によって、入れ替わり後のユーザによって選択画面の選択肢がいずれも選択されなかった場合に、入れ替わり前の運転者を一時運転代行ユーザに確定し、設定情報の変更を禁止することが可能となる。
これにより、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザから他の一時運転代行ユーザへと入れ替わるような状況において、それぞれのユーザが自動車Vを運転時の走行内容を検出して、該走行内容に基づき自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザであるか否かを判定することが可能となる。その結果、かかる運転者の入れ替わりが発生する状況において、一時運転代行ユーザが車載装置の作動内容を設定変更したときに、この変更内容を正規ユーザの設定情報に上書保存するのを防止することが可能となる。
例えば、バレーパーキングを提供する施設において、該施設のエントランスから中継地点までの代行運転を第1の係員が行い、中継地点から該施設の駐車場に駐車するまでの代行運転を第2の係員が行うような場合に、これら係員が設定変更した変更内容を正規ユーザの設定情報に上書保存するのを防止することが可能となる。同様に、該施設の駐車場から中継地点までの代行運転を第2の係員が行い、中継地点からエントランスまでの代行運転を第1の係員が行う場合に、これら係員が設定変更した変更内容を正規ユーザの設定情報に上書保存するのを防止することが可能となる。
(10)第2走行時間及び前記第2走行車速を、イグニッションスイッチがOFF状態でI−Key20からキー番号を取得して設定情報記メモリ43に記憶された設定情報に基づき車載装置が作動を開始したと判定後から予め設定した第2走行終了タイミングに至るまでに走行内容検出部413が検出した走行時間及び該走行時間内の走行車速とした。そして、第2走行終了タイミングを、ユーザ入替推定部412が他のユーザと入れ替わったと推定後に、シフト位置が走行用のレンジからパーキングレンジになったタイミングとした。
ここで、代行運転は、例えば、バレーパーキングのように駐車場からお客様への引き渡し場所までの運転を代行する場合などがある。駐車場から引き渡し場所までの代行運転では、イグニッションをON状態としたままで自動車Vを正規ユーザに引き渡す場合に、自動車Vを停車後にシフト位置をパーキングレンジに切り換える。
このことに基づき、第2走行時間及び第2走行車速を検出時の第2走行終了タイミングを、上記のタイミングとするようにしたので、一時運転代行ユーザが運転を代行時の自動車Vの走行時間及び走行車速を精度良く検出することが可能となる。
(11)一時運転代行ユーザは、バレーパーキング(Valet Parking)の係員を含んでおり、設定走行時間及び設定走行車速を、バレーパーキングを実施時の係員が運転する車両の走行内容に基づき設定したものを含むようにした。
これにより、バレーパーキングの係員が代行運転時の判定精度を向上することが可能となる。
(12)DCU55のナビゲーション・ユニット55eが、自動車Vの現在位置を検出する。走行内容判定部414及び設定情報変更制御部415が、ナビゲーション・ユニット55eが検出した自動車Vの現在位置が、予め設定したバレーパーキングのサービスを提供する特定場所の位置であると判定しかつ該特定場所においてユーザ入替推定部412が入れ替わり動作があったと推定すると、操作ボタン又は表示操作部55cによって設定情報が変更されたと判定しても、設定情報の変更を禁止する。
この構成であれば、バレーパーキングのサービスを提供する特定場所において、自動車Vを運転するユーザの入れ替わり動作があった場合に、入れ替わり後の運転者を一時運転代行ユーザ(バレーパーキングの係員)と判定することが可能となる。そして、一時運転代行ユーザであると判定すると、設定情報の変更を禁止することが可能となる。これによって、バレーパーキングのサービスを提供する特定場所において、一時運転代行ユーザが変更した変更内容を正規ユーザの設定情報に上書保存するのをより確実に防止することが可能となる。
(13)走行内容判定部414及び設定情報変更制御部415が、設定情報の変更を禁止した場合に、操作ボタン又は表示操作部55cによって設定情報が変更されたと判定すると設定情報記憶メモリ43に記憶された、予め設定したゲストユーザ用のI−Key20のキー情報に対応する設定情報を、変更内容記憶メモリ45に記憶された設定変更情報に基づき変更する。
この構成であれば、システムが誤って自動車Vの運転者を一時運転代行ユーザと判定してしまった場合でも、設定変更情報をゲスト用のメモリ領域に保持することが可能となる。これによって、誤りだと判明した場合に、ゲスト用のメモリ領域に保持した設定変更情報を用いて、設定情報記憶メモリ43に記憶された、正規ユーザの設定情報を変更することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づき説明する。図13〜図18は、本発明に係る車載装置作動制御システムの第2実施形態を示す図である。
(構成)
本実施形態では、各種コントローラ50〜55が、正規ユーザ及びゲストの設定情報を記憶する記憶部50b〜55bを有する。加えて、50b〜55bの制御部50a〜55aが、BCM30からのキー番号に基づき記憶部50b〜55bに記憶されたキー番号に対応する正規ユーザの各種設定情報に基づき各種車載装置の作動を制御する点が異なる。更に、本実施形態にでは、一時運転代行ユーザが運転していることを指示するためのVPスイッチを備え、VPスイッチがON状態であるときに、車載装置の作動内容の設定に変更があったと判定しても、記憶部50b〜55bに記憶された設定情報の変更を禁止する点で上記第1実施形態と異なる。
なお、上記第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。
(BCM30)
本実施形態のBCM30の制御部30bは、無線通信部30aから入力されたキー情報に含まれるキー番号を抽出し、抽出したキー番号を、通信ネットワーク60を介して、車載装置作動コントローラ40及び各種コントローラ50〜55にそれぞれ送信する。
(車載装置作動コントローラ40)
次に、図13に基づき、本実施形態の車載装置作動コントローラ40の構成を説明する。
図13は、本実施形態の車載装置作動コントローラ40の具体的な構成例を示すブロック図である。
本実施形態の車載装置作動コントローラ40は、図13に示すように、制御部41と、変更内容記憶メモリ45と、VPスイッチ47とを含む構成となっている。即ち、上記第1実施形態の車載装置作動コントローラ40から設定情報記憶メモリ43を削除し、VPスイッチ47を加えた構成となっている。
本実施形態の制御部41は、図13に示すように、車載装置作動判定部411と、ユーザ入替推定部412と、走行内容検出部413と、走行内容判定部414と、設定情報変更制御部415とを含む構成となっている。即ち、上記第1実施形態の制御部41から車載装置設定制御部410と、設定情報編集部416とを削除した構成となっている。
本実施形態の設定情報変更制御部415は、上記第1実施形態と異なり、選択画面の表示処理を行わない。具体的に、走行内容判定部414からの第2判定結果に基づき第2走行内容が一時運転代行ユーザの走り方であると判定すると、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザであると確定する。一方、第2走行内容が一時運転代行ユーザの走り方では無いと判定すると、自動車Vの運転者が正規ユーザであると確定する。
また、上記第1実施形態と同様に、設定情報変更制御部415は、走行内容判定部414からの第1判定結果に基づき、自動車Vを運転しているユーザが一時運転代行ユーザであるか又は正規ユーザであるかを確定する。
そして、本実施形態の設定情報変更制御部415は、一時運転代行ユーザであると確定した場合、変更フラグに基づき設定情報に変更があったか否かを判定し、かつ、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。そして、変更があったと判定し、かつ、OFF状態になったと判定すると、現在の正規ユーザの設定情報を維持する(即ち設定情報の変更を禁止する)要求である維持要求(変更禁止要求)を、通信ネットワーク60を介して設定変更のあった車載装置のコントローラに送信する。一方、正規ユーザであると確定した場合、変更フラグに基づき設定情報に変更があったか否かを判定し、かつ、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。そして、変更があったと判定し、かつ、OFF状態になったと判定すると、設定変更情報を保存する要求である保存要求を、通信ネットワーク60を介して設定変更のあった車載装置のコントローラに送信する。
VPスイッチ47は、バレーパーキングのサービス等の一時的に運転を代行してもらう場合に、ユーザがスイッチをON状態にすることで、運転者が一時運転代行ユーザであると指示するためのスイッチである。
本実施形態の設定情報変更制御部415は、VPスイッチ47がON状態であると判定すると、誰が運転をしても自動車Vの運転者を一時運転代行ユーザに確定する。従って、VPスイッチ47がON状態の間は、車載装置の設定が変更されても変更内容が保存されないように処理を実施する。具体的に、変更があっても、各種コントローラ50〜55には、必ず維持要求を送信する。一方、VPスイッチ47がOFF状態であると判定すると、上記第1判定結果及び第2判定結果に基づき運転者を確定する通常の処理を実施する。
次に、本実施形態の車載装置作動システムを構成する各種コントローラ50〜55の具体的な構成を説明する。図14は、本実施形態のシステムの全体構成及び各種コントローラ50〜55の具体的な構成例を示すブロック図である。
〔ADPコントローラ50〕
本実施形態のADPコントローラ50は、図14に示すように、制御部50aと、記憶部50bとを含む構成となっている。
本実施形態の制御部50aは、BCM30から送信されるキー番号を、通信ネットワーク60を介して受信し、記憶部50bから、受信したキー番号に対応するユーザ番号を読み出す。更に、制御部50aは、記憶部50bから、読み出したユーザ番号に対応するADP設定情報を読み出し、読み出したADP設定情報に基づき、シート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置の作動を制御する。
記憶部50bは、データ書き換え可能な不揮発性のメモリから構成され、上記第1実施形態のユーザ登録/編集機能によって登録された、各I-key20のキー番号と、ユーザ情報との対応関係(リンク情報)を記憶する記憶領域を有する。
更に、記憶部50bは、ユーザ登録/編集機能又は手動設定によって登録された、シート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置の作動内容の設定情報(ADP設定情報)を記憶する記憶領域を有する。本実施形態において、記憶部50bは、登録を行ったユーザのユーザ番号とADP設定情報とを対応付けて記憶する。
ここで、図15は、記憶部50b〜55bの構成例を示すブロック図である。
具体的に、記憶部50bは、図15に示すように、リンク情報記憶用メモリ500aと、ユーザA設定情報記憶用メモリ500b、ユーザB設定情報記憶用メモリ500c及びユーザC設定情報記憶用メモリ500dと、設定変更情報記憶用メモリ500eと、ゲスト設定情報記憶用メモリ500fとを含む構成となっている。
更に、本実施形態の制御部50aは、シート装置、ステアリング装置及び外部ミラー装置の作動内容が変更されたと判定すると、該作動内容の変更内容(設定変更情報)を記憶部50bの設定変更情報記憶用メモリ500eに記憶する。そして、車載装置作動コントローラ40からの保存要求に応じて、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部50bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ500b〜500dのいずれか1に記憶されたユーザ番号に対応する正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のADP設定情報を変更する(本実施形態では設定変更情報を上書保存する)。
一方、制御部50aは、車載装置作動コントローラ40からの維持要求に応じて、記憶部50bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ500b〜500dのいずれか1に記憶された正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のADP設定情報を変更せずに維持する。その一方で、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部50bのゲスト設定情報記憶用メモリ500fに記憶されたADP設定情報を変更する。その後、変更内容記憶メモリ500eに記憶された設定変更情報を消去する。
〔METERコントローラ51〕
本実施形態のMETERコントローラ51は、図14に示すように、制御部51aと、記憶部51bとを含む構成となっている。
本実施形態の制御部51aは、BCM30から送信されるキー番号を、通信ネットワーク60を介して受信し、記憶部51bから、受信したキー番号に対応するユーザ番号を読み出す。更に、制御部51aは、記憶部51bから、読み出したユーザ番号に対応するMETER設定情報を読み出し、読み出したMETER設定情報に基づき、メータ装置の作動を制御する。
記憶部51bは、データ書き換え可能な不揮発性のメモリから構成され、上記第1実施形態のユーザ登録/編集機能によって登録された、各I-key20のキー番号と、ユーザ情報との対応関係(リンク情報)を記憶する記憶領域を有する。
更に、記憶部51bは、ユーザ登録/編集機能によって登録された、メータ装置の作動内容の設定情報(METER設定情報)を記憶する記憶領域を有する。本実施形態において、記憶部51bは、登録を行ったユーザのユーザ番号とMETER設定情報とを対応付けて記憶する。
具体的に、記憶部51bは、図15に示すように、リンク情報記憶用メモリ510aと、ユーザA設定情報記憶用メモリ510b、ユーザB設定情報記憶用メモリ510c及びユーザC設定情報記憶用メモリ510dと、設定変更情報記憶用メモリ510eと、ゲスト設定情報記憶用メモリ510fとを含む構成となっている。
更に、本実施形態の制御部51aは、メータ装置の作動内容が変更されたと判定すると、該作動内容の設定変更内容(設定変更情報)を記憶部51bの設定変更情報記憶用メモリ510eに記憶する。そして、車載装置作動コントローラ40からの保存要求に応じて、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部51bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ510b〜510dのいずれか1に記憶されたユーザ番号に対応する正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のMETER設定情報を変更する(本実施形態では設定変更情報を上書保存する)。
一方、制御部51aは、車載装置作動コントローラ40からの維持要求に応じて、記憶部51bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ510b〜510dのいずれか1に記憶された正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のMETER設定情報を変更せずに維持する。その一方で、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部51bのゲスト設定情報記憶用メモリ510fに記憶されたMETER設定情報を変更する。その後、変更内容記憶メモリ510eに記憶された設定変更情報を消去する。
〔HVACコントローラ52〕
本実施形態のHVACコントローラ52は、図14に示すように、制御部52aと、記憶部52bとを含む構成となっている。
本実施形態の制御部52aは、BCM30から送信されるキー番号を、通信ネットワーク60を介して受信し、記憶部52bから、受信したキー番号に対応するユーザ番号を読み出す。更に、制御部52aは、記憶部52bから、読み出したユーザ番号に対応するMETER設定情報を読み出し、読み出したエアコン設定情報に基づき、エアコン装置の作動を制御する。
記憶部52bは、データ書き換え可能な不揮発性のメモリから構成され、上記第1実施形態のユーザ登録/編集機能によって登録された、各I-key20のキー番号と、ユーザ情報との対応関係(リンク情報)を記憶する記憶領域を有する。
更に、記憶部52bは、ユーザ登録/編集機能によって登録された、エアコン装置の作動内容の設定情報(エアコン設定情報)を記憶する記憶領域を有する。本実施形態において、記憶部52bは、登録を行ったユーザのユーザ番号とエアコン設定情報とを対応付けて記憶する。
具体的に、記憶部52bは、図15に示すように、リンク情報記憶用メモリ520aと、ユーザA設定情報記憶用メモリ520b、ユーザB設定情報記憶用メモリ520c及びユーザC設定情報記憶用メモリ520dと、設定変更情報記憶用メモリ520eと、ゲスト設定情報記憶用メモリ520fとを含む構成となっている。
更に、本実施形態の制御部52aは、エアコン装置の作動内容が変更されたと判定すると、該作動内容の設定変更内容(設定変更情報)を記憶部52bの設定変更情報記憶用メモリ520eに記憶する。そして、車載装置作動コントローラ40からの保存要求に応じて、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部52bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ520b〜520dのいずれか1に記憶されたユーザ番号に対応する正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のエアコン設定情報を変更する(本実施形態では設定変更情報を上書保存する)。
一方、制御部52aは、車載装置作動コントローラ40からの維持要求に応じて、記憶部52bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ520b〜520dのいずれか1に記憶された正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のエアコン設定情報を変更せずに維持する。その一方で、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部52bのゲスト設定情報記憶用メモリ520fに記憶されたエアコン設定情報を変更する。その後、設定変更情報記憶用メモリ520eに記憶された設定変更情報を消去する。
〔IDM53〕
本実施形態のIDM53は、図14に示すように、制御部53aと、記憶部53bとを含む構成となっている。
本実施形態の制御部53aは、BCM30から送信されるキー番号を、通信ネットワーク60を介して受信し、記憶部53bから、受信したキー番号に対応するユーザ番号を読み出す。更に、制御部53aは、記憶部53bから、読み出したユーザ番号に対応するMETER設定情報を読み出し、読み出したIDM設定情報に基づき、エンジンコントローラ、SBWコントローラ80及びブレーキコントローラの作動を制御する。
記憶部53bは、データ書き換え可能な不揮発性のメモリから構成され、上記第1実施形態のユーザ登録/編集機能によって登録された、各I-key20のキー番号と、ユーザ情報との対応関係(リンク情報)を記憶する記憶領域を有する。
更に、記憶部53bは、ユーザ登録/編集機能によって登録された、エンジンコントローラ、SBWコントローラ80及びブレーキコントローラの作動内容の設定情報(IDM設定情報)を記憶する記憶領域を有する。本実施形態において、記憶部53bは、登録を行ったユーザのユーザ番号とIDM設定情報とを対応付けて記憶する。
具体的に、記憶部53bは、図15に示すように、リンク情報記憶用メモリ530aと、ユーザA設定情報記憶用メモリ530b、ユーザB設定情報記憶用メモリ530c及びユーザC設定情報記憶用メモリ530dと、設定変更情報記憶用メモリ530eと、ゲスト設定情報記憶用メモリ530fとを含む構成となっている。
更に、本実施形態の制御部53aは、エンジンコントローラ、SBWコントローラ80及びブレーキコントローラの作動内容が変更されたと判定すると、該作動内容の設定変更内容(設定変更情報)を記憶部53bの設定変更情報記憶用メモリ530eに記憶する。そして、車載装置作動コントローラ40からの保存要求に応じて、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部53bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ530b〜530dのいずれか1に記憶されたユーザ番号に対応する正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のIDM設定情報を変更する(本実施形態では設定変更情報を上書保存する)。
一方、制御部53aは、車載装置作動コントローラ40からの維持要求に応じて、記憶部53bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ530b〜530dのいずれか1に記憶された正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のIDM設定情報を変更せずに維持する。その一方で、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部53bのゲスト設定情報記憶用メモリ530fに記憶されたIDM設定情報を変更する。その後、設定変更情報記憶用メモリ530eに記憶された設定変更情報を消去する。
〔ADASコントローラ54〕
本実施形態のADASコントローラ54は、図14に示すように、制御部54aと、記憶部54bとを含む構成となっている。
本実施形態の制御部54aは、BCM30から送信されるキー番号を、通信ネットワーク60を介して受信し、記憶部54bから、受信したキー番号に対応するユーザ番号を読み出す。更に、制御部54aは、記憶部54bから、読み出したユーザ番号に対応するMETER設定情報を読み出し、読み出したADAS設定情報に基づき、走行支援装置の作動を制御する。
記憶部54bは、データ書き換え可能な不揮発性のメモリから構成され、上記第1実施形態のユーザ登録/編集機能によって登録された、各I-key20のキー番号と、ユーザ情報との対応関係(リンク情報)を記憶する記憶領域を有する。
更に、記憶部54bは、ユーザ登録/編集機能によって登録された、走行支援装置の作動内容の設定情報(ADAS設定情報)を記憶する記憶領域を有する。本実施形態において、記憶部54bは、登録を行ったユーザのユーザ番号とADAS設定情報とを対応付けて記憶する。
具体的に、記憶部54bは、図15に示すように、リンク情報記憶用メモリ540aと、ユーザA設定情報記憶用メモリ540b、ユーザB設定情報記憶用メモリ540c及びユーザC設定情報記憶用メモリ540dと、設定変更情報記憶用メモリ540eと、ゲスト設定情報記憶用メモリ540fとを含む構成となっている。
更に、本実施形態の制御部54aは、走行支援装置の作動内容が変更されたと判定すると、該作動内容の設定変更内容(設定変更情報)を記憶部54bの設定変更情報記憶用メモリ540eに記憶する。そして、車載装置作動コントローラ40からの保存要求に応じて、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部54bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ540b〜540dのいずれか1に記憶されたユーザ番号に対応する正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のADAS設定情報を変更する(本実施形態では設定変更情報を上書保存する)。
一方、制御部54aは、車載装置作動コントローラ40からの維持要求に応じて、記憶部54bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ540b〜540dのいずれか1に記憶された正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のADAS設定情報を変更せずに維持する。その一方で、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部54bのゲスト設定情報記憶用メモリ540fに記憶されたADAS設定情報を変更する。その後、設定変更情報記憶用メモリ540eに記憶された設定変更情報を消去する。
〔DCU55〕
本実施形態のDCU55は、図14に示すように、制御部55aと、記憶部55bと、表示操作部55cと、オーディオ・ユニット55dと、ナビゲーション・ユニット55eと、を含む構成となっている。
本実施形態の制御部55aは、BCM30から送信されるキー番号を、通信ネットワーク60を介して受信し、記憶部55bから、受信したキー番号に対応するユーザ番号を読み出す。更に、制御部54aは、記憶部55bから、読み出したユーザ番号に対応するディスプレイ設定情報、オーディオ設定情報及びナビ設定情報(DCU設定情報)を読み出す。そして、読み出したDCU設定情報に基づき、表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eの作動を制御する。
本実施形態の制御部55aは、車載装置作動コントローラ40からの表示情報に応じて、ユーザ登録、登録情報(各種車載装置の設定情報等)の編集及び設定情報のコピーを行う画面(以下、設定編集画面と称す)を表示操作部55cに表示する。制御部55aは、該設定編集画面におけるユーザの入力を受け付け、受け付けた入力によって変更された設定情報(変更内容情報)を、制御部55aに送信する。加えて、設定変更情報を、通信ネットワーク60を介して車載装置作動コントローラ40及び各種コントローラ50〜54に送信する。
記憶部55bは、データ書き換え可能な不揮発性のメモリから構成され、上記第1実施形態のユーザ登録/編集機能によって登録された、各I-key20のキー番号と、ユーザ情報との対応関係(リンク情報)を記憶する記憶領域を有する。
更に、記憶部55bは、ユーザ登録/編集機能によって登録された、表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eの作動内容の設定情報(DCU設定情報)を記憶する記憶領域を有する。本実施形態において、記憶部55bは、登録を行ったユーザのユーザ番号とDCU設定情報とを対応付けて記憶する。
具体的に、記憶部55bは、図15に示すように、リンク情報記憶用メモリ550aと、ユーザA設定情報記憶用メモリ550b、ユーザB設定情報記憶用メモリ550c及びユーザC設定情報記憶用メモリ550dと、設定変更情報記憶用メモリ550eと、ゲスト設定情報記憶用メモリ550fとを含む構成となっている。
更に、本実施形態の制御部55aは、表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eの作動内容が変更されたと判定すると、該作動内容の設定変更内容(設定変更情報)を記憶部55bの設定変更情報記憶用メモリ550eに記憶する。そして、車載装置作動コントローラ40からの保存要求に応じて、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部55bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ550b〜550dのいずれか1に記憶されたユーザ番号に対応する正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のDCU設定情報を変更する(本実施形態では設定変更情報を上書保存する)。
一方、制御部55aは、車載装置作動コントローラ40からの維持要求に応じて、記憶部55bのユーザA〜C設定情報記憶用メモリ550b〜550dのいずれか1に記憶された正規ユーザ(ユーザA〜Cのいずれか1)のDCU設定情報を変更せずに維持する。その一方で、記憶した設定変更情報に基づき、記憶部55bのゲスト設定情報記憶用メモリ550fに記憶されたDCU設定情報を変更する。その後、設定変更情報記憶用メモリ550eに記憶された設定変更情報を消去する。
更に、本実施形態の制御部55aは、上記第1実施形態の車載装置作動コントローラ40の制御部41の機能部である設定情報編集部416の登録/編集機能と、設定コピー機能とを備えている。制御部55aは、登録/編集機能及び設定コピー機能によって変更された、各種設定情報の設定変更内容(設定変更情報)を、通信ネットワーク60を介して、車載装置作動コントローラ40及び各種コントローラ50〜54に送信する。
(設定情報変更制御処理)
次に、図16−1及び図16−2に基づき、本実施形態の設定情報変更制御処理の処理手順を説明する。図16−1及び図16−2は、本実施形態の設定情報変更制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
なお、図16−1及び図16−2のフローチャートに示す処理は、予め設定したサンプリング周期で繰り返し実行される。
車載装置作動コントローラ40において設定情報変更制御処理が開始されると、図16−1に示すように、まずステップS500に移行する。
ステップS500では、車載装置作動判定部411において、各種コントローラ50〜55からの作動状態情報及びBCM30からのキー番号に対応するユーザ情報に基づき、各種車載装置が作動を開始したか否かを判定する。そして、作動を開始したと判定した場合(Yes)は、この判定結果を設定情報変更制御部415に出力して、ステップS502に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS516に移行する。
ステップS502に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、VPスイッチ47はON状態か否かを判定する。そして、ON状態であると判定した場合(Yes)は、ステップS504に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS514に移行する。
ステップS504に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、自動車Vの運転者を一時運転代行ユーザであると確定して、ステップS506に移行する。
ステップS506では、設定情報変更制御部415において、車載装置作動判定部411の判定結果に基づき、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。そして、OFF状態になったと判定した場合(Yes)は、ステップS507に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS507に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、変更フラグがON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態であると判定した場合(Yes)は、ステップS508に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS508に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、設定変更のあった車載装置のコントローラに維持要求を送信して、ステップS510に移行する。
ステップS510では、設定情報変更制御部415において、変更フラグをOFFに設定して、ステップS512に移行する。
ステップS512では、設定情報変更制御部415において、変更内容記憶メモリに記憶された設定変更情報を消去して、一連の処理を終了する。
また、ステップS502において、VPスイッチ47がON状態では無いと判定されステップS514に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、走行内容検出部413に対して、第2走行内容判定処理の開始指示を出力して、一連の処理を終了する。
一方、ステップS500において、車載装置が作動を開始しないと判定され、ステップS516に移行したとする。この場合は、車載装置作動判定部411において、各種コントローラ50〜55からの作動状態情報に基づき、受信したキー番号に対応する正規ユーザの設定情報に基づき車載装置が作動中であるか否かを判定する。そして、作動中であると判定した場合(Yes)は、この判定結果を設定情報変更制御部415に出力して、ステップS518に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS518に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、VPスイッチ47はON状態か否かを判定する。そして、ON状態であると判定した場合(Yes)は、ステップS520に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS522に移行する。
ステップS520に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、自動車Vの運転者を一時運転代行ユーザであると確定して、ステップS506に移行する。
一方、ステップS522に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、第2判定フラグ(後述)がON状態であるか否かを判定することで、第2走行内容判定処理が実施中か否かを判定する。そして、実施中であると判定した場合(Yes)は、ステップS524に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS536に移行する。
ステップS524では、設定情報変更制御部415において、第2判定結果を取得したか否かを判定し、取得したと判定した場合(Yes)は、ステップS526に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS526に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、ステップS524で取得した第2判定結果に基づき、自動車Vの第2走行内容が、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方か否かを判定する。そして、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定した場合(Yes)は、ステップS528に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS530に移行する。
ステップS528に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、運転者を一時運転代行ユーザに確定して、ステップS506に移行する。
一方、ステップS530に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、運転者を正規ユーザに確定して、ステップS532に移行する。
ステップS532では、設定情報変更制御部415において、車載装置作動判定部411の判定結果に基づき、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。そして、OFF状態になったと判定した場合(Yes)は、ステップS533に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS533に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、変更フラグがON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態であると判定した場合(Yes)は、ステップS534に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS534に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、設定変更のあった車載装置のコントローラに保存要求を送信して、ステップS510に移行する。
また、ステップS522において、第2走行内容判定処理中では無いと判定されステップS536に移行したとする。この場合は、設定情報変更制御部415において、第1判定フラグ(後述)がON状態であるか否かを判定することで、第1走行内容判定処理を実施中であるか否かを判定する。そして、実施中であると判定した場合(Yes)は、ステップS538に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS546に移行する。
ステップS538に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、走行内容判定部414から第1判定結果を取得したか否かを判定する。そして、取得したと判定した場合(Yes)は、ステップS540に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS540に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、第1判定結果に基づき、自動車Vの第1走行内容が、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方か否かを判定する。そして、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定した場合(Yes)は、ステップS542に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS544に移行する。
ステップS542に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、自動車Vの運転者を一時運転代行ユーザに確定して、ステップS506に移行する。
また、ステップS540において、第1走行内容判定処理が実施中ではないと判定されステップS546に移行したとする。この場合は、設定情報変更制御部415において、ユーザ入替推定部412からの推定結果に基づき、運転者の入れ替わり動作があったか否かを判定する。そして、入れ替わり動作があったと判定した場合(Yes)は、ステップS548に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS550に移行する。
ステップS548に移行した場合は、設定情報変更制御部415において、走行内容検出部413に対して、第1走行内容判定処理の開始指示を出力して、一連の処理を終了する。
また、ステップS550に移行した場合は、現在の運転者が正規ユーザに確定しているか否かを判定する。そして、正規ユーザに確定していると判定した場合(Yes)は、ステップS532に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS506に移行する。
(動作)
次に、図7〜図16を参照しつつ、図17〜図18に基づき、本実施形態の動作を、具体例を挙げて説明する。
図17は、自動車Vの運転者が未確定の状態から正規ユーザに確定後にVPスイッチ47をONにしてから運転をベルボーイと交代した場合の動作の一例を示すタイムチャートである。図18は、ベルボーイがホテルの駐車場からエントランスまでの運転を代行する場合の動作の一例を示すタイムチャートである。
いま、図17中の時刻t1に示すように、自動車Vの正規ユーザであるユーザAにリンクしたI−Key20aを所持したユーザが自動車Vに乗車したとする。そして、乗車したユーザによって、イグニッションスイッチが操作され、イグニッションがON状態になったとする。これにより、各種コントローラ52〜55が順次ユーザAの各種設定情報で各種車載装置の作動制御を開始する。そして、最後にDCU55がユーザAのDCU設定情報に基づき作動制御を開始し、表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eの作動状態情報が車載装置作動コントローラ40に送信される。
車載装置作動コントローラ40の車載装置作動判定部411は、各種車載装置が、正規ユーザであるユーザAの設定情報で作動を開始したと判定する。この判定結果に応じて、設定情報変更制御部415は、VPスイッチ47がON状態になっているか否かを判定する。ここでは、OFF状態であるとする。設定情報変更制御部415は、VPスイッチ47がOFF状態であると判定すると、次に、第2走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
走行内容検出部413は、図17に示すように、設定情報変更制御部415からの第2走行内容判定処理の開始指示に応じて、時刻t2において、第2走行内容の検出処理を開始する。これにより、走行内容検出部413は、走行時間測定用タイマのカウントを開始し、DCU55から時刻t2における自動車Vの位置情報を取得する。また、予め設定したサンプリング周期で車速センサからの車速Vdを取得する処理を開始する。そして、取得した各種情報を検出情報記憶メモリに時系列に順次記憶する。
その後、時刻t3において、シフトポジションセンサからのシフト位置信号に基づきシフト位置がDレンジからパーキングレンジに切り替わったと判定すると、第2走行終了タイミングになったと判定する。走行内容検出部413は、走行時間測定用タイマのカウント値を取得すると共に、DCU55から時刻t3における自動車Vの位置情報を取得する。
更に、走行内容検出部413は、取得したカウント値から走行時間tdを演算し、時刻t2〜t3の期間に取得した車速Vd群に基づき、時刻t2〜t3の期間の平均車速Vavを演算する。なお更に、平均車速Vavと走行時間tdとから時刻t2〜t3の期間の走行距離Ddを演算する。
以降の、第2走行内容と代行走行内容との判定処理は上記第1実施形態と同様となるので説明を省略する。ここでは、第2判定結果が、一時運転代行ユーザの走り方ではないとの判定結果であり、自動車Vの運転者が正規ユーザに確定したとする。
設定情報変更制御部415は、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったか否かを判定し、OFF状態になったと判定すると、変更フラグがON状態であるか否かを判定する。ここでは、ユーザAによってシート位置が変更されており、ON状態であると判定したとする。この場合、設定情報変更制御部415は、通信ネットワーク60を介して、保存要求をADPコントローラ50に送信する。その後、設定情報変更制御部415は、変更フラグをOFFに設定する。
ADPコントローラ50は、制御部50aにおいて、通信ネットワーク60を介して保存要求を受信する。これにより、制御部50aは、記憶部50bの設定変更情報記憶用メモリ500eに記憶されている設定変更情報に基づき、ユーザA設定情報記憶用メモリ500bに記憶されたユーザAのADP設定情報を変更する。その後、設定変更情報記憶用メモリ500eに記憶された設定変更情報を消去する。
その後、図17中の時刻t4において、ユーザAがVPスイッチ47をON状態に設定してから、I−Key20aを所持した状態でイグニッションONのまま自動車Vを降車したとする。そして、ベルボーイにI−Key20aを渡し、図17中の時刻t5において、ベルボーイが自動車Vの運転席に乗車したとする。なお、このときの運転者の入れ替わり動作を判定する処理については、上記第1実施形態と同様となるので説明を省略する。
設定情報変更制御部415は、ユーザ入替推定部412からの推定結果に基づき、自動車Vの運転者の入れ替わり動作があったと判定すると、次に、VPスイッチ47がON状態か否かを判定する。
ここでは、VPスイッチがON状態となっているので、設定情報変更制御部415は、自動車Vの運転者を一時運転代行ユーザ(ベルボーイ)と確定する。従って、ベルボーイによって、例えば、シート位置が変更された場合、設定情報変更制御部415は、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったと判定すると、維持要求をADPコントローラ50に送信する。
これにより、ADPコントローラ50は、制御部50aにおいて、通信ネットワーク60を介して、維持要求を受信する。制御部50aは、維持要求を受信したと判定すると、ユーザA設定情報記憶用メモリ500bに記憶されたユーザAのADP設定情報を変更せずに維持する。そして、制御部50aは、設定変更情報記憶用メモリ500eに記憶された設定変更情報に基づき、ゲスト設定情報記憶用メモリ500eに記憶されたADP設定情報を変更する。その後、設定変更情報記憶用メモリ500eに記憶された設定変更情報を消去する。
次に、図18中の時刻t1において、例えば、駐車場で待機していたベルボーイがI−Key20aを所持して、自動車Vに乗車したとする。これにより、ADPコントローラ50が作動して、シート位置、ステアリング位置及びミラー角度等がユーザAのADP設定情報に基づき作動する。
また、ベルボーイが自動車Vに乗車後に、シート位置を変更したとする。このシート位置の変化はADPコントローラ50で検知され、この検知情報は、ユーザ入替推定部412によって入替推定用メモリに時系列に記憶される。また、ベルボーイによって変更されたシート位置の設定変更情報は、ADPコントローラ50の制御部50aによって、記憶部50bの設定変更情報記憶用メモリ500eにユーザAのユーザ情報等に対応付けて記憶される。制御部50aは、設定変更情報を、通信ネットワークを介して、車載装置作動コントローラ40に送信する。
これにより、設定情報変更制御部415は、通信ネットワーク60を介して設定変更情報を受信すると、受信した設定変更情報を変更内容記憶メモリに記憶すると共に、変更フラグをONに設定する。
引き続き、乗車したベルボーイがイグニッションスイッチを操作してイグニッションをON状態とすることで、順次車載装置がユーザAの設定情報で作動し、作動状態情報が車載装置作動コントローラ40に送信される。そして、車載装置作動判定部411は、DCU55からの作動状態情報に基づき、各種車載装置が作動を開始したと判定し、この判定結果を設定情報変更制御部415に出力する。
設定情報変更制御部415は、車載装置作動判定部411からの判定結果に基づき、各種車載装置が作動を開始したと判定すると、まず、VPスイッチ47がON状態か否かを判定する。ここでは、VPスイッチ47はOFF状態であるとする。
設定情報変更制御部415は、VPスイッチ47がOFF状態であると判定すると、第2走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
これにより、走行内容検出部413において、第2走行内容の検出処理が開始される。なお、第2走行内容検出処理の動作は上記第1実施形態と同様となるので説明を省略する。
ここでは、走行終了地点が、バレーパーキングのサービスを提供するホテルのエントランスであるとする。また、平均車速Vavは20[km/h]、走行時間tdは5分、走行距離Ddは200[m]と演算されたとする。走行内容検出部413は、これら演算結果と、特定場所情報とを含む第2走行内容情報を走行内容判定部414に出力する。
走行内容判定部414は、走行内容検出部413から第2走行内容情報を取得すると、不図示のメモリに記憶された代行走行内容情報を読み出し、第2走行内容が代行走行内容と合致するか否かを判定する。図11(a)及び(b)に例示した代行走行内容と、取得した第2走行内容とを比較すると、平均車速Vavが20[km/h]に対して、走行時間tdが5分及び走行距離Ddが200[m]の組み合わせは両方とも範囲内となる。従って、走行内容判定部413は、第2走行内容が、一時運転代行ユーザが自動車Vを運転時の走り方であると判定する。そして、この判定結果(第2判定結果)を、設定情報変更制御部415に出力する。
設定情報変更制御部415は、走行内容判定部414からの第2判定結果から、現在の運転者(ベルボーイ)の運転による第2走行内容は、一時運転代行ユーザが運転時の走行内容であると判定する。これにより、設定情報変更制御部415は、自動車Vの運転者を一時運転代行ユーザであると確定する。
引き続き、設定情報変更制御部415は、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったか否かを判定し、OFF状態になったと判定すると、変更フラグがON状態であるか否かを判定する。ここでは、ベルボーイがシート位置を変更しているので、変更フラグはON状態であると判定する。設定情報変更制御部415は、現在の運転者が一時運転代行ユーザに確定していることから、通信ネットワーク60を介して、維持要求をADPコントローラ50に送信する。その後、変更フラグをOFFに設定する。
一方、ADPコントローラ50は、制御部50aにおいて、通信ネットワーク60を介して維持要求を受信すると、記憶部50bのユーザA設定情報記憶用メモリ500bに記憶されているユーザAの設定情報を変更せずに維持する。そして、設定変更情報記憶用メモリ500eに記憶されている設定変更情報に基づき、ゲスト設定情報記憶用メモリ500fに記憶された設定情報を変更する。その後、設定変更情報記憶用メモリ500eに記憶されている設定変更情報を消去する。
その後、図18中の時刻t2において、ベルボーイがI−Key20aを所持した状態でイグニッションONのまま自動車Vを降車したとする。そして、ユーザAにI−Key20aを渡し、図18中の時刻t3において、ユーザAが自動車Vの運転席に乗車したとする。なお、このときの運転者の入れ替わり動作を判定する処理については、上記第1実施形態と同様となるので説明を省略する。
設定情報変更制御部415は、ユーザ入替推定部412からの推定結果から、ユーザの入れ替わり動作があったと判定すると、まず、VPスイッチ47がON状態か否かを判定する。ここでは、VPスイッチ47がOFF状態であるとする。設定情報変更制御部415は、VPスイッチがOFF状態であると判定すると、一時運転代行ユーザからの入れ替わり動作となるので、第1走行内容判定処理の開始指示を走行内容検出部413に出力する。
以降の動作については、上記同様となるので説明を省略する。
本実施形態において、I-key20は、乗車キー装置に対応する。シート装置、ステアリング装置、外部ミラー装置、メータ装置、エアコン装置、エンジンコントローラ、SBWコントローラ80、ブレーキコントローラ、各種走行支援装置、表示操作部55c、オーディオ・ユニット55d及びナビゲーション・ユニット55eは、車載装置に対応する。設定情報記憶メモリは43、設定情報記憶部に対応し、変更内容記憶メモリは、設定変更情報記憶部に対応する。車載装置設定制御部410は、車載装置設定制御部に対応し、車載装置作動判定部411は、車載装置作動判定部に対応する。ユーザ入替推定部412は、ユーザ入替推定部に対応する。走行内容検出部413は、走行内容検出部に対応する。走行内容判定部414は、走行内容判定部に対応する。設定情報変更制御部415は、設定情報変更部に対応する。ナビゲーション・ユニット55eは、自車位置検出部に対応する。
(第2実施形態の効果)
本実施形態であれば、上記第1実施形態の効果に加え、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)各種車載装置の作動を制御する各種コントローラ50〜55を備え、各種コントローラ50〜55のそれぞれが、設定情報及び設定変更情報を記憶する記憶部50b〜55bのうち同じ番号のものを備える。
設定情報変更制御部415が、記憶部50b〜55bのユーザ設定情報記憶用メモリに記憶された設定情報の変更を禁止する場合に、該変更を禁止する指示(維持要求)を各種コントローラ50〜55のうち該当するコントローラに送信する。加えて、記憶部50b〜55bの設定変更情報記憶用メモリに記憶された設定変更情報に基づきユーザ設定情報記憶用メモリに記憶された設定情報を変更する場合に、該変更指示(保存要求)を各種コントローラ50〜55のうち該当するコントローラに送信する。
この構成であれば、各種コントローラ50〜55が設定情報を管理する構成において、一時運転代行ユーザが車載装置を設定変更した場合に、正規ユーザの設定情報を変更せずに維持することが可能である。すなわち、一時運転代行ユーザが変更した設定値を正規ユーザの設定情報に上書保存するのを防止することが可能である。
(2)自動車Vの運転者が、一時運転代行ユーザであるか否かを指示するためにユーザが操作する指示操作子(VPスイッチ47)を備える。設定情報変更制御部415が、VPスイッチ47のON/OFF状態に基づき、自動車Vの運転者が一時運転代行ユーザであると指示されている(ON状態の)間は、車載装置の作動内容が設定変更された(変更フラグがON状態である)と判定してもユーザ設定情報記憶用メモリに記憶された設定情報を変更せずに維持する。
この構成であれば、正規ユーザは、一時運転代行ユーザと運転を交代する際に、VPスイッチ47をONに設定することで、一時運転代行ユーザが車載装置を設定変更した場合に、より確実に、正規ユーザの設定情報を変更せずに維持することが可能である。
(変形例)
(1)上記各実施形態では、自動車Vの走行内容として、走行時間、走行距離及び走行車速に基づき自動車Vの走行内容を判定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、操舵角の変化、アクセルペダル及びブレーキペダルの踏み込み量の変化等、他の走行内容に基づき判定する構成としてもよい。
(2)上記各実施形態では、走行終了タイミングに至るまでの走行内容と代行走行内容とを比較して、自動車Vの走行内容を判定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、走行時間が予め設定した走行時間閾値以上、走行距離が予め設定した走行距離閾値以上になったと判定するなど一時的な運転の枠を超えたと判定すると、自動車Vの運転者を正規ユーザと確定する構成とするなど他の構成としてもよい。
(3)上記第2実施形態では、VPスイッチ47をメカ的なスイッチとして構成したが、この構成に限らず、例えば、表示操作部55cを介してON/OFF設定ができる構成とするなど他の構成としてもよい。
(4)上記各実施形態では、8種類のフラグによって、運転者の入れ替わり動作を推定する構成としたが、この構成に限らず、8種類のうち単独で推定可能なフラグを含む7種類以下のフラグによって推定する構成としてもよい。また、上記8種類の推定要素に限らず、他の推定要素に基づき推定する構成としてもよい。
(5)上記各実施形態では、第1走行内容判定処理及び第2走行内容判定処理を組み合わせて運転者を確定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、第1走行内容判定処理の処理結果に基づく運転者の確定処理のみを用いる構成としてもよい。この場合、運転者が未確定の状態から入れ替わり後の運転者を確定する構成となる。同様に、第2走行内容判定処理の処理結果に基づく運転者の確定処理のみを用いる構成としても良い。この場合、上記第1実施形態の構成を用いることで、複数回の入れ替わり動作に対応することが可能である。
(6)上記各実施形態では、走行時間、走行距離及び走行車速を検出し、検出したこれらの情報の組み合わせに基づき、運転者が正規ユーザか一時運転代行ユーザかを判定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、走行時間、走行距離及び走行車速のうちいずれか1つ又は2つを検出し、検出した1つ又は2つの情報に基づき判定する構成としてもよい。
また、上記実施形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、上記の説明で用いる図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、均等物等は本発明に含まれるものである。
V:自動車
1:ステアリングホイール
3:操舵角センサ
20:インテリジェント・キー
20a:無線通信部
20b:記憶部
30:BCM
30a:無線通信部
30b:制御部
43〜45:記憶部
50:ADPコントローラ
51:METERコントローラ
52:HVACコントローラ
53:IDM
54:ADASコントローラ
55:DCU
50a〜55a:制御部
50b〜55b:記憶部
55c:表示操作部
55d:オーディオ・ユニット
55e:ナビゲーション・ユニット
60:通信ネットワーク
80:SBWコントローラ
43:設定情報記憶メモリ
45:設定変更情報記憶用メモリ
47:VPスイッチ
410:車載装置設定制御部
411:車載装置作動判定部
412:ユーザ入替推定部
413:走行内容検出部
414:走行内容判定部
415:設定情報変更制御部
430a:リンク情報記憶用メモリ
430b:ユーザA設定情報記憶用メモリ
430c:ユーザB設定情報記憶用メモリ
430d:ユーザC設定情報記憶用メモリ
430e:ゲスト設定情報記憶用メモリ
500a〜550a:リンク情報記憶用メモリ
500b〜550b:ユーザ設定情報記憶用メモリ
500c〜550c:ユーザ設定情報記憶用メモリ
500d〜550d:ユーザ設定情報記憶用メモリ
500e〜540e:設定変更情報記憶用メモリ
500f〜540f:ゲスト設定情報記憶用メモリ

Claims (15)

  1. ユーザに携帯される携帯機と、
    ユーザによって操作され、車両に搭載された車載装置の設定情報を変更する操作部と、
    前記携帯機に固有の識別情報に対応付けて前記車載装置の設定情報が記憶された設定情報記憶部と、
    前記操作部の操作によって前記設定情報が変更されたと判定すると、前記設定情報記憶部が記憶している設定情報を変更する設定情報変更部と、
    前記車両の走行時間を検出する走行時間検出部と、
    前記車両の走行車速を検出する走行車速検出部と、を備え、
    前記設定情報変更部は、前記走行時間検出部が検出した走行時間が予め設定した設定走行時間以下で、かつ、該走行時間内の前記走行車速検出部が検出した走行車速が予め設定した設定走行車速以下であると判定すると、前記操作部によって前記設定情報が変更されたと判定しても、前記設定情報の変更を禁止することを特徴とする車載装置作動制御システム。
  2. 前記設定走行時間は、前記走行時間が、予め設定した一時的に運転を代行するユーザである一時運転代行ユーザが運転を代行時の車両の走行時間の範囲に含まれるか否かを判定するための時間閾値であり、
    前記設定走行車速は、前記走行車速が、予め設定した前記一時運転代行ユーザが運転を代行時の車両の走行車速の範囲に含まれるか否かを判定するための車速閾値であることを特徴とする請求項1に記載の車載装置作動制御システム。
  3. 前記車両を運転するユーザの入れ替わり動作があったか否かを推定するユーザ入替推定部を備え、
    前記設定情報変更部は、前記設定情報に基づき前記車載装置が作動していると判定しているときに前記ユーザ入替推定部が前記入れ替わり動作があったと推定すると、該推定後に、前記走行時間検出部が検出した走行時間及び該走行時間内に前記走行車速検出部が検出した走行車速である第1走行時間及び第1走行車速が、前記設定走行時間以下で、かつ、前記設定走行車速以下であると判定すると、前記操作部によって前記設定情報が変更されたと判定しても、前記設定情報の変更を禁止することを特徴とする請求項1又は2に記載の車載装置作動制御システム。
  4. 前記ユーザ入替推定部は、前記携帯機の位置変化、前記車両のドアの開閉状態の変化、前記車両の乗員数の変化、前記車両の運転席の乗員の体重変化及び前記車両のシートベルトの装着状態の変化のうち少なくとも1つに基づき、前記車両を運転するユーザの入れ替わり動作があったか否かを推定することを特徴とする請求項3に記載の車載装置作動制御システム。
  5. 前記第1走行時間及び前記第1走行車速は、前記ユーザ入替推定部が前記入れ替わり動作があったと推定後から予め設定した第1走行終了タイミングに至るまでに前記走行時間検出部が検出した走行時間及び該走行時間内に前記走行車速検出部が検出した走行車速であり、
    前記第1走行終了タイミングは、前記ユーザ入替推定部が前記他のユーザと入れ替わったと推定後に、イグニッションスイッチがON状態からOFF状態になったタイミング、車載のバックビューモニタ用のカメラの撮像画像に基づき駐車枠を検出したタイミング、及び前記車両のシフト位置が走行用のレンジからパーキングレンジに切り替わったタイミングのうちいずれか1のタイミングであることを特徴とする請求項3又は4に記載の車載装置作動制御システム。
  6. 前記第1走行時間及び前記第1走行車速は、イグニッションスイッチのON状態が継続している間に検出されることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の車載装置作動制御システム。
  7. 前記設定情報変更部は、更に、イグニッションスイッチがOFF状態で前記携帯機から識別情報を取得して前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報に基づき前記車載装置が作動を開始したと判定後に、前記走行時間検出部が検出した走行時間及び該走行時間内に前記走行車速検出部が検出した走行車速である第2走行時間及び第2走行車速が、前記設定走行時間以下で、かつ、前記設定走行車速以下であると判定すると、前記操作部によって前記設定情報が変更されたと判定しても、前記設定情報の変更を禁止することを特徴とする請求項6に記載の車載装置作動制御システム。
  8. 前記設定情報変更部が、イグニッションスイッチがOFF状態で前記携帯機から識別情報を取得して前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報に基づき前記車載装置が作動を開始したと判定後に、前記走行時間検出部が検出した走行時間及び該走行時間内に前記走行車速検出部が検出した走行車速である第2走行時間及び第2走行車速が、前記設定走行時間以下で、かつ、前記設定走行車速以下であると判定しているときに、前記ユーザ入替推定部の推定結果に基づき前記車両を運転するユーザの入れ替わり動作があったと判定すると、前記操作部によって前記設定情報が変更されたと判定した場合に、前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報を変更するか又は前記車載装置の設定を前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報に変更するかを選択する選択画面を表示する選択画面表示部と、
    前記選択画面に従って前記設定情報を変更するか又は前記設定情報に変更するかの選択指示をユーザが入力可能な選択指示入力部と、
    前記車載装置の設定を前記設定情報記憶部に記憶された設定情報に設定する車載装置設定制御部と、を備え、
    前記設定情報変更部は、前記選択指示に基づき、ユーザが前記設定情報を変更すると選択指示したと判定すると、前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報を変更し、ユーザが前記設定情報に変更すると選択指示したと判定すると、前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報の変更を禁止し、
    前記車載装置設定制御部は、前記選択指示に基づき、ユーザが前記設定情報に変更すると選択指示したと判定すると、前記車載装置の現在の設定を前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報に設定変更することを特徴とする請求項6に記載の車載装置作動制御システム。
  9. 前記設定情報変更部は、前記選択画面を介していずれの選択肢も選択指示されなかったと判定した場合に、該判定後に前記走行時間検出部が検出した走行時間及び該走行時間内に前記走行車速検出部が検出した走行車速が、前記設定走行時間以下で、かつ、前記設定走行車速以下であると判定すると、前記操作部によって前記設定情報が変更されたと判定しても、前記設定情報の変更を禁止することを特徴とする請求項8に記載の車載装置作動制御システム。
  10. 前記第2走行時間及び前記第2走行車速は、イグニッションスイッチがOFF状態で前記携帯機から識別情報を取得して前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報に基づき前記車載装置が作動を開始したと判定後から予め設定した第2走行終了タイミングに至るまでに前記走行時間検出部が検出した走行時間及び該走行時間内に前記走行車速検出部が検出した走行車速であり、
    前記第2走行終了タイミングは、前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報に基づき前記車載装置が作動を開始したと判定後に、前記車両のシフト位置が走行用のレンジからパーキングレンジに切り替わったと判定したタイミングであることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の車載装置作動制御システム。
  11. 前記一時運転代行ユーザは、バレーパーキング(Valet Parking)の係員を含み、前記設定走行時間及び前記設定走行車速は、前記バレーパーキングを実施時の前記係員が運転する車両の走行内容に基づき設定されたものを含むことを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1項に記載の車載装置作動制御システム。
  12. 前記車両の位置を検出する位置検出部を備え、
    前記設定情報変更部は、前記位置検出部が検出した前記車両の位置が、予め設定した前記バレーパーキングのサービスを提供する特定場所の位置であると判定しかつ該特定場所において前記ユーザ入替推定部が前記入れ替わり動作があったと推定すると、入れ替わり後のユーザを前記一時運転代行ユーザであると判定し、前記操作部によって前記設定情報が変更されたと判定しても、前記設定情報の変更を禁止することを特徴とする請求項11に記載の車載装置作動制御システム。
  13. 前記設定情報変更部は、前記設定情報の変更を禁止した場合に、前記操作部によって前記設定情報が変更されたと判定すると、前記設定情報記憶部に記憶された、予め設定したゲストユーザ用の携帯機の前記識別情報に対応する前記設定情報を、前記操作部によって変更された設定情報に変更することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の車載装置作動制御システム。
  14. 前記車載装置の作動を制御する複数の制御装置を備え、該複数の制御装置のそれぞれが、前記設定情報記憶部を備えており、
    前記設定情報変更部は、前記操作部によって前記設定情報が変更されたか否かを監視し、変更されたと判定すると、前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報の変更を禁止する場合に、変更禁止指示を設定変更のあった車載装置に対応する前記制御装置に送信し、前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報を変更する場合に、変更指示を設定変更のあった車載装置に対応する前記制御装置に送信し、
    前記制御装置は、前記変更禁止指示を受信したと判定すると、前記設定情報記憶部に記憶された設定情報の変更を禁止し、前記変更指示を受信したと判定すると、前記設定情報記憶部に記憶された設定情報を変更することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の車載装置作動制御システム。
  15. 前記車両の運転者が、一時的に運転を代行するユーザである一時運転代行ユーザであるか否かを指示するためにユーザが操作する指示操作子を備え、
    前記設定情報変更部は、前記指示操作子の指示内容に基づき、前記車両の運転者が前記一時運転代行ユーザであると指示されている間は、前記操作部によって設定情報が変更されたと判定しても、前記設定情報記憶部に記憶された前記設定情報の変更を禁止することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の車載装置作動制御システム。
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