JP2015095101A - 画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及び、プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及び、プログラム Download PDF

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【課題】エッジが存在する部分に補間画素を生成することによる画質の劣化を高精度に抑制することができる技術を提供する。【解決手段】本発明の画像処理装置は、入力画像から、1方向のエッジが存在する1エッジ領域と、方向が互いに異なる複数のエッジが存在する特異領域とを検出する検出手段と、検出手段の検出結果に基づいて、補間画素の生成位置である複数の画素生成位置のうち、1方向エッジ領域の画素生成位置に対して、当該1エッジ領域に存在するエッジの方向を割り当て、特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向、または、当該方向と略等しい方向を割り当てる割当手段と、1エッジ領域の画素生成位置、及び、特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に割り当てられた方向に基づいて補間画素を生成する生成手段と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理装置の制御方法、及び、プログラムに関する。
従来、画像の画素間を補間する補間画素を生成して解像度を変換したり、画像サイズを変換(拡大または縮小)したりする技術がある。補間画素の生成で使用される補間方法としては、例えば、バイキュービック法などが広く知られている。
しかしながら、バイキュービック法を用いると、斜め線(エッジ)の部分に階段状のジャギーが発生し、画質が劣化してしまうことがある。
この問題を解決するための方法は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の技術では、補間画素の生成位置の周囲の画素値(入力画像に存在する画素の画素値;入力画素値)から、補間画素の生成位置におけるエッジの方向が算出される。そして、補間画素の生成位置(画素生成位置)に対して算出されたエッジの方向に応じた補間フィルタを用いて、補間画素の画素値が算出される。
また、補間画素の生成方法に関する技術は、特許文献2にも開示されている。特許文献2に開示の技術では、画素生成位置に対して方向が互いに異なる複数のエッジが検出された場合に、検出されたエッジ毎に、エッジの方向に基づいて補間画素の画素値(候補値)が算出される。そして、エッジと画素生成位置の距離が近いほど大きい重みでエッジ毎の候補値を重み付け合成することにより、補間画素の画素値が算出される。
特表2008−511202号公報 特開2012−134922号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、複数のエッジが存在する画素生成位置に対して特別な処理は行われない。そのため、複数のエッジが存在する画素生成位置に対して不適切な方向が算出されたり、“エッジが存在しない”と判断されたりしてしまうことがある。その結果、複数のエッジが存在する画素生成位置で画質の劣化(エッジの形状の変化など)が発生してしまうことがある。
また、方向が互いに異なる複数のエッジが存在する画素生成位置において、画素生成位置に近いエッジが画素生成位置から遠いエッジよりもユーザの注目度が高いとは限らない。複数のエッジが存在する画素生成位置では、注目度が高いエッジの方向に基づいて算出された候補値の重みを最も大きくすべきである。しかしながら、特許文献2に開示の技術では、エッジと画素生成位置の距離が近いほど大きい重みでエッジ毎の候補値が重み付け合成されてしまう。その結果、特許文献2に開示の技術では、複数のエッジが存在する画素生成位置での画質の劣化を高精度に抑制することができず、複数のエッジが存在する画素生成位置での画質の劣化が発生してしまうことがある。例えば、注目度が高いエッジの方向に基づいて算出された候補値の重みとして低い値が設定されてしまい、注目度が高いエッジの画質が大きく劣化してしまうことがある。
本発明は、エッジが存在する部分に補間画素を生成することによる画質の劣化を高精度
に抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、
入力画像の画素間を補間する補間画素を生成する画像処理装置であって、
入力画像から、1方向のエッジが存在する1エッジ領域と、方向が互いに異なる複数のエッジが存在する特異領域とを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、補間画素の生成位置である複数の画素生成位置のうち、前記1方向エッジ領域の画素生成位置に対して、当該1エッジ領域に存在するエッジの方向を割り当て、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向、または、当該方向と略等しい方向を割り当てる割当手段と、
前記1エッジ領域の画素生成位置、及び、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に割り当てられた方向に基づいて補間画素を生成する生成手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置である。
本発明の第2の態様は、
入力画像の画素間を補間する補間画素を生成する画像処理装置の制御方法であって、
入力画像から、1方向のエッジが存在する1エッジ領域と、方向が互いに異なる複数のエッジが存在する特異領域とを検出する検出ステップと、
前記検出ステップの検出結果に基づいて、補間画素の生成位置である複数の画素生成位置のうち、前記1方向エッジ領域の画素生成位置に対して、当該1エッジ領域に存在するエッジの方向を割り当て、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向、または、当該方向と略等しい方向を割り当てる割当ステップと、
前記1エッジ領域の画素生成位置、及び、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に割り当てられた方向に基づいて補間画素を生成する生成ステップと、
を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法である。
本発明の第3の態様は、上述した画像処理装置の制御方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムである。
本発明によれば、エッジが存在する部分に補間画素を生成することによる画質の劣化を高精度に抑制することができる。
本実施例に係る画像処理装置の構成の一例を示すブロック図 本実施例に係るエッジ検出部の構成の一例を示すブロック図 本実施例に係るエッジの検出に用いるテンプレートの一例を示す図 本実施例に係るエッジ検出値の一例を示す図 本実施例に係る領域検出部の構成の一例を示すブロック図 本実施例に係る特異領域の検出に用いるテンプレートの一例を示す図 実施例1に係る方向割当部の処理フローの一例を示すフローチャート 実施例1に係る方向割当部の処理の一例を示す概念図 本実施例に係る補間フィルタの一例を示す図 本実施例に係る補間部の処理の一例を示す概念図 実施例1に係る画像処理装置の動作の一例を示す図 実施例1に係る出力画像の一例を示す図 実施例2に係る割当値とその重みの一例を示す図 実施例2に係る方向割当部の処理フローの一例を示すフローチャート 実施例2に係る方向割当部の処理の一例を示す概念図
<実施例1>
以下、本発明の実施例1に係る画像処理装置及びその制御方法について説明する。本実施例に係る画像処理装置は、入力画像の解像度やサイズを変換するために、入力画像の画素間を補間する補間画素を生成する。
図1は、本実施例に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。画像処理装置には、外部から入力画像1(入力画像データ)が入力される。本実施例では、入力画像1の解像度が水平方向320画素×垂直方向240画素であり、入力画像1の画素値(輝度値)が0以上1以下の値であるものとする。
なお、画像処理装置は、画像を記憶する記憶媒体(磁気ディスク、半導体メモリ、など)を有していてもよい。そして、入力画像は、画像処理装置に設けられた記憶媒体から読み出されてもよい。
なお、入力画像の水平方向の画素数は320画素より多くても少なくてもよい。入力画像の垂直方向の画素数は240画素より多くても少なくてもよい。また、入力画像の画素値の取り得る範囲は、0以上1以下の範囲より広くても狭くてもよい。
フレームメモリ10は、入力画像1を記憶する。
エッジ検出部20と領域検出部30により、入力画像1から、1方向のエッジが存在する1エッジ領域と、方向が互いに異なる複数のエッジが存在する特異領域とが検出される。
エッジ検出部20は、入力画像1の領域毎にエッジを検出する。本実施例では、テンプレートマッチング法を用いてエッジが検出される。そして、エッジ検出部20は、領域毎の検出結果(エッジ検出値21)を出力する。本実施例では、エッジが検出された領域のエッジ検出値21として、検出されたエッジの方向を示す値が出力され、エッジが検出されなかった領域のエッジ検出値21として、エッジが検出されなかったことを示す値が出力される。エッジの検出方法の詳細は後述する。
領域検出部30は、エッジ検出部20の検出結果(領域毎のエッジ検出値21)に基づいて、1エッジ領域と特異領域を検出する。そして、領域検出部30は、1エッジ領域と特異領域の検出結果を出力する。本実施例では、1エッジ領域と特異領域の検出結果をさらに示すように領域毎のエッジ検出値21が補正され、補正後のエッジ検出値31が出力される。1エッジ領域と特異領域の検出方法の詳細は後述する。
方向マップメモリ40は、領域毎のエッジ検出値31を記憶し、領域毎のエッジ検出値31が入力画像1にマッピングされたエッジ方向マップを生成する。
座標計算部50は、補間画素の生成位置(画素生成位置)の座標を算出する。具体的には、解像度やサイズを変換する変換パラメータに基づいて、対応座標51(ix,iy)と出力座標52(ox,oy)が算出される。対応座標51(ix,iy)は、入力画像1の座標系で表された画素生成位置の座標であり、出力座標52(ox,oy)は、出力画像81の座標系で表された画素生成位置の座標である。出力画像81は、解像度やサイズの変換後の画像である。本実施例では、出力画像81の左上から右下にかけて順番に、出力座標52(ox,oy)が算出される。そして、出力座標52(ox,oy)を入力画像1の座標系で表された座標に変換(写像)することにより、対応座標51(ix,i
y)が算出される。本実施例では、画素間隔が1となるように入力画像1と出力画像81の座標系が定義されているものとする。そのため、出力座標52の水平座標oxと垂直座標oyは整数で表され、対応座標51の水平座標ixは整数部ixiと少数部ixsの組み合わせ(和)で表され、対応座標51の垂直座標iyは整数部iyiと少数部iysの組み合わせで表される。入力画像1の解像度が水平方向320画素×垂直方向240画素であり、出力画像81の解像度が水平方向640画素×垂直方向480画素であり、出力座標52(ox,oy)が(100,49)である場合を考える。この場合には、対応座標51(ix,iy)は(50.0,24.5)となる。このとき、対応座標51(ix,iy)の整数部(ixi,iyi)は(50,24)であり、少数部(ixs,iys)は(0,0.5)である。
方向割当部60は、1エッジ領域と特異領域の検出結果に基づいて、1エッジ領域の画素生成位置、及び、特異領域の画素生成位置に方向を割り当てる。具体的には、方向割当部60は、対応座標51に基づいて、対応座標51を含む領域のエッジ検出値31と、対応座標51を含む領域の周囲の領域のエッジ検出値31とを含む検出値群41を、方向マップメモリ40で生成されたエッジ方向マップから読み出す。本実施例では、対応座標51を含む領域を中心とする水平方向5個×垂直方向5個の計25個の領域のエッジ検出値31が検出値群41として読み出される。そして、方向割当部60は、読み出した検出値群41に基づいて対応座標51の割当値61を決定する。本実施例では、1エッジ領域の画素生成位置、及び、特異領域の画素生成位置に対しては、画素生成位置に割り当てる方向を示す値が割当値61として決定される。1エッジ領域及び特異領域以外の領域の画素生成位置に対しては、方向が割り当てられていない(エッジが存在しない)ことを示す値が割当値61として決定される。割当値61の決定方法の詳細は後述する。
なお、上述した処理を行うと、上端、下端、左端、及び、右端から2番目までの領域に対応座標51が位置する場合には、25個より少ない数のエッジ検出値31が検出値群41として読み出されることとなる。例えば、左上端の領域に対応座標51が位置する場合には、その領域の位置を左上端とする水平方向3個×垂直方向3個の計9個の領域のエッジ検出値31が検出値群41として読み出される。
なお、割当値61を決定するために使用するエッジ検出値31の数は、25個より多くても少なくてもよい。
補間フィルタ選択部70と補間部80により、画素生成位置に補間画素が生成される。1エッジ領域の画素生成位置、及び、特異領域の画素生成位置に対しては、当該画素生成位置に割り当てられた方向に基づいて補間画素が生成される。
補間フィルタ選択部70には、割当値61の取り得る値毎に、補間画素の生成(補間画素の画素値の決定)に用いる補間フィルタが予め記録されている。補間フィルタ選択部70は、方向割当部60で決定された割当値61に応じた補間フィルタを選択し、選択した補間フィルタ71を出力する。例えば、補間フィルタ選択部70には、割当値61の取り得る値と、補間フィルタとの対応関係を表す選択テーブルが予め記録されており、補間フィルタ選択部70は、選択テーブルを用いて補間フィルタを選択する。割当値61に応じた補間フィルタが選択されるため、1エッジ領域の画素生成位置、及び、特異領域の画素生成位置については、当該画素生成位置に割り当てられた方向に対応する補間フィルタが選択される。
本実施例では、画素生成位置の周囲に存在する複数の画素の複数の画素値を重み付け合成することにより、画素生成位置に生成する補間画素の画素値が決定される。補間フィルタは、上記複数の画素値に割り当てる複数の重みを示すフィルタである。補間フィルタの選択方法の詳細は後述する。
補間部80は、対応座標51と補間フィルタ71に基づいて、出力座標52に補間画素を生成する。換言すれば、対応座標51と補間フィルタ71に基づいて、出力座標52の画素値が決定される。そして、補間部80は、出力座標52の画素値を用いて出力画像81を生成し、出力画像81を出力する。具体的には、補間部80は、対応座標51の整数部(ixi,iyi)に応じて、入力画像1に存在する画素(入力画素)のうち、対応座標51の周囲に存在する複数の画素を参照画素11として選択する。そして、補間部80は、複数の参照画素11の画素値をフレームメモリ10から読み出す。本実施例では、対応座標51の周囲に存在する水平方向4画素×垂直方向4画素の計16画素が参照画素11として選択され、16個の参照画素の画素値がフレームメモリ10から読み出される。例えば、対応座標51の整数部(ixi,iyi)が(100,50)である場合には、座標(99,49)〜(102,52)の範囲に存在する16個の画素の画素値がフレームメモリ10から読み出される。その後、補間部80は、読み出した複数の画素値を補間フィルタ71で示された重みで重み付け合成することにより、出力座標52の画素値を決定(算出)する。補間画素の画素値の決定方法の詳細は後述する。
なお、補間画素の画素値を決定するために画素値が参照される参照画素の数は、16個より多くても少なくてもよい。
制御部90は、不図示の制御線を介して、画像処理装置が有する各機能部の動作を制御する。
(エッジ検出部)
エッジ検出部20の処理について詳しく説明する。
なお、本実施例では、水平方向4画素×垂直方向4画素の計16画素からなる領域(処理領域)単位でエッジ検出値が決定されるものとする。
図2は、エッジ検出部20の構成を示すブロック図である。
入力画素抽出部210は、入力画像1を4ラインのラインメモリに蓄積し、処理領域の画素値群211(水平方向4画素×垂直方向4画素の計16画素の画素値)を出力する。
V照合部220は、処理領域毎に、処理領域の画像と、図3の垂直テンプレートtvとの相関の度合い(垂直相関度mv)を算出する。垂直テンプレートtvは、処理領域の16個の画素値ip(x1,y1)に対応する16個の係数tv(x1,y1)を示す。そして、垂直相関度mvは、処理領域の画素値ip(x1,y1)と、係数tv(x1,y1)とを用いて算出される。具体的には、以下の式1を用いて垂直相関度mvが算出される。なお、本実施例では、画素値ip(x1,y1)のx1は、処理領域の16個の画素のうち、左端の画素で0となり、右に向かって1ずつ増加するように定義されている。そして、画素値ip(x1,y1)のy1は、処理領域の16個の画素のうち、上端の画素で0となり、下に向かって1ずつ増加するように定義されている。
Figure 2015095101
垂直相関度mvは、処理領域の画像と垂直方向のエッジとの類似度を示す。処理領域にエッジが存在する場合には、垂直相関度mvは、処理領域に存在するエッジの垂直方向成分を示すということもできる。本実施例では、入力画像1の画素値は0以上1以下の値であるため、図3の垂直テンプレートtvを用いた場合、垂直相関度mvとして、−8以上8以下の値が算出される。
H照合部230は、処理領域毎に、処理領域の画像と、図3の水平テンプレートthとの相関の度合い(水平相関度mh)を算出する。水平テンプレートthは、処理領域の1
6個の画素値ip(x1,y1)に対応する16個の係数th(x1,y1)を示す。そして、水平相関度mhは、処理領域の画素値ip(x1,y1)と、係数th(x1,y1)とを用いて算出される。具体的には、以下の式2を用いて水平相関度mhが算出される。
Figure 2015095101
水平相関度mhは、処理領域の画像と水平方向のエッジとの類似度を示す。処理領域にエッジが存在する場合には、水平相関度mhは、処理領域に存在するエッジの水平方向成分を示すということもできる。本実施例では、図3の水平テンプレートthを用いた場合、水平相関度mhとして、−8以上8以下の値が算出される。
方向算出部240は、処理領域毎に、垂直相関度mvと水平相関度mhを用いて、処理領域にエッジが存在するか否かを判断する。そして、方向算出部240は、エッジが存在しないと判断された処理領域のエッジ検出値ED(エッジ検出値21)として、エッジが存在しない(エッジが検出されなかった)ことを示す値を出力する。また、方向算出部240は、エッジが存在すると判断された処理領域毎に、垂直相関度mvと水平相関度mhを用いて、存在するエッジの方向を算出する。そして、方向算出部240は、エッジが存在しないと判断された処理領域のエッジ検出値EDとして、算出されたエッジの方向に対応する値を出力する。
|mv|と|mh|の和が小さい場合、処理領域にエッジが存在しない可能性が高い。そのため、方向算出部240は、|mv|+|mh|<6の場合に、エッジが存在しないと判断し、ED=0を出力する。また、方向算出部240は、|mv|+|mh|≧6であり、且つ、mh=0である場合には、垂直方向のエッジが存在すると判断し、ED=2を出力する。それら以外の場合には、方向算出部240は、水平方向に対する角度e=atan(mv/mh)を算出し、以下に示すように角度eに応じたEDの値を出力する。

−8π/16≦e<−7π/16の場合:ED=2
−5π/16≦e<−3π/16の場合:ED=1
−π/16≦e<π/16の場合:ED=4
3π/16≦e<5π/16の場合:ED=3
7π/16≦e≦8π/16の場合:ED=2
角度eが上述した範囲外の角度である場合:ED=0

図4に示すように、ED=0はエッジが存在しないことを示し、ED=1は水平方向に対して45度だけ傾いたエッジが存在することを示し、ED=2は垂直方向のエッジが存在することを示す。そして、ED=3は水平方向に対して−45度だけ傾いたエッジが存在することを示し、ED=4は水平方向のエッジが存在することを示す。
このように、方向算出部240は、1方向のエッジが存在する処理領域のエッジ検出値EDとして、存在するエッジの方向を示す値を出力し、それ以外の処理領域のエッジ検出値EDとして、エッジが存在しないことを示す値を出力する。
なお、本実施例では、−7π/16≦e<−5π/16、−3π/16≦e<−π/16、π/16≦e<3π/16、及び、5π/16≦e<7π/16の場合には、ED=0が出力される。これは、このような場合には、処理領域にエッジが含まれていない可能性、及び、方向が異なる複数のエッジが含まれている可能性が高いためである。
なお、エッジが存在するか否かの判断に用いる閾値は6より大きくても小さくてもよい。
(領域検出部30)
領域検出部30の処理について詳しく説明する。
図5は、領域検出部30の構成を示すブロック図である。
エッジ検出値抽出部310は、エッジ検出値21を5ラインのラインメモリに蓄積し、水平方向5個×垂直方向5個の計25個の処理領域のエッジ検出値21である検出値群311を出力する。具体的には、処理領域毎に、その処理領域を中心とする25個の処理領域のエッジ検出値21が、検出値群311として出力される。
なお、上述した処理を行うと、上端、下端、左端、及び、右端から2番目までの処理領域については、25個より少ない数のエッジ検出値21が出力されることとなる。例えば、左上端の処理領域については、その処理領域の位置を左上端とする水平方向3個×垂直方向3個の計9個の処理領域のエッジ検出値21が出力される。
領域判断部320は、処理領域毎に、その処理領域の検出値群311に基づいて、当該処理領域が1エッジ領域であるか、特異領域であるか、無エッジ領域(エッジが存在しない領域)であるか、を判断する。そして、領域判断部320は、処理領域毎のエッジ検出値31を出力する。
領域判断部320は、1方向のエッジが検出された処理領域については、1エッジ領域であると判断し、検出されたエッジの方向を示す値をエッジ検出値31として出力する。具体的には、エッジ検出部20から出力されたエッジ検出値ED(エッジ検出値21)=1〜4の処理領域については、1エッジ領域であると判断され、エッジ検出部20から出力されたエッジ検出値EDがエッジ検出値31として出力される。
そして、領域判断部320は、1エッジ領域の判断結果に基づいて、1方向のエッジが検出されなかった領域の中から特異領域を検出する。具体的には、エッジが検出されなかった領域と、その周辺の1エッジ領域の位置及び検出されたエッジの方向(エッジ検出値21)に基づいて、当該エッジが検出されなかった領域が特異領域か否かが判断される。本実施例では、領域判断部320は、エッジ検出部20から出力されたエッジ検出値ED=0の処理領域について、図6に示すテンプレートと検出値群311を比較し、特異領域であるか無エッジ領域であるかを判断する。図6のテンプレートは、判断対象の処理領域の周囲のエッジ検出値21と比較する方向(エッジ比較値)を示す。図6において、領域に記載の矢印はエッジ比較値に対応する方向を示す。中心の領域601は、判断対象の処理領域に対応し、領域601の右に隣接する領域602は、判断対象の処理領域の右に隣接する処理領域に対応する。そして、領域602のエッジ比較値は、判断対象の処理領域の右に隣接する処理領域のエッジ検出値21と比較される。同様に、他の領域のエッジ比較値も、その領域に対応する処理領域のエッジ検出値21と比較される。比較の結果、検出値群311に含まれる複数のエッジ検出値21の中に、エッジ比較値と一致するエッジ検出値21が2つ以上存在する場合には、領域判断部320は、判断対象の処理領域が特異領域であると判断し、エッジ検出値ED=5をエッジ検出値31として出力する。エッジ比較値と一致するエッジ検出値21の数が2つ未満の場合には、領域判断部320は、判断対象の領域が無エッジ領域であると判断し、エッジ検出部20から出力されたエッジ検出値ED=0をエッジ検出値31として出力する。
なお、特異領域であるか無エッジ領域であるかの判断に用いる閾値は2より大きくても小さくてもよい。
(方向割当部60)
方向割当部60の処理について詳しく説明する。
画質向上の観点から、1エッジ領域の画素生成位置に対しては、当該1エッジ領域に存
在するエッジの方向を割り当てることが好ましく、無エッジ領域に対してはエッジの方向を割り当てないことが好ましい。また、特異領域には、特異領域の近くに存在する1エッジ領域で検出されたエッジが含まれている可能性が高い。そして、特異領域に含まれる複数のエッジのうち、特異領域に近い1エッジ領域で検出されたエッジは、特異領域から遠い1エッジ領域で検出されたエッジに比べ、ユーザの注目度が高いと考えられる。
しかしながら、従来の方法では、特異領域に対して、エッジの方向が割り当てられなかったり、近い1エッジ領域で検出されたエッジの方向とは大きく異なる方向が割り当てられたりすることがある。具体的には、特許文献2の技術では、特異領域に存在する複数のエッジのうち、当該特異領域の画素生成位置に最も近いエッジの重みが最大となる。しかしながら、そのようなエッジの方向が、特異領域に近い1エッジ領域で検出されたエッジの方向と一致するとは限らない。そのため、従来の方法では、特異領域に補間画素を生成することによる画質の劣化を十分に低減することができないことがある。
そこで、本実施例では、1方向エッジ領域の画素生成位置に対して、当該1エッジ領域に存在するエッジの方向を割り当てる。また、無エッジ領域の画素生成位置に対しては、エッジの方向を割り当てない。そして、特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向を割り当てる。それにより、特異領域の画素生成位置に対して、ユーザの注目度が高いエッジの方向を割り当てることができ、特異領域に補間画素を生成することによる画質の劣化を十分に低減する(目立たなくする)ことができる。
図7は、方向割当部60の処理の流れを示すフローチャートである。図8は、方向割当部60の処理を示す概念図である。上述したように、本実施例では、画素生成位置である対応座標51を含む処理領域を中心とする水平方向5個×垂直方向5個の計25個の処理領域のエッジ検出値31が検出値群41として読み出される。そして、検出値群41に基づいて、対応座標51に対する割当値61が決定される。図8において、符号e(x2,y2)は位置(x2,y2)の処理領域を示す。x2は、水平方向の位置を示し、上記25個の処理領域のうち中心の処理領域で0となるように定められている。y2は、垂直方向の位置を示し、上記25個の処理領域のうち中心の処理領域で0となるように定められている。検出値群41には、25個の処理領域e(−2,−2)〜e(2,2)のエッジ検出値31が含まれる。
まず、対応座標51を含む処理領域e(0,0)が特異領域であるか否かが判定される(S601)。即ち、処理領域e(0,0)のエッジ検出値ED(エッジ検出値31)が5か否かが判定される。処理領域e(0,0)が特異領域であると判定された場合には、S602へ処理が進められる。処理領域e(0,0)が特異領域でないと判定された場合には、S607へ処理が進められる。
S602では、25個の処理領域e(−2,−2)〜e(2,2)のうち、処理領域e(0,0)以外の処理領域が順に選択される。即ち、24個の処理領域e(x2,y2)が順番に選択される。ここで、x2とy2は、−2以上2以下かつ0でない整数である。
次に、S602で選択された処理領域が、1エッジ領域であるか否かが判定される(S603)。具体的には、選択された処理領域のエッジ検出値ED(エッジ検出値31)が、1方向のエッジが存在することを示す値(1以上4以下の値)であるか否かが判定される。選択された処理領域が1エッジ領域であると判定された場合にはS604へ処理が進められ、選択された処理領域が1エッジ領域でないと判定された場合にはS605へ処理が進められる。
S604では、特異領域の画素生成位置から1エッジ領域までの距離が算出される。その後、S605に処理が進められる。具体的には、S602で選択された処理領域e(x2,y2)と対応座標51の最短距離が算出される。図8には、最短距離の算出方法の概念が示されている。図8に示す矢印は最短距離を示す。本実施例では、以下の式3−1〜3−8を用いて、位置(x2,y2)及び対応座標51の少数部(ixs,iys)から、処理領域e(x2,y2)と対応座標51の最短距離er(x2,y2)が算出される。
(x2,y2)=(−2,−2)、(−1,−2)、(−2,−1)、または、(−1,−1)の場合には、式3−1を用いて距離er(x2,y2)が算出される。
Figure 2015095101
(x2,y2)=(0,−2)または(0,−1)の場合には、式3−2を用いて距離er(x2,y2)が算出される。

er(x2,y2)=−y2−1+iys ・・・(式3−2)
(x2,y2)=(1,−2)、(2,−2)、(1,−1)、(2,−1)の場合には、式3−3を用いて距離er(x2,y2)が算出される。
Figure 2015095101
(x2,y2)=(−2,0)または(−1,0)の場合には、式3−4を用いて距離er(x2,y2)が算出される。

er(x2,y2)=−x2−1+ixs ・・・(式3−4)
(x2,y2)=(1,0)または(2,0)の場合には、式3−5を用いて距離er(x2,y2)が算出される。

er(x2,y2)=x2−ixs ・・・(式3−5)
(x2,y2)=(−2,1)、(−1,1)、(−2,2)、または、(−1,2)の場合には、式3−6を用いて距離er(x2,y2)が算出される。
Figure 2015095101
(x2,y2)=(0,1)または(0,2)の場合には、式3−7を用いて距離er(x2,y2)が算出される。

er(x2,y2)=y2−iys ・・・(式3−7)
(x2,y2)=(1,1)、(2,1)、(1,2)、または、(2,2)の場合には、式3−8を用いて距離er(x2,y2)が算出される。
Figure 2015095101
S605では、全ての処理領域(24個の処理領域)が選択されたか否かが判定される。選択されていない処理領域が存在する場合には、S602へ処理が戻され、全ての処理領域が選択されるまでS602〜S605の処理が繰り返される。全ての処理領域が選択されると、S606へ処理が進められる。
S606では、算出した距離erに基づいて、特異領域の画素生成位置である対応座標51に最も近い1エッジ領域が選択される。そして、選択された1エッジ領域に対して検出されたエッジの方向が、対応座標51に割り当てられる。具体的には、距離erが算出された複数の処理領域(1エッジ領域)のうち、距離erが最も小さい処理領域のエッジ検出値ED(エッジ検出値31)が、対応座標51に割り当てられる。換言すれば、距離erが最も小さい処理領域のエッジ検出値EDが、対応座標51の割当値61として設定される。
S607では、対応座標51を含む処理領域e(0,0)が1エッジ領域であるか否かが判定される。具体的には、処理領域e(0,0)のエッジ検出値ED(エッジ検出値31)が、1方向のエッジが存在することを示す値(1以上4以下の値)であるか否かが判定される。処理領域e(0,0)が1エッジ領域であると判定された場合にはS608へ処理が進められ、処理領域e(0,0)が1エッジ領域でない(無エッジ領域である)と判定された場合にはS609へ処理が進められる。
S608では、処理領域e(0,0)に対して検出されたエッジの方向が、1エッジ領域の画素生成位置である対応座標51に割り当てられる。具体的には、処理領域e(0,0)のエッジ検出値ED(エッジ検出値31)が、対応座標51に割り当てられる。換言すれば、処理領域e(0,0)のエッジ検出値EDが、対応座標51の割当値61として設定される。ここで、エッジ検出値EDは、1以上4以下の値である。
S609では、処理領域e(0,0)のエッジ検出値ED(エッジ検出値31)が、無エッジ領域の画素生成位置である対応座標51に割り当てられる。換言すれば、処理領域e(0,0)のエッジ検出値EDが、対応座標51の割当値61として設定される。ここで、エッジ検出値EDは、エッジが存在しないことを示す値0である。
(補間フィルタ選択部70)
補間フィルタ選択部70の処理について詳しく説明する。
上述したように、本実施例では、割当値61の取り得る値毎に補間フィルタが用意されている。図9(A)〜9(E)に、割当値61(エッジ検出値ED)毎の補間フィルタの一例を示す。補間フィルタ選択部70は、割当値61に対応する補間フィルタを選択する。割当値61であるエッジ検出値ED=0の場合には、図9(A)の補間フィルタが選択される。エッジ検出値ED=1の場合には、図9(B)の補間フィルタが選択される。エッジ検出値ED=2の場合には、図9(C)の補間フィルタが選択される。エッジ検出値ED=3の場合には、図9(D)の補間フィルタが選択される。エッジ検出値ED=4の場合には、図9(E)の補間フィルタが選択される。
図9(A)の補間フィルタは、水平方向と垂直方向の重みの分布が互いに等しい一般的な補間フィルタである。図9(B)の補間フィルタは、水平方向に対して45度傾いた方
向の重みの分布が最もブロードな補間フィルタである。即ち、図9(B)の補間フィルタは、画素生成位置から水平方向に対して45度傾いた方向に存在する画素に対して、画素生成位置から他の方向に存在する画素よりも大きい重みが割り当てられた補間フィルタである。図9(C)の補間フィルタは、垂直方向の重みの分布が最もブロードな補間フィルタである。図9(D)の補間フィルタは、水平方向に対して−45度傾いた方向の重みの分布が最もブロードな補間フィルタである。図9(E)の補間フィルタは、水平方向の重みの分布が最もブロードな補間フィルタである。
そのため、本実施例では、1エッジ領域の画素生成位置、及び、特異領域の画素生成位置に対しては、当該画素生成位置に割り当てられた方向に存在する画素の画素値の重みが他の画素値の重みよりも大きい補間フィルタが選択される。
(補間部80)
補間部80の処理について詳しく説明する。
図10は、補間部80の処理を示す概念図である。
補間部80は、対応座標51(ix,iy)の整数部(ixi,iyi)を基準座標(0,0)に置き換え、以下の式4を用いた畳み込み演算を行うことにより出力座標52(ox,oy)の画素値op(ox,oy)を算出する。式4において、rp(x+ixs,y+iys)は、位置(x+ixs,y+iys)の参照画素の画素値である。x+ixsとy+iysの少なくとも一方が小数部を含む場合には、位置(x+ixs,y+iys)に入力画像1の画素が存在しないため、rp(x+ixs,y+iys)=0が使用される。x+ixsとy+iysの両方が整数である場合には、位置(x+ixs,y+iys)に入力画像1の画素が存在するため、rp(x+ixs,y+iys)=ip(x+ixs,y+iys)が使用される。ip(x+ixs,y+iys)は、入力画像1における位置(x+ixs,y+iys)の画素値である。f(x,y)は、補間フィルタ選択部70で選択された補間フィルタ71で示されたフィルタ係数(重み)であり、位置(x,y)に対応するフィルタ係数である。ixsとiysは、対応座標51の少数部である。
Figure 2015095101
上述したように、本実施例では、1エッジ領域の画素生成位置、及び、特異領域の画素生成位置に対しては、当該画素生成位置に割り当てられた方向に存在する画素の画素値の重みが他の画素値の重みよりも大きい補間フィルタが選択される。そのため、1エッジ領域の画素生成位置に対し、当該画素生成位置の周囲に存在する複数の画素の複数の画素値が、当該画素生成位置に割り当てられた方向に存在する画素の画素値の重みが他の画素値の重みよりも大きい重みで重み付け合成される。特異領域の画素生成位置に対しても、同様に、周囲の画素値が、割り当てられた方向に存在する画素の画素値の重みが他の画素値の重みよりも大きい重みで重み付け合成される。
本実施例に係る画像処理装置の動作の一例を図11(A)〜11(D)に示す。
図11(A)は、入力画像1の一部分を示す。白丸は白色の画素を示し、黒丸は黒色の画素を示す。白丸と黒丸は、いずれも、入力画像1に存在する画素(オリジナル画素)である。
図11(B)は、図11(A)の入力画像1から得られたエッジ検出部20の検出結果を示す。図11(B)は、水平方向2個×垂直方向2個の計4個のオリジナル画素毎にエッジ(1方向のエッジ)を検出した場合の例を示す。上記4個のオリジナル画素で囲まれた領域(処理領域)に記載された矢印は、その領域に対して検出されたエッジの方向を示
す。矢印が記載されていない処理領域は、エッジが検出されなかった領域である。図11(B)に示すように、本実施例では、エッジのコーナー付近の処理領域(特異領域)ではエッジが検出されない。
図11(C)は、図11(B)の検出結果から得られた領域検出部30の検出結果を示す。矢印が記載された処理領域は、1エッジ領域として検出された領域であり、網掛けで示された処理領域は、特異領域として検出された領域であり、空白の処理領域は、無エッジ領域として検出された領域である。図11(C)の例では、エッジが検出された領域が1エッジ領域として検出される。そして、エッジが検出されなかった複数の処理領域のうち、エッジのコーナー付近の処理領域が特異領域として検出され、残りの処理領域が無エッジ領域として検出される。
図11(D)は、図11(C)の検出結果から得られた方向割当部60の割当結果を示す。図11(D)に示す矢印は、割り当てられた方向を示す。図11(D)には、領域に対して方向が割り当てられているように矢印が図示されているが、実際には画素生成位置(点)に方向が割り当てられる。図11(D)に示すように、本実施例では、無エッジ領域の画素生成位置に対して方向は割り当てられない。1エッジ領域の画素生成位置に対しては、検出されたエッジの方向が割り当てられる。そして、特異領域の画素生成位置に対しては、最も近い1エッジ領域で検出されたエッジの方向が割り当てられる。
図11(D)に示す割当結果に基づいて補間画素が生成された出力画像81を図12に示す。図12から、本実施例では、特異領域において1エッジ領域と同程度の高い画質が得られることがわかる。具体的には、エッジのコーナー部分において、エッジの他の部分と同程度の高い画質が得られていることがわかる。
以上述べたように、本実施例によれば、1方向エッジ領域の画素生成位置に対して、当該1エッジ領域に存在するエッジの方向が割り当てられる。また、特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向が割り当てられる。そして、1エッジ領域の画素生成位置、及び、特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に割り当てられた方向に基づいて補間画素が生成される。それにより、エッジが存在する部分に補間画素を生成することによる画質の劣化を高精度に抑制することができる。具体的には、領域に存在するエッジの数や方向に依らず、エッジが存在する領域に補間画素を生成することによる画質の劣化を大きく抑制することができる。
なお、本実施例では、45度単位の8方向のエッジを検出する例を示したが、方向の数は8より多くても少なくてもよい。
また、エッジの検出方法は特に限定されない。例えば、ブロックマッチングを用いてエッジが検出されてもよいし、フィルタリングオペレータを用いてエッジが検出されてもよい。
なお、本実施例では、16画素または4画素からなる領域を処理領域として用いたが、処理領域はこれに限らない。例えば、処理領域を構成する画素の数は16個より多くてもよいし、4個より少なくてもよいし、4個と16個の間の数(6個、9個、12個など)であってもよい。入力画像1に存在する画素毎にエッジが検出されてもよいし、画素生成位置毎にエッジが検出されてもよい。そして、エッジの検出結果に基づいて、画素生成位置毎に1エッジ領域か特異領域か無エッジ領域かが判断されてもよい。
なお、本実施例では、図6のテンプレートを用いて特異領域を検出する例を説明したが、特異領域の検出方法はこれに限らない。例えば、屈曲部を検出するパターンを用いたパターンマッチングを行うことにより、特異領域が検出されてもよい。また、1つの領域に
対して複数のエッジを検出することができる場合には、1方向のエッジが検出された領域が1エッジ領域として判断され、方向が互いに異なる複数のエッジが検出された領域が特異領域として判断されてもよい。
なお、本実施例では、補間フィルタを用いて補間画素の画素値を決定する例を示したが、補間画素の画素値の決定方法はこれに限らない。例えば、補間フィルタを用いずに、画素生成位置の周囲に存在するオリジナル画素の画素値を用いた演算を行うことにより、補間画素の画素値が決定されてもよい。また、割り当てられた方向に応じて画素値の重みを変更するのではなく、割り当てられた方向に応じて参照画素(補間画素の画素値を決定するために画素値が使用されるオリジナル画素)が変更されてもよい。例えば、割り当てられた方向に存在するオリジナル画素の画素値のみが使用されるように、参照画素が変更されてもよい。
なお、本発明は、画僧サイズを維持して画素ピッチを増加または減少させる解像度変換、画素ピッチを維持して画像サイズを増加または減少させるサイズ変換、及び、解像度変換とサイズ変換の両方を行う画像変換に適用することができる。また、それらの画像処理に限らず、補間画素を生成する画像処理であれば、どのような画像処理に対しても本発明を適用することができる。
<実施例2>
以下、本発明の実施例2に係る画像処理装置及びその制御方法について説明する。実施例1では、特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向に基づいて補間画素を生成する例を説明した。本実施例では、特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向と略等しい方向に基づいて補間画素を生成する例を説明する。
なお、以下では、実施例1と異なる点について詳しく説明し、実施例1と同じ構成や処理については説明を省略する。
本実施例に係る画像処理装置は、実施例1に係る画像処理装置と同様の構成を有する。
方向割当部60は、1エッジ領域の画素生成位置と無エッジ領域の画素生成位置の割当値61を、実施例1と同様に決定する。本実施例では、方向割当部60は、特異領域の画素生成位置に対し、エッジの取り得る複数の方向(全ての方向)を割り当てる。具体的には、特異領域の画素生成位置の割当値61として、エッジ検出値ED=0〜4が設定される。また、方向割当部60は、特異領域の画素生成位置に対して設定された割当値(エッジ検出値)毎に重みを設定する。具体的には、方向割当部60は、エッジの取り得る複数の方向のそれぞれについて、特異領域の画素生成位置と、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域との間の距離が短いほど大きい重みを設定する。図13に、特異領域の画素生成位置に対して設定された情報を示す。図13の例では、この構成では、特異領域の画素生成位置に対して、エッジ検出値ED=0〜4が設定されている。また、ED=0〜2の重みとして0%が設定されており、ED=3の重みとして75%が設定されており、ED=4の重みとして25%が設定されている。
図14は、方向割当部60の処理の流れを示すフローチャートである。図15(A)〜15(C)は、方向割当部60の処理を示す概念図である。
S2601〜S2605の処理は、図7のS601〜S605の処理と同じである。また、S2607〜S2609の処理は、図7のS607〜S609の処理と同じである。
S2605において全ての処理領域が選択されたと判定されると、S2606に処理が進められる。
S2606では、処理領域毎の距離erに基づいて、画素生成位置である対応座標51
を含む処理領域e(0,0)の周囲の24個の処理領域e(x2,y2)の中から、第1領域と第2領域が選択される。第1領域は、距離erが最も短い処理領域である。第2領域は、第1領域に含まれるエッジと異なる方向のエッジが含まれる処理領域のうち、距離erが最も短い処理領域である。
例えば、エッジ検出部20によって図15(A)のような検出結果が得られた場合には、図15(B)に示すような1エッジ領域毎の距離erが算出される。図15(A)において、網掛けで示された領域は対応座標51を含む処理領域であり、矢印が記載された領域はエッジが検出された領域(1エッジ領域)である。そして、矢印は検出されたエッジの方向を示す。図15(B)において、1エッジ領域に記載された数値は距離erである。
図15(B)の算出結果から、エッジの取り得る方向毎に、対応座標51から対応座標51に最も近い1エッジ領域までの距離erが判断される。図15(B)の算出結果が得られた場合には、図15(C)に示す判断結果が得られる。具体的には、水平方向に対して45度傾いた方向(エッジ検出値ED=1の方向)については、距離er=1.46と判断される。垂直方向(エッジ検出値ED=2の方向)については、そのような方向のエッジを含む1エッジ領域が存在しないため、距離erは得られない。水平方向に対して−45度傾いた方向(エッジ検出値ED=3の方向)については、距離er=0.75と判断される。水平方向(エッジ検出値ED=4の方向)については、距離er=1.25と判断される。
その結果、距離erが最も小さい処理領域(距離er=0.75の1エッジ領域)が第1領域として選択され、距離erが2番目に小さい処理領域(距離er=1.25の1エッジ領域)が第2領域として選択される。即ち、エッジ検出値ED=3の処理領域が第1領域として選択され、エッジ検出値ED=4の処理領域が第2領域として選択される。
次に、第1領域に含まれるエッジの方向(第1方向)と、第2領域に含まれるエッジの方向(第2方向)との重みが算出され、設定される(S2610)。第1方向と第2方向以外の方向については、重みは算出されない。換言すれば、第1方向と第2方向以外の方向については、重みとして0が設定される。このとき、エッジの取り得る全ての方向が対応座標51に割り当てられる。本実施例では、以下の式5−1,5−2を用いて、第1方向の重みER1、及び、第2方向の重みER2が算出される。式5−1,5−2において、L1は、対応座標51から第1領域までの距離であり、L2は、対応座標51から第2領域までの距離である。EAは、特異領域に補間画素を生成することによるエッジのぼやけ度合い示す定数であり、定数EAが小さいほどぼやけ度合いは小さい。定数EAは、メーカによって予め定められた値であってもよいし、そうでなくてもよい。例えば、定数EAは、ユーザによって変更可能な値であってもよいし、入力画像の種類、画像処理装置の使用環境、補間画素を生成する処理の内容に基づいて自動設定される値であってもよい。画質向上の観点から、定数ERの値として0.2〜4.0程度の値を使用することが好ましい。

L2−L1<EA/2の場合:
ER1=0.5+(L2−L1)/EA
ER2=0.5−(L2−L1)/EA
・・・(式5−1)

L2−L1≧EA/2の場合
ER1=1
ER2=0
・・・(式5−2)

例えば、定数EA=2.0を用いた場合、図15に示す結果から図13に示す結果が得られる。具体的には、割当値61(エッジ検出値ED)=0〜2の重みとして0%が得られ、割当値61=3の重みとして75%が得られ、割当値61=4の重みとして25%が得られる。
補間フィルタ選択部70は、1エッジ領域の画素生成位置と無エッジ領域の画素生成位置について、実施例1と同様に補間フィルタ71を選択して出力する。本実施例では、補間フィルタ選択部70は、特異領域の画素生成位置について、エッジの取り得る複数の方向を方向割当部60で決定された重みで重み付け合成した方向に基づく補間フィルタ71を出力する。具体的には、以下の式6を用いて補間フィルタ71のフィルタ係数f(x,y)が算出され、出力される。フィルタ係数f(x,y)は、位置(x,y)のフィルタ係数である。式6において、Rnは、割当値61=nに対して設定された重みである。本実施例では、nは1〜4の整数である。fn(x,y)は、割当値61=n及び位置(x,y)に対応するフィルタ係数であり、予め用意されたフィルタ係数である。
Figure 2015095101
このような処理が行われることにより、特異領域の画素生成位置と、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域との間の距離が短いほど大きい重みで複数の方向を重み付け合成した方向に基づいて、当該画素生成位置に対して補間画素が生成される。
以上述べたように、本実施例によれば、エッジの取り得る全ての方向を考慮して補間画素が生成される(第1の構成)。また、特異領域の画素生成位置と、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域との間の距離が短いほど大きい重みで複数の方向を重み付け合成した方向に基づいて、当該画素生成位置に対して補間画素が生成される(第2の構成)。
それにより、エッジが存在する部分に補間画素を生成することによる画質の劣化を、実施例1よりも高精度に抑制することができる。
具体的には、第1の構成により、特異領域に存在する複数のエッジについて、補間画素を生成することによる画質の劣化を抑制することができる。
また、第2の構成により、ユーザが注目する可能性が高いエッジの画質の劣化が、ユーザが注目する可能性が低いエッジの画質の劣化よりも抑制されるように、特異領域に補間画素を生成することができる。
なお、本実施例では、特異領域の画素生成位置に対してエッジの取り得る全ての方向を割り当てる例を説明したが、割当方向はこれに限らない。例えば、特異領域の画素生成位置に対して、エッジの取り得る複数の方向を重み付け合成した方向が割り当てられてもよい。その場合には、予め用意された補間フィルタを重み付け合成した方向に基づいて補正することにより、重み付け合成した方向に対応する補間フィルタが生成されてもよい。
なお、本実施例では、重み付け合成された方向に対応する補間フィルタが予め用意されていない場合の例を説明したが、そのような補間フィルタが予め用意されていてもよい。重み付け合成された方向に対応する補間フィルタが予め用意されている場合には、予め用意された複数の補間フィルタの中から、重み付け合成された方向に対応する補間フィルタが選択されてもよい。
<実施例3>
以下、本発明の実施例3に係る画像処理装置及びその制御方法について説明する。実施例1では、式3−1〜3−8を用いて、特異領域の画素生成位置から1エッジ領域までの
最短距離を算出する例を説明した。本実施例では、特異領域の画素生成位置から1エッジ領域の中心位置までの距離を算出する例を説明する。
なお、以下では、実施例1と異なる点について詳しく説明し、実施例1と同じ構成や処理については説明を省略する。
本実施例に係る画像処理装置は、実施例1に係る画像処理装置と同様の構成を有する。
本実施例では、図7のS604において、特異領域の画素生成位置から1エッジ領域の中心位置までの距離が算出される。具体的には、以下の式7を用いて、S602で選択された処理領域e(x2,y2)の中心位置と、対応座標51との間の距離er(x2,y2)が算出される。
Figure 2015095101
画質向上の観点から、画像の解像度やサイズの変換率が大きい場合には実施例1に示す方法で距離erを算出するのが好ましい。しかし、解像度やサイズの変換率が小さい場合には、特異領域の画素生成位置から1エッジ領域の中心位置までの距離を用いても、十分な画質を得ることができる。例えば、画像の拡大率が3倍以下の場合には、特異領域の画素生成位置から1エッジ領域の中心位置までの距離を用いても、十分な画質を得ることができる。
以上述べたように、本実施例によれば、特異領域の画素生成位置から1エッジ領域の中心位置までの距離が算出される。それにより、実施例1よりも少ない演算量で、特異領域の画素生成位置から1エッジ領域までの距離を算出することができる。具体的には、本実施例では、実施例1のように複数の式を切り替えて使用する必要はなく、1つの式を用いて距離erを算出することができる。
なお、本実施例の構成は、実施例2の構成にも適用することができる。
<その他の実施例>
記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施例の機能を実現するシステムや装置のコンピュータ(又はCPU、MPU等のデバイス)によっても、本発明を実施することができる。また、例えば、記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施例の機能を実現するシステムや装置のコンピュータによって実行されるステップからなる方法によっても、本発明を実施することができる。この目的のために、上記プログラムは、例えば、ネットワークを通じて、又は、上記記憶装置となり得る様々なタイプの記録媒体(つまり、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記録媒体)から、上記コンピュータに提供される。したがって、上記コンピュータ(CPU、MPU等のデバイスを含む)、上記方法、上記プログラム(プログラムコード、プログラムプロダクトを含む)、上記プログラムを非一時的に保持するコンピュータ読取可能な記録媒体は、いずれも本発明の範疇に含まれる。
20 エッジ検出部
30 領域検出部
60 方向割当部
70 補間フィルタ選択部
80 補間部

Claims (21)

  1. 入力画像の画素間を補間する補間画素を生成する画像処理装置であって、
    入力画像から、1方向のエッジが存在する1エッジ領域と、方向が互いに異なる複数のエッジが存在する特異領域とを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいて、補間画素の生成位置である複数の画素生成位置のうち、前記1方向エッジ領域の画素生成位置に対して、当該1エッジ領域に存在するエッジの方向を割り当て、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向、または、当該方向と略等しい方向を割り当てる割当手段と、
    前記1エッジ領域の画素生成位置、及び、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に割り当てられた方向に基づいて補間画素を生成する生成手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記割当手段は、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向を割り当てる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記割当手段は、前記特異領域の画素生成位置と、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域との間の距離を、エッジの取り得る複数の方向のそれぞれについて算出し、
    前記生成手段は、前記特異領域の画素生成位置に対して、前記算出された距離が短いほど大きい重みで前記複数の方向を重み付け合成した方向に基づいて、補間画素を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記検出手段は、前記入力画像の領域毎にエッジを検出し、1方向のエッジが検出された領域を1エッジ領域と判断し、方向が互いに異なる複数のエッジが検出された領域を特異領域と判断する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記検出手段は、前記入力画像の領域毎にエッジを検出し、エッジが検出された領域を1エッジ領域と判断し、1エッジ領域の判断結果に基づいて、エッジが検出されなかった領域の中から特異領域を検出する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記検出手段は、エッジが検出されなかった領域と、その周辺の1エッジ領域の位置及び検出されたエッジの方向との関係に基づいて、当該エッジが検出されなかった領域が特異領域か否かを判断する
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記割当手段は、
    前記特異領域の画素生成位置から前記1エッジ領域までの最短距離を算出し、
    前記算出した距離に基づいて、前記特異領域の画素生成位置に最も近い1エッジ領域を判断する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記割当手段は、
    前記特異領域の画素生成位置から前記1エッジ領域の中心位置までの距離を算出し、
    前記算出した距離に基づいて、前記特異領域の画素生成位置に最も近い1エッジ領域を判断する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記生成手段は、前記1エッジ領域の画素生成位置、及び、前記特異領域の画素生成位置に対し、当該画素生成位置の周囲に存在する複数の画素の複数の画素値を、当該画素生成位置に割り当てられた方向に存在する画素の画素値の重みが他の画素値の重みよりも大きい重みで重み付け合成することにより、当該画素生成位置に生成する補間画素の画素値を決定する
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 方向毎に、画素生成位置の周囲に存在する複数の画素の複数の画素値に割り当てる複数の重みを示す補間フィルタが予め用意されており、
    前記生成手段は、前記1エッジ領域の画素生成位置、及び、前記特異領域の画素生成位置に対し、当該画素生成位置に割り当てられた方向に対応するフィルタを用いて、当該画素生成位置に生成する補間画素の画素値を決定する
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 入力画像の画素間を補間する補間画素を生成する画像処理装置の制御方法であって、
    入力画像から、1方向のエッジが存在する1エッジ領域と、方向が互いに異なる複数のエッジが存在する特異領域とを検出する検出ステップと、
    前記検出ステップの検出結果に基づいて、補間画素の生成位置である複数の画素生成位置のうち、前記1方向エッジ領域の画素生成位置に対して、当該1エッジ領域に存在するエッジの方向を割り当て、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向、または、当該方向と略等しい方向を割り当てる割当ステップと、
    前記1エッジ領域の画素生成位置、及び、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に割り当てられた方向に基づいて補間画素を生成する生成ステップと、
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  12. 前記割当ステップでは、前記特異領域の画素生成位置に対して、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域に存在するエッジの方向を割り当てる
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
  13. 前記割当ステップでは、前記特異領域の画素生成位置と、当該画素生成位置に最も近い1エッジ領域との間の距離を、エッジの取り得る複数の方向のそれぞれについて算出し、
    前記生成ステップでは、前記特異領域の画素生成位置に対して、前記算出された距離が短いほど大きい重みで前記複数の方向を重み付け合成した方向に基づいて、補間画素を生成する
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置の制御方法。
  14. 前記検出ステップでは、前記入力画像の領域毎にエッジを検出し、1方向のエッジが検出された領域を1エッジ領域と判断し、方向が互いに異なる複数のエッジが検出された領域を特異領域と判断する
    ことを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
  15. 前記検出ステップでは、前記入力画像の領域毎にエッジを検出し、エッジが検出された領域を1エッジ領域と判断し、1エッジ領域の判断結果に基づいて、エッジが検出されなかった領域の中から特異領域を検出する
    ことを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
  16. 前記検出ステップでは、エッジが検出されなかった領域と、その周辺の1エッジ領域の位置及び検出されたエッジの方向との関係に基づいて、当該エッジが検出されなかった領
    域が特異領域か否かを判断する
    ことを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置の制御方法。
  17. 前記割当ステップでは、
    前記特異領域の画素生成位置から前記1エッジ領域までの最短距離を算出し、
    前記算出した距離に基づいて、前記特異領域の画素生成位置に最も近い1エッジ領域を判断する
    ことを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
  18. 前記割当ステップでは、
    前記特異領域の画素生成位置から前記1エッジ領域の中心位置までの距離を算出し、
    前記算出した距離に基づいて、前記特異領域の画素生成位置に最も近い1エッジ領域を判断する
    ことを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
  19. 前記生成ステップでは、前記1エッジ領域の画素生成位置、及び、前記特異領域の画素生成位置に対し、当該画素生成位置の周囲に存在する複数の画素の複数の画素値を、当該画素生成位置に割り当てられた方向に存在する画素の画素値の重みが他の画素値の重みよりも大きい重みで重み付け合成することにより、当該画素生成位置に生成する補間画素の画素値を決定する
    ことを特徴とする請求項11〜18のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
  20. 方向毎に、画素生成位置の周囲に存在する複数の画素の複数の画素値に割り当てる複数の重みを示す補間フィルタが予め用意されており、
    前記生成ステップでは、前記1エッジ領域の画素生成位置、及び、前記特異領域の画素生成位置に対し、当該画素生成位置に割り当てられた方向に対応するフィルタを用いて、当該画素生成位置に生成する補間画素の画素値を決定する
    ことを特徴とする請求項19に記載の画像処理装置の制御方法。
  21. 請求項11〜20のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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CN113053308A (zh) * 2021-03-18 2021-06-29 京东方科技集团股份有限公司 显示方法、显示装置及计算机可读存储介质

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