JP2015094908A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光路分離素子での光束の多重反射による干渉を低減して、厳密な光量検知を可能とするAPC光学系を備える光走査装置を提供する。
【解決手段】本発明による光走査装置は、光源と、光源から出射した光束を透過光束及び反射光束に分離する光路分離素子と、透過光束を受光する受光部と、反射光束を偏向する偏向器と、偏向器により偏向された光束を被走査面上に集光する結像光学系と、を備え、結像光学系の光軸を含み偏向器の回転軸に平行な平面を挟んで、一方の側に光源が配置され、他方の側に光路分離素子及び受光部が配置されており、光路分離素子は、光源から出射した光束が入射する第1の面と、透過光束が出射する第2の面と、を有しており、第1の面は平面であり、かつ、第2の面は、第1の面の面法線とは異なる方向の面法線を有する平面、あるいは曲面であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光走査装置に関し、特に、レーザビームプリンタ、デジタル複写機、マルチファンクションプリンタ等の画像形成装置に好適に用いられる。
近年、垂直共振器型の面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)が注目されている。このVCSELは、基板面に対して垂直方向に光束を射出することから、基板面上に多数の発光点を容易に2次元配列することができる。特許文献1では、VCSELを光源として用いた光走査装置が提案されている。
特許文献1に記載の光走査装置では、光源から出射した光束の一部を分離して光量検知センサにより検知し、光量をモニタリングしながら光源の駆動電流を制御する、所謂F−APC(Front Auto Power Control)が行われている。
特開2002−40350号公報
しかしながら、特許文献1に記載の光走査装置では、上述のF−APCを行うために光路分離素子を用いているが、光路分離素子の入射面及び出射面にて光束が多重反射して干渉し、高精度な光量検知が困難になるという問題がある。
そこで本発明は、光路分離素子での光束の多重反射による干渉を低減して、高精度な光量検知が可能な光走査装置を提供することを目的とする。
本発明による一側面としての光走査装置は、光源と、光源から出射した光束を透過光束及び反射光束に分離する光路分離素子と、透過光束を受光する受光部と、反射光束を偏向する偏向器と、偏向器により偏向された光束を被走査面上に集光する結像光学系と、を備え、結像光学系の光軸を含み偏向器の回転軸に平行な平面を挟んで、一方の側に光源が配置され、他方の側に光路分離素子及び受光部が配置されており、光路分離素子は、光源から出射した光束が入射する第1の面と、透過光束が出射する第2の面と、を有しており、第1の面は平面であり、かつ、第2の面は、第1の面の面法線とは異なる方向の面法線を有する平面、あるいは曲面であることを特徴とする。
本発明に係る光走査装置によれば、光路分離素子での光束の多重反射による干渉を低減することができ、それにより、APC光学系において厳密な光量検知を行うことができる。
第1実施形態に係る光走査装置100の概略図。 第2実施形態に係る光走査装置200の概略図。 第3実施形態に係る光走査装置300の概略図。 第4実施形態に係る光走査装置400の概略図。 第5実施形態に係る光走査装置500の斜視図。 第5実施形態に係る光走査装置500を主走査断面内に投影した図。 第5実施形態に係る光走査装置500を副走査断面内に投影した、光源から偏向器までの展開図。 第5実施形態に係る光走査装置500を副走査断面内に投影した、光源からAPCセンサまでの展開図。 第6実施形態に係る光走査装置600の斜視図。 第6実施形態に係る光走査装置600を主走査断面内に投影した図。 本発明に係る光走査装置を搭載したカラー画像形成装置1060の概略図。 比較例としての光走査装置1000の概略図。
以下、本発明に係る光走査装置について図面に基づいて説明する。なお、以下に示す図面は、本発明を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。
図1は、本発明の第1実施形態に係る光走査装置100の概略図を示している。
光走査装置100は、光源1、集光素子2、アナモフィックなパワーを有するシリンダーレンズ(アナモフィックレンズ)3、光路分離素子4、偏向器としてのポリゴンミラー5、結像光学系6、カバーガラス7、被走査面(感光体)8、集光レンズ9、受光部としての光量検知センサ(APCセンサ、受光部)10、及び絞り11を備えている。
結像光学系6は、第1の結像レンズ(結像光学素子)61、及び第2の結像レンズ62から構成されており、共にプラスチック製の結像レンズである。
なお、以下の説明において、主走査方向とは偏向器5の回転軸50及び第1の結像レンズ61及び第2の結像レンズ62の光軸60に垂直な方向である。副走査方向とは、偏向器5の回転軸50と平行な方向である。
また、主走査断面とは第1の結像レンズ61及び第2の結像レンズ62の光軸60と主走査方向とを含む平面である。副走査断面とは第1の結像レンズ61及び第2の結像レンズ62の光軸60を含み主走査断面に垂直な平面である。
光源1は、複数の発光点を有する面発光型のレーザ光源(VCSEL:面発光レーザ)であり、単一のチップに複数の発光部を有するマルチビームレーザである。波長λは650nmとしているが、必ずしもこれに限られることはなく、波長λ=850nmの赤外光や波長λ=430nmの青色光を発光するレーザであってもよい。面発光レーザは後方に光束を出射しないため、光量を制御するためには、被走査面8へ向けて前方に出射した光束のうちの一部を光路の途中で光路分離素子4によって分離して、APCセンサ10に導き、光量をモニターする必要がある。
光源1から出射された発散光束は、集光素子2によって略平行光に変換される。集光素子2には、単体の球面レンズやガラスモールドレンズを用いることができるが、これに限られることはなく、ガラス球面レンズを平面レンズに貼り合わせたものを用いることもできる。
集光素子2によって変換された略平行光は、シリンダーレンズ3により副走査方向に収束された光束に変換され、次に、絞り11により所望の光束幅に変換される。その後、光路分離素子4によって光束の一部が反射され、偏向器5の或る偏向反射面51近傍に集光する。集光された光束は、偏向反射面51近傍において線像を形成している。
なお、集光素子2及びシリンダーレンズ3は、一体的に構成されていても構わない。
絞り11は、楕円形状、矩形形状、長円形状などの開口を有しており、使用される光源の波長や要求されるビームスポットの大きさや形状により決定すればよい。
特に、絞り11は主走査方向の光束の制限を行う目的で図1に示される位置に配置されている。絞り11は、副走査方向の光束の制限も行っているが、複数の絞りを設けて、主走査方向及び副走査方向の光束の制限を別々に行ってもよい。
例えば、主走査方向の光束幅の制限を行うスリット部材を図1に示される位置に配置し、副走査方向の光束幅の制限を行うスリット部材を光源1と集光素子2の間に設けてもよい。
副走査方向の光束の制限を行うスリット部材については、結像レンズと共役な位置(おおむね光源1と集光素子2の間)に設けたほうが、複数のビームの印字間隔の均一性が向上する。このような技術的な観点を考慮したうえで複数の部材に分割した絞りを採用してもよい。
本実施形態では、主に主走査方向の光束の制限を行うための絞り11を、できるだけ偏向器5の偏向反射面51に近づけるために、図1に示される位置に設けている。
これは光源に使用するレーザの発光点数が多い場合は、主走査方向の光束の制限を行うスリット部材を偏向器5の近傍に設けたほうがジッターを低減することができるからである。
仮に、絞り11が偏向反射面51から遠ざかると偏向反射面51上で各発光点からの光束が大きく分離してしまい、被走査面8が光源1に対する共役な位置からずれた場合に各ビーム間の印字位置が相対的にずれて、ジッターとなってしまう。
絞り11を偏向反射面51に近づけるように設けたのは、光源1が複数の発光点を有するマルチビーム光源であるために、偏向反射面51上で各発光点からの光束が出来るだけ分離しないようにするためである。偏向反射面51上で各発光点からの光束が大きく分離していると、被走査面8が光源1に対する共役な位置からずれた場合に各ビーム間の印字位置ズレという不具合が生じてしまう。
この不具合を低減する目的で、絞り11は光路上において、できるだけ偏向反射面51に近づけて設けることが望ましい。
本発明では、集光素子2、及びシリンダーレンズ3は、偏向器前光学系、又は入射光学系と呼ぶ。なお、集光素子2、及びシリンダーレンズ3は、モールド成形によって一体的に構成してもよい。
複数の偏向反射面を備える偏向器5は、不図示の駆動系により回転軸50の周りで回転駆動する。入射光学系及び光路分離素子4によって偏向器5の偏向反射面51に導かれた入射光束の主光線は、偏向反射面51に対して垂直に入射している。そして偏向器5は、任意の偏向反射面51によって光束を偏向し、結像光学系6に導いている。結像光学系6に導かれた偏向光束は、結像光学系6の集光作用により被走査面8上に集光し走査される。
次に、結像光学系6の作用について述べる。結像光学系6は、プラスチック製の第1の結像レンズ61と第2の結像レンズ62の2枚で構成されている。結像光学系6は、偏向器5で反射偏向された光束を被走査面8上に結像し、ビームスポットを形成すると共に被走査面8上を等速走査する。プラスチック製の走査光学レンズは、金型に樹脂を充填させ冷却後に型から取り出す既知の成形技術によって製造することができる。これによりガラスレンズを使用した従来の走査光学レンズより安価に製造することができる。
結像光学系6は、既知のパワー配置により設計される。例えば、第1の結像レンズ61は主に主走査断面内にパワーを有する非球面レンズとして設計される。第1の結像レンズ61のレンズ面形状は、既知の関数で表現された非球面形状である。第1の結像レンズ61は、副走査断面内のパワーより主走査断面内のパワーの方が大きく、かつ、主走査断面が非円弧で偏向器5側に凹面を向けた凸メニスカスレンズである。主走査断面内の形状は光軸に対して対称である。副走査断面に関しては入射面と出射面が同じ曲率の略ノンパワーであってもよく、所望に応じてパワーを持たせてもよい。
一方、第2の結像レンズ62は、主に副走査断面内にパワーを持つアナモフィックレンズである。第2の結像レンズ62のレンズ面形状は、既知の関数で表現された非球面形状である。第2の結像レンズ62は、主走査断面内のパワーより副走査断面内のパワーの方が大きく、かつ、主走査断面の入射面が円弧であり他の面が非円弧の形状をしている。主走査断面内の形状は光軸に対して対称であり、軸上近傍の主走査断面は略ノンパワーである。副走査断面の形状は入射面の曲率が極めて緩い略平面、出射面が軸上から軸外にかけて曲率が徐々に変化する凸形状であり、光軸に対して対称形状をしている。入射した光束に対し、主に副走査方向の結像及び主走査方向の若干の歪曲収差の補正を担っている。結像光学系6による副走査方向の結像関係は、偏向反射面51と被走査面8が略共役関係となる所謂倒れ補正系となっている。
なお、結像光学系6は必ずしも上記のような構成をとる必要はなく、また、関数表現式も既知の表現式であっても良い。また、より結像性能を向上させるために光軸に対して非対称形状にしてもよい。
カバーガラス7は、不図示のハウジング内部へのゴミ等の侵入を防ぐために設けられており、入射光束に対し角度を持つように傾けられている。これはカバーガラス7の表面による反射光が光源1に回帰しないようにするためである。表面反射光が光源1に回帰してしまうと光源1のレーザ発振が不安定になり光量が変動することがある。
なお、図1には同期検知手段が示されていないが、被走査面8上で有効画像域以外の像高の光束に対し、同期検知光学系により同期検知受光センサに同期検知光を導き、印字書き出しのタイミングを制御している。同期検知光学系は既知の構成で設計することができる。
次に、F−APC(Front Monitor Auto Power Control)光学系の構成について説明する。
光走査装置では、レーザ光源の光量を所定量に維持することが必要になるため、レーザ光源から射出される光束の一部をAPCセンサによってモニターし、レーザ光源の駆動電流を制御する、APC(Auto Power Control)が行われる。面発光レーザは、後方に光を出射しないため、被走査面へ向けて前方に出射した光束の一部を分離して、APC光束としてAPCセンサに入射させる、F−APCを行う必要がある。
なお、APC動作は被走査面の有効印字領域以外を走査している時間中に行うことが望ましい。また、APC動作は同期検知よりも先行して行なわれることが望ましい。
従って、被走査面の有効印字領域以外の時間で、最初にAPC動作を行い、次に同期検知を行ない、続いて、有効印字領域において画像データに基づく印字駆動を行うことが望ましい。
光路分離素子4は、入射した光束を露光走査用の印字光束とAPC光束に分離する。光路分離素子4は、入射面(第1の面)41と出射面(第2の面)42を有する。入射面41に入射した光は反射光と透過光に分離される。反射光は偏向器5に向かう印字光束となる。透過光は出射面42から出射された後、集光レンズ9により主走査断面内において集光されて、光量検知センサ10(APCセンサ)に導光されるAPC光束となる。
APC光束を受光したAPCセンサ10は受光信号を発する。受光信号は、光源の発光光量を制御する制御手段(不図示)へ伝達される。制御手段は、APC光束の光量に基づいて、各発光点の発光光量を制御している。APCセンサ10から発せられた受光信号及びプリンタコントローラ(不図示)からの印字情報に基づく発光光量の制御に従って、光源1の各発光点の発光駆動が行われる。
本実施形態に係る光走査装置100では、結像光学系6の光軸60を含む副走査断面(結像光学系6の光軸60を含み、回転偏向器の回転軸と平行な平面)を挟んで、一方の側に光源1、集光素子2、及びシリンダーレンズ3を設けている。さらに、結像光学系6の光軸60を含む副走査断面を挟んだ他方の側に、光路分離素子4、絞り11、集光レンズ9、及びAPCセンサ10を設けている。また、結像光学系6を構成する光路中最も偏向器5に近い第1の結像レンズ61と偏向器5との間に光路分離素子4を配置している。すなわち、結像光学系6の光軸60の方向において、主光線が光路分離素子4の入射面41上で反射される位置は、該主光線が偏向反射面51上で反射される位置と、第1の結像レンズ61へ入射する位置との間となるように光路分離素子4が配置されている。このような配置を取ることで、光軸60を挟んだ両側に光学素子を配置することが可能となり、光走査装置100の小型化が可能となる。
光路分離素子4について詳しく述べる。光路分離素子4は平面の入射面41と、入射面41に対して有限の角度を有する平面の出射面42とからなるプリズムとして構成されている。従って、入射面41及び出射面42それぞれの面法線は非平行となる。光路分離素子4は、一般的な光学ガラスによって作製されてもよいが、プラスチックモールドで作製されてもよい。
入射面41は、反射率R1が95%±4%(透過率T1が5%±4%)であるマルチコートがなされている。一方、出射面42はノンコートでもよいが、光エネルギーの有効利用の観点から反射率R2が1%未満の反射防止コートを施してもよい。反射防止コートの代わりに微細構造体による反射防止構造を形成してもよい。
入射面41で反射された印字光束は偏向器5により偏向走査されるので、APC光束より多くのエネルギーが必要となる。このためR1は可能な限り大きい値の方が好ましい。
入射面41を透過した光の一部は、出射面42で反射し入射面41に戻り、そして入射面41でまた反射し、再度出射面42に戻って出射するゴースト光となる。このゴースト光の強さTgはT×(1―R1)×R2×R1となるので(ここでTは入射光の強さ)、ゴースト光を低減するためには出射面42の反射率R2ができるだけ小さい方が望ましい。従って、R2がR1未満であることが条件である。上で示した反射率(透過率)はこれに限られるものではなく、装置の仕様に応じて随時設定すればよい。
ゴースト光とAPC光が干渉すると、厳密なAPC検知が困難となる。このため本実施形態では、光路分離素子4は平面の入射面41と入射面41に対して有限の角度を有する平面の出射面42とからなるプリズムとして構成されている。このため、入射面41と出射面42それぞれの面法線は非平行となるので、ゴースト光とAPC光の干渉を低減することができる。
もし、入射面41と出射面42それぞれの面法線が平行な場合には、それぞれの光学面で反射した光束同士が干渉を起こしやすい。特にレーザ光源1は使用環境温度やレーザ自身の自己発熱などの温度要因でモードホップして波長が微妙に変化する。そしてこの微妙な波長変化により光束同士の干渉が変化し、APCセンサ10に到達するAPC光束の光量も変動してしまう。
そこで、光路分離素子4に相対角度ΔEの頂角を持たせ、入射面41と出射面42それぞれの面法線を非平行とすることで、ゴースト光とAPC光の干渉を防止することができる。相対角度ΔEは1度以上、より好ましくは、4度以上に設定すればゴースト光とAPC光の干渉を有効に低減することができる。
光路分離素子4で分離されたAPC光束は、集光レンズ9によりAPCセンサ10上に結像される。APCセンサ10の受光エリアは複数本の光束をすべて受光するのに十分な大きさを有しており、複数本の光束を同時点灯したときの全光束トータルの光量、もしくは複数本の光束をそれぞれ個別点灯した時の個別の光量を検知する事ができる。
集光レンズ9の集光作用はそれぞれの光束を完全に1点に集光する必要はなく、APCセンサ10の受光エリア内にすべての光束が入るのであれば、若干ぼかして集光させても構わない。集光レンズ9の面形状は球面に限られるものではなく、APCセンサ10の受光エリア内に効率的に集光できるように、母線と子線の曲率が異なるトーリック面や回転対称非球面であってもよい。
図1に示されるように、絞り11は、光路分離素子4の入射面41に密着して設けることが望ましい。もし絞り11と光路分離素子4の入射面41が密着していないと、シリンダーレンズ3を通過した光束が絞り11で制限された後、入射面41で反射され、再度絞り11によって制限されて光束幅が小さくなる。そのため、印字光束として偏向器5に向かう光の利用効率が低下する。
絞りと光路分離素子の入射面が密着していない場合を比較例として図12に示す。図12に示される比較例としての光走査装置1000は、光路分離素子44が入射面45と出射面46で構成されている以外は、図1に示される第1実施形態に係る光走査装置100と同じ構成要素を有している。
入射面45は反射防止コートが施され、反射光がほとんど生じないように構成されている。また、出射面46は反射率R1が95%±4%(透過率T1が5%±4%)のマルチコートが施されている。このため、光路分離素子44に入射する光束は、出射面46で光路分離され、反射光が印字光束に、透過光束がAPC光束となる。
しかしながら、印字光束は絞り11を再度通過するために、一部がケラれてしまい、光束の幅が小さくなり、偏向器5に向かうので、光の利用効率が低下するのである。
図1に示される第1実施形態に係る光走査装置100に戻ると、絞り11は光路分離素子4の入射面41に密着しているので、入射面41で分離した反射光束と透過光束の光束幅が同じになる。反射光束と透過光束の光束幅が同じになることで、光源1からのレーザ光束のFFPが変化しても反射光束と透過光束の光量の比率は一定となり、より高精度なAPC検知が可能となる。
図2は、本発明の第2実施形態に係る光走査装置200の概略図を示している。
光走査装置200は、光路分離素子4が曲面の出射面43を有しており、集光レンズ9を設けなかったこと以外は、第1実施形態に係る光走査装置100と同じ構成部材を備えているので、それらについては同一の符番を付し、説明を省略する。また、第2の結像レンズ62、カバーガラス7及び被走査面8については図示していない。
なお、集光レンズ9の集光機能は、光路分離素子4の曲面の出射面43の集光機能で代用している。
光路分離素子4は、入射した光束を露光走査用の印字光束とAPC光束に分離する。光路分離素子4は、入射面41と出射面43を有する。入射面41に入射した光は反射光と透過光に分離される。反射光は偏向器5に向かう印字光束となる。透過光は出射面43により集光され、APCセンサ10に向かうAPC光束となる。
光路分離素子4は、一般的な光学ガラスによって作製されてもよいが、プラスチックモールドで作製されてもよい。
入射面41は、反射率R1が95%±4%(透過率T1が5%±4%)であるマルチコートがなされている。一方、出射面43はノンコートでもよいが、光エネルギーの有効利用の観点から反射率R2が1%未満の反射防止コートを施してもよい。反射防止コートの代わりに微細構造体による反射防止構造を形成してもよい。
入射面41で反射された印字光束は偏向器5により偏向走査されるので、APC光束より多くのエネルギーが必要となる。このためR1は可能な限り大きい値が好ましい。
入射面41を透過した光の一部は、出射面43で反射し入射面41に戻り、そして入射面41でまた反射し、再度出射面43に戻って出射するゴースト光となる。このゴースト光の強さTgはT×(1−R1)×R2×R1となるので(ここでTは入射光の強さ)、ゴースト光を低減するためには出射面43の反射率R2ができるだけ小さい方が望ましい。従って、R2がR1未満であることが条件である。上で示した反射率(透過率)はこれに限られるものではなく、装置の仕様で随時設定すればよい。
光路分離素子4で分離されたAPC光束は、曲面形状の出射面43のパワーによりAPCセンサ10上に結像される。APCセンサ10の受光エリアは複数本の光束をすべて受光するのに十分な大きさを有しており、複数本の光束を同時点灯したときの全光束トータルの光量、もしくは複数本の光束をそれぞれ個別点灯した時の個別の光量を検知する事ができる。
出射面43の集光作用はそれぞれの光束を完全に1点に集光する必要はなく、APCセンサ10の受光エリア内にすべての光束が入るのであれば、若干ぼかして集光させても構わない。出射面43の曲面形状は球面に限られるものではなく、APCセンサ10の受光エリア内に効率的に集光できるように、母線と子線の曲率が異なるトーリック面や回転対称非球面であってもよい。
光路分離素子4に入射する光束は主走査断面内では平行光束であるため、APCセンサ10上に結像するために出射面43の主走査断面内のパワーは正である必要がある。一方、光路分離素子4に入射する光束は副走査断面内ではシリンダーレンズ3による集光作用のため収束光束となっているので、その集光位置近傍にAPCセンサ10を配置すれば出射面43のパワーは副走査断面内に関してはノンパワーでもよい。
光路分離素子4から偏向器5までの距離をS1、光路分離素子4からAPCセンサ10までの距離をS2とすると、以下の(1)式を満たすことが望ましい。
0.8<S1/S2<1.2 ・・・(1)
S1/S2≒1の時は、シリンダーレンズ3による集光作用のために収束される光束の集光点にAPCセンサ10が設けられるケースである。(1)式を満たすように、APCセンサ10を設置すれば、APCセンサ10の受光エリアでAPC光束が若干ボケるものの検知は可能となる。
なお、(1)式を満たすように、APCセンサ10が配置できない場合には、適時、光路分離素子4の出射面43の副走査断面内のパワーを設定すればよい。
本実施形態では、光路分離素子4の入射面41と出射面43は面形状が異なる。第1実施形態ではゴースト光とAPC光束が共に平行光束であったために干渉し易かったが、本実施形態では出射面43が曲面形状であることで、ゴースト光とAPC光束の収束度が互いに異なり、干渉しにくくなっている。
さらに、入射面41と出射面43それぞれの面法線を非平行とすることで、APCセンサ10に到達するゴースト光とAPC光束の位置を相対的にずらすことが可能となる。また、ずらす量を最適化すればAPCセンサ10の受光エリア外にゴースト光を導くことも可能である。
また、第1実施形態に係る光走査装置100では、光路分離素子4及び集光素子9が個別に設けられていた。しかしながら、本実施形態に係る光走査装置200では、光路分離素子4が集光素子9の集光機能も兼ね備えていることから、集光素子9を設ける必要がなくなり、部品数を削減することができ、より低コストで作成することが可能となる。
図3は、本発明の第3実施形態に係る光走査装置300の概略図を示している。
本実施形態に係る光走査装置300では、主走査断面内に投影した際に偏向器5を挟んで、第1及び第2の入射光学系、及び第1及び第2の結像光学系が配置されており、第1及び第2の結像光学系により別々の被走査面を走査するようにしている。
光走査装置300は、第1の入射光学系を構成する、第1の光源101、第1の集光素子102、及び第1のシリンダーレンズ103を備えている。光走査装置300は、第2の入射光学系を構成する、第2の光源201、第2の集光素子202、及び第2のシリンダーレンズ203を備えている。
光走査装置300は、第1の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ161、及び第2の結像レンズ(不図示)を備えている。光走査装置300は、第2の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ261、及び第2の結像レンズ(不図示)を備えている。
光走査装置300は、偏向器5、第1の絞り111、第2の絞り211、第1の光路分離素子104、第2の光路分離素子204、第1の集光レンズ109、第2の集光レンズ209、及びAPCセンサ10を備えている。
なお、図3では、第1及び第2のカバーガラスと第1及び第2の被走査面については図示していない。
本実施形態に係る光走査装置300では、第1の光路分離素子104及び第2の光路分離素子204が一体成形された複合光路分離素子40、及び第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ209が一体成形された複合集光レンズ90が用いられている。
光源101及び201は、複数の発光点を有する面発光型のレーザ光源(VCSEL:面発光レーザ)であり、単一のチップに複数の発光部を有するマルチビームレーザである。波長λ=650nmとしているが、必ずしもこれに限られることはなく、波長λ=850nmの赤外光や波長λ=430nmの青色光のレーザであってもよい。面発光レーザは後方に光束を出射しないため、光量を制御するためには、被走査面へ向けて前方に出射した光束のうちの一部を光路の途中で分離してAPCセンサ10に導き、光量をモニターする必要がある。
複数の偏向反射面を備える偏向器5は、不図示の駆動系により回転軸50の周りで回転駆動する。第1の入射光学系及び光路分離素子104によって偏向器5の偏向反射面(第1の偏向面)51に導かれた入射光束の主光線は、偏向反射面51に対して垂直に入射している。第2の入射光学系及び光路分離素子204によって偏向器5の偏向反射面(第2の偏向面)52に導かれた入射光束の主光線は、偏向反射面52に対して垂直に入射している。そして偏向器5は、任意の偏向反射面51及び52によって光束を偏向し、それぞれ第1の結像光学系及び第2の結像光学系に導いている。第1の結像光学系に導かれた偏向光束は第1の結像光学系の集光作用により第1の被走査面上に集光し走査される。第2の結像光学系に導かれた偏向光束は第2の結像光学系の集光作用により第2の被走査面上に集光し走査される。
なお、図3には同期検知手段が示されていないが、第1及び第2の被走査面上で有効画像域以外の像高の光束に対し、同期検知光学系により同期検知受光センサに同期検知光を導き、印字書き出しのタイミングを制御している。同期検知光学系は既知の構成で設計することができる。
次に、F−APC(Front Monitor Auto Power Control)光学系の構成について説明する。
光走査装置では、レーザ光源の光量を所定量に維持することが必要になるため、レーザ光源から出射される光束の一部をAPCセンサによってモニターし、レーザ光源の駆動電流を制御する、APC(Auto Power Control)が行われる。面発光レーザは、後方に光を出射しないため、被走査面へ向けて前方に出射した光束の一部を分離して、APC光束としてAPCセンサに入射させる、F−APCを行う必要がある。
なお、APC動作は被走査面の有効印字領域以外の時間に行うことが望ましい。また、APC動作は同期検知よりも先行して行なわれることが望ましい。
従って、被走査面の有効印字領域以外の時間で、最初にAPC動作を行い、次に同期検知を行ない、続いて、有効印字領域において画像データに基づく印字駆動を行うことが望ましい。
複合光路分離素子40は、入射した光束を露光走査用の印字光束とAPC光束に分離する。複合光路分離素子40は、入射面141と出射面142からなる第1の光路分離素子104と、入射面241と出射面242からなる第2の光路分離素子204が一体的に構成されている。入射面141及び241に入射した光はそれぞれ反射光と透過光に分離される。反射光は偏向器5に向かう印字光束となる。透過した光は出射面142及び242から出射された後、第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ209により共通のAPCセンサ10に集光されるAPC光束となる。
APC光束を受光したAPCセンサ10は受光信号を発する。受光信号は、光源101と201の発光光量を制御する制御手段(不図示)へ伝達される。制御手段は、各発光点の発光光量を制御している。APCセンサ10から発せられた受光信号及びプリンタコントローラ(不図示)からの印字情報に基づく発光光量の制御に従って、光源101と201の各発光点の発光駆動が行われる。
なお、APCを取るタイミングは、第1の入射光学系と第2の入射光学系とでタイミングをずらして行うことが望ましい。
本実施形態に係る光走査装置300では、第1の結像光学系の光軸160を含む副走査断面(結像光学系6の光軸60を含み、回転偏向器の回転軸と平行な平面)を挟んで、一方の側に、第1の入射光学系を構成する第1の光源101、第1の集光素子102、第1のシリンダーレンズ103を設けている。さらに、第1の結像光学系の光軸160を含む副走査断面を挟んだ他方の側に、第1の光路分離素子104、第1の絞り111、第1の集光レンズ109、及びAPCセンサ10を設けている。
また、第2の結像光学系の光軸260を含む副走査断面を挟んで、一方の側に、第2の入射光学系を構成する第2の光源201、第2の集光素子202、第2のシリンダーレンズ203を設けている。さらに、第2の結像光学系の光軸260を含む副走査断面を挟んだ他方の側に、第2の光路分離素子204、第2の絞り211、第2の集光レンズ209、APCセンサ10を設けている。
光軸160に沿って、第1の結像光学系のうちもっとも偏向器5に近い第1の結像レンズ161と偏向器5の間に第1の光路分離素子104を配置している。すなわち、第1の結像光学系の光軸160の方向において、主光線が光路分離素子104の入射面141上で反射される位置は、該主光線が偏向反射面51上で反射される位置と、第1の結像レンズ161へ入射する位置との間となるように光路分離素子104が配置されている。そして、光軸260に沿って、第2の結像光学系のうちもっとも偏向器5に近い第1の結像レンズ261と偏向器5の間に第2の光路分離素子204を配置している。すなわち、第2の結像光学系の光軸260の方向において、主光線が光路分離素子204の入射面241上で反射される位置は、該主光線が偏向反射面52上で反射される位置と、第2の結像レンズ261へ入射する位置との間となるように光路分離素子204が配置されている。
このような配置を取ることで、光軸160及び260を挟んだ両側に光学素子を配置することが可能となり、光走査装置300の小型化が可能となる。
複合光路分離素子40について詳しく述べる。複合光路分離素子40は、第1の光路分離素子104と第2の光路分離素子204とが一体成形されて構成されている。第1の光路分離素子104は、平面の入射面141と、入射面141に対して有限の角度を有する平面の出射面142とからなるプリズムとして構成されている。従って、入射面141と出射面142それぞれの面法線は非平行となっている。また、第2の光路分離素子204は、平面の入射面241と、入射面241に対して有限の角度を有する平面の出射面242とからなるプリズムとして構成されている。従って、入射面241と出射面242それぞれの面法線は非平行となっている。
複合光路分離素子40は、一般的な光学ガラスによって作製されてもよいが、プラスチックモールドで作製されてもよい。
入射面141及び241は、反射率R1が95%±4%(透過率T1が5%±4%)であるマルチコートがなされている。一方、出射面142及び242はノンコートでもよいが、光エネルギーの有効利用の観点から反射率R2が1%未満の反射防止コートを施してもよい。反射防止コートの代わりに微細構造体による反射防止構造を形成してもよい。
入射面141及び241で反射された印字光束は偏向器5により偏向走査されるので、APC光束より多くのエネルギーが必要となる。このためR1は可能な限り大きい値の方が好ましい。
入射面141を透過した光の一部は、出射面142で反射し入射面141に戻り、そして入射面141でまた反射し、再度出射面142に戻って出射するゴースト光となる。また、入射面241を透過した光の一部は、出射面242で反射し入射面241に戻り、そして入射面241でまた反射し、再度出射面242に戻って出射するゴースト光となる。これらのゴースト光の強さTgはT×(1−R1)×R2×R1となるので(ここでTは入射光の強さ)、ゴースト光を低減するためには出射面142及び242の反射率R2ができるだけ小さい方が望ましい。従って、R2がR1未満であることが条件である。上で示した反射率(透過率)はこれに限られるものではなく、装置の仕様に応じて随時設定すればよい。
ゴースト光とAPC光束が干渉すると、厳密なAPC検知が困難となる。このため本実施形態では、第1の光路分離素子104は平面の入射面141と入射面141に対して有限の角度を有する平面の出射面142とからなるプリズムとして構成されている。また、第2の光路分離素子204は、平面の入射面241と入射面241に対して有限の角度を有する平面の出射面242とからなるプリズムとして構成されている。それぞれの入射面と出射面の面法線は非平行となるので、ゴースト光とAPC光束の干渉を低減することができる。
複合光路分離素子40で分離されたAPC光束は、第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ209によりAPCセンサ10上に結像される。APCセンサ10の受光エリアは複数本の光束をすべて受光するのに十分な大きさを有しており、複数本の光束を同時点灯したときの全光束トータルの光量、もしくは複数本の光束をそれぞれ個別点灯した時の個別の光量を検知する事ができる。
第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ209の集光作用はそれぞれの光束を完全に1点に集光する必要はなく、APCセンサ10の受光エリア内にすべての光束が入るのであれば、若干ぼかして集光させても構わない。第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ209の面形状は球面に限られるものではなく、APCセンサ10の受光エリア内に効率的に集光できるように、母線と子線の曲率が異なるトーリック面や回転対称非球面であってもよい。
図4は、本発明の第4実施形態に係る光走査装置400の概略図を示している。
光走査装置400は、第3実施形態に係る光走査装置300とは異なり、第1の光路分離素子104及び第2の光路分離素子204がそれぞれ、曲面の出射面143と243を有している。また、光走査装置400は、第3実施形態に係る光走査装置300とは異なり、第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ209が設けられておらず、また、第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210が設けられている。それ以外については、第3実施形態に係る光走査装置300と同じ構成部材を備えているので、それらについては同一の符番を付し、説明を省略する。
なお、第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ209の集光機能は、第1の光路分離素子104の曲面の出射面143及び第2の光路分離素子204の曲面の出射面243の集光機能で代用している。
光走査装置400は、第1の入射光学系を構成する、第1の光源101、第1の集光素子102、及び第1のシリンダーレンズ103を備えている。光走査装置400は、第2の入射光学系を構成する、第2の光源201、第2の集光素子202、及び第2のシリンダーレンズ203を備えている。
光走査装置400は、第1の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ161、及び第2の結像レンズ(不図示)を備えている。光走査装置400は、第2の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ261、及び第2の結像レンズ(不図示)を備えている。
光走査装置400は、偏向器5、第1の絞り111、第2の絞り211、第1の光路分離素子104、第2の光路分離素子204、第1のAPCセンサ110、及び第2のAPCセンサ210を備えている。
なお、図4では、第1のカバーガラス及び第2のカバーガラスと第1の被走査面及び第2の被走査面については図示していない。
本実施形態に係る光走査装置400では、第1の光路分離素子104及び第2の光路分離素子204が一体成形された複合光路分離素子40が用いられている。
複合光路分離素子40は、入射した光束を露光走査用の印字光束とAPC光束に分離する。複合光路分離素子40は、入射面141と出射面143からなる第1の光路分離素子104と、入射面(第1の面)241と出射面(第2の面)243からなる第2の光路分離素子204が一体的に構成されている。入射面141及び241に入射した光はそれぞれ反射光と透過光に分離される。反射光は偏向器5に向かう印字光束となる。透過した光は出射面143及び243から出射された後、それぞれ第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210に集光されるAPC光束となる。
複合光路分離素子40の材料は、一般的な光学ガラスによって作製されてもよいが、プラスチックモールドで作製されてもよい。
入射面141及び241は、反射率R1が95%±4%(透過率T1が5%±4%)であるマルチコートがなされている。一方、出射面143及び243はノンコートでもよいが、光エネルギーの有効利用の観点から反射率R2が1%未満の反射防止コートを施してもよい。反射防止コートの代わりに微細構造体による反射防止構造を形成してもよい。
入射面141及び241で反射された印字光束は偏向器5により偏向走査されるので、APC光束より多くのエネルギーが必要となる。このためR1は可能な限り大きい値が好ましい。
複合光路分離素子40で分離されたAPC光束は、曲面形状の出射面143及び243のパワーにより第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210上に結像される。第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210の受光エリアは複数本の光束をすべて受光するのに十分な大きさを有している。そのため、複数本の光束を同時点灯したときの全光束トータルの光量、もしくは複数本の光束をそれぞれ個別点灯した時の個別の光量を検知する事ができる。
出射面143及び243の集光作用はそれぞれの光束を完全に1点に集光する必要はなく、第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210の受光エリア内にすべての光束が入るのであれば、若干ぼかして集光させても構わない。出射面143及び243の面形状は球面に限られるものではなく、第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210の受光エリア内に効率的に集光できるように、母線と子線の曲率が異なるトーリック面や回転対称非球面であってもよい。
入射面141を透過した光の一部は、出射面143で反射し入射面141に戻り、そして入射面141でまた反射し、再度出射面143に戻って出射するゴースト光となる。また入射面241を透過した光の一部は、出射面243で反射し入射面241に戻り、そして入射面241でまた反射し、再度出射面243に戻って出射するゴースト光となる。これらのゴースト光の強さTgはT×(1−R1)×R2×R1となるので(ここでTは入射光の強さ)、ゴースト光を低減するためには出射面143及び243の反射率R2ができるだけ小さい方が望ましい。従って、R2がR1未満であることが条件である。上で示した反射率(透過率)はこれに限られるものではなく、装置の仕様に応じて随時設定すればよい。
本実施形態では、第1の光路分離素子104の入射面141と出射面143は面形状が異なる。また、第2の光路分離素子204の入射面241と出射面243は面形状が異なる。本実施形態では出射面143及び243が曲面形状であることで、ゴースト光とAPC光束の収束度が互いに異なり、干渉しにくくなっている。
さらに、入射面141と出射面143それぞれの面法線を非平行に、且つ入射面241と出射面243それぞれの面法線を非平行とする。それにより、第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210に到達するゴースト光とAPC光束の位置を相対的にずらすことが可能となる。また、ずらす量を最適化すれば第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210の受光エリア外にゴースト光を導くことも可能である。
本実施形態に係る光走査装置400では、2つのAPCセンサ110及び210を設けたが、第3実施形態に係る光走査装置300のように、共通のAPCセンサ1つのみを用いる構成としてもよい。2つのAPCセンサ110及び210を設けることのメリットは、第1の入射光学系及び第2の入射光学系のAPCを取るタイミングを独立にできることである。すなわち、共通のAPCセンサ1つのみを用いた場合、第1の入射光学系に関してAPC検知を行っている際には、第2の入射光学系に関するAPC検知も印字動作もできないという制約が生じてしまう。本実施形態のように、2つのAPCセンサを設けることで、この制約を回避することができる。特に、第1の光源101及び第2の光源201の発光点数が多い場合には、APC検知にかかる時間が長くなるので、2つの光源に対応して2つのAPCセンサを設けた方がよい。
図5乃至図8は、本発明の第5実施形態に係る光走査装置500の概略図を示している。図5は、光走査装置500の斜視図を示している。図6は、光走査装置500を主走査断面内に投影した図を示している。図7は、光走査装置500を副走査断面内に投影した、光源から偏向器までの展開図を示している。図8は、光走査装置500を副走査断面内に投影した、光源からAPCセンサまでの展開図を示している。
本実施形態に係る光走査装置300では、主走査断面内に投影した際に偏向器5を挟まないように、第1及び第2の入射光学系、及び第1及び第2の結像光学系が配置されており、第1及び第2の結像光学系により別々の被走査面を走査するようにしている。
光走査装置500は、第1の入射光学系を構成する、第1の光源101、第1の集光素子102、及び第1のシリンダーレンズ103を備えている。光走査装置500は、第2の入射光学系を構成する、第2の光源301、第2の集光素子302、及び第2のシリンダーレンズ303を備えている。
光走査装置500は、第1の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ161、及び第2の結像レンズ(不図示)を備えている。また、光走査装置500は、第2の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ161、及び第2結像レンズ(不図示)を備えている。すなわち、第1の結像光学系と第2の結像光学系とで第1結像レンズ161は共通である。
光走査装置500は、偏向器5、第1の絞り111、第2の絞り311、第1の光路分離素子104、第2の光路分離素子304、第1の集光レンズ109、第2の集光レンズ309、及びAPCセンサ10を備えている。
なお、図が煩雑になってしまうのを避けるために、図5においては第1のシリンダーレンズ103及び第2のシリンダーレンズ303、第1の絞り111及び第2の絞り311、及び第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ309を図示していない。また、図7においては、第1の絞り111及び第2の絞り311を図示していない。さらに、図8においては、第1の絞り111及び第2の絞り311、及び第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ309を図示していない。
本実施形態に係る光走査装置500では、第1の光路分離素子104及び第2の光路分離素子304から構成される複合光路分離素子40、及び第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ309が一体成形された複合集光レンズ90が用いられている。
光源101及び301は、複数の発光点を有する面発光型のレーザ光源(VCSEL:面発光レーザ)であり、単一のチップに複数の発光部を有するマルチビームレーザである。波長λ=650nmとしているが、必ずしもこれに限られることはなく、波長λ=850nmの赤外光や波長λ=430nmの青色光のレーザであってもよい。面発光レーザは後方に光を出射しないため、光量を制御するためには、被走査面へ向けて前方に出射した光束のうちの一部を光路の途中で分離してAPCセンサ10に導き、光量をモニターする必要がある。
複数の偏向反射面を備える偏向器5は、不図示の駆動系により回転軸50の周りで回転駆動する。第1の入射光学系と第2の入射光学系は偏向器5の同一の偏向反射面51に光束を入射させている。すなわち、第1の入射光学系によって偏向器5の偏向反射面51に導かれた入射光束の主光線は、偏向反射面51の法線に対して所定の角度で入射している。第2の入射光学系によって偏向器5の偏向反射面51に導かれた入射光束の主光線は、偏向反射面51の法線に対して所定の角度で入射している。
そして偏向器5は、任意の偏向反射面51によって光束を偏向し、それぞれ共通の第1結像レンズ161に導いている。第1の入射光学系及び第2の入射光学系から偏向反射面51に導かれる入射光束は、図7又は図8に示すように、偏向反射面の法線に対して副走査断面内で上下の方向から入射されている。なお本実施形態では、それぞれの入射光束の入射角度の大きさは等しく、符号が異なっている。しかしながら、これに限らず、それぞれの入射光束の入射角度の大きさが異なっているだけでも構わない。
偏向された光束はそれぞれ、第1の結像光学系及び第2の結像光学系の集光作用により、第1の被走査面(不図示)及び第2の被走査面(不図示)上に集光し走査される。
なお、図5乃至図8には同期検知手段が示されていないが、第1の被走査面及び第2の被走査面上で有効画像域以外の像高の光束に対し、同期検知光学系により同期検知受光センサに同期検知光を導き、印字書き出しのタイミングを制御している。同期検知光学系は既知の構成で設計することができる。同期検知光学系は既知の技術のように2つの結像光学系で個別に設けてもよいし、共通のものであってもよい。
次に、F−APC(Front Monitor Auto Power Control)光学系の構成について説明する。
光走査装置では、レーザ光源の光量を所定量に維持することが必要になるため、レーザ光源から射出される光束の一部をAPCセンサによってモニターし、レーザの駆動電流を制御する、APC(Auto Power Control)が行われる。面発光レーザは、後方に光を出射しないため、被走査面へ向けて前方に出射した光束の一部を分離して、APC光束としてAPCセンサに入射させる、F−APCを行う必要がある。
なお、APC動作は被走査面の有効印字領域以外の時間に行うことが望ましい。また、APC動作は同期検知よりも先行して行なわれることが望ましい。
従って、被走査面の有効印字領域以外の時間で、最初にAPC動作を行い、次に同期検知を行ない、続いて、有効印字領域において画像データに基づく印字駆動を行うことが望ましい。
複合光路分離素子40は、入射した光束を露光走査用の印字光束とAPC光束に分離する。複合光路分離素子40は、入射面141と出射面142からなる第1の光路分離素子104と、入射面(第1の面)341と出射面(第2の面)342からなる第2の光路分離素子304から構成されている。入射面141及び341に入射した光はそれぞれ反射光と透過光に分離される。反射光は偏向器5に向かう印字光束となる。透過した光は出射面142及び342から出射された後、第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ309により共通のAPCセンサ10に集光されるAPC光束となる。なお、本実施形態では、第1の光路分離素子104と第2の光路分離素子304は独立に設けられているが、一体的に構成されていてもよい。
APC光束を受光したAPCセンサ10は受光信号を発する。受光信号は、光源101と301の発光光量を制御する制御手段(不図示)へ伝達される。制御手段は、各発光点の発光光量を制御している。APCセンサ10から発せられた受光信号及びプリンタコントローラ(不図示)からの印字情報に基づく発光光量の制御に従って、光源101と301の各発光点の発光駆動が行われる。
図5及び図6に示すように、主走査断面内で、第1の入射光学系と第2の入射光学系の光路は、互いに非平行である。一方で、第1の光路分離素子104及び第2の光路分離素子304から偏向器5までの光路は、互いに平行となっている。このような光路となるように、第1の光路分離素子104の入射面141と第2の光路分離素子304の入射面341の面法線の方向を設定している。すなわち、第1の光路分離素子104の入射面141と第2の光路分離素子304の入射面341の面法線は、互いに非平行である。
第1の入射光学系及び第2の入射光学系の光路を互いに非平行としたことで、第1の集光素子102と第2の集光素子302を配置上干渉しにくくすることが出来る。この結果、第1の入射光学系及び第2の入射光学系それぞれから偏向器5の偏向反射面51に導かれる入射光束の主光線の偏向反射面51の面法線に対する入射角度を小さくすることが出来る。入射角度を小さくすることができれば、第1の結像光学系及び第2の結像光学系の収差低減や、偏向反射面51の面偏心による走査線の変位を低減することができる。
また、第1の光路分離素子104及び第2の光路分離素子304を透過したAPC光束は共通のAPCセンサ10に向かう光路をとる。そのため、入射面141と出射面142の成す角度、及び入射面341と出射面342が成す角度は互いに異ならせている。
本実施形態に係る光走査装置500では、結像光学系の光軸160を含む副走査断面(結像光学系6の光軸60を含み、回転偏向器の回転軸と平行な平面)を挟んで、一方の側に、第1の入射光学系を構成する第1の光源101、第1の集光素子102、第1のシリンダーレンズ103を設けている。さらに、結像光学系の光軸160を含む副走査断面を挟んだ他方の側に、第1の光路分離素子104、第1の絞り111、第1の集光レンズ109、APCセンサ10を設けている。
また、結像光学系の光軸160を含む副走査断面を挟んで、一方の側に、第2の入射光学系を構成する第2の光源301、第2の集光素子302、第2のシリンダーレンズ303を設けている。さらに、結像光学系の光軸160を含む副走査断面を挟んだ他方の側に、第2の光路分離素子304、第2の絞り311、第2の集光レンズ309、APCセンサ10を設けている。
このような配置を取ることで、光軸160を挟んだ両側に光学素子を配置することが可能となり、光走査装置500の小型化が可能となる。
光路分離素子104及び304について詳しく述べる。光路分離素子104は、平面の入射面141と、入射面141に対して有限の角度を有する平面の出射面142とからなるプリズムとして構成されている。また、光路分離素子304は、平面の入射面341と、入射面341に対して有限の角度を有する平面の出射面342とからなるプリズムとして構成されている。従って、入射面141と出射面142それぞれの面法線は非平行となる。また、入射面341と出射面342それぞれの面法線は非平行となる。
光路分離素子104及び304は、一般的な光学ガラスによって作製されてもよいが、プラスチックモールドで作製されてもよい。
入射面141及び341は、反射率R1が95%±4%(透過率T1が5%±4%)であるマルチコートがなされている。一方、出射面142及び342はノンコートでもよいが、光エネルギーの有効利用の観点から反射率R2が1%未満の反射防止コートを施してもよい。反射防止コートの代わりに微細構造体による反射防止構造を形成してもよい。
入射面141及び341で反射された印字光束は偏向器5により偏向走査されるので、APC光束より多くのエネルギーが必要となる。このためR1は可能な限り大きい値が好ましい。
入射面141を透過した光の一部は、出射面142で反射し入射面141に戻り、そして入射面141でまた反射し、再度出射面142に戻って出射するゴースト光となる。また、入射面341を透過した光の一部は、出射面342で反射し入射面341に戻り、そして入射面341でまた反射し、再度出射面342に戻って出射するゴースト光となる。このゴースト光の強さTgはT×(1−R1)×R2×R1であるので(ここでTは入射光の強さ)、ゴースト光を低減するためには出射面142と342の反射率R2ができるだけ小さい方が望ましい。従って、R2がR1未満であることが条件である。上で示した反射率(透過率)はこれに限られるものではなく、装置の仕様に応じて随時設定すればよい。
ゴースト光とAPC光束が干渉すると、厳密なAPC検知が困難となる。このため本実施形態では、第1の光路分離素子104は平面の入射面141と入射面141に対して有限の角度を有する平面の出射面142とからなるプリズムとして構成されている。また、第2の光路分離素子304は、平面の入射面341と入射面341に対して有限の角度を有する平面の出射面342とからなるプリズムとして構成されている。それぞれの入射面と出射面の面法線は非平行となるので、ゴースト光とAPC光束の干渉を低減することができる。
光路分離素子104及び304で分離されたAPC光束は、第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ309によりAPCセンサ10上に結像される。APCセンサ10の受光エリアは複数本の光束をすべて受光するのに十分な大きさを有しており、複数本の光束を同時点灯したときの全光束トータルの光量、もしくは複数本の光束をそれぞれ個別点灯した時の個別の光量を検知する事ができる。
第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ309の集光作用はそれぞれの光束を完全に1点に集光する必要はなく、APCセンサ10の受光エリア内にすべての光束が入るのであれば、若干ぼかして集光させても構わない。第1の集光レンズ109及び第2の集光レンズ309の面形状は球面に限られるものではなく、APCセンサ10の受光エリア内に効率的に集光できるように、母線と子線の曲率が異なるトーリック面や回転対称非球面であってもよい。
なお、APCを取るタイミングは第1の入射光学系と第2の入射光学系とでタイミングをずらして行うことが望ましい。
本実施形態では、共通のAPCセンサ10を設けたが、第1の入射光学系及び第2の入射光学系に対応するように個別に2つのAPCセンサを設ける構成としてもよい。2つのAPCセンサを設けることのメリットとしては、第1の入射光学系と第2の入射光学系のAPCを取るタイミングを独立にすることができることが挙げられる。すなわち、APCセンサを共通にした場合には、第1の入射光学系がAPC検知を行っている際には、第2の入射光学系はAPC検知も印字動作もできないという制約ができてしまう。個別に2つのAPCセンサを設ければ、この制約を回避することができ、自由度が向上する。特に、光源101及び301の発光点数が多い場合には、APC検知にかかる時間が長くなるので、APCセンサを個別に設けた方がよい。
図9及び図10は、本発明の第6実施形態に係る光走査装置600の概略図を示している。図9は、光走査装置600の斜視図を示している。図10は、光走査装置600を主走査断面内に投影した図を示している。
本実施形態に係る光走査装置600では、主走査断面内に投影した際に偏向器5の回転軸を含む平面を挟んで、一方の側に第1及び第3の入射光学系、及び第1及び第3の結像光学系が配置されている。そして、他方の側に第2及び第4の入射光学系、及び第2及び第4の結像光学系が配置されている。第1乃至第4の結像光学系により別々の被走査面を走査するようにしている。
光走査装置600は、第1の入射光学系を構成する、第1の光源101、第1の集光素子102、及び第1のシリンダーレンズ103を備えている。光走査装置600は、第2の入射光学系を構成する、第2の光源201、第2の集光素子202、及び第2のシリンダーレンズ203を備えている。光走査装置600は、第3の入射光学系を構成する、第3の光源301、第3の集光素子302、及び第3のシリンダーレンズ303を備えている。光走査装置600は、第4の入射光学系を構成する、第4の光源401、第4の集光素子402、及び第4のシリンダーレンズ403を備えている。
光走査装置600は、第1の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ161、及び第2の結像レンズ(不図示)を備えている。また、光走査装置600は、第2の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ261、及び第2の結像レンズ(不図示)を備えている。光走査装置600は、第3の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ161、及び第2の結像レンズ(不図示)を備えている。また、光走査装置600は、第4の結像光学系を構成する、第1の結像レンズ261、及び第2の結像レンズ(不図示)を備えている。すなわち、第1の結像光学系と第3の結像光学系とで第1の結像レンズ161は共通である。また、第2の結像光学系と第4の結像光学系とで第1の結像レンズ261は共通である。
光走査装置600は、偏向器5を備えている。光走査装置600は、第1の絞り111、第3の絞り311、第1の光路分離素子104、第3の光路分離素子304、及び第1のAPCセンサ110を備えている。また、光走査装置600は、第2の絞り211、第4の絞り411、第2の光路分離素子204、第4の光路分離素子404、及び第2のAPCセンサ210を備えている。
なお、図が煩雑になってしまうのを避けるために、図9においてはシリンダーレンズ103乃至403、絞り111乃至411を図示していない。
また、図9及び図10では、第1乃至第4のカバーガラス及び第1乃至第4の被走査面については図示していない。
本実施形態に係る光走査装置600では、第1の光路分離素子104、第2の光路分離素子204、第3の光路分離素子304、及び第4の光路分離素子404が一体成形された複合光路分離素子40が用いられている。
なお、図9では装置を見やすくするために、それぞれの光路分離素子を分けて描いている。
本実施形態では、4つの光路分離素子を一体的に構成しているが、もちろん、それぞれ個別に設けてもよい。
本実施形態では、主走査断面内に投影した際に偏向器5の軸を含む副走査断面(結像光学系6の光軸60を含み、回転偏向器の回転軸と平行な平面)を挟んで、一方の側に第1及び第3の入射光学系、他方の側に第2及び第4の入射光学系が配置されている。4つの入射光学系は、偏向器5の軸を含む副走査断面に対して対称ではなく、図9に示すような千鳥配置にしている。
この千鳥配置により、第1の光源101は、第3の光源301と偏向器5との間に配置されており、第2の光源201は、第4の光源401と偏向器5との間に配置されている。そして、副走査断面内において、第1の光源101から出射した光束の偏向反射面51の面法線に対する入射方向と、第2の光源201から出射した光束の偏向反射面52の面法線に対する入射方向と、は互いに異なる。
図9及び図10に示すように、主走査断面内で、第1の入射光学系と第3の入射光学系の光路は、互いに非平行である一方で、第1の光路分離素子104及び第3の光路分離素子304から偏向器5までの光路は、互いに平行となっている。
また、主走査断面内で、第2の入射光学系と第4の入射光学系の光路は、互いに非平行である一方で、第2の光路分離素子204及び第4の光路分離素子404から偏向器5までの光路は、互いに平行となっている。
このような光路となるように、第1の光路分離素子104の入射面141、第2の光路分離素子204の入射面241、第3の光路分離素子304の入射面341、及び第4の光路分離素子404の入射面441の面法線の方向を設定している。すなわち、第1の光路分離素子104の入射面141と第3の光路分離素子304の入射面341の面法線は、互いに非平行である。また、第2の光路分離素子204の入射面241と第4の光路分離素子404の入射面441の面法線は、互いに非平行である。
光源101乃至401は、複数の発光点を有する面発光型のレーザ光源(VCSEL:面発光レーザ)であり、単一のチップに複数の発光部を有するマルチビームレーザである。波長λ=650nmとしているが、必ずしもこれに限られることはなく、波長λ=850nmの赤外光やλ=430nmのブルーレーザであってもよい。面発光レーザは後方に光を出射しないため、光量を制御するためには、被走査面へ向けて前方に出射した光束のうちの一部を光路の途中で分離してAPCセンサに導き、光量をモニターする必要がある。
光路分離素子104乃至404から構成される複合光路分離素子40の材料は、一般的な光学ガラスによって作製されてもよいが、プラスチックモールドで作製されてもよい。
入射面(第1の面)141乃至441は、反射率R1が95%±4%(透過率T1が5%±4%)であるマルチコートがなされている。一方、出射面(第2の面)143乃至443はノンコートでもよいが、光エネルギーの有効利用の観点で反射率R2が1%未満の反射防止コートを施してもよい。反射防止コートの代わりに微細構造体による反射防止構造を形成してもよい。
入射面141乃至441で反射された印字光束は偏向器5により偏向走査されるので、APC光束より多くのエネルギーが必要となる。このためR1は可能な限り大きい値が好ましい。
出射面143乃至443は、曲面に形成されたことで集光作用を有する。この時、入射面141乃至441で分離されたAPC光束は、曲面形状の出射面143乃至443のパワーにより第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210上に結像される。第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210の受光エリアは複数本の光束をすべて受光するのに十分な大きさを有している。そのため、複数本の光束を同時点灯したときの全光束トータルの光量、もしくは複数本の光束をそれぞれ個別点灯した時の個別の光量を検知する事ができる。
出射面143乃至443の集光作用はそれぞれの光束を完全に1点に集光する必要はなく、第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210の受光エリア内にすべての光束が入るのであれば、若干ぼかして集光させても構わない。出射面143乃至443の曲面形状は球面に限られるものではなく、第1のAPCセンサ110及び第2のAPCセンサ210の受光エリア内に効率的に集光できるように、母線と子線の曲率が異なるトーリック面や回転対称非球面であってもよい。
入射面141乃至441それぞれを透過した光の一部は、出射面143乃至443で反射し入射面141乃至441に戻り、そして入射面141乃至441でまた反射し、再度出射面143乃至443に戻って出射するゴースト光となる。これらのゴースト光の強さTgはT×(1−R1)×R2×R1となるので(ここでTは入射光の強さ)、ゴースト光を低減するためには出射面143乃至443の反射率R2ができるだけ小さい方が望ましい。従って、R2がR1未満であることが条件である。上で示した反射率(透過率)はこれに限られるものではなく、装置の仕様に応じて随時設定すればよい。
本実施形態では、例えば、第1の光路分離素子104の入射面141が平面であり、出射面143が曲面であるので、面形状が異なる。出射面143が曲面形状であることで、ゴースト光とAPC光束の収束度が互いに異なり、干渉しにくくなっている。
さらに、入射面141と出射面143それぞれの面法線を非平行とすることで、第1のAPCセンサ110に到達するゴースト光とAPC光束の位置を相対的にずらすことが可能となる。また、ずらす量を最適化すれば第1のAPCセンサ110の受光エリア外にゴースト光を導くことも可能である。光路分離素子204、304及び404についても同様である。
本実施形態に係る光走査装置600では、2つのAPCセンサ110及び210を設けたが、共通のAPCセンサ1つのみを用いる構成としてもよい。また、4つの光源に対応させてAPCセンサを4つ設けてもよい。2つのAPCセンサ110及び210を設けることのメリットは、第1及び第3の入射光学系と第2及び第4の入射光学系のAPCを取るタイミングを独立にできることである。すなわち、共通のAPCセンサ1つのみを用いた場合、第1の入射光学系に関してAPC検知を行っている際には、第2乃至第4の入射光学系に関するAPC検知も印字動作もできないという制約が生じてしまう。本実施形態のように、2つのAPCセンサを設けることで、この制約をある程度回避することができる。特に、第1乃至第4の光源の発光点数が多い場合には、APC検知にかかる時間が長くなるので、複数のAPCセンサを設けた方がよい。
すなわち、共通のAPCセンサ1つのみを用いる構成とすれば、装置の小型化及び低コスト化が達成できる一方で、複数のAPCセンサを設けることによって、第1乃至第4の入射光学系のAPCを取るタイミングを独立にできる。
本実施形態に係る光走査装置600では、結像光学系の光軸160を含む副走査断面を挟んで、一方の側に、第1の入射光学系を構成する第1の光源101、第1の集光素子102、第1のシリンダーレンズ103を設けている。さらに、結像光学系の光軸160を含む副走査断面を挟んだ他方の側に、第1の光路分離素子104、第1の絞り111、及びAPCセンサ110を設けている。
また、結像光学系の光軸260を含む副走査断面を挟んで、一方の側に、第2の入射光学系を構成する第2の光源201、第2の集光素子202、第2のシリンダーレンズ203を設けている。さらに、結像光学系の光軸260を含む副走査断面を挟んだ他方の側に、第2の光路分離素子204、第2の絞り211、及びAPCセンサ210を設けている。
また、結像光学系の光軸160を含む副走査断面を挟んで、一方の側に、第3の入射光学系を構成する第3の光源301、第3の集光素子302、第3のシリンダーレンズ303を設けている。さらに、結像光学系の光軸160を含む副走査断面を挟んだ他方の側に、第3の光路分離素子304、第3の絞り311、及びAPCセンサ110を設けている。
また、結像光学系の光軸260を含む副走査断面を挟んで、一方の側に、第4の入射光学系を構成する第4の光源401、第4の集光素子402、第4のシリンダーレンズ403を設けている。さらに、結像光学系の光軸260を含む副走査断面を挟んだ他方の側に、第4の光路分離素子404、第4の絞り411、及びAPCセンサ210を設けている。
このような配置を取ることで、光軸160及び260を挟んだ両側に光学素子を配置することが可能となり、光走査装置600の小型化が可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
図11は、本発明に係る光走査装置を搭載したカラー画像形成装置1060の概略図を示している。
カラー画像形成装置1060は、光走査装置を4個並べ、各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。
カラー画像形成装置1060は、光走査装置1061、1062、1063、1064、及び像担持体としての感光ドラム1071、1072、1073、1074を備えている。また、カラー画像形成装置1060は、現像器1031、1032、1033、1034、及び搬送ベルト1051を備えている。さらに、カラー画像形成装置1060は、各現像器で現像された各トナー像を被転写材に順次転写する、各感光ドラムに対応する転写器(不図示)、及び転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器1080を備えている。
カラー画像形成装置1060には、パーソナルコンピュータ等の外部機器1052からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力される。
これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ1053によって、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。
これらの画像データは、それぞれ光走査装置1061、1062、1063、1064に入力される。
そして、各光走査装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム1041、1042、1043、1044が出射され、各光ビームによって感光ドラム1071、1072、1073、1074の感光面が主走査方向に走査される。
カラー画像形成装置1060は、光走査装置1061、1062、1063、1064を4個並べ、各々がC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色に対応している。
そして、各光走査装置の光ビームによって感光ドラム1071、1072、1073、1074の感光面上に画像信号(画像情報)に対応する静電潜像を形成し、現像し、被転写材に多重転写することによって、カラー画像を高速に印字するものである。
なお、外部機器1052としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。
この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置1060とで、カラーデジタル複写機が構成される。
1 光源
4 光路分離素子
5 偏向器
6 結像光学系
8 被走査面
10 APCセンサ
41 第1の面
42 第2の面
100 光走査装置

Claims (24)

  1. 光源と、
    該光源から出射した光束を透過光束及び反射光束に分離する光路分離素子と、
    前記透過光束を受光する受光部と、
    前記反射光束を偏向する偏向器と、
    該偏向器により偏向された光束を被走査面上に集光する結像光学系と、
    を備え、
    前記結像光学系の光軸を含み前記偏向器の回転軸に平行な平面を挟んで、一方の側に前記光源が配置され、他方の側に前記光路分離素子及び前記受光部が配置されており、
    前記光路分離素子は、前記光源から出射した光束が入射する第1の面と、前記透過光束が出射する第2の面と、を有しており、
    前記第1の面は平面であり、かつ、前記第2の面は、前記第1の面の面法線とは異なる方向の面法線を有する平面、あるいは曲面であることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記受光部に入射した前記透過光束の光量に基づいて、前記光源の発光光量を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記結像光学系を構成する光路中最も前記偏向器に近い結像光学素子と前記偏向器との間に前記光路分離素子が配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記光源は、複数の発光点を有する面発光レーザであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光走査装置。
  5. 前記第1の面の反射率は、前記第2の面の反射率よりも大きいことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光走査装置。
  6. 前記光路分離素子から前記偏向器までの距離をS1、前記光路分離素子から前記受光部までの距離をS2、としたとき、
    0.8<S1/S2<1.2
    なる条件を満たすことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光走査装置。
  7. 前記第2の面は、主走査断面内でパワーを有する曲面であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光走査装置。
  8. 前記光源から出射した発散光束を収束させる集光素子と、
    該集光素子によって集光された光束を副走査断面内で集光するアナモフィックレンズと、
    該アナモフィックレンズによって集光された光束を主走査方向において制限する絞りと、
    をさらに備え、
    前記平面を挟んで前記他方の側に前記絞りが配置されていることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光走査装置。
  9. 前記光路分離素子から出射した前記透過光束を主走査断面内において集光して、前記受光部に導光する集光レンズをさらに備えることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光走査装置。
  10. 前記集光素子及び前記アナモフィックレンズは、一体的に構成されていることを特徴とする、請求項8に記載の光走査装置。
  11. 前記光源から出射した光束は、前記第1の面において前記透過光束及び前記反射光束に分離されることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光走査装置。
  12. 前記光源を第1の光源、前記光路分離素子を第1の光路分離素子、前記受光部を第1の受光部、前記結像光学系を第1の結像光学系、とする時、
    第2の光源と、該第2の光源から出射した光束を透過光束及び反射光束に分離する第2の光路分離素子と、該第2の光路分離素子からの前記透過光束を受光する第2の受光部と、前記偏向器により偏向された光束を被走査面上に集光する第2の結像光学系と、をさらに備えており、
    前記第1及び第2の光路分離素子によって分離された前記反射光束のそれぞれは、前記偏向器の対応する第1及び第2の偏向面のそれぞれに導かれ、
    前記第2の結像光学系の光軸を含み前記偏向器の回転軸と平行な平面を挟んで、一方の側に前記第2の光源が配置され、他方の側に前記第2の光路分離素子が配置されており、
    前記第2の光路分離素子は、前記第2の光源から出射した光束が入射する第1の面と、前記透過光束が出射する第2の面と、を有しており、
    前記第2の光路分離素子の前記第1の面は平面であり、かつ、前記第2の光路分離素子の前記第2の面は、前記第2の光路分離素子の前記第1の面の面法線とは異なる方向の面法線を有する平面、あるいは曲面であることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光走査装置。
  13. 前記第1及び第2の光路分離素子は一体成形されていることを特徴とする、請求項12に記載の光走査装置。
  14. 前記第1及び第2の受光部は共通の受光部であることを特徴とする、請求項12又は13に記載の光走査装置。
  15. 前記光源を第1の光源、前記光路分離素子を第1の光路分離素子、前記受光部を第1の受光部、前記結像光学系を第1の結像光学系、とする時、
    第2の光源と、該第2の光源から出射した光束を透過光束及び反射光束に分離する第2の光路分離素子と、前記偏向器により偏向された光束を被走査面上に集光する第2の結像光学系と、をさらに備えており、
    前記第1及び第2の光路分離素子によって分離された前記反射光束のそれぞれは、前記偏向器の同一の偏向面に導かれ、
    前記第2結像光学系の光軸を含み前記偏向器の回転軸と平行な平面を挟んで、一方の側に前記第2の光源が配置され、他方の側に前記第2の光路分離素子が配置されており、
    前記第2の光路分離素子は、前記第2の光源から出射した光束が入射する第1の面と、前記透過光束が出射する第2の面と、を有しており、
    前記第2の光路分離素子の前記第1の面は平面であり、かつ、前記第2の光路分離素子の前記第2の面は、前記第2の光路分離素子の前記第1の面の面法線とは異なる方向の面法線を有する平面、あるいは曲面であることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光走査装置。
  16. 前記第1及び第2の光源から出射した光束のそれぞれは、副走査断面内において、前記同一の偏向面の面法線に対して異なる入射角度で前記同一の偏向面に入射することを特徴とする、請求項15に記載の光走査装置。
  17. 前記第1及び第2の光源から出射した光束のそれぞれの光路は互いに非平行であり、
    前記第1及び第2の光路分離素子のそれぞれの前記第1の面から出射した前記反射光束の光路が、主走査断面内に投影された際に互いに平行になるように、前記第1及び第2の光路分離素子のそれぞれの前記第1の面の面法線の方向が設定されていることを特徴とする、請求項15又は16に記載の光走査装置。
  18. 前記第1及び第2の光路分離素子は一体成形されていることを特徴とする、請求項15乃至17のいずれか一項に記載の光走査装置。
  19. 前記光源を第1の光源、前記光路分離素子を第1の光路分離素子、前記受光部を第1の受光部、前記結像光学系を第1の結像光学系、とする時、
    第2乃至第4の光源と、該第2乃至第4の光源から出射した光束のそれぞれを透過光束及び反射光束に分離する第2乃至第4の光路分離素子と、第2の受光部と、前記偏向器により偏向された光束を対応する被走査面のそれぞれの上に集光する第2乃至第4の結像光学系と、をさらに備えており、
    前記第1及び第3の光路分離素子によって分離された前記反射光束のそれぞれは、前記偏向器の第1の偏向面に導かれ、
    前記第2及び第4の光路分離素子によって分離された前記反射光束のそれぞれは、前記偏向器の第2の偏向面に導かれ、
    前記第2乃至第4の結像光学系のそれぞれの光軸を含み前記偏向器の回転軸と平行な第2乃至第4の平面のそれぞれに対して、一方の側に前記第2乃至第4の光源のそれぞれが配置され、他方の側に前記第2乃至第4の光路分離素子のそれぞれ及び前記第2の受光部が配置されており、
    前記第2乃至第4の光路分離素子のそれぞれは、前記第2乃至第4の光源から出射した光束のそれぞれが入射する第1の面と、前記透過光束が出射する第2の面と、を有しており、
    前記第1の受光部は、前記第1及び第3の光路分離素子のそれぞれの前記第2の面から出射した前記透過光束を受光し、
    前記第2の受光部は、前記第2及び第4の光路分離素子のそれぞれの前記第2の面から出射した前記透過光束を受光し、
    前記第2乃至第4の光路分離素子のそれぞれの前記第1の面は平面であり、かつ、前記第2乃至第4の光路分離素子のそれぞれの前記第2の面は、前記第2乃至第4の光路分離素子のそれぞれの前記第1の面の面法線とは異なる方向の面法線を有する平面、あるいは曲面であることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光走査装置。
  20. 前記第1及び第3の光源から出射した光束のそれぞれは、副走査断面内において、前記第1の偏向面の面法線に対して異なる入射角度で前記第1の偏向面に入射し、
    前記第2及び第4の光源から出射した光束のそれぞれは、副走査断面内において、前記第2の偏向面の面法線に対して異なる入射角度で前記第2の偏向面に入射することを特徴とする、請求項19に記載の光走査装置。
  21. 前記第1の光源は、前記第3の光源と前記偏向器との間に配置されており、
    前記第2の光源は、前記第4の光源と前記偏向器との間に配置されており、
    副走査断面内において、前記第1の光源から出射した光束の前記第1の偏向面の面法線に対する入射方向と、前記第2の光源から出射した光束の前記第2の偏向面の面法線に対する入射方向と、は互いに異なることを特徴とする、請求項20に記載の光走査装置。
  22. 主走査断面内に投影された際に、前記第1及び第3の光源から出射した光束のそれぞれの光路は互いに非平行であり、かつ前記第2及び第4の光源から出射した光束のそれぞれの光路は互いに非平行であり、
    前記第1及び第3の光路分離素子のそれぞれの前記第1の面から出射した前記反射光束の光路が、主走査断面内に投影された際に互いに平行になるように、前記第1及び第3の光路分離素子のそれぞれの前記第1の面の面法線の方向が設定され、
    前記第2及び第4の光路分離素子のそれぞれの前記第1の面から出射した前記反射光束の光路が、主走査断面内に投影された際に互いに平行になるように、前記第2及び第4の光路分離素子のそれぞれの前記第1の面の面法線の方向が設定されている、
    ことを特徴とする、請求項19乃至21のいずれか一項に記載の光走査装置。
  23. 前記第1乃至第4の光路分離素子は一体成形されていることを特徴とする、請求項19乃至22のいずれか一項に記載の光走査装置。
  24. 請求項1乃至23のいずれか一項に記載の光走査装置と、前記被走査面上に配置された感光体の感光面上に形成される静電潜像を、トナー像として現像する現像器と、現像された前記トナー像を被転写材に転写する転写器と、転写された前記トナー像を前記被転写材に定着させる定着器と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017003785A (ja) * 2015-06-11 2017-01-05 株式会社リコー 光走査装置、物体検出装置及びセンシング装置

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